特許第6854319号(P6854319)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6854319
(24)【登録日】2021年3月17日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】計時器又は装飾品
(51)【国際特許分類】
   G04B 37/16 20060101AFI20210329BHJP
   A44C 5/14 20060101ALI20210329BHJP
   A44C 5/20 20060101ALI20210329BHJP
   A44C 25/00 20060101ALI20210329BHJP
【FI】
   G04B37/16 J
   A44C5/14 M
   A44C5/20 C
   A44C25/00 A
   A44C25/00 Z
【請求項の数】17
【外国語出願】
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2019-118230(P2019-118230)
(22)【出願日】2019年6月26日
(65)【公開番号】特開2020-12819(P2020-12819A)
(43)【公開日】2020年1月23日
【審査請求日】2019年6月26日
(31)【優先権主張番号】18183689.1
(32)【優先日】2018年7月16日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】507276380
【氏名又は名称】オメガ・エス アー
(74)【代理人】
【識別番号】100098394
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 茂樹
(74)【代理人】
【識別番号】100064621
【弁理士】
【氏名又は名称】山川 政樹
(72)【発明者】
【氏名】フィリップ・レッチャー
【審査官】 岡田 卓弥
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2016/0004222(US,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102014103464(DE,A1)
【文献】 登録実用新案第3089341(JP,U)
【文献】 実開平6−11516(JP,U)
【文献】 米国特許第2876521(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G04B 1/00−99/00
A44C 5/14
A44C 5/20
A44C25/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つのホーン群(1500、1600)及び少なくとも第1の細い棒体(10)を有する構造(1000)を有する計時器又は装飾品(2000)であって、
前記第1の細い棒体(10)は、第1のホーン群(1500)の第1の取り付け箇所(1100)に固定されているか又は前記第1の取り付け箇所(1100)から取り外し可能であり、
前記第1の細い棒体(10)は、前記計時器又は装飾品(2000)が備える第1のストランド(40)の第1の端(41)に固定されたカラビナ状のスナップフック(20)を取り外し可能なように受けるように構成しており、
前記スナップフック(20)は、一方では、前記第1の細い棒体(10)をその周部の一部上にて囲むように構成している曲がったくちばし部(22)があるフック部(21)を有し、他方では、弾性的であり又は前記フック部(21)に弾性的に固定されている保持ラッチ(23)を有し、前記保持ラッチ(23)は、前記フック部(21)とともにアイレット開口(24)を定め、
前記第1の細い棒体(10)の軸に実質的に垂直な平面内における圧力によって前記スナップフックの前記アイレット開口(24)内への前記第1の細い棒体(10)の挿入を可能にし、ユーザーの操作なしで前記第1の細い棒体(10)が前記スナップフック(20)から取り外されることを防ぐように構成しており、
前記第1の細い棒体(10)には、前記構造(1000)に対する各第1の取り付け箇所(1100)から離れた位置に、前記曲がったくちばし部(22)の側方トラベルを制限し前記第1の細い棒体(10)のまわりの前記スナップフック(20)の角トラベルを制限するように構成している2つの面(12、13)が側方にある空欠部(11)があり、
これによって、前記スナップフック(20)と、前記第1の細い棒体(10)が固定される前記第1のホーン群(1500)の間のいずれの接触をも防ぐ
計時器又は装飾品(2000)。
