特許第6850951号(P6850951)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6850951耐荷重連動構造ブロックおよび張力システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6850951
(24)【登録日】2021年3月11日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】耐荷重連動構造ブロックおよび張力システム
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/02 20060101AFI20210322BHJP
   E04C 1/00 20060101ALI20210322BHJP
   E04C 5/08 20060101ALI20210322BHJP
   E04G 21/12 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
   E04B2/02 135
   E04B2/02 130
   E04C1/00 Z
   E04C5/08
   E04G21/12 104F
【請求項の数】20
【全頁数】27
(21)【出願番号】特願2017-525657(P2017-525657)
(86)(22)【出願日】2015年7月31日
(65)【公表番号】特表2017-528628(P2017-528628A)
(43)【公表日】2017年9月28日
(86)【国際出願番号】CA2015000453
(87)【国際公開番号】WO2016015136
(87)【国際公開日】20160204
【審査請求日】2018年7月31日
(31)【優先権主張番号】62/032,192
(32)【優先日】2014年8月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】62/100,790
(32)【優先日】2015年1月7日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】521005683
【氏名又は名称】ジャスト バイオファイバー ストラクチュラル ソリューションズ コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100094569
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 伸一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100103610
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼田 和彦
(74)【代理人】
【識別番号】100109070
【弁理士】
【氏名又は名称】須田 洋之
(74)【代理人】
【識別番号】100095898
【弁理士】
【氏名又は名称】松下 満
(74)【代理人】
【識別番号】100098475
【弁理士】
【氏名又は名称】倉澤 伊知郎
(74)【代理人】
【識別番号】100130937
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 泰史
(72)【発明者】
【氏名】ラドフォード ウィリアム マルコム
【審査官】 須永 聡
(56)【参考文献】
【文献】 特開平11−315596(JP,A)
【文献】 特開平11−190081(JP,A)
【文献】 特開2012−162428(JP,A)
【文献】 実開昭51−006719(JP,U)
【文献】 米国特許第06996945(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04B 2/02
E04C 1/00
E04C 5/08
E04G 21/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物の耐張力特性に貢献するための構造ブロック張力システムであって、該システムは、
各々が、対向した底面および頂面と、対向した側面と、対向した端面と、を有する複数の構造ブロックと、
前記各構造ブロック内に埋設された複数の部材と、を含み、前記各部材の一方の端は、前記構造ブロックの1つの面から突出し、前記埋設された部材の1つまたはそれ以上は、貫通する長さ方向キャビティを含み、
前記構造ブロック内で、前記構造ブロックの対向した面から延びる複数の孔を更に含み、前記孔は、隣接した構造ブロックの突出する端と係合するようになっており、
前記埋設された部材の前記1つまたはそれ以上の前記長さ方向キャビティ内に位置決めされた張力手段を更に含み、隣接した構造ブロックの埋設された部材のキャビティが整合して、前記張力手段を受け入れるための導管を形成する、構造ブロック張力システム。
【請求項2】
前記張力手段は、ケーブルを備える、請求項1に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項3】
前記ケーブルは、張力がかけられた非伸縮性ケーブルである、請求項2に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項4】
前記張力手段は、ロッドを備える、請求項1に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項5】
前記張力手段は、張力付与端組立体を更に備える、請求項2に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項6】
