【課題を解決するための手段】
【0005】
結果として、感染性疾患は、世界中で、主要な公衆衛生上の脅威、ならびに病気、身体障害および死亡の主要原因であり続けている。したがって、感染性疾患を処置するための新規治療戦略およびワクチンの開発に対する、現在進行中の満たされていない要求がなおも存在している。
【0006】
本発明は、オプソニンまたはレクチン、例えば、操作されたレクチンまたはその断片を使用して単離された病原体または病原体関連分子パターン(PAMP)が、感染性疾患の処置のための機能的ワクチンを生成するために使用され得るという発見に、少なくとも一部基づく。特に、本発明者らは、生物活性剤、例えば、アジュバントおよび/または足場と組み合わせた場合、操作されたレクチンを使用して単離された病原体または病原体関連分子パターン(PAMP)が、高い効力の病原体ワクチンの迅速な創出を可能にすることを、驚くべきことに発見した(
図1)。動物をワクチン接種するために使用する場合、単一用量のこれらのワクチンは、ワクチン接種された動物において顕著に低減された病原体力価を生じ、致死用量の細菌による動物の感染後の顕著に延長された生存時間を生じた。実際に、実施例1に示すように、単一用量の本発明のワクチン組成物は、90日間の期間にわたる細菌チャレンジから、ワクチン接種したマウスを保護できる。さらに、オプソニンまたはレクチン、例えば、操作されたレクチンまたはその断片は、ワクチン組成物における使用のために病原体を単離し、病原体を免疫細胞に提示して免疫応答を開始させるように機能するだけでなく、病原体を固定化するためのアンカー構造としても機能し、そうして、ワクチン組成物からの病原体の漏出を防止し、病原体漏出を現在経験しているあらゆる望ましくない副作用を防止する。
【0007】
本発明のワクチン組成物は、既存のワクチンを超えるさらなる改善を有する。例えば、本発明のワクチン組成物は、公知のおよび未知の両方の病原体、他の生体液(biological fluid)内に存在する病原体、またはin vitro培養物中に存在する病原体を含む、感染性疾患を有する患者由来の血液試料中を循環する病原体の、迅速かつ直接的な単離を可能にする。特許請求されるワクチン組成物は、単離および精製が困難な病原体に対しても使用され得る。病原体が被験体から単離されると、ワクチン組成物は、世界中のどこでも素早く簡便な様式で容易に調製され得、時宜を得た様式で、例えば1日以内に、患者にとって利用可能であり得る。さらに、特許請求されるワクチン組成物を使用するワクチン接種は、ワクチン組成物の有効性を損なうことなく、より制御され、局在化された安全な様式で行われ得る。特許請求されるワクチンの改善された安定性は、これらのワクチンを携帯可能にし、冷蔵の必要なしに室温での長期貯蔵に使用されるのを可能にする。さらに、ワクチン組成物は、1つよりも多い型の病原体が組成物中に含まれる場合には、多価ワクチンであり得、所与の病原体の異なる種または株に対してワクチン接種するためにも使用され得る。さらに、ワクチン組成物は、移植される場合、ワクチン接種後に被験体から容易に除去され得る。例えば、過度の免疫応答または望ましくない副作用がワクチン接種後に開始される場合、移植されたワクチン組成物は、被験体から容易に除去され得る。対照的に、現在の既存のワクチンは、被験体中にいったん導入されると除去できない。これらの改善は、現在の病原体ワクチンの主な制限を回避し、例えば、発展途上国の集団について、特に流行の期間の間、公衆にとって大きな関心事であり、または容易に入手可能なワクチンが高度に所望される軍事使用にとって大きな価値がある。実際、貯蔵および取り扱いが容易なだけでなく、より安全でより制御された様式で投与され得、長期保護効果を付与し得る、機能的で高度に安定なワクチンを迅速に創出する能力は、本発明のワクチン組成物を、既存のワクチンを超えて顕著に有利なものにする。
【0008】
したがって、一態様では、本発明は、ワクチン組成物を提供する。ワクチン組成物は、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物と被験体において免疫細胞を動員することが可能なバイオ薬剤(bioagent)とを含む。
【0009】
一部の実施形態では、バイオ薬剤は、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。
【0010】
一部の実施形態では、バイオ薬剤はアジュバントを含む。他の実施形態では、アジュバントは、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石(calcium phosphate hydroxide)、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド(montanide)、アジュバント65、リポバント(lipovant)、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、免疫抑制性分子に対する抗体(例えば、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータに対する抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。
【0011】
一部の実施形態では、レクチン結合病原体構築物は、レクチン、レクチンの一部分、操作されたレクチンまたはその一部分を含む。一部の実施形態では、レクチンはコレクチンである。他の実施形態では、レクチンはフィコリン(ficollin)である。一部の実施形態では、レクチンはマンノース結合性レクチン(MBL)である。他の実施形態では、レクチンは、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基81〜228を含む。さらに別の実施形態では、レクチンは、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基111〜228を含む。一部の実施形態では、マンノース結合性レクチン(MBL)は、病原体に結合することが可能である。一部の実施形態では、レクチンはサーファクタントタンパク質D(SPD)を含む。他の実施形態では、サーファクタントタンパク質D(SPD)は、病原体に結合することが可能である。
【0012】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、免疫グロブリン(IgG)Fc部分をさらに含む。
【0013】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、固体支持体(solid substrate)をさらに含む。他の実施形態では、固体支持体は、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される。一部の実施形態では、固体支持体は磁性ビーズである。他の実施形態では、病原体は、約1pg〜約1000μgの量で固体支持体上に存在する。
【0014】
一部の実施形態では、病原体は、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である。
【0015】
一部の実施形態では、細菌は、Acinetobacter baumanii、Burkholderia cepacia、Bacterioides fragilis、Chlamydia trachomatis、Citrobacter freundii、Campylobacter jejuni、Escherichia coli、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Haemophilus inf b、Helicobacter pylori、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Legionella pneumophila、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、Pseudomonas aeruginosa、Salmonella typhi、paratyphi、typhimurium、Serratia marcescens、Shigella flexneri、Stenotrophomonas maltophilia、Yersinia pseudotuberculosis、Bacillus subtilis、Clostridium neoformans、C.difficile、C.perfringens、Corynebacterium spp、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、Listeria monocytogenes、Mycobactrium avium、M.tuberculosis、M.leprae、Nocardia farcinica、P.acnes、Staphylococcus aureus、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pyogenes、Strep A群、Strep B群(agalactiae)およびStrep C群からなる群より選択される。
【0016】
一部の実施形態では、細菌は抗生物質耐性細菌である。一部の実施形態では、細菌は多剤耐性細菌である。他の実施形態では、抗生物質耐性細菌または多剤耐性細菌は、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Pseudomonas aeruginosa、C.difficile、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)からなる群より選択される。
【0017】
一部の実施形態では、真菌は、Aspergillus spp、Blastomyces、Candida albicans、glabrata、guilliermondii、krusei、parapsilosis、tropicalis、Cryptococcus、Fusarium spp.、Mucor spp.、SaccharomycesおよびPneumocystis jirovecii(carinii)からなる群より選択される。
【0018】
一部の実施形態では、ウイルスは、デングウイルス、エボラウイルス、EBV、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、HIV、HSV 1、HSV 2、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザAウイルス、マールブルグウイルス、ヒト呼吸器多核体ウイルス(RSV)、SARS−CoV、ウエストナイルウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトライノウイルス(HRV)およびジカ(Zica)ウイルスからなる群より選択される。
【0019】
一部の実施形態では、寄生生物は、Cryptosporidium、Leishmania、Malaria、Schistosoma、TrichomonasおよびTrypanosomaからなる群より選択される。
【0020】
一部の実施形態では、病原体は、感染性微生物の細胞壁構成要素を含む。他の実施形態では、病原体は、感染性微生物細胞全体を含む。一部の実施形態では、感染性微生物の細胞壁構成要素は、グリコシル化される。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノシル化される。一部の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノースでキャップされたリポアラビノマンナン(ManLAM)である。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、ホスファチジルイノシトールマンノシド(PIM)である。
【0021】
一部の実施形態では、病原体はマイコプラズマである。他の実施形態では、マイコプラズマは、M.pneumoniae、M.hominisおよびM.oraleからなる群より選択される。
【0022】
一部の実施形態では、病原体は、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む。他の実施形態では、PAMPは、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および病原体から放出される構成要素からなる群より選択される。
【0023】
一部の実施形態では、病原体から放出される構成要素は、毒素を含む。他の実施形態では、毒素は、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される。
【0024】
一部の実施形態では、病原体は、in vivoの被験体に由来する試料中にある。他の実施形態では、試料は、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液(joint fluid)試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液(bronchial fluid)試料および涙試料からなる群より選択される。
【0025】
一部の実施形態では、病原体は、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する。一部の実施形態では、病原体は合成病原体である。
【0026】
一部の実施形態では、病原体は中和される。他の実施形態では、病原体は、抗生物質、紫外光、音波破砕、マイクロ波、ビーズミル(bead mill)、x線、オートクレーブ、照射または機械的破壊による処理によって中和される。一部の実施形態では、病原体は、中和後に非感染性である。
【0027】
一部の実施形態では、免疫細胞は抗原提示細胞である。他の実施形態では、免疫細胞は、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される。
【0028】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、少なくとも2つの異なる型の病原体を含む。他の実施形態では、ワクチン組成物は、少なくとも3つの異なる型の病原体を含む。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、異なる種の病原体に対して標的化することが可能である。
【0029】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における移植に適切である。他の実施形態では、ワクチン組成物は、皮下移植に適切である。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における注射に適切である。他の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における経口投与に適切である。別の実施形態では、ワクチン組成物は、丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤(chewable)、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である。
【0030】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、凍結乾燥される。他の実施形態では、ワクチン組成物は、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、少なくとも1年間の貯蔵寿命を有する。他の実施形態では、ワクチン組成物は、室温において貯蔵されることが可能である。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、携帯可能である。
【0031】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0032】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、生体材料を含む足場であって、被験体において免疫細胞を動員し活性化することが可能な足場をさらに含む。
