(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記連結係合部は、前記各ブロック体と別体に設けられて前記係合受部へ取り付けられた連結部材によって形成されていることを特徴とする請求項1に記載のブロック装置。
前記レール係合部と前記レールとの係合によって、前記ブロック体のレール長手方向の垂直方向への移動が規制されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブロック装置。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施の形態を図面に基づき具体的に説明する。
図面において、1はブロック装置である。
ブロック装置1は複数のブロック体2とレール3と連結部材4とを備えており、設置面Gへ設置させる各ブロック体2を前記レール3や連結部材4を介して連結させている
具体的には、前記ブロック装置1は、設置面Gへレール3を設置させ、このレール3の上方へ複数のブロック体2を取り付けることで、レール3の長手方向へ複数のブロック体2を並設させると共に、レール3を介して前記各ブロック体2を連結させている。
また、並設させた複数のブロック体2を貫通させて前記連結部材4を取り付けることで、この連結部材4を介して前記各ブロック体2を連結させている。
尚、
図1のブロック装置1の連結部材4は、前記ブロック体2の内側に配置させているので、
図1に示されていない。以下、レール3の長手方向に直交する方向のうちの一方向を幅方向とし、長手方向と幅方向に直交する方向を縦方向とする。
【0015】
図2は
図1のブロック装置1のブロック体2を示す斜視図であり、
図3は
図2の正面図であり、
図4は
図3のA−A断面図である。
ブロック体2は、前面23、後面24、側面25、側面26、上面21、下面22を備える箱状の外形に形成させている。
ブロック体2の幅方向に間隔をあけて配置させた前記側面25、26は、縦方向上方に至るほど幅方向の間隔が小さくなされるように傾斜状に設けた傾斜部25a、26aをそれぞれ備えており、前記ブロック体2を略台形箱状の外形に設けている。
また、前記前面23及び後面24はそれぞれ長手方向に対して垂直に配置させ、前記上面21及び下面22はそれぞれ縦方向に対して垂直に配置させている。即ち、前記前面23及び後面24は、前記上面21及び下面22に対して垂直に配置させている。
【0016】
前記ブロック体2の下面22には、上方へ窪む溝部27を形成させている。
前記溝部27はブロック体2の長手方向に沿って形成させており、前面23から後面24へ至るブロック体2の全長に亘って設けている。
前記溝部27は矩形の断面形状に形成させており、具体的には下方から上方に至るほど溝幅の大きさが大きくなる蟻溝状に形成させている。
【0017】
前記ブロック体2には、ブロック体2を長手方向へ貫通する丸穴形状の穴部28を形成させており、前記穴部28は前面23と後面24とにそれぞれ円形に開口している。
前記穴部28と溝部27は、ブロック体2の幅方向中央に配置させ、それぞれ長手方向に対して平行に形成させている。
【0018】
前記ブロック体2は、上面21、下面22、前面23、後面24、側面25、26で構成される外面の内側に中空部Sを有する中空箱状に設けている。ブロック体2は、中空部Sと外側を連通させる開口(図示せず)から水や砂などを供給して前記中空部Sへ充填させることで、ブロック体2の重量や剛性を調整することができる。
【0019】
図5は
図1のブロック装置1のレール3を示す斜視図である。
前記レール3は、長手方向の全長に亘り断面形状を同一に形成した長尺体であり、基部31と、この基部31から上方へ突出させた突部33と、前記基部31から下方へ突出させた挿入部32とを設けている。
【0020】
前記レール3の基部31は、両面を縦方向へ向けた平板状に形成させており、この基部31の幅方向の両端から縦方向下方へ平板状の挿入部32をそれぞれ延設させている。
換言すると、前記レール3は、基部21と各挿入部23をそれぞれ溝型鋼のウェブとフランジのように配置させて設けている。
【0021】
前記レール3の前記突部33は、前記ブロック体2の溝部27の内側へ挿入可能な大きさに形成させている。
具体的には、溝部33は、幅方向の大きさを前記溝部27の溝幅に対応した大きさに形成し、縦方向の大きさを溝部27の深さに対応した大きさに形成している。
【0022】
前記突部33は、前記基部31の上面から上方へ突出する縦板34を備えており、縦板34は幅方向に間隔をあけて2個1組に配置させて設けている。
また、突部33は、前記各縦板34の上端にそれぞれ接続する横板35を備えている。
前記各縦板34は、上方に至るほど幅方向の間隔が大きくなるような傾斜状に設けており、具体的には、蟻溝状に形成させたブロック体2の溝部27の内側面に対応する角度に傾斜させている。
【0023】
図6は
図5のレール3を設置面Gへ設置させる前の状態を示す図である。
前記レール3は、下方へ突出する各挿入部32を設置面Gへ挿入させて設置させるように設けている。
図6において、設置面Gには各挿入部32を挿入可能な2個1組の挿入溝g1を設けた状況を示しており、路面を設置面Gとしてレール3を設置させるとき、前記各挿入溝g1はアスファルトカッターを用いることで設置面Gへ容易に設けることができる。
【0024】
図7は
図6のレール3を設置面Gへ設置させた状態を示す図である。
前記レール3は、各挿入部32を設置面Gの前記各挿入溝g1へ挿入させ、基部31の下面を設置面Gへ当接させた状態で設置させている。
図7のレール3は、上方へ持ち上げることで設置面Gから取り外し可能に設置させているが、挿入部32と挿入溝g1の間の隙間に接着剤やモルタルなどの固定材を充填させて、設置面Gから取り外し不能に設置させてもよい。
また、前記基部31に貫通穴を設け、ここへ設置面Gに固定させたアンカーボルトを挿通させて、このアンカーボルトを介してレール3を設置面Gへ強固に固定させても良い。
【0025】
図8は
図7のレール3へ
図2、3のブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
ブロック体2は、下面22に形成した溝部27の内側へ突部33を挿入させてレール3へ取り付けるように設けており、突部33の端に位置させたブロック体2をレール3の長手方向へ移動させて突部33を溝部27へ挿入させるように設けている。
【0026】
前記ブロック体2は、下面22を側面25、26の下端よりも若干上方に位置するように形成させている。このため、ブロック体2をレール3へ取り付けた状態において、側面25、26の下端が設置面Gへ当接するとともに、レール3の基部31がブロック体2の下面23の下方に生じる隙間に収納されるように設けている。
【0027】
前記ブロック体2は、溝部27を突部33へ係合するレール係合部として機能するように設けており、溝部27の内側へ突部33を挿入させることで、溝部27と突部33が係合状態となる。
具体的には、溝部27はその内側面がレール3の突部33の各縦板34の外側面の近傍に位置するように形成しており、溝部27へ突部33を挿入させた係合状態において、ブロック体2に幅方向へ向かう力が加えられたときに、溝部27の内側面が縦板34へ当接してブロック体2の移動を規制し、ブロック体2のレール3からの脱離を抑制する。
また、前記レール3は、突部33の上端における幅方向の大きさを、前記ブロック体2の溝部27の下端における溝幅の大きさよりも大きく設けている。
このため、溝部27へ突部33を挿入させた係合状態において、ブロック体2に上方へ向かう力が加えられたときに、溝部27の内側面が縦板34へ当接してブロック体2の移動を規制し、ブロック体2のレール3からの脱離を抑制する。
即ち、レール係合部となされる前記溝部27を突部33へ係合させることで、ブロック体2の幅方向及び縦方向への移動を抑制でき、換言すると、ブロック体2のレール長手方向に対する垂直方向への移動を規制でき、レール3からの脱離を抑制できる。
【0028】
図9は
図1のブロック装置1の連結部材4を示す斜視図である。
連結部材4は前記ブロック体2に形成した穴部28へ挿通可能な長尺体であり、穴部28の内径よりも若干小さな外径の円筒形状の金属管で形成している。
前記連結部材4は、前記ブロック体2の長手方向の大きさよりも大きな長尺体に形成しており、複数のブロック体2の各穴部28へ挿通可能に形成している。具体的には、
図9の連結部材4は、前記ブロック体2の長手方向の大きさの3.5倍程度の大きさに形成している。
【0029】
図10は
図8のブロック体2へ
図9の連結部材4を取り付けた状態を示す斜視図である。
前記連結部材4は、穴部28へ挿入させてブロック体2へ取り付けるように設けており、
図10に示す連結部材4は、その両端をそれぞれ穴部28から突出させてブロック体2へ取り付けている。
前記ブロック体2は、穴部28を連結部材4へ係合させる係合受部として機能するように設けており、穴部28の内側へ連結部材4を挿入させることで、穴部28と連結部材4とが係合状態となる。
穴部28と係合状態となされた連結部材4は、その外面が穴部28の内面へ当接することで、幅方向及び縦方向への移動が規制される。即ち、ブロック体2の係合受部である穴部28へ係合した連結部材4は、長手方向の垂直方向への移動が規制される。
【0030】
前記ブロック体2は、レール係合部である溝部27と係合受部である前記穴部28とをそれぞれ長手方向に対して平行に形成させているので、溝部27を突部33へ係合させてレール3へ取り付けたブロック体2の穴部28はレール3の長手方向と平行に配置される。
このため、前記連結部材4は、レール3の長手方向に配置させた複数のブロック体2の各穴部28へそれぞれ挿通させて取り付けることができ、具体的には、最大4個のブロック体2の穴部28へ1個の連結部材4を挿通させて取り付けることができるように設けている。
【0031】
図10では、レール3へ取り付けたブロック体2の長手方向に、他のブロック体2Bを取り付けて並設させる状況を示している。
前記レール3にブロック体2を取り付ける場合、最初に前記突部33の端に位置する取付位置APにブロック体2Bを配置させ、次にレール3の長手方向へ移動させることで、溝部27へ突部33が挿入されてブロック体2がレール3へ取り付けられる。このとき、前記ブロック体2Bは、溝部27へ突部33を挿入させた係合状態で、レール3上を滑らせて長手方向へ移動させることができる。
【0032】
ブロック体2の穴部28へ取り付けた前記連結部材4は、その穴部28から突出させた部分を他のブロック体2の穴部28へ挿入させて係合させる連結係合部を構成するように設けている。
前記レール3へ複数のブロック体2を並設させる場合、あらかじめレール3へ連結係合部を形成するように連結部材4を係合させたブロック体2を配置し、さらに、溝部27を突部33へ係合させた他のブロック体2を長手方向へ移動させて前記ブロック体2へ接近させて、その穴部28へ前記連結部材4を挿入させて連結させることができる。前記各ブロック体2は、溝部27とレール3の突部33との係合によって、レール3の長手方向に対する垂直方向への移動が規制されるので、レール3へ係合させた2個のブロック体2を接近させると、一方のブロック体2へ取り付けた連結部材4からなる連結係合部の位置と、他方のブロック体2の穴部28からなる係合受部の位置とが一致し、両者を容易に係合させることができる。
