特許第6853686号(P6853686)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 川崎重工業株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6853686-多関節型ロボット 図000002
  • 特許6853686-多関節型ロボット 図000003
  • 特許6853686-多関節型ロボット 図000004
  • 特許6853686-多関節型ロボット 図000005
  • 特許6853686-多関節型ロボット 図000006
  • 特許6853686-多関節型ロボット 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6853686
(24)【登録日】2021年3月16日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】多関節型ロボット
(51)【国際特許分類】
   B25J 19/00 20060101AFI20210322BHJP
【FI】
   B25J19/00 M
   B25J19/00 G
【請求項の数】5
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-22983(P2017-22983)
(22)【出願日】2017年2月10日
(65)【公開番号】特開2018-126840(P2018-126840A)
(43)【公開日】2018年8月16日
【審査請求日】2019年12月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】000000974
【氏名又は名称】川崎重工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】北村 伸二
(72)【発明者】
【氏名】山本 雅人
(72)【発明者】
【氏名】脇光 俊介
【審査官】 篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭63−162187(JP,A)
【文献】 特開平07−205083(JP,A)
【文献】 特開2013−052500(JP,A)
【文献】 特開平10−296678(JP,A)
【文献】 特開2009−233824(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/037701(WO,A1)
【文献】 国際公開第2007/080987(WO,A1)
【文献】 特開平11−216689(JP,A)
【文献】 特開2006−159372(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第1136196(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B25J 1/00 − 21/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
関節機構を介して直列的に連結された複数のリンクを有し、前記関節機構がモータ及び前記モータの回転駆動力を減速しながら対応するリンクへ伝達するギヤ式減速装置を含む多関節型のロボットアームと、
前記ロボットアームの手先部に装着されたエンドエフェクタと、
前記ロボットアーム及びエンドエフェクタの動作を制御するコントローラと、
前記エンドエフェクタに設けられ且つ内部に温調用の媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材、前記ロボットアームの前記関節機構の少なくとも1つに対し設けられ且つ前記媒体の流路を有する関節機構温調用部材、及び、媒体配管を有し、前記エンドエフェクタ温調用部材が前記関節機構温調用部材よりも前記媒体の流れの上流側に位置する媒体系統が形成された温調機構とを、備え
前記関節機構温調用部材が、前記モータの出力軸が挿通される貫通口を有し、前記モータと前記減速装置のうち少なくとも一方と接触するように、前記モータと前記減速装置の間に配置される、
多関節型ロボット。
【請求項2】
関節機構を介して直列的に連結された複数のリンクを有し、前記関節機構がモータ及び前記モータの回転駆動力を減速しながら対応するリンクへ伝達するギヤ式減速装置を含む多関節型のロボットアームと、
前記ロボットアームの手先部に装着されたエンドエフェクタと、
前記ロボットアーム及びエンドエフェクタの動作を制御するコントローラと、
前記エンドエフェクタに設けられ且つ内部に温調用の媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材、前記ロボットアームの前記関節機構の少なくとも1つに対し設けられ且つ前記媒体の流路を有する関節機構温調用部材、及び、媒体配管を有し、前記エンドエフェクタ温調用部材が前記関節機構温調用部材よりも前記媒体の流れの上流側に位置する媒体系統が形成された温調機構と、
前記関節機構の温度を検出する温度センサ備え、
