特許第6851812号(P6851812)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6851812単一モータ駆動部を有する電気機械外科デバイスおよびそのためのアダプタアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6851812
(24)【登録日】2021年3月12日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】単一モータ駆動部を有する電気機械外科デバイスおよびそのためのアダプタアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 17/072 20060101AFI20210322BHJP
【FI】
   A61B17/072
【請求項の数】20
【全頁数】31
(21)【出願番号】特願2016-249260(P2016-249260)
(22)【出願日】2016年12月22日
(65)【公開番号】特開2017-113569(P2017-113569A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2019年9月30日
(31)【優先権主張番号】62/270,804
(32)【優先日】2015年12月22日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/368,869
(32)【優先日】2016年12月5日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】512269650
【氏名又は名称】コヴィディエン リミテッド パートナーシップ
(74)【代理人】
【識別番号】100107489
【弁理士】
【氏名又は名称】大塩 竹志
(72)【発明者】
【氏名】デイビッド ニコラス
【審査官】 高松 大
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/172208(WO,A1)
【文献】 特表2016−518913(JP,A)
【文献】 特開2013−128768(JP,A)
【文献】 特開2009−106752(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0246471(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気機械外科システムであって、
ハンドルアセンブリと、
前記ハンドルアセンブリにおいて支持され、かつ駆動ギアまで延びている駆動モータと、
陥凹を画定しているセレクタカムと、
セレクタギアまで延びているセレクタモータであって、前記セレクタギアは、前記セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように位置付けられている、セレクタモータと、
第1の出力シャフトおよび第1の出力ギアを含む第1の出力アセンブリであって、前記第1の出力シャフトは、第1の係合キーによって前記第1の出力ギアに対して選択的に結合されており、前記第1の出力ギアは、前記駆動モータの前記駆動ギアと共に回転可能であり、前記第1の係合キーは、前記セレクタカムが前記第1の位置にある間に、前記セレクタカムの前記陥凹内に位置付け可能であることにより、前記第1の出力ギアを前記第1の出力シャフトと係合し、前記第1の出力シャフトは、前記第1の出力ギアが前記第1の出力シャフトに対して結合されている間に、前記駆動モータの前記駆動ギアの回転に応答して、前記第1の出力ギアと共に回転可能であり、前記第1の出力ギアは、前記セレクタカムが前記第2の位置にある間に、前記第1の出力シャフトに対して回転可能である、第1の出力アセンブリと、
第2の出力シャフトおよび第2の出力ギアを含む第2の出力アセンブリであって、前記第2の出力シャフトは、第2の係合キーによって前記第2の出力ギアに対して選択的に結合されており、前記第2の出力ギアは、前記第1の出力アセンブリの前記第1の出力ギアと係合させられており、前記第2の係合キーは、前記セレクタカムが前記第2の位置にある間に、前記セレクタカムの前記陥凹内に位置付け可能であることにより、前記第2の出力ギアを前記第2の出力シャフトと係合し、前記第2の出力シャフトは、前記第2の出力ギアが前記第2の出力シャフトに対して結合されている間に、前記駆動モータの前記駆動ギアの回転に応答して、前記第2の出力ギアと共に回転可能であり、前記第2の出力ギアは、前記セレクタカムが前記第1の位置にある間に、前記第2の出力シャフトに対して回転可能である、第2の出力アセンブリと
を含む、電気機械外科システム。
【請求項2】
前記第1の係合キーと前記第1の出力シャフトとは、第1のバネによって結合されており、前記第1のバネは、前記第1の係合キーを前記セレクタカムに向けて付勢するように位置付けられている、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項3】
前記セレクタカムは、前記セレクタカムの前記陥凹に隣接する圧縮表面を含み、前記圧縮表面は、前記第1の係合キーが前記セレクタカムの前記圧縮表面と接触している間に、前記第1の係合キーを前記第1の出力シャフトに向けて押しやり、前記第1のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられている、請求項2に記載の電気機械外科システム。
【請求項4】
前記第1の係合キーは、そこから延びているフランジを含み、前記第1の出力ギアは、内側の歯を含み、前記第1の係合キーの前記フランジは、前記第1の出力ギアと前記第1の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、前記第1の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり、前記係合位置において、前記第1の係合キーの前記フランジは、前記第1の出力ギアの前記内側の歯と前記第1の出力シャフトの前記スロットとに係合され、それによって、前記第1の出力シャフトは、前記第1の出力ギアと共に回転する、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項5】
前記係合解除位置において、前記第1の係合キーの前記フランジは、前記第1の出力ギアが前記第1の出力シャフトに対して回転するように、前記第1の出力シャフトの前記スロットと係合させられており、かつ前記第1の出力ギアから離間されている、請求項4に記載の電気機械外科システム。
【請求項6】
前記セレクタカムの前記陥凹は、テーパ状側壁を含み、前記第1の係合キーは、丸みの付いた先端を含み、前記丸みの付いた先端は、前記セレクタカムが前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動するときに、前記陥凹の前記テーパ状側壁に沿ってカム作用を行うように構成されている、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項7】
前記第2の係合キーおよび前記第2の出力シャフトは、第2のバネによって結合されており、前記第2のバネは、前記第2の係合キーを前記セレクタカムに向けて付勢するように位置付けられている、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項8】
前記セレクタカムは、前記セレクタカムの前記陥凹に隣接する圧縮表面を含み、前記圧縮表面は、前記第2の係合キーが前記セレクタカムの前記圧縮表面と接触している間に、前記第2の係合キーを前記第2の出力シャフトに向けて押しやり、前記第2のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられている、請求項7に記載の電気機械外科システム。
【請求項9】
前記第2の係合キーは、そこから延びているフランジを含み、前記第2の出力ギアは、内側の歯を含み、前記第2の係合キーの前記フランジは、前記第2の出力ギアと前記第2の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、前記第2の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり、前記係合位置において、前記第2の係合キーの前記フランジは、前記第2の出力ギアの前記内側の歯と前記第2の出力シャフトの前記スロットとに係合させられ、それによって、前記第2の出力シャフトは、前記第2の出力ギアと共に回転する、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項10】
前記係合解除位置において、前記第2の係合キーの前記フランジは、前記第2の出力ギアが前記第2の出力シャフトに対して回転するように、前記第2の出力シャフトの前記スロットと係合させられており、かつ前記第2の出力ギアから離間されている、請求項9に記載の電気機械外科システム。
【請求項11】
前記陥凹は、テーパ状側壁を含み、前記第2の係合キーは、丸みの付いた先端を含み、前記丸みの付いた先端は、前記セレクタカムが前記第1の位置と前記第2の位置との間で移動するときに、前記セレクタカムの前記陥凹の前記テーパ状側壁に沿ってカム作用するように構成されている、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項12】
第3の出力シャフトおよび第3の出力ギアを含む第3の出力アセンブリをさらに含み、前記第3の出力シャフトは、第3の係合キーによって前記第3の出力ギアに対して選択的に結合されており、前記第3の出力ギアは、前記第1の出力アセンブリの前記第1の出力ギアと係合させられており、前記第3の係合キーは、前記セレクタが第3の位置にある間に、前記セレクタカムの前記陥凹内に位置付け可能であることにより、前記第3の出力ギアを前記第3の出力シャフトと係合し、前記第3の出力シャフトは、前記第3の出力ギアが前記第3の出力シャフトと係合させられている間に、前記駆動モータの前記駆動ギアの回転に応答して、前記第3の出力ギアと共に回転可能であり、前記第3の出力ギアは、前記セレクタカムが前記第1の位置および前記第2の位置にある間に、前記第3の出力シャフトに対して回転可能である、請求項1に記載の電気機械外科システム。
【請求項13】
前記第3の係合キーおよび前記第3の出力シャフトは、第3のバネによって結合されており、前記第3のバネは、前記第3の係合キーを前記セレクタカムに向けて付勢するように位置付けられている、請求項12に記載の電気機械外科システム。
【請求項14】
前記セレクタカムは、前記セレクタカムの前記陥凹に隣接する圧縮表面を含み、前記圧縮表面は、前記第3の係合キーが前記セレクタカムの前記圧縮表面と接触している間に、前記第3の係合キーを前記第3の出力シャフトに向けて押しやり、前記第3のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられている、請求項13に記載の電気機械外科システム。
【請求項15】
