(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上記従来の構成によると、次のような問題があった。
すなわち、特許文献2に記載されたLED照明器によると、光源として赤色LED、青色LED、及び、緑色LEDを使用しているので、例えば、作業者の視力や検査を行う環境、被検査基板の色、材質等によって、検査を行い易い光の色や照度の調整も可能になったが、その作業は決して容易なものではなく、その改良が要求されていた。
【0009】
本発明はこのような点に基づいてなされたものでその目的とするところは、色、照度を容易に調製できる目視検査用照明装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するべく本願発明の請求項1による目視検査用照明装置は、複数個のフルカラーLEDからなる光源と、上記フルカラーLEDの三原色比率を記憶する記憶部と、操作部と、を備え、検査対象物に光を照射する照明器具と、上記フルカラーLEDの三原色比率を調整する色調整部と、上記色調整部により調整した三原色比率を記憶する記憶部と、を備え、上記色調整部により調整した三原色比率を上記照明器具に出力する制御部と、を具備したことを特徴とするものである。
又、請求項2による目視検査用照明装置は、請求項1記載の目視検査用照明装置において、上記色調整部はカラーパレットを使用するものであることを特徴とするものである。
又、請求項3による目視検査用照明装置は、請求項2記載の目視検査用照明装置において、上記色調整部はカラーパレットと三原色毎に別々に設けられた調整釦とから構成されている物であることを特徴とするものである。
又、請求項4による目視検査用照明装置は、請求項1〜請求項3の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記照明器具は操作部による操作により記憶部に記憶されている三原色比率を選択しその選択された三原色比率で上記光源に光を出力させるものであることを特徴とするものである。
又、請求項5による目視検査用照明装置は、請求項1〜請求項4の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記制御部の記憶部には複数種類の三原色比率が記憶されることを特徴とするものである。
又、請求項6による目視検査用照明装置は、請求項1〜請求項5の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記照明器具の記憶部には複数種類の三原色比率が記憶されることを特徴とするものである。
又、請求項7による目視検査用照明装置は、請求項1〜請求項6の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記制御部には照度を調整する制御部側照度調整部が設けられていることを特徴とするものである。
又、請求項8による目視検査用照明装置は、請求項1〜請求項7の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記照明器具には照度を調整する照明器具側照度調整部が設けられていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0011】
以上述べたように本願発明の請求項1による目視検査用照明装置によると、複数個のフルカラーLEDからなる光源と、上記フルカラーLEDの三原色比率を記憶する記憶部と、操作部と、を備え、検査対象物に光を照射する照明器具と、上記フルカラーLEDの三原色比率を調整する色調整部と、上記色調整部により調整した三原色比率を記憶する記憶部と、を備え、上記色調整部により調整した三原色比率を上記照明器具に出力する制御部と、を具備したので、色、照度を容易に調製できる。
又、請求項2による目視検査用照明装置によると、請求項1記載の目視検査用照明装置において、上記色調整部はカラーパレットを使用するものであるので、簡易な操作により色を更に容易に調製できる。
又、請求項3による目視検査用照明装置によると、請求項2記載の目視検査用照明装置において、上記色調整部はカラーパレットと三原色毎に別々に設けられた調整釦とから構成されている物であるので、色を容易に微調製できる。
又、請求項4による目視検査用照明装置によると、請求項1〜請求項3の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記照明器具は操作部による操作により記憶部に記憶されている三原色比率を選択しその選択された三原色比率で上記光源に光を出力させるものであるので、簡易な操作により色を更に容易に調製できる。
