(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記検出スイッチが前記検出体を検出したか否かに関わらず、前記旋回制御装置による前記旋回装置の旋回動作を停止させる制御を解除する停止解除スイッチが設けられていることを特徴とする請求項2に記載の建設機械。
前記旋回制御装置は、前記操作レバー装置からのパイロット信号が左,右のパイロット部に供給されることにより前記上部旋回体の旋回方向を左方向旋回と右方向旋回とに制御する方向制御弁と、前記方向制御弁の左,右のパイロット部にパイロット信号を供給する左,右のパイロット弁とにより構成され、
前記各パイロット弁は、電磁パイロット部が設けられると共に、電源から前記電磁パイロット部に給電が行われると前記パイロット信号の前記方向制御弁の左,右のパイロット部への供給を遮断するよう構成され、
前記各パイロット弁の前記電磁パイロット部と前記電源との間には、前記検出スイッチと前記停止解除スイッチとが直列に設けられ、
前記検出スイッチは、前記検出体を検出したときに前記電源から前記電磁パイロット部への給電を行うように構成され、
前記停止解除スイッチが操作されたときには、前記検出スイッチが前記検出体を検出した状態においても前記パイロット弁を介して前記方向制御弁のパイロット部にパイロット信号が供給されることを特徴とする請求項3に記載の建設機械。
前記旋回制御装置は、前記操作レバー装置からのパイロット信号が左,右のパイロット部に供給されることにより前記上部旋回体の旋回方向を左方向旋回と右方向旋回とに制御する方向制御弁と、前記方向制御弁の左,右のパイロット部にパイロット信号を供給する左,右のパイロット弁とにより構成され、
前記各パイロット弁は、電磁パイロット部が設けられると共に、電源から前記電磁パイロット部に給電が行われると前記パイロット信号の前記方向制御弁の左,右のパイロット部への供給を遮断するよう構成され、
前記各パイロット弁の前記電磁パイロット部と前記電源との間には、前記検出スイッチとリレーとが直列に設けられ、
前記検出スイッチは、前記検出体を検出したときに前記電源から前記電磁パイロット部への給電を行うように構成され、
前記リレーは、前記停止解除スイッチの操作に応じてコントローラから供給される制御信号により開,閉され、前記停止解除スイッチが操作されたときには、前記検出スイッチが前記検出体を検出した状態においても前記パイロット弁を介して前記方向制御弁のパイロット部にパイロット信号が供給されることを特徴とする請求項3に記載の建設機械。
前記左,右のパイロット弁は、前記停止解除スイッチが操作されたときにコントローラから供給される指令信号に応じて弁開度が制御される電磁比例制御弁により構成してなる請求項5または6に記載の建設機械。
前記検出スイッチは、前記上部旋回体の左方向旋回時に前記検出体を検出する左旋回用検出スイッチと、前記上部旋回体の右方向旋回時に前記検出体を検出する右旋回用検出スイッチとにより構成され、
前記右旋回用検出スイッチは、前記上部旋回体の左方向旋回時に前記旋回体側ストッパが前記走行体側ストッパに当接したときに前記検出体を検出しない位置に配置され、
前記左旋回用検出スイッチは、前記上部旋回体の右方向旋回時に前記旋回体側ストッパが前記走行体側ストッパに当接したときに前記検出体を検出しない位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の建設機械。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態による建設機械を油圧ショベルに適用した場合を例に挙げ、
図1ないし
図14に従って詳細に説明する。
【0015】
図1ないし
図12は第1の実施の形態を示している。油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に後述の旋回装置8を介して旋回可能に搭載された上部旋回体3と、上部旋回体3の前部中央に俯仰動可能に設けられたフロント装置4とを備えている。油圧ショベル1は、下部走行体2によって作業現場を自走し、フロント装置4を用いて土砂の掘削作業等を行う。
【0016】
図3に示すように、下部走行体2は、左前脚部5A、右前脚部5B、左後脚部5C、右後脚部5Dを有するセンタフレーム5と、センタフレーム5の左側に配置された左サイドフレーム6と、センタフレーム5の右側に配置された右サイドフレーム7とを有している。左サイドフレーム6は、センタフレーム5の左前脚部5Aおよび左後脚部5Cの先端に設けられ、前,後方向に延びている。右サイドフレーム7は、センタフレーム5の右前脚部5Bおよび右後脚部5Dの先端に設けられ、前,後方向に延びている。
【0017】
旋回装置8は、センタフレーム5の中央部に設けられた旋回輪9と、上部旋回体3に設けられた油圧モータからなる旋回モータ10とにより構成されている。旋回輪9は、センタフレーム5の丸胴(図示せず)に取付けられる内輪9Aと、内輪9Aの外周側に複数の転動体(図示せず)を介して回転可能に設けられた外輪9Bとにより構成されている。外輪9Bは、後述する旋回フレーム15に取付けられている。内輪9Aの内周面には、全周に亘って内歯車9Cが形成され、内歯車9Cには、旋回モータ10のピニオンギヤ(図示せず)が噛合している。従って、旋回モータ10のピニオンギヤが回転することにより、外輪9Bは上部旋回体3と一緒に内輪9Aの周囲を回転する。この旋回装置8の旋回動作により、上部旋回体3は、下部走行体2上で左方向旋回または右方向旋回を行う。
【0018】
センタフレーム5の前側には、左,右方向の中間部に位置するシリンダ取付ブラケット5Eと、シリンダ取付ブラケット5Eの左,右両側に位置する左,右のブレード取付ブラケット5Fとが設けられている。左,右のブレード取付ブラケット5Fには、排土作業に用いられるブレード11の左,右のアーム11Aが、それぞれ上,下方向に回動可能に取付けられている。ブレード11とシリンダ取付ブラケット5Eとの間には、ブレード11を回動させるブレードシリンダ(図示せず)が取付けられている。また、センタフレーム5には、後述する検出体28と、走行体側ストッパ42とが設けられている。
