(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
電子デバイスの少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、前記電子デバイスに、乗客に輸送サービスを提供するための方法を実行させる1組の命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体であって、前記方法が、
端末デバイスから乗客の位置を受信するステップと、
車両から車両の位置を受信するステップであって、前記車両が、前記乗客に前記輸送サービスを提供するためにマッチングされる、ステップと、
前記車両が前記乗客を乗車させるための乗車場所を決定するステップと、
前記端末デバイスに前記乗車場所を提供するステップと、
乗車場所を受信するステップと、
前記乗車場所に従って前記車両および前記乗客をナビゲーションするステップとを含み、
前記車両が前記乗客を乗車させるための乗車場所を決定する前記ステップは、
複数の候補の乗車場所を決定するステップと、
それぞれの候補の乗車場所に関する交通インジケータを決定するステップであって、前記交通インジケータは、それぞれの候補の乗車場所の近くの交通の状況を示す値である、ステップと、
それぞれの候補の乗車場所に関する距離インジケータを決定するステップであって、前記距離インジケータは、それぞれの候補の乗車場所が乗客からどれだけ遠いかを示す値である、ステップと、
それぞれの候補の乗車場所に関する履歴的インジケータを決定するステップであって、前記履歴的インジケータは、それぞれの候補の乗車場所が乗客にどれだけ頻繁にまたはどれだけ最近推薦されたかを示す値である、ステップと、
前記交通インジケータ、前記距離インジケータ、および前記履歴的インジケータに基づいて、前記複数の候補の乗車場所から前記端末デバイスに提供される乗車場所を決定するステップと
を含む、非一時的コンピュータ可読媒体。
【発明を実施するための形態】
【0014】
ここで、例示的な実施形態に対する参照が詳細になされ、例示的な実施形態の例が添付の図面に図示される。可能なところではどこでも、同じまたは同様の部分を指すために図面を通じて同じ参照番号が使用される。
【0015】
本開示の態様は、輸送サービス情報を提供するためのシステムを対象とする。一部の実施形態において、システムは、端末デバイス(たとえば、輸送サービスを要求する乗客によって使用されるモバイル電話、ウェアラブル、GPSデバイスなど)から乗客の位置を受信するように構成される可能性がある。一部の実施形態においては、乗客が乗客に輸送サービスを提供するサービス車両とマッチングされた場合、システムは、(たとえば、サービス車両、サービス車両に搭載されたナビゲーションデバイス、サービス車両の運転手によって使用されるモバイルデバイスなど)車両の位置を受信するように構成される可能性もある。
【0016】
一部の実施形態においては、輸送サービス要求がサービス車両と既にマッチング済みである場合、システムは、サービス車両が乗客を乗車させるための乗車場所を決定し、端末デバイスに乗車場所を提供するように構成される可能性がある。たとえば、乗車場所は、乗客の位置、車両の位置、および歴史的建造物、交差点などの乗客と車両との間の1つまたは複数のさらなる場所を含む可能性がある。システムは、選択された乗車場所を端末デバイスから受信するようにさらに構成される可能性がある。選択に基づいて、システムは、ナビゲーションルートを提供することなどによって車両および乗客を選択された乗車場所までナビゲーションする可能性がある。
【0017】
一部の実施形態において、システムは、その代わりに、輸送サービス要求をサービス車両とマッチングする前に乗客のための乗車場所を決定する可能性がある。システムは、乗客の位置に基づいて決定された領域内の候補の場所(たとえば、乗車場所として前に使用された場所またはそれ以外で乗車に便利な場所)をまず決定する可能性がある。それから、システムは、それぞれの候補の場所に関するトリップインジケータを決定する可能性がある。トリップインジケータは、交通インジケータ(traffic indicator)、距離インジケータ(distance indicator)、またはこれらの組合せである可能性がある。一部の実施形態において、システムは、履歴的インジケータ(historical indicator)をさらに決定する可能性がある。トリップインジケータおよび履歴的インジケータに基づいて、システムは、候補の場所の中から乗車場所を選択する可能性がある。たとえば、理想的な乗車場所は、低いトリップインジケータおよび/または高い履歴的インジケータに関連付けられるはずである。選択された乗車場所は、乗客を選択された乗車場所までナビゲーションするために徒歩移動ルートと一緒に端末デバイスに提供される可能性がある。乗車場所を決定した後、システムは、さらに、乗車場所に基づいて輸送サービス要求をサービス車両とマッチングする可能性がある。