【請求項2】
前記第1のストランド(40)は、前記計時器又は装飾品(2000)が備える腕輪(100)のストランドである
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項3】
前記第1のストランド(40)は、ユーザーの衣類(500)に取り付けられるように構成している
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項4】
前記フック部(21)は、前記保持ラッチ(23)よりも堅い
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項5】
前記第1のストランド(40)は、その前記第1の端(41)にて、前記曲がったくちばし部(22)の反対側の前記フック部(21)に取り付けられるように構成している第1のループ(45)を有する
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項6】
前記フック部(21)には、前記曲がったくちばし部(22)の反対側に、前記第1のストランド(40)の前記第1のループ(45)を受けるように構成しているハウジング(25)があり、
前記第1の細い棒体(10)の長手方向における前記ハウジング(25)の幅LLは、、前記第1の細い棒体(10)の長手方向における前記曲がったくちばし部(22)の幅LBの3倍よりも大きい
請求項5に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項7】
前記第1のループ(45)は、互いに重なり合い相補的な固定手段によって互いに取り付けられるように構成している第1の上側ストラップ片(46)と第1の下側ストラップ片(47)を定める
請求項6に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項8】
前記相補的な固定手段は、ユーザーないしユーザーの衣類の形態に応じて前記腕輪(100)の長さを調整することを可能にし前記第1の上側ストラップ片(46)と前記第1の下側ストラップ片(47)を互いに付着させる面ファスナーを有している
請求項7に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項9】
前記構造(1000)は、第2の細い棒体(60)を有しており、
前記第2の細い棒体(60)は、前記構造(1000)にある第2のホーン群(1600)の第2の取り付け箇所(1200)に固定されているか又は前記第2の取り付け箇所(1200)から取り外し可能であり、
前記第2の細い棒体(60)は、前記第1のストランド(40)にある又は前記第1のストランド(40)に取り付けられるように構成している第2のストランド(50)にある第2の端(42)に固定された別の前記スナップフック(20)、あるいは前記第1のストランド(40)にある又は前記第1のストランド(40)に取り付けられるように構成している第2のストランド(50)にある第2のループ(55)のいずれかを取り外し可能なように受けるように構成している
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項10】
前記第2の細い棒体(60)は、互いに重なり合っており相補的な固定手段によって互いに取り付けられるように構成している第2の上側ストラップ片(56)と第2の下側ストラップ片(57)を定める前記第2のループ(55)を取り外し可能なように受けるように構成している
請求項9に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項11】
前記相補的な固定手段は、ユーザーないしユーザーの衣類の形態に応じて前記腕輪(100)の長さ設定を調整することを可能にし前記第1の上側ストラップ片(46)と前記第1の下側ストラップ片(47)を互いに付着させる面ファスナーを有する
請求項10に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項12】
前記第1のホーン群(1500)は、前記第1の細い棒体(10)を受けるように構成している第1のホーン対であり、
前記第2のホーン群(1600)は、前記第2の細い棒体(60)を受けるように構成している第2のホーン対である
請求項9に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項13】
