(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ディスプレイの狭額縁化により、両面粘着テープ108の貼り付け面積が縮小すると共に、電子機器の薄型化により、両面粘着テープ108の糊厚が薄くなってきている。そのため、両面粘着テープ108の粘着力が低下し、両面粘着テープ108が外部応力に耐えられなくなりつつある。外部応力の一例として、面光源装置100に搭載される液晶ディスプレイに設けられたメインFPCの曲げ応力がある。
図13は、従来の面光源装置100及び液晶ディスプレイ111の断面図である。液晶ディスプレイ111は、上ガラス112及び下ガラス113を有する。
図13では、遮光両面テープ114によって液晶ディスプレイ111がFPC107に固定されており、面光源装置100と液晶ディスプレイ111とがメインFPC115によって接続されている。メインFPC115が、180度折り曲げられて、筐体104の背面に貼り付けられている。メインFPC115の反発性が大きいため、液晶ディスプレイ111側にFPC107が引っ張られることにより、両面粘着テープ108に応力が加わる。また、面光源装置100及び液晶ディスプレイ111を備える電子機器が落下して、電気機器に衝撃が加わることにより、両面粘着テープ108に応力が加わる。
【0007】
両面粘着テープ108の粘着力の低下及び両面粘着テープ108に加わる応力により、FPC107が樹脂フレーム106から剥離したり、FPC107が導光板101から剥
離したりする可能性がある。また、薄肉成形によって樹脂フレーム106の表面にうねりが発生することで、FPC107が樹脂フレーム106から剥離する可能性が高くなる。
図14に示すように、FPC107が樹脂フレーム106から剥離すると、面光源装置100の外部に光が漏れる可能性がある。
図15に示すように、FPC107が導光板101から剥離すると、光源102の位置ズレが発生し、導光板101から出射される光の輝度が低下したり、光の輝度分布が崩れたりする可能性がある。これにより、液晶ディスプレイ111の画面内において不均一に明るい輝点(ホットスポット)が発生する。
【0008】
このような状況に鑑み、本発明は、配線基板が導光板及びフレームから剥離することを抑止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明では、上記課題を解決するために、以下の手段を採用した。すなわち、本発明は、底板、底板に立設された側壁及び側壁に設けられ、底板と対向する天板を有する保持部と、底板と天板との間に配置され、光を出射する発光面を有する光源と、発光面と対向し、かつ、光が入射する入光面を側面に有し、入光面から入射する光を出光面から出射する導光板と、光源及び導光板を収容するフレームと、天板と光源との間に配置され、導光板及びフレームに固定された配線基板と、天板における底板との対向面の反対面に固定された遮光テープと、を備える面光源装置である。
【0010】
本発明に係る面光源装置では、底板と天板との間に配置された配線基板が導光板及びフレームに固定されており、遮光テープが天板に固定されている。遮光テープが引っ張られた場合、天板が引っ張られるが、天板は配線基板に固定されていないため、配線基板は引っ張られない。したがって、遮光テープが引っ張られた場合であっても、配線基板が引っ張られないため、配線基板が導光板から剥離することが抑止されると共に、配線基板がフレームから剥離することが抑止される。
【0011】
本発明に係る面光源装置において、フレームは、導光板から離れる方向に突出する突出部を有し、突出部が、底板に設けられた貫通孔に嵌合してもよい。本発明に係る面光源装置において、突出部が、貫通孔内に収容されてもよい。本発明に係る面光源装置において、天板の先端及び底板の先端がヘミング曲げにより折り曲げられてもよい。本発明に係る面光源装置は、天板と配線基板との間に配置された緩衝部材を備えてもよい。本発明に係る面光源装置において、配線基板が粘着テープによって導光板及びフレームに固定されてもよい。本発明に係る表示装置は、本発明に係る面光源装置と、面光源装置から出射される光を受ける表示パネルと、を備え、表示パネルが遮光テープに固定されてもよい。本発明に係る電子機器は、本発明に係る表示装置を備えてもよい。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、配線基板が導光板及びフレームから剥離することを抑止できる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、本発明を実施する一例を示すものであって、本発明を以下に説明する具体的な構成に限定するものではない。
