(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
先端部に接地シューを設けた第1脚体(3A)と第2脚体(3B)を天板(2)の桁方向の両端部にそれぞれ第1枢軸(10A)と第2枢軸(10B)を介して回動自在に枢結し、両脚体を天板から下向きに保持された開脚姿勢と、天板の下側に格納された閉脚姿勢との間で姿勢変更自在とした折畳み作業台であり、
前記第1枢軸(10A)を中心として回動する第1脚体(3A)と、前記第2枢軸(10B)を中心として回動する第2脚体(3B)は、第1脚体を閉脚姿勢とした状態で、該第1脚体の下側に重ねて第2脚体を閉脚姿勢とする構成において、
前記第2脚体(3B)は、接地シュー(6)を設けた先端部から離間する基端部に補助シュー(20)を設けており、
前記第2脚体(3B)の接地シュー(6)と補助シュー(20)は、閉脚姿勢とされたときに下向き面となる座面(18)(21)を形成し、両座面(18)(21)を天板の平面M1とほぼ平行な平面M2に沿って配置するように構成され、
前記接地シュー(6)は、閉脚姿勢とした状態で第1脚体(3A)を保持する保持手段(19)を設けて成ることを特徴とする折畳み作業台。
前記第1枢軸を中心とする第1脚体の回動半径R1と、前記第2枢軸を中心とする第2脚体の回動半径R2を、R1<R2に形成することにより、第1脚体を閉脚姿勢とした状態で、該第1脚体の下側に重ねて第2脚体を閉脚姿勢とするように構成されて成ることを特徴とする請求項1に記載の折畳み作業台。
第1脚体(3A)及び第2脚体(3B)を開脚姿勢とした2台の作業台(1)(1)をそれぞれの第2脚体(3B)が相互に間隔をあけて対向するように配置した状態で、両作業台の天板の間に延長天板(23)を架設する構成において、
前記補助シュー(20)は、延長天板(23)の下面及び側面に係止可能に臨む係止手段(22)を設けて成ることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の折畳み作業台。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1により提案した作業台は、脚体を折畳んだ状態で運搬保管等のために床上に設置するとき、閉脚姿勢とされた下側の脚体が床面に当接状態で載置されるので、アルミニウム等から成る金属製の脚体が損傷するおそれがある。
【0006】
また、運搬保管等のために複数台の作業台を折畳み状態で積層するとき、下側の作業台の天板の上に、上側の作業台の閉脚姿勢とされた脚体を載置することになるが、その際、上側の作業台の脚体が下側の作業台の天板に対してバランス良く当接した状態で載置されず、積層状態が不安定であり崩れやすい問題がある。しかも、この場合も、相互に当接する天板と脚体が損傷するおそれがある。
【0007】
更に、運搬等に際して、折畳まれた作業台の天板の下側で閉脚姿勢とされた脚体がガタツキを生じ、騒音等の問題がある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決した折畳み作業台を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、本発明が手段として構成したところは、先端部に接地シューを設けた第1脚体と第2脚体を天板の桁方向の両端部にそれぞれ第1枢軸と第2枢軸を介して回動自在に枢結し、両脚体を天板から下向きに保持された開脚姿勢と、天板の下側に格納された閉脚姿勢との間で姿勢変更自在とした折畳み作業台であり、前記第1枢軸を中心として回動する第1脚体と、前記第2枢軸を中心として回動する第2脚体は、第1脚体を閉脚姿勢とした状態で、該第1脚体の下側に重ねて第2脚体を閉脚姿勢とする構成において、前記第2脚体は、接地シューを設けた先端部から離間する基端部に補助シューを設けており、前記第2脚体の接地シューと補助シューは、閉脚姿勢とされたときに下向き面となる座面を形成し、両座面を天板の平面M1とほぼ平行な平面M2に沿って配置するように構成され、
前記接地シューは、閉脚姿勢とした状態で第1脚体を保持する保持手段を設けて成る点にある。
【0010】
