(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
サンケア組成物、ヘアケア組成物、コンディショニング組成物、スキンケア組成物、オーラルケア組成物、フェイスケア組成物、リップケア組成物、アイケア組成物、アフターサン組成物、ボディケア組成物、ネイルケア組成物、アンチエイジング組成物、防虫剤、デオドランド組成物、カラー美容組成物、カラープロテクション組成物、セルフタンニング組成物、またはフットケア組成物である、請求項1に記載のパーソナルケア組成物。
前記ヘアケア組成物は、スキンケアまたはヘアケア剤、ヘアスタイリング剤、毛髪固定剤、フィルム形成剤、構造化剤、ゲル化剤、界面活性剤、増粘剤、保存剤、粘度調整剤、電解質、pH調節剤、香料、染料、有機シリコーン化合物、フケ防止剤、消泡剤、縮れ防止剤、浸透剤、ビタミン、コンディショニング剤、キレート剤、抗菌剤、保存剤、UV吸収剤、サンスクリーン、天然抽出物、推進剤、担体、希釈剤、溶媒、医薬活性成分、潤滑剤、コーミング助剤、可塑剤、可溶化剤、中和剤、蒸気圧抑制剤、漂白剤、水和剤、湿潤剤、医薬的または美容的に許容される補助剤および/または添加剤、保護剤、およびそれらの組み合わせからなる群から選択される少なくとも1つの添加剤を更に含む、請求項4に記載のパーソナルケア組成物。
【発明を実施するための形態】
【0014】
開示発明および/またはクレーム発明の概念の少なくとも1つの態様の詳細な説明に先立って、開示発明および/またはクレーム発明の概念は、その適用が以下の説明で示されるかまたは図面に示される構成要素、ステップまたは方法の構成および配列の詳細に限定されないことを理解されたい。開示発明および/またはクレーム発明の概念は他の態様も可能であり、あるいは、様々な方法で実施または実行することができる。また、本明細書で使用される表現および用語は、説明を目的とするものであり、限定的であると見なされるべきではないことを理解されたい。
【0015】
本明細書において他に定義されない限り、開示発明および/またはクレーム発明の概念に関連して使用される技術用語は、当業者によって一般的に理解される意味を有するものとする。さらに、文脈によって特に要求されない限り、単数形の用語は複数を含み、複数形の用語は単数を含むものとする。
【0016】
本出願の任意の部分で言及される全ての特許、公開特許出願および非特許刊行物は、各特許または刊行物が具体的かつ個別に参照により援用されているかの如く、その全体を本明細書に明示的に参照により援用する。
【0017】
本明細書に開示される物品および/または方法は、すべて、過度の実験をすることなく本開示を考慮して作製および実行することができる。開示発明および/またはクレーム発明の概念の物品および方法を特定の態様に関して記載するが、開示発明および/またはクレーム発明の要旨、範囲および概念から逸脱することなく、本発明の物品および/または方法、ならびに、本明細書に記載された方法のステップまたはステップのシーケンスに変形を加えることができることが当業者には明らかであろう。当業者に明らかなそのような類似の代替物および改変はすべて、開示発明および/またはクレーム発明の概念の要旨、範囲および概念の範囲内であるとみなされる。
【0018】
本開示に従って使用される場合、以下の用語は、他に示されない限り、以下の意味を有すると理解されるべきである。
【0019】
用語「含む(comprising)」と関連して使用される場合、用語「1つの(a)」または「1つの(an)」の使用は「1つ」を意味し得るが、「1つ以上」、「少なくとも1つ」および「1または2以上」の意味とも整合する。「または(or)」は、代替物が相互に排他的である場合にのみ当該代替物を指すことが明示的に示されていない限り、「および/または」を意味するが、本開示は代替物および「および/または」のみを示す定義も支持する。
【0020】
本出願を通して、「約」という用語は、数値が、定量装置、値を決定するために使用される方法の誤差の内在的なバラツキ、または対象間に存在するバラツキを含むことを示すために使用される。例えば、限定するものではないが、用語「約」が使用される場合、示された値は±12%、±11%、±10%、±9%、±8%、±7%、±6%、±5%、±4%、±3%、±2%、または±1%変動し得る。
【0021】
「少なくとも1つ」との用語の使用は、1のみならず1を超える任意の数を含むものであって、例えば、限定されないが、1、2、3、4、5、10、15、20、30、40、50、100などを含むものと理解される。当該用語が使用される用語に応じて、最大100以上、または1000以上にもなり得る。さらに、100/1000の量は、より低いまたはより高い限界がまた満足のいく結果をもたらす可能性があるので、限定的であるとみなされるべきではない。さらに、用語「X、YおよびZの少なくとも1つ」の使用は、Xのみ、Yのみ、およびZのみ、ならびに、X、YおよびZの任意の組み合わせを含むと理解される。また、序数語(すなわち、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」など)の使用は、2つ以上の項目を互いに区別することのみを目的としており、特に明記しない限り、ある項目の他の項目との対比における順序または重要度、付加順序を暗示するものではない。
【0022】
本明細書で使用される場合、用語「含む(comprising)」(および「comprise」、「comprises」などの「comprising」の他の任意の形態)、「有する(having)」(および「have」、「has」などの「having」の他の任意の形態)、「含む(including)」(および「includes」、「include」などの「including」の他の任意の形態)、「含む(containing)」(および「contains」、「contain」などの「containing」の他の任意の形態)は包括的、つまりオープンエンドであり、追加の未記載の要素または方法ステップを排除するものではない。本明細書で使用される用語「またはそれらの組み合わせ」は、その用語に先行する列挙された項目のすべての順列および組み合わせをいう。例えば、「A、B、C、またはそれらの組み合わせ」は、A、B、C、AB、AC、BCまたはABCの少なくとも1つを含むことを意図しており、特定の文脈で順序が重要である場合はまた、BA、CA、CB、CBA、BCA、ACB、BAC、またはCABである。かかる例を続けると、BB、AAA、MB、BBC、AAABCCCC、CBBAAA、CABABBなどの1つまたは複数の項目または用語の繰り返しを含む組み合わせが明示的に含まれる。当業者であれば、文脈から明らかでない限り、典型的には、任意の組み合わせにおける項目または用語の数には制限はないことを理解するであろう。
【0023】
「それぞれ独立して・・・からなる群から独立して選択される」との用語は、ある1つの基が構造中に2回以上出現する場合、当該基はその出現毎に独立して選択することができることを意味する。
【0024】
「ヒドロカルビル」との用語は、一種または異なる種類の追加の1つ以上の原子を有するかまたは有さない、水素原子および炭素原子を有する直鎖、分岐鎖または環状の一価、二価または多価の基をいう。追加の原子は1つ以上のヘテロ原子を含んでもよい。
【0025】
「アルキル」との用語は、1つ以上のヘテロ原子を任意で有する官能化または非官能化の、1価の、直鎖、分枝鎖または環状のヒドロカルビル基を意味する。アルキル基の非限定的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、2−エチルヘキシル、tert−オクチル、イソ−ノルボルニル、n−ドデシル、tert−ドデシル、n−テトラデシル、n−ヘキサデシル、n−オクタデシル、およびn−エイコシルが含まれる。アルキルの定義にはアリール基が含まれ、その非限定的な例には、フェニル、トリル、キシリル、ナフチルなどが含まれる。また、アルキルの定義にはヘテロアリール基が含まれ、その非限定的な例には、ピリジニル、ピリダジニル、ピリミジル、ピラジル、トリアジニル、ピロリル、ピラゾリル、イミダゾリル、(1,2,3)−および(1,2,4)−トリアゾリル、ピラジニル、ピリミジニル、テトラゾリル、フリル、チエニル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリルなどが含まれる。アルキルの定義には、非アリール基およびアリール基の1つ以上の組み合わせも含まれ、その非限定的な例には、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ピリジニルメチル、フリルメチルなどが含まれる。
【0026】
「アルキレン」との用語は、1つ以上のヘテロ原子を任意で有する、官能化または非官能化の、二価の、直鎖、分枝鎖または環状のヒドロカルビル基をいう。アルキレン基の非限定的な例には、-CH
2-、-CH(CH
3)-、-C(CH
3)2-、-CH
2-CH
2-、-CH(CH
3)-CH
2-、-CH
2-CH(CH
3)-、-C(CH
3)
2-CH
2-、-CH
2-C(CH
3)
2-、-CH(CH
3)-CH(CH
3)-、-C(CH
3)
2-C(CH
3)
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH(CH
3)-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH(CH
3)-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH(CH
3)-、-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-CH
2-、および
【化3】
が含まれる。アルキレンの定義にはアリーレン基が含まれ、その非限定的な例には、フェニレン、トリレン、キシリレンなどが含まれる。また、アルキレンの定義には、ヘテロアリーレン基も含まれ、その非限定的な例には、ピリジニレン、ピリダジニレン、ピリミジレン、ピラジレン、トリアジニレン、ピロリレン、ピラゾリレン、イミダゾリレン、(1,2,3)−および(1,2,4)−トリアゾリレン、ピラジニレン、ピリミジニレン、テトラゾリレン、フリレン、チエニレン、イソオキサゾリレン、チアゾリレン、イソオキサゾリレン、オキサゾリレンなどが含まれる。アルキレンの定義には、非アリーレン基とアリーレン基との1つ以上の組み合わせも含まれる。
【0027】
「ヘテロ原子」との用語は、酸素、窒素、硫黄、ケイ素、リン、および/またはハロゲンをいう。ヘテロ原子は1つ以上のヘテロ原子含有官能基の一部として存在してもよい。 ヘテロ原子含有官能基の非限定的な例には、エーテル基、ヒドロキシ基、エポキシ基、カルボニル基、アミド基、エステル基、カルボン酸基、イミン基、イミド基、アミン基、スルホン酸基、スルホンアミド基、ホスホン酸基、およびシラン基が含まれる。
【0028】
「官能化」との用語は、当業者に知られている1つ以上の官能化反応によって導入された1つ以上の官能基を有する部分(moiety)の状態をいう。官能化反応の非限定的な例には、エポキシ化、エーテル化、スルホン化、加水分解、アミド化、エステル化、ヒドロキシル化、ジヒドロキシル化、アミノ化、アンモノリシス(加安分解)、アシル化、ニトロ化、酸化、脱水、脱離、水和、脱水素化、水素化、アセタール化、ハロゲン化、脱ハロゲン化水素、マイケル付加、アルドール縮合、カニッツァーロ反応、マンニッヒ反応、クライゼン縮合、鈴木カップリングなどが含まれる。
【0029】
「非官能化」との用語は、官能化されていない部分の状態をいう。
【0030】
「残基」との用語は、他の1つ以上の反応物との反応後に残る、反応物のフラグメントをいう。この残基は一価、二価または多価であり得る。
【0031】
「モノマー」との用語は、重合中に同一のまたは異なる種類の1つ以上の化合物と化学的に結合してポリマーを形成することができる低分子量化合物をいう。
【0032】
「ポリマー」との用語は、共有結合によって互いに連結された1種類以上のモノマー残基(繰り返し単位)を有する高分子量化合物をいう。この定義により、ポリマーには、モノマー単位数がごく少数の化合物(より一般的にはオリゴマーと呼ばれることがある)から、モノマー単位の数が非常に多いものまで含まれることになる。ポリマーの非限定的な種類には、ホモポリマーや、コポリマー、ターポリマー、テトラポリマー、およびそれ以上の類似体などの非ホモポリマーが含まれる。ポリマーは、ランダム構造、ブロック構造、および/または交互の構造を有し得る。
【0033】
「ホモポリマー」との用語は、単一種類のモノマーから形成されてなるポリマーをいう。
【0034】
「非ホモポリマー」との用語は、2種類以上のモノマーから形成されてなるポリマーをいう。非ホモポリマーは、コポリマー、ターポリマー、またはそれ以上の類似体であり得る。
【0035】
「コポリマー」との用語は、2種類のモノマーから形成されてなる非ホモポリマーをいう。
【0036】
「ターポリマー」との用語は、3種類のモノマーから形成されてなる非ホモポリマーをいう。
【0037】
「非架橋ポリマー」との用語は、架橋されていないポリマーをいう。
【0038】
「分枝」との用語は、任意の非線形分子構造をいう。この用語は分枝構造および超分岐構造の両方を含む。
【0039】
「フリーラジカル付加重合開始剤」との用語は、フリーラジカル付加重合を開始させる触媒量で使用される化合物をいう。
【0040】
「アルキル(メタ)アクリレート」との用語は、アクリル酸および/またはメタクリル酸のアルキルエステルをいう。
【0041】
「アルキル(メタ)アクリルアミド」との用語は、アクリル酸および/またはメタクリル酸のアルキルアミドをいう。
【0042】
「パーソナルケア組成物」との用語は、人体上および/または人体内での使用が意図される任意の組成物または製剤をいう。この定義は美容(化粧)用組成物を含む。パーソナルケア組成物の非限定的な例には、サンケア組成物、アフターサン組成物、ヘアケア組成物、コンディショニング組成物、スキンケア組成物、オーラルケア組成物、フェイスケア組成物、リップケア組成物、アイケア組成物、ボディケア組成物、ネイルケア組成物、アンチエイジング組成物、防虫剤、デオドランド組成物、カラー美容組成物、カラープロテクション組成物、セルフタンニング組成物、およびフットケア組成物が含まれる。
【0043】
空気−水混合物の「相対湿度」(RHと略記)との用語は、所定の温度における当該混合物中の水蒸気の分圧と水の平衡蒸気圧との比を指す。相対湿度は、通常、パーセンテージとして表される。パーセンテージが高いほど、雰囲気はより高湿度になる。
【0044】
「レオロジー」との用語は、材料における流れおよび変形の研究を指す。特に、例えば液体のような材料における力および変形の研究を指す。レオロジーの分野に対する更なる洞察は、C. W. Macoskoによる「Rheology: Principles, Measurements, and Applications」の書籍に見出され、本書籍は参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0045】
本明細書で使用される全てのパーセンテージ(%)、割合、および比率は、特段特定されない限り、重量基準である。
【0046】
第1の態様において、本発明は、以下の構造を有するポリマーを含むパーソナルケア組成物を提供する:
【化4】
式中、各Qは、少なくとも1つのヒドロキシル、および任意で少なくとも1つエーテルを含むヒドロカルビル部分であり;各R
1は官能化または非官能化アルキルであり;aはポリマーの約0.1〜100重量%の範囲の値であり;各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約99.9重量%の範囲の独立して選択される値である(ただし、ポリマーのa、b、cの合計は100重量%に等しい)。
【0047】
特定の実施形態では、各R
1は、官能化または非官能化C1〜C4アルキルである。より特には、各R
1は、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、および、それらの組み合わせからなる群から独立して選択される。さらに特には、各R
1は、メチルおよびエチルからなる群から独立して選択される。最も特には、各R
1はメチルである。
【0048】
特定の実施形態では、各Qは、約3〜約40個の炭素、少なくともヒドロキシル、および、任意で少なくとも1つのエーテル部分を含むヒドロカルビル部分である。より特には、各Qは、約3〜約30個の炭素、少なくともヒドロキシル、および、任意で少なくとも1つのエーテル部分を含むヒドロカルビル部分である。さらに特には、各Qは、約3〜約20個の炭素、少なくともヒドロキシル、および、任意で少なくとも1つのエーテル部分を含むヒドロカルビル部分である。
【0049】
特定の実施形態では、各Q部分中のエーテル部分の数は1個から約30個まで変化し得る。より特には、各Q部分におけるエーテル部分の数は1個から約15個まで変化し得る。さらに特には、各Q部分におけるエーテル部分の数は1個から約10個まで変化し得る。特に特には、各Q部分におけるエーテル部分の数は1個から約5個まで変化し得る。
【0050】
特定の実施形態では、各Q部分のヒドロキシル部分の数は1個から約30個まで変化し得る。特には、各Q部分におけるヒドロキシル部分の数は1個から約15個まで変化し得る。より特には、各Q部分におけるヒドロキシル部分の数は1個から約10個まで変化し得る。最も特には、各Q部分におけるヒドロキシル部分の数は1個から約5個まで変化し得る。
【0051】
特に、各Qは、
【化5-1】
【化5-2】
【化5-3】
【化5-4】
および、それらの組み合わせからなる群から独立して選択される構造を有する。式中、各アスタリスク記号(*)はポリマー骨格へのQの結合点を示す。
【0052】
本明細書に記載のポリマーにおいて、aはポリマーの約0.1〜100重量%の範囲の値であり、各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約99.9重量%の範囲の独立して選択される値である(ただし、各ポリマーのa、b、cの合計は100重量%に等しい)。
【0053】
特には、aはポリマーの約0.1重量%〜100重量%の範囲の値である。より特には、aは、ポリマーの約0.1重量%〜約50重量%の範囲の値である。さらに特には、aは、ポリマーの約0.1重量%〜約25重量%の範囲の値である。
【0054】
