(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6853779
(24)【登録日】2021年3月16日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】親水性ナノ粒子を含む放射線硬化性組成物
(51)【国際特許分類】
H05B 33/04 20060101AFI20210322BHJP
H01L 23/29 20060101ALI20210322BHJP
H01L 23/31 20060101ALI20210322BHJP
H01L 51/50 20060101ALI20210322BHJP
H01L 27/32 20060101ALI20210322BHJP
G09F 9/30 20060101ALI20210322BHJP
H01L 31/048 20140101ALI20210322BHJP
H01L 51/05 20060101ALI20210322BHJP
H01L 51/30 20060101ALI20210322BHJP
C08F 20/10 20060101ALI20210322BHJP
G02F 1/1339 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
H05B33/04
H01L23/30 F
H05B33/14 A
H01L27/32
G09F9/30 365
H01L31/04 560
H01L29/28 100A
H01L29/28 280
C08F20/10
G02F1/1339
【請求項の数】19
【全頁数】23
(21)【出願番号】特願2017-531574(P2017-531574)
(86)(22)【出願日】2015年12月16日
(65)【公表番号】特表2018-510449(P2018-510449A)
(43)【公表日】2018年4月12日
(86)【国際出願番号】EP2015079913
(87)【国際公開番号】WO2016096937
(87)【国際公開日】20160623
【審査請求日】2018年12月13日
(31)【優先権主張番号】14198716.4
(32)【優先日】2014年12月18日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】390008981
【氏名又は名称】ビーエーエスエフ コーティングス ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング
【氏名又は名称原語表記】BASF Coatings GmbH
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】フランツ,リチャード
(72)【発明者】
【氏名】ザイラー,ベルンハルト
【審査官】
横川 美穂
(56)【参考文献】
【文献】
国際公開第2014/012931(WO,A1)
【文献】
特開2001−237064(JP,A)
【文献】
国際公開第2014/001005(WO,A1)
【文献】
特表2015−524494(JP,A)
【文献】
特表2015−529934(JP,A)
【文献】
特表2010−511267(JP,A)
【文献】
特開2006−272190(JP,A)
【文献】
特表2007−500759(JP,A)
【文献】
特表2012−528747(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0157656(US,A1)
【文献】
米国特許第05244707(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H05B 33/00−28
C08F 20/10
H01L 31/048
H01L 51/00−51/56
H01L 27/32
G09F 9/30
G02F 1/1339
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
湿気に敏感なデバイスの保護のためのバリアスタックにおける使用のための放射線硬化性組成物であって、硬化性材料及び親水性ナノ粒子を含み、親水性ナノ粒子の割合が硬化性材料の重量の0.01重量%乃至0.2重量%の範囲にあり、且つ
− 少なくとも1種のモノマー
− 少なくとも1種の放射線活性開始剤
を含む、
放射線硬化性組成物。
【請求項2】
親水性ナノ粒子の割合が、硬化性材料の重量の0.05重量%乃至0.2重量%の範囲にある、請求項1に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項3】
モノマーが単官能性及び/又は多官能性である、請求項1に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項4】
− 重合性材料の重量に対して0.05重量%乃至0.5重量%の比率の親水性ナノ粒子;
− 少なくとも1種の光開始剤;
− 成分A:2より高いclogPを有する、少なくとも1種のアクリラート又はメタクリラート成分;
− 成分B:20℃で40mPa・s未満の粘度を有する、少なくとも1種の単官能性アクリラート又はメタクリラート希釈剤成分;
− 成分C:3以上の官能性を有する、少なくとも1種のアクリラート又はメタクリラート成分
を含む、請求項1に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項5】
ポリブタジエンアクリラート若しくはメタクリラート、シリコーンアクリラート若しくはメタクリラート、又は2モルのエトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリラート、又はそれらの任意の混合物(それによって、そのような成分Dは、2つの(メタ)アクリラート官能性を示す)の少なくとも1つである成分Dをさらに含む、請求項4に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項6】
− 重合性材料の重量に対して0.05重量%乃至0.2重量%の比率の親水性ナノ粒子;
組成物の総重量に基づいて、
− 0.1乃至10重量%の光開始剤;
− 30乃至80重量%の成分A(2つの(メタ)アクリラート官能性を示す);
− 5乃至40重量%の単官能性(メタ)アクリラート希釈剤成分B;
− 5乃至30重量%の3以上の官能性を有する(メタ)アクリラート成分C;及び任意選択的に
− 0.1乃至30重量%の成分D
を含む、請求項4又は5に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項7】
− 重合性材料の重量に対して0.05重量%乃至0.1重量%の比率の親水性ナノ粒子;
組成物の総重量に基づいて、
− 0.1乃至5重量%の光開始剤;
− 40乃至70重量%の成分A(2つの(メタ)アクリラート官能性を示す);
− 10乃至30重量%の単官能性(メタ)アクリラート希釈剤成分B;
− 7乃至20重量%の3以上の官能性を有する(メタ)アクリラート成分C;及び任意選択的に
− 0.3乃至25重量%の成分D
を含む、請求項4又は5に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項8】
組成物の80重量%超が、760mmHgで180℃より高い沸点を有する成分であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項9】
溶媒を含有しないことを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか一項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項10】
親水性ナノ粒子が200nm未満の平均粒径を有する、請求項1乃至9のいずれか一項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項11】
