(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6851134
(24)【登録日】2021年3月11日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】キャビネット選定システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20120101AFI20210322BHJP
G06F 30/12 20200101ALI20210322BHJP
G06F 30/10 20200101ALI20210322BHJP
【FI】
G06Q30/06
G06F17/50 602B
G06F17/50 680Z
【請求項の数】5
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-102365(P2015-102365)
(22)【出願日】2015年5月20日
(65)【公開番号】特開2016-218699(P2016-218699A)
(43)【公開日】2016年12月22日
【審査請求日】2018年3月23日
【審判番号】不服2020-4480(P2020-4480/J1)
【審判請求日】2020年4月3日
(73)【特許権者】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】特許業務法人なじま特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小田島 一郎
(72)【発明者】
【氏名】山口 貴史
【合議体】
【審判長】
高瀬 勤
【審判官】
渡邊 聡
【審判官】
後藤 嘉宏
(56)【参考文献】
【文献】
特開2006−107017(JP,A)
【文献】
特開2014−182428(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F17/50
G06Q30/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが入力手段から入力したデータを演算処理する演算部と、
入力されたデータ及び演算部の演算結果を記憶する記憶手段と、
標準品を含む多数の品名のキャビネットの形状情報を記憶させたデータベースとを備え、
前記演算部はデータベースから最適なキャビネットを選択し、
出力手段によってユーザ側の端末に表示するキャビネット選定システムであって、
前記入力手段は、
キャビネットのサイズあるいは品名を入力する筐体入力手段と、
キャビネットへの加工の有無を入力する加工入力手段とを有し、
前記筐体入力手段は、サイズが入力された場合には、入力された数値データに近い標準品のキャビネットだけを選択させる機能を備え、
前記演算部は、
前記筐体入力手段から入力された内容が、前記データベース中の標準品のキャビネットと合致するか否かを判定する標準品判定手段と、
加工入力手段からの入力より、キャビネットへの加工の要否を判定する加工判定手段と、
標準品判定手段が標準品のキャビネットと判定し、加工判定手段がキャビネットへの加工が不要であると判定したときには、選定したキャビネットが作図を必要としない標準品仕様であると判定する標準品仕様判定手段とを有し、
標準品仕様であると判定されたときには、発注処理を促す表示を行い、加工が必要であると判定されたときには、加工指定画面を表示させることを特徴とするキャビネット選定システム。
【請求項2】
前記演算部は、前記標準品仕様判定手段により、選定したキャビネットが作図を必要としない標準品仕様であると判定したとき、出力手段を通じて発注を促す旨を通知する発注指定手段を有することを特徴とする請求項1記載のキャビネット選定システム。
【請求項3】
前記発注指定手段は、キャビネット発注システムにリンクさせるリンク手段を有することを特徴とする請求項2記載のキャビネット選定システム。
【請求項4】
前記演算部は、前記入力手段または記憶手段の情報をキャビネット発注システムに送信することを特徴とする請求項3記載のキャビネット選定システム。
【請求項5】
前記演算部は、前記標準品仕様判定手段が、標準品仕様であると判定したとき、出力手段を通じて標準品のキャビネットの品名を表示することを特徴とする請求項1に記載のキャビネット選定システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器等を収納するキャビネットの選定を行なうシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