【0033】
一部の実施形態では、生体材料は、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)(poly(N-vinyl pyrolidone))、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(poly e-carpolactone)(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸(pectinic acid);およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される。他の実施形態では、生体材料は、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ(mesoporous silica)、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される。
【0034】
一態様では、本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症を処置する方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症を処置するステップを含む。
【0035】
別の態様では、本発明は、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種する方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種するステップを含む。
【0036】
一態様では、本発明は、それを必要とする被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置する方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置するステップを含む。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における抗生物質耐性細菌に対して特異的である。
【0037】
別の態様では、本発明は、病原体感染症を有する被験体において病原体のレベルを減少させる方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体のレベルを減少させるステップを含む。
【0038】
一部の実施形態では、病原体のレベルは、被験体の臓器において減少される。他の実施形態では、臓器は、肺、肝臓、腎臓および脾臓からなる群より選択される。
【0039】
一態様では、本発明は、病原体感染症を有する被験体の生存率を増加させる方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体の生存率を増加させるステップを含む。
【0040】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0041】
一部の実施形態では、感染症は急性感染症である。他の実施形態では、感染症は慢性感染症である。
【0042】
さらなる態様では、本発明は、ワクチンを産生する方法を提供する。これらの方法は、病原体またはその断片を含む試料を、オプソニンまたはレクチンと接触させるステップであって、オプソニンまたはレクチンが、試料中の病原体またはその断片に結合することが可能であり、それによって、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を形成する、ステップ;試料からオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を単離するステップ;およびオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を、被験体において免疫細胞を動員することが可能なバイオ薬剤と組み合わせ、それによって、ワクチンを産生するステップを含む。
【0043】
一部の実施形態では、病原体は、in vivoの被験体に由来する。他の実施形態では、病原体は、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む。一部の実施形態では、PAMPは、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および病原体から放出される構成要素からなる群より選択される。
【0044】
一部の実施形態では、病原体は、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する。他の実施形態では、病原体は合成病原体である。
【0045】
一部の実施形態では、バイオ薬剤はアジュバントを含む。
【0046】
本発明は、生体材料を含む足場であって、被験体において免疫細胞を動員し活性化することが可能な足場と;オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物とを含むワクチン組成物もまた提供する。
【0047】
一部の実施形態では、生体材料は、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸;およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される。他の実施形態では、生体材料は、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される。
【0048】
一部の実施形態では、足場は、バイオ薬剤をさらに含む。他の実施形態では、バイオ薬剤は、被験体において免疫細胞を動員することが可能である。
【0049】
一部の実施形態では、バイオ薬剤は、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。
【0050】
一部の実施形態では、バイオ薬剤はアジュバントを含む。他の実施形態では、アジュバントは、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石(calcium phosphate hydroxide)、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド(montanide)、アジュバント65、リポバント(lipovant)、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、免疫抑制性分子に対する抗体(例えば、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータに対する抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。
【0051】
一部の実施形態では、レクチン結合病原体構築物は、レクチン、レクチンの一部分、操作されたレクチンまたはその一部分を含む。一部の実施形態では、レクチンはコレクチンである。他の実施形態では、レクチンはフィコリン(ficollin)である。一部の実施形態では、レクチンはマンノース結合性レクチン(MBL)である。他の実施形態では、レクチンは、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基81〜228を含む。さらに別の実施形態では、レクチンは、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基111〜228を含む。一部の実施形態では、マンノース結合性レクチン(MBL)は、病原体に結合することが可能である。一部の実施形態では、レクチンは表面タンパク質D(SPD)である。他の実施形態では、表面タンパク質D(SPD)は、病原体に結合することが可能である。
【0052】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、免疫グロブリン(IgG)Fc部分をさらに含む。
【0053】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、固体支持体(solid substrate)をさらに含む。他の実施形態では、固体支持体は、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される。一部の実施形態では、固体支持体は磁性ビーズである。他の実施形態では、病原体は、約1pg〜約1000μgの量で固体支持体上に存在する。
【0054】
一部の実施形態では、病原体は、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である。
【0055】
一部の実施形態では、細菌は、Acinetobacter baumanii、Burkholderia cepacia、Bacterioides fragilis、Chlamydia trachomatis、Citrobacter freundii、Campylobacter jejuni、Escherichia coli、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Haemophilus inf b、Helicobacter pylori、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Legionella pneumophila、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、Pseudomonas aeruginosa、Salmonella typhi、paratyphi、typhimurium、Serratia marcescens、Shigella flexneri、Stenotrophomonas maltophilia、Yersinia pseudotuberculosis、Bacillus subtilis、Clostridium neoformans、C.difficile、C.perfringens、Corynebacterium spp、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、Listeria monocytogenes、Mycobactrium avium、M.tuberculosis、M.leprae、Nocardia farcinica、P.acnes、Staphylococcus aureus、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pyogenes、Strep A群、Strep B群(agalactiae)およびStrep C群からなる群より選択される。
【0056】
一部の実施形態では、細菌は抗生物質耐性細菌である。一部の実施形態では、細菌は多剤耐性細菌である。他の実施形態では、抗生物質耐性細菌または多剤耐性細菌は、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Pseudomonas aeruginosa、C.difficile、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)からなる群より選択される。
【0057】
一部の実施形態では、真菌は、Aspergillus spp、Blastomyces、Candida albicans、glabrata、guilliermondii、krusei、parapsilosis、tropicalis、Cryptococcus、Fusarium spp.、Mucor spp.、SaccharomycesおよびPneumocystis jirovecii(carinii)からなる群より選択される。
【0058】
一部の実施形態では、ウイルスは、デングウイルス、エボラウイルス、EBV、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、HIV、HSV 1、HSV 2、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザAウイルス、マールブルグウイルス、ヒト呼吸器多核体ウイルス(RSV)、SARS−CoV、ウエストナイルウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトライノウイルス(HRV)およびジカ(Zica)ウイルスからなる群より選択される。
【0059】
一部の実施形態では、寄生生物は、Cryptosporidium、Leishmania、Malaria、Schistosoma、TrichomonasおよびTrypanosomaからなる群より選択される。
【0060】
一部の実施形態では、病原体は、感染性微生物の細胞壁構成要素を含む。他の実施形態では、病原体は、感染性微生物細胞全体を含む。一部の実施形態では、感染性微生物の細胞壁構成要素は、グリコシル化される。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノシル化される。一部の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノースでキャップされたリポアラビノマンナン(ManLAM)である。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、ホスファチジルイノシトールマンノシド(PIM)である。
【0061】
一部の実施形態では、病原体は、感染性微生物の細胞壁構成要素を含む。他の実施形態では、病原体は、感染性微生物細胞全体を含む。一部の実施形態では、感染性微生物の細胞壁構成要素は、グリコシル化される。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノシル化される。一部の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノースでキャップされたリポアラビノマンナン(ManLAM)である。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、ホスファチジルイノシトールマンノシド(PIM)である。
【0062】
一部の実施形態では、病原体はマイコプラズマである。他の実施形態では、マイコプラズマは、M.pneumoniae、M.hominisおよびM.oraleからなる群より選択される。
【0063】
一部の実施形態では、病原体は、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む。他の実施形態では、PAMPは、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および病原体から放出される構成要素からなる群より選択される。
【0064】
一部の実施形態では、病原体から放出される構成要素は、毒素を含む。他の実施形態では、毒素は、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される。
【0065】
一部の実施形態では、病原体は、in vivoの被験体に由来する試料中にある。他の実施形態では、試料は、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液(joint fluid)試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液(bronchial fluid)試料および涙試料からなる群より選択される。
【0066】
一部の実施形態では、病原体は、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する。一部の実施形態では、病原体は合成病原体である。
【0067】
一部の実施形態では、病原体は中和される。他の実施形態では、病原体は、抗生物質、紫外光、音波破砕、マイクロ波、ビーズミル(bead mill)、x線、オートクレーブ、照射または機械的破壊による処理によって中和される。一部の実施形態では、病原体は、中和後に非感染性である。
【0068】
一部の実施形態では、免疫細胞は抗原提示細胞である。他の実施形態では、免疫細胞は、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される。
