【文献】
「秘宝伝〜伝説への道〜」,パチスロ必勝ガイドMAX2016年3月号,株式会社ガイドワークス,2016年 3月 1日,p.103-105
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記基準ランク決定手段は、前記特定遊技状態に移行せずに所定ゲーム数が経過したときに、前記基準ランクをランクアップするためのランクアップ抽せんを行うことを特徴とする、請求項1記載の遊技機。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好適な実施の形態を、遊技機としてスロットマシン10を例に説明する。
【0017】
(スロットマシン10)
スロットマシン10は、
図1に示すように、四角箱状の筐体11と、筐体11の正面側に開閉自在に取り付けられる前扉31を有する。この前扉31には、遊技者側に向かって臨む表示窓12が形成されている。
【0018】
また、前扉31の高さ方向略中央部には、スロットマシン10を作動させるための操作部31Aおよびメダル投入口14が設けられている。操作部31Aには、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、ストップスイッチ50などが設けられている。
【0019】
また、操作部31Aの下方には、下パネル31Bを挟んで、メダルを払い出すためのメダル払い出し口18と、メダル払い出し口18から払い出されたメダルを貯留可能な下皿31Cが設けられている。
【0020】
上記した前扉31の表示窓12には、背後の回転リール40の図柄を見ることができる図柄表示窓13が形成されている。回転リール40は、図柄表示窓13の裏側に配置されて、回転可能にスロットマシン10に取り付けられており、外周表面に表示された複数の図柄を変動表示又は停止表示するためのものである。本実施形態においては、左リール41、中リール42、右リール43の3個の回転リール40が設けられており、それぞれの回転リール40が個別に回転可能となっている。
【0021】
上記した図柄表示窓13からは、3個の回転リール40のそれぞれについて、上段、中段、下段の3段の図柄が表示されるようになっており、計9個の図柄が図柄表示窓13を通して表示されるようになっている。そして、この計9個の図柄の表示位置の組合せによって有効ラインが設定されている。有効ラインとは、3個の回転リール40のそれぞれについて表示位置にある図柄を1個ずつ繋いでできるラインのうち、入賞するために有効となる図柄組合せの並びを規定したラインである。この有効ラインに沿って役に対応付けられた図柄組合せが表示されると、当該役に入賞となる。
【0022】
このスロットマシン10の内部には、図示しないが、スロットマシン10の全体の動作を制御するための制御装置20(
図2参照)が内蔵されている。
【0023】
(入力段)
上記制御装置20の入力段には、
図2に示すように、投入スイッチ15、ベットスイッチ16、精算スイッチ17、スタートスイッチ30、左ストップスイッチ51、中ストップスイッチ52、右ストップスイッチ53が接続されている。
なお、入力段としては、上記した各入力装置に限定されるものではない。
【0024】
(投入スイッチ15)
投入スイッチ15は、
図1に示すように、メダル投入口14の下方に内蔵されたスイッチであって、投入された遊技メダルを検知するためのものである。投入スイッチ15が遊技メダルを検知すると、最大50枚まで遊技メダルを遊技機内部に貯留(クレジット)することができるようになっている。このようにクレジットされた遊技メダルは、クレジット表示部32に数値として表示され、次遊技以降に使用することができる。
【0025】
(ベットスイッチ16)
ベットスイッチ16は、
図1に示すように、操作部31Aの上面に位置するスイッチである。ベットスイッチ16を押下することで、クレジットをメダル投入に代えることができる。クレジットをメダル投入に代えることで、遊技が開始可能な状態となる。
【0026】
(精算スイッチ17)
精算スイッチ17は、
図1に示すように、操作部31Aの上面左端に位置するスイッチであって、クレジットされているメダルを払い戻すためのものである。
【0027】
(スタートスイッチ30)
スタートスイッチ30は、
図1に示すように、操作部31Aの正面左側に位置するレバーである。遊技を開始可能な状態でスタートスイッチ30を操作すると、後述するリールユニット60の駆動が開始し、すべての回転リール40の図柄が変動表示される。
【0028】
(ストップスイッチ50)
ストップスイッチ50は、後述するリールユニット60の駆動を停止させるためのものである。具体的には、ストップスイッチ50は、
図1に示すように、各回転リール40(左リール41,中リール42,右リール43)に対応した3個のスイッチ(左ストップスイッチ51、中ストップスイッチ52、右ストップスイッチ53)から構成され、各回転リール40の下方に一個ずつ配置されている。回転リール40に対応したストップスイッチ50の操作により、当該対応した回転リール40が回転を停止し、回転リール40の図柄が停止表示されるようになっている。
【0029】
(出力段)
前記制御装置20の出力段には、
図2に示すように、リールユニット60、ホッパーユニット65、演出部66(画像表示部67、ランプ68、スピーカ69)、の各パーツが接続されている。
なお、出力段としては、上記した各パーツに限定されるものではない。
【0030】
(リールユニット60)
リールユニット60は、特に図示しないが枠体に固定あるいは支持された3個のステッピングモータと、各々のステッピングモータの出力軸に固定された3個の回転リール40(左リール41,中リール42,右リール43)とから構成されている。各回転リール40は、短円筒状の回転ドラムと、この回転ドラムの周囲に貼付されるテープ状のリールテープとを備えている。このリールテープの外周面には、複数の図柄(例えば20個ないし21個の図柄)が等間隔で表示されている。