特には、各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約75重量%の範囲の独立して選択される値である。より特には、各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約50重量%の範囲の独立して選択される値である。さらに特には、各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約25重量%の範囲の独立して選択される値である。
【0055】
特定の実施形態では、本発明に係るパーソナルケア組成物の構成成分である上記ポリマーは、以下からなる群から選択される構造を有する:
【化6-1】
【化6-2】
【化6-3】
【化6-4】
式中、aはポリマーの約0.1〜100重量%の範囲の値であり、各ポリマーの各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約99.9重量%の範囲の独立して選択される値である(ただし、各ポリマーのa、b、cの合計は100重量%に等しい)。
【0056】
本発明に係る1つ以上のポリマーを含み得るパーソナルケア組成物の非限定的な例には、サンケア組成物、アフターサン組成物、ヘアケア組成物、コンディショニング組成物、スキンケア組成物、オーラルケア組成物、フェイスケア組成物、リップケア組成物、アイケア組成物、ボディケア組成物、ネイルケア組成物、アンチエイジング組成物、防虫剤、デオドランド組成物、カラー美容組成物、カラープロテクション組成物、セルフタンニング組成物、およびフットケア組成物が挙げられる。特には、パーソナルケア組成物はヘアケア組成物である。
【0057】
本発明に係るヘアケア組成物の特定の更なる非限定的な用途には、高湿度でのヘアスタイル保持、ヘアスタイリング、ヘアセッティング、ヘアスカルプティング、ヘアカーリング、ヘア保持、ヘアウェービング、ヘア固定、ヘア保持、ヘアシェーピング、縮毛矯正(ヘアストレートニング)、ヘアボリュームアップ、ヘアリラクシング、シャンプー、ヘアコンディショニング、ヘアクレンジング、ヘアスタイル持続の促進、毛髪・ヘアスタイルへの耐湿性の付与、毛髪の輝きの強化、枝毛修復、毛髪の軽さ、滑らかさ、柔かさ、ほぐしおよび/または柔軟性などの毛髪の扱い易さの向上、ヘアスタイリング性の調整、毛髪の熱からの保護、染色、カラーリング、ブリーチ、酸化染色、色抜け防止、カラー保護、ヘアトリートメント(フケ防止など)、脱毛防止、および/または、UV光からの保護が挙げられる。
【0058】
ヘアケア組成物の特定の非限定的な例には、シャンプー、コンディショナー、エアロゾル、ムース、スプレー、ミスト、ジェル、ワックス、クリーム、ローション、グルー、ポマード、スプリット(spritzes)、溶液、オイル、リキッド、固体、W/Oエマルジョン、O/Wエマルジョン、サスペンション、マルチプルエマルジョン、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル化製品、スティック、バーム、トニック、ペースト、再構成可能製品、ナノエマルジョン、固体脂質ナノ粒子、リポソーム、キュービオソーム、ネオソーム、パテ、ラッカー、セラム、パーマ、ボリューマイザー、パック、フレーク、ツーインワンのシャンプー/コンディショナー製品、スリーインワンのシャンプー/コンディショナー/スタイリング製品などが含まれる。
【0059】
本発明に係るヘアケア組成物はまた、パーマ、縮毛矯正、ウェービング、染髪またはブリーチ用の(洗い流されるかまたは洗い流されない)アフターシャンプー組成物の形態、または、染髪、ブリーチ、パーマ、縮毛矯正、リラクシング、ウェービングの前後、あるいはパーマまたは縮毛矯正工程の2つのステージの間に適用されるリンス組成物の形態を取り得る。
【0060】
特定の実施形態において、本発明に係るヘアケア組成物は、ヘアスタイリング組成物である。ヘアスタイリング組成物の特定の非限定的な例には、ヘアスタイリングジェル、ヘアスタイリングエアゾール、ヘアスタイリングスプレー、ヘアスタイリングスプリット、ヘアスタイリングローション、ヘアスタイリングクリーム、およびヘアスタイリングムースが含まれる。より特には、ヘアスタイリング組成物はヘアスタイリングジェルである。
【0061】
特定の実施形態では、本発明によるヘアスタイリング組成物は、約40%を超える相対湿度でヘアスタイル保持を毛髪に提供する。より特には、ヘアスタイリング組成物は、約60%を超える相対湿度でヘアスタイル保持を毛髪に提供する。さらにより特には、ヘアスタイリング組成物は、約80%を超える相対湿度でヘアスタイル保持を毛髪に提供する。最も特には、ヘアスタイリング組成物は、約80°Fの温度、約90%の相対湿度でヘアスタイル保持を毛髪に提供する。
【0062】
本発明に係るヘアケア組成物は1つ以上の添加剤を含んでもよい。添加剤の特定の更なる非限定的な例には、スキンケアまたはヘアケア剤、ヘアスタイリング剤、毛髪固定剤、フィルム形成剤、構造化剤(structurant)、ゲル化剤、界面活性剤、増粘剤、保存剤、粘度調整剤、電解質、pH調節剤、香料(perfume)、染料、有機シリコーン化合物、フケ防止剤、消泡剤、縮れ防止剤(抗フリッツ剤)、浸透剤、ビタミン、コンディショニング剤、キレート剤、抗菌剤、保存剤、UV吸収剤、サンスクリーン、天然抽出物、推進剤、担体、希釈剤、溶媒、医薬活性成分、潤滑剤、コーミング助剤、可塑剤、可溶化剤、中和剤、蒸気圧抑制剤、漂白剤、水和剤、湿潤剤(moisturizer)、医薬的または美容的に許容される補助剤(adjuvant)および/または添加剤、保護剤、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0063】
適切なUV活性成分の非限定的な例には、オクチルサリチレート、ペンチルジメチルPABA、オクチルジメチルPABA、ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−6、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノール、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、ホモメンチルサリチレート、ビス−エチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、メチル−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−セバケート、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルフェノール、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、アミルジメチルPABA、4,6−ビス−(オクチルチオメチル)−o−クレゾール、CAS番号65447−77−0、赤油(red petroleum)、エチルヘキシルトリアゾン、オクトクリレン、イソアミル−p−メトキシシンナメート、ドロメトリゾール、二酸化チタン、2,4−ジ−tert−ブチル−6−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−フェノール、2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシベンゾフェノン、ベンゾフェノン−2、ジイソプロピルメチルシンナメート、PEG−25 PABA、2−(1,1−ジメチルエチル)−6−[[3−(1,1−ジメチルエチル)−2−ヒドロキシ−5−メチルフェニル]メチル−4−メチルフェニル−アクリレート、ドロメトリゾールトリシロキサン、メンチルアントラニレート、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2−エトキシエチルp−メトキシシンナメート、ベンジリデンカンファースルホン酸、ジメトキシフェニル−[1−(3,4)]−4,4−ジメチル1,3−ペンタンジオン、酸化亜鉛、N、N’−ヘキサン−1,6−ジイルビス−[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−プロピオンアミド)]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,6−ジ−tert−ブチル−4−[4,6−ビス(オクチルチオ)−1,3,5−トリアジン−2−イルアミノ]フェノール、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ビス(1−メチル−1−フェニルエチル)フェノール、トロラミンサリチレート、ジエタノールアミンp−メトキシシンナメート、ポリシリコーン−15、CAS番号152261−33−1、4−メチルベンジリデンカンファー、ビスコトリゾール、n−フェニル−ベンゼンアミン、2,4,4−トリメチルペンテンの反応生成物、スルイソベンゾン、(2−エチルヘキシル)−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、ジガロイルトリオレエート、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンカンファー、グリセリルエチルヘキサノエートジメトキシシンナメート、1,3−ビス−[(2’−シアノ−3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]−2,2−ビス−{[(2’−シアノ−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ベンゾフェノン−5、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−1,3,5−トリアジン−2,4,6(1H,3H,5H)−トリオン、ヘキサメチレンジアミン、ベンゾフェノン−8、エチル−4−ビス(ヒドロキシプロピル)アミノベンゾエート、6−tert−ブチル−2−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−メチルフェノール、p−アミノ安息香酸、3,3’,3’’,5,5’,5’’−ヘキサ−tert−ブチル−α−α’−α’’−(メシチレン−2,4,6−トリイル)トリ−p−クレゾール、ジヒドロキシアセトンを有するローソン、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−4、エチルヘキシルジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリンプロピオネート、N、N’−ビスホルミル−N、N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−、3−ベンジリデンカンファー、テレフタリリデンジカンファースルホン酸、カンファーベンザルコニウムメトサルフェート、ビスジスリゾール二ナトリウム、エトクリレン、フェルラ酸、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェノール、4,6−ビス(ドデシルチオメチル)−o−クレゾール、β−2−グルコピラノキシプロピルヒドロキシベンゾフェノン、フェニルベンズイミダゾールスルホン酸、ベンゾフェノン−3、ジエチルアミンヒドロキシベンゾイルヘキシルベンゾエート、3’,3’−ジフェニルアクリロイル)オキシ]メチル}−プロパン、エチルヘキシルp−メトキシシンナメート、および、それらのブレンドが含まれる。
【0064】
適切な酸化防止剤および/または抗ラジカル保護剤の非限定的な例には、BHA(tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール)、BHT(2,6−ジ−tert−ブチル−p−クレゾール)、TBHQ(tert−ブチルヒドロキノン)、プロアントシアノロジックオリゴマーなどのポリフェノール、フラボノイド、テトラアミノピペリジンなどのヒンダードアミン、エリソルビン酸、スペルミンなどのポリアミン、システイン、グルタチオン、スーパーオキシドジスムターゼ、ラクトフェリン、および、それらのブレンドが含まれる。
【0065】
本発明に係るヘアケア組成物に使用され得る構造化剤の非限定的な例には、デキストリンパルミテート、トリヒドロキシステアリン、ヒドロキシステアリン酸、親水性または疎水性シリカ、および、ステアアルコニウムヘクトライト、クオタニウム−18 ベントナイト、クォータニウム−18 ヘクトライト、ジステアジモニウムヘクトライト、それらの誘導体からなる群から選択される疎水改質粘土、および、それらの混合物が含まれる。
【0066】
本発明に係るヘアケア組成物は、1つ以上の第2のヘアスタイリング剤、毛髪固定剤、および/またはフィルム形成剤を更に含んでもよい。
【0067】
第2のスタイリング剤として特に有用なものはヘアスタイリングポリマーである。ヘアスタイリングポリマーの性質は、カチオン性、アニオン性、両性、または非イオン性であり得る。これらのポリマーは、合成でも天然由来でもよい。ヘアスタイリングポリマーの非限定的な例には、Ashland Specialty Ingredients社から市販されている以下のポリマー製品が含まれる。すなわち、(1)ヘアコンディショニングの利点を有するカチオン性スタイリングポリマー(Styleze(商標)W Polymer、Styleze(商標)CC−10(擬カチオン性)、Gafquat(商標)755 NP、Gafquat(商標)440);(2)優れた高湿度カール保持力を有するスタイリングポリマー(Styleze(商標)2000、Allianz(商標)LT120、Styleze(商標)W Polymer、およびAdvantage(商標)LCA);(3)幅広い成分の相溶性を有する非イオン性スタイリングポリマー(PVP K−30、PVP K−60、PVP K−90などのポリビニルピロリドン、PVP/VA(E,IまたはW)735、PVP/VA(EまたはW)635、PVP/VA(EまたはI)535、PVP/VA(EまたはI)335、PVP/VA S−630などのビニルピロリドン/ビニルアセテートコポリマー、および、コポリマー845/937などのポリ(ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート)ポリマー)が含まれる。上述のポリマーおよび使用方法またはその組成物に関する更なる詳細は、Ashland Specialty Ingredients社の「A Composition Guide for Excellent Hair Styling Gels and Lotions” (2002)」と題された文献に見出すことができ、その全体を参照により本明細書に援用する。
【0068】
本発明に係るヘアケア組成物に使用され得る毛髪固定剤の非限定的な例には、Ashland Specialty Ingredients社から市販されている毛髪固定ポリマーである「AquaStyle(商標)300(INCI名:ポリクオタニウム−69)が含まれる。Ashland Specialty Ingredients社の関連文献「Aquastyle
(R) 300, A Fixative Polymer with Enhanced Styling Benefits」(2007年)は、その全体を参照により本明細書に援用する。
【0069】
本発明に係るヘアケア組成物において使用され得るフィルム形成剤の非限定的な例には、Ashland Specialty Ingredients社から市販されているフィルム形成ポリマー、例えば、(1)Aquaflex(商標)FX 64、(2)AquaCat(商標)透明カチオン性溶液、(3)Aqualon(商標)カルボキシメチルセルロース、(4)Klucel(商標)ヒドロキシプロピルセルロース、および、(5)Primaflo(商標)HP22ポリマー溶液が含まれる。
【0070】
ヘアスタイリング剤、毛髪固定剤および/またはフィルム形成剤に関する更なる詳細は、米国特許第7,871,600号明細書、同第7,205,271号明細書、同第7,122,175号明細書、同第7,041,281号明細書、同第6,998,114号明細書、同第6,749,836号明細書、同第6,689,346号明細書、同第6,599,999号明細書、同第6,562,325号明細書、同第6,413,505号明細書、同第6,387,351号明細書、同第6,228,352号明細書、同第5,643,581号明細書、同第5,922,312号明細書、同第5,897,870号明細書、同第5,879,669号明細書、同第5,709,850号明細書、同第5,753,216号明細書、同第5,632,977号明細書に見出すことができ、その全体を参照により本明細書に援用する。
【0071】
本発明に係るヘアケア組成物に使用され得る縮れ防止剤(抗フリッツ剤)の非限定的な例には、AquaStyle(商標)300およびStyleze(商標)XT3などのAshland Specialty Ingredients社から市販されている抗縮れポリマーが含まれる。関連する縮れ防止剤に関する情報は、米国特許第7,914,773号明細書、同第7,785,575号明細書、および米国公開特許出願第2010/00093584号明細書に見出すことができ、各開示内容を参照により本明細書に援用する。
【0072】