【0018】
図1は、本開示の実施形態による輸送サービスを提供するための例示的なシステム100の概略図を示す。システム100は、輸送サービス管理サーバ102 (簡単にするためにサーバ102とも呼ばれる)を含む可能性がある。サーバ102は、汎用サーバ、または輸送サービスを提供するために特別に設計された独自仕様のデバイスである可能性がある。サーバ102は、スタンドアロンシステム(たとえば、サーバ)またはスタンドアロンサーバの統合された構成要素である可能性があることが考えられる。輸送サービスを処理することはかなりの計算リソースを必要とする可能性があるので、一部の実施形態において、サーバ102は、スタンドアロンシステムとして実装されることが好ましい可能性がある。一部の実施形態において、サーバ160は、(特定用途向け集積回路(ASIC)もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)として実装された)集積回路(IC)チップなどの単一のデバイスまたは専用の機能を有する別々のデバイス内に異なるモジュールを有する可能性がある。一部の実施形態においては、サーバ102の1つまたは複数の構成要素が、クラウドに置かれる可能性があり、または代替的に(サービス車両120内または端末デバイス110内などの)単一の場所もしくは分散された場所にある可能性がある。サーバ102の構成要素は、統合されたデバイス内にあるか、または異なる場所に分散されるがネットワーク(図示せず)を通じて互いに通信する可能性がある。
【0019】
一部の実施形態においては、
図1に示されるように、サーバ102が、通信インターフェース104、プロセッサ106、およびメモリ/ストレージデバイス108を含む可能性がある。
図1は通信インターフェース104、プロセッサ106、およびメモリ/ストレージデバイス108をすべて1つのサーバ102内に示すが、これらの構成要素は互いに近くにまたは離して置かれた複数のデバイスに分散される可能性があることが考えられる。一部の実施形態において、サーバ102は、クラウド内にまたは別のコンピュータ/サーバ上に実装される可能性がある。
【0020】
通信インターフェース104は、統合サービスデジタル網(ISDN: integrated services digital network)カード、ケーブルモデム、衛星モデム、またはデータ通信接続を提供するためのモデムである可能性がある。別の例として、通信インターフェース104は、互換性のあるLANへのデータ通信接続を提供するためのローカルエリアネットワーク(LAN)カードである可能性がある。ワイヤレスリンクが、通信インターフェース104によって実装される可能性もある。そのような実装において、通信インターフェース104は、様々な種類の情報を表すデジタルデータストリームを運ぶ電気、電磁、または光信号をネットワークを介して送信および受信することができる。概して、ネットワークは、セルラ通信ネットワーク、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)、広域ネットワーク(WAN)などを含み得る。
【0021】
通信インターフェース104は、端末デバイス110から輸送サービス要求を受信するように構成される可能性がある。乗客の端末110は、ユーザとインタラクションすることができる任意の好適なデバイス、たとえば、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、コンピュータなどを含む可能性がある。輸送サービス要求は、乗客の現在位置(乗客の位置122)、要求される輸送サービスの目的地、要求の時間などを含む可能性がある。概して、乗客の位置122は、端末デバイス110の位置と同じであるかまたは非常に近い可能性がある。しかし、乗客の位置122は、たとえ輸送サービス要求が端末デバイス110から送信されるとしても端末デバイス110の位置と異なる可能性もあることが考えられる。たとえば、ユーザは、このユーザから遠くにいるこのユーザの友達のためにコンピュータから輸送サービスを要求する可能性がある。この場合、ユーザは、端末デバイス110上で乗客の位置122を手動で提供する可能性がある。
【0022】