【0015】
〈適用例〉
図1は、面光源装置1の一例を示す断面図である。面光源装置1は、導光板10と、光源11と、FPC12と、反射シート13と、筐体14と、両面粘着テープ15、16と、保持部17と、遮光両面テープ18とを備える。導光板10は、光が入射する入光面10Aを側面に有し、入光面10Aから入射する光を出光面10Bから出射する。光源11は、光を出射する発光面を有する。光源11は、FPC12に実装されている。導光板10の入光面10Aと光源11の発光面とが対向している。
【0016】
FPC12は、光源11に電力を供給する配線基板である。反射シート13は、導光板10の下面と接するようにして配置され、導光板10内の光が面光源装置1の下面から漏れないように光を反射する。筐体14は、ベゼル(金属フレーム)21と樹脂フレーム22とから構成されている。筐体14は、フレームの一例である。ベゼル21は、底部と、底部に立設された側板部とを有する。ベゼル21の底部は、導光板10の出光面10Bの反対面側に配置されている。ベゼル21の側板部は、ベゼル21の底部の外周であって、導光板10の入光面10Aに対向するように配置されている。ベゼル21の底部と側板部とによって形成された角部に樹脂フレーム22が配置されている。ベゼル21の側板部が、ベゼル21の底部の外周であって、導光板10の側面を囲うようにして配置されてもよい。
【0017】
両面粘着テープ15が導光板10とFPC12とを接着することで、FPC12が導光板10に固定される。両面粘着テープ16がFPC12と樹脂フレーム22とを接着することで、FPC12が樹脂フレーム22に固定される。保持部17は、底板31と、底板31に立設された側壁32と、側壁32に設けられ、底板31と対向する天板33とを有する。保持部17は、バネ性を有する。光源11及びFPC12は、底板31と天板33との間に配置されている。FPC12は、光源11と天板33との間に配置されている。遮光両面テープ18は、天板33における底板31との対向面の反対面に固定されている。天板33における底板31との対向面は、天板33の内面であり、天板33における底板31との対向面の反底面は、天板33の外面である。遮光両面テープ18は、遮光テープの一例である。
【0018】
遮光両面テープ18が、天板33に固定されている。遮光両面テープ18が、導光板10の出光面10Bの法線方向側に引っ張られた場合、天板33が、導光板10の出光面10Bの法線方向側に引っ張られる。天板33はFPC12に接触しているが、天板33はFPC12に固定されていない。そのため、遮光両面テープ18が、導光板10の出光面10Bの法線方向側に引っ張られた場合であっても、FPC12は引っ張られない。したがって、遮光両面テープ18が、導光板10の出光面10Bの法線方向に引っ張られた場合であっても、両面粘着テープ15、16に応力が加わらない。面光源装置1によれば、FPC12が導光板10から剥離することが抑止されると共に、FPC12が樹脂フレーム22から剥離することが抑止される。
【0019】
以下の各実施形態では、「面光源装置」は、液晶表示装置のバックライトユニットとして説明される。なお、「面光源装置」は、表示パネルや電子ペーパによる表示装置の前面に配置されるフロントライト等、バックライトユニット以外の用途で利用されてもよい。
【0020】
〈第1実施形態〉
(液晶表示装置の構成)
図2は、第1実施形態に係る液晶表示装置の一例を例示する斜視図である。
図1に示すように、液晶表示装置は、バックライトとして配置される面光源装置1と、面光源装置1から出射される光を受ける表示パネル(液晶ディスプレイ)2とを備える。表示パネル2は、ガラス板に挟まれて封入された液晶に電圧をかけて光の透過率を増減等させることで、像を表示する。以下、面光源装置1における、表示パネル2側を上面側として、その反対面側を下面側として説明することがある。
【0021】
(面光源装置の構成)
図3は、第1実施形態に係る面光源装置1の一例を示す断面図である。
図3は、第1実施形態に係る面光源装置1の一部を示している。面光源装置1は、導光板10と、光源11と、FPC12と、反射シート13と、筐体14と、両面粘着テープ15、16と、保持部17と、遮光両面テープ18と、拡散シート19と、1枚又は2枚のプリズムシート20と、を備える。
