特許第6854761号(P6854761)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6854761フック形ロッキングシステムを有するパネル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6854761
(24)【登録日】2021年3月18日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】フック形ロッキングシステムを有するパネル
(51)【国際特許分類】
   E04F 15/02 20060101AFI20210405BHJP
   E04F 15/04 20060101ALI20210405BHJP
   E04F 15/10 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   E04F15/02 E
   E04F15/04 F
   E04F15/10 104F
【請求項の数】10
【全頁数】18
(21)【出願番号】特願2017-530615(P2017-530615)
(86)(22)【出願日】2015年12月7日
(65)【公表番号】特表2018-507968(P2018-507968A)
(43)【公表日】2018年3月22日
(86)【国際出願番号】EP2015078854
(87)【国際公開番号】WO2016091819
(87)【国際公開日】20160616
【審査請求日】2018年12月4日
(31)【優先権主張番号】14196822
(32)【優先日】2014年12月8日
(33)【優先権主張国】EP
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520250741
【氏名又は名称】アイ4エフ・ライセンシング・エヌヴィ
【氏名又は名称原語表記】I4F LICENSING NV
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】特許業務法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】ハンニッヒ,ハンス‐ユルゲン
【審査官】 西村 隆
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2012/0180416(US,A1)
【文献】 特表2014−510202(JP,A)
【文献】 特表2011−503388(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2004/0200175(US,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2014/0325930(US,A1)
【文献】 特表2009−542946(JP,A)
【文献】 特表2003−520312(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2017/0241136(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 15/02
E04F 15/04
E04F 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル上側面(1a)及びパネル下側面(1b)並びに対をなして対向する少なくとも四つのパネル辺縁を含み、同種のパネルを相接して固定可能とすべく互いに適合した二組の相補的な保持形状部が対をなしてそれらパネル辺縁に設けられ、
少なくとも一組の保持形状部対にフック形状部が配置され、つまり、一方のパネル辺縁に受けフック(7)が配置されるとともに、これに対向するパネル辺縁に掛けフック(6)が配置され、
前記受けフック(7)は、前記パネル上側面(1a)の方を向いた受け縁(8)と前記パネル上側面に向かって開いた受け溝(9)とを有し、かつ、前記掛けフック(6)は、前記パネル下側面(1b)の方を向いた掛け縁(10)と前記パネル下側面(1b)に向かって開いた掛け溝(11)とを有し、
前記受け縁(8)は前記受け溝(9)側に内側面を有し、この内側面は下方ロッキング面(12)として機能し、これに対応して、前記掛け縁(10)は前記掛け溝(11)側に内側面を有し、この内側面は上方ロッキング面(13)として機能し、
前記下方ロッキング面(12)も前記上方ロッキング面(13)も、それぞれ前記パネル上側面(1a)の垂線(L)に対して傾いていることにより、ロックされた状態において互いに平行に整列させられるとともに接触できることを条件としており、
前記両ロッキング面(12、13)の傾きは、前記下方ロッキング面(12)の法線ベクトル(N12)が前記パネル上側面(1a)と交差するとともに、前記上方ロッキング面(13)の法線ベクトル(N13)が前記パネル下側面(1b)と交差するように選択され、
下方相補係合機構(14)が設けられ、前記下方相補係合機構(14)は、前記受け縁(8)の外側面(8a)に配置された第一係合手段(15、15a)を含むとともに、これに対応する、前記掛け溝(11)のセットバックした溝側面(11a)に配置された第二係合手段(16、16a)を含み、
前記受け縁(8)の上側面の少なくとも一部(8b)は、前記受け縁(8)の前記外側面(8a)に向かって下方に傾いて延び、
前記掛け溝(11)の溝底の少なくとも一部(11b)は、前記受け縁(8)の上側面の前記一部(8b)の傾きに、相補的に適合され
結合状態において、前記掛け溝(11)の溝底の傾斜した前記一部(11b)と、前記受け縁(8)の上側面の傾斜した前記一部(8b)との間には隙間(19)が設けられ、前記隙間(19)は傾斜した向きを有し、
前記掛け溝(11)の溝底の前記一部(11b)と、前記掛けフック(6)の前記上方ロッキング面(13)との間に移行部が設けられ、
前記移行部は湾曲しているパネル(1、4、5)。
【請求項2】
前記下方相補係合機構(14)の前記第一係合手段は係合突起(15)を有し、
前記下方相補係合機構(14)の前記第二係合手段は前記係合突起(15)に対応する係合窪み(16)を有することを特徴とする、請求項1に記載のパネル。
【請求項3】
前記下方相補係合機構(14)の前記第一係合手段は係合窪み(15a)を有し、
前記下方相補係合機構(14)の前記第二係合手段は前記係合窪み(15a)に対応する係合突起(16a)を有することを特徴とする、請求項1に記載のパネル。
【請求項4】
