【文献】
北村光司 他,乳幼児の事故防止のための確率的行動モデル,信学技報 NC2004-65,社団法人 電子情報通信学会,2004年10月,p.49-54
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記対象生物と前記対象物体に対応する危険の程度を示す情報が記憶された、前記記憶部とは異なる第2の記憶部から、前記認識部が認識する前記対象物体と、対象生物情報取得部が取得する前記対象生物とに対応する前記危険の程度を示す情報を取得する危険情報取得部を更に備え、
前記表示部は、危険情報取得部が取得する前記危険の程度を示す情報をさらに表示する
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表示装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図を参照しながら、実施形態に係る表示装置10の実施例について説明する。
図1は、実施形態における表示装置10の実施例を示す図である。
この一例において、ユーザ20は、表示装置10の使用をする者である。対象物体30は、表示装置10が撮像する対象の物体である。
【0017】
表示装置10は、ユーザ20から、対象生物情報I1を取得する。
対象生物情報I1とは、表示装置10が対象とする生物の情報である。
この一例において、対象生物は乳幼児である場合の一例について説明する。対象生物が乳幼児である場合、ユーザ20は乳幼児の保護者であってもよく、対象物体30は、乳幼児が触れることのできる家の構造物、家具又は日用品といった家庭内に存在する物体であってもよい。この一例において、対象生物情報I1は、乳幼児の月齢である場合について説明する。
なお、対象生物情報I1は、この一例に限定されず、乳幼児の発育状況を示す情報であってもよい。例えば、乳幼児の発育状況を示す開始前、寝返り、腹這い、四つ這い、伝い歩き、歩行等の指標であってもよい。
【0018】
表示装置10は、空間を撮像することにより、撮像情報I2を取得する。
撮像情報I2は、対象物体30の情報を示す情報を含む。例えば、撮像情報I2は、対象物体30の像である。
なお、撮像情報I2は、対象物体30の情報そのものを含んでいなくてもよく、対象物体30の情報を示す情報が含まれていればよい。例えば、撮像情報I2は、所定の識別子による情報等であってもよい。この場合、対象物体30の情報は、所定の識別子に示される撮像情報I2に含まれていなくてもよい。例えば、不図示の記憶部に対象物体30の情報を記憶し、撮像情報I2は、対象物体30の情報が記憶される参照先の情報を含むよう構成してもよい。
【0019】
表示装置10は、取得した対象生物情報I1と、撮像情報I2とに基づき、映像情報I3を出力する。
映像情報I3とは、対象生物と、対象物体とに基づくアフォーダンス(環境にある行為の可能性)を示す情報である。具体的には、映像情報I3は、対象生物が対象物体に接触した場合に起こりうる危険を示す情報であってもよい。
なお、この一例において、映像情報I3は、危険を示す情報に限られない。映像情報I3は、対象生物と、対象物体とに基づくアフォーダンスを示す情報であればよく、例えば、乳幼児が日用品を玩具として利用し、学習する動作等を示していてもよい。
【0020】
[第1の実施形態]
図を参照しながら、第1の実施形態について説明する。表示システム1は、表示装置10と、記憶部16とを備える。この一例において、記憶部16は、表示装置10に含まれていないとして説明するが、記憶部16は、表示装置10に含まれる構成としてもよい。
表示装置10は、対象生物情報取得部11と、撮像部12と、認識部13と、映像情報取得部14と、表示部15とを備える。
【0021】
対象生物情報取得部11は、対象生物の情報である対象生物情報I1を取得する。具体的には、対象生物情報取得部11は、タッチパネルによる入力部、キーボード等の入力装置又は音声入力装置等に接続され、ユーザ20により入力された対象生物情報I1を取得する。
対象生物が乳幼児であり、対象生物情報I1が乳幼児の月齢である場合、対象生物情報取得部11は、ユーザ20により入力された乳幼児の月例を示す情報を取得する。
対象生物情報取得部11は、取得した対象生物情報I1を映像情報取得部14に提供する。
【0022】
撮像部12は、撮像情報I2を取得する。具体的には、撮像部12は、空間を撮像することによって、撮像情報I2を取得する。
空間とは、対象生物が存在する空間である。この一例において、対象生物が乳幼児である場合、撮像部12は、乳幼児が生活する家の中を撮像する。撮像部12は、家の中を撮像することによって、対象物体30の情報を取得する。