前記温調機構は、前記関節機構温調用部材への前記媒体の流入と遮断を切り替える切替装置と、当該関節機構温調用部材をバイパスして前記媒体を前記媒体系統の下流側へ流すバイパス管と、前記温度センサの検出値に基づいて前記関節機構の温度を監視する温度監視装置とを更に有し、
前記温度監視装置は、前記関節機構の温度が所定の閾値を超えると、当該関節機構を温調する前記関節機構温調用部材に前記媒体が流れるように、当該関節機構温調用部材に対応する前記切替装置を動作させる、
関節型ロボット。
【請求項3】
前記温度センサが、前記モータの回転変位を検出するロータリエンコーダの内蔵温度センサである、
請求項に記載の多関節型ロボット。
【請求項4】
関節機構を介して直列的に連結された複数のリンクを有し、前記関節機構がモータ及び前記モータの回転駆動力を減速しながら対応するリンクへ伝達するギヤ式減速装置を含む多関節型のロボットアームと、
前記ロボットアームの手先部に装着されたエンドエフェクタと、
前記ロボットアーム及びエンドエフェクタの動作を制御するコントローラと、
前記エンドエフェクタに設けられ且つ内部に温調用の媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材、前記ロボットアームの前記関節機構の少なくとも1つに対し設けられ且つ前記媒体の流路を有する関節機構温調用部材、及び、媒体配管を有し、前記エンドエフェクタ温調用部材が前記関節機構温調用部材よりも前記媒体の流れの上流側に位置する媒体系統が形成された温調機構とを、備え、
前記媒体系統は循環流路であって、
前記コントローラは、筐体、及び前記筐体を強制排気するファンを有し、
前記温調機構が、前記媒体系統と連通されて前記媒体を貯留するタンクと、前記タンクから前記媒体系統へ前記媒体を圧送するポンプと、前記コントローラに設けられ且つ前記媒体の流路を有するコントローラ温調用部材と、前記コントローラの前記ファンからの送風を利用して前記媒体を放熱させる放熱用部材とを、更に有する、
関節型ロボット。
【請求項5】
前記温調機構は、前記コントローラに設けられ且つ前記媒体の流路を有するコントローラ温調用部材を、更に有する、
請求項に記載の多関節型ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多関節型ロボットに関し、より詳細には、多関節型ロボットの温度調節構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、多関節型のアームを備えた産業用ロボットが知られている。多関節型のアームは複数のリンクが連接されて成り、リンク同士は関節機構を介して回転可能に連結されている。
【0003】
関節機構には、リンク同士を回転可能に連結する回転継手と、駆動源としてのモータと、モータの回転駆動力を減速するギヤ式減速装置等が含まれている。モータや減速装置は運転時に発熱し、駆動のデューティ(動作1サイクル中で関節機構が駆動されている時間の割合)が大きくなると、それらの発熱により次のような種々の問題が生じる。即ち、連続運転を行なったとき、モータやこれに付設されたエンコーダが許容温度を越えてしまい、モータの加速度や上記デューティを高めることができない。また、モータの発熱量が増大するとモータから減速装置に伝わる熱により減速装置の潤滑油の温度が上昇して潤滑油の劣化が早められ、耐久性が低下する。これらの問題は、より大きな駆動力を必要とする関節機構により顕著に表れる。
【0004】
そこで、多関節型ロボットの関節の駆動機構を強制的に冷却する技術が提案されている。例えば、特許文献1に記載の多関節型ロボットでは、モータの回転を減速してアームに伝達するギヤ式減速装置及び/又はモータに対して、内部に冷媒の流路を有する冷却部材が一体に設けられるとともに、この冷却用部材に対して冷媒を循環させるための冷媒用供給配管が設けられている。この多関節型ロボットでは、アームの旋回軸の減速装置、アームの手先部に設けられたヘッド回転軸の減速装置、ヘッド回転用モータ及びヘッド昇降用モータ、アームの中間関節軸モータ、アームの中間関節軸減速装置、再びヘッド回転軸モータ及びヘッド昇降軸モータの順に冷媒が流れる。つまり、駆動頻度が高く、負荷も大きい関節機構の減速装置に対し、冷媒源から供給される冷媒を真っ先に供給するように、冷媒の循環系統が構成されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−233824号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1に記載されているように、多関節型ロボットの関節の駆動機構を強制的に冷却する一方で、寒冷地などの環境温度が低いところでは、多関節型ロボットの関節の駆動機構やエンドエフェクタを、主に潤滑油や作動油を温めるために、作業開始前に暖機運転する場合がある。
【0007】
ところで、多関節型ロボットのロボットアームの手先部に装着されるエンドエフェクタの中には、例えば、スポット溶接ガンのように、強制冷却が必要なものがある。それらのエンドエフェクタを備えた多関節型ロボットでは、従来から、エンドエフェクタを強制的に水冷することが行われてきた。