【0019】
左サイドフレーム6および右サイドフレーム7の後端側には、それぞれ走行モータによって回転駆動される駆動輪12が設けられている。左サイドフレーム6および右サイドフレーム7の前端側には、それぞれ遊動輪13が設けられている。これら駆動輪12と遊動輪13には、無端状のクローラ(履帯)14が巻回され、クローラ14を駆動輪12によって周回駆動することにより油圧ショベル1が走行する。
【0020】
上部旋回体3は、ベースとなる旋回フレーム15を有し、この旋回フレーム15は、下部走行体2上に旋回輪9を介して旋回可能に設けられている。
図4に示すように、旋回フレーム15は、底板15Aと、底板15Aの左側に配置された円弧状の左サイドフレーム15Bと、底板15Aの右側に配置された円弧状の右サイドフレーム15Cとを有している。底板15Aと左,右のサイドフレーム15B,15Cとの間は、複数の張出しビーム(図示せず)によって接続されている。底板15Aの下面側には、後述する左旋回用検出スイッチ29、右旋回用検出スイッチ30、旋回体側ストッパ43が設けられている。
【0021】
旋回フレーム15の後側には、フロント装置4との重量バランスをとるカウンタウエイト16が設けられている。カウンタウエイト16の前側には、エンジン17、油圧ポンプ18等が設けられている。油圧ポンプ18は、エンジン17によって駆動されることにより、駆動輪12の走行モータ、旋回装置8の旋回モータ10、フロント装置4を構成する複数の油圧シリンダに向けて作動用の圧油を吐出する。
【0022】
運転席19は、エンジン17の前側に位置して旋回フレーム15上に設けられ、オペレータが着席するものである。運転席19の前側には、下部走行体2を走行させるときに手動操作または足踏み操作される走行操作レバー・ペダル20が設けられている。運転席19の左,右両側には、フロント装置4および旋回装置8を操作するための作業用操作レバー21Aを備えた減圧弁型パイロット弁からなる操作レバー装置21が配設されている。操作レバー装置21は、後述するパイロット油圧源34に接続されている。運転席19の上側にはキャノピ22が配置され、運転席19等は、キャノピ22によって上方から覆われている。運転席19の後側および左,右両側には外装カバー23が設けられている。外装カバー23は、エンジン17、油圧ポンプ18、熱交換装置(図示せず)等の搭載機器を覆うものである。
【0023】
左回転数センサ24Aは、下部走行体2の左サイドフレーム6の後側に設けられている。右回転数センサ24Bは、右サイドフレーム7の後側に設けられている。これら左回転数センサ24Aおよび右回転数センサ24Bは、下部走行体2側に設けられた電気機器を構成している。左回転数センサ24Aは、左サイドフレーム6に取付けられた駆動輪12の回転数を検出し、回転数に応じた検出信号を後述のコントローラ25に出力する。右回転数センサ24Bは、右サイドフレーム7に取付けられた駆動輪12の回転数を検出し、回転数に応じた検出信号をコントローラ25に出力する。
【0024】
上部旋回体3側に設けられた電気機器としてのコントローラ25は、外装カバー23内に収容された状態で旋回フレーム15上に設けられている。コントローラ25は、左,右の回転数センサ24A,24Bからの検出信号等に基づいて、例えばエンジン17、油圧ポンプ18等の動作を制御するものである。
【0025】
左ハーネス26は、下部走行体2側の左回転数センサ24Aと上部旋回体3側のコントローラ25との間を電気的に接続している。右ハーネス27は、右回転数センサ24Bとコントローラ25との間を電気的に接続している。左ハーネス26は、例えば左回転数センサ24Aから左サイドフレーム6およびセンタフレーム5に沿って旋回輪9へと導かれる。そして、左ハーネス26は、旋回輪9(内輪9A)の内周側を通って旋回フレーム15の上面側に導かれ、コントローラ25へと延びている。同様に、右ハーネス27は、例えば右回転数センサ24Bから右サイドフレーム7およびセンタフレーム5に沿って旋回輪9へと導かれる。そして、右ハーネス27は、旋回輪9(内輪9A)の内周側を通って旋回フレーム15の上面側に導かれ、コントローラ25へと延びている。
【0026】
このように、左ハーネス26は、下部走行体2側の左回転数センサ24Aと上部旋回体3側のコントローラ25との間を接続し、右ハーネス27は、下部走行体2側の右回転数センサ24Bと上部旋回体3側のコントローラ25との間を接続している。従って、上部旋回体3が下部走行体2に対して360°以上の角度をもって旋回した場合には、左ハーネス26および右ハーネス27が捩れ、損傷、断線等を生じる虞れがある。これに対し、油圧ショベル1は、上部旋回体3が旋回できる範囲(旋回角度)を360°以内に制限するため、後述の検出体28、左旋回用検出スイッチ29、右旋回用検出スイッチ30、旋回制御装置31、走行体側ストッパ42、旋回体側ストッパ43が設けられている。
【0027】
検出体28は、下部走行体2を構成するセンタフレーム5の前部上面側に設けられている。即ち、検出体28は、センタフレーム5の左,右方向の中間部に配置されたシリンダ取付ブラケット5Eと旋回輪9の外輪9Bとの間に配置され、センタフレーム5の上面5G上に固定されている。検出体28は、上部旋回体3が左方向旋回したときの制限範囲である左旋回制限範囲に達したときには、左旋回用検出スイッチ29によって検出される。また、検出体28は、上部旋回体3が右方向旋回したときの制限範囲である右旋回制限範囲に達したときには、右旋回用検出スイッチ30によって検出される。
【0028】
検出体28は、上部旋回体3の旋回中心(旋回輪9の中心)Pを中心として円弧状に湾曲した板体からなっている(
図8参照)。検出体28は、旋回輪9の外輪9Bの外周面と一定の間隔をもって対面しつつ左,右方向に延びている。検出体28には、複数(例えば3枚)の取付板28Aが溶接等によって固定されている。各取付板28Aは、センタフレーム5の上面5Gに固定されたL字型のベース板28Bにボルト28Cを用いて着脱可能に取付けられている(
