【実施例】
【0032】
ここで、本発明を、一連の非限定的な実施例によって説明する。
【0033】
実施例1
本発明の1つの実施形態では、黒色の高温ペーストフラックスを記載するが、その組成物は、水、四ホウ酸カリウム四水和物、フッ化水素カリウム、ホウ素、UDYLITE(Udylite62は、Enthone(登録商標)、350 Frontage Road、West Haven、CTの製品である)及びヒュームドシリカの混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0034】
表I 恒温ホウ酸フリーペーストフラックス
【表1】
【0035】
実施例2
本発明の別の実施形態では、低温ホウ酸フリーのペーストフラックスは、水、フッ化水素カリウム、四ホウ酸カリウム四水和物、ホウフッ化カリウム、顔料、UDYLITE及びヒュームドシリカの混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0036】
表II 低温ホウ酸フリーペーストフラックス
【表2】
【0037】
いくつかの組成物において、銅フタロシアニングリーン7を、活性化温度の視覚的インジケーターとして使用した。これは、接近可能な酸化剤のレベルに応じて、1022°F(550℃)〜1650°F(900℃)の温度範囲で分解する。試験により、精密接合表面での低温(緑色)ろう付け用フラックスの緑色から透明への色変化と、ろう付け温度との間に信頼性の高い相関が明らかになった。さらに、この色変化は、色素形成のレベルに依存していないようであった。
【0038】
実施例3
本発明の別の実施形態では、高温ホウ酸フリーの粉末フラックスは、四ホウ酸カリウム四水和物、フルオロケイ酸カリウム、ホウフッ化カリウム及びホウ素の混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0039】
表III 高温ホウ酸フリー粉末フラックス
【表3】
【0040】
実施例4
本発明の別の実施形態では、低温ホウ酸フリーの粉末フラックスは、四ホウ酸カリウム四水和物、フルオロケイ酸カリウム、ホウフッ化カリウム及び顔料の混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0041】
表IV 低温ホウ酸フリー粉末フラックス
【表4】
【0042】
上記したように、フタロシアニン顔料は、周期律表のいくつかの元素と配位錯体を形成する芳香族大環状化合物である。これらの錯体は強く着色しており、これは、反応において用いられる温度での色の変換を容易にする。上記したように、フタロシアニン顔料は、周期律表のいくつかの元素と配位錯体を形成する芳香族大環状化合物である。これらの錯体は強く着色しており、これは、反応において用いられる温度において、可視スペクトルで着色した状態から、その温度での本質的に無色の状態への色の変換を容易にする。フタロシアニン大環状化合物を以下に例示する。ここで、金属イオンは、通常5員環内で、窒素原子と配位結合している。
【0043】
【化1】
【0044】
上記組成物は、銅、銀、ニッケル及び鉄ベースの合金をもとにした金属材料のろう付けに有用である。動作の理論又は機構のいずれにも拘泥するわけではないが、フラックスは、酸化被膜を除去し、ベース材料の湿潤を可能にするために使用される。活性化されたフラックスは被加工物上に層を形成し、任意の表面酸化物を除去する。活性化温度での色変化は、購入できる市販のフラックスと比較した場合に見られない明確な特徴である。
【0045】
上記フラックスの組成物及び組合せを試験し、これらは水分含量、粒子、接着性、流動性、フラックス作用、流量(flow)、寿命及び粘度についてのAWS A5.31 M/A5.31:2012試験標準をすべて満たしていた。
【0046】
表I〜IVに記載したホウ酸フリーのフラックスは、ろう付け用フラックスとしてそれ自体で自立して優れた性能をもたらす。以下で論じるように、ホウ酸フリーのフラックスは、しばしば、ホウ酸フリーでない市販の標準フラックスより優れた結果をもたらす。
【0047】
さらに、以下の試験を、表1〜6で特定される組成物を使用して合成された追加的な一連のフラックスについて実施した。以下に特定され規定される性能基準が、表1a〜6aにおいて特性評価されている。
【0048】
酸化物除去
ホウ酸フリーのフラックスはすべて、ベース金属表面からのすべての酸化物を溶解した。
【0049】
活性化範囲
それぞれ低温(緑色)フラックス及び高温フラックス(黒色)について、1050°F〜1600°F(566℃〜871℃)及び1050°F〜1800°F(566℃〜982℃)の範囲を通して、ホウ酸フリーのフラックスのすべてが十分に活性であり、酸化物を除去する。
【0050】
熱ロッジング(hot rodding)
「熱ロッジング」は、高温端(hot end)を粉末化されたフラックスに浸漬させることによる、一片のろう付けロッド(溶加材)の塗膜である。これは粉末フラックスだけに適用可能である。両方の粉末フラックスは非常によく「熱ロッジングされている(hot rodded)」。
