(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記層毎に、層色データとビットマット画像の背景色データとが一致する場合に前記層色データ及び前記層構造データを分析し、前記層色データと前記背景色データとが一致しない場合に前記層色データのみを分析することで、オブジェクトに対応する画素を決定し、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定するステップにおいて、
前記ビットマップ画像の数が1である場合に、前記ビットマップ画像の各画素の層色データを逐一に分析して、層色データが示す内容を決定し、
前記層色データと前記背景色データとが一致する場合に、前記ビットマップ画像の各画素の層構造データを逐一に分析して、層構造データが示す内容を決定することで、前記層色データが示す内容及び前記層構造データが示す内容に基づいて、オブジェクトに対応する画素を決定し、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定し、
前記層色データと前記背景色データとが一致しない場合に、前記層色データが示す内容のみに基づいて、オブジェクトに対応する画素を決定し、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の方法。
前記層毎に、前記層色データとビットマット画像の背景色データとが一致する場合に前記層色データ及び前記層構造データを分析し、前記層色データと前記背景色データとが一致しない場合に前記層色データのみを分析することで、オブジェクトに対応する画素を決定し、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定するステップにおいて、
前記ビットマップ画像が第1のビットマップ画像及び第2のビットマップ画像を含む場合に、第1のビットマップ画像における各画素の層色データを抽出して分析して、層色データが示す内容を決定し、
前記層色データと前記背景色データとが一致する場合に、第1のビットマップ画像における各画素に一対一に対応した第2のビットマップ画像における各画素の層構造データを抽出して分析して、層構造データが示す内容を決定することで、前記層色データが示す内容及び前記層構造データが示す内容に基づいて、オブジェクトに対応する画素を決定し、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定し、
前記層色データと前記背景色データとが一致しない場合に、前記層色データが示す内容のみに基づいて、オブジェクトに対応する画素を決定し、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定することを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の方法。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施例の目的、技術方案及び利点を一層明確にさせるために、以下では本発明の実施例を示す図面に基づいて本発明の実施例における技術方案を明確に詳細に説明する。勿論、説明する実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、全部の実施例ではない。当業者が本発明の実施例に基づいて創造的な行為が要らずに得た他の実施例は、全て本発明の技術的範囲に属する。
【0011】
図1は本発明の実施例1に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法のフローチャートである。
図1に示すように,本実施例に係る方法は以下のステップを含む。
【0012】
ステップ101:
オブジェクトに対して層形成処理を実行して、各層のスライス層データを決定する。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。ここで、層色データはオブジェクトの色情報を示し、層構造データはオブジェクトの印刷位置を示す。
【0013】
本実施例では、具体的に、3Dオブジェクトを取得し、スライスソフトで3Dオブジェクトに対して層形成処理を実行することで、3Dオブジェクトの各層を得て、3Dオブジェクトの各層のスライス層データを得ることができる。ここで、各層のスライス層データは層色データ及び層構造データを含む。
【0014】
ここで、層色データは、スライスソフトによって3Dオブジェクトの層が形成された後の3Dオブジェクトの色彩分布、即ち3Dオブジェクトの色情報を示すものである。層構造データは、スライスソフトによって3Dオブジェクトの層が形成された後の3Dオブジェクトの物理的位置、即ち3Dオブジェクトの印刷位置を示すものである。
【0015】
ステップ102:
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することで、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
【0016】
本実施例では、具体的に、スライスソフトで3Dオブジェクトに対して層を形成させた後に得たスライス層データを印刷に用いる場合に、3Dオブジェクトの各層のスライス層データにおける層色データや層構造データを分析して3Dオブジェクトの層の色を決定してオブジェクトの印刷情報を決定する必要がある。具体的には、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合には、層色データ及び層構造データを分析する必要があるが、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合には、層色データのみを分析する。これにより、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定することができる。
【0017】
本実施例では、オブジェクトに対して層形成処理を実行することで、各層のスライス層データを決定する。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。ここで、層色データはオブジェクトの色情報を示し、層構造データはオブジェクトの印刷位置を示す。層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することで、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。これにより、3D物体用のフルカラーデータの処理方法を提供することができる。この処理方法では、3Dオブジェクトをスライスし、スライス後に生成された層色データ及び層構造データを分析し、データの形で3Dオブジェクトのフルカラー情報を示すことで、3Dオブジェクトのスライス層及び背景画像の色が一致する場合に判別することができ、印刷しないこと又は印刷間違いの発生を避けることができる。