図5参照)。
【0029】
このように、検出体28は、旋回輪9の外輪9Bの外周面と対面した状態で、下部走行体2(センタフレーム5の上面5G)から上部旋回体3に向けて立設されている。これにより、検出体28のうち左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30によって検出される検出面28Dに、土砂等が付着するのを抑えることができる。また、検出体28の下端とセンタフレーム5の上面5Gとの間には、隙間28Eが形成されている。これにより、センタフレーム5の上面5Gに落下した土砂は、隙間28Eを通じて排出されるので、検出体28の周囲に土砂等が堆積するのを抑えることができる。
【0030】
左旋回用検出スイッチ29および右旋回用検出スイッチ30は、上部旋回体3の旋回フレーム15に設けられ、上部旋回体3の旋回時に検出体28を検出するものである。左旋回用検出スイッチ29および右旋回用検出スイッチ30は、それぞれ近接スイッチにより構成され、旋回フレーム15を構成する底板15Aの下面に取付けられている。左旋回用検出スイッチ29および右旋回用検出スイッチ30は、上部旋回体3の旋回中心Pを中心とした同一の円周上に、左,右方向に間隔をもって配置されている。
【0031】
ここで、
図2および
図8に示すように、フロント装置4が下部走行体2の左,右のクローラ14に対して平行となる状態を上部旋回体3の中間位置とする。左旋回用検出スイッチ29および右旋回用検出スイッチ30は、上部旋回体3が中間位置にある状態で、旋回輪9を挟んで検出体28とは反対側に配置されている。
【0032】
上部旋回体3が左方向旋回を行い、旋回角度θL1に達すると、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出する(
図9参照)。これにより、旋回制御装置31が旋回装置8(旋回モータ10)の旋回動作を停止させる。一方、上部旋回体3が慣性エネルギによって慣性回転し、旋回角度θL2に達するまでの間は、左旋回用検出スイッチ29は、検出体28を検出し続ける(
図10参照)。従って、旋回角度θL1から旋回角度θL2までの間が、上部旋回体3が左方向旋回を行うときの旋回制限範囲であり、旋回制御装置31は、上部旋回体3が旋回角度θL1からθL2の範囲にあるときには、旋回装置8の旋回動作を停止させる制御を継続する。
【0033】
これと同様に、上部旋回体3が右方向旋回を行い、旋回角度θR1に達すると、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出する(
図11参照)。これにより、旋回制御装置31が旋回装置8の旋回動作を停止させる。一方、上部旋回体3が慣性エネルギによって慣性回転し、旋回角度θR2に達するまでの間は、右旋回用検出スイッチ30は、検出体28を検出し続ける(
図12参照)。従って、旋回角度θR1から旋回角度θR2までの間が、上部旋回体3が右方向旋回を行うときの旋回制限範囲であり、旋回制御装置31は、上部旋回体3が旋回角度θR1からθR2の範囲にあるときには、旋回装置8の旋回動作を停止させる制御を継続する。
【0034】
次に、旋回装置8の旋回動作を停止させる旋回制御装置31について、
図7を参照して説明する。
【0035】
旋回制御装置31は、上部旋回体3に設けられ、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出したときに、旋回モータ10の作動を停止させるものである。旋回制御装置31は、後述する方向制御弁32、左旋回用パイロット弁35、右旋回用パイロット弁37により構成されている。
【0036】
方向制御弁32は、後述するタンク34Bおよび油圧ポンプ18と旋回モータ10との間を接続する主管路33の途中に設けられている。方向制御弁32は、左,右の油圧パイロット部32A,32Bに対するパイロット圧の供給に応じて旋回モータ10を左旋回と右旋回とに切換えるものである。即ち、左旋回用の油圧パイロット部32Aにパイロット圧が供給されたときには、旋回モータ10は左旋回方向に回転駆動される。右旋回用の油圧パイロット部32Bにパイロット圧が供給されたときには、旋回モータ10は右旋回方向に回転駆動される。
【0037】
パイロット油圧源34は、パイロットポンプ34Aとタンク34Bとにより構成されている。パイロットポンプ34Aからのパイロット圧は、操作レバー装置21に設けられた作業用操作レバー21Aの左,右方向または前,後方向の操作量に応じて、方向制御弁32の油圧パイロット部32A,32Bにそれぞれ供給される。操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aが中立位置にあるときには、方向制御弁32の油圧パイロット部32A,32Bに供給されたパイロット圧がタンク34Bに戻され、方向制御弁32は中立位置に戻る。
【0038】
左旋回用パイロット弁35は、方向制御弁32の油圧パイロット部32Aと操作レバー装置21との間を接続する左旋回用のパイロット管路36の途中に設けられている。左旋回用パイロット弁35は、電磁パイロット部35Aを有する3ポート2位置の電磁弁により構成されている。左旋回用パイロット弁35は、電源39から電磁パイロット部35Aへの給電が行われないときには、連通位置(a)を保持してパイロット管路36を連通させる。一方、左旋回用パイロット弁35は、電源39から電磁パイロット部35Aへの給電が行われたときには遮断位置(b)に切換り、パイロット管路36を遮断する。
【0039】
右旋回用パイロット弁37は、方向制御弁32の油圧パイロット部32Bと操作レバー装置21との間を接続する右旋回用のパイロット管路38の途中に設けられている。右旋回用パイロット弁37は、電磁パイロット部37Aを有する3ポート2位置の電磁弁により構成されている。右旋回用パイロット弁37は、電源39から電磁パイロット部37Aへの給電が行われないときには、連通位置(c)を保持してパイロット管路38を連通させる。一方、右旋回用パイロット弁37は、電源39から電磁パイロット部37Aへの給電が行われたときには遮断位置(d)に切換り、パイロット管路38を遮断する。