前記掛け縁(10)の外側面(10b)に第一係合手段(21、21a)を有するとともに、前記受け溝(9)のセットバックした溝側面(9b)に、前記第一係合手段(21、21a)に対応する第二係合手段(22、22a)が設けられた上方相補係合機構(20)が設けられていることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項5】
前記上方相補係合機構(20)の前記第一係合手段は係合突起(21)を有し、
前記上方相補係合機構(20)の前記第二係合手段は前記係合突起(21)に対応する係合窪み(21a)を有することを特徴とする、請求項4に記載のパネル。
【請求項6】
前記上方相補係合機構(20)の前記第一係合手段は係合窪み(21a)を有し、
前記上方相補係合機構(20)の前記第二係合手段は前記係合窪み(21a)に対応する係合突起(22a)を有することを特徴とする、請求項4に記載のパネル。
【請求項7】
前記掛け縁(10)の下側面(10a)と、前記受け溝(9)の溝底(9a)との間に、少なくとも一つの自由空間(23、24)が設けられていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項8】
ロックされた状態において、前記受け縁(8)の前記外側面(8a)と、前記掛け溝(11)の溝側面(11a)との間に、間隙が設けられていることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項9】
前記掛け縁(10)の下側面(10a)は、ロックされた状態において、少なくとも部分的に前記受け溝(9)の前記溝底(9a)に接触することを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のパネル。
【請求項10】
前記受け縁は、前記受け溝(9)の前記内側面への移行部を有し、前記受け縁の該移行部は湾曲部(17)が配置されていることを特徴とする、請求項1から9のいずれか一項に記載のパネル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本発明は、パネル上側面及びパネル下側面並びに対をなして対向する少なくとも四つのパネル辺縁を含み、同種のパネルを相接して固定可能とすべく互いに適合した二組の相補的な保持形状部が対をなしてそれらパネル辺縁に設けられ、少なくとも一組の保持形状部対にフック形状部が配置され、つまり、一方のパネル辺縁に受けフックが配置され、これに対向するパネル辺縁に掛けフックが配置されたパネルに関する。
【背景技術】
【0002】
この種のパネルによって、例えば、床仕上げ材が製造されるが、特に、この種のパネルは浮床式床仕上げ材に適している。これらのパネルは、通例、装飾上側面を有する。
【0003】
提案されるパネルは、“フォールドダウン方式”のロッキングに適するべきものである。この方式のために、一方の保持形状部対は、改良された雌サネ部及び雄サネ部を備えているのに対して、他方の保持形状部対は本発明によるフック形状部を備えるように構成されたパネルが使用される。フォールドダウン方式のため、新しいパネルは傾けられて、好ましくはその雄サネ部を以て、敷設済みパネルないしパネル列の雌サネ部に差し込まれる。続いて、新しいパネルは下方に旋回されて据え付けパネルの平面にもたらされ、これにより、雄サネ部は雌サネ部と相補係合される。この下方に旋回する継ぎ合わせ運動中に、同時に、フック形状部同士の相補的なロッキングも生じるが、それはフック形状部の一方が他方のフック形状部に、はさみのように、向かって運動させられ、互いに相補的にしっかり固定されるからである。その際、ロッキングが生じる。
【0004】
ただし、提案されるフック形状部は、加えてさらに、プッシュダウンロッキングにも適している。プッシュダウンロッキングのために、一枚のパネルのすべての保持形状部対は垂直な運動、つまり、例えばパネルの下降運動、すなわち、パネル上側面に対して鉛直な方向(垂直)の運動によって連結可能でなければならない。この場合には、フォールドダウン方式は適用不可である。
【0005】
実際には、壁が邪魔になったり、パネルが長すぎるために、パネル列の終端のパネルがロッキング不能なことがある。床の隙間を埋めることができるようにするには、パネルを、例えば鋸で切断して、必要な長さに短くするのが普通である。一般に、切断されたパネルの残部で新しいパネル列を開始することが可能である。切断されたパネルの相補的な保持形状部は原理的に常に互いに適合する。したがって、基本的に、切断されたパネルの相補的な保持形状部は互いにロッキング可能である。
【0006】
国際公開第01/02670号は、さまざまなフック形状部対を提案している。フック形状部同士は、パネル同士の水平な方向の、つまりパネル面方向における、相互離間運動及びロックされたパネル辺縁に対して垂直な方向の相互離間運動を防止することが必要である。しかしながら、前記の水平方向に荷重がかかる場合に、フック形状部の強度は不十分であることが判明した。
【0007】
国際公開第2010/143962号から、フック形状部対を有するさらに別のパネルが公知である。この従来の技術のさまざまな実施例は、パネル面方向及びロックされたパネル辺縁に対して垂直な方向に引張力が働いて相互に離間させられると、フック形状部対がひび割れてしまうことがあるという弱点を有している。こうした現象は、特に、結合剤で結合されてボード材料とされた木材粒子又は木材繊維からなる人工木質材料でパネルが形成されている場合に生じる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】国際公開第01/02670号
【特許文献2】国際公開第2010/143962号
【特許文献3】国際公開第97/47834号
