特許第6853784号(P6853784)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6853784
(24)【登録日】2021年3月16日
(45)【発行日】2021年3月31日
(54)【発明の名称】シリビンを含有する組合せ薬物
(51)【国際特許分類】
   A61K 36/82 20060101AFI20210322BHJP
   A61K 31/357 20060101ALI20210322BHJP
   A61K 47/24 20060101ALI20210322BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20210322BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20210322BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20210322BHJP
   A61P 1/16 20060101ALI20210322BHJP
   A61P 3/06 20060101ALI20210322BHJP
【FI】
   A61K36/82
   A61K31/357
   A61K47/24
   A61K9/20
   A61K9/48
   A61K9/16
   A61P1/16
   A61P3/06
【請求項の数】7
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-548884(P2017-548884)
(86)(22)【出願日】2016年3月22日
(65)【公表番号】特表2018-509429(P2018-509429A)
(43)【公表日】2018年4月5日
(86)【国際出願番号】CN2016077039
(87)【国際公開番号】WO2016150380
(87)【国際公開日】20160929
【審査請求日】2019年3月6日
(31)【優先権主張番号】201510127265.2
(32)【優先日】2015年3月23日
(33)【優先権主張国】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】511237874
【氏名又は名称】タスリー・ファーマシューティカル・グループ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】TASLY PHARMACEUTICAL GROUP CO., LTD.
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(72)【発明者】
【氏名】呉 迺峰
(72)【発明者】
【氏名】閻 希軍
(72)【発明者】
【氏名】孫 鶴
(72)【発明者】
【氏名】閻 凱境
(72)【発明者】
【氏名】朱 永宏
(72)【発明者】
【氏名】章 順楠
(72)【発明者】
【氏名】白 暁林
(72)【発明者】
【氏名】何 毅
(72)【発明者】
【氏名】馬 暁慧
(72)【発明者】
【氏名】李 テイ
【審査官】 春田 由香
(56)【参考文献】
【文献】 中国特許出願公開第1961874(CN,A)
【文献】 特開昭62−022781(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/147119(WO,A1)
【文献】 Grattagliano I et al.,A Silybin-Phospholipids Complex Counteracts Rat Fatty Liver Degeneration and Mitochondrial Oxidative Changes,World Journal of Gastroenterology,2013年 5月28日,Vol.19, No.20,p.3007-3017,DOI: 10.3748/wjg.v19.i20.3007
【文献】 Haddad Y et al.,Antioxidant and Hepatoprotective Effects of Silibinin in a Rat Model of Nonalcoholic Steatohepatitis,Evidence-based Complementary and Alternative Medicine,2011年 1月12日,Vol.2011,Article ID 647903,DOI: 10.1093/ecam/nep164
【文献】 Hou Y et al.,Protecive effects of Pu-erh tea on nonalcoholic fatty liver in rats,Chinese Journal of Public Health,2009年12月,Vol.25, No.12,p.1445-1447
【文献】 Shimamura Y et al.,Pu-erh Tea Suppresses Diet-Induced Body Fat Accumulation in C57BL/6J Mice by Down-Regulating SREBP-1c and Related Molecules,Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry,2013年,Vol.77, No.7,p.1455-1460