配電盤、制御盤などに用いられる電気機器収納用キャビネットをユーザがメーカに発注するためには、ユーザがキャビネットのサイズ、孔加工の仕様、塗装色などを指定する必要がある。
【0003】
キャビネットのサイズは内部に収納される電気機器の種類や数、その配置などによって決定される。またキャビネットに内部機器の取付けや配線の引出しなどのために孔加工が必要な場合には、孔加工位置や孔のサイズを指定する必要がある。しかしユーザが不慣れな場合には、最適な孔加工の仕様を決定することは必ずしも容易ではない。
【0004】
そこで特許文献1に示されるように、ユーザとメーカとをインターネットなどの通信回線で接続し、ユーザがキャビネットのサイズ等を入力し、メーカ側のサーバと交信することによって、最適なキャビネットのサイズおよび孔加工の仕様を決定できるシステムが提案されている。またこのシステムでは、当然ながらキャビネットの塗装色の指定も行うことができる。
【0005】
このシステムを用いて設計されたキャビネットは設計の都度その図面が新たに作成され、図面番号が付与されてメーカ側のサーバに保存される。ユーザはメーカにその図面番号及び数量を指定し、キャビネットを発注する。
【0006】
一方、メーカは一般的によく使用されるキャビネットを標準品として規定し、常時ある程度の在庫を保有している。そして代理店等の従来のルートを通じて受注したキャビネットに関しては、標準品の一部変更で対応できる場合には、標準品をベースとした新たな図面を作成する。この場合には在庫されている標準品に部分的な変更を加えればよいため、短い納期で納品することができる。
【0007】
しかし、前記したシステムを用いて設計および発注がなされたキャビネットについては、仮に標準品に近い設計であったとしても、全て新たな受注品として製造する。このため設計されたキャビネットが標準品と同一または標準品に近い仕様であっても、納期が遅くなるという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2014−182428号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って本発明の目的は上記した従来の問題点を解決し、システムを用いて設計されたキャビネットが標準品と同一または標準品に近いキャビネットである場合には、標準品仕様のキャビネットとして発注可能であり、納期の短縮を図ることができるキャビネット選定システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の課題を解決するためになされた本発明は、ユーザが入力手段から入力したデータを演算処理する演算部と、入力されたデータ及び演算部の演算結果を記憶する記憶手段と、標準品を含む多数の品名のキャビネットの形状情報を記憶させたデータベースとを備え、前記演算部はデータベースから最適なキャビネットを選択し、出力手段によってユーザ側の端末に表示するキャビネット選定システムであって、前記入力手段は、キャビネットのサイズあるいは品名を入力する筐体入力手段と、キャビネットへの加工の有無を入力する加工入力手段とを有し、
前記筐体入力手段は、サイズが入力された場合には、入力された数値データに近い標準品のキャビネットだけを選択させる機能を備え、前記演算部は、前記筐体入力手段から入力された内容が、前記データベース中の標準品のキャビネットと合致するか否かを判定する標準品判定手段と、加工入力手段からの入力より、キャビネットへの加工の要否を判定する加工判定手段と、標準品判定手段が標準品のキャビネットと判定し、加工判定手段がキャビネットへの加工が不要であると判定したときには、選定したキャビネットが作図を必要としない標準品仕様であると判定する標準品仕様判定手段とを有し、標準品仕様であると判定されたときには、発注処理を促す表示を行い、加工が必要であると判定されたときには、加工指定画面を表示させることを特徴とするものである。
【0011】
請求項2の発明は請求項1の発明において、前記演算部は、前記標準品仕様判定手段により、選定したキャビネットが作図を必要としない標準品仕様であると判定したとき、出力手段を通じて発注を促す旨を通知する発注指定手段を有することを特徴とする。
【0012】
請求項3の発明は請求項1の発明において、前記発注指定手段は、キャビネット発注システムにリンクさせるリンク手段を有することを特徴とする。
【0013】
請求項4の発明は請求項3の発明において、前記演算部は、前記入力手段または記憶手段の情報をキャビネット発注システムに送信することを特徴とする。