【0008】
そこで、本願の発明者らは、従来、エンドエフェクタを冷却するために設けられている媒体系統を利用して、ロボットアームの関節機構の温度調節を行うことに想到した。しかし、上記特許文献1の技術に倣って、負荷の最も大きい関節機構に対し媒体源から供給される温調媒体を真っ先に供給するように媒体系統を構成すると、特に、冷却時にはエンドエフェクタの温度が不安定となるとおそれがある。
【0009】
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、多関節型ロボットにおいて、エンドエフェクタ及びロボットアームを効率的に温度調節する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様に係る多関節型ロボットは、
関節機構を介して直列的に連結された複数のリンクを有し、前記関節機構がモータ及び前記モータの回転駆動力を減速しながら対応するリンクへ伝達するギヤ式減速装置を含む多関節型のロボットアームと、
前記ロボットアームの手先部に装着されたエンドエフェクタと、
前記ロボットアーム及びエンドエフェクタの動作を制御するコントローラと、
前記エンドエフェクタに設けられ且つ内部に媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材、前記ロボットアームの前記関節機構の少なくとも1つに対し設けられ且つ前記媒体の流路を有する関節機構温調用部材、及び、媒体配管を有し、前記エンドエフェクタ温調用部材が前記関節機構温調用部材よりも前記媒体の流れの上流側に位置する媒体系統が形成された温調機構とを、備え
前記関節機構温調用部材が、前記モータの出力軸が挿通される貫通口を有し、前記モータと前記減速装置のうち少なくとも一方と接触するように、前記モータと前記減速装置の間に配置されることを特徴としている。
また、本発明の別の一態様に係る多関節型ロボットは、
関節機構を介して直列的に連結された複数のリンクを有し、前記関節機構がモータ及び前記モータの回転駆動力を減速しながら対応するリンクへ伝達するギヤ式減速装置を含む多関節型のロボットアームと、
前記ロボットアームの手先部に装着されたエンドエフェクタと、
前記ロボットアーム及びエンドエフェクタの動作を制御するコントローラと、
前記エンドエフェクタに設けられ且つ内部に温調用の媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材、前記ロボットアームの前記関節機構の少なくとも1つに対し設けられ且つ前記媒体の流路を有する関節機構温調用部材、及び、媒体配管を有し、前記エンドエフェクタ温調用部材が前記関節機構温調用部材よりも前記媒体の流れの上流側に位置する媒体系統が形成された温調機構と、
前記関節機構の温度を検出する温度センサとを、備え、
前記温調機構は、前記関節機構温調用部材への前記媒体の流入と遮断を切り替える切替装置と、当該関節機構温調用部材をバイパスして前記媒体を前記媒体系統の下流側へ流すバイパス管と、前記温度センサの検出値に基づいて前記関節機構の温度を監視する温度監視装置とを更に有し、
前記温度監視装置は、前記関節機構の温度が所定の閾値を超えると、当該関節機構を温調する前記関節機構温調用部材に前記媒体が流れるように、当該関節機構温調用部材に対応する前記切替装置を動作させることを特徴としている。
また、本発明の更に別の一態様に係る多関節型ロボットは、
関節機構を介して直列的に連結された複数のリンクを有し、前記関節機構がモータ及び前記モータの回転駆動力を減速しながら対応するリンクへ伝達するギヤ式減速装置を含む多関節型のロボットアームと、
前記ロボットアームの手先部に装着されたエンドエフェクタと、
前記ロボットアーム及びエンドエフェクタの動作を制御するコントローラと、
前記エンドエフェクタに設けられ且つ内部に温調用の媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材、前記ロボットアームの前記関節機構の少なくとも1つに対し設けられ且つ前記媒体の流路を有する関節機構温調用部材、及び、媒体配管を有し、前記エンドエフェクタ温調用部材が前記関節機構温調用部材よりも前記媒体の流れの上流側に位置する媒体系統が形成された温調機構とを、備え、
前記媒体系統は循環流路であって、
前記コントローラは、筐体、及び前記筐体を強制排気するファンを有し、
前記温調機構が、前記媒体系統と連通されて前記媒体を貯留するタンクと、前記タンクから前記媒体系統へ前記媒体を圧送するポンプと、前記コントローラに設けられ且つ前記媒体の流路を有するコントローラ温調用部材と、前記コントローラの前記ファンからの送風を利用して前記媒体を放熱させる放熱用部材とを、更に有することを特徴としている。
【0011】