撮像部12は、取得した撮像情報I2を、認識部13に提供する。
【0023】
なお、撮像部12は、対象物体30そのものを撮像するのではなく、対象物体30の情報を示す識別子を撮像するよう構成してもよい。このような構成とする場合、撮像情報I2は、対象物体30の情報を示す識別子による情報である。
撮像情報I2が、対象物体30の情報を示す識別子による情報である場合、撮像部12は、識別子が付された画像を撮像することによって撮像情報I2を取得するよう構成してもよい。対象物体30の情報を示す識別子が付された画像は、対象物体30に付されていてもよい。
ここで、撮像情報I2が、対象物体30の情報を示す識別子による情報である場合の一例について説明する。
【0024】
図3は、第1の実施形態における対象物識別子40の一例を示す図である。2次元コードは、対象物識別子40の一例である。
図3(A)に示す、対象物識別子41は、2次元コード型の場合の対象物識別子40の一例である。対象物識別子41は、2次元コード情報41aと、記号情報41bと、文字情報41cとを、画像の構成要素として備えていてもよい。
2次元コード情報41aは、対象物体30の識別番号を2次元コードに変換した画像である。記号情報41bは、対象物体30を記号化した情報である。文字情報41cは、対象物体30を示す文字情報である。
記号情報41b及び文字情報41cは、ユーザ20が対象物識別子41を対象物体30に付する際、ユーザ20が視覚的に認識し易くするために表示する情報である。
【0025】
図3(B)に示す、対象物識別子42は、画像型の場合の対象物識別子40の一例である。同図に示すように、対象物識別子42は、対象物体30を示す画像であってもよい。対象物識別子42を画像として構成することにより、ユーザ20に対し、対象物体30の情報をより多く伝達することができる。
図3(A)に示した対象物識別子41又は
図3(B)に示した対象物識別子42のいずれを用いるかは、認識精度を考慮し、認識率の反応速度等により決定してもよい。
【0026】
図2に戻り、認識部13は、撮像部12によって撮像された空間に設置されている対象物体30を認識する。
認識部13が行う認識とは、撮像部12が撮像する空間の像から、対象物体30を特定することである。ここで、撮像部12が撮像する空間の像には、複数の対象物体30が含まれている場合がある。撮像部12が撮像する空間の像に複数の対象物体30が含まれている場合には、認識部13は、撮像部12が撮像する空間の像から、複数の対象物体30を特定する。
具体的には、認識部13は、複数の対象物体30の情報が含まれる対象物体情報表を備えており、撮像部12が撮像する空間の像の中に、そのうちのいずれの物体が含まれているかを判定することにより、対象物体30の認識をしてもよい。
【0027】
図4は、第1の実施形態における対象物情報表の一例を示す図である。同図に示すように、対象物情報表には、各対象物体30の情報が記憶されている。例えば、対象物情報表には、“ID”がF−0001、“分類”が家具、“名称”がベッド、“大きさ[L×W×H]”が100×200×60である物体が記憶されている。
【0028】
この一例において、“ID”は、対象物体30を識別する対象物体30固有の識別子である。対象物識別子40を用いて対象物体30を認識する一例において、“ID”は、対象物識別子41が備える2次元コード情報41aに含まれる対象物体30固有の識別子に該当する。
“分類”は、対象物体30の分類である。例えば、“分類”は、家具、日用品及び家の構造物の3つに分類されていてもよい。“分類”は、この一例に限定されず、おもちゃ等の分類を有していてもよいし、家の構造物を、囲い・隅、開口部、段差、凹凸等に更に詳細に分類してもよい。
【0029】
“名称”は、対象物体30の名称である。この一例において、家具の分類には、ベッド、ソファ、椅子、ストーブ等がある。日用品の分類には、おむつ、ティッシュペーパー、ビニール袋、布巾等がある。家の構造物の分類には、階段、敷居、壁、天井灯等がある。
“大きさ[L×W×H]”は、対象物体30の大きさを示す情報である。例えば、“大きさ[L×W×H]”が100×200×60である物体の大きさは、100cm(センチメートル)×200cm×60cmである。
対象生物が乳幼児である場合の一例において、乳幼児は、対象物体30を、本来の使い方とは異なる使い方をする場合がある。そのような場合、乳幼児は対象物体30を大きさで捉えていることがある。したがって、表示装置10は、対象物体30を大きさで捉えることにより、乳幼児と対象物体30とのアフォーダンスを、より正確に予測することができる。
