特許第6852096号(P6852096)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6852096
(24)【登録日】2021年3月12日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】パケット処理方法、及びデバイス
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/11 20180101AFI20210322BHJP
   H04W 76/12 20180101ALI20210322BHJP
【FI】
   H04W76/11
   H04W76/12
【請求項の数】17
【全頁数】35
(21)【出願番号】特願2018-565827(P2018-565827)
(86)(22)【出願日】2017年5月18日
(65)【公表番号】特表2019-518393(P2019-518393A)
(43)【公表日】2019年6月27日
(86)【国際出願番号】CN2017084936
(87)【国際公開番号】WO2017215401
(87)【国際公開日】20171221
【審査請求日】2019年1月23日
(31)【優先権主張番号】201610427862.1
(32)【優先日】2016年6月15日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】503433420
【氏名又は名称】華為技術有限公司
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100091214
【弁理士】
【氏名又は名称】大貫 進介
(72)【発明者】
【氏名】スゥン,グワーンホゥイ
(72)【発明者】
【氏名】ヤーン,ヤーン
【審査官】 野村 潔
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2016/004301(WO,A1)
【文献】 国際公開第2016/017182(WO,A1)
【文献】 特開2012−191263(JP,A)
【文献】 特開2002−176444(JP,A)
【文献】 3GPP,Study on Architecture for Next Generation System(Release 14),3GPP TR 23.799 V0.4.0(2016-04),2016年 4月27日,pp.28-30,URL,<URL:http://www.3gpp.org/ftp/Specs/archive/23_series/23.799/23799-040.zip>
【文献】 CATT,Network slicing architecture and slice selection mechanism[online], 3GPP TSG-SA WG2#115 S2-162652,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_115_Nanjing_China/Docs/S2-162652.zip>,2016年 5月17日,p.3
【文献】 Samsung,Solution for Network Slice Selection based on the NG UE's service context[online],S2-162622,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_115_Nanjing_China/Docs/S2-162622.zip>,2016年 5月17日
【文献】 Huawei, HiSilicon,UE Slice Association/Overload control Procedure[online],S2-163161,インターネット<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_115_Nanjing_China/Docs/S2-163162.zip>,2016年 5月27日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24− 7/26
H04W 4/00−99/00
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パケット処理方法であって、当該方法は、
制御デバイスによって、サーバによって送信された第1パケットを受信し、前記第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を有し、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記ネットワーク・スライスを識別するために使用される、ことと、
前記制御デバイスによって、前記ネットワーク・スライスの前記識別子に基づき、前記ネットワーク・スライスの前記識別子に対応する前記ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定することと、
前記制御デバイスによって前記パラメータ情報に基づき、第1エッジ・ノードから第2エッジ・ノードへの転送パスを決定することと、
前記制御デバイスによって、前記転送パスに含まれる転送リソースを前記ネットワーク・スライスの転送リソースに加え、前記転送パスは、前記端末デバイスからのパケットが前記ネットワーク・スライスの転送リソースを用いて転送されることを可能にするように、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を運ぶ前記パケットを転送するために使用され、該パケットは、前記サービス識別子によって識別されるサービスに対応するサービス・パケットである、ことと
を有する、方法。
【請求項2】
前記第1パケットは、前記端末デバイスの識別子を更に有し、当該方法は、
前記制御デバイスによって、前記端末デバイスの識別子に基づき第2パケットを前記端末デバイスへ送信することを更に有し、
前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの識別子を有する、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に有し、
制御デバイスによって第1パケットを受信することの後で、当該方法は、
前記制御デバイスによって、前記位置情報に基づきインターネット・プロトコル(IP)アドレスを前記端末デバイスへ割り当てることを更に有する、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記パラメータ情報は、サービスが送られる必要があるコア・ネットワークのゲートウェイのアドレスを含み、
前記制御デバイスによって前記パラメータ情報に基づき、第1エッジ・ノードから第2エッジ・ノードへの転送パスを決定することより前に、当該方法は、
前記制御デバイスによって、前記パラメータ情報に基づき、前記コア・ネットワークの前記ゲートウェイへパケットを送出可能である前記第2エッジ・ノードを決定することを更に有する、
請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
パケット処理方法であって、当該方法は、
端末デバイスによって、第1パケットをサーバへ送信し、前記第1パケットは、前記端末デバイスのサービス識別子を有し、前記第1パケットは、前記サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を前記サーバに要求するために使用される、ことと、
前記端末デバイスによって、前記サーバによって送信された第2パケットを受信し、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を有する、ことと、
前記端末デバイスによって、第3パケットを転送デバイスへ送信し、前記第3パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を有し、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記転送デバイスに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される、ことと
を有する、方法。
【請求項6】
前記端末デバイスによって、第3パケットを転送デバイスへ送信することより前に、当該方法は、
前記端末デバイスによって、第4パケットを前記サーバへ送信し、前記第4パケットは、前記端末デバイスの位置情報を有し、前記第4パケットは、インターネット・プロトコル(IP)アドレスを前記サーバに要求するために使用される、ことと、
前記端末デバイスによって、前記サーバによって送信された第5パケットを受信し、前記第5パケットは、前記IPアドレスを有し、前記IPアドレスは、前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される、ことと
を更に有する、
請求項5に記載の方法。
【請求項7】
パケット処理方法であって、当該方法は、
サーバによって、端末デバイスによって送信された第1パケットを受信し、前記第1パケットは、前記端末デバイスのサービス識別子を有し、前記サーバに、前記サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を要求するために使用される、ことと、
前記サーバによって、前記サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を決定することと、
前記サーバによって、第2パケットを前記端末デバイスへ送信し、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を有する、ことと
を有し、
前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記端末デバイスによって送られた、前記サービス識別子によって識別されるサービスに対応するサービス・パケットを転送するよう構成される転送デバイスに、前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用して前記サービス・パケットを転送するよう指示するために、使用される、方法。
【請求項8】
前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に有し、当該方法は、
前記サーバによって、前記位置情報に基づき、インターネット・プロトコル(IP)アドレスを前記端末デバイスへ割り当てることを更に有する、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
制御デバイスであって、
当該制御デバイスは、受信ユニット、決定ユニット、パス確立ユニット、及び処理ユニットを有し、
前記受信ユニットは、サーバによって送信された第1パケットを受信するよう構成され、前記第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を有し、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記ネットワーク・スライスを識別するために使用され、
前記決定ユニットは、前記第1パケット内の前記ネットワーク・スライスの前記識別子に基づき、前記ネットワーク・スライスの前記識別子に対応する前記ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定するよう構成され、
前記パス確立ユニットは、前記決定ユニットによって決定された前記パラメータ情報に基づき、第1エッジ・ノードから第2エッジ・ノードへの転送パスを決定するよう構成され、
前記処理ユニットは、前記パス確立ユニットによって決定された前記転送パスに含まれる転送リソースを前記ネットワーク・スライスの転送リソースに加えるよう構成され、前記転送パスは、前記端末デバイスからのパケットが前記ネットワーク・スライスの転送リソースを用いて転送されることを可能にするように、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を運ぶパケットを転送するために使用され、該パケットは、前記サービス識別子によって識別されるサービスに対応するサービス・パケットである、
制御デバイス。
【請求項10】
前記第1パケットは、前記端末デバイスの識別子を更に有し、当該制御デバイスは、送信ユニットを更に有し、
前記送信ユニットは、前記端末デバイスの識別子に基づき、第2パケットを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの識別子を有する、
請求項9に記載の制御デバイス。
【請求項11】
前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に有し、
前記決定ユニットは、前記第1パケット内の前記位置情報に基づきインターネット・プロトコル(IP)アドレスを前記端末デバイスへ割り当てるよう更に構成される、
請求項10に記載の制御デバイス。
【請求項12】
前記パラメータ情報は、サービスが送られる必要があるコア・ネットワークのゲートウェイのアドレスを含み、
前記パス確立ユニットは、前記第1エッジ・ノードから前記第2エッジ・ノードへの前記転送パスを決定することより前に、前記パラメータ情報に基づき、前記コア・ネットワークの前記ゲートウェイへパケットを送出可能である前記第2エッジ・ノードを決定するよう更に構成される、
請求項9乃至11のうちいずれか一項に記載の制御デバイス。
【請求項13】
端末デバイスであって、
当該端末デバイスは、送信ユニット及び受信ユニットを有し、
前記送信ユニットは、第1パケットをサーバへ送信するよう構成され、前記第1パケットは、当該端末デバイスのサービス識別子を有し、前記第1パケットは、前記サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を前記サーバに要求するために使用され、
前記受信ユニットは、前記送信ユニットが前記第1パケットを送信した後に、前記サーバによって送信された第2パケットを受信するよう構成され、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を有し、
前記送信ユニットは、前記受信ユニットが前記第2パケットを受信した後に、第3パケットを転送デバイスへ送信するよう更に構成され、前記第3パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を有し、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記転送デバイスに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される、
端末デバイス。