親水性ナノ粒子がゼオライトを含む、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項12】
親水性ナノ粒子が、0乃至+0.5の範囲にあるn−オクタノールと水との間の分配係数の算出された対数を有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項13】
親水性ナノ粒子が、酸化カルシウム又は酸化バリウム又は酸化マグネシウム又はそれらの混合物である、請求項11に記載の放射線硬化性組成物。
【請求項14】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の放射線硬化性組成物を使用して有機層(12、24)を製造する方法であって、
− 組成物をリジット若しくはフレキシブル基板又は無機層と接触させること、任意選択的に該組成物を加熱すること、及び;
− 該組成物を放射線、好ましくは化学線で重合すること
を含む方法。
【請求項15】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の組成物から製造された有機層。
【請求項16】
層厚が1μm乃至100μmである、請求項15に記載の有機層。
【請求項17】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の放射線硬化性樹脂組成物の、感湿オプトエレクトロニクス素子又はデバイスを保護するためのバリアスタックの一部として有機層(12、24)を製造するための使用。
【請求項18】
請求項1乃至13のいずれか一項に記載の放射線硬化性樹脂組成物の、オプトエレクトロニクス素子又はデバイスを多重対構成で封入するための有機層(12、24)を製造するための使用。
【請求項19】
請求項15乃至16のいずれか一項に記載の有機層の、有機発光ダイオード、有機薄膜太陽電池、有機電界効果トランジスタ、フレキシブルエレクトロニクス、フレキシブル基板、電池、医療包装、食品包装及び液晶ディスプレイにおける使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、放射線硬化性組成物に関する。特に、本発明は、湿気に敏感なデバイスの保護のためのバリアスタックにおける使用のための親水性ナノ粒子を有する放射線硬化性組成物に関する。
【0002】
発明の背景
湿気は、有機発光ダイオード及び有機薄膜太陽電池のような感湿デバイスの性能に対して有害効果を有することが周知である。それ故、そのような敏感なデバイスを封入し、それらを湿気の浸透から保護するために、有機及び無機層を含むバリアスタックが使用される。
【0003】
EP2445029A1は、例えば有機発光ダイオード(OLED)中の有機光電デバイスのための多層状の保護層を開示している。OLED中のカソードは、通常、水に対するバリアとして作用する厚いアルミニウム層によって被覆される。しかしながら、そのようなアルミニウム層中のピンホール欠陥に起因して、水がカソード層中に浸透し、カソード−ポリマー界面でその金属を酸化して、デバイスの操作中のカソードからポリマーへの電子注入を妨げる。結果として、エレクトロルミネセンスの明視野に黒点が出現する。OLEDの表層に有機層を適用することによって、黒点の数は減少し得るが、依然としてかなりの数の黒点が経時的に出現し、これがデバイスの使用ひいてはその寿命に影響を及ぼす。この有機層が湿気吸収粒子を含有していれば、有機層中の湿気を結合するのに役立つ。上記特許出願の有機層中に使用されるような粒子の典型的な濃度は約5重量%である。
【0004】
高濃度の水吸収粒子が原因で、有機層の粒子の光散乱は、可視光で照射された場合にヘイズの生成を引き起こす。そのような層が、例えば、OLEDデバイス上ではあるが発光しない側にある限り、光散乱は問題ではない。一方、その層がOLEDの発光側にあれば、ヘイズは多くの場合に望ましくなく、ヘイズ発生を低下させる要求がある。
【0005】
US8044584B2は、有機エレクトロルミネセントデバイス並びに湿気吸収層の調製のための金属酸化物と金属塩の両方の粒子、結合剤及び分散剤を有する組成物を記載している。それは、金属酸化物及び/又は金属塩の濃度が結合剤の量に対して2重量%未満であるならば、湿気吸収能が減少することを教示している。その発明者らは、金属酸化物及び金属塩の粒子の平均粒径を100nm未満に低下させることによってヘイズを回避することを提案している。分散剤は、最終湿気吸収層中の粒子の凝集を回避するために組成物中に追加的に使用される。その小さい粒子サイズが原因で、可視光の散乱は起こらない。しかしながら、100nm未満の平均径を有する粒子の生産は困難であり、生産コストを増大させる。
【0006】
そのような層を使用してデバイスの光学性能を悪化させることなくバリア層の性能を改善する継続的な要請と共に、既存の問題を克服する改善された組成物を開発する必要がある。また、それが採用されているデバイスの電気光学性能を犠牲にすることなく有機層組成物の製造コストを低下させる継続的な要請もある。
【0007】
発明の概要
本発明の目的は、可視光に対してヘイズを引き起こさないが、特に感湿光電デバイスに対して、優れたバリア性能を提供するバリアスタックのための有機層を製造するための材料組成物を提供することである。
【0008】
したがって、本発明は、硬化性材料及び親水性ナノ粒子を含み、硬化性材料の重量に対する親水性ナノ粒子の比率が0.01重量%乃至0.9重量%の範囲にある放射線硬化性組成物を提供する。
【0009】
本発明の組成物は、好ましくは、感湿光電デバイスを保護するための、バリアスタックのための有機層を製造するための組成物である。
【0010】
ナノ粒子の親水性が原因で、湿気吸収能が改善される。材料の親水性を特徴付ける確立された方法は、例えば、“Experimental and computational approaches to estimate solubility and permeability in drug discovery and development settings”, C.A. Lipinski et. al., Advanced Drug Delivery Reviews 46 (2001) 3−26に記載されているような、分配係数の算出された対数(cLogP)である。好ましくは、本発明のナノ粒子は、0乃至+0.5の範囲にあるn−オクタノールと水との間のcLogP値を有する。この範囲内のナノ粒子が湿気の吸収にとりわけ効果的であることが見出されたのである。
【0011】
本発明に係る組成物は、極めて低い濃度の親水性ナノ粒子を含むが、そのような組成物から作られた有機層を含むバリアスタックは、驚くべきことに、類似した組成物から作られた有機層を有するが湿気吸収粒子を有さないスタックと比べて、強く改善されたバリア性能を示す。同時に、本発明に係る組成物から製造された有機層を有するバリアスタックは、ヘイズをほとんど示さない。本組成物から製造された有機層について0.2未満のヘイズ値が典型的である。
【0012】
親水性ナノ粒子は、金属、金属酸化物、半金属、半金属酸化物、金属炭化物、半金属炭化物、金属ハロゲン化物、金属塩、金属過塩素酸塩、金属窒化物、半金属窒化物、金属酸素窒化物、半金属酸素窒化物、金属酸素ホウ化物又は半金属酸素ホウ化物の粒子、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ及び活性炭のいずれかから選択することができる。これらは、有利には、金属酸化物の粒子、好ましくはアルカリ土類金属酸化物の粒子であり、好ましくは酸化カルシウム(CaO)又は酸化バリウム(BaO)又は酸化マグネシウム(MgO)である。組成物は、異なる種類のナノ粒子を含有することができる。
【0013】
ナノ粒子のサイズは、1乃至1000nmの間とすることができる。しかしながら、親水性ナノ粒子の平均粒径が300nm未満であることが好ましく、200nm未満であることがより好ましい。さらに、平均粒径が100nm乃至250nmの間であることが好ましく、150乃至200nmの間であることが最も好ましい。