【0040】
左旋回用パイロット弁35の電磁パイロット部35Aと電源39との間には、左旋回用検出スイッチ29と左旋回用の停止解除スイッチ40とが直列に設けられている。停止解除スイッチ40は、常閉接点を形成し、オペレータに操作されることにより、電源39と電磁パイロット部35Aとを電気的に遮断する。
【0041】
ここで、上部旋回体3の左方向旋回時に、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出すると、左旋回用パイロット弁35が遮断位置(b)に切換わる。これにより、方向制御弁32の油圧パイロット部32Aに対するパイロット圧の供給が遮断され、旋回モータ10の旋回動作が停止される。なお、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出しているときには、右旋回用検出スイッチ30は検出体28から離間している。
【0042】
一方、停止解除スイッチ40が操作されると、電源39と電磁パイロット部35Aとが電気的に遮断される。このため、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出したか否かに関わらず、左旋回用パイロット弁35は連通位置(a)を保持する。従って、停止解除スイッチ40が操作されたときには、旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御が解除される。この結果、上部旋回体3が、左方向旋回時の旋回制限範囲(
図9に示す旋回角度θL1から
図10に示す旋回角度θL2までの間)にある場合でも、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aの操作に応じて上部旋回体3を旋回させることができる。
【0043】
右旋回用パイロット弁37の電磁パイロット部37Aと電源39との間には、右旋回用検出スイッチ30と右旋回用の停止解除スイッチ41とが直列に設けられている。停止解除スイッチ41は、常閉接点を形成し、オペレータに操作されることにより、電源39と電磁パイロット部37Aとを電気的に遮断する。
【0044】
ここで、上部旋回体3の右方向旋回時に、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出すると、右旋回用パイロット弁37が遮断位置(d)に切換わる。これにより、方向制御弁32の油圧パイロット部32Bに対するパイロット圧の供給が遮断され、旋回モータ10の旋回動作が停止される。なお、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出しているときには、左旋回用検出スイッチ29は検出体28から離間している。
【0045】
一方、停止解除スイッチ41が操作されると、電源39と電磁パイロット部37Aとが電気的に遮断される。このため、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出したか否かに関わらず、右旋回用パイロット弁37は連通位置(c)を保持する。従って、停止解除スイッチ41が操作されたときには、旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御が解除される。この結果、上部旋回体3が、右方向旋回時の旋回制限範囲(
図11に示す旋回角度θR1から
図12に示す旋回角度θR2までの間)にある場合でも、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aの操作に応じて上部旋回体3を旋回させることができる。
【0046】
次に、油圧ショベル1に用いられる走行体側ストッパ42、および旋回体側ストッパ43について説明する。
【0047】
走行体側ストッパ42は、下部走行体2のセンタフレーム5に設けられている。
図3に示すように、走行体側ストッパ42は、センタフレーム5のうち左前脚部5Aの基端側の上面に設けられている。走行体側ストッパ42は、左前脚部5Aの上面に溶接等によって固定されたベース板42Aと、ベース板42Aに複数のボルト42Bを用いて着脱可能に取付けられた取付基板42Cと、取付基板42Cの上面に立設された支持板42Dと、支持板42Dの長さ方向の両側に設けられた左旋回用当接板42Eおよび右旋回用当接板42Fとにより構成されている。
【0048】
ここで、支持板42Dは、旋回輪9(外輪9B)の外周面と対面し、上部旋回体3の旋回中心Pを中心とした円周方向に延びている。左旋回用当接板42Eは、四角形の平板状をなし、支持板42Dの長さ方向の一側に溶接等によって固定されている。右旋回用当接板42Fも、四角形の平板状をなし、支持板42Dの長さ方向の他側に溶接等によって固定されている。
【0049】
旋回体側ストッパ43は、上部旋回体3の旋回フレーム15に設けられている。旋回体側ストッパ43は、旋回フレーム15を構成する底板15Aの下面に設けられ、上部旋回体3が
図8に示す中間位置にあるときに、走行体側ストッパ42に対してほぼ180°の角度間隔を保持している。旋回体側ストッパ43と走行体側ストッパ42とは、上部旋回体3の旋回中心Pを中心とした等しい半径Rの円周上に配置されている。
【0050】
図6に示すように、旋回体側ストッパ43は、底板15Aの下面に溶接等によって固定されたベース板43Aと、ベース板43Aから下向きに突設された支持板43Bと、支持板43Bの長さ方向の両側に設けられた一対の端板43C,43Dと、端板43Cにボルト43Eを用いて取付けられた左旋回用当接体43Fと、端板43Dにボルト43Eを用いて取付けられた右旋回用当接体43Gとにより構成されている。支持板43Bは、旋回輪9(外輪9B)の外周面と対面し、上部旋回体3の旋回中心Pを中心とした円周方向に延びている。左旋回用当接体43Fは円柱状をなし、左方向旋回を行う上部旋回体3が旋回角度θL2に達したときに、走行体側ストッパ42の左旋回用当接板42Eに当接する(