【0022】
導光板10は、概略平板状であり、ポリカーボネート樹脂やポリメチルメタクリレート樹脂等の透光性の素材で成形されている。導光板10は、光が入射する入光面10Aを側面に有し、入光面10Aから入射する光を出光面10Bから出射する。導光板10は、導光板本体と、導光板本体の高さよりも高い光導入部とを備えてもよい。光源11から出射された光が、光導入部から導光板本体内に効率よく入射し、導光板10の光利用効率が向上する。導光板本体が光導入部よりも薄いことで、面光源装置1の薄型化が向上し、面光源装置1を備える液晶表示装置の薄型化が向上する。ただし、導光板10は、光導入部を有しない平板形状であってもよい。
【0023】
光源11は、光を出射する発光面を有する。光源11は、FPC12に実装されている。導光板10の入光面10Aと光源11の発光面とが対向している。複数の光源11がFPC12に一定の間隔で一列に実装されてもよい。光源11は、例えば、LEDパッケージであるが、LEDパッケージ以外の光源が用いられてもよい。光源11は、発光素子であるLEDチップが蛍光体を含む透光性樹脂(樹脂層)で封止されて形成されてもよい。若しくは、LEDチップ上に蛍光体を配置せずに、導光板10の出光面10B上に蛍光体層を配置してもよいし、反射シート13上に蛍光体層を配置してもよい。光源11は、FPC12からの給電を受けて駆動し、点灯する。なお、光源11として、白色以外のLED光源が用いられてもよい。
【0024】
FPC12は、光源11に電力を供給する配線基板である。FPC12は、可撓性のあ
る絶縁性フィルムである基材上に、導体箔によって配線を設け、表面に保護用の絶縁性フィルムであるカバーレイ又はレジン(感光性樹脂)を接着させて形成されている。反射シート13は、導光板10の下面と接するようにして配置され、導光板10内の光が面光源装置1の下面から漏れないように光を反射する。導光板10の下面は、導光板10の出光面10Bの反対面である。
【0025】
筐体14は、導光板10、光源11、FPC12、反射シート13、両面粘着テープ15、16、拡散シート19及びプリズムシート20を収容する。筐体14は、ベゼル21と樹脂フレーム22とから構成されている。ベゼル21は、底部と、底部に立設された側板部とを有する。ベゼル21の底部は、導光板10の出光面10Bの反対側に配置されている。ベゼル21の側板部は、導光板10の側面を囲うようにして配置されている。ベゼル21の底部と側板部とによって形成された角部に樹脂フレーム22が配置されている。樹脂フレーム22のベース材料として、例えば、ポリカーボネート樹脂を用いてもよい。ベゼル21の側板部及び樹脂フレーム22は、導光板10の入光面10Aを囲っている。ベゼル21の側板部及び樹脂フレーム22は、導光板10における入光面10A以外の他の側面を囲ってもよい。ベゼル21の側板部の端部がヘミング曲げによって折り曲げられている。
【0026】
両面粘着テープ15、16の各上下面が粘着面である。両面粘着テープ15は、導光板10とFPC12との間に配置されており、両面粘着テープ15が導光板10とFPC12とを接着することで、FPC12が導光板10に固定される。両面粘着テープ16は、FPC12と樹脂フレーム22との間に配置されており、両面粘着テープ16がFPC12と樹脂フレーム22とを接着することで、FPC12が樹脂フレーム22に固定される。
【0027】
保持部17は、平板状の底板31と、底板31に立設された平板状の側壁32と、側壁32に設けられ、底板31と対向する平板状の天板33とを有する。保持部17は、バネ性を有する。保持部17は、断面視で略U字形状である。保持部17は、断面視で略U字形状に限定されず、他の形状であってもよい。保持部17の材料は、例えば、ステンレス鋼(SUS)又はリン青銅等の金属や液晶ポリマー等の樹脂である。底板31、側壁32及び天板33の各厚みは、例えば、0.05mm以上0.1mm以下であるが、この範囲に限定されない。光源11及びFPC12は、底板31と天板33との間に配置されている。FPC12は、光源11と天板33との間に配置されている。天板33が、FPC12を覆っている。遮光両面テープ18は、天板33における底板31との対向面の反対面に固定されている。天板33における底板31との対向面は、天板33の内面であり、天板33における底板31との対向面の反対面は、天板33の外面である。