【0030】
なお、対象物体情報表が記憶する情報はこの一例に限定されず、その他の情報を備えていてもよい。例えば、対象物体30が使用された使用年数を示す情報や、材質を示す情報等を有していてもよい。対象物体情報表には、対象物体30の情報が製品毎に記憶されていてもよい。
例えば、対象物体情報表は、対象物体30の情報を製品毎に記憶する場合、製品を特定するための型番等の情報を記憶していてもよいし、製品情報が示されたURLを記憶してもよい。
なお、認識部13は対象物体情報表を備えていなくてもよく、記憶部16とは異なる不図示の記憶部に対象物体情報表を記憶させ、所定の通信方式により不図示の記憶部を参照するよう構成してもよい。
【0031】
図2に戻り、認識部13は、撮像部12から取得した撮像情報I2に基づき、対象物体表の中から一の対象物体30を特定し、特定した対象物体30の情報を、対象物体情報I4として映像情報取得部14に提供する。
映像情報取得部14は、対象生物情報取得部11から対象生物情報I1を取得し、認識部13から対象物体情報I4を取得する。映像情報取得部14は、取得した対象生物情報I1及び対象物体情報I4に基づき、映像情報I3を取得する。
【0032】
具体的には、映像情報取得部14は、対象生物情報I1及び対象物体情報I4を検索キーとして、記憶部16から映像情報I3を検索する。
記憶部16は、特定の物体と、特定の生物と、特定の映像とを対応づけて記憶する。特定の映像とは、設置されている特定の物体に起因して特定の生物に生じうる危険を示す映像である。
映像情報取得部14は、認識部13によって認識された特定の物体(対象物体30)と特定の生物(対象生物)とに応じた映像に関する情報(映像情報I3)を取得する。
【0033】
図5は、第1の実施形態における対応表の一例を示す図である。対応表とは、特定の物体と、特定の生物と、特定の映像とを対応づけて記憶された表である。この一例において、対応表は、記憶部16に記憶される情報である。例えば、対応表には、“対象物体”F−0001と、“月齢”1と、“映像情報”F−0001−1とが、対応付けられて記憶されている。
“対象物体”には、認識部13が認識することのできる対象物体が記憶されている。“月齢”には、対象生物が乳幼児である場合の、乳幼児の月齢が記憶されている。“映像情報”には、“対象物体”及び“月齢”に対応する映像が記憶されている。
この一例において、具体的には、“月齢”が1月である乳幼児がF−0001の識別子によって示される“対象物体”(この一例においてはベッドである。)と接触した場合のアフォーダンスを映像で記憶する。例えば、この一例における“映像情報”は、乳幼児がベッドから転落する映像であったりしてもよい。
映像情報取得部14は、対象物体情報I4を検索キーとして、“対象物体”を検索する。映像情報取得部14は、対象生物情報I1を検索キーとして、“月齢”を検索する。映像情報取得部14は、対象物体情報I4と、対象生物情報I1とが示す“映像情報”を映像情報I3として取得する。
【0034】
図2に戻り、映像情報取得部14は、取得した映像情報I3を表示部15に提供する。
表示部15は、映像情報取得部14によって取得された映像を表示する。具体的には、表示部15は、取得した映像情報I3を表示する。
【0035】
ここで、図を参照しながら、表示部15の画面構成について説明する。
図6は、第1の実施形態における表示部15の画面構成の一例を示す図である。
図6(A)は、撮像部12が撮像をしている時点における表示部15の画面構成の一例を示す図である。
【0036】
表示部15は、対象物体記号B11と、情報有無表示記号B12と、対象生物情報表示部B13とを画面構成の要素として備える。
対象物体記号B11は、撮像部12が撮像し、認識部13が認識した対象物体30の情報を記号により表示する。同図において、撮像部12はドアを撮像し、認識部13がドアと認識しているため、対象物体記号B11はドアの記号を表示している。対象物体記号B11は、認識部13が認識する対象物体に応じて、認識している対象物体の記号を表示する。例えば、認識部13が椅子であると認識した場合は、対象物体記号B11は椅子の記号を表示する。
【0037】
なお、この一例において、認識部13は画像処理により対象物体30を認識しているが、上述した対象物識別子40により認識するよう構成してもよい。