前記第2の細い棒体(60)には、各第2の取り付け箇所(1200)から離れた位置にて前記第2の取り付け箇所(1200)どうしの間の距離LFの3分の1未満である幅LGにわたって、前記曲がったくちばし部(22)の側方トラベルを制限し前記第2の細い棒体(60)に対する前記スナップフック(20)の角トラベルを制限するように構成している2つの面(12、13)が側方にある空欠部(11)があり、
これによって、前記スナップフック(20)と、前記第2の細い棒体(60)が固定された前記第2のホーン群(1600)との間のいずれの接触をも防ぐ
請求項9に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項14】
前記空欠部(11)の側方には、実質的に平行な2つの面(12、13)があり、
前記空欠部(11)と前記曲がったくちばし部(22)の間の間隙は、熱的な使用範囲において側方摩擦がない動作を得るように設計され、最小値までに制限され、これによって、前記フック部(21)が前記第1の細い棒体(10)の長手方向に実質的に垂直に動くことを強いる
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項15】
前記空欠部(11)の側方に2つの平行ではない面(12、13)があるように前記空欠部(11)がフレア状に広がっていること、及び/又は前記空欠部(11)と前記曲がったくちばし部(22)の間の間隙が熱的な使用範囲内において側方摩擦のない動作を得るように設計されることの特徴を有し、
前記曲がったくちばし部(22)と前記第1の細い棒体(10)の間の接触領域における前記第1の細い棒体(10)の長手方向に垂直な平面に対する前記フック部(21)の傾斜運動を可能にするように構成している
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項16】
前記空欠部(11)は、前記棒体(10、60)が固定される前記ホーン群(1500、1600)の前記取り付け箇所(1100、1200)どうしの間の距離LFの3分の1未満である幅LGを有しており、
前記棒体(10、60)の長手方向の前記曲がったくちばし部(22)の幅LBは、前記空欠部(11)の前記幅LG以下である
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【請求項17】
前記計時器又は装飾品(2000)は、腕時計である
請求項1に記載の計時器又は装飾品(2000)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのホーン群及び少なくとも第1の細い棒体を有する構造を有する計時器又は装飾品に関する。前記第1の細い棒体は、第1のホーン群の第1の取り付け箇所に固定されているか又は前記第1の取り付け箇所から取り外し可能であり、前記第1の細い棒体は、前記計時器又は装飾品が備える第1のストランドの第1の端に固定されたカラビナ状のスナップフックを取り外し可能なように受けるように構成しており、前記スナップフックは、一方では、前記第1の細い棒体をその周部の一部上にて囲むように構成している曲がったくちばし部があるフック部を有し、他方では、弾性的であり又は前記フック部に弾性的に固定されている保持ラッチを有し、前記保持ラッチは、前記前記フック部とともにアイレット開口を定め、前記第1の細い棒体の軸に実質的に垂直な平面内における圧力によって前記スナップフックの前記アイレット内への前記第1の細い棒体の挿入を可能にし、ユーザーの操作なしで前記第1の細い棒体が前記スナップフックから取り外されることを防ぐように構成している。
【0002】
本発明は、腕時計のようなポータブル計時器及び数個の装飾品用の安全ファスナー及びクロージャーの分野に関し、これは、リスト上で、ユーザーによって直接例えば、着用されることができるか(両方の場合に)。又は、衣類又はユーザーによって支えられている特定のデバイス上で着用されることができる。
【背景技術】
【0003】
腕輪やストラップや衣類に計時器又は装飾品を固定するには、その物を保持し、安全保持機構が発生させる摩擦や引っ掻きによってその物が損傷を受けることを防ぐために、注意が必要である。
【0004】
交換可能なように計時器や装飾品を腕輪や衣類に取り付けるためには、付加的な制約がある。なぜなら、その物は、その安全性や保護性を犠牲にせずに、容易に取り外し可能でなければならないからである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、様々な人が使用しても安全性を確保しつつ、計時器又は装飾品のような物をその保持手段に対して保護することを改善することを提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このために、本発明は、請求項1に記載の計時器又は装飾品に関する。
