【実施例】
【0010】
以下本発明の一実施例による充電機能付き昇降式駐車装置について説明する。
図1は本実施例による充電機能付き昇降式駐車装置の主要構成図である。
【0011】
本実施例による充電機能付き昇降式駐車装置は、車両を載置するパレット10と、パレット10を昇降させる昇降機構20と、パレット10を横行させる横行機構30とを有している。
昇降機構20は、昇降用モータ21と、昇降用モータ21によって回転する駆動軸22と、駆動体23を介して駆動軸22に接続されてパレット10を昇降させる昇降伝達体24とから構成される。
横行機構30は、横行レール31と、横行レール31上を摺動するフレーム40に設けた横行用モータ(図示せず)と、フレーム40に設けたローラ(図示せず)とから構成される。
【0012】
図1に示す4階用の充電機能付き昇降式駐車装置では、パレット10は、横行動作して入出庫できる1階用のパレット、1階と2階を昇降動作し2階を横行動作できる2階用のパレット12、1階と3階を昇降動作し3階を横行動作できる3階用のパレット13、1階と4階を昇降動作できる4階用のパレット14とを備える。なお、1階用のパレット及び1階用の横行機構は図示を省略している。
昇降動作及び横行動作を行うパレット12、13には、充電コンセント50を設けている。
【0013】
第1電源ケーブル61Aは、充電コンセント50と巻き取り機構70Aとを接続し、第2電源ケーブル62Aは、巻き取り機構70Aと充電用分電盤80とを接続する。
巻き取り機構70Aは、駆動軸22とともに回転するケーブル巻き取りボビンとしている。例えば、駆動軸22が正回転した時にパレット12、13が降下する場合には、第1電源ケーブル61Aは巻き取り機構70Aから巻き出され、駆動軸22が逆回転した時にパレット12、13が上昇する場合には、第1電源ケーブル61Aは巻き取り機構70Aに巻き取られる。
このように、第1電源ケーブル61Aは、パレット12、13の昇降動作に応じて、ケーブル巻き取りボビン(巻き取り機構70A)に巻き取り又はケーブル巻き取りボビン(巻き取り機構70A)から巻き出される。
第2電源ケーブル62Aは、ケーブル巻き取りボビン(巻き取り機構70A)から昇降用モータ21まではフレーム40に配設し、昇降用モータ21から充電用分電盤80までは、昇降用モータ21の昇降用モータ電源ケーブル21Aとともに配設している。
【0014】
本実施例によれば、パレット12、13の昇降動作及び横行動作によって、第1電源ケーブル61A及び第2電源ケーブル62Aにたるみを生じることがなく、昇降用モータ21によって回転する駆動軸22を利用することで、第1電源ケーブル61Aの巻き取り又は巻き出しをスムーズに行え、第2電源ケーブル62Aを昇降用モータ21の昇降用モータ電源ケーブル21Aとともに配設することでたるみやふらつきを無くし、第1電源ケーブル61A及び第2電源ケーブル62Aを安全に配設できる。
【0015】
なお、昇降動作だけを行うパレット14にも充電コンセント50を設けることが好ましい。パレット14に充電コンセント50を設ける場合にも、第1電源ケーブル61Aは、充電コンセント50と巻き取り機構70Aとを接続し、第2電源ケーブル62Aは、巻き取り機構70Aと充電用分電盤80とを接続し、巻き取り機構70Aを、駆動軸22とともに回転するケーブル巻き取りボビンとする。
このように、横行動作を行わないパレット14についても、パレット14の昇降動作によって、第1電源ケーブル61A及び第2電源ケーブル62Aにたるみを生じることがなく、昇降用モータ21によって回転する駆動軸22を利用することで、第1電源ケーブル61Aの巻き取り又は巻き出しをスムーズに行え、第2電源ケーブル62Aを昇降用モータ21の昇降用モータ電源ケーブル21Aとともに配設することでたるみやふらつきを無くし、第1電源ケーブル61A及び第2電源ケーブル62Aを安全に配設できる。
【0016】
図2は本発明の他の実施例による充電機能付き昇降式駐車装置の主要構成図である。なお、
図1と同一構成には同一符号を付して説明を省略する。また、1階用のパレット及び1階用の横行機構は図示を省略している。
【0017】
昇降動作及び横行動作を行うパレット12、13には、充電コンセント50、巻き取り機構70B、及びケーブル巻き取りモータ90を設けている。従って、充電コンセント50と巻き取り機構70Bとを接続する第1電源ケーブル61Bは、パレット12、13上で配設される。
巻き取り機構70Bと充電用分電盤80とを接続する第2電源ケーブル62Bは、パレット12、13の昇降動作及び横行動作に応じて、巻き取り機構70Bに巻き取り又は巻き取り機構70Bから巻き出される。
巻き取り機構70Bは、ケーブル巻き取りモータ90によって駆動される巻き取りドラムとしている。例えば、パレット12、13が降下する場合には、第2電源ケーブル62Bは巻き取り機構70Bに巻き取られ、パレット12、13が上昇する場合には、第2電源ケーブル62Bは巻き取り機構70Bから巻き出される。
このように、第2電源ケーブル62Bは、パレット12、13の昇降動作及び横行動作に応じて、巻き取りドラム(巻き取り機構70B)に巻き取り又は巻き取りドラム(巻き取り機構70B)から巻き出される。
【0018】
本実施例によれば、巻き取り機構70Bを充電コンセント50とともにパレット12、13に配置することで第1電源ケーブル61Bをたるみやふらつき無く配設でき、第2電源ケーブル62Bの巻き取り又は巻き出しをスムーズに行え、第1電源ケーブル61B及び第2電源ケーブル62Bを安全に配設できる。
【0019】
なお、昇降動作だけを行うパレット14にも充電コンセント50を設けることが好ましい。パレット14に充電コンセント50を設ける場合にも、充電コンセント50と巻き取り機構70Bとを接続する第1電源ケーブル61Bはパレット14上で配設され、巻き取り機構70Bと充電用分電盤80とを接続する第2電源ケーブル62Bは、パレット14の昇降動作に応じて、巻き取り機構70Bに巻き取り又は巻き取り機構70Bから巻き出される。
このように、横行動作を行わないパレット14についても、パレット14の昇降動作によって、巻き取り機構70Bを充電コンセント50とともにパレット14に配置することで第1電源ケーブル61Bをたるみやふらつき無く配設でき、第2電源ケーブル62Bの巻き取り又は巻き出しをスムーズに行え、第1電源ケーブル61B及び第2電源ケーブル62Bを安全に配設できる。
【0020】
図2に示す実施例では、巻き取り機構70Bを駆動するケーブル巻き取りモータ90をパレット10に配置し、ケーブル巻き取りモータ90によって巻き取り機構70Bを駆動させているが、第2電源ケーブル62Bを、ばね材による弾性力によって巻き取り機構70Bに巻き取るものでもよい。ケーブル巻き取りモータ90によって巻き取り機構70Bを駆動する場合には確実に動作させることができるが、ばね材による弾性力によって巻き取り機構70Bに巻き取る場合には連動などの制御を必要としない。
【0021】
図1及び
図2に示す実施例では、地上4階用の充電機能付き昇降横行式駐車装置を示しているが、パレット10が昇降動作及び横行動作を行うものであれば、階数には限定されず、また、地下に車両収容スペースを有するものでもよい。