【0031】
(ホッパーユニット65)
ホッパーユニット65は、
図1に示すように、筐体11の内部に配置されており、遊技の結果等に基づいてメダルを払い出すためのものである。
【0032】
(演出部66)
演出部66は、制御装置20の制御により、入賞等の報知など、種々の演出を行うものである。具体的には、演出部66は、画像表示部67と、ランプ68と、スピーカ69と、から構成されている。
【0033】
画像表示部67は、回転リール40の上方に設けられた窓部の背後に配置され、入賞の報知その他の演出を表示するためのものである。本実施形態においては、液晶画面によって画像表示部67が構成されている。なお、画像表示部67としては液晶画面に限らず、LED、ドットマトリックス、可動式の構造物等を用いてもよい。
ランプ68は、発光体の点灯又は点滅により入賞等を報知するためのものである。
スピーカ69は、入賞音の発生により入賞等を報知するためのものである。
【0034】
(制御装置20)
制御装置20は、スロットマシン10の作動を制御するためのものである。この制御装置20は、CPUを中心に構成され、ROM、RAM、I/O等を備えている。そして、CPUがROMに記憶されたプログラムを読み込むことで、各種の制御を実行するように構成されている。
【0035】
本実施形態に係る制御装置20は、
図2に示すように、遊技状態制御手段100、当せん抽せん手段110、役抽せんテーブル120、リール制御手段130、入賞判定手段140、ホッパー制御手段150、演出制御手段200、押し順報知制御手段210、特定遊技開始抽せん手段300、特定遊技開始抽せんテーブル310、当せんランクテーブル320、基準ランク決定手段330、基準ランク抽せんテーブル340、ランクアップ抽せんテーブル350、付加ランク決定手段360、付加ランク抽せんテーブル370、裏モード抽せん手段375、裏モード抽せんテーブル376、裏状態選択テーブル380の各手段として機能する。なお、制御装置20としては、上記した各手段に限定されるものではなく、他の手段を含んでいても良い。
【0036】
(遊技状態制御手段100)
遊技状態制御手段100は、遊技状態の管理を行うためのものである。本実施形態に係るスロットマシン10は複数の遊技状態を備えており、遊技状態制御手段100は現在の遊技状態を記憶するとともに、遊技状態の移行契機となる所定の事象が発生したときに遊技状態を切り替える処理を実行する。
【0037】
本実施形態に係るスロットマシン10は、
図3に示すように、以下の遊技状態を備えている。なお、遊技状態は以下に限らず、他の遊技状態を備えていてもよい。(1)通常遊技状態(2)特別遊技状態(3)特定遊技状態
【0038】
このうち、通常遊技状態は、工場出荷時又は設定変更時に設定される初期状態である。
また、特別遊技状態は、通常遊技状態よりもメダルが獲得しやすい状態であり、本実施形態においてはボーナスゲームが作動している状態である。この特別遊技状態へは、ボーナス役に入賞したときに移行する。ボーナスゲーム中は、当せん役への当せん確率が通常遊技状態よりも向上するようになっている。
【0039】
本実施形態においては、上記した特別遊技状態において、特定遊技開始抽せんが実行されるようになっている。特定遊技開始抽せんは、特定遊技状態に移行するか否かを決定するための抽せんであり、所定の抽せん確率で特定遊技を開始する権利が当せんするようになっている。特定遊技開始抽せんにおいて特定遊技を開始する権利が当せんすると、特定遊技当せんフラグがONにセットされ、特別遊技状態の終了後に特定遊技状態へ移行するように構成されている。
【0040】
また、この特別遊技状態は、所定枚数のメダル払い出しや所定ゲーム数の消化など、ボーナスゲームの終了契機が達成されたときに終了する。特別遊技状態が終了したときに、特定遊技当せんフラグがONにセットされている場合(すなわち、特別遊技状態において特定遊技開始抽せんに当せんしていた場合)には、特定遊技状態に移行する。一方、特定遊技当せんフラグがONにセットされていない場合には、遊技状態が通常遊技状態に戻るようになっている。
【0041】
なお、本実施形態に係るスロットマシン10は、ボーナスゲームとしてBBゲームとMBゲームとを備えている。BBゲームは、ボーナス役の1つであるBB役に当せんしたときに開始されるゲームである。また、MBゲームは、ボーナス役の1つであるMB役に当せんしたときに開始されるゲームであるが、遊技者に与えられる利益がBBゲームよりも少なく設定されているゲームである。例えば、MBゲームの終了契機となるメダル払い出し枚数やゲーム数が、BBゲームの終了契機となるメダル払い出し枚数やゲーム数よりも少なく設定されている。
【0042】
特定遊技状態は、後述する押し順報知制御手段210によって押し順を報知可能な遊技状態である。すなわち、この特定遊技状態においては、押し順小役に当せんしたときに、当該押し順小役を入賞させるための正解の押し順(ストップスイッチ50の操作順)が報知される。押し順小役は所定の押し順でストップスイッチ50が操作されたときに入賞図柄が揃うように制御される小役である。押し順が報知されない状態では、どの押し順小役に当せんしたかが分からず、正解の押し順も分からないため、押し順小役を狙って入賞させることは困難となっている。一方で、特定遊技状態においては、押し順小役に当せんした場合に正解の押し順が報知されるため、押し順報知に従ってストップスイッチ50を操作することで容易に押し順小役を入賞させることができるようになっている。
【0043】