【特許文献4】国際公開第00/63510号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本願出願人は、改良されたフック形状部対を有するパネルを追求する。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的のため、パネル上側面及びパネル下側面並びに対をなして対向する少なくとも四つのパネル辺縁を含み、同種のパネルを相接して固定可能とすべく互いに適合した二組の相補的な保持形状部が対をなしてそれらパネル辺縁に設けられ、少なくとも一組の保持形状部対にフック形状部が配置され、つまり、一方のパネル辺縁に受けフックが配置され、これに対向するパネル辺縁に掛けフックが配置され、前記受けフックは前記パネル上側面の方を向いた受け縁と前記パネル上側面に向かって開いた受け溝とを有し、かつ、前記掛けフックは前記パネル下側面の方を向いた掛け縁と前記パネル下側面に向かって開いた掛け溝とを有し、前記受け縁は前記受け溝側に内側面を有し、この内側面は下方ロッキング面として機能し、これに対応して、前記掛け縁は前記掛け溝側に内側面を有し、この内側面は上方ロッキング面として機能し、前記下方ロッキング面も前記上方ロッキング面も、それぞれ前記パネル上側面の垂線に対して傾いていることにより、ロックされた状態において互いに平行に整列させられるとともに接触できることを条件としており、前記両ロッキング面の傾きは、前記下方ロッキング面の法線ベクトルが前記パネル上側面と交差するとともに、前記上方ロッキング面の法線ベクトルが前記パネル下側面と交差するように選択され、下方相補係合機構が設けられ、前記下方相補係合機構は、前記受け縁の外側面に配置された第一係合手段を含むとともに、これに対応する、前記掛け溝のセットバックした溝側面に配置された第二係合手段を含み、前記受け縁の上側面の少なくとも一部は、前記受け縁の前記外側面に向かって下方に傾いて延び、前記掛け溝の溝底の少なくとも一部は、前記受け縁の上側面の傾きに、相補的に適合されているパネルを提案する。
【0011】
本発明の趣旨において、法線ベクトルはそれぞれ対応するロッキング面から垂直外側へ向けられている(パネル材料内部には向けられていない)。法線ベクトルはそれが交差するそれぞれのパネル面との間に、パネル上側面の垂線に対してロッキング面が傾いている角度とそれぞれ同じ大きさの挟角を形成する(錯角)。パネル上側面の垂線に対するロッキング面の傾きは4°から50°までの角度範囲αにあってよい。角度αは5°から30°までの範囲にあるのが好ましく、5°から15°までの範囲にあるのが特に好ましい。
【0012】
パネルは、好ましくは、木質材料、例えばHDF、MDF又はOSBからなり、広義にはWPC材(木材プラスチック複合材)もそれらのうちに含まれる。ロッキング機構は、特に、第一係合手段及びそれとともにそれに対応する第二係合手段の領域において、ある程度の弾力性を前提とするために、上記の材料はそれらがある程度の弾力性を有している点からして適している。代案として、例えばLVT製品(ラグジュアリービニールタイル)の場合のように、パネル材料はプラスチックであってもよく、それはこのプラスチックが同じくある程度の弾力性を備えているからである。
【0013】
パネルのボディの少なくとも一部がプラスチックからなる場合には、ボディの態様はプラスチックから又は木材プラスチック複合材(WPC)からなってよい。コアボードないし前記ボディは、例えば、熱可塑性、弾性又は熱硬化性プラスチックから形成されている。さらに、上記材料のリサイクル材料も本発明の範囲において使用可能である。その際、好ましくは、特に熱可塑性プラスチック、例えばポリ塩化ビニル、ポリオレフィン(例えばポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP))、ポリアミド(PA)、ポリウレタン(PU)、ポリスチレン(PS)、アクリルニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)又はそれらの混合物又は共重合体からなるボード材料が使用される。この場合、コアボードの基材とは独立して、例えば可塑剤が設けられていてよく、それは、例えば≧0質量%から≦20質量%、特に≦10質量%、好ましくは≦7質量%までの範囲、例えば≧5質量%から≦10質量%までの範囲に存在していてよい。適切な可塑剤は、例えばBASF社から商標“Dinsch”のもとに販売されている可塑剤を含む。さらに、従来の可塑剤に代わるものとして、共重合体、例えばアクリレート又はメタクリレート、が設けられていてもよい。
【0014】
とりわけ、熱可塑性プラスチックは、それらから製造された製品が非常に容易にリサイクル可能であるという利点も提供する。また、その他の起源のリサイクル材料も使用可能である。これにより、製造コストをさらに低下させる可能性が得られる。
【0015】
この種のコアボードは、その際、高い弾性ないし弾力性を有しており、これにより、歩行時の快適な印象を達成し得るとともに、さらに、従来の材料に比較して、歩行時に発生する騒音を低下させることも可能であり、したがって、改善された足音遮音を実現することが可能である。
【0016】
そのうえ、上述したコアボードは、それらの膨潤率が1%以下であることにより、優れた耐水性を有するという利点を提供する。これは、驚くべきことに、純然たるプラスチック材以外に、以下にその詳細を説明するように、WPC材にも当てはまる。
【0017】
特に好適には、コアボードの材料は、木材‐ポリマー‐材料(木材プラスチック複合材、WPC)を含むか又はそれから形成されていてよい。この場合、例えば、40/60から70/30までの比、例えば50/50の比で存在していてよい、木材とポリマーが好適であり得る。ポリマー成分としては、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、又は、これら双方の材料からなる共重合体を使用することが可能である。この種の材料は、それらが例えば≧180℃から≦200℃までの範囲の低温でも、上記した方法によってコアボードに成形することができるため、例えば6m/minの範囲のライン速度において、特に効率的なプロセス制御が可能であるという利点を提供する。例えば、木材成分及びポリマー成分が50/50で分布しているWPC製品の場合、例えば4.1mmの製品厚さが達成可能であり、これにより特に効率的な製造プロセスを実現することができる。
【0018】
さらに、高い弾力性を有すると同時に、非常に安定したパネルの製造が可能であり、これは、特に、コアボードの辺縁領域に設けられる連結要素の効果的かつ安価な態様、及び、さらに、足音遮音に関しても利点をもたらすことができる。さらに、この種のWPC材において、膨潤率が1%以下という、上述した優れた耐水性も実現することが可能である。その際、WPC材は、例えば、好ましくはプラスチック中に含有されていてよい、安定剤及び/又はその他の添加剤を有していてよい。
【0019】
