(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2装置が、近端部および遠端部を有し、前記カメラチューブが、前記第2装置の内部または外部に、近位置/遠位置の軸に沿って取り付けられ、前記カメラチューブが、前記第2装置内部または外部に、近位置/遠位置の軸に沿ってスライドできることを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
前記内側第2半円筒は、その上に少なくとも1つの引っ込みできる突出部を有して、前記内側第2半円筒の一部が、前記内側第2半円筒の一部が前記外側第1半円筒の外に出るように前記外側第1半円筒から突出したとき、前記外側第1半円筒上での前記内側第2半円筒の位置を固定し、
前記引っ込みできる突出部が、前記内側第2半円筒の前記外側第1半円筒の内部へのスライドを防止することを特徴とする請求項3に記載の医療装置。
前記第2装置は、チューブレス挿管装置であり、前記チューブレス挿管装置は、把手に接続された楕円体と、前記チューブレス挿管装置に取り付けられたカメラチューブを有し、
前記楕円体は、前記楕円体の上表面に1つの開口を有し、前記楕円体の底面に別の開口がある内腔を有し、
前記把手の近端部には、気管内チューブ、声門上気道および喉頭マスク気道の装置の少なくとも1つを保持するに適したホルダーを備えることを特徴とする請求項1に記載の医療装置。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図2】視覚化装置を備えた気管内装置の一実施形態の側面図である。
【
図3】視覚化装置を備えた気管内装置の別の実施形態の側面図である。
【
図4A】組込み型人工呼吸器接続キャップに取り付けられた視覚化装置を示す実施形態である。光源のない実施形態である。
【
図4B】組込み型人工呼吸器接続キャップに取り付けられた視覚化装置を示す実施形態である。光源を有する実施形態である。
【
図5A】組込み型人工呼吸器接続キャップに取り付けられた視覚化装置の側面図で、スライディングスリーブを介して送られる実施形態を示している。
【
図5B】組込み型人工呼吸器接続キャップに取り付けられた視覚化装置の側面図で、スライディングスリーブを介して送られる実施形態を示している。
【
図5C】組込み型人工呼吸器接続キャップに取り付けられた視覚化装置の側面図で、この実施形態では、ブジーまたはフレキシブルスタイレットを挿入して示している。
【
図6A】視覚化装置を備え、スライディングスリーブで送られる気管内装置の実施形態の側面図である。
【
図6B】視覚化装置を備え、スライディングスリーブで送られる気管内装置の実施形態の側面図である。
【
図7A】視覚化装置を備え、スライディングスリーブで送られる気管内装置の別の実施形態の側面図である。
【
図7B】視覚化装置を備え、スライディングスリーブで送られる気管内装置の別の実施形態の側面図である。
【
図8】ブジーを備えた気管内装置の実施形態の側面図である。
【
図9A】リングを備えた視覚化装置の側面図である。2つのリングを備えた視覚化装置である。
【
図9B】リングを備えた視覚化装置の側面図である。
図9Aに示したような視覚化装置であるが、さらにブジーを備えている視覚化装置の側面図である。
【
図9C】リングを備えた視覚化装置の側面図である。
図9Aに示したような視覚化装置であるが、さらに光源を備えている視覚化装置の側面図である。
【
図9D】
図9Aの視覚化装置の断面図で、カメラチューブに接続されたリングを示している。
【
図9E】
図9Aの視覚化装置の断面図で、カメラチューブに接続された留め金を有する調節可能スライディングリングを示している。
【
図9F】
図9Aの視覚化装置に2つのスライディングリングで接続した気管内チューブの側面図である。
【
図10】視覚化装置を備えた声門上気道装置の側面図である。
図3の気管内装置を、挿入を左側に、フレキシブルにガイドされたスタイレットを右側にして示している。
【
図11B】視覚化装置を有する別の気道装置の側面図を示している。
図11Aに示す装置であるが、人工呼吸器接続キャップがある。
【
図12A】視覚化装置を有する口腔気道挿管装置を示している。口腔気道装置の側面図である。
【
図12B】視覚化装置を有する口腔気道挿管装置を示している。この気道装置の断面図で、全円筒形形態の断面図である。
【
図12C】視覚化装置を有する口腔気道挿管装置を示している。この気道装置の断面図で、半円筒形で1つの半円筒形が他の半円筒形に入り込んだ形態の断面図である。
【
図13】視覚化装置を有する拡張器の側面図を示している。
【
図14A】視覚化装置を備えた気管切開装置の側面図を示している。視覚化装置が気管切開チューブの外部に取り付けられる実施形態を示している。
【
図14B】視覚化装置を備えた気管切開装置の側面図を示している。視覚化装置が気管切開チューブの内部に取り付けられている実施形態を示している。
【
図15】
図15は、視覚化装置を有する鼻トランペットの側面図を示している。
【
図16A】視覚化装置を備えた口腔気道の側面図であり、口腔気道の内部に配置された視覚化装置を示している。
【
図16B】視覚化装置を備えた口腔気道の側面図であり、
図16Aと同じであるが、視覚化装置に光源を有している。
【
図16C】視覚化装置を備えた口腔気道の側面図であり、
図16Aと同じであるが、笛を有している。
【
図16D】視覚化装置も備えた挿管口腔気道を示している。気管内チューブが配置される主管腔を有する挿管口腔気道装置である。
【
図16E】
図16Dに示すように、気管内チューブが配置される主管腔のある挿管/抜管口腔気道装置である。
【
図16F】取外し可能な把手を備えた挿管/抜管口腔気道装置の一部を示す実施形態である。この把手は、挿管/抜管口腔気道装置上のホルダーに取り付けできる。
【
図16G】取外し可能な把手を備えた挿管/抜管口腔気道装置の一部を示す実施形態である。この把手は、挿管/抜管口腔気道装置上のホルダーに取り付けできる。
【
図16H】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。遠位置方向に延びる回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置の能力を示している。この実施形態は、挿管/抜管口腔気道の外側にカメラがあるカメラチューブを有する。
【
図16J】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。遠位置方向に延びる回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置の能力を示している。この実施形態は、挿管/抜管口腔気道の外側にカメラがあるカメラチューブを有する。
【
図16K】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。カメラチューブが回転中央通路の内側にある挿管/抜管口腔である。
【
図16L】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。半円筒が挿管/抜管口腔気道の内部でどのように回転し、完全に密閉された中央通路を形成するかを示している。
【
図16M】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。半円筒が挿管/抜管口腔気道の内部でどのように回転し、完全に密閉された中央通路を形成するかを示している。
【
図16N】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。半円筒が挿管/抜管口腔気道の内部でどのように回転し、完全に密閉された中央通路を形成するかを示している。
【
図16O】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。挿管/抜管口腔気道の回転中央通路の内部に気管内チューブを挿入することを示している。
【
図16P】回転中央通路を有する挿管/抜管口腔装置を示している。挿管/抜管口腔気道の回転中央通路の内部に気管内チューブを挿入することを示している。
【
図17A】視覚化装置及び操作チューブとブジーチューブを備えた声門上気道装置の側面図を示している。
【
図17B】視覚化装置及び操作チューブとブジーチューブを備えた声門上気道装置の側面図を示している。
【
図18A】視覚化装置を有するワンピース喉頭鏡の側面図を示している。視覚化装置を有する喉頭鏡を示している。
【
図18B】視覚化装置を有するワンピース喉頭鏡の側面図を示している。
図18Aと同じであるが、さらにブジーが装備され、視覚化装置には光源が備えられている点で異なっている。
【
図19】覚化装置を備えた検鏡の側面図を示している。
【
図20A】視覚化装置を有する鼻カニューレを示している。患者の頭でのカニューレの位置決めを示している。
【
図20B】視覚化装置を有する鼻カニューレを示している。
図20Aと同じであるが、視覚視化装置が光源を備えている点で異なっている。
【
図20C】視覚化装置を有する鼻カニューレを示している。
図20Aのカニューレの側面図である。
【
図20D】視覚化装置を有する鼻カニューレを示している。
図20Bのカニューレの側面図である。
【
図20E】視覚化装置を有する鼻カニューレを示している。
図20Aのカニューレを挿入した患者の頭部断面図である。
【
図20F】視覚化装置を有する鼻カニューレを示している。さらなる実施形態であり、
図20Aに示した視覚化装置を有する鼻カニューレを、さらに外部聴診器と組み合せている。
【
図22A】視覚化装置を備えた吸引チューブの実施形態を示している。吸引チューブの内部に配置された視覚化装置を示している。
【
図22B】視覚化装置を備えた吸引チューブの実施形態を示している。
図22Aと同じであるが、さらにブジーを備えている。
【
図22C】視覚化装置を備えた吸引チューブの実施形態を示している。
図22Bと同じであるが、吸引チューブの遠端部からブジーが突出しているものを示している。
【
図23】視覚化装置を備えた吸引カテーテルを示している。
【
図24】視覚化装置を備えた気管内変化チューブを示している。
【
図25A】カメラをもつ声門上換気チューブを示している。カメラをもつ声門上換気チューブの側面図である。
【
図25B】カメラをもつ声門上換気チューブを示している。カフを備えた声門上換気チューブの遠位置先端部の拡大図である。
【
図25C】カメラをもつ声門上換気チューブを示している。声門上換気チューブの挿管/抜管口腔気道への挿入を示している。
【
図25D】カメラをもつ声門上換気チューブを示している。声門上換気チューブの挿管/抜管口腔気道への挿入を示している。
【
図26A】チューブレス挿管装置を示している。チューブレス挿管装置の上表面を示している。
【
図26B】チューブレス挿管装置を示している。チューブレス挿管装置の底面を示している。
【
図26C】チューブレス挿管装置を示している。チューブレス挿管装置への、患者に挿入するための気管内チューブの装填を示している。
【
図26D】チューブレス挿管装置を示している。チューブレス挿管装置への、患者に挿入するための気管内チューブの装填を示している。
【
図26E】チューブレス挿管装置を示している。チューブレス挿管装置への、患者に挿入するための気管内チューブの装填を示している。
【
図26F】チューブレス挿管装置を示している。チューブレス挿管装置への、患者に挿入するための気管内チューブの装填を示している。
【
図26G】チューブレス挿管装置を示している。カフを備えていないチューブレス挿管装置の上表面を示している。
【
図26H】チューブレス挿管装置を示している。
図26Gのチューブレス挿管装置の底面を示している。
【
図26I】チューブレス挿管装置を示している。
図26Gの装置への声門上気道装置の装填を示している。
【
図26J】チューブレス挿管装置を示している。
図26Gの装置への声門上気道装置の装填を示している。
【
図27B】スライド式カフ内への気管内チューブの装填を示している。
【
図28A】気管内チューブに沿ってスライドし、気管内チューブから取り外すことができる視覚化装置を備えた気管内チューブを示している。
【
図28B】気管内チューブに沿ってスライドし、気管内チューブから取り外すことができる視覚化装置を備えた気管内チューブを示している。
【
図29A】レールを備え、カメラチューブを喉頭鏡内に取り付けるスライド式カメラチューブを示している。
【
図29B】レールを備え、カメラチューブを喉頭鏡内に取り付けるスライド式カメラチューブを示している。
【
図29C】レールを備え、カメラチューブを喉頭鏡内に取り付けるスライド式カメラチューブを示している。
【
図30A】内視鏡ガイドを内蔵した声門上気道装置を示している。
【
図30B】内視鏡ガイドを内蔵した声門上気道装置の患者体内への挿入を示している。
【
図31A】視覚化装置を備えた経鼻胃管のアセンブリを示している。
【
図31B】視覚化装置を備えた経鼻胃管のアセンブリを示している。
【
図33A】カメラチューブを外部に取り付けた気管内チューブのさらなる実施形態を示している。吸引チューブを有する実施形態を示している。
【
図33B】カメラチューブを外部に取り付けた気管内チューブのさらなる実施形態を示している。薬剤調剤装置を有する実施形態を示している。