【請求項14】
前記送信ユニットは、前記第3パケットを送信することより前に、第4パケットを前記サーバへ送信するよう更に構成され、前記第4パケットは、当該端末デバイスの位置情報を有し、前記第4パケットは、インターネット・プロトコル(IP)アドレスを前記サーバに要求するために使用され、
前記受信ユニットは、前記送信ユニットが前記第4パケットを送信した後に、前記サーバによって送信された第5パケットを受信するよう更に構成され、前記第5パケットは、前記IPアドレスを有し、前記IPアドレスは、当該端末デバイスによって送信される前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される、
請求項13に記載の端末デバイス。
【請求項15】
サーバであって、
当該サーバは、受信ユニット、決定ユニット、及び送信ユニットを有し、
前記受信ユニットは、端末デバイスによって送信された第1パケットを受信するよう構成され、前記第1パケットは、前記端末デバイスのサービス識別子を有し、当該サーバに、前記サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を要求するために使用され、
前記決定ユニットは、前記サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を決定するよう構成され、
前記送信ユニットは、第2パケットを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を有し、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記端末デバイスによって送られた、前記サービス識別子によって識別されるサービスに対応するサービス・パケットを転送する転送デバイスに、前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用して前記サービス・パケットを転送するよう指示するために、使用される
サーバ。
【請求項16】
前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に有し、
前記決定ユニットは、前記位置情報に基づき、インターネット・プロトコルIPアドレスを前記端末デバイスへ割り当てるよう更に構成される、
請求項15に記載のサーバ。
【請求項17】
プログラムが記録されている、コンピュータにより読出可能な記録媒体であって、
前記プログラムは、実行される場合に、前記コンピュータが請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の方法を実行することを可能にする、
記録媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2016年6月15日付けで中国特許庁に出願された、“PACKET PROCESSING METHOD, AND DEVICE”と題された中国特許出願第201610427862.1号の優先権を主張する。この中国特許出願は、その全文を参照により本願に援用される。
【0002】
[技術分野]
本願は、通信分野に、特に、パケット処理方法及びデバイスに関係がある。
【背景技術】
【0003】
[背景]
モバイル端末は、最初に、通信中に、無線信号の形でデータ・パケットを基地局へ送る。基地局は、基地局とコア・ネットワーク(英語:core network)内のゲートウェイとの間に予め確立されたトンネルに基づき、トンネルによって必要とされるプロトコルに従ってパケットに対して新しいカプセル化を実行し、次いで、パケットを、基地局へ接続された転送デバイスへ送って、ネットワーク・デバイスが位置するネットワーク内でパケットが更に伝送されるようにする。
【0004】
第5世代(英語:5th generation,略して5G)モバイル・ネットワーク(英語:5G mobile network)は、数百万台のモバイル端末がネットワークにアクセスすることを可能にする。例えば、ネットワークにアクセスする端末デバイスは、音声及び映像のサービスに焦点を当てる携帯電話機であってよく、あるいは、様々なモノのインターネット(英語:Internet of Things,略してIoT)機器であってもよい。異なったモバイル端末又はモバイル端末の異なったサービスは、異なったネットワーク・クオリティ・オブ・サービス(英語:Quality of Service,QoS)要件を有している。例えば、映像サービスは、比較的高い帯域幅を必要とし、自動運転及び遠隔手術のような遠隔操作サービスは、帯域幅については一般的な要件を有するが、低遅延及び信頼性については極めて高い要件を有している。予め確立されたトンネルのQoSは固定されており、サービス要件に基づき柔軟に調整され得ない。結果として、5Gモバイル・ネットワークにおける異なる端末デバイスのインターネット・アクセス要件は満足され得ない。
【0005】
加えて、5Gモバイル・ネットワークでは、大量の端末デバイスがネットワークにアクセスするので、基地局の配置に対して要件が課される。トンネル・ネゴシエーション及び上位レイヤ・プロトコルのカプセルの機能を備える基地局は、比較的強い計算能力を有する必要がある。結果として、配置費用は高く、5Gネットワークにおける広範囲に及ぶ配置のための要件は満足され得ない。
【発明の概要】
【0006】
[概要]
本願の実施形態は、転送リソースがサービス要件に基づき調整され得ないという先行技術の技術的問題を解決するよう、パケット処理方法、デバイス、及びシステムを提供する。
【0007】
第1の態様に従って、本願の実施形態は、パケット処理方法を提供し、当該方法は:制御デバイスによって、サーバによって送信された第1パケットを受信し、前記第1パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記ネットワーク・スライスを識別するために使用される、ことと;
前記制御デバイスによって、前記ネットワーク・スライスの前記識別子に基づき前記ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定することと;
前記制御デバイスによって前記パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから前記第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定し、前記第1エッジ・ノードは、端末デバイスによって送信されたパケットを前記第1ネットワークへ送信するよう構成され、前記第2エッジ・ノードは、前記端末デバイスによって送信された前記パケットを第2ネットワークへ送信するよう構成される、ことと;
前記制御デバイスによって、前記転送パスに含まれる転送リソースを前記ネットワーク・スライスの転送リソースに加え、前記転送パスは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を運ぶパケットを転送するために使用される、こととを含む。
【0008】
前述の解決法において、制御デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子であって、サーバによって送信される識別子に基づき、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を満足する転送パスを動的に確立して、制御デバイスが、ネットワーク内のサービス要件に基づき、ネットワーク・スライスのための転送リソースを動的に決定し得るようにする。このように、ネットワーク内の転送リソースは、異なる期間において要件に基づき異なるネットワーク・スライスのパケットを転送するために使用され得る。ネットワーク・スライスの転送要件が変化する場合に、制御デバイスは、ネットワーク・スライスの転送リソースを直ちに調整して、転送リソースを節約しながらネットワーク内の転送リソースが十分に使用され得るようにすることができる。加えて、ネットワーク・スライスのパラメータ情報が変化する場合に、制御デバイスは、パラメータ情報の変化に基づき適時に然るべくネットワーク・スライスにおける転送リソースを調整して、ネットワーク柔軟性を改善し得る。
【0009】
任意に、前記第1パケットは、前記端末デバイスの識別子を更に含み、当該方法は:
前記制御デバイスによって、前記端末デバイスの識別子に基づき第2パケットを前記端末デバイスへ送信することを更に含み、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの識別子は、前記端末デバイスによって第3パケットに加えられ、前記第1エッジ・ノードへ送信され、前記ネットワーク・スライスの識別子は、前記第1エッジ・ノードに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される。
【0010】
任意に、前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に含み、
前記制御デバイスによって前記パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから前記第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定することより前に、当該方法は:
前記制御デバイスによって、前記位置情報に基づき前記第1エッジ・ノードを決定することを更に含む。
【0011】
端末デバイスの位置情報が取得され、位置情報に基づき転送パスの第1エッジ・ノードが決定されることによれば、確立された転送パスは、端末デバイスのサービスを転送するために直接使用され得る。端末デバイスの位置が変化する場合に、転送パスは、端末デバイスの位置の変化に基づき更に調整され、それによって、ネットワーク柔軟性を更に改善し得る。
【0012】
任意に、前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に含み、制御デバイスによって第1パケットを受信することの後で、当該方法は:
前記制御デバイスによって、前記位置情報に基づきインターネット・プロトコル(英語:Internet Protocol,略してIP)アドレスを前記端末デバイスへ割り当てることを更に含み、前記IPアドレスは、前記端末デバイスによって送信される前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用され、前記第3パケットは、前記端末デバイスによって送出されるサービス・パケットである。
【0013】
制御デバイスは、端末デバイスの位置情報に基づき、発信元IPアドレスを端末デバイスに割り当てる。このように、端末デバイスと通信する遠隔のデバイスが戻りパケットを端末デバイスへ送信する場合に、ネットワーク内の転送デバイスは、戻りパケットのあて先IPアドレスに基づき、どの基地局又は基地局へ接続されているどの転送デバイスに戻りパケットが送信されるべきであるかを直接決定し得る。従って、端末デバイスと遠隔のデバイスとの間で通信される双方向パケットの場合に、基地局は、他のIPヘッダ又は他の上位レイヤ・プロトコル・ヘッダをパケットの外側レイヤにおいて再びカプセル化する必要がない。これは、基地局によって必要とされる計算リソースを低減するのに役立つ。
【0014】
任意に、前記パラメータ情報は、前記第2エッジ・ノードの識別子を含み、前記制御デバイスによって前記パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから前記第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定することより前に、当該方法は:
前記制御デバイスによって、前記パラメータ情報に基づき前記第2エッジ・ノードを決定することを含む。
【0015】
第2エッジ・ノードは、パラメータ情報に予め記憶され、エッジ・ノードは、異なったネットワーク・スライスが異なったエッジ・ノードを有する場合に直ちに決定され得る。
【0016】
任意に、前記パラメータ情報は、クオリティ・オブ・サービス・パラメータを含み、相応して、前記制御デバイスは、前記QoSパラメータに基づき前記転送パスを決定する。
【0017】
制御デバイスは、QoSパラメータに基づき転送パスを決定し、制御デバイスは、ネットワーク・スライスのサービス転送要件に基づき、ネットワーク・スライスの転送パスのための転送リソースを柔軟に構成し得る。これは、ネットワーク・スライス上で転送されるサービスに、要件を満足するQoS保証を与えるのに役立つ。
【0018】
第2の態様に従って、パケット処理方法が提供され、当該方法は:端末デバイスによって、第1パケットをサーバへ送信し、前記第1パケットは、前記端末デバイスのサービス識別子を含み、前記第1パケットは、前記サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を前記サーバに要求するために使用される、ことと;
前記端末デバイスによって、前記サーバによって送信された第2パケットを受信し、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を含む、ことと;
前記端末デバイスによって、第3パケットを転送デバイスへ送信し、前記第3パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記転送デバイスに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される、こととを含む。
【0019】
前述の解決法において、サービスを送信する前に、端末デバイスは、サーバに、サービス・タイプに基づきネットワーク・スライスの識別子を端末デバイスに割り当てるよう要求し、ネットワーク・スライスの識別子をパケットに加えて、パケットが、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送されるようにする。ネットワーク・スライスにおける転送パスは、端末デバイスによって送出されることになっているサービスによって必要とされる特性に基づき、構成される。従って、ネットワークは、異なる端末デバイスのサービスのために異なるサービスを提供して、ネットワーク柔軟性及び転送品質を改善することができる。
【0020】
任意に、前記端末デバイスによって第3パケットを転送デバイスへ送信することより前に、当該方法は:
前記端末デバイスによって、第4パケットを前記サーバへ送信し、前記第4パケットは、前記端末デバイスの位置情報を含み、前記第4パケットは、IPアドレスを前記サーバに要求するために使用される、ことと;
前記端末デバイスによって、前記サーバによって送信された第5パケットを受信し、前記第5パケットは、前記IPアドレスを含み、前記IPアドレスは、前記端末デバイスによって送信される前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される、こととを更に含む。