【0014】
好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物は、硬化性材料の重量の0.05重量%乃至0.9重量%、より好ましくは0.05重量%乃至0.2重量%、最も好ましくは硬化性材料の重量の0.05重量%乃至0.1重量%の範囲にある親水性ナノ粒子を含む。
【0015】
硬化性材料は、モノマー、オリゴマー及び/又はポリマーを含むことができる。好ましくは、硬化性材料は、放射線照射によって重合又は架橋することができる。放射線硬化性組成物は、2以上のモノマー、オリゴマー及び/又はポリマーを含むことができる。硬化性材料は、水素、アクリラート、メタクリラート、ハロゲンアクリラート(フルオロアクリラート、クロロアクリラートなど);オキセタニル、マレインイミジル、アリル、アリルオキシ、ビニル、ビニルオキシ及びエポキシ基;好ましくはアクリラート、メタクリラート、ハロゲンアクリラート、オキセタニル、マレインイミジル、アリル、アリルオキシ、ビニル、ビニルオキシ及びエポキシ基;より好ましくはアクリラート又はメタクリラート基から独立に選択され得る単官能性基及び/又は多官能性基を有することができる。例えば、粘度、架橋度及び熱機械特性などの組成物の特性を制御するために、異なる硬化性材料の混合物を使用することができる。硬化性材料の濃度は、典型的には、組成物の総重量の1重量%乃至99重量%の範囲にある。硬化性材料は、単独で又は他の化合物との混合物で又は重合されたとき、メソフェーズ挙動を示すことができる。
【0016】
アクリラート又はメタクリラート又はそれらの任意の混合物を含む放射線硬化性組成物は、高い疎水性を有し得るアクリラート若しくはメタクリラート成分、及び/又は単官能性アクリラート若しくはメタクリラート成分又はそれらの任意の混合物、及び/又は複数の官能性を有するアクリラート若しくはメタクリラート成分又はそれらの任意の混合物、及び/又はポリブタジエンアクリラート、ポリブタジエンメタクリラート、シリコンアクリラート、シリコンメタクリラート、2モルエトキシラートビスフェノールAジアクリラート、2モルエトキシラートビスフェノールAジメタクリラートのような追加のアクリラート若しくはメタクリラート又はそれらの任意の混合物をさらに含むことができる。
【0017】
アクリラート又はメタクリラート成分は、例えば、1,12−ドデカンジオールジメタクリラートであり、ポリオールとエチレン性不飽和酸からなるメタクリラートは、ポリオールとエチレン性不飽和カルボン酸から各々なるジエステルモノマー、例えば、1,3−プロパンジオールジメタクリラート、1,4−ブタンジオールジメタクリラート、1,5−ペンタンジオールジアクリラート、1,5−ペンタンジオールジメタクリラート、1,6−ヘキサンジオールジアクリラート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート、1,7−ヘプタンジオールジアクリラート、1,7−ヘプタンジオールジメタクリラート、1,8−オクタンジオールジアクリラート、1,8−オクタンジオールジメタクリラート、1,9−ノナンジオールジアクリラート、1,9−ノナンジオールジメタクリラート、1,10−デカンジオールジアクリラート、1,10−デカンジオールジメタクリラート、1,12−ドデカンジオールジアクリラート、1,12−ドデカンジオールジメタクリラート、1,14−テトラデカンジオールジアクリラート、1,14−テトラデカンジオールジメタクリラートを含み、
【0018】
ヘキシルアクリラート、2−エチルヘキシルアクリラート、tert−オクチルアクリラート、イソアミルアクリラート、デシルアクリラート、イソデシルアクリラート、ステアリルアクリラート、イソステアリルアクリラート、シクロヘキシルアクリラート、4−n−ブチルシクロヘキシルアクリラート、ボルニルアクリラート、イソボルニルアクリラート、ベンジルアクリラート、2−エチルヘキシルジグリコールアクリラート、ブトキシエチルアクリラート、2−クロロエチルアクリラート、4−ブロモブチルアクリラート、ブトキシメチルアクリラート、3−メトキシブチルアクリラート、アルコキシメチルアクリラート、アルコキシエチルアクリラート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルアクリラート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアクリラート、2,2,2−トリフルオロエチルアクリラート、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルアクリラート、4−ブチルフェニルアクリラート、フェニルアクリラート、2,3,4,5−テトラメチルフェニルアクリラート、4−クロロフェニルアクリラート、フェノキシメチルアクリラート、フェノキシエチルアクリラート、グリシジルアクリラート、グリシジルオキシブチルアクリラート、グリシジルオキシエチルアクリラート、グリシジルオキシプロピルアクリラート、テトラヒドロフルフリルアクリラート、ヒドロキシアルキルアクリラート、2−ヒドロキシエチルアクリラート、3−ヒドロキシプロピルアクリラート、2−ヒドロキシプロピルアクリラート、2−ヒドロキシブチルアクリラート、4−ヒドロキシブチルアクリラート、CHMA、CD421A、ジメチルアミノエチルアクリラート、ジエチルアミノエチルアクリラート、ジメチルアミノプロピルアクリラート、ジエチルアミノプロピルアクリラート、トリメトキシシリルプロピルアクリラート、トリメチルシリルプロピルアクリラート、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテルアクリラート、オリゴエチレンオキシドモノメチルエーテルアクリラート、ポリエチレンオキシドアクリラート、オリゴエチレンオキシドアクリラート、オリゴエチレンオキシドモノアルキルエーテルアクリラート、ポリエチレンオキシドモノアルキルエーテルアクリラート、ジプロピレングリコールアクリラート、ポリプロピレンオキシドモノアルキルエーテルアクリラート、オリゴプロピレンオキシドモノアルキルエーテルアクリラート、
【0019】
2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メチルアクリロイルオキシヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタラート、ブトキシジエチレングリコールアクリラート、トリフルオロエチルアクリラート、ペルフルオロオクチルエチルアクリラート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリラート、EO−変性フェノールアクリラート、EO−変性クレゾールアクリラート、EO−変性ノニルフェノールアクリラート、PO−変性ノニルフェノールアクリラート、EO−変性2−エチルヘキシルアクリラート、ヘキシルメタクリラート、2−エチルヘキシルメタクリラート、tert−オクチルメタクリラート、イソアミルメタクリラート、デシルメタクリラート、イソデシルメタクリラート、ステアリルメタクリラート、イソステアリルメタクリラート、シクロヘキシルメタクリラート、4−n−ブチルシクロヘキシルメタクリラート、ボルニルメタクリラート、イソボルニルメタクリラート、ベンジルメタクリラート、2−エチルヘキシルジグリコールメタクリラート、ブトキシエチルメタクリラート、2−クロロエチルメタクリラート、4−ブロモブチルメタクリラート、ブトキシメチルメタクリラート、3−メトキシブチルメタクリラート、アルコキシメチルメタクリラート、アルコキシエチルメタクリラート、2−(2−メトキシエトキシ)エチルメタクリラート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルメタクリラート、2,2,2−トリフルオロエチルメタクリラート、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシルメタクリラート、4−ブチルフェニルメタクリラート、フェニルメタクリラート、2,3,4,5−テトラメチルフェニルメタクリラート、4−クロロフェニルメタクリラート、フェノキシメチルメタクリラート、フェノキシエチルメタクリラート、グリシジルメタクリラート、グリシジルオキシブチルメタクリラート、グリシジルオキシエチルメタクリラート、グリシジルオキシプロピルメタクリラート、テトラヒドロフルフリルメタクリラート、ヒドロキシアルキルメタクリラート、2−ヒドロキシエチルメタクリラート、3−ヒドロキシプロピルメタクリラート、2−ヒドロキシプロピルメタクリラート、2−ヒドロキシブチルメタクリラート、4−ヒドロキシブチルメタクリラート、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジエチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノプロピルメタクリラート、ジエチルアミノプロピルメタクリラート、トリメトキシシリルプロピルメタクリラート、トリメチルシリルプロピルメタクリラート、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテルメタクリラート、オリゴエチレンオキシドモノメチルエーテルメタクリラート、ポリエチレンオキシドメタクリラート、オリゴエチレンオキシドメタクリラート、オリゴエチレンオキシドモノアルキルエーテルメタクリラート、ポリエチレンオキシドモノアルキルエーテルメタクリラート、ジプロピレングリコールメタクリラート、ポリプロピレンオキシドモノアルキルエーテルメタクリラート、オリゴプロピレンオキシドモノアルキルエーテルメタクリラート、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メチルアクリロイルオキシヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタラート、ブトキシジエチレングリコールメタクリラート、トリフルオロエチルメタクリラート、ペルフルオロオクチルエチルメタクリラート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルメタクリラート、EO−変性フェノールメタクリラート、EO−変性クレゾールメタクリラート、EO−変性ノニルフェノールメタクリラート、PO−変性ノニルフェノールメタクリラート、EO−変性2−エチルヘキシルメタクリラート、SR307、CN301、SR348L、CN9800、SR351、三官能性アクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールエタントリアクリラート、トリメチロールプロパンのアリーレンオキシド−変性トリアクリラート、ペンタエリトリトールトリアクリラート、ジペンタエリトリトールトリアクリラート、トリメチロールプロパントリス(アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸のアルキレン−変性トリアクリラート、ジペンタエリトリトールプロピオナートトリアクリラート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌラート、ヒドロキシピバリルアルデヒド−変性ジメチロールプロパントリアクリラート、ソルビトールトリアクリラート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリラート、及びエトキシル化グリセリントリアクリラート、
【0020】
四官能性アクリラートは、ペンタエリトリトールテトラアクリラート、ソルビトールテトラアクリラート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリラート、ジペンタエリトリトールプロピオナートテトラアクリラート、及びエトキシル化ペンタエリトリトールテトラアクリラートを含む。五官能性アクリラートは、ソルビトールペンタアクリラート、及びジペンタエリトリトールペンタアクリラートを含む。六官能性アクリラートは、ジペンタエリトリトールヘキサアクリラート、ソルビトールヘキサアクリラート、ホスファゼンのアルキレンオキシド−変性ヘキサアクリラート、及びカプロラクトン−変性ジペンタエリトリトールヘキサアクリラートを含み、三官能性メタクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、トリメチロールエタントリメタクリラート、トリメチロールプロパンのアリーレンオキシド−変性トリメタクリラート、ペンタエリトリトールトリメタクリラート、ジペンタエリトリトールトリメタクリラート、トリメチロールプロパントリス(メタクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸のアルキレン−変性トリメタクリラート、ジペンタエリトリトールプロピオナートトリメタクリラート、トリス(メタクリロイルオキシエチル)イソシアヌラート、ヒドロキシピバリルアルデヒド−変性ジメチロールプロパントリメタクリラート、ソルビトールトリメタクリラート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリメタクリラート、及びエトキシル化グリセリントリアクリラート。四官能性メタクリラートは、ペンタエリトリトールテトラメタクリラート、ソルビトールテトラメタクリラート、ジトリメチロールプロパンテトラメタクリラート、ジペンタエリトリトールプロピオナートテトラメタクリラート、及びエトキシル化ペンタエリトリトールテトラメタクリラートを含む。五官能性メタクリラートは、ソルビトールペンタメタクリラート、及びジペンタエリトリトールペンタメタクリラートを含む。六官能性メタクリラートは、ジペンタエリトリトールヘキサメタクリラート、ソルビトールヘキサメタクリラート、ホスファゼンのアルキレンオキシド−変性ヘキサメタクリラート、及びカプロラクトン−変性ジペンタエリトリトールヘキサメタクリラートを含む。
【0021】
本発明に係る放射線硬化性組成物は、ラジカル重合を開始するための1種以上の放射線活性開始剤をさらに含むことができる。放射線活性開始剤は、好ましくはラジカル開始剤、より好ましくはラジカル光開始剤である。放射線活性開始剤の含有量は、好ましくは、組成物の総重量の0.01%乃至10%、より好ましくは0.01%乃至2%の範囲にある。
【0022】
ラジカル光重合を開始するためのラジカル光開始剤は、例えば、Omnirad 248又はIrgacure(登録商標)369、ベンゾイン、ベンゾインエーテル(ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインフェニルエーテル、及び酢酸ベンゾインなど)のようなベンゾイン類、アセトフェノン、2,2−ジメトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン及び1,1−ジクロロアセトフェノンのようなアセトフェノン類、ベンジルジメチルケタール及びベンジルジエチルケタールのようなベンジルケタール類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−tertブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン及び2−アミルアントラキノンのようなアントラキノン類;トリフェニルホスフィン;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルホスフィンオキシド(Lucirin