【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、艶消し剤を含む改質ポリエステルを原料として同じ紡糸口金より押出し、ダブルクロス形モノフィラメントと円形モノフィラメントを同時に含有する一種の二重異形断面繊維を提供する。
【0009】
材料の曲げ剛性に影響を与える要因は、機械的物性、断面の寸法と形状などである。
繊維の曲げ剛性は、硬さまたはしなやかの程度を表示し、曲り変形に対する反発力の指標である。繊維集合体の曲げ剛性が単繊維の曲げもどり性に依存するだけでなく、実は繊維間の相互作用に多く依存する。ダブルクロス形モノフィラメントは円形モノフィラメントよりもっと大きな断面積を持ち、さらに特殊な断面形状を有するため、より大きい曲げ剛性を表している。なお、円形断面の極細繊維はしなやかとなめらかの風合がしている。したがって、ダブルクロス形断面の単繊維と円形断面の極細繊維とのコンジュゲーションによる二重異形断面繊維は同時に良い柔軟性とコシがある。
【0010】
本発明における一種の二重異形断面繊維は、テレフタル酸とエチレングリコールと分岐ジオールとのセグメントを含有する分子鎖が構成した改質ポリエステルを原料とするものである。前記分岐ジオールの構造式は、
【化1】
であり、
上式について、R
1とR
2は別々に炭素数1〜3の直鎖アルキレン基から、R
3は炭素数1〜5のアルキル基から、R
4は炭素数2〜5のアルキル基から選ばれる。炭素数限定の原因は次のように解釈される。直鎖のR
1とR
2、または側鎖のR
3とR
4の存在により、アルコキシ基の電気陰性度が弱くなれば、炭素数が小さすぎる分岐はアルコキシ基の電気陰性度に影響をめったに与えないだから、環状オリゴマーの低減にあまり役に立たない。なお、炭素数が多すぎると、ポリエステル分子鎖の絡み合いが引き起こされて、その分子質量分布も影響される。本発明における環状オリゴマーを低減する原理は、具体的に以下の通りである。
【0011】
有機化合物分子に、ある原子から伸びている2つの化学結合のなす角度は結合角と呼ばれている。通常度数で示す結合角は、中心原子と結合相手の原子の電気陰性度から影響を受ける。相手原子は電気陰性度が大きくなれば、電子を引き付ける能力が強くなる。この時結合共有電子対が相手原子に偏って中心原子から遠くなって、2つの化学結合がクーロン反発低減によって互いに接近することより、結合角が小さくなる。逆に、相手原子は電気陰性度が小さくなれば電子を引き寄せる強さが弱くなる。そして結合共有電子対が中心原子に偏って近くなって、2つの化学結合がクーロン反発向上によって互いに離れることより、結合角が大きくなる。
【0012】
Paulingの電気陰性度目盛の定め方によって、C、HまたはO原子の電気陰性度が別々に2.55、2.20、3.44になっている。なお、価電子エネルギー均一性理論に基づいて、原子集団の電気陰性度は以下の式(1)より計算できる。
【数1】
上式について、(
iは化学結合前の中性のi原子の電気陰性度、
Nνe,iはi原子中の価電子数、n
iは原子集団中のi原子数である。もっと複雑な原子集団に対する電気陰性度計算は以下の通りである:まず簡単な原子集団の電気陰性度を計算し、次に簡単原子集団を準原子とし、こんなに繰り返して計算し、最後に目標の複雑な原子集団の電気陰性度を得る。説明が必要なのは、準原子の電気陰性度を計算する際に基原子(例えば、−OHの基原子はO原子とする。)の結合されていない価電子を準原子の価電子と見なすことである。
【0013】