【0021】
端末デバイスは、端末デバイスの位置に対応するソースIPアドレスを使用することによって、パケットを送信する。端末デバイスと通信する遠隔のデバイスが戻りパケットを端末デバイスへ送信する場合に、ネットワーク内の転送デバイスは、戻りパケットのあて先IPアドレスに基づき、どの基地局又は基地局へ接続されているどの転送デバイスに戻りパケットが送信されるべきであるかを直接決定し得る。従って、端末デバイスと遠隔のデバイスとの間で通信される双方向パケットの場合に、基地局は、他のIPヘッダ又は他の上位レイヤ・プロトコル・ヘッダをパケットの外側レイヤにおいて再びカプセル化する必要がない。これは、基地局によって必要とされる計算リソースを低減するのに役立つ。
【0022】
第3の態様に従って、パケット処理方法が提供され、当該方法は:サーバによって、端末デバイスによって送信された第1パケットを受信し、前記第1パケットは、前記端末デバイスのサービス識別子を含む、ことと;
前記サーバによって、前記サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、前記ネットワーク・スライスの識別子を決定することと;
前記サーバによって、第2パケットを前記端末デバイスへ送信し、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記端末デバイスによって第3パケットに加えられ、転送デバイスへ送信され、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記転送デバイスに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される、こととを含む。
【0023】
前述の解決法において、サーバは、端末デバイスのサービス要件に基づき、対応するネットワーク・スライスの識別子を端末デバイスへ割り当てて、端末デバイスによって送出されるサービスが、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送されるようにする。ネットワーク・スライスにおける転送パスは、端末デバイスによって送出されることになっているサービスによって必要とされる特性に基づき、構成される。従って、ネットワークは、異なる端末デバイスのサービスのために異なるサービスを提供して、ネットワーク柔軟性及び転送品質を改善することができる。
【0024】
任意に、前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に含み、当該方法は:
前記サーバによって、前記位置情報に基づき、IPアドレスを前記端末デバイスへ割り当てることを更に含み、前記IPアドレスは、前記端末デバイスによって送信される前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0025】
サーバは、端末デバイスの位置情報に基づき、発信元IPアドレスを端末デバイスへ割り当てる。端末デバイスと通信する遠隔のデバイスが戻りパケットを端末デバイスへ送信する場合に、ネットワーク内の転送デバイスは、戻りパケットのあて先IPアドレスに基づき、どの基地局又は基地局へ接続されているどの転送デバイスに戻りパケットが送信されるべきであるかを直接決定し得る。従って、端末デバイスと遠隔のデバイスとの間で通信される双方向パケットの場合に、基地局は、他のIPヘッダ又は他の上位レイヤ・プロトコル・ヘッダをパケットの外側レイヤにおいて再びカプセル化する必要がない。これは、基地局によって必要とされる計算リソースを低減するのに役立つ。
【0026】
第4の態様に従って、制御デバイスが提供される。当該制御デバイスは、受信ユニット、決定ユニット、パス確立ユニット、及び処理ユニットを含み、
前記受信ユニットは、サーバによって送信された第1パケットを受信するよう構成され、前記第1パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記ネットワーク・スライスを識別するために使用され、
前記決定ユニットは、前記受信ユニットによって受信された前記第1パケット内の前記ネットワーク・スライスの前記識別子に基づき、前記ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定するよう構成され、
前記パス確立ユニットは、前記決定ユニットによって決定された前記パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから前記第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定するよう構成され、前記第1エッジ・ノードは、端末デバイスによって送信されたパケットを前記第1ネットワークへ送信するよう構成され、前記第2エッジ・ノードは、前記端末デバイスによって送信された前記パケットを第2ネットワークへ送信するよう構成され、
前記処理ユニットは、前記パス確立ユニットによって決定された前記転送パスに含まれる転送リソースを前記ネットワーク・スライスの転送リソースに加えるよう構成され、前記転送パスは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を運ぶパケットを転送するために使用される。
【0027】
任意に、前記第1パケットは、前記端末デバイスの識別子を更に含み、当該制御デバイスは、送信ユニットを更に含み、前記送信ユニットは、前記受信ユニットによって受信される前記端末デバイスの識別子に基づき、第2パケットを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの識別子は、前記端末デバイスによって第3パケットに加えられ、前記第1エッジ・ノードへ送信され、前記ネットワーク・スライスの識別子は、前記第1エッジ・ノードに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される。
【0028】
任意に、前記第1パケットは、前記端末デバイスの位置情報を更に含み、前記パス確立ユニットは、前記第1ネットワークの前記第1エッジ・ノードから前記第1ネットワークの前記第2エッジ・ノードへの前記転送パスを決定することより前に、前記位置情報に基づき前記第1エッジ・ノードを決定するよう更に構成される。
【0029】
任意に、前記決定ユニットは、前記第1パケット内の前記位置情報に基づきIPアドレスを前記端末デバイスへ割り当てるよう更に構成され、前記IPアドレスは、前記端末デバイスによって送信される前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0030】
任意に、前記パラメータ情報は、前記第2エッジ・ノードの識別子を含み、前記パス確立ユニットは、前記第1ネットワークの前記第1エッジ・ノードから前記第1ネットワークの前記第2エッジ・ノードへの前記転送パスを決定することより前に、前記パラメータ情報に基づき前記第2エッジ・ノードを決定するよう更に構成される。
【0031】
第5の態様に従って、端末デバイスが提供される。当該端末デバイスは、送信ユニット及び受信ユニットを含み、
前記送信ユニットは、第1パケットをサーバへ送信するよう構成され、前記第1パケットは、当該端末デバイスのサービス識別子を含み、前記第1パケットは、前記サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を前記サーバに要求するために使用され、
前記受信ユニットは、前記送信ユニットが前記第1パケットを送信した後に、前記サーバによって送信された第2パケットを受信するよう構成され、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を含み、
前記送信ユニットは、前記受信ユニットが前記第2パケットを受信した後に、第3パケットを転送デバイスへ送信するよう更に構成され、前記第3パケットは、前記ネットワーク・スライスの前記識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記転送デバイスに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される。
【0032】
任意に、前記送信ユニットは、前記第3パケットを送信することより前に、第4パケットを前記サーバへ送信するよう更に構成され、前記第4パケットは、当該端末デバイスの位置情報を含み、前記第4パケットは、IPアドレスを前記サーバに要求するために使用され、
前記受信ユニットは、前記送信ユニットが前記第4パケットを送信した後に、前記サーバによって送信された第5パケットを受信するよう更に構成され、前記第5パケットは、前記IPアドレスを含み、前記IPアドレスは、当該端末デバイスによって送信される前記第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0033】
第6の態様に従って、サーバが提供される。当該サーバは、受信ユニット、決定ユニット、及び送信ユニットを含み、
前記受信ユニットは、端末デバイスによって送信された第1パケットを受信するよう構成され、前記第1パケットは、前記端末デバイスのサービス識別子を含み、
前記決定ユニットは、前記受信ユニットによって受信される前記サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、前記ネットワーク・スライスの識別子を決定するよう構成され、
前記送信ユニットは、第2パケットを前記端末デバイスへ送信するよう構成され、前記第2パケットは、前記ネットワーク・スライスのであって、前記決定ユニットによって決定される前記識別子を含み、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記端末デバイスによって第3パケットに加えられ、転送デバイスへ送信され、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記転送デバイスに、前記第3パケットを転送するために前記ネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために、使用される。
【0034】
第7の態様に従って、制御デバイスが提供される。当該制御デバイスは、プロセッサ及びネットワーク・インターフェイスを含み、前記プロセッサは、第1の態様の方法における対応する機能を実行するよう構成される。前記ネットワーク・インターフェイスは、当該制御デバイスと端末デバイス又はサーバとの間の通信を支援するよう構成されるとともに、前述の方法に関連したパケットを送信又は受信するよう構成される。当該制御デバイスは、メモリを更に含んでよい。前記メモリは、前記プロセッサと結合されるよう構成され、実行のために前記プロセッサによって使用されるプログラム命令及びデータを記憶する。
【0035】
第8の態様に従って、端末デバイスが提供される。当該端末デバイスは、プロセッサ、送信器及び受信器を含む。前記プロセッサは、第2の態様の方法における対応する機能を実行するよう構成される。前記送信器及び前記受信器は、当該端末デバイスと制御デバイス又はサーバとの間の通信を支援するよう構成されるとともに、前述の方法に関連したパケットを送信又は受信するよう構成される。当該端末デバイスは、メモリを更に含んでよい。前記メモリは、前記プロセッサと結合されるよう構成され、実行のために前記プロセッサによって使用されるプログラム命令及びデータを記憶する。
【0036】
第9の態様に従って、サーバが提供される。当該サーバは、プロセッサ及びネットワーク・インターフェイスを含み、前記プロセッサは、第3の態様の方法における対応する機能を実行するよう構成される。前記ネットワーク・インターフェイスは、当該サーバと端末デバイス又は制御デバイスとの間の通信を支援するよう構成されるとともに、前述の方法に関連したパケットを送信又は受信するよう構成される。当該サーバは、メモリを更に含んでよい。前記メモリは、前記プロセッサと結合されるよう構成され、実行のために前記プロセッサによって使用されるプログラム命令及びデータを記憶する。
【0037】
任意に、第1の態様、第4の態様、又は第7の態様のうちのいずれか1つに従って、前記第1ネットワークは、トランスポート・ネットワークであり、前記第2ネットワークは、コア・ネットワークである。
【0038】
任意に、第2の態様、第5の態様、又は第8の態様のうちのいずれか1つに従って、前記ネットワーク・スライスの前記識別子は、前記第3パケットの仮想ローカル・エリア・ネットワーク(Virtual Local Area Network,VLAN)タグにおいて運ばれる。
【0039】
第10の態様に従って、通信システムが提供される。当該通信システムは、前述の態様における制御デバイス及びサーバ、又は前述の態様におけるサーバ及び端末デバイス、又は前述の態様における制御デバイス、サーバ、及び端末デバイスを含む。
【0040】
前述の態様の全てにおいて、サービス・パケットを送信する前に、端末デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子を割り当てるようサーバに要求するためのリクエスト・パケットをサーバへ送信する。サーバは、端末デバイスのサービス・タイプに基づきネットワーク・スライスの識別子を端末デバイスに割り当て、ネットワーク・スライスの識別子を制御デバイスへ送信する。制御デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子に基づきネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定し、パラメータ情報に基づき転送パスを決定する。次いで、制御デバイスは、転送パスに含まれる転送リソースをネットワーク・スライスの転送リソースに加える。端末デバイスがサービス・パケットを送信する場合に、サービス・パケットは、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送される。ネットワーク・スライスの転送リソースは動的に構成され、異なる端末デバイスによって送信されたパケットは、異なるネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって、サービス要件に基づき転送される。異なる転送サービスは、転送デバイス及び伝送リンクの配置コストを低減しながら、異なるサービスのために提供される。
【図面の簡単な説明】
【0041】
[図面の簡単な説明]
本願の実施形態における技術的解決法をより明りょうに記載するよう、以下は、実施形態を記載するために必要とされる添付の図面について簡単に説明する。明らかに、次の説明における添付の図面は、本願の単にいくつかの実施形態を示し、当業者は、創造的な努力なしで依然としてそれらの添付の図面から他の図面を導き出し得る。
