特許第6854688号(P6854688)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2015.5.11 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社島精機製作所の特許一覧
<>
  • 特許6854688-カムシステムおよび横編機 図000002
  • 特許6854688-カムシステムおよび横編機 図000003
  • 特許6854688-カムシステムおよび横編機 図000004
  • 特許6854688-カムシステムおよび横編機 図000005
  • 特許6854688-カムシステムおよび横編機 図000006
  • 特許6854688-カムシステムおよび横編機 図000007
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6854688
(24)【登録日】2021年3月18日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】カムシステムおよび横編機
(51)【国際特許分類】
   D04B 15/36 20060101AFI20210329BHJP
   D04B 15/06 20060101ALI20210329BHJP
【FI】
   D04B15/36 301
   D04B15/06 Z
【請求項の数】3
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-77100(P2017-77100)
(22)【出願日】2017年4月7日
(65)【公開番号】特開2018-178293(P2018-178293A)
(43)【公開日】2018年11月15日
【審査請求日】2020年3月18日
(73)【特許権者】
【識別番号】000151221
【氏名又は名称】株式会社島精機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100100147
【弁理士】
【氏名又は名称】山野 宏
(72)【発明者】
【氏名】奥野 昌生
(72)【発明者】
【氏名】宮井 卓哉
(72)【発明者】
【氏名】森田 真人
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2000−027053(JP,A)
【文献】 特開2016−176159(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D04B 3/00−19/00
D04B23/00−39/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
針床の複数の針溝のそれぞれに設けられる複数の編針で編地を編成する横編機のうち、前記針床の長さ方向に沿って前記針床の上面を往復するキャリッジに搭載されるカムシステムであり、
前記編針に備わる編成用バットを上昇させる上昇斜面を有し、前記編針を前記針床の歯口に向かって進出させるニードルレイジングカムと、
前記編成用バットを下降させる第一下降斜面を有し、前記編針を前記歯口から後退させる度山カムと、を備えるカムシステムにおいて、
主糸を添糸よりも前記編地の表面に配置する標準プレーティング編成の実施と、前記添糸を前記主糸よりも前記編地の表面に配置する反転プレーティング編成の実施と、を切り換え可能にするサブルートカムと、
前記編針に備わる選択用バットに作用し、前記編成用バットを前記針溝側に沈める作用位置と、前記選択用バットに作用しない不作用位置とに切り替え可能に構成されるルート変更プレッサと、を備え、
前記サブルートカムは、
前記ニードルレイジングカムと前記度山カムとの間で、前記第一下降斜面の上方側に配置され、かつ前記度山カムよりも前記キャリッジの厚み方向への突出高さが低くなっており、
前記サブルートカムは、前記度山カムの前記第一下降斜面に接触する前に前記編成用バットを下降させる第二下降斜面を有し、前記サブルートカムの前記度山カム側の端部は、前記第一下降斜面に繋がっており、
前記ルート変更プレッサは、前記針床からの前記編成用バットの突出高さを、前記針床の上面から前記度山カムまでの距離超、前記針床の上面から前記サブルートカムまでの距離未満となるように、前記編成用バットを前記針床の前記針溝に沈み込ませる高さを有し、
前記横編機に前記標準プレーティング編成を実施させる際、前記ルート変更プレッサを前記選択用バットに作用させることで、前記編成用バットを前記第二下降斜面に非接触とし、
前記横編機に前記反転プレーティング編成を実施させる際、前記ルート変更プレッサを前記選択用バットに作用させないことで、前記編成用バットを前記第二下降斜面に沿って下降させるカムシステム。
【請求項2】
前記サブルートカムはさらに、前記第二下降斜面の下端から左右方向に伸び、前記度山カムの前記第一下降斜面に繋がる保持下面を有する請求項1に記載のカムシステム。