【文献】 松本 光雄(編者) ほか,薬剤学マニュアル,株式会社 南山堂,1989年 3月20日,p.124,「7-8. 医薬品の包装」
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 36/00−36/9068
A61K 31/00−31/80
A61K 9/00− 9/72
A61K 47/00−47/69
PubMed
医中誌WEB
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤、及びプーアル茶抽出物を含み、両者はそれぞれ単位投薬量に基づいて包装した後、同一の外装内に入れ、使用する際に、それぞれの服用量に基づいて、シリビン−リン脂質複合物とプーアル茶抽出物の重量比率が0.5〜2.5:0.3〜10で両者を併合服用するものであり、
前記シリビン−リン脂質複合物は、処方量のシリビン、大豆リン脂質又はレシチンであるリン脂質を秤量して無水エタノールに溶解させ、加熱、還流して溶液を清澄させ、稠密状になるまで減圧濃縮したものであり、
前記プーアル茶抽出物は、プーアル茶葉を水に入れて煎じて2〜4回抽出し、抽出は、毎回0.5〜2時間行い、6〜12倍の体積の水を入れて行い、抽出液を濾過し、70℃以下の条件で、濾液を茶葉の重量:濃縮液の体積=1:2〜1:3になるまで減圧濃縮し、遠心分離機を用いて前記濃縮液に対して遠心分離を行い、遠心分離液を45〜65℃で比重1.1〜1.25になるまで減圧濃縮し、スプレー乾燥またはマイクロ波乾燥を行って得られたプーアルの粉末茶であることを特徴とする非アルコール性脂肪肝の治療のための組合せ薬物。
【請求項2】
シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤とプーアル茶抽出物の両者を併合服用する場合、服用するシリビン−リン脂質複合物とプーアル茶抽出物の重量比率は1〜2:0.6〜5であることを特徴とする請求項1に記載の組合せ薬物。
【請求項3】
シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤とプーアル茶抽出物の両者を併合服用する場合、服用するシリビン−リン脂質複合物とプーアル抽出物の重量比率は(1〜1.3):1であることを特徴とする請求項1に記載の組合せ薬物。
【請求項4】
前記シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤において、シリビン−リン脂質複合物は前記シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤の総重量の10〜60%を占めることを特徴とする請求項1に記載の組合せ薬物。
【請求項5】
前記シリビン−リン脂質複合物において、シリビンとリン脂質の重量比率は1:1〜4であることを特徴とする請求項1に記載の組合せ薬物。
【請求項6】
前記シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤は、丸剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、顆粒剤、および錠剤のいずれか一種であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の組合せ薬物。
【請求項7】
前記併合服用することは、シリビン−リン脂質複合物の製剤をプーアル茶溶液で服用することを指すことを特徴とする請求項1に記載の組合せ薬物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬分野、特に肝疾患を治療するシリビン含有組合せ薬物に関する。
【背景技術】
【0002】
20世紀60〜80年代末、H.wagnerを代表とする西ドイツの薬学者は、キク科のオオアザミ属植物のオオアザミ(Silybummarianum)の果実からその有効成分を抽出かつ分離して、シリマリンと称した。これはC−9置換基を有する一種の新規のフラボン類化合物であり、すなわち、フラバノノールとフェニルプロパノイド類誘導体とが縮合してなるフラボノリグナン類である。シリビン(Silybin、silibinin)は、オオアザミの主な成分の一つである。薬理学と毒性学の研究によって、肝細胞膜を保護しかつ安定させ、肝細胞の回復を促進し、肝機能を改良する顕著な作用を有することが明らかになった。四塩化炭素、チオアセトアミド、ムスカリン、ファロイジン、レトロシンなどのような各種の毒物による肝損傷に対して、いずれも異なる程度の保護、治療作用を有する。急性および慢性肝炎、初期肝硬変、脂肪肝、中毒性または薬剤性肝疾患に対して利用可能である。
【0003】
シリビンは水及び一般的な有機溶剤に難溶であるため、経口投与の吸収が劣り、その生物利用度が低く、その臨床効果に影響を与えている。その生物利用度を改善するために、国内外の薬学従事者は多くの研究を行った。難溶性薬物の吸収を改善する対策は通常、超微細粉砕、塩化、溶解補助剤の添加などがある。近年、シクロデキストリン包接化合物の作製、固体分散体、リン脂質複合物の合成、異なる剤形に作製するなどの方法を採用しており、研究によると、溶解性及び生物利用性が大幅に向上されている。