【
図33C】カメラチューブを外部に取り付けた気管内チューブのさらなる実施形態を示している。生検鉗子を有する実施形態を示している。
【
図34A】口腔気道装置に関する実施形態を示している。食道ブロッカーのための分離された内腔を有する実施形態を示している。口腔気道装置内に取り付けできる気管内チューブも示している。
【
図34B】口腔気道装置に関する実施形態を示している。
図34Aと同じ実施形態であるが、気管内チューブの代わりに人工呼吸器キャップを備えている。
【
図34C】口腔気道装置に関する実施形態を示している。気管内チューブがあり、バルーンのない口腔気道装置である。
【
図34D】口腔気道装置に関する実施形態を示している。
図34Cと同じ実施形態であるが、気管内チューブの代わりに人工呼吸器キャップを備えている。
【
図34E】口腔気道装置に関する実施形態を示している。キャリアをもつ消耗型口腔気道装置を示している。キャリア内への口腔気道装置の取り付けを示している。
【
図34F】口腔気道装置に関するの実施形態を示している。キャリアをもつ消耗型口腔気道装置を示している。
図34Eのキャリアの拡大図である。
【
図34G】口腔気道装置に関する実施形態を示している。キャリアをもつ消耗型口腔気道装置を示している。キャリアの内部に配置された口腔気道装置を示しており、口腔気道デバイスが完全にキャリア内にある状態を示している。
【
図34H】口腔気道装置に関する実施形態を示している。キャリアをもつ消耗型口腔気道装置を示している。キャリアの内部に配置された口腔気道装置を示しており、口腔気道デバイスがキャリアから出ている状態を示している。
【
図35A】口腔気道装置のさらなる実施形態である。患者の体内に配置された口腔気道装置を示している。
【
図35B】口腔気道装置のさらなる実施形態である。側面に開口を有する口腔気道デバイスの実施形態である。
【
図36A】鼻咽頭気道装置を示している。2つのバルーンを有する実施形態である。
【
図36B】鼻咽頭気道装置を示している。3つのバルーンを有する実施形態である。
【
図36C】鼻咽頭気道装置を示している。3つのバルーンを有する鼻咽頭気道装置の患者への取り付けを示している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明は、挿管、換気、栄養注入および患者のモニタリングのための視覚化装置を備えた改良された医療装置を提供する。本発明はまた、患者に医療装置の迅速かつ正確な装着(取り付け)の方法、および装着後における患者の遠隔連続的リアルタイムモニタリングの方法を提供する。
【0024】
これらの医療装置には、カメラが別個のシールされたカメラチューブ内に配置された視覚化装置が装備されている。カメラは、患者と接触しないので、カメラを殺菌する必要がなく、多くの用途に同じカメラを再使用することができる。したがって、同じカメラを、患者の気道、喉頭、胃腸管、胸腔あるいは膣腔に取り付ける医療装置のように、内部器官をモニターする異なった医療装置間に切り替え使用できる。ある実施形態では、カメラは使い捨てである。
【0025】
1つの実施形態で、
図1Aに示す視覚化装置を提供する。別の実施形態を
図1Bと1Cに示す。
図1Aにおいて、視覚化装置10は、遠端部14と近端部16のあるカメラチューブ12を有している。カメラチューブ12は、プラスチックチューブでよい。ある実施形態では、カメラチューブ12は、ファイバー−光学材料でなっている。カメラチューブ12は、遠端部14を透明材料17でシールしている。カメラチューブ12は、電線20を有するカメラ18を、近端部16の開口を通してカメラチューブ12の内部に挿入し、カメラチューブ12を遠端部14に向かって移動できるようにその直径を設計する。これにより、カメラ18は、透明材料17を通して得た画像を連続的に送信する。カメラチューブ12の長さは変えることができ、視覚化装置を使用する医療装置の長さに応じて調整することができる。例えば、視覚化装置10を栄養チューブに使用するときのカメラチューブ12の長さは、視覚化装置10を気管内チューブに使用されるときのカメラチューブ12と比較して長くできる。ある実施形態では、視覚化装置は、画像を得て、この情報を遠隔地に位置する少なくとも1つの装置に無線で送信し、ブロードキャストし、あるいは記録する。
【0026】
カメラチューブ12は遠端部14において透明材料17でシールされていて、カメラ18が患者の組織または体液と接触しないので、カメラ18は、殺菌する必要がなく、または使い捨てでなくできる。そして、さらなる用途に再使用することができる。しかしながら、カメラ18は、ある用途では使い捨てである。カメラ18には、リアルタイムでデジタル画像を入手し送信するチップを搭載している。カメラ18は、さらに、モニターを備えたコンピューターまたはコンピューターネットワークなどの画像受理処理装置(図示していない)に電線20で接続されている。カメラ18は、複数の場所および遠隔場所を含む任意の場所にある画像受信装置と無線で通信することができる。視覚化装置10は、患者のニーズに基づいてカメラチューブ12の長さおよび直径を調整することができるので、小児患者および異常な解剖学的形態(anatomy)または外傷(trauma)を有する成人患者を含む広範囲の患者に適している。
【0027】
視覚化装置10は、曲げることができ、かつフレキシブルであるので、視覚化装置10は、患者に挿入し、患者から取り外すに容易である。カメラ18は、それ自身に光源を有することができる。視覚化装置10は、患者からの画像をリアルタイムで送信するので、医療装置の適切な取り付けをガイドするに使用することができる。したがって、ある実施形態では、医療装置を患者の体内に迅速かつ正確に取り付ける方法に関し、医療装置を連続的に視覚化して、患者の気道、喉頭、胃腸管、胸腔、または膣腔にガイドし、迅速な取り付けを行う方法を含んでいる。
【0028】
図1Bの実施形態に示すように、視覚化装置10は、さらに、カメラチューブ12の近端部から遠端部(16〜14)の軸に沿う少なくとも一側でカメラチューブ12の外側に密着あるいは接合されたスタイレット22を備えることができる。スタイレット22は、これがなければフレキシブルな視覚化装置10を特定の形状に保つ目的で、金属ワイヤーまたはその他頑強な材料で作ることができる。ある実施形態で、スタイレット22は、カメラチューブ12と同じ長さである。別の実施形態では、スタイレット22は、カメラチューブ12よりも短く、カメラチューブ12の少なくとも近端部16あるいは遠端部14、あるいはそれら両端16と14ではスタイレット22と接していない。
図1Cに示すように、スタイレット22は、様々な形状に曲げることができ、曲げられた形状を保持し、これがなければフレキシブルである視覚化装置10を特定の形状に保つことを可能にしている。
【0029】
別の実施形態で、視覚化装置10は、視覚化装置の近端部−遠端部(16−14)の軸に沿ったカメラチューブ12の少なくとも外部の1側に取り付けることができるブジーを備えている。ブジーは、曲げることができるプラスチック材料など種々の材料で作ることができる。ブジーは曲げることができるが、曲った形状を維持するので、ブジーは、患者体内での視覚化装置10をガイドするのに適している。
【0030】
ある実施形態で、ブジーは、カメラチューブ12と同じ長さである。他の実施形態では、ブジーは、カメラチューブ12よりも短く、あるいは長くして、カメラチューブ12の一部のみがブジーと接している。ある実施形態では、ブジーは、少なくとも遠端部14から突き出ている。
【0031】
視覚化装置10は、ポータブル光源(図示していない)を装備してよい。このポータブル光源は、カメラ18に内蔵されていてもよいし、カメラチューブ12に内蔵されていてもよい。別の実施形態で、光源は、カメラチューブ12の近端部16上の外部にあるが、カメラチューブ12の内部を照らすように配置する。
【0032】
図1A〜
図1Cの実施形態で、カメラチューブ12は使い捨てであるが、カメラ18は殺菌の必要なく再使用可能である。しかし、カメラ18は、少なくともある実施形態では、使い捨てである。
【0033】
視覚化装置10は、単独または別の医療装置と組み合わせて患者に取り付けるときに、カメラ18を用いて連続的に視覚化して遠端部14を患者に挿入して取り付ける。
【0034】
上述したいずれの視覚化装置10も、以下にさらに詳細に説明するように、その外部または内部のいずれかで、使い捨てまたは使い捨てでない医療装置に密着あるいは接合することができる。小児および成人患者のための様々な医療装置は、製造時に、カメラ装置チューブ12が密着または接続できるように構築することができる。ある実施形態で、視覚化装置10は、視覚化装置10が取り付けられた医療装置にスライド、又は滑らせることができる。例えば、視覚化装置10のカメラチューブ12は、カメラチューブ12を視覚化装置10が取り付けらる医療装置に沿ってスライド、或いは滑らせる1組のリング、レールまたは半シリンダーを装備している。
【0035】
別の実施形態で、視覚化装置10は、特別な患者個人のニーズに基づいて、医師が、小児および成人患者のための既製医療装置に取り付けることができるキットとして販売する。カメラチューブ12の長さは、視覚化装置10が密着、取り付け、あるいは他の方法で接合される医療装置と同じまたは類似の長さを有するように変えることができる。
【0036】
医療装置の取り付けを近くからと遠くからリアルタイムで確認できることにより、複数の専門家が取り付けを支援し、確認できる。これは、視覚化装置10を有する医療装置を装備することによって達成される。ある実施形態で、視覚化装置10は、救急車、戦場、老人ホームや病院での患者に取り付けるに使用される方法を提供する。この視覚化装置10は、患者をリアルタイムでモニターすることができる。視覚化装置10は使い捨て及びそうでない多くの装置と互いに影響し合うので、種々の医療装置で視覚化装置10を使用するために、医療従事者が各患者または状況に対して適切な装置をカスタマイズできる方法を提供する。様々な医療装置に合う同じカメラを持つことは、経済的であり、最も小さい医療機関でも、適切な用心と技術を全て得ることがでる。
【0037】
少なくともある実施形態で、視覚化装置10は、以下により詳細に説明するように、少なくとも1つの医療装置と組合わせて使用することができる。視覚化装置10を気道装置に使用する方法は、患者の鼻咽頭、咽頭/下咽頭、声門上部構造、気道、内部器官の解剖学的形態、正常呼吸及び異常呼吸時の声帯のいずれをも、リアルタイムで連続的に視覚化することができる。この方法はまた、異常な解剖学的形態および異常な声帯の動きを検出できる。
【0038】
図2を参照すると、この実施形態は、気管内装置30を示している。気管内装置30は、遠端部32Aおよび近端部32Bを有する気管内チューブ32を有している。視覚化装置10は、近端部−遠端部(32B−32A)の軸に沿って気管内チューブ32の少なくとも1つの側面外部に密着、あるいは接合される。視覚化装置10は、
図1Aに示すように、カメラ18を、カメラチューブ12の近端部16にある開口を通してカメラチューブ12内部を遠端部14に至る迄挿入する。遠端部14にある開口は、透明材料17でシールされている。カメラ18はシールされたカメラチューブ12の内部に位置して患者と接触しないので、カメラ18は、殺菌する必要がなく、複数の用途に再使用することができる。このように、カメラ12は、使い捨てである必要がなく、さらなる用途の前に殺菌する必要もない。しかしながら、カメラ18は、少なくともある用途において使い捨てであってもよい。
【0039】
カメラ18は、気管内チューブ32の外部に位置する別個のカメラチューブ12の内部に収容されるので、カメラチューブ12の直径は、気管チューブ32の直径に制限されない。したがって、カメラチューブ12は、気管内チューブ32の直径よりも大きくても小さくてもよい。
【0040】
したがって、視覚化装置10は、小児患者および異常な解剖学的形態の患者のための気管内装置に使用することができる。ある実施形態で、視覚化装置10は、気管内チューブ32の直径より大きい直径である。
【0041】
カメラ18は、コンピューターやモニタリング装置等の外部装置(図示していない)に電線20で接続される。少なくともある実施形態で、視覚化装置10は、さらに光源21を装備している。光源21は、カメラチューブ12の内部を照らすように、カメラチューブ12の外側で視覚化チューブ12の近端部16に近接して保持する。別の実施形態で、光源21はカメラチューブ12内に組み込まれ、またさらに別の実施形態では、光源21はカメラ18に組み込まれている。
【0042】
少なくともある用途で、カメラ18は、チップを備え、画像を連続的に収集、送信するデジタルカメラである。カメラ18は、カメラ18で得た画像を収集、分析するコンピューターネットワーク(図示していない)と無線または有線で接続することができる。この配置により、気管内装置30を患者に取り付け中およびその後に、遠隔での連続リアルタイムモニタリングができるようになる。したがって、気管内装置30の正確かつ迅速な取り付けができる。さらに、視覚化装置10は、気管内装置30が患者体内に取り付けられた後に画像を撮り続けるので、患者での、出血、気道閉塞などの副作用、気管内装置30のシフトまたは機能不全、その他反応をリアルタイムでモニターできる。気管内装置30は、患者体内に在る限り、画像および情報を送信し続けている。
