(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態に係る照明システム1について図面を参照しながら説明する。
【0012】
<1.第1の実施形態>
<1.1.概要>
本発明の一実施形態に係る照明システム1は、
図1に示す様に、40台の照明器具LF1〜LF40、及び照明制御装置2を備える。照明器具LF1〜LF40はそれぞれ内部に識別情報を保持しており、この識別情報により一意に識別される。照明制御装置2は、照明器具LF1〜LF40による光源の点灯、消灯及び調光率変更などの動作を制御するためのシステムである。照明制御装置2は、ユーザが照明器具LF1〜LF40に対して要求する動作を指示するために用いる情報端末装置の一例としてのスマートフォン6、ユーザがスマートフォン6に対し行うユーザ入力に応じて照明器具LF1〜LF40の少なくとも1台に動作指示を送信するゲートウェイ5を備える。なお、照明制御装置2は、必ずしも、スマートフォン6とゲートウェイ5のように複数の装置で構成する必要はなく、スマートフォン6とゲートウェイ5が備える機能のうち照明器具LF1〜LF40の動作を制御するのに必要な機能を有する1台の照明制御装置で構成してもよいし、より多くの装置で構成することとしてもよい。
【0013】
照明器具LF1〜LF40、ゲートウェイ5、及びスマートフォン6は、無線を用いて相互に通信する。
図1中の点線矢印は、無線通信を模式的に示している。無線通信は、Bluetooth(登録商標) Low Energy(以下「BLE」という)仕様に基づくものとするが、これに限るものではない。ゲートウェイ5及び照明器具LF1〜LF40は、特に、1対多、又は多対多で相互に接続してメッシュネットワークを構成する。ゲートウェイ5は、メッシュネットワークを通じて、直接又は間接的に、照明器具LF1〜LF40のいずれに対しても動作指示を送信することができる。
【0014】
なお、照明器具LF1〜LF40、ゲートウェイ5、及びスマートフォン6相互の通信は、全て同じ通信仕様を用いてもよいし、複数の通信仕様を用いてもよい。また、照明制御装置2は、必ずしもゲートウェイ5、及びスマートフォン6で構成する必要は無く照明器具LF1〜LF40を制御できれば足りる。照明制御装置2は、例えば単一の装置で構成してもよいし、タブレット端末装置、パーソナルコンピュータなどゲートウェイ5及びスマートフォン6とは異なる装置で構成してもよく、3個以上の装置で構成することとしてもよい。また、照明器具LF1〜LF40の台数は、40台としたがこれに限らず、適宜変更されてもよい。
【0015】
照明器具LF1〜LF40は、光源の一例としてLED(Light Emitting Diode)を備え、ゲートウェイ5から受信する動作指示によって示される動作を行う機能を有する。照明器具LF1〜LF40は、設置場所の一例として、会議室、居室、廊下の3つの場所に分けて設置される。ここで、同じ設置場所に設置される照明器具は、それらを1グループとして、一斉に同じ動作をするよう制御される。以下、会議室に設置される照明器具で構成するグループを「会議室グループ」といい、居室に設置される照明器具で構成するグループを「居室グループ」といい、廊下に設置された照明器具で構成するグループを「廊下グループ」という。
【0016】
ここで、照明器具LF1〜LF40は、照明システム1の導入時に、施工業者などによって各設置場所の天井に設置される。施工業者は、照明器具LF1〜LF40を区別しないで設置するので、設置が終わった直後は、照明システム1において、どの識別情報を有する照明器具が、どのグループに含まれるのか特定できない状態になっている。
【0017】
よって、照明器具LF1〜LF40を設置場所に応じたグループごとに制御するために、照明器具LF1〜LF40、より具体的には照明器具LF1〜LF40の各識別情報を、設置された場所に応じたグループに対応づける処理が必要である。
【0018】
照明システム1は、グループと識別情報との対応付けを簡易な手順で行うことを可能にしたシステムである。以下、照明システム1の各構成についてより詳細に説明する。
【0019】
<1.2.構成>
<1.2.1.照明器具LFn>
照明器具LFn(nは1〜40のいずれかを表す)は、
図2に示すように、光源部41、回路部43、及びワイヤレスモジュール(以下「WM」という)部44を備える。
【0020】
光源部41は、LEDで構成された光源、及び光源を配置する回路基板である光源基板を備える。なお、光源は、照明用の光源として機能すれば足り、有機EL(Electro Luminescence)デバイスなどLED以外で構成されていてもよい。光源部41は、入力される制御信号に基づき、光源の点灯、消灯、調光率変更及び調色などの動作を行う。
【0021】
回路部43は、WM部44を装着するソケットを備え、WM部44から受信した信号に応じて、光源部41に対して直流電流を供給する。
【0022】
WM部44は、WM部44のソケットに着脱可能な無線通信を行うモジュールである。WM部44は、複数の通信仕様に従い無線通信可能であるとするが、これに限らず、例えば異なる通信仕様ごとに専用のWM部44が用意され、使用する通信プロトコルに応じたWM部44がソケットに装着されるものとしてもよい。WM部44は、無線通信部44a及び制御部44bを備える。
【0023】
無線通信部44aは、無線通信を行う機能を有する。無線通信部44aは、情報を送信する送信手段、及び情報を受信する受信手段として機能する。無線通信部44aは、識別情報の一例としてMedia Access Control address(以下「MACアドレス」という)を保持している。MACアドレスは、無線通信のアドレスとしても用いられる。以下では、照明器具LFnの有するMACアドレスの値を「LID_n」のように表現する場合がある。
【0024】
なお、LID_nは、実際には、48ビットの番号であり、前半24ビットにメーカ固有の番号が割り振られるなどの規定等がある。また、識別情報は、MACアドレスに限るものではなく、照明器具LF1〜LF40それぞれを識別できる情報であれば足りる。例えば、照明器具LF1〜LF40に一意に割り振るランダムな番号などであってもよい。
【0025】