【0018】
図2は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法のフローチャートである。実施例1を基にし、
図2に示すように、本実施例の方法において、ステップ101は、具体的に、以下のステップを含む。
オブジェクトに対してスキャン処理を実行してオブジェクトのオブジェクト情報を得る。
オブジェクト情報を層形成用のスライスソフトにより認識されるデータ形式のオブジェクト情報に変換する。
形式変換後のオブジェクト情報に対して層形成処理を実行してビットマップ画像を生成する。
ビットマップ画像を解析して各層のスライス層データを決定する。
各層のスライス層データの層色データをカラーフォーマット変換して処理後の各層のスライス層データを得る。
【0019】
本実施例では、具体的に、3Dオブジェクトのオブジェクト情報を得て、オブジェクト情報を、例えばステレオリソグラフィー(Stereolithography、単に「STL」と記す)形式、ポリゴンファイルフォーマット(Polygon File Format、単に「PLY」と記す)形式、仮想現実モデリング言語(Virtual Reality Modeling Language、単に「VWRL」と記す)形式等、処理端末の層形成用のスライスソフトにより認識されるデータ形式に変換することにより、層形成用のスライスソフトにより認識されるデータ形式のオブジェクト情報を得る。ここで、オブジェクト情報は層を単位とする。そして、形式変換後のオブジェクト情報に対して、層形成用のスライスソフトでスライス処理即ち層形成処理を実行することで、ビットマップ画像を生成することができる。その後、各ビットマップ画像を解析して各層のスライス層データを得る。ここで、ビットマップ画像は複数の画素の組み合わせで形成されたラスタ画像である。スライス層データは画素に含まれるデータ情報であり、各層の層色データは画素内に含まれる層色データであり、各層の層構造データは画素内に含まれる構造データである。
【0020】
従来技術では、スライス層データに含まれる層色データ及び構造データは同じデータである。具体的には、従来技術において、層形成によりビットマップ画像が生成された場合に、ビットマップ画像の背景色を3Dオブジェクトの色と異なるいずれか1つの色に定義し、即ち、ビットマップ画像の背景色と3Dオブジェクトの色とを異ならせる。そして、層色データを読み取ると同時に該層色データが印刷部分に属するか否かを判定する。層色データが示す色が背景画像の色と異なる場合には、印刷部分であると判定する。そうではない場合には、印刷する必要がない背景色であると判定する。
【0021】
ところが、本実施例では、層色データが示す色と背景画像の色とが同一であるか否かについて限定しないため、データ上でフルカラーの目的を果たすことができる。本実施例では、スライスして層を形成して得たスライス層データにおける層色データと層構造データとは、内容が異なる2つのデータとして、それぞれが異なる印刷情報を示し、即ち、層色データが3Dオブジェクトの色情報を示し、層構造データが3Dオブジェクトの印刷位置を示す。また、各層のスライス層データは、3Dオブジェクトの材料情報を更に含んでもよい。該材料情報は、3Dオブジェクトが単一材料又は多材料で印刷されることを示し、具体的な必要に応じて設定すればよい。
【0022】
ここで、3Dオブジェクトに対して層形成処理を実行して層色データを得るステップにおいて、グラフィックソフトウェアで3Dオブジェクトの層色データを直接に描画することができる。例えば、グラフィックソフトウェアのCAD、Proe、Solidwork、UG、3DMax等で層色データを描画する。ここで、グラフィックソフトウェアで描画したのは3Dオブジェクトの基本構造モデルである。
【0023】
層色データは赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせにより形成されたデータである。スライスソフトで3Dオブジェクトに対して層を形成して得たスライス層データは、印刷に適用する際に層印刷データに変換する必要がある。具体的には、各層のスライス層データの層色データをカラーフォーマット変換することで、処理後の各層のスライス層データを得る。例えば、層色データは、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせによるカラーシステムで記憶されたデータであり、印刷に適用する際に、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶されたデータを変換して、1画素内の赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶された層色データをシアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)の組み合わせ、又はシアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、黒色(K)の組み合わせ、又はシアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)、白色(W)の組み合わせ、又は他の色の組み合わせに変換する必要があり、これにより、変換後の層色データを得る。例えば、1画素内の赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶された層色データをシアン(C)、マゼンタ(M)、黄色(Y)の組み合わせに変換する。
【0024】
ステップ102は2つの形態で実現できる。
【0025】
ステップ102を実現するための第1の形態とするステップS1021では、以下の処理を実行する。
ビットマップ画像の数が1である場合に、ビットマップ画像の各画素の層色データを逐一に分析して、層色データが示す内容を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に、ビットマップ画像の各画素の層構造データを逐一に分析して、層構造データが示す内容を決定し、これにより、層色データが示す内容及び層構造データが示す内容に基づいてオブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に、層色データが示す内容に基づいてオブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