本発明の実施形態は、前記第1枢軸を中心とする第1脚体の回動半径R1と、前記第2枢軸を中心とする第2脚体の回動半径R2を、R1<R2に形成することにより、第1脚体を閉脚姿勢とした状態で、該第1脚体の下側に重ねて第2脚体を閉脚姿勢とするように構成している。
【0011】
前記第2脚体の接地シュー
に設けられた保持手段は、第1脚体の下面及び側面を
保持することが好ましく、この際、保持手段は、第1脚体の下面及び側面に弾接される弾性材により形成することが好ましい。
【0012】
第1脚体及び第2脚体を開脚姿勢とした2台の作業台をそれぞれの第2脚体が相互に間隔をあけて対向するように配置した状態で、両作業台の天板の間に延長天板を架設する構成において、前記補助シューは、延長天板の下面及び側面に係止可能に臨む係止手段を設けていることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、第1脚体3A及び第2脚体3Bを閉脚姿勢とすることにより作業台1を折畳んだ状態で、下側に位置する第2脚体3Bは、天板2の平面M1に対して、接地シュー6の座面18と補助シュー20の座面21を前記平面M1とほぼ平行な平面M2に沿わせられるので、折畳み状態の作業台1を水平な床面に設置したときは、前記座面18、21を床面に載置することにより、第2脚体3Bが直接床面に当接することを防止することができ、また、折畳み状態とされた複数の作業台1を積層するときは、上側の作業台1における第2脚体3Bの前記座面18、21を下側の作業台1の天板2に載置することにより、該第2脚体3Bと天板2の相互接触を防止することができる。しかも、その際、順次積層される作業台1の天板2が床面と平行な水平面を保持した状態で積層されるので、横ずれ移動による崩れ落ちを生じることも好適に防止される。
【0014】
この際、接地シュー6により保持手段19を形成すれば、作業台1を折畳んだ状態で、下側から閉脚姿勢とされる第2脚体3Bに設けた接地シュー6の保持手段19により、上側で閉脚姿勢とされた第2脚体3Aの下面及び側面を保持することができるので。運搬等に際して、第1脚体3Aがガタツキ等を生じることはない。
【0015】
しかも、折畳まれた作業台1は、第2脚体3Bの補助シュー20の座面21と接地シュー6の座面を床面に安定設置した状態で、その上に第1脚体3Aを介して天板2が水平状態に支持されているので、天板2の床上高さをLHとした踏み台として使用することが可能である。
【0016】
更に、前記補助シュー20は、係止手段22を形成しておけば、2台の作業台1、1の間に延長天板23を架設したとき、該延長天板23の下面及び側面に係止することにより、係止状態で好適に支持することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を詳述する。
【0019】
図1に示すように、作業台1は、矩形の天板2を備え、図示のX方向を桁方向、Y方向を妻方向として、桁方向の両端部に第1脚体3Aと第2脚体3Bを設けている。この桁方向は、天板2が長方形とされている場合は、長手方向をX方向の桁方向とすることが好ましいが、図示のようなほぼ正方形とされている場合は、任意の方向をX方向の桁方向とすれば良い。尚、天板2は、床材2aの桁方向に延びる両側部に側面部材2bを設け、妻方向に延びる両側部に端面部材2cを設けている。
【0020】
第1脚体3A及び第2脚体3Bは、何れも、踏桟4により連結された一対の柱脚5、5を備え、各柱脚5の先端部に接地シュー6を設けている。接地シュー6は、図例のように柱脚5、5が伸縮脚5a、5aを備える場合は、該伸縮脚5aの先端部に設けられる。
【0021】
第1脚体3A及び第2脚体3Bは、それぞれ天板2の桁方向の両端部と柱脚5の上端部の間に折畳み機構7A、7Bを設けており、天板2から下向きに保持された開脚姿勢(
図1(A))と、天板2の下側に格納された閉脚姿勢(
図1(B))との間で姿勢変更自在とされている。
【0022】
(第1脚体)
図2に示すように、第1脚体3Aの折畳み機構7Aは、天板2の側面部材2bに固設された支持ブラケット8Aと、柱脚5の上端部側面に固設された枢支ブラケット9Aを第1枢軸10Aにより回動自在に枢結しており、これにより第1枢軸10Aを中心として第1脚体3Aを開脚姿勢と閉脚姿勢の間で回動させるように構成すると共に、開脚姿勢及び閉脚姿勢とされた状態で、両ブラケット8A、9Aを回動不能にロックするロック機構11Aを設けている。