一部の実施形態において、輸送サービス要求は、その輸送サービス要求がサービス車両120によって受け付けられたかまたはそうでなければサービス車両120とマッチングされたことを示す可能性がある。したがって、サービス車両120は、乗客を乗車させ、その乗客に輸送サービスを提供する。本開示に一致して、サーバ102は、サービス車両120が乗客を乗車させるための好適な乗車場所を決定するように構成される可能性がある。
【0023】
通信インターフェース104は、サービス車両120から車両情報を受信するように構成される可能性がある。サービス車両120は、オンライン配車プラットフォームに登録されたタクシーの自動車または自家用車を含む可能性がある。一部の実施形態において、サービス車両120は、自動運転車(autonomous vehicle)も含む可能性がある。このようにして提供される車両情報は、車両の位置126、乗車定員、現在の走行方向、車両メーカーおよびモデル、ならびにサービス車両120に関連するその他の特徴または特性を含む可能性がある。一部の実施形態において、サービス車両120は、車両120に搭載されたナビゲーションデバイスまたはそれらの車両120の運転手によって使用されるモバイルデバイス(たとえば、スマートフォン、タブレット、ウェアラブルデバイス、コンピュータなど)などの端末デバイスに関連付けられる可能性がある。これらの端末デバイスは、サーバ102と通信し、車両の位置126を通信インターフェース104を介してサーバ102に提供する可能性がある。
【0024】
一部の実施形態において、通信インターフェース104は、リアルタイム交通情報、気象情報、道路閉鎖情報、乗車場所として使用するための候補の場所、推薦するために使用されるこれらの乗車場所についての履歴的記録などのその他のデータを受信するように構成される可能性がある。
【0025】
プロセッサ106は、任意の適切な種類の汎用または専用マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、またはマイクロコントローラを含む可能性がある。プロセッサ106は、輸送サービスを提供することに専用の別個のプロセッサモジュールとして構成される可能性がある。代替的に、プロセッサ106は、輸送サービスを提供することに関連がないその他の機能を実行するための共有プロセッサモジュールとして構成される可能性がある。プロセッサ106は、その他の構成要素とともに使用するためにまたはプログラムの一部を実行するために設計された1つまたは複数のハードウェアユニット(たとえば、集積回路の一部)を含む可能性がある。プログラムは、コンピュータ可読媒体に記憶される可能性があり、プロセッサ106によって実行されるとき、プログラムは、1つまたは複数の機能を実行する可能性がある。
【0026】
一部の実施形態において、プロセッサ106は、車両120が乗客を乗車させるための乗車場所を決定するように構成される可能性がある。たとえば、プロセッサ106は、車両120が乗客の位置122以外の位置で乗客を乗車させるように支持されるべきであるかどうかを判定するためにリアルタイム交通情報を考慮する可能性がある。一部の実施形態において、乗車場所は、車両120が乗客の位置122に行くために使用するルート上にあると判定される可能性がある。プロセッサ106は、乗車場所の乗客の選択に関連するユーザ入力を求めるために端末デバイス110に乗車場所を提供する可能性がある。端末デバイスから選択された乗車場所を受信すると、プロセッサ106は、選択された乗車場所まで車両および乗客を案内するためにそれらの車両および乗客にナビゲーションルートを提供するように構成される可能性がある。
【0027】
一部の実施形態において、輸送サービス要求は、いかなる車両にもマッチングされない可能性があり、プロセッサ106は、乗客の位置122および端末デバイス110からのその他のユーザ入力にのみ基づいて乗車場所を決定するように構成される可能性がある。プロセッサ106は、乗客の位置に基づいて決定された領域内の候補の場所を決定するように構成される可能性がある。たとえば、都市が、乗車のための複数の所定の場所をそれぞれが有するいくつかのゾーンに分割される可能性がある。プロセッサ106は、まず、乗客の位置を取り囲むゾーンを特定する可能性がある。そのゾーン内のそれぞれの候補の場所に関して、プロセッサ106は、それが場所の周りにどれだけの交通を有するかを示す交通インジケータ、それが乗客の位置122からどれだけ離れているかを示す距離インジケータ、またはこれらの組合せである可能性があるトリップインジケータを決定する可能性がある。一部の実施形態において、プロセッサ106は、場所が乗客にどれだけ頻繁にまたはどれだけ最近推薦されたかを示す履歴的インジケータをさらに決定する可能性がある。トリップインジケータおよび履歴的インジケータに基づいて、プロセッサ106は、候補の場所の中から乗車場所を選択するようにさらに構成される可能性がある。