本発明においては、テレフタル酸中のカルボキシ基のCーO結合が破断された後、残るC原子がジオール中のヒドロキシ基のO原子と結合して、エステル基中の新しいCーO結合になる。これから、エステル基中のC原子がフェニル環中のC原子と形成したCーC結合、新しいCーO結合、この二つの化学結合より形成した結合角の度数はαと示す。αの変化は環化反応に影響を与える。具体的に、αが109(より小さければ環化がしやすくなって、αが増大すると環化の確率が低下する。本発明に導入した分岐ジオール(構造式は前記の式の通り)は、直鎖または側鎖を含めてアルコキシ基の電気陰性度が弱くなさせる。前記の原子集団の電気陰性度計算式によって、この分岐ジオール中のテレフタル酸のカルボキシ基と結合する原子集団の電気陰性度が2.59〜2.79、しかしエチレングリコール中のカルボキシ基と結合するーOCH
2CH
2―原子集団の電気陰性度が3.04だから、分岐ジオールのアルコキシ基はーOCH
2CH
2―よりもっと強い電子供与性を持っている。よって、新しいCーO結合中の共有電子対が中心C原子に偏ってもっと近くなって、C―C結合とC−O結合は反発力が向上することによって互いに離れる。そして、αが109(を超えて、線形分子鎖の生じる確率が増加して、環状オリゴマーの生成を低減させる。
【0014】
本発明における艶消し剤は、無定形二酸化チタンと無定形二酸化ケイ素との混合物または炭酸カルシウムと二酸化ケイ素との混合物である。
【0015】
純粋なPET繊維は大体表面光沢度が高い半透明体である。その光沢の強さは反射光にも透過光にも関連している一方、自分の表面状態、断面形状、内部構造などの影響を受けている。例えば、配向が高い繊維は一般的に均一な内部構造がして対光反射が強いため、高い光沢度がしている。そして、艶消し剤の無機粒子を添加し,または断面形状や表面構造を調整することで,繊維の光沢を調整することができる。PET繊維の光沢を綿繊維の光沢に近づけるために、重合の過程で消光剤を添加することもある。汎用的なポリエステル消光剤はアナターゼ型二酸化チタンであるが、アナターゼ型二酸化チタンのポリエステル光沢に対する影響をさらに改善するために、無定型二酸化チタンと無定型二酸化ケイ素の混合物または炭酸カルシウムと無定型二酸化ケイ素の混合物を艶消し剤と利用し、PETに均一に分散してPETの結晶化と配向を破壊し,繊維を光沢を少し残したセミダルにする。
【0016】
本発明に係る好適態様を以下に示す。
【0017】
前記二重異形断面繊維によって、前記ダブルクロス形モノフィラメントの繊度が2.5〜3.5dtexとし、前記円形モノフィラメントの繊度が0.20〜0.30dtexとする。
【0018】
前記ダブルクロス形モノフィラメントの曲げ剛性が0.82×10
-5〜1.38×10
-5cN・cm
2とし、前記円形モノフィラメントの曲げ剛性が0.0041×10
-5〜0.027×10
-5cN・cm
2とし、ダブルクロス形モノフィラメントの曲げ剛性が大きければ大きいほどもっと良いコシを与えて円形モノフィラメントの曲げ剛性が小さければ小さいほどもっと良い柔軟性を与え、本発明における二重異形断面繊維がコシと柔軟性を兼備する。
【0019】
前記二重異形断面繊維は、繊度が150〜300dtex、破断強度が3.6cN/dtex以上、破断伸度が40.0±3.0%、破断強度CV値が5.0%以下、破断伸度CV値が10.0%以下、沸水収縮率が7.5±0.5%とし、光沢度が50%以下で明らかに従来技術の繊維より低くなている。
【0020】
前記二重異形断面繊維によって、前記改質ポリエステルには環状オリゴマーの含有量が0.6%未満で、従来技術のポリエステルの1.5〜2.1wt%より明らかに低くなる。
【0021】
前記改質ポリエステルの数平均分子量が20000〜27000、分子量分布指数が1.8〜2.2とし、より高い分子量とより狭い分子量分布を有する改質ポリエステルは紡糸加工の需要を満たし、優れた性能を持つ繊維の製造に有利である。