上記構成の多関節型ロボットでは、エンドエフェクタ温調用部材に優先的に媒体が供給されることから、エンドエフェクタを流れた後の媒体が、ロボットアームの関節機構を流れることとなる。そして、冷却時には、エンドエフェクタの性能や動作に影響を与えることなく、ロボットアームの関節機構も併せて冷却することができ、エンドエフェクタ及びロボットアームの発熱部を効率的に冷却することができる。また、暖機時には、エンドエフェクタやロボットアームの関節機構を動作させることなく、それらを運転に適した温度まで昇温することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、多関節型ロボットにおいて、エンドエフェクタ及びロボットアームを効率的に温調する技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1図1は、本発明の一実施形態に係る多関節型ロボットの構成を示す概略図である。
図2図2は、多関節型ロボットの制御系統の構成を示す図である。
図3図3は、第2関節機構の構成を示す図である。
図4図4は、温調機構の構成を示す図である。
図5図5は、変形例1に係る温調機構の構成を示す図である。
図6図6は、変形例2に係る温調機構の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る多関節型ロボット1の構成を示す概略図であり、図2は、多関節型ロボット1の制御系統の構成を示す図である。なお、以下では、多関節型ロボット(以下、「ロボット1」と称する)の一例として、6軸の垂直多関節型ロボットを用いて説明するが、本発明は垂直多関節型と水平多関節型とを問わず、また、軸数を問わず、多関節型ロボットに広く適用することができる。
【0015】
図1及び図2に示すように、本実施形態に係るロボット1は、ベース2と、このベース2に支持されたロボットアーム(以下、「アーム3」と称する)と、アーム3の手先部に装着されたエンドエフェクタ4と、ロボット1の動作を司るコントローラ5とを備えている。更に、ロボット1は、アーム3及びエンドエフェクタ4の温度を調節する温調機構6(図4、参照)を備えている。
【0016】
〔アーム3〕
アーム3は、関節機構JT1〜6を介して直列的に連結された6本のリンクL1〜6を備えている。第1リンクL1の基端部は、第1関節機構JT1を介して、ベース2に支持されている。第1関節機構JT1は、ベース2に対し第1リンクL1を旋回させる。第1リンクL1の先端部と第2リンクL2の基端部は、第2関節機構JT2を介して連結されている。第2関節機構JT2は、第1リンクL1に対し第2リンクL2を曲げ回転させる。第2リンクL2の先端部と第3リンクL3の基端部とは、第3関節機構JT3を介して連結されている。第3関節機構JT3は、第2リンクL2に対し第3リンクL3を曲げ回転させる。
【0017】
第3リンクL3の先端部と第4リンクL4の基端部は、第4関節機構JT4を介して連結されている。第4関節機構JT4は、第3リンクL3に対し第4リンクL4をねじり回転させる。第4リンクL4の先端部と第5リンクL5の基端部とは、第5関節機構JT5を介して連結されている。第5関節機構JT5は、第4リンクL4に対し第5リンクL5を曲げ回転させる。第5リンクL5の先端部と第6リンクL6の基端部は、第6関節機構JT6を介して連結されている。第6関節機構JT6は、第5リンクL5に対し第6リンクL6をねじり回転させる。
【0018】
各関節機構JT1〜6は、実質的に対応する構成を備えている。即ち、各関節機構JT1〜6は、リンク同士を回転可能に連結する回転継手(図示略)と、駆動源であるモータM1〜6と、モータM1〜6の出力軸に連結されたギヤ式の減速装置R1〜6とを含んでいる。減速装置R1〜6は、モータM1〜6の回転駆動力を減速しながら対応するリンクL1〜6へ伝達する。モータM1〜6には、その出力軸の回転変位を検出するロータリエンコーダE1〜6が設けられている。なお、モータM1〜6、減速装置R1〜6、ロータリエンコーダE1〜6の参照符号は、数字部分が対応する関節機構JT1〜6を表している。また、関節機構JT1〜6、モータM1〜6、減速装置R1〜6、ロータリエンコーダE1〜6の参照符号は、関節機構を特定しない場合には、数字部分を省略してアルファベット部分で示すことがある。
【0019】
本実施形態において、第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3に、それらの関節機構を温調するための関節機構温調用部材62が設けられている。関節機構温調用部材62は、内部に媒体の流路が形成された熱伝導性の高い金属製のブロックである。但し、ロボット1の作業の内容によって負荷の大きい関節機構が異なることから、関節機構温調用部材62は、第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3以外の関節機構JTに設けられていてもよいし、全ての関節機構JT1〜6に設けられていてもよい。
【0020】
図3は、第2関節機構JT2の構成を示す概略図である。例えば、図3に示すように、第2関節機構JT2では、第1リンクL1の先端部の一側に、関節機構温調用部材62を介してモータM2が取り付けられており、第1リンクL1の先端部の他側に減速装置R2が取り付けられている。つまり、関節機構温調用部材62は、モータM2と減速装置R2の間に配置され、モータM2と接触している。本実施形態では、モータM2がロボット1の本体部分(即ち、ベース2、アーム3、及びエンドエフェクタ4)の外側に存在し、減速装置R2がロボット1の本体部分の内側に存在している。