【0004】
固体製剤の見地からは、リン脂質複合物は特殊な固体分散体であり、固定の融点を有し、化学的性質が安定的で、薬物とリン脂質の分子化合物(錯体)とは異なっている。この種の化合物は、リン脂質の種類及び薬物とリン脂質の比率の違いによって異なり、1つのリン脂質分子は異なる数の薬物分子と結合されてもよい。複合物の分光特性から、薬物とリン脂質の極性基の部分が強い相互作用を発生して、分子における一本鎖の自由回転を抑える一方、リン脂質の2つの長鎖脂肪酸鎖は複合化反応に参与せず、自由に移動可能であり、リン脂質の極性部分を覆って1つの脂肪親和性表面を形成して、複合物が強い脂溶性を表すようにすると推測される。これは薬物の物理化学的性質を変化させて、薬物の脂溶性を増加させ、水溶性を減少させる。薬物分子と細胞膜との結合を促進して吸収を促進し、薬物の生物利用度を向上させる。プーアル茶は雲南特有の地方名茶である。産地の気候が穏やかで、雨量が十分であり、雲霧が纏われている。プーアル茶は、雲南原産地の大葉種乾燥緑茶からなり、その再加工によって、直接再加工して完成品にする生プーアル茶と、人工の急速発酵を経てから再加工してなる熟プーアル茶との2つのシリーズがある。また形に関し散茶と緊圧茶との2種類があり、完成品になった後も自然熟化過程が進行し続け、熟化すればするほど味が濃くなる独特な品質を有している。
【0005】
プーアル茶は唯一の後発酵型のお茶であり、そのテオフィリン、ポリフェノールなどの人体に有害な物質は、長期間の発酵過程において分化されているため、品性が穏やかで、人体にとって刺激ではなく、また新陳代謝を促進して、身体内の脂肪、毒素の解消と代謝を加速させることも可能である。現在、都市で生活している人々を悩ませている肥満、高血圧症、高血糖症、高脂血症などの問題に対し、プーアル茶は、例えば、デトックス、胃の保養、消炎、コレステロールの減少、セルライトの解消と脂質の除去、美容とダイエットのような、優れた緩和作用を発揮できる。現代技術によると、プーアル茶は、インスリン抵抗性を改善し、血中の脂質およびレプチンのレベルを調節するなどの作用を有し、生体のインスリン抵抗性による肝臓実質細胞の脂肪の蓄積をある程度遮断するなどの作用を有することが明らかになった。
【0006】
非アルコール性脂肪性肝疾患(non−alcoholic fatty liver disease、NAFLD)は、インスリン抵抗性及び遺伝的素質と緊密に関連する代謝ストレス性の肝臓損傷であり、その病理学的変化はアルコール性脂肪肝疾患と似ている。病変本体が肝小葉にあり、肝細胞の脂肪変性と脂肪の蓄積を病理的特徴とするが、過度の飲酒歴のない臨床病理症候群である。NAFLDは、何の炎症もない単純脂肪肝から、顕著な線維化ひいては肝硬変の深刻な炎症反応までの異なる程度の肝臓病変を表し、主に、単純脂肪肝、脂肪性肝炎、脂肪性肝硬変の3つの種類を含む。
【0007】
非アルコール性脂肪肝疾患の治療方法
1.原発性疾患または関連する危険要素を予防及び治療する。
2.基礎治療:合理的なエネルギー摂取を決め、飲食物の構成を調整し、適度な有酸素運動をし、不良な生活習慣と行為を是正する。
3.肝臓損害の悪化の回避:体重の急激減少、薬物の濫用、及びその他の肝疾患の悪化を誘発する可能性のある要素を防止する。
4.ダイエット:体重過重、内臓脂肪型肥満、及び短期間内に体重が迅速に増加するNAFLD患者は、いずれも生活方式を変えることによって体重をコントロールし、ウエストを減少させる必要がある。基礎治療の6カ月で、毎月の体重減少<0.45kg、または体重指数(BMI)>27kg/m且つ血中脂質、血糖、血圧などの2項以上の指標の異常が併発する人は、シブトラミンまたはオルリスタットなどのダイエット薬物を追加で服用することを考量してもよく、毎週の体重減少は、1.2Kg(児童の場合、毎週0.5Kgを超えない)を超えないほうが好ましく、BMI>40kg/mまたはBMI>35kg/m且つ睡眠時無呼吸症候群が併発するなどの肥満関連疾病患者は、胃バイパス手術ダイエット(II−1、II−2、II−3、III)を考慮してもよい。
5.インスリン増感剤:2型糖尿病、耐糖性障害、空腹時血糖増加、及び内臓脂肪型肥満が併発する人は、インスリン抵抗の改善と血糖(II−1、II−2、II−3)のコントロールを実現するように、メトホルミンとチアゾリジンジオン類の薬物の応用を考慮してもよい。
6.脂質降下薬:血中脂質の異常が、3〜6カ月以上の基礎治療及び(または)ダイエット抗糖尿病薬物の服用をしても、相変わらず混合性高脂血症を呈し、または高脂血症の2つ以上の危険要素が併発する人は、フィブラート系、スタチン系、またはプロブコールなどの脂質降下薬物(II−1、II−2、II−3)を追加で服用することを考量する必要がある。
7.肝疾患治療薬:NAFLDと伴う肝機能異常、代謝症候群、基礎治療を3〜6カ月受けても効果がなく、及び肝生検でNASHと実証され、かつ疾患経過が慢性進行性経過を呈する人は、肝疾患治療薬を用いて治療を補助して、酸化防止、抗炎、抗線維化を図ってもよく、薬物性能及び疾患活動度と病期に基づいて、ポリエンホスファチジルコリン、ビタミンE、シリマリン、及びウルソデオキシコール酸などの関連する薬物(II−1、II−2、II−3、III)を合理的に選択して服用してもよいが、同時に複数種類の薬物を服用すべきではない。