【0028】
拡散シート19が導光板10の出光面10B上に設けられている。1枚又は2枚のプリズムシート20が拡散シート19上に設けられている。
図3に示す例では、2枚のプリズムシート20が拡散シート19上に設けられている。拡散シート19は、半透明な樹脂フィルムであり、導光板10の出光面10Bから出射された光を拡散させて光の指向特性を広げる。プリズムシート20は、上面に三角プリズム状の微細なパターンが形成された透明な樹脂フィルムであり、拡散シート19によって拡散された光を集光し、面光源装置1を上面側から見た場合の輝度を上昇させる。
【0029】
ベゼル21の底部は、導光板10から離れる方向に向かって突出する突出部41を有する。
図4A及び
図4Bは、突出部41の模式図である。
図4Aは、突出部41を側面側から見た図である。
図4Bは、突出部41を
図4Aの矢印方向から見た図である。突出部41は、ベゼル21の底面23に対して傾斜する傾斜面42を有する。また、突出部41は、ベゼル21の底面23との間で段差を有する下面43を有する。
図4Bに示すように、
突出部41は、ベゼル21に立設された側壁44と、側壁44に設けられた平板45とを有する。側壁44は、ベゼル21の底部に対して直交しており、平板45は、ベゼル21の底部と平行である。
【0030】
図3に示すように、底板31は貫通孔34を有しており、底板31の貫通孔34にベゼル21の突出部41が嵌合している。貫通孔34の数は、一つであってもよいし、複数であってもよい。突出部41の数は、一つであってもよいし、複数であってもよい。ベゼル21の突出部41を底板31の貫通孔34に挿し込むと、ベゼル21の突出部41の一部が、底板31の貫通孔34から突き出る。これにより、底板31の貫通孔34にベゼル21の突出部41が嵌合する。ベゼル21の突出部41を底板31の貫通孔34に挿し込んだ際、突出部41の側壁44が、底板31の貫通孔34の外周部分に接触するため、突出部41が底板31に乗っからない。底板31の貫通孔34の外周部分がベゼル21の突出部41に当接することにより、底板31の水平方向の移動が規制される。これにより、保持部17の位置ズレが抑制されると共に、面光源装置1から保持部17が外れることが抑止される。
【0031】
図5A〜
図5Dは、第1実施形態に係る面光源装置1の模式図である。
図5Aは、面光源装置1の一部を上面側から見た図であり、面光源装置1から保持部17を取り外した状態が示されている。
図5Bは、面光源装置1の一部を下面側から見た図であり、面光源装置1から保持部17を取り外した状態が示されている。
図5Cは、面光源装置1の一部を上面側から見た図であり、面光源装置1に保持部17を取り付けた状態が示されている。
図5Dは、面光源装置1の一部を下面側から見た図であり、面光源装置1に保持部17を取り付けた状態が示されている。
図5C及び
図5Dに示す例では、保持部17の天板33の幅が、保持部17の底板31の幅よりも大きい。
図5C及び
図5Dに示す例に限定されず、保持部17の天板33の幅が、保持部17の底板31の幅と同一であってもよいし、保持部17の底板31の幅よりも小さくてもよい。
【0032】
図6に示すように、保持部17の底板31の先端(端部)35及び天板33の先端(端部)36をヘミング曲げによって折り曲げてもよい。
図6は、第1実施形態に係る面光源装置1の一例を示す断面図である。
図6は、第1実施形態に係る面光源装置1の一部を示している。
図6に示す面光源装置1は、FPC12と保持部17の天板33との間に緩衝部材51を備える。緩衝部材51は、例えば、スポンジ部材、ゴム部材又は樹脂部材等のクッション性を有する基材である。緩衝部材51は、テープ状であってもよい。底板31の先端35及び天板33の先端36をヘミング曲げによって折り曲げることにより、底板31及び天板33の強度が向上する。
図6の例では、底板31の先端35が底板31の外面側に折り曲げられている。底板31における天板33との対向面が底板31の内面であり、底板31における天板33との対向面の反対面が底板31の外面である。
図6の例では、天板33の先端36が天板33の内面側に折り曲げられている。
図6の例に限定されず、天板33の先端36が天板33の外面側に折り曲げられてもよい。天板33の先端36を天板33の外面側に折り曲げた場合、接着剤又は両面粘着テープを介して緩衝部材51を天板33の外面に固定してもよい。