【0042】
図1】本願の実施形態に従う可能な適用シナリオの概略図である。
図2】本願の実施形態に従うパケット処理方法の略フローチャートである。
図3】本願の実施形態に従う他のパケット処理方法の略フローチャートである。
図4】本願の実施形態に従う更なる他のパケット処理方法の略フローチャートである。
図5】本願の実施形態に従う別の他のパケット処理方法の略フローチャートである。
図6】本願の実施形態に従う別の他のパケット処理方法の略フローチャートである。
図7】本願の実施形態に従う制御デバイスの略構造図である。
図8】本願の実施形態に従う他の制御デバイスの略構造図である。
図9】本願の実施形態に従う端末デバイスの略構造図である。
図10】本願の実施形態に従う他の端末デバイスの略構造図である。
図11】本願の実施形態に従うサーバの略構造図である。
図12】本願の実施形態に従う他のサーバの略構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0043】
[実施形態の説明]
本願の実施形態で記載される適用シナリオは、本願の実施形態における技術的解決法をより明りょうに記載するために使用されるが、本願の実施形態で提供される技術的解決法を制限する意図はない。当業者は、ネットワーク・アーキテクチャの進化及び新しいサービス・シナリオの出現とともに、本願の実施形態で提供される技術的解決法が同様の技術的問題にも適用可能であると知り得る。
【0044】
本願の実施形態において、“ネットワーク・スライス(英語:network slice)”は、ネットワーク内の論理転送リソースの組である。転送リソースは、パケット転送プロセスで使用される必要があるリソースである。例えば、転送リソースは、転送デバイスのリソース及び伝送リンクのリソースを含むが制限されない。例えば、転送デバイスの記憶リソース、転送デバイスの計算リソース、転送デバイスのインターフェイス、及び伝送リンクの伝送リソースが、パケット転送プロセスで使用される必要がある。
【0045】
本願の実施形態において、“ノード”は転送デバイスであってよい。例えば、“ノード”は、ルータ、スイッチ、光伝達網(英語:Optical Transport Network,略してOTN)デバイス、パケット伝達網(英語:Packet Transport Network,略してPTN)デバイス、又は波長分割多重化(英語:Wavelength Division Multiplexing,略してWDM)デバイスであってよい。
【0046】
本願の実施形態において、デバイス又はノードの間の“接続”関係は、“結合”関係又は“通信”関係により置換され得る。
【0047】
本願の実施形態において、端末デバイスはユーザ機器(英語:User Equipment,略してUE)であってよい。例えば、端末デバイスは、ワイヤレス通信機能を備えている様々な携帯型機器、車載機器、装着型機器、若しくは計算装置、又はワイヤレス・モデムへ接続された他の処理装置を含んでよい。
【0048】
図1は、本願の実施形態に従う適用シナリオの概略図である。第1ネットワーク101は、転送デバイス102、転送デバイス103、及び転送デバイス104を含む。転送デバイス102は基地局105へ接続されており、転送デバイス103は基地局106へ接続されている。転送デバイス104は、第2ネットワーク107にある転送デバイス(図1に図示せず。)へ接続されている。例えば、転送デバイス102、転送デバイス103、及び転送デバイス104は、第1ネットワーク101のエッジ・ノードである。
【0049】
基地局105及び基地局106は、エリア内の端末デバイスのためのワイヤレス・アクセス・サービスを別々に提供する。例えば、端末デバイス108は、基地局105がワイヤレス・アクセス・サービスを提供するエリアにおいてネットワークにアクセスする。端末デバイス108は、送信されるべきデータを無線信号の形で基地局105へ送り、基地局105は、無線信号を有線信号に変換し、パケットを有線信号の形で転送デバイス102へ送って、パケットが伝送のために第1ネットワーク101に入るようにする。
【0050】
例において、第1ネットワーク101は、プロバイダ・ネットワーク(英語:provider network)におけるトランスポート・ネットワークであってよく、端末デバイスのデータを第2ネットワーク107へ転送するために使用される。第2ネットワーク107は、プロバイダ・ネットワークにおけるコア・ネットワークであり、端末デバイスのための様々なサービスを提供するために使用される。
【0051】
他の例においては、第1ネットワーク101及び第2ネットワーク107は、プロバイダ・ネットワークにおいてボーダ・ゲートウェイ・プロトコル(英語:Border Gateway Protocol,略してBGP)に従って定義された2つの自律システム(英語:Autonomous System,略してAS)であってよい。
【0052】
一般的に現在使用されている通信ソリューションは、第2ネットワーク107が汎用パケット無線サービス(英語:general packet radio service,略してGPRS)コア・ネットワークであり、端末デバイスが携帯電話機であるところの例を使用することによって、以下で記載される。端末デバイスがインターネットにアクセスする前に、基地局は、第1ネットワーク101においてGPRSトンネルを確立するためにGPRSトンネリング・プロトコル(英語:GPRS Tunneling Protocol,略してGTP)を使用することによって、GPRSコア・ネットワークのゲートウェイとネゴシエートする。端末デバイス108は、送信されるべきデータに対してIPカプセル化を実行して、第1IPデータ・パケットを生成する。次いで、端末デバイスは、ロング・ターム・エボリューション(英語:Long Term Evolution,略してLTE)無線プロトコル・スタック(英語:LTE Radio Protocol Stack)に従って、パケット・データ集中プロトコル(英語:Packet Data Convergence Protocol,略してPDCP)ヘッダ、無線リンク制御(英語:Radio Link Control,略してRLC)ヘッダ、媒体アクセス制御(英語:Media Access Control,略してMAC)ヘッダ、及び物理層プロトコル・ヘッダを第1IPデータ・パケットの外層上で順にカプセル化して、第2データ・パケットを生成し、第2データ・パケットを無線信号の形で基地局へ送る。基地局は、物理層プロトコル・ヘッダ、MACヘッダ、RLCヘッダ、及びPDCPヘッダをカプセルから取り出して、端末デバイスの第1IPデータ・パケットを取得する。次いで、基地局は、予め確立されたGPRSトンネルに基づき、GTPヘッダ、ユーザ・データグラム・プロトコル(英語:User Datagram Protocol,略してUDP)ヘッダ、及びIPヘッダを第1IPデータ・パケットの外層上で順にカプセル化して、第3データ・パケットを生成し、第3データ・パケットをGPRSコア・ネットワークのゲートウェイへトンネルを通じて送る。ゲートウェイは、第3データ・パケットのIPヘッダ、UDPヘッダ、及びGTPヘッダをカプセルから取り出して、第1IPデータ・パケットを取得し、次いで、第1IPデータ・パケットを処理する。
【0053】
前述のソリューションは、次の問題を抱えている。
【0054】
第1に、基地局がGPRSゲートウェイとトンネルを確立し、GTPヘッダ、UDPヘッダ、及びIPヘッダのカプセル化を実施する場合に、基地局は、比較的強い計算能力及びデータ処理機能を有している必要があり、従って、基地局の配置費用は高い。現在、計算能力を備えるマクロ基地局は、5Gネットワーク環境における基地局の広範囲に及ぶ配置のための要件に適応することができない。
【0055】
第2に、基地局が第1ネットワークにおいてGPRSゲートウェイとトンネルを予め確立した後、転送リソース、及びトンネルのQoSクラスが決定される。5Gネットワーク環境において、異なる端末デバイスのQoS要件は大きく異なっている。異なるトンネルが異なるサービスのために予め確立され、各トンネルが対応する転送リソースを占有する必要がある場合に、大量の転送デバイスが、要件を満足するために第1ネットワークにおいて配置される必要があり、大量の転送デバイスを配置する費用は莫大である。
【0056】
前述の問題を解決するよう、図1に示されるように、本願のこの実施形態で提供される適用シナリオでは、サーバ109及び制御デバイス110が更に含まれる。
【0057】
サーバ109は、基地局105及び基地局106への接続を別々に確立する。サーバ109は、端末デバイス108のインターネット・アクセス要求に基づき、端末デバイス108のサービス・タイプを取得し、端末デバイス108のための対応するネットワーク・スライスを決定し、IPアドレス及びネットワーク・スライスの識別子を端末デバイス108に割り当てるよう構成される。
【0058】
制御デバイス110は、夫々の転送デバイス、例えば、第1ネットワーク101における転送デバイス102、転送デバイス103、及び転送デバイス104への接続を別々に確立する。制御デバイス110は、更には、サーバ109への接続を確立する。サーバ109は、端末デバイスのインターネット・アクセス要求に対応するネットワーク・スライスを決定し、ネットワーク・スライスの識別子を制御デバイス110へ送る。制御デバイス110は、サーバ109によって送信されたネットワーク・スライスの識別子に基づき、第1ネットワーク101におけるサービスのための伝送パスを展開する。
【0059】
例えば、制御デバイス110は、ソフトウェアにより定義されるネットワーキング(英語:Software-Defined Networking,略してSDN)コントローラであってよい。コントローラ110は、第1ネットワーク101における転送デバイスのトポロジ、夫々の転送デバイスの転送リソース、及び夫々のネットワーク・スライスのパラメータ情報を保持する。コントローラ110は、ネットワーク・スライスのパラメータ情報に基づき端末デバイスのサービスのための転送パスを動的に決定し、転送パスの転送リソースをサービスに対応するネットワーク・スライスに付加して、端末デバイスのサービスがそれらの転送リソースを使用することによって第1ネットワーク101において転送されるようにする。
【0060】
例えば、サーバ109及び制御デバイス110は、独立した物理デバイスであってよく、あるいは、同じ物理デバイス上の異なったソフトウェア又はハードウェア機能モジュールであってもよい。確かに、代替的に、サーバ109又は制御デバイス110は、複数のデバイスを含むクラスタであってもよい。
【0061】
図2は、本願の実施形態に従うパケット処理方法の略フローチャートを示す。例えば、方法は、図1に示される適用シナリオに適用されてよい。図2に示される方法における端末デバイスは、図1に示される端末デバイス108であってよい。図2に示される方法におけるサーバは、図1に示されるサーバ109であってよい。図2に示される方法における制御デバイスは、図1における制御デバイス110であってよい。図2に示される方法における転送デバイスは、図1における転送デバイスであってよい。例えば、図2の方法における第1エッジ・ノードは、図1の転送デバイス102であってよく、図2の方法における第2エッジ・ノードは、図1の転送デバイス104であってよい。方法は、次のステップを含む。
【0062】
S201.端末デバイスは、第1パケットをサーバへ送り、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含み、第1パケットは、サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子をサーバに要求するために使用される。
【0063】
S202.サーバは、端末デバイスによって送られた第1パケットを受信し、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含む。
【0064】
S203.サーバは、サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、ネットワーク・スライスの識別子を決定する。
【0065】
S204.サーバは、第2パケットを端末デバイスへ送り、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに付加され、転送デバイスへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0066】
S205.端末デバイスは、サーバによって送られた第2パケットを受信し、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含む。
【0067】
S206.サーバは、第4パケットを制御デバイスへ送る。
【0068】
S207.制御デバイスは、第4パケットを受信し、第4パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含む。
【0069】
S208.制御デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子に基づき、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定する。
【0070】
S209.制御デバイスは、パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを計算し、第1エッジ・ノードは、端末デバイスによって送られたパケットを第1ネットワークへ送るよう構成され、第2エッジ・ノードは、端末デバイスによって送られたパケットを第2ネットワークへ送るよう構成される。
【0071】
S210.制御デバイスは、第5パケットを転送デバイスへ送り、第5パケットは、転送パスに関する情報を含む。
【0072】
S211.制御デバイスは、転送パスに含まれる転送リソースをネットワーク・スライスの転送リソースに加え、転送パスは、ネットワーク・スライスの識別子を運ぶパケットを転送するために使用される。
【0073】
S212.端末デバイスは、第3パケットを転送デバイスへ送り、第3パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0074】
例えば、S201及びS202における第1パケットは、インターネットにアクセスする前に端末デバイスによってサーバへ送られるインターネット・アクセス要求であってよい。サービス識別子は、第1パケットのペイロードにおいて運ばれ得る。例えば、種類・長さ・値(英語:Type-Length-Value,略してTLV)が第1パケットのペイロードにおいて定義され、値フィールドがサービス識別子を運ぶために使用される。例えば、サービス識別子001は音声サービスを示し、サービス識別子002は自動運転サービスを示す。
【0075】