1つ以上の可塑剤または合体剤を添加して本発明に係るヘアケア組成物のフィルム形成特性を改変してもよい。可塑剤の非限定的な例には、グリコール、アジピン酸エステル、フタル酸エステル、イソ酪酸エステル、テレフタル酸エステル、エポキシ化ブチルエステルまたは脂肪酸、エポキシ化植物油、グリセリン、ジ−2−エチルヘキシルアジぺートまたはジオクチルアジペート(DOA)、ジ−2−エチルヘキシルフタレートまたはジオクチルフタレート(DOP)、ジ−2−エチルヘキシルテレフタレート(DOTP)、ジシクロヘキシルフタレート、ジイソノニルアジペート、ジイソノニルフタレート、n−ブチルベンジルフタレート、1,3−ブチレングリコール/アジピン酸ポリエステル、ジアルキルアジペート、アルキル基がC1−C12アルキル基であるジアルキルフタレート誘導体、ジ−n−ヘキシルアゼレート、ジフェニルフタレート、トリクレゾールホスフェート、ベンジルベンゾエート、ジブチルホスフェート、トリブチルホスフェート、トリブトキシエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート、ブチルアセチルリシノレエート、グリセロールアセチルリシノレート、ジブチルフタレート、ジエチルフタレート、ジオクチルフタレート、ジメトキシエチルフタレート、ジイソブチルフタレート、ジアミルフタレート、ジブチルグリコレート、ブチルステアレート、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、クエン酸トリブチルアセチル、クエン酸2−ヘキシルトリエチルアセチル、酒石酸ジブチル、カンフル、アマニ油脂肪酸のエポキシ化ブチルエステル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化大豆油、アジピン酸プロピレングリコール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールジイソブチラート(TXIB)、アビエチン酸メチル、クミルアセテート、ジブトキシエチルアジペート、ジ−n−ヘキシルアザレート、グリセリル−トリ−ベンゼレート、トリ−n−ブチルシトレート、ジオクチルフマレート、トリイソニルトリメリテート、ジオクチルイソフタレート、ブチルオレエート、塩素化パラフィン、トリクレゾールホスフェート、ジブチルセバケート、ジメチコーンコポリオール(Dow Corning 190)、PEG−6カプリン酸/カプリル酸グリセリド(SOFTIGEN 767)、DIACETIN、LAURAMIDE DEA (MONAMID 716)、フェニルトリメチコン(ABIL AV 20−1000)、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリマー可塑剤、およびそれらの混合物が含まれる。合体溶媒の非限定的な例には、アセトン、酢酸メチル、およびジまたはトリプロピレングリコールメチルエーテル、およびそれらの混合物が含まれる。可塑剤の更なる例は、米国特許第5,753,216号明細書および同第5,676,935号明細書に見出すことができ、各々の開示内容は、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0073】
本発明のヘアケア組成物に使用され得る推進剤の非限定的な例には、トリクロロフルオロメタン、クロロジフルオロメタン、1,1−ジフルオロエタン、ジクロロテトラフルオロエタン、モノクロロジフルオロメタン、トリクロロトリフルオロエタン、ジメチルエーテル、C1〜C4炭化水素(メタン、エタン、プロパン、n−ブタン、およびイソブタンなど)、水溶性ガス(ジメチルエーテル、二酸化炭素、および/または亜酸化窒素など)、不溶性圧縮ガス(窒素、ヘリウム、および完全にフッ素化されたオキセタンおよびオキセパンなど)、および、それらの混合物が含まれる。
【0074】
本発明のヘアケア組成物において使用され得る浸透剤の非限定的な例には、ラノリン化合物、タンパク質加水分解物、タンパク質誘導体、およびそれらの混合物が含まれる。
【0075】
本発明のヘアケア組成物に使用され得る消泡剤の非限定的な例には、キャリアオイル、シリコーンオイル、シリコーンフォームインヒビター、疎水性シリカ、疎水性脂肪誘導体、ワックス、水不溶性ポリマー、両親媒性成分、乳化剤、カップリング剤、およびそれらの混合物が含まれる。
【0076】
組成物のpHは任意の範囲とすることができる。組成物がケラチン物質に適用され得る態様では、pHは約2〜12の範囲であり得る。pHは当該技術分野で周知の1つ以上の酸性化剤またはアルカリ化剤を添加することによって所望の値に調整され得る。例えば、組成物は、少なくとも1つのアルカリ化剤または酸性化剤を、組成物の総重量に対して約0.01%〜約30%の量で含有することができる。
【0077】
酸性化剤、つまり酸性のpH調整剤の非限定的な例には、クエン酸、酢酸、カルボン酸、α−ヒドロキシ酸、β−ヒドロキシ酸、α,β−ヒドロキシ酸、サリチル酸、酒石酸、乳酸、グリコール酸、天然果実の酸、およびそれらの組み合わせなどの有機酸が含まれる。さらに、無機酸、例えば、塩酸、硝酸、硫酸、スルファミン酸、リン酸、およびそれらの組み合わせを利用することができる。
【0078】
アルカリ化剤、つまりアルカリ性のpH調整剤の非限定的な例には、アンモニア、アルカリ金属水酸化物(水酸化ナトリウムおよび水酸化カリウムなど)、水酸化アンモニウム、アルカノールアミン(例えば、モノ−、ジ−、およびトリエタノールアミン)、ジイソプロピルアミン、ドデシルアミン、ジイソプロパノールアミン、アミノメチルプロパノール、コカミン、オレアミン、モルホリン、トリアミルアミン、トリエチルアミン、トロメタミン(2−アミノ−2−ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール)、テトラキス(ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、ヒドロキシアルキルアミン、およびエトキシル化および/またはプロポキシル化エチレンジアミン、無機酸のアルカリ金属塩、例えばホウ酸ナトリウム(ホウ砂)、リン酸ナトリウム、ピロリン酸ナトリウムなど、および、それらの混合物が含まれる。
【0079】
アルカリ化剤の非限定的な例は、アンモニア、アルカリカーボネート、モノ−、ジ−およびトリエタノールアミンのようなアルカノールアミン、ならびにそれらの誘導体、水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウム、および下記式の化合物から選択することができる:
【化7】
式中、R
1は、ヒドロキシル基またはC1〜C4アルキル基で任意に置換され得るプロピレン残基であり得;R
2、R
3、R
4およびR
5は、同一または異なって、水素原子、C1〜C4アルキル基またはC1〜C4ヒドロキシアルキル基を表す。
【0080】
本発明に係るパーソナルケア組成物は1つ以上の緩衝剤を含んでもよい。適切な緩衝剤には、限定されないが、アルカリまたはアルカリ土類炭酸塩、リン酸塩、重炭酸塩、クエン酸塩、ホウ酸塩、酢酸塩、酸無水物、コハク酸塩など、例えば、リン酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム、および炭酸ナトリウムが含まれる。
【0081】
パーソナルケア組成物は、当業者に知られている任意の製品形態に製剤化され得る。非限定的な製品形態を以下に記載する。
【0082】
製品形態
非限定的なサンケア製品形態には、溶液、リキッド、クリーム、パウダー、ローション、ジェル、ペースト、ワックス、エアロゾル、スプレー、ミスト、ロールオン、スティック、ミルク、エマルジョン、およびワイプが含まれる。
【0083】
非限定的なスキンケア製品形態の例には、溶液、オイル、ローション、クリーム、軟膏、リキッド、ジェル、固体、W/Oエマルジョン、O/Wエマルジョン、ミルク、サスペンション、マイクロエマルジョン、分散液、マイクロカプセル化製品、スティック、バルム、トニック、ペースト、ミスト、再構成可能製品、ピール、ソープ、エアロゾル、ムース、ワックス、グルー、ポマード、スプリット、パテ、ラッカー、セラム、パーマ、パウダー、ペンシル、フレーク、ブラッシュ、ハイライター、ブロンザー、コンシーラー、およびツーウェイケーキ製品が含まれる。
【0084】
本発明の組成物は、皮膚洗浄組成物の形態、特に風呂やシャワー、またはメーク除去製品用の溶液またはゲルの形態を取り得る。
【0085】
以下に示す6つのスキンケア製品カテゴリーは、スキンケア製品およびサンケア製品のサブセットとみなされ得る。
【0087】
非限定的なアイケア製品の形態には、マスカラ、アイライナー、アイシャドー、まつ毛カーラー、アイブロウペンシル、およびアイペンシルが含まれる。
【0089】
非限定的なリップケア製品の形態には、リップスティック、リップクリーム、リップペンシル、リップグロス、リップスプレー、透明リップベース、着色リップモイスチャライザー、および頬や目にも使用できる多機能カラースティックが含まれる。
【0091】
非限定的なネイルケア製品の形態には、ネイルポリッシュ、ネイルワニス、エナメル、ネイルワニスリムーバー;キューティクルソフトナー、ネイルストレンスナーなどの家庭用マニキュア製品;および人工ネイルが含まれる。
【0093】
非限定的なフェイスケア製品の形態には、クリーム、ローション、溶液、オイル、リキッド、ピール、スクラブ、エマルジョン、サスペンション、マイクロエマルジョン、マイクロカプセル化製品、ペースト、再構成可能製品、エアロゾル、ムース、ジェル、ワックス、グル―、ポマード、スピリット、フェイシャルウエットワイプ、パテ、ラッカー、セラム、パーマ、パウダー、ブラッシュ、ハイライター、ブロンザー、マスク、およびコンシーラーが含まれる。
【0095】
非限定的なボディケア製品の形態には、フォーム、ピール、マスク、ジェル、スティック、エアゾール、ローション、ソルト、オイル、ボール、リキッド、パウダー、ピール、パール、バーソープ、リキッドソープ、ボディウォッシュ、クレンザー、スクラブ、クリーム、フレーク、および、他の風呂・シャワー製品、シェービング製品、ワックス製品、およびサニタイザーが含まれる。
【0097】
非限定的なフットケア製品の形態には、ムース、クリーム、ローション、パウダー、リキッド、スプレー、エアロゾル、ジェル、フレーク、およびスクラブが含まれる。
【0098】
非限定的なオーラルケア製品の形態には、練り歯磨き、接着剤、ガム、ジェル、パウダー、クリーム、溶液、ローション、リキッド、分散液、サスペンション、エマルジョン、錠剤、カプセル、リンス、フロス、エアロゾル、ストリップ、フィルム、パッド、バンデージ、マイクロカプセル化製品、シロップ、ロゼンジが挙げられる。
【0099】
ヨウ素と複合化された本明細書に記載の1つ以上のポリマーを含むパーソナルケア組成物も想定される。これらの組成物は皮膚疾患の治療に使用され得る。皮膚疾患の非限定的な例には、皮膚炎、創傷、細菌感染症、火傷、発疹、およびヘルペスが含まれる。これらの複合体化組成物は、染色性、実質的に非染色性、または本質的に非染色性であり得る。
【0100】
関連するパーソナルケア組成物の例は、米国特許第5,599,800号明細書;同第5,650,166号明細書;同第5,916,549号明細書;同第6,812,192号明細書;米国特許出願第2009/0317432号明細書;欧州特許出願公開第556,660号明細書;同第661,037号明細書;同第661,038号明細書;同第662,315号明細書;同第676,194号明細書;同第796,077号明細書;同第970,682号明細書;同第976383号明細書;同第1,415,654号明細書;同第2,067,467号明細書;および、国際公開第2005/032506号に開示されている。それぞれ、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0101】
また、パーソナルケア組成物は、生理用ナプキン、ベビーおむつ、成人用おむつ、女性用製品、失禁用製品、および他の関連製品から選択される、男性および/または女性用のパーソナル・グルーミング製品および/またはトイレタリー製品に使用されることも考えられる。
【0102】
多数の追加のパーソナルケア組成物、方法、および使用が考えられる。これらの組成物の開示は、Ashland Specialty Ingredients社の以下のパンフレットに見出すことができ、それぞれ、参照によりその全体を本明細書に援用する:Plasdone
TM K-29/32, Advanced non-oxidative, non-abrasive teeth whitening in toothpastes, mouthwashes, and oral rinses (2010)、Polymers for oral care, product and applications guide (2002), A composition guide for excellent hair styling gels and lotions (4/2003), PVP (polyvinylpyrrolidone)(日付なし)、および、Textile chemicals, solutions for the most challenging product environment(日付なし)。
【0103】
本明細書に記載のポリマーを含むことができる追加のパーソナルケア組成物も想定される。このような組成物の開示は、以下に列挙する文献に見出され、それぞれ参照によりその全体を本明細書に援用する:(1)プロトタイプ組成物:Personal Care Products (2009) (Xiameter, Dow Corning);(2)「Refreshing Sun」、「Younger Sun」、 「Sun for Men」および「Sunny Glow」のカテゴリーのサンケア組成物(Dow Corning);(3)Cosmetic Nanotechnology, Polymers and Colloids in Cosmetics, 2007, ACS Symposium Series;(4)Review Paper: Lipid nanoparticles (SLN, NLC) in cosmetic and pharmaceutical dermal products, International Journal of Pharmaceutics, Volume 366, 2009.
【0104】
任意成分:追加の組成物成分
パーソナルケア組成物が任意で1つ以上の追加の成分を含有し得ることも想定される。
【0105】
さらに、組成物の成分は、単一の容器に、あるいは同一のまたは異なるタイプの2つ以上の別個の容器に部分的に配合され得ることも想定され、内容物は使用前に混合する必要があり得る。
【0106】
さらに、組成物は、使用前に適切な1つ以上の物質によって希釈され得る濃縮物の形態で調製され得ることも考えられる。そして、濃縮物は、本発明のパーソナルケア組成物のための上記「製品形態」の項目に記載されている任意の形態で存在し得る。
【0107】
様々なタイプのパーソナルケア組成物中に任意に存在し得る追加の成分のクラスの非限定的なリストは以下のとおりである。すなわち、コンディショニング剤、抗菌剤、保護剤(例えば、抗ラジカル剤)、研磨剤、UV吸収剤、乳化剤(エトキシル化脂肪酸、エトキシル化グリセリルエステル、エトキシル化油、エトキシル化ソルビタンエステル、脂肪酸エステル、PEGエステル、ポリグリセロールエステルを含むが、これらに限定されない)、制汗剤(アルミニウムクロロハイドレート、アルミニウムジルコニウムクロルハイドレートを含むが、これらに限定されない)、酸化防止剤、ビタミンおよび/またはプロビタミン、植物性物質(ボタニカル)、固定剤、酸化剤、還元剤、染料、クレンジング剤、アニオン性、カチオン性、ノニオン性および/または両性界面活性剤、増粘剤および/またはゲル化剤、香料、香味剤(flavor)、および/または芳香剤、パール化剤、安定化剤、pH調節剤、フィルター、抗菌剤、保存剤および/または消毒剤、会合性ポリマー、植物、鉱物および/または合成起源の油、ポリオール、シリコーン、着色剤、漂白剤、ハイライト剤、推進剤(炭化水素、ジメチルエーテル、フルオロカーボンを含むが、これに限定されない)、スタイリングポリマー、有益な剤、スキンライトナー(アルブチンおよびコウジ酸を含むがこれに限定されない)、日焼け剤(ジヒドロキシアセトンを含むが、これに限定されない)、溶媒および/または共溶媒、希釈剤、エッセンシャルオイル、金属イオン封鎖剤および/またはキレート剤、担体、および天然抽出物および/または天然産物である。
【0108】
組成物中の各成分の量は、組成物の種類、成分の機能および/または物理化学的性質、および他の共成分の量に依存して変化する。各成分の正確な量は関連技術分野の当業者によって容易に決定され得る。
【0109】
IPCOM000186541D、IPCOM000128968DおよびIPCOM000109682D(www.ip.com)の先行技術の開示に記載されている1つ以上の成分を含むことが望ましい場合があり、これらの開示のそれぞれの内容は、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0110】
製剤の共成分および製品形態へのさらなる言及は、米国特許出願公開第2010/0183532号明細書(段落[0096]−[0162])および国際公開第2010/105050号公報([0053]−[0069])に開示されており、それらの全体を参照により本明細書に援用する。
【0111】
任意の公知のコンディショニング剤を本発明のパーソナルケア組成物に使用してもよい。コンディショニング剤に関する広範な議論は「Conditioning Agents for Skin and Hair, Cosmetic Science and Technology Series, Volume 21, 1999(Marcel Dekker Publishers)」に見出すことができ、本書籍の内容は参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0112】
コンディショニング剤は、合成油、鉱油、植物油、フッ素化またはペルフルオロ化油、天然または合成ワックス、シリコーン、カチオン性ポリマー、タンパク質および加水分解タンパク質、カチオン性界面活性剤、セラミドタイプ化合物、脂肪族アミン、脂肪酸 およびそれらの誘導体、ならびに、それらの様々な種類の化合物の混合物から選択され得る。
【0113】
適切な合成油の非限定的な例には、ポリオレフィン、例えば、ポリブテン、ポリイソブテン、ポリデセンなどのポリ−α−オレフィン、およびそれらのブレンドが含まれる。ポリオレフィンは水素化されていてもよい。
【0114】
適切な鉱油の非限定的な例には、ヘキサデカンおよびパラフィン油が含まれる。
【0115】
適切な動物油および植物油の非限定的な例には、ヒマワリ油、トウモロコシ油、ダイズ油、アボカド油、ホホバ油、レモン油、レーズン種子油、ゴマ油、クルミ油、魚油、グリセロールトリカプロカプリル酸、プルセリン油、液体ホホバ、および、それらのブレンドが含まれる。また、天然油、例えば、ユーカリ、ラベンダー、ベチバ、オリーブ、白檀、ローズマリー、カモミール、セイボリー、ナツメグ、シナモン、ヒソップ、カラウェイ、オレンジ、ゼラニウム、ケーデ、ベルガモットの油、およびそれらのブレンドも適している。
【0116】
コンディショニング剤はフッ素化油またはペルフルオロ化油でよい。また、フッ素化油は、フルオロカーボン、例えば、フルオロアミン(ペルフルオロトリブチルアミンなど)、フッ素化炭化水素(ペルフルオロデカヒドロナフタレンなど)、フルオロエステル、フルオロエーテル、および、それらの混合物でもよい。
【0117】
適切な天然ワックスおよび合成ワックスの非限定的な例には、カルナバワックス、カンデリラワックス、アルファワックス、パラフィンワックス、オゾケライトワックス、植物ワックス(オリーブワックス、ライスワックス、水素化ホホバワックス、無水フラワーワックス(absolute flower waxes)、例えば、クロフサスグリフラワーワックスなど)、動物性ワックス(例えば、ミツロウ)、改質ミツロウ(cerabellina)、マリンワックス、およびポリオレフィンワックス(ポリエチレンワックスなど)、および、それらのブレンドが含まれる。