図10参照)。右旋回用当接体43Gは円柱状をなし、右方向旋回を行う上部旋回体3が旋回角度θR2に達したときに、走行体側ストッパ42の右旋回用当接板42Fに当接する(
図12参照)。
【0051】
このように、左方向旋回を行う上部旋回体3が旋回角度θL1に達すると、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出し、旋回制御装置31は、旋回モータ10の旋回動作を停止させる。この場合、上部旋回体3の慣性エネルギが大きい場合には、上部旋回体3は慣性回転によって旋回角度θL1を越えて旋回し続ける。しかし、上部旋回体3が旋回角度θL2に達すると、旋回体側ストッパ43の左旋回用当接体43Fが、走行体側ストッパ42の左旋回用当接板42Eに当接することにより、上部旋回体3の慣性回転を確実に停止させることができる。
【0052】
ここで、右旋回用検出スイッチ30は、上部旋回体3の左方向旋回時に旋回体側ストッパ43が走行体側ストッパ42に当接したときに検出体28を検出しない位置(検出体28から離間した位置)に配置されている。これにより、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出し、旋回制御装置31が旋回モータ10の左旋回動作を停止させた場合でも、右旋回用パイロット弁37を介して方向制御弁32の油圧パイロット部32Bにパイロット圧が供給されることにより、上部旋回体3を右方向旋回させることができる。
【0053】
同様に、右方向旋回を行う上部旋回体3が旋回角度θR1に達すると、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出し、旋回制御装置31は、旋回モータ10の旋回動作を停止させる。この場合、上部旋回体3の慣性エネルギが大きい場合には、上部旋回体3は慣性回転によって旋回角度θR1を越えて旋回し続ける。しかし、上部旋回体3が旋回角度θR2に達すると、旋回体側ストッパ43の右旋回用当接体43Gが、走行体側ストッパ42の右旋回用当接板42Fに当接することにより、上部旋回体3の慣性回転を確実に停止させることができる。
【0054】
ここで、左旋回用検出スイッチ29は、上部旋回体3の右方向旋回時に旋回体側ストッパ43が走行体側ストッパ42に当接したときに検出体28を検出しない位置に配置されている。これにより、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出し、旋回制御装置31が旋回モータ10の右旋回動作を停止させた場合でも、左旋回用パイロット弁35を介して方向制御弁32の油圧パイロット部32Aにパイロット圧が供給されることにより、上部旋回体3を左方向旋回させることができる。
【0055】
第1の実施の形態による油圧ショベル1は上述の如き構成を有するもので、以下、油圧ショベル1の動作について説明する。
【0056】
油圧ショベル1を用いて掘削作業等を行う場合には、オペレータが、運転席19に着席し、走行操作レバー・ペダル20を操作することにより、下部走行体2を前進または後退させることができる。一方、オペレータが操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aを操作することにより、上部旋回体3を旋回させつつ、フロント装置4を用いて土砂の掘削作業等を行うことができる。
【0057】
ここで、油圧ショベル1は、左サイドフレーム6に取付けられた駆動輪12の回転数を検出する左回転数センサ24Aと、右サイドフレーム7に取付けられた駆動輪12の回転数を検出する右回転数センサ24Bとを有している。上部旋回体3に設けられたコントローラ25と左回転数センサ24Aとの間は、左ハーネス26を介して接続されている。コントローラ25と右回転数センサ24Bとの間は、右ハーネス27を介して接続されている。従って、上部旋回体3が下部走行体2に対して360°以上の角度をもって旋回した場合には、左ハーネス26および右ハーネス27が捩れ、損傷、断線等を生じる虞れがある。これに対し、油圧ショベル1は、上部旋回体3の旋回範囲(旋回角度)を360°以内に制限することができる。
【0058】
即ち、上部旋回体3が
図8に示す中間位置から左方向旋回を行い、
図9に示す旋回角度θL1に達すると、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出する。これにより、旋回制御装置31の左旋回用パイロット弁35が遮断位置(b)に切換わる。従って、方向制御弁32の油圧パイロット部32Aに対するパイロット圧の供給が遮断され、旋回モータ10の旋回動作が停止される。この場合、上部旋回体3の慣性エネルギが小さい場合には、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出した時点で、上部旋回体3の旋回を停止させることができる。
【0059】
一方、上部旋回体3の慣性エネルギが大きい場合には、上部旋回体3は、慣性回転により旋回角度θL1を越えて旋回し続ける。ここで、検出体28は、上部旋回体3の旋回中心Pを中心として円弧状に延びている。このため、上部旋回体3が、
図10に示す旋回角度θL2に達するまでの間は、左旋回用検出スイッチ29は検出体28を検出し続ける。従って、左方向旋回を行う上部旋回体3が、旋回角度θL1から旋回角度θL2までの旋回制限範囲にあるときには、旋回制御装置31は、旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御を継続する。
【0060】
