【課題を解決するための手段】
【0009】
(1) 本発明は、通路を一時的に閉鎖するための遮断装置であって、基台に鉛直方向に立設される支柱の上端部に水平方向に回転し得る回転台が回転可能に装着され、前記回転台に、水平方向に延在する軟質のアームの基端部が固設され、前記アームは前記回転台と共に水平方向に旋回し得るように構成され
、前記支柱の上端部に水平方向に延在する第1保持板が固設され、当該第1保持板の上方に所定の間隔を設けて水平方向に延在する第2保持板が固設されており、前記第1保持板と前記第2保持板には孔が設けられており、前記回転台は、前記第1保持板と第2保持板の孔に挿通された回転軸の上端に固設されていることを特徴とするものである。
【0010】
本発明では、軟質のアームを旋回させることによって、通路を瞬時に遮断することができる。
【0011】
(2)本発明において、前記支柱と回転台との間に、当該回転台を水平方向に回転させる回転駆動手段が設けられていることが好ましい。
【0012】
前記支柱と回転台との間に、当該回転台を水平方向に回転させる回転駆動手段が設けられていると、前記回転駆動手段によって自動的に前記アームを旋回させることができる。
【0013】
(3)本発明において、前記回転駆動手段は、前記回転台に固設され水平方向に回転するピニオンと、当該ピニオンと噛合し水平方向に往復動するラックと、当該ラックを往復動させるエアシリンダとから構成されていることが好ましい。
【0014】
ピニオンとラックと、当該ラックを往復動させるエアシリンダとが備えられていると、前記エアシリンダに空気を供給するだけで迅速に回転台を回転させることができる。
【0015】
(4)本発明において、前記支柱にはエアコンプレッサが装着され、当該エアコンプレッサと前記エアシリンダはエアチューブにて接続され、前記エアコンプレッサから空気が供給されることにより前記エアシリンダが動作してアームが旋回するように構成されていることが好ましい。
【0016】
前記支柱にはエアコンプレッサが装着され、前記エアコンプレッサから空気が供給されることにより前記エアシリンダが動作してアームが旋回するように構成されているので、前記エアコンプレッサを動作させるだけで、迅速にアームを旋回させ通路を遮断することができる。
【0017】
この場合、エアコンプレサは前記支柱に直接取り付けられていなくとも、傍に設置するようにしてもよい。
【0018】
(5)本発明において、前記エアシリンダは両ロッドであることが好ましい。
【0019】
前記エアシリンダが両ロッドであると全体としてコンパクトに構成することができる。
【0020】
(6)本発明において、前記アームは中空で、内部に空気が封止されることによりその水平姿勢が維持されることが好ましい。
【0021】
前記アームは中空で、内部に空気が封止されることによりその水平姿勢が維持されると、アーム自体は風船状になり、仮に車両や人体が当該アームに直接接触しても損傷を受ける恐れは少ない。
【0022】
(7)本発明において、前記エアコンプレッサと前記アームはエアチューブにて接続され、前記エアコンプレッサから供給される空気によって前記アームの水平姿勢が維持されるように構成されることが好ましい。
【0023】
前記エアコンプレッサから供給される空気によって前記アームの水平姿勢が維持されるように構成されると、仮にアーム内の空気が漏出してその水平姿勢が維持できなくなりそうになっても、エアコンプレッサから空気が供給されるので、水平姿勢が維持できる。
【0024】
(8)本発明において、前記支柱の上端部に水平方向に延在する第1保持板が固設され、当該第1保持板の上方に所定の間隔を設けて水平方向に延在する第2保持板が固設されており、前記第1保持板と前記第2保持板には孔が設けられており、前記回転台は、前記第1保持板と第2保持板の孔に挿通された回転軸の上端に固設されていることが好ましい。
【0025】
前記回転台は、前記第1保持板と第2保持板の孔に挿通された回転軸の上端に固設されているので、前記回転台は、前記第1保持板と第2保持板とによって堅固に保持される。
【0026】
(9)本発明において、前記第1保持板と第2保持板の孔には夫々ベアリングが備えられ、前記回転軸は両方のベアリングによって回転自在に保持されていることが好ましい。
【0027】
前記回転軸が前記第1保持板と第2保持板の夫々のベアリングによって保持されているので、回転台は安定的に保持される。
【0028】
(10)本発明において、前記回転軸の、前記第1保持板と第2保持板との間に前記ピニオンが固設されていることが好ましい。
【0029】
前記第1保持板と第2保持板との間に前記ピニオンが固設されていること、前記ピニオンは両持梁に固設されると同様の構造になり、強力な駆動力にも耐え得ることになる。
【0030】
(11)本発明において、前記回転駆動手段は、ロータリーアクチュエータであってもよい。
【0031】
回転駆動手段がロータリーアクチュエータであると、ピニオンやラックが必要でなくなる。ただしロータリーアクチュエータは回転トルクが比較的小さいので、出力を大きくするには大型の物が必要となる。
【0032】
(12)本発明において、前記回転駆動手段は、電気モータであってもよい。
【0033】
前記回転駆動手段が電気モータであるとエアコンプレッサ、エアシリンダ等の部品が不要となる。ただしこの場合も回転トルクが比較的小さいので、出力を大きくするには大型のモータが必要となる。
【0034】
(13)本発明において、前記アームは手動によって旋回し得るように構成されていてもよい。
【0035】
アームは手動によって旋回し得るように構成されていると、エアコンプレッサ、エアシリンダ、電池や制御回路が不要となり、全体として小型でシンプルな構成とすることができる。
【0036】
(14)本発明において、前記アームは水平方向に90度旋回するように構成されていてもよい。
【0037】
前記アームは水平方向に90度旋回するように構成されていると、通路を直角方向に遮断することが可能となる。
【0038】
(15)本発明において、前記アームはスポンジで形成されていてもよい。
【0039】
前記アームはスポンジで形成されていると、仮に車両や人体が当該アームに直接接触しても損傷を受ける恐れは少ない。
【0040】
(16)本発明において、前記回転駆動手段は無線装置によって動作するように構成されていてもよい。
【0041】
前記回転駆動手段が無線装置によって動作するように構成されていると、前記アームを遠隔操作で旋回駆動させることができる。
【0042】
(17)本発明において、一方通行の道路を逆走する車両を検知する逆走検知手段を設け、当該逆走検知手段からの信号を無線で受理し、逆走する車両を検知することによって前記回転駆動手段を動作させるようにしてもよい。
【0043】
一方通行の道路を逆走する車両を検知すると自動的に前記アームが旋回して道路を遮断するので、逆走する車両に対して迅速に対応することができる。
【0044】
(18)遮断装置を逆走する車両の前方のみならず、順走する車両の進行方向の前方にも設置されてもよい。
【0045】
逆走する車両を検知することによって、順走する車両の進行をも遮断することにより、逆走車と順走車の衝突をより確実に防止することができる。