例えば、S203で、サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリは、サーバで予め保持されているエントリであってよい。例えば、サーバは、複数のサービス識別子と複数のネットワーク・スライスの識別子との間の関係のマッピング・テーブルを事前記憶する。サーバは、サービス識別子をキーワードとして使用することによって対応するエントリをマッピング・テーブルから探し、エントリ内のネットワーク・スライスの識別子を決定する。
【0076】
例えば、サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係は、要件に基づき第1ネットワークのオペレータによって定義されてよい。1つのネットワーク・スライスは、1種類以上の特定のサービスを転送するために使用される。
【0077】
例において、複数のサービス識別子が同じネットワーク・スライスに対応していてよい。サーバで保持されている、サービス識別子とネットワーク・スライスとの間にあるマッピング関係テーブルにおいては、複数のサービス識別子が同じネットワーク・スライスの識別子にマッピングされる。例えば、類似した重要業績評価指標(英語:Key Performance Indicator,略してKPI)を有している複数のサービスは、同じネットワーク・スライスにマッピングされる。例えば、自動運転サービス及び遠隔手術サービスは、類似した帯域幅要件及び類似した超低遅延要件を有しており、従って、同じネットワーク・スライスにマッピングされ得る。
【0078】
他の例においては、複数のネットワーク・スライスが同じサービスに割り当てられてよい。具体的に言えば、サーバが、サービス識別子に基づき、他の予めセットされたルールを参照してネットワーク・スライスの識別子を決定する場合に、サーバは、マッピング関係テーブルから、第1パケットに含まれるサービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子を決定することができる。サービス・タイプ及びネットワーク・スライスがマッピングされる様態は、本願のこの実施形態において制限されない。
【0079】
例えば、サーバがS203でネットワーク・スライスの識別子を決定した後、サーバは、ネットワーク・スライスの識別子を第2パケットに書き込み、S204で第2パケットを端末デバイスへ送り、且つ、ネットワーク・スライスの識別子を第4パケットに書き込み、S206で第4パケットを制御デバイスへ送る。S204及びS206を実行する順序は、本願のこの実施形態において制限されないことが留意されるべきである。
【0080】
任意に、例において、サーバは最初にS206を実行し、ネットワーク・スライスの識別子を制御デバイスへ送る。制御デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子に基づきS207からS211を実行し、次いで、サーバに知らせるための応答パケットを送出する。それから、サーバはS204を実行する。これは、端末デバイスがS205でネットワーク・スライスの識別子を受け取った後に、第3パケットを転送デバイスへ送るステップS212が直ちに実行される場合に、S209において転送パスが依然として決定されていない場合を回避することができる。確かに、制御デバイスが比較的速い速度でS207からS211を実行する場合には、ステップの順序に対する前述の制限を使用する必要性はない。
【0081】
任意に、他の例においては、S204は、代替的に、制御デバイスによって実行されてもよい。例えば、S211を実行した後、制御デバイスは、端末デバイスの識別子に基づき、第2パケットを端末デバイスへ送る。第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに付加され、S209における第1エッジ・ノードへ送られ、そして、ネットワーク・スライスの識別子は、第1エッジ・ノードに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。この例においては、制御デバイスは、端末デバイスの識別子に基づき端末デバイスのアドレスを取得することができ、そして、第2パケットを端末デバイスへ送る。確かに、代替的に、端末デバイスの識別子は、端末デバイスのアドレスであってよい。
【0082】
当業者は、端末デバイスによって使用される通信プロトコルが制御デバイスによって使用される通信プロトコルとは異なる可能性があるので、S204における第2パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子の特定のフォーマットが、S206における第4パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子の特定のフォーマットとは異なる可能性があると理解し得る。しかし、第2パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子及び第4パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子は両方とも、同じネットワーク・スライスを識別するために使用される。同様に、S210における第5パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子並びに第2パケット及び第4パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子も、同じネットワーク・スライスを識別するために使用される。しかし、特定のフォーマットは、第2パケット又は第4パケットにおけるフォーマットと同じであってよく、あるいは、第2パケット又は第4パケットにおけるフォーマットと異なってもよい。
【0083】
例えば、S208で、制御デバイスがネットワーク・スライスの識別子に基づきネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定することは、次の通りであってよい:制御デバイスは、複数のネットワーク・スライスの識別子及び各識別子に対応するネットワーク・スライスのパラメータ情報を事前記憶し;そして、制御デバイスは、記憶されている内容に基づき、第4パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子によって識別されるネットワーク・スライスに対応するパラメータ情報を決定する。
【0084】
例えば、S209で制御デバイスによって計算される、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスは、S208で決定されるネットワーク・スライスのパラメータ情報に基づき決定された転送パスである。
【0085】
例えば、ネットワーク・スライスのパラメータ情報は、帯域幅、遅延要件、及びパケット損失レート要件のような情報を含み、情報は、QoS情報の形で表現されてよい。ネットワーク・スライスのQoSパラメータは、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによってネットワーク内で伝送されるサービスのQoSであって、保証される必要があるもの、例えば、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによってネットワーク内で伝送されるサービスの帯域幅、パケット損失レート、及び遅延であって、保証される必要があるものを定義する。例えば、第1ネットワークは、第1ネットワーク・スライス及び第2ネットワーク・スライスを含む。第1ネットワーク・スライスは、映像サービスを転送するために使用され、第1ネットワーク・スライスのQoS情報は、次の通りである:サービス伝送帯域幅が8Gbit/sであり、伝送遅延が10ms未満である。第2ネットワーク・スライスは、遠隔機械操作制御信号を転送するために使用され、第2ネットワーク・スライスのQoS情報は、次の通りである:サービス伝送帯域幅が100Mbit/sであり、伝送遅延が1ms未満である。例えば、第4パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子が第1ネットワーク・スライスを識別する場合に、制御デバイスがS209で転送パスを計算するときに、転送パスは第1ネットワーク・スライスのQoS情報の要件を満足することが確かにされる必要がある。
【0086】
例えば、第1エッジ・ノード及び第2エッジ・ノードは、S208で決定されるパラメータ情報及び/又は端末デバイスの関連情報に基づき、決定されてよい。
【0087】
例において、第4パケットは、端末デバイスの位置情報を更に含み、制御デバイスは、位置情報に基づき第1エッジ・ノードを決定する。例えば、ネットワーク・アーキテクチャは図1に示される。第1ネットワーク101はトランスポート・ネットワークであり、第2ネットワーク107はコア・ネットワークである。制御デバイス110は、端末デバイス108の位置情報に基づき、端末デバイス108が基地局105を使用することによってネットワークにアクセスし、基地局105がパケットを第1ネットワーク101内の転送デバイス102へ送り、パケットが第1ネットワーク101において転送されると決定し、それにより、制御デバイス110は、第1エッジ・ノードが転送デバイス102であると決定する。可能な例において、位置情報は、端末デバイスのグローバル・ポジショニング・システム(英語:global positioning system,略してGPS)情報であってよい。制御デバイスは、端末デバイスのGPS情報に基づき、端末デバイスが基地局を使用することによってネットワークにアクセスすると決定する。他の可能な例においては、位置情報は、図3の方法を使用することによってサーバによって端末デバイスに割り当てられたIPアドレスである。図3の方法において、IPアドレスは、端末デバイスの位置に基づき割り当てられる。従って、制御デバイスは、IPアドレス、例えば、IPアドレスのサブネット・セグメントに基づき、端末デバイスのパケットを第1ネットワークへ転送するために使用される特定のエッジ転送デバイスを決定し得る。
【0088】
他の例においては、パラメータ情報は、第2エッジ・ノードの識別子を含み、制御デバイスは、パラメータ情報に基づき第2エッジ・ノードを決定する。なお依然として、図1において第1ネットワーク101がトランスポート・ネットワークであり且つ第2ネットワーク107がコア・ネットワークであるところの例において、第1ネットワーク101は、異なるサービス・パケットを異なるコア・ネットワークのゲートウェイへ転送する必要がある。S208におけるネットワーク・スライスのパラメータ情報は、サービスが送られる必要があるコア・ネットワークのゲートウェイのアドレスを含み、サービスは、ネットワーク・スライスを使用することによって転送される。S209で、制御デバイス110は、関連する転送エントリに基づき、第1ネットワーク101にある転送デバイス104がパケットをコア・ネットワークのゲートウェイへ送出し得ると決定し、それにより、制御デバイス110は、転送デバイス104が第2エッジ・ノードであると決定する。
【0089】
確かに、当業者は、第1ネットワークが代替的にプロバイダ・ネットワークにおけるASであってもよいと理解し得る。この例においては、第1エッジ・ノード及び第2エッジ・ノードが決定される様態は、トランスポート・ネットワークの例におけるそれと同様である。詳細についてはかさねて記載されない。
【0090】
例において、S209で計算される転送パスは、新しい転送パスであってよい。例えば、転送パスにおける一部又は全ての転送デバイス及び一部又は全ての伝送リンクは、S209より前には、ネットワーク・スライスのパケットを転送するために使用されていない。
【0091】
他の例においては、S209で計算される転送パスは、S209より前にネットワーク・スライスのパケットを転送するために使用されたことがある転送パスであってもよい。S209で転送パスを計算した後、制御デバイスは、第4パケットに基づき転送パスの帯域幅を増大させる。例えば、第1ネットワーク・スライスは、映像サービスを伝送するために使用される。転送デバイス102から転送デバイス104への転送パスは、図1では第1ネットワークにおいて存在し、転送パスの転送リソースは第1ネットワーク・スライスに含まれ、3つの映像サービス端末デバイスが転送パスを通じてインターネットにアクセスし得る。次いで、他の新しい端末デバイス108は、インターネット・アクセス要求を送出する。S209で、端末デバイスのサービスは、同じ転送パスを通じて依然として転送され、転送パスの帯域幅リソースは、4つの映像サービス端末デバイスが転送パスを通じてインターネットにアクセスし得るように増大され得ると決定される。
【0092】
例えば、制御デバイスは、各ネットワーク・スライスに含まれる転送リソースを保持する。ネットワーク・スライスの転送リソースは、ネットワーク・スライスを転送するために使用される転送デバイス及び伝送リンクを含むが制限されない。転送デバイスの転送リソースは、異なるネットワーク・スライスによって同時に使用されてよい。例えば、転送デバイスのインターフェイスは、10Gbit/sの帯域幅を供給可能であり、インターフェイスは、転送デバイスのトラフィック・スケジューリング・メカニズムを使用することによって、第1ネットワーク・スライスのためには3Gbit/sの帯域幅を供給し、第2ネットワーク・スライスのためには7Gbit/sの帯域幅を供給し、2つのネットワーク・スライスの遅延及びパケット損失レートのような特性のためには対応する保証を供給し得る。従って、ネットワーク・スライスに含まれる転送リソースは、ネットワーク・スライスを転送するために使用される転送デバイスによって含まれるインターフェイスと、ネットワーク・スライスのパケットを転送するために各インターフェイスによって含まれる帯域幅とを更に含んでよい。
【0093】
例えば、ネットワーク・スライスに含まれる転送リソースは、端末デバイスのサービス転送要件に基づき制御デバイスによって動的に構成される。例えば、端末デバイスがインターネット・アクセス要求を送出する場合に、制御デバイスは、端末デバイスによって送出されるべきであるサービスのタイプに対応するネットワーク・スライスに基づき、端末デバイスがサービスを送出する場合に必要とされる転送パスを確立し、転送パスの転送リソースをネットワーク・スライスに加える。制御デバイスは、同じネットワーク・スライスにおける転送リソースを一元的に管理し、異なるネットワーク・スライスの転送リソースを別々に管理する。端末デバイスが、サービスを終了するための要求を送出するか、又は転送パスのイングレス・ノードのエリアから出る場合に、制御デバイスは、転送パスの転送リソースをネットワーク・スライスから削除して、転送パスの転送リソースが他のネットワーク・リソースのサービスを伝送するために使用され得るようにする。
【0094】