【請求項3】
編成用バットを有する複数の編針と、
前記編針が複数配置される針床と、
前記編針を駆動させるカムシステムを搭載したキャリッジと、
前記針床に編糸を給糸する複数の給糸口と、を備える横編機において、
前記カムシステムが請求項1または請求項2に記載のカムシステムである横編機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二種類のプレーティング編成を可能にするカムシステムおよび横編機に関する。
【背景技術】
【0002】
横編機は、少なくとも前後一対の針床と、各針床に並設される多数の針溝のそれぞれに配置される編針と、針床の長さ方向に沿って往復運動するキャリッジとを備える(例えば特許文献1など)。キャリッジにはカムシステムが搭載されており、このカムシステムにより編針にニットやタックなどの編成動作を行なわせる。カムシステムには、ニードルレイジングカムや度山カムなどの各種カムが備わっている。ニードルレイジングカムは、編針に備わる編成用バットを歯口に向って進出させ、編針に編成動作を行なわせるカムである。度山カムは、編成用バットを歯口から後退させ、編針の引き込み量を調整することで編目の大きさを決定するカムである。度山カムによって編目の大きさを決定することを『度決め』という。
【0003】
上述した横編機を用いて、種類の異なる二つの編糸を並列させて編成するプレーティング編成と呼ばれる編成を行なうことができる。図6は、各編針3に並列される可動シンカー5を備える針床2におけるプレーティング編成の様子を示した模式図である。可動シンカー5は、特許文献1に記載のように、針床2の上下方向(紙面直交方向)に揺動可能に設けられ、編糸8Y(9Y)全体が針床2側(紙面下側)に引き込まれないように押さえることで、編目4と編目4の間を繋ぐシンカーループ40を形成する部材である。
【0004】
図6に示すプレーティング編成では、編成方向(紙面左側)の先行位置にある先行給糸口8から給糸される主糸8Yと、後行位置にある後行給糸口9から給糸される添糸9Yとを一つの編針3で引き込んで編地を編成する。後行給糸口9は先行給糸口8よりも編針3に近い位置にあるため、後行給糸口9から編針3に延びる添糸9Yの角度が主糸8Yのそれよりも大きくなり、主糸8Yよりも添糸9Yの方が高い位置に配置される。編地の編成時におけるこの主糸8Yと添糸9Yの上下関係のために、編地の表面側に主糸8Yが配置され、添糸9Yは編地の裏面側に配置される。
【0005】
特許文献2には、上述した編地の表面側に主糸8Yを配置する標準プレーティング編成に加え、編地の表面側に添糸9Yを配置する反転プレーティング編成を行う技術が開示されている。特許文献2の技術では、編針3で主糸8Yと添糸9Yを引き込む際に可動シンカー5を揺動させ、可動シンカー5上で主糸8Yと添糸9Yの位置を入れ替えることで、反転プレーティングを行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平6−033348号公報
【特許文献2】特開2016−176159号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献2の編地の編成方法には、反転プレーティング編成の際に糸切れが生じ易いという課題がある。例えば図6において、図中の二つの編目4,4を標準プレーティング編成で編成する場合、先に標準プレーティング編成を行なった右側の編目4の度決めが終了した後、左側の編目4の度決めが行なわれる。ところが、特許文献2の方法では、反転プレーティング編成を行なう場合、標準プレーティング編成を行なう場合よりも早いタイミングで編糸の引き込みを開始し、編糸の引き込みを終了するタイミング(度決めのタイミング)も標準プレーティング編成を行なう場合に比べて早くなっている(特許文献2の図11参照)。そのため、例えば図6において、右側の編目4を標準プレーティング編成で、左側の編目4を反転プレーティング編成で形成する場合、左側の編目4の度決めが先に行なわれてしまう。そうなると、両編目4,4を繋ぐシンカーループ40は、両側から強く引っ張られることになり、編糸8Y,9Yが切れてしまうなどして、編成が不安定になり、編地の品質が低下する場合がある。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、反転プレーティング編成を行なっても編地の品質が低下し難いカムシステムおよび横編機を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のカムシステムは、
針床の複数の針溝のそれぞれに設けられる複数の編針で編地を編成する横編機のうち、前記針床の長さ方向に沿って前記針床の上面を往復するキャリッジに搭載されるカムシステムであり、
前記編針に備わる編成用バットを上昇させる上昇斜面を有し、前記編針を前記針床の歯口に向かって進出させるニードルレイジングカムと、
前記編成用バットを下降させる第一下降斜面を有し、前記編針を前記歯口から後退させる度山カムと、を備えるカムシステムにおいて、