なお、この一例において、対象物体30は1つであるが、撮像部12が撮像する像の中に複数の対象物体30が含まれる場合にあっては、表示部15は、複数の対象物体記号B11を表示してもよい。例えば、撮像部12がドアと椅子とを同時に撮像し、認識部13がドアと椅子とをそれぞれ認識する場合、対象物体記号B11はドアと椅子とを表示してもよい。
この場合、記憶部16には、2以上の対象物体30の組み合わせと、対象生物の行為と、を対応づけて記憶される。認識部13は、撮像部12が撮像する空間に存在する2以上の対象物体30を認識し、映像情報取得部14は、認識部13が認識する2以上の対象物体30の組み合わせと、対象生物の行為と、を対応づけて記憶される記憶部16から、認識部13によって認識された2以上の対象物体30と対象生物とに応じた映像に関する情報を取得するよう構成してもよい。
【0038】
対象生物情報表示部B13は、対象生物情報取得部11が取得した対象生物情報I1が示す対象生物の情報である。この一例においては、対象生物は乳幼児であり、対象生物情報I1は月齢である。この一例において、対象生物情報I1は11月であるため、対象生物情報表示部B13は、“11 months”と表示している。
情報有無表示記号B12は、対象生物情報取得部11が取得した対象生物情報I1と、認識部13が認識した対象物体情報I4とに対応する映像情報I3が存在するか否かを示している。例えば、情報有無表示記号B12は、映像情報I3が存在するか否かを色によって示す。具体的には、情報有無表示記号B12は、対象生物情報取得部11が取得した対象生物情報I1と、認識部13が認識した対象物体情報I4とに対応する映像情報I3が存在する場合、赤色で表示する。
なお、情報有無表示記号B12はボタンであってもよい。情報有無表示記号B12は、ユーザ20により選択されたことを検知することにより、映像情報I3を表示するか否かを決定するよう構成してもよい。
【0039】
図6(B)は、映像情報取得部14が、対象生物情報I1及び撮像情報I2に基づき、対応する映像情報I3を検索した時点における表示部15の画面構成の一例を示す図である。
表示部15は、対応情報表示部B21を画面の構成要素として備える。対応情報表示部B21は、対象生物情報取得部11が取得した対象生物情報I1と、認識部13が認識した対象物体情報I4とに対応する映像情報I3を示す。表示部15は、対応情報表示部B21に表示される映像情報I3を表示する。
なお、対応情報表示部B21はボタンであってもよい。対応情報表示部B21は、ユーザ20により映像情報I3を表示する選択がされたことを検知することにより、映像情報I3を表示するよう構成してもよい。また、対応情報表示部B21は、ユーザ20により表示しない選択がされたことを検知することにより、映像情報I3を表示しないよう構成してもよい。
【0040】
図6(C)は、映像情報取得部14が取得した映像情報I3を表示する場合における表示部15の画面構成の一例を示す図である。
表示部15は、対応情報表示部B21と、特定映像表示部B31とを画面の構成要素として備える。表示部15は、映像情報取得部14から取得した映像情報I3を特定映像表示部B31に表示する。同図において、対象生物情報I1は11月であり、対象物体情報I4はドアであるため、月齢11月の幼児とドアとに対応する画像が表示される。
この一例において、記憶部16に記憶される映像に関する情報は、線画による動画である。表示部15は、映像情報取得部14によって取得された線画による動画を表示する。
【0041】
なお、乳幼児は、対象物体30を、本来の使い方とは異なる使い方をする場合があるため、対象物体情報I4に含まれる対象物体30の大きさから、映像情報I3を取得し、表示部15に表示するよう構成してもよい。例えば、対象物体30が炊飯器である場合、幼児は炊飯器の上に座ってしまい、やけどを負ってしまうことがある。
対象物体情報I4に含まれる対象物体30の大きさを示す情報から、映像情報I3を取得することにより、このような危険を予測することができる。
【0042】
表示部15は、撮像部12が撮像する空間に重ねて、映像情報取得部14が取得する映像に関する情報を、特定映像表示部B31に表示する。
なお、表示部15が表示する特定映像表示部B31は、この一例に限定されない。例えば、表示部15は、映像情報取得部14が取得する映像に関する情報を、撮像部12が撮像する空間に重ねずに表示するよう構成してもよい。
【0043】
図を参照しながら、表示装置10の一連の動作について説明する。
図7は、第1の実施形態における表示装置10の一連の動作の一例を示す図である。