【0022】
前記改質ポリエステルには、テレフタル酸セグメントに対する分岐ジオールセグメントのモルパーセントが3〜5%まで低くて、ポリエステル固有の良い物性を保つことに有利である。
【0023】
前記分岐ジオールは、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3,3−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、4,4−ジエチル−1,7−ヘプタンジオール、4,4−ビス(1,1−ジメチルエチル)−1,7−ヘプタンジオール、3,3−ジプロピル−1,5−ペンタンジオール、4,4−ジプロピル−1,7−ヘプタンジオール、4ーメチル−4−(1,1−ジメチルエチル)−1,7−ヘプタンジオール、3−メチル−3−アミル−1,6−ヘキサンジオール、または3,3−ジアミル−1,5−ペンタンジオールである。
【0024】
前記二重異形断面繊維によって、前記改質ポリエステルは、テレフタル酸、エチレングリコール及び分岐ジオールを均一に混合させた後、エステル化反応と重縮合反応を順次に進行させることにより得られるものであり、具体的に、下記のステップを含む:
(1)エステル化反応として、
エステル化反応は、テレフタル酸とエチレングリコールと分岐ジオールをスラリーに調製し、触媒、艶消し剤及び安定剤を添加して均一に混合した後、窒素雰囲気の中に常圧〜0.3MPaの圧力及び250〜260℃の温度の下で行う反応である。生じた水が理論値の90%以上を超える時点まで反応を終了する。
(2)重縮合反応として、
エステル化反応終了後、30〜50分間かけて常圧から500Pa以下に漸次減圧し、温度を260〜270℃に制御し、30〜50分間低真空段階の重縮合反応を進行させた後、100Pa以下への減圧を続け、温度を275〜285℃に制御し、50〜90分間高真空段階の重縮合をさらに継続する。よって、改質ポリエステルを得る。
【0025】
前記二重異形断面繊維によって、ステップ(1)には、前記テレフタル酸とエチレングリコールと分岐ジオールとのモル比が1:1.2〜2.0:0.03〜0.06、前記触媒のテレフタル酸の質量に対する添加量が0.01〜0.05%、前記安定剤のテレフタル酸の質量に対する添加量が0.01〜0.05%とする。
【0026】
前記触媒、三酸化二アンチモン、エチレングリコールアンチモンまたは酢酸アンチモンで、前記安定剤はリン酸トリフェニル、リン酸トリメチル、または亜リン酸トリメチルである。
【0027】
前記二重異形断面繊維によって、前記艶消し剤のポリエステルに対する含有量が1.0〜1.5wt%、前記艶消し剤に二酸化チタンの含有量が13〜50wt%とする。
【0028】
本発明は前記二重異形断面繊維の製造方法も提供する。つまり、紡糸融液が計量、複合口金による押出し、冷却、オイリング、引き伸ばし、ヒートセッティング、巻取りなどのステップを経て繊維になることである。
【0029】
前記紡糸融液は改質ポリエステルと艶消し剤を含む。
【0030】
前記複合口金には、ダブルクロス形と円形の紡糸孔が併設され、さらに前記ダブルクロス形孔の円形孔に対する長さ比はダブルクロス形孔の円形孔に対する相当直径比と係数Kとの積に等しくとし、前記相当直径は紡糸孔の断面積と断面周囲との比率であり、係数Kの取りうる値の範囲が0.97〜1.03とする。
【0031】
前記オイリングにおける油剤は、クラウンエーテルを含め、それに含有量が67.30〜85.58%とする。実に、クラウンエーテル含有量が少なく過ぎると油剤の耐熱性や油膜強度は出ていない、多すぎるとほかの指標が制限されている。よって、クラウンエーテルの添加量はある一定の範囲内保たなければならない。
【0032】