ここで、上部旋回体3の慣性エネルギが過大となった場合には、旋回制御装置31だけでは上部旋回体3の旋回を停止させることができない。この場合には、上部旋回体3が旋回角度θL2に達すると、旋回体側ストッパ43の左旋回用当接体43Fが、走行体側ストッパ42の左旋回用当接板42Eに当接する。これにより、上部旋回体3の慣性回転を停止させることができ、左方向旋回を行う上部旋回体3を、旋回制限範囲内で確実に停止させることができる。この結果、左方向旋回時における上部旋回体3の旋回角度をθL2以下に制限し、左ハーネス26および右ハーネス27の捩れ、損傷、断線等を抑えることにより、左ハーネス26および右ハーネス27を保護することができる。
【0061】
上部旋回体3の慣性エネルギが小さい場合には、上部旋回体3は、旋回角度θL1に達した時点で停止する。しかし、停止した上部旋回体3を、旋回角度θL2まで継続して旋回させたい場合がある。この場合には、オペレータが停止解除スイッチ40を操作することにより、左旋回用パイロット弁35が連通位置(a)に切換られる。従って、旋回制御装置31による旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御が解除される。この結果、上部旋回体3が左方向旋回時の旋回制限範囲内にある場合でも、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aに対する操作に応じて、上部旋回体3を旋回角度θL2に達するまで旋回させることができる。
【0062】
これと同様に、上部旋回体3が
図8に示す中間位置から右方向旋回を行い、
図11に示す旋回角度θR1に達すると、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出する。これにより、旋回制御装置31の右旋回用パイロット弁37が遮断位置(d)に切換わる。従って、方向制御弁32の油圧パイロット部32Bに対するパイロット圧の供給が遮断され、旋回モータ10の旋回動作が停止される。この場合、上部旋回体3の慣性エネルギが小さい場合には、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出した時点で、上部旋回体3の旋回を停止させることができる。
【0063】
一方、上部旋回体3の慣性エネルギが大きい場合には、上部旋回体3は、慣性回転により旋回角度θR1を越えて旋回し続ける。上部旋回体3が、
図12に示す旋回角度θR2に達するまでの間は、右旋回用検出スイッチ30は検出体28を検出し続ける。従って、右方向旋回を行う上部旋回体3が、旋回角度θR1から旋回角度θR2までの旋回制限範囲にあるときには、旋回制御装置31は、旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御を継続する。
【0064】
ここで、上部旋回体3の慣性エネルギが過大となった場合には、旋回制御装置31だけでは上部旋回体3の旋回を停止させることができない。この場合には、上部旋回体3が旋回角度θR2に達すると、旋回体側ストッパ43の右旋回用当接体43Gが、走行体側ストッパ42の右旋回用当接板42Fに当接する。これにより、上部旋回体3の慣性回転を停止させることができ、右方向旋回を行う上部旋回体3を、旋回制限範囲内で確実に停止させることができる。この結果、右方向旋回時における上部旋回体3の旋回角度をθR2以下に制限し、左ハーネス26および右ハーネス27の捩れ、損傷、断線等を抑えることにより、左ハーネス26および右ハーネス27を保護することができる。
【0065】
一方、上部旋回体3の慣性エネルギが小さい場合には、上部旋回体3は、旋回角度θR1に達した時点で停止する。しかし、停止した上部旋回体3を、旋回角度θR2まで継続して旋回させたい場合がある。この場合には、オペレータが停止解除スイッチ41を操作することにより、右旋回用パイロット弁37が連通位置(c)に切換られる。従って、旋回制御装置31による旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御が解除される。この結果、上部旋回体3が右方向旋回時の旋回制限範囲内にある場合でも、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aに対する操作に応じて、上部旋回体3を旋回角度θR2に達するまで旋回させることができる。
【0066】
このように、油圧ショベル1は、上部旋回体3の旋回角度が、左方向旋回時の旋回角度θL2と右方向旋回時の旋回角度θR2とを加算した旋回角度(θL2+θR2)以下に設定されている。従って、上部旋回体3の旋回範囲(旋回角度)を360°以内に制限することができ、下部走行体2側の左,右の回転数センサ24A,24Bと、上部旋回体3側のコントローラ25との間を接続する左,右のハーネス26,27を保護することができる。
【0067】
かくして、第1の実施の形態による油圧ショベル1は、下部走行体2側に設けられた左,右の回転数センサ24A,24Bと上部旋回体3側に設けられたコントローラ25との間を接続する左,右のハーネス26,27と、下部走行体2に設けられた検出体28と、上部旋回体3に設けられ、上部旋回体3の旋回時に検出体28を検出する左,右の旋回用検出スイッチ29,30と、上部旋回体3の旋回時に左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出したときに、旋回モータ10の旋回動作を停止させる旋回制御装置31とを備えている。下部走行体2には走行体側ストッパ42が設けられ、上部旋回体3には、旋回制御装置31が旋回モータ10の旋回動作を停止させた後に走行体側ストッパ42に当接することにより、上部旋回体3の慣性回転を規制する旋回体側ストッパ43が設けられている。
【0068】
これにより、旋回制御装置31が旋回モータ10の旋回動作を停止させた後に、上部旋回体3が慣性回転によって旋回を続けたとしても、旋回体側ストッパ43が走行体側ストッパ42に当接することにより、上部旋回体3を旋回制限範囲内に確実に停止させることができる。この結果、下部走行体2側の左,右の回転数センサ24A,24Bと上部旋回体3側のコントローラ25との間を接続する左,右のハーネス26,27の捩れ、断線等を抑え、左,右のハーネス26,27を保護することができる。