【0026】
本実施例では、具体的に、ビットマップ画像の数が1である場合に、該ビットマップ画像内の画素に含まれるスライス層データは層色データ及び層構造データを含む。層色データはカラーシステムの形で含まれたデータであり、層色データ及び層構造データは対立した2つのデータである。例えば、該ビットマップ画像において1画素の層色データが赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせによるカラーシステムで記憶されたデータであり、白色が(255,255,255)であり、層構造データが0又は1である場合に、該画素に含まれるスライス層データは、(255,255,255,0)、(0,255,255,255)、(255,0,255,255)、又は(255,255,0,255)である。
【0027】
この場合、該ビットマップ画像の各画素の層色データ及び層構造データを逐一に分析して3Dオブジェクトの層の色を決定することができる。ビットマップ画像の数が1である場合、該ビットマップ画像における各画素に含まれた層色データ及び層構造データを抽出し、各画素における赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のデータを分析して、層色データが示す内容を決定すると同時に、各画素の層構造データを分析して、層構造データが示す内容を決定することができる。
【0028】
具体的には、該ビットマップ画像の各画素の層色データを逐一に分析して、層色データが示す内容を決定することができる。層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合には、ビットマップ画像の各画素の層構造データを逐一に分析して、層構造データが示す内容を決定する。これにより、層色データが示す内容及び層構造データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合には、ビットマップ画像の各画素の層構造データを逐一に分析して層構造データが示す内容を決定する必要はない。この場合には、直接に層色データが示す内容に基づいてオブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定することができる。これにより、方法が簡単になり、作動資源を省くことができる。
【0029】
例を挙げて説明する。
図3は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法で生成された1つのビットマップ画像の模式図である。
図3は24ビットのビットマップ画像である。
図3に示すように、3Dオブジェクト11における白色の部分は背景画像と区別できない。具体的に説明すると、
図4は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法における3Dオブジェクトの模式
図1であり、
図4に示すように、3Dオブジェクト11は非白色の部分12及び白色の部分13を有する。
【0030】
図5は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法における3Dオブジェクトの非白色の部分の画素アレイの模式
図1である。
図5には、
図4における3Dオブジェクト11の非白色の部分12の画素アレイが示されており、
図5に示すように、3Dオブジェクト11に対して層を形成して、層色データ及び層構造データを得て、非白色の部分12における1画素に対して抽出して分析する。該画素について、層色データ及び層構造データが記憶されており、層色データは赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のカラーシステムで記憶されたデータである。
図5に示すように、該画素は3Dオブジェクト11の非白色の部分12に属し、ビットマップ画像の背景色が白色であるため、層構造データを抽出しなくても、該画素が印刷すべき部分であると判定できる。
【0031】
図6は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法における3Dオブジェクトの白色の部分の画素アレイの模式
図1である。
図6には、
図4における背景画像及び3Dオブジェクト11の白色の部分13の画素アレイが示されており、
図6に示すように、3Dオブジェクト11に対して層を形成して、層色データ及び層構造データを得て、白色の部分13における1画素に対して抽出して分析する。該画素について、層色データ及び層構造データが記憶されており、層色データは赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のカラーシステムで記憶されたデータである。該画素が白色であるため、ビットマップ画像の背景色及び3Dオブジェクト11の白色の部分13のうちどちらであるかは決定できない。よって、層色データに対応した層構造データを抽出し、該層構造データを分析して、層構造データが示す内容を決定する。層構造データは、対立するデータの0又は1を含む。ここで、0は、該ビットマップ画像において背景画像とする部分を示し、1は該ビットマップ画像において3Dオブジェクト実体とする部分を示す。又は、1は該ビットマップ画像において背景画像とする部分を示し、0は該ビットマップ画像において3Dオブジェクト実体とする部分を示す。
【0032】
ステップ102を実現するための第2の形態とするステップ1022では、以下の処理を実行する。
ビットマップ画像が第1のビットマップ画像及び第2のビットマップ画像を含む場合には、第1のビットマップ画像における各画素の層色データを抽出して分析して、層色データが示す内容を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合には、第1のビットマップ画像における各画素に一対一に対応した第2のビットマップ画像における各画素の層構造データを抽出して分析して、層構造データが示す内容を決定することで、層色データが示す内容及び層構造データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合には、層色データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
【0033】
ここで、第1のビットマップ画像は24ビットのビットマップ画像であり、第2のビットマップ画像は二値画像である。