【0007】
添付の図面を参照しながら下記の詳細な説明を読むことで、本発明の他の特徴及び利点を理解することができるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明に係る計時器の概略平面図である。この計時器は、腕時計であり、ホーン群を備える構造を有し、各ホーン群は1つの棒体を支えており、1つの棒体には、カラビナ状のスナップフックの曲がったくちばし部を受ける実質的に中央の空欠部があり、このスナップフックは腕輪のストランドを担持している。前記空欠部は、曲がったくちばし部の水平方向の角度的な運動を制限するように構成している。別の棒体は、「面ファスナー(Velcro)」によって互いに固定された腕輪ストランドの2つの重なり合った固定用のストラップ片を担持している。
図2図1と同様な形態であり、本発明に係る装飾品を示している。この装飾品は、各ホーン群において、スナップフックを受ける空欠部がある1つの棒体を有する。
図3図1の変形実施形態の長手方向の概略断面図である。腕輪には、クラスプなどによって組み付けられた2つのストランドがある。
図4図2と同様な形態であり、腕輪が1つのストランドを有する図1の変形実施形態を示している。
図5図2と同様な形態であり、各ホーン群において、衣類に取り付けるためのスナップフックを受ける空欠部がある棒体を有する別の計時器又は装飾品を示している。一方のストランドはリベット又はスナップファスナーによって組み付けられており、他方のストランドは編み込まれている。
図6】スナップフック側の図1の計時器にある腕輪ストランドの概略平面図である。
図7図6のストランドの図であり、そのスナップフックには、弾性的な保持ラッチを担持しているフック部があり、このフック部と保持ラッチは、棒体を収容するためのアイレットを定める。
図8】直線状の空欠部がある棒体とスナップフックの間の連係を示している詳細平面図である。
図9】棒体にフレア状に広がっている空欠部があるような、本発明に係る計時器又は装飾品のホーンの間の区画、及びスナップフックの曲がったくちばし部の概略図である。
図10図9と同様な形態であり、直線状の空欠部がある棒体、及びスナップフックの曲がったくちばし部を備えた変形実施形態を示している。
図11図9と同様な形態であり、V字形の空欠部がある棒体、及びスナップフックの曲がったくちばし部を備えた別の変形実施形態を示している。このスナップフックは、極限的な傾斜位置にあり、その曲がったくちばし部と棒体の空欠部の間の連係によって制限されている。また、ホーンとスナップフックの間の第1の保安距離を示している。
図12図8と同様な形態であり、空欠部の輪郭が直線状であるような棒体、及びスナップフックの曲がったくちばし部を備えている同様な計時器又は装飾品を示している。このスナップフックは、ホーンの平面内における最大トラベル位置にあり、これは、そのラッチと棒体の空欠部の間の連係によって制限されている。また、ホーンとスナップフックの間の第2の保安距離を示している。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、腕時計ケース、装飾品ケースのような構造1000を有する計時器又は装飾品2000に関する。
【0010】
この構造1000は、少なくとも1つのホーン群1500、1600を有しており、特に、図示している変形実施形態の場合におけるように、この構造1000の両側に2つのホーン群1500及び1600を有する。
【0011】
構造1000は、少なくとも第1の細い棒体10を有しており、これは、第1のホーン群1500の第1の取り付け箇所1100に固定され、又はこの第1の取り付け箇所1100から取り外し可能である。図示している変形実施形態(これに限定されない)において、構造1000は、さらに、少なくとも第2の細い棒体60を有しており、これは、第2のホーン群1600の第2の取り付け箇所1200に固定され、又はこの第2の取り付け箇所1200から取り外し可能である。
【0012】
この第1の棒体10は、計時器又は装飾品2000が備える第1のストランド40の第1の端41に固定されたカラビナ状のスナップフック20を取り外し可能なように受けるように構成している。このスナップフック20は、一方では、第1の棒体10の周部の一部を囲むように構成している曲がったくちばし部22を有するフック部21を有し、他方では、弾性的である又はフック部21に弾性的に固定されている保持ラッチ23を有する。この保持ラッチ23は、スナップフック20とともにアイレット開口24を定める。保持ラッチ23は、第1の棒体10の軸に実質的に垂直な平面内における圧力によってスナップフック20のアイレット24内に第1の棒体10を挿入することを可能にし、ユーザーの操作なしで第1の棒体10がスナップフック20から取り外されることを防ぐように構成している。