無線通信部44aは、通信データを受信した場合に、自装置宛ての通信データであれば制御部44bに通知し、他装置宛ての通信データであればメッシュネットワークを介して他装置に転送する。
【0026】
制御部44bは、IC(Integrated Circuit)を備え、照明器具LFnの動作を制御する機能を有する。
【0027】
制御部44bは、光源の点灯、消灯、点滅、調光率増加、調光率減少など光源の動作に関する動作指示を受信した場合、動作指示が示す動作を行わせる制御信号を、回路部43を介して光源部41に出力する。また、動作指示が、自機器の識別情報を他機器に認識してもらうための信号であるビーコンの発信指示であった場合、無線通信部44aに、自機器の識別情報を含むビーコンを所定の時間間隔で発信するよう指示する。動作指示が、ビーコンの停止指示であった場合、ビーコンの発信を停止する。
【0028】
<1.2.2.ゲートウェイ5>
ゲートウェイ5は、
図3に示すように、無線通信部51、有線通信部52、制御部53、ROM54、及びRAM55を備える。
【0029】
無線通信部51は、無線通信を行う機能を有し、識別情報の一例としてMACアドレスを保持している。MACアドレスは、無線通信のアドレスとして用いられる。無線通信部51は、通信データを受信した場合に、自装置宛ての通信データであれば制御部53に通知し、他装置宛ての通信データであればメッシュネットワークを介して他装置に転送する。
【0030】
有線通信部52は、有線のネットワークケーブルを介してデータ通信を行う機能を有する。有線のネットワークは、例えば有線LAN(Local Area Network)などである。例えば、複数のゲートウェイ5が協働して動作をするような場合などに、複数のゲートウェイ5同士は有線により接続される。有線通信部52は、他のゲートウェイ5との間で有線通信を用いて必要な情報を交換する。なお、有線通信を行わない場合は有線通信部52を省略することができる。
【0031】
ROM54は、制御部53を動作させる照明制御プログラムなどを格納する不揮発メモリである。ROM54は、グループ情報一覧表、及び照明器具情報一覧表を保持する。グループ情報一覧表及び照明器具情報一覧表の詳細は後述する。
【0032】
RAM55は、ROM54に格納された照明制御プログラムがロードされる記憶装置である。
【0033】
制御部53は、ゲートウェイ5の動作を制御する機能を有する。制御部53は、CPU(Central Processing Unit)を備える。ゲートウェイ5の各機能は、ROM54からロードされてRAM55に記憶される照明制御プログラムを制御部53が実行することにより実現される。
【0034】
<1.2.3.スマートフォン6>
スマートフォン6は、
図1に示すような長方形板状の外観を有し、一つの面にタッチパネル65が嵌め込まれた可搬型の情報端末装置である。スマートフォン6は、タッチパネル65に、ユーザインターフェース(以下「UI」という)を表示する機能を有する。スマートフォン6は、タッチパネル65に表示されているUIの内容と、ユーザにより行われるタッチパネル65へのタッチ、ジェスチャ入力(以下「ユーザ入力」という)とに基づき、ユーザが要求している動作の指示を判断し、ユーザ入力に基づく制御要求をゲートウェイ5に送信する。ゲートウェイ5は、スマートフォン6から制御要求を受信した場合に、その制御要求に基づき照明器具LF1〜LF40に対し動作指示を送信する。スマートフォン6は、
図4に示すように、制御部61、ROM62、RAM63、無線通信部64、及びタッチパネル65を備える。
【0035】
ROM62は、フラッシュメモリなどで構成され、アプリ、プログラム、UIのほか各種のデータを保持する。ROM62は、データの一例として受信強度−距離変換表を保持する。受信強度−距離変換表は、スマートフォン6が照明器具LFnから受信する電波の受信強度と、その受信強度の場合であった場合の照明器具LFnとスマートフォン6との間のおおよその距離(単位は一例としてメートル)を示す距離情報との対応を表す。受信強度−距離変換表における受信強度と距離情報との関係は、実測又はシミュレーション等により予め導出されているものとする。
【0036】
RAM63は、ROM62に格納された照明制御プログラムがロードされる記憶装置である。
【0037】
タッチパネル65は、UIを構成する画像、情報を表示する表示部と、ユーザ指示の入力を受け付ける入力部とを組み合わせた電子部品であり、ユーザインターフェース手段として機能する。表示部は、一例として液晶パネルで構成される。また、入力部は、一例としてタッチパッドである。タッチパネル65は、ユーザ入力を制御部61に通知する。
【0038】
制御部61は、CPUを備える。スマートフォン6の各機能は、ROM62からロードされてRAM63に記憶される照明制御プログラムを制御部61が実行することにより実現される。制御部61は、タッチパネル65に表示させているUIと、タッチパネル65から通知されるユーザ入力とに基づいてユーザ指示の内容を特定し、ユーザ指示に応じた処理を実行する。
【0039】
無線通信部64は、無線通信を行うデバイスで構成される。無線通信部64は、ゲートウェイ5、及び照明器具LF1〜LF40との間で無線通信を行う。また、無線通信部64は、受信している電波の受信強度(RSSI)を測定する機能を有する。
【0040】
スマートフォン6では、UIなどは予めROM62に保存している必要はなく、UI表示が可能なアプリをサーバからダウンロードし、ROM62に保存させることとしてもよい。すなわち市場に流通するスマートフォンにアプリをダウンロードさせることで、このスマートフォンをユーザインターフェース手段として利用することができるようになる。
【0041】
<1.3.データ構造及びUI>
以下、照明システム1において照明制御プログラムにより用いられるデータ構造及びUIについて説明する。
【0042】
<1.3.1.データ構造>
(1)グループ情報一覧表150
グループ情報一覧表150は、
図5(a)に示すように、グループを一意に識別するグループ識別情報と、グループ名を示すグループ名情報とを対応づけたグループ情報の集合である。グループ情報一覧表150の1行が1つのグループ情報である。一例として、グループ情報一覧表150の第1行は、グループ識別情報150aが「1」であり、グループ名情報150bが「会議室」であるグループ情報を示している。