【0034】
本実施例では、具体的に、ビットマップ画像の数が2である場合に、第1のビットマップ画像及び第2のビットマップ画像を含み、第1のビットマップ画像の画素に含まれるデータは層色データであり、第2のビットマップ画像の画素に含まれるデータは層構造データである。第1のビットマップ画像は24ビットのビットマップ画像であり、第2のビットマップ画像は二値画像である。例えば、第1のビットマップ画像における1画素の層色データは赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせによるカラーシステムで記憶されたデータであり、白色は(255,255,255)であり、第2のビットマップ画像において第1のビットマップ画像の画素に対応した画素の層構造データは0又は1である。
【0035】
この場合には、第1のビットマップ画像における各画素の層色データと、第1のビットマップ画像における各画素に一対一に対応した第2のビットマップ画像における各画素の層構造データとを逐一に分析することで、層の色を決定する。例えば、第1のビットマップ画像における1画素に含まれる層色データを抽出し、該画素における赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のデータを分析し、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)のデータを分析することで該画素の層色データが示す内容を決定した後に、第1のビットマップ画像の該画素に対応した第2のビットマップ画像における画素の層構造データを抽出し、該画素の層構造データが示す内容を決定する。
【0036】
具体的には、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に、第1のビットマップ画像における各画素に一対一に対応した第2のビットマップ画像における各画素の層構造データを抽出して分析して、層構造データが示す内容を決定し、その後、層色データが示す内容及び層構造データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定することができる。一方で、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合には、第1のビットマップ画像における各画素に一対一に対応した第2のビットマップ画像における各画素の層構造データを抽出して分析する必要はなく、層色データが示す内容に基づいて直接にオブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定することができる。
【0037】
例を挙げて説明する。
図7は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法で生成された第2のビットマップ画像の模式図である。
図7に示すように、層形成後に生成された第2のビットマップ画像は二値画像であり、層構造データは二値画像データである。ここで、11は3Dオブジェクトを示す。
図8は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法で生成された第2のビットマップ画像における1画素に含まれる層構造データの模式図である。3Dオブジェクト11の層形成後の第2のビットマップ画像における1画素に含まれる層構造データは、
図8に示すように、層構造データが対立する2つのデータのうちの0又は1を含む。ここで、0は該二値画像において背景画像とする部分を示し、1は該二値画像において3Dオブジェクト実体とする部分を示す。又は、1は該二値画像において背景画像とする部分を示し、0は該二値画像において3Dオブジェクト実体とする部分を示す。
【0038】
図9は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法で生成された第1のビットマップ画像の模式図である。
図8は
図7の二値画像に対応した第1のビットマップ画像、即ち層色データの24ビットのビットマップである。
図9に示すように、3Dオブジェクト11が白色の部分を有するため、背景色と区別できない。具体的に、
図10は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法における3Dオブジェクトの模式
図2である。
図10に示すように、3Dオブジェクト11は非白色の部分121及び白色の部分131を有する。
【0039】
3Dオブジェクト11に対して層を形成させて、層色データ及び層構造データを得てから、抽出して分析する。
図11は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法における3Dオブジェクトの非白色の部分の画素アレイの模式
図2である。
図11は
図10における3Dオブジェクト11の非白色の部分121の画素アレイであり、
図11に示すように、該アレイにおいて、画素は赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶された層色データを含む。該アレイにおける1画素について、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶された層色データを抽出し、該層色データに基づいて、該画素の色が非白色で印刷すべき非白色の部分121であると決定する。
図12は本発明の実施例2に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法における3Dオブジェクトの白色の部分の画素アレイの模式
図2である。
図12には、
図10における背景画像及び3Dオブジェクト11の白色の部分131の画素アレイが示されている。該アレイにおいて、画素は赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶された層色データを含む。該アレイにおける1画素について、赤色(R)、緑色(G)及び青色(B)の組み合わせで記憶された層色データを抽出し、該層色データに基づいて該画素の色が白色であると判定する。この場合、画素が第1のビットマップ画像の背景色であるのか、3Dオブジェクト11の白色の部分131であるのかは判定できない。よって、該画素に対応した
図3における画素の層構造データの0又は1を抽出して、該画素が背景画像であるのか、3Dオブジェクト11の白色の部分131であるのかを判定する。
【0040】