8.肝移植:主に、NASH関連の末期肝疾患と一部の特発性の肝硬変や肝機能障害患者の治療に用いられるが、肝移植前に代謝状況(III)を検査すべきである。BMI>40kg/mは肝移植の禁忌症(III)である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記治療方法には、例えば、血糖降下薬物と肝疾患薬物を併用、または脂質降下薬物と肝疾患薬物を併用する方法のような、複数種類の治療方法を混合して使用する方法がまだない。通常、薬品説明書の禁忌項には、薬物をお茶で服用するのは禁止すると書いてある。我々は研究によって、シリビン−リン脂質複合物の製剤はお茶と同時に服用可能だけでなく、両者を組み合わせるとさらに非アルコール性脂肪肝を治療する効果を向上させる相乗効果を有することを見出した。
【0009】
本発明は、組合せ薬物を提供する。
【0010】
本発明は、さらに該組合せ薬物の用途を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、以下の技術によって実現される。
【0012】
シリビン−リン脂質複合物、及びプーアル茶を含む組合せ薬物である。
【0013】
前記組合せ薬物において、シリビン−リン脂質複合物は薬物製剤に調製することが可能であり、プーアル茶は茶製品に調製することが可能であり、両者を一緒に複合組合せ薬物に調製することも可能である。
【0014】
本発明の組合せ薬物において、シリビン−リン脂質複合物を薬物製剤に調製し、プーアル茶を茶製品に調製し、両者をそれぞれ単位投薬量に基づいて包装した後、同一の外装内に入れ、使用する際に、それぞれの服用量に基づいて、両者を併合服用することが好ましい。
【0015】
本発明において、シリビン−リン脂質複合物の薬物製剤とプーアル茶/プーアル茶製品の両者を併合服用する場合、服用するシリビン−リン脂質複合物とプーアル茶/プーアル茶製品の重量比率は(0.5〜2.5):(0.3〜10)であり、好ましい重量比率は(1〜2):(0.6〜5)であり、好ましい重量比率は(1〜1.3):1である。
【0016】
本発明の組合せ薬物において、前記シリビン−リン脂質複合物製剤は、シリビン−リン脂質複合物を薬物の活性成分として調製される同時服用可能な単位投薬量の薬物製剤であり、丸剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、顆粒剤、および錠剤のいずれか一種が好ましく、カプセル剤が最も好ましく、シリビン−リン脂質複合物のカプセル製剤は特許公開番号CN100594898に従って調製することが好ましい。
【0017】
上述した前記重量比は薬物製剤の活性成分、すなわち、シリビン−リン脂質複合物の重量とプーアル茶/プーアル茶製品との重量比率である。
【0018】
製剤として、前記シリビン−リン脂質複合物はシリビン−リン脂質複合物製剤の総重量の10〜60%を占め、30〜50%が好ましく、40%が好ましい。前記シリビン−リン脂質複合物は重量比でシリビン:リン脂質=1:(1〜4)、好ましくは7:13であるシリビン−リン脂質から組成されている。
【0019】
本発明の組合せ薬物において、前記シリビン−リン脂質複合物のシリビン、リン脂質はいずれも従来技術で得られるか、市販のものを購入してもよい。
【0020】
本発明の治療効果をよりよく発揮するために、本発明のシリビンは以下のような方法で調製することが好ましい。すなわち、シリマリンを取って、それぞれ80%エタノールを用いて溶解させ、濾過し、沈澱物は95%エタノールを用いて3回溶解、溶出して、残った沈澱物を収集する。沈澱物を、無水エタノールを用いて溶解し、濾過し、濾液に一定量の水を加入して沈澱物を析出させて、濾過し、沈澱物を収集し、減圧、乾燥、粉砕して、混合すればよい。
【0021】
前記リン脂質は、ホスファチジルコリンを主とする大豆リン脂質またはレシチンであり、大豆リン脂質が好ましい。
【0022】
本発明の組合せ薬物において、前記プーアル茶は、主にプーアル茶製品であり、プーアル粉末茶、プーアル茶葉、プーアル茶抽出物、プーアル茶餅、プーアル茶飲料、およびプーアル茶バッグのいずれか一種であり、プーアル粉末茶またはプーアル茶抽出物が好ましい。前記プーアル粉末茶、プーアル茶葉、プーアル茶抽出物、プーアル茶餅、プーアル茶飲料、プーアル茶バッグの調製はいずれも従来技術である。前記プーアル粉末茶は、生態学的栽培と生物科学技術との完璧な結合によって、ナノレベルに近いナチュラル、高収率でプーアル茶を精製して作成でき、ポリフェノール、茶の色素、茶の多糖、カフェインを配合してなるプーアル成分を豊かに含む。プーアル粉末茶は市販されるものを購入しており、Deepureのプーアル粉末茶を選択することが好ましい。特許公開番号CN101961061A、CN101961061B、CN101961425A、CN101961425B、CN101961060A、CN101961059A、CN101961059Bに従って、調製する。
【0023】
プーアルの粉末茶の生産プロセスを例示する。