【0069】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、少なくとも2つの異なる型の病原体を含む。他の実施形態では、ワクチン組成物は、少なくとも3つの異なる型の病原体を含む。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、異なる種の病原体に対して標的化することが可能である。
【0070】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における移植に適切である。他の実施形態では、ワクチン組成物は、皮下移植に適切である。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における注射に適切である。他の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における経口投与に適切である。別の実施形態では、ワクチン組成物は、丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤(chewable)、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である。
【0071】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、凍結乾燥される。他の実施形態では、ワクチン組成物は、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、少なくとも1年間の貯蔵寿命を有する。他の実施形態では、ワクチン組成物は、室温において貯蔵されることが可能である。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、携帯可能である。
【0072】
一部の実施形態では、ワクチン組成物は、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を固定化すること、および足場からのオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物の漏出を防止することが可能である。
【0073】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0074】
一態様では、本発明は、安定な足場組成物を提供する。安定な足場組成物は、生体材料を含み、被験体において免疫細胞を動員し活性化することが可能であり、足場は、凍結乾燥され、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する。
【0075】
一部の実施形態では、生体材料は、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)(poly(N-vinyl pyrolidone))、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(poly e-carpolactone)(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸(pectinic acid);およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される。他の実施形態では、生体材料は、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ(mesoporous silica)、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される。
【0076】
一部の実施形態では、足場は、バイオ薬剤をさらに含む。一部の実施形態では、バイオ薬剤は、被験体において免疫細胞を動員することが可能である。
【0077】
一部の実施形態では、バイオ薬剤は、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。
【0078】
一部の実施形態では、バイオ薬剤はアジュバントを含む。他の実施形態では、アジュバントは、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石(calcium phosphate hydroxide)、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド(montanide)、アジュバント65、リポバント(lipovant)、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、免疫抑制性分子に対する抗体(例えば、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータに対する抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。ある特定の実施形態では、アジュバントは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)を含む。ある特定の実施形態では、アジュバントは、ポリエチレンイミン(polyehylenimine)(PEI)−CpG−ODN配列を含む。
【0079】
一部の実施形態では、免疫細胞は抗原提示細胞である。他の実施形態では、免疫細胞は、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される。
【0080】
一部の実施形態では、足場組成物は、被験体における移植に適切である。他の実施形態では、足場組成物は、皮下移植に適切である。一部の実施形態では、足場組成物は、被験体における注射に適切である。他の実施形態では、足場組成物は、被験体における経口投与に適切である。一部の実施形態では、足場組成物は、丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である。
【0081】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0082】
一部の実施形態では、足場組成物は、室温において貯蔵されることが可能である。一部の実施形態では、足場組成物は、携帯可能である。
【0083】
別の態様では、本発明は、生体材料を含み、被験体において免疫細胞を動員し活性化することが可能な足場組成物を提供し、足場は固体支持体を含み、固体支持体は、病原体の付着に適切である。
【0084】
一部の実施形態では、固体支持体は、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される。一部の実施形態では、固体支持体は磁性ビーズである。他の実施形態では、病原体は、約1pg〜約1000μgの量で固体支持体上に存在する。
【0085】
一部の実施形態では、生体材料は、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)(poly(N-vinyl pyrolidone))、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(poly e-carpolactone)(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸(pectinic acid);およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される。他の実施形態では、生体材料は、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ(mesoporous silica)、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される。
【0086】
一部の実施形態では、足場は、バイオ薬剤をさらに含む。一部の実施形態では、バイオ薬剤は、被験体において免疫細胞を動員することが可能である。
【0087】
一部の実施形態では、バイオ薬剤は、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。
【0088】
一部の実施形態では、バイオ薬剤はアジュバントを含む。他の実施形態では、アジュバントは、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド、アジュバント65、リポバント、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、免疫抑制性分子に対する抗体(例えば、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータに対する抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される。ある特定の実施形態では、アジュバントは、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)を含む。ある特定の実施形態では、アジュバントは、ポリエチレンイミン(PEI)−CpG−ODN配列を含む。
【0089】
一部の実施形態では、免疫細胞は抗原提示細胞である。他の実施形態では、免疫細胞は、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される。
【0090】
一部の実施形態では、足場組成物は、被験体における移植に適切である。他の実施形態では、足場組成物は、皮下移植に適切である。一部の実施形態では、足場組成物は、被験体における注射に適切である。他の実施形態では、足場組成物は、被験体における経口投与に適切である。一部の実施形態では、足場組成物は、丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である。
【0091】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0092】
一部の実施形態では、足場組成物は、凍結乾燥される。他の実施形態では、足場組成物は、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する。一部の実施形態では、足場組成物は、少なくとも1年間の貯蔵寿命を有する。他の実施形態では、足場組成物は、室温において貯蔵されることが可能である。一部の実施形態では、足場組成物は、携帯可能である。
【0093】
一部の実施形態では、病原体は、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である。
【0094】
一部の実施形態では、病原体は、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む。他の実施形態では、PAMPは、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および病原体から放出される構成要素からなる群より選択される。
【0095】
一部の実施形態では、病原体から放出される構成要素は、毒素を含む。他の実施形態では、毒素は、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される。
【0096】
一部の実施形態では、病原体は、in vivoの被験体に由来する試料中にある。他の実施形態では、試料は、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液試料および涙試料からなる群より選択される。
【0097】
一部の実施形態では、病原体は、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する。一部の実施形態では、病原体は合成病原体である。
【0098】
一態様では、本発明は、被験体に由来する病原体またはその断片を結合するのに適切な組換えオプソニンまたはレクチンを提供し、オプソニンまたはレクチンは、肺サーファクタントを含む。一部の実施形態では、肺サーファクタントはサーファクタントタンパク質D(SPD)である。
【0099】
別の態様では、本発明は、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を提供する。オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、オプソニンまたはレクチンに結合した、被験体に由来する病原体またはその断片を含み、オプソニンまたはレクチンは、肺サーファクタントを含む。一部の実施形態では、肺サーファクタントはサーファクタントタンパク質D(SPD)である。
【0100】
別の態様では、本発明は、安定なオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を提供する。安定なオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、オプソニンに結合した、被験体に由来する病原体またはその断片を含み、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、凍結乾燥され、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する。
【0101】
一部の実施形態では、レクチン結合病原体構築物は、レクチン、またはレクチンの一部分、操作されたレクチン(lection)またはその一部分を含む。一部の実施形態では、レクチンはコレクチンである。他の実施形態では、レクチンはフィコリン(ficollin)である。一部の実施形態では、レクチンはマンノース結合性レクチン(MBL)である。他の実施形態では、レクチンは、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基81〜228を含む。さらに別の実施形態では、レクチンは、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基111〜228を含む。一部の実施形態では、マンノース結合性レクチン(MBL)は、病原体に結合することが可能である。一部の実施形態では、レクチンは表面タンパク質D(SPD)である。他の実施形態では、表面タンパク質D(SPD)は、病原体に結合することが可能である。
【0102】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、免疫グロブリン(IgG)Fc部分をさらに含む。
【0103】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、固体支持体(solid substrate)をさらに含む。他の実施形態では、固体支持体は、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される。一部の実施形態では、固体支持体は磁性ビーズである。他の実施形態では、病原体は、約1pg〜約1000μgの量で固体支持体上に存在する。
【0104】
一部の実施形態では、病原体は、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である。
【0105】