なお、本実施形態に係る特定遊技状態は、リプレイ役の当せん確率が通常遊技状態よりも高く設定された状態(いわゆるリプレイタイム)である。すなわち、リプレイ高確率状態で押し順報知が行われるいわゆるART(アシストリプレイタイム)であり、手持ちのメダルの目減りが少なくなるだけでなく、押し順報知に従ってストップスイッチ50を操作することで獲得メダル数が確実に増えていくようになっている。
【0044】
なお、この特定遊技状態は、所定の終了条件を達成するまで継続する。例えば所定ゲーム数の遊技が完了するまで特定遊技状態が継続する。
【0045】
(当せん抽せん手段110)
当せん抽せん手段110は、複数の当せん役のいずれかに当せんしたか又はハズレかの抽せんを行うためのものである。すなわち、予め定めた抽せん確率に基づいて当せん役に係る抽せんを行うものである。そして、当せん抽せん手段110による抽せんの結果、所定の当せん役に当せんである場合に当せんフラグが成立し、この当せんフラグ成立中に、回転リール40の停止図柄の組み合わせが予め定められた当せん図柄と一致したことを条件に入賞し、遊技者にメダルの払い出しや、特別遊技等の利益が付与されるように設定されている。
【0046】
具体的には、当せん抽せん手段110は、乱数を所定の範囲内で発生させる乱数発生手段を備え、この乱数発生手段が発生する乱数をスタートスイッチ30の操作タイミングで抽出し、抽出した乱数を役抽せんテーブル120に照合することにより抽せんを行う。本実施形態に係る当せん抽せん手段110は、16bitで乱数を発生させるため、0〜65535までの65536通りの乱数を発生させるようになっている。後述する役抽せんテーブル120には、この65536通りの乱数のそれぞれに当せん役またはハズレが割り当てられているため、乱数を役抽せんテーブル120に照合することにより当せん役またはハズレを特定することができる。
【0047】
(役抽せんテーブル120)
役抽せんテーブル120は、当せん抽せん手段110が抽出した乱数がいずれかの当せん役またはハズレに対応するかを定めたものである。この役抽せんテーブル120は、複数の当せん役に対応する当せん領域を記憶しており、具体的には、当せん抽せん手段110において発生する乱数と当せん役との対応表として設けられている。当せん抽せん手段110は、遊技状態等に応じてこれらの役抽せんテーブル120を切り替えて使用する。これにより、遊技状態ごとに当せん確率が変動するように構成されている。
【0048】
(リール制御手段130)
リール制御手段130は、有効なスタートスイッチ30の操作信号に基づいて回転リール40を回転させると共に、特に図示しないがリール回転検知センサの検知信号に基づいて図柄の現在位置を認識しつつ、当せん抽せん手段110の抽せん結果および有効なストップスイッチ50の操作タイミングに基づいて、回転リール40の停止を制御するためのものである。
【0049】
このリール制御手段130は、メダルがベットされ、前ゲーム開始から所定時間(いわゆるウエイト時間)が経過しているなど、所定の遊技開始条件を満たしている場合には、スタートスイッチ30の操作信号に基づいて全ての回転リール40の回転を開始させる。
【0050】
また、回転リール40が回転中にいずれかのストップスイッチ50が操作されると、ストップスイッチ50の操作信号に基づきストップ信号を出力し、操作されたストップスイッチ50に対応する回転リール40の回転を停止させる。
【0051】
なお、リール制御手段130は回転リール40を停止させる際、停止操作がされたときの図柄表示位置を基準として、最大4コマのスベリコマ数で図柄を回転方向に移動させて停止させることができる。このような制御により、当せん抽せん手段110の抽せん結果が「ハズレ」の場合には、3個の回転リール40の図柄が如何なる入賞の態様にも揃わないように蹴飛ばし制御を行う。また、抽せん結果が所定の当せん役に当せんの場合には、3個の回転リール40の図柄が極力当該当せんに係る入賞の態様となるように引き込み制御を行う。
【0052】
このような蹴飛ばし制御及び引き込み制御は、当せん抽せん手段110による役抽せんの結果や、ストップスイッチ50の操作タイミング、停止位置の優先順位などに基づいて計算されて実行される。例えば、2種類以上の役に同時当せんしている場合、各役に対応付けられた優先順位に従って、優先順位の高い役に対応する図柄組合せを有効ライン上に表示できるように引き込み制御が行われる。
【0053】
なお、上述した押し順小役に当せんしている場合には、正解の押し順で各ストップスイッチ50が操作された場合には、停止操作のタイミングに関わらず、当該押し順小役に係る図柄を有効ライン上に引き込んで、押し順小役を入賞させる。一方、その正解の押し順以外の押し順で各ストップスイッチ50が操作された場合には、当該押し順小役に係る図柄が有効ライン上に揃わないようにして、押し順小役が入賞しないように制御する。
【0054】
(入賞判定手段140)
入賞判定手段140は、ストップスイッチ50の操作により3個の回転リール40が停止したときに、その表示態様に基づいて、入賞したか又は入賞なしかの判定を行うためのものである。具体的には、すべての回転リール40の回転が停止した際に、いずれかの有効入賞ライン上に所定の図柄配列が揃うことを条件として、当該図柄配列に対応した当せん役に入賞したと判定する。そして、入賞がメダル払い出しを伴う場合には、ホッパーユニット65に払い出し入賞信号を出力する(もしくはメダルを払い出す代わりにクレジットに加算する)。また、入賞が遊技状態を移行させるものであれば、遊技状態制御手段100に通知して遊技状態を移行させる。また、リプレイ役が入賞した場合には、自動ベット処理を行い、遊技メダルを新たに投入することなく次ゲームを開始できるようにする。
【0055】
(ホッパー制御手段150)