又、請求項5による目視検査用照明装置によると、請求項1〜請求項4の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記制御部の記憶部には複数種類の三原色比率が記憶されるので、簡易な操作により色を更に容易に調製できる。
又、請求項6による目視検査用照明装置によると、請求項1〜請求項5の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記照明器具の記憶部には複数種類の三原色比率が記憶されるので、簡易な操作により更に色を容易に調製できる。
又、請求項7による目視検査用照明装置によると、請求項1〜請求項6の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記制御部には照度を調整する制御部側照度調整部が設けられているので、上記制御部側において簡易な操作により照度を更に容易に調製できる。
又、請求項8による目視検査用照明装置によると、請求項1〜請求項7の何れかに記載の目視検査用照明装置において、上記照明器具には照度を調整する照明器具側照度調整部が設けられているので、上記照明器具側において簡易な操作により照度を更に容易に調製できる。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、
図1乃至
図8を参照して本発明の一実施の形態について説明する。本実施の形態による目視検査用照明装置1は、
図1に示すように、照明器具3と、制御部としてのスマートフォン5と、から構成されている。
まず、上記照明器具3の構成の概要について説明する。上記照明器具3には、
図1に示すように、筐体7がある。この筐体7の
図1中下端側はグリップ部9となっている。上記グリップ部9の
図1中上側には操作部11が設置されており、この操作部11の
図1中上側には光源としての発光部13が設置されている。
また、上記筐体7の表面には、例えば、ゴム製の図示しない保護部材が設置され、図示しない検査対象物に傷をつけないようにしている。
【0014】
また、
図2に示すように、上記照明器具3の上記筐体7内には、CPU15、記憶部としてのメモリ17、ドライバ19、通信部21、電源部23が設置されている。
上記メモリ17には、上記発光部13の発光の色と照度のデータ(以下、RGBデータ)が記憶されている。このRGBデータは、光の3原色のうちの赤色に対応するRデータと、緑色に対応するGデータと、青色に対応するBデータとから構成されている。
上記ドライバ19は上記CPU15の指示により上記発光部13を発光させる。上記CPU15は上記操作部11の操作に基づき、上記メモリ17から上記RGBデータを読み出し、上記ドライバ19を介して上記発光部13を上記RGBデータに基づき制御する。また、上記操作部11の操作に基づき、上記発光部13の照度のみを変更する制御も行われる。
【0015】
また、上記通信部21は、上記スマートフォン5と上記RGBデータの送受信を行う。上記CPU15により、上記通信部21を介して、上記スマートフォン5から受信されたRGBデータをメモリ17に記憶する処理や、上記メモリ17に記憶されたRGBデータを上記スマートフォン5に送信する処理も行われる。
上記電源部23は、例えば、上記筐体7に内装されたリチウムイオン電池であり、上記照明器具3に電力の供給を行う。また、外部から電源を供給されることで、上記照明器具3に電力を供給すると共に、上記リチウムイオン電池の充電を行うこともできるようになっている。
【0016】
次に、上記操作部11の詳細な構成について
図3を参照して説明する。
上記操作部11にはメモリ読出操作部25がある。このメモリ読出操作部25には、メモリ読出釦25a、25b、25c、25d、25eがある。上記メモリ読出釦25a〜25eが操作されると、上記メモリ17に記憶されたRGBデータから上記メモリ読出釦25a〜25eの何れかに対応したRGBデータが選択され、このRGBデータに基づいて、上記発光部13が発光される。
【0017】
また、上記メモリ読出釦25a〜25eには、それぞれ、図示しないLEDが設置されている。この図示しないLEDが点灯することで、上記メモリ読出釦25a〜25eに対応するRGBデータが上記メモリ17に記憶されていることが示され、上記図示しないLEDが点滅することで上記メモリ読出釦25a〜25eに対応するRGBデータの何れかが選択されていることが示され、そのRGBデータに基づき上記発光部13が発光されていることが示される。
また、上記メモリ読出釦25a〜25eの
図3中左側にはラベル貼り付け部26a〜26eが設けられており、例えば、上記メモリ読出釦25a〜25eに対応した発光色を示す図示しないラベルを貼り付けることができるようになっている。
【0018】
また、上記操作部11には、照明器具側照度調整部としての、照度減少釦27a、照度増加釦27bが設置されている。上記照度減少釦27aが操作されると、現在選択されているRGBデータのRデータ、Gデータ、Bデータが上記発光部13の発光の色相が変化せず照度だけが減少するように補正されることで上記発光部13の照度が下がり、上記照度増加釦27bが操作されると、現在選択されているRGBデータのRデータ、Gデータ、Bデータが上記発光部13の発光の色相が変化せず照度だけが増加するように補正されることで上記発光部13の照度が上がるように構成されている。
【0019】
また、上記操作部11には、電源スイッチ29が設置されている。この電源スイッチ29は、例えば、波動スイッチであり、スイッチ操作部材31が上記筐体7の正面側(
図3中紙面垂直方向手前側)に露出されている。このスイッチ操作部材31の
図3中右側を押圧操作して
図3中右側が紙面垂直方向奥側に傾斜した状態で、上記照明器具3の電源が「OFF」となり、上記スイッチ操作部材31の
図3中左側を押圧操作して
図3中左側が紙面垂直方向奥側に傾斜した状態で、上記照明器具3の電源が「ON」となるように構成されている。
【0020】
次に、上記発光部13の詳細な構成について説明する。
図4に示すように、上記発光部13には、複数個(この一実施の形態の場合は176個)のフルカラーLED33が設置されている。このフルカラーLED33には、緑色LED35a、赤色LED35b、青色LED35cが設置されており、これら緑色LED35a、赤色LED35b、青色LED35cの明るさを制御することによって、上記フルカラーLED33が様々な色や照度で発光するようになっている。
【0021】
次に、制御部としてのスマートフォン5の詳細な構成について説明する。
図5に示すように、上記スマートフォン5には、表示部37、操作部39、記憶部としてのメモリ41、CPU43、通信部45、電源部47がある。
【0022】
上記表示部37は、例えば、液晶パネルであり、
図7に示すような操作用インターフェース画面51が表示される。この操作用インターフェース画面51には、カラーパレット53、R微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55c、照度減少釦57a、照度増加釦57b、メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59e、データ送信・書込釦61、データ受信・読出釦63が表示されている。
上記操作部39は上記表示部37の表面側に重ねて設置された、例えば、静電容量方式のタッチパネルであり、上記操作用インターフェース画面51に表示された各釦に対応した位置を、使用者が、例えば、指で操作すると、上記CPU43に対して指示が行われるものである。
【0023】
上記メモリ41には、例えば、5つのRGBデータを一つの組としたデータが記憶されているとともに、後述する操作によりRGBデータを変更する際に、上記5つのRGBデータのうちの任意に選択された1つのRGBデータが保存される一時作業領域が設けられている。また、上記5つのRGBデータの組が複数記憶されるようになっており、複数の上記5つのRGBデータの組の内の任意の組を選択できるようになっている。
上記CPU43は上記操作部39の操作に基づいて動作される。すなわち、上記操作部39の上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する部分のタップ操作により、上記5つのRGBデータのうちの任意の1つが選択され、上記一時作業領域に複製され、照度や色の変更対象のRGBデータ(以下、編集用RGBデータという)として保持される。上記カラーパレット53のタップ操作やスライド操作により、上記編集用RGBデータが上記カラーパレット53上の任意の色に変更される。
なお、上記カラーパレット53は、ドーナツ形状を周方向に分割した色相環として構成されている。
【0024】
また、上記編集用RGBデータのRデータ、Gデータ、Bデータのそれぞれを微調整することもできるようになっている。すなわち、上記操作部39のR微調整釦55aに対応する位置から
図7中上方向へのスライド操作により上記編集用RGBデータのRデータが増加され、
図7中下方向へのスライド操作により上記編集用RGBデータのRデータが減少される。また、上記操作部39のG微調整釦55bに対応する位置から
図7中上方向へのスライド操作により上記編集用RGBデータのGデータが増加され、
図7中下方向へのスライド操作により上記編集用RGBデータのGデータが減少される。また、上記操作部39のB微調整釦55cに対応する位置から
図7中上方向へのスライド操作により上記編集用RGBデータのBデータが増加され、