【0043】
ある実施形態で、気管内チューブ32は、さらにその遠端部32Aにカフ34が取り付けられている。別の実施形態で、気管内チューブ32は、カフ34が取り付けられていない。カフ34は、気管内装置30が患者体中に取り付けられた後に装置36で膨張させ、視覚化装置10で得た画像により患者体中で適正に取り付けられたことを確認できる。
【0044】
気管内装置30は、さらに、音声モニタリング装置38を備えることができる。音声モニタリング装置38は、気管内チューブ32の近端部−遠端部(32B−32A)の軸に沿って気管内チューブ32の一側外部に密着あるいは接合される。音声モニタリング装置38は、プラスチックチューブ40の内部に配置されたマイクロフォンであってよく、心拍および呼吸音をモニターし、患者の生命信号を収集およびモニターする遠隔装置に有線または無線で接続することができる。
図2の実施形態で、視覚化装置10は、カフ34の近くで、気管内チューブ32の外部に配置される。気管内装置30は、シングル内腔及びダブル内腔チューブなど任意の気管内チューブ32で構築することができる。気管内装置30は、小児患者または成人患者のいずれにも使用することができる。気管内装置30は、様々な大きさに作ることができる。
【0045】
別の実施形態で、
図3に示すように、気管内装置50は、遠端部52Aと近端部52Bの有る気管内チューブ52と、近端部52Bの開口を通して気管内チューブ52の内部に配置された視覚化装置10を有している。この実施形態で、視覚化装置10は、気管内装置50を出口70を通して人工呼吸器(図示していない)に接続する組込み型人工呼吸器接続キャップ68に取り付けられる。組込み型人工呼吸器接続キャップ68は、キャップ68を貫通する開口72を有している。視覚化装置10は、開口72を通して気管内チューブ52の内側に配置される。組込み型人工呼吸器接続キャップ68は、気管内チューブ52の近端部52Bで気管内チューブ52に接続される。
【0046】
視覚化装置10は、
図1の視覚化装置10と同じであり、シールされた遠端部14と開放された近端部16のあるカメラチューブ12を有している。カメラ18は、カメラチューブ12の近端部16を通してカメラチューブ12の内部に配置される。カメラ18は、画像モニタリング装置(図示していない)に電線20で接続されている。ある実施形態で、カメラ18は、画像モニタリング装置(図示していない)に無線で接続されている。カメラ18は、カメラチューブ12の遠端部14をシールする透明材料17を通して連続的かつリアルタイムで画像を収集する。この画像は、離れた場所に送ることができる。
【0047】
気管内チューブ52は、任意に、遠端部52Aで気管内チューブ52周囲を包み込むようにカフ64を設け、気管内装置50が患者の気道内部に適切に取り付けられたら、装置65でカフ64を膨張させる。
図3に示すように、視覚化装置10の遠端部14は、気管内チューブ52の遠端部52Aからカフ64の下に延びていて、患者に取り付けられた後に装置65でカフ64を膨張させた時でも、視覚化装置10は、患者体内でカフ64の下の画像を記録することができる。さらに、気管内装置50は、遠端部52Aに楕円開口67を有し、視覚化装置10が、気管内チューブ52の内部で、視覚化装置10の遠端部14が気管内チューブ52の楕円開口67あるいはその近くに並ぶよう配置される。
【0048】
図4Aと
図4Bを参照すると、さらなる実施形態は、出口70によって人工呼吸器(図示していない)に接続する組込み型人工呼吸器接続キャップ68と組合わせた視覚化装置10である。視覚化装置10は、
図4Aと
図4Bに示すように、人工呼吸器接続キャップ68にある開口72を通して挿入される。
図4Bに示すように、視覚化装置10は、さらに光源74を装備している。光源74は、カメラチューブ12の一部としてもよし、あるいはカメラ18に組み込んでもよし、あるいは組込み型人工呼吸器接続キャップ68の外であってもよい。視覚化装置10は、
図4Aと
図4Bに示すように、組込み型人工呼吸器接続キャップ68と一緒に組み立てられ、
図3に関連して説明した気管内チューブ内で、あるいは声門装置内で、あるいは喉頭マスクと共に、あるいは組込み型人工呼吸器接続キャップ68に接続できるその他医療装置と組み合わせて使用できる。
図4Aと
図4Bに示すように、カメラチューブ12は、遠端部14と近端部16を有する。カメラ18は、近端部16の開口を通してチューブ12の内側に配置され、透明材料17でシールされた遠端部14まで移動させる。カメラ18は、透明材料17を通して画像を収集し、その画像をリアルタイムで離れた位置にあるモニタリング装置に送る。
【0049】
視覚化装置10を備えた組込み型人工呼吸器接続キャップ68のさらなる実施形態を、
図5A、
図5Bおよび
図5Cに示している。
図5Aでわかるように、視覚化装置10は、チューブ12の内部にカメラ18を有している。視覚化装置10は、人工呼吸器接続キャップ68を通して挿入される。
図5Aに示すように、プラスチックの透明スリーブ76は、接続キャップ68に被せて取り付け、
図5Aおよび
図5Bに示すように、スリーブ76が近位置−遠位置方向の上下にスライドできるようにする。これで、視覚化装置10は、挿入および取外しするときに無菌のままでいる。視覚化装置10は、スリーブ76を通して挿入されそして取り外されるとき、視覚化装置10は無菌のままであり、汚染がない。スリーブ76は、視覚化装置10全体を人口呼吸器キャップの外に保持して、無菌に維持するのに十分な長さとする。さらなる実施形態を
図5Cに示す。ここでは、
図5Aと
図5Bに示すように、視覚化装置10はスリーブ76を通して挿入されるが、ブジー78はブジーチューブ80を通して入れられる。
【0050】
ブジー78は、
図5Cに挿入するように示しているフレキシブルガイドスタイレット82に換えることができる。このフレキシブルガイドスタイレットは、患者の体内でスタイレットを回転させてガイドし、患者の組織から保護されている。チューブ80がスタイレットと共に使用されるならば、チューブ80は、遠端部でシールされていなければならない。追加のチューブは、スリーブ76に接続して取り付けることができる。このような追加のチューブは、吸引チューブ、および生検鉗子およびその他器具を入れるに使用できるツールチューブがあるが、これに限定されない。組込み型人工呼吸器接続キャップ68と視覚化装置10をスリーブ76と組み立てるには、組込み型人工呼吸器接続キャップが取り付けできる任意の医療装置と共に、あるいは喉頭マスク気道と共に使用することができる。この任意の医療装置には、
図3に関連して説明した気管内チューブ、声門上装置などである。ブジーまたはスタイレットのある実施形態は、
図5Cに関連して説明したように使用される場合、ブジー78は、遠い方向に突出するか、または医療装置とは独立してスライドでき、視覚化装置10で視覚化して、取り付け中の患者の体内での医療装置の動きをガイドできる。
【0051】
視覚化装置84を装備した気管内装置のさらなる実施形態を、
図6Aと
図6Bに示している。
図6Aからわかるように、カメラチューブ12の内部にあるカメラ18を備えた視覚化装置10は、気管内チューブ86の一側にある開口87を通して気管内チューブ86の内部に挿入される。
図6Aの実施例に示すように、プラスチックスリーブ92が開口87の上に取り付けられ、スリーブ92は、
図6Aと
図6Bに示すように上下にスライドさせることができるが、視覚化装置10を菌で汚れないように保ちつつ、気管内チューブ86の内部あるいは外部で容易に移動できる。視覚化装置10がスリーブ92を通して気管内チューブ86に挿入され、取り外されるとき、視覚化装置10は、無菌のままであり、汚染がない。視覚化装置10は、スリーブ92を通して気管内チューブ86から完全に取り外されるが、無菌のままである。気管内チューブ86は、遠端部86Aの近くに位置したカフ88を備えることができる。視覚化装置10は、視覚化装置10がカフ88から離れるように、あるいは
図6Bに示すように視覚化装置10が気管内チューブ86から遠くに突出するように、気管内チューブ86の内部を近位置−遠位置(86B−86A)の軸に沿って移動できる。これにより、装置90でカフ88を膨張させた後、視覚化装置10を用いて患者から画像を得ることが可能になり、カフ88から離れた患者体内の領域からの画像を得ることができるようになる。視覚化装置10は、カメラ18が遠端部14で透明材料17を通して画像を収集するので、カフ88から離れた領域は、カフ88が膨張した後のモニタリングに利用できる。
【0052】
この実施形態では、視覚化装置は、気管内チューブの内部を上下にスライドすることができ、カメラチューブ12の前進および後退が可能となるが、上記のように視覚化装置10が挿入される気管内チューブは無菌状態に保持できる。カメラ18は、カメラチューブ12の内部で前進させるのが容易となり、気管内チューブをその長さ方向だけでなく、気管内チューブの先端から遠い位置迄検査することができるようになる。
【0053】
視覚化装置10を備えた気管内装置100のさらなる実施形態を、
図7Aと
図7Bに示している。追加のチューブを、チューブ10に取り付け、あるいはチューブ10に隣接して配置することができる。このようなチューブには、吸引チューブ、鉗子などの器具を送るチューブ、ブジーあるいはフレキシブルなスタイレットがあるが、これらに限定されない。
図7Aからわかるように、視覚化装置10は、気管内チューブ102外部の近位置−遠位置(102B−102A)の軸に沿って配置されたカメラチューブ12の内部にカメラ18を有している。
図7Aの実施形態に示すように、プラスチックスリーブ108は、
図7Aと
図7Bに示すように、スリーブ108が気管内チューブ102の外側を上下にスライドすることができるように気管内チューブ102に取り付けることができる。これにより、視覚化装置10が気管内チューブ102の近位置−遠位置(102B−102A)の軸に沿って移動するのが容易になる。視覚化装置10は、スリーブ108を通して挿入され、そして取り外されるが、視覚化装置10は無菌のままであり、汚染もない。気管内チューブ102は、その遠端部102A近くで気管内チューブ102周囲を包むカフ104を備えることができる。視覚化装置10は、気管内チューブ102の外側を、視覚化装置10がカフ104の近くになるように、近位置−遠位置102B−102Aの軸に沿って移動する。これはまた、カフ88が装置106で膨張された後、視覚化装置10を用いて患者から画像を得ることを可能にする。カメラチューブ12は、カフ104の近位置または遠位置にスライドすることができる。カメラチューブ12はシールされたトンネル内にある。
【0054】
図8は、気管内装置110のさらなる実施形態を示している。装置110は、
図2に関連して説明した視覚化装置10と音声チューブ40(図示していない)を備えることができる。気管内装置は、さらに、気管内チューブ111の外部に取り付けられたチューブ118の内部で、近位置−遠位置(116B−116A)の軸に沿って上下にスライドすることができるブジー116を備えている。気管内チューブ111は、チューブの遠端部110Aの近くの位置にカフ112を備えている。気管内装置110が患者体内に取り付けられた後に、装置114でカフ112を膨張させる。視覚化装置10は、
図2、
図3、
図4A、
図4B、
図5A、
図5B、
図6A、
図6B、
図7A、
図7Bでの実施形態に関連して上述したように、気管内チューブ111の外側または内側に密着あるいは接合される。ブジー116は、患者に取り付け中の気管内装置111の動きを、視覚化装置10で視覚化してガイドし、患者の気道内部でのブジー116を越えて医療装置が下方スライドするのをガイドできるようにする。
【0055】
視覚化装置120のさらなる実施形態を
図9A〜
図9Cに示している。
図9Aに示すように、カメラチューブ12には、カメラチューブ12に密着、あるいは手段124によって接合された外部リング122が、少なくとも1つ、好ましくは2つ装備されている。ある実施形態で、一方のリング122は、近端部16からカメラチューブの長さの約1/3の位置にあり、他方のリングは、近端部からカメラチューブの長さの約2/3に位置にある。
図9Aの実施形態では、カメラチューブ12は、2つのリング122を備えているが、他の実施形態では、2つ以上のリングが使用される、あるいは1つのリングのみが使用される。カメラチューブ12の近位置−遠位置(16−14)の軸に沿ったリングの位置は変えることができる。他の様式では、カメラチューブ12を保持する留め金またはプラスチックバンドがある。
【0056】
他の全ての実施形態と同様に、カメラチューブ12は、透明材料17でシールされた遠端部14と、カメラ18をカメラチューブ12内に挿入する開口を有する近端部16がある。
図9Bに示すように、視覚化装置120は、さらに、カメラチューブ12の近位置−遠位置(16−14)の軸に沿う外部に密着あるいは接合されたチューブ118を備えることができる。ブジー116は、チューブ118の内側に配置されて、ブジー116の遠端部116Aがカメラチューブ12から遠い方向に突き出るが、近端部116Bは視覚化装置120の近くに延び、医療提供者が遠端部116Aを回転させて視覚化装置120とそれに取り付けられた医療装置の動きをガイドするに使用される。