一部の実施形態では、細菌は、Acinetobacter baumanii、Burkholderia cepacia、Bacterioides fragilis、Chlamydia trachomatis、Citrobacter freundii、Campylobacter jejuni、Escherichia coli、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Haemophilus inf b、Helicobacter pylori、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Legionella pneumophila、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、Pseudomonas aeruginosa、Salmonella typhi、paratyphi、typhimurium、Serratia marcescens、Shigella flexneri、Stenotrophomonas maltophilia、Yersinia pseudotuberculosis、Bacillus subtilis、Clostridium neoformans、C.difficile、C.perfringens、Corynebacterium spp、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、Listeria monocytogenes、Mycobactrium avium、M.tuberculosis、M.leprae、Nocardia farcinica、P.acnes、Staphylococcus aureus、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pyogenes、Strep A群、Strep B群(agalactiae)およびStrep C群からなる群より選択される。
【0106】
一部の実施形態では、細菌は抗生物質耐性細菌である。一部の実施形態では、細菌は多剤耐性細菌である。他の実施形態では、抗生物質耐性細菌または多剤耐性細菌は、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Pseudomonas aeruginosa、C.difficile、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)からなる群より選択される。
【0107】
一部の実施形態では、真菌は、Aspergillus spp、Blastomyces、Candida albicans、glabrata、guilliermondii、krusei、parapsilosis、tropicalis、Cryptococcus、Fusarium spp.、Mucor spp.、SaccharomycesおよびPneumocystis jirovecii(carinii)からなる群より選択される。
【0108】
一部の実施形態では、ウイルスは、デングウイルス、エボラウイルス、EBV、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、HIV、HSV 1、HSV 2、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザAウイルス、マールブルグウイルス、ヒト呼吸器多核体ウイルス(RSV)、SARS−CoV、ウエストナイルウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトライノウイルス(HRV)およびジカ(Zica)ウイルスからなる群より選択される。
【0109】
一部の実施形態では、寄生生物は、Cryptosporidium、Leishmania、Malaria、Schistosoma、TrichomonasおよびTrypanosomaからなる群より選択される。
【0110】
一部の実施形態では、病原体はマイコプラズマである。他の実施形態では、マイコプラズマは、M.pneumoniae、M.hominisおよびM.oraleからなる群より選択される。
【0111】
一部の実施形態では、病原体は、感染性微生物の細胞壁構成要素を含む。他の実施形態では、病原体は、感染性微生物細胞全体を含む。一部の実施形態では、感染性微生物の細胞壁構成要素は、グリコシル化される。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノシル化される。一部の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノースでキャップされたリポアラビノマンナン(ManLAM)である。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、ホスファチジルイノシトールマンノシド(PIM)である。
【0112】
一部の実施形態では、病原体は、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む。他の実施形態では、PAMPは、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および病原体から放出される構成要素からなる群より選択される。
【0113】
一部の実施形態では、病原体から放出される構成要素は、毒素を含む。他の実施形態では、毒素は、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される。
【0114】
一部の実施形態では、病原体は、in vivoの被験体に由来する試料中にある。他の実施形態では、試料は、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液(joint fluid)試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液(bronchial fluid)試料および涙試料からなる群より選択される。
【0115】
一部の実施形態では、病原体は、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する。一部の実施形態では、病原体は合成病原体である。
【0116】
一部の実施形態では、病原体は中和される。他の実施形態では、病原体は、抗生物質、紫外光、音波破砕、マイクロ波、ビーズミル(bead mill)、x線、オートクレーブ、照射または機械的破壊による処理によって中和される。一部の実施形態では、病原体は、中和後に非感染性である。
【0117】
一部の実施形態では、免疫細胞は抗原提示細胞である。他の実施形態では、免疫細胞は、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される。
【0118】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、少なくとも2つの異なる型の病原体を含む。他の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、少なくとも3つの異なる型の病原体を含む。一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、異なる種の病原体に対して標的化することが可能である。
【0119】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、被験体における移植に適切である。他の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、皮下移植に適切である。一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、被験体における注射に適切である。他の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、被験体における経口投与に適切である。別の実施形態では、ワクチン組成物は、丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である。
【0120】
一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、凍結乾燥される。他の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する。一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、少なくとも1年間の貯蔵寿命を有する。他の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、室温において貯蔵されることが可能である。一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、携帯可能である。
【0121】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0122】
本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症を処置する方法もまた提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症を処置するステップを含む。
【0123】
一態様では、本発明は、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種する方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種するステップを含む。
【0124】
別の態様では、本発明は、それを必要とする被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置する方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置するステップを含む。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、被験体における抗生物質耐性細菌に対して特異的である。
【0125】
一態様では、本発明は、病原体感染症を有する被験体において病原体のレベルを減少させる方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体のレベルを減少させるステップを含む。
【0126】
一部の実施形態では、病原体のレベルは、被験体の臓器において減少される。一部の実施形態では、臓器は、肺、肝臓、腎臓および脾臓からなる群より選択される。
【0127】
一態様では、本発明は、病原体感染症を有する被験体の生存率を増加させる方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体の生存率を増加させるステップを含む。
【0128】
別の態様では、本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症と関連する疼痛のレベルを低減させる方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症と関連する疼痛のレベルを低減させるステップを含む。
【0129】
さらに別の態様では、本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症と関連する窮迫のレベルを低減させる方法を提供する。これらの方法は、本発明のワクチン組成物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症と関連する窮迫のレベルを低減させるステップを含む。
【0130】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0131】
一部の実施形態では、感染症は急性感染症である。他の実施形態では、感染症は慢性感染症である。
【0132】
一態様では、本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症を処置する方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症を処置するステップを含む。
【0133】
別の態様では、本発明は、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種する方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種するステップを含む。
【0134】
一態様では、本発明は、それを必要とする被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置する方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置するステップを含む。一部の実施形態では、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、被験体における抗生物質耐性細菌に対して特異的である。
【0135】
別の態様では、本発明は、病原体感染症を有する被験体において病原体のレベルを減少させる方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体のレベルを減少させるステップを含む。
【0136】
一部の実施形態では、病原体のレベルは、被験体の臓器において減少される。一部の実施形態では、臓器は、肺、肝臓、腎臓および脾臓からなる群より選択される。
【0137】
一態様では、本発明は、病原体感染症を有する被験体の生存率を増加させる方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、被験体の生存率を増加させるステップを含む。
【0138】
別の態様では、本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症と関連する疼痛のレベルを低減させる方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症と関連する疼痛のレベルを低減させるステップを含む。
【0139】
さらに別の態様では、本発明は、それを必要とする被験体において病原体感染症と関連する窮迫のレベルを低減させる方法を提供する。これらの方法は、本発明の足場組成物および本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与し、それによって、被験体において病原体感染症と関連する窮迫のレベルを低減させるステップを含む。
【0140】
一部の実施形態では、本発明の足場組成物と本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物とは、被験体に同時に投与される。他の実施形態では、本発明の足場組成物は、本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物の前に被験体に投与される。さらに別の実施形態では、本発明の足場組成物は、本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物の後に被験体に投与される。
【0141】
一部の実施形態では、被験体は哺乳動物である。他の実施形態では、哺乳動物は、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される。一部の実施形態では、哺乳動物はヒトである。
【0142】
一部の実施形態では、感染症は急性感染症である。他の実施形態では、感染症は慢性感染症である。
【0143】
一態様では、本発明は、ワクチンを産生する方法を提供する。これらの方法は、病原体またはその断片を含む試料を、オプソニンまたはレクチンと接触させるステップであって、オプソニンまたはレクチンが、試料中の病原体またはその断片に結合することが可能であり、それによって、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を形成する、ステップ;試料からオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を単離するステップ;および単離されたオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を足場と組み合わせ、それによって、ワクチンを産生するステップを含む。
【0144】
一部の実施形態では、病原体は、in vivoの被験体に由来する。一部の実施形態では、病原体は、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する。一部の実施形態では、病原体は合成病原体である。
【0145】
一部の実施形態では、病原体は、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む。一部の実施形態では、PAMPは、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および病原体から放出される構成要素からなる群より選択される。