前記張力付与端組立体は、ヘックススエージテンショナである、請求項5に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項7】
前記埋設された部材の1つまたはそれ以上の突出する端に被せて位置決めされたストラットキャップを更に備える、請求項1に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項8】
構造ブロックの2つの部材の間、かつ、これらの2つの部材から略垂直な方向に位置する圧縮ストラットを更に備える、請求項1に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項9】
前記構造ブロックは、主に繊維質の材料および主に石灰系の材料から作られている、請求項1に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項10】
前記主に繊維質の材料は、麻ハード、亜麻、コーンストック、穀粒、藁、セルロースストランド、或いはそれらの任意の組み合わせを含む、請求項9に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項11】
前記石灰系材料は、水硬性石灰、または、消石灰の1つまたはそれ以上を含む、請求項9に記載の構造ブロック張力システム。
【請求項12】
構造物の床、壁、または、屋根の建設における、請求項1に記載の構造ブロック張力システムの使用。
【請求項13】
構造物の建設における、請求項1に記載の構造ブロック張力システムの使用。
【請求項14】
構造物の耐張力特性に貢献するための構造ブロック張力システムを製造する方法であって、該方法は、
複数の連動構造ブロックを組み立てるステップを含み、各ブロックは、複数の埋設された部材および複数の孔を含み、前記各部材の一方の端はブロックの1つの面から突出し、前記孔は、前記ブロックの対向した面からブロック内に延び、前記孔は、隣接した構造ブロックの延びた端と係合するようになっており、
前記埋設された部材の1つまたはそれ以上の長さ方向キャビティを形成するステップと、
構造ブロックの埋設された部材の突出する端を隣接したブロックの埋設された部材の孔内に挿入することによって前記複数の連動構造ブロックを接合するステップと、を更に含み、隣接したブロックの前記1つまたはそれ以上の埋設された部材の前記キャビティは、整合して、導管を形成し、
接合されたブロックの前記1つまたはそれ以上の埋設された部材の前記長さ方向キャビティに張力手段を通すステップと、
前記張力手段を締め付けるステップと、更に含む方法。
【請求項15】
選択される締め付け手段は、ケーブルを備える、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記ケーブルは、張力がかけられた非伸縮性ケーブルである、請求項15に記載の方法
【請求項17】
前記張力手段は、張力付与端組立体を更に備える、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記張力付与組立体は、ヘックススエージテンショナである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記張力手段を締め付けるステップは、
前記1つまたはそれ以上の埋設された部材のキャビティに前記ケーブルの非スエージ端を通すことと、前記ケーブルをぴんと引くことと、
前記ヘックススエージテンショナに近接して前記ケーブルの第2の端をスエージすることと、
前記ヘックススエージテンショナを締め付けること、を含む請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記張力手段は、構造ブロックの建設の後に、張力をかけられる、請求項14に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の建設材料、および、かかる材料の調整および使用方法に関する。かかる材料は、建物および土木構造物の建設に使用される構造ブロックのような構造要素として使用されることを意図することができる。
【背景技術】
【0002】
石灰系バインダマトリックスに含められる植物性付加物(例えば、ChanvriblockTMブロックを製造するのに使用される麻)を使用した石工用ブロックの製造が、当業界で知られた方法である。
【0003】
従来技術はまた、断熱性或いは耐荷重性のいずれかである特性を有することができる、家または商業建物のような構造物の建設に使用されるブロックを開示している。
【0004】
WO 2014072533号は、植物性付加物を含む低熱伝導性を備えると言われる断熱性建設材料、並びに、かかる材料の調整方法および使用を開示している。
【0005】
耐荷重性と断熱性の両方を一体化させた組成と構成を有する構造ブロックがあれば有利であろう。
【0006】
構造ブロックに追加の補強と耐張力性を提供するための更なる手段があれば、これまた有利であろう。
【発明の概要】
【0007】
本願で開示されている発明は、特定の建設材料、並びに、かかる材料の調整および使用方法に関する。かかる材料は、建物および土木構造物の建設に使用される構造ブロックのような構造要素として使用されることを意図することができる。材料が構造ブロックの製造に使用されるとき、かかるブロックは、断熱性と共に耐荷重性を一体化することができる。1つの実施形態では、本発明のブロックは、更に、張力を提供することができる張力システムを収容するようになっているのがよい。そのようにして、本発明のブロックはまた、耐張力性になっているのがよい。
【0008】