【0057】
図9Cに示すように、視覚化装置120は、さらに、光源21が設けられている。この光源21は、カメラチューブ12に内蔵されていてもよいし、カメラ18に内蔵されていてもよいし、あるいは視覚化装置120の外部で患者の体外に保持されていてもよい。視覚化装置120は、リング122で医療装置に取り付けられ、これにより、視覚化装置120が医療装置の近位置−遠位置の軸に沿って上下にスライドさせて所定の位置決めが可能になる。
【0058】
図9Dの断面図に示すように、リング122は、選択された医療装置に適合するように任意の直径とすることができる。さらに
図9Eに示すように、少なくともある実施形態で、リング122はクラスプ126を有して、リング122で視覚化装置120が取り付けられた医療装置の直径に応じてリング122の直径を調整できるようにしている。
【0059】
図9Fに示す実施形態は、リング122で視覚化装置120が気管内チューブ52に取り付けられるアセンブリ128である。リング122は、気管内チューブ52の近位置−遠位置(52B−52A)の軸に沿って上下にスライドすることができ、これにより、気管内チューブ52に対して視覚化装置120の位置を調節することができる。さらに、リング122は気管内チューブ52の周囲を回転することができ、患者体内の異なる領域からの画像が必要とされる場合にカメラ装置120の位置を変えることができる。
【0060】
リング122は調節可能であるので、視覚化装置120は、小児患者用のものを含めた任意のサイズの気管内チューブを用いることができる。さらに、カメラチューブ12の外部に少なくとも2つのリングが接続された視覚化装置120をキットとして提供することができ、医師が、この視覚化装置を、治療時に視覚化やモニタリングが必要とされる任意の従来の気管内チューブあるいはその他従来の医療装置と組み立てることができる。
【0061】
さらなる実施形態は、上述した気管内チューブを含むいずれかの気管内チューブに上述した視覚化装置を装備して、これを患者の気道に配置し、視覚化装置10により常時に視覚化して患者の声帯の下に取り付ける挿管方法を提供する。
【0062】
図10を参照すると、ここでは、声門上気道装置10の側面図を示している。当技術分野で知られている標準的な気管内チューブおよび
図3の気管内装置を、
図10の左側に挿入した状態で示している。この装置は、声門上気道装置130と組み合わせて使用することができる。
【0063】
声門上気道装置130は、遠端部131Aと近端部131Bおよび内腔146のある声門上管状体131を有している。声門上気道装置130は、内腔146に所定の挿管133が挿入され、また内腔146には気管内装置50が
図10に示すように位置している。挿管チューブ133の遠端部133Aは、装置134で膨張させることができるカフ132から遠くの位置に楕円開口140がある。挿管133は、その本体全体に亘って複数の穴148があり、出口144から管状体131を通って空気が流れる。
【0064】
気管内装置50を含む標準的な気管内装置は、視覚化装置が装着されるが、声門上気道装置130は、内腔146内にそれ自身の視覚化装置10を有している。視覚化装置10は、遠端部14と近端部16のあるカメラチューブ12を有している。遠端部14は、透明材料17でシールされている。カメラチューブ12は、外部の近位置−遠位置(131B−131A)の軸に沿って挿管133が密着あるいは接合されている。声門上部装置130は、チューブ118の内部にブジー116を備えている。チューブ118は、内腔146内に配置され、ブジー116の遠端部116Aがチューブ118から突出し、遠端部131Aから僅かな近傍にある楕円開口142から声門上管状体131の外に出ている。声門上管状体131の楕円開口142は、挿管133の楕円開口140と部分的に重なっている。ブジーチューブは、それ自身に開口140がある。
【0065】
遠端部131Aにおいて、管状体131は、装置138で膨張させることができるバルーン136でキャップされる。ある実施形態で、ブジー116は、
図10の右側に示したフレキシブルガイドスタイレット82で置き換えることができる。
【0066】
視覚化装置10に加えて、声門上装置130には、音声及び温度モニタリング装置38を装備することができる。この音声及び温度モニタリング装置38は、チューブ40の内部にあり、チューブ40は、管状体131の外部に、近位置−遠位置(131B−131A)軸に沿って密着あるいは接合される。音声装置38は、声門上装置130が患者体内に配置された後に、患者の心拍および呼吸をモニターできる。その近端部131Bにおいて、管状体131は、出口144を通って人工呼吸器(図示していない)に接続される。声門上部装置130は、管状体131を通して閉回路内に換気できるので、換気を止めることなしに、気管内チューブ50を挿管133内に配置することができ、したがって、声門上部装置130は、連続換気と、視覚化装置10を通してリアルタイムな連続的な視覚化ができ、そして温度プローブを持つ音声モニタリング装置38によって連続的な音声および温度モニタリングができる。このリアルタイム情報は、複数の離れたモニタリングサイトに送り、あるいは記憶できる。
【0067】
声門上気道装置の他の利点は、連続換気下での挿管及び抜管できること、そして、必要に応じて、再挿管できること、および声帯及び声門構造を連続的に視覚化できることである。装置130は、小児および成人での用途に適している。さらに、装置130は、咽頭を閉塞するためのカフ132と、装置130が患者の体内に配置された後で食道を閉塞するバルーン136とを備えている。さらに、気管内チューブは、管状体133内の声帯近傍に配置することができる。これにより、出口144と管状体131を通っての換気が邪魔されなくなる。
【0068】
図11Aおよび
図11Bを参照すると、気道装置150の別の実施形態を提供している。この装置は、異なるサイズに採用可能であるので、小児および成人患者に使用できる。それは、声門上構造を連続的に視覚化ができ、声帯を端から端まで前進、後退、または回転させて、声帯を直接に視覚化ができるようにしている。
図11A及び
図11Bからわかるように、気道装置150は、遠端部152Aと近端部152B及び内腔153のある管状体152である。管状体152は、出口154を通して人工呼吸器に接続される。視覚化装置10は、少なくとも一方の側で管状体152の内部に近位置−遠位置(152B−152A)の軸に沿って密着あるいは接合される。視覚化装置10は、遠端部14と近端部16のあるカメラチューブ12を有している。カメラチューブ12は、遠端部14を透明材料17でシールされている。カメラチューブ12の近端部16は開いたままであり、カメラ18が、近端部16を通してカメラチューブ12内に挿入される。カメラ18は、患者の体に接触せず、殺菌する必要はないが、少なくとも一部の用途で使い捨てでもよいが、使い捨て可能である必要はない。視覚化装置10は、さらにカメラチューブ12内に組込んだ、あるいはカメラ18の一部である光源を装備している。別に、光源は、カメラチューブ12の外に置いておいてもよいが、カメラ18が患者体内の画像を得られるようにカメラチューブ12内部に十分な光を出すようにする。
【0069】
挿管156は、近位置−遠位置(152B−152A)の軸に沿って管状体152の内腔153内に配置される。ブジー116は、近位置−遠位置(152B−152A)の軸に沿って内腔119の内部に挿入され、ブジー116の遠端部116Aが、遠端部152Aで管状体152の外に突き出て、近端部116Bが管状体152の外に突き出ている。近端部152Bは、医療従事者によって、患者に取り付け中に気道装置150の動きをブジー116でガイドするに使用する。これには、カメラ18による直接視覚下で患者の声帯を通ってブジー116を前進させることも含んでいる。挿管156には、挿管156に沿って分布する複数の穴157がある。
【0070】
少なくともある実施形態で、気道装置150は、さらに、音声及び温度モニタリング装置38を備えている。この音声及び温度モニタリング装置38は、管状体152内部で近位置−遠位置(152B−152A)に沿って密着あるいは接合されたチューブ40に挿入され、音声モニタリング装置38の遠端部が管状体152の遠端部152Aに、あるいはその近傍に位置するようにする。音声及び温度モニタリング装置38は、管状体152の遠端部152Aで、管状体152の周囲に沿ってカフ158を装備している。少なくともある実施形態では、挿管156は、気道装置150の遠端部152Aに傾斜部160を有するように設計されている。上に述べた様々な実施形態で説明したものを含めて標準的な気管内チューブは、挿管156の内腔119の内部に配置して患者体内に取り付けられる。
【0071】
図11Bに示すように、人工呼吸器接続キャップ68と蓋69は、近端部152Bで管状体152に取り付けられる。気管内チューブは、キャップ68を通して装置150に挿入される。気道装置150上の蓋69を有するキャップ68を使用することは、出口154を通して換気する場合に好ましい。
【0072】
口腔気道装置170の別の実施形態を、
図12A、
図12B及び
図12Cに示す。
図12Aからわかるように、気道器具170は、遠端部172Aと近端部172Bのある管状体172を有している。管状体172は、遠端部172Bが2つの傾斜部174と176で終わっている。
図12Aの側面図と
図12Bおよび
図12Cでの管状体172の断面図からわかるように、管状体172は、2つの半円筒178と180からなっている。半円筒178は、直径が半円筒180よりも僅かに小さい。管状体172は、
図12Bに示す全円筒、あるいは
図12Cに示す半円筒の2つの形態のうちの1つである。半円筒178と半円筒180は、半円筒178が回転して半円筒180の中に引っ込める手段に接続されている。
図12Cに示す半円筒形状は、半円筒178を約180度回転させ、半円筒178を、
図12Cに示すように半円筒180の内側に位置するように半円筒180と並べることでできる。
【0073】
視覚化装置10は、半円筒180の外部に近位置−遠位置(172B−172A)の軸に沿って密着あるいは接合する。視覚化装置10は、遠端部14と近端部16のあるカメラチューブ12を有している。遠端部14は透明材料17でシールする。カメラ18を、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12内に配置し、カメラチューブ12内部の遠端部14迄移動させる。他の全ての実施形態と同様に、カメラ18は、使い捨てである必要はなく、殺菌する必要はなく、複数の装置で再使用することができる。カメラ18は、少なくとも1つのモニタリング装置に電線20で接続し、リアルタイムで画像を送る。カメラ18は、遠隔地にある少なくとも1つのモニタリング装置に無線で接続することもできる。他の用途の視覚化装置に関連して説明したように、光源を追加することもできる。
【0074】
半円筒180は、遠端部172Aで2つの傾斜部174,176で終わっている。傾斜部174は、傾斜部176よりも小さく、2つの傾斜部は互いに重なり合って、
図12Bに示すような全円筒であるとき、小さな傾斜部174は半円筒178,180によって形成された内腔182に近くなるが、傾斜部176は内腔182から遠い位置にある。傾斜部174および176は、柔軟性があり、口腔気道装置170によって患者に送る気管内チューブをスライドさせたり、取り外しするときの衝撃を吸収する。また、この傾斜部は、気管内チューブが患者体内に取り付けられた後での気道装置170の取り出しを容易にする。
【0075】
図12Aに示すように、口腔気道挿管器具170は、さらにブジー160を備えることができる。ブジー160は、ブジー116の遠端部116Aが口腔気道装置170から遠くに突出し、近端部116Bが口腔気道装置の近くで外側に突出するように近位置−遠位置(172B−172A)の軸に沿って管118に挿入され、ブジー116の遠端部116Aを操作して気道装置170を患者に取り付けるときにその動きをガイドするに使用される。ブジーチューブ118は、小さな半円筒178上に位置して、管状体172と内腔182を共有する。
【0076】
さらなる実施形態は、
図13に示すような視覚化装置を有する拡張器190を提供する。
図13からわかるように、拡張器190は、近端部192Bと遠端部192Aのある管状体192である。管状体192のある遠い部分は、円錐形192Cに先細りになって、管状体192の遠端部192Bにある開口と比較して直径が著しく小さくなっている。視覚化装置10は、管状体192の内腔195の内側で、近位置−遠位置(192B−192A)の軸に沿って配置される。視覚化装置10は、管状体192の内部に密着あるいは接合される。視覚化装置10は、
図1Aに示したものと本質的に同じ装置であり、近端部16と遠端部14のあるカメラチューブ12である。カメラチューブ12の遠端部14は、管状体192の遠端部192Aに近接している。使い捨てあるいは再使用できるカメラ18は、近端部116にある開口を通し、透明材料17でシールされたカメラチューブ12の遠端部14まで下げ、カメラチューブ12内側に取り付けられる。他の実施形態と同様に、視覚化装置10は、拡張器194の外側に配置されるかまたはカメラチューブ12に組み込まれた光源を備えることができる。ある実施形態で、光源はカメラ18に組み込んでいる。