たとえば、プロセッサ106は、最も低い交通インジケータ(つまり、最も少ない交通)を有する候補の場所を乗車場所として選択する可能性がある。別の例において、プロセッサ106は、最も低い距離インジケータ(つまり、乗客に最も近く、したがって、乗車場所までのその乗客の歩行距離が最も短い)を有する候補の場所を乗車場所として選択する可能性がある。さらに別の例においては、交通インジケータまたは距離インジケータに関して閾値が設定される可能性がある。閾値を超えるインジケータを有する複数の候補の場所が存在するとき、プロセッサ106は、履歴的インジケータに基づいて最終的な選択を行う可能性がある。たとえば、乗客に最も最近推薦された場所が選択される可能性がある。代替的に、乗客に最もたくさんの回数推薦された場所が選択される可能性がある。それから、プロセッサ106は、乗客を選択された乗車場所までナビゲーションするために徒歩移動ルートを端末デバイスに提供する可能性がある。
【0028】
メモリ/ストレージデバイス108は、プロセッサ106が操作する必要がある可能性がある任意の種類の情報を記憶するために提供される任意の適切な種類の大容量ストレージを含む可能性がある。メモリ/ストレージデバイス108は、ROM、フラッシュメモリ、ダイナミックRAM、およびスタティックRAMを含むがこれらに限定されない揮発性もしくは不揮発性の、磁気式の、半導体の、テープの、光学式の、取り外し可能な、取り外し不可能な、またはその他の種類のストレージデバイスもしくは有形の(つまり、非一時的な)コンピュータ可読媒体である可能性がある。メモリ/ストレージデバイス108は、本明細書において開示される輸送サービスを管理し、調整するためにプロセッサ106によって実行される可能性がある1つまたは複数のコンピュータプログラムを記憶するように構成される可能性がある。たとえば、メモリ/ストレージデバイス108は、乗客のための好適な乗車場所を決定するためにプロセッサ106によって実行される可能性があるプログラムを記憶するように構成される可能性がある。
【0029】
メモリ/ストレージデバイス108は、プロセッサ106によって使用される情報およびデータを記憶するようにさらに構成される可能性がある。たとえば、メモリ/ストレージデバイス108は、通信インターフェース104によって受信された様々な種類のデータ(たとえば、輸送サービス要求、車両情報など)を記憶するように構成される可能性がある。メモリ/ストレージデバイス108は、乗車場所、リアルタイム交通データ、トリップインジケータなどの中間データを記憶する可能性もある。様々な種類のデータは、永続的に記憶されるか、周期的に削除されるか、またはデータの各フレームが処理された後直ちに無視される可能性がある。
【0030】
図2は、例示的な端末デバイス110を示すブロック図である。端末デバイス110は、通信インターフェース202、プロセッサ204、メモリ/ストレージデバイス206、およびディスプレイ208を含む可能性がある。通信インターフェース202は、通信インターフェース104と同様にして構成される可能性がある。通信インターフェース202は、端末デバイス110とサーバ102との間の通信を容易にする可能性がある。プロセッサ204は、プロセッサ106と同様のハードウェア構造を有する可能性がある。たとえば、プロセッサ204は、その他の構成要素とともに使用するためにまたはプログラムの一部を実行するために設計された1つまたは複数のハードウェアユニット(たとえば、集積回路の一部)を含む可能性がある。プログラムは、コンピュータ可読媒体(たとえば、メモリ/ストレージデバイス206)に記憶される可能性があり、プロセッサ204によって実行されるとき、プログラムは、1つまたは複数の機能を実行する可能性がある。メモリ/ストレージデバイス206は、メモリ/ストレージデバイス108と同様の構造をやはり有する可能性がある。
【0031】
ディスプレイ208は、液晶ディスプレイ(LCD)、発光ダイオードディスプレイ(LED)、プラズマディスプレイ、または任意のその他の種類のディスプレイなどのディスプレイを含み、ユーザ入力およびデータ表示のためにディスプレイ上に提示されるグラフィカルユーザインターフェース(GUI)を提供する可能性がある。ディスプレイは、プラスチックまたはガラスなどのいくつかの異なる種類の材料を含む可能性があり、ユーザからコマンドを受信するためにタッチ感知式である可能性がある。たとえば、ディスプレイは、ゴリラガラス(商標)のように極めて硬いか、またはウィローガラス(商標)のように極めて柔軟であるタッチ感知材料を含む可能性がある。
【0032】