本発明の1つの観点によれば、構造物の建設において相補的なブロックと連動するように構成されているのがよい構造ブロックが提供される。1つの実施形態では、構造ブロックは、埋設された部材、または、ブロックの1つの側の表面から突出したストラット、および、もう1つの側上の凹部を収容するのがよい。
【0009】
本発明の別の実施形態によれば、構造物の建設において耐張力特性に貢献するための構造ブロック張力システムが提供され、このシステムは、複数の構造ブロックを含み、各構造ブロックは、対向した頂面および底面、対向した側面、および、対向した端面を有し、各ブロック内に埋設された複数の部材を更に含み、各部材の1つの端は、構造ブロックの1つの面から延び、埋設された部材の1つまたはそれ以上は、長さ方向キャビティを含み、構造ブロックの対向した端から構造ブロック内で延びる複数の孔を更に含み、これらの孔は、隣接した構造ブロックの延びる端に係合するようになっており、1つのまたはそれ以上の埋設された部材の長さ方向キャビティ内に位置決めされた張力手段を更に含み、隣接した構造ブロックの埋設された部材の長さ方向キャビティは、整合して、張力手段を受け入れるための導管を形成する。
【0010】
本発明のもう1つの観点によれば、構造物の耐張力特性に貢献するための構造ブロック張力システムを製造する方法が提供され、この方法は、複数の連動構造ブロックを組み立てるステップを含み、各ブロックは、複数の埋設された部材および複数の孔を含み、前記各部材の一方の端はブロックの1つの面から延び、前記孔は、前記ブロックの対向した面からブロック内に延び、前記孔は、隣接した構造ブロックの延びた端と係合するようになっており、前記埋設された部材の1つまたはそれ以上の長さ方向キャビティを形成するステップと、構造ブロックの埋設された部材の延びた端を隣接したブロックの埋設された部材の孔内に挿入することによって前記複数の連動構造ブロックを接合するステップと、を更に含み、隣接したブロックの前記1つまたはそれ以上の埋設された部材の前記キャビティは、整合して、導管を形成し、接合されたブロックの前記1つまたはそれ以上の埋設された部材の前記長さ方向キャビティに張力手段を通すステップと、前記張力手段に張力をかけるステップと、を更に含む。
【0011】
更に別の観点は、構造物の床、壁、または、屋根の建設における本発明の構造ブロック張力システムの使用である。
【0012】
もう1つの観点は、構造物の建設における本発明の構造ブロック張力システムの使用である。
【0013】
本発明の更に別の観点、特徴、および、利点は、以下の説明および特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明による構造ブロックの正面斜視図である。
図2図1の構造ブロックの底面斜視図である。
図3図1−2の構造ブロックの底面図である。
図4】本発明による構造ブロックの頂面図である。
図5】本発明の好ましい実施形態による、貫通導管を含む構造ブロックの正面斜視図である。
図6図5の構造ブロックの底面斜視図である。
図7図5−6の構造ブロックの底面図である。
図8】本発明の好ましい実施形態による穿孔ストラットを含む構造ブロックの頂面図である。
図9図8の構造ブロックの正面図である。
図10図8−9の構造ブロックの側面図である。
図11】本発明による張力システムを収容するようになった構造ブロックの斜視図である。
図12】本発明による張力システムを収容するようになった構造ブロックの種々の図である。
図13】本発明によるヘックススエージテンショナを備える張力システムの好ましい実施形態の斜視図である。
図14】本発明による張力システムにより互いに接合されたブロックの種々の図およびタイプを示す図である。
図15】本発明による圧縮ストラットを収容するようになった構造ブロックの平面図である。
図16図15の構造ブロックの正面図である。
図17図15図16の構造ブロックの側面図である。
図18】本発明による圧縮ストラットを収容するようになったもう1つの構造ブロックの正面図である。
図19図18の構造ブロックの側面図である。
図20図18図19の構造ブロックの側面図である。
図21】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図22】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図23】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図24】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図25】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図26】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図27】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図28】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図29】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図30A】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図30B】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図30C】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図30D】