【0077】
図13に示すように、カメラ18は、モニタリング装置(図示していない)に電線20で接続されている。ある実施形態では、カメラ18は、モニタリング装置と無線で通信する。ガイドワイヤーは、近端部194Aで管状体192の内腔195内部にある。ガイドワイヤー194の近端部194Bは、近端部192Bで管状体192の外側に突出している。視覚化装置10は、拡張器190の適切な配置を確認し、拡張が進むときに連続的な視覚化の自由度を上げている。拡張器190は、セルディンガー(Seldinger)技術との使用に特によく適している。
【0078】
さらなる実施形態で、視覚化装置を備えた様々な気管切開チューブを提供する。
図14Aは、気管切開装置200の実施形態の側面図を示している。この装置200は、遠端部202Aと近端部202Bのある管状体202である。膨張できるカフ204は、遠端部202Aの近くで遠端部202Aでない場所で、管状体200の周りを包んでいる。カフ204は、装置200を患者に適切に取り付け後に、装置206で膨張させる。近端部202Bでは、管状体202がプラスチック板208を通って突出していて、管状体202のある部分が、プラスチック板の近くで、装置202が患者体内に取り付けられた後に患者の首の外に留まるようしている。プラスチック板208は、楕円形で、プラスチック板208の中央で管状体202が突出している。プラスチック板208は、その端部のそれぞれに1つずつの2つの開口があり、患者の首周囲にある開口209に包帯を通して装置200と結ぶことによって、装置200を患者の首周りに固定することができる。
【0079】
図14Aの実施形態で、視覚化装置10は、管状体202の外側に密着あるいは接合される。視覚化装置10は、管状体202の外側に近位置−遠位置(202B−202A)の軸に沿って密着あるいは接合されるカメラチューブ12を有する。カメラチューブ12は、カフ204の下になって、カフ204がカメラチューブ12を包み、カメラチューブ12の遠端部14がカフ204から遠くにある。遠端部14は、透明材料17でシールされる。カメラチューブ12の近端部16は、プラスチック板208を貫通して突出し、患者の首の外側になる。カメラ18は、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12の内部に配置する。カメラ18は、使い捨てではなく、殺菌する必要がなく、カメラチューブ12から取り外すに容易である。カメラ18は、モニタリング装置に電線20で接続する。さらなる実施形態では、カメラ18は、モニタリング装置と無線で通信することができる。上記の他の実施形態で説明したように、視覚化装置10に光源を追加することができる。
【0080】
図14Bは一般的に気管切開装置210の他の実施形態を示す。この実施形態では、装置210は、装置200に関連して説明したのと同じ管状体202、カフ204、板208、およびその他部材を有している。しかしながら、装置200とは異なり、視覚化装置10は、管状体202の内腔203内に配置される。視覚化装置10は、遠端部14と近端部16のあるカメラチューブ12を有している。カメラチューブ12は、カメラチューブ12の遠端部14が管状体202の遠端部202Aに近接するように、管状体202内部の近位置−遠位置(202B−202A)の軸に沿って密着あるいは接合されている。遠端部14は、透明材料17でシールされている。カメラ18は、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12の内部に置き、装置210が患者の体中に取り付かれた後では患者の頸部の外側にある。カメラ18は、モニタリング装置に電線20で接続されている。他の実施形態では、カメラ18はモニタリング装置と無線で通信する。ある実施形態では、視覚化装置10は光源を備えている。
【0081】
さらなる実施形態は、
図15にある視覚化装置(220)を有する鼻トランペットを提供する。トランペット220は、近端部222Bと遠端部222Aのある管状体222を有している。 2つの留め具224が、管状体222の近端部222Bに取り付けられている。トランペット220を患者に取り付けた後では、留め具224を有する管状体222の近い部分は、患者の外側にあり、留め具224は、トランペット220を患者の頭の周りに固定するに使用できる。
【0082】
視覚化装置10は、管状体222外側の近位置−遠位置(222B−222A)の軸に沿って密着あるいは取り付けられる。視覚化装置10は、近端部16と遠端部14のあるカメラチューブ12を有する。遠端部は、管状体222の遠端部222Aに近接している。遠端部14は、透明材料17でシールされている。カメラ18は、近端部16の開口を通してカメラチューブ12の内部に配置される。カメラ18は、遠端部14まで移動され、装置220の取り付け中、及び装置220が適切に取り付け固定された後に、患者体内をリアルタイムに画像を収集する。他の実施形態と同様に、カメラ18は、患者の体に接触せず、殺菌する必要がなく、複数の装置または異なる患者に再使用することができる。カメラ18は、モニタリング装置(図示していない)と電線20または無線、またはその両方で通信する。
【0083】
さらなる実施形態は、
図16A、
図16B、
図16C、及び
図16Dに示すような種々の口腔気道を提供する。
図16Aを参照すると、視覚化装置を有する口腔気道230は、内腔233のある管状体232である。管状体は、近位置−遠位置(232B−232A)の軸に沿って僅かに湾曲して鉤に似ている。視覚化装置10は、管状体232の内腔233に配置される。視覚化装置10は、カメラチューブ12とカメラ18とを有している。カメラチューブ12は、内腔233内部に近位置−遠位置(232B−232A)の軸に沿って管状体232に密着あるいは接合される。カメラチューブ12には、近端部16と遠端部14がある。遠端部14は管状体232の遠端部232Aに近接している。遠端部14は透明材料17でシールされている。
【0084】
カメラチューブ12は、近端部16に開口を有し、ここを通してカメラ18をカメラチューブ12の遠端部14まで挿入する。カメラ18は、モニタリング装置と無線または電線20で通信する。
図16Bに示す実施形態は、
図16Aと同じであるが、視覚化装置10に光源21が追加されている点で異なっている。光源21は、カメラチューブ12の外側にあってもよく、カメラチューブ12に内蔵されていてもよく、カメラ18の一部であってもよい。
【0085】
図16Cに示す実施形態は、
図16Aと同じであるが、管状体232の内腔233内に、2つの笛234Aおよび234Bが追加されている点で異なっている。笛234Bは、管状体232の近端部に配置され、患者が呼吸すると音を出す。笛234Aは、管状体232の遠端部に位置し、患者が呼吸すると音を出す。
【0086】
さらに別の実施形態は、
図16A〜
図16Cに示す口腔気道であり、これは、さらに、音声および温度モニタリング装置を備えている。音声および温度モニタリング装置は、内腔233内に配置され、離れた場所にあるモニタリング装置に情報を送る。
【0087】
図16Dの実施形態は、視覚化装置230を備えた挿管気道装置230である。挿管気道装置230は、内腔233のある管状体232を有し、内腔233には気管内チューブが取り付けられる。視覚化装置10は、遠端部14と近端部16のあるカメラチューブ12を有する。遠端部14は、透明材料17でシールされている。カメラ18は、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12の内に取り付けられる。カメラチューブ12は、管状体232の内腔233内に配置される。
【0088】
ブジー116は、管状体232内部に追加され、近位置−遠位置(232B−232A)の軸に沿う内腔233と内腔を共有しているチューブ118に挿入される。ブジー116の一部116Aは、管状体232の遠端部232Aの外に突出している。ブジー116の一部116Bは、近端部232Bから管状体232の外で、声帯の上に突出する。気管内チューブは、内腔233の内部に配置され、ブジー116は、カメラ10から継続的に視覚化して患者の声帯を通る気管内チューブの配置をガイドするに使用する。カメラチューブ12の遠端部14は、ブジー116の遠部分116Aに近接しており、したがって、ガイドされた取り付けは、継続的に視覚化して行う。
【0089】
図16Eは、
図16Dの視覚化装置230を有する同じ挿管気道装置であるが、挿管気道装置230の管状体232の内腔233内に気管内チューブ234が挿入されている。
図16Eからわかるように、どの気管内装置も、内腔233をスライドさせることによって容易に挿入および取り出しできる。したがって、挿管気道装置230は、連続的に視覚化して挿管、抜管および再挿管するに使用できる。この装置は、挿管および抜管中に、ならびにカメラチューブ12内のカメラ18を通しての換気の間に、継続的に視覚化できる。したがって、装置230は、患者の下顎骨、舌または口の軟組織を持ち上げることなくチューブの挿管および抜管に使用することができ、この方法は実施形態の1つである。
【0090】
図16Fおよび
図16Gは、口腔気道挿管/抜管装置のさらなる実施形態を示している。図からわかるように、口腔気道挿管/抜管装置230の近端部232Bに把手236が接続されている。把手236は、例えば、プラスチック、木材または金属などの任意の適切な頑丈な材料で作ることができる。把手236は、医療提供者の手で十分に把持できる任意の形状および大きさとすることができる。ある実施形態で、把手236は円筒形である。別の実施形態では、手で握るのに適した他の任意の形状にすることができる。把手236の一端には、
図16Gに示すように、口腔気道挿管/抜管装置230の近位置表面232Cに接続されたホルダー238に取り付けるための手段237を有している。この手段237は、ホルダー238への接続に適した任意の形状に作ることができる。ある実施形態で、手段237は、
図16Fに示すような円筒形である。ある実施形態では、ホルダー238は、
図16Fに示すように、手段237がホルダー238の内部にしっかりと嵌合するように、直径が手段237よりも僅かに大きい半円筒形状にしている。
【0091】
把手236をホルダー238に接続すると、医療サービス提供者は、把手236を使用して患者の下顎および舌を持ち上げることができる。したがって、挿管/抜管は、意識がない患者などに施すに容易であり、物理的に力の弱い者を含む医療サービス提供者にとって実施が容易になる。把手236をホルダー238から取り外すことができるので、把手236を使用しなくなったら取り外すことができる。患者の下顎および/または舌のさらなる操作のために、必要があれば、後でホルダー238に再接続することができる。
【0092】
図16Hおよび
図16J〜16Pは、回転中央通路350を有する口腔気道挿管/抜管装置のさらなる実施形態である。回転中央通路を有する口腔気道挿管/抜管装置は、内側半円筒351と外側半円筒352の2つの半円筒でなっている。半円筒351は、
図16Jに示すように、内側半円筒351が、外側半円筒352の内側に近い方向および遠い方向にスライドできるように、直径がより小さく、大きな半円筒352の内部に嵌合している。少なくともある用途では、
図16Hに示すように、内側半円筒351は装置350から完全に取り外すことができ、外側半円筒352だけを患者に挿入されたままとすることができる。
【0093】
図16Jからわかるように、内側半円筒351は、外側半円筒352よりも長くともよく、内側半円筒351は、外側半円筒352の内側に遠い方向と近い方向にスライドすることができる。
図16Hおよび
図16Jからわかるように、ある実施形態で、カメラチューブ12は、外側半円筒352に沿って外側に取り付けることができ、カメラ18は、カメラチューブ12の内側に配置し、挿管および抜管中に連続的な視覚化ができる。
【0094】
他の実施形態では、
図16Kに示すように、カメラチューブ12は、内側半円筒351の内側に配置して、カメラ18が挿管および抜管中に連続的な視覚化ができるようにしている。
【0095】
図16L〜
図16Nからわかるように、内側半円筒351は、外側半円筒352内で回転することができ、その結果、2つの半円筒は、
図16Nに示すように完全に密閉された通路を形成するか、あるいは半円筒は、
図16Lに示すように、完全に密閉せず、少なくとも1側で開いたままの通路を作ることができる。ある実施形態で、内側半円筒351は、半円筒351の外に延ばしときに、半円筒351を半円筒352上の位置にロックし、半円筒351を外側半円筒352に沿ってさらに遠い方向にスライドするのを抑える少なくとも引き込み可能な突出部353を有している。
【0096】
図16Oおよび
図16Pは、回転中央通路350を有する口腔気道挿管/抜管装置の内に気管内チューブ354を挿入する2つの異なる方法を示している。
図16Oに示すように、気管内チューブ354は、口腔気道挿管/抜管装置350の回転中央通路の内部に配置することができる。これとは別に、