さらに、前記コアボードがPVCベースの材料を含むか又は該材料から形成されていることは特に有利となり得る。この種の材料も、例えば湿潤空間にも問題なく使用し得る高級パネルに、特に好適に用いることが可能である。さらに、コアボード用のPVCベースの材料も特に効率的な製造プロセスに最適であるが、それは、この場合、例えば4.1mmの製品厚さにおいて、例えば8m/minというライン速度が実現可能であり、これによって特に効率的な製造プロセスが達成することが可能であるからである。さらに、この種のコアボードも有利な弾力性及び耐水性を有しており、これによって上述した利点をもたらすことができる。
【0020】
その際、プラスチックベースのパネルの場合、WPCベースのパネルの場合にあっても、無機充填材が有利であり得る。この場合、特に適しているのは、例えば、滑石、あるいはまた炭酸カルシウム(チョーク)、酸化アルミニウム、シリカゲル、石英粉末、木粉、石膏である。例えば、チョークは≧30質量%から≦70質量%までの範囲で設けられていてよく、その際、充填材、特にチョークによって、特にコアボードの滑りを改善することができる。また、これらは公知の方法で着色されていてもよい。とりわけ、コアボードの材料が難燃剤を含むようになされていてよい。
【0021】
本発明の特に好ましい実施態様において、コアボードの材料は、PE/PPブロック共重合体及び木材の混合物からなる。この場合、PE/PPブロック共重合体の割合並びに木材の割合は、≧45質量%及び≦55質量%の間にあってよい。さらに、コアボードの材料は、別の添加剤、例えば流動助剤、熱安定剤又は紫外線安定剤を、≧0質量%及び≦10質量%の間で含んでいてよい。その際、木材の粒子径は、好ましい粒子径分布D50が≧400μmであり、>0μm及び≦600μmの間にある。とりわけ、コアボードの材料は、その際、粒子径分布D10が≧400μmの木材を含んでいてよい。その際、粒子径分布は体積径を基準としており、粒子の体積に関連している。その際、特に好ましくは、コアボードの材料は、PE/PPブロック共重合体及び前述の粒子径分布の木材粒子の、顆粒化され又はペレット化された、前押出された混合物として供給される。その際、顆粒及び/又はペレットは、好ましくは、例えば、≧400μmから≦10mmまで、好ましくは≧600μmから≦10mmまで、特に≧800μmから≦10mmまでの範囲の粒子径を有していてよい。
【0022】
本発明のさらに別の好ましい実施態様において、コアボードはPE/PPポリマーブレンド及び木材の混合物からなる。この場合、PE/PPポリマーブレンドの割合並びに木材の割合は、≧45質量%及び≦55質量%の間にあってよい。さらに、コアボードの材料は、別の添加剤、例えば流動助剤、熱安定剤又は紫外線安定剤を、≧0質量%及び≦10質量%の間で含んでいてよい。その際、木材の粒子径は、好ましい粒子径分布D50が≧400μmであり、>0μm及び≦600μmの間にある。とりわけ、コアボードは、粒子径分布D10が≧400μmの木材を含んでいてよい。その際、粒子径分布は体積径を基準としており、粒子の体積に関連している。その際、特に好ましくは、コアボードの材料は、PE/PPポリマーブレンド及び前述の粒子径分布の木材粒子の、顆粒化され又はペレット化された、前押出された混合物として供給される。その際、特に好ましくは、コアボードの材料は、PE/PPブロック共重合体及び前述の粒子径分布の木材粒子の、顆粒化され又はペレット化された、前押出された混合物として供給される。その際、顆粒及び/又はペレットは、好ましくは、例えば、≧400μmから≦10mmまで、好ましくは≧600μmから≦10mmまで、特に≧800μmから≦10mmまでの範囲の粒子径を有していてよい。
【0023】
本発明のさらに別の実施態様において、コアボードの材料は、PP単独重合体及び木材の混合物からなる。この場合、PP単独重合体の割合並びに木材の割合は、≧45質量%及び≦55質量%の間にあってよい。さらに、コアボードの材料は、別の添加剤、例えば流動助剤、熱安定剤又は紫外線安定剤を、≧0質量%及び≦10質量%の間で含んでいてよい。その際、木材の粒子径は、好ましい粒子径分布D50が≧400μmであり、>0μm及び≦600μmの間にある。とりわけ、コアボードは、その際、粒子径分布D10が≧400μmの木材を含んでいてよい。その際、粒子径分布は体積径を基準としており、粒子の体積に関連している。その際、特に好ましくは、コアボードの材料は、PP単独重合体及び前述の粒子径分布の木材粒子の、顆粒化され又はペレット化された、前押出された混合物として供給される。その際、顆粒及び/又はペレットは、好ましくは、例えば、≧400μmから≦10mmまで、好ましくは≧600μmから≦10mmまで、特に≧800μmから≦10mmまでの範囲の粒子径を有していてよい。
【0024】
本発明のさらに別の実施態様において、コアボードの材料は、PVCポリマー及びチョークの混合物からなる。その際、PVCポリマーの割合並びにチョークの割合は、≧45質量%及び≦55質量%の間にあってよい。さらに、コアボードの材料は、別の添加剤、例えば流動助剤、熱安定剤又は紫外線安定剤を、≧0質量%及び≦10質量%の間で含んでいてよい。その際、チョークの粒子径は、好ましい粒子径分布D50が≧400μmであり、>0μm及び≦600μmの間にある。とりわけ、コアボードは、その際、粒子径分布D10が≧400μmのチョークを含んでいてよい。その際、粒子径分布は体積径を基準としており、粒子の体積に関連している。その際、特に好ましくは、コアボードの材料は、PVCポリマー及び前述の粒子径分布のチョークの、顆粒化され又はペレット化された、前押出された混合物として供給される。その際、顆粒及び/又はペレットは、好ましくは、例えば、≧400μmから≦10mmまで、好ましくは≧600μmから≦10mmまで、特に≧800μmから≦10mmまでの範囲の粒子径を有していてよい。
【0025】
本発明のさらに別の実施態様において、コアボードの材料は、PVCポリマー及び木材の混合物からなる。この場合、PVCポリマーの割合並びに木材の割合は、≧45質量%及び≦55質量%の間にあってよい。さらに、コアボードの材料は、別の添加剤、例えば流動助剤、熱安定剤又は紫外線安定剤を、≧0質量%及び≦10質量%の間で含んでいてよい。その際、木材の粒子径は、好ましい粒子径分布D50が≧400μmであり、>0μm及び≦600μmの間にある。とりわけ、コアボードの材料は、粒子径分布D10が≧400μmの木材を含んでいてよい。その際、粒子径分布は体積径を基準としており、粒子の体積に関連している。その際、特に好ましくは、コアボードの材料は、PVCポリマー及び前述の粒子径分布の木材粒子の、顆粒化され又はペレット化された、前押出された混合物として供給される。その際、顆粒及び/又はペレットは、好ましくは、例えば、≧400μmから≦10mmまで、好ましくは≧600μmから≦10mmまで、特に≧800μmから≦10mmまでの範囲の粒子径を有していてよい。