【0023】
ロック機構11Aは、天板2の下側から支持ブラケット8Aを貫通して延びるロッド12を備え、該ロッド12の先端部12aを枢支ブラケット9Aの開脚ロック孔13aと閉脚ロック孔13bに選択的に挿通させるように構成されている。ロッド12は、天板2の下側から操作可能な操作部12bを備えると共に、スプリング14により先端部12aを前記孔に挿通させる方向に付勢されている。
【0024】
従って、作業者が前記操作部12bを介してロッド12をスプリング14に抗して図示矢印の方向に移動すると、ロックが解除され、前述のように第1脚体3Aと共に枢支ブラケット9Aを第1枢軸10Aの廻りに回動させることができる。
【0025】
そこで、第1枢軸10Aを中心として回動することにより、第1脚体3Aを開脚姿勢としたときは、前記開脚ロック孔13aがロッド12の先端部12aに臨むので、スプリング14により付勢されたロッド12の先端部12aが開脚ロック孔13aに挿通され、開脚姿勢を保持する。反対に、第1脚体3Aを閉脚姿勢としたときは、前記閉脚ロック孔13bがロッド12の先端部12aに臨むので、スプリング14により付勢されたロッド12の先端部12aが閉脚ロック孔13bに挿通され、閉脚姿勢を保持する。
【0026】
(第2脚体)
図3に示すように、第2脚体3Bの折畳み機構7Bは、天板2の側面部材2bに固設された支持ブラケット8Bと、柱脚5の上端部側面に固設された枢支ブラケット9Bを第2枢軸10Bにより回動自在に枢結しており、これにより第2枢軸10Bを中心として第2脚体3Bを開脚姿勢と閉脚姿勢の間で回動させるように構成すると共に、開脚姿勢及び閉脚姿勢とされた状態で、両ブラケット8B、9Bを回動不能にロックするロック機構11Bを設けている。
【0027】
ロック機構11Bは、上述の第1脚体3Aに関して設けられたロック機構11Aと同様の構成であるから、同一符号で示すことにより、重複説明を省略する。上記と同様に、作業者が操作部12bを介してロッド12をスプリング14に抗して図示矢印の方向に移動すると、ロックが解除され、第2脚体3Bと共に枢支ブラケット9Bを第2枢軸10Bの廻りに回動させることができる。第2脚体3Bを開脚姿勢としたときは、ロッド12の先端部12aが開脚ロック孔13aに挿通され、開脚姿勢を保持し、第2脚体3Bを閉脚姿勢としたときは、ロッド12の先端部12aを閉脚ロック孔13bに挿通され、閉脚姿勢を保持する。
【0028】
(接地シュー)
図3及び
図4(A)に基づいて、第2脚体3Bの柱脚5に装着された接地シュー6を説明する。図示の柱脚5と反対側に位置する第2脚体3Bの柱脚5に装着された接地シュー6は、相互に対称形状に形成されている。以下、桁方向のX方向に関する柱脚5の外側をX1、内側をX2として説明し、妻方向のY方向に関する柱脚5の外側をY1、内側をY2として説明する。
【0029】
接地シュー6は、
図3及び
図4(A)に示すように、柱脚5の先端部を挿着させる有底ボックス状の挿着部15と、該挿着部15からY2方向に向けて延びる延長部16を備えており、挿着部15に柱脚5の先端部を挿入した状態でボルト等の固着具により固着されている。
図3に示す第2脚体3Bの柱脚5に装着された接地シュー6に関して、
図4(A)の(a)はX1側から見た斜視図、(b)は反対のX2側から見た斜視図を示している。前記挿着部15及び延長部16は、図示のように脚体を開脚姿勢としたとき底面を構成することにより床面に接地される接地面17を形成し、前記X1側の側面は、
図6に示すように第2脚体3Bが閉脚姿勢として折畳まれたとき下向きとされることにより、床面に載置される座面18を形成している。
【0030】
図例の実施形態は、第2脚体3Bの柱脚5、5に対して対称に構成した本発明の接地シュー6、6が装着され、これと同一の共通部品とした本発明の接地シュー6、6が第1脚体3Aの柱脚5、5にも装着されている。しかしながら、第1脚体3Aの柱脚5、5には、本発明以外の公知等の接地シューを装着しても良い。
【0031】