ホッパー制御手段150は、入賞判定手段140からの払い出し入賞信号、精算スイッチ17の操作信号などに基づいて、ホッパーユニット65を作動させ、メダルの払い出しを制御するためのものである。なお、入賞がメダル払い出しを伴う場合に、この払い出しメダルを自動的にクレジットとして電子的に貯留し、クレジットの許容枚数を超過する払い出し分だけをホッパーユニット65から払い出させるようにしてもよい。
【0056】
(演出制御手段200)
演出制御手段200は、画像表示部67、ランプ68やスピーカ69等の演出部66の作動を制御するためのものである。この演出制御手段200は、ROMに記憶されている演出データをもとに、入賞の報知や押し順報知などの演出を行わせる。
【0057】
なお、押し順報知は、押し順小役に当せんしたときに、当該押し順小役に入賞可能なストップスイッチ50の操作順を報知するものである。この押し順報知は、例えば、画像表示部67に操作順を表示したり、操作すべきストップスイッチ50をスピーカ69から音声で報知したり、操作すべきストップスイッチ50を光らせたりすることで行われる。
【0058】
また、この演出制御手段200は、複数回の遊技にわたって連続演出を行わせることができる。所定の条件下においてストーリー性のある連続演出を行わせることで、遊技者に有利な状況を示唆し、遊技を盛り上げることができるようになっている。
【0059】
(押し順報知制御手段210)
押し順報知制御手段210は、押し順報知を制御する手段である。押し順報知制御手段210は、特定遊技状態において押し順小役に当せんしたときに、当該押し順小役を入賞させるための正解の押し順(ストップスイッチ50の操作順)を報知する。
【0060】
(特定遊技開始抽せん手段300)
特定遊技開始抽せん手段300は、特定遊技状態への移行を決定するための特定遊技開始抽せんを行うためのものである。この特定遊技開始抽せん手段300は、予め定めた抽せん確率に基づいて特定遊技開始抽せんを行い、当せんした場合には特定遊技当せんフラグをONにセットする。
【0061】
具体的には、特定遊技開始抽せん手段300は、特別遊技状態(ボーナスゲーム中)の所定のタイミング(例えばスタートスイッチ30の操作時)に乱数発生手段が発生する乱数を抽出し、抽出した乱数を特定遊技開始抽せんテーブル310に照合することにより抽せんを行う。
【0062】
(特定遊技開始抽せんテーブル310)
特定遊技開始抽せんテーブル310は、特定遊技開始抽せんに使用されるものであって、特定遊技開始抽せん手段300が抽出した乱数が当せんか否かを定めたものである。本実施形態においては、
図4に示すように、後述する抽せんランクごとに複数の特定遊技開始抽せんテーブル310が設けられている。
【0063】
具体的には、抽せんランクが「1」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、1
.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。また、抽せんランクが「2」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、1.5%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「3」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、2.5%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「4」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、5.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「5」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、7.5%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「6」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、10.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「7」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、12.5%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「8」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、15.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「9」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、20.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「10」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、25.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「11」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、30.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「12」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、40.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「13」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、50.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「14」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、66.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「15」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、75.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。抽せんランクが「16」の場合の特定遊技開始抽せんテーブル310は、100.0%の確率で特定遊技開始抽せんに当せんするように設定されている。