TPO)のようなベンゾイルホスフィンオキシド類;エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルホスフィナート;ビスアシルホスフィンオキシド類;ベンゾフェノン及び4,4’−ビス(N,N’−ジメチルアミノ)ベンゾフェノンのようなベンゾフェノン類;チオキサントン類及びキサントン類;アクリジン誘導体;フェナジン誘導体;キノキサリン誘導体;1−フェニル−1,2−プロパンジオン 2−O−ベンゾイルオキシム;4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−プロピル)ケトン(Irgacure(登録商標)2959);2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−(4−モルホリニル)−1−プロパノン;1−アミノフェニルケトン類又は1−ヒドロキシフェニルケトン類(1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシイソプロピルフェニルケトン、フェニル 1−ヒドロキシイソプロピルケトン、及び4−イソプロピルフェニル 1−ヒドロキシイソプロピルケトンなど)、脂肪族ウレタンアクリラート、脂肪族ウレタンメタクリラート並びにそれらの組み合わせである。
【0023】
ラジカル熱重合を開始するためのラジカル光開始剤は、例えば、アゾ化合物、有機過酸化物及び無機過酸化物である。
【0024】
放射線硬化性樹脂組成物は、他の成分、例えば単官能性又は多官能性チオール、カチオン重合性エポキシポリシロキサン化合物、カチオン性光開始剤、有機分散剤、有機/無機複合分散剤、安定剤、調節剤、強靭化剤、消泡剤、レベリング剤、増粘剤、難燃剤、抗酸化剤、顔料、染料及びそれらの組み合わせを含むことかできる。
【0025】
好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物は、組成物の総重量に基づいて、以下を含む:
− 1重量%乃至99.98重量%の重合性アクリラート及び/又はメタクリラート材料;
− 重合性材料の重量に対して0.01重量%乃至0.9重量%、好ましくは0.05重量%乃至0.5重量%、より好ましくは0.05重量%乃至0.2重量%、最も好ましくは0.05重量%乃至0.1重量%の比率の親水性ナノ粒子;並びに
− 0.01%乃至10重量%のラジカル光開始剤。
【0026】
本発明の好ましい実施態様によれば、放射線硬化性組成物は、以下を含む:
− 重合性材料の重量に対して0.01重量%乃至0.9重量%、好ましくは0.05重量%乃至0.5重量%、より好ましくは0.05重量%乃至0.2重量%、最も好ましくは0.05重量%乃至0.1重量%の比率の親水性ナノ粒子;
− 少なくとも1種の光開始剤、好ましくはラジカル光開始剤;
− 成分A:2より高い、好ましくは4より高い、より好ましくは5より高いclogPを有する、少なくとも1種のアクリラート又はメタクリラート成分;
− 成分B:好ましくは20℃で40mPa・s未満の粘度を有する、少なくとも1種の単官能性アクリラート又はメタクリラート希釈剤成分;
− 成分C:3以上、好ましくは3又は4官能性を有する、少なくとも1種のアクリラート又はメタクリラート成分。
【0027】
好ましくは、放射線硬化性組成物は以下をも含む:
− 成分D:ポリブタジエンアクリラート若しくはメタクリラート、シリコーンアクリラート若しくはメタクリラート、又は2モルエトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリラート、又はそれらの任意の混合物(それによって、そのような成分Dは、好ましくは2の(メタ)アクリラート官能性を示す)。
【0028】
好ましくは、成分Bは、2より高いcLogPを示す。
【0029】
好ましくは、成分Cは、1より高いcLogPを示し、及び/又は、成分Dは、4より高い、好ましくは6又は7より高いcLogPを示す。
【0030】
好ましくは、成分Aは、式HO−(CH
2)
n−OH(式中、nは、3より高い、好ましくは6より高い、より好ましくは10より高い)で示されるジオールの1,n−ジオールジ(メタ)アクリラートである。
【0031】
上記実施態様のより具体的な好ましい放射線硬化性組成物は、
−重合性材料の重量に対して0.01重量%乃至0.9重量%、好ましくは0.05重量%乃至0.5重量%、より好ましくは0.05重量%乃至0.2重量%、最も好ましくは0.05重量%乃至0.1重量%の比率の親水性ナノ粒子;
組成物の総重量に基づいて、
− 0.1乃至10重量%の光開始剤;
− 30乃至80重量%の成分A(好ましくは、2の(メタ)アクリラート官能性を示す);
− 5乃至40重量%の単官能性(メタ)アクリラート希釈剤成分B;
− 5乃至30重量%の3以上の官能性を有する(メタ)アクリラート成分C;及び任意選択的に
− 0.1乃至30重量%の成分D
を含む。
【0032】
上記実施態様の別のより具体的な好ましい放射線硬化性組成物は、
− 重合性材料の重量に対して0.01重量%乃至0.9重量%、好ましくは0.05重量%乃至0.5重量%、より好ましくは0.05重量%乃至0.2重量%、最も好ましくは0.05重量%乃至0.1重量%の比率の親水性ナノ粒子;
組成物の総重量に基づいて、
− 0.1乃至5重量%の光開始剤;
− 40乃至70重量%の成分A(好ましくは、2の(メタ)アクリラート官能性を示す);
− 10乃至30重量%の単官能性(メタ)アクリラート希釈剤成分B;
− 7乃至20重量%の3以上の官能性を有する(メタ)アクリラート成分C;及び任意選択的に
− 0.3乃至25重量%の成分D
を含む。
【0033】
親水性ナノ粒子は、金属、金属酸化物、半金属、半金属酸化物、金属炭化物、半金属炭化物、金属ハロゲン化物、金属塩、金属過塩素酸塩、金属窒化物、半金属窒化物、金属酸素窒化物、半金属酸素窒化物、金属酸素ホウ化物又は半金属酸素ホウ化物の粒子、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ及び活性炭のいずれかから選択することができる。これらは、有利には、金属酸化物の粒子、好ましくはアルカリ土類金属酸化物の粒子であり、好ましくは酸化カルシウム(CaO)又は酸化バリウム(BaO)又は酸化マグネシウム(MgO)である。組成物は、異なる種類のナノ粒子を含有することができる。
【0034】
ナノ粒子のサイズは、1乃至1000nmの間とすることができる。しかしながら、親水性ナノ粒子の平均粒径が300nm未満であることが好ましく、200nm未満であることがより好ましい。さらに、平均粒径が100nm乃至250nmの間であることが好ましく、150乃至200nmの間であることが最も好ましい。
【0035】
成分Aの例は、CD262(=1,12−ドデカンジオールジメタクリラート)を含み、ポリオールとエチレン性不飽和酸からなるメタクリラートは、ポリオールとエチレン性不飽和カルボン酸から各々なるジエステルモノマー、例えば、1,3−プロパンジオールジメタクリラート、1,4−ブタンジオールジメタクリラート、1,5−ペンタンジオールジアクリラート、1,5−ペンタンジオールジメタクリラート、1,6−ヘキサンジオールジアクリラート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリラート、1,7−ヘプタンジオールジアクリラート、1,7−ヘプタンジオールジメタクリラート、1,8−オクタンジオールジアクリラート、1,8−オクタンジオールジメタクリラート、1,9−ノナンジオールジアクリラート、1,9−ノナンジオールジメタクリラート、1,10−デカンジオールジアクリラート、1,10−デカンジオールジメタクリラート、1,12−ドデカンジオールジアクリラート、1,12−ドデカンジオールジメタクリラート、1,14−テトラデカンジオールジアクリラート、1,14−テトラデカンジオールジメタクリラートなどを含む。
【0036】