前記接地シュー6の延長部16は、凹部16aを介して離間されたX1側の分厚い支持壁16bとX2側の薄い保持壁16cを形成しており、前記接地面17を構成する底壁16dにより両壁16b、16cを連結している。
【0032】
前記接地シュー6の挿着部15は、X2側で前記保持壁16cから突出する保持突部15aを備えており、該保持突部15aの表面を凹入する凹部15bを形成している。
【0033】
(保持手段)
第1脚体3Aと第2脚体3Bを閉脚姿勢として折畳んだとき、第2脚体3Bの柱脚5に装着された接地シュー6は、前記保持突部15aと保持壁16cにより、第1脚体3Aの柱脚5を保持する保持手段19を構成している。
図6に示すように、先に閉脚姿勢とされた第1脚体3Aの柱脚5(5Aで示す)に対して、その後に閉脚姿勢とされた第2脚体3Bの柱脚5(5Bで示す)は、下側から重ねられると共に、接地シュー6の保持手段19を上向きとして柱脚5Aを保持する。この際、前記保持壁16cが柱脚5Aの下面を保持し、前記保持突起15aが柱脚5Aの外側面を保持することにより、柱脚5Aを上下左右にガタツキが生じないように保持する。
【0034】
前記接地シュー6は、ゴム等の弾性材により一体成形されていることが好ましく、これにより、前記保持壁16cが柱脚5Aの下面に弾接され、前記保持突起15aが柱脚5Aの外側面に弾接されるので、保持手段19により、柱脚5Aを弾性的に保持することができる。
【0035】
(補助シュー)
図3及び
図4(B)に示すように、第2脚体3Bの柱脚5の基端部(図示の上端部)には補助シュー20が設けられている。補助シュー20は、柱脚5のX1側の表面に重ねられた状態で上下方向に延びる基板部20aと、該基板部20aの下部からY2方向に屈折して延設された屈折部20bと、前記基板部20aのY1側の側縁からX2方向に延設された舌片部20cを備えており、前記屈折部20b及び舌片部20cにより柱脚5のX1側の側面とY1側の側面を抱持した状態でボルト等の固着具により固着されている。
【0036】
前記基板部20aと屈折部20bのX1側の表面は、
図6に示すように第2脚体3Bが閉脚姿勢として折畳まれたとき下向きとされることにより、床面に載置される座面21を形成している。
【0037】
補助シュー20は、前記屈折部20bの上縁部の横向き縁部22aと、前記基板部20aのY2側の側縁部の縦向き縁部22bにより係止手段22を構成しており、後述するように延長天板23が設けられたとき、
図8に示すように、延長天板23の側面部材23bの下面が前記横向き縁部22aに係止可能に臨み、該側面部材23bの側面が前記縦向き縁部22bに係止可能に臨むように構成している。
【0038】
(作用)
作業台1は、
図1(A)に示すように、第1脚体3A及び第2脚体3Bを天板2から下向きに保持した開脚姿勢とすることにより使用され、これにより、作業者は、天板2に搭乗して高所作業を行うことができる。作業台1を使用せず運搬保管等に供するときは、
図1(B)に示すように、第1脚体3A及び第2脚体3Bを天板2の下側に格納された閉脚姿勢とすることにより、コンパクトに折畳むことができ、複数台の作業台1を上下に積層することが可能である。
【0039】
折畳みは、
図5に示すように、先に、第1脚体3Aを第1枢軸10Aの廻りに回動させることにより閉脚姿勢とした後、第2脚体3Bを第2枢軸10Bの廻りに回動させることにより第1脚体3Aの下側に重ねられるように閉脚姿勢とする。
【0040】
このような重ねられた閉脚姿勢を可能にするため、前記第1枢軸10Aを中心とする第1脚体3Aの回動半径R1と、前記第2枢軸10Bを中心とする第2脚体3Bの回動半径R2は、R1<R2となるように形成されている。つまり、枢支ブラケット8Aの第1枢軸10Aは、第1脚体3Aからの離間距離(R1)を短くする位置に設けられ、枢支ブラケット8Bの第2枢軸10Bは、第2脚体3Bからの離間距離(R2)を長くする位置に設けられている。図示実施形態の場合、更に、第1枢軸10Aよりも第2枢軸10Bが高さHで示すように下位の位置に設けられており、これにより、前記回動半径の差(R2−R1)が比較的小さい場合でも、閉脚姿勢とした第1脚体3Aの下側に第2脚体3Bを重ねた状態でほぼ水平とされた閉脚姿勢となるように回動することが可能になる。
