特許第6852057号(P6852057)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6852057
(24)【登録日】2021年3月12日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】ノーズローラ組立体
(51)【国際特許分類】
   B65G 15/60 20060101AFI20210322BHJP
   B65G 39/02 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
   B65G15/60
   B65G39/02 Z
【請求項の数】8
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2018-513336(P2018-513336)
(86)(22)【出願日】2016年10月5日
(65)【公表番号】特表2018-529600(P2018-529600A)
(43)【公表日】2018年10月11日
(86)【国際出願番号】US2016055464
(87)【国際公開番号】WO2017062432
(87)【国際公開日】20170413
【審査請求日】2019年9月3日
(31)【優先権主張番号】62/238,926
(32)【優先日】2015年10月8日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518005193
【氏名又は名称】ライトラム、エル.エル.シー.
(74)【代理人】
【識別番号】100114775
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 亮一
(74)【代理人】
【識別番号】100121511
【弁理士】
【氏名又は名称】小田 直
(74)【代理人】
【識別番号】100202751
【弁理士】
【氏名又は名称】岩堀 明代
(74)【代理人】
【識別番号】100191086
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 香元
(72)【発明者】
【氏名】マクラクラン,ギルバート ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ヴァイザー,デイヴィッド シー.
【審査官】 大塚 多佳子
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭62−083912(JP,A)
【文献】 特表2009−531250(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0020397(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 15/00 − 15/28
B65G 15/60 − 15/64
B65G 13/00 − 13/12
B65G 39/00 − 39/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンベヤベルトが乗る上面及び運搬路の端部にある丸みを帯びた前縁を有する基材と、
前記基材に対して軸を中心に回転可能に取り付けられていて、第1の横軸に沿って一直線に並び、前記丸みを帯びた前縁を第1の選択距離だけ越えて突出している外面を有する軸受の第1のセットと、
前記基材に対して軸を中心に回転可能に取り付けられていて、前記第1の横軸から間隔を置いて配置された第2の横軸に沿って一直線に並び、前記丸みを帯びた前縁より第2の選択距離だけ奥まって配置される外面を有し、前記軸受の第1のセットと交互に並んでいる軸受の第2のセットとを備え、
前記軸受の第1のセットと前記軸受の第2のセットは、前記基材の上面と同一の高さに構成される頂面を有する、
コンベヤベルトを運搬路の端部で移行するためのノーズローラ組立体。
【請求項2】
前記基材は、前記軸受の第1のセットを配置する開口部を有する第1のモジュールと前記軸受の第2のセットを配置する開口部を有する第2のモジュールとが結合されて構成される、請求項1に記載のノーズローラ組立体。
【請求項3】
前記基材の上面は、前記軸受を受容するための開口部を有する、請求項1に記載のノーズローラ組立体。
【請求項4】
前記上面が、前記開口部に隣接した傾斜した凹所を含む、請求項3に記載のノーズローラ組立体。
【請求項5】
頂面、基材の側縁で前記頂面から前方に延びる一対の傾斜した凹所、丸みを帯びた前縁を有する基材と、
前記基材の前記傾斜した凹所の間に軸受を回転可能に取り付けるための第1の軸受スロットと、