主糸を添糸よりも前記編地の表面に配置する標準プレーティング編成の実施と、前記添糸を前記主糸よりも前記編地の表面に配置する反転プレーティング編成の実施と、を切り換え可能にするサブルートカムと、
前記編針に備わる選択用バットに作用し、前記編成用バットを前記針溝側に沈める作用位置と、前記選択用バットに作用しない不作用位置とに切り替え可能に構成されるルート変更プレッサと、を備え、
前記サブルートカムは、
前記ニードルレイジングカムと前記度山カムとの間で、前記第一下降斜面の上方側に配置され、かつ前記度山カムよりも前記キャリッジの厚み方向への突出高さが低くなっており、
前記サブルートカムは、前記度山カムの前記第一下降斜面に接触する前に前記編成用バットを下降させる第二下降斜面を有し、前記サブルートカムの前記度山カム側の端部は、前記第一下降斜面に繋がっており、
前記ルート変更プレッサは、前記針床からの前記編成用バットの突出高さを、前記針床の上面から前記度山カムまでの距離超、前記針床の上面から前記サブルートカムまでの距離未満となるように、前記編成用バットを前記針床の前記針溝に沈み込ませる高さを有し、
前記横編機に前記標準プレーティング編成を実施させる際、前記ルート変更プレッサを前記選択用バットに作用させることで、前記編成用バットを前記第二下降斜面に非接触とし、
前記横編機に前記反転プレーティング編成を実施させる際、前記ルート変更プレッサを前記選択用バットに作用させないことで、前記編成用バットを前記第二下降斜面に沿って下降させる。
【0010】
本発明のカムシステムの一形態として、
前記サブルートカムはさらに、前記第二下降斜面の下端から左右方向に伸び、前記度山カムの前記第一下降斜面に繋がる保持下面を有する形態を挙げることができる。
【0011】
本発明の横編機は、
編成用バットを有する複数の編針と、
前記編針が複数配置される針床と、
前記編針を駆動させるカムシステムを搭載したキャリッジと、
前記針床に編糸を給糸する複数の給糸口と、を備える横編機において、
前記カムシステムが本発明のカムシステムである。
【発明の効果】
【0012】
上記構成によれば、度決めのための編成用バットの引き込みルートとして、度山カムにガイドされる通常ルートと、サブルートカムにガイドされるサブルートの二つのルートをカムシステムに形成することができる。通常ルートは、標準プレーティング編成を行なうための編成用バットのルートであり、サブルートは、反転プレーティング編成を行なうための編成用バットのルートであって、両ルートは、選択用バットがルート変更プレッサに作用するか否かによって切り換えられる。サブルートカムは、ニードルレイジングカムと度山カムとの間に形成されるため、サブルートでは編成用バットの引き込みの開始が、通常ルートよりも早くなる。つまり、標準ルートからサブルートに切り替えたときに、標準ルートでの編糸の引き込み後すぐに、サブルートでの編糸の引き込みが開始され、主糸と添糸の上下関係を入れ替え易くなる。サブルートでの編糸の引き込み時に主糸および添糸の少なくとも一方に作用して、主糸と添糸の上下関係の入れ替えを促す部材の補助を受けることで、主糸と添糸の上下関係の入れ替えを確実にすることができる。そのような部材としては、例えば横編機に備わる可動シンカーやループプレッサ、ヤーンガイドなどを利用することができるし、専用の部材を利用することもできる。
【0013】
また、上記構成では、サブルートが標準ルートの途中に合流する。つまり、反転プレーティング編成の度決めのタイミングが、標準プレーティング編成を行なった場合と同じタイミングで行なわれる。そのため、編地の編成途中で標準プレーティング編成から反転プレーティング編成に切り替えたときに、標準プレーティング編成で編成される編目の度決めが終了してから、反転プレーティング編成で編成される編目の度決めが行なわれる。つまり、従来技術のように近接する二つの編目の度決めの順序が逆転することがなく、両編目を繋ぐシンカーループに過大な張力が作用することを抑制できる。その結果、従来よりも編地の編成が安定し、編地の品質を向上させることができる。
【0014】
サブルートカムが保持下面を有する構成では、サブルートの途中で編成用バットの編針長手方向への動き、即ち編針の動きが一旦止まる。反転プレーティング編成において編針が一旦止まる休止期間を設けることで、反転プレーティング編成を連続して行なったときの主糸と添糸の入れ替え状態を安定させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】実施形態1に記載の横編機における編針とカムシステムの対応状態を示す概略説明図である。
図2】(A)は、図1のカムシステムにおけるサブルートカム近傍の部分拡大図、(B)は、(A)のB−B断面図である。
図3】実施形態1における標準プレーティング編成と反転プレーティング編成における編針のフックの軌跡と可動シンカーの軌跡を示す模式図である。