【0033】
天板33の先端36を天板33の内面側に折り曲げているため、FPC12と天板33との間に空間が形成されている。FPC12と天板33との間に形成された空間に緩衝部材51を配置している。FPC12と天板33との間に緩衝部材51を配置することにより、面光源装置1に対して外部から力が加わった場合において、光源11やFPC12に加わる応力が低減される。また、
図6の例に限定されず、FPC12にカバーレイ等で凸部を形成することにより、FPC12と天板33との間の空間を埋めるようにしてもよい。また、底板31の先端35及び天板33の先端36を折り曲げない場合において、FPC12と天板33との間に緩衝部材51を配置してもよい。
【0034】
図7に示すように、ベゼル21の底部の一部がL曲げ形状であってもよく、保持部17の底板31の一部がL曲げ形状であってもよい。
図7は、第1実施形態に係る面光源装置1の一例を示す断面図である。
図7は、第1実施形態に係る面光源装置1の一部を示している。
図7の例では、底板31の貫通孔34の周囲であって、底板31の先端35側にL曲げ部37が設けられている。
図7の例では、ベゼル21の突出部41に隣接するようにして、ベゼル21の底部にL曲げ部46が設けられている。ベゼル21のL曲げ部46が、底板31の貫通孔34に挿し込まれており、ベゼル21のL曲げ部46の一部が、底板31の貫通孔34から突き出ている。ベゼル21の突出部41及びL曲げ部46を底板31の貫通孔34に挿し込むと、ベゼル21の突出部41の一部及びL曲げ部46の一部が、底板31の貫通孔34から突き出る。これにより、底板31の貫通孔34にベゼル21の突出部41が嵌合する。底板31のL曲げ部37がベゼル21のL曲げ部46に当接することにより、底板31の水平方向の移動が規制される。これにより、保持部17の位置ズレが抑制されると共に、面光源装置1から保持部17が外れることが抑止される。底板31のL曲げ部37とベゼル21のL曲げ部46とが面接触するため、ベゼル21の突出部41と底板31の貫通孔34との嵌合が強固になる。また、ベゼル21のL曲げ部46によって、突出部41の側壁44と平板45とで囲まれた穴が塞がれる。
図7の例に限定されず、ベゼル21の底部のL曲げ部46を省いてもよい。この場合、底板31のL曲げ部37とベゼル21の突出部41とが線接触するため、ベゼル21の突出部41と底板31の貫通孔34との嵌合が強固になる。
図7の例に限定されず、底板31のL曲げ部37を省いてもよい。この場合、底板31の貫通孔34の外周部分とベゼル21のL曲げ部46とが線接触するため、ベゼル21の突出部41と底板31の貫通孔34との嵌合が強固になる。
【0035】
第1実施形態に係る面光源装置1において、ベゼル21の底部の外周に樹脂フレームを立設し、樹脂フレームが天板33の幅方向の両端に当接してもよい。また、ベゼル21の底部の外周に金属フレームを立設し、金属フレームが天板33の幅方向の両端に当接してもよい。天板33の幅方向の両端が樹脂フレーム又は金属フレームに当接することにより、天板33の幅方向の移動が規制される。これにより、保持部17の位置ズレが抑制されると共に、面光源装置1から保持部17が外れることが抑止される。
【0036】
図8Aは、第1実施形態に係る保持部17の斜視図である。
図8Aの例では、保持部17の底板31は複数の貫通孔34を有する。
図8Aに示すように、底板31は、位置決め用穴38を有してもよい。また、ベゼル21は、位置決め用突起部を有してもよい。ベゼル21の位置決め用突起部と、底板31の位置決め用穴38とを用いて、ベゼル21に対して保持部17を位置決めしてもよい。底板31の幅W1は、例えば、50mm以上60mm以下であるが、この範囲に限定されない。天板33の幅W2は、例えば、70mm以上80mm以下であるが、この範囲に限定されない。
【0037】
図8B及び8Cは、第1実施形態に係る保持部17の断面図である。
図8Bの例では、保持部17の底板31の先端35及び天板33の先端36がヘミング曲げによって折り曲げられている。