【0013】
図の変形実施形態に示している三角形のスナップフック20の形は、アポロ計画にて宇宙飛行士を月面モジュールに接続する安全ロープに対して月面で用いるように考えられた安全カラビナと同じである。その安全カラビナの一部は月の土の上に残されている。特に、スナップフック20は、チタン合金によって作られている。
【0014】
本発明によると、第1の棒体10には、構造1000につながっている第1の取り付け箇所1100のそれぞれから離れた位置に空欠部11がある。幅LGの空欠部11の側方に、2つの面12、13がある。図11及び12に示しているように、これらの面12、13は、曲がったくちばし部22の側方トラベルを制限し、第1の棒体10に対するスナップフック20の角トラベルを制限するように構成しており、これによって、スナップフック20と、第1の棒体10が取り付けられる第1のホーン群1500との間のいずれの接触をも防ぐ。
【0015】
特に、第1のストランド40は、計時器又は装飾品2000が備える腕輪100のストランドである。
【0016】
特定の変形実施形態において、図5に示しているように、第1のストランド40は、編み込み550によって、又はリベット、スナップファスナーのような機械的なファスナー450によって、ユーザーの衣類500に取り付けられるように構成している。
【0017】
特に、フック部21は保持ラッチ23よりも堅い。例えば、フック部21は、金属、鋼、貴合金、チタン合金などによって作られ、保持ラッチ23は、ばね鋼、ピアノ線、炭素などによって作られる。
【0018】
特に、第1のストランド40には、その第1の端41に、曲がったくちばし部22の反対側のフック部21に取り付けられるように構成している第1のループ45がある。このために、フック部21には、特に、曲がったくちばし部22の反対側に、ハウジング25がある。このハウジング25は、第1のストランド40の第1のループ45を受けるように構成している。特に、第1の棒体10の長手方向におけるハウジング25の幅LLは、第1の棒体10の長手方向における曲がったくちばし部22の幅LBの3倍よりも大きい。
【0019】
特に、第1のループ45は、互いに重なり合う第1の上側ストラップ片46と第1の下側ストラップ片47を定め、相補的な固定手段によって互いに取り付けられるように構成している。特に、この相補的な固定手段は、ユーザーないしユーザーの衣類の形態に応じて腕輪100の長さを調整するための面ファスナーを有し、この面ファスナーは、第1の上側ストラップ片46と第1の下側ストラップ片47を互いに付着させる。図面には、ループを格子状にし、フックを影付きにして、このようなアセンブリーを示している。
【0020】
特に、図示している変形実施形態(これに限定されない)におけるように、構造1000は、第2の細い棒体60を有しており、この第2の細い棒体60は、構造1000の第2のホーン群1600における第2の取り付け箇所1200に固定されていることができ、また、この第2の取り付け箇所1200から取り外し可能であることかできる。この第2の細い棒体60は、第1のストランド40にある又は第1のストランド40に固定されるように構成している第2のストランド50にある第2の端42に固定された別のカラビナ状のスナップフック20、あるいは第1のストランド40が備える又は第1のストランド40に固定されるように構成している第2のストランド50が備える第2のループ55、を取り外し可能に受けるように構成している。
【0021】
特に、第2の棒体60は、互いに重なり合う第2の上側ストラップ片56と第2の下側ストラップ片57を定める第2のループ55を取り外し可能なように受けるように構成しており、この第2のループ55は、相補的な固定手段によって互いに取り付けられるように構成している。特に、この相補的な固定手段は、ユーザーないしユーザーの衣類の形態に応じて腕輪100の長さを調整し第2の上側ストラップ片56と第2の下側ストラップ片57を互いに付着させるための面ファスナーを有する。
【0022】
特に、第1のホーン群1500は、第1の棒体10を受けるように構成している第1のホーン対であり、第2のホーン群1600は、第2の棒体60を受けるように構成している第2のホーン対である。
【0023】
特に、第2の棒体60には、第1の棒体10と同様に、各第2の取り付け箇所1200から離れた位置にて、かつ、第2の取り付け箇所1200どうしの間の距離LFの3分の1未満である幅LGにわたって、空欠部11があり、この空欠部11の側方に、2つの面12、13があり、この2つの面12、13は、曲がったくちばし部22の側方トラベルを制限し第2の棒体60に対するスナップフック20の角トラベルを制限するように構成している。これによって、スナップフック20と、第2の棒体60が固定される第2のホーン群1600との間のいずれの接触をも防ぐ。