【0118】
コンディショニング剤は当業者に知られている任意のシリコーンでよい。シリコーンには、上記組成物に不溶なポリオルガノシロキサンが含まれる。シリコーンは、油、ワックス、樹脂またはゴムの形態で存在してもよい。またシリコーンは揮発性または非揮発性でもよい。
【0119】
適切なシリコーンの非限定的な例には、ポリアルキルシロキサン、ポリアリールシロキサン、ポリアルキルアリールシロキサン、シリコーンゴムおよび樹脂、有機官能基で変性されたポリオルガノシロキサン、および、それらのブレンドが含まれる。
【0120】
適切なポリアルキルシロキサンには、末端トリメチルシリル基または末端ジメチルシラノール基(ジメチコノール)を有するポリジメチルシロキサン、およびポリアルキル(C1〜C20)シロキサンが含まれる。適切なポリアルキルアリールシロキサンには、ポリジメチルメチルフェニルシロキサン、およびポリジメチルジフェニルシロキサンが含まれる。シロキサンは直鎖構造または分岐構造を有することができる
【0121】
好適なシリコーンゴムには、単独でまたは溶媒と混合して使用されるポリジオルガノシロキサン、例えば、数平均分子量が200,000Da〜1,000,000Daであるポリジオルガノシロキサンが含まれる。
【0122】
適切なシリコーンゴムの非限定的な例には、ポリメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/メチルビニルシロキサンゴム、ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/フェニルメチルシロキサン、ポリジメチルシロキサン/ジフェニルシロキサン/メチルビニルシロキサン、および、それらのブレンドが含まれる。
【0123】
適切なシリコーン樹脂の非限定的な例には、ジメチル/トリメチルシロキサン構造を有するシリコーン、およびトリメチルシロキシシリケートタイプの樹脂が含まれる。
【0124】
本発明での使用に適切な有機変性シリコーンには、炭化水素基によって結合された1つ以上の有機官能基を有する前述のようなシリコーン、および、グラフト化シリコーンポリマーが含まれる。有機変性シリコーンは、アミノ官能性シリコーンファミリーからのものでもよい。
【0125】
上記シリコーンは、エマルジョン、ナノエマルジョン、またはマイクロエマルジョンの形態で使用され得る。
【0126】
本発明のコンディショニング剤として使用され得るカチオン性ポリマーは、一般に約500Da〜約5,000,000Da、特に約1,000Da〜約3,000,000Daの分子量(平均数)を有する。本明細書で使用される表現「カチオン性ポリマー」は、少なくとも1つのカチオン性基を有する任意のポリマーを示す。
【0127】
カチオン性ポリマーは、ポリマー主骨格および/または1つ以上の側鎖の一部を形成し得る第1級、第2級、第3級アミンおよび/または第4級アンモニウム基を含有するポリマーから選択され得る。
【0128】
適切なカチオン性ポリマーの非限定的な例には、ポリアミン、ポリアミノアミド、およびポリマーの第4級ポリアンモニウムクラスが含まれ、例えば、以下のものである。
【0129】
(1)アクリル酸エステルもしくはメタクリル酸エステルまたはアミドから誘導されるホモポリマーおよびコポリマー。これらのコポリマーは、アクリルアミド、メタクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、アクリル酸もしくはメタクリル酸またはそのエステル、ビニルピロリドンまたはビニルカプロラクタムなどのビニルラクタム、およびビニルエステルから誘導される1つ以上の単位を含み得る。非限定的な具体例には以下が含まれる:硫酸ジメチルまたはハロゲン化アルキルで4級化されたアクリルアミドおよびジメチルアミノエチルメタクリレートのコポリマー;アクリルアミドおよびメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリドのコポリマー;アクリルアミドおよびメタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムメトサルフェートのコポリマー;Ashland Specialty Ingredients社からGafquat(商標)の名称で販売されている製品などの、任意で4級化された、ビニルピロリドンとジアルキルアミノアルキルアクリレートまたはメタクリレートとの共重合体;Ashland Specialty Ingredients社からGaffix(商標)VC 713の名称で販売されている製品などの、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ビニルカプロラクタム、およびビニルピロリドンのターポリマー;Ashland Specialty Ingredients社からStyleze(商標)CC 10の名称で市販されているビニルピロリドン/メタクリルアミドプロピルジメチルアミンコポリマー;および、Ashland Specialty Ingredients社(ウェイン、ニュージャージー州)からGafquat(登録商標)HS 100の名称で販売されている製品などの、ビニルピロリドン/4級化ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー。
【0130】
(2)トリメチルアンモニウム基で置換されたエポキシドと反応したヒドロキシエチルセルロース第4級アンモニウムなどの、第4級アンモニウム基を含むセルロースエーテルの誘導体。
【0131】
(3)米国特許第4,131,576号明細書に記載されているような、水溶性第4級アンモニウムモノマーでグラフトされたセルロースのコポリマーまたは誘導体などのカチオン性セルロースの誘導体、例えば、ヒドロキシアルキルセルロース、および、メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムまたはジメチルジアリルアンモニウムの塩でグラフトされた、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースまたはヒドロキシプロピルセルロース。
【0132】
(4)米国特許第3,589,578号明細書および同第4,031,307号明細書に記載されているようなカチオン性多糖類、カチオン性トリアルキルアンモニウム基を含むグアーガム、および、塩(例えば2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムの塩化物)で変性されたグアーガム。
【0133】
(5)ピペラジニル単位と、酸素、硫黄、窒素の原子によって、あるいは芳香環または複素環によって中断されていてもよい直鎖または分枝鎖を有するアルキレンまたはヒドロキシアルキレン二価基とから構成されるポリマー、ならびに、かかるポリマーの酸化物および/または4級化物。
【0134】
(6)酸化合物とポリアミンとの重縮合によって製造される水溶性ポリアミノアミド。 これらのポリアミノアミドは網状でもよい。
【0135】
(7)ポリアルキレンポリアミンとポリカルボン酸とを縮合し、続いて二官能剤によるアルキル化により得られるポリアミノアミドの誘導体。
【0136】
(8)2個の第1級アミン基および少なくとも1個の第2級アミン基を含むポリアルキレンポリアミンと、ジグリコール酸および炭素数3〜8の飽和ジカルボン酸から選択されるジオキシカルボン酸との反応によって得られるポリマー。このようなポリマーには、米国特許第3,227,615号明細書および同第2,961,347号明細書に記載されているものが含まれる。
【0137】
(9)アルキルジアリルアミンまたはジアルキルジアリルアンモニウムのシクロポリマー、例えば、ジメチルジアリルアンモニウムクロライドのホモポリマー、および、ジアリルジメチルアンモニウムクロリドおよびアクリルアミドのコポリマー。
【0138】
(10)ヘキサジメトリンクロリドなどの第4級ジアンモニウムポリマー。
【0139】
(11)Miranolによって販売されているMirapol(登録商標)A 15、Mirapol(登録商標)AD1、Mirapol(登録商標)AZ1、Mirapol(登録商標)175などの4級ポリアンモニウムポリマー。
【0140】
(12)BASF社からLuviquat(登録商標)FC 905、FC 550、FC 370の名称で販売されている製品などのビニルピロリドンおよびビニルイミダゾールの第4級ポリマー。
【0142】
(14)当該技術分野で公知の網状ポリマー。
【0143】
使用され得る他のカチオン性ポリマーには、カチオン性タンパク質または加水分解カチオン性タンパク質、ポリエチレンイミンなどのポリアルキレンイミン、ビニルピリジンまたはビニルピリジニウム単位を含むポリマー、ポリアミンとエピクロロヒドリンの縮合物、4級ポリウレタン、およびキチンの誘導体が挙げられる。
【0144】
コンディショニング剤は、タンパク質、または加水分解されたカチオン性もしくは非カチオン性のタンパク質を含んでもよい。適切な化合物の非限定的な例には、トリエチルアンモニウム基を有する加水分解コラーゲン、トリメチルアンモニウムおよびトリメチルステアリルアンモニウムクロリド基を有する加水分解コラーゲン、トリメチルベンジルアンモニウム基を有する加水分解動物タンパク質(ベンジルトリモニウム加水分解動物タンパク質)、少なくとも1つのC1〜C18アルキルを含む、ポリペプチド鎖に第4級アンモニウム基を有する加水分解タンパク質、および、それらのブレンドが含まれる。
【0145】
適切な加水分解カチオン性タンパク質の非限定的な例には、第4級アンモニウム基がC12アルキル基を含むCroquat(登録商標)L;第4級アンモニウム基がC10〜C18アルキル基を含むCroquat(登録商標)M;第4級アンモニウム基がC18アルキル基を含むCroquat(登録商標)S;第4級アンモニウム基が少なくとも1つのC1〜C18アルキル基を含むCrotein(登録商標)Q;および、それらのブレンドが含まれる。これらの製品はCroda社によって販売されている。
【0146】
コンディショニング剤はまた、コムギタンパク質、トウモロコシタンパク質またはダイズタンパク質などの4級化植物性タンパク質を含んでもよく、その例には、ココジモニウム加水分解コムギタンパク質、ラウジモニウム加水分解コムギタンパク質、スアルドモニウム加水分解コムギタンパク質、2−N−ステアロイルアミノ−オクタデカン−1,3−ジオール、2−N−ベヘノイルアミノ−オクタデカン−1,3−ジオール、2−N−[2−ヒドロキシ−パルミトイル]−アミノ−オクタデカン−1,3−ジオール、 2−N−ステアロイルアミノ−オクタデカン−1,3,4−トリオール、n−ステアロイルフィトスフィンゴシン、2−N−パルミトイルアミノ−ヘキサデカン−1,3−ジオール、ビス−(N−ヒドロキシエチルn−セチル)マロンアミド、セチル酸のn−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−セトキシル−2−ヒドロキシプロピル)アミド、n−ドコサノイルn−メチル−D−グルカミン、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0147】
また、コンディショニング剤はカチオン性界面活性剤を含んでもよく、例えば、任意でポリオキシアルキレン化された第1級、第2級または第3級脂肪族アミンの塩、第4級アンモニウム塩、イマザゾリンの誘導体、またはアミンオキシドを含んでもよい。コンディショニング剤はまた、モノアルキルアミン、ジアルキルアミン、トリアルキルアミン、および、対イオン(塩化物、メトサルフェート、トシラートなど)を有する第4級アンモニウム化合物からなる群から選択されてもよい。適切なアミンの非限定的な例には、塩化セトリモニウム、塩化ジセチルジモニウム、メントスル酸ベヘントリモニウム、および、それらのブレンドが含まれる。
【0148】
コンディショニング剤は脂肪族アミンを含んでもよい。適切な脂肪族アミンの非限定的な例には、ドデシルアミン、セチルアミン、ステアリルアミン(例えばステアリルアミドプロピルジメチルアミン)、および、それらのブレンドが含まれる。
【0149】
コンディショニング剤は脂肪酸またはその1つ以上の誘導体を含んでもよい。適切な脂肪酸の非限定的な例には、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、イソステアリン酸、および、それらのブレンドが含まれる。脂肪酸の誘導体には、モノ−、ジ−、トリ−、およびテトラカルボン酸のエステルを含むカルボン酸エステル、アミド、無水物、エステルアミド、イミド、およびこれらの官能基の組み合わせが含まれる。
【0150】
コンディショニング剤としては、以下の市販品も適切である。
【0151】
(1)Ashland Specialty Ingredients社のAquacat(商標)透明カチオン溶液(INCI名:グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)、n−Hance(商標)SP−100(INCI名:アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリルアミドコポリマー)、およびn−Hance(商標)カチオングアー(INCI名:グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド)。
【0152】
(2)BASF社のSalcare(登録商標)。
【0153】
(3)Dow Chemical社のSoftcat(商標)ポリマー。
【0154】
(4)Rhodia社のJaguar(登録商標)C500、Polycare(登録商標)Boost、Mackconditioner(商標)Brite、およびMackine(登録商標)301。
【0155】
(5)Stepan社のStepanquat(登録商標)ML、Stepanquat(登録商標)GA−90、Ninol(登録商標)、およびAmmonyx(登録商標)。
【0156】
(6)Ashland Specialty Ingredients社(ウェイン、ニュージャージー州)のConditioneze(商標)7およびConditioneze(商標)NT−20。
【0157】
もちろん、2つ以上のコンディショニング剤の混合物を使用してもよい。
【0158】
1つ以上の上記コンディショニング剤は、組成物の約0.001重量%〜約20重量%、特には約0.01重量%〜約10重量%、さらに特には約0.1重量%〜約3重量%の量で存在し得る。
【0159】
パーソナルケア組成物は1つ以上の抗菌剤を任意で含んでもよい。
【0160】
適切な水不溶性・非カチオン性抗菌剤の非限定的な例には、ハロゲン化ジフェニルエーテル、フェノールおよびそのホモログを含むフェノール化合物、モノ−およびポリ−アルキルおよび芳香族ハロフェノール、レゾルシノールおよびその誘導体、ビスフェノール化合物およびハロゲン化サリチルアニリド、安息香酸エステル、ハロゲン化カルバニリド、および、それらのブレンドが含まれる。
【0161】
適切な水溶性抗菌剤の非限定的な例には、第4級アンモニウム塩、ビス−ビクアニド塩、トリクロサンモノホスフェート、および、それらのブレンドが含まれる。
【0162】
第4級アンモニウム剤には、第4級窒素上の1または2つの置換基の炭素鎖長(典型的にはアルキル基)が約8個〜約20個、典型的には約10個〜約18個の炭素数であり、残りの置換基(典型的にはアルキル基またはベンジル基)は、炭素数がより少なく、例えば約1〜約7個であり、典型的にはメチル基またはエチル基であるものが含まれる。
【0163】
適切な第4級アンモニウム抗菌剤の非限定的な例には、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、テトラデシルピリジニウムクロライド、ドミフェンブロミド、n−テトラデシル−4−エチルピリジニウムクロライド、ドデシルジメチル(2−フェノキシエチル)アンモニウムブロミド、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、4級化5−アミノ−1,3−ビス(2−エチルヘキシル)−5−メチルヘキサヒドロピリミジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化メチルベンゼトニウム、および、それらのブレンドが含まれる。
【0164】
他の抗菌性化合物は、米国特許第4,206,215号明細書に開示されているようなビス[4−(R−アミノ)−1−ピリジニウム]アルカンである。銅塩、亜鉛塩および/または第一スズ塩などの他の抗菌剤も含まれ得る。また、エンドグリコシダーゼ、パパイン、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、および、それらの混合物などの酵素も有用である。このような抗菌剤は米国特許第2,946,725号明細書および同第4,051,234号明細書に開示されている。抗菌剤はまた、クロルヘキシジン、トリクロサン、および、チモールなどのフレーバーオイルを含み得る。トリクロサンおよび他の薬剤は米国特許第5,015,466号明細書および同第4,894,220号明細書に開示されている。
【0165】
特定の態様では、1つ以上の保存剤が含まれ得る。
【0166】
適切な保存剤の非限定的な例には、安息香酸、ソルビン酸、デヒドロ酢酸、ジアゾリジニル尿素、イミダゾリジニル尿素、サリチル酸、ピロクトンオラミン、DMDMヒダントイン、IPBC(ヨードプロピニルブチルカルバメート)、トリクロサン、ブロモポール、ホルムアルデヒド、イソチアゾリノン、硝酸塩/亜硝酸塩、パラベン、フェノキシエタノール、ソルビン酸カリウム、安息香酸ナトリウム、亜硫酸塩、二酸化硫黄、および、それらのブレンドが含まれる。
【0167】
特定の態様では、保存剤ブースター/溶媒が添加され得る。その非限定的な例には、カプリリルグリコール、ヘキシレングリコール、ペンチレングリコール、エチルヘキシルグリセリン、カプリルヒドロキサム酸、カプリルヒドロキサミック酸、グリセリルカプリレート、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0168】
アラビアゴムなどの多糖類も含まれていてもよい。
【0169】
パーソナルケア組成物は、成分を分配、分散および/または溶解するのを助ける1つ以上の液体または液体様担体を含んでもよい。
【0170】