図4】(A)〜(F)は、図3の標準プレーティング編成における編針のフック近傍の状態を示す模式図である。
図5】(A)〜(F)は、図3の反転プレーティング編成における編針のフック近傍の状態を示す模式図である。
図6】標準プレーティング編成の様子を針床の上方から見た模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0017】
<実施形態1>
≪横編機の全体構成≫
実施形態では2枚ベッド横編機を例にして説明する。もちろん、横編機は4枚ベッド横編機でも構わない。横編機は、複数の編針が配置された針床と、編針を駆動させるカムシステムを搭載したキャリッジと、針床に編糸を給糸する複数の給糸口と、を備える。本例の横編機における従来の横編機との相違点として、カムシステムの構成を挙げることができる。このカムシステムの構成によって、本例の横編機では、標準プレーティング編成と反転プレーティング編成を使い分けることができる。以下、標準プレーティング編成と反転プレーティング編成の説明に先立ち、横編機の各構成を説明する。
【0018】
≪針床と編針≫
従来技術の説明で参照した図6に示すように、横編機1には、少なくとも二つの針床2が互いに対向して設けられている。各針床2に備わる編針3については、図1を参照して説明を行なう。
【0019】
図1は、編針3と、後述するカムシステム10と、の対応状態を示す概略説明図である。この図1では、説明の便宜上、編針3とカムシステム10の一部とを並列して示している。カムシステム10は、図1の背面にあるキャリッジ1Cのカムプレート10Pに設けられている。キャリッジ1Cとカムプレート10Pについては、図1の部分拡大図である図2(A)と、そのB−B断面図である図2(B)を合わせて参照のこと。また、図1では、編成動作において編針3に備わる一部のバットがカムシステム10上に描く走行軌道(細線矢印)を示す。
【0020】
横編機1の編針3は、ニードル本体30とニードルジャック31とセレクトジャック32とセレクタ33とを備える。ニードル本体30はその先端にフック3Fを有する。本例の編針3は、フック3Fをラッチ3Lで開閉するラッチニードルであるが、フック3Fをスライダで開閉する複合針であっても良い。
【0021】
ニードルジャック31は、ニードル本体30を針溝の長さ方向(紙面上下方向)に進退させるための部材である。ニードルジャック31には編成用バット31bが設けられており、この編成用バット31bが後述するカムシステム10のカムに突き上げられたり引き下げられたりすることで、ニードル本体30に編成動作を行なわせる。
【0022】
セレクトジャック32は、ニードルジャック31を進退させるか否かを制御するための部材である。セレクトジャック32の先端には選択用バット32bが形成されている。この選択用バット32bが後述するカムシステム10のプレッサによって針溝に向って下げられると、ニードルジャック31の中間部がセレクトジャック32の先端部によって針溝に向って下げられる。その結果、ニードルジャック31の中間部が撓み、編成用バット31bが針溝に沈んでカムに作用しなくなる。
【0023】
セレクタ33は、針溝の長さ方向におけるセレクトジャック32のポジションを変化させるための部材である。編針3は、カムプレート10Pに設けられる選針アクチュエーター19による選針を受ける。セレクタ33が選針されなければ、セレクタ33の上げバット33bはセレクタレイジングカム14を通過する。その場合、セレクトジャック32はそのポジションを変えることなく、セレクトジャック32の選択用バット32bは図示する左右方向に真っすぐな軌道を描く。本例ではこの軌道を描くポジションをHポジションとする。一方、セレクタ33が選針された場合、セレクタ33の上げバット33bが、カムシステム10のセレクタレイジングカム14によって突き上げられる。その場合、セレクタ33の先端がセレクトジャック32の選択用バット32bを押し上げ、選択用バット32bは、図中の上側の軌道を移動する。本例ではこの軌道を描くポジションをAポジションとする。このAポジションの軌道を見れば分かるように、Aポジションの軌道を移動する選択用バット32bは、後述するプレッサ15,16が作用位置にあろうが不作用位置にあろうが、プレッサ15,16には接触しない。なお、選択用バット32bのポジションは、編針3の構成やカムシステム10の構成に応じて変化するため、上述したHポジションとAポジション以外のポジションを取り得る場合がある。
【0024】
≪カムシステム≫
カムシステム10の説明では、図1,2を参照する。ここで、説明の便宜上、図1のカムシステム10は、ニット・タック・ミスを実施できるカムシステム10としているが、編目の目移しも可能な複合カムシステムであっても構わない。また、図1では、紙面左方向にカムシステム10が移動することで編成を行なう例を説明する。
【0025】
カムシステム10は、編成用バット31bに作用する複数のカムと、選択用バット32bに作用する複数のプレッサと、を備える。編成用バット31bに作用するカムとしては、ニードルレイジングカム11、一対の度山カム12,12、および一対のサブルートカム13,13を挙げることができる。