成分Bの例は、CHMA、CD421A、ヘキシル(メタ)アクリラート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリラート、tert−オクチル(メタ)アクリラート、イソアミル(メタ)アクリラート、デシル(メタ)アクリラート、イソデシル(メタ)アクリラート、ステアリル(メタ)アクリラート、イソステアリル(メタ)アクリラート、シクロヘキシル(メタ)アクリラート、4−n−ブチルシクロヘキシル(メタ)アクリラート、ボルニル(メタ)アクリラート、イソボルニル(メタ)アクリラート、ベンジル(メタ)アクリラート、2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリラート、ブトキシエチル(メタ)アクリラート、2−クロロエチル(メタ)アクリラート、4−ブロモブチル(メタ)アクリラート、ブトキシメチル(メタ)アクリラート、3−メトキシブチル(メタ)アクリラート、アルコキシメチル(メタ)アクリラート、アルコキシエチル(メタ)アクリラート、2−(2−メトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリラート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチル(メタ)アクリラート、2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリラート、1H,1H,2H,2H−ペルフルオロデシル(メタ)アクリラート、4−ブチルフェニル(メタ)アクリラート、フェニル(メタ)アクリラート、2,3,4,5−テトラメチルフェニル(メタ)アクリラート、4−クロロフェニル(メタ)アクリラート、フェノキシメチル(メタ)アクリラート、フェノキシエチル(メタ)アクリラート、グリシジル(メタ)アクリラート、グリシジルオキシブチル(メタ)アクリラート、グリシジルオキシエチル(メタ)アクリラート、グリシジルオキシプロピル(メタ)アクリラート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリラート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリラート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリラート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリラート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリラート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリラート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリラート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリラート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリラート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリラート、トリメトキシシリルプロピル(メタ)アクリラート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリラート、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリラート、オリゴエチレンオキシドモノメチルエーテル(メタ)アクリラート、ポリエチレンオキシド(メタ)アクリラート、オリゴエチレンオキシド(メタ)アクリラート、オリゴエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリラート、ポリエチレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリラート、ジプロピレングリコール(メタ)アクリラート、ポリプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリラート、オリゴプロピレンオキシドモノアルキルエーテル(メタ)アクリラート、2−メタクリロイルオキシエチルコハク酸、2−メチルアクリロイルオキシヘキサヒドロフタル酸、2−メタクリロイルオキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタラート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリラート、トリフルオロエチル(メタ)アクリラート、ペルフルオロオクチルエチル(メタ)アクリラート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリラート、EO−変性フェノール(メタ)アクリラート、EO−変性クレゾール(メタ)アクリラート、EO−変性ノニルフェノール(メタ)アクリラート、PO−変性ノニルフェノール(メタ)アクリラート、及びEO−変性2−エチルヘキシル(メタ)アクリラートを含む。
【0037】
成分Cの例は、R351、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパンのアリーレンオキシド−変性トリ(メタ)アクリラート、ペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリラート、ジペンタエリトリトールトリ(メタ)アクリラート、トリメチロールプロパントリス((メタ)アクリロイルオキシプロピル)エーテル、イソシアヌル酸のアルキレン−変性トリ(メタ)アクリラート、ジペンタエリトリトールプロピオナートトリ(メタ)アクリラート、トリス((メタ)アクリロイルオキシエチル)イソシアヌラート、ヒドロキシピバリルアルデヒド−変性ジメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、ソルビトールトリ(メタ)アクリラート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリラート、及びエトキシル化グリセリントリアクリラートを含む。
【0038】
四官能性(メタ)アクリラートの具体例は、ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリラート、ソルビトールテトラ(メタ)アクリラート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリラート、ジペンタエリトリトールプロピオナートテトラ(メタ)アクリラート、及びエトキシル化ペンタエリトリトールテトラ(メタ)アクリラートを含む。
【0039】
五官能性(メタ)アクリラートの具体例は、ソルビトールペンタ(メタ)アクリラート、及びジペンタエリトリトールペンタ(メタ)アクリラートを含む。
【0040】
六官能性(メタ)アクリラートの具体例は、ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリラート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリラート、ホスファゼンのアルキレンオキシド−変性ヘキサ(メタ)アクリラート、及びカプロラクトン−変性ジペンタエリトリトールヘキサ(メタ)アクリラートを含む。
【0041】
成分Dの例は、ポリブタジエン(メタ)アクリラートのようなポリジエン(メタ)アクリラート類、ポリブタジエンジ(メタ)アクリラートのようなポリジエンジ(メタ)アクリラート類(Sartomer社のSR307及びCN301など)、ポリイソプレンジアクリラートなど、2モルエトキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリラートのような2モルアルコキシル化ビスフェノールAジ(メタ)アクリラート(SR348Lなど)、シリコーン(メタ)アクリラート及びシリコーンジ(メタ)アクリラート類(CN9800など)である。