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図30E】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31A】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31B】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31C】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31D】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31E】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31F】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31G】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31H】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図31I】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32A】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32B】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32C】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32D】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32E】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32F】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32G】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32H】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図32I】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
図33】本発明の構造ブロックを使用した本発明による建物の建設の種々の図の1つである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明は、特定の建設材料、および、かかる材料の調整おとび使用方法に関する。本発明を記載するときに、本願で明示的に定義されないいかなる用語および表現も、当業者が理解する共通に受け入れられる定義を有する。以下の記載は、特定の実施形態または本発明の特定の使用のものである限りにおいて、例示的なものに過ぎず、本発明を制限することを意図するものではなく、本発明には、全体的に記載と調和した最も広い解釈が与えられるべきである。
【0016】
本発明の建設材料は、建物構造物および土木構造物のための構造要素に使用されることを意図している。
【0017】
1つの実施形態では、材料は、構造ブロックの製造に使用される。1つの観点では、本発明のブロックは、圧縮および捩り耐荷重性を断熱性と一体化させるように設計されるのがよい。
【0018】
図1図4は、本発明の好ましい実施形態による構造ブロックを示している。図1図4に示されているように、本発明の各ブロックは、壁または家のような構造物を建設するときに、他のブロックと連動させるように構成された本体形状を有するのがよい。かかる設計は、構造物全体に更なる強度を与えることができる。
【0019】
1つの実施形態では、各ブロックは、1つまたはそれ以上の埋設された部材を収容するのがよい。当業界ではストラットとも呼ばれることができる部材は、ブロック内に埋設されるか、或いは、建物の建設中に挿入されるのがよく、ブロックの荷重、特に、耐圧縮荷重性に貢献することができる。埋設された部材の一方の端は、ブロックの1つの側から所与の距離、外へ突出しており、埋設された部材の反対側の端は、反対側でブロック内の途中で終端している。
【0020】
もう1つの実施形態では、埋設された部材は、ブロックの面と面一であってもよく、また、部材を整合させ、互いに接合するように位置決め装置が使用されてもよい。例えば、方向性クリップを備えた管が、隣接したブロックの当接した端を把持するように、ブロックの間で使用されてもよい。
【0021】
凹部または開口部が、ブロック内に形成されているのがよく、埋設された部材の終端からブロック内を通って、埋設された部材が突出する側と反対の、ブロックの1つの側の面まで延びているのがよい。
【0022】
1つの実施形態では、埋設された部材の延ばされた端は、ブロック内の凹部の深さと略等しい距離だけブロックから突出するのがよい。例として、8インチ(20.3cm)の高さをもつブロックは、長さが8インチ(20.3cm)の埋設された部材を有することができる。部材の突出した端は、ブロックの1つの側の面から外に2インチ(5.08cm)延びるのがよく、残りの6インチ(15.2cm)は、ブロック内に埋設されるのがよい。部材の反対側の端でブロック内に形成された凹部は、深さが2インチ(5.08cm)であるのがよい。凹部は、ブロック内に収容された埋設された部材の終端から直ぐに、ブロックの反対側の面まで延びるのがよい。