【0146】
一部の実施形態では、病原体は、感染性微生物の細胞壁構成要素を含む。他の実施形態では、病原体は、感染性微生物細胞全体を含む。一部の実施形態では、感染性微生物の細胞壁構成要素は、グリコシル化される。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノシル化される。一部の実施形態では、細胞壁構成要素は、マンノースでキャップされたリポアラビノマンナン(ManLAM)である。他の実施形態では、細胞壁構成要素は、ホスファチジルイノシトールマンノシド(PIM)である。
【0147】
別の態様では、本発明は、ワクチンを産生する方法を提供する。これらの方法は、オプソニンまたはレクチンを被験体に投与するステップであって、オプソニンまたはレクチンが、被験体由来の病原体またはその断片に結合することが可能であり、それによって、オプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を形成する、ステップ;被験体からオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を単離するステップ;および単離されたオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を足場と組み合わせ、それによって、ワクチンを産生するステップを含む。
【0148】
一態様では、本発明は、病原体感染症に対して被験体をワクチン接種するためのキットを提供する。これらのキットは、本発明のワクチン組成物;およびワクチンを被験体に投与するための指示を含む。一部の実施形態では、ワクチン組成物は、無菌容器中に事前包装される。
【0149】
別の態様では、本発明は、キットを提供する。これらのキットは、本発明の足場組成物;本発明のオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物、ならびに足場組成物およびオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物を被験体に投与するための指示を含む。
【0150】
一部の実施形態では、足場組成物およびオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、無菌容器中に事前包装される。他の実施形態では、足場組成物およびオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、異なる無菌容器中に事前包装される。ある特定の実施形態では、足場組成物およびオプソニン結合またはレクチン結合病原体構築物は、同じ無菌容器中に事前包装される。
【0151】
本発明は、特許請求の範囲に記載される発明の範囲を限定しない、以下の図面および詳細な説明によって例示される。
特定の実施形態では、例えば以下の項目が提供される。
(項目1)
オプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物と被験体において免疫細胞を動員することが可能なバイオ薬剤とを含む、ワクチン組成物。
(項目2)
前記バイオ薬剤が、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目3)
前記バイオ薬剤がアジュバントを含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目4)
前記アジュバントが、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド、アジュバント65、リポバント、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される、項目3に記載のワクチン組成物。
(項目5)
前記レクチン結合病原体構築物が、レクチン、レクチンの一部分、操作されたレクチンまたはその一部分を含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目6)
前記レクチンがコレクチンである、項目5に記載のワクチン組成物。
(項目7)
前記レクチンがフィコリンである、項目5に記載のワクチン組成物。
(項目8)
前記レクチンがマンノース結合性レクチン(MBL)である、項目5に記載のワクチン組成物。
(項目9)
前記レクチンが、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基81〜228を含む、項目8に記載のワクチン組成物。
(項目10)
前記レクチンが、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基111〜228を含む、項目8に記載のワクチン組成物。
(項目11)
前記マンノース結合性レクチン(MBL)が、前記病原体に結合することが可能である、項目8に記載のワクチン組成物。
(項目12)
前記レクチンがサーファクタントタンパク質D(SPD)を含む、項目5に記載のワクチン組成物。
(項目13)
前記サーファクタントタンパク質D(SPD)が、前記病原体に結合することが可能である、項目12に記載のワクチン組成物。
(項目14)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、免疫グロブリン(IgG)Fc部分をさらに含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目15)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、固体支持体をさらに含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目16)
前記固体支持体が、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される、項目15に記載のワクチン組成物。
(項目17)
前記固体支持体が磁性ビーズである、項目16に記載のワクチン組成物。
(項目18)
前記病原体が、約1pg〜約1000μgの量で前記固体支持体上に存在する、項目15に記載のワクチン組成物。
(項目19)
前記病原体が、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目20)
前記細菌が、Acinetobacter baumanii、Burkholderia cepacia、Bacterioides fragilis、Chlamydia trachomatis、Citrobacter freundii、Campylobacter jejuni、Escherichia coli、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Haemophilus inf b、Helicobacter pylori、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Legionella pneumophila、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、Pseudomonas aeruginosa、Salmonella typhi、paratyphi、typhimurium、Serratia marcescens、Shigella flexneri、Stenotrophomonas maltophilia、Yersinia pseudotuberculosis、Bacillus subtilis、Clostridium neoformans、C.difficile、C.perfringens、Corynebacterium spp、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、Listeria monocytogenes、Mycobactrium avium、M.tuberculosis、M.leprae、Nocardia farcinica、P.acnes、Staphylococcus aureus、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pyogenes、Strep A群、Strep B群(agalactiae)およびStrep C群からなる群より選択される、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目21)
前記細菌が、抗生物質耐性細菌または多剤耐性細菌である、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目22)
前記抗生物質耐性細菌または前記多剤耐性細菌が、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Pseudomonas aeruginosa、C.difficile、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)からなる群より選択される、項目21に記載のワクチン組成物。
(項目23)
前記真菌が、Aspergillus spp、Blastomyces、Candida albicans、glabrata、guilliermondii、krusei、parapsilosis、tropicalis、Cryptococcus、Fusarium spp.、Mucor spp.、SaccharomycesおよびPneumocystis jirovecii(carinii)からなる群より選択される、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目24)
前記ウイルスが、デングウイルス、エボラウイルス、EBV、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、HSV 1、HSV 2、HIV、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザAウイルス、マールブルグウイルス、ヒト呼吸器多核体ウイルス(RSV)、SARS−CoV、ウエストナイルウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトライノウイルス(HRV)およびジカウイルスからなる群より選択される、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目25)
前記寄生生物が、Cryptosporidium、Leishmania、Malaria、Schistosoma、TrichomonasおよびTrypanosomaからなる群より選択される、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目26)
前記病原体が、前記感染性微生物の細胞壁構成要素を含む、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目27)
前記病原体が、前記感染性微生物細胞全体を含む、項目19に記載のワクチン組成物。
(項目28)
前記病原体がマイコプラズマである、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目29)
前記マイコプラズマが、M.pneumoniae、M.hominisおよびM.oraleからなる群より選択される、項目28に記載のワクチン組成物。
(項目30)
前記病原体が、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目31)
前記PAMPが、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および前記病原体から放出される構成要素からなる群より選択される、項目30に記載のワクチン組成物。
(項目32)
前記病原体から放出される前記構成要素が、毒素を含む、項目31に記載のワクチン組成物。
(項目33)
前記毒素が、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される、項目32に記載のワクチン組成物。
(項目34)
前記病原体が、被験体に由来する試料中にある、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目35)
前記試料が、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液試料および涙試料からなる群より選択される、項目34に記載のワクチン組成物。
(項目36)
前記病原体が、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目37)
前記病原体が合成病原体である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目38)
前記病原体が中和される、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目39)
前記病原体が、抗生物質、紫外光、音波破砕、マイクロ波、ビーズミル、x線、オートクレーブ、照射または機械的破壊による処理によって中和される、項目38に記載のワクチン組成物。
(項目40)
前記病原体が、中和後に非感染性である、項目39に記載のワクチン組成物。
(項目41)
前記免疫細胞が抗原提示細胞である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目42)
前記免疫細胞が、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される、項目41に記載のワクチン組成物。
(項目43)
少なくとも2つの異なる型の病原体を含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目44)
異なる種の病原体に対して標的化することが可能である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目45)
被験体における移植に適切である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目46)
皮下移植に適切である、項目45に記載のワクチン組成物。
(項目47)
被験体における注射に適切である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目48)
被験体における経口投与に適切である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目49)
丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である、項目48に記載のワクチン組成物。
(項目50)
凍結乾燥される、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目51)
約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する、項目50に記載のワクチン組成物。
(項目52)
室温において貯蔵されることが可能である、項目50に記載のワクチン組成物。
(項目53)
前記被験体が哺乳動物である、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目54)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目53に記載のワクチン組成物。
(項目55)
前記哺乳動物がヒトである、項目54に記載のワクチン組成物。
(項目56)
生体材料を含む足場であって、前記被験体において前記免疫細胞を動員し活性化することが可能な足場をさらに含む、項目1に記載のワクチン組成物。
(項目57)
前記生体材料が、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸;およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される、項目56に記載のワクチン組成物。
(項目58)