図16Pに示すように、気管内チューブ354は、最初に内側半円筒351の内側に配置し、その後、外側円筒352の内部に挿入させる。このアセンブリは、柔軟性があり、小さな小児気管内チューブを含む様々なサイズの気管内チューブを、カメラによる非常に正確に、かつ常時視覚化の下で挿入できるようにする。さらに、内側半円筒351は、近位置−遠位置の軸に沿ってスライドできるので、挿管は、正確かつ特定患者にカスタマイズでき、患者の大きさと解剖学的形態に適合するようにできる。また別に、装置250は、患者の所定位置にある気管内チューブ354の上部に配置して、継続的な視覚化を可能にし、抜管と可能性のある再挿管の操作ができるようにしている。
【0097】
さらなる実施形態で、視覚化装置を備えた声門上気道装置を提供する。
図17Aを参照すると、視覚化装置240を有する声門上気道装置240を示している。声門上気道装置は、声門上気道装置本体242に、音声モニタリング装置246が配置される内腔243を持っている。声門上気道装置本体242は、遠端部が先細りになった円筒形状で、遠端部で舌の形をした先端248が突出している。声門上気道装置本体242表面の少なくとも一部は、内腔243の方向に僅か湾曲し、表面249を形成している。視覚化装置10は、遠端部14が透明材料17でシールされたカメラチューブ12と、このカメラチューブ12の近端部にある開口を通してカメラチューブ12内部に配置されたカメラ18を有している。カメラチューブは、声門上気道装置本体242の表面249の外部に、遠位置−近位置の軸に沿って配置される。カメラチューブ12は、スライド手段245によって表面249に接続され、カメラチューブ12が表面249上の242A−242Bの軸に沿ってスライドできるようにされている。
【0098】
カメラ18は、カメラチューブ12の内部に配置され、カメラチューブ12が遠端部14でシールされているので、カメラ18は、患者と接触せず、カメラ18を殺菌する必要がなく、他の用途で再使用できる。カメラ18は、モニタリング装置と電線20または無線で接続されている。カメラ18は、使い捨てではなく、他の用途に再使用することができる。
【0099】
装置240は、さらに、表面249上に位置するブジーチューブ244が設けられ、ブジーチューブ244は、242A−242Bの軸に沿ってスライドできるように、スライド手段245をもつ表面249に接続されている。
図17Bは、装置240の別の実施形態を提供するものであり、音声および温度モニタリング装置246が、先端248にある開口を通して装置240から突出している。
【0100】
さらなる実施形態で、
図18Aおよび
図18Bに示すように、視覚化装置250を備えたワンピースビデオ喉頭鏡を提供する。ビデオ喉頭鏡250は、近端部252Bと遠端部252Aがある管状体252を有している。管状体252は、遠端部252Aで匙形状部254となって延びている。匙形状部254は、その遠端部254Aが匙形状部分の近端部254Bとほぼ平行になるように水平に湾曲している。管状体252は、その遠端部252Aの近傍に開口256を有している。カメラチューブ12の内側に配置されたカメラ18を有する視覚化装置10は、開口256を通して配置し、カメラチューブ12の遠端部14が匙形状部254の近端部254Aに近接できるようにする。この装置は、上部食道への挿入が容易であり、声帯を視覚化することができる。
【0101】
しかしながら、先端部14の位置は、必要に応じて、カメラチューブ12が開口256を通してスライドさせることによって調整できる。遠端部14は、透明材料17でシールされていて、カメラ18を殺菌する必要がなく、複数の用途に再使用することができる。カメラ18は、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12に挿入される。カメラ18は、少なくとも1つのモニタリング装置に電線20または無線のいずれかによって接続される。
【0102】
図18Bの実施形態は、
図18Aのものと同じであるが、上記の他の医療装置の光源21に関連して説明したように、光源21が視覚化装置10に追加されている点で異なっている。チューブ118内のブジー116も、開口256を通して加えられ、ブジー116の遠端部116Aが近端部116Bで操作されて、カメラ18を用いて連続的な視覚下でデバイス250の取り付けをガイドできるようにする。
【0103】
さらなる実施形態は、
図19に示すように、視覚化装置260を有する検鏡である。骨盤検査に一般的に知られている使い捨て可能なものを含む検鏡261は、カメラチューブ12の内部に配置されたカメラ18を持つ視覚化装置10を装備することができる。カメラチューブ12は、検鏡261または他の器具に取り付けることができる。カメラ18は、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12内に配置され、透明材料17でシールされた遠端部14に向かって移動させる。カメラ18は、少なくとも1つのモニタリング装置に電線20で結ばれ、あるいはカメラ18は、無線で接続されていてもよい。
【0104】
さらなる実施形態は、
図1Aに示した視覚化装置を備えた様々なチューブに関するもので、以下に、より詳細に記述する。
【0105】
図20A〜
図20Fは、視覚化装置270を有する鼻カニューレの様々な実施形態である。
図20Aは、患者の頭部に、2つの鼻孔管のうちの1つに視覚化装置10を付けた鼻カニューレ272を取り付けた例を示している。鼻カニューレ272は、当該技術分野において知られており、医師によって使用される任意の鼻カニューレである。視覚化装置10は、
図1Aに関連して説明した通りであり、カメラ管12の内部にカメラ18が挿入されている。カメラチューブ12は、
図20Cに詳細に示すように、鼻カニューレ272の少なくとも1つの鼻孔チューブ274に沿ってその外部に密着あるいは接合される。視覚化装置10を備えた鼻カニューレは、声帯、上部食道を連続的に視覚できるようにしている。カニューレは、解剖学的形態および患者の組織の色に異常があるとき、声帯が正しく動いているかどうかを判定するに使用できる。
【0106】
図20Eに示すように、視覚化装置を備えた鼻カニューレは、患者の鼻孔にガイドされ、カメラ装置10で常時視覚化されて、適切に取り付けできる。カメラチューブ12の遠端部14は、少なくとも1つの鼻孔管274の遠端部と一列に並んでいる。
図27Fに示すように、視覚化装置を備えた鼻カニューレは、さらに、外部の聴診器275を備えることができ、これは、患者の胸部に外部に配置され、呼吸および心拍音をモニタリングする。
【0107】
図20B及び
図20Dは、視覚化装置10が、別の実施形態での光源21に関連して説明したような光源21を備えている点を除いて、
図20Aおよび
図20Cの実施形態と同じである。
【0108】
さらなる実施形態は、
図21に示すように、視覚化装置280を備えた栄養チューブである。視覚化装置10は、近位置−遠位置(282A−282B)の軸に沿って栄養チューブ282の外に密着あるいは接合される。視覚化装置10は、
図1Aに関連して説明した及び上記の他の実施形態でと本質的に同じである。これは、近端部16と遠端部14のあるカメラチューブ12を有している。カメラ18は電線20を有して、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12に挿入され、透明材料17でシールされた遠端部14までスライドさせる。カメラ18は、患者の体に接触せず、複数の装置で再使用することができる。栄養チューブは当該技術分野で公知であり、この実施形態では、
図21に示すようなスタイレット284を備えた栄養チューブが使用できる。栄養チューブ282は、近端部282Aにアダプター283を備えることができる。栄養チューブ282は、食事の分散を良くするために遠端部282Bに複数の穴285を設ける。
【0109】
さらなる実施形態は、
図22A、
図22Bおよび
図22Cにように、視覚化装置290を備えた種々の吸引チューブである。吸引チューブは、当技術分野で知られている鼻胃チューブを含むが、これに限定されない任意の吸引チューブを使用することができ、
図22Aに示すように、近端部292Bにアダプター293を有する吸引チューブ292が適している。視覚化装置10は、カメラチューブ12と、電線20を備えたカメラ18を有している。カメラ18は、近端部16にある開口を通してカメラチューブ12に挿入され、カメラチューブ12の遠端部14までスライドさせる。遠端部14は、透明材料17でシールされる。カメラ18は、情報を遠隔地に送ることができる。
【0110】
カメラチューブ12は、吸引チューブ292の近端部292Bにある開口294を通して吸引チューブ292の内部に配置される。そして、カメラチューブ12は、吸引チューブ292の長さ方向に並べ、カメラチューブ12の遠端部14が吸引チューブ292の遠端部292Aに近接するようにする。
【0111】
図22Bおよび
図22Cは、
図22Aに示すような視覚化装置290を有する吸引チューブのさらなる実施形態であるが、さらに、ブジー116を、開口295を通して吸引チューブ292の内部に配置されたチューブ118内部に備えている。ブジー116の遠端部116Aは、吸引チューブ292の遠端部292Aの外側に突き出ていて、医療従事者が患者の外側に突出する近端部116Bで操作できる。吸引チューブ292の取り付けは、カメラ18によるカメラチューブ12の遠端部14を通しての常時の視覚化でガイドできる。ブジー112は、カメラ12から常時に視覚化して、装置290を迅速かつ正確に患者に取り付けできるようにする。ブジー116は、装置290の取り付け、及び装置290の気管内での左右方向の動きをガイドするに使用できる。
【0112】
図23を参照すると、この実施形態は、視覚化装置300を有する吸引カテーテルを提供する。吸引カテーテル302は、フレキシブルではなく、当該技術分野で公知の任意の吸引カテーテルであってよい。視覚化装置10は、吸引カテーテル302の近端部302Bに近接した開口303を通して吸引カテーテル302の内部に配置される。視覚化装置10は、電線20を有するカメラ18を、カメラチューブ12の近端部16にある開口を通してカメラチューブ12の内部に入れられ、遠端部14にスライドされ、透明材料17でシールされた遠端部14迄スライドされる。カメラチューブ12の遠端部14は、吸引カテーテル302の遠端部302Aと並び、一方、カメラチューブ12の近端部16は、患者の体外に出て、カメラ18を必要に応じてカメラチューブ12から引き出せるようになっている。別の実施形態で、吸引チューブをこの組み合わせの外に設置して、吸引キャップと共に機能させている。
【0113】
図24を参照すると、この実施形態は、視覚化装置310を有する気管変更チューブを提供する。気管変更チューブは、当技術分野で知られている任意の気管変更チューブであることができる。視覚化装置10は、カメラ18を有している。カメラ18は、電線20をもっており、カメラチューブ12の近端部16にある開口を通してカメラチューブ12内部に配置され、カメラチューブ12の遠端部14までスライドさせる。遠端部14は、透明材料17でシールされる。視覚化装置10は、変更チューブ312の開口313を通して気管変更チューブ312の内部に配置されて、カメラチューブ12が近位置−遠位置(312B−312A)軸に沿って変更チューブ312と並び、カメラチューブ12の遠端部14が変更チューブ312の遠端部312Aに近接するようになっている。別の実施形態で、カメラチューブ12は、気管内変更チューブの外側に配置され、あるいは当技術分野で知られている気管内変更チューブの外側に取り付けられている。
【0114】
さらなる実施形態では、
図25A〜
図25Dに示すように、カメラ360を有する声門上換気チューブを有している。
図25Aからわかるように、装置360は、遠端部361Aと近端部361Bのあるチューブ361を有している。装置360は、
図1A、
図1Bおよび
図1Cに関連して説明したような視覚化装置10を備え、カメラチューブ12は、装置360の外部に取り付けられる。使い捨てカメラ18は、光源36と共にカメラチューブ12内に挿入する。遠端部361Aに近接して、装置360は、チューブ361の周りを包む膨張可能なカフ364を有している。カフ364は、食道カメラチューブが患者の体中に配置された後に、手段366で膨張させる。
【0115】
図25Bからわかるように、カメラチューブ18はカフ364の下にあって、カフ364がカメラチューブ12を覆っている。カメラチューブ12は、チューブ361に沿ってスライドでき、カメラ18による画像を、カフ364が患者体内で膨張された後にカフ364の近く、あるいは遠くで撮れるようにする。
【0116】
図25Cおよび
図25Dに示すように、装置360は、
図16H〜
図16Kに示す挿管/抜管口腔気道装置350を含めた挿管/抜管口腔気道装置350の内部に配置される。
図25Dからわかるように、装置360は、挿管/抜管口腔気道装置350の助けを借りて患者への挿入が容易になる。喉頭換気チューブは、患者の下咽頭に直接かつ連続的な視覚下で取り付けすることができる。装置350は、挿入が完了した後に取り外す。
【0117】
さらなる実施形態は、
図26A〜
図26Jに示すチューブレス挿管装置370を提供する。チューブレス挿管装置370は、
図26Aに示す上面と、
図26Bに示す底面を持っている。チューブレス挿管器具370は、
図26Aに示すように、上部楕円面373のある楕円体372を有し、楕円体372の上部楕円面373の上に内腔開口374Aがある。上部楕円面373は、