【0041】
第1脚体3A及び第2脚体3Bを閉脚姿勢とすることにより作業台1を折畳んだ状態で、下側に位置する第2脚体3Bは、
図6(A)に示すように、天板2の平面M1に対して、接地シュー6の座面18と補助シュー20の座面21を前記平面M1とほぼ平行な平面M2に沿わせられている。このため、折畳み状態の作業台1を水平な床面に設置したとき、前記座面18、21が床面に載置されるので、アルミニウム等の金属製の第2脚体3Bが床面に当接することを防止できると共に、床面に対して天板2が平行な水平面に沿って設置される。そこで、折畳み状態とされた複数の作業台1を積層する場合、上側の作業台1における第2脚体3Bの前記座面18、21が下側の作業台1の天板2に好適に載置され、アルミニウム等の金属製とされた第2脚体3Bと天板2の相互接触を好適に防止し、しかも、順次積層される作業台1の天板2が床面と平行な水平面を保持した状態で積層されるので、横ずれ移動による崩れ落ちのおそれがない。
【0042】
作業台1を折畳んだ状態で、
図6(B)に示すように、下側の第2脚体3Bにおける接地シュー6は、保持手段19により、上側の第2脚体3Aにおける柱脚5の下面及び側面を好適に保持する。従って、運搬等に際して、第1脚体3Aがガタツキ等を生じることはない。
【0043】
更に、折畳まれた作業台1は、
図6に示すように、第2脚体3Bの補助シュー20の座面21と接地シュー6の座面を床面に安定設置した状態で、その上に第1脚体3Aを介して天板2が水平状態に支持されているので、天板2の床上高さをLHとした踏み台として使用することが可能である。この際、天板2は、第2脚体3Bの補助シュー20の直上に位置して枢支ブラケット9Bにより支持され、第2脚体3Bの接地シュー6の直上に位置して保持手段19により保持された第1脚体3Aと枢支ブラケット9Aにより支持されているので、荷重に対して強固に耐えることができる。
【0044】
(延長天板)
開脚姿勢とした2台の作業台1、1を並設することにより高所作業を行う場合、
図7に示すように、2台の作業台1、1の天板2の間に延長天板23を架設することにより、作業床の面積を拡張させることが行われている。
【0045】
延長天板23は、作業台1の天板2の規格に適応するものとして提供され、床材23aの桁方向に延びる両側部に側面部材23bを設け、妻方向の端面部材23cから桁方向に突出する重合板23dを延設している。
【0046】
延長天板23を作業台1に連結する際は、
図7(B)(C)に示すように、延長天板23の重合板23dの先端部を作業台1の天板2に重ね、下向きのピン24を天板2の縦孔25に挿入係止すると共に、延長天板23の床材23aの下側にスプリング26を介して摺動自在に設けられたロッド27の先端部を端面部材23cから挿出させることにより、該ロッドの先端部を作業台1の端面部材2cに設けられた横孔28に挿入係止する。
【0047】
本発明の作業台1は、延長天板23を架設する場合、2台の作業台1、1をそれぞれの第2脚体3Bが相互に間隔をあけて対向するように配置し、その状態で、上述の方法により延長天板23を連結する。
【0048】
2台の作業台1、1の相互に対向する第2脚体3Bは、それぞれ補助シュー20を設けているので、
図8に示すように、該補助シュー20の係止手段22が延長天板23の側面部材23bの下面及び側面を係止可能とする。即ち、係止手段22を構成する横向き縁部22aが側面部材23bの下面に係止可能に臨まされ、縦向き縁部22bが側面部材23bの外側面に係止可能に臨まされる。
【0049】
従って、延長天板23の荷重による下向きに変形は、横向き縁部22aが係止することにより防止され、延長天板23の横方向(Y方向)の位置ずれは、縦向き縁部22bが係止することにより防止される。
【0050】
補助シュー20により形成された係止手段22は、図示実施形態の場合、延長天板23の側面部材23bの下面及び側面に係止可能に臨むように構成しているが、作業台1に延長天板23を連結した状態で、側面部材23bの下面及び側面に当接係止するように構成しても良い。
【0051】
更に、図示の構成は、補助シュー20を第2脚体3Bに設けた実施形態を示しているが、第1脚体3Aにも同様の補助シュー20を設けても良い。