換言すると、連結係合部を備えるブロック体2と、係合受部を備える他のブロック体2とを、それぞれレール3へ係合させると共にレール3上を滑らせて接近させることで、前記連結係合部と係合受部とを容易に係合させることができる。
前記連結部材4を穴部28へそれぞれ挿入させて係合させた各ブロック体2は、この連結部材4を介して連結される。
【0033】
連結部材4を介して他のブロック体2へ連結させたブロック体2は、前記連結部材4と係合受部である穴部28との係合によって、幅方向及び縦方向を含む長手方向の垂直方向への移動が規制される。このため、前記ブロック体2へ車両などが接触しても、前記方向への移動に起因するレール3からの脱離を抑制できる。
更に、前記各ブロック2は、レール係合部である溝部27が前記レール3の突部33へ係合しているので、前記ブロック体2の前記長手方向の垂直方向への移動が効果的に規制され、前記方向への移動に起因するレール3からの脱離が抑制できる。
【0034】
図11は設置面Gへ設置させたレール3へブロック体2を取り付ける前の状態を示す図である。
図11では、間隔をあけて直線状に配置させた2個のレール3を設置面Gへ設置させており、各レール3は各々の挿入部32を設置面Gへ挿入させて設置されている。
また、各レール3の各突部33の端の間隔はブロック体2の長手方向の大きさと略同じ大きさに形成しており、前記各突部33の間に前記ブロック2の取付位置APを設けている。
【0035】
図11の各レール3へブロック体2を取り付ける方法は、最初に、ブロック体2を各レール3の間に設けた取付位置APへ配置させる。
次に、前記ブロック体2をレール3の上で長手方向へ移動させ、ブロック体2の溝部27へレール3の突部33を挿入させながら希望の設置位置へ配置させる。
レール3へ取り付けるブロック体2は、その穴部28へ前記連結部材4を挿入させて係合させる。
【0036】
図12は
図11のレール3へブロック体2を取り付けて連結部材4を取り付けた状態を示す図である。
前記各レール3にはブロック体2を1個づつ取り付けており、各ブロック体2はレール係合部となされる溝部27の内側にレール3の突部33を挿入させて係合している。
また、各ブロック体2はその穴部28へ連結部材4をそれぞれ取り付けており、各連結部材4は、係合受部となされる穴部28へ挿入されて係合すると共に、その両端を前記ブロック体2からそれぞれ突出させている。
図12や後述する
図13〜16に示すブロック体2は、下方の斜線部分が溝部27とレール3とが係合している部分を表し、上方の斜線部分が穴部28と連結部材4とが係合している部分を表している。
【0037】
前記ブロック体2から突出させた連結部材4は、他のブロック体2の穴部28を係合可能な連結係合部として機能する。
他のブロック体2を係合させる場合、最初に図中の取付位置APへ他のブロック体2を配置し、次にレール3上を滑らせて長手方向へ移動させることで、前記連結部材4が前記他のブロック体の穴部28へ挿入されて係合し、連結部材4を介して各ブロック体2が連結される。
図13は
図12のレール3へ他のブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
図13では、各レール3へブロック体2をそれぞれ3個づつ取り付けた状態を示している。
図13の各ブロック体2は、レール係合部である溝部27をレール3の突部33へ係合させると共に、係合受部である穴部28を連結部材4へ係合させて隣接する他のブロック体2に連結している。
尚、前記各ブロック体2へ挿入させた前記連結部材4は、前記取付位置AP側の端部をブロック体2の穴部28の開口付近に配置させている。また、ブロック体2の穴部28から突出させた連結部材4の逆側の端部の位置は操作位置OPとしており、その説明は後述する。
【0038】
図14は
図13の取付位置APへブロック体2を配置させた状態を示す図である。
前記取付位置APは、ブロック体2の長手方向の大きさと略同じ大きさに形成しており、前記取付位置APへ配置させたブロック体2の両端は、両側に配置させた他のブロック体2の端の近傍にそれぞれ配置される。
この状態で、前記操作位置OPへ端部を突出させた前記各連結部材4を操作し、それぞれ長手方向へ移動させて、逆側の端部を取付位置APへ配置させたブロック体2の穴部28へ挿入させることで、このブロック体2を隣接する他のブロック体2へ連結させ、取付位置APへ設置させることができる。
【0039】
図15は
図14の取付位置APへ配置させたブロック体2に連結部材4を係合させた状態を示す図である。
前記取付位置APへ設置させたブロック体2は、レール係合部である溝部27とレール3との係合はなされないが、係合受部である穴部28へ係合させた連結部材4によって長手方向の垂直方向への移動が規制されて、設置位置からの脱離を抑制できる。
図15において、前記各連結部材4は、前記操作位置OP側の端部をそれぞれブロック体2の穴部28の内側へ位置させているが、この穴部28に係止部材(図示せず)を取り付けることで、連結部材4の長手方向への移動を規制している。
これにより、前記取付位置APへ設置させたブロック体2の穴部28から前記連結部材4が抜けて、このブロック体2が設置位置から外れるような問題が抑制できる。
図15では、2箇所の操作位置OPの間に7個のブロック体2を連結させて設置させた状況を示している。
【0040】
図11〜15では、図中に表した各レール3の突部33の端に前記取付位置APを設け、ここから各ブロック体2をレール3へ取り付ける状況を示しているが、各レール3の逆側の端に取付位置APを設け、上記と同様の方法でレール3へブロック体2を取り付けることができる。
図16は
図15のレール3へ更に他のブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
図示された各レール3の突部33の端とは逆側の端に取付位置APを設け、上記と同様の方法でレール3とこの取付位置APとへブロック体2を設置させた場合、図中の操作位置OPは、突出する連結部材4の端をブロック体2の穴部28の内側へ移動させた後に、ブロック体2が配置されない状態となされる。
この操作位置OPは、取付位置APに配置するブロック体2の内側へ挿入させる連結部材4を操作するためのものであるため、その大きさはブロック体2の長手方向の大きさの半分程度に設けられる。
前記操作位置OPはそのままブロック体2が設置されない隙間としてもよいが、ここへ規制部材Cを設置させることができる。
【0041】
図16は、各操作位置OPへ標識柱からなる規制部材Cを取り付ける状況を示している。
図16に示す規制部材Cは、下端をレール3の突部33へ上方から挿入させて、レール3上へ着脱可能に設置させるように設けており、このように規制部材Cを取り付けて構成されるブロック装置1は
図1に示す状態となされる。
レール3上に規制部材Cを取り付けることで、ブロック体2へ力が加わり長手方向へ移動しようとしたときに、ブロック体2の端が前記規制部材Cへ当接して、その移動を抑制することができる。
【0042】
前記規制部材Cは、レール3へ取り付けた状態において、ブロック体2の穴部28の延長上に位置するように設けている。
具体的には、標識柱からなる規制部材Cの柱部分が前記穴部28の延長上に配置される。
このため、ブロック体2の穴部28に取り付けた係止部材が外れてしまい、穴部28に係合する前記連結部材4が長手方向へ移動しようとしたときに、連結部材4の端が前記規制部材Cへ当接してその移動を抑制することができる。即ち、連結部材4が穴部28から抜けだし、ブロック体2が設置位置から外れるような問題を防止できる。
【0043】
前記ブロック装置1は、各ブロック体2を連結させる連結部材4の移動を前記規制部材Cと前記係止部材で規制しているが、前記規制部材Cをレール3から取り外すと共に前記係止部材を穴部28から取り外せば、上記と逆の操作を行い、各ブロック体2を設置位置から取り外すことができる。即ち、規制部材Cと係止部材とを取り外せば、前記各連結部材4を長手方向へ移動させて前記取付位置APへ設置させたブロック体2の穴部28から抜き出し、このブロック体2を容易に設置位置から取り外すことができる。
【0044】
前記取付位置APに設置させたブロック体2を取り外すことで、各レール3上に取り付けたブロック体2についても、長手方向へ移動させて前記取付位置APから容易に取り外すことができる。
具体的には、レール3上で滑らせながらブロック体2を長手方向へ移動させて取付位置APへ位置させることで、係合受部である穴部28と連結係合部である連結部材4との係合が解除されると共に、レール係合部である溝部27とレール3の突部との係合が解除されて、ブロック体2を取り外すことができるようになされる。
【0045】
前記ブロック装置1は、設置面Gへ設置させたレール3と連結部材4とを用いて前記レール3の長手方向に沿って複数のブロック体2を設置させるように設けているが、上記のようにしてブロック体2を設置位置から取り外せば、レール3のみが設置面Gに設置された状態となされる。
このとき、前記レール3は設置面Gより上方へ突部33を突出させているが、突部33の設置面Gからの突出高さを8cmに設けているので、前記レール3を設置面Gへ設置させた状態でも、自動車などの車両の車輪が突部33を乗り越えて、レール3上を容易に通過することができる。
前記レール3は、設置面Gへ設置された状態でも突部33の上方を車両が通過可能にするために、前記突部33の設置面Gからの突出高さを車両の最低地上高以下に設けることが好ましく、具体的には9cm以下に設けるのが好ましい。
【0046】
図17は本発明に係るブロック装置1の実施の他の一形態を示す図である。
図17に示すブロック装置1は、レール3及び連結部材4の長手方向の大きさ以外は、
図1〜16に示すブロック装置1と同じ形状に形成したブロック体2、レール3、連結部材4、規制部材Cを利用している。
【0047】
図17のブロック装置1は、レール3へ取り付けるブロック体2と連結部材4の個数と、規制部材Cの取付位置が、
図1〜16に示すブロック装置1と異なる主な事項である。
具体的には、1個のレール3へ取り付けた6個のブロック体2を、前記レール3と1個の連結部材4とを介して連結させており、規制部材Cをブロック体2の取付位置AP付近のレール3上へ設置させるように設けている。
【0048】
図17に示すブロック装置1のブロック体2は、
図1〜16に示すブロック体2と同様の方法でレール3へ取り付けることができる。
即ち、最初に前記ブロック体2をレール3の突部33の端に位置させた取付位置APへ配置させ、次に溝部27の内側へ突部33を挿入させたブロック体2をレール3上を滑らせるようにして長手方向へ移動させて、希望の設置位置へ配置させると共に、その穴部28へ連結部材4を挿入させて連結係合部を構成させる。
そして、前記取付位置APへ配置させた他のブロック体2を同じようにレール上を滑らせるようにして長手方向へ移動させことで、レール係合部である溝部27をレール3の突部33へ係合させる。更にこの他のブロック体2を前記ブロック体2へ接近させることで、連結部材4からなる連結係合部をその対応する位置に配置された穴部28へ挿入させて、係合させることができる。