【0026】
粒子径分布の測定には一般に公知の方法、例えばレーザ回折法を用いることが可能であり、この方法により、ほぼナノメートルから数ミリメートルまでの範囲の粒子径を測定することができる。したがって、測定された粒子の50%ないし10%が、前述した値を下回る、D50ないしD10の値も求めることができる。
【0027】
本発明のさらに別の実施態様において、前記コアボードの前記材料は、プラスチックを含んだマトリックス材料及び固体材料を有し、その際、固体材料は、前記固体材料を基準として、少なくとも50質量%、特に少なくとも80質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%が、滑石によって形成される。この場合、マトリックス材料は、担体の材料を基準として、≧30質量%から≦70質量%までの範囲、特に、≧40質量%から≦60質量%までの範囲の量で存在し、固体材料は、担体の材料を基準として、≧30質量%から≦70質量%までの範囲、特に、≧40質量%から≦60質量%までの範囲、例えば50質量%以下の範囲の量で存在する。さらに、前記コアボードの前記材料と前記固体材料は共同して、前記コアボードの材料を基準として、≧95質量%の量、特に≧99質量%の量で存在していてよい。
【0028】
前記固体材料は、本発明のこの種の態様において、前記固体材料を基準として、少なくとも50質量%、特に、少なくとも80質量%、例えば100質量%が、滑石によって形成されていてよい。その際、滑石とは、公知のように、例えば化学分子式Mg3[Si4O10(OH)2]を有する含水珪酸マグネシウムとして理解される。したがって、固体材料成分は、好適には、その大部分が無機物質滑石によって形成され、その際、この物質は、例えば粉末形状として使用可能であり、ないし、前記コアボードの前記材料中に粒子の形で存在していてよい。固体材料は、基本的に、粉末状の固体からなっていてよい。
【0029】
滑石粒子のBET、ISO 4652に準拠した比表面密度は、≧4m2/gから≦8m2/gまでの範囲、例えば≧5m2/gから7m2/gまでの範囲にあるのが好適である。
【0030】
さらに、滑石は、≧0.15g/cm3から≦0.45g/cm3までの範囲、例えば≧0.25g/cm3から≦0.35g/cm3までの範囲の、DIN 35468に準拠した嵩密度で存在しているのが好適である。
【0031】
本発明の、このような態様におけるマトリックス材料は、特に、既製の担体に固体材料を受容ないし埋設するのに使用される。前記マトリックス材料は、その際、プラスチック又はプラスチック混合物を有する。とりわけ、以下に詳細に述べる製造方法に関して、マトリックス材料は熱可塑性プラスチックを有しているのが好適である。これによって、前記コアボードの材料ないし前記コアボードの材料の成分が、該方法に関連して以下に詳細に述べるように、前記コアボードの材料をさらに別の方法ステップにおいて熱作用によって成形し得るようにする融点又は軟化点を有するようにすることが可能になる。前記マトリックス材料は、特に、プラスチックないしプラスチック混合物及び、場合によっては、接着剤からなってよい。好ましくは、これらの成分は、前記マトリックス材料の少なくとも90質量%、特に好ましくは少なくとも95質量%、特に少なくとも99質量%に達してよい。
【0032】
さらに、前記マトリックス材料は、前記コアボードの材料を基準として、≧30質量%から≦70質量%まで、特に、≧40質量%から≦60質量%までの量で存在するようになされていてよい。さらに、前記固体材料は、前記コアボードの材料を基準として、≧30質量%から≦70質量%まで、特に、≧40質量%から≦60質量%までの量で存在するようになされていてよい。
【0033】
ポリプロピレンはマトリックス材料として特に適しているが、それは該材料が低コストで入手可能であるとともに、さらに熱可塑性プラスチックとして、固体材料を埋設するためのマトリックス材料として優れた特性を有しているからである。この場合、特に、単独重合体と共重合体からなる混合物により、マトリックス材料にとって特に有利な特性を可能とすることができる。この種の材料は、さらに、それらが、例えば≧180℃から≦200℃までの範囲の、低温時に、上述した方法によって担体に成形することができるため、例えば、6m/minの範囲の、模範的なライン速度で特に効率的なプロセス制御が可能であるという利点を提供する。
【0034】
さらに、単独重合体が、≧30MPaから≦45MPaまで、例えば≧35MPaから≦40MPaまでの範囲の、ISO527‐2に準拠した引張強さを有し、こうして優れた安定性を達成することができるのが好適である。
【0035】
さらに、特に、優れた安定性にとって、単独重合体が、≧1000MPaから≦2200MPaまでの範囲、例えば≧1300MPaから≦1900MPaまでの範囲、例えば≧1500MPaから≦1700MPaまでの範囲の、ISO 178に準拠した曲げ弾性率を有しているのが特に有利であり得る。
【0036】
さらに、ISO 527‐2に準拠した単独重合体の引張ひずみについては、それが≧5%から≦13%までの範囲、例えば≧8%MPaから≦10%までの範囲にあるのが有利である。
【0037】
特に好適な製造可能性のために、射出成形部材の、ISO 306/Aに準拠したビカット軟化点は≧130℃MPaから≦170℃まで、例えば≧145℃から≦158℃までの範囲にあるのが有利であり得る。
【0038】
さらに、前記固体材料は、滑石以外に少なくとも一つのさらに別の固体を有するのが有利であり得る。この態様によって、特に、前記コアボードの材料の重量ないし前記コアボードの材料で形成されたパネルの重量を、前記コアボードないし前記固体材料が滑石からなるパネルの材料に比較して、著しく減少させることが可能である。したがって、前記固体材料に添加される固体は、特に、滑石に比較して低い密度を有していてよい。例えば、前記添加される物質は、≦2000kg/m3、特に、≦1500kg/m3、例えば≦1000kg/m3、特に好ましくは≦500kg/m3の範囲の嵩密度を有していてよい。この場合、前記添加される固体に応じて、さらに、所望の、特に機械的特性に対する順応性を向上させることが可能である。
【0039】