【0021】
関節機構温調用部材62には、モータM2の出力軸が挿通される貫通口62aが設けられている。また、関節機構温調用部材62には、モータM2のフランジのボルト孔と対応する位置に、取付用貫通孔(図示略)が設けられている。モータM2の出力軸は、関節機構温調用部材62の貫通口62a及び第1リンクL1の先端部を貫通して、減速装置R2に挿入されている。そして、モータM2のフランジのボルト孔と、関節機構温調用部材62の取付用貫通孔とに、ボルトが挿通され、このボルトによってモータM2のフランジ及び関節機構温調用部材62が第1リンクL1と締結されている。
【0022】
上記のように、関節機構温調用部材62を備えた関節機構JTでは、関節機構温調用部材62を通過する媒体によって、関節機構温調用部材62と接触しているモータM、及び、関節機構温調用部材62と近接している減速装置Rの熱が奪われる。なお、第2関節機構JT2では、モータM2と関節機構温調用部材62とが接触し、減速装置R2はリンクL1を間に挟んで関節機構温調用部材62と近接しているが、減速装置Rと関節機構温調用部材62とが接触し、モータMが関節機構温調用部材62と近接していてもよい。
【0023】
〔エンドエフェクタ4〕
図1及び図2に戻って、アーム3の第6リンクL6の先端部にはエンドエフェクタ4が装着されている。本実施形態に係るエンドエフェクタ4はスポット溶接ガンであるが、エンドエフェクタ4はこれに限定されず、強制冷却が必要な被冷却部40を有するものであればよい。このような被冷却部40を有するエンドエフェクタ4には、例えば、レーザー溶接ガン、パレタイズ用チャックなどがある。
【0024】
エンドエフェクタ4には、被冷却部40を冷却するためのエンドエフェクタ温調用部材41が設けられている。エンドエフェクタ温調用部材41には、媒体の流路が形成されている。エンドエフェクタ温調用部材41は、被冷却部40と一体であってもよい。また、エンドエフェクタ温調用部材41は、被冷却部40と接触又は近接して設けられた別部材であってもよい。なお、被冷却部40に「近接して」とは、被冷却部40の周囲であって被冷却部40の熱を奪える程度の範囲内に配置されていることをいう。
【0025】
なお、一般的なスポット溶接ガンには、溶接アームの先端部に設けられた溶接チップを冷却するための冷媒通路が設けられている。本実施形態に係るエンドエフェクタ温調用部材41は、溶接アームの先端部に設けられた溶接チップを冷却するための媒体通路を形成する溶接アーム本体や配管などが含まれている。
【0026】
〔コントローラ5〕
コントローラ5は、いわゆるコンピュータであって、CPU等の演算処理部(プロセッサ)、ROM、RAM等の記憶部を有している(いずれも図示せず)。記憶部には、演算処理部が実行するプログラム、各種固定データ等が記憶されている。演算処理部は、外部装置とのデータ送受信を行う。また、演算処理部は、各種センサからの検出信号の入力や各制御対象への制御信号の出力を行う。コントローラ5では、記憶部に記憶されたプログラム等のソフトウェアを演算処理部が読み出して実行することにより、ロボット1の動作を制御するための処理が行われる。なお、コントローラ5は単一のコンピュータによる集中制御により各処理を実行してもよいし、複数のコンピュータの協働による分散制御により各処理を実行してもよい。また、コントローラ5は、マイクロコントローラ、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等から構成されていてもよい。
【0027】
コントローラ5は、ロータリエンコーダE1〜6で検出されたモータM1〜6の回転変位と、記憶部に予め記憶された教示点データとに基づいて、所定の制御時間後の目標ポーズを演算する。そして、コントローラ5は、所定の制御時間後にアーム3が目標ポーズとなるように、モータM1〜6に対して駆動電力を供給する。
【0028】
コントローラ5の筐体51には、内部を強制排気するための排気ファン52が設けられている。また、筐体51には、コントローラ5を冷却する媒体の流路が形成されたコントローラ温調用部材53が設けられている。コントローラ温調用部材53は、筐体51に一体に設けられていてもよい。また、コントローラ温調用部材53は、筐体51内において、コントローラ5の発熱部に接触又は近接して設けられていてもよい。
【0029】
〔温調機構6〕
図4は、温調機構6の構成を示す図である。図4に示すように、温調機構6は、前述のエンドエフェクタ温調用部材41、関節機構温調用部材62、コントローラ温調用部材53、及び媒体配管68などで構成されている。温調機構6には、媒体源67から供給される温調用の媒体が、エンドエフェクタ温調用部材41、関節機構温調用部材62、及び、コントローラ温調用部材53をこの順番で通過する媒体系統60が形成されている。なお、温度調節用の媒体として、水や油などの液体や、所定温度(例えば、30°)に調温された気体が用いられてよい。本実施形態において、媒体源67は、水道であり、媒体は水道水である。