この手順を繰り返し、ブロック体2を並設させ、各ブロック体2の穴部28内へ収納させた前記連結部材4を穴部28へ取り付けた係止部材(図示せず)によって連結部材4の長手方向への移動を規制する。更に、両端に配置させたブロック体2の近傍のレール3へ規制部材Cを取り付けることによって、ブロック体2の長手方向への移動や連結部材4の長手方向への移動を規制部材Cによって抑制させる。
図17に示すブロック装置1は、前記取付位置APへブロック体2を設置させないので、連結部材4を長手方向へ移動させる操作を行うための前記操作位置OPを設ける必要がない。
【0049】
図18は本発明に係るブロック装置1の実施の他の一形態を示す図である。
図18に示すブロック装置1は、レール3及び連結部材4の長手方向の大きさ以外は、
図1〜16や
図17に示すブロック装置1と同じ形状に形成したブロック体2、レール3、連結部材4、規制部材Cを利用している。
【0050】
図18のブロック装置1は、端部を突き合わせた複数のレール3へ複数のブロック体2を取り付けて並設させると共に、前記各ブロック体2を複数の連結部材4で連結させている。更に、前記ブロック体2の長手方向への移動を抑制するための規制部材Cをレール3上ではなく、前記レール3の突部33の端に位置する取付位置APの設置面Gへ設置させるように設けている。
【0051】
図18に示すブロック装置1は、規制部材Cをレール3上ではなく、設置面Gへ設置させた点が
図1〜16や
図17に示す各ブロック装置1と異なっている。
図18に示すブロック装置1は、規制部材Cを取付位置APへ設置させることで、長手方向へ向かう力を受けて移動するブロック体2を規制部材Cへ当接させて、その移動を抑制するように設けている。
また、ブロック体2の穴部28の延長上に規制部材Cを位置させることで、前記連結部材4の長手方向への移動を規制する係止部材(図示せず)が穴部28から外れた場合でも、前記連結部材4の長手方向への移動を規制部材Cへ当接させて抑制することができる。
【0052】
図19は本発明に係るブロック装置1のブロック体2の実施の他の一形態を示す縦断面図である。
図19に示すブロック体2は、連結部材4を挿入させて係合させる穴部28の構造のみが、
図1〜16に示すブロック装置1のブロック体2と異なる事項である。
具体的には、
図19に示すブロック体2は、係合受部となされる前記穴部28を貫通穴ではなく、円形の有底穴に形成して、前面23と後面24とにそれぞれ設けている。
【0053】
図20は
図19のブロック体2へ係合させて用いる連結部材4を示す斜視図である。
図20に示す連結部材4は、その長さのみが
図1〜16に示すブロック装置1の連結部材4と異なる事項である。
具体的には、
図20に示す連結部材4は、
図19のブロック体2の穴部28の長手方向の大きさの2倍程度の大きさに形成している。
即ち、
図20の連結部材4は、一方の端を
図19のブロック体2の穴部28へ挿入させれば他方の端部が穴部28から突出して前記連結係合部を形成するように設けている。
また、隣接して設置させた2個のブロック体2の各穴部28へ、連結部材4の両方の端部をそれぞれ挿入させたときに、連結部材4全体が各穴部28の内側に収納されるように設けている。
【0054】
図21は設置面Gへ設置させたレール3へ
図19のブロック体2を取り付ける前の状態を示す図である。
図21に示すレール3は、
図1〜16に示すブロック装置1のレール3と同一の形状に形成しており、
図11に示すレールと同一の配置で設置させている。
即ち、
図21に示す各レール3は、間隔をあけて直線状に配置させており、挿入部32を設置面Gへ挿入させて設置させている。
また、各レール3の各突部33の端の間隔をブロック体2の長手方向の大きさと略同じ大きさとしており、前記各突部33の間に前記ブロック2の取付位置APを設けている。
【0055】
図21の各レール3へ
図19のブロック体2を取り付ける方法は、
図11に示す各レール3へブロック体2を取り付ける方法と同様であり、最初にブロック体2を前記取付位置APへ配置させ、次に前記ブロック体2をレール3上を滑らせるようにして長手方向へ移動させて、ブロック体2の溝部27をレール3の突部33へ挿入させながら希望の設置位置へ配置させる。
このとき、後述する操作位置OPとなされる位置には、ブロック体2から突出させた連結部材4の端ではなくブロック体2を配置させる。また、取付位置AP側の穴部28へ
図20の連結部材4を挿入させて係合させる。
【0056】
図22は
図21のレール3へブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
図22の各ブロック体2は、穴部28へ係合させた連結部材4を取付位置APへ向けて突出させて、他のブロック体2の穴部28を係合可能な連結係合部を形成している。
図22において、取付位置APへ他のブロック体2を配置し、溝部27を突部33へ係合させながらレール3上を滑らせて長手方向へ移動させれば、前記連結部材4がその対応する位置に配置された穴部28へ挿入されて係合し、この連結部材4を介して各ブロック体2が連結される。
更に、連結させた前記ブロック体2の取付位置AP側の穴部28へ連結部材4を取り付けることで、他のブロック体2の穴部28へ連結可能な連結係合部を形成することができる。
【0057】
上記の操作を繰り返すことで、
図22のレール3へ他のブロック体2を取り付けることができる
図23は
図22のレール3へ更にブロック体2を取り付けて連結させた状態を示す図である。
図23の各ブロック体2は、
図13に示すブロック体2と同様に、レール係合部である溝部27をレール3の突部33へ係合させると共に、係合受部である穴部28を連結部材4へ係合させて隣接する他のブロック体2へ連結させている。
図22〜23や、後述する
図24〜26に示すブロック体2は、下方の斜線部分が溝部27とレール3とが係合している部分を表し、上方の斜線部分が穴部28と連結部材4とが係合している部分を表している。
図23に示す各ブロック体2は、前記取付位置APとは逆側の端に配置させたブロック体2が操作位置OPに位置するように取り付けている。
また、取付位置AP側の端に配置させたブロック体2を、穴部28から突出させた連結部材4が取付位置APに位置しないように取り付けている。
【0058】
図24は
図23の取付位置APへブロック体2を配置させた状態を示す図である。
この状態で、前記各レール3へ取り付けた各ブロック体2を前記取付位置AP側へ移動させることで、取付位置APへ配置させたブロック体2の穴部28へ連結部材4を挿入させて係合させることができる。
【0059】
図25は
図24の取付位置APへ配置させたブロック体2に連結部材4を係合させた状態を示す図である。
図25に示す前記取付位置APへ設置させたブロック体2は、
図15に示す取付位置APへ設置させたブロック体2と同様に、レール係合部である溝部27とレール3との係合はなされないが、係合受部である穴部28へ係合させた連結部材4によって長手方向の垂直方向への移動が規制され、設置位置からの脱離を抑制できる。
【0060】
図25に示すレール3は、図中に表した端とは逆側の端に前記取付位置APを設ければ、上記と同様の方法でレール3へブロック体2を取り付けることができる。
図26は
図25のレール3へ更に他のブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
上記と同様の方法でブロック体2を取り付け、更にその取付位置APへ配置させたブロック体2の穴部28へ連結部材4を挿入させる場合、
図1〜16に示すブロック装置1と同様に、前記操作位置OPの位置にブロック体2が配置されない状態となされる。
そして、
図1〜16に示すブロック装置1と同様に、この操作位置OPのレール3上に規制部材Cを取り付けることで、ブロック体2へ力が加わり長手方向へ移動しようとしたときに、ブロック体2の端が前記規制部材Cへ当接して、その移動を抑制することができる。
また、ブロック体2の穴部28へ取り付けた係止部材が外れてしまった場合でも、連結部材4の長手方向への移動を規制部材Cによって抑制できる。
【0061】
前記ブロック装置1は、前記規制部材Cをレール3から取り外し、レール3上の各ブロック体2を前記操作位置OP側へ移動させて前記取付位置APへ設置させたブロック体2から連結部材4を抜き出すことで、このブロック体2を容易に取付位置APから取り外すことができる。
【0062】
取付位置APへ設置させたブロック体2を取り外すことで、各レール3上に取り付けた他のブロック体2についても、長手方向へ移動させて前記取付位置APから容易に取り外すことができる。
具体的には、取付位置APのブロック体2を取り外してブロック装置1を
図23の状態とし、レール3に取り付けたブロック体2から取付位置AP側の連結部材4を取り外し、レール3上で滑らせながらブロック体2を長手方向へ移動させて取付位置APへ位置させることで、係合受部である穴部28と連結係合部である連結部材4との係合が解除され、更にレール係合部である溝部27とレール3の突部との係合が解除されて、ブロック体2を取り外すことができるようになされる。
【0063】
図19に示すブロック体2と
図20に示す連結部材4を用いたブロック装置1は、
図21〜26に示す配置で設置させるものに限らず、他の配置で設置させてもよい。
例えば、
図17や
図18に示すブロック装置1のように、取付位置APへブロック体2を取り付けずに、取付位置AP近傍のレール3上や取付位置APの設置面Gへ規制部材Cを取り付けるように設けても良い。
また、
図18に示すブロック装置のように複数のレール3の端を突き合わせて配置させてもよい。
【0064】
図27は本発明に係るブロック装置1のブロック体2の実施の他の一形態を示す斜視図であり、
図28は
図27のブロック体2の縦断面図である。
図27に示すブロック体2は、前面23へ穴部28を設けず、穴部28に対応する位置に長手方向へ突出する連結係合部29を一体的に形成している点が
図19に示すブロック体2と異なる事項である。
前記連結係合部29は円柱形状の外形に形成させており、その外径を穴部28の内径よりも若干小さく設けた円柱形状に形成し、その突出の大きさを穴部28の深さより若干小さく設けている。
換言すると、
図27に示すブロック体2は、
図19のブロック体2の前面23の穴部28へ
図20の連結部材4を挿入させて係合させた状態と同様の外形に形成している。
【0065】
図29は設置面Gへ設置させたレール3へ
図27のブロック体2を取り付ける前の状態を示す図である。
図29に示すレール3は、
図11や
図21に示すレール3と同一の形状に形成させると共に、同一の配置で設置させている。
【0066】
図29の各レール3へ
図27のブロック体2を取り付ける方法は、
図11や
図21に示す各レール3へブロック体2を取り付ける方法と同様であり、ブロック体2はその連結係合部29を取付位置APへ向けてレール3へ取り付ける。
同じ手順を繰り返して、新たにレール3へ取り付けた他のブロック体2を前記ブロック体2へ接近させれば、連結係合部29と穴部28の位置が一致しているので、容易に両者を係合させて各ブロック体2を連結させることができる。
【0067】
図30は
図29のレールへブロック体を複数取り付けた状態を示す図である。
図30の各ブロック体2は、
図23に示すブロック体2と同様に配置している