適切な液体担体の非限定的な例には、水、アルコール、オイル、エステル、および、それらのブレンドが含まれる。
【0171】
本発明の組成物はまた、水溶液または水−アルコール溶液の形態でもよい。
【0172】
生理学的および美容的に許容される媒体は、水;美容上許容される溶媒;または、水と美容上許容される溶媒(例えば、エタノール、イソプロパノール、t−ブタノール、n−ブタノールなどのC1〜C4からなる低級アルコール、プロピレングリコールなどのアルキレングリコール、およびグリコールエーテル)とのブレンドのみからなり得る。
【0173】
パーソナルケア組成物は、1つ以上のビタミン、1つ以上のプロビタミン、および/または1つ以上のミネラルを含んでもよい。
【0174】
適切なビタミンの非限定的な例には、アスコルビン酸(ビタミンC)、ビタミンE、ビタミンE酢酸塩、ビタミンEリン酸塩、B3およびB5などのビタミンB類、ナイアシン、ビタミンA、それらの誘導体、および、それらのブレンドが含まれる。
【0175】
適切なプロビタミンの非限定的な例には、パンテノール、レチノール、および、それらのブレンドが含まれる。
【0176】
適切なミネラルの非限定的な例には、タルク、クレイ、炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、マイカ、および、それらのブレンドが含まれる。パーソナルケア組成物に使用され得るミネラルのさらなる例は、Imerys Performance Minerals社の「Minerals for personal care」と題されたパンフレットに見出すことができ、その開示は、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0177】
パーソナルケア組成物は1つ以上の界面活性剤を含んでもよい。界面活性剤は、可溶化、分散、乳化および/または界面張力の低減に役立つ。界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、または、それらのブレンドから選択され得る。
【0178】
本発明で有用なアニオン性界面活性剤は、アルキル基に8〜20個の炭素原子を有するアルキルサルフェートの水溶性塩(例えば、アルキル硫酸ナトリウム)および8〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩を含む。ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)およびココナツモノグリセリドスルホン酸ナトリウムは、この種のアニオン性界面活性剤の非限定的な例である。
【0179】
適切なアニオン性界面活性剤の非限定的な例には、サルコシネート、タウレート、イセチオネート、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウレスカルボン酸ナトリウム、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが含まれる。ラウロイルサルコシネート、ミリストイルサルコシネート、パルミトイルサルコシネート、ステアロイルサルコシネート、オレオイルサルコシネートなどのナトリウム塩およびカリウム塩などの、界面活性剤のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩も適している。
【0180】
適切なカチオン性界面活性剤の非限定的な例には、約8〜約18個の炭素原子を有する少なくとも1つの長鎖アルキル鎖を有する脂肪族第4級アンモニウム化合物の誘導体、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジイソブチルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ココナッツアルキルトリメチルアンモニウムニトライト、セチルピリジニウムフルオライド、およびそれらのブレンドが含まれる。さらに適切なものは、米国特許第3,535,421号明細書に記載されている化合物などの界面特性を有する第4級アンモニウムフッ化物である。所定のカチオン性界面活性剤は、本明細書に開示される組成物において殺菌剤として作用し得る。
【0181】
本発明で有用な非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシド基(本質的に親水性)と本質的に脂肪族またはアルキル芳香族であり得る有機疎水性化合物との縮合によって生成される化合物を含む。
【0182】
適切な非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、ポロキサマー(BASF社からPluronic(登録商標)の商品名で販売されている)、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドおよびエチレンジアミンの反応生成物との縮合に由来する生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖第3級アミンオキシド、長鎖第3級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシド、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0183】
適切な双性イオン性界面活性剤の非限定的な例には、ベタイン、および、脂肪族第4級アンモニウム化合物の誘導体であって、その脂肪族基が直鎖または分枝鎖であってよく、かつ、アニオン性水可溶化基(例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネート)を含むものが含まれる。
【0184】
適切なベタインの非限定的な例には、デシルベタインまたは2−(N−デシル−N,N−ジメチルアンモニオ)アセテート、ココベタインまたは2−(N−coc−N,N−ジメチルアンモニオ)アセテート、ミリスチルベタイン、パルミチルベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタイン、およびそれらのブレンドが含まれる。アミドベタイン類としては、ココアミドエチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインなどが例示される。選択されるベタインには、ラウラミドプロピルベタインなどのココアミドプロピルベタインが含まれる。適切なベタイン界面活性剤は米国特許第5,180,577号明細書に開示されている。
【0185】
また、フッ素化界面活性剤などの他の界面活性剤も本発明の組成物中に配合してもよい。
【0186】
界面活性剤としては以下の市販品も適している。
【0187】
(1)商品名Amidex(商標)、Schercomid(商標)のアルカノールアミド;商品名Katemul(商標)、Schercodine(商標)のアミド−アミン;商品名Chemoxide(商標)、Schercamox(商標)のアミンオキシド;商品名Chembetaine(商標)、Schercotaine(商標)、Schercoteric(商標)の両性界面活性剤;商品名Schercozoline(商標)のイミダゾリン;商品名Quickpearl(商標)のパール化剤;商品名Sulfochem(商標)、Chemoryl(商標)のパフォーマンス・コンセントレート;石鹸(ココ酸カリウムおよび大豆カリウム);商品名Chemonic(商標)のスペシャルティ・エトキシレート;商品名Quatrex(商標)およびSchercoquat(商標)のスペシャルティ・クウォット;商品名Sulfochem(商標)のサルフェート;Lubrizol社製の商品名Chemccinate(商標)のスルホサクシネート。
【0188】
(2)BASF社製のAvaniel、Cremaphore(登録商標)、Jordapan(登録商標)、Pluracare(登録商標)。
【0189】
(3)Rhodia社製のMiracare(登録商標)SLB、Mackam(登録商標)Bab、Mackanate(登録商標)Ultra SI、Miranol(登録商標)Ultra、およびMiracare(登録商標)Plaisant。
【0190】
(4)Stepan社製のStepan(登録商標)Pearl 2、Stepan(登録商標)Pearl 4、Stepan(登録商標)Pearlシリーズ、Neobee(登録商標)M−20、Stepan(登録商標)PTC、Amphosol(登録商標)2CSF、Steol(登録商標)、Stepan−Mild(登録商標)GCC、Stepan(登録商標)SLL−FB、Stepanol(登録商標)AM、Stepanol(登録商標)PB、Alpha−Step(登録商標)BSS−45、Bio−Terge(登録商標)804、Stepan−Mild(登録商標)L3、Stepan(登録商標)SLL−FB、Stepan(登録商標)SSL−CG、Stepanol(登録商標)CFAS−70。
【0191】
界面活性剤としては「Surfactants in Personal Care Products and Decorative Cosmetics, Third Edition, 2006, CRC Press」に記載されているものも適しており、その開示を参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0192】
パーソナルケア組成物はまた、シャンプー、バスジェルおよびバブルバスなどの洗浄剤組成物として製剤化されてもよい。そのような組成物は液体担体として水を含む。洗浄基剤(ウォッシングベース)を形成する1つ以上の界面活性剤は、単独でまたはブレンドで、公知のアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双性イオン性界面活性剤および/または非イオン性界面活性剤から選択され得る。洗浄基剤の量および質は、満足のいく発泡および/または洗浄価値を最終組成物に付与するのに十分でなければならない。洗浄基剤は、最終組成物の約4重量%〜約50重量%、特には約6重量%〜約35重量%、より特には、約8重量%〜約25重量%の量で存在し得る。
【0193】
パーソナルケア組成物は、1つ以上の増粘剤および/または粘度付与剤を含んでもよい。
【0194】
適切な増粘剤よび/または粘度付与剤の非限定的な例には、アセトアミドMEA;アクリルアミド/エタコニウムクロリドアクリレートコポリマー;アクリルアミド/エチルトリモニウムクロリドアクリレート/エタコニウムクロリドアクリレートコポリマー;アクリルアミドコポリマー;アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマー;アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウリンナトリウムコポリマー;アクリレート/アセトアセトキシエチルメタクリレートコポリマー;アクリレート/ベヘネス−25メタクリレートコポリマー;アクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートクロスポリマー;アクリレート/セテス−20イタコネートコポリマー;アクリレート/セテス−20メタクリレートコポリマー;アクリレート/ラウレス−25メタクリレートコポリマー;アクリレート/パルメス−25アクリレートコポリマー;アクリレート/パルメス−25イタコネートコポリマー;アクリレート/ステアレス−50アクリレートコポリマー;アクリレート/ステアレス−20イタコネートコポリマー;アクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー;アクリレート/ステアリルメタクリレートコポリマー;アクリレート/ビニルイソデカノエートクロスポリマー;アクリル酸/アクリロナイトロジェンコポリマー;アジピン酸/メチルDEAクロスポリマー;アガー;アガロース;アルカリゲネス多糖類;アルギン;アルギン酸;アーモンドアミドDEA;アーモンドアミドプロピルベタイン;ステアリン酸水酸化マグネシウム/アルミニウム;アンモニウムアクリレート/アクリロナイトロジェンコポリマー;アンモニウムアクリレートコポリマー;アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルホルムアミドコポリマー;アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VPコポリマー;アルギン酸アンモニウム;塩化アンモニウム;ポリアクリロイルジメチルタウリンアンモニウム;硫酸アンモニウム;アミロペクチン;アプリコットアミドDEA;アプリコットアミドプロピルベタイン;アラキジルアルコール;アラキジルグリコール;ラッカセイ(arachis hypogaea)(ピーナッツ)粉;アスコルビルメチルシラノールペクチネート;アストラガラスガムリファーガム;アタパルジャイト;カラスムギ(avena sativa)カーネル粉;アボカドアミドDEA;アボカドアミドプロピルベタイン;アゼルアミドMEA;ババサミドDEA;ババサミドMEA;ババスアミドプロピルベタイン;ベヘンアミドDEA;ベヘンアミドMEA;ベヘンアミノプロピルベタイン;ベヘニルベタイン;ベントナイト;ブトキシキトサン;カエサルピニア・スピノサムガム;アルギン酸カルシウム;カルシウムカルボキシメチルセルロース;カルシウムカラギーナン;塩化カルシウム;カルシウムカリウムカルボマー;オクテニルコハク酸デンプンカルシウム;C20−40アルキルステアレート;カノラミドプロピルベタイン;カプラミドDEA;カプリル/カプラミドプロピルベタイン;カルボマー;カルボキシブチルキトサン;カルボキシメチルセルロースアセテートブチレート;カルボキシメチルキチン;カルボキシメチルキトサン;カルボキシメチルデキストラン;カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース;カルボキシメチルヒドロキシプロピルグアー;カルニチン;セルロースアセテートプロピオネートカルボキシレート;セルロースガム;セラトニア・シリケアガム;セテアリルアルコール;セチルアルコール;セチルババスエート(babassuate);セチルベタイン;セチルグリコール;セチルヒドロキシエチルセルロース;キミルアルコール;コレステロール/HDI/プルランコポリマー;コレステリルヘキシルジカルバメートプルラン;Citrus Aurantium Dulcis(オレンジ)皮抽出物;コカミドDEA;コカミドMEA;コカミドMIPA;コカミドエチルベタイン;コカミドプロピルベタイン;コカミドプロピルヒドロキシスルタイン;ココ−ベタイン;ココ−ヒドロキシスルタイン;ココナッツアルコール;ココ/オレアミドプロピルベタイン;ココ−スルタイン;ココイルサルコシンアミド DEA;コーンアミド(Cornamide)/コカミドDEA;コーンアミドDEA;クロスカルメロース;架橋Bacillus/グルコース/グルタミン酸ナトリウム発酵物;Cyamopsis Tetragonoloba(グアー)ガム;デシルアルコール;デシルベタイン;デヒドロキサンタンガム;デキストリン;ジベンジリデンソルビトール;ジエタノールアミノオレアミドDEA;ジグリコール/CHDM/イソフタレート/SIPコポリマー;ジヒドロアビエチルベヘネート;二水素化牛脂ベンジルモニウムヘクトライト;ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート;ジメチコン/PEG−10・クロスポリマー;ジメチコン/PEG−15・クロスポリマー;ジメチコンプロピルPG−ベタイン;ジメチルアクリルアミド/アクリル酸/ポリスチレンエチルメタクリレートコポリマー;ジメチルアクリルアミド/ナトリウム・アクリロイルジメチルタウレート・クロスポリマー;ジステアレス−100 IPDI;DMAPAアクリレート/アクリル酸/アクリロナイトロジェンコポリマー;エルカミドプロピルヒドロキシスルタイン;エチレン/アクリル酸ナトリウムコポリマー;ゼラチン;ジェランガム;グリセリル・アルギネート;グリシン・ダイズ粉末;グアー・ヒドロキシプロピルトリモニウム・クロライド;ヘクトライト;ヒアルロン酸;水和ケイ酸;水添ジャガイモデンプン;水添牛脂;水添牛脂アミドDEA;水添牛脂ベタイン;ヒドロキシブチルメチルセルロース;ヒドロキシエチルアクリレート/ナトリウム・アクリロイルジメチルタウレートコポリマー;ヒドロキシエチルセルロース;ヒドロキシエチルキトサン;ヒドロキシエチルエチルセルロース;ヒドロキシエチルステアルアミド-MIPA;ヒドロキシラウリル/ヒドロキシミリスチルベタイン;ヒドロキシプロピルセルロース;ヒドロキシプロピルキトサン;ヒドロキシプロピルエチレンジアミンカルボマー;ヒドロキシプロピルグアー;ヒドロキシプロピルメチルセルロース;ヒドロキシプロピルメチルセルロースステアロキシエーテル;ヒドロキシプロピルスターチ;ヒドロキシプロピルスターチ・リン酸塩;ヒドロキシプロピルキサンタンガム;ヒドロキシステアルアミドMEA;イソブチレン/マレイン酸ナトリウムコポリマー;イソステアルアミドDEA;イソステアルアミドMEA;イソステアルアミドMIPA;イソステアルアミドプロピルベタイン;ラクトアミドMEA;ラノリンアミドDEA;ラウリルアミドDEA;ラウリルアミドMEA;ラウリルアミドMIPA;ラウリルアミド/ミリストアミドDEA;ラウリルアミドプロピルベタイン;ラウリルアミドプロピルヒドロキシスルタイン;ラウリミノビスプロパンジオール;ラウリルアルコール;ラウリルベタイン;ラウリルヒドロキシスルタイン;ラウリル/ミリスチル・グリコール・ヒドロキシプロピル・エーテル;ラウリルスルタイン;レシチンアミド(Lecithinamide)DEA;リノレアミドDEA;リノレアミドMEA;リノレアミド MIPA;リチウム・マグネシウム・シリケート;リチウム・マグネシウム・ナトリウム・シリケート;Macrocystis Pyrifera(ケルプ);アルギン酸マグネシウム;マグネシウム/アルミニウム/ヒドロキシド/カーボネート;マグネシウム・アルミニウム・シリケート;マグネシウム・シリケート;マグネシウム・トリシリケート;メトキシPEG−22/ドデシルグリコールコポリマー;メチルセルロース;メチルエチルセルロース;メチルヒドロキシエチルセルロース;微結晶セルロース;ミルクアミドプロピルベタイン;ミンクアミド(Minkamide)DEA;ミンクアミドプロピルベタイン;MIPA?