本発明の方法について、2つの形態で実現できる。第1の形態では、オブジェクトの全ての層の色が決定されるまで第1の処理工程及び第2の処理工程を繰り返す。
【0041】
ここで、第1の処理工程は、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、予め設定された数の層のスライス層データを決定する工程を繰り返すことを含む。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。
【0042】
第2の処理工程は、予め設定された数の層の層色データ及び層構造データを分析して、オブジェクトの予め設定された数の層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する工程を繰り返すことを含む。ここで、予め設定された数の層の層色データ及び層構造データを分析することは、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することを含む。
【0043】
第1の形態では、3Dオブジェクトの予め設定された数の層のスライス層データのみを分析すれば3Dオブジェクトの予め設定された数の層の色を決定することができる。例えば、層形成ソフトウェアで3Dオブジェクトに対して1層を形成し、該層のスライス層データを得て、スライス層データの層色データ及び層構造データを抽出して分析すると同時に、層形成ソフトウェアで次の1層の形成処理を実行し、3Dオブジェクト体に対する分析が完了するまで上記処理を繰り返す。
【0044】
第2の形態は、第3の処理工程及び第4の処理工程を含む。
【0045】
第3の処理工程は、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、全ての層のスライス層データを決定する工程を繰り返すことを含む。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。
【0046】
第4の処理工程は、全ての層の層色データ及び層構造データ夫々を分析して、オブジェクトの全ての層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する工程を繰り返すことを含む。ここで、全ての層の層色データ及び層構造データ夫々を分析することは、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することを含む。
【0047】
第2の形態では、3Dオブジェクトの全ての層のスライス層データを得て、全ての層のスライス層データを逐一に分析することで、各層のスライス層データにおける層色データ及び層構造データを分析する必要がある。即ち、全ての層に対する分析が完了するまで、層毎に画素毎に抽出して分析することにより、オブジェクトの層の色を得る。
【0048】
本実施例では、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、各層のスライス層データを決定する。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。ここで、層色データはオブジェクトの色情報を示し、層構造データはオブジェクトの印刷位置を示す。ビットマップ画像の数によって、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することで、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。これにより、3D物体用のフルカラーデータの処理方法を提供することができる。この処理方法では、3Dオブジェクトをスライスし、スライス後に生成された層色データ及び層構造データを分析し、データの形で3Dオブジェクトのフルカラー情報を示すことで、3Dオブジェクトのスライス層及び背景画像の色が一致する場合に判別することができ、印刷しないこと又は印刷間違いの発生を避けることができる。
【0049】
図13は本発明の実施例3に係る3D物体用のフルカラーデータの処理装置の構成模式図である。
図13に示すように、本実施例に係る装置は、層形成モジュール31及び分析モジュール32を備える。
【0050】
層形成モジュール31は、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、各層のスライス層データを決定するためのものである。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。ここで、層色データはオブジェクトの色情報を示し、層構造データはオブジェクトの印刷位置を示す。
【0051】
分析モジュール32は、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することで、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定するためのものである。
【0052】
本実施例の3D物体用のフルカラーデータの処理装置は、本発明の実施例1に係る3D物体用のフルカラーデータの処理方法を実行することができ、その実行原理が類似するため、ここで説明を省略する。
【0053】
本実施例では、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、各層のスライス層データを決定する。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。ここで、層色データはオブジェクトの色情報を示し、層構造データはオブジェクトの印刷位置を示す。層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析して、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。これにより、3D物体用のフルカラーデータの処理方法を提供することができる。この処理方法では、3Dオブジェクトをスライスし、スライス後に生成された層色データ及び層構造データを分析し、データの形で3Dオブジェクトのフルカラー情報を示すことで、3Dオブジェクトのスライス層及び背景画像の色が一致する場合に判別することができ、印刷しないこと又は印刷間違いの発生を避けることができる。
【0054】
図14は本発明の実施例4に係る3D物体用のフルカラーデータの処理装置の構成模式図である。
図14に示すように、本実施例に係る装置の層形成モジュール31は、実施例3を基とし、層形成子モジュール311を備える。
【0055】
層形成子モジュール311は、以下の処理を実行するためのものである。