一部の実施形態において、通信インターフェース202は、乗客である可能性がありまたは乗客でない可能性がある端末デバイス110のユーザから輸送サービス要求を受信するように構成される可能性がある。輸送サービス要求は、乗客の位置122を含む可能性がある。一部の実施形態において、乗客の位置122は、端末デバイス110に組み込まれた全地球測位システム(GPS)受信機などの測位デバイスによって捕捉される可能性がある。一部の実施形態において、通信インターフェース202は、乗客の位置122を含む輸送サービス要求をサーバ102に提供する可能性がある。それから、通信インターフェース202は、サーバ102から1つまたは複数の乗車場所を受信する可能性がある。複数の乗車場所が受信されるとき、それらの複数の乗車場所は、オプションでディスプレイ208上でユーザに提示される可能性があり、ユーザは、乗車場所を選択する可能性がある。通信インターフェース202は、選択された乗車場所をサーバ102に提供する可能性がある。一部の実施形態において、通信インターフェース202は、乗客を乗車場所にナビゲーションするためのナビゲーションルートをサーバ102からさらに受信する可能性がある。
【0033】
一部の実施形態において、プロセッサ204は、選択された乗車場所に基づいてナビゲーションルートを決定する可能性がある。プロセッサ204は、プロセッサ106に関して上で説明された機能の一部を実行する可能性もある。たとえば、プロセッサ204は、乗車場所を決定する1つまたは複数のステップを実行するように構成される可能性がある。
【0034】
図3は、開示される実施形態に一致する輸送サービスを提供するための例示的な方法300を示す流れ図である。方法300は、それぞれが少なくとも1つのプロセッサを含むサーバ102および/または端末デバイス110によって実施される可能性がある。下の説明においては、例として、サーバ102が、方法300を実施するために使用される。方法300は、端末デバイス110によって、またはサーバ102および端末デバイス110によって連携して実施される可能性もあることが考えられる。本開示に一致して、方法300は、サービス車両とマッチングされた輸送サービス要求に関する乗車オプションを決定する。方法300は、以下で説明されるいくつかのステップを含む可能性があり、それらのステップの一部は、必須でない可能性がある。
【0035】
図4は、本開示の実施形態による乗客とマッチングされた車両との間で乗車場所を決定することを示す。
図3および
図4は、下で一緒に説明される。
【0036】
ステップ302において、サーバ102が、乗客と車両との間の輸送サービス要求を受信する可能性がある。たとえば、輸送サービス要求は、端末デバイス110上でユーザによって入力される可能性がある。サービス車両120が、輸送サービスを乗客に提供する要求とマッチングされる可能性がある。
【0037】
ステップ304において、サーバ102が、端末デバイス110から乗客の位置122を受信し、車両120から車両の位置126を受信する可能性がある。乗客の位置122は、端末デバイス110に組み込まれた測位デバイスによって捕捉された端末デバイス110の位置、またはユーザによって提供された位置である可能性がある。車両の位置126は、車両120に組み込まれた測位デバイスによって捕捉される可能性がある。たとえば、
図4に示されるように、乗客は、位置402にいる可能性があり、マッチングされた車両は、位置408にいる可能性がある。位置402と位置408との間の直線距離は短いが、位置402および408は、道の異なる側にある。車両は、東に向かっており、位置402において乗客を乗車させるために、車両は、位置404に進み、それからUターンしなければならない。
【0038】
ステップ306において、サーバ102が、乗客の位置および車両の位置の近くのまたは乗客の位置と車両の位置との間のリアルタイム交通情報を獲得するかまたはそうでなければ受信する可能性がある。たとえば、
図4に示されるように、位置404の周りで自動車事故がある可能性があり、したがって、車両は、たった5km/hで移動し、位置404に近づく可能性がある。
【0039】
ステップ308において、サーバ102が、乗客が有する可能性がある特定の制限またはプリファレンスを示す基準のユーザ入力を受信する可能性がある。たとえば、ユーザは、乗客が運転手と落ち合うために歩いても構わない閾値の距離(たとえば、200メートル)または時間(たとえば、10分)を入力する可能性がある。たとえば、ユーザは、乗客が乗客の位置122かまたは中間の位置かのどちらかで運転手を待っても構わない閾値の時間を入力する可能性がある。
【0040】
