(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
所定の作業を実施する際に利用される所定の対象に関する利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理するための、制御部と記憶部を備える情報処理装置で実行される利用内容管理方法であって、
前記記憶部には、
前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための受注識別データと当該受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容とを含む受注データテーブル
が格納されており、
前記制御部で実行される、
前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データを生成し、当該生成した予約識別データと前記受注データテーブルに含まれる受注識別データと前記所定の対象に関する利用予約内容とを含む予約データテーブルを作成し、当該作成した予約データテーブルを前記記憶部に格納する予約登録ステップと、
前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データを生成し、当該生成した実績識別データと前記予約データテーブルに含まれる予約識別データと前記予約データテーブルに含まれる受注識別データと前記利用実績内容とを含む実績データテーブルを作成し、当該作成した実績データテーブルを前記記憶部に格納する実績登録ステップと、
を含むこと、
を特徴とする利用内容管理方法。
所定の作業を実施する際に利用される所定の対象に関する利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理するための、制御部と記憶部を備える情報処理装置に実行させるための利用内容管理プログラムであって、
前記記憶部には、
前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための受注識別データと当該受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容とを含む受注データテーブル
が格納されており、
前記制御部に実行させるための、
前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データを生成し、当該生成した予約識別データと前記受注データテーブルに含まれる受注識別データと前記所定の対象に関する利用予約内容とを含む予約データテーブルを作成し、当該作成した予約データテーブルを前記記憶部に格納する予約登録ステップと、
前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データを生成し、当該生成した実績識別データと前記予約データテーブルに含まれる予約識別データと前記予約データテーブルに含まれる受注識別データと前記利用実績内容とを含む実績データテーブルを作成し、当該作成した実績データテーブルを前記記憶部に格納する実績登録ステップと、
を含むこと、
を特徴とする利用内容管理プログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、映像制作業界等の分野においては、例えば、映像制作に必要な機材が完備されている編集室等に関する利用予定内容(利用予定日時、利用予定部屋、利用予定スタッフ等)は、通常、利用実績内容(作業した日時、作業した部屋、作業したスタッフ等)とは紐付けて管理されておらず、前記利用予定内容は、システム上で管理するのではなく、紙面やエクセル等により別途管理していた。
【0005】
しかしながら、この方法では、前記利用実績内容はシステム上で管理し、一方、前記利用予定内容は別途システム外で管理する必要があるため、二重管理の労力を要していた。また、システム外で別途管理する前記利用予定内容を、前記利用実績内容として反映する際に漏れが生じてしまい、結果として、請求漏れが生じてしまうこともあった。
【0006】
このため、前記利用予定内容と前記利用実績内容を紐付けて管理することが、映像制作業界等において課題となっていたが、同業界の性質上、前記利用予定内容は、作業が実施される直前まで変動する(例えば、スタッフの人数が直前で変わる等)ことが度々あるため、前記利用予定内容と前記利用実績内容を紐付けて管理することは困難であった。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理できる利用内容管理装置、利用内容管理方法および利用内容管理プログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る利用内容管理装置は、所定の作業を実施する際に利用される所定の対象に関する利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理するための、制御部と記憶部を備える利用内容管理装置であって、前記記憶部には、前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための受注識別データと当該受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容とを含む受注データテーブルが格納されており、前記制御部は、前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データを生成し、当該生成した予約識別データと前記受注データテーブルに含まれる受注識別データと前記所定の対象に関する利用予約内容とを含む予約データテーブルを作成し、当該作成した予約データテーブルを前記記憶部に格納する予約登録手段と、前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データを生成し、当該生成した実績識別データと前記予約データテーブルに含まれる予約識別データと前記予約データテーブルに含まれる受注識別データと前記利用実績内容とを含む実績データテーブルを作成し、当該作成した実績データテーブルを前記記憶部に格納する実績登録手段と、を備えること、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る利用内容管理方法は、所定の作業を実施する際に利用される所定の対象に関する利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理するための、制御部と記憶部を備える情報処理装置で実行される利用内容管理方法であって、前記記憶部には、前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための受注識別データと当該受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容とを含む受注データテーブルが格納されており、前