ミリステート;モントモリロナイト;モロッコ溶岩クレイ;ミリストアミド DEA;ミリストアミドMEA;ミリストアミドMIPA;ミリストアミドプロピルベタイン;ミリストアミドプロピルヒドロキシスルタイン;ミリスチルアルコール;ミリスチルベタイン;納豆ガム;ノノキシニルヒドロキシエチルセルロース;オートアミド(Oatamide)MEA;オートアミドプロピル(Oatamidopropyl)ベタイン;オクタコサニルグリコールイソステアレート;オクタデセン/MAコポリマー;オレアミド DEA;オレアミドMEA;オレアミドMIPA;オレアミドプロピルベタイン;オレアミドプロピルヒドロキシスルタイン;オレイルベタイン;オリーブアミド(Olivamide)DEA;オリーブアミドプロピル(Olivamidopropyl)ベタイン;オリーブアミドMEA;パームアミド(Palmamide)DEA;パームアミドMEA;パームアミドMIPA;パームアミドプロピル(Palmamidopropyl)ベタイン;パルミトアミドDEA;パルミトアミドMEA;パルミトアミドプロピルベタイン;パームカーネルアルコール;パームカーネルアミドDEA;パームカーネルアミドMEA;パームカーネルアミド MIPA;パームカーネルアミドプロピルベタイン;ピーナッツアミド(Peanutamide)MEA;ピーナッツアミドMIPA;ペクチン;PEG−800;PEG−クロスポリマー;PEG−150/デシルアルコール/SMDIコポリマー;PEG−175ジイソステアレート;PEG−190ジステアレート;PEG−15グリセリルトリステアレート;PEG−140グリセリルトリステアレート;PEG−240/HDIコポリマー・ビス−デシルテトラ−デセス−20エーテル;PEG−100/IPDIコポリマー;PEG−180/ラウレス−50/(商標)MGコポリマー;PEG−10/ラウリルジメチコン・クロスポリマー;PEG−15/ラウリルジメチコン・クロスポリマー;PEG−2M;PEG−5M;PEG−7M;PEG−9M;PEG−14M;PEG−20M;PEG−23M;PEG−25M;PEG−45M;PEG−65M;PEG−90M;PEG−115M;PEG−160M;PEG−180M;PEG−120メチルグルコーストリオレエート;PEG−180/オクトキシノール−40/(商標)MGコポリマー;PEG−150ペンタエリトリチルテトラステアレート;PEG−4アブラナ種子アミド;PEG−150/ステアリルアルコール/SMDIコポリマー;Phaseolus Angularis種子粉末;Polianthes Tuberosachuushutubutu;ポリアクリレート−3;ポリアクリル酸;ポリシクロペンタジエン;ポリエーテル−1;ポリエチレン/イソプロピルマレエート/MAコポリオール;ポリグリセリル−3ジシロキサン・ジメチコン;ポリグリセリル−3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン;ポリメタクリル酸;ポリクオタニウム−52;ポリビニルアルコール;アルギン酸カリウム;カリウム・アルミニウム・ポリアクリレート;カリウム・カルボマー;カリウム・カラゲナン;塩化カリウム;パーム脂肪酸カリウム(Pottasium Palmate);ポリアクリル酸カリウム;硫酸カリウム;加工ジャガイモデンプン;PPG−2コカミド;PPG−1ヒドロキシエチルカプリルアミド;PPG−2ヒドロキシエチルコカミド;PPG−2ヒドロキシエチルココ/イソステアルアミド;PPG−3ヒドロキシエチルソイアミド;PPG−14ラウレス−60ヘキシルジカルバメート;PPG−14ラウレス−60イソホリル(isophoryl)ジカルバメート;PPG−14パルメス−60ヘキシルジカルバメート;プロピレングリコール・アルギネート;PVP/デセンコポリマー;PVPモントモリロナイト;Pyrus Cydonia種子;Pyrus Malus(リンゴ)繊維;リゾビアンガム;ライスブランアミド(Ricebranamide)DEA;リシノールアミドDEA;リシノールアミドMEA;リシノールアミドMIPA;
リシノールアミドプロピルベタイン;リシノール酸/アジピン酸/AEEAコポリマー;Rosa Multifloraフラワーワックス;スクレロチウムガム;セサミド(Sesamide)DEA;セサミドプロピル(Sesamidopropyl)ベタイン;アクリル酸ナトリウム/アクリロイルジメチルタウレートコポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクロレインコポリマー;アクリル酸ナトリウム/アクリロナイトロジェンコポリマー;アクリル酸ナトリウム・コポリマー;アクリル酸ナトリウム・クロスポリマー;アクリル酸ナトリウム/ナトリウム・アクリルアミドメチルプロパン・スルホネート・コポリマー;アクリル酸ナトリウムビニルイソデカノエート・クロスポリマー;アクリル酸ナトリウム/ビニルアルコール・コポリマー;ナトリウム・カルボマー;ナトリウム・カルボキシメチルキチン;ナトリウム・カルボキシメチルデキストラン;ナトリウム・カルボキシメチル・ベータ−グルカン;ナトリウム・カルボキシメチルスターチ;ナトリウム・カラゲナン;ナトリウム・セルロース・スルフェート;塩化ナトリウム;ナトリウム・シクロデキストリン・スルフェート;ナトリウム・ヒドロキシプロピル・スターチ・ホスフェート;ナトリウム・イソオクチレン/MAコポリマー;ナトリウム・マグネシウム・フルオロシリケート;オレイン酸ナトリウム;パルミチン酸ナトリウム;ナトリウム・パームカーネレート;ポリアクリル酸ナトリウム;ナトリウム・ポリアクリレート・スターチ;ナトリウム・ポリアクリロイルジメチルタウレート;ポリガンマ−グルタミン酸ナトリウム;ポリメタクリル酸ナトリウム;ナトリウム・ポリスチレン・スルホネート;ナトリウム・シリコアルミネート;ナトリウム・スターチ・オクテニルスクシネート;ステアリン酸ナトリウム;ナトリウム・ステアロキシPG−ヒドロキシエチルセルロース・スルホネート;ナトリウム・スチレン/アクリレートコポリマー;硫酸ナトリウム;牛脂脂肪酸ナトリウム;ナトリウム・タウリド(tauride)・アクリレート/アクリル酸/アクリロナイトロジェンコポリマー;ナトリウム・トコフェリル・ホスフェート;Solanum Tuberosum(ジャガイモ)デンプン;ソイアミドDEA;ソイアミドプロピルベタイン;スターチ/アクリレート/アクリルアミドコポリマー;スターチ・ヒドロキシプロピルトリモニウム・クロライド;ステアルアミドAMP;ステアルアミドDEA;ステアルアミドDEA−ジステアレート;ステアルアミドDIBA−ステアレート;ステアルアミドMEA;ステアルアミドMEA−ステアレート;ステアルアミドMIPA;ステアルアミドプロピルベタイン;ステアレス−60セチルエーテル;ステアレス−100/PEG−136/HDIコポリマー;ステアリルアルコール;ステアリルベタイン;Sterculia Urensガム;合成金雲母;トールアミドDEA;牛脂アルコール;牛脂アミドDEA;牛脂アミドMEA;牛脂アミドプロピルベタイン;牛脂アミドプロピルヒドロキシスルタイン;牛脂アミンオキシド;牛脂ベタイン;牛脂ジヒドロキシエチルベタイン;Tamarindus Indica種子ガム;タピオカデンプン;TEA−アルギネート;TEA−カルボマー;TEA−ヒドロクロライド;トリデセス−2カルボキシアミド MEA;トリデシルアルコール;トリエチレングリコールジベンゾエート;トリメチルペンタノールヒドロキシエチルエーテル;Triticum Vulgare(コムギ)胚芽粉末;Triticum Vulgare(コムギ)穀粒;Triticum Vulgare(コムギ)デンプン;トロメタミンアクリレート/アクリロナイトロジェンコポリマー;トロメタミン・マグネシウム・アルミニウム・シリケート;ウンデシルアルコール;ウンデシレンアミドDEA;ウンデシレンアミドMEA;ウンデシレンアミドプロピルベタイン;ウェランガム;コムギ胚芽油脂肪酸アミドDEA;コムギ胚芽油脂肪酸アミドプロピルベタイン;キサンタンガム;酵母ベータグルカン;酵母ポリ多糖;Zea Mays(コーン)デンプン;および、それらのブレンドが含まれる。
【0195】
増粘剤および/または粘度付与剤として、以下の市販品も適している。
【0196】
(1)Aqualon(商標)カルボキシメチルセルロース、Benecel(商標)メチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース、Blanose(商標)ナトリウムカルボキシメチルセルロース、Klucel(商標)ヒドロキシプロピルセルロース、Natrosol(商標)ヒドロキシエチルセルロース、Natrosol(商標)PlusおよびPolySurf(商標)セチル変性ヒドロキシエチルセルロース、n−Hance(商標)カチオン性グアー、n−Hance(商標)HP Seriesヒドロキシプロピルグアー、n−Hance(商標)SP−100コンディショニングポリマー、および、Supercol(商標)グアーガム(Ashland Specialty Ingredients社)。
【0197】
(2)Carbopol(登録商標)ポリマー、Fixate(商標)PLUSポリマー、Glucamate(商標)増粘剤、Amidex(商標)界面活性剤、Chembetaine(商標)界面活性剤、Chemoxide(商標)界面活性剤、Chemonic(商標)界面活性剤、Chemccinate(商標)界面活性剤、Amidex(商標)BC−24界面活性剤、Chemoryl(商標)LB−30界面活性剤、Novethix(商標)L−10ポリマー、Ceralan(商標)ラノリン製品、Pemulen(商標)TR−1ポリマー乳化剤、Pemulen(商標)TR−2ポリマー乳化剤、Hydramo(商標)PGPDエステル、Schercodine(商標)Mアミドアミン、Schercodine(商標)Pアミドアミン、Schercomid(商標)ジエタノールアミド(Lubrizol Corporation)。
【0198】
(3)Salcare(登録商標)およびLuvigel(登録商標)(BASF社)。
【0199】
(4)Aculyn(商標)22、Aculyn(商標)28、Aculyn(商標)33、Aculyn(商標)38、Aculyn(商標)44(Dow Chemical社)。
【0200】
(5)Ammonyx(登録商標)C、Stepan−Mild(登録商標)GCC(Stepan社)。
【0201】
(6)Stabileze(商標)、Rapithix(商標)A−60、Rapithix(商標)A―100、Ultrathix(商標)P−100、Lubrajel(商標)、FlexiThix(商標)(Ashland Specialty Ingredients社(ウェイン、ニュージャージー州))。
【0202】
また、増粘剤/レオロジー調整剤として適切なものは、軽度から中程度に架橋したポリビニルピロリドンである。これらのポリマーは以下の刊行物に開示されており、その各々は参照によりその全体を本明細書に援用する:米国特許第5,073,614号明細書;同第5,312,619号明細書;同第5,139,770号明細書;同第5,716,634号明細書;同第5,470,884号明細書;同第5,759,524号明細書;同第5,997,887号明細書;同第6,024,942号明細書;国際出願PCT/US10/26973号、PCT/US10/26976号、PCT/US10/26940号、PCT/US11/32993号、PCT/US11/34515号。
【0203】
パーソナルケア組成物は天然抽出物および/または天然産物を含んでもよい。パーソナルケア組成物に使用できる天然物に関する詳細は、Chemistry and Biology; volume 3, 2010の「Chemistry of Cosmetics, Comprehensive Natural Products II」のチャプターに記載されている。
【0204】
オーラルケア組成物の成分
オーラルケア組成物の非限定的な用途には、歯および/または口の洗浄、義歯接着、口腔への活性物質の送達および/または保持、口内洗浄、口内リフレッシュ、口内リンス、うがい、口腔衛生、歯のステインの低減、抑制および/または除去、虫歯の防止および/または抑制、歯石の防止および/または抑制、歯のフロシング、歯のホワイトニングおよび/または漂白、口内トリートメント、および歯の充填が含まれる。
【0205】
オーラルケア組成物は1つ以上の追加の成分を任意に含んでもよい。適切な成分の非限定的な例には、担体、歯磨き剤、クリーニング剤、ブレスフレッシュニング剤、鎮痛剤、麻酔剤、抗炎症剤、抗微生物剤、抗菌剤、抗歯石剤、プラーク防止剤、ガム、増粘剤、ゲル化剤、界面活性剤、香味剤、加温剤または刺痛剤、歯漂白剤、ホワイトナー、ステイン除去剤、ステイン防止剤、研磨剤、接着剤、着色剤、エモリエント、乳化剤、保存剤、溶媒、バインダー、刺激剤、抑制剤、ダイエット補助剤、禁煙補助剤、ビタミン、ミネラル、喉鎮静剤、スパイス、ハーブ、ハーブ抽出物、アルカノイド(カフェイン、ニコチンなど)、保湿剤が含まれる。
【0206】
使用される担体の選択は、基本的に、組成物の口腔内への導入方法によって決定される。練り歯磨き、歯用ゲルなどのためのキャリア材料には、例えば、米国特許第3,988,433号明細書に開示されているような研磨材料、起泡剤、バインダー、保湿剤、香味剤および甘味剤が含まれる。二相性歯磨剤組成物のためのキャリア材料は、米国特許第5,213,790号明細書;同第5,145,666号明細書;同第5,281,410号明細書;同第4,849,213号明細書;同第4,528,180号明細書に開示されている。マウスウォッシュまたはマウススプレー担体材料は、典型的には、例えば、米国特許第3,988,433号明細書に開示されているように、水、香味剤および甘味剤などを含む。ロゼンジ担体材料は、典型的には、キャンディーベースを含む。チューインガム担体材料には、例えば米国特許第4,083,955号明細書のようなガムベース、香味剤および甘味剤が含まれる。サシェ(sachet)担体材料は、典型的には、サッシェバッグ、香味剤および甘味剤を含む。歯周ポケット内にまたは歯周ポケット周辺に活性物質を送達するための歯肉縁下(sub-gingival)ゲルについては、例えば、米国特許第5,198,220号明細書および同第5,242,910号明細書に開示されているような「歯肉縁下ゲルキャリア」が選択される。担体の選択は、味、コスト、保存安定性などの二次的考慮事項に依存する。
【0207】
オーラルケア組成物は1つ以上の歯科用研磨材を含んでもよい。本組成物に有用な歯科用研磨材には多くの様々な材料が含まれ得る。選択される材料は、目的の組成物内で適合性があり、象牙質を過剰に摩耗しないものでなければならない。
【0208】
適切な研磨剤の非限定的な例には、シリカゲルおよび沈殿シリカを含むシリカ、不溶性ポリメタリン酸ナトリウム、水和アルミナ、炭酸カルシウム、オルトリン酸二カルシウム、ピロリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ポリメタリン酸カルシウムや、尿素とホルムアルデヒドの縮合物などの樹脂性研磨材料、および、それらのブレンドが含まれる。
【0209】
別の種類の研磨剤は、米国特許第3,070,510号明細書に記載されているような粒状熱硬化性重合樹脂である。
【0210】
適切な樹脂の非限定的な例には、メラミン、フェノール系、尿素、メラミン−尿素、メラミン−ホルムアルデヒド、尿素−ホルムアルデヒド、メラミン−尿素−ホルムアルデヒド、架橋エポキシド、架橋ポリエステル、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0211】
歯のエナメル質または象牙質を過度に磨耗させずに非常に優れた歯洗浄および研磨性能という独特の利点を有することから、様々なタイプのシリカ歯科用研磨剤が使用され得る。本明細書のシリカ研磨剤研磨材は、他の研磨剤と同様に、一般に約0.1〜約30ミクロン、特に約5〜約15ミクロンの平均粒径を有する。研磨剤は、米国特許第3,538,230号明細書および同第3,862,307号明細書に記載されているシリカキセロゲルなどの沈降シリカまたはシリカゲルであり得る。
【0212】
適切なシリカ研磨剤の非限定的な例には、WR Grace & Company、Davison Chemical Division社から商品名「Syloid」で市販されているシリカキセロゲルや、J.M.Huber社からZeodent(登録商標)、特にZeodent(登録商標)119、Zeodent(登録商標)118、Zeodent(登録商標)109、Zeodent(登録商標)129の商品名で市販されているような沈降シリカが含まれる。本発明の練り歯磨きに有用な種類のシリカ歯科用研磨剤は、米国特許第4,340,583号明細書;同第5,603,920号明細書;同第5,589,160号明細書;同第5,658,553号明細書;同第5,651,958号明細書;および同第6,740,311号明細書に詳細に記載されている。これらの開示の各々は、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0213】
上記に列挙した種々のグレードのZeodent(登録商標)シリカ研磨剤の混合物などの研磨剤の混合物を使用することができる。
【0214】
オーラルケア組成物中の1つ以上の研磨剤の総量は、典型的には約6重量%〜約70重量%の範囲であり、練り歯磨きは、組成物の約10重量%〜約50重量%の研磨剤を含有し得る。歯科用溶液、マウススプレー、マウスウォッシュおよび非研磨性ゲル組成物は、典型的には研磨剤をほとんど含まないか、または全く含まない。
【0215】
オーラルケア組成物は、1つ以上の高分子ミネラル界面活性剤(PMSA)を含んでもよい。PMSAには、歯の表面に対して強い親和性を有し、歯の表面にポリマー層またはコーティングを堆積させ、そして所望の表面修飾効果を生じさせる任意の薬剤が含まれる。上記「ミネラル」との語句は、表面に対するポリマーの活性または持続性が、リン酸カルシウムミネラルや歯などのミネラルの表面に対するものであることを意図する。
【0216】