【0064】
(当せんランクテーブル320)
当せんランクテーブル320は、複数の特定遊技開始抽せんテーブル310をランク付けて管理するためのものである。具体的には、
図4に示すように、ランクと特定遊技開始抽せんテーブル310とを関連付けて管理するリストである。本実施形態においては、ランクが上がるほど特定遊技開始抽せんテーブル310の当せん率が上昇するように、ランクと特定遊技開始抽せんテーブル310とを関連付けている。
【0065】
(基準ランク決定手段330)
基準ランク決定手段330は、基準ランクを決定するための基準ランク抽せんを行うためのものである。この基準ランク決定手段330は、予め定めた抽せん確率に基づいて基準ランク抽せんを行い、基準ランクを決定する。
【0066】
具体的には、基準ランク決定手段330は、所定のタイミング(例えば特定遊技状態が終了したときや、ボーナスゲームが終了したとき)で乱数発生手段が発生する乱数を抽出し、抽出した乱数を基準ランク抽せんテーブル340に照合することにより基準ランク抽せんを行う。なお、基準ランク決定手段330が決定した基準ランクは、後述するように、当せんランクテーブル320を参照するために使用される。本実施形態に係る基準ランクは、
図5に示すように1〜16の範囲で設定される。
【0067】
また、この基準ランク決定手段330は、所定のタイミング(特定遊技状態に移行せずに所定ゲーム数が経過したとき)に基準ランクをランクアップするためのランクアップ抽せんを行う。ランクアップ抽せんは、乱数発生手段が発生する乱数を抽出し、抽出した乱数をランクアップ抽せんテーブル350に照合することにより行われる。
【0068】
(基準ランク抽せんテーブル340)
基準ランク抽せんテーブル340は、基準ランク抽せんに使用されるものであって、基準ランク決定手段330が抽出した乱数が対応する基準ランクを定めたものである。本実施形態においては、
図5に示すように、複数の基準ランク抽せんテーブル340が設けられている。具体的には、基準ランク抽せんテーブルAと基準ランク抽せんテーブルBとの2種類の基準ランク抽せんテーブル340が設けられており、基準ランク抽せんテーブルAよりも基準ランク抽せんテーブルBの方が遊技者にとって有利な抽せん結果が期待できるようになっている。
【0069】
例えば、基準ランク抽せんテーブルAを使用した基準ランク抽せんにおいては、50%の振り分け率で基準ランクが「1」に決定され、20%の振り分け率で基準ランクが「2
」に決定され、15%の振り分け率で基準ランクが「3」に決定されるので、85%の確率でランク1〜3に振り分けられる。
【0070】
一方、基準ランク抽せんテーブルBを使用した基準ランク抽せんにおいては、50%の振り分け率で基準ランクが「7」に決定され、20%の振り分け率で基準ランクが「8」に決定され、12%の振り分け率で基準ランクが「9」に決定されるので、82%の確率でランク7〜9に振り分けられる。
【0071】
このように、振り分け率のボリュームゾーンが、基準ランク抽せんテーブルAよりも基準ランク抽せんテーブルBの方が高いランクに設定されており、基準ランク抽せんテーブルAよりも基準ランク抽せんテーブルBの方が遊技者にとって有利に設定されている。
【0072】
(ランクアップ抽せんテーブル350)
ランクアップ抽せんテーブル350は、ランクアップ抽せんに使用されるものであって、基準ランク決定手段330が抽出した乱数が対応するランクアップ値を定めたものである。本実施形態においては、
図6に示すように、複数のランクアップ抽せんテーブル350が設けられている。具体的には、ランクアップ抽せんテーブルAとランクアップ抽せんテーブルBとの2種類のランクアップ抽せんテーブル350が設けられており、ランクアップ抽せんテーブルBよりもランクアップ抽せんテーブルAの方が遊技者にとって有利な抽せん結果が期待できるようになっている。
【0073】
例えば、基準ランク抽せんテーブルAを使用したランクアップ抽せんにおいては、128/256の振り分け率で「+1」ランクアップし、64/256の振り分け率で「+2
」ランクアップするように設定されている。
【0074】
一方、基準ランク抽せんテーブルBを使用したランクアップ抽せんにおいては、32/256の振り分け率で「+1」ランクアップし、32/256の振り分け率で「+2」ランクアップするように設定されている。
【0075】
このように、基準ランク抽せんテーブルAを使用した方がランクアップしやすくなっており、基準ランク抽せんテーブルBよりも基準ランク抽せんテーブルAの方が遊技者にとって有利に設定されている。
【0076】
(付加ランク決定手段360)
付加ランク決定手段360は、付加ランクを決定するための付加ランク抽せんを行うためのものである。この付加ランク決定手段360は、予め定めた抽せん確率に基づいて付加ランク抽せんを行い、付加ランクを決定する。
【0077】