【0069】
第1の実施の形態では、上部旋回体3の左方向または右方向のいずれかの旋回を指示する操作レバー装置21を備え、旋回制御装置31は、操作レバー装置21からのパイロット信号を受けて上部旋回体3の旋回方向を左方向旋回と右方向旋回とに制御すると共に、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出したときに、操作レバー装置21からのパイロット信号を遮断することにより旋回装置8の旋回動作を停止させることができる。
【0070】
第1の実施の形態では、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出したか否かに関わらず、旋回制御装置31による旋回モータ10の旋回動作を停止させる制御を解除する停止解除スイッチ40,41が設けられている。従って、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出した場合でも、停止解除スイッチ40または41を操作することにより、旋回体側ストッパ43が走行体側ストッパ42に当接するまでの範囲内で、上部旋回体3の旋回を継続させることができる。
【0071】
第1の実施の形態では、旋回制御装置31は、操作レバー装置21からのパイロット信号が左,右の油圧パイロット部32A,32Bに供給されることにより上部旋回体3の旋回方向を左方向旋回と右方向旋回とに制御する方向制御弁32と、方向制御弁32の左旋回用の油圧パイロット部32Aにパイロット圧を供給する左旋回用パイロット弁35および方向制御弁32の右旋回用の油圧パイロット部32Bにパイロット圧を供給する右旋回用パイロット弁37とにより構成されている。各パイロット弁35,37は電磁パイロット部35A,37Aが設けられると共に、電源39から電磁パイロット部35A,37Aに給電が行われると方向制御弁32の左,右の油圧パイロット部32A,32Bへのパイロット信号の供給を遮断するよう構成されている。左旋回用パイロット弁35の電磁パイロット部35Aと電源39との間には、左旋回用検出スイッチ29と停止解除スイッチ40とが直列に設けられ、右旋回用パイロット弁37の電磁パイロット部37Aと電源39との間には、右旋回用検出スイッチ30と停止解除スイッチ41とが直列に設けられ、各検出スイッチ29,30は、検出体28を検出したときに電源39から各パイロット弁35,37の電磁パイロット部35A,37Aへの給電を行う。
【0072】
これにより、上部旋回体3の左方向旋回時に左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出した場合でも、オペレータが停止解除スイッチ40を操作することにより、電源39と電磁パイロット部35Aとの接続が遮断される。同様に、上部旋回体3の右方向旋回時に右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出した場合でも、オペレータが停止解除スイッチ41を操作することにより、電源39と電磁パイロット部37Aとの接続が遮断される。この結果、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出した状態でも、左旋回用パイロット弁35または右旋回用パイロット弁37を介して方向制御弁32の油圧パイロット部32Aまたは32Bにパイロット圧が供給される。この結果、上部旋回体3を継続して旋回させることができる。
【0073】
第1の実施の形態では、上部旋回体3に設けられる検出スイッチが、上部旋回体3の左方向旋回時に検出体28を検出する左旋回用検出スイッチ29と、上部旋回体3の右方向旋回時に検出体28を検出する右旋回用検出スイッチ30とにより構成されている。右旋回用検出スイッチ30は、上部旋回体3の左方向旋回時に旋回体側ストッパ43が走行体側ストッパ42に当接したときに検出体28を検出しない位置に配置され、左旋回用検出スイッチ29は、上部旋回体3の右方向旋回時に旋回体側ストッパ43が走行体側ストッパ42に当接したときに検出体28を検出しない位置に配置されている。
【0074】
従って、左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出し、旋回制御装置31が旋回モータ10の左旋回動作を停止させた場合でも、右旋回用パイロット弁37を介して方向制御弁32の油圧パイロット部32Bにパイロット圧が供給されることにより、上部旋回体3を右方向旋回させることができる。同様に、右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出し、旋回制御装置31が旋回モータ10の右旋回動作を停止させた場合でも、左旋回用パイロット弁35を介して方向制御弁32の油圧パイロット部32Aにパイロット圧が供給されることにより、上部旋回体3を左方向旋回させることができる。
【0075】
第1の実施の形態では、検出体28は、上部旋回体3の旋回中心Pを中心として円弧状に湾曲した板体からなり、旋回輪9の外周面と対面した状態で下部走行体2から上部旋回体3に向けて立設されている。これにより、検出体28のうち左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30によって検出される検出面28Dに、土砂等が付着するのを抑えることができる。この結果、左旋回用検出スイッチ29、右旋回用検出スイッチ30は、検出体28の検出面28Dを長期に亘って確実に検出することができる。
【0076】
次に、
図13は本発明の第2の実施の形態を示している。第2の実施の形態では、左旋回用パイロット弁35の電磁パイロット部35Aと電源39との間に、左旋回用検出スイッチ29と後述のリレー44とが直列に設けられている。また、右旋回用パイロット弁37の電磁パイロット部37Aと電源39との間に、右旋回用検出スイッチ30と後述のリレー45とが直列に設けられている。