図8Cの例では、保持部17の底板31の先端35及び天板33の先端36がヘミング曲げによって折り曲げられ、かつ、保持部17の底板31の貫通孔34の周囲であって、底板31の先端35側にL曲げ部37が設けられている。底板31の長さL1は、例えば、4mm以上5mm以下であるが、この範囲に限定されない。天板33の長さL2は、例えば、2mm以上3mm以下であるが、この範囲に限定されない。底板31の先端35の折り曲げ部分の長さL3は、例えば、0.5mm以下であるが、この数値に限定されない。天板33の先端36の折り曲げ部分の長さL4は、例えば、0.5mm以下であるが、この数値に限定されない。側壁32の高さは、例えば、0.8mm以上1mm以下であるが、この範囲に限定されない。底板31と側壁32との内角は、例えば、9
0°であるが、この数値に限定されない。側壁32と天板33との内角は、90°未満であり、例えば、85°であるが、この数値に限定されない。
【0038】
図9A〜
図9Cを参照して、面光源装置1に対する保持部17の取り付け方法について説明する。まず、
図9Aに示すように、天板33の垂直方向に向かって天板33を引き上げることにより、側壁32と天板33との内角を大きくして、保持部17の開口を広げる。次に、
図9Bに示すように、天板33を引き上げた状態で、保持部17の開口と対峙するように面光源装置1を配置した後、面光源装置1が底板31と天板33との間に入り込むように、面光源装置1を平行方向にスライドさせる。天板33の引き上げた状態を解除すると、保持部17の復元力により、側壁32と天板33との内角が小さくなり、保持部17の開口が狭くなる。
図9Cに示すように、面光源装置1が底板31と天板33との間に入り込み、底板31の貫通孔34にベゼル21の突出部41が嵌合する。
【0039】
図10は、第1実施形態に係る液晶表示装置の断面図である。液晶表示装置は、面光源装置1と、表示パネル2とを備える。表示パネル2は、上側ガラス71及び下側ガラス72を有する。また、表示パネル2は、図示しない下側偏光板及び上側偏光板を有する。表示パネル2が、遮光両面テープ18に固定されている。面光源装置1と表示パネル2とがメインFPC73によって接続されている。メインFPC73は、両面粘着テープによって面光源装置1及び表示パネル2に固定されている。メインFPC73にドライバIC(Integrated Circuit)74が設けられている。ドライバIC74は、表示パネル2を制御する。メインFPC73が、180度折り曲げられて、ベゼル21の突出部41に貼り付けられている。
図10の例では、ベゼル21とメインFPC73との間であって、保持部17の平面方向にドライバIC74が配置されている。
図10の例に限定されず、表示パネル2にドライバIC74を設けてもよい。
【0040】
メインFPC73の反発性が大きいため、導光板10の出光面10Bの法線方向に表示パネル2が引っ張られる。したがって、遮光両面テープ18が表示パネル2側に引っ張られる。遮光両面テープ18が、天板33に貼り付けられており、天板33が、遮光両面テープ18に固定されている。遮光両面テープ18が表示パネル2側に引っ張られた場合、天板33が表示パネル2側に引っ張られる。天板33はFPC12に接触しているが、天板33はFPC12に固定されていない。そのため、遮光両面テープ18が表示パネル2側に引っ張られた場合であっても、両面粘着テープ15、16に応力が加わらない。第1実施形態に係る面光源装置1によれば、FPC12が導光板10から剥離することが抑止されると共に、FPC12が樹脂フレーム22から剥離することが抑止される。天板33がFPC12を覆っているため、面光源装置1に対して外部から力が加わった場合において、光源11やFPC12に加わる応力が低減される。光源11に加わる応力が低減されることにより、光源11の位置ズレが抑止され、導光板10から出射される光の輝度の低下及び光の輝度分布のバラツキが抑止される。FPC12に加わる応力が低減されることにより、FPC12が導光板10から剥離することが抑止されると共に、FPC12が樹脂フレーム22から剥離することが抑止される。FPC12が導光板10から剥離することが抑止されることにより、光源11の位置ズレが抑止され、導光板10から出射される光の輝度の低下及び光の輝度分布のバラツキが抑止される。FPC12が樹脂フレーム22から剥離することが抑止されることにより、面光源装置1の外部に光が漏れることが抑止される。
【0041】
〈第2実施形態〉
第2実施形態について説明する。第2実施形態において、第1実施形態と同一の構成要素については、第1実施形態と同一の符号を付し、その説明を省略する。
図11は、第2実施形態に係る面光源装置1の一例を示す断面図である。
図11は、第2実施形態に係る面光源装置1の一部を示している。面光源装置1は、導光板10と、光源11と、FPC