【0043】
(2)照明器具情報一覧表200
照明器具情報一覧表200は、スマートフォン6がビーコンを受信できた照明器具LFnについての情報を示す照明器具情報の集合である。照明器具情報一覧表200は、一例として
図5(b)に示すように、1行が1つの照明器具情報である。照明器具情報は、グループ情報、識別情報、距離情報、点灯情報、調光率情報及びグループ情報を含む。照明器具情報一覧表200において、第1列が器具名情報であり、第2列が識別情報であり、第3列が距離情報であり、第4列が点灯情報であり、第5列が調光率情報であり、第6列がグループ情報である。
【0044】
器具名情報は、照明器具LFnにユーザが名付けた名前を表す。器具名情報は、デフォルトが「名称未設定」となっている。ユーザは、別途の名称設定用のUIなどを用いて、所望の名称を器具名情報として設定することができる。器具名情報を用いれば、ユーザは、数字、記号等の列である識別情報を用いて行うのは難しい照明器具LFnの区別を、容易に行うことができるようになる。
【0045】
識別情報は、照明器具情報が表す照明器具LFnが有する識別情報である。
【0046】
距離情報は、スマートフォン6と照明器具LFnとのおおよその距離を示す。距離情報が「1」の場合、スマートフォン6と照明器具LFnとの距離がおおよそ1m(メートル)であることを示す。
【0047】
点灯情報は、照明器具LFnが現在、点灯状態であるか消灯状態であるかを示す。点灯状態である場合には「On」、消灯状態である場合には「Off」である。
【0048】
調光率情報は、照明器具LFnの光源の現在の調光率(単位は%)を示す。
【0049】
グループ識別情報は、照明器具LFnが含まれるグループのグループ識別情報である。照明器具情報一覧表200のグループ情報としては、グループ情報一覧表150内のグループ識別情報が記載される。照明器具情報一覧表200内の照明器具情報は、グループ識別情報が同値であるグループ情報一覧表150内のグループ情報に紐づけられる。グループ識別情報の初期値は、属するグループが無いことを示す「0」である。
【0050】
照明器具情報一覧表200の一例として、
図5(b)の第1行は、識別情報201bが「LID_1」の照明器具LF1に関する情報であり、器具名情報201aが「名称未設定」、距離情報201cが「1」、点灯情報201dが「On」、調光率情報201eが「100」、グループ識別情報201fが「1」である。
【0051】
<1.3.2.UI>
スマートフォン6は、ユーザが照明器具をグループ単位で制御するための「グループ制御UI」、その制御に先立ち予め照明器具とグループとの関係を設定するための「グループ登録UI100」を備える。
【0052】
(1)グループ登録UI100
グループ登録UI100は、スマートフォン6がユーザにより選択可能な動作を示したメニューからグループの作成開始を選択示すユーザ入力をタッチパネル65に入力した場合に表示されるグループ登録用のUIである。グループ登録UI100は、
図6(a)に示すように、グループ入力欄IB、キャンセルボタンCB、保存ボタンSB、制御ボタンLBnを備える。
【0053】
グループ入力欄IBは、ユーザがグループ名を設定するための入力欄である。ユーザは、スマートフォン6に対しグループ名を入力する場合、グループ入力欄IBにタッチする。ユーザによるタッチを検出すると、スマートフォン6は、例えば
図6(b)に示すように、グループ入力欄IB内に文字入力位置を示すカーソルCSを表示するとともに、ユーザが文字を入力するために用いるソフトウェアキーボードKBを表示する。
【0054】
ソフトウェアキーボードKBは、文字、数字、記号などを表すキー画像を複数備えたソフトウェアキーボードであり、ユーザがキー画像にタッチすると、スマートフォン6は、そのキー画像に対応する文字、数字、記号などが入力されたことを認識する。
【0055】
ユーザは、ソフトウェアキーボードKBにおける所望の文字を表すキーを順にタッチし、所望のグループ名を入力する。なお、ソフトウェアキーボードKBは、グループ名の入力に限らず、ユーザによる文字、数字などの入力が必要な場合に、スマートフォン6のタッチパネル65に表示されるものとする。
【0056】
制御ボタンLBnは、照明器具LFをグループに登録するために用いるボタンである。1個の制御ボタンLBnが、1個の照明器具LFnに対応する。制御ボタンLBnは、照明器具情報一覧表200の行数、すなわちスマートフォン6がビーコンを受信できた照明器具LFnの台数と同数分、作成される。制御ボタンLBn内の所定のボタンに表示される情報は、照明器具情報一覧表200における識別情報が「LID_n」である照明器具情報に記載の情報である。
【0057】
制御ボタンLBnは、
図6(a)に示すように、名称表示部LBna、ID表示部LBnb、距離表示部LBnc、及びチェックボックスLBndを含む。
【0058】
ID表示部LBnaは、制御ボタンLBnを用いて制御される対象となる照明器具LFnの識別情報である「LID_n」を表示する。
【0059】
名称表示部LBnbは、制御ボタンLBnを用いて制御される対象となる照明器具LFnの名称を表示する。表示される内容は、照明器具情報一覧表200における識別情報が「LID_n」である照明器具情報の器具名情報である。
【0060】
距離表示部LBncは、照明器具LFnと、スマートフォン6とのおおよその距離を表示する。表示される距離は、照明器具情報一覧表200における識別情報が「LID_n」である照明器具情報の距離情報である。なお、グループ登録UI100の距離表示部LBncでは、「[距離情報」m以内」との表示をしている。距離情報が1の場合であれば「1m以内」との表示になる。mはメートルを表す。
【0061】
チェックボックスLBndは、グループ入力欄IBに入力されたグループ名で識別されるグループに、制御ボタンLBnにより制御される照明器具LFnを含めるか否かを選択するために用いるチェックボックスである。ユーザが、照明器具LFnをグループに登録するためにチェックボックスLBndにタッチすると、チェックボックスLBndは、