ステップ310において、サーバ102が、交通の状況およびユーザ入力に基づいて複数の乗車オプションを決定する可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、乗客の位置122および車両の位置126を候補の乗車場所として自動的に含める可能性がある。サーバ102は、乗客の位置122と車両の位置126との間の1つまたは複数の中間の場所をさらに決定する可能性がある。サーバ102は、各オプションに関連する様々なパラメータをさらに決定する可能性がある。たとえば、例示的なパラメータは、乗客が乗車させられる前の総待ち時間、乗客が乗車場所まで歩く歩行距離/時間などを含む可能性がある。これらのパラメータが、ユーザによって提供された基準と比較される可能性がある。一部の実施形態においては、関連するパラメータがユーザの基準を超える場合、一部の乗車場所がオプションとして削除される可能性がある。
【0041】
図4によって示される例において、サーバ102は、3つのオプション、すなわち、(1)乗客を乗客の位置402において待たせることと、(2)乗客を中間の乗車場所406まで歩かせ、サービス車両にその場所において乗客を乗車させることと、(3)サービス車両に乗客が車両の位置126まで歩くのを待たせることとを考慮する可能性がある。3つのオプションに関連するパラメータは、以下のように計算される可能性がある。
【0042】
(1)乗客待機オプション: サーバ102が、まず、車両が位置408から位置402まで行くための最も速いルートを決定する可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、交通の状況を考慮し、走行時間を推定する可能性がある。たとえば、位置404付近の事故にもかかわらず、サーバ102は、状況下での最速のルートが車両が引き続き東に向かい、位置404においてUターンし、それから位置402まで西に向かうことであると判定する可能性がある。事故が原因で、車両は低速で走り、車両が位置408から位置404まで行くのに20分かかり、位置404から位置402まで行くのにさらに25分かかる可能性がある。このオプションの下での乗客に関する総待ち時間は、したがって、45分であると推定される。
【0043】
(2)中間乗車オプション: 車両も場所406に向かって移動している間に乗客が場所406まで歩くことができるように、サーバ102が、車両の行く手にあり、さらに乗客に近い場所406を見つける可能性がある。たとえば、乗客と車両との間の直線距離は、たった50メートルである可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、乗客が位置402から場所406まで歩くのにかかる推定された歩行時間が車両が位置408から場所406まで移動するのにかかる推定された走行時間にほぼ等しいことに基づいて乗車場所406を選択する可能性がある。その場合、乗客が乗車させられる前の総待ち時間が最小化される。オプション(2)に関する総待ち時間は、8分である可能性があり、乗客は、場所406まで35メートル歩く必要がある。
【0044】
(3)車両待機オプション: サーバ102が、まず、乗客が位置402から位置408まで歩くための最短の/最速のルートを決定する可能性がある。たとえば、サーバ102は、最短のルートが乗客が歩道橋を通って道路を渡り、それから408に向かって西に進むことであると判定する可能性がある。推定された歩行距離は、60メートルである可能性があり、推定された歩行時間は、15分である可能性がある。したがって、総待ち時間も、15分である。
【0045】
一部の実施形態においては、ステップ310の一部として、サーバ102が、パラメータをユーザによって提供された基準と比較することによって特定のオプションを削除する可能性がある。たとえば、乗客が50メートル(または10分未満)しか歩きたくなく、乗車させられるために合計15分しか待ちたくないと仮定すると、サーバ102は、総待ち時間(たとえば、45分)が15分の閾値を超えるのでオプション(1)が削除されるべきであり、歩行距離(たとえば、60メートル)が50メートルの制限を超えるのでオプション(3)も削除されると判定する可能性がある。
【0046】
ステップ312において、サーバ102が、残りのオプションを端末デバイス110に提供する可能性がある。端末デバイス110は、ディスプレイ208上でユーザに対してオプションを表示する可能性がある。単一のオプションが存在するとき、ユーザは、そのユーザがオプションを受け入れることを確認するように求められる可能性がある。複数のオプションが利用可能であるとき、ユーザは、提示されたオプションの中から1つの乗車場所を選択するように求められる可能性がある。
【0047】