前記生体材料が、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される、項目57に記載のワクチン組成物。
(項目59)
病原体感染症の処置を必要とする被験体において病原体感染症を処置する方法であって、項目1から58のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記病原体感染症を処置するステップを含む、方法。
(項目60)
病原体感染症に対して被験体をワクチン接種する方法であって、項目1から58のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記病原体感染症に対して前記被験体をワクチン接種するステップを含む、方法。
(項目61)
抗生物質耐性細菌感染症の処置を必要とする被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置する方法であって、項目1から58のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記抗生物質耐性細菌感染症を処置するステップを含む、方法。
(項目62)
前記ワクチン組成物が、前記被験体における前記抗生物質耐性細菌に対して特異的である、項目61に記載の方法。
(項目63)
病原体感染症を有する被験体において病原体のレベルを減少させる方法であって、項目1から58のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記病原体のレベルを減少させるステップを含む、方法。
(項目64)
前記病原体のレベルが、前記被験体の臓器において減少される、項目63に記載の方法。
(項目65)
前記臓器が、肺、肝臓、腎臓および脾臓からなる群より選択される、項目64に記載の方法。
(項目66)
病原体感染症を有する被験体の生存率を増加させる方法であって、項目1から58のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体の生存率を増加させるステップを含む、方法。
(項目67)
前記被験体が哺乳動物である、項目59から66のいずれか一項に記載の方法。
(項目68)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目67に記載の方法。
(項目69)
前記哺乳動物がヒトである、項目68に記載の方法。
(項目70)
前記感染症が急性感染症である、項目59から69のいずれか一項に記載の方法。
(項目71)
前記感染症が慢性感染症である、項目59から69のいずれか一項に記載の方法。
(項目72)
ワクチンを産生する方法であって、
病原体またはその断片を含む試料を、オプソニンまたはレクチンと接触させるステップであって、前記オプソニンまたは前記レクチンが、前記試料中の前記病原体またはその断片に結合することが可能であり、それによって、オプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を形成する、ステップ;
前記試料から前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を単離するステップ;および
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を、被験体において免疫細胞を動員することが可能なバイオ薬剤と組み合わせ、それによって、前記ワクチンを産生するステップ
を含む、方法。
(項目73)
前記病原体が被験体に由来する、項目72に記載の方法。
(項目74)
前記病原体が、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む、項目72に記載の方法。
(項目75)
前記PAMPが、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および前記病原体から放出される構成要素からなる群より選択される、項目74に記載の方法。
(項目76)
前記病原体が、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する、項目72に記載の方法。
(項目77)
前記病原体が合成病原体である、項目72に記載の方法。
(項目78)
前記バイオ薬剤がアジュバントを含む、項目72に記載の方法。
(項目79)
生体材料を含む足場であって、被験体において免疫細胞を動員し活性化することが可能な足場;および
オプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物
を含む、ワクチン組成物。
(項目80)
前記生体材料が、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸;およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目81)
前記生体材料が、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目82)
前記足場がバイオ薬剤をさらに含む、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目83)
前記バイオ薬剤が、前記被験体において前記免疫細胞を動員することが可能である、項目82に記載のワクチン組成物。
(項目84)
前記バイオ薬剤が、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される、項目83に記載のワクチン組成物。
(項目85)
前記バイオ薬剤がアジュバントを含む、項目83に記載のワクチン組成物。
(項目86)
前記アジュバントが、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド、アジュバント65、リポバント、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される、項目85に記載のワクチン組成物。
(項目87)
前記アジュバントが顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)である、項目86に記載のワクチン組成物。
(項目88)
前記アジュバントがポリエチレンイミン(PEI)−CpG−ODN配列を含む、項目86に記載のワクチン組成物。
(項目89)
前記レクチン結合病原体構築物が、レクチン、レクチンの一部分、操作されたレクチンまたはその一部分を含む、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目90)
前記レクチンがコレクチンである、項目89に記載のワクチン組成物。
(項目91)
前記レクチンがフィコリンである、項目89に記載のワクチン組成物。
(項目92)
前記レクチンがマンノース結合性レクチン(MBL)である、項目89に記載のワクチン組成物。
(項目93)
前記レクチンが、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基81〜228を含む、項目92に記載のワクチン組成物。
(項目94)
前記レクチンが、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基111〜228を含む、項目92に記載のワクチン組成物。
(項目95)
前記マンノース結合性レクチン(MBL)が、前記病原体に結合することが可能である、項目92に記載のワクチン組成物。
(項目96)
前記レクチンがサーファクタントタンパク質D(SPD)を含む、項目89に記載のワクチン組成物。
(項目97)
前記サーファクタントタンパク質D(SPD)が、前記病原体に結合することが可能である、項目96に記載のワクチン組成物。
(項目98)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、免疫グロブリン(IgG)Fc部分をさらに含む、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目99)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、固体支持体をさらに含む、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目100)
前記固体支持体が、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される、項目99に記載のワクチン組成物。
(項目101)
前記固体支持体が磁性ビーズである、項目100に記載のワクチン組成物。
(項目102)
前記病原体が、約1pg〜約1000μgの量で前記固体支持体上に存在する、項目99に記載のワクチン組成物。
(項目103)
前記病原体が、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目104)
前記細菌が、Acinetobacter baumanii、Burkholderia cepacia、Bacterioides fragilis、Chlamydia trachomatis、Citrobacter freundii、Campylobacter jejuni、Escherichia coli、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Haemophilus inf b、Helicobacter pylori、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Legionella pneumophila、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、Pseudomonas aeruginosa、Salmonella typhi、paratyphi、typhimurium、Serratia marcescens、Shigella flexneri、Stenotrophomonas maltophilia、Yersinia pseudotuberculosis、Bacillus subtilis、Clostridium neoformans、C.difficile、C.perfringens、Corynebacterium spp、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、Listeria monocytogenes、Mycobactrium avium、M.tuberculosis、M.leprae、Nocardia farcinica、P.acnes、Staphylococcus aureus、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pyogenes、Strep A群、Strep B群(agalactiae)およびStrep C群からなる群より選択される、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目105)
前記細菌が、抗生物質耐性細菌または多剤耐性細菌である、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目106)
前記抗生物質耐性細菌または前記多剤耐性細菌が、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Pseudomonas aeruginosa、C.difficile、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)からなる群より選択される、項目105に記載のワクチン組成物。
(項目107)
前記真菌が、Aspergillus spp、Blastomyces、Candida albicans、glabrata、guilliermondii、krusei、parapsilosis、tropicalis、Cryptococcus、Fusarium spp.、Mucor spp.、SaccharomycesおよびPneumocystis jirovecii(carinii)からなる群より選択される、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目108)
前記ウイルスが、デングウイルス、エボラウイルス、EBV、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、HSV 1、HSV 2、HIV、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザAウイルス、マールブルグウイルス、ヒト呼吸器多核体ウイルス(RSV)、SARS−CoV、ウエストナイルウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトライノウイルス(HRV)およびジカウイルスからなる群より選択される、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目109)
前記寄生生物が、Cryptosporidium、Leishmania、Malaria、Schistosoma、TrichomonasおよびTrypanosomaからなる群より選択される、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目110)
前記病原体が、前記感染性微生物の細胞膜構成要素を含む、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目111)
前記病原体が、前記感染性微生物から単離された細胞全体を含む、項目103に記載のワクチン組成物。
(項目112)
前記病原体がマイコプラズマである、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目113)
前記マイコプラズマが、M.pneumoniae、M.hominisおよびM.oraleからなる群より選択される、項目112に記載のワクチン組成物。
(項目114)
前記病原体が、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目115)
前記PAMPが、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および前記病原体から放出される構成要素からなる群より選択される、項目114に記載のワクチン組成物。
(項目116)
前記病原体から放出される前記構成要素が、毒素を含む、項目115に記載のワクチン組成物。
(項目117)
前記毒素が、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される、項目116に記載のワクチン組成物。
(項目118)
前記病原体が、被験体に由来する試料中にある、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目119)
前記試料が、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液試料および涙試料からなる群より選択される、項目118に記載のワクチン組成物。
(項目120)
前記病原体が、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目121)
前記病原体が合成病原体である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目122)
前記病原体が中和される、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目123)
前記病原体が、抗生物質、紫外光、音波破砕、マイクロ波、ビーズミル、x線、オートクレーブ、照射または機械的破壊による処理によって中和される、項目122に記載のワクチン組成物。
(項目124)
前記病原体が、中和後に非感染性である、項目123に記載のワクチン組成物。
(項目125)
前記免疫細胞が抗原提示細胞である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目126)