【0042】
好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物において、組成物の80重量%超は、760mmHgで180℃より高い、より好ましくは760mmHgで200℃より高い、最も好ましくは760mmHgで220℃より高い沸点を有する成分である。
【0043】
より好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物において、組成物の90重量%超は、760mmHgで180℃より高い、より好ましくは760mmHgで200℃より高い、最も好ましくは760mmHgで220℃より高い沸点を有する成分である。
【0044】
さらにより好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物において、組成物の95重量%超は、760mmHgで180℃より高い、より好ましくは760mmHgで200℃より高い、最も好ましくは760mmHgで220℃より高い沸点を有する成分である。
【0045】
最も好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物において、組成物の99重量%超は、760mmHgで180℃より高い、より好ましくは760mmHgで200℃より高い、最も好ましくは760mmHgで220℃より高い沸点を有する成分である。
【0046】
本発明の放射線硬化性組成物は、好ましくは、溶媒を除去する処理工程を必要としない利点を有する無溶媒であり、それによって、そのような組成物が保護層を調製するために使用される層又は素子の内部に溶媒蒸気がトラップされるあらゆるリスクを回避する。加えて、有機層の生産時間及びコストが低減される。本出願の文脈において、溶媒は、組成物の一部である材料であるが、層を形成するために組成物をコーティング又は印刷した後に例えば加熱することによって除去される材料を意味するものとする。
【0047】
好ましくは、本発明に係る放射線硬化性組成物は、20℃で500mPa・s未満、好ましくは200mPa・s未満、最も好ましくは60mPa・s未満の粘度を示す。
【0048】
本発明の別の態様によれば、以下の工程を含む、本発明に係る放射線硬化性組成物を使用して有機層を製造するための方法が提供される:
− 組成物をリジット若しくはフレキシブル基板又は無機層上に付着させる工程、任意選択的に該組成物を加熱する工程、及び;
− 該組成物を放射線、好ましくは化学線で重合する工程。
【0049】
組成物の付着のために、スピン−コーティング、ロールコーティング、インクジェット印刷、蒸着、スプレーコーティング及びスロットダイコーティングなどの任意の公知のコーティング及び印刷技術を使用することができる。
【0050】
組成物のコーティングは、真空中で行うことができる。好ましくは、組成物のコーティングは、100mbar未満又は10mbar未満、より好ましくは1mbar未満又は0.1mbar未満、最も好ましくは0.01mbar未満の圧力下で行われる。
【0051】
コーティングされた組成物の重合は、放射線照射によって実施される。放射線照射は、例えば、加熱又は化学線を意味する。化学線については、UV及び/又は可視光が好ましい。
【0052】
本発明の別の態様によれば、本発明の放射線硬化性組成物は、光電デバイス、例えば有機発光ダイオードデバイス中の湿気に対する保護層を製造するために使用される。好ましくは、放射線硬化性組成物は、感湿オプトエレクトロニクス素子又はデバイスを保護するためのバリアスタックの一部としての有機層を製造するために使用される。好ましくは、そのような有機層のヘイズは、0.3%未満であり、より好ましくは0.2%未満である。組成物中の親水性ナノ粒子の濃度は、硬化性材料の重量の0.01乃至0.9%の範囲にあっても、対応するバリアスタックは優れた水吸収能を示す。同様の水準の濃度の親水性ナノ粒子も、そのような組成物から加工された有機層中に存在する。
【0053】
上記組成物を使用して調製された有機層は、例えば、封入のためのバリアスタック中に、多重対構成、好ましくは単対構成、より好ましくは二重対構成で使用される。本出願の文脈において使用されるとおりの対は、2の無機層間に挟まれた1の有機層を含むスタックを意味するものとする。無機層のいずれかと有機層との間に追加の層を設けることができる。有機層は、上記組成物の重合された生成物である。二重対は、2つの対を含む構成を意味するものとする。2つの対の間に追加の層があってもよく、又は2つの対が直接接触してもよい。後者の場合、2つの対は、
図1及び2の構成のような二重対が2つの有機層及び3つの無機層を含むように、1つの無機層を共有することができる。
【0054】
好ましくは、本発明の組成物から作られた有機層を含む対は、光、好ましくは可視光に対して透過性である。
【0055】
好ましくは、本発明の組成物から作られた有機層は、1μm乃至100μmの間の層厚を有する。
【0056】
対構成を製造するための方法は、第一無機層を付着させる工程、次に、第一無機層上に本発明に係る組成物を付着させる工程、この組成物を放射線照射で硬化して第一有機層を生成する工程、及び第二無機層をさらに付着させる工程を含む。所望の対の数に応じて、2つの無機層間に挟まれた有機層のこのスタックを漸次加工してゆくことができる。二重対構成は、有機層を有する二重バリアスタックとして機能し、例えば、
図1に示されるような上面発光モード及び
図2に示されるような下面発光モードのOLEDなどの種々の有機発光デバイス並びにその他の光電デバイスに使用することができる。
【0057】
好ましくは、親水性ナノ粒子は、有機層中に均一に分散される。
【0058】
上記のとおりの有機層は、上記以外の追加の光学的及び/又は電気的な機能的特徴を有することができる。本発明に係る組成物を用いて調製された有機層は、適切な貯蔵弾性率を維持して当該層の劣化を防止し、又は無機層に対して適切な接着強度を維持し、より小さい硬化収縮率を有することができる。
【0059】
本発明に係る上記組成物及び有機層は、任意の有機発光ダイオード、有機薄膜太陽電池、有機電界効果トランジスタ、フレキシブルエレクトロニクス、フレキシブル基板、電池、医療包装、食品包装及び液晶ディスプレイに使用することができる。
【0060】
本発明を、添付の図面によってさらに説明する。種々の特徴は必ずしも一定の尺度で描かれているとは限らないことは強調しておく。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【
図1】
図1は、低濃度の親水性ナノ粒子を含む有機層12と無機層11を有する二重対構成、基板14及び光電素子13を含む封入スタックを有する上面発光光電デバイス10を示す。
【
図2】
図2は、低濃度の親水性ナノ粒子を有する2つの有機層24、カバー21、基板25、光電素子22及び無機層23を含む封入スタックを有する下面発光光電デバイス20の二重対構成を示す。
【
図3】
図3は、下面発光光電デバイス中の黒点の発生を示す。
【
図4】
図4は、信頼性試験前の3つの下面発光光電デバイスの上面図を示す。
【
図5】
図5は、信頼性試験後の3つの下面発光光電デバイスの上面図を示す。
【
図6】
図6は、60℃及び90%相対湿度での信頼性試験時間中の黒点不良の割合のグラフを示す。有機層を調製するために使用される、親水性ナノ粒子なし(0.00%)と0.1重量%の親水性ナノ粒子ありの組成物から作られたスタック間の比較である。
【0062】
発明の詳細な説明
本発明に係る組成物は極めて少量の親水性ナノ粒子を含むにもかかわらず、優れた水吸収特性が観測される。
【実施例】
【0063】
表1に列挙される市販の成分を使用して、例に使用される組成物を調製する。
【0064】
【表1】
【0065】
CaO、MgO及びBaOについてのn−オクタノールと水との間の分配係数の算出された対数cLogPは、+0.33である。