(ステップS10)対象生物情報取得部11は、ユーザ20から対象生物情報I1を取得する。対象生物情報取得部11は、対象生物情報I1を取得すると(つまり、ステップS10;YES)、対象生物情報I1を映像情報取得部14に提供し、処理をステップS20に進める。対象生物情報取得部11は、対象生物情報I1が取得されない場合(つまり、ステップS10;NO)、対象生物情報I1が取得されるまでステップS10を続行する。
(ステップS20)撮像部12は、空間の撮像を開始する。撮像部12は空間の撮像を開始すると、処理をステップS30に進める。
【0044】
(ステップS30)認識部13は、撮像部12が撮像した像の中から、対象物体30を認識する。認識部13は、撮像情報I2に基づき対象物体30を認識する。認識部13は、対象物体30を認識すると(つまり、ステップS30;YES)、対象物体情報I4を映像情報取得部14に提供し、処理をステップS40に進める。認識部13は、対象物体30を認識しない場合(つまり、ステップS30;NO)、対象物体30を認識するまでステップS30を続行する。
(ステップS40)映像情報取得部14は、取得した対象生物情報I1及び対象物体情報I4に基づき、記憶部16から、映像情報I3を取得する。映像情報取得部14は、映像情報I3を取得すると、映像情報I3を表示部15に提供し、処理をステップS50に進める。
(ステップS50)表示部15は、取得した映像情報I3を表示する。表示部15は、取得した映像情報I3を表示した後、処理を終了する。
【0045】
[第2の実施形態]
図を参照しながら、第2の実施形態について説明する。
図8は、第2の実施形態における表示システム1Aの機能構成の一例を示す図である。表示システム1Aは、表示システム1の変形例である。第1の実施形態と同様の構成については、同様の符号を付して、説明を省略する。
表示システム1Aは、表示装置10Aと、記憶部16と、危険情報記憶部52とを備える。表示装置10Aは、表示装置10の変形例である。
危険情報記憶部52は、記憶部16とは異なる第2の記憶部である。危険情報記憶部52には、対象生物と対象物体に対応する危険の程度を示す情報が記憶される。
【0046】
表示装置10Aは、危険情報取得部51を更に備える。
危険情報取得部51は、対象生物情報取得部11から対象生物に関する情報を示す対象生物情報I1を取得し、認識部13から対象物体に関する情報を示す対象物体情報I4を取得する。
危険情報取得部51は、危険情報記憶部52(第2の記憶部)から、認識部13が認識する対象物体と、対象生物情報取得部11が取得する対象生物とに対応する危険情報I5を取得する。危険情報I5とは、危険の程度を示す情報である。
危険情報取得部51は、危険情報記憶部52から危険情報I5を取得すると、表示部15に危険情報I5を提供する。表示部15は、危険情報取得部51から危険情報I5を取得すると、危険情報I5(危険の程度を示す情報)をさらに表示する。
【0047】
具体的には、危険情報I5は、対象物体と対象生物とに対応する危険に関する情報である。例えば、危険情報I5は、対象物体と対象生物との組み合わせに対応する、障害が発生する確率であってもよい。
なお、危険情報I5には、危険情報I5に示される障害を防ぐための方法に関する情報等が含まれていてもよい。
【0048】
図9は、第2の実施形態における表示部15の画面構成の一例を示す図である。
表示部15は、危険情報表示部B41を画面の構成要素として備える。危険情報表示部B41は、対象物情報表示部B42と、危険度情報表示部B43とを備えていてもよい。
対象物情報表示部B42は、対象物体と対象生物との組み合わせに対応する障害を示す。この一例においては、対象生物が月齢11月の幼児であり、対象物体がドアであるため、幼児はドアで指を挟む危険がある。この場合において、対象物情報表示部B42は、幼児がドアで指を挟む危険を表示する。また、対象物情報表示部B42は、当該危険(障害)を防ぐための詳細が記載されたURLの情報を含んでいてもよい。
危険度情報表示部B43は、危険が発生する確率を示す。この一例において、危険が発生する確率を数字で示しており、数字が大きいほど危険が発生する確率は高い。危険度情報表示部B43は、ユーザ20に視覚的に認識しやすいよう、数字に応じた色で表示するよう構成してもよい。例えば、危険が発生する確率が高い場合には赤で表示し、危険が発生する確率が低い場合には緑で表示してもよい。
【0049】
なお、危険情報I5は、障害以外の情報を含む構成してもよい。例えば、対象生物が月齢11月の幼児であり、対象物体がクッション及び段差である場合、幼児はクッションを用いて段差を乗り超える場合がある。このように、危険情報I5は、幼児が学習できる機会を示す情報を含んでいてもよい。