【0023】
凹部は、所定の寸法形状を有するのがよく、もう1つのブロックの埋設された部材の突出した端と整合して、この端を収容するように互いに間隔を隔てて配置されるのがよい。かかる構成は、連動「ピンおよびソケット」構成と同様であるのがよく、圧縮下のブロックの耐荷重特性にも貢献しながら、追加のブロックに対して正確にブロックを位置決めするための位置決め手段として機能することができる。
【0024】
1つのブロックの埋設された部材の突出した端が第2のブロックの埋設された部材の対応する凹部内に位置決めされるときに、埋設された部材の突出した端は、第2のブロックの埋設された部材の終端と直接接触しているのがよい。その結果、ブロックは、自動的に整合されると言うことができ、埋設された部材は、耐荷重構造部材を形成する積み重ね構造を形成すると言うことができる。
【0025】
組み立ての容易さのために、ブロック内の凹部は、埋設された部材の幅よりも大きいいくらかの測定値の幅を有するのがよい。1つの実施形態では、凹部の幅は、隣接したブロックの突出した部材の挿入の容易さに順応するために、部材の幅よりも1/4インチ(0.635cm)、凹部の各側で(ブロックおよび凹部が正方形であるときに4つの側面の各々で)1/8インチ(0.318cm)広いのがよい。
【0026】
第2のブロックの対応する凹部内に1つの埋設された部材の突出した端を結着するために、例えば、石灰モルタルのような、任意の適当な結着剤が、使用されるのがよい。かかる結合部は、形成されると、ブロック自体よりも強いことができる。
【0027】
埋設された部材および対応する凹部が連動されるとき、ブロックの耐荷重性或いはその他の構造特性に貢献することができる分子結合が形成されることができる。いくつかの例では、本発明のブロックの耐荷重能力は、中空のコンクリートブロックの耐荷重能力よりも数倍大きいことができ、在来のスタッドフレーム付き壁構造の耐荷重能力とより同様であるか、或いはこれを越えることができる。
【0028】
もう1つの実施形態では、埋設された部材の間の等距離に位置決めされるのがよい穴をブロック上に作るのがよい。図5図7では、穴は、例えば、壁構造内に電気配線または他の設備を収容するための導管を作るのに使用されることができる。穴は、また、ブロックの内部を、例えば、注入された二酸化炭素に曝すことによって、硬化工程にとって有益であることができる。代替実施形態では、いくつかのストラット部材は、中空であるか、或いは、スロットが付けられているのがよい。図8図10に示されているように、もう1つの実施形態では、追加の穿孔管或いはストラットが、ブロック内を通して組み込まれてもよい。
【0029】
部材またはストラットそれ自体の組成は、費用および材料の耐荷重能力を考慮して使用される材料に対する任意の選好をもって、任意の硬質材料、または、その混合物を含んでもよい。好ましい実施形態では、埋設された部材は、樅、トウヒ、松、杉等の任意の木製材料を含んでよい。要素はまた、麻、または炭素繊維等のような、有機繊維または非有機繊維の複合材を含んでもよい。更に別の実施形態では、埋設された部材は、バイオファイバ、および、ポリエチレン、ポリプロピレン、または。ポリエステルのようなポリマーの混合物を含んでもよい。いくつかの適合性金属を使用してもよい。部材またはストラットは、中空の正方形または円筒形管のような中空であってもよい。他の材料には、金属、炭素繊維または複合物、3Dプリントまたは押出プラスチック、或いは任意の適切な構造部材がある。
張力システム
【0030】
1つの実施形態では、本発明のブロックは、張力システムでもあるようになっているのがよい。図11図12に示されているように、ブロックは、更に、張力を提供することができる張力システムを収容するようになっているのがよい。かかる実施形態では、ブロックの埋設された部材は、埋設された部材の長さを通って、張力手段を収容しているのがよく、かかる張力手段は、部材の一方の端から入り、部材の他方の端から出る。
【0031】
1つの実施形態では、張力手段は、例えば、張力がかけられた非伸縮性ステンレス鋼ケーブルのようなケーブルであるのがよい。代替実施形態では、システムは、ロッドを備えてもよい。
【0032】
図13に示されているように、張力システムがケーブルを備えるとき、張力付与端組立体は、ケーブルに加えて、ヘックススエージテンショナを含むのがよい。
【0033】
図14に示されているように、組み立てられたとき、各々のブロックの埋設された部材は、張力手段を多数の埋設された要素およびブロックに通すように、他のブロックの対応する部材と整合するのがよい。
【0034】
かかる構成は、本発明のブロックを含む構造物のための更に別の締結手段を提供する。特に、かかる構成は、ブロックが、床、壁、傾斜屋根面、若しくは平らな屋根面等のような非鉛直構造要素に適した張力により互いに接合されることができる点で、耐張力性であることができる。
【0035】
もう1つの実施形態では、張力がかけられたブロックによって形成された構造要素の圧縮強さを増加させるために、圧縮ストラットと呼ぶことができる追加の部材が、使用されるのがよい。図15図20に示されているように、圧縮ストラットは、各々が張力手段としてケーブルを収容しているブロックの本体内に一体化された1対の既存のストラットまたは部材の間にこの1対の既存のストラットと接触させて略垂直に配置されるのがよい。この実施形態における圧縮ストラットの適用は、ブロック材料に固有の構造を必要とすることなく埋設された部材対を正しく間隔を隔てた状態に保ち、張力がかけられたストラットの隣接した対、および、ケーブルまたはロッドをそれらの長さに亘って本質的に等距離に保つのを助けることができる。
【0036】