記制御部で実行される、前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データを生成し、当該生成した予約識別データと前記受注データテーブルに含まれる受注識別データと前記所定の対象に関する利用予約内容とを含む予約データテーブルを作成し、当該作成した予約データテーブルを前記記憶部に格納する予約登録ステップと、前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データを生成し、当該生成した実績識別データと前記予約データテーブルに含まれる予約識別データと前記予約データテーブルに含まれる受注識別データと前記利用実績内容とを含む実績データテーブルを作成し、当該作成した実績データテーブルを前記記憶部に格納する実績登録ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る利用内容管理プログラムは、所定の作業を実施する際に利用される所定の対象に関する利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理するための、制御部と記憶部を備える情報処理装置に実行させるための利用内容管理プログラムであって、前記記憶部には、前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための受注識別データと当該受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容とを含む受注データテーブルが格納されており、前記制御部に実行させるための、前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データを生成し、当該生成した予約識別データと前記受注データテーブルに含まれる受注識別データと前記所定の対象に関する利用予約内容とを含む予約データテーブルを作成し、当該作成した予約データテーブルを前記記憶部に格納する予約登録ステップと、前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データを生成し、当該生成した実績識別データと前記予約データテーブルに含まれる予約識別データと前記予約データテーブルに含まれる受注識別データと前記利用実績内容とを含む実績データテーブルを作成し、当該作成した実績データテーブルを前記記憶部に格納する実績登録ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理できるという効果を奏する。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明に係る利用内容管理装置、利用内容管理方法および利用内容管理プログラムの実施形態を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施形態によりこの発明が限定されるものではない。
【0014】
[1.概要]
映像制作業界等の分野においては、案件発生(受注)時における機材(部屋)やスタッフの予約内容と、実績内容と、は切り離して管理することが多く、この結果、予約内容は別途紙面により管理して、システムとは別で二重管理しなければならないという問題があった。また、予約内容を実績内容として反映する際に漏れが生じ、結果として、請求漏れが生じてしまうという問題もあった。一方で、システム管理する上では、案件発生時における予約内容は暫定の情報であるため、作業の実施直前まで日時、機材、スタッフ等が変動するため、予約内容と実績内容を紐付けて管理することが困難であるという事情があった。
【0015】
そこで、本実施形態においては、映像制作業界を始め、機材(編集ルーム)、スタッフを予約し、機材、スタッフの実稼働時間に基づき売上・請求する業務を行っている業界等に向けて、以下の仕組みを提供する。すなわち、本実施形態においては、情報管理(予約管理)をするだけでなく、受注データ、原価予定データ、原価実績データ、売上データを紐付けて管理することを可能にした。本実施形態においては、流動的なスケジュールを管理するために、各データ中に案件Noを保持させることで、案件ごとの予約内容と実績内容を紐付けして、漏れなく一元管理できるようにした。以下、具体的な構成および動作について説明する。
【0016】
[2.構成]
本実施形態に係る利用内容管理装置100の構成について、
図1を用いて説明する。
図1は、利用内容管理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【0017】
利用内容管理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、利用内容管理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0018】
利用内容管理装置100は、
図1に示すように、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。利用内容管理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0019】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置および専用線等の有線または無線の通信回線を介して、利用内容管理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、利用内容管理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、後述する記憶部106に格納されるデータは、サーバ200に格納されてもよい。
【0020】
入出力インターフェース部108には、入力装置112および出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、およびマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114を、表示部としてのモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0021】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、およびファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および光ディスク等を用いることができる。
【0022】
記憶部106は、案件データ106aと、受注データテーブルとしてのオーダーデータ106bと、予約データテーブルとしての予約データ106cと、実績データテーブルとしての作業実績データ106dと、売上データ106eと、を備えている。これらのうち、案件データ106aおよび売上データ106eは、任意の構成要素であり、記憶部106に含まれていても含まれていなくてもよい。以下、各データが含む項目の内容について、