【0024】
棒体10又は60の空欠部11は、様々な形態であることができる。
【0025】
図1、2、5、8、10及び12の変形実施形態において、空欠部11の側方に、実質的に平行な2つの面12及び13があり、空欠部11と曲がったくちばし部22の間の間隙は、熱的な使用範囲において側方摩擦のない動作を得るように設計され、最小値までに制限される。これによって、フック部21が棒体10の長手方向に実質的に垂直に動くことを強いる。
【0026】
図9(丸まった形)及び11(V字形)の変形実施形態において、空欠部11の側方に平行ではない2つの面12及び13があって空欠部11がフレア状に広がっていること、及び/又は熱的な使用範囲において側方摩擦のない動作を得るように空欠部11と曲がったくちばし部22の間の間隙が設計されることの特徴があり、曲がったくちばし部22と第1の棒体10の間の接触領域において棒体10の長手方向に垂直な平面に対するフック部21の傾斜運動を可能にするように構成している。傾斜構成の使用に柔軟性があることによって、錐台形の袖のような非円筒状の面上に計時器又は装飾品2000を着用することが容易になり、ユーザーの運動が発生させるいずれのねじれをも損傷を発生させずに耐えることができる。
【0027】
したがって、ウェットスーツ、レーシングスーツ、スキーウェア、防護服などの上における使用が大きく促進される。変形実施形態の1つにおいて、第1の下側ストラップ片47及び/又は第2の下側ストラップ片57には、ユーザーないしユーザーの衣類の側にて、ゴム、エラストマー、織物、ウェビングのような摩擦低減コーティングがあり、これによって、適切な位置に留まることを確実にする。
【0028】
特に、空欠部11は、棒体10、60が固定されるホーン群1500、1600の取り付け箇所1100、1200の間の距離LFの3分の1未満の幅LGを有しており、棒体10、60の長手方向の曲がったくちばし部22の幅LBは、空欠部11の幅LG以下である。
【0029】
図11は、傾斜角αである、棒体10に対するスナップフック20の傾斜位置を示しており、スナップフック20の曲がったくちばし部22は、極限的な傾斜位置にあり、曲がったくちばし部22と棒体10の空欠部11の間の連係によって制限され、ホーン1500とスナップフック20の間には非ゼロの第1の保安距離SAがある。
【0030】
図12は、回転角度βにおけるホーン1500の平面内におけるスナップフック20の平坦な回転の位置を示しており、スナップフック20の曲がったくちばし部22は、ホーンの平面内における極端な変位の位置にあり、曲がったくちばし部22と棒体10の空欠部11の間の連係によって制限されており、ホーンとスナップフックの間には第2の保安距離SBがある。
【0031】
したがって、スナップフック20又は腕輪の端を備える、ホーン1500、1600又はこれらのホーンを担持している構造1000のいずれもまったく損傷しないことがユーザーにとって確実になる。
【0032】
広い範囲であることができユーザーが快適であることを確実にする長さ調節を行うことができる、1つのホーン対における、容易な長さ調整、特に、面ファスナーを用いるもの、を使用することと、他方のホーン対に安全スナップフックを使用することを組み合わせることによって、非常に容積が大きい特殊なスーツの上から計時器を着用する場合のような極端な状態においても、計時器を紛失しないことだけではなく計時器を損傷しないことも確実にすることによって、使用が容易であることを確実にする。
【0033】
変形実施形態の1つにおいて、計時器又は装飾品2000は、腕時計である。
【0034】
別の変形実施形態において、計時器又は装飾品2000は、装飾品である。
【符号の説明】
【0035】
2 アイレット開口
10、60 棒体
11 空欠部
12、13 面
20 スナップフック
21 フック部
22 曲がったくちばし部
23 保持ラッチ
24 アイレット
25 ハウジング
40、50 第1のストランド
41、42 端
45、55 ループ
46、56 上側ストラップ片
47、57 下側ストラップ片
100 腕輪
500 衣類
1000 構造
1100、1200 取り付け箇所
1500、1600 ホーン群
2000 計時器又は装飾品
図1
図2
図3
図4
図5
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図10
図11
図12