前記第3の係合キーは、そこから延びているフランジを含み、前記第3の出力ギアは、内側の歯を含み、前記第3の係合キーの前記フランジは、前記第3の出力ギアと前記第3の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、前記第3の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり、前記係合位置において、前記第3の係合キーの前記フランジは、前記第3の出力ギアの前記内側の歯と前記第3の出力シャフトの前記スロットとに係合され、それによって、前記第3の出力ギアおよび前記第3の出力シャフトは、一緒に移動する、請求項12に記載の電気機械外科システム。
【請求項16】
前記係合解除位置において、前記第3の係合キーの前記フランジは、前記第3の出力ギアを前記第3の出力シャフトに対して回転させるように、前記第3の出力シャフトの前記スロットと係合させられており、かつ前記第3の出力ギアから離間されている、請求項15に記載の電気機械外科システム。
【請求項17】
電気機械外科システムであって、
近位端および遠位端を有するアダプタアセンブリと、
前記アダプタアセンブリの前記遠位端に対して取り外し可能に結合された装填ユニットと、
前記アダプタアセンブリの前記近位端に対して結合されたハンドルアセンブリであって、前記ハンドルアセンブリは、
駆動モータと、
前記駆動モータに対して結合された駆動ギアと、
陥凹を画定しているセレクタカムと、
前記セレクタギアまで延びているセレクタモータであって、前記セレクタギアは、前記セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように位置付けられている、セレクタモータと、
第1の出力シャフトおよび第1の出力ギアを含む第1の出力アセンブリであって、前記第1の出力ギアは、前記駆動モータの前記駆動ギアと共に回転可能であり、前記第1の出力シャフトは、前記セレクタカムが前記第1の位置にある間に、前記第1の出力ギアと共に回転可能である、第1の出力アセンブリと、
第2の出力シャフトおよび第2の出力ギアを含む第2の出力アセンブリであって、前記第2の出力ギアは、前記第1の出力アセンブリの前記第1の出力ギアと係合させられており、前記第2の出力シャフトは、前記セレクタカムが前記第2の位置にある間に、前記第2の出力ギアと共に回転可能である、第2の出力アセンブリと
を含む、電気機械外科システム。
【請求項18】
前記第1の出力シャフトおよび前記第2の出力シャフトのうちの少なくとも一方は、係合キーによって前記第1の出力ギアおよび前記第2の出力ギアのそれぞれの1つに対して選択的に結合されている、請求項17に記載の電気機械外科システム。
【請求項19】
前記アダプタアセンブリは、バネ装填ボタンまたはバネ装填イジェクタピンのうちの少なくとも一方によって前記ハンドルアセンブリに対して取り外し可能に結合されている、請求項17に記載の電気機械外科システム。
【請求項20】
電気機械外科システムであって、
近位端および遠位端を有するアダプタアセンブリであって、前記近位端は、第1の入力カップラおよび第2の入力カップラを含む、アダプタアセンブリと、
前記アダプタアセンブリの前記遠位端に対して取り外し可能に結合されており、かつ前記アダプタアセンブリの前記第1の入力カップラおよび前記第2の入力カップラに対して動作可能に結合されている装填ユニットと、
前記アダプタアセンブリの前記近位端に対して結合されたハンドルアセンブリと
を含み、
前記ハンドルアセンブリは、
駆動モータと、
前記駆動モータに対して結合された駆動ギアと、
陥凹を画定しているセレクタカムと、
セレクタギアまで延びているセレクタモータであって、前記セレクタギアは、第1の位置と第2の位置との間で、前記セレクタカムを移動させるように位置付けられている、セレクタモータと、
前記駆動モータの前記駆動ギアと共に回転可能な第1の出力ギアと、
前記セレクタカムが前記第1の位置にある間に、前記第1の入力カップラを駆動するように、前記第1の出力ギアと共に回転可能であり、かつ前記アダプタアセンブリの前記第1の入力カップラに対して結合された第1の出力シャフトと、
前記第1の出力ギアと係合させられた第2の出力ギアと、
前記セレクタカムが前記第2の位置にある間に、前記第2の入力カップラを駆動するように、前記第2の出力ギアと共に回転可能であり、かつ前記アダプタアセンブリの前記第2の入力カップラに対して結合された第2の出力シャフトと
を含む、電気機械外科システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2015年12月22日に出願された米国仮特許出願第62/270,804号の利益およびそれに対する優先権を主張するものであり、該米国仮特許出願の全体の開示は、参照により本明細書中に援用される。
【0002】
(技術分野)
本開示は、外科システムに関し、より特定的には、単一モータ駆動部を有する、ハンドヘルド電気機械外科デバイスを含む電気機械外科デバイスと、該電気機械外科デバイスをエンドエフェクタまたは外科装填ユニットに相互接続するためのアダプタアセンブリとを含む、外科システムに関する。
【背景技術】
【0003】
(背景)
多くの外科デバイス製造業者は、外科デバイスを動作および/または操作するための専用の給電式駆動システムを有する製品ラインを開発してきた。多くの場合において、外科デバイスは、再使用可能であり得る給電式ハンドルアセンブリ、エンドエフェクタ、および/または使用前に給電式ハンドルアセンブリに選択的に接続される装填ユニットを含む。給電式ハンドルアセンブリは、エンドエフェクタ、装填ユニット、および/またはハンドルアセンブリが処分され得るように、または、いくつかの場合においては、再使用のために殺菌されるように、使用後に装填ユニットおよび/またはエンドエフェクタから切断され得る。
【0004】
既存の給電式外科デバイスおよび/ハンドルアセンブリの多くと共に使用するための既存のエンドエフェクタの多くは、直線力によって駆動される。例えば、胃腸内吻合手技、端々吻合手技、および横行吻合手技を実行するためのエンドエフェクタまたは装填ユニットの各々は、典型的には、動作させられるために直線駆動力を必要とする。したがって、これらのエンドエフェクタまたは装填ユニットは、電力等を送達するために回転運動を用いる外科デバイスおよび/またはハンドルアセンブリと両立しない。
【0005】
直線駆動エンドエフェクタまたは装填ユニットと、電力を送達するために回転運動を用いる給電式外科デバイスおよび/またはハンドルアセンブリとを両立させることを目的として、直線駆動エンドエフェクタと給電式回転駆動外科デバイスおよび/またはハンドルアセンブリとの間でインターフェースを取るために、または、それらを相互接続するために、アダプタアセンブリが用いられる。
【0006】
したがって、より少数のパーツを組み込み、組み立てのための労力がより少なくて済み、そして最終的には製造および使用のためにより経済的な、外科デバイスおよび/またはアダプタアセンブリを開発する必要性が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示は、外科システムに関し、より特定的には、電気機械外科デバイスをエンドエフェクタまたは装填ユニットに相互接続するための単一モータ駆動部を有する、ハンドヘルド電気機械外科デバイスを含む電気機械外科デバイスを有する外科システムに関する。電気機械外科デバイスは、出力アセンブリおよび単一モータ駆動部の係合を協調させるセレクタモータを支持しているハンドルアセンブリを含む。出力アセンブリは、アダプタアセンブリによって支持されている入力カップラに係合する。入力カップラは、出力アセンブリからの回転力が、エンドエフェクタまたは装填ユニットが1つ以上の機能を実行することを可能にするように、エンドエフェクタまたは装填ユニットに対して動作可能に結合され得る。
【0008】
本開示の局面に従うと、電気機械外科システムは、ハンドルアセンブリと、モータと、セレクタカムと、セレクタモータと、第1の出力アセンブリと、第2の出力アセンブリとを含む。
【0009】
駆動モータは、ハンドルアセンブリにおいて支持され得、かつ駆動ギアまで延び得る。
【0010】
セレクタカムは、陥凹を画定し得る。セレクタカムは、セレクタカムの陥凹に隣接している圧縮表面を含み得る。いくつかの実施形態において、陥凹はテーパ状側壁を含む。
【0011】
セレクタモータは、セレクタギアまで延び得る。セレクタギアは、セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように位置付けられ得る。
【0012】
第1の出力アセンブリは、第1の出力シャフトおよび第1の出力ギアを含む。第1の出力シャフトは、第1の係合キーによって第1の出力ギアに対して選択的に結合されている。第1の出力ギアは、駆動モータの駆動ギアと共に回転可能である。第1の係合キーは、セレクタカムが第1の位置にある間に、セレクタカムの陥凹内に位置付け可能であることにより、第1の出力ギアを第1の出力シャフトと係合する。第1の出力シャフトは、第1の出力ギアが第1の出力シャフトに対して結合されている間に、駆動モータの駆動ギアの回転に応答して、第1の出力ギアと共に回転可能である。第1の出力ギアは、セレクタカムが第2の位置にある間に、第1の出力シャフトに対して回転可能である。
【0013】
第2の出力アセンブリは、第2の出力シャフトおよび第2の出力ギアを含む。第2の出力シャフトは、第2の係合キーによって第2の出力ギアに対して選択的に結合されている。第2の出力ギアは、第1の出力アセンブリの第1の出力ギアと係合させられている。第2の係合キーは、セレクタカムが第2の位置にある間に、セレクタカムの陥凹内に位置付け可能であることにより、第2の出力ギアを第2の出力シャフトと係合する。第2の出力シャフトは、第2の出力ギアが第2の出力シャフトに対して結合されている間に、駆動モータの駆動ギアの回転に応答して、第2の出力ギアと共に回転可能である。第2の出力ギアは、セレクタカムが第1の位置にある間に、第2の出力シャフトに対して回転可能である。
【0014】
いくつかの実施形態において、第1の係合キーおよび第1の出力シャフトは、第1のバネによって結合され得る。第1のバネは、第1の係合キーをセレクタカムに向けて付勢するように位置付けられ得る。セレクタカムの圧縮表面は、第1の係合キーが、セレクタカムの圧縮表面と接触している間に、第1の係合キーを第1の駆動シャフトに向けて押しやり、かつ第1のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられ得る。
【0015】
特定の実施形態において、第1の係合キーは、そこから延びているフランジを含み得、第1の出力ギアは、内側の歯を含み得る。第1の係合キーのフランジは、第1の出力ギアと第1の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、第1の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり得る。係合位置において、第1の係合キーのフランジは、第1の出力ギアの内側の歯および第1の出力シャフトのスロットと係合させられ得、それによって、第1の出力シャフトは、第1の出力ギアと共に回転する。係合解除位置において、第1の係合キーのフランジは、第1の出力ギアが第1の出力シャフトに対して回転するように、第1の出力シャフトのスロットと係合させられ得、かつ第1の出力ギアから離間され得る。