例において、S210における転送デバイスは、S209における転送パス上の如何なる転送デバイスであってもよい。制御デバイスは、転送パスに関する情報を転送パス上の各転送デバイスへ送る。例えば、制御デバイスによって第1エッジ・ノードへ送られる、転送パスに関する情報は、ネットワーク・スライスの識別子、転送パスの識別子、及び第1エッジ・ノードの次ホップ・ノードを含んでよい。転送パス上の第1エッジ・ノード以外の他のノードについては、制御デバイスによって他のノードへ送られる、転送パスに関する情報は、転送パス上の他のノードの前ホップ・ノード及び次ホップ・ノード並びに転送パスの識別子を含んでよい。
【0095】
他の例においては、S210における転送デバイスは、第1エッジ・ノード及び/又は第2エッジ・ノードであってもよい。例えば、制御デバイスは、ただ、転送パスに関する情報を第1エッジ・ノード及び/又は第2エッジ・ノードへ送出するだけである。転送パスは、第1エッジ・ノード及び/又は第2エッジ・ノードを使用することによって、転送パスに関する情報に基づき確立される。この例においては、転送情報は、ネットワーク・スライスの識別子と、転送パスを確立するために必要とされる転送リソースに関する情報とを含んでよい。例えば、転送情報は、ネットワーク・スライスの識別子と、パス計算要素プロトコル(英語:Path Computation Element Protocol,略してPCEP)においてパス計算クライアント(英語:Path Computation Client,略してPCC)によって必要とされる情報とを含んでよい。
【0096】
例えば、S211で、制御デバイスが転送パスに含まれる転送リソースをネットワーク・スライスの転送リソースに加えることは、ネットワーク・スライスに含まれており且つ制御デバイスによって保持されている転送リソースを更新することを含んでよく、それにより、更新後のネットワーク・スライスの転送リソースの組は、転送パスの転送リソースを含む。S204及びS212で述べられているように、転送デバイスが第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用することは、転送デバイスが、第3パケットを転送するために、S211での更新後のネットワーク・スライスの転送リソースの組に含まれる転送リソースを使用することであってよい。
【0097】
例えば、S212で、端末デバイスは、S205で受信されるネットワーク・スライスの識別子を第3パケットに加えてよい。例えば、第3パケットは、第1エッジ・ノードから第1ネットワークへ送られる。第1エッジ・ノードは、第3パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子に基づき、ネットワーク・スライスの転送リソース、例えば、S209で計算された転送パスを使用して、第3パケットを転送する。第3パケットは、サービス・パケットであってよく、サービスは、S201における第1パケットに含まれるサービス識別子によって識別されるサービスであってよい。任意に、ネットワーク・スライスの識別子は、第3パケットの仮想ローカル・エリア・ネットワーク(英語:Virtual Local Area Network,VLAN)タグにおいて運ばれる。
【0098】
前述のソリューションにおいて、サービス・パケットを送出する前に、端末デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子をサービス・タイプに基づき端末デバイスに割り当てるようサーバに要求し、ネットワーク・スライスの識別子をサービス・パケットに加えて、パケットがネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送されるようにする。ネットワーク・スライスにおける転送パスは、サービスによって必要とされる特性に基づき構成される。従って、ネットワークは、異なる端末デバイスのサービスのために異なるサービスを提供して、ネットワーク柔軟性及び転送品質を改善することができる。
【0099】
その上、前述のソリューションにおいて、制御デバイスが、端末デバイスによって生成されたサービス送出要求を受け取った後、サーバは、ネットワーク・スライスを端末デバイスに割り当て、制御デバイスは、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を満足する転送パスを動的に確立し、それにより、制御デバイスは、ネットワークにおけるサービス要件に基づきネットワーク・スライスのための転送リソースを動的に決定し得る。このように、ネットワーク内の転送リソースは、異なる期間において要件に基づき異なるネットワーク・スライスのパケットを転送するために使用され得る。ネットワーク・スライスの転送要件が変化する場合に、制御デバイスは、ネットワーク・スライスの転送リソースを直ちに調整して、転送リソースを節約しながらネットワーク内の転送リソースが十分に使用され得るようにすることができる。
【0100】
加えて、ネットワーク・スライスのパラメータ情報が変化する場合に、制御デバイスは、パラメータ情報の変化に基づき適時に然るべくネットワーク・スライスにおける転送リソースを調整して、ネットワーク柔軟性を改善し得る。
【0101】
図3は、本願の実施形態に従うパケット処理方法のフローチャートを示す。例えば、方法は、図1に示される適用シナリオに適用されてよい。図3の方法における端末デバイスは、図1に示される端末デバイス108であってよい。図3に示されるサーバは、図1に示されるサーバ109であってよい。方法は、次のステップを含む。
【0102】
S301.端末デバイスは、第1パケットをサーバへ送り、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含み、第1パケットは、サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子をサーバに要求するために使用される。
【0103】
相応して、サーバは、端末デバイスから第1パケットを受信する。
【0104】
例えば、S301の具体的な実施は、図2に示されるS201の実施と同じである。
【0105】
S302.サーバは、サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、ネットワーク・スライスの識別子を決定する。
【0106】
例えば、S302の具体的な実施は、図2に示されるS203の実施と同じである。
【0107】
S303.サーバは、第2パケットを端末デバイスへ送り、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに付加され、転送デバイスへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0108】
相応して、端末デバイスは、第2パケットを受信する。
【0109】
例えば、S303の具体的な実施は、図2に示されるS204の実施と同じである。
【0110】
S304.端末デバイスは、第4パケットをサーバへ送り、第4パケットは、端末デバイスの位置情報を含み、第4パケットは、IPアドレスをサーバに要求するために使用される。
【0111】
相応して、サーバは、第4パケットを受信する。
【0112】
例えば、位置情報は、GPS情報であってよい。
【0113】
例えば、第4パケットと、S301における第1パケットとは、同じパケットであってよく、あるいは、異なるパケットであってもよい。
【0114】
S305.サーバは、位置情報に基づきIPアドレスを端末デバイスに割り当て、IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0115】
具体的に、IPアドレスは、端末デバイスの位置情報に基づきサーバによって割り当てられる。例えば、図1に示されるサーバ109は、次の情報を保持する:第1エリアに位置する端末デバイスが、基地局105を含む1つ以上の基地局を使用することによってネットワークにアクセスし、第1エリア内の1つ以上の基地局が、第1ネットワーク内の転送デバイス102と通信し、第1IPサブネット・セグメントが、転送デバイス102に対応している。サーバ109は、次の情報を更に保持する:第2エリアに位置する端末デバイスが、基地局106を含む1つ以上の基地局を使用することによってネットワークにアクセスし、第2エリア内の1つ以上の基地局が、第1ネットワーク内の転送デバイス103と通信し、第2IPサブネット・セグメントが、転送デバイス103に対応している。サーバ109は、第1パケットに含まれる位置情報に基づき、端末デバイス108の位置が第1エリアにあると決定し、従って、第1IPサブネット・セグメントから、IPアドレスが端末デバイスの発信元IPアドレスであると決定する。
【0116】
S306.サーバは、第5パケットを端末デバイスへ送り、第5パケットは、IPアドレスを含む。
【0117】
相応して、端末デバイスは、第5パケットを受信する。
【0118】
例えば、第5パケットと、S303における第2パケットとは、同じパケットであってよく、あるいは、異なるパケットであってもよい。
【0119】
S307.端末デバイスは、第3パケットを転送デバイスへ送り、第3パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。第3パケットの発信元IPアドレスは、IPアドレスである。
【0120】
例えば、S307で、第3パケットの発信元IPアドレス以外の他の部分の実施は、図2におけるS212と同じである。
【0121】
図1における適用シナリオが依然として例として使用される。第3パケットを送る場合に、端末デバイス108は、基地局105を使用することによって依然としてネットワークにアクセスするか、あるいは、転送デバイス102と通信する他の基地局を使用することによって依然としてネットワークにアクセスする、と想定される。第3パケットを送る場合に、端末デバイスは、サーバによって割り当てられ、第3パケットの発信元IPアドレスとしてS306で受信されるIPアドレスを使用する。
【0122】
このように、遠隔のデバイスが第3パケットのための応答パケットを端末デバイス108へ送出し、応答パケットがコア・ネットワークのゲートウェイを使用することによって第1ネットワーク101へ送られる場合に、第1ネットワーク内の転送デバイスは、転送テーブルに基づき応答パケットを転送デバイス102へ転送してよく、転送デバイス102は、応答パケットを基地局105又は、転送デバイスと通信する他の基地局へ送って、応答パケットが端末デバイス108へ送られるようにする。任意に、コア・ネットワークのゲートウェイが戻りパケットを端末デバイス108へ送出する場合に、戻りパケットも、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送デバイス102へ送られる。
【0123】
前述のソリューションにおいて、基地局105は、コア・ネットワーク内のゲートウェイとGPRSトンネルを予め確立し、転送が実行される前に、端末デバイス108によって送られたデータに対してカプセル化及びIPカプセル化を実行する必要がない。代わりに、基地局105は、端末デバイス108によって送られた第3パケットを無線信号の形から有線信号の形へ変換し、物理層カプセル化及びデータリンク層カプセル化を実行しさえすればよく、それから、第3パケットを第1ネットワーク内の転送デバイスへ送出することができる。従って、前述のソリューションは、基地局105によって必要とされる計算能力の要件を大いに低減し、夫々の基地局の費用を削減し、それにより、低コストのマクロ基地局が配置され得る。
【0124】
確かに、当業者は、発信元IPアドレスがS304及びS305で端末デバイスの位置情報に基づき割り当てられるところの解決法が、他のデバイス及び端末デバイスによって実施されてよいと理解し得る。端末デバイスは、S301でサービス識別子を送出する機能を有さなくてもよく、他のデバイスは、ネットワーク・スライスを決定する機能を有さなくてもよく、ただ、位置情報に基づき発信元IPアドレスを割り当てる機能を有するだけである。この例においては、発信元IPアドレスの機能は、S307における第3パケットの発信元IPアドレスのそれと同じである。
【0125】
図4は、本願の実施形態に従う更なる他のパケット処理方法のフローチャートを示す。例えば、方法は、図1に示される適用シナリオに適用されてよい。図4の方法における端末デバイスは、図1に示される端末デバイス108であってよい。図4に示される制御デバイスは、図1に示される制御デバイス110であってよい。図4の方法におけるサーバは、図1に示されるサーバ109であってよい。方法は、次のステップを含む。
【0126】
S401.制御デバイスは、サーバによって送られた第1パケットを受信し、第1パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、ネットワーク・スライスを識別するために使用される。
【0127】
例えば、S401の実施は、図2に示されるS207のそれと同じである。S401における第1パケットは、S207における第4パケットであってよい。
【0128】
S402.制御デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子に基づき、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定する。
【0129】
例えば、S402の実施は、図2に示されるS208のそれと同じである。
【0130】
S403.制御デバイスは、パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを計算し、第1エッジ・ノードは、端末デバイスによって送られたパケットを第1ネットワークへ送るよう構成され、第2エッジ・ノードは、端末デバイスによって送られたパケットを第2ネットワークへ送るよう構成される。
【0131】
例えば、S403の実施は、図2に示されるS209のそれ及びS210のそれと同じである。例えば、制御デバイスがS403において転送パスを決定することは、制御デバイスによって転送パスを計算し、転送パスに関する情報を転送デバイスへ送ることを含んでよい。
【0132】
任意に、パラメータ情報は、QoSパラメータを含み、相応して、制御デバイスは、QoSパラメータに基づき転送パスを決定する。
【0133】
任意に、第1パケットは、端末デバイスの位置情報を更に含み、制御デバイスがS403を実行する前に、方法は、制御デバイスによって位置情報に基づき第1エッジ・ノードを決定することを含む。
【0134】