前記第1の軸受スロットと交差するように配置され軸受の軸を受容するための軸スロットと、
前記第1の軸受スロットと前記丸みを帯びた前縁との間に配置され前記丸みを帯びた前縁より突設される丸みを帯びたリップ部と、
面が、前記丸みを帯びた前縁より奥まって配置されるように、前記第1の軸受スロットの中に取り付けられ、前記軸スロットに受容される前記軸を有する第1の軸受と、
前記基材の第2の軸受スロットと、
前記第2の軸受スロットに回転可能に取り付けられ、前記丸みを帯びた前縁を過ぎて突出している第2の軸受と、を備える、ノーズローラ組立体。
【請求項6】
前記基材が、一緒に結合された複数のモジュールを備え、各モジュールが、軸受スロットおよび前記軸受スロットの中に取り付けられた軸受を含む、請求項5に記載のノーズローラ組立体。
【請求項7】
上面、第1の側縁、第2の側縁、丸みを帯びた前縁、後縁、底部、および軸受を受容するための前記上面の開口部を有する、第1の軸受モジュールと、
前記第1の軸受モジュールの前記開口部の中に、前記丸みを帯びた前縁を第1の選択距離だけ越えて取り付けられた第1の軸受と、
上面、前記第1の軸受モジュールの前記第2の側縁に隣接した第1の側縁、第2の側縁、丸みを帯びた前縁、後縁、底部、および軸受を受容するための前記上面の開口部を有する、前記第1の軸受モジュールに隣接した第2の軸受モジュールと、
前記第2の軸受モジュールの前記開口部の中に、前記丸みを帯びた前縁より第2の選択距離だけ奥まって取り付けられた第2の軸受と、
前記丸みを帯びた前縁が、相互に一直線に並ぶように、前記第1の軸受モジュールおよび前記第2の軸受モジュールを連結するためのコネクタとを備える、コンベヤベルト用のノーズローラ組立体。
【請求項8】
前記コネクタが、前記第1の軸受モジュールおよび前記第2の軸受モジュールの前記上面と底部との間に形成された、一直線に並んだロッド受容開口部の中に挿入されたロッドを備える、請求項7に記載のノーズローラ組立体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2015年10月8日に出願された、「Conveyor Assembly with Offset Bearings」という名称の米国仮特許出願第62/238,926号の優先権を主張し、同仮特許出願の内容を参考文献として本明細書に援用する。
【0002】
本出願は、動力駆動コンベヤに関する。より詳細には、本発明は、コンベヤベルトを運搬路と帰路との間で移行させるためのノーズローラ組立体に関する。
【背景技術】
【0003】
コンベヤベルトは、製品を搬送するためにさまざまな業界で広く使われている。無端コンベヤベルトは、一般的には、運搬路および帰路を有する無端回路を構成するために、スプロケットまたはノーズローラなどの逆転要素の周囲で引き動かされる。モジュール式プラスチックコンベヤベルトは、並行するベルトモジュールの一連の列で構成される。各列の対向端部に沿ったヒンジアイは、連続的列のヒンジアイと交互に配置される。交互配置されたヒンジアイの中に挿入されたヒンジロッドは、ヒンジ継手で列を一緒に連結して無端コンベヤベルトループにする。
【0004】
ある種のモジュール式プラスチックコンベヤベルトは、ノーズローラまたは他の逆転要素の周囲で進行することが困難である。運搬路から帰路へ移行することによって、多くの場合、モジュールに振動および揺れが生じ、搬送面に不安定性を発生させる。さらに、移行点の直前にノーズローラにこすれることによって生じた、コンベヤモジュール上の過度の摩耗は、問題となり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
コンベヤ用のノーズローラ組立体は、相互にオフセットされている軸受を備える。軸受の第1のセットは、ノーズローラの周囲でコンベヤベルトを案内するためにノーズローラ基材の端部からわずかに突出しており、軸受の第2のセットは、摩耗を防止するために、ノーズローラ基材の前端より奥まって配置されている。
【0006】
1つの態様によれば、コンベヤベルトを運搬路の端部で移行するためのノーズローラ組立体は、丸みを帯びた前縁を有する基材と、ベースに回転可能に取り付けられていて、第1の軸に沿って一直線に並ぶ軸受の第1のセットと、ベースに回転可能に取り付けられていて、第1の軸から間隔を置いて配置された第2の軸に沿って一直線に並ぶ軸受の第2のセットとを備える。
【0007】
別の態様によれば、ノーズローラ組立体は、丸みを帯びた前縁を有する基材と、軸受を回転可能に取り付けるための基材の第1の開口部と、第1の軸受の前面が、丸みを帯びた前縁より奥まって配置されるように、第1の開口部の中に取り付けられた第1の軸受とを備える。
【0008】