【0016】
第1の係合キーは、セレクタカムが第1の位置と第2の位置との間で移動するときに、セレクタカムの陥凹のテーパ状側壁に沿ってカム作用を行うように構成された丸みの付いた先端を含み得る。
【0017】
特定の実施形態において、第2の係合キーおよび第2の出力シャフトは、第2の係合キーをセレクタカムに向けて付勢するように位置付けられた第2のバネによって結合され得る。セレクタカムの圧縮表面は、第2の係合キーがセレクタカムの圧縮表面と接触している間に、第2の係合キーを第2の出力シャフトに向けて押しやり、かつ第2のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられ得る。
【0018】
いくつかの実施形態において、第2の係合キーは、そこから延びているフランジを含み得、第2の出力ギアは、内側の歯を含み得る。第2の係合キーのフランジは、第2の出力ギアと第2の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、第2の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり得る。係合位置において、第2の係合キーのフランジは、第2の出力ギアの内側の歯および第2の出力シャフトのスロットと係合させられ得、それによって、第2の出力シャフトは、第2の出力ギアと共に回転する。係合解除位置において、第2の係合キーのフランジは、第2の出力ギアが、第2の出力シャフトに対して回転するように、第2の出力シャフトのスロットと係合させられ得、かつ第2の出力シャフトから離間され得る。
【0019】
特定の実施形態において、第2の係合キーは、セレクタカムが第1の位置と第2の位置との間で移動するときに、セレクタカムの陥凹のテーパ状側壁に沿ってカム作用を行うように構成された丸みの付いた先端を含む。
【0020】
電気機械外科システムは、第3の出力シャフトおよび第3の出力ギアを含む第3の出力アセンブリを含み得る。第3の出力シャフトは、第3の係合キーによって第3の出力ギアに対して選択的に結合され得る。第3の出力ギアは、第1の出力アセンブリの第1の出力ギアと係合させられ得る。第3の係合キーは、セレクタカムが第3の位置にある間に、セレクタカムの陥凹内に位置付け可能であり得ることにより、第3の出力ギアを第3の出力シャフトと係合する。第3の出力シャフトは、第3の出力ギアが第3の出力シャフトと係合させられている間に、駆動モータの駆動ギアの回転に応答して、第3の出力ギアと共に回転可能であり得る。第3の出力ギアは、セレクタカムが第1の位置および第2の位置にある間に、第3の出力シャフトに対して回転可能であり得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、第3の係合キーおよび第3の出力シャフトは、第3のバネによって結合され得る。第3のバネは、第3の係合キーをセレクタカムに向けて付勢するように位置付けられ得る。
【0022】
セレクタカムの圧縮表面は、第3の係合キーがセレクタカムの圧縮表面と接触している間に、第3の係合キーを第3の出力シャフトに向けて押しやり、第3のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられ得る。
【0023】
特定の実施形態において、第3の係合キーは、そこから延びているフランジを含み得、第3の出力ギアは、内側の歯を含み得る。第3の係合キーのフランジは、第3の出力ギアと第3の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、第3の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり得る。係合位置において、第3の係合キーのフランジは、第3の出力ギアおよび第3の出力シャフトが一緒に移動するように、第3の出力ギアの内側の歯および第3の出力シャフトのスロットと係合させられ得る。係合解除位置において、第3の係合キーのフランジは、第3の出力ギアが第3の出力シャフトに対して回転するように、第3の出力シャフトのスロットと係合させられ得、かつ第3の出力ギアから離間され得る。
【0024】
本開示の別の局面に従うと、電気機械外科システムは、近位端および遠位端を有するアダプタアセンブリと、アダプタアセンブリの遠位端に対して取り外し可能に結合されたエンドエフェクタと、アダプタアセンブリの近位端に対して結合されたハンドルアセンブリとを含む。アダプタアセンブリは、バネ装填ボタンまたはバネ装填イジェクタピンのうちの一方または両方によって、ハンドルアセンブリに取り外し可能に結合され得る。
【0025】
ハンドルアセンブリは、駆動モータと、駆動モータに結合された駆動ギアと、陥凹を画定しているセレクタカムと、セレクタギアまで延びているセレクタモータとを含む。セレクタギアは、セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動せるように位置付けられ得る。ハンドルアセンブリは、第1の出力アセンブリおよび第2の出力アセンブリをさらに含む。
【0026】
第1の出力アセンブリは、第1の出力シャフトおよび第1の出力ギアを含む。第1の出力ギアは、駆動モータの駆動ギアと共に回転可能であり得る。第1の出力シャフトは、セレクタカムが第1の位置にある間に、第1の出力ギアと共に回転可能であり得る。
【0027】
第2の出力アセンブリは、第2の出力シャフトおよび第2の出力ギアを含む。第2の出力ギアは、第1の出力アセンブリの第1の出力ギアと係合させられ得る。第2の出力シャフトは、セレクタカムが第2の位置にある間に、第2の出力ギアと共に回転可能であり得る。
【0028】
いくつかの実施形態において、第1の出力シャフトおよび第2の出力シャフトのうちの一方または両方は、係合キーによって第1の出力ギアおよび第2の出力ギアのうちのそれぞれの1つに対して選択的に結合されている。
【0029】
本開示のさらに別の局面に従うと、電気機械外科システムは、アダプタアセンブリと、エンドエフェクタと、ハンドルアセンブリとを含む。
【0030】
アダプタアセンブリは、近位端および遠位端を有する。アダプタアセンブリの近位端および遠位端は、第1の入力カップラおよび第2の入力カップラを含み得る。装填ユニットは、アダプタアセンブリの遠位端に対して取り外し可能に結合され得、かつアダプタアセンブリの第1の入力カップラおよび第2の入力カップラに対して動作可能に結合され得る。ハンドルアセンブリは、アダプタアセンブリの近位端に対して結合されている。
【0031】
いくつかの実施形態において、ハンドルアセンブリは、駆動モータと、駆動モータに結合された駆動ギアと、陥凹を画定しているセレクタカムと、セレクタギアまで延びているセレクタモータとを含む。セレクタギアは、セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように位置付けられ得る。ハンドルアセンブリは、駆動モータの駆動ギアと共に回転可能な第1の出力ギアと、セレクタカムが第1の位置にある間に、第1の入力カップラを駆動するように、第1の出力ギアと共に回転可能であり、かつアダプタアセンブリの第1の入力カップラに対して結合されている第1の出力シャフトと、第1の出力ギアと係合させられた第2の出力ギアと、セレクタカムが第2の位置にある間に、第2の入力カップラを駆動するように、第2の出力ギアと共に回転可能であり、かつアダプタアセンブリの第2の入力カップラに対して結合されている第2の出力シャフトとを含み得る。
【0032】
本開示の例示的実施形態のさらなる詳細および局面は、添付図面を参照しながら、以下においてより詳細に記載される。
本明細書は、例えば、以下の項目を提供する。
(項目1)
電気機械外科システムであって、
ハンドルアセンブリと、
上記ハンドルアセンブリにおいて支持され、かつ駆動ギアまで延びている駆動モータと、
陥凹を画定しているセレクタカムと、
セレクタギアまで延びているセレクタモータであって、上記セレクタギアは、上記セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように位置付けられている、セレクタモータと、
第1の出力シャフトおよび第1の出力ギアを含む第1の出力アセンブリであって、上記第1の出力シャフトは、第1の係合キーによって上記第1の出力シャフトに対して選択的に結合されており、上記第1の出力ギアは、上記駆動モータの上記駆動ギアと共に回転可能であり、上記第1の係合キーは、上記セレクタカムが上記第1の位置にある間に、上記セレクタカムの上記陥凹内に位置付け可能であることにより、上記第1の出力ギアを上記第1の出力シャフトと係合し、上記第1の出力シャフトは、上記第1の出力ギアが上記第1の出力シャフトに対して結合されている間に、上記駆動モータの上記駆動ギアの回転に応答して、上記第1の出力ギアと共に回転可能であり、上記第1の出力ギアは、上記セレクタカムが上記第2の位置にある間に、上記第1の出力シャフトに対して回転可能である、第1の出力アセンブリと、
第2の出力シャフトおよび第2の出力ギアを含む第2の出力アセンブリであって、上記第2の出力シャフトは、第2の係合キーによって上記第2の出力ギアに対して選択的に結合されており、上記第2の出力ギアは、上記第1の出力アセンブリの上記第1の出力ギアと係合させられており、上記第2の係合キーは、上記セレクタカムが上記第2の位置にある間に、上記セレクタカムの上記陥凹内に位置付け可能であることにより、上記第2の出力ギアを上記第2の出力シャフトと係合し、上記第2の出力シャフトは、上記第2の出力ギアが上記第2の出力シャフトに対して結合されている間に、上記駆動モータの上記駆動ギアの回転に応答して、上記第2の出力ギアと共に回転可能であり、上記第2の出力ギアは、上記セレクタカムが上記第1の位置にある間に、上記第2の出力シャフトに対して回転可能である、第2の出力アセンブリと
を含む、電気機械外科システム。
(項目2)
上記第1の係合キーと上記第1の出力シャフトとは、第1のバネによって結合されており、上記第1のバネは、上記第1の係合キーを上記セレクタカムに向けて付勢するように位置付けられている、上記項目のいずれかに記載の電気機械外科システム。
(項目3)
上記セレクタカムは、上記セレクタカムの上記陥凹に隣接する圧縮表面を含み、上記圧縮表面は、上記第1の係合キーが上記セレクタカムの上記圧縮表面と接触している間に、上記第1の係合キーを上記第1の出力シャフトに向けて押しやり、上記第1のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目4)
上記第1の係合キーは、そこから延びているフランジを含み、上記第1の出力ギアは、内側の歯を含み、上記第1の係合キーの上記フランジは、上記第1の出力ギアと上記第1の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、上記第1の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり、上記係合位置において、上記第1の係合キーの上記フランジは、上記第1の出力ギアの上記内側の歯と上記第1の出力シャフトの上記スロットとに係合され、それによって、上記第1の出力シャフトは、上記第1の出力ギアと共に回転する、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目5)