本発明における油剤は、クラウンエーテルを含有するため、粘度が低くて、耐熱性が良くて、油膜強度が高いものである。従来の紡糸油剤は、主成分とするポリエステル系またはポリエーテル系化合物の分子量が大きく、分子間水素結合が起こりやすいため、動粘度が大きいである。クラウンエーテルは、自体の粘度が低くてビーズ状の小分子がして、油剤に添加すればポリエステル系やポリエーテル系との親和性が良いためそれらの内部に入ると分子間相互作用が遮蔽できることによって、油剤の動粘度を著しく減らす。従来技術における油剤の油膜強度が低いである原因は、化繊用油剤の帯電防止剤が金属イオンを含むまたは塩という形で存在することが多いため、油剤中のポリエステル系やポリエーテル系化合物との親和性が弱いである。それなのに、油剤にクラウンエーテルを添加すれば、塩を溶解できることによって、帯電防止剤がポリエステル系またはポリエーテル系化合物との親和性を向上させるため、油膜強度が増加できる。なお、高揮発性と優れた耐熱性を有するクラウンエーテルの添加は油剤の耐熱性を著しく向上することもできる。
【0033】
好ましい技術法案は、以下に示されている。
【0034】
前記二重異形断面繊維の製造方法によって、前記ダブルクロス形紡糸孔または円形紡糸孔の長さは0.20〜1.28mmとし、相当直径は0.10〜0.32mmとする。
【0035】
すべての紡糸孔は等間隔の同心円によって配列し、紡糸孔の円心または外心は同心円に位置し、同じ同心円には各紡糸孔が互いに等間隔で配列する。
【0036】
同じ同心円にダブルクロス形と円形の紡糸孔が併設され、そのうえに、ダブルクロス形紡糸孔の円形紡糸孔に対する数量比が1〜10:30とする。
【0037】
前記二重異形断面繊維の製造方法によって、前記油剤は200℃で2時間かけて熱処理した後の重量減少が15wt%未満であり、原因としては高揮発性と優れた耐熱性を有するクラウンエーテルの添加が油剤の耐熱性を著しく向上したことである。
【0038】
前記油剤は(50±0.01)℃下の動粘度が27.5〜30.1mm
2/sであり、水で10wt%の乳化液に調整すると動粘度が0.93〜0.95mm
2/sとなり、クラウンエーテルが油剤の粘度を下げる原因としては、自体の粘度が低くてビーズ状の小分子がしているクラウンエーテルがポリエステル系やポリエーテル系化合物の油剤に添加すると、親和性が良いためポリエステル系やポリエーテル系化合物の内部に入ってそれらの分子間相互作用を遮蔽することである。
【0039】
前記油剤は従来技術における通常的な110Nの油膜強度より121〜127Nの高い油膜強度があり、原因は、化繊用油剤の帯電防止剤が大体金属イオンを含むまたは塩という形と存在するため、油剤中のポリエステル系やポリエーテル系化合物との親和性が弱いであり、油剤にクラウンエーテルを添加すれば塩を溶解させて帯電防止剤のポリエステル系またはポリエーテル系化合物との親和性が向上になって油膜強度を増加させることである。
【0040】
前記油剤の表面張力は23.2〜26.8N/cmで、比抵抗は1.0×10
8〜1.8×10
8Ω・cmである。
【0041】
オイリングした後、繊維と繊維の静摩擦係数は0.250〜0.263で、動摩擦係数は0.262〜0.273である。
【0042】
オイリングした後、繊維と金属の静摩擦係数は0.202〜0.210で、動摩擦係数は0.320〜0.332である。
【0043】
前記クラウンエーテルは、2−(ヒドロキシメチル)−12−クラウン4−エーテル、15−クラウン5−エーテルまたは2−(ヒドロキシメチル)−15−クラウン5−エーテルである。
【0044】
前記油剤には、鉱物油、リン酸エステルカリウム塩、ラウリン酸トリメチロールプロパンエステル、アルキルスルホン酸ナトリウムが含有されている。