【0050】
以上説明したように、表示装置10は、対象生物情報取得部11を備えることにより対象生物情報I1を取得し、撮像部12及び認識部13を備えることにより対象物体情報I4を取得する。映像情報取得部14は、取得した対象生物情報I1及び対象物体情報I4に基づき、映像情報I3を取得する。
表示装置10によれば、取得した対象生物情報I1及び対象物体情報I4に基づき、特定の生物と特定の物体とから予測される危険をユーザ20に表示することができる。したがって、表示装置10は、ユーザ20に対し、特定の生物と特定の物体とから予測される危険を容易に知らせることができる。
【0051】
また、本実施形態によれば、表示部15が表示する映像に関する情報は、線画による動画である。表示装置10は、実際に危険が生じた際の映像そのものではなく、実際に危険が生じた際の映像を線画にした映像を表示することにより、個人情報を保護することができる。
【0052】
また、本実施形態によれば、表示部15が表示する映像は、撮像部12が撮像する像に重ねて表示される。表示装置10は、撮像部12が撮像する空間と、危険情報I5を同時に表示することができるので、実際の空間における危険をユーザ20に知らせることができる。つまり、表示装置10によれば、行為と環境の特徴を明確化し、ユーザ20に知らせることができる。
【0053】
また、本実施形態によれば、撮像部12が撮像する空間に存在する2以上の対象物体を認識する。表示装置10は、2以上の対象物体を認識することにより、複数の対象物体の組み合わせに応じた映像に関する情報を表示することができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、表示装置10は危険情報記憶部52を更に備える。表示装置10は、危険情報記憶部52を備えることにより、取得した対象生物情報I1及び対象物体情報I4に基づく危険の程度を示す情報を表示することができる。
したがって、表示装置10は、危険の程度を示す情報を、ユーザ20に容易に知らせることができる。
【0055】
なお、上述した表示装置10が備える機能の全部又は一部は、プログラムとしてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され、このプログラムがコンピュータシステムにより実行されてもよい。コンピュータシステムは、OS、周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、コンピュータ読み取り可能な記録媒体は、例えば、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM(Read Only Memory)、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置、インターネット等のネットワーク上のサーバ等が備える揮発性メモリ(Random Access Memory:RAM)である。なお、揮発性メモリは、一定時間プログラムを保持する記録媒体の一例である。
【0056】
また、上述したプログラムは、伝送媒体、例えば、インターネット等のネットワーク、電話回線等の通信回線により他のコンピュータシステムに伝送されてもよい。
【0057】
また、上記プログラムは、上述した機能の全部又は一部を実現するプログラムであってもよい。なお、上述した機能の一部を実現するプログラムは、上述した機能をコンピュータシステムに予め記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるプログラム、いわゆる差分プログラムであってもよい。
【0058】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明したが、具体的な構成が上述した実施形態に限られるわけではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲での設計変更等も含まれる。
【解決手段】表示装置は、対象生物の情報である対象生物情報を取得する対象生物情報取得部と、空間を撮像する撮像部と、前記撮像部によって撮像された空間に設置されている対象物体を認識する認識部と、設置されている特定の物体に起因して特定の生物に生じうる危険を示す映像と、前記特定の物体と、前記特定の生物と、を対応づけて記憶する記憶部から、前記認識部によって認識された対象物体と前記対象生物とに応じた映像に関する情報を取得する映像情報取得部と、前記映像情報取得部によって取得された映像を表示する表示部とを備える。