即ち、各ブロック体2は、レール係合部である溝部27をレール3の突部33へ係合させている。
また、前記のように、連結係合部29と穴部28とを係合させている。
図30や、後述する
図31〜34に示すブロック体2は、下方の斜線部分が溝部27とレール3とが係合している部分を表し、上方の斜線部分が穴部28と連結係合部29とが係合している部分を表している。
【0068】
図31は
図30の取付位置APへブロック体2cを配置させた状態を示す図である。
図31に示すブロック体2cは、
図27に示すブロック体2ではなく、
図19に示すブロック体2と同一の形状に形成している。
即ち、前記ブロック体2cは、連結係合部29を備えず、前面23及び後面24にそれぞれ係合受部となされる穴部28を形成している。
この状態で、前記レール2上に取り付けた各ブロック体2を取付位置APへ向かって移動させることで、ブロック体2cの各穴部28へ連結係合部29を挿入させて、連結させることができる。
【0069】
図32は
図31の取付位置APへ配置させたブロック体2に連結係合部29を係合させた状態を示す図であり、
図33は
図32のレール3へ更に他のブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
図32に示す各レール3は、
図25〜26に示すブロック装置1と同様に、レール3の逆側の端に取付位置APを設け、上記と同様の手順で他のブロック体2及びブロック体2cを取り付けることができる。
操作位置OPとしてブロック体2が配置されない状態となされたレール3上に規制部材Cを取付可能である点も、
図26のブロック装置1と同様である。
【0070】
図33に示すブロック装置1は、
図26のブロック装置1と同様に、前記規制部材Cをレール3から取り外し、レール3上の各ブロック体2を前記操作位置OP側へ移動させて前記取付位置APへ設置させたブロック体2cから連結係合部29を抜き出すことで、このブロック体2c取付位置APから取り外し、レール3上に取り付けた各ブロック体2を取り外すことができる。このとき、レール3上で滑らせながらブロック体2を長手方向へ移動させて取付位置APへ位置させることで、係合受部である穴部28と連結係合部である連結部材4との係合が解除され、更にレール係合部である溝部27とレール3の突部との係合が解除されて、ブロック体2を取り外すことができるようになされる点も
図21〜26に示すブロック装置1と同様である。
【0071】
図27に示すブロック体2を用いたブロック装置1は、
図29〜33に示す配置で設置させるものに限らず、他の配置で設置させてもよい。
例えば、
図17や
図18に示すブロック装置1のように、取付位置APへブロック体2を取り付けずに、取付位置AP近傍のレール3上や取付位置APの設置面Gへ規制部材Cを取り付けるように設けても良い。
また、
図18に示すブロック装置のように複数のレール3の端を突き合わせて配置させてもよい。
【0072】
図34は設置面Gへ設置させたレール3へ
図27のブロック体2を取り付けた他の状態を示す図である。
図29〜33に示す配置では、前面23及び後面24にそれぞれ穴部28を備えるブロック体2cを用いることで、連結させたブロック体2の連結係合部29を全て穴部28の内側へ収納させているが、
図34に示すブロック装置1のブロック体2のように、ブロック体2の連結係合部29を突出させた状態でブロック装置1を形成してもよい。
【0073】
図35はブロック装置1のレール3の他の一形態を示す斜視図である。
図35に示すレール3は、設置面へ設置させたときに設置面より上方に位置して突出する突部33の形状のみが、
図1〜34に示す各ブロック装置1のレール3と異なる事項である。
即ち、
図35に示すレール3は、平板状の基部31と、基部31から下方へ突出させた挿入部32と、基部31から上方へ突出させた突部33を設けており、各挿入部32を設置面Gへ設けた挿入溝g1へ挿入させ、基部31の下面を設置面Gへ当接させて、設置面Gへ設置させるように設けている。
また、前記突部33は、前記ブロック体2の溝部27の内側へ挿入可能な大きさに形成させている。
【0074】
前記突部33は、前記基部31から縦方向上方へ垂直に突出する縦板34で構成しており、縦板34は幅方向に間隔をあけて2個1組に配置させて設けている。
前記突部33は、幅方向の大きさを前記溝部27の溝幅に対応した大きさに形成しており、具体的には、溝部27の最も幅狭となされる開口部分の溝幅より若干小さな大きさに形成している。
【0075】
図36は
図35のレール3を設置面Gへ設置し、ブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
図36に示すブロック体2は、
図1〜18に示す各ブロック装置1のブロック体2と同一の形状に形成している。
前記レール3の突部33は、縦方向上方へ垂直に突出する各縦板34で構成されているため、ブロック体2の溝部27の内側へ突部33を挿入させるときにブロック体2を突部33の端に位置させる必要がなく、ブロック体2をレール3の縦方向上方から下方へ移動させて、レール係合部である溝部27へ突部33を挿入させて係合させることができる。
溝部27へ突部33を挿入させた係合状態において、ブロック体2に幅方向へ向かう力が加えられたときに、溝部27の下端や内側面が縦板34へ当接してブロック体2の移動を規制し、ブロック体2のレール3からの脱離を抑制する。
また、溝部27へ突部33を挿入させた係合状態において、前記ブロック体2はレール3上を滑らせるようにして長手方向へ移動させることができる。
【0076】
図37は
図35のレール3を設置面Gへ設置させた状態を示す図である。
図37では、2個のレール3を直線状に配置させて設置面Gへ設置させており、各レール3は各々の挿入部32を設置面Gへ挿入させて設置されている。
前記各レール3は、それぞれの突部33の端を突き合わせるように配置させており、突部33の端にブロック体2を取り付けるための取付位置APが設けられていない。
レール3へのブロック体2の取り付けは、ブロック体2を長手方向ではなく上方から下方へ移動させ、溝部27へレール3の突部33を係合させて取り付ける。
【0077】
レール3へ取り付けたブロック体2は、連結部材4を介して他のブロック体2を連結させることができる。
具体的には、レール3へ取り付けたブロック体2の穴部28へ連結部材4を挿入させ、更にこの連結部材4の突出する端付近のレール3へ他のブロック体2を取り付ける。この他のブロック体2をレール3上を滑らせるようにして長手方向へ移動させることで、穴部28に対応する位置に配置されている前記連結部材4を挿入させて、容易に連結させることができる。
【0078】
上記の手順を繰り返すことで他のブロック体2の取り付けを繰り返すことで、レール3へ取り付けた複数のブロック体2を連結させることができる。
図38は
図37のレール3へブロック体2を複数取り付けた状態を示す図である。
図38は、レール3へ取り付けた3個のブロック体2に1個の連結部材4を挿入させて連結させた状況を示している。
図38や後述する
図39に示すブロック体2は、下方の斜線部分が溝部27とレール3とが係合している部分を表し、上方の斜線部分が穴部28と連結部材4とが係合している部分を表している。
【0079】
図38に示すレール3へ取り付けた各ブロック体2のうち、図中右端に配置させたブロック体2は、穴部28から連結部材4の端部を外側へ突出させて連結係合部を形成させており、ここへ更に他のブロック体2を連結できる状態となされている。
図39は
図38のブロック体2へ更に他のブロック体2を連結させた状態を示す図である。
図39は、
図38に示す連結部材4の端を穴部28へ係合させたブロック体2へ、更に他の連結部材4を係合させ、この連結部材4を介して他のブロック体2を連結させた状態を示している。
図39に示す各ブロック体2は、端を突出させた連結部材4へ他のブロック体2を連結させ、連結部材4を各ブロック体2の穴部28の内側へ収納させた状態で、連結部材4の長手方向への移動を規制する係止部材(図示せず)を穴部28へ取り付けることで、穴部28からの連結部材4の抜けを防止し、ブロック体2が設置位置からの脱離を抑制する。
【0080】
尚、係止部材を取り付けた前記ブロック体2の横に前記規制部材Cを取り付ければ、
図1〜16に示すブロック装置1と同様に、ブロック体2の長手方向への移動や、係止部材が外れた場合の連結部材4の長手方向の移動を、規制部材Cによって抑制することができるので、ブロック体2が設置位置から脱離しにくくなされる。
このとき、前記規制部材Cをレール3上に取り付けても良く、レール3近傍の設置面Gへ取り付けても良い。
【0081】
また、前記規制部材Cや前記係止部材を取り外せば、前記レール3上を滑らせるようにして前記ブロック体2をレール長手方向へ移動させることで前記穴部28と連結部材4との係合を容易に解除でき、ブロック体2をレール3から取り外すことができる。
【0082】
また、
図35〜39において、レール3に取り付けるブロック体2の溝部27を、下方から上方に至るほど溝幅の大きさが大きくなる蟻溝状に形成させているが、これに限るものではなく、レール3の突部33を挿入させて係合可能な他の溝形状に形成しても良い。例えば、溝幅が一定の矩形断面の溝形状に形成してもよい。
図40は
図35のレール3へ溝部27の形状の異なるブロック体2を取り付けた状態を示す図である。
図40のブロック体2は、レール係合部である溝部27の形状のみが
図35〜39に示すブロック装置1のブロック体2と異なる事項であり、溝部27を蟻溝状ではなく、縦方向全体に亘って溝幅を一定に設けた矩形断面の溝形状に形成している。
また、
図35〜39において、レール3に取り付けるブロック体2として
図1〜16に示すブロック装置1のブロック体2を利用しているが、これに限るものではなく、
図19〜26に示すブロック装置1のブロック体2や、
図27〜34に示すブロック装置1のブロック体2を利用しても良い。そして、これらのブロック体2を用いる場合においても、その溝部27の形状は、蟻溝状に設けても良く、
図40に示すブロック体2のように上下の溝幅を一定に設けた矩形断面の溝形状に設けてもよく、突部33へ係合可能な他の形状に形成してもよい。
【0083】
図41はブロック装置1のレール3の他の一形態を示す斜視図であり、
図42はブロック装置1のレール3の更に他の一形態を示す斜視図である。
図41に示すレール3は、基部31の下方へ突出する挿入部32を備えていないことのみが
図1〜34に示す各ブロック装置1のレール3と異なる事項であり、設置面Gへの設置方法以外は同様の方法で利用することができる。
また、
図42に示すレール3は、基部31の下方へ突出する挿入部32を備えていないことのみが
図35〜40に示すブロック装置1のレール3と異なる事項であり、設置面Gへの設置方法以外は同様の方法で利用することができる。
図41、42に示す各レール3は、その基部31の下面に接着剤を塗布し設置面Gへ接着固定させる方法や、基部31に貫通穴を設け、この貫通穴へ設置面Gに固定したアンカーボルトを挿通させて固定する方法などを用いて設置面Gへ設置するように設けている。
また、
図41、42に示す各レール3は、設置面Gへの設置方法以外は、
図1〜34に示す各ブロック装置1のレール3や、