ストラットキャップおよびまたは取付けプレートのような他の要素を、本発明にしたがって、使用することができる。例として、ストラットキャップは、埋設された部材の突出端に被せて、延びた端がキャップから突出するようにして、ブロック内に設置されるのがよい。
【0037】
実地では、張力手段は、ブロックが整合された後に、建設後に張力がかけられてもよい。
【0038】
張力手段が、ケーブルを含むときに、屋根に対する張力付与手順は、例えば、以下のステップを含むのがよい:
(i) 平らな水平面上で張力ブロックを使用して梁を組立て、梁に、ケーブルを使用して予張力をかけ、梁を持ち上げる。代替的には、所定位置でブロックを組み立て、ケーブルを使用して後で張力をかけるために、足場を必要とするであろう。
(ii) 一旦屋根を建設した(端キャップなしで)後に、ケーブルの非スエージ端を、屋根の頂から、埋設された部材を通して送る。
(iii) ケーブルをぴんと引く。
(iv) ケーブルの第2の端を、なるべくヘックステンショナの近くでスエージする。
(v) ヘックステンショナを、必要なだけ多く締め付ける。
【0039】
1つの実施形態では、床、屋根、或いは壁でもよい他の非垂直構造を形成するために、必要なだけの頻度で、張力手段を加える必要があることがある。
バイオファイバ構造ブロック
【0040】
好ましい実施形態では、本発明のブロックの本体は、主に繊維質の石灰組成物を含むのがよい。特に、各ブロックの組成は、以下の成分を含むのがよい:
(i) 麻ハード(hemp hurd)、および繊維
(ii) 亜麻繊維
(iii) 水硬性石灰、
(iv) 消石灰
【0041】
本発明の好ましい組成物を含むブロックの実施を通して、いくつかの利益を実現することができる。麻ハード、亜麻、水硬性石灰、消石灰を含む組成物は、環境的に持続可能、再生可能であり得、並外れた断熱品質を提供しながら、大気から二酸化炭素を捕捉することができる。
【0042】
コンクリートブロックは、取り扱いのために、重量の故に、寸法が、例えば16インチ(40.6cm)に制限される必要があることがあるけれども、本発明のブロックは、48インチ(122cm)またはそれ以上の長さを有することができ、そのより低い密度、例えば300kg/m3 の故に、取り扱いの容易性を維持することができる。
【0043】
石灰成分は、主として、その他の成分を互に保持する結着剤として作用することができる。しかしながら、より強力な結着剤が必要とされる場合には、任意の適当な結着剤を代わりに用いることができる。適当な代替結着剤には、ポリマー系剤、例えば珪砂、ポゾラン、ポリマー樹脂、或いはポルトランド若しくは同様なセメント若しくはしっくいがある。かかる代替剤はまた、好ましい実施形態の石灰成分と組み合わせて使用することもできる。
【0044】
麻ハードおよび繊維成分は、ブロックおよびブロック中の構造部材に断熱性、窩さ、支持、および、強度を提供することができる。しかしながら、代替物で、同様な望ましい性質を提供することができる任意の代替材料またはその組み合わせを使用することができる。いくつかの有機代替物には、コーンストックス、穀粒、藁等のような、繊維質材料がある。麻ハードは、その他の繊維と関連して主としてその断熱品質により、好ましい材料である。
【0045】
代替的には、発泡スチロール/ポリスチレンのような非有機材料、または、非再生可能プラスチックを使用することができる。かかる材料はまた、シュレッドされた形態で使用することができる。構造繊維(配向性セルロースストランド、プラスチック、金属、または、炭素フィラメント)を含めたり、或いは、代用することもできる。これらの非有機代替物の適用は、かかる非再生可能な材料を環境から隔離することができ、ブロックに異なる品質(強度、伝導性、電気またはRF遮蔽、騒音軽減等)を追加することができる点で、追加の利点を提供することができる。
再生可能性および持続可能性
【0046】
好ましい実施形態の組成は、麻ハード、亜麻、水硬性石灰、および、消石灰を含む。主に繊維-石灰の組み合わせは、有機的であり、生物再生可能な材料から構成されている。かかるブロックを使用した構造物の有用耐用年数が終了すると、その成分は、再生利用することができる。例えば、ブロック全体は、破砕されて、さらに次の施用のために再混合されることができる。
【0047】
組成物の成分は、持続可能性でもある。例えば、麻ハードは、その有利な性質に加えて、供給につき容易に入手可能であり、ほとんど水および肥料なしで大変迅速に成長する。
【0048】
他の有利な性質が、好ましい実施形態の繊維-石灰組成によって実現することができる。特に、かかる組み合わせは、建物が、「呼吸する」ことを可能にする。空気および湿気は、大変ゆっくりとした速度でブロックの内外の両方に通過することができる。水蒸気バリアを使用する必要がない。
【0049】
組成はまた、かび、シロアリ、および他の害虫に対して耐性である。
【0050】
好ましい実施形態のブロック組成を使用した構造物は、麻ハード、石灰混合物、或いは他の組成により耐火を可能にする。
【0051】
もう1つの実施形態では、本発明のブロックは、さらに、ライム仕上げ材で被覆されるのがよい。本発明のブロックは、いくつかの、例えば5つ以上のライム被覆物で被覆されるのがよい。
【0052】
本発明のブロックを使用した構造は、結合されてモノリシックになるのがよい。かかる性質は、特に地震、ハリケーン、或いは竜巻を受けやすい地域で特に有用である。
【0053】
耐水性或いは耐湿性は、とくに石灰成分の使用によって達成することができる。石灰成分はまた、好ましい実施形態のブロックが自己「修復」することを可能にする。例えば、ライム被覆の亀裂は、湿気にさらされるときに、時間が経つと閉じることができる。