例えば、さらに別の固体は、木材、例えば木粉の形の木材、発泡粘土、火山灰、軽石、気泡コンクリート、特に無機系の発泡体、セルロースからなる群から選択されてよい。気泡コンクリートに関していえば、それは、例えば、Xella社から商標YTONGのもとで使用されている、基本的に珪砂、石灰及びセメントからなる、固体であってよく、ないし、気泡コンクリートは上記の成分を有していてよい。添加される固体に関していえば、それは、例えば、上記に滑石について述べた粒子径ないし粒子径分布と、同じ粒子径ないし粒子径分布を有する粒子からなっていてよい。別の固体は、特に、固体材料中に、<50質量%、特に、<20質量%、例えば<10質量%、さらに、例えば<5質量%の範囲の割合で存在していてよい。
【0040】
代案として、例えば木材、特に木粉につき、その粒子径は、好ましい粒子径分布D50が≧400μmであり、>0μm及び≦600μmの間にあるようになされていてよい。
【0041】
さらに別の実施態様において、コアボードの材料は中空微小球を含んでいてよい。この種の添加物により、特に、前記コアボード及び製造されたパネルの密度を有意に低下させることができ、その結果、特に容易かつ安価な輸送とともに、さらに、特に快適な敷設が保証されるという効果をもたらすことができる。この場合、特に、中空微小球の混入により、製造されたパネルの、中空微小球なしの材料に比較して有意に低下することのない安定性を保証することが可能である。したがって、安定性は、ほとんどの適用ケースにつき、完全に十分である。この場合、中空微小球とは、中空の本体を有するとともに、μm領域のサイズないし最大直径を有する、形成体として理解される。例えば、使用可能な中空ボールは、≧5μmから≦100μmまで、例えば、≧20μmから≦50μmまでの範囲の直径を有していてよい。中空微小球の材料としては基本的にあらゆる材料、例えばガラス又はセラミック、が考えられる。さらに、重量の点からして、プラスチック、例えばコアボードの材料中にも使用されたプラスチック、例えばPVC、PE又はPPが好適であり、その際、これらのプラスチックは必要に応じて、例えば適切な添加剤によって、製造中の変形を防止することが可能である。
【0042】
前記コアボードの材料の硬度は、30〜90N/mm2(ブリネル硬さ)の値を有していてよい。弾性率は3.000から7.000N/mm2までの範囲にあってよい。
【0043】
掛け溝の溝底の部分及び受け縁の上側面の部分は、ロックされた状態において、互いに平行に整列されていてよい。
【0044】
フック形状部の受け溝は、相補係合するフック形状部の掛け縁が該受け溝に係合するように形成され、相補係合するフック形状部の掛け溝は、前記フック形状部の受け縁が該掛け溝に係合するように形成されている。
【0045】
一発展態様において、前記下方相補係合機構の前記第一係合手段は係合突起を有し、前記下方相補係合機構の前記第二係合手段は前記係合突起に対応する係合窪みを有する。
【0046】
代案として、前記下方相補係合機構の前記第一係合手段は係合窪みを有し、前記下方相補係合機構の前記第二係合手段は前記係合窪みに対応する係合突起を有していてもよい。
【0047】
さらに、前記掛け縁の外側面に第一係合手段を有するとともに、前記受け溝のセットバックした溝側面に、前記第一係合手段に対応する第二係合手段が設けられた上方相補係合機構が設けられるのも有用である。
【0048】
前記上方相補係合機構の前記第一係合手段は係合突起を有し、前記上方相補係合機構の前記第二係合手段は前記係合突起に対応する係合窪みを有するのが好適である。
【0049】
代案として、前記上方相補係合機構の前記第一係合手段は係合窪みを有し、前記上方相補係合機構の前記第二係合手段は前記係合窪みに対応する係合突起を有していてもよい。
【0050】
前記掛け縁の下側面と、前記受け溝の溝底との間に、少なくとも一つの自由空間が設けられていれば、さらに別の利点が生じる。この自由空間は、汚れの粒子又はその他のばらけた粒子を収容することができる。木質材料からなるパネルの場合には、例えば、パネル辺縁からの剥落によって粒子が生じ得るが、これらの粒子はフック形状部同士の継ぎ目面の間に固着してはならない。さもなければ、これらの粒子はフック形状部同士の正確な位置でのロッキングを妨げることになろう。
【0051】
加えてさらに、ロックされた状態において、前記受け縁の前記外側面と、前記掛け溝の溝側面との間に、間隙が設けられているのも有用である。
【0052】
好適には、前記掛け縁の下側面は、ロックされた状態において、少なくとも部分的に前記受け溝の前記溝底に接触している。前記掛け縁の領域において荷重がパネル上側面にかかる場合に、前記掛け縁は、その下側面が前記受けフックの受け溝の溝底に支えられているために、この荷重を担持することができる。
【0053】
前記受け縁は、好適には、前記受け溝の前記内側面への移行部を有し、該移行部は湾曲部が配置されている。この湾曲部はエッジ保護を提供する。該湾曲部は、さらに、前記掛け縁が湾曲部と接触するに至る場合に、前記掛け縁を案内するのに利用することができる。こうして、前記掛け縁は湾曲部に沿って案内されて運動し、前記受け溝に係合する。
【0054】
以下、本発明を、図面によって例示し、複数の実施例を参照して詳細に説明する。各図は以下を示している。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】フォールドダウン方式、右継ぎを示す図
図2】フォールドダウン方式、左継ぎを示す図
図3】本発明によるパネルの第一の実施例を示し、対向するフック形状部がまだロックされていない状態にあることを示すため、パネルを分けて示す図
図4】ロックされた状態にある、図3に示したパネルのフック形状部を示す図であって、 中の()は図4における部分IVaの拡大詳細図 中の()は図中の(の代替例を示す図
図5】ロックされた状態にある、図3に示したパネルのフック形状部のさらに別の実施例を示す図であって、 中の()は図5の部分Vaの拡大詳細図 中の()は図中の(の代替例を示す図代替例を示す図
図6】ロックされた状態にある、図3に示したパネルのフック形状部のさらに別の実施例を示す図
図7】ロックされた状態にある、図3に示したパネルのフック形状部のさらに別の実施例を示す図
図8】ロックされた状態にある、図3に示したパネルのフック形状部のさらに別の実施例を示す図であって、 中の()は図8の部分VIIIaの拡大詳細図 中の()は図中の(の代替例を示す図
図9】ロックされた状態にある、図3に示したパネルのフック形状部のさらに別の実施例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0056】