例えば、ネットワーク・アーキテクチャは図1に示される。第1ネットワーク101はトランスポート・ネットワークであり、第2ネットワーク107はコア・ネットワークである。制御デバイス110は、端末デバイス108の位置情報に基づき、端末デバイス108が基地局105を使用することによってネットワークにアクセスし、基地局105がパケットを第1ネットワーク101内の転送デバイス102へ送り、パケットが第1ネットワーク101において転送されると決定し、それにより、制御デバイス110は、第1エッジ・ノードが転送デバイス102であると決定する。可能な例において、位置情報は、端末デバイスのGPS情報であってよい。制御デバイスは、端末デバイスのGPS情報に基づき、端末デバイスが基地局を使用することによってネットワークにアクセスすると決定する。他の可能な例においては、位置情報は、図3の方法を使用することによってサーバによって端末デバイスに割り当てられたIPアドレスである。図3の方法において、IPアドレスは、端末デバイスの位置に基づき割り当てられる。従って、制御デバイスは、IPアドレス、例えば、IPアドレスのサブネット・セグメントに基づき、端末デバイスのパケットを第1ネットワークへ転送するために使用される特定のエッジ転送デバイスを決定し得る。
【0135】
任意に、パラメータ情報は、第2エッジ・ノードの識別子を含み、制御デバイスがS403を実行する前に、方法は、制御デバイスによってパラメータ情報に基づき第2エッジ・ノードを決定することを含む。
【0136】
例えば、なお依然として、図1において第1ネットワーク101がトランスポート・ネットワークであり且つ第2ネットワーク107がコア・ネットワークであるところの例において、第1ネットワーク101は、異なるサービス・パケットを異なるコア・ネットワークのゲートウェイへ転送する必要がある。S208におけるネットワーク・スライスのパラメータ情報は、サービスが送られる必要があるコア・ネットワークのゲートウェイのアドレスを含み、サービスは、ネットワーク・スライスを使用することによって転送される。S209で、制御デバイス110は、関連する転送エントリに基づき、第1ネットワーク101にある転送デバイス104がパケットをコア・ネットワークのゲートウェイへ送出し得ると決定し、それにより、制御デバイス110は、転送デバイス104が第2エッジ・ノードであると決定する。
【0137】
S404.制御デバイスは、転送パスに含まれる転送リソースをネットワーク・スライスの転送リソースに加え、転送パスは、ネットワーク・スライスの識別子を運ぶパケットを転送するために使用される。
【0138】
S404の実施は、図2に示されるS211のそれと同じである。
【0139】
任意に、方法は、S405.制御デバイスが位置情報に基づきIPアドレスを端末デバイスに割り当てることを更に含む。IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0140】
例えば、S405でIPアドレスを端末デバイスに割り当てる方法は、図3のS305におけるそれと同じであってよい。確かに、方法は、制御デバイスによってIPアドレスを端末デバイスへ送ることを更に含む。具体的に、図3のS305又は図4のS405で、端末デバイスの位置情報に基づき発信元IPアドレスを端末デバイスに割り当てるステップは、図1に示されるサーバ109によって実施されてもよく、あるいは、図1に示される制御デバイス110によって実施されてもよい。S405で、第1パケットの位置情報は、端末デバイス108からサーバ109によって受け取られてよく、制御デバイス110へ送られるか、あるいは、端末デバイス108から制御デバイス110によって受け取られてもよい。
【0141】
任意に、方法は、制御デバイスによって端末デバイスの識別子に基づき第2パケットを端末デバイスへ送ることを更に含み、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに加えられ、第1エッジ・ノードへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子は、第1エッジ・ノードに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0142】
前述のソリューションにおいて、制御デバイスは、サーバによって送られたネットワーク・スライスの識別子に基づき、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を満足する転送パスを動的に確立して、制御デバイスが、ネットワーク内のサービス要件に基づき、ネットワーク・スライスのための転送リソースを動的に決定し得るようにする。このように、ネットワーク内の転送リソースは、異なる期間において要件に基づき異なるネットワーク・スライスのパケットを転送するために使用され得る。ネットワーク・スライスの転送要件が変化する場合に、制御デバイスは、ネットワーク・スライスの転送リソースを直ちに調整して、転送リソースを節約しながらネットワーク内の転送リソースが十分に使用され得るようにすることができる。加えて、ネットワーク・スライスのパラメータ情報が変化する場合に、制御デバイスは、パラメータ情報の変化に基づき適時に然るべくネットワーク・スライスにおける転送リソースを調整して、ネットワーク柔軟性を改善し得る。
【0143】
図5は、本願の実施形態に従う別の他のパケット処理方法のフローチャートを示す。例えば、方法は、図1に示される適用シナリオに適用されてよい。図5の方法における端末デバイスは、図1に示される端末デバイス108であってよい。図5に示される制御デバイスは、図1に示される制御デバイス110であってよい。図5の方法におけるサーバは、図1に示されるサーバ109であってよい。方法は、次のステップを含む。
【0144】
S501.端末デバイスは、第1パケットをサーバへ送り、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含み、第1パケットは、サービス識別子に対応するネットワーク・スライスの識別子をサーバに要求するために使用される。
【0145】
例えば、S501の具体的な実施は、図2に示されるS201のそれと同じであってよい。
【0146】
S502.端末デバイスは、サーバによって送られた第2パケットを受信し、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含む。
【0147】
例えば、S502の具体的な実施は、図2に示されるS204のそれと同じであってよい。
【0148】
S503.端末デバイスは、第3パケットを転送デバイスへ送り、第3パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0149】
例えば、S503の具体的な実施は、図2に示されるS212のそれと同じであってよい。
【0150】
任意に、ネットワーク・スライスの識別子は、第3パケットの仮想ローカル・エリア・ネットワークVLANタグにおいて運ばれる。
【0151】
任意に、図5に示される方法は、S504及びS505を更に含む。
【0152】
S504.端末デバイスは、第4パケットをサーバへ送り、第4パケットは、端末デバイスの位置情報を含み、第4パケットは、IPアドレスをサーバに要求するために使用される。
【0153】
例えば、S504の具体的な実施は、図3に示されるS304のそれと同じであってよい。
【0154】
S505.端末デバイスは、サーバによって送られた第5パケットを受信し、第5パケットはIPアドレスを含み、IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0155】
例えば、S505の具体的な実施は、図3に示されるS306のそれと同じであってよい。
【0156】
前述のソリューションにおいて、サービスを送出する前に、端末デバイスは、ネットワーク・スライスの識別子をサービス・タイプに基づき端末デバイスに割り当てるようサーバに要求し、ネットワーク・スライスの識別子をサービス・パケットに加えて、パケットがネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送されるようにする。ネットワーク・スライスにおける転送パスは、端末デバイスによって送出されることになっているサービスによって必要とされる特性に基づき構成される。従って、ネットワークは、異なる端末デバイスのサービスのために異なるサービスを提供して、ネットワーク柔軟性及び転送品質を改善することができる。
【0157】
図6は、本願の実施形態に従う更に別の他のパケット処理方法のフローチャートである。例えば、方法は、図1に示される適用シナリオに適用されてよい。図6の方法における端末デバイスは、図1に示される端末デバイス108であってよい。図6に示される制御デバイスは、図1に示される制御デバイス110であってよい。図6の方法におけるサーバは、図1に示されるサーバ109であってよい。方法は、次のステップを含む。
【0158】
S601.サーバは、端末デバイスによって送られた第1パケットを受信し、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含む。
【0159】
例えば、S601の具体的な実施は、図2に示されるS202のそれと同じであってよい。
【0160】
S602.サーバは、サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、ネットワーク・スライスの識別子を決定する。
【0161】
例えば、S602の具体的な実施は、図2に示されるS203のそれと同じであってよい。
【0162】
S603.サーバは、第2パケットを端末デバイスへ送り、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに付加され、転送デバイスへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0163】
例えば、S603の具体的な実施は、図2に示されるS204のそれと同じであってよい。
【0164】
任意に、第1パケットは、端末デバイスの位置情報を含み、図6に示される方法はS604を更に含む。
【0165】
S604.サーバは、位置情報に基づきIPアドレスを端末デバイスに割り当て、IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0166】
例えば、S604の具体的な実施は、図2に示されるS305のそれと同じであってよい。
【0167】
前述のソリューションにおいて、サーバは、端末デバイスのサービス要件に基づき、対応するネットワーク・スライスの識別子を端末デバイスへ割り当てて、端末デバイスによって送出されるサービスが、ネットワーク・スライスの転送リソースを使用することによって転送されるようにする。ネットワーク・スライスにおける転送パスは、端末デバイスによって送出されることになっているサービスによって必要とされる特性に基づき、構成される。従って、ネットワークは、異なる端末デバイスのサービスのために異なるサービスを提供して、ネットワーク柔軟性及び転送品質を改善することができる。
【0168】
図7は、本願の実施形態に従う制御デバイスの略構造図である。この実施形態で提供される制御デバイス700は、制御デバイスの機能を実装するよう、図2及び図4における実施形態の方法に適用されてよい。
【0169】
図7に示されるように、制御デバイス700は、プロセッサ701及びネットワーク・インターフェイス702を含む。任意に、制御デバイス700は、メモリ703を更に含む。
【0170】
プロセッサ701は、中央演算処理装置(英語:central processing unit,略してCPU)、ネットワーク・プロセッサ(英語:network processor,略してNP)、特定用途向け集積回路(英語:application-specific integrated circuit,略してASIC)、及びプログラム可能論理デバイス(英語:programmable logic device,略してPLD)のうちの1つ以上を含むが制限されない。前述のPLDは、結合プログラム可能論理回路(英語:complex programmable logic device,略してCPLD)、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(英語:field-programmable gate array,略してFPGA)、汎用アレイ・ロジック(英語:generic array logic,略してGAL)、又はそれらのいずれかの組み合わせであってよい。
【0171】
ネットワーク・インターフェイス702は、有線インターフェイス、例えば、ファイバ分散データ・インターフェイス(英語:Fiber Distributed Data Interface,略してFDDI)又はイーサネット(英語:Ethernet)インターフェイスであってよい。代替的に、ネットワーク・インターフェイス702は、無線インターフェイス、例えば、無線ローカル・エリア・ネットワーク・インターフェイスであってよい。
【0172】
メモリ703は、三値連想メモリ(英語:ternary CAM,略してTCAM)のような連想メモリ(英語:content-addressable memory,略してCAM)、又はランダム・アクセス・メモリ(英語:random-access memory,略してRAM)を含んでよいが制限されない。
【0173】
代替的に、メモリ703は、プロセッサ701に組み込まれてもよい。メモリ703及びプロセッサ701が相互に独立したデバイスである場合に、メモリ703は、プロセッサ701に接続される。例えば、メモリ703及びプロセッサ701は、バスを使用することによってお互いと通信し得る。ネットワーク・インターフェイス702及びプロセッサ701は、バスを使用することによってお互いと通信してよく、ネットワーク・インターフェイス702は、プロセッサ701へ直接接続されてよい。
【0174】
プロセッサ701は:
ネットワーク・インターフェイス702を使用することによって、サーバによって送られた第1パケットを受信し、第1パケットがネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子がネットワーク・スライスを識別するために使用され;
ネットワーク・スライスの識別子に基づき、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定し;
パラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定し、第1エッジ・ノードが、端末デバイスによって送られたパケットを第1ネットワークへ送るよう構成され、第2エッジ・ノードが、端末デバイスによって送られたパケットを第2ネットワークへ送るよう構成され;
転送パスに含まれる転送リソースをネットワーク・スライスの転送リソースに加え、転送パスが、ネットワーク・スライスの識別子を運ぶパケットを転送するために使用される
よう構成される。
【0175】