【0026】
ニードルレイジングカム11は、編成用バット31bを上昇させる上昇斜面11sを備える。編成用バット31bが上昇斜面11sに突き上げられることで、フック3Fに係止される編目がラッチ3Lを開き、編目がラッチ3Lよりも下方に外れる。
【0027】
度山カム12は、編成用バット31bを下降させる第一下降斜面12sを備える。編成用バット31bが下げられることで、編針3のフック3Fが歯口から後退し、旧編目に続く新たな編目が形成される。度山カム12の第一下降斜面12sにガイドされる編成用バット31bの引き込みルートが、従来からある通常ルートである。標準プレーティング編成を行なう場合、編成用バット31bを通常ルートで引き下げる。
【0028】
サブルートカム13は、標準プレーティング編成と反転プレーティング編成とを切り替え可能にするカムであって、ニードルレイジングカム11と度山カム12との間における第一下降斜面12sの上方側に配置される(図2(A)を合わせて参照)。また、図2(B)に示すように、キャリッジ1Cの厚み方向におけるサブルートカム13の突出高さは、度山カム12の突出高さよりも低く、本例では度山カム12の突出高さの半分以下となっている。
【0029】
上記サブルートカム13は、図2(A)に示すように、編成用バット31bを下降させる第二下降斜面13sと、第二下降斜面13sの下端から左右方向に延び、度山カム12の第一下降斜面12sに繋がる保持下面13fと、を備える。第二下降斜面13sは、第一下降斜面12sに略平行とするか、または本例のように第一下降斜面12sよりも緩い傾斜(水平面に近づく傾斜)とすることが好ましい。また、保持下面13fは、キャリッジ1Cの往復方向に平行となっていることが好ましい。サブルートカム13の第二下降斜面13sと保持下面13fにガイドされる編成用バット31bの引き込みルートは、従来にないサブルートである。反転プレーティング編成を行なう場合、編成用バット31bをサブルートで引き下げる。サブルートは、図2(A)に示すように、通常ルートに合流している。
【0030】
選択用バット32bに作用するプレッサとしては、タックプレッサ15と、タックプレッサ15を挟み込む位置に設けられる一対のルート変更プレッサ16,16と、を挙げることができる。本例のプレッサ15,16は揺動式としているが、出没式とすることもできる。
【0031】
タックプレッサ15は、選択用バット32bのHポジションの走行ルート上に配置される作用位置(二点鎖線参照)と、H,Aの両ポジションの走行ルートから離隔する不作用位置(実線参照)とに切り替え可能に構成されている。このタックプレッサ15は、編針3にタックを行なわせる際、作用位置に配置される。タックプレッサ15が作用位置にあると、選択用バット32bが針溝に下げられ、編成用バット31bは、ニードルレイジングカム11の上昇斜面11sに接触することなく上昇斜面11sを通過する(二点鎖線の矢印参照)。
【0032】
ルート変更プレッサ16は、選択用バット32bのHポジションの走行ルート上に配置される作用位置と、H,Aの両ポジションの走行ルートから離隔する不作用位置とに切り替え可能に構成されている。本例では、先行側(紙面左側)のルート変更プレッサ16は常に不作用位置に配置しておく。
【0033】
ルート変更プレッサ16のカムプレート10Pからの突出高さは、タックプレッサ15よりも低い。そのため、図1に示すように、後行側のルート変更プレッサ16が作用位置にあり、かつ選択用バット32bがHポジションの走行軌道を移動する場合、選択用バット32bは後行側のルート変更プレッサ16によって針溝に沈み込まされる。選択用バット32bが針溝に沈むと、図2(B)に示すように、針溝からの編成用バット31bの突出高さは、針床2の上面から度山カム12までの距離超、針床2の上面からサブルートカム13までの距離未満となる。そのため、編成用バット31bは第二下降斜面13sに非接触となり、編成用バット31bは度山カム12の第一下降斜面12sにガイドされる通常ルートを描く。
【0034】
一方、図1に示すように後行側のルート変更プレッサ16が作用位置にあるが、選択用バット32bがAポジションの走行軌道を移動する場合、選択用バット32bは針溝に沈み込まされない。その場合、図2(B)に示すように、針溝からの編成用バット31bの突出高さは、針床2の上面からサブルートカム13までの距離超となっているため、編成用バット31bは第二下降斜面13bにガイドされるサブルートを描く。本例とは異なり、後行側のルート変更プレッサ16を不作用位置に配置させることでも、編成用バット31bにサブルートを描かせることができる。後行側のルート変更プレッサ16が不作用位置にある場合、選択用バット32bがどのポジションの走行軌道にあろうと、選択用バット32bは針溝に沈み込まされないため、編成用バット31bは第二下降斜面13sにガイドされる。