前記免疫細胞が、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される、項目125に記載のワクチン組成物。
(項目127)
少なくとも2つの異なる型の病原体を含む、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目128)
異なる種の病原体に対して標的化することが可能である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目129)
被験体における移植に適切である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目130)
皮下移植に適切である、項目129に記載のワクチン組成物。
(項目131)
被験体における注射に適切である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目132)
被験体における経口投与に適切である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目133)
丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である、項目132に記載のワクチン組成物。
(項目134)
凍結乾燥される、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目135)
約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する、項目134に記載のワクチン組成物。
(項目136)
室温において貯蔵されることが可能である、項目134に記載のワクチン組成物。
(項目137)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を固定化すること、および前記足場からの前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物の漏出を防止することが可能である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目138)
前記被験体が哺乳動物である、項目79に記載のワクチン組成物。
(項目139)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目138に記載のワクチン組成物。
(項目140)
前記哺乳動物がヒトである、項目139に記載のワクチン組成物。
(項目141)
生体材料を含み、被験体において免疫細胞を動員し活性化することが可能な安定な足場組成物であって、前記足場が凍結乾燥され、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する、足場組成物。
(項目142)
前記生体材料が、グリコサミノグリカン、絹、フィブリン、MATRIGEL(登録商標)、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリヒドロキシエチルメタクリレート、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、ポリ(N−ビニルピロリドン)、ポリ(乳酸)、ポリグリコール酸(PGA)、ポリ乳酸−co−グリコール酸(PLGA)、ポリe−カプロラクトン(PCL)、ポリエチレンオキシド、ポリフマル酸プロピレン(PPF)、ポリアクリル酸(PAA)、ポリヒドロキシ酪酸、加水分解されたポリアクリロニトリル、ポリメタクリル酸、ポリエチレンアミン、アルギン酸のエステル;ペクチン酸;およびアルギネート、完全にまたは部分的に酸化されたアルギネート、ヒアルロン酸、カルボキシメチルセルロース、ヘパリン、ヘパリン硫酸、キトサン、カルボキシメチルキトサン、キチン、プルラン、ゲラン、キサンタン、コラーゲン、ゼラチン、カルボキシメチルデンプン、カルボキシメチルデキストラン、コンドロイチン硫酸、カチオン性グアー、カチオン性デンプン、ならびにそれらの組合せからなる群より選択される、項目141に記載の足場組成物。
(項目143)
前記生体材料が、ポリ(L−ラクチド−co−グリコリド)酸(PLGA)、メソ多孔性シリカ、クリオゲル、およびそれらの組合せからなる群より選択される、項目142に記載の足場組成物。
(項目144)
前記足場がバイオ薬剤をさらに含む、項目143に記載の足場組成物。
(項目145)
前記バイオ薬剤が、前記被験体において前記免疫細胞を動員することが可能である、項目144に記載の足場組成物。
(項目146)
前記バイオ薬剤が、インターロイキン(IL)−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、腫瘍壊死因子(TNF)−アルファ、インターフェロン(IFN)−ガンマ、IFN−アルファ、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、顆粒球コロニー刺激因子(G−CSF)、Fms関連チロシンキナーゼリガンド(FTL)−3リガンド、CCL19、CCL21、M−SCF、MIF、CD40L、CD3、ICAM、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される、項目145に記載の足場組成物。
(項目147)
前記バイオ薬剤がアジュバントを含む、項目145に記載の足場組成物。
(項目148)
前記アジュバントが、シトシン−グアノシンオリゴヌクレオチド(CpG−ODN)配列、顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)、オボアルブミン(OVA)、モノホスホリルリピドA(MPL)、ポリ(I:C)、MF59、ミョウバン、水酸化アルミニウム、リン酸アルミニウム、水酸化燐灰石、Quil A、N−アセチルムラミル−L−アラニル−D−イソグルタミン(MDP)、FIA、モンタニド、アジュバント65、リポバント、ポリ(DL−ラクチド−コグリコリド)ミクロスフェア、パラフィン油、スクアレン、ビロソーム、AS03、AS04、IL−1、IL−2、IL−3、IL−4、IL−5、IL−6、IL−7、IL−8、IL−10、IL−12、IL−15、IL−17、IL−18、STING、Toll様受容体リガンド、CD40L、病原体関連分子パターン(PAMP)、損傷関連分子パターン分子(DAMP)、フロイント完全アジュバント、フロイント不完全アジュバント、トランスフォーミング増殖因子(TGF)−ベータ抗体またはアンタゴニスト、A2aRアンタゴニスト、リポポリサッカリド(LPS)、Fasリガンド、Trail、リンホタクチン、マンナン(M−FP)、APG−2、Hsp70およびHsp90からなる群より選択される、項目147に記載の足場組成物。
(項目149)
前記アジュバントが顆粒球マクロファージコロニー刺激因子(GM−CSF)を含む、項目148に記載の足場組成物。
(項目150)
前記アジュバントがポリエチレンイミン(PEI)−CpG−ODN配列を含む、項目148に記載の足場組成物。
(項目151)
前記免疫細胞が抗原提示細胞である、項目141に記載の足場組成物。
(項目152)
前記免疫細胞が、樹状細胞、マクロファージ、T細胞およびB細胞からなる群より選択される、項目151に記載の足場組成物。
(項目153)
被験体における移植に適切である、項目141に記載の足場組成物。
(項目154)
皮下移植に適切である、項目153に記載の足場組成物。
(項目155)
被験体における注射に適切である、項目141に記載の足場組成物。
(項目156)
被験体における経口投与に適切である、項目141に記載の足場組成物。
(項目157)
丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である、項目156に記載の足場組成物。
(項目158)
前記被験体が哺乳動物である、項目141に記載の足場組成物。
(項目159)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目158に記載の足場組成物。
(項目160)
前記哺乳動物がヒトである、項目159に記載の足場組成物。
(項目161)
室温において貯蔵されることが可能である、項目141に記載の足場組成物。
(項目162)
オプソニンに結合した、被験体に由来する病原体またはその断片を含む、安定なオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物であって、凍結乾燥され、約30日間〜約1年間の貯蔵寿命を有する、オプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目163)
レクチンまたはレクチンの一部分、操作されたレクチンまたはその一部分を含む、項目162に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目164)
前記レクチンがコレクチンである、項目163に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目165)
前記レクチンがフィコリンである、項目163に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目166)
前記レクチンがマンノース結合性レクチン(MBL)である、項目163に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目167)
前記レクチンが、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基81〜228を含む、項目166に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目168)
前記レクチンが、MBL(配列番号1)のアミノ酸残基111〜228を含む、項目166に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目169)
前記マンノース結合性レクチン(MBL)が、前記病原体に結合することが可能である、項目166に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目170)
前記レクチンがサーファクタントタンパク質D(SPD)を含む、項目163に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目171)
前記サーファクタントタンパク質D(SPD)が、前記病原体に結合することが可能である、項目170に記載のレクチン結合病原体構築物。
(項目172)
免疫グロブリン(IgG)Fc部分を含む、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目173)
固体支持体をさらに含む、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目174)
前記固体支持体が、磁性ビーズ、マイクロ多孔性メンブレン、中空繊維リアクター、血液濾過メンブレンおよび血流デバイスからなる群より選択される、項目173に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目175)
前記固体支持体が磁性ビーズである、項目174に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目176)
前記病原体が、約1pg〜約1000μgの量で前記固体支持体上に存在する、項目173に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目177)
前記病原体が、細菌、真菌、ウイルスおよび寄生生物からなる群より選択される感染性微生物またはその断片である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目178)
前記細菌が、Acinetobacter baumanii、Burkholderia cepacia、Bacterioides fragilis、Chlamydia trachomatis、Citrobacter freundii、Campylobacter jejuni、Escherichia coli、Enterobacter aerogenes、Enterobacter cloacae、Haemophilus inf b、Helicobacter pylori、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Legionella pneumophila、Neisseria meningitides、Neisseria gonorrhoeae、Pseudomonas aeruginosa、Salmonella typhi、paratyphi、typhimurium、Serratia marcescens、Shigella flexneri、Stenotrophomonas maltophilia、Yersinia pseudotuberculosis、Bacillus subtilis、Clostridium neoformans、C.difficile、C.perfringens、Corynebacterium spp、Enterococcus faecalis、Enterococcus faecium、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、Listeria monocytogenes、Mycobactrium avium、M.tuberculosis、M.leprae、Nocardia farcinica、P.acnes、Staphylococcus aureus、メチシリン感受性Staphylococcus aureus(MSSA)、メチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)、Staphylococcus epidermidis、Streptococcus pyogenes、Strep A群、Strep B群(agalactiae)およびStrep C群からなる群より選択される、項目177に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目179)
前記細菌が、抗生物質耐性細菌または多剤耐性細菌である、項目178に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目180)
前記抗生物質耐性細菌または前記多剤耐性細菌が、Acinetobacter baumanii、Escherichia coli、Klebsiella oxytoca、K.pneumonia(MDR/CRE)、Pseudomonas aeruginosa、C.difficile、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)およびメチシリン耐性Staphylococcus aureus(MRSA)からなる群より選択される、項目179に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目181)
前記真菌が、Aspergillus spp、Blastomyces、Candida albicans、glabrata、guilliermondii、krusei、parapsilosis、tropicalis、Cryptococcus、Fusarium spp.、Mucor spp.、SaccharomycesおよびPneumocystis jirovecii(carinii)からなる群より選択される、項目177に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目182)
前記ウイルスが、デングウイルス、エボラウイルス、EBV、A型肝炎ウイルス、B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルス、D型肝炎ウイルス、HSV 1、HSV 2、HIV、サイトメガロウイルス(CMV)、インフルエンザAウイルス、マールブルグウイルス、ヒト呼吸器多核体ウイルス(RSV)、SARS−CoV、ウエストナイルウイルス、ヒトパピローマウイルス(HPV)、ヒトライノウイルス(HRV)およびジカウイルスからなる群より選択される、項目177に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目183)