12と、反射シート13と、筐体14と、両面粘着テープ15、16と、保持部17と、遮光両面テープ18と、拡散シート19と、1枚又は2枚のプリズムシート20と、スペーサ52とを備える。
【0042】
ベゼル21の底部は、導光板10から離れる方向に向かって突出する突出部47を有する。底板31は貫通孔34を有しており、底板31の貫通孔34にベゼル21の突出部47が嵌合している。貫通孔34の数は、一つであってもよいし、複数であってもよい。突出部47の数は、一つであってもよいし、複数であってもよい。ベゼル21の突出部47を底板31の貫通孔34に挿し込むと、ベゼル21の突出部47が、底板31の貫通孔34から突き出ず、底板31の貫通孔34内に収容される。これにより、底板31の貫通孔34にベゼル21の突出部47が嵌合する。底板31の貫通孔34の外周部分がベゼル21の突出部47に当接することにより、保持部17の水平方向の移動が規制される。これにより、保持部17の位置ズレが抑制されると共に、面光源装置1から保持部17が外れることが抑止される。
【0043】
底板31の貫通孔34内にベゼル21の突出部47が収容された場合、底板31とベゼル21の突出部47との間に段差が無くてもよい。すなわち、底板31の外面と、ベゼル21の突出部47の頭頂面とが同一面上に位置してもよい。底板31とベゼル21の突出部47との間に段差が無いことにより、面光源装置1に対して外部から力が加わった場合において、面光源装置1に発生する応力が分散され、両面粘着テープ15、16に加わる応力が低減される。底板31の外面は、底板31における天板33との対向面の反対面である。また、底板31の貫通孔34内にベゼル21の突出部47が収容された場合、底板31よりもベゼル21の突出部47が凹むことにより、底板31とベゼル21の突出部47との間に段差があってもよい。
【0044】
ベゼル21の底部は、導光板10から離れる方向に向かって突出する突出部48を有する。突出部48は、突出部47よりもベゼル21の中央側に配置されている。突出部48は、導光板10の下面の法線方向であって、導光板10の下方に配置されている。底板31とベゼル21の突出部48との間に段差が無くてもよい。すなわち、底板31の外面と、ベゼル21の突出部48の頭頂面とが同一面上に位置してもよい。底板31とベゼル21の突出部48との間に段差が無いことにより、面光源装置1に対して外部から力が加わった場合において、面光源装置1に発生する応力が分散され、両面粘着テープ15、16に加わる応力が低減される。突出部48の内部に空間が形成されており、突出部48の内部の空間内にスペーサ52が設けられている。したがって、導光板10と突出部48との間にスペーサ52が配置されている。導光板10の下面側に反射シート13が配置されている場合、導光板10と突出部48との間に反射シート13及びスペーサ52が配置される。スペーサ52は、PET(ポリエチレンテレフタレート)等の基材又はグラファイトシート等の熱伝導部材である。スペーサ52が熱伝導部材である場合、光源11が発生する熱を面光源装置1の水平方向に拡散することができ、面光源装置1の放熱性が向上する。
【0045】
第2実施形態に係る面光源装置1において、ベゼル21の底部の外周に樹脂フレームを立設し、樹脂フレームが天板33の幅方向の両端に当接してもよい。また、ベゼル21の底部の外周に金属フレームを立設し、金属フレームが天板33の幅方向の両端に当接してもよい。天板33の幅方向の両端が樹脂フレーム又は金属フレームに当接することにより、天板33の幅方向の移動が規制される。これにより、保持部17の位置ズレが抑制されると共に、面光源装置1から保持部17が外れることが抑止される。
【0046】
第2実施形態に係る面光源装置1によれば、FPC12が導光板10から剥離することが抑止されると共に、FPC12が樹脂フレーム22から剥離することが抑止される。天
板33がFPC12を覆っているため、面光源装置1に対して外部から力が加わった場合において、光源11やFPC12に加わる応力が低減される。
【0047】
更に、このような表示装置は、各種の電子機器に搭載することができる。このような表示装置を備えた電子機器として、スマートフォン、デジタルカメラ、タブレット端末、電子ブック、ウェアラブル機器、カーナビゲーション装置、電子辞書、電子広告板等を例示できる。このような電子機器は、小型化、薄型化が可能な上に、優れた品質の表示を提供することが期待できる。