ステップ1:プーアル茶葉を水に入れて煎じて2〜4回抽出する。抽出は、毎回0.5〜2時間行い、6〜12倍の体積の水を入れて行い、抽出液を濾過し、≦70℃の条件で、濾液を茶葉の重量:濃縮液の体積=1:2〜1:3になるまで減圧濃縮する。
ステップ2:遠心分離機を用いて濃縮液に対して遠心分離を行い、遠心分離液を45〜65℃で比重1.1〜1.25になるまで減圧濃縮し、スプレー乾燥またはマイクロ波乾燥を行って濃縮クリームを得る。
【0024】
好ましいステップは以下の通りである。
ステップ1:プーアル茶葉を水に入れて、激しく沸騰させ、煎じて3回抽出する。抽出は、毎回0.5〜2時間行い、6〜12倍の体積の水を入れて行い、抽出液を濾過し、≦70℃の条件で、濾液を茶葉の重量:濃縮液の体積=1:2〜1:3になるまで減圧濃縮する。
ステップ2:三脚式遠心分離機を用いて濃縮液を遠心分離し、得られた分離液をチューブ式遠心分離機を用いてさらに遠心分離を行い、遠心分離液を45〜65℃で比重1.1〜1.25になるまで減圧濃縮し、スプレー乾燥またはマイクロ波乾燥を行って濃縮クリームを得る。
ここで、チューブ式遠心分離の条件は、遠心分離機の回転数:15,000〜19,000回転/minで、スプレー乾燥条件は、送風温度:140〜190℃で、風排出温度:75〜95℃である。
【0025】
最も好ましいステップは以下の通りである。
プーアル茶葉を水に入れて、激しく沸騰させ、煎じて3回抽出する。1回目は1.5時間煎じ、10倍体積の水を入れ、2回目は1.5時間煎じ、8倍体積の水を入れ、3回目は1時間煎じ、8倍体積の水を入れる。抽出液を濾過し、≦70℃の条件で、濾液を茶葉の重量:濃縮液の体積=1:2〜1:3になるまで減圧濃縮する。三脚式遠心分離機を用いて濃縮液を遠心分離し、遠心分離液をチューブ式遠心分離機を用いてさらに遠心分離を行い、遠心分離液を45〜65℃で比重1.1〜1.25になるまで減圧濃縮し、スプレー乾燥またはマイクロ波乾燥を行って濃縮クリームを得る。
ここで、チューブ式遠心分離の条件は、遠心分離機の回転数:15,000〜19,000回転/minで、スプレー乾燥条件は、給気温度:140〜190℃で、風排出温度:75〜95℃である。
【0026】
本発明の組合せ薬物を併用する場合、以下の方法を採用することが可能である。すなわち、シリビン−リン脂質複合物またはシリビン−リン脂質複合物製剤をプーアル茶水溶液で服用する。
【0027】
本発明の組合せ薬物の服用方法は以下の通りである。組合せ薬物の中のプーアル粉末茶、プーアル茶葉、プーアル茶餅、プーアル茶飲料、プーアル茶バッグの中のいずれか一種を取って、適量の水で浸漬または溶解した後、患者はプーアル茶水溶液でシリビン−リン脂質複合物の薬物製剤を服用する。
【0028】
本発明の服用方法は、従来技術における、お茶と薬物を同時に服用できず、同時に服用すると薬物の治療効果を低下させるという技術的問題を克服する。本発明は、このような技術的問題を克服するだけでなく、さらに同時に服用するとこのような欠陥を克服しつつ、より良好な治療効果を生じることができることを見出した。
【0029】
プーアル茶の、インスリン抵抗性の改善、血中の脂質およびレプチンのレベル調節が可能であるなどの作用は、生体のインスリン抵抗による肝実質細胞内への脂肪の蓄積をある程度遮断可能であると同時に、シリビンのラジカル基除去及び酸化ストレス防止の強い能力と組み合わされて、両者は良好な抗NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)効果を有する。
【0030】
以下、実験データによって本発明の組合せ薬物を使用する有益な効果を説明する。
【0031】
試験例
【0032】
1 実験動物
SPFレベルの6週齢の雄性のC57 BL/6Jレプチン欠失マウス(ob/ob)60匹と、SPFレベルの6週齢の雄性のC57 BL/6J(ob/m)マウス10匹を、北京華阜康生物科学技術株式有限会社から提供され、天士力研究院薬理学毒性学研究センターのバリア動物部屋で飼育し、温度は20℃〜25℃で、相対湿度は60%であり、各籠に5匹ずつ入れ、照明時間は12時間で、決まった時間に決まった量で飼料を添加し、ob/obマウスは高脂肪飼料で飼養し(HFD、D12492)、C57 BL/6Jマウスは普通の飼料で飼養し、いずれも北京華阜康生物科学技術株式有限会社から提供されており、自由に水を飲用させ、毎日敷料を交換する。
【0033】
2 試験物
シリビン−リン脂質複合物(実施例1に基づいて調製)はタスリー・ファーマシューティカル・グループ・カンパニー・リミテッドから提供され、ロット番号は500902031であり、プーアルの粉末茶は茶褐色の粉末であり、タスリー・ファーマシューティカル・グループ・カンパニー・リミテッドから提供され、ロット番号はZ001 PE(2014)C06(H)であり、薬理学研究所で提供される試料室のサンプル棚内に置き、光を避けて室温で保存する。
【0034】
3 実験方法
【0035】
3.1 実験量の設計及びパケット
基礎型製品(NAFLMED basic)は、ヒト用の一日の用量が3gのシリビン−リン脂質複合物(シリビン420mg、大豆リン脂質780mgを含有)+1.2gプーアル粉末茶である。シリビン−リン脂質複合物の用量は3gであり、マウスの投薬量に転換した量は3g/60*12.3=0.62g/kgであり、プーアル粉末茶のヒト用の用量は1.2gである。もう1つの高投薬量組を設け、投薬量は2.4gとし、マウスの投薬量に転換した量は1.2g/60*12.3=0.25g/kg、2.4g/60*12.3=0.50g/kgである。実験パケット及び投薬量の設計は表1の通りである。