【0045】
前記鉱物油は9#〜17#の鉱物油のうちの一つである。
【0046】
前記リン酸エステルカリウム塩は、ドデシルリン酸エステルカリウム塩、イソトリデカノールポリオキシエチレンエーテルリン酸エステルカリウム塩、またはラウリル・ミリスチル・アルコールリン酸エステルカリウム塩である。
【0047】
前記アルキルスルホン酸ナトリウムはドデシルスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルスルホン酸ナトリウム及びヘキサデシルスルホン酸ナトリウム中の一つである。
【0048】
前記油剤を用いるとき、前記油剤に水を混合して濃度14〜18wt%の乳化液を調製する。
【0049】
前記油剤の調製する方法は、クラウンエーテル、リン酸エステルカリウム塩、ラウリン酸トリメチロールプロパンエステルとアルキルスルホン酸ナトリウムを混合した後鉱物油に加えてさらに充分に攪拌することであり、得られた油剤には、各成分の添加量が以下の通りであり:
鉱物油 0〜10重量部、
ラウリン酸トリメチロールプロパンエステル 0〜20重量部、
クラウンエーテル 70〜100重量部、
リン酸エステルカリウム塩 8〜15重量部、
アルキルスルホン酸ナトリウム 2〜7重量部、
前記混合は、常温で行われ、前記攪拌は、40〜55℃において1〜3時間行われることである。
【0050】
前記二重異形断面繊維の製造方法によって、繊維の紡糸加工条件が下記の通りであり:
紡糸温度 280〜290℃、
冷却温度 20〜25℃、
ネットワーク圧力 0.20〜0.3Mpa、
第1ローラ速度速度 2200〜2600m/min、
第1ローラ速度温度 75〜85℃、
第2ローラ速度 3600〜3900m/min、
第2ローラ温度 135〜165℃、
巻取速度 3580〜3840m/min、
本発明において、巻取速度がローラー2速度より1%低くになる原因は過給を与えて巻取張力を減らして紡糸加工の安定性と繊維の品質を向上する。
紡糸部品の初期圧力 120bar、
紡糸部品の圧力上昇値ΔP 0.6bar/日間。
【0051】
発明原理とするのは、以下の通りである。
【0052】
ポリエステル融液は粘弾性の非ニュートン流体の一つなので、紡糸孔中に粘性流動を行う時に、紡糸安定性に悪影響を与える弾性変形も生じる。融液の弾性エネルギーの蓄積とゆるみは紡糸孔の長さ、断面周囲及び断面積にかんしている。よって、本発明は、二種類の紡糸孔の寸法(長さ、断面周囲及び断面積)を設計してそれらの関係を構築することにより、流れる融液の蓄えられる弾性エネルギーを散逸して、異なる紡糸孔を経て形成した圧力損失が等しくなさせて、Die Swellを低減して、紡糸加工の安定性を向上させる。
【0053】
融液が紡糸孔を経るにより圧力損失は、下記のの式で計算できる:
【数2】
ここに、(Pは融液の圧力損失、S内は紡糸孔の長さと断面周囲との積に等しい内壁面積、S截は紡糸孔の断面積、γは融液流れのずり速度である。
【0054】
同じ紡糸口金の異なる形状の紡糸孔Aと紡糸孔Bを経るポリエステル融液流れの速度を等しくまたは小差とするには、融液流れの圧力損失を等しくまたはある範囲の限りとしなければならない。すなわちK=0.97〜1.03でΔP
A=KΔP
Bとする。したがって、さらに前記の計算式も考えると、異なる形状の紡糸孔Aと紡糸孔Bの寸法関係は以下の式とする:
【数3】
上式について、Dは長さ、Sは断面積、Lは断面周囲、Bは相当直径である。
【0055】
本発明は、上記の方式によって紡糸口金を設定して、良いコシがあるダブルクロス形モノフィラメントと良い柔軟性を持つ円形モノフィラメントを同じ紡糸口金より押出して、理想的なコシと柔軟性を兼備する二重異形断面繊維を得る。