適切なPMSAの非限定的な例には、縮合リン酸化ポリマーなどの高分子電解質;ポリホスホネート;ホスフェートまたはホスホネート含有モノマーまたはポリマーと他のモノマー(例えば、エチレン性不飽和モノマーおよびアミノ酸)とのコポリマー;ホスフェートまたはホスホネート含有モノマーまたはポリマーと、他のポリマー(例えば、タンパク質、ポリペプチド、多糖類、ポリ(アクリレート)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(メタクリレート)ポリ(エタクリレート)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(無水マレイン酸)、ポリ(マレエート)ポリ(アミド)、ポリ(エチレンアミン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(ビニルベンジルクロライド)、ポリカルボキシレート、カルボキシ置換ポリマー、およびそれらのブレンド))とのコポリマーが含まれる。米国特許第5,292,501号明細書、同第5,213,789号明細書、同第5,093,170号明細書、同第5,009,882号明細書、同第4,939,284号明細書に記載されているカルボキシ置換アルコールポリマー;米国特許第5,011,913号明細書のジホスホネート誘導化ポリマー;米国特許第4,627,977号明細書などに記載されているような、ポリアクリレート、および、無水マレイン酸または酸とメチルビニルエーテルとのコポリマー(例えば、Gantrez(登録商標))を含む合成アニオンポリマーが含まれる。高分子ミネラル界面活性剤の別の例は、ジホスホネート変性ポリアクリル酸である。
【0217】
活性を有するポリマーは、ペリクルタンパク質を脱着させ、エナメル質表面に付着した状態を保つのに十分な表面結合性を有さなければならない。歯の表面の場合、吸着親和性によっては、ミネラル結合活性を有する他のポリマーも有効であり得るが、末端または側鎖のリン酸またはホスホン酸官能基を有するポリマーが使用され得る。
【0218】
PMSAはステインを防止できるため組成物中で有用である。PMSAは、ミネラル表面に対する反応性または持続性により防汚効果を提供し、望ましくない吸着ペリクルタンパク質(特に、歯を汚す着色体の結合、歯石の発達や、望ましくない微生物の誘引に関連する吸着ペリクルタンパク質)の部分的な脱着をもたらすと考えられる。また、これらのPMSAが歯に保持されると、歯の表面上の着色体の結合部位が破壊されることによりステインの発生も防止することができる。
【0219】
第二スズイオンやカチオン性抗菌剤などのオーラルケア製品のステイン促進成分に対するPMSAの結合能も有用であると考えられる。PMSAはまた、表面熱力学的特性および表面フィルム特性に望ましい効果をもたらす歯表面コンディショニング効果を提供し、すすぎ中または歯磨き中、そして最も重要なことに、すすぎ後または歯磨き後の清潔感を改善する。また、これらのポリマー剤の多くはオーラルケア組成物に適用すると歯石を抑制することが知られており、あるいは期待されているため、使用者の歯の外観や感触が改善される。所望の表面効果には、1)処置直後に親水性の歯表面を作り出すこと、2)歯磨き後またはすすぎ後を含む製品使用後の長期間および更に長期にわたって、表面コンディショニング効果とペリクルフィルムの抑制を長期間維持すること、が含まれ得る。親水性表面を増加させる効果は、水接触角の相対的減少により測定することができる。重要なことに、親水性表面は、製品の使用後、長期間にわたって歯の表面上に維持される。
【0220】
オーラルケア組成物は、ピロリン酸イオンの供給源としてピロリン酸塩などの1つ以上の追加の抗歯石剤を含んでもよい。
【0221】
適切なピロリン酸塩の非限定的な例には、ジアルカリ金属ピロリン酸塩、テトラアルカリ金属ピロリン酸塩、およびそれらの混合物が含まれる。特に、ピロリン酸二水素二ナトリウム(Na
2H
2P
2O
7)、ピロリン酸四ナトリウム(Na
4P
2O
7)、およびピロリン酸四カリウム(K
4P
2O
7)の非水和形態および水和形態が有用であり得る。
【0222】
本発明の組成物において、ピロリン酸塩は、1)主に溶解した態様、2)主に溶解していない態様、または3)溶解したピロリン酸および溶解していないピロリン酸の混合物の態様の3つの態様のうちの1つで存在し得る。
【0223】
主に溶解したピロリン酸塩を含む組成物とは、少なくとも1つのピロリン酸イオン源が少なくとも約1.0%の遊離ピロリン酸イオンを提供するのに十分な量で存在する組成物をいう。遊離ピロリン酸イオンの量は、約1%〜約15%、特に約1.5%〜約10%、より特には、約2%〜約6%であり得る。遊離ピロリン酸イオンは、組成物のpHに応じて種々のプロトン化状態で存在し得る。
【0224】
主に溶解していないピロリン酸塩を含む組成物とは、組成物中に全ピロリン酸塩の約20%以下、特に組成物中に全ピロリン酸塩の約10%未満が溶解した組成物をいう。ピロリン酸四ナトリウム塩は、これらの組成物中のそのようなピロリン酸塩の1つであり得る。ピロリン酸四ナトリウムは、無水塩形態または十水和物形態、またはオーラルケア組成物中に固体形態で安定である任意の他の種であり得る。この塩はその固体粒子形態であり、その結晶および/または非晶質状態であってもよく、塩の粒子サイズは審美的に許容され、使用中に容易に溶解するほど十分小さい。これらの組成物の製造に有用なピロリン酸塩の量は、任意の歯石抑制効果量、一般的に、オーラルケア組成物の約1.5重量%〜約15重量%、特には約2重量%〜約10重量%、より特には約3重量%〜約8重量%である。
【0225】
これらのピロリン酸塩は「Kirk-Othmer Encyclopedia of Chemical Technology, third edition, volume 17, Wiley-Interscience Publishers (1982)」にて詳細に説明されている。
【0226】
オーラルケア組成物は過酸化物化合物を含んでもよい。
【0227】
適切な過酸化物化合物の非限定的な例には、過酸化水素や、過酸化尿素、過酸化カルバミド、過酸化グリセリル、過酸化ベンゾイル、それらの誘導体などの有機過酸化物、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0228】
典型的には、過酸化物化合物は、組成物の少なくとも約1重量%が過酸化物を含むような量で使用することができる。過酸化物化合物は組成物の約2重量%〜約30重量%を構成し得る。より特には、過酸化物は組成物の約3重量%〜約15重量%を構成する。組成物中の典型的な過酸化物濃度は、一般に家庭用製品で約2重量%〜約7重量%であり、歯科用専門家用で約15重量%〜約20重量%である。
【0229】
歯磨剤組成物に使用される増粘剤またはゲル化剤は、非イオン性ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーを含み得る。実用的なポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマーの例には、式HO(C
2H
4O)
b(C
3H
6O
6)
a(C
2H
4O)
bH(式中、aは(C
3H
6O
6)で表される疎水性塩基の分子量が約2,750Da〜4000Daとなるような整数であり、bは、(C
2H
4O)で表される親水性部分(moiety)がコポリマーの約70%〜約80%を構成するような整数である)で表されるブロックコポリマーが含まれる。この組成物のブロックコポリマーは、Pluronic(登録商標)Fタイプの商標で市販されている。
【0230】
Pluronic(登録商標)F127は4,000Daの分子量を有し、70%の親水性ポリオキシエチレン部分を含有する。
【0231】
また、増粘剤として適切なものは、国際特許出願第PCT/US11/30642号に記載されている軽度〜中程度に架橋されたPVPである。
【0232】
増粘剤は、組成物の約15重量%〜約50重量%、特に約25重量%〜約45重量%の量で存在し得る。
【0233】
界面活性剤はまた、本発明のオーラルケアケア組成物に含まれてもよく、可溶化、分散、乳化および/または歯と過酸化物との接触を増加させるために歯の表面張力の低下に役立ち得る。組成物はまた、一般に起泡剤とも呼ばれる界面活性剤を含んでもよい。適切な界面活性剤は、広いpH範囲全体にわたって適度に安定であり、かつ発泡するものである。界面活性剤は、アニオン性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、双生イオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、またはそれらのブレンドから選択され得る。
【0234】
本発明で有用なアニオン性界面活性剤は、アルキル基に8〜20個の炭素原子を有するアルキルサルフェートの水溶性塩(例えば、アルキル硫酸ナトリウム)および8〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩を含む。ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)およびココナツモノグリセリドスルホン酸ナトリウムは、このタイプのアニオン性界面活性剤の非限定的な例である。多くの適切なアニオン性界面活性剤は、米国特許第3,959,458号明細書に開示されている。組成物は、組成物の約0.025重量%〜約9重量%、特には約0.05重量%〜約5重量%、より特には約0.1重量%〜約1重量%の量のアニオン性界面活性剤を含み得る。
【0235】
適切なアニオン性界面活性剤の非限定的な例には、サルコシネート、タウレート、イセチオネート、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウレスカルボン酸ナトリウム、およびドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムが含まれる。ラウロイルサルコシネート、ミリストイルサルコシネート、パルミトイルサルコシネート、ステアロイルサルコシネート、オレオイルサルコシネートのナトリウム塩またはアンモニウム塩などの、界面活性剤のアルカリ金属塩またはアンモニウム塩も適している。サルコシネート界面活性剤は、全組成物の約0.1重量%〜約2.5重量%、特に約0.5重量%〜約2.0重量%で組成物中に存在し得る。
【0236】
適切なカチオン性界面活性剤の非限定的な例には、約8〜約18個の炭素原子を有する少なくとも1つの長鎖アルキル鎖を有する脂肪族第4級アンモニウム化合物の誘導体、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、セチルピリジニウムクロライド、セチルトリメチルアンモニウムブロマイド、ジイソブチルフェノキシエチルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ココナッツアルキルトリメチルアンモニウムニトライト、セチルピリジニウムフルオライド、およびそれらのブレンドが含まれる。さらに適切なものは、米国特許第3,535,421号明細書に記載されている化合物などの界面特性を有する第4級アンモニウムフッ化物である。所定のカチオン性界面活性剤は、本明細書に開示される組成物において殺菌剤として作用し得る。
【0237】
本発明の組成物で有用な非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシド基(本質的に親水性)と本質的に脂肪族またはアルキル芳香族であり得る有機疎水性化合物との縮合によって生成される化合物を含む。
【0238】
適切な非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、ポロキサマー(BASF社からPluronic(登録商標)の商品名で販売されている)、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、エチレンオキシドと、プロピレンオキシドおよびエチレンジアミンの反応生成物との縮合に由来する生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖第3級アミンオキシド、長鎖第3級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシド、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0239】
適切な双性イオン性界面活性剤の非限定的な例には、ベタイン、および、脂肪族第4級アンモニウム化合物の誘導体であって、その脂肪族基が直鎖または分枝鎖であってよく、かつ、アニオン性水可溶化基(例えばカルボキシ、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、またはホスホネート)を含むものが含まれる。
【0240】
適切なベタインの非限定的な例には、デシルベタインまたは2−(N−デシル−N,N−ジメチルアンモニオ)アセテート、ココベタインまたは2−(N−coc−N,N−ジメチルアンモニオ)アセテート、ミリスチルベタイン、パルミチルベタイン、ラウリルベタイン、セチルベタイン、ステアリルベタイン、およびそれらのブレンドが含まれる。アミドベタイン類としては、ココアミドエチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ラウラミドプロピルベタインなどが例示される。選択されるベタインには、ラウラミドプロピルベタインなどのココアミドプロピルベタインが含まれる。適切なベタイン界面活性剤は米国特許第5,180,577号明細書に開示されている。
【0241】
また、フッ素化界面活性剤などの他の界面活性剤も本発明の組成物中に配合してもよい。
【0242】
オーラルケア組成物は1つ以上の香味剤(フレーバー)を含んでもよい。
【0243】
適切な香味剤の非限定的な例には、サリチル酸メチル、サリチル酸エチル、桂皮酸メチル、桂皮酸エチル、桂皮酸ブチル、酪酸エチル、酢酸エチル、アントラニル酸メチル、酢酸イソアミル、酪酸イソアミル、カプロン酸アリル、オイゲノール、ユーカリプトール、チモール、桂皮アルコール、桂皮アルデヒド、オクタノール、オクタナール、デカノール、デカナール、フェニルエチルアルコール、ベンジルアルコール、ベンズアルデヒド、α−テルピネオール、リナロール、リモネン、シトラール、バニリン、エチルバニリン、プロペニルグアセトール、マルトール、エチルマルトール、ヘリオトロピン、アネトール、ジヒドロアネトール、カルボン、オキサノン、メントン、β−ダマスケノン、イオノン、ガンマデカラクトン、ガンマノナラクトン、ガンマウンデカラクトン、4−ヒドロキシ−2,5−ジメチル−3(2H)−フラノン、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0244】
一般的に適切な香味剤は、過酸化物により酸化されにくい構造的特徴および官能基を含むものである。これらには、飽和であるか、または安定な芳香族環またはエステル基を含む香味剤化学物質の誘導体が含まれる。
【0245】
香味特性または香味プロフィールを著しく変化させずに、ある程度酸化または分解され得る香味化学物質も適切である。メントールを含む香味化学物質は、ペパーミント、スペアミント、またはウィンターグリーンオイルのような天然油または抽出物の添加によって組成物中に供給されるのではなく、単一のまたは精製された化学物質として提供され得る。これらの供給源は、比較的不安定であり、過酸化物の存在下で分解し得る他の成分を含むからである。香味剤は、組成物の約0.001重量%〜約5重量%の量で一般に使用される。
【0246】
香味系は、典型的には、1つ以上の甘味剤を含み得る。甘味剤には、天然および人工の化合物が含まれる。
【0247】
適切な水溶性天然甘味料の非限定的な例には、単糖類、二糖類、および多糖類、例えば、キシロース、リボース、グルコース(デキストロース)、マンノース、ガラクトース、フルクトース(レブロース)、スクロース(砂糖)、マルトース、転化糖(スクロースに由来するフルクトースとグルコースの混合物)、部分加水分解デンプン、コーンシロップ固形物、ジヒドロカルコン、モネリン、ステビオシド、グリシルリジン、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0248】
適切な水溶性人工甘味料の非限定的な例には、可溶性サッカリン塩、すなわち、サッカリンのナトリウム塩またはカルシウム塩、シクラメート塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1のナトリウム塩、アンモニウム塩またはカルシウム塩、3,4−ジヒドロ−6−メチル−1,2,3−オキサチアジン−4−オン−2,2−ジオキシド(アセスルファム−K)のカリウム塩、遊離酸形態のサッカリンなどが含まれる。他の適切な甘味料としては、ジペプチド系甘味料、例えば、L−アスパラギン酸由来の甘味料、例えばL−アスパルチル−L−フェニルアラニンメチルエステル(アスパルテーム)および米国特許第3,492,131号明細書に記載されている物質、L−α−アスパルチル−N−(2,2,4,4−テトラメチル−3−チエタニル)−D−アラニンアミド水和物、L−アスパルチル−L−フェニルグリセリンおよびL−アスパルチル−L−2,5−ジヒドロフェニルグリシンのメチルエステル、L−アスパルチル−2,5−ジヒドロ−L−フェニルアラニン、L−アスパルチル−L−(1−シクロヘキシン)−アラニン、それらの誘導体、およびそれらの混合物が含まれる。天然の水溶性甘味料由来の水溶性甘味料、例えば、スクラロースで知られている通常の糖(ショ糖)の塩素化誘導体、ならびに、タウマトコッカス・ダニエルイ(Thaumatococcus daniellii)(ソーマチンIおよびソーマチンII)などのタンパク質系甘味料も使用され得る。組成物は、1つ以上の甘味料を組成物の約0.1重量%〜約10重量%、特に約0.1重量%〜約1重量%の量で含み得る。
【0249】
さらに、香味系は、唾液分泌剤、加温剤および麻酔剤を含み得る。これらの薬剤は、組成物中に組成物の約0.001重量%〜約10重量%、特に約0.1重量%〜約1重量%の量で存在する。
【0250】
適切な唾液分泌剤の非限定的な例には、Takasago社製のJambus(登録商標)が含まれる。適切な加温剤の非限定的な例には、カプシカムやベンジルニコチネートなどのニコチネートエステルが含まれる。適切な麻酔剤の非限定的な例には、ベンゾカイン、リドカイン、クローブ芽オイル、エタノール、およびそれらのブレンドが含まれる。
【0251】
オーラルケア組成物は1つ以上のキレート剤を含んでもよい。
【0252】
キレート化剤は金属可溶化剤および金属沈殿剤を含み得る。金属可溶化剤には、縮合ピロリン酸塩化合物が含まれる。本発明において、「縮合リン酸塩」は、直線状または環状のピロリン酸塩形態の2つ以上のリン酸塩種を含む無機リン酸塩組成物に関する。縮合リン酸塩はピロリン酸ナトリウムであってもよいが、トリポリリン酸塩、ヘキサメタリン酸塩、環式縮合リン酸塩または当分野で周知の他の類似のリン酸塩をも含み得る。このブレンドは有機キレート剤を含んでもよい。用語「有機リン酸塩」は、ホスホン酸、ジおよびトリホスホン酸化合物またはその塩を含む。ホスホン酸の例は、Dequest(登録商標)の商品名で販売されている1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸である。このブレンドは金属沈殿キレート剤を含んでもよい。用語「金属沈殿キレート剤」は、金属に結合して金属を沈殿させる剤であって、フッ化物などのハロゲンを含む。キレート剤は、本発明のオーラルケア組成物中に、組成物の約0.1重量%〜約8.0重量%、特に約0.5重量%〜約3.0重量%の量で、有機キレート剤:縮合リン酸塩キレート剤:金属沈殿剤=約3:1:1(w/w)の比率で組み込まれる。