【0030】
媒体系統60において、エンドエフェクタ温調用部材41の媒体の流れの上流側と下流側には、エンドエフェクタ温調用部材41への媒体の流入(オン)と遮断(オフ)を切り替える切替装置43が設けられている。
【0031】
更に、媒体系統60には、エンドエフェクタ温調用部材41をバイパスして媒体を下流側へ流すバイパス路44が設けられている。バイパス路44は、例えば、バイパス管441によって形成されていてよい。切替装置43は、例えば、媒体の流路を切り替える電磁弁であって、切替装置43がオンのときに媒体がバイパス路44を流れずにエンドエフェクタ温調用部材41へ流れ、切替装置43がオンのときに媒体がエンドエフェクタ温調用部材41へ流れずにバイパス路44へ流れるように流路を切り替える。切替装置43の動作は、温度監視装置65によって制御される。
【0032】
媒体系統60において、各関節機構温調用部材62の媒体の流れの上流側と下流側には、関節機構温調用部材62への媒体の流入(オン)と遮断(オフ)を切り替える切替装置63が設けられている。
【0033】
更に、媒体系統60には、関節機構温調用部材62をバイパスして媒体を下流側へ流すバイパス路64が設けられている。バイパス路64は、例えば、バイパス管641によって形成されていてよい。切替装置63は、例えば、媒体の流路を切り替える電磁弁であって、切替装置63がオンのときに媒体がバイパス路64を流れずに関節機構温調用部材62へ流れ、切替装置63がオフのときに媒体が関節機構温調用部材62を流れずにバイパス路64へ流れるように流路を切り替える。
【0034】
切替装置63の動作は、温度監視装置65によって、温度センサ66によって検出された関節機構JTの温度に基づいて制御される。なお、図4において温度監視装置65はコントローラ5から独立して表示されているが、温度監視装置65はコントローラ5の機能のうちの一つとして構成されていてもよい。
【0035】
本実施形態に係るロボット1では、関節機構JTの温度を検出する温度センサ66が、少なくとも第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3に設けられている。温度センサ66は、関節機構JTのうち特に発熱部であるモータMや減速装置Rの温度を検出する温度検出手段であることが望ましい。本実施形態では、温度センサ66として、モータMの出力軸の回転変位を検出するロータリエンコーダEの内蔵温度センサを用いている。但し、モータMの温度を直接的又は間接的に検出するための温度センサをロータリエンコーダEの内蔵温度センサとは別に設けて、それを温度センサ66として用いてもよい。温度センサ66は、その検出信号を温度監視装置65へ送信可能なように、温度監視装置65と通信可能に接続されている。
【0036】
ここで、上記構成の温調機構6の動作について説明する。
【0037】
ロボット1の運転を開始する際に、温度監視装置65は、第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3の温度を検出する。そして、温度監視装置65は、第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3の温度が所定の下側閾値よりも低い場合は、作業を開始する前に暖機を行う。具体的には、温度監視装置65は、切替装置43,63をオンにして、エンドエフェクタ温調用部材41及び関節機構温調用部材62を冷媒が通るように、媒体系統60に媒体を流す。温度監視装置65は、暖機中に第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3の温度を監視し、第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3の温度が所定の下側閾値となれば暖機を終了する。
【0038】
なお、上記暖機において、エンドエフェクタ4が暖機を必要としない場合には、切替装置43をオフにして、暖機中に、媒体がエンドエフェクタ温調用部材41を流れない(即ち、エンドエフェクタ温調用部材41をバイパスする)ようにしてもよい。
【0039】
ロボット1の運転中(作業中、作業待機中)は、媒体系統60を媒体が常時流れている。定常状態においては、切替装置43は(即ち、媒体の流入)となっており、媒体はエンドエフェクタ温調用部材41を流れる。また、切替装置63はオフ(即ち、媒体の遮断)となっており、媒体は関節機構温調用部材62には流れずにバイパス路64を通る。つまり、定常状態では、媒体源67から媒体系統60へ供給された媒体は、エンドエフェクタ温調用部材41及びコントローラ温調用部材53をこの順に流れて排水され、エンドエフェクタ4及びコントローラ5が冷却される。
【0040】