前記寄生生物が、Cryptosporidium、Leishmania、Malaria、Schistosom、TrichomonasおよびTrypanosomaからなる群より選択される、項目177に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目184)
前記病原体が、前記感染性微生物の細胞膜構成要素を含む、項目177に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目185)
前記病原体が、前記感染性微生物から単離された細胞全体を含む、項目177に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目186)
前記病原体がマイコプラズマである、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目187)
前記マイコプラズマが、M.pneumoniae、M.hominisおよびM.oraleからなる群より選択される、項目186に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目188)
前記病原体が、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目189)
前記PAMPが、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および前記病原体から放出される構成要素からなる群より選択される、項目188に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目190)
前記病原体から放出される前記構成要素が、毒素を含む、項目189に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目191)
前記毒素が、内毒素、リポポリサッカリド(LPS)、リポタイコ酸(LTA)、壁タイコ酸(WTA)およびリシンからなる群より選択される、項目190に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目192)
前記病原体が、被験体に由来する試料中にある、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目193)
前記試料が、血液試料、血漿試料、血清試料、血液培養試料、脳脊髄液試料、滑液試料、尿試料、精液試料、唾液試料、痰試料、気管支液試料および涙試料からなる群より選択される、項目192に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目194)
前記病原体が、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目195)
前記病原体が合成病原体である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物。
(項目196)
前記病原体が中和される、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目197)
前記病原体が、抗生物質、紫外光、音波破砕、マイクロ波、ビーズミル、x線、オートクレーブ、照射または機械的破壊による処理によって中和される、項目196に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目198)
前記病原体が、中和後に非感染性である、項目197に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目199)
少なくとも2種の病原体を含む、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目200)
少なくとも3種の病原体を含む、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目201)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、被験体における移植に適切である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物。
(項目202)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、被験体における注射に適切である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物。
(項目203)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、被験体における経口投与に適切である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物。
(項目204)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、丸剤、錠剤、カプセル、軟質ゲル、チュアブル剤、粉末、エマルジョンまたは水溶液の形態である、項目203に記載のオプソニン結合病原体構築物。
(項目205)
室温において貯蔵されることが可能である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目206)
前記被験体が哺乳動物である、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目207)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目206に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目208)
前記哺乳動物がヒトである、項目207に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物。
(項目209)
病原体感染症の処置を必要とする被験体において病原体感染症を処置する方法であって、項目79から140のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記病原体感染症を処置するステップを含む、方法。
(項目210)
病原体感染症に対して被験体をワクチン接種する方法であって、項目79から140のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記病原体感染症に対して前記被験体をワクチン接種するステップを含む、方法。
(項目211)
抗生物質耐性細菌感染症の処置を必要とする被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置する方法であって、項目79から140のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記抗生物質耐性細菌感染症を処置するステップを含む、方法。
(項目212)
前記ワクチン組成物が、前記被験体における前記抗生物質耐性細菌に対して特異的である、項目211に記載の方法。
(項目213)
病原体感染症を有する被験体において病原体のレベルを減少させる方法であって、項目79から140のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記病原体のレベルを減少させるステップを含む、方法。
(項目214)
前記病原体のレベルが、前記被験体の臓器において減少される、項目213に記載の方法。
(項目215)
前記臓器が、肺、肝臓、腎臓および脾臓からなる群より選択される、項目214に記載の方法。
(項目216)
病原体感染症を有する被験体の生存率を増加させる方法であって、項目79から140のいずれか一項に記載のワクチン組成物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体の生存率を増加させるステップを含む、方法。
(項目217)
前記被験体が哺乳動物である、項目209から216のいずれか一項に記載の方法。
(項目218)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目217に記載の方法。
(項目219)
前記哺乳動物がヒトである、項目218に記載の方法。
(項目220)
前記感染症が急性感染症である、項目209から219のいずれか一項に記載の方法。
(項目221)
前記感染症が慢性感染症である、項目209から219のいずれか一項に記載の方法。
(項目222)
病原体感染症の処置を必要とする被験体において病原体感染症を処置する方法であって、項目141に記載の足場組成物および項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記病原体感染症を処置するステップを含む、方法。
(項目223)
病原体感染症に対して被験体をワクチン接種する方法であって、項目141に記載の足場組成物および項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を前記被験体に投与し、それによって、前記病原体感染症に対して前記被験体をワクチン接種するステップを含む、方法。
(項目224)
抗生物質耐性細菌感染症の処置を必要とする被験体において抗生物質耐性細菌感染症を処置する方法であって、項目141に記載の足場組成物および項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記抗生物質耐性細菌感染症を処置するステップを含む、方法。
(項目225)
前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、前記被験体における前記抗生物質耐性細菌に対して特異的である、項目224に記載の方法。
(項目226)
病原体感染症を有する被験体において病原体のレベルを減少させる方法であって、項目141に記載の足場組成物および項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体において前記病原体のレベルを減少させるステップを含む、方法
(項目227)
前記病原体のレベルが、前記被験体の臓器において減少される、項目226に記載の方法。
(項目228)
前記臓器が、肺、肝臓、腎臓および脾臓からなる群より選択される、項目227に記載の方法。
(項目229)
病原体感染症を有する被験体の生存率を増加させる方法であって、項目141に記載の足場組成物および項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を前記被験体に投与し、それによって、前記被験体の生存率を増加させるステップを含む、方法。
(項目230)
項目141に記載の足場組成物と項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物とが、前記被験体に同時に投与される、項目222から229のいずれか一項に記載の方法。
(項目231)
項目141に記載の足場組成物が、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物の前に前記被験体に投与される、項目222から229のいずれか一項に記載の方法。
(項目232)
項目141に記載の足場組成物が、項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物の後に前記被験体に投与される、項目222から229のいずれか一項に記載の方法。
(項目233)
前記被験体が哺乳動物である、項目222から232のいずれか一項に記載の方法。
(項目234)
前記哺乳動物が、ヒト、胚、ウマ、イヌ、ネコ、ウシ、ヒツジ、ブタ、魚類、両生類、爬虫類、ヤギ、鳥類、サル、マウス、ウサギおよびラットからなる群より選択される、項目233に記載の方法。
(項目235)
前記哺乳動物がヒトである、項目234に記載の方法。
(項目236)
前記感染症が急性感染症である、項目222から235のいずれか一項に記載の方法。
(項目237)
前記感染症が慢性感染症である、項目222から235のいずれか一項に記載の方法。
(項目238)
ワクチンを産生する方法であって、
病原体またはその断片を含む試料を、オプソニンまたはレクチンと接触させるステップであって、前記オプソニンまたは前記レクチンが、前記試料中の病原体またはその断片に結合することが可能であり、それによって、オプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を形成する、ステップ;
前記試料から前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を単離するステップ;および
単離された前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を足場と組み合わせ、それによって、前記ワクチンを産生するステップ
を含む、方法。
(項目239)
前記病原体が被験体に由来する、項目238に記載の方法。
(項目240)
前記病原体が、in vitro培養物、微生物溶解物、粗製溶解物または精製された溶解物に由来する、項目238に記載の方法。
(項目241)
前記病原体が合成病原体である、項目238に記載の方法。
(項目242)
前記病原体が、病原体関連分子パターン(PAMP)を含む、項目238に記載の方法。
(項目243)
前記PAMPが、病原体断片、病原体デブリ、病原体核酸、病原体リポタンパク質、病原体表面糖タンパク質、病原体膜構成要素、および前記病原体から放出される構成要素からなる群より選択される、項目242に記載の方法。
(項目244)
ワクチンを産生する方法であって、
オプソニンまたはレクチンを被験体に投与するステップであって、前記オプソニンまたは前記レクチンが、前記被験体由来の病原体またはその断片に結合することが可能であり、それによって、オプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物を形成する、ステップ;
前記被験体から前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を単離するステップ;および
単離された前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を足場と組み合わせ、それによって、前記ワクチンを産生するステップ
を含む、方法。
(項目245)
病原体感染症に対して被験体をワクチン接種するためのキットであって、
項目1から58のいずれか一項に記載のワクチン組成物;および
前記ワクチンを前記被験体に投与するための指示
を含む、キット。
(項目246)
病原体感染症に対して被験体をワクチン接種するためのキットであって、
項目79から140のいずれか一項に記載のワクチン組成物;および
前記ワクチンを前記被験体に投与するための指示
を含む、キット。
(項目247)
前記ワクチン組成物が、無菌容器中に事前包装される、項目245または246に記載のキット。
(項目248)
項目141に記載の足場組成物、
項目162に記載のオプソニン結合病原体構築物またはレクチン結合病原体構築物、ならびに
前記足場組成物および前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物を前記被験体に投与するための指示
を含む、キット。
(項目249)
前記足場組成物および前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、無菌容器中に事前包装される、項目248に記載のキット。
(項目250)
前記足場組成物および前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、異なる無菌容器中に事前包装される、項目249に記載のキット。
(項目251)
前記足場組成物および前記オプソニン結合病原体構築物または前記レクチン結合病原体構築物が、同じ無菌容器中に事前包装される、項目249に記載のキット。