別の態様によれば、コンベヤベルト用のノーズローラ組立体は、上面、第1の側縁、第2の側縁、丸みを帯びた前縁、後縁、底部、および軸受を受容するための上面の開口部を有する第1の軸受モジュールと、第1の軸受モジュールの開口部の中に取り付けられた第1の軸受と、上面、第1の軸受モジュールの第2の側縁に隣接した第1の側縁、第2の側縁、丸みを帯びた前縁、後縁、底部、および軸受を受容するための上面の開口部を有する、第1の軸受モジュールに隣接した第2の軸受モジュールと、第2のモジュールの開口部の中に取り付けられた第2の軸受と、丸みを帯びた前縁が、相互に一直線に並ぶように、第1の軸受モジュールおよび第2の軸受モジュールを連結するためのコネクタとを備える。
【0010】
本発明のこれらの特徴および態様、ならびにその利点は、以下の説明、添付の特許請求の範囲、および添付図面を参照することでさらによく理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本発明の実施形態による、オフセット軸受を含むコンベヤ組立体用のノーズローラの概略的俯瞰図である。
図2】本発明の実施形態のノーズローラ組立体の中の2つのオフセット軸受の上を通るコンベヤベルトの側面図である。
図3】本発明の別の実施形態による、オフセット軸受を含むノーズローラ組立体の一部の等角図である。
図4】軸受が取り外された状態の、図3のノーズローラ組立体の部分を示す。
図5図3および図4のローラ組立体と共に使用するのに適した軸受の等角図である。
図6図3のノーズローラ組立体の部分の第1の軸受モジュールの等角図である。
図7図3のノーズローラ組立体の第2の軸受モジュールの等角図である。
図8】本発明の実施形態による、オフセット軸受を有するノーズローラ組立体の上を通るコンベヤベルトの側面図である。
図9】本発明の実施形態のノーズローラ組立体と共に使用するのに適したコンベヤベルトモジュールの側面図である。
図10図9のコンベヤベルトモジュールの等角底面図である。
図11図9に示されるモジュールで形成された、オフセット軸受の上を通っているコンベヤベルトの概略的底面図である。
図12図11の組立体の側面図である。
図13】軸受に適応するための底凹所を含むコンベヤベルトモジュールの別の実施形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0012】
コンベヤ組立体は、ノーズローラまたはコンベヤの他の要素の周囲でのコンベヤベルトの移行を円滑化するのに、オフセット軸受を使用している。本発明は、特定の例示的実施形態と関連させて後述されるが、当業者であれば認識されるように、本発明は、記載された実施形態に限定されない。
【0013】
図1は、オフセット軸受を有するノーズローラ組立体10の実施形態を示す。ノーズローラ組立体10は、運搬路の一端部で、コンベヤベルトを帰路までまたは帰路から案内する。ノーズローラ組立体10は、上にコンベヤベルトが乗る上面を有するベース部12と、コンベヤベルト用の運搬路の端部を指示する曲線状の前縁14とを含む。軸受は、コンベヤベルトとノーズローラベース部12との間の摩擦を減らし、コンベヤベルトの動作を円滑化するために、ローラ組立体10の中に取り付けられる。例示的なノーズローラ組立体10は、少なくとも2つのセットの軸受、すなわち一直線に並ぶ軸受20の第1のセットと、第1のセットとはオフセットされている(第1のセットと一直線に並んでいない)、一直線に並ぶ軸受30の第2のセットとを含む。例示的な第1のセット(前方セット)は、ベース部12に取り付けられ、軸24を中心に回転可能な3つの軸受20を備える。第1の軸24は、第1の横軸22に沿って一直線に並んでいる。第1のセットの軸受20の外面は、選択距離Pだけ縁14を過ぎて延びている。
【0014】
第2のセット(後方セット)の中の軸受30は、軸受30用の回転軸を構成する第2の横軸32に沿って一直線に並んでいる。第2の軸受30用の軸34は、第2の横軸32と一直線に並んでいる。第2の横軸32は、第1の横軸22から選択距離Dだけ間隔を置いて配置されている。例示的実施形態では、軸受30の最外面は、距離Iだけ縁14より奥まって(差し込まれて)配置されている。軸受20および30の頂面は、ノーズローラ組立体の上に乗っているコンベヤベルトに接触するように、ベース部12の上面と同一平面である。
【0015】
例示的実施形態では、軸受は、第1のセットの軸受20が第2のセットの軸受30と交互に並んで、互い違いに配置されている。あるいは、軸受は、縁14から突出する、2つの一直線に並んで隣接している第1の軸受20、次に一直線に並んでいない、奥まって配置された第2の軸受30、次に2つの一直線に並んで隣接している、突出する第1の軸受20、以下同様などの、何らかの適切なパターンを有することもできる。