図6(a)に示す単なる矩形の画像から、
図7(b)に示す矩形の中心に印がされた画像(チェックされた状態)に変わり、グループに含めるよう選択されたことを示す。
【0062】
ここで、制御ボタンLBnのチェックボックスLBndが表示されている領域を除く領域は、グループに含めるか否かの判断対象とする照明器具LFnを識別するために一例として点滅(他の照明器具が消灯時に点灯又は他の照明器具が点灯時に消灯など点滅以外の他の照明器具との識別動作でもよい)させるトグルスイッチになっている(以下、この領域を単に「トグルスイッチ」という)。例えば、照明器具LFnが消灯状態であり、ユーザが制御ボタンLB1のトグルスイッチにタッチした場合、スマートフォン6の制御ボタンLBnの表示が
図6(a)のLB1dに示す状態から
図7(a)のLB1dに示す状態に変化する。
図7(a)の制御ボタンLB1におけるハッチングは、例えば、制御ボタンLB1の背景色が、
図6(a)の場合に青色であったものが、
図7(a)の場合に黄色に変化し、照明器具LFnが識別のために点滅動作したことを提示する。なお、
図7(a)の制御ボタンLB1におけるハッチングされた部分は、制御ボタンLB1におけるトグルスイッチに相当する領域と一致している。
【0063】
ユーザは、トグルスイッチにタッチし、照明器具LFnを点滅させて、点滅している照明器具LFnがどの場所に配置されているか確認することができる。ユーザは、照明器具LFnが設置されている場所(例えば会議室)を確認した上で、照明器具LFnをグループ(例えば会議室グループ)に含めるか否かを判断することができるので、ユーザにとって利便性が高い。
【0064】
ユーザは、照明器具LFnを、グループ入力欄IBに入力されたグループ名で識別されるグループに含めることを選択する場合には、チェックボックスLBndをタッチする。ユーザがタッチすると、チェックボックスLBndの画像は、
図6(a)のチェックボックスLB1dとして示すような単なる矩形画像から、
図7(b)のチェックボックスLB1dとして示す矩形内にレ点が記載されたチェック済矩形画像に変更される。
【0065】
この状態で、照明器具LFnをグループに含めないよう戻す場合、ユーザは、さらにチェックボックスLBndにタッチすればよい。このとき、チェックボックスLBndの画像は、チェック済矩形画像から単なる矩形画像に変更される。ユーザがチェックボックスLBndにタッチするごとに、照明器具LFnをグループに含めるか否かがトグル的に切り替わる。
【0066】
保存ボタンSBは、グループ入力欄IBに入力されたグループ名で識別されるグループに含める照明器具LFnを確定するためのボタンである。ユーザが保存ボタンSBにタッチすると、チェックボックスLBndがチェック済矩形画像になっている制御ボタンLBnに関する照明器具LFnが、グループ入力欄IBに記載されたグループ名のグループに含められることが決定する。
【0067】
キャンセルボタンCBは、グループの作成処理を中止するためのボタンであり、キャンセル手段として機能する。ユーザによりキャンセルボタンCBにタッチされた場合、スマートフォン6はグループ作成処理を中止し、チェックボックスLBndをタッチすることによりユーザが示していた、照明器具LFnをグループに含めるためのユーザ指示は破棄される。これにより、ユーザはいずれの照明器具をグループに含めるかの選択をやり直すことができる。
【0068】
制御ボタンLB1〜LB40を並べる順番は、一例として、距離情報が小さいものから順に、上から下へと並べられている。ユーザは、例えばスマートフォン6をもってグループ登録すべき照明器具の近くに行き、上に並べられている制御ボタンLBnから順に用いることで、場所的に近くに存在している照明器具LFnからグループ登録などの処理を行うことができるので、効率よく作業することができる。
【0069】
また、グループ登録UI100に一覧として一度に表示する制御ボタンLBnは必ずしも全数を表示する必要はなく、
図6(a)、
図6(b)、
図7(a)、及び
図7(b)に一例として示すように、その一部を表示することとしてよい。この場合、表示されていない制御ボタンLBnについては、画面スクロールにより表示できるようにするか、制御ボタンLBnを一定数ずつ複数のページに割り付けて、ページごとに表示できるようにすればよい。
【0070】
(2)グループ制御UI130
グループ制御UI130は、グループに含まれる照明器具を一括して制御するためのUIである。グループ制御UI130は、
図8に示すように、全点灯ボタンAON、全消灯ボタンAOF、グループ制御パネルPAs(sは1〜グループの数までのいずれかを示す自然数)を含む。
【0071】
グループ制御パネルPAsは、会議室に配された照明器具LFnを一括制御するためのパネルである。グループ制御パネルPAsを用いて実行可能な制御は、一例として、点灯、消灯、及び調光率の変更である。
【0072】
グループ制御パネルPAsは、グループ名PAsa、点消灯ボタンPAsb、調光率スライドバーPAsc、及び調光率表示画像PAsdを含む。
【0073】
グループ名PAsaは、制御対象であるグループのグループ名を表示する。グループ名PAsaに表示されるグループ名は、グループ情報一覧表150のs行目のグループ名情報である。
【0074】
点消灯ボタンPAsbは、制御対象であるグループに属する照明器具LFnの点灯/消灯の実行を指示するためのボタンである。点消灯ボタンPAsbは、ユーザがタッチするごとに、スマートフォン6は、点灯を示すユーザ入力、及び消灯を示すユーザ入力の一方がトグル的に入力されたものと判断する。点消灯ボタンPAsbは、点灯を示すユーザ入力がされた場合「On」を表示し、消灯を示すユーザ入力がされた場合「Off」を表示する。点消灯ボタンPAsbの「On」「Off」は、グループ情報一覧表150のs行目のグループ識別情報で表されるグループに含まれる、照明器具LFnの点灯情報と連動する。
【0075】