具体的には、付加ランク決定手段360は、所定のタイミング(例えば特定遊技状態が終了したときや、ボーナスゲームが終了したとき)に乱数発生手段が発生する乱数を抽出し、抽出した乱数を付加ランク抽せんテーブル370に照合することにより付加ランク抽せんを行う。なお、付加ランク決定手段360が決定した付加ランクは、当せんランクテーブル320を参照するために使用される。本実施形態に係る付加ランクは、
図8に示すように0〜4の範囲で設定されるので、基準ランクよりも狭い範囲の数値となっている(言い換えると、付加ランクの最大値は、基準ランクの最大値よりも小さく設定されている)。
【0078】
(付加ランク抽せんテーブル370)
付加ランク抽せんテーブル370は、付加ランク抽せんに使用されるものであって、付加ランク抽せん手段360が抽出した乱数が対応する付加ランクを定めたものである。本実施形態においては、
図7に示すように、スロットマシン10の設定値ごとに複数の付加ランク抽せんテーブル370が設けられている。なお、スロットマシン10の設定値とは、スロットマシン10の筐体11の内部に設けられたスイッチを操作することで設定される値である。この設定値は、本実施形態においては6段階に設定可能となっており、設定値が大きくなるほど、スロットマシン10のメダル払い出し率が高くなるように構成されている。この設定値を遊技場の管理者が適宜設定変更することで、スロットマシン10のメダル払い出し率を変更できるようになっている。
【0079】
本実施形態おいては、付加ランクとして「LOW」「MID」「HIGH」「SP」の4つのランクが設けられており、「LOW」の場合は基準ランクに対して「+0」を加算した値が抽せんランクとなり、「MID」の場合は基準ランクに対して「+1」を加算した値が抽せんランクとなり、「HIGH」の場合は基準ランクに対して「+2」を加算した値が抽せんランクとなり、「SP」の場合は基準ランクに対して「+4」を加算した値が抽せんランクとなる。このように決定された抽せんランクは、後述するように、特定遊技開始抽せん手段300によって使用される。なお、基準ランクに対して付加ランクを加算した値が抽せんランクの最大値(16)以上となった場合は、抽せんランクは最大値である16に設定される。
【0080】
付加ランク抽せんは、例えばスロットマシン10の設定値が「3」の場合には、
図8の
「設定3」で示す列の振り分け率で実行される。すなわち、35%の振り分け率で付加ランクが「LOW」に決定され、25%の振り分け率で付加ランクが「MID」に決定され、25%の振り分け率で付加ランクが「HIGH」に決定され、15%の振り分け率で付加ランクが「SP」に決定される。
【0081】
(裏モード抽せん手段375)
裏モード抽せん手段375は、裏モードを決定するための裏モード抽せんを行うためのものである。この裏モード抽せん手段375は、予め定めた抽せん確率に基づいて裏モード抽せんを行い、裏モードを決定する。
【0082】
具体的には、裏モード抽せん手段375は、所定のタイミング(例えば特定遊技状態が終了したときや、ボーナスゲームが終了したとき)に乱数発生手段が発生する乱数を抽出し、抽出した乱数を裏モード抽せんテーブル376に照合することにより裏モード抽せんを行う。なお、裏モード抽せん手段375が決定した裏モードは、後述する裏状態を決定するために使用される。
【0083】
(裏モード抽せんテーブル376)
裏モード抽せんテーブル376は、裏モード抽せんに使用されるものであって、裏モード抽せん手段375が抽出した乱数が対応する裏モードを定めたものである。本実施形態においては、
図8に示すように、複数の裏モード抽せんテーブル376が設けられている。具体的には、直前の裏モードに対応して7種類の裏モード抽せんテーブル376が設けられている。
【0084】
本実施形態においては、裏モードとしてM1〜6の6つのモードが設けられている。これらの裏モードは演出内容を決定する際に参照され、裏モードによって演出内容が選択されるようになっている。
【0085】
例えば、直前の裏モード(ボーナスゲームが開始する直前の裏モード)が「M1」であった場合には、15%の振り分け率で裏モードが「M1」に決定され、50%の振り分け率で裏モードが「M2」に決定され、15%の振り分け率で裏モードが「M3」に決定され、15%の振り分け率で裏モードが「M4」に決定され、3%の振り分け率で裏モードが「M5」に決定され、2%の振り分け率で裏モードが「M6」に決定される。
【0086】
また、直前の裏モードがない場合(スロットマシン10の設定値を変更後の初回のゲームや、スロットマシン10の電源投入後の初回のゲームである場合)には、25%の振り分け率で裏モードが「M1」に決定され、25%の振り分け率で裏モードが「M2」に決定され、20%の振り分け率で裏モードが「M3」に決定され、20%の振り分け率で裏モードが「M4」に決定され、8%の振り分け率で裏モードが「M5」に決定され、2%の振り分け率で裏モードが「M6」に決定される。
【0087】
(裏状態選択テーブル380)
裏状態選択テーブル380は、裏状態を決定するために参照されるテーブルである。具体的には、
図9に示すように、この裏状態選択テーブル380は、裏モードとボーナス役に入賞した回数とに基づいて基準ランク抽せんテーブル340を決定するようになっている。例えば、裏モードが「M1」でボーナス役の入賞回数が「0回」の場合は、裏状態「B」が選択される。また、裏モードが「M2」でボーナス役の入賞回数が「0回」の場合は、裏状態「A」が選択される。また、ボーナス役の入賞回数が「5回以上」の場合は、裏モードにかかわらず、裏状態「B」が選択される。
【0088】
この裏状態選択テーブル380によって決定された裏状態は、基準ランク抽せんテーブル340を選択するために使用される。すなわち、裏状態「A」の場合は、特定遊技開始抽せんにおいて特定遊技開始抽せんテーブルAが使用され、裏状態「B」の場合は、特定遊技開始抽せんにおいて特定遊技開始抽せんテーブルBが使用されるようになっている。