【0015】
請求項5の発明は請求項1の発明において、前記演算部は、前記標準品仕様判定手段が、標準品仕様であると判定したとき、出力手段を通じて標準品のキャビネットの品名を表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ユーザが入力手段から入力したデータに基づいてデータベースから選択されたキャビネットが標準品仕様のものであるか否かを判定し、標準品仕様のものである場合には、ユーザにその旨を通知し、ユーザはそれ以上の手数をかけることなく発注することができる。
【0017】
また請求項3、4の発明によれば、本発明のキャビネット選定システムにより確定された情報をキャビネット発注システムに送ることによって、ユーザがキャビネットの発注を容易に行うことができる。また、請求項6の発明によれば、標準品のキャビネットの品名を表示することによって、ユーザは表示された品名をキャビネット発注システムにて入力することにより容易に注文可能としている。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】品名を入力する場合の入力画面を示す図である。
【
図3】サイズを入力する場合の入力画面を示す図である。
【
図4】サイズ入力により標準品を選択した場合の入力画面を示す図である。
【
図5】サイズ入力により標準品を選択した場合の入力画面を示す図である。
【
図7】孔加工等を必要としない標準品を選択した場合の入力画面を示す図である。
【
図8】孔加工等を必要としない標準品を選択した場合の入力画面を示す図である。
【
図9】孔加工等を必要とする筐体を選択した場合の入力画面を示す図である。
【
図13】本発明のキャビネット選定システムのフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に図面を参照しつつ、本発明の実施形態を説明する。
図1はシステムの全体図であり、1はユーザ側の端末、2は本発明のキャビネット選定システム19が搭載されたメーカ側のサーバであり、これらの端末1とサーバ2は、インターネット等のネットワークや専用回線等によってデータ送受信可能に接続されている。
図1ではキャビネット選定システム19と後述するキャビネット発注システム20に対応させて2台の端末を図示したが、同一端末であってもよい。実際にはユーザ側の端末1は多数である。
【0020】
サーバ2は必ずしもメーカの構内に設置される必要はなく、遠隔のデータセンター内に設置してもよい。ユーザ側の端末1は入力手段3とモニタ等の表示部4とを備えている。メーカ側のサーバ2は、演算部5、出力手段6、データベース7、記憶手段8を備えている。以下に各部の詳細を説明する。
【0021】
端末1の入力手段3は、ユーザが注文しようとするキャビネットのサイズあるいは品名を入力する筐体入力手段9と、キャビネットの加工の有無を入力する加工入力手段10とを備えている。筐体入力手段9は、ユーザが注文しようとするキャビネットのサイズやオプションの有無を含むキャビネットの形状を入力するものである。ここでオプションとしては、例えば鉄製基板や基台の付加を挙げることができる。
【0022】
ユーザがメーカのキャビネットの品名を認識しておれば、
図2に示す入力画面の品名記号の欄にその品名を直接入力すればよい。またユーザがキャビネットの品名を知らない場合には、
図2のサイズ入力ボタンをクリックし、入力画面を
図3に示すようにサイズ入力画面に切替え、縦横深さ等の数値データを入力すればよい。なお、本実施形態においては、プルダウンにより所定のサイズを選択可能としている。この場合に、入力された数値データに近いメーカが指定する標準品のキャビネットだけを選択できるように、ユーザが選択することも可能である。その場合の入力画面を
図4、
図5に示す。このときユーザは筐体入力手段9から、オプションの有無なども併せて入力することができる。
【0023】
次にユーザは加工入力手段10から、キャビネットへの加工の有無を入力する。加工の具体例としては、キャビネットに対する孔加工や、キャビネットへのネームプレートの取付け加工等を挙げることができる。なお、キャビネットに対する孔加工は、電気機器の取付孔や電気機器として換気扇を取り付ける場合の通気孔に使用されるために行うものである。これらの入力画面を
図2〜
図5に示す。本実施形態の加工入力手段10の入力方法としては、キャビネットへの孔加工が有る場合には
図9に示すようにチェックを付け、キャビネットへの孔加工が無い場合は