調光率スライドバーPAscは、調光率範囲画像PAscR及び調光率バー画像PAscBを備える。調光率範囲画像PAscRは、矩形の画像であり、左端が調光率0%、右端が調光率100%を表している。調光率バー画像PAscBは、ユーザがドラッグ操作することにより調光率範囲画像PAscR上を移動可能になっている。そして、調光率バー画像PAscBの位置が、調光率範囲画像PAscRを長手方向に内分する比率によって調光率が定まる。一例として、調光率バー画像PAscBが、調光率範囲画像PAscRを長手方向に1:4に内分する場合、調光率は20%を示す。調光率表示画像PAsdは、調光率スライドバーPAscが示す調光率を数字で表示する。
【0076】
なお、調光率の指定の方法は、調光率スライドバーPAscのようにスライド式のバーで指定するものに限るものではなく、調光率が指定できれば足りる。例えば、調光率は、ソフトウェアキーボードにより数値を直接入力することで指定するものとしてもよい。
【0077】
全点灯ボタンAONは、全グループに含まれる照明器具LFnを全て点灯するためのボタンである。ユーザが全点灯ボタンAONにタッチすると、照明器具情報一覧表200に識別情報が含まれる照明器具LFnが全て点灯状態になる。
【0078】
全消灯ボタンAOFは、全グループに含まれる照明器具LFnを全て消灯するためのボタンである。ユーザが全消灯ボタンAOFにタッチすると、照明器具情報一覧表200に識別情報が含まれる照明器具LFnが全て消灯状態になる。
【0079】
<1.4.動作>
以下では、上記のように構成された照明システム1における照明器具のグループ登録処理について説明する。
【0080】
<1.4.1.照明器具のグループ登録処理>
照明器具のグループ登録処理の全体フローについて
図9を用いて説明する。
【0081】
まず、ユーザは、スマートフォン6に対し、照明器具のグループ登録処理の開始を指示するためのユーザ指示を入力する(ステップS101)。スマートフォン6がユーザ指示の入力を受け付けたことをトリガーとして、照明システム1は、照明器具情報一覧表作成処理を実行する(ステップS103)。ステップS103の詳細については、
図10を用いて後述する。この照明器具情報一覧表作成処理によって、スマートフォン6が一例として
図5(b)に示すような照明器具情報一覧表200を作成する。ただし、この時点では照明器具情報一覧表200のグループ情報は、すべて属するグループがないことを示す「0」になっている。
【0082】
次に、スマートフォン6は、取得した照明器具情報一覧表200の器具名情報、識別情報、及び距離情報を制御ボタンLBnの名称表示部LBna、ID表示部LBna、及び距離表示部LBncに反映した、一例として
図6(a)に示すグループ登録UI100を作成する(ステップS105)。スマートフォン6は、グループ登録UI100をタッチパネル65に表示する(ステップS107)。
【0083】
タッチパネル65に表示されたグループ登録UI100を用いて、ユーザは、グループ名の入力を行う(
図6(b)参照)。ユーザの入力に基づいて、スマートフォン6は、グループ作成処理を実行する(ステップS109)。ステップS109の詳細については、
図11を用いて後述する。グループ情報作成処理において、スマートフォン6は、一例として
図5(b)に示すようなグループ識別情報とグループ名との対応を表すグループ情報一覧表150を作成する。
【0084】
次に、ユーザは、タッチパネル65に表示されたグループ登録UI100を用いて、識別情報−グループ対応付け処理に係る入力を行う。この入力に基づき、照明システム1は、識別情報−グループ対応付け処理を実行する(ステップS111)。識別情報−グループ対応付け処理により、
図5(b)に示す照明器具情報一覧表200のグループ情報欄に、各照明器具LFnが属するグループのグループ識別情報が記録される。ステップS111の詳細は、
図12とともに後述する。以上のステップにより、照明器具のグループ登録処理が完了する。
【0085】
<1.4.1.1.照明器具情報一覧表作成処理>
以下、ステップS103の照明器具情報一覧表作成処理について
図10を用いて説明する。
【0086】
ユーザが
図6(a)に記載のグループ登録UI100を開く操作を行うと、スマートフォン6は、ゲートウェイ5に対し照明器具LFnへのビーコン発信指示を送信する(ステップS201)。
【0087】
ゲートウェイ5は、照明器具LFnへのビーコン発信指示を受信すると、通信が確立している照明器具LF1〜LF40のそれぞれにビーコン発信指示を送信する(ステップS203、S205)。
図10では、照明器具LF3〜LF40についての記載は省略しているが、照明器具LF1及びLF2に関する処理と同様の処理を行うものとする。
【0088】
ビーコン発信指示を受信した照明器具LF1は、ビーコンの発信を行う(ステップS221)。スマートフォン6は照明器具LF1が発信したビーコンを受信し、受信したビーコンから、照明器具LF1の識別情報を抽出する(ステップS223)。また、スマートフォン6は、ビーコンを発信している電波の受信強度を測定し(ステップS225)、測定した電波の受信強度を、ROM62に保持された受信強度−距離変換表を用いて距離情報に変換する(ステップS227)。
【0089】
照明器具LF1の場合と同様に、ビーコン発信指示を受信した照明器具LF2は、ビーコンの発信を行う(ステップS241)。スマートフォン6は、照明器具LF2が発信したビーコンを受信し、受信したビーコンから、照明器具LF2の識別情報を抽出し(ステップS243)、ビーコンを発信している電波の受信強度を測定し(ステップS245)、測定した電波の受信強度を、受信強度−距離変換表を用いて距離情報に変換する(ステップS247)。
【0090】
照明器具LF3〜LF40についても、照明器具LF1についてのステップS221〜S227と同様の処理を行う。これにより、スマートフォン6は、照明器具LF1〜照明器具LF40それぞれについて、識別情報及び距離情報を取得する。
【0091】
そして、スマートフォン6は、識別情報及び距離情報を用いて照明器具情報一覧表を作成する(ステップS261)。具体的には、スマートフォン6は、ビーコンを受信した照明器具LFnのそれぞれについての照明器具情報を、照明器具情報一覧表200の行に記載する。スマートフォン6は、照明器具情報の、器具名情報には初期値としての「名称未設定」を記載し、識別情報には受信した識別情報「LID_n」を記載し、距離情報には受信した距離情報を記載し、点灯情報には初期値として「Off」を記載し、調光率情報には初期値として「100」を記載し、グループ識別情報には初期値として「0」を記載する。