【0089】
(ゲームフローについて)
次に、本実施形態に係るゲームフローについて説明する。
まず、スロットマシン10の電源を投入すると(またはスロットマシン10の設定値を変更するなどして設定がリセットされると)、
図10に示すステップS100に進む。ステップS100では、ゲーム数をカウントするカウンタが「0」にリセットされる。そして、ステップS110に進む。
【0090】
ステップS110では、初期設定が実行される。すなわち、
図11に示すように、まずステップS300において、付加ランク決定手段360による付加ランク抽せんが実行される。ここでは、仮に付加ランクが「HIGH(+2)」に決定されたとする(
図7参照)。そしてステップS310に進む。
【0091】
ステップS310では、裏モード抽せん手段375によって裏モード抽せんが実行される。ここでは、仮に裏モードが「M2」に決定されたとする(
図8参照)。そしてステップS320に進む。
【0092】
ステップS320では、
図9に示す裏状態選択テーブル380に基づき、裏状態が選択される。例えば、ボーナス役の入賞回数が「0回」であり、ステップS310で決定された裏モードが「M2」である場合、裏状態は「A」に決定される。そしてステップS330に進む。
【0093】
ステップS330では、基準ランク決定手段330によって基準ランク抽せんが実行される。基準ランク抽せんに使用される基準ランク抽せんテーブル340は、ステップS320で決定された裏状態によって決定される。すなわち、裏状態が「A」である場合は、
図5に示す基準ランク抽せんテーブルAが使用される。ここでは、仮に基準ランク抽せんにおいて基準ランクが「3」に決定されたとする。以上で初期設定が完了し、ステップS120へ進む。
【0094】
ステップS120では、ゲーム数をカウントするカウンタの値が50の倍数であるか否かがチェックされる。50の倍数である場合には、ステップS130へ進む。一方、50の倍数でない場合には、ステップS140に進む。
【0095】
ステップS130に進んだ場合、基準ランク決定手段330によってランクアップ抽せんが実行される。ランクアップ抽せんに使用されるランクアップ抽せんテーブル350は、現在の基準ランクによって決定される。本実施形態においては、基準ランクが所定ランク未満(例えば7以下)であればランクアップ抽せんテーブルAが使用され、基準ランクが所定ランク以上(例えば8以上)であればランクアップ抽せんテーブルBが使用される。よって、基準ランクが「3」である場合は、
図6(a)に示すランクアップ抽せんテーブルAが使用される。このランクアップ抽せんによってランクアップが決定されると、基準ランクがランクアップされる。そして、ステップS140へ進む。
【0096】
ステップS140では、通常遊技状態におけるゲームを実行する。すなわち、スタートスイッチ30の操作によって回転リール40を変動表示するとともに、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40を停止表示させ、所定の入賞処理を実行する。そして、ステップS150に進む。
【0097】
ステップS150では、通常遊技状態のゲーム数をカウントするカウンタを「+1」加算する。そして、ステップS160に進む。
【0098】
ステップS160では、ボーナス役に入賞したか否かがチェックされる。ボーナス役に入賞した場合には、ステップS180へ進み、ボーナスゲームの処理が実行される。一方、ボーナス役に入賞していない場合には、ステップS190に進む。
【0099】
ステップS190に進んだ場合、回転リール40の停止態様が予め定められた付加ランク関連出目であるかがチェックされる。本実施形態においては、予め定められた特定の停止態様が表示されたときに、付加ランクを変更する処理を実行するようになっており、この予め定められた付加ランク関連出目が表示されているかがチェックされる。付加ランク関連出目が表示されている場合には、ステップS195へ進む。一方、付加ランク関連出目が表示されていない場合には、ステップS120に戻り、次のゲームを実行する。
【0100】
ステップS195へ進んだ場合、付加ランク関連出目に応じた付加ランクの変更を行う。例えば、付加ランクを上げる付加ランク関連出目の場合には、付加ランクを上げる処理を実行する。また、付加ランクを下げる付加ランク関連出目の場合には、付加ランクを下げる処理を実行する。
【0101】
なお、付加ランクを加算または減算する数は、任意に設定可能であり、付加ランク関連出目に関連付けて予め設定しておいてもよいし、抽せんにより決定してもよい。
【0102】
付加ランク関連出目に関連付けて予め設定する場合には、例えば「付加ランクを+1する出目」「付加ランクを+2する出目」「付加ランクを−1する出目」「付加ランクを−2する出目」といった付加ランク関連出目を予め設定しておくことができる。
【0103】
また、抽せんにより決定する場合には、例えば「付加ランクを下げる抽せんを実行する出目」や「付加ランクを上げる抽せんを実行する出目」を予め設定しておき、これらの付加ランク関連出目が表示されたときに抽せんにより付加ランクを上げ下げする値を決定することができる。または、「付加ランクに係る抽せんする出目」を予め設定しておき、この付加ランク関連出目が表示されたときに抽せんにより付加ランクを上げ下げする値を決定するようにしてもよい。
なお、本実施形態においては付加ランクを上げ下げしているが、これに限らず、基準ランクを上げ下げするようにしてもよい。
上記のように付加ランクの変更を実行したら、ステップS120に戻り、次のゲームを実行する。
【0104】
ボーナス役に入賞してボーナスゲームの処理が実行された場合には、