【0035】
≪給糸口≫
本例では、主糸8Yを給糸する先行給糸口8と、添糸9Yを給糸する後行給糸口9とが、編地を編成する針床2から見て同一直線上を移動する構成である。また、本例では、先行給糸口8と後行給糸口9はそれぞれ別のヤーンキャリアに備わっている。本例とは異なり、先行給糸口8と後行給糸口9の二つの給糸口が設けられた一つのヤーンキャリア(いわゆる、プレーティングキャリア)を利用することもできる。その他、先行給糸口8が後行給糸口9よりも、編地を編成する針床2から見て近い位置にある直線上を移動する構成であっても良い。
【0036】
≪プレーティング編成≫
以上説明したカムシステム10を備える横編機1を用いて、主糸を編地の表面側に配置する標準プレーティング編成と、添糸を編地の表面側に配置する反転プレーティング編成とを行う編成例を図3図5に基づいて説明する。反転プレーティング編成の際に、何らかの部材によって、編糸8Y,9Yの入れ替えを補助することで、反転プレーティング編成を確実に実施することができる。本例では、反転プレーティング編成の実施にあたり、可動シンカーを利用する。
【0037】
本例の可動シンカー5は、図4,5に示すように、後述する反転プレーティング編成で編糸8Y,9Yが接触する凹状縁部5Aと、シンカーループ40(図6)を押え込む編糸受け部5Bと、を備える。凹状縁部5Aは、可動シンカー5の外周側の縁部の一部が、編針3の後退方向側(図4,5の紙面左下側)にV字状に凹むことで形成されている。V字状の凹状縁部5Aを構成する二つの傾斜面のうち、可動シンカー5の先端側にある傾斜面は、可動シンカー5の揺動範囲のいずれにあっても、編針3の進退方向に直交する直交面よりも編針3の後退方向側(反時計回り側)に傾いている。この先端側の傾斜面は、後述する図5(A)や(B)に示すように、反転プレーティング編成の際に編糸8Y,9Yが引っ掛けられる部分である。また、凹状縁部5Aのうち、可動シンカー5の根本側にある傾斜面は、可動シンカー5の揺動範囲のいずれにあっても、編針3の進退方向に直交する直交面にほぼ平行か、もしくは直交面よりも編針3の進出方向側(時計回り側)に傾いている。この根元側の傾斜面は、後述する図4の標準プレーティング編成の度決め、および図5の反転プレーティング編成の度決めの際に編糸8Y,9Yが係止される部分である。一方、編糸受け部5Bは、可動シンカー5の外周側の縁部のうち、凹状縁部5Aよりも可動シンカー5の先端側の部分が、針床上方側(紙面左上側)に向って凹むことで形成されている。
【0038】
以下、標準プレーティング編成と反転プレーティング編成を順次説明する。以降、標準プレーティング編成は『SP編成』、反転プレーティング編成は『RP編成』と表記する。図3には、SP編成と反転プレーティンRP編成における編針3のフック3Fの進退の軌跡(紙面下側)と可動シンカー5の先端部の揺動の軌跡(紙面上側)が示されている(フック3Fと可動シンカー5の形状については図4,5を参照)。図3では、紙面右側に向って時間が経過しており、SP編成時のフック3Fの軌跡は実線で、RP編成時のフック3Fの軌跡のうち、SP編成時とは異なる軌跡を描く部分は点線で示す。一方、可動シンカー5の先端部の軌跡における紙面上側の二点鎖線は、可動シンカー5の閉位置(closed position)を示し、下側の二点鎖線は、可動シンカー5の開位置(open position)を示している。以降、可動シンカー5が針床側に向って揺動することを『可動シンカーが閉じる』と表現し、可動シンカー5が針床から離れる方向に揺動することを『可動シンカーが開く』と表現する。SP編成(RP編成)における時期A〜Fでの編針3と可動シンカー5と編糸8Y,9Yの三者の位置関係をそれぞれ、図4図5)の(A)〜(F)に示す。図4,5では、編糸(添糸)9Yにハッチングを付している。
【0039】
≪標準プレーティング編成≫
SP編成におけるプレッサ15,16の配置は、図1に示す通りである(タックを行なう場合、タックプレッサ15は図1と異なり作用位置とする)。また、選択用バット32bはHポジションである。図1に示すように、先行側のルート変更プレッサ16とタックプレッサ15を不作用位置とすることで、編針3のフック3Fは、図3の紙面左側から右側にかけて、大きな山型の軌跡を描いた後、編成のための軌跡を描く。大きな山型の軌跡では、編針3(図4,5)を歯口に向って進出させて、フック3Fに係止される既存の編目(図示せず)にラッチ3L(図4,5)を乗り越えさせた後、進出量と同じ分だけ編針3を後退させている。このとき、可動シンカー5は閉位置に配置され、シンカーループを押えて編目が浮き上がらないようにしている。一方、度決めのための軌跡では、編針3を後退させつつ、可動シンカー5を開閉する。フック3Fが編成のための軌跡を描く前に、可動シンカー5を一旦開いておく。
【0040】