【0036】
【表1】
【0037】
3.2 試験物の投与
適応のため1週間飼養した後、60匹の6週齢のob/obマウスをランダムに6組に分け、各組は10匹とした。なお、10匹の6週齢のC57BL/6Jマウスは正常組である(表1)。正常組のマウスは普通の飼料で飼養し、モデル組と投薬組はいずれも高脂肪飼料で飼養する(HFD、D12492)。なお、薬物で干渉する組のマウスに対しては、対応する投薬量(表1)の薬物を胃内投与し、正常組とモデル組はいずれも等量の蒸留水を投与し、シリビン−リン脂質複合物+プーアル茶抽出物の配合組は、両者を同時に服用し、6週間連続に胃内投与する。
【0038】
マウスは実験期間内に自由に飼料を食べさせ、水を飲ませて、毎週に1回体重を計量し、体重に基づいて投薬量を調整する。最終回の投薬後には12時間給水のみで断食させ、体重を秤量し、眼球を摘出して血液を採取してから、頸椎脱臼によってマウスを殺し、迅速に解剖して肝臓を摘出し、生理食塩水で洗浄し、濾紙で水分を吸収して計量してから、−20℃の冷蔵庫に保存する。
【0039】
3.3 検出指標及び方法
【0040】
3.3.1 通常状況の観察
実験期間中、毎週1回各組のマウスの体重を計量する。
【0041】
3.3.2 肝臓指数を計算し、かつ肝臓の全般的形態を観察する
実験終了後、肝臓を計量し、肝臓指数を計算し、肝臓指数(%)=肝臓湿重量/体重*100%である。
【0042】
3.3.3 血清生化学的指標の検出
すべてのマウスに対して、眼球を摘出して血液を採取して、3000r/minで15分間遠心分離し、血清を分離してEP管に収集して、−20℃の冷蔵庫に保存する。7020生化学自動分析装置を用いて、血清におけるアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニン アミノトランスフェラーゼ(ALT)、トリグリセリド(TG)、総コレステロール(TC、)、高密度リポタンパク質コレステロール(HDL−C)、低密度リポタンパク質コレステロール(LDL−C)、血糖(GLU)の含有量を検出する。
【0043】
3.3.4 インスリン抵抗指数
Elisaキットを用いて、血清FINSを検出し、かつ式によってインスリン抵抗指数を計算する。
【0044】
【数1】
【0045】
3.3.5 肝臓組織の病理学的検出
冷凍された肝臓組織を取って凍結スライスを調製し、オイルレッドO染色を用いて、肝臓脂肪の変性程度を観察する。オイルレッドO染色の操作ステップは、凍結スライス→蒸留水で十分に洗浄する→オイルレッドO希釈液で光を避けて10〜15分間染色する→オイルレッドO飽和液6mlを取り出して、蒸留水4mlを添加し、5〜10分間静置した後、濾過してから使用する→60%エタノールで、顕微鏡下で間の物質が明瞭になるまで差別化する→水洗する→核をヘマトキシリン・エオシン染色する→水洗→中性ゴムでスライスを密封する→顕微鏡で観察する、ことである。
【0046】
3.4 データ処理
統計学的方法は、SPSS 15.0統計学ソフトウェアを用いて分析を行い、データは平均値±標準差で示し、t検定を採用し、各組の治療前後、及び組同士の各項目を分析、比較して指標の差異の有無を観察し、P<0.05を差異とし、統計学的に意義があるものとした。
【0047】
4 実験結果
【0048】
4.1 各試験物の体重に対する影響
実験期間に、毎週に1回各組のマウスの体重を計量し、各組の薬物の非アルコール性脂肪肝のマウスの体重に対する影響を観察する。表2に示すように、正常組のマウスの体重の増加は緩慢で、モデル組のマウスの体重の増加は速い。6週間投薬した後、シリビン−リン脂質複合物組以外、他の各投薬組はいずれも異なる程度でマウスの体重増加を抑えることができ(P<0.01)、各組の間で顕著な差異はない。
【0049】
【表2】
【0050】
4.2 各試験物の肝臓指数に対する影響
表3に示すように、正常組と比べ、モデル組のマウスの体重、肝臓湿重量、及び肝臓指数はいずれも明らかに増大しており(P<0.01)、各試験物はいずれもマウスの肝臓湿重量及び肝臓指数を顕著に低下させることができる(P<0.01)。
【0051】
【表3】
【0052】
4.3 各試験物の血糖に対する影響
実験期間に、毎週各組の薬物の非アルコール性脂肪肝のマウスの血糖に対する影響を検出する。表4に示すように、投薬期間に、モデル組のマウスの血糖は正常組より明らかに高い(P<0.01)。6週間投薬した後、シリビン−リン脂質複合物組以外、他の各投薬組はいずれも異なる程度でマウスの血糖を低下させることができ(P<0.01)、各組の間に顕著な差異はない。
【0053】
【表4】
【0054】
4.4 各試験物の血中脂質及び肝機能指数に対する影響