ステップ314において、サーバ102が、端末デバイス110から選択された乗車場所を受信する可能性がある。ステップ316において、サーバ102かまたは端末デバイス110かのどちらかが、車両のための走行ナビゲーションルートおよび乗客のための歩行ナビゲーションルートを決定する可能性がある。ナビゲーションルートは、それぞれ、車両120および端末デバイス110のディスプレイ上に表示するためにそれらの車両120および端末デバイス110に提供される可能性がある。ルートは、車両の運転手および乗客を乗車場所406まで案内することができる。
【0048】
図5は、開示される実施形態に一致する輸送サービスを提供するための例示的な方法500を示す流れ図である。方法500は、それぞれが少なくとも1つのプロセッサを含むサーバ102および/または端末デバイス110によって実施される可能性がある。下の説明においては、例として、サーバ102が、方法500を実施するために使用される。方法500は、端末デバイス110によって、またはサーバ102および端末デバイス110によって連携して実施される可能性もあることが考えられる。本開示に一致して、方法500は、サービス車両とマッチングされる前に輸送サービス要求に関する乗車オプションを決定する。それから、方法500は、決定された乗車場所に基づいて要求を車両とマッチングする。方法500は、以下で説明されるいくつかのステップを含む可能性があり、それらのステップの一部は、必須でない可能性がある。
【0049】
図6は、本開示の実施形態による候補の乗車場所の中から乗車場所を決定することを示す。
図5および
図6は、下で一緒に説明される。
【0050】
ステップ502において、サーバ102が、乗客から輸送サービス要求を受信する可能性がある。たとえば、輸送サービス要求は、端末デバイス110上でユーザによって入力される可能性がある。ステップ504において、サーバ102が、端末デバイス110から乗客の位置122を受信する可能性がある。たとえば、
図6に示されるように、乗客は、位置650にいる可能性がある。
【0051】
ステップ506において、サーバ102が、乗客の位置の近くの複数の候補の乗車場所を決定する可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、所定の乗車場所がエリア(たとえば、都市)全体に分散された乗車場所マップを取得する可能性がある。エリアは、それぞれがいくつかの乗車場所を取り囲む異なる領域に分割される可能性がある。たとえば、
図6に示されるように、エリア600が、領域602〜618に分割される可能性がある。エリアまたは領域602の形は、例示的であり、それらは、その他の形である可能性があることが考えられる。
図6に示されるように、領域602〜618の各々は、2〜3個の所定の乗車場所を含む。サーバ102は、乗客の位置650が領域610内にあると判定し、したがって、場所612、614、および616を乗客のための候補の乗車場所として決定する可能性がある。
【0052】
一部の実施形態において、サーバ102は、その他の近くの領域内の場所を候補の乗車場所として使用する可能性もある。
図6の例においては、領域604および608内のいくつかの場所が、候補の乗車場所として含まれる可能性もある。特に、領域610内の場所の近くに交通量があるときは、乗客がその他の領域内の場所で乗車させられることがより都合がよい可能性がある。
【0053】
ステップ508〜510において、サーバ102が、1つまたは複数のトリップインジケータを決定する可能性がある。トリップインジケータは、時間的費用、(たとえば、乗車場所まで歩くための)エネルギー的費用などを含む乗客にかかる移動の「費用」を示す。一部の実施形態において、トリップインジケータは、交通インジケータ、距離インジケータ、またはこれらの組合せを含む可能性がある。
【0054】
たとえば、ステップ508において、サーバ102が、場所の近くの交通の状況に基づいてそれぞれの候補の乗車場所に関する交通インジケータを決定する可能性がある。交通インジケータは、異なる交通の状況を示す値を取る可能性があり、たとえば、より大きな数が、より悪い交通の状況を示す。たとえば、
図6に示されるように、場所612の周辺にひどい交通渋滞があり、場所614の周辺に低い速度があり、場所616の周辺に通常の速度がある。例として、表1は、交通の状況および対応するインジケータ値を列挙するルックアップテーブルを示す。
【0056】
ステップ510において、サーバ102が、それぞれの候補の乗車場所に関する距離インジケータを決定する可能性がある。距離インジケータは、候補の乗車場所が乗客からどれだけ遠いかを示す。一部の実施形態において、距離インジケータは、それぞれの距離の値、たとえば、100メートル、200メートルを取る可能性がある。