【0016】
第1のセットの軸受20は、コンベヤベルトの底部に接触して、ノーズローラ組立体10の周囲でコンベヤベルトを移行させる。
【0017】
第2の場所にある第2のセットの軸受30は、摩耗を減らすために、縁14の移行点の前でコンベヤベルトに接触する。第2の軸受30は、コンベヤベルトの円滑な動作を容易にし、摩耗を減らすことによって、ベルトの寿命を延ばす。第2の奥まって配置された軸受30は、突出している軸受20とは異なる大きさであることもでき、または同じ大きさであることもできる。
【0018】
図2は、一直線に並んでいない軸受20、30を含むノーズローラ組立体の周囲で移行しているコンベヤベルト200の側面概略図である。例示的なコンベヤベルト200は、複数の繋がったモジュール210で構成されたモジュール式のプラスチックコンベヤベルトであるが、本発明は、そのように限定されない。示すように、第2の軸受30は、第1の軸受20から内側に間隔を置いて配置される。第2の軸受30は、摩耗を防止するために用いられ、第1の軸受20は、ノーズローラ基材の周囲でコンベヤベルトを案内する。
【0019】
本発明の1つの実施形態では、ノーズローラ組立体は、統一的に列をなしている複数の軸受運搬モジュールを備える場合がある。図3は、並行する軸受モジュール302、304を含むノーズローラ組立体の一部を示す。第1のモジュール302は、ベース基材312および第1の軸受320を受容するための開口部を備える。第1の軸受は、モジュールの前縁からわずかに突出し、軸受前方セットの一部を構成している。第2のモジュール304は、第2の軸受330を受容するための開口部を含む。第2の軸受330は、モジュールの前縁より奥まって配置され、軸受モジュール302、304が相互に隣接するとき、第1の軸受320とはオフセットされている。ノーズローラ組立体を構成するのに、何らかの数および組み合わせの軸受モジュールを統一的に並べることもできる。モジュールを一緒に結合するのに、何らかの適切な手段を用いることもできる。
【0020】
図4は、軸受が取り外された状態の、図3のノーズローラ組立体を示す。図5は、モジュール302、304のどちらかと共に使用するのに適した軸受320の一例を示す。図6は、第1のモジュール302を単独で示し、図7は、第2のモジュール304を単独で示す。多重的な第1のモジュール302および第2のモジュール304は、コンベヤ用のノーズローラを構成するために、何らかの適切なパターンおよび数で一緒に結合されることができる。
【0021】
ノーズローラ前縁の周囲でコンベヤベルトに接触して案内するために、ノーズローラ組立体の前縁から突出するように配置された軸受を収容する第1のモジュール302は、頂面312を含む。頂面は、ノーズローラの上に乗っているコンベヤベルトに接触する。傾斜した凹所342、343は、コンベヤベルト用の間隙を提供するために、モジュールの側縁で、頂面312から前方に延びる。軸受スロット362は、傾斜した凹所342、343の間で上面312に形成されており、傾斜した凹所342、343を下った中間点辺りから始まり、モジュール302の前縁313まで延びる。軸スロット372は、軸受スロット362と交差している。例示的な軸スロット372は、傾斜した凹所342、343の前端に形成されており、モジュールの一方の側部315から第2の側部316まで延びる。例示的な軸スロット372は、頂面312に対してある角度(直角ではない)で延びており、前縁313の最上部に丸みを帯びた先端部382を形成している。丸みを帯びた先端部382は、移行面である。軸受スロット362の側壁は、前縁313を過ぎ、丸みを帯びた先端部382の上に延びていて、丸みを帯びたリップ部383を構成する。
【0022】
第1のモジュール302を組み立てるために、中央ハブ323および中央ハブ323から延びる軸324を備える単一の軸受320は、スロット362、372の中に挿入される。軸324は、軸スロット372を通過して、重力によって適所に保たれる。軸受の中央ハブ373は、中央ハブ373の最前部分が、丸みを帯びたリップ部383を越えてその上に突出するように、軸受スロット362の中に保たれる。モジュールの上で走行しているコンベヤベルトは、面384、385、または315ではなく軸受面に接触することになる。したがって、第1の突出している軸受320は、ノーズローラ組立体の端部周辺での移行を円滑化するために配置される。
【0023】