制御デバイス700によって実装され得る他の更なる機能、及び制御デバイス700が他のデバイスと相互作用するプロセスについては、方法の実施形態における制御デバイスの記載を参照されたい。詳細については、ここではかさねて記載されない。
【0176】
図8は、本願の実施形態に従う制御デバイスの略構造図である。この実施形態で提供される制御デバイス800は、制御デバイスの機能を実装するよう、図2及び図4における実施形態の方法に適用されてよい。
【0177】
図8に示されるように、制御デバイス800は、受信ユニット801、決定ユニット802、パス確立ユニット803、及び処理ユニット804を含む。
【0178】
受信ユニット801は、サーバによって送られた第1パケットを受信するよう構成され、第1パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、ネットワーク・スライスを識別するために使用される。
【0179】
決定ユニット802は、受信ユニット801によって受信された第1パケットに含まれるネットワーク・スライスの識別子に基づき、ネットワーク・スライスのパラメータ情報を決定するよう構成される。
【0180】
パス確立ユニット803は、決定ユニット802によって決定されたパラメータ情報に基づき、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定するよう構成され、第1エッジ・ノードは、端末デバイスによって送られたパケットを第1ネットワークへ送るよう構成され、第2エッジ・ノードは、端末デバイスによって送られたパケットを第2ネットワークへ送るよう構成される。
【0181】
処理ユニット804は、パス確立ユニット803によって決定された転送パスに含まれる転送リソースをネットワーク・スライスの転送リソースに加えるよう構成され、転送パスは、ネットワーク・スライスの識別子を運ぶパケットを転送するために使用される。
【0182】
任意に、第1パケットは、端末デバイスの識別子を更に含み、制御デバイス800は、送信ユニット(図8に図示せず。)を更に含み、送信ユニットは、受信ユニット801によって受信される端末デバイスの識別子に基づき、第2パケットを端末デバイスへ送るよう構成され、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに加えられ、第1エッジ・ノードへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子は、第1エッジ・ノードに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0183】
任意に、第1パケットは、端末デバイスの位置情報を更に含み、パス確立ユニット803は、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定する前に、位置情報に基づき第1エッジ・ノードを決定するよう更に構成される。
【0184】
任意に、決定ユニット802は、第1パケットに含まれる位置情報に基づきIPアドレスを端末デバイスに割り当てるよう更に構成され、IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0185】
任意に、パラメータ情報は、第2エッジ・ノードの識別子を含み、パス確立ユニット803は、第1ネットワークの第1エッジ・ノードから第1ネットワークの第2エッジ・ノードへの転送パスを決定する前に、パラメータ情報に基づき第2エッジ・ノードを決定するよう更に構成される。
【0186】
例えば、図8に示される制御デバイス800は、図7に示される制御デバイス700であってよい。受信ユニット801は、ネットワーク・インターフェイス702であってよい。決定ユニット802、パス確立ユニット803、及び処理ユニット804は、プロセッサ701であってよい。
【0187】
制御デバイス800によって実装され得る他の更なる機能、及び制御デバイス800が他のデバイスと相互作用するプロセスについては、方法の実施形態における制御デバイスの記載を参照されたい。詳細については、ここではかさねて記載されない。
【0188】
図9は、本願の実施形態に従う端末デバイスの略構造図である。この実施形態で提供される端末デバイス900は、端末デバイスの機能を実装するよう、図2図3、及び図5における実施形態の方法に適用されてよい。
【0189】
図9に示されるように、端末デバイス900は、プロセッサ901、送信器902、及び受信器903を含む。任意に、端末デバイス900は、メモリ904を更に含む。
【0190】
プロセッサ901は、CPU、NP、ASIC、及びPLDのうちの1つ以上を含むが制限されない。前述のPLDは、CPLD、FPGA、GAL、又はそれらのいずれかの組み合わせであってよい。
【0191】
送信器902は、無線インターフェイスであってよい。例えば、送信器は、出力サンプルを(例えば、アナログ変換、フィルタリング、増幅、及びアップコンバージョンを通じて)調整し、アップリンク信号を生成し、アップリンク信号は、アンテナを使用することによって送信される。
【0192】
受信器903は、無線インターフェイスであってよい。例えば、ダウンリンクにおいて、受信器は、アンテナから受信された信号を(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバージョン、及びデジタル化を通じて)調整する。
【0193】
メモリ904は、CAM、例えば、TCAM、又はRAMを含んでよいが制限されない。
【0194】
プロセッサ901は:
送信器902を使用することによって第1パケットをサーバへ送り、第1パケットが端末デバイスのサービス識別子を含み、第1パケットが、サービス識別子に対応しているネットワーク・スライスの識別子をサーバに要求するために使用され;
受信器903を使用することによって、サーバによって送られた第2パケットを受信し、第2パケットがネットワーク・スライスの識別子を含み;
送信器902を使用することによって第3パケットを転送デバイスへ送り、第3パケットがネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子が、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される
よう構成される。
【0195】
端末デバイス900によって実装され得る他の更なる機能、及び端末デバイス900が他のデバイスと相互作用するプロセスについては、方法の実施形態における端末デバイスの記載を参照されたい。詳細については、ここではかさねて記載されない。
【0196】
図10は、本願の実施形態に従う端末デバイスの略構造図である。この実施形態で提供される端末デバイス1000は、端末デバイスの機能を実装するよう、図2図3、及び図5における実施形態の方法に適用されてよい。
【0197】
図10に示されるように、端末デバイス1000は、送信ユニット1001及び受信ユニット1002を含む。
【0198】
送信ユニット1001は、第1パケットをサーバへ送るよう構成され、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含み、第1パケットは、サービス識別子に対応しているネットワーク・スライスの識別子をサーバに要求するために使用される。
【0199】
受信ユニット1002は、送信ユニット1001が第1パケットを送出した後に、サーバによって送られた第2パケットを受信するよう構成され、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子を含む。
【0200】
送信ユニット1001は、受信ユニット1002が第2パケットを受信した後に、第3パケットを転送デバイスへ送るよう構成され、第3パケットは、ネットワーク・スライスの識別子であって、受信ユニットによって受信される識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0201】
任意に、送信ユニット1001は、第3パケットを送出する前に、第4パケットをサーバへ送るよう更に構成され、第4パケットは、端末デバイスの位置情報を含み、第4パケットは、IPアドレスをサーバに要求するために使用される。
【0202】
受信ユニット1002は、送信ユニット1001が第4パケットを送出した後に、サーバによって送られた第5パケットを受信するよう更に構成され、第5パケットは、IPアドレスを含み、IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0203】
例えば、図10に示される端末デバイス1000は、図9に示される端末デバイス900であってよい。送信ユニット1001は、送信器902であってよく、受信ユニット1002は、受信器903であってよい。
【0204】
端末デバイス1000によって実装され得る他の更なる機能、及び端末デバイス1000が他のデバイスと相互作用するプロセスについては、方法の実施形態における端末デバイスの記載を参照されたい。詳細については、ここではかさねて記載されない。
【0205】
図11は、本願の実施形態に従うサーバの略構造図である。この実施形態で提供されるサーバ1100は、サーバの機能を実装するよう、図2図3、及び図6における実施形態の方法に適用されてよい。
【0206】
図11に示されるように、サーバ1100は、プロセッサ1101及びネットワーク・インターフェイス1102を含む。任意に、サーバ1100は、メモリ1103を更に含む。
【0207】
プロセッサ1101は、CPU、NP、ASIC、及びPLDのうちの1つ以上を含むが制限されない。前述のPLDは、CPLD、FPGA、GAL、又はそれらのいずれかの組み合わせであってよい。
【0208】
ネットワーク・インターフェイス1102は、有線インターフェイス、例えば、FDDI又はイーサネット・インターフェイスであってよい。代替的に、ネットワーク・インターフェイス702は、無線インターフェイス、例えば、無線ローカル・エリア・ネットワーク・インターフェイスであってよい。
【0209】
メモリ1103は、CAM、例えば、TCAM、又はRAMを含んでよいが制限されない。
【0210】
代替的に、メモリ1103は、プロセッサ1101に組み込まれてもよい。メモリ1103及びプロセッサ1101が相互に独立したデバイスである場合に、メモリ1103は、プロセッサ1101に接続される。例えば、メモリ1103及びプロセッサ1101は、バスを使用することによってお互いと通信し得る。ネットワーク・インターフェイス1102及びプロセッサ1101は、バスを使用することによってお互いと通信してよく、ネットワーク・インターフェイス1102は、プロセッサ1101へ直接接続されてよい。
【0211】
プロセッサ1101は:
ネットワーク・インターフェイス1102を使用することによって、端末デバイスによって送られた第1パケットを受信し、第1パケットが端末デバイスのサービス識別子を含み;
サービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、ネットワーク・スライスの識別子を決定し;
ネットワーク・インターフェイス1102を使用することによって、第2パケットを端末デバイスへ送り、第2パケットがネットワーク・スライスの識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子が、端末デバイスによって第3パケットに加えられ、転送デバイスへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子が、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される
よう構成される。
【0212】
サーバ1100によって実装され得る他の更なる機能、及びサーバ1100が他のデバイスと相互作用するプロセスについては、方法の実施形態におけるサーバの記載を参照されたい。詳細については、ここではかさねて記載されない。
【0213】
図12は、本願の実施形態に従うサーバの略構造図である。この実施形態で提供されるサーバ1200は、サーバの機能を実装するよう、図2図3、及び図6における実施形態の方法に適用されてよい。
【0214】
図12に示されるように、サーバ1200は、受信ユニット1201、決定ユニット1202、及び送信ユニット1203を含む。
【0215】
受信ユニット1201は、端末デバイスによって送られた第1パケットを受信するよう構成され、第1パケットは、端末デバイスのサービス識別子を含む。
【0216】
決定ユニット1202は、受信ユニット1201によって受信されるサービス識別子とネットワーク・スライスとの間のマッピング関係のエントリに基づき、ネットワーク・スライスの識別子を決定するよう構成される。
【0217】
送信ユニット1203は、第2パケットを端末デバイスへ送るよう構成され、第2パケットは、ネットワーク・スライスの識別子であって、決定ユニット1202によって決定される識別子を含み、ネットワーク・スライスの識別子は、端末デバイスによって第3パケットに加えられ、転送デバイスへ送られ、ネットワーク・スライスの識別子は、転送デバイスに、第3パケットを転送するためにネットワーク・スライスの転送リソースを使用するよう指示するために使用される。
【0218】
任意に、第1パケットは、端末デバイスの位置情報を更に含み、決定ユニット1202は、位置情報に基づきIPアドレスを端末デバイスに割り当てるよう更に構成され、IPアドレスは、端末デバイスによって送られる第3パケットの発信元IPアドレスとして使用される。
【0219】
例えば、図12に示されるサーバ1200は、図11に示されるサーバ1100であってよい。受信ユニット1201及び送信ユニット1203は、ネットワーク・インターフェイス1102であってよい。決定ユニット1202は、プロセッサ1101であってよい。
【0220】
サーバ1200によって実装され得る他の更なる機能、及びサーバ1200が他のデバイスと相互作用するプロセスについては、方法の実施形態におけるサーバの記載を参照されたい。詳細については、ここではかさねて記載されない。
【0221】
本明細書中の実施形態は全てが進歩的な方法で記載され、実施形態中の同じ又は類似した部分については、それらの実施形態を参照されたく、夫々の実施形態は、他の実施形態との相違点に重点を置いている。特に、システムの実施形態は、基本的に、方法の実施形態と同様であり、従って、簡単に記載される。関連する部分については、方法の実施形態における部分的な記載を参照されたい。
【0222】
明らかに、当業者は、本願の適用範囲から外れることなしに、本願に対して様々な変更及び変形を行うことができる。本願は、本願のそれらの変更及び変形を、それらが後続の特許請求の範囲及びそれらの同等の技術によって定義される保護の範囲内にあるという条件で、カバーするよう意図される。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12