図7中下方向へのスライド操作により上記編集用RGBデータのBデータが減少される。すなわち、上記操作部39の上記カラーパレット53に対応する部分や、R微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cに対応する部分が色調整部として構成されている。
【0025】
また、上記操作部39の照度減少釦57a、照度増加釦57bに対応する位置のタップ操作により、上記編集用RGBデータの照度が増減される。すなわち、上記編集用RGBデータのRデータ、Gデータ、Bデータが上記照明器具3の発光部13の発光の色相が変化せず照度だけが変化するように増減される。すなわち、上記操作部39の照度減少釦57a、照度増加釦57bに対応する位置が制御部側照度調整部として構成されている。
上記操作部39の操作により編集用RGBデータの変更が行われると、上記通信部45を介して上記編集用RGBデータが照明器具3側に送信され、照明器具3の発光部13が上記編集用RGBデータに基づいて発光される。これにより、上記スマートフォン5を用いて上記照明器具3の発光部13の発光を確認しながら上記編集用RGBデータを変更できるようになっている。
【0026】
また、上記操作部39の上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eの何れかに対応する位置が長押し操作されると、操作箇所に応じて上記メモリ41の上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する5つのRGBデータの何れかが上記編集用RGBデータによって上書きされて保存される。
【0027】
また、上記操作部39の上記データ送信・書込釦61に対応する位置がタップ操作されると、上記メモリ41の5つのRGBデータが上記通信部54を介して上記スマートフォン5から上記照明器具3に送信され、上記照明器具3のメモリ17に記憶される。
また、上記操作部39の上記データ受信・読出釦63に対応する位置がタップ操作されると、上記照明器具3のメモリ17の5つのRGBデータが上記通信部54を介して上記スマートフォン5によって受信され、上記スマートフォン5のメモリ41に記憶される。
【0028】
また、上記スマートフォン5は上記RGBデータを他のスマートフォン5に送信することもできるようになっており、これにより、複数のスマートフォン5間で同じRGBデータを共有することができるようになっている。
また、上記スマートフォン5を用いて、複数の照明器具3に対して同じRGBデータを送信し記憶させることや、複数の照明器具3のそれぞれに対して別のRGBデータを送信し記憶させることができるようになっている。
【0029】
上記電源部47には、例えば、上記スマートフォン5に内装されたリチウムイオン電池があり、上記スマートフォン5に電力の供給を行う。また、外部から電源を供給されることで、上記スマートフォン5に電力を供給すると共に、上記リチウムイオン電池の充電を行うこともできるようになっている。
【0030】
次に、この一実施の形態の作用について説明する。
まず、照明器具3単体での使用について説明する。
初めに、電源スイッチ29を操作して、上記照明器具3の電源を入れる。
次に、メモリ読出釦25a〜25eの何れかを操作し、メモリ17に記憶されたRGBデータの何れか1つを選択し、そのRGBデータに基づいて発光部13を発光させる。
【0031】
次に、上記照明器具3によって、図示しない被検査対象物に上記発光部13の光を照射し、上記図示しない被検査対象物からの反射光を目視して、上記図示しない被検査対象物の表面の状態(例えば、傷の有無等)を検査する。
なお、その光では検査しづらい場合は、メモリ読出釦25a〜25eの何れかを操作し別のRGBデータに切り換えるか、照度減少釦27a、照度増加釦27bを操作して照度を変更する。
【0032】
次に、スマートフォン5による上記照明器具3の制御について説明する。
まず、データ受信・読出釦63をタップ操作し、上記照明器具3から5つのRGBデータを読み出す。
【0033】
次に、メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eのいずれかをタップ操作し、上記5つのRGBデータのうちの任意の一つのRGBデータを編集用RGBデータとして選択し、この編集用RGBデータを一時作業領域に記憶させる。
次に、カラーパレット53をタップ操作又はスライド操作し、このカラーパレット53上の選択した位置における色を上記編集用RGBデータに設定する。
なお、必要に応じて、R微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cを操作し、上記編集用RGBデータを微調整する。
次に、照度減少釦57a、照度増加釦57bを操作し、上記編集用RGBデータの照度を調製する。