上記係合解除位置において、上記第1の係合キーの上記フランジは、上記第1の出力ギアが上記第1の出力シャフトに対して回転するように、上記第1の出力シャフトの上記スロットと係合させられており、かつ上記第1の出力ギアから離間されている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目6)
上記セレクタカムの上記陥凹は、テーパ状側壁を含み、上記第1の係合キーは、丸みの付いた先端を含み、上記丸みの付いた先端は、上記セレクタカムが上記第1の位置と上記第2の位置との間で移動するときに、上記陥凹の上記テーパ状側壁に沿ってカム作用を行うように構成されている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目7)
上記第2の係合キーおよび上記第2の出力シャフトは、第2のバネによって結合されており、上記第2のバネは、上記第2の係合キーを上記セレクタカムに向けて付勢するように位置付けられている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目8)
上記セレクタカムは、上記セレクタカムの上記陥凹に隣接する圧縮表面を含み、上記圧縮表面は、上記第2の係合キーが上記セレクタカムの上記圧縮表面と接触している間に、上記第2の係合キーを上記第2の出力シャフトに向けて押しやり、上記第2のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目9)
上記第2の係合キーは、そこから延びているフランジを含み、上記第2の出力ギアは、内側の歯を含み、上記第2の係合キーの上記フランジは、上記第2の出力ギアと上記第2の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、上記第2の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり、上記係合位置において、上記第2の係合キーの上記フランジは、上記第2の出力ギアの上記内側の歯と上記第2の出力シャフトの上記スロットとに係合させられ、それによって、上記第2の出力シャフトは、上記第2の出力ギアと共に回転する、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目10)
上記係合解除位置において、上記第2の係合キーの上記フランジは、上記第2の出力ギアが上記第2の出力シャフトに対して回転するように、上記第2の出力シャフトの上記スロットと係合させられており、かつ上記第2の出力ギアから離間されている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目11)
上記陥凹は、テーパ状側壁を含み、上記第2の係合キーは、丸みの付いた先端を含み、上記丸みの付いた先端は、上記セレクタカムが上記第1の位置と上記第2の位置との間で移動するときに、上記セレクタカムの上記陥凹の上記テーパ状側壁に沿ってカム作用するように構成されている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目12)
第3の出力シャフトおよび第3の出力ギアを含む第3の出力アセンブリをさらに含み、上記第3の出力シャフトは、第3の係合キーによって上記第3の出力ギアに対して選択的に結合されており、上記第3の出力ギアは、上記第1の出力アセンブリの上記第1の出力ギアと係合させられており、上記第3の係合キーは、上記セレクタが第3の位置にある間に、上記セレクタカムの上記陥凹内に位置付け可能であることにより、上記第3の出力ギアを上記第3の出力シャフトと係合し、上記第3の出力シャフトは、上記第3の出力ギアが上記第3の出力シャフトと係合させられている間に、上記駆動モータの上記駆動ギアの回転に応答して、上記第3の出力ギアと共に回転可能であり、上記第3の出力ギアは、上記セレクタカムが上記第1の位置および上記第2の位置にある間に、上記第3の出力シャフトに対して回転可能である、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目13)
上記第3の係合キーおよび上記第3の出力シャフトは、第3のバネによって結合されており、上記第3のバネは、上記第3の係合キーを上記セレクタカムに向けて付勢するように位置付けられている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目14)
上記セレクタカムは、上記セレクタカムの上記陥凹に隣接する圧縮表面を含み、上記圧縮表面は、上記第3の係合キーが上記セレクタカムの上記圧縮表面と接触している間に、上記第3の係合キーを上記第3の出力シャフトに向けて押しやり、上記第3のバネに対して圧縮力を加えるように位置付けられている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目15)
上記第3の係合キーは、そこから延びているフランジを含み、上記第3の出力ギアは、内側の歯を含み、上記第3の係合キーの上記フランジは、上記第3の出力ギアと上記第3の出力シャフトとを選択的に係合するように、係合解除位置と係合位置との間で、上記第3の出力シャフトにおいて画定されたスロットを通してスライド可能であり、上記係合位置において、上記第3の係合キーの上記フランジは、上記第3の出力ギアの上記内側の歯と上記第3の出力シャフトの上記スロットとに係合され、それによって、上記第3の出力ギアおよび上記第3の出力シャフトは、一緒に移動する、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目16)
上記係合解除位置において、上記第3の係合キーの上記フランジは、上記第3の出力ギアを上記第3の出力シャフトに対して回転させるように、上記第3の出力シャフトの上記スロットと係合させられており、かつ上記第3の出力ギアから離間されている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目17)
電気機械外科システムであって、
近位端および遠位端を有するアダプタアセンブリと、
上記アダプタアセンブリの上記遠位端に対して取り外し可能に結合された装填ユニットと、
上記アダプタアセンブリの上記近位端に対して結合されたハンドルアセンブリであって、上記ハンドルアセンブリは、
駆動モータと、
上記駆動モータに対して結合された駆動ギアと、
陥凹を画定しているセレクタカムと、
上記セレクタギアまで延びているセレクタモータであって、上記セレクタギアは、上記セレクタカムを第1の位置と第2の位置との間で移動させるように位置付けられている、セレクタモータと、
第1の出力シャフトおよび第1の出力ギアを含む第1の出力アセンブリであって、上記第1の出力ギアは、上記駆動モータの上記駆動ギアと共に回転可能であり、上記第1の出力シャフトは、上記セレクタカムが上記第1の位置にある間に、上記第1の出力ギアと共に回転可能である、第1の出力アセンブリと、
第2の出力シャフトおよび第2の出力ギアを含む第2の出力アセンブリであって、上記第2の出力ギアは、上記第1の出力アセンブリの上記第1の出力ギアと係合させられており、上記第2の出力シャフトは、上記セレクタカムが上記第2の位置にある間に、上記第2の出力ギアと共に回転可能である、第2の出力アセンブリと
を含む、電気機械外科システム。
(項目18)
上記第1の出力シャフトおよび上記第2の出力シャフトのうちの少なくとも一方は、係合キーによって上記第1の出力ギアおよび上記第2の出力ギアのそれぞれの1つに対して選択的に結合されている、上記項目に記載の電気機械外科システム。
(項目19)
上記アダプタアセンブリは、バネ装填ボタンまたはバネ装填イジェクタピンのうちの少なくとも一方によって上記ハンドルアセンブリに対して取り外し可能に結合されている、上記項目のいずれか一項に記載の電気機械外科システム。
(項目20)
電気機械外科システムであって、
近位端および遠位端を有するアダプタアセンブリであって、上記近位端は、第1の入力カップラおよび第2の入力カップラを含む、アダプタアセンブリと、
上記アダプタアセンブリの上記遠位端に対して取り外し可能に結合されており、かつ上記アダプタアセンブリの上記第1の入力カップラおよび上記第2の入力カップラに対して動作可能に結合されている装填ユニットと、
上記アダプタアセンブリの上記近位端に対して結合されたハンドルアセンブリと
を含み、
上記ハンドルアセンブリは、
駆動モータと、
上記駆動モータに対して結合された駆動ギアと、
陥凹を画定しているセレクタカムと、
セレクタギアまで延びているセレクタモータであって、上記セレクタギアは、第1の位置と第2の位置との間で、上記セレクタカムを移動させるように位置付けられている、セレクタモータと、
上記駆動モータの上記駆動ギアと共に回転可能な第1の出力ギアと、
上記セレクタカムが上記第1の位置にある間に、上記第1の入力カップラを駆動するように、上記第1の出力ギアと共に回転可能であり、かつ上記アダプタアセンブリの上記第1の入力カップラに対して結合された第1の出力シャフトと、
上記第1の出力ギアと係合させられた第2の出力ギアと、
上記セレクタカムが上記第2の位置にある間に、上記第2の入力カップラを駆動するように、上記第2の出力ギアと共に回転可能であり、かつ上記アダプタアセンブリの上記第2の入力カップラに対して結合された第2の出力シャフトと
を含む、電気機械外科システム。
(摘要)
本開示は、ハンドヘルド電気機械外科デバイスと、外科装填ユニットをハンドヘルド電気機械外科デバイスに接続するためのアダプタアセンブリとを含む外科システムに関する。本記載の電気機械外科デバイスは、単一モータ駆動部を含み、該単一モータ駆動部は、外科装填ユニットを動作させるように、セレクタモータによって協調させられた種々の出力アセンブリを選択的に駆動させる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
添付図面は、本明細書中に組み込まれその一部を構成しており、上で与えられた本開示の一般的な記載および下で与えられる本開示の詳細な説明と一緒に、本開示の実施形態を例証しており、本開示の原理を説明する役割を果たしている。
【0034】
図1図1は、本開示の原理に従う電気機械外科システムの斜視図であり、それに接続された例示的な装填ユニットが、明確化のために、幻想線で示されている。
【0035】
図2図2は、図1の電気機械外科システムのパーツが分離された状態での斜視図である。
【0036】
図3図3は、図1の電気機械外科システムのパーツが分離された状態でのハンドルアセンブリの斜視図である。
【0037】
図4図4は、図3のハンドルアセンブリのハンドル搭載部の拡大斜視図である。
【0038】
図5図5は、図3の歯のルアセンブリのモータアセンブリの拡大斜視図であり、ハンドルアセンブリのハンドルハウジングが、明確化のために、幻想線で示されている。
【0039】
図6図6は、図5のモータアセンブリの拡大斜視図である。
【0040】
図7図7は、図5および6のモータアセンブリの拡大斜視図であり、そのセレクタモータが、明確化のために、幻想線で示されている。
【0041】
図8図8は、図5および6のモータアセンブリの遠位部分の拡大斜視図であり、その駆動モータが、明確化のために、幻想線で示されている。