図26A及び
図26Bに示すように、底部半楕円体378に接続されている。底部半楕円体378が遠端部376で先細りになっているので、楕円体372の遠端部376は先細りにする。楕円体372は、内腔374を囲んでいて、その内腔開口374Aが上部楕円面373の上に開いている。内腔374は、底部半楕円面378の近位置側で通口379として開き、その通口379が底部半楕円面378に接続し、底部半楕円面378の下に延びている。
【0118】
底部半楕円面378は、把手380にも接続されている。把手380は、近位置部分380A、中間部分380Bおよび遠位置部分380Cの3つの部分が繋がっている。近位置部分380Aは、平坦な長方形に作製され、近位置部分380Aの底面にリングホルダー382取り付けられる。380A部分は、遠位置部分で約90°の角度に曲がって中間部分380Bに接続する。中間部分380Bも、平坦な長方形であり、長さは変えられる。
図26Bに示すように、通口379は、中間部分380Bの遠位置で中間部分380Bの底面に繋がっている。中間部分380Bは、その遠端部で遠位置部分380Cに繋がっている。中間部分380Bは、遠位置部で約90°の角度で曲がり、遠位置部分380Cに繋がっている。遠位置部分380Cは、その遠端部によって、楕円体372の楕円形上表面373に繋がっている。
【0119】
視覚化装置10は、カメラチューブ12と、カメラチューブ12に挿入できるカメラ18とを有し、上表面で把手380に接続している。視覚化装置10は、近端部380Aから延びていて、近端部380Aでカメラ18がカメラチューブ12の内部で遠位置部分380C迄挿入される。他の実施形態と同様に、カメラチューブ12は、カメラ18が患者の身体に直接接触しないようにその遠端部で透明材料17でシールされ、再使用することができる。他の実施形態と同様に、カメラチューブ18は、把手380の近位置−遠位置軸に沿ってスライドできる。視覚化装置10は、カメラ18と共にカメラチューブ12に挿入することができる光源384をさらに備えることができる。ある実施形態では、楕円体372は、手段386で膨張できる膨張可能なカフ385を備えることができる。
【0120】
ある実施形態で、把手380は、フレキシブルな材料で作ることができる。他の実施形態で、チューブレス挿管装置370は、カフ385なしで設計することができる。ある実施形態では、カメラチューブ12は、把手380に固定される。
ある実施形態で、カメラチューブ12は、光源を有している。他の実施形態では、カメラチューブ12は、追加の光源を有していない。
【0121】
チューブレス挿管装置370は、カメラ18により連続的に視覚化して、任意のサイズの気管内チューブを患者に挿管するに使用することができる。チューブレス挿管装置370は、患者への抜管や再挿管にも使用することができる。それは、カフ385で膨張した気管内チューブを有する声門上部装置としても機能することができる。
【0122】
図26Cに示すように、気管内チューブ388を、チューブレス挿管装置370に装填して、気管内チューブ388の近端部がリングホルダー382でチューブレス挿管装置370に固定することができるようにする。如何なる気管内チューブも、装置370に装填し、患者に挿入することができることは理解できよう。
図26Cに示すように、この実施形態での気管内チューブ388は、カフ390を備えている。気管内チューブのカフ390は、装置370に装備され、リングホルダー382で所定位置に固定された後に膨張させる。
図26A〜
図26Cに示す装置370の実施形態は、下咽頭において膨張することができる構造のカフ385を備えている。
【0123】
気管内チューブ388の遠端部は、
図26Dおよび
図26Eに示すように、通口379を通り、内腔374Aを通り、内腔開口374Aから楕円体372の上部楕円面上に突き出る。気管内チューブ388は、チューブレス挿管装置370の近位置−背部の軸に沿ってスライドさせて、気管内チューブ388の長い部分または短い部分が内腔開口374Aから突出するようにする。
【0124】
図26Fからさらにわかるように、チューブレス挿管装置370は、直接かつ連続的に視覚化して患者体内への気管内チューブ388の送り、及び取り付けを助け、その後にチューブレス挿管装置370は患者から容易に取り外すことができる。気管チューブ388は、連続的に視覚化したままその場に安全に残す。このように、チューブレス挿管装置370は、標準的な気管内チューブと共に使用して、患者に挿管、抜管できる。チューブレス挿管装置370は、声門上装置としても使用することができる。
【0125】
チューブレス挿管装置370のさらなる実施形態を、
図26G〜
図26Jに示す。
図26Gに示すように、そして特に
図26Hからわかるように、この実施形態におけるチューブレス挿管装置370は、カフをもたない。それにもかかわらず、
図26Aのチューブレス挿管装置370と全く同様に、
図26Gの装置370は、
図26Gに示した上表面と、
図26Hに示した底面を有している。チューブレス挿管装置370は、楕円体372を有している。この楕円体372は、
図26Gに示す楕円体372の上部楕円面373の上に、内腔開口374Aがある上部楕円面373がある。
図26G及び
図26Hに示すように、上部楕円面373は、底部半楕円面378に接続されており、底部半楕円面378がその遠端部376で先細りになっているので、底部楕円体372の遠端部376は先細りになっている。楕円体372は、内腔374を囲んでいて、その内腔374は、内腔開口374Aで上部楕円表面373に開いている。内腔374は、
図26Hに示すように、底半楕円面378の近位置側に開口している。 底部半楕円面378は、把手380にも接続している。装置370のこの実施形態は、通口を有していない。
【0126】
把手380は、近位置部分380A、中間部分380Bおよび遠位置部分380Cの3つの部分が繋がっている。近位置部分380Aは、平坦な長方形に作製され、近位置部分380Aの底面にリングホルダー382が取り付けられる。380A部分は、遠位置部分で約90°の角度に曲がって中間部分380Bに接続する。中間部分380Bも、平坦な長方形であり、長さが変えられる。
図26Bに示すように、通口379は、中間部分380Bの遠位置で中間部分380Bの底面に繋がっている。中間部分380Bは、その遠端部で遠位置部分380Cに繋がっている。中間部分380Bは、遠位置部で約90°の角度で曲がり、遠位置部分380Cに繋がっている。遠位置部分380Cは、その遠端部によって、楕円体372の楕円形上表面373に繋がっている。
【0127】
視覚化装置10は、カメラチューブ12と、カメラチューブ12に挿入できるカメラ18とを有し、上表面で把手380に接続している。視覚化装置10は、近端部380Aから延びていて、近端部380Aでカメラ18がカメラチューブ12の内部で遠位置部分380C迄挿入される。他の実施形態と同様に、カメラチューブ12は、その遠端部において透明材料17でシールされていて、カメラ18は、患者の身体に直接接触せず、再使用することができる。他の実施形態と同様に、カメラチューブ18は、把手380の近位置−遠位置軸に沿ってスライドできる。視覚化装置10は、カメラ18と共にカメラチューブ12に挿入することができる光源384をさらに備えることができる。
【0128】
図26Iおよび
図26Jに示すように、装置370は、患者の声門上気道の挿管および抜管するに使用することができる。装置370は、喉頭マスク気道を取り付けるのに使用することもできる。
図26Jに示すように、声門上気道392は、リング状ホルダーで装置370に固定していて、装置392の遠端部が装置370の遠端部と並び、装置392の内腔394が装置370と並んで固定される。装置370と392のアセンブリはカメラ装置10を備えているので、取り付け中に患者の声門上構造を連続的に視覚化している。
【0129】
さらなる実施形態で、
図27A〜
図27Gに示すようなスライド式気管内カフ装置400を提供する。
図27Aと
図27Bからわかるように、気管内チューブ410は、近端部412Aと遠端部412Bがあり、近位置−遠位置(412A−412B)の軸に沿うレール414を備えたチューブ412を有していて、気管内チューブ410が装置400の内部に嵌り、レール414が装置400のレール404に嵌合するようにデザインされている。装置400は、
図27Bに示すように、気管内チューブ410上の近位置−遠位置の軸412A−412Bに沿ってスライドすることができる。装置400デザインの詳細は、
図27C〜
図27Fに関連してさらに説明する。
図27Cからわかるように、レール404は、チューブ402に面して溝405がある。溝405は、気管内チューブ410のレール414が溝405の内部に嵌り、レール404に沿ってスライドできるように設計されている。このレールのデザインにより、装置400が患者の体内に留まっている間に装置400から気管内チューブ410を取り外すが容易になる。また、別に、装置400は取り外すことができるが、気管内チューブ410は患者の所定位置に留まる。装置400が所定位置に残っているので、1つの気管内チューブ410から別の気管チューブ410への変更が容易にできる。さらに、カフ406は、別個の装置上にあるで、取り替えの必要があるのはカフのみであるならば、気管内の部材をそのまま残すことができる。
図27で装置400は円筒状に示したが、この装置は、他の実施形態での半円筒状であってもよい。
【0130】
図27Dからわかるように、装置400のある実施形態では、薬剤投与、吸引、および例えば鉗子やブジーなど装置の送りに使用するための追加のチューブ416を有することができる。装置400のさらなる実施形態では、カフ406がレール404に沿って動くことができる
図27Eの実施形態がある。装置400のさらに別の実施形態は、
図27Fの実施形態である。ここで、チューブ402の遠位置部分402Aが、メッシュ418を有している。さらに
図27Fからわかるように、カフ406は、メッシュ418の上で膨張する。
【0131】
図27Gからわかるように、カメラチューブ12は、チューブ402に沿って固定され、あるいはチューブ402に沿って近位置方向と遠位置方向にスライドする。総じて、装置400は、装置が患者体内に一定期間置かれた後にシールが破れるといった問題を防止する。
【0132】
さらなる実施形態は、
図28Aと
図28Bに示すような気管内チューブ430を提供する。装置430は、近端部432Aと遠端部432Bのあるチューブ432を有している。視覚化装置10は、チューブ432の近位置−遠位置(432A−432B)の軸に沿った位置にある。
図28Bからわかるように、視覚化装置10は、遠端部が透明材料17でシールされたカメラチューブ12を有している。カメラ18は、カメラチューブ12の内部に配置される。カメラチューブ12は、カメラチューブ12に沿うレール434を有している。チューブ12は、チューブ12のレール434が取り付けられている側とは反対側に、半円筒436が取り付けられている。半円筒436は、視覚化装置10が気管内チューブ430のチューブ432上で、半円筒436と接合し易い直径にする。このように、この実施形態の視覚化装置10は、如何なる気管内チューブとも組み立てができ、視覚化が必要でなくなったときには気管内チューブから容易に取り外すことができる。重要なことは、カメラチューブはいつでも取り外すことができることである。このように、この装置は喉頭鏡に類似しているが、カメラチューブは、必要がなくなったならば、いつでも取り外すことができる。したがって、この装置の利点の1つは、他のチューブ状装置に沿って滑動できるレールがあることである。
【0133】
さらなる実施形態は、
図29A〜
図29Cに示すように、レールを有するスライド式カメラチューブ440を提供する。
図29Aからわかるように、カメラチューブ440は、カメラ18が挿入されるチューブを有している。チューブ12は、その遠端部が透明材料17でシールされている。レール442は、チューブ12に沿って延びている。チューブ12は、半円筒444に取り付けられる。半円筒444は、カメラチューブ440が気管内チューブあるいはその他任意のチューブと容易に組み立てられ、かつ気管内チューブあるいはその他任意のチューブに沿って滑動できるような直径にする。
図29Aからわかるように、カメラチューブ440は、カメラチューブ440がスライドできるレール448を備えた喉頭鏡内に容易にスライドして入れる。
図29Bからわかるように、カメラチューブ440が喉頭鏡に配置された後に、カメラ18をチューブ12に挿入する。
【0134】
図29Cからさらにわかるように、カメラチューブ440は、喉頭鏡から容易に取り外すことができ、任意の他の装置と組み立てることができる。例えば、カメラチューブ440は、
図28に関連して説明したように、気管内チューブ上に配置することができる。したがって、喉頭鏡検査中、及び装置440を装置448から取り外した後に、この装置は挿管できる。
【0135】
さらなる実施形態は、
図30Aと
図30Bに示すように、内視鏡ガイド450を内蔵した声門上気道装置を提供する。