なお、上記カラーパレット53、R微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55c、照度減少釦57a、照度増加釦57bの操作は、どのような順番で行ってもよい。
また、上記操作中に上記編集用RGBデータは照明器具3に送信されており、上記操作により上記編集用RGBデータが変更されると、上記照明器具3の発光部13が上記編集用RGBデータに基づいて発光される。これにより、実際の上記照明器具3による発光を確認しながら、上記編集用RGBデータの変更を行う。
【0034】
次に、上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eの何れかを長押しし、上記5つのRGBデータのうちの操作された箇所に対応するRGBデータを上記編集用RGBデータで上書きして記憶させる。
必要であれば、上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eのタップ操作による編集用RGBデータの選択、カラーパレット53のタップ操作又はスライド操作による編集用RGBデータの変更、R微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cによる上記編集用RGBデータの微調整、照度減少釦57a、照度増加釦57bによる上記編集用RGBデータの照度の調製、及び、上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eの長押しによる編集用RGBデータの記憶を繰り返し行う。
【0035】
次に、データ送信・書込釦61をタップ操作し、上記スマートフォン5から上記照明器具3へ5つのRGBデータを送信し、上記照明器具3に上記5つのRGBデータを記憶させる。
以上の操作により、上記スマートフォン5にて設定したRGBデータを上記照明器具3に記憶させ使用することができるようになる。
【0036】
次に、上記作用を確認する意味で、照明器具3、制御部5の情報処理の内容を、
図7、
図8のフローチャートを参照して説明する。
まず、上記照明器具3における情報処理を
図7のフローチャートを参照して説明する。
上記照明器具3に電源が投入されると、ステップS1において初期化処理が行われる。この初期化処理では、上記通信部21の上記スマートフォン5に対する通信回線の確立等が行われる。
次に、ステップS2に移行し、上記メモリ読出釦25a〜25eが押されたか否かが判別される。上記メモリ読出釦25a〜25eが押されたと判別された場合は、ステップS3に移行し、上記メモリ読出釦25a〜25eのうちの押された釦に対応するRGBデータに基づいて上記発光部13が発光され、上記メモリ読出釦25a〜25eのうちの押された釦の図示しないLEDが点滅される。
上記ステップS3の処理を終えた場合、又は、上記ステップS2の処理において上記メモリ読出釦25a〜25eが押されていないと判別された場合は、ステップS4に移行する。
【0037】
上記ステップS4では、上記照度減少釦27a、照度増加釦27bが押されたか否かが判別される。上記照度減少釦27a、照度増加釦27bが押されたと判別された場合は、ステップS5に移行し、発光部13の照度が増減される。
上記ステップS5の処理を終えた場合、又は、上記ステップS4の処理において上記照度減少釦27a、照度増加釦27bが押されていないと判別された場合は、ステップS6に移行する。
【0038】
上記ステップS6では、上記スマートフォン5から「書込通信」があったか否かが判別される。上記スマートフォン5から「書込通信」があった場合は、ステップS7に移行し、上記スマートフォン5から受信したデータをメモリ17に書き込む。
上記ステップS7の処理を終えた場合、又は、上記ステップS6の処理において「書込通信」がなかったと判別された場合は、ステップS8に移行する。
【0039】
上記ステップS8では、上記スマートフォン5から「読出通信」があったか否かが判別される。上記スマートフォン5から「読出通信」があった場合は、ステップS9に移行し、上記スマートフォン5へRGBデータを送信する。
上記ステップS9の処理を終えた場合、又は、上記ステップS8の処理において「読出通信」がなかったと判別された場合は、ステップS10に移行する。
【0040】
上記ステップS10では、上記照明装置3の電源の電圧が所定の値以下になったか否かが判別される。上記照明装置3の電源の電圧が所定の値以下になった場合は、ステップS11に移行し、上記メモリ読出釦25a〜25eの図示しないLEDの全てを点滅させ、上記照明装置3の電源部23、すなわち、リチウムイオンバッテリーの残存電力が少なくなったことを表示する。