【0092】
以上により、照明器具LF1〜LF40についての照明器具情報が照明器具情報一覧表200に記載される。
【0093】
<1.4.1.2.グループ情報作成処理>
以下、ステップS109のグループ情報作成処理について
図11を用いて説明する。
【0094】
上述のように、ユーザは、タッチパネル65に表示されたグループ登録UI100を用いて、グループ名の入力を行う。スマートフォン6は、グループ名を取得する(ステップS301)。
【0095】
スマートフォン6は、取得したグループ名に対応するグループ識別情報を生成する(ステップS303)。グループ識別情報は、グループを一意に識別できる情報であれば足りる。
【0096】
そして、スマートフォン6は、グループ名とグループ識別情報を対応付けたグループ情報をグループ情報一覧表150に記載する(ステップS305)。
【0097】
<1.4.1.3.グループ登録処理>
以下、ステップS111の識別情報−グループ対応付け処理について
図12を用いて説明する。グループは、一例として会議室グループであるとする。
【0098】
まず、ユーザは、照明器具LFnをグループに含まれるか否か判断するため、グループ登録UI100を用いて、スマートフォン6に対し照明器具LFnの点滅指示を入力する(ステップS401)。具体的には、
図7(a)に記載のグループ登録UI100における制御ボタンLBnのトグルスイッチにタッチする。ここで、nは1〜40のうちのユーザが選択した値を表している。
【0099】
スマートフォン6は、制御ボタンLBnのトグルスイッチへのタッチを検出すると、制御ボタンLBnに対応する照明器具である照明器具LFnの点滅を示す動作指示をゲートウェイ5に送信する(ステップS403)。ゲートウェイ5は、動作指示を受信すると、照明器具LFnに対して、点滅を示す動作指示を送信する(ステップS405)。照明器具LFnは、点滅を示す動作指示を受信すると、光源を点滅させる(ステップS407)
ユーザは、点滅した照明器具LFnの設置場所が会議室であるかを確認し、照明器具LFnを会議室グループに含めるか否かを判断する(ステップS421)。会議室グループに含める場合(ステップS421でYES)、
図7(b)に記載のUI100におけるチェックボックスLBndにタッチする。これによりチェックボックスLBndがチェックされた状態に変わる(ステップS423)。照明器具LFnを会議室グループに含めない場合(ステップS421でNO)、ステップS425に進む。
【0100】
そして、ユーザは、制御ボタンLBnについての判断が終わったので、
図7(a)に記載の制御ボタンLBnのトグルスイッチにタッチすることにより照明器具LFnの消灯指示を入力する(ステップS425)。スマートフォン6は、照明器具LFnの消灯指示の入力を受け付けると、ゲートウェイ5に対し、照明器具LFnの消灯指示を送信する(ステップS427)。ゲートウェイ5は、照明器具LFnの消灯指示を受信し、照明器具LFnに消灯指示を送信する(ステップS429)。照明器具LFnは、ゲートウェイ5から消灯指示を受信すると、光源を消灯状態にする(ステップS431)。
【0101】
次に、スマートフォン6は、ユーザによりキャンセルボタンCBがタッチされたか否か判断し(ステップS441)、タッチされていない場合(ステップS441でNO)、ステップS443に進み、タッチされた場合(ステップS441でYES)、グループ登録処理を終了する。ステップS443において、スマートフォン6は、ユーザにより保存ボタンSBがタッチされたか否か判断し、タッチされていない場合(ステップS443でNO)、ステップS401に戻る。
【0102】
スマートフォン6は、ユーザにより保存ボタンSBがタッチされた場合(ステップS443でYES)、グループ登録UI100のチェックボックスLBndにチェックされている全ての照明器具LFnについて、照明器具情報一覧表200における照明器具情報のグループ情報に、会議室グループのグループ識別情報を記載する(ステップS445)。そして、スマートフォン6は、照明器具情報一覧表200をゲートウェイ5に送信する(ステップS447)。ゲートウェイ5は、受信した照明器具情報一覧表200をROM54に保存する(ステップS449)。
【0103】
以上説明したように、照明器具のグループ登録処理において、ユーザは、照明器具LFnをグループに含める場合、タッチパネル65に表示されたグループ登録UI100に表示された制御ボタンLBnのチェックボックスLBndにタッチし、保存ボタンSBにタッチするだけでよい。これにより、照明システム1においては、照明器具LFnの識別情報LID_nが、グループ識別情報に対応付けられる。また、グループ識別情報は、グループ名に対応づけられている。よって、ユーザは、スマートフォン6のタッチパネル65を用い、グループをグループ名で特定し、ユーザ指示を入力することで、照明システム1に対し、グループに含まれる全ての照明器具LFnへのユーザ指示が行うことができる。
【0104】
以上、説明したように、本実施形態に係る発明によれば、グループ登録UI100を用いることで、照明器具LFnを所望のグループに容易に対応付けることができ、導入時における初期設定に要する時間を短縮することができる。
【0105】
<1.4.2.グループ照明制御>
次に、照明器具LFnをグループごとに制御するグループ照明制御の一例として、グループに含まれる全ての照明器具LFnを点灯させる照明制御について説明する。
【0106】
グループ照明制御は、グループに含まれる照明器具LFnに対し、同じ動作を行わせる照明制御である。以下、会議室グループに含まれる照明器具LFnを点灯させる制御について、
図13を用いて説明する。グループ照明制御を行う場合、ユーザは、一例としてスマートフォン6のタッチパネル65に一例として
図8のグループ制御UI150を用いる。
【0107】
なお、会議室グループに含まれる照明器具LFnが消灯している場合、照明器具情報一覧表200における、グループ識別情報が会議室グループを示す1である照明器具情報の点灯情報には「Off」が表示されている。これに伴い