【0077】
左旋回用のリレー44は、左旋回用パイロット弁35の電磁パイロット部35Aと電源39との間に設けられ、常閉接点を構成している。リレー44は、コントローラ25から供給される制御信号によって開,閉されるものである。右旋回用のリレー45は、右旋回用パイロット弁37の電磁パイロット部37Aと電源39との間に設けられ、常閉接点を構成している。リレー45は、コントローラ25から供給される制御信号によって開,閉されるものである。
【0078】
停止解除スイッチ46は、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aに設けられている。停止解除スイッチ46は、コントローラ25に接続されている。停止解除スイッチ46は、オペレータによって操作されることにより、コントローラ25に信号を出力する。コントローラ25は、停止解除スイッチ46から信号が入力されることにより、リレー44,45に対し、それぞれ常閉接点を開く制御信号を供給する。
【0079】
第2の実施の形態では、左旋回用パイロット弁35の電磁パイロット部35Aと電源39との間には、左旋回用検出スイッチ29とリレー44とが直列に設けられ、右旋回用パイロット弁37の電磁パイロット部37Aと電源39との間には、右旋回用検出スイッチ30とリレー45とが直列に設けられている。リレー44,45は、停止解除スイッチ46の操作に応じてコントローラ25から供給される制御信号に応じて開,閉される。
【0080】
従って、第2の実施の形態では、上部旋回体3の左方向旋回時に左旋回用検出スイッチ29が検出体28を検出した場合でも、オペレータが停止解除スイッチ46を操作することにより、左旋回用パイロット弁35の電磁パイロット部35Aと電源39とが電気的に遮断されると共に、右旋回用パイロット弁37の電磁パイロット部37Aと電源39とが電気的に遮断される。この結果、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出した状態でも、左旋回用パイロット弁35,右旋回用パイロット弁37のいずれか一方を介して方向制御弁32の油圧パイロット部32A,32Bのいずれか一方にパイロット圧が供給される。この結果、オペレータが停止解除スイッチ46を操作することにより、上部旋回体3を継続して旋回させることができる。
【0081】
第2の実施の形態では、停止解除スイッチ46は、上部旋回体3を旋回させるために操作される操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aに設けられている。これにより、上部旋回体3の旋回時に、左旋回用検出スイッチ29または右旋回用検出スイッチ30が検出体28を検出した場合でも、オペレータは、作業用操作レバー21Aと停止解除スイッチ46を同時に操作することができる。この結果、上部旋回体3の旋回動作を円滑に継続させることができる。
【0082】
なお、第2の実施の形態では、左旋回用パイロット弁35として、電源39から電磁パイロット部35Aへの給電が行われることにより、連通位置(a)から遮断位置(b)に切換えられる電磁弁が用いられ、右旋回用パイロット弁37として、電源39から電磁パイロット部37Aへの給電が行われることにより、連通位置(a)から遮断位置(b)に切換えられる電磁弁が用いられている。しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば
図14に示す変形例のように、左旋回用パイロット弁47及び右旋回用パイロット48として、コントローラ25からの指令信号に応じて弁開度が制御される電磁比例制御弁を用いてもよい。
【0083】
これにより、上部旋回体3の左方向旋回時に停止解除スイッチ46が操作され、上部旋回体3が旋回角度θL1からθL2の旋回制限範囲で旋回可能となったときに、コントローラ25からの指令信号が左旋回用パイロット弁47の電磁パイロット部47Aに供給されることにより、この指令信号に応じて左旋回用パイロット弁47の弁開度を小さくすることができる。この結果、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aに対する操作量に関わらず、上部旋回体3の旋回速度を抑え、上部旋回体3を、旋回角度θL1からθL2の旋回制限範囲内で緩やかに左方向旋回させることができる。
【0084】
これと同様に、上部旋回体3の右方向旋回時に停止解除スイッチ46が操作され、上部旋回体3が旋回角度θR1からθR2の旋回制限範囲で旋回可能となったときに、コントローラ25からの指令信号が右旋回用パイロット弁48の電磁パイロット部48Aに供給されることにより、この指令信号に応じて右旋回用パイロット弁48の弁開度を小さくすることができる。この結果、操作レバー装置21の作業用操作レバー21Aに対する操作量に関わらず、上部旋回体3の旋回速度を抑え、上部旋回体3を、旋回角度θR1からθR2の旋回制限範囲内で緩やかに右旋回させることができる。
【0085】
実施の形態では、下部走行体2側に設けられた電気機器として、左,右の駆動輪12の回転数を検出する左,右の回転数センサ24A,24Bを例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば下部走行体2の前側に照明用のライトを設け、このライトと上部旋回体3側のコントローラ25との間をハーネスを介して接続する構成としてもよい。また、例えば左,右の駆動輪を回転駆動するモータとして左,右の電動モータを設け、この電動モータと上部旋回体3側のコントローラ25との間をハーネスを介して接続する構成としてもよい。
【0086】
実施の形態では、クローラ14を備えたクローラ式の油圧ショベル1を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、油圧クレーン等の下部走行体と上部旋回体とを有する建設機械に広く適用することができる。