図30Aからわかるように、装置450は、装置450本体の外に長く位置するカメラチューブ12を有している。装置450は、さらに、カフの下で装置450の本体451の外側に沿い、半内腔を形成している半円筒状内視鏡ガイド452を備えている。装置450は、内視鏡を備えた声門上気道を所定場所に配置するに使用できる。装置450は、あらゆるサイズの内視鏡に取り付け可能である。装置450は、患者に内視鏡が挿入された後に配置する。装置450は、内視鏡検査の間、連続的な視覚下で患者を換気できる。
図30Bからさらにわかるように、装置450は、患者の口腔456内に配置することができ、その後、内視鏡半内腔452から取り外すに容易である。
【0136】
図31Aと
図31Bは、経鼻胃管460と視覚化装置10のアセンブリの実施形態を提供する。視覚化装置10は、カメラチューブ12の内部に挿入されるカメラ18を備えたカメラチューブ12を有している。経鼻胃管461は、バルブ462を有している。
この経鼻胃管460は、さらに、酸素供給源468に接続する穿孔464を有する酸素チューブを有している。
図31Aと
図31Bからわかるように、穿孔466は、チューブ464の遠端部に位置し、これにより、中咽頭に穿孔を局在させることが可能になり、
図31Aに示すように患者に酸素を送ることができる。カメラチューブ12、酸素チューブ462および経鼻胃管461の長さは、アセンブリがフレキシブルであり、カメラチューブ12が中咽頭に位置するようにして計算する。しかしながら、カメラチューブ12は、患者の胃臓器を連続的に視覚化させながら、胃管461上をスライドして遠位置の胃管461に移動させることができる。当業者であれば、ある実施形態において、経鼻胃管460が
図31Aに示すように経鼻胃管461を有することはわかるであろう。一方、別の実施形態で、経鼻胃管460は、経鼻胃管461の代わりに栄養チューブ470を有している。
【0137】
図32は、カメラ装置480をもった口腔気道のさらなる実施形態である。口腔気道は、本開示に記載した他の口腔気道の管状体に類似の内腔484をもつ管状体482を有している。カメラ装置10は、その遠端部が透明材料17でシールされ、そこにカメラ18が配置されるカメラチューブ12を有している。
【0138】
カメラ装置10は、内腔484の内部に配置される。口腔気道装置480は、陽圧換気圧力の患者および自発的に換気する患者に対し、患者の声門を含む患者の声門上構造を連続的に視覚化できるようにする。口腔挿管装置480は、下顎骨を持ち上げることなく、声帯を通して気管内チューブを配置するに使用することができる。先の実施形態の場合と同様に、装置480は、気管内チューブが配置された後および抜管中に連続的に視覚化できるようにする。このカメラチューブは、装置480の先端に対して近位置および遠位置にスライドできることを理解されたい。ブジー486も、内腔484の内部に配置され、近位置−遠位置の軸に沿って動くことができ、近位置−遠位置の軸に沿って移動することができるカメラ装置10の取り付けをガイドできる。装置480は、さらに、内腔484の内部に配置され、内腔484内の近位置−遠位置の軸に沿って移動することができる吸引カテーテル488を有している。当業者であれば分かるように、気管内チューブを内腔484の内部に配置して患者に挿管することができる。
【0139】
図33A〜
図33Cは、
図33Aに示すように、気管内チューブ490のさらなる実施形態であり、その気管内チューブ490の外側に、内部にカメラ18が配置されるカメラチューブ12と、吸引チューブ492を取り付けている。
図33Bと
図33Cに示すように、
図33Bに示すような薬剤調合装置494及び
図33Cに示すような生検鉗子のような他の装置を、気管内チューブ460に外付けしている。さらに、このアセンブリに換気チューブを入れることができる。換気を行うために、追加のバルーンを、カメラチューブの周りを円周方向に追加することができる。このシステムは、左右の気管支間の換気を分離するにも使用することができる。カメラチューブ12および吸引チューブ492は、一組のリングで気管内チューブ490上に固定するので、取り付けには自由度があり、カメラチューブ12と吸引チューブ492のそれぞれを、気管内チューブ490の周りに360°回転することができる。気管内チューブ490の周りを回転できることに加え、カメラチューブ12と吸引チューブ492は、気管内チューブの近位置−遠位置の軸に沿ってスライドすることができる。カメラチューブ12は、遠端部が明材料17でシールされていて、これにより、カメラ18は、声帯に限らず、気道内の外部構造を視覚化することができる。
【0140】
図34A〜
図34Hは、患者の声帯を連続的に視覚化可能にする口腔気道装置500のさらなる実施形態である。
図34Aに示すように、この装置は、気管内チューブ506または任意の他の類似の装置を挿入することができる内腔504を備えた管状体502を有している。管状体502は、近端部502Aと遠端部502Bがある。視覚化装置10は、管状体502に沿う外側に配置され、遠端部が透明材料17でシールされたカメラチューブ12と、患者の体に直接接触しないで複数用途に使用できるカメラ18とを有している。カメラ装置の取り付けにより、前方内腔内で連続的な視覚化ができる。内腔を有する追加の管状体508を、管状体502の近位置−遠位置の軸に沿って取り付けられる。この追加の管状体508は、食道ブロッカー510を取り付け、次いで視覚化装置10で直接に視覚化して患者の食道に設置するに使用できる。食道ブロッカー510は、遠端部にバルーン512を備えている。バルーン512は、手段514で膨張させることができ、患者の上部食道を封じることができる。さらに、装置500は、円周状で、管状体502と508の周りを回り、バルーン512の近位置に配置される第2バルーン516を備えている。バルーン516は、手段518で膨張させて上咽頭を封じるのに使用される。したがって、装置500は、気管内チューブ506を装置500内の近位置に引き戻し、膨張させて、声門上気道として機能することができる。
【0141】
また別に、
図34Bに示すように、気管内チューブ506を取り外し、人工呼吸器キャップ520を、中央口腔気道内腔の近位置に配置して、声門上装置として患者を換気することができる。装置500は、視覚化装置10による連続かつ直接的に視覚化した声門上気道として換気を可能にすることができる。この装置は、また、直接視覚下で気管内に戻してもよい。
【0142】
図34Cと
図34Dは、口腔気道装置500のさらなる実施形態を示している。しかしここでは、視覚化装置10は、内腔504の内部に配置されている。
図34Aに関連して説明したように、
図34Cに示す内視鏡チューブ506は、内腔504の内部に配置することができる。
図34Dに示すように、装置500は、換気キャップ520を使用することができる。
【0143】
図34Cと
図34Dに示す口腔気道装置500の実施形態と、
図34Cと
図34Dの実施形態の間の大きな相違点の1つは、
図34Cと
図34Dでの装置500にはバルーンがないことである。しかしながら、装置500の管状体502は、少なくとも1つの引っ込みできる突出部522を有している。
【0144】
図34Eに示すように、
図34Cと
図34Dの口腔気道装置500は、キャリア装置540と組み合わせて使用することができる。
図34Eと
図34Fに示すように、キャリア装置540は、内腔544を有する管状体542でなっている。2つのバルーンがキャリア本体542に密着されている。第1バルーン548はキャリア本体542の遠端部を覆い、手段549によって膨張させる。第2バルーン550は、第1バルーン548の近くにあり、キャリア本体542の周囲を囲んでいて、手段551で膨張させる。
【0145】
キャリア本体542は、キャリア本体542上、第1バルーン548と第2バルーン550との間に開口546がある。このように、内腔544は、開口546でキャリア本体542上に開口している。キャリア本体542には、キャリア本体542の少なくとも一部に沿って滑走レール552が延びている。キャリア本体542は、さらに把手があり、キャリア装置540を押したり、引いたり、あるいは端から端に回転したりすることができる。
【0146】
34Eからわかるように、口腔気道装置500は、キャリア装置540の内腔544に挿入する。本体502の突出部522は、装置500が内腔544の内部に位置する迄滑空レール552に沿って滑動することができる。
図34Gと
図34Hからわかるように、装置500は、キャリア540の内部を上下に滑動することができ、これにより、気管内チューブを中央内腔544の近位置に配置することができる。
【0147】
先の実施形態に示すように、装置500は、全体として遠位置に進め、あるいは近位置にして、2つのバルーン548と550の間の中央内腔に合せ、声帯を視覚化できるようにする。このように、気管内チューブは、カメラ装置10によって直接かつ連続的に視覚化して進めることができる。必要であれば、気管内チューブを、近位置内腔504(気管内気管チューブ上のバルーン)内の気管から全体または部分的に引き抜き、声門上装置に変えることができる。
【0148】
バルーン548および550は、膨張させることができ、上部食道を遠位置で、及び咽頭を近位置で閉塞させることができる。これにより、視覚化装置10による声帯、声門構造、上食道及び下咽頭の直接かつ連続的な視覚化ができる。気管内チューブがない場合、換気キャップ520を中央近位内腔504に配置する。
【0149】
図35Aは、患者の口腔内に配置されたカメラチューブ12を有する口腔気道装置560を示している。カメラチューブ12は、遠端部がシールされ、近端部が開放された先の実施形態と同様である。口腔気道装置560は、気管内チューブ562を入れて遠位置にスライドできる中央内腔564を有している。口腔気道装置560は、口腔気道装置560が喉頭蓋の下を通し、患者の声帯に実際に触れることができるように、湾曲して長くなっている。したがって、下顎骨または組織を持ち上げる必要はない。この新しい挿管方法は、喉頭鏡検査、ビデオ喉頭鏡検査、または光ファイバーの挿管など他の挿管形態より容易であり、習得すべき技量も少ない。
【0150】
口腔気道装置650の遠端部が患者の声帯に接触するか、あるいは直ぐ近くになったら、カメラ18による直接かつ連続的な視覚下で、気管内チューブ562を、声帯を通して中央内腔564の遠位置にスライドさせる。気管内チューブ562が配置され、固定されると、口腔気道装置560は、気管内チューブ562と患者の声帯を直接および連続的に視覚化し続けている。
【0151】
口腔気道装置560のさらなる詳細は、
図35Bから理解することができ、
図35Bでは、口腔気道装置560の側面566が開いて、気管内チューブ562を必要に応じて気道管装置560の中央内腔564から横方向に取り外すことができることを示している。
図35Bからさらにわかるように、装置560は、さらに、複数の異なるサイズで設計し、取り付けまたは取り除くことができるキャップ568を装備していて、口腔気道装置560を追加あるいは減少させて異なるサイズの患者に適切に調整することができる。
図35Bに示すように、キャップ568は、側面570を開放し、気管内チューブを口腔気道装置560の中央部分から横方向に取り外すことを可能にしている。さらに、キャップ568は、取り外したり、180°回転させて、気管内チューブを定位置に保持することができる。
【0152】
図36A、
図36Bおよび
図36Cは、鼻咽頭気道装置580を示している。この装置は、内部に配置されたカメラチューブ12のある管状体582を有している。カメラチューブ12の遠端部は、透明材料17でイールされている。カメラ18は、カメラチューブ12の内部に配置される。管状体582は、遠端部が、管状体582の先端の直近位置に閉塞性軟質バルーン584でシールされる。バルーン584は、手段585によって膨張させる。遠位置バルーン584の近い位置に、遠位置カメラチューブ12が位置する開放内腔(声帯視覚化内腔)586がある。遠位置カメラチューブ12は、声帯に向かって前方を見るように配置される。声帯視覚化内腔586は、鼻咽頭気道管状体582内の主内腔588に近接している。内腔588は、遠端部に近くに延びていて、カメラチューブ12を収容する視覚化開口586と一緒になる。
【0153】
より大きなバルーン590を、声帯視覚化カメラ内腔586の近くに配置することができる。このバルーン590は、手段591で膨張させる。バルーン590は、後咽頭を閉塞する。さらに、別のバルーン592を、
図36Bに示すように、咽頭カフバルーン590の近くに配置する。バルーン592は、手段593で膨張させる。
【0154】
これらのバルーンは、理想的には上食道(下咽頭)、咽頭および鼻中隔を閉塞する。これらのバルーンは、別々のパイロットカフを有するか、あるいは1つのパイロットカフを1つ以上のバルーンと共有している。標準の15mmキャップ(図示していない)を鼻咽頭装置の近位置部分に取り付け、配置して膨張させたバルーンでシールされた下咽頭と咽頭で陽圧換気できるようにする。
【0155】
図36Cに示すように、装置580は、患者体内に配置され、バルーンは、鼻咽頭、咽頭および下咽頭で膨張する。視覚化カメラ内腔586は、直接かつ連続的に視覚化して、前方に見える声帯に合わせるのが容易である。人工呼吸器キャップは、陽圧換気を行うために近位置に配置する。この装置は、クローズシステムを維持しながら、声帯の連続的な視覚化ができる救助装置とすることができる。