【0042】
図9図9は、図5〜7のモータアセンブリのセレクタカムの拡大斜視図である。
【0043】
図10図10は、図5〜7のモータアセンブリの出力アセンブリのパーツが分離された状態での斜視図である。
【0044】
図11図11および12は、第1の位置と第2の位置との間を移動する出力アセンブリを図示している、図10の出力アセンブリの進行図である。
図12図11および12は、第1の位置と第2の位置との間を移動する出力アセンブリを図示している、図10の出力アセンブリの進行図である。
【0045】
図13図13は、図1の電気機械外科システムのアダプタアセンブリの拡大後方斜視図である。
【0046】
図14図14は、図13に示されている切断線14−14に沿って切り取られた図13のアダプタアセンブリの断面図である。
【0047】
図15図15は、図13のアダプタアセンブリのアダプタ解放ボタンの拡大斜視図である。
【0048】
図16図16は、図13に示されている切断線16−16に沿って切り取られた図13のアダプタアセンブリの断面図である。
【0049】
図17図17は、図3および13のハンドルおよびアダプタアセンブリのパーツが分離された状態での斜視図である。
【0050】
図18図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
図19図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
図20図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
図21図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
図22図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
図23図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
図24図18〜24は、図13のハンドルアセンブリに接続される図13のアダプタアセンブリを示している進行図である。
【0051】
図25図25は、図1に示されている例示的な装填ユニットの例示的なエンドエフェクタのパーツが分離された状態での斜視図である。
【0052】
図26図26Aおよび26Bは、図1の電気機械外科システムに取り付けられる図25の例示的なエンドエフェクタを図示している進行図である。
【発明を実施するための形態】
【0053】
(詳細な説明)
本開示の電気外科システムは、複数の異なるエンドエフェクタ(各エンドエフェクタは、給電式ハンドヘルド電気機械外科器具による作動および操作のために構成されている)に対する選択的な取り付けのために構成された給電式ハンドヘルド電気機械器具の形態における外科デバイスを含む。特に、本記載の電気機械外科システムは、給電式ハンドヘルド電気機械外科器具を複数の異なるエンドエフェクタに対して相互接続し、これにより、その作動および/または操作をもたらす、アダプタアセンブリを含む。
【0054】
本開示の電気機械外科システム、外科デバイスおよび/またはハンドルアセンブリ、アダプタアセンブリ、および/またはエンドエフェクタ/装填ユニットの実施形態は、図面を参照しながら詳細に記載されており、図面では、同様の参照番号は、いくつかの図の各々において、同一または対応する要素を指している。本明細書中で用いられる場合、「遠位」または「前縁」という用語は、システム、アセンブリ、デバイス、および/またはその構成要素のうちで、ユーザからより遠い部分を参照しており、その一方で、「近位」または「後縁」という用語は、システム、アセンブリ、デバイス、および/またはその構成要素のうちで、ユーザにより近い部分を参照している。本明細書中で用いられる場合、「臨床医」という用語は、医師、看護師、またはその他のケアプロバイダーを参照し、サポート要員を含み得る。本明細書中で用いられる場合、「対象」という用語は、人間の患者または動物を参照している。
【0055】
ここで図1および2を参照すると、 本開示に従う電気機械外科システムは、一般に10として参照されており、給電式ハンドヘルド電気機械器具の形態における外科デバイスまたはハンドルアセンブリ100と、アダプタアセンブリ200とを含んでいる。ハンドルアセンブリ100は、アダプタアセンブリ200との選択的な接続のために構成されており、アダプタアセンブリ200は、エンドエフェクタ302を含む装填ユニット300(例えば、複数回使用または単回使用装填ユニット)に対して取り外し可能に接続するために、および/または、直接的にエンドエフェクタ302に対して取り外し可能に接続するために構成されている。ハンドルアセンブリ100およびアダプタアセンブリ200は、一緒になって、装填ユニット300および/またはエンドエフェクタ302を作動させるように協調し得る。ハンドルアセンブリ100、アダプタアセンブリ200、および装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)は、それらを通る長手方向軸「L」を画定している。
【0056】
簡略化のために、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)は、本明細書中では、外科ステープリング構成要素を含むとして記載されているが、本開示の装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)は、任意のタイプの外科構成要素を含み得るか、または、含むように適合され得る。例えば、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)またはその構成要素は、限定されるものではないが、外科ステープラ、外科クリップアプライヤ、外科把持デバイス等の構成要素のうちの1つ以上を含み得る。
【0057】
図3において見られるように、ハンドルアセンブリ100は、ハンドルハウジング102を含み、該ハンドルハウジングは、ハンドル部分102aと、本体部分102aから横に延びている本体部分102bとを有する。スイッチブロックアセンブリ104は、ハンドル部分102a上に取り外し可能に搭載されており、電気機械外科システム10のいくつかの機能(例えば、発射、回転、関節運動、および/または安全ロックを提供すること等)を作動させるように動作可能な種々のスイッチまたはアクチュエータ104a〜104cを含む。例えば、以下により詳細に記載されるように、アクチュエータ104aは、電気機械外科システム10の構成要素が一緒に結合されている間に、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)を発射するように押圧され得る。実施形態において、アクチュエータ104a〜104cのうちの1つ以上は、電場を生成するために、かつ/または、ハンドルアセンブリ100のハンドルおよび/または本体部分102a、102b内に配置されたセンサに電気信号を通信するために、1つ以上の磁石(図示されていない)に結合され得るか、または、それを支持し得る。電力アセンブリ106は、密閉アセンブリ108によってハンドル部分102a内に搭載される。電力アセンブリ106は、互いに電気的に結合されたバッテリパック106aおよび回路基板106bを含む。回路基板106bは、任意の個数または任意のタイプの電気的構成要素を支持し得、そのような電気的構成要素としては、例えば、インダクタ106c、センサ106d(例えば、Hall効果センサ)、ワイヤ、チップ、抵抗器、コンデンサ等である。これらの電気的構成要素は、互いに、かつ/または、アクチュエータ104a〜104cと電気的に通信し得る。
【0058】
密閉アセンブリ108は、ハンドル部分102aに搭載されており、密閉プレート108a、ツイストロックプレート108b、カバープレート108cを含み、これらは、ハンドル部分102a内に電力アセンブリ106を支持するために一緒に結合している。
【0059】
以下により詳細に記載されるように、駆動アセンブリ110は、本体部分102b内に支持されており、電力アセンブリ106と電気的に通信している1つ以上のアンテナ114、116および1つ以上の回路基板118a、118b(例えば、回路基板106bに対して上述されたような任意の個数および/または任意のタイプの電気的構成要素)を支持している。アンテナ114、116および/または回路基板118a、118b(および/または回路基板106b)は、電気機械外科システム10の構成要素のうちの任意のものの1つ以上に対して有線で結合され得るか、かつ/または、無線で結合され得る。ハンドル搭載部112は、アンテナ114、116および/または回路基板118a、118bに電気的に結合されているモータアセンブリ120をさらに支持しており、それらは、スイッチブロックアセンブリ104のスイッチ104a〜104cのうちの1つ以上の作動に応じて、モータアセンブリ120またはその構成要素を起動するように機能し得る。1つ以上のアンテナ114、116は、例えばクラウド(図示されていない)等の遠隔システムおよび/またはその他の遠隔システム(例えば、コンピュータ、ロボット等)と電気的に通信する(例えば、信号を送信および/または受信する)ように構成され得る。
【0060】
図4において見られるように、ハンドル搭載部112は、それを通る第1の窓112aおよび第2の窓112bと、そこから遠位に延びている整列ピン112cとを画定している。係合歯112dは、それぞれの第1の窓112aおよび第2の窓112bの各々に対して遠位に位置付けられている。各係合歯112dは、そのそれぞれの窓112a、112bに向けて近位にテーパ状になっている遠位表面112eを画定している。各係合歯112dは、近位ショルダー112fをさらに含んでいる。
【0061】
本記載の電気機械外科システム10または損構成要素と組み合され得る、かつ/または交換され得る、あるいは、それと共に用いるように適合された、同様の外科デバイスおよびその構成要素のさらに詳細な記載について、2014年10月22日に出願された米国仮特許出願第62/066,996号、国際公開広報WO2009/039506、および米国特許出願公開第2011/0121049号に対する参照がなされ得、これらの各々の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。
【0062】
ここで図5〜9を参照すると、モータアセンブリ120は、駆動モータアセンブリ122、駆動モータアセンブリ122上に支持された搭載プレート124、搭載部レート124に隣接して駆動モータアセンブリ122上に回転可能に支持されたセレクタカム126、セレクタカム126に対して結合されたセレクタモータ128、および駆動モータアセンブリ122に対して結合された出力アセンブリ130を含む。
【0063】