図12のステップS200に進む。ステップS200では、まずボーナス役に入賞した回数を「+1」加算する処理を実行し、累計のボーナス回数をRAMに記憶させる。RAMに記憶された累計のボーナス回数は、
図9で説明したように、基準ランク抽せんテーブル340を選択するために使用される。そして、ステップS210に進む。
【0105】
ステップS210では、複数のボーナス役のうちの特定のボーナス役(BB役)に入賞したか否かがチェックされる。特定のボーナス役に入賞している場合(本実施形態においてはBBゲームが実行されている場合)には、ステップS220へ進む。一方、特定のボーナス役に入賞していない場合(本実施形態においてはMBゲームが実行されている場合)には、ステップS225に進む。
【0106】
ステップS220へ進んだ場合、基準ランクが「+5」上乗せされた上で後述する特定遊技開始抽せんが実行される。例えば基準ランクが「2」である場合、基準ランクを「7
」として特定遊技開始抽せんが実行される。なお、ここで上乗せされた基準ランクは一時的なものであるため、ボーナスゲームの終了時に基準ランクは元の値(上記例では「2」)に戻される。そして、ステップS225に進む。
【0107】
ステップS225では、ボーナスゲームを実行する。すなわち、スタートスイッチ30の操作によって回転リール40を変動表示するとともに、ストップスイッチ50の操作によって回転リール40を停止表示させ、所定の入賞処理を実行する。そして、ステップS230に進む。
【0108】
ステップS230では、特定遊技開始抽せん手段300が特定遊技開始抽せんを実行する。このとき、特定遊技開始抽せん手段300は、基準ランクと付加ランクとを加算した抽せんランクを使用して当せんランクテーブル320から特定遊技開始抽せんテーブル310を選択し、選択した特定遊技開始抽せんテーブル310を使用して特定遊技開始抽せんを行う。例えば、
図4に示すように、基準ランクが「3」であり、付加ランクが「HIGH(+2)」である場合、抽せんランクは「5」となる。よって、当せんランクテーブル320の「5」を参照して、当せん率7.5%の特定遊技開始抽せんテーブル310を選択する。そして、この当せん率7.5%の特定遊技開始抽せんテーブル310を使用して特定遊技開始抽せんを行う。そして、ステップS240に進む。
【0109】
ステップS240では、特定遊技開始抽せんに当せんしたか否かがチェックされる。特定遊技開始抽せんに当せんした場合には、ステップS250へ進む。一方、特定遊技開始抽せんに当せんしていない場合には、ステップS260に進む。
ステップS250へ進んだ場合、特定遊技当せんフラグをONに設定する。そして、ステップS260に進む。
【0110】
ステップS260では、ボーナスゲームの終了契機が達成されたか否かがチェックされる。例えば、所定枚数のメダル払い出しや所定ゲーム数の消化など、ボーナスゲームの終了契機が達成されたか否かがチェックされる。ボーナスゲームの終了契機が達成された場合には、ステップS270へ進む。一方、ボーナスゲームの終了契機が達成されていない場合には、ステップS225に戻り、次のボーナスゲームを実行する。
【0111】
ステップS270へ進んだ場合、特定遊技当せんフラグがONに設定されているか否か(すなわち、当該ボーナスゲーム中に特定遊技開始抽せんに当せんしたか否か)がチェックされる。特定遊技当せんフラグがONに設定されている場合には、ステップS280へ進む。一方、特定遊技当せんフラグがONに設定されていない場合には、
図10のステップS110に進み、通常遊技状態へと移行する。
【0112】
ステップS280へ進んだ場合、特定遊技状態へと移行し、特定遊技を実行する。特定遊技状態は所定の終了条件(例えば所定ゲーム数の消化)を達成するまで継続する。所定の終了条件を達成したら、
図10のステップS100に進み、通常遊技状態へと移行する。
【0113】
(まとめ)
以上説明したように、本実施形態によれば、特定遊技開始抽せん手段300は、それぞれ抽せんにより決定された基準ランクと付加ランクとを加算した抽せんランクを使用して当せんランクテーブル320から特定遊技開始抽せんテーブル310を選択し、選択した特定遊技開始抽せんテーブル310を使用して特定遊技開始抽せんを行う。このような構成によれば、基準ランクをベースにして当せん率を適切に管理しつつも、付加ランクを使用して当せん率を向上させることができるので、当せん率の設定の自由度が高く、遊技者に対して当せん率が向上することへの期待感を抱かせることができる。
【0114】
また、特定遊技状態に移行せずに所定ゲーム数が経過したときに基準ランクをランクアップするためのランクアップ抽せんを行うので、特定遊技状態に移行しない状態が続けば続くほど当せんへの期待度が高くなるため、いわゆる「ハマった」状態になっても遊技者の期待感を持続させて興趣を高めることができる。
【0115】
また、ボーナス役に入賞した回数を使用して基準ランク抽せんテーブル340を選択しているので、例えば、ボーナス役に入賞した回数が増えていくほど当せんへの期待度が高くなるように設定したり、逆に、ボーナス役に入賞した回数が少ないほど当せんへの期待度が高くなるように設定することも可能であり、遊技者に期待感を抱かせることが可能となる。
【0116】
また、複数のボーナス役のうちの特定のボーナス役に入賞したときに基準ランクが上乗せされるので、特定のボーナス役に入賞することで遊技者の期待感を高めることができる。
【0117】
なお、上記した実施形態においては、基準ランク及び付加ランクを抽せんによって決定しているが、これに限らず、基準ランク及び付加ランクのいずれかまたは両方を抽せんによらずに決定してもよい。例えば、スロットマシン10の内部ステータス(裏状態や裏モードなど)に基準ランクや付加ランクが紐付けられており、内部ステータスに応じて基準ランクや付加ランクが決定されるような態様であってもよい。