表5に示すように、正常組と比べ、非アルコール性脂肪肝モデルマウスの血清TC、LDL、ALT、ASTは、いずれも明らかに上昇しており(P<0.05)、シリビン−リン脂質複合物とプーアル茶抽出物の低投薬量組は、異常に上昇した各指標に対していずれも明らかな改善がなく(P>0.05)、プーアル茶抽出物の高投薬量組はTCとLDL−Cを低下させることはできるが(P<0.05)、ALT、ASTに対しては明らかな改善がなく(P>0.05)、シリビン−リン脂質複合物+プーアル茶抽出物の高または低投薬量組は、いずれもTC、LDL−C、ALTを顕著に低下させることができ(P<0.05)、かつ効果は両者を単独に使用する場合より優れている。
血液の生化学的結果に示されるように、該動物モデルの血清TG、HDL−Cの変化傾向は人体の変化傾向と一致しないため、後続の実験は血清TC、LDL、ALT、ASTの4つの生化学的指標の観察を主とする。
【0055】
【表5】
【0056】
4.5 各試験物のインスリン抵抗指数に対する影響
表6に示すように、正常組と比べ、非アルコール性脂肪肝モデルのマウスのインスリン抵抗指数は顕著に上昇し(P<0.01)、単独にシリビン−リン脂質複合物を使用する場合は、インスリン抵抗指数に明らかな改善がなく(P>0.05)、プーアル茶抽出物及び両者の配合組はインスリン抵抗指数を顕著に低下させることができ(P<0.05)、配合物の効果は、単独でシリビン−リン脂質複合物を使用する場合より優れている。
【0057】
【表6】
【0058】
4.6 各試験物のマウスの肝臓病理に対する影響
オイルレッドO染色は、肝臓の凍結組織のオイルレッドO染色の光学顕微鏡下での肝細胞内の赤色顆粒の大きさと数によって、軽度、中度、重度の3つに分けられる。軽度、即ち、光学顕微鏡下での単位面積あたりに1/3〜2/3の赤色顆粒が見られると1点と評し、中度、即ち、2/3以上の肝細胞内に赤色顆粒が含まれていると2点と評し、重度、即ち、ほぼすべての肝細胞内にいずれも赤色顆粒があると3点と評し、脂肪変性が見られないものは0点と評する。
【0059】
表7に示すように、モデル組の肝臓組織には、ほぼすべての肝細胞にいずれも脂肪変性が発生しており、病理評価点数は正常組に比べ、明らかに上昇し(P<0.01)、シリビン−リン脂質複合物またはプーアル茶抽出物を単独に使用する場合、肝臓の病理評価点数に明らかな改善が見られず(P>0.05)、両者を併合して使用する場合、肝臓の脂肪変性を顕著に改善し、病理評価点数を低下させることができ(P<0.05)、効果は両者を単独に使用する場合より優れている。
【0060】
【表7】
【0061】
5 実験結論
以上の実験結果から分かるように、ブランク組と比べ、非アルコール性脂肪肝モデル組のマウスの体重、肝臓指数、血中脂質、ALT、AST、インスリン抵抗指数はいずれも明らかに上昇し、肝臓組織は重度に脂肪変性している。プーアル茶は、インスリン抵抗を改善し、血中脂質を調節することが可能であるが、ラジカル基の除去と酸化ストレス防止の強い能力を有するシリビンと併合して使用する場合、肝臓の脂肪変性に明らかな改善があり、その効果は両者を単独に使用する場合より優れている。
【発明を実施するための形態】
【0062】
以下、本発明の長所と特徴をより明確に記述するように、実施例と合わせて本発明の具体的な実施形態をさらに説明する。しかし、このような実施例は例示に過ぎず、本発明の範囲に対して何の制限もしない。当業者は、本発明の趣旨と範囲を逸脱しない前提下で、本発明の詳細と形式に対して修正または代替を行うことが可能であるが、このような修正と代替はいずれも本発明の保護範囲内に入ることを理解すべきである。以下、具体的実施例によって、本発明をさらに説明するが、本発明を制限するものではない。
【0063】
実施例1 シリビン−リン脂質複合物の調製
シリビン420gと大豆リン脂質780gを取って、7200mlの無水エタノールに入れ、加熱、還流して溶液を清澄させ、60℃で稠密状になるまで減圧濃縮して、シリビン−リン脂質複合物を得る。
【0064】
実施例2 シリビン−リン脂質複合物の調製
シリビン1050gと大豆リン脂質1050gを10500mlの無水エタノールに入れ、加熱、還流して溶液を清澄させ、40℃で稠密状になるまで減圧濃縮して、シリビン−リン脂質複合物を得る。
【0065】
実施例3 シリビン−リン脂質複合物の調製
シリビン3500gとレシチン14000gを86100mlの無水エタノールに入れ、加熱、還流して溶液を清澄させ、80℃で稠密状になるまで減圧濃縮して、シリビン−リン脂質複合物を得る。
【0066】
実施例4 シリビン−リン脂質複合物の調製
シリビン350gとレシチン1400gを20500mlの無水エタノールに入れ、加熱、還流して溶液を清澄させ、50℃で稠密状になるまで減圧濃縮して、シリビン−リン脂質複合物を得る。
【0067】
実施例5 シリビン−リン脂質複合物の調製
シリビン350gと大豆リン脂質650gを10500mlの無水エタノールに入れ、加熱、還流して溶液を清澄させ、60℃で稠密状になるまで減圧濃縮して、シリビン−リン脂質複合物を得る。
【0068】
実施例6 シリビン−リン脂質複合物の調製
シリビン350gと大豆リン脂質650gを6000mlの無水エタノールに入れ、加熱、還流して溶液を清澄させ、60℃で稠密状になるまで減圧濃縮して、シリビン−リン脂質複合物を得る。
【0069】
実施例7 シリビン−リン脂質複合物カプセル剤の調製