駆動モータアセンブリ122は、回路基板106b、118a、118b、および/またはアンテナ116に電気的に結合されており、単一モータ122a、モータ122aから遠位に延びているシャフト122b、および駆動ギア122cを含む。シャフト122bは、非円形断面を有する。シャフト122bの断面は、任意の適切な断面構成(例えば、星形、三角形、ヘクサロビュラ、D形状等)を有し得る。駆動ギア122cは、モータ122aの作動に応じて、駆動ギア122cが矢印「A」によって示されているようにシャフト122bと共に回転するように、駆動モータアセンブリ122のシャフト122bを受け取る開口部122dを画定している。開口部122dは、任意の適切な構成を有し得る。実施形態において、開口部122dは、シャフト122bの断面を補完する。駆動ギア122cは、その外面の周りに歯122eをさらに画定しており、該歯は、出力シャフトアセンブリ130に係合していることにより、モータ122aからの駆動力をそれに対して与える。
【0064】
搭載プレート124は、公知の締結技術(例えば、溶接、締め具、プレス嵌め等)を用いて一緒に固定させられている第1の搭載プレート124aおよび第2の搭載プレート124bを含む。例えば、第1の搭載プレート124aおよび第2の搭載プレート124bは、ファスナー124cによって一緒に固定させられ得る。駆動モータアセンブリ122は、第1の搭載プレート124aにおいて形成された拡大された第1の開口124eと、第2の搭載プレート124bにおいて画定された第2の開口124dとを通して延び、第1の開口124eおよび第2の開口124dは、駆動モータアセンブリ122のモータ122aをその内部に受け取り、かつ駆動モータアセンブリ122を支持する。
【0065】
セレクタカム126は、セレクタモータ128に結合されており、第2の搭載プレート124bの遠位表面124fに隣接し、かつそれと接触している、駆動モータアセンブリ122上に搭載されている。図7において見られる矢印「B」によって示されているように、セレクタカム126は、以下にさらに詳細に記載されているように、駆動モータアセンブリ122の周りで半径方向に回転する。図9を参照すると、セレクタカム126は、本体部分126aおよびギア部分126bを含む。ギア部分126bは、本体部分126aに対して固定させられているか、またはそうでなければ、該本体内に形成されており、そこから延びている歯126cを含んでいる。歯126cは、ギア部分126bの周りにおいて弓形構成に配列されて示されているが、任意の適切な構成に配列され得る。セレクタカム126の本体部分126aは、テーパ状側壁126eを有する陥凹126dを画定している。本体部分126aは、ギア部分126bと陥凹126dとの間に位置付けられた圧縮表面126fをさらに含む。
【0066】
図7に示されているように、セレクタモータ128は、セレクタカム126の歯126cと係合させられた歯128bを有しているセレクタギア128aを含んでいるか、または、それを回転可能に支持している。セレクタモータ128は、以下により詳細に記載されるように、駆動モータアセンブリ122の周りにおいて第1の位置、第2の位置、および第3の位置の間でセレクタカム126を回転させるように、セレクタギア128aを回転させる。
【0067】
さらに図8を参照すると、モータアセンブリ120は、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cを有する出力アセンブリ130を含んでいる。
【0068】
図10〜12を参照すると、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130c(図7および8を参照)の各々は、長手方向軸「X」を画定しており、それぞれの出力シャフト132、バネ134、係合キー136、および出力ギア138を含んでいる。出力シャフト132は、シャフト本体132aを含んでおり、該シャフト本体は、その内部にバネ穴132bを画定しており、それに沿ってスロット132cを画定している。出力シャフト132のバネ穴132bは、その内部にバネ134の第1の端部134aを受け取る。出力シャフト132のシャフト本体132aは、その外面の周りで半径方向に延びており、かつ互いに対して離間された位置にある、第1の環状ショルダー132d、第2の環状ショルダー132e、および第3の環状ショルダー132fを含んでいる。シャフト本体132aの第1の環状ショルダー132dは、第2の環状ショルダー132eと第3の環状ショルダー132fとの間に位置付けられており、シャフト本体132aに沿った出力ギア138の軸方向の移動を制限するように機能する。シャフト本体132aの第2の環状ショルダー132eは、第1の環状ショルダー132dおよび第3の環状ショルダー132fに対して遠位に位置付けられており、遠位軸受140aをその上で支持するように機能する。シャフト本体132aの第3の環状ショルダー132eは、第1および第2のショルダー132dおよび132eに対して近位に位置付けられており、近位軸受140bをその上で支持するように機能する(例えば、図8を参照)。出力シャフト132のスロット132cは、ショルダー132dを2つの別個の離散セクション(それらの間に画定された係合キー136のための結合領域133を伴う)に分離するように、バネ134を受け取るシャフト本体132aの開放近位端132gからショルダー132dを通って延びている。出力シャフト132fのスロット132cは、シャフト本体132aの反対側の表面を通って開放しており、第2のショルダー132eに対して隣接して、それの近位に、閉鎖遠位端132hを含んでいる。
【0069】
出力シャフト132は、シャフト本体132aから遠位に延びているドライバヘッド132iを含む。ドライバヘッド132iは、例えば三角形構成、正方形構成、ヘクサロビュラ構成等の任意の適切な非円形構成を有し得る。
【0070】
各出力アセンブリ130の係合キー136は、その近位端において丸みの付いた先端136aを含み、その遠位端においてバネ穴136bを画定している。バネ穴136bは、その内部でバネ134の第2の端部134bを受け取り、出力シャフト132と係合キー136との間でバネ134を支持している。係合キー136は、係合キー136の遠位端の側面から横方向外方に延びているフランジ136c、136dをさらに含んでいる。係合キー136のフランジ136c、136dは、出力シャフト132の反対側で出力シャフト132のスロット132cを通ってスライド可能である。バネ134は、セレクタカム126に向けて近位方向において(例えば、出力シャフト132から離れるように)係合キー136を付勢するように構成されている。
【0071】
各出力アセンブリ130の出力ギア138は、その外面から延びている外側の歯138aと、その内面から出力ギア138を通って画定されている開口部138cへと延びている内側の歯138bとを含んでいる。出力ギア138の隣接する内側の歯138bは、その内部に係合キー136のフランジ136c、136dを選択的に受け取るように離間されている。
【0072】
以下にさらに詳細に記載されているように、図11において見られるように、出力ギア138に対する係合キー136の係合解除位置(例えば、非ロック)において、係合キー136のフランジ136c、136dは、出力ギア138が長手方向軸「X」、係合キー136、および出力シャフト132の周りで、およびそれに対して、矢印「B」によって示されているように回転し得るように、長手方向軸「X」に対して出力ギア138の内側の歯138bから、および該内側の歯に対して遠位に、長手方向にオフセットされている。具体的には、出力ギア138は、係合キー136が係合解除位置にあるときに、係合キー136および出力シャフト132から独立している。
【0073】
図12においてみられるように、出力ギア138に対する係合キー136の係合位置(例えば、ロック)において、係合キー136のフランジ136c、136dは、出力シャフト132のショルダー132dの結合領域133内に部分的に位置付けられている間に、出力ギア138の内側の歯138bの間に部分的に配置されている(例えば、長手方向軸「X」に対して部分的に長手方向に整列させられている)。係合キー136の係合位置において、出力シャフト132および出力ギア138は、一緒にロックされ移動可能である。より具体的には、出力シャフト132、係合キー136、および出力ギア138は、矢印「C1」、「C2」、および「C3」によって示されているように、長手方向軸「X」の周りで一緒に回転する。
【0074】
ここで図13を参照すると、アダプタアセンブリ200は、アダプタアセンブリ200の近位端において近位ハウジング200aを含む。近位ハウジング200aの近位端は、ハンドルアセンブリ100の遠位端に対して選択的に固定させられている。アダプタアセンブリ200は、近位ハウジング200から遠位に延びている遠位ハウジング200bと、遠位ハウジング200bから遠位端まで遠位に延びている外側管200cとを含む。
【0075】
図14を参照すると、アダプタアセンブリ200の近位ハウジング200aは、バネ202a(図19を参照)によってバネ付勢されるイジェクタピン202を支持している。近位ハウジング200aは、ハンドルアセンブリ100(図17を参照)に対するアダプタアセンブリ200の結合中に、ハンドル搭載部112の整列ピン112cを受け取る整列穴204を画定している。近位ハウジング200aは、バネ208によってバネ付勢されたバネ装填ボタン206をさらに支持している。図15において見られるように、バネ装填ボタン206は、角度の付いた表面206cまで延びている突起206a、206bを含んでいる。突起206a、206bは、それぞれ、以下により詳細に記載されるように、アダプタアセンブリ200をハンドルアセンブリ100に対して固定するために、ハンドル搭載部112の窓112a、112b内に受け取り可能である(図4を参照)。
【0076】
さらに図16を参照すると、アダプタアセンブリ200の入力カップラ210は、第1の入力カップラ210a、第2の入力カップラ210b、第3の入力カップラ210cを含み、これらは、近位ハウジング200aによって支持されており、かつ、回転搭載部212aに対して結合されたバネによって矢印「D1」によって示されているように近位方向にバネ付勢される。矢印「D2」によって示されているように、バネ212は、バネ212の付勢力に抗して遠位方向に圧縮され得る。図14において見られるように、各入力カップラ210は、それを通る非円形通路211を画定しており、該非円形通路は、任意の適切な断面構成(例えば、星形、三角形、ヘクサロビュラ、D形状等)を有し得る。図17を参照すると、第1の入力カップラ210a、第2の入力カップラ210、および第3の入力カップラ210cは、それぞれ、ハンドルアセンブリ100の出力シャフト130a、130b、130cを補完するように位置付けられる。
【0077】
引き続き図16を参照すると、第1の入力カップラ210aは、アダプタアセンブリ200の発射シャフト214の近位セグメント214aに対して結合されており、矢印「R1」によって示されているように、第1の入力カップラ210aと共に回転可能である。発射シャフト214は、遠位ハウジング200b内に配置された軸受216によって支持されており、かつ、近位端および遠位端を有するネジ切りされた遠位セグメント214bを含んでいる。ネジ切りされた遠位セグメント214bの近位端は、ネジ切りされたスリーブアセンブリ215に対して結合されており、ネジ切りされた遠位セグメント214bの遠位端は、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)に対して結合されている。
【0078】