図35〜40に示すブロック装置1のレール3と同様に利用することができる。
【0084】
尚、本発明に係るブロック装置1は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
例えば、前記各ブロック装置1では、連結部材4として金属製のパイプを利用しているが、これに限るものではなく、金属や、樹脂や、炭素繊維などの繊維素材などを選択又は組み合わせて形成しても良い。
また、前記各ブロック装置1のブロック体2やレール3についても、金属や樹脂や繊維素材などの材料を選択又は組み合わせて形成してもよい。
【0085】
また、前記各ブロック装置1のブロック体2は、内側に中空部Sを備える中空箱状に形成しているが、これに限るものではなく、中空部Sを備えない中実箱状に形成してもよい。
【0086】
また、
図1〜18や
図35〜40に示すブロック装置1のブロック体2は、係合受部として連結部材4と係合させる貫通穴状の穴部28を1個形成させているが、これに限るものではなく、貫通穴状の穴部28を2個以上形成させて、各穴部28へそれぞれ連結部材4を係合させるように設けても良い。
また、
図19〜26に示す各ブロック装置1のブロック体2は、有底穴状の穴部28を前面23と後面24とにそれぞれ1個づつ形成させているが、これに限るものではなく、有底穴状の穴部28を2個以上づつ形成させて、各穴部28へそれぞれ連結部材4を係合させるように設けても良い。
また、
図27〜33に示すブロック装置1のブロック体2は、前面23の連結係合部29と後面24の穴部28とをそれぞれ1個づつ形成させているが、これに限るものでなく、2個以上づつ形成させてもよい。
前記穴部28へ連結部材4や連結係合部29を挿入させることで、前記ブロック体2の強度を向上させる効果が期待できるが、前記穴部28を複数形成することで、より高い効果を得られることが期待できる。
【0087】
図43は本発明に係るブロック装置1の実施の他の一形態を示す図であり、
図44は
図43のブロック装置1のブロック体2を示す斜視図であり、
図45は
図44のブロック体2の正面図である。
図43に示すブロック装置1は、ブロック体2の前面23と後面24とをそれぞれ長手方向に対して垂直ではなく傾斜状に配置させて、平面視の形状を台形形状に形成している点が、
図1〜16に示すブロック装置1と異なる事項である。
【0088】
即ち、
図43〜45に示すブロック体2は、前面23、後面24、側面25、側面26、上面21、下面22を備える箱状の外形に形成させており、前記上面21及び下面22をそれぞれ縦方向に対して垂直に配置させている。
また、前記下面22には、上方へ窪む蟻溝状の溝部27を長手方向に沿って全長に亘り形成させており、前記溝部27はレール係合部として
図5や
図35、
図41、
図42に示すレール3の突部33を挿入させて係合可能な形状に形成している。
また、前記ブロック体2には、長手方向に沿って貫通して前記前面23と後面24とに開口する丸穴形状の穴部28を形成させており、前記穴部28は
図9に示す連結部材4を挿入させて係合可能な形状の係合受部として設けている。
【0089】
図44〜45に示すブロック体2の前面23と後面24は、側面25から側面26へ至るほど長手方向内側へ向かう傾斜状に配置させて形成している。即ち、前記側面25は側面26より長手方向の大きさを大きく形成している。
前記ブロック体2は、
図1〜16に示すブロック装置1と同様に、そのレール係合部である溝部27を設置面Gに設置させたレール3の突部33へ係合させて取り付けるが、複数のブロック体2を取り付けるときに、その側面25を隣接するブロック体2の側面26へ沿って取り付けるように設けている。
【0090】
図46は
図44のブロック体2を複数並べた状態を示す図である。
図46は3個のブロック体2を並べた状態を示しており、各ブロック体2の側面25を隣接するブロック体2の側面26へ沿わせて配置させている。
前記各ブロック体2は、その溝部27をレール3の突部33へ係合させて
図46のように配置させたときに、その前面23や後面24が、隣接するブロック体2の前面23や後面24へ相対するように配置されて、
図46に示すように並設させた各ブロック体2の間に大きな隙間が生じないように設けている。
また、前記ブロック体2は、
図1〜16に示すブロック装置1のブロック体2と同様に、穴部28を長手方向に沿って形成しているので、レール3の上に取り付けて複数のブロック体2を並設させたときに各ブロック体2の穴部28が直線状に配置され、
図9に示す連結部材4を挿通させてそれぞれ係合できる。尚、前記ブロック体2を複数並設させたときに各穴部28を直線状に配置できれば、穴部28の位置や個数は変更しても良い。
【0091】
図44〜46に示すブロック体2は、
図11〜16に示す手順と同じ方法でレール3へ取り付けることで、
図43に示すブロック装置1を形成することができる。
また、
図44〜46に示すブロック体2を、
図17に示すように配置させてブロック装置1を形成してもよく、
図18に示すように配置させてブロック装置1を形成してもよい。
【0092】
図44〜46に示すブロック体2を利用して設けたブロック装置1は、長手方向に対して傾斜状に配置させた各ブロック体2の前面23と後面24とが隣接するブロック体2の後面24や前面23に相対して配置されるので、ブロック体2が幅方向への力を受けたときに、その前面23や後面24が隣接するブロック体2に当接してその移動を規制する効果が期待できる。
即ち、前記ブロック装置1のブロック体2は、レール係合部である溝部27とレール3との係合と、連結係合部である穴部28に取り付けた連結部材4と隣接するブロック体2の穴部28との係合に加え、前面23や後面24の隣接するブロック体2への当接によってその移動を規制させ、レール3からの脱離を効果的に抑制できる。
【0093】
図47は本発明に係るブロック装置1の実施の他の一形態を示す斜視図であり、
図48は
図47のブロック装置1のブロック体2を示す斜視図であり、
図49は
図48のブロック体2の正面図である。
図47に示すブロック装置1は、ブロック体2の前面23と後面24とをそれぞれ長手方向に対して垂直ではなく傾斜状に配置させて、側面視の形状を台形形状に形成している点が
図1〜16に示すブロック装置1のブロック体2と異なっている。
また、
図47に示すブロック装置1は、レール係合部としてレール3の突部33を挿入させて係合可能な溝部27を、下面22に該当する下底面220だけではなく上面21に該当する上底面210にも形成している点が、
図1〜16に示すブロック装置1のブロック体2と異なる事項である。
【0094】
即ち、
図48〜49に示すブロック体2は、前面23、後面24、側面25、側面26、上底面210、下底面220を備える箱状の外形に形成させており、前記上底面210及び下底面220をそれぞれ縦方向に対して垂直に配置させている。
また、前記ブロック体2には、長手方向に沿って貫通して前記前面23と後面24とに開口する丸穴形状の穴部28を形成させており、前記穴部28は
図9に示す連結部材4を挿入させて係合可能な形状の係合受部として設けている。
尚、前記側面25、26は、傾斜部25a、26aを備えておらず、それぞれ幅方向に対して垂直に配置させて設けている。
【0095】
図48〜49に示すブロック体2は、上底面210と下底面220とに縦方向内側へ窪む蟻溝状の溝部27をそれぞれ形成している。各溝部27は長手方向に沿って全長に亘り形成させており、
図5や
図35、
図41、
図42に示すレール3の突部33を挿入させて係合可能な形状に形成している。即ち、前記各溝部27は、それぞれレール係合部として機能する。
【0096】
図48〜49に示すブロック体2の前面23と後面24は、下底面220から上底面210へ至るほど長手方向内側へ向かう傾斜状に配置させて形成している。即ち、前記下底面220は上底面210より長手方向の大きさを大きく形成している。
前記ブロック体2は、
図1〜16に示すブロック装置1と同様に、そのレール係合部である溝部27を設置面Gに設置させたレール3の突部33へ係合させて取り付けるが、複数のブロック体2を取り付けるときに、その上底面210を隣接するブロック体2の下底面220へ沿って取り付けるように設けている。
換言すると、ブロック体2を複数並設させる場合に、上底面210の溝部27をレール3へ係合させたブロック体2と、下底面220の溝部27を係合させたブロック体2とを交互に配置して設置させるように設けている。
【0097】
図50は
図48のブロック体2を複数並べた状態を示す図である。
図50は3個のブロック体2を並べた状態を示しており、各ブロック体2の上底面210を隣接するブロック体2の下底面220へ沿わせるように配置させている。
前記各ブロック体2は、その溝部27をレール3の突部33へ係合させて
図50のように配置させたときに、その前面23や後面24が、隣接するブロック体2の後面24や前面23へ相対するように配置されて、
図50に示すように並設させた各ブロック体2の間に大きな隙間が生じないように設けている。
また、前記ブロック体2は、
図1〜16に示すブロック装置1のブロック体2と同様に、穴部28を長手方向に沿って形成すると共に、穴部28を縦方向中央及び幅方向中央に配置させているので、レール3の上に取り付けて複数のブロック体2を並設させたときに各ブロック体2の穴部28が直線状に配置され、
図9に示す連結部材4を挿通させてそれぞれ係合できる。尚、前記ブロック体2を複数並設させたときに各穴部28を直線状に配置できれば、穴部28の位置や個数は変更しても良い。
【0098】
図48〜49に示すブロック体2は、
図11〜16に示す手順と同じ方法でレール3へ取り付けることで、
図47に示すブロック装置1を形成することができる。
また、
図48〜49に示すブロック体2を、
図17に示すように配置させてブロック装置1を形成してもよく、
図18に示すように配置させてブロック装置1を形成してもよい。
【0099】
図48〜49に示すブロック体2を利用して設けたブロック装置1は、長手方向に対して傾斜状に配置させた各ブロック体2の前面23と後面24とが隣接するブロック体2の後面24や前面23に相対して配置されるので、ブロック体2が縦方向の力を受けたときに、その前面23や後面24が隣接するブロック体2に当接してその移動を規制する効果が期待できる。
即ち、前記ブロック装置1のブロック体2は、レール係合部である溝部27とレール3との係合と、連結係合部である穴部28に取り付けた連結部材4と隣接するブロック体2の穴部28との係合に加え、前面23や後面24の隣接するブロック体2への当接によってその移動を規制させ、レール3からの脱離を効果的に抑制できる。
【0100】
図44〜45に示す前記ブロック体2や、
図48〜49に示す前記ブロック体2は、係合受部として設けた穴部28を、
図9に示す連結部材4と係合可能な貫通穴形状に形成しているが、これに限るものではなく、
図20に示す連結部材4と連結可能な有底穴形状で、前記前面23と前記後面24とにそれぞれ形成してもよい。
上記のように係合受部を有底穴形状に形成したブロック体2は、
図11〜16に示す手順と同じ方法でレール3へ取り付けることで、ブロック装置1を形成することができる。
【0101】
図51は本発明に係るブロック装置1の実施の他の一形態を示す斜視図である。