実施例1のシリビン−リン脂質複合物を取って、乳糖1200g、タルク450g、デンプングリコール酸ナトリウム(CMS)150gを入れ、65℃でスプレー造粒し、乾燥、粉砕してカプセル充填物を得て、それぞれ000号のカプセルに装入して、全部で4000粒の完成品を作製し、0.75g/粒である。
【0070】
実施例8 シリビン−リン脂質複合物カプセル剤の調製
実施例2乃至6のいずれか一例のシリビン−リン脂質複合物を取って、乳糖70000g、タルク40000g、デンプングリコール酸ナトリウム(CMS)65000gを入れ、50℃でスプレー造粒し、乾燥、粉砕してカプセル充填物を得る。
【0071】
実施例9 シリビン−リン脂質複合物カプセル剤の調製
実施例1乃至6のいずれか一例のシリビン−リン脂質複合物を取って、乳糖1000g、タルク375g、デンプングリコール酸ナトリウム(CMS)125gを入れ、75℃でスプレー造粒し、乾燥、粉砕してカプセル充填物を得る。
【0072】
実施例10 シリビン−リン脂質複合物錠剤の調製
実施例1のシリビン−リン脂質複合物を取って、微結晶セルロース1050g、澱粉300g、粉末状のシリカゲル200g、タルク150g、ステアリン酸マグネシウム100gを入れ、均一に混合して、4000錠作製する。
【0073】
実施例11 シリビン−リン脂質複合物のソフトカプセル剤の調製
ゼラチン100g、グリセリン30g、水130gを、ゼラチンを取って適量の水を入れ、ゼラチン液に膨張させる。実施例1のシリビン−リン脂質複合物600gを取って食用植物油2400gと混合し、十分に攪拌してオイル液を得、調製済みのゼラチン液は、ゼラチン液貯蔵溝に放置して60℃に制御し、オイル液を試薬貯蔵溝内に入れ、液状パラフィンの温度は10〜17℃が好ましい。室温10〜20℃、ドリッパー温度40〜50℃で、ドリップを開始し、乾燥、摩擦、包装して、ソフトカプセル剤を得る。
【0074】
実施例12 シリビン−リン脂質複合物丸剤の調製
シリビン−リン脂質複合物500g、ポリエチレングリコール6000を4500gの原料を溶融した後、薬物の微細粉末を入れて均一に混合し、80℃程度で保温し、内径が3.3mmで、外径が5.1mmであるドロッパーを用いて、60〜70滴/分の滴下速度でメチルシリコーン油に滴下し、ドリッピング丸薬を収集し、濾紙を用いて冷却液を吸収して、丸剤を得る。
【0075】
実施例13 組合せ薬物製剤
実施例7のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤1.5gとプーアル粉末茶0.6gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0076】
実施例14 組合せ薬物製剤
実施例7のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤1.5gとプーアル粉末茶0.9を取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0077】
実施例15 組合せ薬物製剤
実施例7のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤0.5gとプーアル茶10を取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0078】
実施例16 組合せ薬物製剤
実施例7のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤2.5gとプーアル茶5を取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0079】
実施例17 組合せ薬物製剤
実施例8のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤1.5gとプーアル粉末茶0.6gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0080】
実施例18 組合せ薬物製剤
実施例8のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤1.5gとプーアル茶ティーバッグ5gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0081】
実施例19 組合せ薬物製剤
実施例9のシリビン−リン脂質複合物のカプセル剤1.5gとプーアル茶ティーバッグ5gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0082】
実施例20 組合せ薬物製剤
実施例11のシリビン−リン脂質複合物のソフトカプセル剤1.5gとプーアル茶抽出物0.6gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0083】
実施例21 組合せ薬物製剤
実施例10のシリビン−リン脂質複合物の錠剤1.5gとプーアル茶抽出物0.6gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。
【0084】
実施例22 組合せ薬物製剤
実施例12のシリビン−リン脂質複合物の丸剤1.5gとプーアル茶抽出物0.6gを取って、同時に薬品ボックスに入れて、単位投薬量とする。