ネジ切りされたスリーブアセンブリ215は、張力スリーブ215bに対して螺合された支持スリーブ215aを含む。張力スリーブ215bは、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)に対して結合されたときに、アダプタアセンブリ200の外側管202cの遠位端を操作するように、外側管200cの遠位端まで遠位に延びている接続部材215c(例えば、ケーブル、ロッド等)に対して結合され得る。例えば、接続部材215cは、アダプタアセンブリ200に対して装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)の関節運動を促進するように、ジンバル(図示されていない)等に対して結合され得る。本記載の電気機械外科システム10と共に用いられ得る、または、それと共に用いるように適合された、例示的なジンバルのより詳細な記載は、2014年4月21日に出願された米国特許出願第14/257,063号が参照され得、該米国特許出願の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。
【0079】
アダプタアセンブリ200の第2の入力カップラ210bは、アダプタアセンブリ200の回転シャフト218に対して結合されており、矢印「R2」によって示されているように、回転シャフト218は、第2の入力カップラ210bと共に回転可能である。回転シャフト218は、回転シャフト218の遠位端上に支持された回転ギア218aを含む。回転ギア218aは、遠位ハウジング200bに対して固定させられた回転リングギア220と係合させられている。回転ギア218は、支持フレーム222および回転軸受224によって遠位ハウジング200b内でさらに支持されている。回転軸受224は、遠位ハウジング200bが、第2の入力カップラ210bおよび回転シャフト218の同時の回転に応答して、遠位ハウジング200bが回転することを可能にする。使用中、遠位ハウジング200bが外側管200cに対して固定させられ、外側管200cが装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)に対して結合された状態で、遠位ハウジング200bの回転は、矢印「E」によって示されているように、長手方向軸「L」の周りで装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)を回転させる。
【0080】
アダプタアセンブリ200の第3の入力カップラ210cは、矢印「R3」によって示されているように第3の入力カップラ210cと共に回転可能である関節運動シャフト226の近位端226aに対して結合されている。関節運動シャフト226の遠位端226bは、内側管200dの近位端に対して固定させられた関節運動スリーブ228に対して螺合させられている。アダプタアセンブリ200の内側管200dの遠位端は、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)に対して動作可能に結合されている。関節運動シャフト226の回転に応答して、関節運動スリーブ228は、アダプタアセンブリ200に対する装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)の例えば関節運動等の機能を実行するように、矢印「F」によって示されているように、長手方向軸「L」に沿って軸方向にスライド可能である。
【0081】
ネジ切りされた発射シャフト214、回転シャフト218、および/または関節運動シャフト226の近位端は、以下に詳細に記載されるように、例えば、ハンドルアセンブリ100とアダプタアセンブリ200との結合および/または非結合を促進するために、任意の適切な断面構成(例えば、星形、三角形、ヘクサロビュラ、D形状等)を有し得、バネ212が圧縮状態(例えば、図16における入力カップラ210bのバネ212)と非圧縮状態(例えば、図16における入力カップラ210a、210cのバネ212)との間に位置付けられたときに、それぞれの入力カップラ210の非円形通路211を補完することにより入力カップラ210がそれぞれのシャフト214、218、226の近位端に沿ってスライドすることを可能にし得る。
【0082】
図17〜24において見られるように、ハンドルアセンブリ100およびアダプタアセンブリ200がそれらの接近に応じて結合され得るように、アダプタアセンブリ200をハンドルアセンブリ100に対して固定するために、アダプタアセンブリ200の近位ハウジング200aの構成要素は、ハンドル搭載部112の構成要素と整列させられる。特に、ハンドルアセンブリ100のハンドル搭載部112の整列ピン112cは、アダプタアセンブリ200の近位ハウジング200aの整列穴204内に受け取られ、ハンドルアセンブリ100の第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cは、それぞれ、アダプタアセンブリ200の第1のカップラ210a、第2のカップラ210b、および第3のカップラ210c内に受け取られる。さらに、バネ装填ボタン206のバネ208(図14)が圧縮状態に向けて下向きに圧縮すると、アダプタアセンブリ200のバネ装填ボタン206の角度の付いた表面206cは、ハンドル搭載部112の係合歯112dのテーパ状遠位表面112eに沿ってカム作用する。イジェクタピン202がハンドル搭載部112の圧縮壁112g(図20を参照)に接触すると、イジェクタピン202のバネ202aは、その圧縮状態に向けて圧縮する。バネ装填ボタン206の突起206a、206bが、ハンドル搭載部112の係合歯112dを越えてカム作用すると、バネ装填ボタン206のバネ208は、その非圧縮状態に向けて付勢し、その結果、バネ装填ボタン206の突起206a、206bは、それぞれ、ハンドル搭載部112の第1の窓112aおよび第2の窓112b内に受け取ら得る。バネ装填ボタン206の突起206a、206bが、ハンドル搭載部112のショルダー112fと係合させられた状態で、その圧縮状態におけるイジェクタピン202のバネ202aによって付与されるバネ付勢力が、バネ装填ボタン206の突起206a、206bとハンドル搭載部112のショルダー112fとの間の接触力を増大させることによって係合をさらに増強させ、アダプタアセンブリ200とハンドルアセンブリ100とが一緒に固定されたままであることを可能にする。
【0083】
ハンドルアセンブリ100およびアダプタアセンブリ200を互いから分断するために、ハンドル搭載部112のショルダー112fから突起206a、206bを解放するように、バネ装填ボタン206が押圧され、その結果、バネ202aがイジェクタピン202をその初期拡張状態(例えば、非圧縮)に向けて付勢するので、イジェクタピン202のバネ202aによって付与される圧縮力が、ハンドルアセンブリ100およびアダプタアセンブリ200を分離する。
【0084】
ここで図25を参照すると、例示的なエンドエフェクタ302は、アンビル310およびカートリッジアセンブリ320を含み、これらは、一対のピン315a、315bによって一緒にピン留めされており、開放位置と閉鎖位置との間で移動可能である。アンビル310およびカートリッジアセンブリ320は、ファスナー「F」(例えば、ステープル)の複数の直線列を適用するように協調する。特定の実施形態において、ファスナーは種々のサイズのものであり、特定の実施形態において、ファスナーは、種々の長さ(例えば、約30mm、45mm、および60mmの長さ)または列を有する。
【0085】
カートリッジアセンブリ320は、搭載部分324に対して固定されたベース322と、フレーム部分326と、その組織係合表面において複数のファスナー保持スロット328aおよびナイフスロット328bを画定しているカートリッジ部分328とを含む。搭載部分324は、その近位端上に嵌合表面324a、324bを有しており、フレーム部分326を支持する受け取りチャネル324cをその内部に画定しており、該チャネルは、フレーム部分326、カートリッジ部分328、およびファスナー発射アセンブリ330をその内部において支持している。カートリッジアセンブリ320は、アンビル310に係合する付勢部材340を支持している。
【0086】
ファスナー発射アセンブリ330は、ハンドルアセンブリ100(図1)と電気的に通信している電気接触部材332と、軸受部材334と、ギア部材336と、ネジアセンブリ338とを含んでいる。ネジアセンブリ338は、親ネジ338aと、駆動ビーム338bと、複数のプッシャ部材338dと係合可能な作動スレッド338cとを含んでいる。
【0087】
カートリッジアセンブリ320はまた、一対のプランジャアセンブリ350a、350bを支持している。一対のプランジャアセンブリ350a、350bの各々は、バネ352と、プランジャ354と、各プランジャアセンブリを搭載部分324に対して固定するピン356とを含んでいる。プランジャアセンブリ350a、350bは、搭載部分324内におけるカートリッジ部分328の固定を促進するように、カートリッジ部分328の近位端と協調している。
【0088】
図26Aおよび26Bにおいて見られるように、アダプタアセンブリ200は、遠位ギア200gを有する遠位結合部材200eを含み得、該遠位結合部材は、外側管200cの遠位端に対して固定させられている。結合部材200eおよび遠位ギア200gは、エンドエフェクタ302が、外側管200cの遠位端に対して固定されることを可能にする。
【0089】
本記載の電気機械外科システム10と共に用いられ得る、または、それと共に用いることに適合された、同様のエンドエフェクタ、結合部材、およびその構成要素のより詳細な記載について、2014年4月21日に出願された米国特許出願第14/257,063号に対する参照がなされ得、該米国特許出願の全体の内容は、上述されたように、参照により本明細書中に援用される。
【0090】
再び図1〜25を参照すると、電気機械外科システムの構成要素が一緒に結合されると、ハンドルアセンブリ100のアクチュエータ104a〜104cのうちの1つ以上は、ハンドルアセンブリ100の駆動アセンブリ110が、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)を動作させることを可能にするように操作され得る。
【0091】
セレクタモータ128は、第1の位置または発射状態、第2の位置または回転状態、および第3の位置または関節運動状態の間で、セレクタカム126を回転させるように作動可能である。発射状態、回転状態、および関節運動状態の各々において、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cの他の2つが、セレクタカム126の陥凹126dから分離され、かつ係合解除位置(例えば、圧縮)に配置されている間に、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cのうちの1つは、セレクタカム126の陥凹126d内に受け取られ、係合位置に配置される。
【0092】
係合位置において、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cのそれぞれの出力アセンブリの係合キー136は、それぞれの係合キー136のフランジ136d、136cが、それぞれの出力アセンブリの出力ギア138の内側の歯138bとそれぞれの出力アセンブリ130aの出力シャフト132の結合領域との間に位置付けられるように、それぞれの出力アセンブリの出力シャフト132から延びている。