【0066】
例1:
組成物1の調製
予備組成物を、表2の重量%に従って、SR595、SR351、SR307、SR421A及びOmnirad248と一緒に混合し、300rpmにて室温で2時間撹拌することによって調製する。次に、混合物を4Åのモレキュラーシーブ(真空オーブン中140℃で24時間予備活性化した)で24時間乾燥させ、次に、最終組成物の調製に使用する前に濾過する。
【0067】
酸化カルシウム粒子を、WO 2014/012931に記載されているとおりにオーブン中で乾燥し、次に、表2の重量%に従って上記予備組成物と混合し、分散物を得た。次に、DynoMill装置を使用して分散物を約2時間粉砕して、平均サイズ<200nmの粒子の分散物を得、最終組成物1を得る。
【0068】
例2:
組成物2の調製
組成物2を、表2のとおり組成物の総重量の0.1%の酸化カルシウム粒子を使用する以外は、例1と同様にして調製する。
【0069】
例3:
組成物3の調製
組成物3を、表2のとおり組成物の総重量の0.05%の酸化カルシウム粒子を使用する以外は、例1と同様にして調製する。
【0070】
【表2】
【0071】
例4:
組成物4の調製
組成物4を、表3のとおり成分を混合し、酸化バリウム粒子を使用する以外は、例1と同様にして調製する。
【0072】
例5:
組成物5の調製
組成物5を、表3のとおり組成物の総重量の0.1%の酸化バリウム粒子を使用する以外は、例4と同様にして調製する。
【0073】
例6:
組成物6の調製
組成物6を、表3のとおり組成物の総重量の0.05%の酸化バリウム粒子を使用する以外は、例4と同様にして調製する。
【0074】
【表3】
【0075】
例7:
組成物7の調製
組成物7を、表4のとおり成分を混合し、酸化マグネシウム粒子を使用する以外は、例1と同様にして調製する。
【0076】
例8:
組成物8の調製
組成物8を、表4のとおり組成物の総重量の0.1%の酸化マグネシウム粒子を使用する以外は、例7と同様にして調製する。
【0077】
例9:
組成物9の調製
組成物9を、表4のとおり組成物の総重量の0.05%の酸化マグネシウム粒子を使用する以外は、例7と同様にして調製する。
【0078】
【表4】
【0079】
例10:
組成物1乃至9中の粒子分散物の平均径は、動的光散乱装置(DLS)であるマルバーン社(malvern instruments)社のゼータサイザーNano Sを使用して測定される。粒径を測定するこの方法に関する詳細については、以下に見いだすことができる:“Nanomaterials: Processing and Characterization with Lasers”, Chapter 8, Size determination of Nanoparticles by Dynamic Light Scattering from S. C. Singh,H. Zeng, C. Guo and W. Cai; DOI:10.1002/9783527646821.ch8。
【0080】
平均粒径の測定結果を表5に列挙する。平均粒径は、100nm乃至200nmである。
【0081】
【表5】
【0082】
例11:
ヘイズ及び水吸収は、組成物1乃至9を使用して調製された膜について測定される。組成物を、50μmのワイヤバーを有するバーコーターを使用してガラス基板上に適用し、次に、均質な薄膜コーティングを、不活性雰囲気中、4J/cm
2の照射線量のUV光(395nm)で硬化すると、測定可能な30μm乃至35μmの層厚を有する硬化薄膜を生じる。その結果を表6にまとめる。
【0083】
ヘイズの決定
測定は、標準ASTM D1003“Standard Test Method for Haze and Luminous Transmittance of Transparent Plastics”に従って行われる。透過ヘイズは、入射ビームの方向から2.5°超散乱された透過光のパーセントである。30%を超えるヘイズ値を有する材料が拡散的と認められる。
【0084】
透過のヘイズは、H=T拡散/T合計×100%として算出される。
【0085】
基板上にコーティングされた膜の透過ヘイズの測定は、Kontron Spectrophotometer UVIKON 810(P12/301142)を用いて実施した。組成物1乃至9をガラス上にコーティングし、4J/cm
2のUVエネルギー線量の395nmのUV LEDを使用して、不活性雰囲気下、UV光で硬化し、ヘイズを測定した。測定誤差は+/−0.1%である。
【0086】
水吸収の測定
各材料が吸収できる水の量を求めるために、組成物1乃至9の硬化された試料の水吸収を測定した。組成物1乃至9の試料を異なるアルミニウムカップに入れ(組成物およそ1.5g)、不活性雰囲気下、4J/cm
2のUV線量を有する395nmのUV LEDを使用して硬化した。次に、硬化された固体部分を40℃/90%RHの保存条件に置いた。水吸収に起因して、試料の重量は経時的に増加した。重量が一定(飽和レベルに相当する)になるまで試料の重量を経時的にモニタリングし、そこから水吸収(重量%)を算出した。これは、分散物の水獲得能を求めていることにほかならない。
【0087】
【表6】
【0088】
黒点の発生
湿気がOLEDデバイス内に浸透すると、
図3に示すように黒点30が出現し、これが例えば光強度の低下によってデバイスの性能に影響を及ぼす。良好なOLEDは、60℃/90%RHで長期間の信頼性試験に供した場合に、黒点不良が極めて低くなければならない。
【0089】
例12:
図2のような二重対構成を有する下面発光型OLEDデバイス20を調製する。ここで、二重対構成中の有機層24は組成物2から作られる。
【0090】
図1のような二重対構成を有する3つの上面発光型OLEDデバイス10を調製した。ここで、二重対構成中の有機層12は組成物2を使用して作られた。次に、OLEDデバイスを60℃及び90%相対湿度(RH)で2000時間の信頼性試験に供し、黒点発生に起因する光学性能の低下について観察した。
【0091】
図4は、信頼性試験前の発光モードの3つのOLEDデバイスを示す。
【0092】
図5は、60℃/90%RHで2000時間の信頼性試験後の発光モードの3つのOLEDデバイスを示す。
【0093】
図5から明らかなように、信頼性試験後のデバイスの全てで黒点が観察されない。
【0094】
図6は、有機層が親水性ナノ粒子を有さないデバイスに対して、0.1%酸化カルシウムナノ粒子を含有する二重対構成の有機層24を有する上記デバイスについての黒点不良の割合を描いたグラフを示す。当該デバイスを60℃/90%RHで長期間の信頼性試験に供する。
【0095】
図6から明らかなように、極めて少量のナノ粒子を有する本発明の放射線硬化性組成物は、光電デバイスに使用されると優れた性能を示す。
【0096】
例13:
組成物10の調製
予備組成物を、表7の重量%に従って、CN9010EU、SR595、SR351、Omnirad248と一緒に混合し、300rpmにて室温で2時間撹拌することによって調製する。次に、混合物を4Åのモレキュラーシーブ(真空オーブン中140℃で24時間予備活性化した)で24時間乾燥し、次に、最終組成物の調製に使用する前に濾過する。
【0097】
ゼオライト粒子(Lucidot NZL 40)を、オーブン中、200℃乃至400℃の間で乾燥し、次に、表7の重量%に従って上記予備組成物と混合して分散物を得た。次に、DynoMill装置を使用して分散物を約2時間粉砕して、平均サイズ<200nmの粒子の分散物を得、最終組成物10を得る。
【0098】
【表7】
【0099】
例14:
組成物11の調製
組成物11を、表7のとおり組成物の総重量の0.2%のゼオライト粒子を使用する以外は、例13と同様にして調製する。
【0100】
例15:
組成物12の調製
組成物12を、表7のとおり組成物の総重量の0.1%のゼオライト粒子を使用する以外は、例13と同様にして調製する。