上記ステップS11の処理を終えた場合、又は、上記ステップS10の処理において上記照明装置3の電源の電圧が所定の値以下になっていないと判別された場合は、ステップS2に移行し、これまでの処理を繰り返す。
【0041】
次に、上記スマートフォン5における情報処理を
図8のフローチャートを参照して説明する。
まず、上記スマートフォン5上で処理が開始されると、ステップS21において初期化処理が行われる。この初期化処理では、上記通信部54の上記照明器具3に対する通信回線の確立等が行われる。
次にステップS22に移行し、操作部39の照度減少釦57aや照度増加釦57bに対応する位置がタップ操作されたか否かを判別する。上記操作部39の照度減少釦57aや照度増加釦57bに対応する位置がタップ操作されたと判別されれば、ステップS23に移行し、上記編集用RGBデータの照度が増減される。
【0042】
上記ステップS23の処理を終了した場合、又は、上記ステップS22において上記操作部39の照度減少釦57aや照度増加釦57bに対応する位置がタップ操作されなかったと判別されなかった場合は、ステップS24に移行する。このステップS24では、上記操作部39のカラーパレット53に対応する位置がタップ操作又はスライド操作されたか否かが判別される。上記操作部39のカラーパレット53に対応する位置がタップ操作又はスライド操作されたと判別されれば、ステップS25に移行し、上記編集用RGBデータが上記カラーパレット53のタップ操作又はスライド操作された位置に対応したRGBデータに置換される。
【0043】
上記ステップS25の処理を終了した場合、又は、上記ステップS24において上記操作部39のカラーパレット53に対応する位置がタップ操作又はスライド操作されなかったと判別されなかった場合は、ステップS26に移行する。このステップS26では、上記操作部39のR微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cに対応する位置からのスライド操作が行われたか否かが判別される。上記操作部39のR微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cに対応する位置からのスライド操作がされたと判別されれば、ステップS27に移行し、上記メモリ41の編集用RGBデータのRデータ、Gデータ、Bデータがそれぞれ個別に増減される。
なお、
図7中上側へのスライド操作では数値が増加し、
図7中下側へのスライド操作では数値が減少するように設定されている。
【0044】
上記ステップS27の処理を終了した場合、又は、上記ステップS26において上記操作部39のR微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cに対応する位置からのスライド操作がされなかったと判別されなかった場合は、ステップS28に移行する。
【0045】
上記ステップS28では、上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力があるか否かが判別される。上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力があると判別されれば、ステップS29に移行する。
【0046】
このステップS29では、上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力が無くなったか否かが判別される。上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力が無くなったと判別した場合はステップS30へ移行し、上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力が無くなったと判別されなかった場合は、上記ステップS29の判別処理を繰り返す。
【0047】
上記ステップS30では、上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力があった時間が所定の時間を超えているか否か、すなわち上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置が長押しされていたか否か判別される。上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置が長押しされていたと判別された場合は、ステップS31に移行し、上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eのうちの操作された釦に対応するRGBデータを上記編集用RGBデータで上書きして記憶する。上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置が長押しされていたと判別されなかった場合は通常のタップ操作が行われたことになり、この場合はステップS32に移行する。このステップS32ではメモリ41に記憶された5つのRGBデータのうち、上記メモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応するデータを読み出して上記メモリ41の一時作業領域に複製し、編集用RGBデータとする。