図8に示すようにチェックを外すという選択方法が用いられている。その他、有り無しのどちらかをチェックを付ける選択方法であっても良い。
【0024】
図1に示したメーカ側のサーバ2のデータベース7には、
図6に示すようにキャビネットの品名、サイズ、鉄製基板の有無、標準品のキャビネットであるか否か等のキャビネットの形状情報が記憶されている。標準品のキャビネットは一般的に使用されることの多いキャビネットである。
【0025】
サーバ2の演算部5は、筐体入力手段9と加工入力手段10とを通じてユーザが入力した情報を演算処理する機能を有する。この演算部5には、筐体入力手段9から入力された内容が前記データベース中の標準品のキャビネットと合致するか否かを判定する標準品判定手段11と、加工入力手段10からの入力により、キャビネットへの加工の要否を判定する加工判定手段12とを備えている。なお、加工判定手段12は
図8、
図9に示すように加工入力手段10で孔加工の有りにチェックが付与されている場合に孔加工が必要と判定するものである。
【0026】
標準品判定手段11は、筐体入力手段9から入力されたデータをデータベース7に記憶されている標準品データと比較し、標準品データと一致しているか否かを判断する。その結果はユーザの端末1に表示される。この判断は加工入力手段10からの入力後に行なってもよいが、
図4に示すように、筐体入力手段9から入力直後に標準品データと一致しているか否かを判断して表示すれば、ユーザがキャビネットの選択をし直すか否かの判断を行ない易い。
【0027】
加工判定手段12は、加工入力手段10から入力された内容に基づいて、キャビネットへの加工の要否を判断する。そして、標準品判定手段11が標準品のキャビネットであると判断し、かつ、加工判定手段12がキャビネットへの加工が不要であると判断した場合には、標準品仕様判定手段16により、新たに作図を行なう必要のない標準品仕様のキャビネットが選択されたと判定する。標準品仕様判定手段16により、選定したキャビネットが作図を必要としない標準品仕様であると判定したとき、演算部5の発注指定手段14が出力手段6を通じてユーザの端末に、
図8に示すようにユーザが選択したキャビネットは標準品仕様であることや標準品のキャビネットの品名を通知表示する。ユーザは表示された品名をキャビネット発注システム20にて入力することにより容易に注文可能としている。
【0028】
詳しくは、ユーザはそれ以上の入力の必要がなく、このままキャビネット発注システム20にて発注すればよいため、発注指定手段14によりキャビネット発注システム20で発注処理を促す旨をユーザの端末1に通知させる。この際、発注指定手段14により発注処理を促す旨として、発注可能である旨をユーザの端末1に表示させる方法、発注画面を直接表示させる方法、または、
図8に示すように、作図を必要としない標準品仕様を選択していた場合は、キャビネット発注システム20へ移動させるリンク手段15を備えた発注システムのボタンをユーザの端末1に表示させ、ユーザに発注を行わせることを可能としている。そのため、メーカは標準品を出荷するだけでよいためユーザは手間を掛けることなく発注可能とするとともに、納期を短縮することができる。しかしそれ以外の場合には、次の加工・作図が行われる。
【0029】
図9に示すように孔加工が必要な場合には、加工判定手段12が、孔加工が必要であると判定したとき、ユーザの端末1上にボタンが現れ、画面の右下の孔加工指定のボタンをクリックすると、演算部5の加工指定画面表示手段13が作動し、
図10に示す孔加工の加工指定画面が表示される。または、加工判定手段12により加工の可否を判定したとき、加工指定画面表示手段13により自動的に加工指定画面を表示させるものであっても良いものである。なお、孔加工の加工指定画面にはキャビネット筐体の6面を順次表示できるようになっており、ユーザは孔加工位置を指定する作図を行なう。作図は
図10の右側のアイコンを用いて行なうことができる。
【0030】
なお、上記実施形態は、加工判定手段12が孔加工の有無の判定より、キャビネットへの加工の要否を判定するものであるが、その他、加工入力手段10でネームプレートの有無を入力されるものであった場合、加工判定手段12により、加工入力手段10からの入力により、加工判定手段12がネームプレートのキャビネットへの取付け加工の要否を判定するものであっても良い。そして、加工が必要な場合は、加工指定画面表示手段13によりネームプレートの加工指定画面を表示し、文字の入力・取付箇所等を指定する作図を行なうものである。
【0031】