SP編成を行なう場合、図1に示す後行側(右側)のルート変更プレッサ16は作用位置に配置され、編成用バット31bは細線矢印で示す標準ルートを描く。ニードルジャック31とニードル本体30は一体に動作するため、ニードル本体30のフック3Fは、編成用バット31bの標準ルートに平行な軌跡を描く(図3)。SP編成では、図3の時期Aに示すように、編成のための編糸の引き込み前に、可動シンカー5を半分程度閉じている。図4(A)に示す時期Aにおいて、主糸8Yと、主糸8Yよりも高い位置にある添糸9Yは、丸囲み拡大図に示すように、編針3のフック3Fにも可動シンカー5にも接触していない。
【0041】
図3の時期Aから時期Bでは、編成のための編糸の引き込みが開始され、その間、可動シンカー5は時期Aと同じ位置に保持されている。図4(B)に示す時期Bにおいて、主糸8Yと添糸9Yは、その上下関係を維持したままフック3Fに引かれた状態になっている。
【0042】
図3の時期Bから時期Cでは、編糸の引き込みが継続されつつ、可動シンカー5が閉じられる。図4(C)に示す時期Cにおいて、主糸8Yと添糸9Yは、その上下関係を維持したまま、可動シンカー5の凹状縁部5Aに接触した状態になっている。
【0043】
図3の時期Cから時期Dでは、時期Bから時期Cと同様に一定の速さで編糸の引き込みが継続され、可動シンカー5は閉位置に維持される。図4(D)に示す時期Dにおいて、図4(C)よりも若干編針3が後退しただけで、両編糸8Y,9Yの上下関係は維持された状態になっている。
【0044】
図3の時期Dから時期Eでも、一定の速さで編糸の引き込みが継続され、可動シンカー5は閉位置を維持する。時期Eにて度決めが完了する。図4(E)に示す時期Eにおいても、編針3が若干後退しただけで、両編糸8Y,9Yの上下関係は維持された状態になっている。
【0045】
図3の時期Eの後は、編針3を歯口に向って若干進出させると共に、可動シンカー5を開位置まで開き、編糸8Y,9Yにかかるテンションを緩めた後、可動シンカー5を再び閉位置まで閉じる。図4(F)に二点鎖線で示すように、可動シンカー5が一旦開くことで、両編糸8Y,9Y(図6のシンカーループ40に相当する部分)が凹状縁部5Aを滑り降り、その状態から可動シンカー5が閉じることで、両編糸8Y,9Yが編糸受け部5Bに引っ掛けられ、保持される。編糸受け部5Bにシンカーループを保持させることで、シンカーループを押え、編目の編成状態を安定させることができる。
【0046】
≪反転プレーティング編成≫
RP編成におけるプレッサ15,16の配置は、図1に示すSP編成のときの配置と同じである。但し、セレクタ33でセレクトジャック32を突き上げ、選択用バット32bをAポジションに遷移させておく。この場合、選択用バット32bに後行側(紙面右側)のルート変更プレッサ16が作用せず、図2(A)に示すように、編成用バット31bはサブルートカム13にガイドされるサブルートを移動する。その際、フック3Fはサブルートに平行な軌跡を描く(図3)。図3に示すように、RP編成における可動シンカー5の先端部の軌跡は、SP編成と同じであり、フック3Fの軌跡のみがSP編成と異なる。
【0047】
RP編成では、図3の時期Aに示すように、SP編成を行なう場合よりも早いタイミングで編成のための編糸の引き込みが開始される。これは、図2(A)に示すように、サブルートカム13の第二下降斜面13sが度山カム12よりも前に編成用バット31bを下降させるからである。このとき、可動シンカー5は半分程度閉じており、主糸8Yと添糸9Yが可動シンカー5の凹状縁部5Aに引っ掛けられた状態で編針3のフック3Fに引き込まれる。その際、図5(A)に示すように、主糸8Yが、凹状縁部5Aにおける可動シンカー5の先端側の傾斜面に接触し、凹状縁部5Aの最深部に向って移動する。即ち、主糸8Yが凹状縁部5A上で上方に引き上げられる。その結果、主糸8Yと添糸9Yの上下関係が入れ替わった状態で、両編糸8Y,9Yがフック3Fに係止される。
【0048】
RP編成において、SP編成を行なう場合よりも早いタイミングで編糸8Y,9Yを引き込むことで、SP編成を行なう場合よりも給糸口8,9に近い位置で編糸8Y,9Yをフック3Fに引っ掛けることになる。図6に示すように、給糸口8,9に近い位置では、主糸8Yと添糸9Yとが離隔しているため、両編糸8Y,9Yの上下関係を入れ替え易い。また、給糸口8,9に近い位置で、編糸8Y,9Yをフック3Fに引っ掛けて、編糸8Y,9Yに可動シンカー5を当接させることで、編糸8Y,9Yの上下関係が入れ替わった状態を維持し易く、RP編成が安定する。
【0049】
時期AからBでは、編糸の引き込みが継続され、可動シンカー5の位置は維持されている。図5(B)に示す時期Bにおいて、図5(A)よりも若干編針3が後退しただけで、時期Aで入れ替えられた両編糸8Y,9Yの上下関係は維持された状態になっている。
【0050】
図3の時期BからCでは、編糸の引き込みが継続され、かつ可動シンカー5が徐々に閉じられる。時期Cにおいて、編針3の後退が停止され、可動シンカー5は閉位置に配置される。
【0051】