第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3の温度は、温度監視装置65によって監視されている。ロボット1が作業を継続していくうちに、温度センサ66で検出された関節機構JTの温度が所定の上側閾値を超えると、温度監視装置65は、その関節機構JTと対応する切替装置63をオフからオンへ切り替える。切替装置63がオン(即ち、媒体の流入)の状態では、媒体が関節機構温調用部材62を通る。また、温度監視装置65は、温度センサ66によって検出された関節機構JTの温度が所定の上側閾値を超えた状態から上側閾値以下となると、その関節機構JTと対応する切替装置63をオンからオフへ切り替える。
【0041】
上側閾値は、モータMの温度が所定の推奨温度範囲内に収まり且つ減速装置Rの温度が所定の推奨温度範囲内に収まるような値を実験又はシミュレーション等で求めたものが利用される。上側閾値及び下側閾値は、予め温度監視装置65に記憶されていてよい。
【0042】
なお、第2関節機構JT2の関節機構温調用部材62のための切替装置63と、第3関節機構JT3の関節機構温調用部材62のための切替装置63とは、独立して制御される。つまり、ロボット1の作業内容によっては、第2関節機構JT2及び第3関節機構JT3のうち一方のみの負荷が高くなることがあり、この場合に、その一方のみの関節機構温調用部材62に媒体が流れる状態が生じ得る。
【0043】
以上に説明したように、本実施形態のロボット1は、関節機構JT1〜6を介して直列的に連結された複数のリンクL1〜6を有し、関節機構JT1〜6がモータM1〜6及びモータM1〜6の回転駆動力を減速しながら対応するリンクL1〜6へ伝達するギヤ式減速装置R1〜6を含む多関節型のアーム3と、アーム3の手先部に装着されたエンドエフェクタ4と、アーム3及びエンドエフェクタ4の動作を制御するコントローラ5と、温調機構6とを備えている。そして、温調機構6が、エンドエフェクタ4に設けられ且つ内部に媒体の流路を有するエンドエフェクタ温調用部材41、アーム3の関節機構JT1〜6の少なくとも1つに対し設けられ且つ媒体の流路を有する関節機構温調用部材62、及び、媒体配管68を有し、エンドエフェクタ温調用部材41が関節機構温調用部材62よりも媒体の流れの上流側に位置する媒体系統60が形成されていることを特徴としている。
【0044】
上記構成のロボット1では、冷却時には、他の温調用部材に優先してエンドエフェクタ温調用部材41に媒体が供給され、エンドエフェクタ温調用部材41からの排水経路に関節機構温調用部材62が設けられている。つまり、エンドエフェクタ4の冷却に利用された後の媒体でアーム3の関節機構JT1〜6が冷却される。よって、エンドエフェクタ4の性能や動作に影響を与えることなく、エンドエフェクタ4とアーム3の関節機構JT1〜6とを併せて効率的に冷却することができる。また、暖機時には、エンドエフェクタ4とアーム3の関節機構JT1〜6に設けられた関節機構温調用部材62に媒体が流れ、それらを温めることができる。このように、エンドエフェクタ4の冷却のための機構を利用して、アーム3の関節機構JT1〜6も併せて温度調節することができる。
【0045】
そして、上記実施形態のように、温調機構6によって関節機構JTが冷却されることにより、冷却しない場合と比較して、モータMの駆動のデューティを増やしたり、モータMの加速度を高めたりすることができる。これにより、関節機構JTに含まれるモータMの出力を維持しつつ容量を下げたり、モータMの回転駆動力を補助する液圧シリンダを省略したりすることが可能となる。また、温調機構6によって関節機構JTが暖機されることにより、モータMを駆動することなく、関節機構JTを温めることができる。
【0046】
また、本実施形態に係るロボット1では、関節機構温調用部材62が、モータMの出力軸の挿通される貫通口62aを有し、モータMと減速装置Rのうち少なくとも一方と接触するように、モータMと減速装置Rの間に配置されている。
【0047】
このように、モータMと減速装置Rとの間に関節機構温調用部材62が設けられているので、関節機構温調用部材62によってモータM及び減速装置Rを温調することができる。更に、関節機構温調用部材62がモータMや減速装置Rの周囲に設けられる場合と比較して、ロボット1全体をコンパクトに構成することができる。
【0048】
また、本実施形態に係るロボット1は、関節機構JT1〜6の温度を検出する温度センサ66を備えており、温調機構6は、関節機構温調用部材62への媒体の流入と遮断を切り替える切替装置63と、当該関節機構温調用部材62をバイパスして媒体を媒体系統60の下流側へ流すバイパス管641と、温度センサ66の検出値に基づいて関節機構JT1〜6の温度を監視する温度監視装置65とを更に有している。そして、温度監視装置65は、関節機構JT1〜6の温度が所定の閾値(上側閾値)を超えると、当該関節機構JT1〜6を温調する関節機構温調用部材62に媒体が流れるように、当該関節機構温調用部材62に対応する切替装置63を動作させる。
【0049】
これにより、温度が所定の閾値(上側閾値)を超えた関節機構JT1〜6の関節機構温調用部材62に選択的に媒体を流すことができる。このように冷却の対象が絞られることにより、冷却が必要とされる関節機構JTを効果的に冷却することができる。
【0050】
また、本実施形態において、上記温度センサ66が、モータMの回転変位を検出するロータリエンコーダEの内蔵温度センサである。