オブジェクトに対してスキャン処理を実行してオブジェクトのオブジェクト情報を得る。
オブジェクト情報を層形成スライスソフトにより認識されるデータ形式のオブジェクト情報に変換する。
形式変換後のオブジェクト情報に対して層形成処理を実行してビットマップ画像を生成する。
ビットマップ画像を解析して各層のスライス層データを決定する。
【0056】
層形成モジュール31はさらに変換子モジュール312を備える。
【0057】
変換子モジュール312は、層形成子モジュール311がビットマップ画像を解析して各層のスライス層データを決定した後に、各層のスライス層データの層色データをカラーフォーマット変換して処理後の各層のスライス層データを得るためのものである。
【0058】
分析モジュール32は、具体的に以下の処理を実行するためのものである。
ビットマップ画像の数が1である場合には、ビットマップ画像の各画素の層色データを逐一に分析して、層色データが示す内容を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合には、ビットマップ画像の各画素の層構造データを逐一に分析して、層構造データが示す内容を決定することで、層色データが示す内容及び層構造データが示す内容に基づいてオブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合には、層色データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
【0059】
又は、分析モジュール32は、具体的に以下の処理を実行するためのものである。
ビットマップ画像が第1のビットマップ画像及び第2のビットマップ画像を含む場合には、第1のビットマップ画像における各画素の層色データを抽出して分析して、層色データが示す内容を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合には、第1のビットマップ画像における各画素に一対一に対応した第2のビットマップ画像における各画素の層構造データを抽出して分析して、層構造データが示す内容を決定することで、層色データが示す内容及び層構造データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合には、層色データが示す内容に基づいて、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。
第1のビットマップ画像は24ビットのビットマップ画像であり、第2のビットマップ画像は二値画像である。
【0060】
装置は、具体的に、オブジェクトにおける全ての層の色が決定されるまで、第1の処理工程及び第2の処理工程を繰り返すためのものである。
【0061】
第1の処理工程は、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、予め設定された数の層のスライス層データを決定する工程を繰り返すことを含む。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。
【0062】
第2の処理工程は、予め設定された数の層の層色データ及び層構造データを分析して、オブジェクトの予め設定された数の層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する工程を繰り返すことを含む。ここで、予め設定された数の層の層色データ及び層構造データを分析することは、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することを含む。
【0063】
又は、装置は、具体的に、第3の処理工程及び第4の処理工程を行うためのものである。
【0064】
第3の処理工程は、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、全ての層のスライス層データを決定する工程を繰り返すことを含む。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。
【0065】
第4の処理工程は、全ての層の層色データ及び層構造データ夫々を分析して、オブジェクトの全ての層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する工程を繰り返すことを含む。ここで、全ての層の層色データ及び層構造データ夫々を分析することは、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することを含む。
【0066】
スライス層データは材料情報を更に含む。
【0067】
本実施例では、オブジェクトに対して層形成処理を実行して、各層のスライス層データを決定する。スライス層データは層色データ及び層構造データを含む。ここで、層色データはオブジェクトの色情報を示し、層構造データはオブジェクトの印刷位置を示す。ビットマップ画像の数によって、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致する場合に層色データ及び層構造データを分析し、層色データとオブジェクトの背景色データとが一致しない場合に層色データを分析することで、オブジェクトの層の色を決定して、オブジェクトの印刷情報を決定する。これにより、3D物体用のフルカラーデータの処理方法を提供することができる。この処理方法では、3Dオブジェクトをスライスし、スライス後に生成された層色データ及び層構造データを分析し、データの形で3Dオブジェクトのフルカラー情報を示すことで、3Dオブジェクトのスライス層及び背景画像の色が一致する場合に判別することができ、印刷しないこと又は印刷間違いの発生を避けることができる。
【0068】
当業者であれは、以下のことが理解できる。上記各方法に係る実施例の全部又は一部のステップはプログラム指令に係るハードウェアにより実現される。前述したプログラムはコンピュータにより読み取られる記憶媒体に記憶されてもよい。該プログラムは、上記の各方法に係る実施例のステップを実行する。前述した記憶媒体は、ROM、RAM、磁気ディスク、又は光ディスクなど、プログラムのコードを記憶することが可能な媒体を含む。
【0069】
前述した実施例は、本発明を説明するためのものに過ぎず、本発明を制限するものではない。前述した実施例に基づいて本発明を詳しく説明したが、当業者であれば、前述した各実施例に記載の発明を変更し、又はその一部の技術的特徴を均等に置き換えることができ、これらの変更又は置き換えは、技術の本質を各実施例に係る発明の思想及び範囲から逸脱させることがないと理解できる。