図8に示すグループ制御UI150の会議室グループに関する点消灯ボタンPA1bには、「Off」の表示がされている。
【0108】
ユーザは、グループ照明制御を開始する場合、照明制御プログラムのメニュー画面によりグループ制御UI130の表示を行わせるユーザ指示を、タッチパネル65に入力する(ステップS501)。なお、照明制御プログラムのトップメニューがグループ制御UI130であってもよい。
【0109】
スマートフォン6は、タッチパネル65に、グループ制御UI130を表示する(ステップS503)。ユーザは、会議室グループに含まれる照明器具LFnを点灯させる場合、タッチパネル65に表示されているグループ制御UI150の、会議室グループに関する点消灯ボタンPA1bにタッチする(ステップS505)。スマートフォン6は、会議室グループの点灯指示をゲートウェイ5に送信する(ステップS507)。
【0110】
ゲートウェイ5は、照明器具情報一覧表200を参照して、グループ識別情報が会議室グループを示している(値が1である)照明器具情報に含まれる照明器具LFnの識別情報を全て抽出する(ステップS521)。そして、これらの識別情報で示される照明器具LFnに対し点灯指示を送信する(ステップS523)。照明器具LFnは、点灯指示を受信した場合に、光源を点灯させる(ステップS525)。
【0111】
ここで、
図13では、ステップS523及びステップS525の照明制御が1台の照明器具LFnについてのみ記載し残りを省略しているが、ステップS521で抽出した識別情報全てに関して、ステップS523及びステップS525と同様の処理が行われる。
【0112】
以上、グループ照明制御の一例として点灯処理について説明したが、消灯処理、調光処理、調色処理についても、制御手順については同様である。また、これらのグループ照明制御は、手動で行う場合の他、自動で行うこともできる。自動の制御の例としては、時刻に応じて調光調色を行う制御や、周囲の明るさをセンサーで検知して調光を行う制御がある。
【0113】
<2.第2の実施形態>
上述の実施形態では、グループ登録処理において、制御ボタンLBnのチェックボックスLBndにタッチし、保存ボタンSBにタッチすることで、照明器具LFnを所望のグループに登録できるグループ登録UI100を用いていた。
【0114】
しかしながら、照明器具LFnを簡易にグループ登録するUIは、異なるものであってもよい。
【0115】
本実施形態のグループ登録UI400は、ドラッグアンドドロップによりグループ登録を行うためのUIである。
【0116】
グループ登録UI400は、
図14(a)に示すように、キャンセルボタンCB、保存ボタンSB、制御ボタンMBn、グループ表示ボタンGBpを備える。ここで、pは、1〜グループの数(本実施形態では3)のいずれかを示す。キャンセルボタンCB、及び保存ボタンSBについては、第1の実施形態にて説明した通りである。
【0117】
グループ表示ボタンGBpは、グループ名が表示されたボタンである。グループ表示ボタンGBpには、グループ情報一覧表150のグループ情報がグループ名として表示される。なお本実施形態のグループ情報一覧表150は、グループ登録処理に先立ち、別途作成されているものとする。
【0118】
制御ボタンMBnの構成は、制御ボタンLBnの構成と同様であり、名称表示部LBna、ID表示部LBnb、及び距離表示部LBncを含むが、チェックボックスLBnd
を含まない点が異なる。また、制御ボタンMBnは、全体がトグルスイッチとなっており、ユーザがタッチするごとに、照明器具LFnの点灯、消灯がトグル的に切り替わる。
【0119】
また、制御ボタンMBnは、グループ表示ボタンGBpにドラッグアンドドロップ可能に構成されている。ユーザが、グループ登録UI400を用いて、制御ボタンMBnが表す照明器具LFnをグループに登録する場合、
図14(b)に示すように、登録したいグループのグループ名が表示されたグループ表示ボタンGBpに、制御ボタンMBnをドラッグアンドドロップする。これにより、照明器具LF1が、会議室グループに対応付けられる。
【0120】
この対応付けは、第1の実施形態と同様に、保存ボタンSBがタッチされることで確定され、照明器具情報一覧表200における、照明器具LFnに関する照明器具情報のグループ情報に、会議室グループのグループ識別情報を記載することになる。
【0121】
以上説明したように、本変形例に係るグループ登録UI400を用いたグループ登録処理によっても、照明器具LFnを所望のグループに容易に対応づけることができ、導入時における初期設定に要する時間を短縮することができる。
【0122】
<3.第3の実施形態>
第2の実施形態では、グループ登録処理において、照明器具LFnに対応する制御ボタンMBnを、所望のグループを表すグループ表示ボタンGBpにドラッグアンドドロップすることにより、グループへの登録を行うUIを用いていた。しかしながら、ドラッグアンドドロップする先は、グループを表していれば足りる。
【0123】
本実施形態では、グループ登録UI400に代えて、グループ登録UI500を用いる。
【0124】
グループ登録UI500は、グループ登録UI400と同様の構成を用いるが、
図15(a)に示すように、
図14(a)におけるグループ表示ボタンGBpに代えて、照明配灯
図FGを表示している点が異なる。
【0125】
照明配灯
図FGは、照明器具の設置場所をシンボルで表す。照明配灯
図FGは、会議室を表すグループ領域GR1、居室を表すグループ領域GR2、及び廊下を表すグループ領域GR3を含む。グループ領域GR1は会議室グループに対応し、グループ領域GR2は居室グループに対応し、グループ領域GR3は廊下グループに対応する。
【0126】
グループ領域GR1、グループ領域GR2、及びグループ領域GR3は、それぞれ会議室、居室、及び廊下の間取りを表しており、各グループ領域中にはグループ名が記載され、各グループ領域中の丸印のシンボルは、照明器具LFnが配置される位置を示す。一例として、グループ領域GR1には20個の丸印が記載されており、これは会議室に20台の照明器具LFnが配置されていることを表す。
【0127】