二酸化炭素隔離
【0054】
本発明の好ましい組成を含むブロックの二酸化炭素隔離性は、温室ガス二酸化炭素を地球の大気から除去し、隔離することを可能にする。
【0055】
組成の麻ハードは、植物が成長するときに、約20トン/ヘクタール以上の速度で二酸化炭素を隔離することができる。
【0056】
好ましい実施形態の麻ハード-石灰組成ブロックは、約100キログラム/立法メートルの二酸化炭素を捕獲/吸収する能力を有する。石灰成分は、二酸化炭素を、混合物を硬化し、固化するのに使用することができる。かかるブロックを備える平均的な家は、例えば、ブロックの製造中に、約13,000キログラムの二酸化炭素を捕獲することができ、約100年間二酸化炭素を吸収し続けることができる。
製造方法
【0057】
本発明のブロックの製造は、成形方法を使用した手段によって達成することができる。
【0058】
製造中、埋設された部材またはストラットは、所望の長さ、例えば、8インチ(20.3cm)の長さに切断されるのがよい。それらの部材の長さを通して、張力手段のための導管として役立つ穴があけられるのがよい。
【0059】
所望の数のストラットおよび穿孔管が、ジグで、モールド内の所望の位置に配置される。
【0060】
ブロックの組成物の成分を含む混合物が、組み合わされて、混合されるのがよい。次いで、この混合物は、モールド内に、例えば、注がれ、噴霧され、または、射出されるのがよい。
【0061】
組成物は、圧縮され、および/または、加熱され、固化されるのがよい。硬化工程中、二酸化炭素が、注入され、或いは、硬化するブロックによって(または、硬化するブロック内の導管を)通されるのがよい。使用される石灰組成物によっては、ブロックは、温度、湿度、および、二酸化炭素環境を制御するオートクレーブ内で硬化されるのがよい。製造時に、ブロックの内側面および外側面に石灰被覆が施されるのがよく、それにより、ブロック強度を増加させ、建設仕上げ時間を減少させることができる。
建物構造物および関連する材料
【0062】
構造物および関連する建設材料がまた、図21図33に示されているように、本発明によって開示されている。
【0063】
好ましい実施形態では、かかる建設材料は、本発明に開示されたブロックを含むのがよい。その結果、本発明の構造物に使用されるブロックは、耐荷重性、耐張力性、かつ、断熱性であることができる。
【0064】
使用されるブロックは、標準的な建物建設寸法を有するのがよい。高さ、幅、および、長さは、適用例、配向性、および、所望の断熱性要求によって変わり得る。例えば、構造物の壁に使用されるブロックは、標準的な11インチ(27.9cm)幅、および、8インチ(20.3cm)高さであるのがよいが、長さは変わり得る。屋根構造ブロックは、12インチ(30.5cm)高さ、および、16インチ(40.6cm)幅であるのがよい。
【0065】
建物材料はまた、組み立てのための所望の建設現場に輸送される前に予め製造されるのがよい。
【0066】
1400平方フィートの家構造物は、例として、以下のように提供される。
壁ブロック
【0067】
壁ブロックは、標準的な高さおよび幅を有するのがよいが、長さは変わり得る。壁ブロックは、標準的な11インチ深さ(27.9cm)、および、8インチ高さ(20.3cm)を有し、長さは変わり得る。以下の合計数は、現場で切断されてもよいブロックを含む。
4インチ(10.2cm):8個
8インチ(20.3cm):12個
12インチ(30.5cm)-2ストラット:13個
12インチ(30.5cm)-4ストラット:29個
16インチ(40.6cm):7個
20インチ(50.8cm):13個
24インチ(61.0cm):63個
32インチ(82.9cm):97個
36インチ(91.4cm):43個
48インチ(121.9cm):644個
合計壁ブロック数:929個
48インチ(121.9cm)壁スタータストリップ(圧力処理プライウッドで作られているのがよい):65個
屋根ブロック
R=屋根
Ed=縁(常に48インチ(121.9cm)
S=スタータ
E=端
P=頂
R24インチ(61.0cm):1個
R32インチ(82.2cm):2個
R48インチ(121.9cm):198個
Red:20個
Re32インチ(82.2cm):1個
Re48インチ(121.9cm):19個
Reed:2個
Rs24インチ(61.0cm):1個
Rs48インチ(121.9cm):23個
Rsed:2個
Rp24インチ(61.0cm):2個
Rp48インチ(121.9cm):21個
Rped:2個
合計屋根ブロック数:296個
梁ブロック
標準16インチ(40.6cm):36個
16インチ(40.6cm)端ブロック:2個
16インチ(40.6cm)端キャップ:2個
標準12インチ(30.5cm):4個
12インチ(30.5cm)端キャップ:1個
合計梁ブロック数:44個
構造タイ
【0068】
構造タイは、呼吸可能であるのがよく、1つの実施形態では、16ゲージステンレス鋼メッシュから作られるのがよい。
壁/屋根構造タイ
頂タイ:30個
正方形メッシュタイ:25個
構造ブラケット:5個
木材(特に注記がなければ粗切断)
12インチ(30.5cm)梁の下 1と1/2インチ(3.81cm)×12インチ(30.5cm)×12インチ(30.5cm):1個
16インチ(30.5cm)梁の下 1と5/8インチ(4.13cm)×12インチ(30.5cm)×16インチ(30.5cm):2個
2フィート(70.0cm)×6フィート(183cm)屋根スタータブロックサポート(各1個):
37フィート(1127cm)-8インチ(20.3cm)長さ
35フィート(1067cm)-8インチ(20.3cm)長さ