【0051】
このように、従来、関節機構JTに備わっている温度センサを温調機構6に利用することができ、部品点数の増加を抑えることができる。また、ロータリエンコーダEは、モータMや減速装置Rと直結されているので、ロータリエンコーダEの温度とモータMや減速装置Rなどの発熱部との温度との相関関係を容易に求めることができる。
【0052】
また、本実施形態に係るロボット1において、温調機構6は、コントローラ5に設けられ且つ媒体の流路を有するコントローラ温調用部材53を更に有している。なお、本実施形態においては、コントローラ温調用部材53は媒体系統60において関節機構温調用部材62の下流側に配置されているが、エンドエフェクタ温調用部材41の上流側に配置されていてもよい。また、コントローラ5がロボット1の本体部分から離れて設置されている場合には、媒体系統60からコントローラ温調用部材53が外されていてもよい。
【0053】
上記のように、エンドエフェクタ4やアーム3の関節機構JTを温調するための媒体が流れる媒体系統60を利用して、コントローラ5も併せて冷却することができる。一般に、コントローラ5の冷却は排気ファン52に頼っているが、水冷が付加されることで、コントローラ5からの排熱を抑え、環境温度の上昇を抑えることができる。
【0054】
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の精神を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記のロボット1の温調機構6の構成は、例えば、以下のように変更することができる。
【0055】
〔変形例1〕
変形例1に係る温調機構6Aでは、媒体系統60が循環流路に形成されている。図5は、変形例1に係る循環型の媒体系統60を備えた温調機構6Aの構成を示す図である。なお、図5では、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0056】
図5に示すように、変形例1に係る温調機構6Aは、媒体系統60の上流側端部及び下流側端部と連通された媒体タンク71と、媒体タンク71に貯留された媒体を媒体系統60へ圧送するポンプ72とを備えている。このように媒体系統60を循環型とすることにより、ロボット1の設置場所へ外部から給水管及び排水管を敷設することなく、ロボット1に温調機構6Aを備えることができる。
【0057】
更に、変形例1に係る温調機構6Aは、コントローラ5の排気ファン52からの送風を利用して媒体を放熱させる放熱用部材73を備えている。放熱用部材73は、媒体系統60においてエンドエフェクタ温調用部材41よりも媒体の流れの上流側に配置されている。これにより、既存の排気ファン52を利用して、エンドエフェクタ温調用部材41へ送られる媒体の温度を低下させることができる。
【0058】
〔変形例2〕
変形例2に係る温調機構6Bでは、媒体系統60が循環流路に形成されている。図6は、変形例2に係る循環型の媒体系統60を備えた温調機構6Bの構成を示す図である。なお、図6では、前述の実施形態と同一又は類似の部材には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
【0059】
図6に示すように、変形例2に係る温調機構6Bは、前述の変形例1に係る温調機構6Aと同様に、媒体タンク71とポンプ72とを備えている。但し、媒体タンク71は、ロボット1のベース2内に配置されており、ベース2には内部を強制排気する排気ファン22が設けられている点で、変形例1に係る温調機構6Aと相違する。更に、変形例2に係る温調機構6Bでは、媒体系統60はエンドエフェクタ温調用部材41、及び関節機構温調用部材62を通るが、コントローラ温調用部材53は媒体系統60から外されている。
【0060】
上記構成の温調機構6Bでは、媒体タンク71及びポンプ72がベース2内に配置されることで、ロボット1のデッドスペースを有効に利用することができ、また、温調機構6Bを含むロボット1をコンパクトに構成することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 :多関節型ロボット
2 :ベース
3 :アーム
4 :エンドエフェクタ
5 :コントローラ
6,6A,6B :温調機構
22 :排気ファン
40 :被冷却部
41 :エンドエフェクタ温調用部材
43 :切替装置
44 :バイパス路
441 :バイパス管
51 :筐体
52 :排気ファン
53 :コントローラ温調用部材
60 :媒体系統
62 :関節機構温調用部材
63 :切替装置
64 :バイパス路
641 :バイパス管
65 :温度監視装置
66 :温度センサ
67 :媒体源
68 :媒体配管
71 :媒体タンク
72 :ポンプ
73 :放熱用部材
E,E1〜6 :ロータリエンコーダ
JT,JT1〜6 :関節機構
L1〜6 :リンク
M,M1〜6 :モータ
R,R1〜6 :減速装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6