図2を用いて詳細に説明する。
【0023】
なお、以下の説明においては、各項目の後ろに示すかっこ内の表記は、各項目の具体例のことである。例えば、受注識別データ(案件No)と記載した場合には、受注識別データの具体例として、案件Noがあげられることを意味する。図には、具体例を示している。
【0024】
また、以下の説明においては、所定の作業(映像制作)を実施する際に利用される所定の対象(映像制作に必要な機材が完備されている編集ルーム)に関する利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理する場面を想定している。前記利用予定内容は、例えば、利用予定日時、利用予定部屋、利用予定スタッフ等を意味し、作業開始前に入力する内容である。なお、前記利用予定内容は、後述の利用希望内容と後述の利用予約内容を包含する概念である。これに対して、前記利用実績内容は、作業した日時、作業した部屋、作業したスタッフ等を意味し、作業終了後に入力する内容である。
【0025】
案件データ106aは、
図2に示すように、例えば、前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための、主キーとしての受注識別データ(案件No)、前記所定の作業に関する受注金額等を含む。なお、
図2において「PK」が付された項目は、主キーであることを意味する。
【0026】
オーダーデータ106bは、
図2に示すように、主キーとしての前記受注識別データ(案件No)と当該受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容(日時、機材(部屋)、スタッフ)とを含む。オーダーデータ106bは、更に、
図2に示すように、主キーとしてのオーダーNo等を含んでいてもよい。
【0027】
予約データ106cは、
図2に示すように、前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための、主キーとしての予約識別データ(作業予定No=予約No)とオーダーデータ106bに含まれる受注識別データ(案件No)と前記所定の対象に関する利用予約内容(日時、機材(部屋)、スタッフ)とを含む。予約データ106cは、更に、
図2に示すように、オーダーNo等を含んでいてもよい。
【0028】
作業実績データ106dは、
図2に示すように、前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための、主キーとしての実績識別データ(作業実績No)と予約データ106cに含まれる、主キーとしての予約識別データ(作業予定No)と予約データ106cに含まれる受注識別データ(案件No)と前記利用実績内容(日時、機材(部屋)、スタッフ)とを含む。
【0029】
売上データ106eは、
図2に示すように、例えば、主キーとしての売上No、前記受注識別データ(案件No)、前記所定の作業に関する売上金額等を含む。
【0030】
制御部102は、利用内容管理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0031】
制御部102は、機能概念的に、(1)前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データを生成し、当該生成した予約識別データと前記受注データテーブルに含まれる受注識別データと前記所定の対象に関する利用予約内容とを含む予約データテーブルを作成し、当該作成した予約データテーブルを前記記憶部に格納する予約登録手段としての予約登録部102aと、(2)前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データを生成し、当該生成した実績識別データと前記予約データテーブルに含まれる予約識別データと前記予約データテーブルに含まれる受注識別データと前記利用実績内容とを含む実績データテーブルを作成し、当該作成した実績データテーブルを前記記憶部に格納する実績登録手段としての実績登録部102bと、を備えている。なお、各部が実行する処理の詳細については、以下の[3.処理の具体例]で説明する。
【0032】
[3.処理の具体例]
以下、本実施形態に係る処理の具体例について、主に
図3を用いて説明する。本実施形態に係る処理は、
図3に示すように、(1)受注入力、(2)スケジュール入力、(3)作業実績入力、(4)売上入力、という4つの作業工程からなるため、以下、この順で項目立てて説明する。
【0033】
(1)受注入力
まず、映像制作会社等の担当者等(以下、単に「担当者」という。)により、案件受注後、
図3の案件データ106aに示すように、前記所定の対象の利用に関する受注を識別するための受注識別データ(案件No)と前記所定の作業に関する受注金額等とが入力される。このようにして作成された案件データ106aを、
図3に示す。
【0034】
また、担当者により、同時に、
図3のオーダーデータ106bに示すように、前記受注の際に得られた前記所定の対象に関する利用希望内容(日時、機材(部屋)、スタッフ)が入力される。本実施形態に係る利用内容管理装置100は、前記入力された利用希望内容に対して、
図3のオーダーデータ106bに示すように、前記受注識別データ(案件No)としてP1001を付与する。また、本実施形態に係る利用内容管理装置100は、前記入力された利用希望内容に対して、
図3のオーダーデータ106bに示すように、オーダーNoとして001〜002を付与してもよい。このようにして作成されたオーダーデータ106bを、
図3に示す。
【0035】
なお、
図3の「参考:受注・原価予定情報」に示すように、本実施形態に係る利用内容管理装置100は、作成されたオーダーデータ106bを参照して、原価予定額(700円)および粗利予定額(受注金額1,000円−原価予定額700円=300円)を算出することができる。
【0036】
(2)スケジュール入力
映像制作業界においては、利用希望内容(日時、機材(部屋)、スタッフ)は作業が実施される直前まで変動することが多い。この場合、担当者等により、前記(1)で作成されたオーダーデータ106bは、受注入力画面からコピーされて、スケジュール入力画面に貼り付けられる。そして、スケジュール入力画面上で直前のスケジュールに沿う様に編集されて、予約データ106cを作成する際の元データとなる。この元データの一例を、
図4に示す。
図4に太文字で示す箇所が、編集された箇所である。ここでいう編集とは、データの編集、追加、削除等を含む広い概念である。具体的な編集内容としては、
図4の1行目および2行目のレコード(レコードとは、横一行の情報を意味する。)に示すように、レコードにおける一部の情報が編集されてもよいし、または、
図4の3行目のレコードに示すように、新たなレコードが追加されてもよい。また、図示していないが、レコードにおける一部の情報が削除されてもよいし、レコード単位で削除されてもよい。
【0037】