図51のブロック装置1は、
図1に示すブロック装置1と同様に、複数のブロック体5とレール3と連結部材4とを備えており、設置面Gへ設置させる各ブロック体5を前記レール3や連結部材4を介して連結させている。
図51のブロック装置1の前記レール3は、
図1のブロック装置1に用いられる
図5のレール3と同一形状に形成されており、
図6、7と同様の方法で設置面Gに設置される。
また、
図51のブロック装置1の前記連結部材4は、
図1のブロック装置1に用いられる
図9の連結部材4と同様に、前記ブロック体5の長手方向の大きさよりも大きな長さの円筒形状の金属管を利用している。
図51のブロック装置1のブロック体5は、ブロック体5aと端末ブロック体5bとを備えており、複数並設させたブロック体5aの端に端末ブロック体5bを配置して設置させるように設けている。
【0102】
図52は
図51のブロック装置1のブロック体5aを示す斜視図であり、
図53は
図52のブロック体5aの正面図であり、
図54は
図53のA−A断面図である。
ブロック体5aは、側面55、側面56、上面51、下面52を備え、長手方向両端がそれぞれ開口する略筒状の外形に形成させている。換言すると、前記側面55、56や、上面51や、下面52は、ブロック体5aの筒壁50の外面で構成されている。
ブロック体5aの幅方向に間隔をあけて配置させた前記側面55、56は、縦方向上方に至るほど幅方向の間隔が小さくなされるように傾斜状に設けた傾斜部55a、56a及び傾斜部55b、56bをそれぞれ備えており、前記ブロック体5aの正面視からの外形を
図53に示すように略台形状に設けている。
また、前記上面51及び下面52はそれぞれ縦方向に対して垂直に配置させると共に、開口する長手方向両端の各端部は長手方向に対して垂直に形成されている。即ち、前記長手方向両端の各端部は、前記上面51及び下面52に対して垂直に形成させている。
【0103】
前記ブロック体5aの下面52には、上方へ窪む蟻溝状の溝部57を長手方向に沿って全長に亘り形成させている。
前記溝部57はレール係合部となされるように、前記レール3の突部33を挿入させて係合可能な形状に形成している。
【0104】
前記ブロック体5aは、その外面を構成する筒壁50の内側に板状の内壁50aを形成させている。内壁50aは、両縁をそれぞれ前記筒壁50の内側面へ接続させて、ブロック体5aの全長に亘って形成させている。
図53に示すブロック体5aには4個の内壁50aを形成しており、具体的には、側面55の傾斜部55aと溝部27の各内側へ接続する内壁50aと、側面56の傾斜部56aと溝部27の各内側へ接続する内壁50aと、前記傾斜部55aと傾斜部56aの各内側へ接続する内壁50aと、傾斜部55bと傾斜部56bの各内側へ接続する内壁50aを形成している。
前記各内壁50aを設けることで、ブロック体5aの剛性が向上し、前記ブロック装置1へ車両が接触するなどしてブロック体5aが外力を受けたときに、変形や損傷が抑制される。
尚、前記各内壁50aは、その両縁をいずれも筒壁50の内側面へ接続させているが、これに限るものではなく、一方の縁を他の内壁50aへ接続させてもよく、両方の縁を他の内壁50aへ接続させてもよい。
【0105】
略筒状に形成させた前記ブロック体5aは、その筒壁50の内側へ挿通させた前記連結部材4を貫通可能に設けている。
前記ブロック体5aの内側には、挿通させた連結部材4の周囲に配置させて、前記連結部材4の外面に当接させる支持部59を設けている。
前記支持部59は、長手方向に沿って形成させた突条形状に設けており、ブロック体5aの全長に亘って形成させている。
また、前記支持部59は、挿通させた連結部材4の外面を囲うように周方向に間隔をあけて複数形成させており、その先端が前記連結部材4の外面近傍に配置されるように外側から内方へ突出させて設けている。具体的には、前記各支持部59は、その根元を前記筒壁50や前記内壁50aへ接続させて、内方へ突出するように形成させている。
【0106】
前記ブロック体5aは、筒壁50の内側へ連結部材4を挿入させて貫通させたときに、円周状に配置させた前記各支持部59の先端が連結部材4の外面へ当接するように設けている。換言すると、前記各支持部59は、ブロック体5aの内側へ挿通させた連結部材4へ係合させる係合受部として機能するように設けており、ブロック体5aの内側へ連結部材4を挿入させることで、各支持部59と連結部材4とが係合状態となる。
図52〜54に示すブロック体5aには、2個の係合受部が上下に配置して構成されるように、前記支持部59を形成している。
【0107】
前記ブロック体5aの内側には、補強部58を形成している。
前記補強部58は、長手方向に対して垂直な平板状に設けており、ブロック体5aの長手方向中央に配置させている。
前記筒壁50の内側面や前記内壁に接続する前記補強部58を設けることで、ブロック体5aの剛性が向上し、前記ブロック装置1へ車両が接触するなどしてブロック体5aが外力を受けたときに、変形や損傷が抑制される。
また、前記各支持部59の一部が前記補強部58に接続することで、各支持部59の剛性が向上するので、係合受部として機能する各支持部59を連結部材4へより強固に係合させることができる。
尚、前記補強部58には、ブロック体5aへ係合させる前記連結部材4を挿通可能な穴部58a、58bを形成している。前記各穴部58a、58bは、各支持部59が構成する前記2個の係合受部へ係合させる連結部材4の外形に対応する円形にそれぞれ形成させている。即ち、ブロック体5aへ連結部材4を挿通させたときに、その外面へ各支持部59の先端が当接して係合状態となされると共に、前記穴部58aや穴部58bの縁が連結部材4の外面へ当接して係合状態となされるように設けている。換言すると、前記補強部58の穴部58a、58bは、連結部材4へ係合可能な係合受部として機能するように設けている。
【0108】
図55は
図51のブロック装置1の端末ブロック体5bを示す斜視図であり、
図56は
図55の端末ブロック体5bの正面図であり、
図57は
図55の端末ブロック体5bの背面図であり、
図58は
図56のA−A断面図である。
端末ブロック体5bは、長手方向の一方の端部が開口し他方の端部が後面54で塞がれた略有底筒状に形成されている点と、補強部54を備えていない点と、溝部27の断面形状が、前記ブロック体5aと異なる主な事項である。
即ち、端末ブロック体5bは、前記ブロック体5aと同様に、筒壁50の外面で構成される側面55、側面56、上面51、下面52を備え、前記下面52には上方へ窪む溝部57を長手方向の全長に亘り形成させ、筒壁50の内側に板状の内壁50aと支持部59を形成させている。
【0109】
前記端末ブロック体5bは、長手方向の一方の端に後面54を備えている。この後面54は、長手方向内側へ窪む曲面形状に形成されており、標識柱からなる規制部材Cの外形に対応する形状に形成させている。具体的には、前記後面54は平面視の形状を、円柱形状の規制部材Cの外形に対応させた略半円弧状に形成している。
【0110】
前記端末ブロック体5bは、開口する長手方向の端から前記筒壁50の内側へ前記連結部材4を挿入可能に設けている。
端末ブロック体5bの内側に形成した前記支持部59は、前記ブロック体5aと同様に係合受部として機能し、その先端が挿入させた連結部材4の外面へ当接して係合状態となるように設けている。
【0111】
前記端末ブロック体5bは、下面52に設けた溝部57を蟻溝状ではなく、縦方向全体に亘って溝幅を一定に設けた矩形断面の溝形状に形成している。端末ブロック体5bの溝部57は、下方からレール3の突部33を挿入させて内側へ収納し、この突部33と係合状態となされるレール係合部として機能するように設けている。
【0112】
図59は設置面Gへ設置させたレール3へブロック体5aを取り付ける前の状態を示す図である。
図59では、
図11と同様に、直線状に配置させた2個のレール3を設置面Gへ間隔をあけ設置させており、各レール3は各々の挿入部32を設置面Gへ挿入させて設置されている。
各レール3の各突部33の間に前記ブロック5a、及び端末ブロック体5bの取付位置APを設けている。
【0113】
図59の各レール3へブロック体5aを取り付ける方法は、
図11と同様であり、最初に、ブロック体5aを各レール3の間に設けた取付位置APへ配置させる。
次に、前記ブロック体5aをレール3の上で長手方向へ移動させ、ブロック体5aの溝部57へレール3の突部33を挿入させながら希望の設置位置へ配置させる。
レール3へ取り付けるブロック体5aは、長手方向の開口部分から前記連結部材4を挿入させ、前記支持部59へ当接させて係合させる。
【0114】
図60は
図59のレール3へブロック体5aを取り付けて連結部材4を取り付けた状態を示す図である。
前記各レール3にはブロック体5aを1個づつ取り付けており、各ブロック体5aはレール係合部となされる溝部57の内側にレール3の突部33を挿入させて係合している。
また、各ブロック体5aは、内側を挿通させて取り付けた連結部材4を係合受部となされる各支持部59に係合すると共に、その両端を外側へそれぞれ突出させている。
図60や後述する
図61〜65に示すブロック体5aは、下端の斜線部分が溝部57とレール3とが係合している部分を表し、上方の斜線部分が各支持部59と連結部材4とが係合している部分を表している。
【0115】
前記ブロック体5aから突出させた連結部材4は、他のブロック体5aや端末ブロック体5bへ係合可能な連結係合部として機能する。
他のブロック体5aや端末ブロック体5bを係合させる場合、最初に図中の取付位置APへ他のブロック体2を配置し、次にレール3上を滑らせて長手方向へ移動させることで、前記連結部材4が前記他のブロック体5aや端末ブロック体5bの内側へ挿入されて各支持部59に当接して係合し、連結部材4を介して各ブロック体5aや端末ブロック体5bが連結される。
図61は
図60のレール3へ他のブロック体5aを取り付けた状態を示す図である。
図61では、各レール3へブロック体5aをそれぞれ5個づつ取り付けた状態を示している。
図61の各ブロック体5aは、レール係合部である溝部57をレール3の突部33へ係合させると共に、係合受部である各支持部59を連結部材4へ係合させて隣接する他のブロック体5aに連結している。
尚、前記各ブロック体5aへ挿入させた前記連結部材4は、前記取付位置AP側の端部をブロック体5aの端から突出させている。
【0116】
図61の各レール3に取り付けたブロック体5aのうち、取付位置APの近傍に配置させたブロック体5aに、端部ブロック体5bを取り付ける。
端部ブロック体5bの取付方法は、前記各ブロック体5aと同様であり、取付位置APへ配置させた端部ブロック体5bをレール3の長手方向へ移動させて、連結部材4を係合受部である各支持部59へ係合させるとともに、レール3の突部33をレール係合部である溝部57へ係合させて、取付位置APの近傍に配置させた前記ブロック体5aへ連結させる。
【0117】
図62は
図61のブロック体5aの横へ端部ブロック体5bを取り付けた状態を示す図である。
図62は、各レール3に取り付けられ前記取付位置APの近傍に配置された各ブロック体5aへそれぞれ端部ブロック体5bを取り付けた状態を示している。