11フィート(335.3cm)-8インチ(20.3)長さ
2フィート(70.0cm)長さ
2×6窓/扉ヘッダおよびフッタ(仕上げ済み)
6フィート(183cm)-4インチ(10.2cm):2個(主寝室窓)
9フィート(274cm):2個(リビングルーム窓)
5フィート(152c、):1個(正面扉)
8フィート(244cm)-4インチ(10.2cm):1個(裏扉/窓)
3フィート(91.4cm)-8と1/2インチ(21.6cm):1個(裏窓フッタ)
6フィート(183cm)-4インチ(10.2cm):4個(寝室窓)
2×4窓/扉トリム(仕上げ済み)
6フィート(183cm)-8インチ(20.3cm)長さ:4個(扉)
3フィート(91.4cm)-4インチ(10.2cm):8個(窓-非リビングルーム)
4フィート(121。9cm)-8インチ(20.3cm)長さ:2個(リビングルーム窓)
ファスナ
【0069】
使用されるファスナは、石灰建設物と適合的であるべきであり、ステンレス鋼またはセラミック被覆ファスナを含むのがよい。
構造物の仕上げ
【0070】
本発明の1つの実施形態では、石灰モルタル、或いは別の適当なモルタルが、別のブロック面に隣接したすべてのブロック面上にブラシがけされるのがよい。その結果、これにより、モノリシックであり、封止された構造物を創出することができる。
【0071】
本発明の構造物の内部壁は、石灰下塗り物であるのがよく、色付けすることができ、壁上に塗られた呼吸可能な塗装を有するのがよい。代替実施形態では、内部壁は、更に施しがなされる必要はない。もう1つの実施形態では、内部壁はまた、シートロック、木材ベニア、または、好ましくは煉瓦と内部パネルとの間に最小1インチ(2.54cm)のエアスペースが作られた煉瓦のパネルで覆われているのがよい。
【0072】
本発明の構造物の内部壁は、無地被覆バイオファイバおよび石灰仕上げが施されるのがよい。かかる施しは、モノリシック品質および強度に更なる仕上げ観、および、色褪せない若しくは色褪せに耐える色仕上げを付加することができる。もう1つの実施形態では、外部壁は、モルタル塗り、すなわち「漆喰外観」を有するのがよい。かかる塗りもまた、モノリシック品質および強度に更なる仕上げ観、および、色褪せない若しくは色褪せに耐える色仕上げを付加することができる。さらに別の実施形態では、典型的な壁スライド化粧張り煉瓦および他の非浸透性材料が使用されるのがよく、ブロック表面から最小1インチ(2.54cm)のスペースを維持すべきである。更にもう1つの実施形態では、外部壁に更に施しをする必要はなく、ブロックに、装飾外表面が形成されているのがよい。ブロックは、装飾、或いは吸音、撥水、光反射等の目的で、エンボス加工された、或いは模様付けされた表面を有するのがよい。
【0073】
当業者で知られた任意の屋根材料を、本発明の構造物と共に使用することができる。呼吸できない材料が使用される場合には、呼吸しない材料と屋根ブロックとの間に、約1インチ(2.54cm)の最小スペースがあるべきである。1つの実施形態では、例えば、7被覆、100年石灰仕上げで被覆されるのがよい。代替実施形態では、屋根は更に、エアスペースを必要としなくてよい呼吸可能なバイオファイバ「粘土状」タイルを備えるのがよい。
好ましい提案されるブロック利点
【0074】
本発明の最も好ましい実施形態は、以下の特徴のいくつか、または、すべてを有する:
・強力な耐荷重性
・100%の熱破壊で、R26からR40、または、λ=0.07W/m.Kの優れた断熱性
・優れた耐火等級
・環境的に持続可能な炭素ゼロ乃至ネガティブCO2 建物材料分類
・内部温度を調整するための良好な熱慣性および熱質量特性
・優れた空気および湿度透過性
・契約者および建築家が実行することを容易にする既存の建築基準および寸法との一致 ステンレス鋼またはセラミック被覆ねじのような在来のファスナを使用することができる
・取り扱いが容易な、建設組み立てのために熟練労働を必要としない軽量
・大変迅速な建設、建設された壁は風雨に耐え、仕上げ物を直ちに施すことができる。工場で準備されたフェース表面は、最小の内部および外部仕上げを必要とする
・標準的な寸法は、現場でロボットまたは機械補助組み立てを許容することができる
・電気配線および設備を収容するためのブロック内の一体化された導管路
【0075】
これまでの記載では、説明の目的で、本発明の実施形態の完全な理解を提供するために多くの詳細が示されている。しかしながら、これらの特定の詳細は、本発明を実施するためには必要ないことが、当業者には明らかであろう。
【0076】
本発明の上記の実施形態は、例としてのみ意図されている。当業者は、本発明の範囲を逸脱することなく、特定の実施形態に対する代替、変更、および、変形を行うことができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12A
図12B
図12C
図13
図14A
図14B
図14C
図14D
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
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図24A
図24B
図24C
図24D
図24E
図25A
図25B
図26A
図26B
図26C
図27A
図27B
図27C
図27D
図27E
図27F
図28A
図28B
図28C
図28D
図28E
図28F
図28G
図29A
図29B
図29C
図29D
図29E
図29F
図29G
図29H
図29I
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図33C