【0048】
上記ステップS28で上記操作部39のメモリ選択釦59a、59b、59c、59d、59eに対応する位置に入力があると判別されなかった場合や、上記ステップS31又は上記ステップS32の処理を終えた場合は、ステップS33に移行する。
【0049】
上記ステップS33では、上記操作部39のデータ送信・書込釦61に対応する位置がタップ操作されたか否かが判別される。上記操作部39のデータ送信・書込釦61に対応する位置がタップ操作されたと判別されれば、ステップS34に移行し、上記照明器具3に対して上記通信部54を介して「書込通信」を行う。すなわち、上記メモリ41の5つのRGBデータが上記通信部54を介して上記スマートフォン5から上記照明器具3に送信される。
【0050】
上記ステップS34の処理を終了した場合、又は、上記ステップS33において上記操作部39のデータ送信・書込釦61に対応する位置がタップ操作されたと判別されなかった場合は、ステップS35に移行する。
【0051】
上記ステップS35では、上記操作部39のデータ受信・読出釦63に対応する位置がタップ操作されたか否かが判別される。上記操作部39のデータ受信・読出釦63に対応する位置がタップ操作されたと判別されれば、ステップS36に移行し、「読出処理」が行われる。すなわち、上記照明器具3に対して上記通信部54を介して「読出通信」を行い、これに対して上記照明器具3から上記スマートフォン5に受信されたRGBデータを上記メモリ41に記憶する。
【0052】
上記ステップS36の処理を終了した場合、又は、上記ステップS35において上記操作部39のデータ受信・読出釦63に対応する位置がタップ操作されたと判別されなかった場合は、上記ステップS22に移行し、処理を繰り返す。
【0053】
次に、この一実施の形態による効果について説明する。
まず、色、照度を容易に調整することができる。すなわち、照明器具3の操作部11があり、この操作部11によってメモリ17に記憶されたRGBデータによって発光部13の色や照度を調整できるとともに、スマートフォン5によってRGBデータを編集して上記照明器具3に送信し、上記照明器具3のメモリ17にこのRGBデータを記憶できるので、上記発光部13の色や照度を容易に調製することができる。
また、上記スマートフォン5では、操作部39のカラーパレット53上の任意の位置に対応する位置をタップ操作又はスライド操作することで任意の色を設定するようになっているので、簡易な操作により色を更に容易に調製できる。
また、上記スマートフォン5の操作部39のR微調整釦55a、G微調整釦55b、B微調整釦55cに対応する位置を操作することで、Rデータ、Gデータ、Bデータを個別に調整できるようになっているので、色の微調整も容易である。
また、上記照明器具3のメモリ17に記憶されたRGBデータを選択し、この選択されたRGBデータに基づいて上記発光部13を発光させるので、簡易な操作により上記発光部13の色を容易に調製することができる。
また、上記照明器具3のメモリ17には複数のRGBデータが記憶されているので、更に簡易な操作により上記発光部13の色を調整できる。
また、上記スマートフォン5のメモリ41にも、複数のRGBデータが記憶されているので、簡易な操作により上記発光部13の色を調製することができる。
また、上記照明装置3には、照度減少釦27a、照度増加釦27bが設けられているので、上記照明装置3側で上記発光部13の照度を容易に調製することができる。
また、上記スマートフォン5の操作部39の照度減少釦57a、照度増加釦57bに対応する位置の操作により照度を調整できるので、上記スマートフォン5側での上記発光部13の照度を調製も容易である。
【0054】
尚、本発明は、前記一実施の形態に限定されるものではない。
制御部としては、スマートフォンの他、専用のコントローラ等が考えられる。
操作部としては、抵抗膜式タッチパネル等、様々な場合が考えられる。
操作用インターフェース画面には様々な場合が考えられる。
カラーパレットにも、格子上に色見本を配置したもの等、様々な場合が考えられる。
また、時間経過により編集用RGBデータのRデータ、Gデータ、Bデータの組み合わせを自動的に変化させて、任意の色が出現した際に上記編集用RGBデータの変化を停止させ、その任意の色を選択する場合も考えられる。
その他、図示した構成はあくまで一例である。