図62の各端部ブロック体5bは、略半円弧状に形成した後面54を対向させるように配置させており、平面視において、各端部ブロック体5bの間に平面視略円形の隙間が形成されるように取り付けている。
この略円形の隙間へ、上方から円柱形状の標識柱からなる規制部材Cを差し入れ、前記取付位置APの設置面Gへ設置させる。
【0118】
図63は
図62の端部ブロック体5bの横へ規制部材Cを設置させた状態を示す図である。
図63において、各端部ブロック体5bの後面54は、それぞれ規制部材Cの外面付近に配置される。このため、各端部ブロック体5bが長手方向へ移動すると、後面54が規制部材Cに当接するので、端部ブロック体5bの内側から連結部材4が抜けて連結部材4と各支持部59との係合が外れ、各端部ブロック体5bが設置面Gから脱離するような問題が防止できる。
また、
図63に示す各端部ブロック体5bは、平面視において略半円弧状にくぼむ後面54の内側に円柱形状の規制部材Cを配置させて設置しているので、前記端部ブロック体5bが幅方向への外力を受けたときに、前記連結部材4との係合や、前記レール3の突部33との係合に加え、後面54の規制部材Cへの接触によってその移動が規制され、設置面Gからより脱離しにくく、安定的に設置させることができる。
【0119】
図64は
図63のブロック体5aの横へ端部ブロック体5bと規制部材Cを取り付けた状態を示す図である。
図64に示す端部ブロック体5bの取り付け方法は、
図62に示す端部ブロック体5bと同様であり、最初にブロック体5aから突出する連結部材4の横に端部ブロック体5bを配置する。端部ブロック体5bの溝部57は、蟻溝状ではなく縦方向全体に亘って溝幅を一定に設けた矩形断面の溝形状に形成しているので、レール3の上方から端部ブロック体5bを下方へ降ろし、溝部57の内側へ突部33を挿入させて係合状態とすることができる。
次に、前記端部ブロック体5bを長手方向へ移動させて、連結部材4を係合受部である各支持部59へ係合させ、前記ブロック体5aへ連結させる。
【0120】
図64に示す規制部材Cの設置は、設置面Gではなくレール3上へ設置させること以外は、
図63に示す規制部材Cと同様である。即ち、端部ブロック体5bの平面視半円形の後面54の窪み部分へ、上方から円柱形状の標識柱からなる規制部材Cを差し入れ、レール3上へ設置させる。
【0121】
図64に示す各ブロック体5aや各端末ブロック体5bは、それぞれ連結部材4を介して他のブロック体5a、端末ブロック体5bへ連結しているので、連結部材4と係合受部である各支持部59との係合によって、幅方向及び縦方向を含む長手方向の垂直方向への移動が規制される。このため、前記ブロック体2へ車両などが接触しても、前記方向への移動に起因するレール3からの脱離を抑制できる。
更に、前記各ブロック5aは、レール係合部である溝部57が前記レール3の突部33へ係合しているので、前記ブロック体5の前記長手方向の垂直方向への移動が効果的に規制され、前記方向への移動に起因するレール3からの脱離が抑制できる。
前記各端末ブロック体5bは、溝部57とレール3との係合によって幅方向への移動を効果的に規制できるので、幅方向への移動に起因するレール3からの脱離を抑制できる。
【0122】
図64は、5個並設させた
図63の各ブロック体5aの横に端部ブロック体5bと規制部材Cとを設置してブロック装置1を形成しているが、より多数のブロック体5aを並設させることも容易である。
図65は
図63のブロック体5aの横へ、他のブロック体5aと連結部材4を取り付けた状態を示す図である。
図65は、図示された各レール3の突部33の端とは逆側の端に取付位置APを設け、上記と同様の方法でレール3へブロック体5aを取り付けるとともに、このブロック体5aへ連結部材4を取り付けた状態を示している。
このように、
図65で新たに取り付けたブロック体5aを介して、連結部材4を継ぎ足すように取り付けることで、連結部材4へより多数のブロック体5aを係合させて並設させたブロック装置1を形成することができる。
そして、並設させたブロック体5aの端に、端部ブロック体5bと規制部材Cとを取り付けることで、
図64に示すブロック装置1と同様に、ブロック体5aや端部ブロック体5bの長手方向への移動を規制し、レール3からの脱離を防止できる。
【0123】
図65において、1個のブロック体5aの長手方向両端からそれぞれ異なる連結部材の端部を内側へ挿入させて、各連結部材4を継ぎ足すように取り付ける構成を示しているが、これに限るものではない。例えば、前記
図1〜16に示すブロック装置1など、1個の連結部材を3個以上のブロック体の各係合受部へ係合させる他のブロック装置1においても、1個のブロック体の両端から異なる連結部材の端部をそれぞれ挿入させ係合受部へ係合させて、継ぎ足すように取り付けてよい。
また、複数の連結部材4を継ぎ足すように配置させる場合に、前記ブロック体2やブロック体5aの各係合受部と連結部材4との係合に加え、各連結部材4を直接連結させるように設けてもよい。具体的には、連結部材4の端部に他の連結部材4を連結させる係合部を設けてもよく、2個の連結部材4の端部を連結させるジョイント部材を用意し、このジョイント部材を介して各連結部材4を連結させてもよい。
【0124】
図64や、
図65に示す各端末ブロック体5bや、各ブロック体5aは、
図1に示すブロック装置1のブロック体2と同様に、規制部材Cを設置場所から取り外すことで、取付方法と逆の手順で、レール3から容易に取り外すことができる。
【0125】
図66は本発明に係るブロック装置1のブロック体5aの実施の他の一形態を示す斜視図であり、
図67は
図66のブロック体5aの正面図であり、
図68は
図67のA−A断面図である。
図66〜68に示すブロック体5aは、上面51に上係合部51aを形成している点のみが、
図52〜54に示すブロック体5aと異なる事項であり、他の部位は同じ形状に形成している。
即ち、
図66〜68に示すブロック体5aは、
図52〜54に示すブロック体5aと同様に、筒壁50の外面で構成する側面55、側面56、上面51、下面52を備え、長手方向両端がそれぞれ開口する略筒状の形状である。
また、前記下面52には、レール係合部となされる蟻溝状の溝部57を長手方向に沿って全長に亘り設けており、レール3の突部33を挿入して係合するように設けている。
また、前記筒壁50の内側には係合受部となされる支持部59、及び補強部58の穴部58a、58bが形成されており、挿入させた連結部材4の外面にこれらの係合受部が当接して係合するように設けている。
図66〜68に示すブロック体5aは、
図52〜54に示す前記ブロック体5aと同様の方法でレール3や連結部材4を取り付けて、ブロック装置1を形成することができる。
【0126】
図66〜68に示すブロック体5aは、上面51に上係合部51aを形成している。
前記上係合部51aは、長手方向に沿って全長に亘り形成した溝状に設けており、開口縁の間隔が奥側の溝幅よりも小さな袋溝状に形成している。
【0127】
図69は
図66〜68のブロック体5aへ取り付ける上部ブロック体6の実施の一形態を示す斜視図であり、
図70は
図69の上部ブロック体6の正面図であり、
図71は
図70のA−A断面図である。
前記上部ブロック体6は、筒壁60の外面で構成される側面65、側面66、上面61、下面62を備え、長手方向両端がそれぞれ開口する略矩形筒状の外形に形成させている。
前記側面65、66は、縦方向上方に至るほど幅方向の間隔が小さくなされる傾斜状に設けており、前記上部ブロック体6の正面視からの外形形状を
図70に示すように略台形状に設けている。
【0128】
前記上部ブロック体6は、その外面を構成する筒壁60の内側に板状の内壁60aを形成させている。内壁60aは、両縁をそれぞれ前記筒壁60の内側面へ接続させて、上部ブロック体6の全長に亘って形成させている。
図70に示す上部ブロック体6には2個の内壁60aを形成しており、それぞれ側面65と側面66の各内側面へ両縁が接続するように形成している。
【0129】
前記上部ブロック体6は、その筒壁60の内側へ円筒形状の連結部材4を貫通可能に設けており、挿通させた連結部材4の周囲に配置させて、前記連結部材4の外面に当接可能な支持部69を設けている。
前記支持部69は、前記ブロック体5aの支持部59と同様に、長手方向に沿って形成させた突条形状に設けており、上部ブロック体6の全長に亘って形成させている。
前記支持部69は、挿通させた連結部材4の外面を囲うように周方向に間隔をあけて複数形成させており、その根元を筒壁60や内壁60aへ接続させ、先端が前記連結部材4の外面近傍に配置されるように外側から内方へ突出させて設けている。
【0130】
前記上部ブロック体6の内側には、補強部68を形成している。
前記補強部68は、前記ブロック体5aの補強部58と同様に、長手方向に対して垂直な平板状に設けており、上部ブロック体6の長手方向中央に配置させている。
前記各支持部69はその一部を前記補強部68へ接続している。
前記補強部68には、上部ブロック体6へ挿通させて係合させる連結部材4を挿通可能な円形の穴部68aを形成しており、上部ブロック体6へ連結部材4を挿通させたときに、その外面へ各支持部69の先端が当接して係合状態となされると共に、前記穴部68aの縁が連結部材4の外面へ当接して係合状態となされるように設けている。
【0131】
前記上部ブロック体6の下面62には、下方へ突出する下係合部62aが形成されている。前記下係合部62aは、前記ブロック体5aの上係合部51aの内側に対応する外形に形成させており、上部ブロック体6の長手方向の全長に亘り形成させている。
前記上部ブロック体6は、前記下係合部62aをブロック体5aの上係合部51aの内側へ挿入させて、係合可能な形状に形成している。
【0132】
図72は
図66のブロック体5aへ
図69の上部ブロック体6を取り付けた状態を示す斜視図である。
図72の上部ブロック体6は、下係合部62aをブロック体5aの上係合部51aへ係合させ、ブロック体5aの上面51へ取り付けられている。
前記ブロック体5aは、上部ブロック体6を取り付けることで、縦方向の大きさがより大きなブロック体として利用できる。また、前記上部ブロック体6はブロック体5aへ着脱可能であるので、前記ブロック体5aを利用して形成するブロック装置1の高さを容易に変更できる。
【0133】
また、前記上部ブロック体6は、その内側へ挿入させた連結部材4と支持部69とを係合可能に設けているので、ブロック体5aと同様に、並設する複数の上部ブロック体6を各支持部69へ係合させた連結部材4を介して連結させて、縦方向及び幅方向を含む長手方向の垂直方向への各上部ブロック体6の移動を規制し、より強固に設置することができる。
【0134】
図73は本発明に係るブロック装置1の端末ブロック体5bの実施の他の一形態を示す斜視図であり、
図74は
図73の端末ブロック体5bの正面図であり、
図75は
図74のA−A断面図である。
図73〜75に示す端末ブロック体5bは、長手方向の両方の端部が前面53と後面54とで塞がれ、前記前面53に連結係合部53が形成されている点が、
図55〜58に示す前記端末ブロック体5bと異なる主な事項である。
即ち、
図73〜75に示す端末ブロック体5bは、
図55〜58に示す端末ブロック体5bと同様に、後面54、側面55、側面56、上面51、下面52を備え、前記下面52にはレール係合部として機能する溝部57を長手方向の全長に亘り形成させている。前記溝部57の断面形状は、