続いて、予約登録部102aは、前記所定の対象の利用に関する予約を識別するための予約識別データ(予約No)を生成し、当該生成した予約識別データ(予約No)とオーダーデータ106bに含まれる受注識別データ(案件No)と前記所定の対象に関する利用予約内容(日時、機材(部屋)、スタッフ)とを含む予約データ106cを作成し、当該作成した予約データ106cを記憶部106に格納する。
【0038】
具体的には、予約登録部102aは、
図4に示す予約データ106cを作成する際の元データに含まれる各レコードに対して、前記予約識別データ(予約No)としてY0001〜Y0003を付与することにより、予約データ106cを作成し、当該作成した予約データ106cを記憶部106に格納する。このようにして作成された予約データ106cを、
図3に示す。
【0039】
なお、予約データ106cにおいては、レコードの追加・変更・削除が容易に行えるように、作業予定Noにより新たなレコードを管理できるようにしている。また、予約データ106cは案件Noを保持しており、その後の予定・実績管理で紐付けを行う。
【0040】
(3)作業事績入力
映像制作の作業終了後、担当者により、作業実績が入力される。ここで、作業予約内容と作業実績内容との間にズレが生じた場合、前記(2)で作成された予約データ106cは、スケジュール入力画面からコピーされて、作業実績入力画面に張り付けられる。そして、作業実績入力画面上で作業実績内容に沿う様に編集されて、作業実績データ106dを作成する際の元データとなる。この元データの一例を、
図5に示す。
図5に太文字で示す箇所が、編集された箇所である。なお、編集の定義については、前記(2)で述べた内容と同様とする。
【0041】
続いて、実績登録部102bは、前記所定の対象の利用に関する実績を識別するための実績識別データ(実績No)を生成し、当該生成した実績識別データ(実績No)と予約データ106cに含まれる予約識別データ(予約No)と予約データ106cに含まれる受注識別データ(案件No)と前記所定の対象に関する利用実績内容とを含む作業実績データ106dを作成し、当該作成した作業実績データ106dを記憶部106に格納する。
【0042】
具体的には、実績登録部102bは、
図5に示す作業実績データ106dを作成する際の元データに含まれる各レコードに対して、前記実績識別データ(実績No)としてZ0001〜Z0003を付与することにより、作業実績データ106dを作成し、当該作成した作業実績データ106dを記憶部106に格納する。このようにして作成された作業実績データ106dを、
図3に示す。
【0043】
(4)売上入力
最後に、担当者により、案件についての作業終了後、
図3の売上データ106eに示すように、売上Noと前記所定の作業に関する売上金額とが入力される。このようにして作成された売上データ106eを、
図3に示す。
【0044】
なお、
図3の「参考:売上・原価実績情報」に示すように、本実施形態に係る利用内容管理装置100は、作成された作業実績データ106dを参照して、原価実績額(1,200円)および粗利実績額(受注金額1,500円−原価実績額1,200円=300円)を算出することができる。
【0045】
このように、本実施形態に係る利用内容管理装置100によれば、利用予定内容(利用希望内容および利用予約内容)と利用実績内容を紐付けて管理できる。ここでいう紐付けとは、案件単位での大まかな紐付けのみならず、レコード単位での細かい紐付け、すなわち、例えば、
図3に示す予約データ106cにおける予約NoがY0002のレコードは、
図3に示す作業実績データ106dにおける実績NoがZ0002のレコードと紐付いているという様な紐付けも含む。
【0046】
また、本実施形態に係る利用内容管理装置100によれば、利用予定内容と利用実績内容を紐付けて管理できるため、例えば、利用予定内容を利用実績内容として反映する際に漏れが生じて結果として請求漏れが生じるというリスクもなくすことができる。
【0047】
そして、本実施形態に係る利用内容管理装置100によれば、各利用予定内容に対して予約Noを付与することにより、例えば、作業が実施される直前まで、利用予定内容の追加・変更・削除を容易に行うことができ、スケジュールが流動的に変化する業界に対しては特に有用な発明であるといえる。
【0048】
[4.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0049】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0050】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0051】
また、利用内容管理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0052】
例えば、利用内容管理装置100が備える処理機能、特に制御部102にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて利用内容管理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0053】
また、このコンピュータプログラムは、利用内容管理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0054】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム商品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto−Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu−ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。したがって、本明細書で説明したような処理又は処理方法を実行するためのプログラムを格納した記録媒体もまた本発明を構成することとなる。
【0055】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0056】
記憶部106に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、および、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、および、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0057】
また、利用内容管理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、利用内容管理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0058】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。