図1は、斜視図によって、従来の技術によるパネルをロックするためのフォールドダウン方式を示したものである。この場合、新しいパネル1は、斜めに傾けられてその雄サネ部2を以て、まず、先行パネル列の敷設済みパネル4の雌サネ部3に差し込まれる。続いて、新しいパネル1は下方に旋回されて据え付けパネルの平面にもたらされるが、その際、同じパネル列にはすでに同じパネル5が敷設されている。この旋回継ぎ合わせ運動により、雌サネ部及び雄サネ部は互いにロックされる。新しいパネル1は、さらに、対をなすフック形状部、つまり、受けフック(不図示)並びに掛けフック6を有する。下方に旋回する継ぎ合わせ運動中に、新しいパネル1の掛けフック6は、同じパネル5の相補的な受けフック7に、はさみのように、向かって運動させられる。この場合、掛けフック6は受けフック7としっかり固定されると同時に、雌サネ部及び雄サネ部のロッキングによって、フック形状部の相補的なロッキングが生じる。
【0057】
図1に床面の構成が示されている。この例において、新しいパネルは、常に途切れなく左方へ敷設される。
【0058】
図2は、従来の技術から公知のパネルをロックするためのフォールドダウン方式の第二の例を示したものである。この例は、新しいパネルが途切れなく右方へ敷設されなければならないこと、すなわち、受けフックないし掛けフックを有する各パネル辺縁が図1に示した例とは異なって逆転されているという点でのみ、図1に示した例とは相違している。
【0059】
フォールドダウン方式の相補的なロッキング手段に適した雌サネ部及び雄サネ部は、従来の技術、例えば国際公開第97/47834号又は国際公開第00/63510号から十分に知られている。
【0060】
図3は、パネル上側面1aとパネル下側面1bを有する本発明によるパネル1の第一の実施例を示したものであり、その際、簡便化して、パネルの一方の保持形状部対のみが示されている。ここに図示した保持形状部対は相補的な保持形状部、つまり、掛けフック6(上)と受けフック7(下)を有する。機能的に説明するために、パネル1を二つの部分に切り離して示すことが可能であり、したがって、パネルの双方のフック形状部(6及び7)は互いにしっかり固定することができる。同じパネルのフック形状部は、当然同じ方法でロックされる。
【0061】
受けフックは、パネル上側面1aの方を向いた受け縁8とパネル上側面に向かって開いた受け溝9とを有する。掛けフックは、パネル下側面1bの方を向いた掛け縁10とパネル下側面1bに向かって開いた掛け溝11とが配置される。
【0062】
受け縁8は受け溝9側に内側面を有し、この内側面は下方ロッキング面12として機能する。これに対応して、掛けフックは、掛け縁10の掛け溝11側の内側面に、受け縁8の下方ロッキング面12と協働する上方ロッキング面13を形成している。
【0063】
下方ロッキング面12も上方ロッキング面13も、それぞれパネル上側面の垂線Lに対して角度αだけ傾いている。これらの傾きは互いに一致しているために、対応するロッキング面12及び13は、ロックされた状態において互いに平行に整列させられるとともに接触することができる
【0064】
これに加えて、下方ロッキング面12の傾きは、下方ロッキング面12から垂直に外側へ向かう法線ベクトルN12がパネル上側面1aと交差するように選択されている。これに応じて反対に、法線ベクトルN13は上方ロッキング面13から垂直に外側へ向かうため、この法線ベクトルN13は対向するパネル下側面1bと交差する。一般に、パネル上側面1aと法線ベクトルN12とは上述した角度αとちょうど同じ大きさの挟角を形成する(錯角)ということができる。同じことはパネル下側面についても当てはまり、それは法線ベクトルN13との間に同じ大きさの挟角(錯角)を形成する。
【0065】
掛けフックは、掛け縁10の下側面10aによって、受けフックの受け溝9の溝底9a上にしっかり着座する。掛け縁10の領域において荷重がパネル上側面1aにかかる場合に、掛け縁10は、その下側面10aが受け溝9の溝底9aに支えられているために、この荷重を担持することができる。
【0066】
フック形状部のさらに別の機能は、ロックされたパネル辺縁の高さの食い違いを防止することである。そのために、下方相補係合機構14が設けられている。この機構は、受けフック7に、突き出した係合突起15の形の第一係合手段を含んでいる。係合突起15は受け縁8の外側面8aに配置されている。これに対応して、掛けフックに、係合窪み16の形の第二係合手段が設けられている。係合窪み16は、掛け溝11のセットバックした溝側面11aに配置されている。
【0067】
受けフックにおいて、受け縁8の上側面の一部8bは下方へ傾斜し、つまり、受け縁の外側面8aに向かって落ち込んでいる。これに合わせて、掛けフックにおいて、掛け溝11の溝底の一部11bは、相補的に、受け縁8の上側面の一部8bの傾きに適合されている。ロックされた状態において、受け縁上側面及び掛け溝底のそれぞれ傾斜した一部8b及び11bは互いに平行に整列させられている。
【0068】
さらに、受けフックに、受け縁8の上側面8bから下方ロッキング面12への移行部が設けられている。この移行部は湾曲部17として形成されている。湾曲部17は本実施例において円弧である。同じく、掛けフックに、掛け溝11の溝底の一部11bと上方ロッキング面13との間に、湾曲部18を有する移行部が設けられている。湾曲部17は、受け縁に、エッジ保護並びに案内面を提供する。このエッジ保護は、湾曲部17と同じ幅及び高さを有する相の保護作用よりも強力である。湾曲部18は溝を形成する。これは本実施例において円弧を有し、上方ロッキング面13から掛け溝11の溝底への移行領域における安定に役立つ。
【0069】
図4には、図3に示したフック形状部がロックされた状態において示されている。受け縁8の外側面8aに配置された、受けフックの係合突起15は、掛け溝11のセットバックした溝側面11aに配置された係合窪み16に食い込み相補係合している。下方相補係合機構14は、双方のパネル上側面1aの高さの食い違い、すなわち、パネル上側面に対して垂直な、パネル辺縁の離間移動が阻止される。パネル上側面1aに、水平な方向にも、閉じた継ぎ目Fが形成される。この継ぎ目において、掛け縁10の外側面10bは、受け溝9のセットバックした溝側面9bと接触している。
【0070】