【0057】
ステップ512において、サーバが、それぞれの候補の乗車場所に関する履歴的インジケータをさらに決定する可能性がある。履歴的インジケータは、候補の乗車場所が乗客にどれだけ頻繁にまたはどれだけ最近推薦されたかを示す。たとえば、表2は、それぞれの候補の場所に関してなされた推薦の回数および最も最近の時間を示す。
【0059】
ステップ514において、サーバ102が、交通インジケータ、距離インジケータ、および履歴的インジケータに基づいて推薦される乗車場所を決定する可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、ステップ508〜510において決定されたインジケータを集約し、全体的なトリップインジケータを決定する可能性がある。たとえば、トリップインジケータは、距離インジケータと交通インジケータとを乗算することによって決定される可能性がある。距離インジケータが100メートルであり、交通インジケータが2である場合、トリップインジケータは、100*2=200である。
【0060】
表3は、トリップインジケータおよび履歴的インジケータの例示的なリストを示す。
【0062】
トリップインジケータおよび履歴的インジケータに基づいて、サーバ102は、1つまたは複数の乗車場所を選択するために特定の規則を適用する可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、トリップインジケータの所定の閾値を使用する可能性がある。たとえば、トリップインジケータの閾値は、120に設定される可能性がある。Table 3(表3)のそれらのトリップインジケータに閾値を適用して、サーバ102は、場所Dが閾値120未満のトリップインジケータ(たとえば、102)に関連する唯一の場所であるので、場所Dを乗車場所として選択する可能性がある。
【0063】
一部の実施形態においては、すべてのトリップインジケータが閾値を超えているかまたは2つ以上のトリップインジケータが閾値未満である場合、サーバ102は、履歴的インジケータを選択のための第2の基準として使用する可能性がある。たとえば、トリップインジケータの閾値は、100に設定される可能性がある。Table 3(表3)のそれらのトリップインジケータに閾値を適用して、サーバ102は、場所のいずれも閾値120未満のトリップインジケータに関連付けられないことを発見する可能性がある。結果として、サーバ102は、場所Bが履歴的な推薦の回数が最も多いので場所Bを乗車場所として選択する可能性がある。代替的に、サーバ102は、場所Cが最も最近推薦されたので場所Cを乗車場所として選択する可能性がある。
【0064】
ステップ516において、サーバ102が、推薦される乗車場所まで乗客を案内するために乗客のためのナビゲーションルートを決定する可能性がある。ステップ518において、サーバ102が、推薦される乗車場所に基づいて輸送サービスを提供するための車両をマッチングする可能性がある。一部の実施形態において、サーバ102は、推薦される乗車場所までの車両の距離、車両の乗車定員、車両と場所との間の交通の状況などの、好適な車両を見つけるための様々な要因を考慮する可能性がある。車両が要求を受け付けると、ステップ520において、サーバ102が、たとえば、ステップ514において決定された推薦される乗車場所、516において決定されたナビゲーションルート、およびステップ518においてマッチングされた車両の情報を含む情報を端末デバイス110に提供する可能性がある。
【0065】
本開示の別の態様は、実行されるときに1つまたは複数のプロセッサに上で検討されたように方法を実行させる命令を記憶する非一時的コンピュータ可読媒体を対象とする。コンピュータ可読媒体は、揮発性もしくは不揮発性の、磁気式の、半導体の、テープの、光学式の、取り外し可能な、取り外し不可能な、またはその他の種類のコンピュータ可読媒体もしくはコンピュータ可読ストレージデバイスを含む可能性がある。たとえば、コンピュータ可読媒体は、開示されたようにコンピュータ命令を記憶するストレージデバイスまたはメモリモジュールである可能性がある。一部の実施形態において、コンピュータ可読媒体は、コンピュータ命令を記憶するディスクまたはフラッシュドライブである可能性がある。
【0066】
開示されたシステムおよび関連する方法に対して様々な修正および変更がなされ得ることは、当業者に明らかであろう。その他の実施形態は、開示されたシステムおよび関連する方法の詳細および実施を考慮することにより当業者に明らかであろう。
【0067】
詳細および例は例示的であるに過ぎないとみなされることが意図され、真の範囲は、以下の請求項およびそれらの均等物によって示される。