上記した演算部5の演算内容及び入力手段3からの入力内容は、記憶手段8に記憶されている。孔加工の作図が終わった後に、演算部5は記憶手段8からこれらの情報を呼び出し、出力手段6が端末1の表示部4に
図11に示した内容確認画面に表示させる。またこれとともに、作成された穴加工の図面に新たに図面番号を付与し、記憶手段8に記憶させる。
【0032】
ユーザは内容確認画面の表示内容を確認し、必要があれば入力画面のボタンをクリックして
図2のように、筐体入力手段9による入力、加工入力手段10の入力を行うステップに戻る。この際、表示内容に間違いがなければ、
図8と同様にキャビネット発注システム20へ移動させるリンク手段15をユーザの端末1に表示させ、ユーザに発注を行わせることを可能としている。なお、リンク手段15によりキャビネット発注システム20へ移動したとき、演算部5の発注手段14が出力手段6を通じて、発注システム20に図面番号または記憶手段8に収納された入力情報からなる発注情報を送り、キャビネットの発注が行われるようにしてもよい。このように、発注指定手段14のリンク手段15が発注システム20に発注情報もリンクさせるようにしておけば、発注システム20への再入力を行なう必要がない。なお、標準品仕様のキャビネットを選択したときに表示されるリンク手段15によりキャビネット発注システム20へ移動したときも、同様に入力された標準品キャビネットの品名を送り、キャビネットの発注が行われるようにしてもよい。
【0033】
このキャビネット発注システム20は本発明の範囲外のものであり、演算部21、データベース22、記憶手段23、出力手段24、注文手段25を備えている。なお、記憶手段23は前記したサーバ2の記憶手段8と兼用させることが好ましい。
【0034】
演算部21は発注指定手段14のリンク手段15から送られてきた発注情報や、ユーザの入力手段3から直接入力されたキャビネットの品名、または孔加工図面の図面番号に基づいてデータベース22や記憶手段23から必要データを検索し、出力手段24がユーザの端末1の表示部4に発注内容を
図12のように表示させる。これによりユーザは内容を確認後、端末1から注文手段25に発注台数を含む注文指示を送ることによって、容易に発注を行なうことができる。注文を受けた発注システム20の演算部21は、ユーザの端末1に予定納期を表示させる。
【0035】
図13は以上に説明した本発明のキャビネット選定システムのフロー図である。システムをスタートさせると、サーバ2が
図2に示すような筐体選定画面をユーザの端末1に表示させる。ユーザは品名を認識している場合には品名記号を入力し、品名が分からない場合にはサイズを入力し、サーバ2がそのサイズに対応する品名をユーザの端末1に表示する。
【0036】
ユーザは次に孔加工の要否や塗装色の指定を行ない、サーバ2は標準品であるか否かを判断する。ユーザが入力した内容が標準品仕様のキャビネットであり、キャビネットへの孔加工が不要なものであれば、そのままキャビネット発注システム20で発注するように通知表示させる。この場合にはメーカは標準品を出荷すればよいので、納期を短縮することができる。またユーザが入力した内容が標準品のキャビネットでなかったり、孔加工が必要な場合には、孔加工等の作図が行われ、新たな図面番号を付与して保存される。その後、キャビネット発注システム20で発注するように通知表示させる。
【0037】
図14は発注システムのフロー図である。システムをスタートさせると、図面番号の入力または品名の入力が行われる。図面番号が入力された場合には、記憶手段から図面を読出し発注に移行する。品名が入力された場合には、データベースからその品名のデータを読み出し、発注に移行する。その後、メーカが製作を行ない、ユーザに納品される。
【0038】
以上に説明したように、本発明のキャビネット選定システムによれば、ユーザが入力したデータに基づいてサーバが標準品仕様のキャビネット筐体であるか否かを判定し、標準品仕様のものである場合には、ユーザはそれ以上の手数をかけることなく発注することができる。またメーカは在庫されている標準品に必要な加工を加えるだけで出荷することができ、従来に比べて納期を大幅に短縮することが可能となる。
【符号の説明】
【0039】
1 端末
2 サーバ
3 入力手段
4 表示部
5 演算部
6 出力手段
7 データベース
8 記憶手段
9 筐体入力手段
10 加工入力手段
11 標準品判定手段
12 加工判定手段
13 加工指定画面表示手段
14 発注指定手段
15 リンク手段
16 標準品仕様判定手段
19 キャビネット選定システム
20 キャビネット発注システム
21 演算部
22 データベース
23 記憶手段
24 出力手段
25 注文手段