図7を参照すると、第2のモジュール304は、ノーズローラ組立体と接触することで生じるコンベヤベルトの摩耗を防止するように構成されている。この理由により、第2のモジュール304は、第1のモジュール302とは異なる場所に軸受を配置している。第2のモジュール304は、頂面314、頂面314の中の傾斜した凹所344、445、軸受スロット364、および軸スロット374を含む。軸スロット374は、ある角度が付いている代わりに、実質的に垂直であるが、本発明は、そのように限定されない。傾斜した凹所344、345は、第1のモジュール302の傾斜した凹所342、343より短く、軸受スロット364をモジュール304の背部329のより近くに配置している。軸スロット374が、第1のモジュール302の軸スロット372と比べて、第2のモジュール304の前縁315からさらに後ろに設定されているので、軸スロット374とモジュール304の前縁315との間の曲線状の移行面384は、第1のモジュール302の丸みを帯びた先端部382より大きい。第2のモジュール304は、軸受スロット364の前部と曲線状の移行面384との間に丸みを帯びたリップ部385をさらに含む。丸みを帯びたリップ部385は、モジュールの前部で先細になっている。
【0024】
図3に示すように、モジュール302、304は、軸受320が、組立体の前縁をわずかに越えて突出し、一方で軸受330が、前縁から後退してわずかに奥まって配置されるように軸受を配置するべく構成される。軸受330は、コンベヤベルトの摩耗を減らすために、頂面314よりわずかに上方の場所390でコンベヤベルトの下面と接触する。
【0025】
軸受モジュール302、304は、ノーズローラ組立体を形成するために、何らかの適切な組合せで、2つ以上のモジュールを一緒に連結するための連結手段をさらに含む。例示的実施形態では、各モジュールは、モジュールの頂面と底部との間に、モジュールの一方の側部から他方の側部まで延びるロッド開口部392、394を含む。ロッド開口部392、394は、ロッド受容通路を形成するためにそれぞれ一直線に並んでいる。連結ロッドは、2つのモジュール302、304を特定の方向性で一緒に連結するために、ロッド受容通路に挿入され得る。2つ以上のモジュールを一緒に連結するための何らかの適切な手段を用いることもできる。
【0026】
図8は、一直線に並んでいない軸受を有する少なくとも2つのモジュール(奥まって配置された軸受を備えたモジュール304が図示される)を備える、ノーズローラ組立体の上で進行しているモジュール式のプラスチックコンベヤベルト200を示す。奥まって配置された軸受330は、摩耗を防止するまたは減らすために、ベルトを頂面312、314よりわずかに上方に持ち上げながら、場所390で最初にコンベヤベルトと接触する。次いで、ノーズローラ組立体のノーズ部で突出している軸受320は、ノーズ部の周囲でベルトを帰路まで案内する。矢印は、ノーズローラ基材とベルト200の底部との間の間隙を示す。
【0027】
軸受320、330は、それぞれのスロットの中に落下して、ベルトの重量および/または重力によって、または何らかの適切な手段によって、適所に保たれることができる。
【0028】
コンベヤベルト200は、一直線に並んでいない軸受を備えたノーズローラ組立体に適応するように構成されることもできる。図9および図10は、オフセット軸受を備えたノーズローラ組立体と共に使用するのに適したコンベヤベルトモジュール210の実施形態を示す。モジュールは、最上搬送面211、底面212、およびモジュールをコンベヤベルトの隣接モジュールに連結するためのヒンジ要素213、214を有するモジュール本体を含む。底面212は、ノーズローラ組立体上の軸受320、330に適応するように形付けられ得る。例示的なモジュール210は、底面212の凹所212’によって構成された軸受ポケットを含む。凹所は、軸受を受容するためのトラックを構成する側壁218によって画定される。凹所は、曲線状であるが、残りの底面212は、平坦である。
【0029】
図11および図12は、ノーズローラ組立体のオフセット軸受220、230の上を進行しているモジュール210によって構成されたコンベヤベルト200の一部を概略的に示す。モジュールの底面212の凹所212’は、ノーズローラ組立体の周囲でのコンベヤベルト200の移行を円滑化するために、軸受320または330を受容する。
【0030】
図13は、ノーズローラ組立体の軸受に適応するために、その他は平坦な底面412の中に少なくとも1つの軸受ポケット414を含むコンベヤベルトモジュール400の別の実施形態を示す。軸受ポケット414を構成している凹所は、凹所212’より深さがあり、軸受を追跡するためのヒンジ要素419の中にチャネル416を構成している。
【0031】
本発明は、特定の例示的実施形態と関連させて記載してきたが、保護の範囲は、これらの例示的実施形態に限定されない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13