【0253】
オーラルケア組成物に使用され得る別の任意の成分は保湿剤である。例えば、保湿剤は、練り歯磨き組成物が空気に曝された際に固まるのを防止するために、口に対して湿った感触を付与するために、また、特定の保湿剤の場合、甘味を練り歯磨き組成物に与えるために、使用され得る。保湿剤は、純粋な保湿剤基準で、一般的に、組成物の約0重量%〜約70重量%、特に約5重量%〜約25重量%の量で存在する。
【0254】
適切な保湿剤の非限定的な例には、グリセリン、ソルビトール、キシリトール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、トリメチルグリシン、およびそれらのブレンドなどの食用多価アルコールが含まれる。
【0255】
本発明はまた、過酸化水素と複合化した本明細書に記載の1つ以上のポリマーを含むオーラルケア組成物を想定している。そのような複合体の説明は、国際公開第91/07184号公報に記載されており、その内容は、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0256】
以下の特許および特許出願に記載されているようなオーラルケア組成物も想定され、それぞれの内容は、参照によりその全体を本明細書に援用する:国際公開第2011/068514号公報、国際公開第2011/053877号公報、米国特許出願公開第2010/0275394号明細書、米国特許出願公開第2011/0076090号明細書、米国特許出願公開第2008/091935号明細書、米国特許出願公開第2008/0181716号明細書、米国特許出願公開第2008/0014224号明細書、国際公開第2007/066837号公報、米国特許出願公開第2008/0292669号明細書、米国特許出願公開第2007/0071696号明細書、米国特許出願公開第2007/0154863号明細書、米国特許出願公開第2008/0317797号明細書、米国特許出願公開第2005/0249678号明細書、米国特許出願公開第2007/0178055号明細書、米国特許出願公開第2007/0189983号明細書、国際公開第2005/041910号公報、米国特許第7,785,572号明細書、国際公開第1998/005749号公報、国際公開第1997/022651号公報、および米国特許第5,310,563号明細書に記載されている。
【0257】
オーラルケア組成物は1つ以上の義歯接着剤を含んでもよい。
【0258】
現在、合成材料が義歯接着剤市場を支配している。そのような材料は、短時間作用性ポリマーの塩(例えば、カルボキシメチルセルロースまたは「CMC」)と、長時間作用性ポリマー(例えば、ポリ[ビニルメチルエーテルマレエート]または「Gantrez」およびその塩)との混合物からなり得る。ポリビニルピロリドン(ポビドン)も使用され得る。
【0259】
義歯接着製品の他の成分は組成物に特定の物理的属性を付与する。ペトロラタム、鉱物油、およびポリエチレンオキシドは、材料同士を結着させてその配置を容易にするためにクリームに含まれ得る。二酸化ケイ素およびステアリン酸カルシウムは、凝集を最小限に抑えるために粉末中で使用することができる。メントールおよびペパーミント油は矯味剤として、赤色色素は着色として、硼酸ナトリウムおよびメチルパラベンまたはポリパラベンは保存剤として使用され得る。
【0260】
さらに、組成物の成分は、単一の容器に、あるいは同一のまたは異なるタイプの2つ以上の別個の容器に部分的に配合され得ることも想定され、内容物は使用前に混合する必要があり得る。
【0261】
本明細書に開示されるポリマーおよびポリマー組成物によって有益に改変され得る特性の特定の非限定的な例には、溶液粘度、レオロジー、増粘性、フィルム形成性、潤滑性、光沢性、接着性、耐衝撃性、流体スナップ性、フィルム脆性、フィルム靭性、コーティング硬度、耐水性、粘着性(tack)、表面光沢および輝き(shine)、表面張力、ぬれ性、泡立ちおよび泡安定性、引張り強度、溶解力、可溶化速度、相溶性、生体接着性、微粒子懸濁性、微粒子分散性、分散性、疎水性組成物の送達性、製剤安定化性、柔軟性、耐薬品性、耐摩耗性、浸透性、およびそれらの組み合わせが含まれる。
【0262】
特定の実施形態では、本発明に係るパーソナルケア組成物の成分である上記ポリマーは、組成物のレオロジーを調節(modify)する特性を有する。
【0263】
第2の態様では、本発明は、約40%を超える相対湿度で毛髪にヘアスタイル保持を提供する方法であって、以下の構造を有するポリマーを含むヘアケア組成物を毛髪に適用する工程を含む方法を提供する:
【化8】
式中、各Qは、少なくとも1つのヒドロキシル、および任意で少なくとも1つエーテルを含むヒドロカルビル部分であり;各R
1は官能化または非官能化アルキルであり;aはポリマーの約0.1〜100重量%の範囲の値であり;各bおよびcは、ポリマーの0重量%〜約99.9重量%の範囲の独立して選択される値である(ただし、ポリマーのa、b、cの合計は100重量%に等しい)。
【0264】
約40%を超える相対湿度で毛髪にヘアスタイル保持を提供する本発明に係る方法の特定の実施形態では、ヘアケア組成物中のポリマーは、ヘアケア組成物の約0.1重量%〜約10重量%の量で存在する。より特には、ポリマーは、ヘアケア組成物の約0.1重量%〜約5.0重量%の量で存在する。さらに特には、ポリマーは、ヘアケア組成物の約0.1重量%〜約2.5重量%の量で存在する。
【0265】
一般的な合成方法
フリーラジカル重合は、特に水分散性および/または水溶性の反応溶媒を使用する場合に使用され得る。このタイプの重合方法は「Decomposition Rate of Organic Free Radical Polymerization” by K.W. Dixon (section II in Polymer Handbook, volume 1, 4th edition, Wiley-Interscience, 1999)」に記載されており、その全体を参照により本明細書に援用する。
【0266】
フリーラジカル重合を開始することができる化合物には、所定の様式で機能することが知られている物質が含まれ、ペルオキソクラスおよびアゾクラスの物質が含まれる。ペルオキソおよびアゾ化合物には、限定されないが、過酸化アセチル;アゾビス(2−アミジノプロパン)二塩酸塩;アゾビスイソブチロニトリル;2,2’−アゾビス−(2−メチルブチロニトリル);過酸化ベンゾイル;ジ−tert−アミルペルオキシド;ジ−tert−ブチルジフタレート;ブチルペルオクトエート;tert−ブチルジクミルパーオキサイド;tert−ブチルヒドロペルオキシド;tert−ブチルペルベンゾエート;tert−ブチルペルマレート;tert−ブチルペルイソブチルレート;tert−ブチルペルアセテート;tert−ブチルペルピバレート;パラ−クロロベンゾイルペルオキシド;クメンヒドロペルオキシド;ジアセチルペルオキシド;ジベンゾイルペルオキシド;ジクミルペルオキシド;ジデカノイルペルオキシド;ジラウロイルペルオキシド;ジイソプロピルペルオキソジカーバメート;ジオクタノイルペルオキシド;ラウロイルペルオキシド;オクタノイルペルオキシド;スクシニルペルオキシド;ビス−(オルト−トルオイル)ペルオキシドが含まれる。アスコルビン酸/硫酸鉄(II)/ペルオキソ二硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム、およびtert−ブチルヒドロペルオキシド/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムを含む、開始剤混合物またはレドックス開始剤系もフリーラジカル重合の開始に適している。
【0267】
重合反応は1つ以上の溶媒の存在下で行われ得る。ポリマーは、1つの溶媒または1つ以上の溶媒のブレンド中で合成されてその中に維持されてもよく、あるいは、これらの1つ以上の合成溶媒は、当技術分野で知られている方法によってポリマーから分離され、製剤化および/または最終用途に有益な溶媒に置換されてもよい。重合温度は、約5℃〜約200℃の範囲で変化し得る。重合反応は、周囲圧力、準大気圧、または超大気圧で行われ得る。重合反応は、バッチ方式、連続方式および/または半連続方式で行われ得る。
【0268】
特定の実施形態では、本発明に係るパーソナルケア組成物の成分であるポリマーは、約5,000Da〜約10,000,000Da、より特には約10,000Da〜約1000,000Da、さらにより特には約25,000Da〜約500,000Daの範囲の重量平均分子量を有し得る。
【0269】
ポリマー分子量は当技術分野で公知の方法を用いて制御され得る。これには、例えば、反応温度および反応時間の制御や、チオール(例えば、ドデシルメルカプタン)およびハロカーボン類(例えば、四塩化炭素のような塩素化化合物)などの連鎖移動剤を使用する戦略が含まれる。
【0270】
特性解析
本発明に係るポリマーおよび当該ポリマーを含む組成物は公知の技術によって分析することができる。ポリマーの同一性、残留モノマー濃度、ポリマー分子量、およびポリマー分子量分布の分析には、
13C核磁気共鳴(NMR)分光法、ガスクロマトグラフィー(GC)、およびゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)が特に好ましい。
【0271】
核磁気共鳴(NMR)分光法は、単量体組成、配列決定および立体規則性などの化学的性質について重合生成物を精査するのに特に好ましい方法である。これらの分析に適した分析機器には、Inova 400−MR NMR System(Varian社(パロアルト、カリフォルニア州))が含まれる。広くNMRを説明している文献には「Yoder, C.H. and Schaeffer Jr., C.D., Introduction to Multinuclear NMR, The Benjamin/Cummings Publishing Company, Inc., 1987」および「Silverstein, R.M., et al., Spectrometric Identification of Organic Compounds, John Wiley & Sons, 1981」があり、その全体を本明細書に参照により援用する。
【0272】
残留モノマーレベルはGCにより測定することができ、重合プロセスによる反応物変換の程度を示すために使用することができる。これらの試験を実施するGC分析装置は市販されており、以下のユニットを含む:Agilent Technologies社(サンタクララ、カリフォルニア州)のSeries 5880、5890、6890 GC−FID、およびGC−TCD。GCの原理はRobert L. GrobおよびEugene F. Barryによる「Modern Practice of Gas Chromatography, third edition (John Wiley & Sons, 1995)」に記載されており、参照によりその全体を本明細書に援用する。
【0273】
GPCは、界面活性剤を添加した水性アルコール溶液などの移動相の溶液中の流体力学的容量(またはサイズ)に基づいて分子を分離する分析方法である。GPCは、ポリマー分子量分布を測定するための好ましい方法である。この技術は、当該目的のために販売されている既知の分析機器で実施することができ、例えば、Viscotek(商標)社(ヒューストン、テキサス州)のTDAmax(商標)Elevated Temperature GPC SystemおよびRImax(商標)Conventional Calibration Systemがある。さらに、GPCは分析標準をレファレンスとして使用しており、なかでも、分子量の広い範囲を表す複数の狭分布ポリエチレングリコールおよびポリエチレンオキサイド標準が好ましい。これらの分析標準は、Rohm & Haas社(フィラデルフィア、ペンシルベニア州)およびVarian社(パロアルト、カリフォルニア州)から購入することができる。GPCは「Schroder, E., et al., Polymer Characterization, Hanser Publishers, 1989」、「Billingham, N.C., Molar Mass Measurements in Polymer Science, Halsted Press, 1979」、「Billmeyer, F., Textbook of Polymer Science, Wiley Interscience, 1984」に記載されており、その全体を参照により本明細書に援用する。
【0274】
本明細書に引用した特許出願および刊行物を含むすべての文献は、各刊行物、特許または特許出願がすべての目的のために具体的かつ個別に本明細書にその全体が援用されることが明示されているかの如く、本明細書にその全体を援用する。当業者には明らかであるように、本発明の思想および範囲から逸脱することなく、現在開示され、クレームされている本発明の概念の多くの変更および変形が可能である。
【0275】
本発明に係るポリマーを含む組成物は以下に示す合成例および試験方法に従って調製および試験され得る。これらの合成例および試験方法は、組成物の調製および試験を実証する目的で提供されるものであるが、組成物の調製および試験に限定されるものではない。合成例および試験方法では以下の略語を使用する。
PVOH:ポリビニルアルコール
Gly:グリシドール
PVOH−g−Gly:ポリビニルアルコール−グリシドール付加物ポリマー
RH:相対湿度
【0276】
ポリマーの合成例
合成例1:
ポリビニルアルコール−グリシドール付加物ポリマーの合成
【化9】
【0277】
20gの高分子量PVOH(0.45モル)を100℃で水(160ml)に溶解した。5.0M NaOH水溶液4.6mlをこれに添加した。この混合物にグリシドール60ml(0.91モル)を添加した。反応混合物を100℃で24時間維持し、続いてHCl水溶液で中和して反応を停止させた。反応混合物をアセトン中で沈殿させ、得られた固体生成物を濾取した。この生成物をイソプロパノールで72時間ソックスレー抽出し、水からアセトンに再沈殿させた。PVOH−g−Glyポリマーが白色固体として得られ、次いで、40℃の真空オーブン中で16時間乾燥させた。式中、下付き文字aおよびbは、ポリマー中の各繰り返し単位の重量パーセントに対応する。
【0278】
反応物であるPVOHおよび/またはグリシドールの1つ以上のモル比を変えて合成例1に記載のプロセスを繰り返した。様々な物理化学的性質を有するPVOH−g−Glyポリマーのサンプルを複数得て、これらのサンプルを様々なパーソナルケア用途、特にヘアケアについて試験した。これらのポリマーの一部のヘアケア用途のデータを以下に示す。
【0279】
ヘアケア用途試験およびその結果
溶液の調製
0.5gのPVOH−g−Glyポリマーおよび9.5gの脱イオン水を20mlのシンチレーションバイアルに添加して、5重量%のポリマー溶液を作製した。PVOH−g−Glyポリマーは、室温でボルテックスすることによって容易に溶解することが分かった。また、溶液の調製に熱を必要としなかった。市販の未変性PVOH(Selvol(商標)PVOH 350、Sekisui Specialty Chemicals社)は、ポリマーを可溶化するために、オーバーヘッドミキサーを用いて85℃で約1時間混合する必要があった。このように調製したポリマー溶液を、以下に記載するようにヘアケア用途について試験した。
【0280】
ヘア特性試験
ヘアトレス(6.5インチ、3.5g、ダークブラウン、未使用)をポリマー溶液0.5gで処理し、巻き取り、乾燥させ、温度・湿度を制御した環境で典型的なスタイリング特性について評価した。パネリスト(n=2)は、カールを可能な限り乱さないように注意してローラーから各ヘアトレスを慎重に取り外し、スコアリングの数値システムを用いて主観的な比較を行った。本研究では、輝き(shine)または艶(luster)、剛性(stiffness)、クランチ(crunch)、カールの弾力性(curl snap)、滑らかな櫛通り(smooth comb through)、櫛上の残渣(residue on comb)の欠如、ヘア上の残渣(residue on hair)の欠如、扱い易さ(manageability)、および静電気(static)の欠如についてポリマー溶液を試験した。
図1は、PVOH−g−Glyポリマーの5重量%溶液と比較した5重量%PVOHポリマー溶液(対照)のヘア特性試験結果を示す。PVOH−g−Glyポリマーは、優れたヘア剛性、剛性持続性、およびタックプロファイルを示した。
【0281】
高湿度ヘアカール保持試験
ポリマー溶液組成物
PVOHおよびPVOH−g−Glyポリマーの5重量%ポリマー溶液0.35gをヘアトレス(6.5インチ、2g、ダークブラウン、未使用)に塗布し、これをローラーにセットした。低湿度で乾燥および平衡化した後、トレスを取り外し、垂直に吊るした。次に、トレスの長さを、時間の関数として温度80°Fおよび相対湿度(RH)90%で定量化した。スタイリング製品はカールの初期の「垂れ下がり(droop)」にセンシティブであるため、120分、180分、240分での読取を続ける前に15分、30分、45分、60分、90分の時点で長さを測定した。統計的厳密さを確実にするために4本のトレスで試験を行った。PVOH−g−Glyポリマーは、処理および溶液への導入が非常に容易であった。PVOH−g−Glyポリマー溶液の高湿度カール保持特性は顕著であった。
【0282】
ポリマーゲル組成物
2.5重量%のPVOH−g−Glyポリマーを含むゲル組成物を調製し、その性能を2.5重量%のPVOH(対照)ポリマーを含むゲル組成物と比較した。ゲル組成物の成分を表1に示す。
【0284】
上述のポリマー溶液試験と同じ方法で、ヘアトレスに対する80°Fおよび90%RHにおけるヘアカール保持について各ポリマー含有ゲルを試験した。PVOH−g−Glyポリマーゲルの高湿度カール保持特性は顕著であった。
図2に試験結果を示す。PVOH−g−Glyポリマー含有ゲルは、適用が容易であり、毛髪内に容易に広がり、起泡がほとんど認められず、非常にほぐし易く、ウェトコーミングが非常に容易であり、また、タックがなかった。