図55〜58の端末ブロック体5bと同一に形成しており、具体的には縦方向全体に亘って溝幅を一定に設けた矩形断面の溝形状に形成している。
【0135】
図73〜75に示す端末ブロック体5bは、後面54とは逆側の長手方向の端に前面53を形成した略矩形箱状の外形に形成しており、連結部材4を内側へ挿通可能な構造に設けておらず、係合受部を備えていない。
前記端末ブロック体5bは、前記前面53から長手方向へ連結係合部53aを突出させて形成している
前記連結係合部53aは上下に2個間隔をあけて配置させており、
図59〜65に示す連結部材と同じ外径の円筒形状に形成し、突出する長手方向の大きさを
図59〜65に示す前記ブロック体5aや、
図66〜68に示す前記ブロック体5aの長手方向の大きさの半分程度に形成している。
換言すると、各連結係合部53aは、
図52〜54に示す前記ブロック体5aの各支持部59からなる係合受部や、
図66〜68に示す前記ブロック体5aの各支持部59からなる係合受部へ係合可能な形状と配置に設けている。
【0136】
図73〜75に示す端末ブロック体5bは、隣接するブロック体5aから突出する連結部材4からなる連結係合部を係合受部へ係合させるのではなく、前記連結係合部53aを隣接するブロック体5aの内側へ挿入させて、支持部59からなる係合受部へ係合させて連結するように設けている。
具体的には、端末ブロック体5bを連結させるブロック体5aは、長手方向の両端のうち、一方の端から前記連結部材4を挿入させて支持部59からなる係合受部へ係合させたとき、挿入させた連結部材4の端がブロック体5aの長手方向中央を超えないように挿入させる。このようにブロック体5aを取り付けることで、このブロック体5aの他方の端から前記端末ブロック体5bの連結係合部53aを挿入させ、係合受部へ係合させて連結させることができる。
尚、前記
図73〜75に示す端末ブロック体5bは、連結させるブロック体5aの係合受部を連結係合部53aが係合可能な状態とすること以外は、前記
図55〜58に示す前記端末ブロック体5bと同じ方法で利用できる。
即ち、
図73〜75に示す端末ブロック体5bは、上記のようにブロック体5aへ端末ブロック体5bを連結させた後は、
図63〜64に示すように、端末ブロック体5bと同様に、その後面54の近傍に規制部材Cを設置させることで、端末ブロック体の長手方向への移動を規制し、各ブロック体5aや端末ブロック体5bの脱離などを防止できる。
【0137】
図76はブロック装置1のレール3の実施の他の一形態を示す斜視図である。
図76に示すレール3は、突部35に横板35を設けていない点が、
図41に示すレール3と異なる主な事項である。
即ち、
図76のレール3は、略平板状の基部31と、その上面から上方へ突出させた突部33とを備えており、前記突部33は幅方向に間隔をあけて2個1組に配置させて設けた縦板34で形成している。
前記各縦板34は、上方に至るほど幅方向の間隔が大きくなるような傾斜状に設けており、前記ブロック体2やブロック体5aに設けた蟻溝状の溝部27の内側面に係合可能な形状に形成している。
【0138】
図76に示すレール3は、その基部31の下面に接着剤を塗布し設置面Gへ接着固定させる方法や、基部31に設けた貫通穴36へ設置面Gに固定したアンカーボルトを挿通させて固定する方法などを用いて設置面Gへ設置するように設けている。
【0139】
図77はブロック装置1のレール3の実施の他の一形態を示す斜視図であり、
図78は
図77のレール3の正面図である。
図77に示すレール3は、基部31から縦方向上方へ突出させた突部33の形状のみが
図41に示すレール3と異なる事項である。
即ち、
図77に示すレール3は、両面を縦方向へ向けた平板状の基部31を備え、この基部31の上面から上方へ突出する突部33を設けている。
また、前記突部33は、前記基部31の上面から突出する2個1組の縦板34を備えており、各縦板34の上端には幅方向の両縁がそれぞれ接続する横板35を備えている。
また、
図77に示すレール3は、
図41に示すレール3と同様に、その基部31の下面に接着剤を塗布し設置面Gへ接着固定させる方法や、基部31に貫通穴を設け、この貫通穴へ設置面Gに固定したアンカーボルトを挿通させて固定する方法などを用いて設置面Gへ設置できる。
また、
図77に示すレール3は、後述する設置部材7を利用して設置面Gへ設置することも可能である。
【0140】
図77のレール3の前記各縦板34は、基部31に接続して上方へ至るほど幅方向の間隔が大きくなる傾斜状に設けた傾斜部34aと、この傾斜部34aから上方へ延設させて上方へ至るほど幅方向の間隔が小さくなる傾斜状に設けた傾斜部34bとを備えている。
また、前記横板35は、前記各傾斜部34bの上端にそれぞれ接続している。
【0141】
図79は本発明に係るブロック装置1のブロック体5aの実施の一形態を示す斜視図であり、
図80は
図79のブロック体5aの正面図であり、
図81は
図80のA−A断面図である。
図79〜81に示すブロック体5aは、支持部59で構成する係合受部を2個ではなく1個形成している点と、レール係合部となされる溝部57の形状とが、
図52〜54に示す前記ブロック体5aと異なる主な事項である。
即ち、
図79〜81に示すブロック体5aは、
図52〜54に示すブロック体5aと同様に、筒壁50の外面で構成する側面55、側面56、上面51、下面52を備え、長手方向両端がそれぞれ開口する略筒状の形状である。
また、前記筒壁50の内側には係合受部となされる支持部59、及び補強部58の穴部58aが形成されており、挿入させた連結部材4の外面にこの係合受部が当接して係合するように設けている。
【0142】
図79〜81に示すブロック体5aは、レール係合部となされる溝部57を長手方向に沿って全長に亘り設けており、この溝部57は蟻溝状ではなく、
図77〜78に示す前記レール3の突部33の外側形状に対応する内側形状に形成している。
換言すると、前記ブロック体5aの溝部57は、
図77〜78に示すレール3の突部33を内側へ挿入させて係合状態となされる、レール係合部として機能する。
図82は
図79のブロック体5aを
図77のレール3へ取り付けた状態を示す正面図である。
図82に示すように、突部33を溝部57の内側へ挿入させてレール3と係合状態となされたブロック体5aは、
図52〜54に示すブロック体5aと同様に、縦方向及び幅方向を含む、長手方向に対する垂直方向への移動が規制される。
【0143】
図79〜81に示すブロック体5aは、
図52〜54に示す前記ブロック体5aと同様の方法で、
図77〜78に示すレール3や連結部材4を取り付けて、ブロック装置1を形成することができる。
具体的には、
図77〜78に示すレール3の突部33と係合可能な内側形状の溝部57を備えると共に、
図79〜81に示すブロック体5aの支持部59に対応する位置に支持部59を備える端末ブロック体5bを用意すれば、
図59〜64に示す方法と同様の方法でブロック装置1を形成することができる。また、
図65に示すような構成のブロック装置1を形成して、連結部材4を継ぎ足すように取り付け、連結部材4へより多数のブロック体5aを係合させて並設させたブロック装置1を形成することもできる。
【0144】
図77〜78に示すレール3は、設置面Gへ設置させた状態において、上方へ突出させた突部33の設置面Gからの突出高さを一例として16cmに設けている。
車両速度が速く接触角度が大きい場合、レール3をこのように設けることで、
図5、
図35、
図41、
図42、
図76に示す設置面からの突部33の突出高さを9cm以下に設けた各レール3よりも、自動車などの車輪が突部33を乗り越えにくく、車両の通行を規制する効果を得ることができる。
つまり、
図52に示すブロック体5aや端末ブロック体5bは車輪を乗り越えにくくすると同時に、軽微な車両接触時の衝突緩衝効果、および接触した車両の進行方向を正常な方向へ復元させる機能を有するが、レール3の突部33の上方への突出高さを大きくすると共に、
図79に示すようなブロック体5aを取り付けることで、これらの機能を一層高めることができる。
なお、突部33の突出高さは一例として16cmを示したが、この高さに限るものではなく、突部33の上方への突出高さを15cm以上に設けることで、上記の効果を好適に得ることができる。
また、
図77〜78に示すレール3へ
図79〜81に示すブロック体5aを取り付けて形成したブロック装置1は、溝部57と突部33との係合が外れにくく、ブロック体5aが外力を受けたときでもブロック体5aがレール3から外れにくくなされるため、上記の衝突緩衝効果、および接触した車両の進行方向を正常な方向へ復元させる機能を一層高めるという効果が期待できる。
【0145】
図83はブロック装置1のレール3を設置面Gへ設置させる設置部材7の実施の一形態を示す斜視図である。
前記設置部材7は、長手方向へ長い棒状体であり、金属板を曲げ加工して形成している。
具体的には、前記設置部材7は、長手方向に対して垂直な断面をコの字形状に形成しており、両面を縦方向へ向けた基板71と、この基板71の幅方向両縁から下方へ延設される補強部72とを備えている。
前記基板部71には、その長手方向及び幅方向の中央の位置に、上下へ貫通する円形の貫通孔73を備えている。
【0146】
前記設置部材7は、長手方向へ間隔をあけて配置させたレール3の突部33の内側に長手方向の両端をそれぞれ挿入させると共に、前記貫通孔73へ挿入させたアンカーボルトBを設置面Gへ固定させて、前記各レール3を設置面Gへ設置させるように設けている。
図84は
図83の設置部材7を用いて
図77のレール3を設置させた状態を示す斜視図である。
図84は、図中のレール3の縦板74の一部を切り欠いて描き、内側の設置部材7を示すように表した部分断面図である。
図84に示す2個のレール3は、長手方向へ直線状に配置させると共に、若干の間隔をあけて配置させている。
前記設置部材7は、長手方向の両端をそれぞれ各レール3の突部33の内側へ挿入させており、補強部72の下端をレール3の基板71の上面へ当接させている。
そして、設置部材7の貫通孔73へ上方から挿入させたアンカーボルトBを設置面Gへ埋設固定させたアンカーナット(図示せず)へ螺結させて、設置部材7及び各レール3を設置面Gへ設置させている。
前記各レール3は、幅方向に間隔をあけて配置される各縦板74の間に前記設置部材7の端部が挿入されて配置されるので、レール3や取り付けたブロック体へ車両などが接触して幅方向へ向かう外力を受けたときに、前記各縦板74が設置部材7へ当接して、その移動を効果的に規制できる。
【0147】
また、前記設置部材7を利用したレール3の設置方法は、長手方向へ並設させた各レール3の間に若干の隙間が形成されるが、設置部材7を設置面Gへ固定するためのアンカーボルトBの螺結ができる程度の小さな隙間であるので、前記各レール3へまたがるように1個のブロック体5aを取り付けることができる。
【0148】
図84に示す設置部材7は、
図77に示すレール3を設置面Gへ固定させた状況を示しているが、これに限るものではない。
例えば、前記設置部材7を突部33の備える各縦板74の間へ挿入させて、
図41に示すレール3を設置させてもよく、
図42に示すレール3を設置させてもよく、
図76に示すレール3を設置させてもよい。