【0093】
係合解除位置において、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cの出力アセンブリのうちの2つの出力アセンブリの係合キー136の丸みの付いた先端136aは、その2つのそれぞれの出力アセンブリのフランジ136d、136cが、その2つのそれぞれの出力アセンブリの出力ギア138の内側の歯138bから、かつそれに対して遠位にオフセットされるように、セレクタカム126の圧縮表面126fと接触し、それに抗して圧縮される。
【0094】
第1の出力アセンブリ130aの出力ギア138の歯138aが、駆動ギア122cの歯122c、ならびにそれぞれの第2の出力アセンブリ130bおよび第3の出力アセンブリ130cの出力ギア138の歯138aと同時に絡み合った状態で、駆動ギア122cの回転は、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cの全ての出力ギア138を回転させる。しかしながら、係合位置のみにおいて、それぞれの出力アセンブリは、それぞれの出力アセンブリのそれぞれのドライバヘッド132iを駆動し得る。
【0095】
発射状態、回転状態、および関節運動状態の間で変化するために、セレクタモータ128の作動は、駆動モータアセンブリ122の周りでセレクタカム128を回転させ、それによって、係合位置における1つの出力アセンブリ130a、130b、または130cは、係合解除位置へと移動し、2つの係合解除されている出力アセンブリ130a、130b、および/または130cのうちの一方は、係合位置へと移動し、2つの係合解除された出力アセンブリ130a、130b、および/または130cのうちの他方は、第1の係合解除位置から第2の係合解除位置へ移動する。 係合位置と係合解除位置との間の移動(例えば、出力アセンブリ130a、130b、または130cのうちの1つは、係合解除位置から係合位置へと移動し、出力アセンブリ130a、130b、または130cのうちの別の1つは、係合位置から係合解除位置へと移動する)は、それぞれの係合キー136の丸みの付いた先端136aをセレクタカム126の陥凹126dのテーパ状表面126eに沿ってカム作用させる。第1の係合解除位置から第2の係合解除位置への出力アセンブリのうちの1つの移動は、それぞれの出力アセンブリを圧縮状態に維持しながら、第1の出力アセンブリ130a、第2の出力アセンブリ130b、および第3の出力アセンブリ130cのうちの1つの丸みの付いた先端136aにセレクタカム126の圧縮表面126fに沿ってカム作用させる。
【0096】
セレクタカム126の発射状態に関して、アクチュエータ104aが装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)を発射させるために作動させられ得るように、第1の出力アセンブリ130aは、係合位置に配置され、その一方で、第2の出力アセンブリ130bおよび第3の出力アセンブリ130cは、係合解除位置に配置される。より具体的には、アクチュエータ104aの押圧は、モータ122aに駆動ギア122cを回転させる。アクチュエータ104aを押圧する前に、セレクタカム126が回転状態または関節運動状態のうちの一方にある場合、ハンドルアセンブリ100の回路基板118a、118bは、セレクタモータ128と通信することにより、駆動ギア122cを回転させるようにモータ122aを作動させる前に、上述したように、セレクタカム126を発射状態へと回転させる。セレクタカム126が発射状態になると、駆動モータアセンブリ122の駆動ギア122cが回転すると、第1の出力アセンブリ130aの出力ギア138は、第1の出力アセンブリ130aのドライバヘッド132iを回転させるが、第2の出力アセンブリ130bおよび第3の出力アセンブリ130cの出力ギア138は、第2の出力アセンブリ130bおよび第3の出力アセンブリ130cのドライバヘッド132iが回転しないように、それらのそれぞれの出力シャフト132の周りを回転する。第1の出力アセンブリ130aのドライバヘッド132iの回転は、アダプタアセンブリ200の第1の入力カップラ210aを回転させることにより、発射シャフト214を回転させる。発射シャフト214の回転は、エンドエフェクタ302の親ネジ338aを回転させ、アンビルおよびカートリッジアセンブリ310,320に沿って遠位に駆動ビーム338bおよび作動スレッド338cを前進させることにより、ファスナー「F」を発射させる。
【0097】
セレクタカム126の回転状態に関して、アクチュエータ104cが、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)をハンドルアセンブリ100に対して長手方向軸「L」の周りで回転させられ得るように、第2の出力アセンブリ130bは、係合位置に配置され、その一方で、第1の出力アセンブリ130aおよび第2の出力アセンブリ130cは、係合解除位置に配置される。より具体的には、アクチュエータ104cの回転は、モータ122aに駆動ギア122cを回転させる。アクチュエータ104cの回転の前に、セレクタカム126が発射状態または関節運動状態のうちの一方にある場合、ハンドルアセンブリ100の回路基板118a、118bは、駆動ギア122cを回転させるようにモータ122aを作動させる前に、上述したように、セレンクタモータ128と通信することにより、セレクタカム126を回転状態へと回転させる。セレクタカム126が回転状態になると、駆動モータアセンブリ120の駆動ギア122cが回転すると、第2の出力アセンブリ130bの出力ギア138は、第2の出力アセンブリ130aのドライバヘッド132iを回転させるが、第1の出力アセンブリ130aおよび第3の出力アセンブリ130cの出力ギア138は、第2の出力アセンブリ130bおよび第3の出力アセンブリ130cのドライバヘッド132iが回転しないように、それらのそれぞれの出力シャフト132の周りで回転する。第2の出力アセンブリ130bのドライバヘッド132iの回転は、アダプタアセンブリ200の第2の入力カップラ210bを回転させることにより、回転シャフト218を回転させる。回転シャフト218が回転すると、回転シャフト218の回転ギア218aは、回転リングギア220を回し、アダプタアセンブリ200の遠位ハウジング200bおよび外側管200cを回転させる。外側管200cの回転は、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)を長手方向軸「L」の周りで回転させる。
【0098】
セレクタカム126の関節運動状態に関し、第3の出力アセンブリ130cは、係合位置に配置され、その一方で、第1の出力アセンブリ130aおよび第2の出力アセンブリ130bは、係合解除位置に配置され、その結果、アクチュエータ104aが、ハンドルアセンブリ100に対して横方向(例えば、左または右)に移動させられ、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)を長手方向軸「L」に対して、そしてハンドルおよびアダプタアセンブリ100、200に対して関節運動させる。より具体的には、ハンドルアセンブリ100に対するアクチュエータ104aの横方向の移動は、モータ122aに駆動ギア122cを回転させる。アクチュエータ104aを横方向に移動させる前に、セレクタカム126が回転状態または発射状態のうちの一方にある場合、ハンドルアセンブリ100の回路基板118a、118bは、駆動ギア122cを回転させるようにモータ122aを作動させる前に、上述したように、セレクタモータ128と通信することにより、セレクタカム126を関節運動状態へと回転させる。セレクタカム126が関節運動状態になると、駆動モータアセンブリ120の駆動ギア122cが回転すると、第3の出力アセンブリ130cの出力ギア138は、第3の出力アセンブリ130cのドライバヘッド132iを回転させるが、第1の出力アセンブリ130aおよび第2の出力アセンブリ130bの出力ギア138は、第1の出力アセンブリ130aおよび第2の出力アセンブリ130bのドライバヘッド132iが回転しないように、それらのそれぞれの出力シャフト132の周りを回転する。第3の出力アセンブリ130cのドライバヘッド132iの回転は、関節運動シャフト226を回転させるように、アダプタアセンブリ200の第3の入力カップラ210cを回転させる。関節運動シャフト226が回転すると、関節運動スリーブ228は、長手方向軸「L」に沿って軸方向に移動することにより、内側管200dを外側管200cに対して軸方向に移動させ、装填ユニット300(および/またはエンドエフェクタ302)をアダプタアセンブリ200および長手方向軸「L」に対して関節運動させる。
【0099】
本明細書中に記載されている構成要素のうちの任意のものは、強度、耐久性、丈夫さ、重量、腐食に対する抵抗性、製造の容易さ、製造の費用等を考慮に入れて、金属、プラスチック、樹脂、複合材料等から製造され得る。
【0100】
本明細書中に記載されている回転可能構成要素のうちの任意のものは、それらのそれぞれの長手方向軸の周りで時計回り方向および/または半時計周り方向に回転させられ得る。
【0101】
実施形態において、例えば装填ユニットおよび/またはアダプタ等の本明細書中に記載された構成要素のうちの任意のものは、1つ以上のマイクロチップを含み得、そのようなマイクロチップとしては、例えば、ハンドルアセンブリ100の回路基板/コントローラに対して電気的気結合しているワンワイヤマイクロチップ(例えば、カリフォルニア州サンノゼのMAXIM INTEGRATEDTMから入手可能なモデル番号DS2465,DS28E15,および/またはDS2432のマイクロチップ等)の1つ以上のマイクロチップを含み得る。例示的なワンワイヤマイクロチップは、米国特許第6,239,732号に示され記載されており、該米国特許の全体の内容は、参照により本明細書中に援用される。これらのチップのうちの任意のものは、暗号化認証(例えば、SULU ID)を含み得、かつ/またはワンワイヤ互換性を有し得る。
【0102】
当業者は、本明細書中に具体的に記載され添付の図面中に示された構造および方法は、非限定的な例示的な実施形態であること、ならびに、記載、開示、および図面は、特定の実施形態の単なる例示として解釈されるべきであることを理解し得る。したがって、本開示は、記載されたとおりの実施形態に限定されるものではないこと、ならびに、種々のその他の変更および改変が、本開示の範囲および趣旨から逸脱することなしに、当業者によってなされ得ることが理解されるべきである。さらに、特定の実施形態に関連して示されるかまたは記載された要素および特徴は、本開示の範囲から逸脱することなしに特定のその他の実施形態の要素および特徴と組み合され得、ならびに、そのような改変および変形もまた、本開示の範囲内に含まれる。さらに、本開示の主題は、特に示され記載されたものによって限定されるものではない。
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