前記掛け溝の溝底の傾斜した一部11bと、受け縁8の上側面の傾斜した一部8bとの間には、隙間19が存在している。この隙間によって、パネル上側面1aの継ぎ目Fに高さの食い違いが生じるのを容易に回避することができる。さらに、隙間19によって、掛けフックのある程度の可撓性が保証される。掛けフックは、掛け溝11が最も深くなっている箇所に、最も厚さの薄い箇所を有している。こうして得られる可撓性は、隙間19が変形を吸収するゆとりを生み出すために、有効に活用することができる。
【0071】
図4中の(は、図4中に符号IVaを付して示した部分を拡大して詳細を示したものである。図4中の(において、係合突起15は受けフックに設けられ、つまり、受け縁8の外側面8aに設けられている。前記係合窪みは掛けフックに設けられ、該フックにおいて、掛け溝11のセットバックした溝側面11aに設けられている。
【0072】
図4中の(によって示した別実施例において、前記係合窪み及び前記係合突起の位置は入れ替えられている。この場合、係合窪み15aは受けフックに配置され、詳細には、受け縁8の外側面8aに配置されている。それから、係合突起16aは掛けフックに設けられ、詳細には、掛け溝11のセットバックした溝側面11aに設けられている。
【0073】
図5は、特別なフック形状部を有するパネルの、別の実施例を提案するものである。これは、図3及び4に示した実施例を出発点としている。ここに示した実施例は、追加の上方相補係合機構20が設けられている点において先の実施例とは相違している。上方相補係合機構20は、掛けフックに、掛け縁10の外側面10bに配置された係合突起21の形の第一係合手段を有している。これは、それに対応する、受け溝9のセットバックした溝側面9bに設けられた、受けフックの第二係合手段と協働する。第二係合手段は、図5中の(に示した部分の図から最もよくわかるように、係合窪み22を形成する。図5中の(は、図5において符号Vaを付して示した部分の詳細を拡大して示したものである。
【0074】
図5中の(に示した別実施例において、係合窪み及び係合突起の位置は入れ替えられている。この場合、係合窪み21aは、掛けフック、つまり、掛け縁10の外側面に配置されている。係合突起22aは、受けフック、詳細には、受け溝9のセットバックした溝側面9bに設けられている。
【0075】
図6に示した実施例は、図3及び4から出発して、一部変更された、詳細にいえば、図示されたフック形状部同士のロックされた状態において、受けフックの受け溝9の溝底9aと、掛けフックの掛け縁10の下側面10aとの間に延びるような自由空間23が形成された、フック形状部を示している。自由空間23は、掛け縁10の外側面10bないし受け溝9のセットバックした溝側面9bにまで達している。自由空間23は、汚れの粒子又はその他のばらけた粒子を収容することができる。木質材料からなるパネルの場合には、例えば、パネル辺縁からの剥落によって粒子が生じる。剥落して生じた粒子は、フック形状部同士の継ぎ目面の間に達してはならず、そのままの場所に付着しているのがよいが、それは、さもなければそのような粒子によってフック形状部同士の正確な位置でのロッキングが妨げられるからである。掛け縁10の下側面10aと受け溝9の溝底9aとの間には、図6において提案された自由空間23が隙間状に形成されている。この隙間状の自由空間23は溝底9aの方向に向かって広がり、こうして、望ましくない粒子を収容する所望の場所をつくり出すことになる。
【0076】
図7に示した実施例は、同じく図3及び4から出発して、一部変更された、詳細にいえば、またもフック形状部同士のロックされた状態において、受けフックの受け溝9の溝底9aと、掛けフックの掛け縁10の下側面10aとの間に延びるような自由空間24が形成された、フック形状部を示している。自由空間24は、受けフックの下方ロッキング面12ないし掛けフックの上方ロッキング面13にまで達している。自由空間24を生み出すために、掛け縁10の下側面10aには、掛け縁10の下側面10aよりもセットバックしたフラットな切り欠き段24aが設けられている。自由空間24も、同じく、汚れの粒子又はその他のばらけた粒子を収容することが可能であり、木質材料からなるパネルにあっては、さもなければフック形状部同士の継ぎ目面の間に付着して、フック形状部同士の正確な位置でのロッキングを妨げることになる、剥落した木材粒子を収容することができる。下側面10aの残りの領域は、ロックされた状態において、受け溝9の溝底9aと接触し、これによって支えられている。
【0077】
図8に示した実施例は、同じく、図3及び4から出発したフック形状部を示したものである。ただし、これらの図に示した実施例に対して、下方相補係合機構14のみが変更されている。図8からわかるように、受けフックの係合突起15は、図4に示したそれよりもさらに、受け縁8の外側面8aから突き出している。係合窪み16の深さは、図4に対して変更されていない。これにより、外側面8aと掛けフックの掛け溝11のセットバックした溝側面11aとの間に間隙25が生じる。間隙25は、下方相補係合機構14の係合性を改善する。
【0078】
図8中の(には、下方相補係合機構14の部分が拡大して表示されている。図8中の(図8中の(に示した部分の別実施例を示している。同図によれば、係合窪み及び係合突起の位置は互いに入れ替えられている。係合窪み15aは、ここでは、受けフックに、詳細には、受け縁8の外側面8aに配置されている。これに対して、係合突起16aは、掛けフックの掛け溝11のセットバックした溝側面11aに設けられている。
【0079】
図9は、前記パネルの前記フック形状部に関するさらに別の実施例を示したものである。この実施例も図3及び4に示した実施例を基礎とし、そして、図5図6図7及び図8に示した実施例において提案されたすべての変更が統合されている。
【符号の説明】
【0080】
1 新しいパネル
1a パネル上側面
1b パネル下側面
2 雄サネ部
3 雌サネ部
4 先行パネル列の敷設済みパネル
5 同じパネル列のパネル
けフック
けフック
8 受け縁
8a 外側面
8b 上側面の一部
9 受け溝
9a 溝底
9b セットバックした溝側面
10 掛け縁
10a 下側面
10b 外側面
11 掛け溝
11a セットバックした溝側面
11b 溝底の一部
12 下方ロッキング面
13 上方ロッキング面
14 下方相補係合機構
15 係合突起
15a 係合窪み
16 係合窪み
16a 係合突起
17 湾曲部
18 湾曲部
19 隙間
20 上方相補係合機構
21 係合突起
21a 係合窪み
22 係合窪み
22a 係合突起
23 自由空間
24 自由空間
25 間隙
α 角度
F 継ぎ目
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9