図3の時期CからDでは、編糸の引き込みも可動シンカー5の揺動も完全に停止されている。これは、図2(A)に示すように、サブルートカム13の保持下面13fに沿って編成用バット31bが移動するからである。各部材の動きが停止するため、図5(C)に示す時期Cの各部材の状態と、図5(D)に示す時期Dの各部材の状態と、に変化はない。この各部材の休止期間を設けることで、編糸8Y,9Yが深く引き込まれない状態を作り出すことができる。RP編成にこの休止期間を設けることで、RP編成を連続して行なったときの編糸8Y,9Yの入れ替え状態を安定させることができる。今まさに編針3を動かして編糸8Y,9Yの入れ替えを行なっているときに、一つ前に編糸8Y,9Yの入れ替えを行なった編針3が休止期間で止まっていると、動かしている編針3に掛かる編糸8Y,9Yに余計なテンションが作用しないからである。編糸8Y,9Yに余計なテンションが作用しないことで、編糸8Y,9Yに対する負荷も低減される。
【0052】
図3の時期D以降は、RP編成におけるフック3Fの軌跡と可動シンカー5の先端部の軌跡は、SP編成のそれと完全に一致している。つまり、RP編成を行なう場合の度決めのタイミングは、SP編成を行なう場合の度決めのタイミングと同じになっている。これは、図2(A)に示すように、サブルートカム13の保持下面13fが、度山カム12の第一下降斜面12sに繋がり、編成用バット31bのサブルートが標準ルートに合流するからである。ここで、RP編成とSP編成の度決めのタイミングは同じであるが、図5(E),(F)に示すように、フック3F内において主糸8Yが添糸9Yよりも上方に配置されており、そのためSP編成とは異なり、編地の表面側に添糸9Yが配置される。
【0053】
ここで、図3のRP編成の編針3の引き込み開始から、時期DでSP編成における編針3の引き込みルートに合流するまでのRP編成の編針3の引き込みルートは特に限定されない。例えば、編針3の引き込み開始から一度も編針3の引き込みを止めることなく、RP編成の編針3の引き込みルートをSP編成の編針3の引き込みルートに合流させても良い。つまり、上述した時期Cから時期Dの休止期間は必須ではない。例えば、時期Cから時期Dの期間を、時期Aから時期Cの期間とは異なる傾斜を有する引き込みルートとしたり、引き込みの開始から時期Dに一直線に繋がる引き込みルートとしたりしても良い。
【0054】
≪効果≫
本例のカムシステム10を備える横編機1を用いることで、SP編成からRP編成に切り替えたときに、編糸8Y,9Yの糸切れなどを抑制することができ、その結果として編地の品質を向上させることができる。それは、図3,5を参照して説明したように、本例のRP編成では、SP編成を行なった場合と同じタイミングで度決めを行なっているからである。このようにすることで、編地の編成途中でSP編成からRP編成に切り替えたときに、SP編成で編成される編目の度決めが終了してから、RP編成で編成される編目の度決めが行なわれる。つまり、従来技術のように近接する二つの編目の度決めの順序が逆転することがなく、両編目を繋ぐシンカーループに過大な張力が作用することを抑制できる。その結果、従来よりも編地の編成が安定し、編地の品質を向上させることができる。
【0055】
<実施形態2>
実施形態1では、可動シンカー5を用いたRP編成の例を説明した。これに対して、図3の時期A付近の編糸8Y,9Yの引き込みの際に編糸8Y,9Yの入れ替えを補助できる部材であれば、可動シンカー5以外の構成を用いてRP編成を実施することができる。具体的には、図5(A)に示す可動シンカー5における凹状縁部5Aの先端側の傾斜面のように、主糸8Yを上方に引き上げる傾斜面を持った部材、あるいは添糸9Yを下方に引き下げる傾斜面を持った部材を可動シンカー5の代わりに用いることができる。このような引き上げ傾斜面または引き下げ傾斜面を、横編機1に備わる既存の部材に設けることで、既存の部材によりRP編成を補助できる。既存の部材としては、例えばループプレッサ(特開2013−64205号公報)やヤーンガイド(特開平6−033348号公報の編糸ガイド片32に相当)などを挙げることができる。もちろん、引き上げ傾斜面または引き下げ傾斜面を備える専用の部材を用いてRP編成を補助しても構わない。
【符号の説明】
【0056】
1 横編機 1C キャリッジ
2 針床
3 編針
30 ニードル本体 3F フック 3L ラッチ
31 ニードルジャック 31b 編成用バット
32 セレクトジャック 32b 選択用バット
33 セレクタ 33b 上げバット
4 編目 40 シンカーループ
5 シンカー(可動シンカー)
5A 凹状縁部 5B 編糸受け部
8 先行給糸口 8Y 主糸(編糸)
9 後行給糸口 9Y 添糸(編糸)
10 カムシステム
10P カムプレート
11 ニードルレイジングカム 11s 上昇斜面
12 度山カム 12s 第一下降斜面
13 サブルートカム 13s 第二下降斜面 13f 保持下面
14 セレクタレイジングカム
15 タックプレッサ 16 ルート変更プレッサ
19 選針アクチュエーター
図1
図2
図3
図4
図5
図6