ユーザが、グループ登録UI500を用いて、制御ボタンMBnが表す照明器具LFnをグループに登録する場合、
図15(b)に示すように、登録したいグループのグループ名が表示されたグループ領域GRpに、制御ボタンMBnをドラッグアンドドロップする。これにより、照明器具LF1が、会議室グループに対応付けられる。
【0128】
この対応付けは、第1の実施形態と同様に、保存ボタンSBがタッチされることで確定され、照明器具情報一覧表200における、照明器具LFnに関する照明器具情報のグループ情報に、会議室グループのグループ識別情報を記載することになる。
【0129】
以上説明したように、本変形例に係るグループ登録UI500を用いたグループ登録処理によっても、照明器具LFnを所望のグループに容易に対応づけることができ、導入時における初期設定に要する時間を短縮することができる。
【0130】
<4.変形例>
以上、本発明に係る照明システムの実施形態を説明したが、例示した照明システムを以下のように変形することも可能であり、本発明が上述の実施形態で示した通りの照明システムに限られないことは勿論である。
【0131】
(1)上述の実施形態では、ゲートウェイ5が1個用いられる例で説明したが、これに限らず、ゲートウェイ5は複数あってもよい。そして複数のゲートウェイ5が、連携して動作してもよい。ゲートウェイ5の物理的な無線通信は限られるので、複数のゲートウェイ5が連携動作することで、より広い範囲に設置された照明器具を制御することができる。
【0132】
(2)上述の実施形態では、照明器具LFnが発信するビーコンの停止のタイミングについて述べていないが、グループ登録処理が完了した後、又は識別情報−グループ対応付け処理における各グループへの照明器具LFnが完了した後など、適宜のタイミングでビーコンの停止を行えばよい。例えば、スマートフォン6が、ステップS445及びステップS447の間、又はステップS447の後に、ゲートウェイ5に対し、ステップS445においてチェックボックスLBndにチェックされていた全ての照明器具LFnに対し、ビーコンの停止指示を送信するよう指示することとしてもよい。
【0133】
(3)上述の実施形態では、ユーザインターフェースがボタン、パネルなどのオブジェクトを含むこととしたが、これらは必ずしもボタン、パネル等の形態を成している必要はなく、少なくとも線、色分けなどにより区分された領域であれば足りる。
【0134】
(4)上述の実施形態で示した各機能構成要素は、その機能を実行する回路として実現されてもよいし、1又は複数のプロセッサにより照明制御プログラムを実行することで実現されてもよい。
【0135】
(5)上述の実施形態及び各変形例を、部分的に組み合せてもよい。
【0136】
<5.補足>
以下、更に本発明の一実施形態としての照明システムの構成及びその変形例と効果について説明する。
【0137】
(1)本発明の一実施形態に係る照明システムは、複数の照明器具と、前記複数の照明器具の少なくとも1つで構成されるグループごとに前記照明器具に同じ照明制御を指示する照明制御装置とを備える照明システムであって、前記複数の照明器具のそれぞれは、自器具の識別情報を送信する送信手段を備え、前記照明制御装置は、前記識別情報を受信する受信手段と、受信した前記識別情報により識別される前記照明器具の一覧を表示し、表示された前記照明器具それぞれについてグループ登録処理を行うためのユーザインターフェース手段とを備える。
【0138】
この構成により、本発明に係る照明システムは、識別情報が受信できた前記照明器具のうち所望のものをグループ登録するだけで、照明器具を制御できるようになるので、導入時における設置設定に要する時間を短縮することができる
(2)また、前記ユーザインターフェース手段は、前記表示された照明器具のいずれかについて、ユーザが他の照明器具との識別動作の指示を行い、前記照明制御装置は、前記他の照明器具との識別動作指示がなされた照明器具が他の照明器具との識別動作をするよう制御することとしてもよい。
【0139】
(3)また、前記他の照明器具との識別動作は、点滅、点灯、消灯のいずれかであることとしてもよい。
【0140】
この構成により、ユーザは、照明器具の設置場所を確認した上で、照明器具LFnをグループに含めるか否かを判断できるので、ユーザにとっての利便性が高い。
【0141】
(4)また、前記ユーザインターフェース手段は、グループに含める照明器具を指定するためのチェックボックスを備え、前記チェックボックスがチェックされた照明器具を前記グループに登録することとしてもよい。
【0142】
この構成によりユーザは、チェックボックスにチェックするだけで、所望の照明器具をグループ登録できるので、グループ登録が容易であり、導入時における設置設定に要する時間を短縮することができる
(5)また、前記ユーザインターフェース手段は、前記グループを示す領域を有し、前記グループを示す領域に、一覧表示された照明器具のうち前記グループに含めるものをドラッグアンドドロップすることにより前記グループに登録することとしてもよい。
【0143】
この構成により、ユーザは簡易な操作で所望の照明器具をグループに含めることができる。
【0144】
(6)また、前記ユーザインターフェース手段は、前記一覧表示された各々の前記照明器具と、前記照明制御装置との距離を表示することとしてもよい。
【0145】
この構成により、場所的に近くに存在している照明器具からグループ登録などの処理を行うことができるので、ユーザにとって効率よく作業することができる。
【0146】
(7)また、前記送信手段は、前記識別情報を送信する場合に、ビーコンに前記識別情報を含めて送信し、前記受信手段は、前記識別情報を含む前記ビーコンを受信することとしてもよい。
【0147】
この構成により、ビーコンについて規定された既存の通信仕様に基づき照明器具から制御システムへと識別情報を送信することができる。
【0148】
(8)また、前記ユーザインターフェース手段を備えたスマートフォンを備えることとしてもよい。
【0149】
この構成により、スマートフォンに、ユーザインターフェースの表示が可能なアプリをダウンロードさせるなどにより、市場に流通するスマートフォンを前記ユーザインターフェース手段として利用することができる。