【0051】
活性化範囲におけるフラックス流動性
流動性試験を、AWS A5.31 M/A5.31:2012により実施した。流動性は、ホウ酸フリーの粉末とペーストの両方について良好であった。
【0052】
ろう付けの臭気及びフューム
ホウ酸フリーのフラックスのすべてについて、ろう付け工程を通して、好ましくない臭気及びフュームはほとんどなかった。
【0053】
活性化インジケーター
表2及び4の着色したフラックスは、実際に試験した活性化温度の視覚的インジケーターを有していたフラックスだけであった。
【0054】
ろう付け用フラックス配合物の性能を判定するにあたって、7つの基準を選択した:
(1)熱ロッド−粉末ろう付け用フラックスが、熱ろう付けロッド/ワイヤーに接着する能力
(2)フラックスフロー(flux flow)−溶融したフラックスが如何によく拡がるか、すなわち、ベース金属の加熱表面全体にわたって「十分湿潤する(wet out)」か−より具体的には、溶融したフラックスが、ろう付け接合部毛細管及び直接隣接した精密接合表面に沿って如何によく流れるか;
(3)メタルフロー(metal flow)−メタルフローは、ベース金属表面での溶融した溶加材の表面張力を低下させるろう付け用フラックスの能力の任意の尺度である−これは、一般に、溶融した溶加材が如何によく拡がるか、すなわち、ベース金属の加熱表面全体にわたって「十分湿潤する」か−より具体的には、溶融した溶加材が、ろう付け接合部毛細管及び直接隣接した精密接合表面に沿って如何によく流れるかによって測られる;
(4)不快臭−放出されるフューム及び煙の量、及び、それらが如何に刺激性である、鋭い、又は刺すようなものであるか;
(5)フラックス組成物−施用の均一性及び容易さ;
(6)フラックス残渣−フラックス残渣を除去する容易さ;並びに
(7)熱クリーン−熱水だけを使用して、フラックス残渣を除去する容易さ。
【0055】
各基準を、1から5の主観的値を有するものとしてフラックス配合物について評価する。ここで1(一)は「望ましくない」であり、5(五)は「望ましい」である。
【0056】
以下の実施例において、様々な成分で且つ/又は様々な割合で組み合わせた、8つの粉末化された試験配合物及び3つのペーストフラックス試験配合物について試験を実施した。いくつかのベンチマークを確立するために、これらの配合物のうちの6つにはホウ酸を含めた。SSP−4を、粉末化されたフラックス(表1及び1a)のための我々のベースラインとして選択し、SSWFを、ペーストフラックス(表2及び2a)のためのベースラインとして選択した。初期試験のどれも、ホウ素含有(高温)フラックスについてではなかった。首尾良い低温フラックスを、高温フラックスのためのベースとして使用できると仮定した。従来技術の組成物での経験はこれを裏付けている。さらに、作業者への視覚的な目安を提供すること以外は、フラックスの性能の重要性のためには低過ぎるレベルにあるので、緑色フタロシアニン顔料は、低温フラックスの機能試験には含めなかった。
【0057】
初期粉末フラックス:
【0058】
【表5】
【0059】
初期ペーストフラックス:
【0060】
【表6】
【0061】
四ホウ酸カリウムは、ろう付け用フラックスにおける一般的な成分である。これは、金属性(耐火性ではない)酸化物を高温で容易に溶解させる。実際に、最初に選択される化学薬品というこれらの理由で、これは、それをホウ酸の置き換えのために自然に考慮されるものにしている。無水四ホウ酸カリウムは単独では1500°F(816℃)まで溶融せず、吸湿性であり、湿気に長期間曝露すると四水和物に転換される。粉末化された無水四ホウ酸カリウムフラックスの水和は、フラックス特性において経時的に、制御されない変化を引き起こし、製造の間に不必要な条件及び/又は加工を課す。水和は、製造の問題を引き起こす発熱的な過程である。無水粉末四ホウ酸カリウムフラックスは妥当に機能するが、フラックスは、精密接合表面が、次いで除去を必要とすることになる、いくらかの追加的な酸化物を形成するのに十分熱くなるまで溶融しない。さらに、このフラックスは、高い溶融温度のため、十分に「熱ロッド」にはならない。これらの理由のため、四ホウ酸カリウム四水和物を、無水四ホウ酸カリウムに優る好ましい実施形態として選択した。粉末フラックスとペーストフラックスの両方の中のホウ酸を、四ホウ酸カリウム四水和物で置き換えた。この置き換えは、当初、両方のフラックスについて約1:1モル比のホウ酸塩含量であった。次いで、最適の性能が達成されるように、湿潤剤に対して調節した。
【0062】
低温(緑色)粉末ホウ酸フリーのフラックス配合物の試験:
【0063】
【表7】
【0064】
高温(黒色)粉末ホウ酸フリーのフラックス配合物の試験:
【0065】
【表8】
【0066】
低温(緑色)ペーストホウ酸フリーのフラックス配合物の試験:
【0067】
【表9】
【0068】
高温(黒色)ペーストホウ酸フリーのフラックス配合物の試験:
【0069】
【表10】
【0070】
さらなる実施例:
【0071】
実施例5
本発明の1つの実施形態では、その組成物が水、フッ化水素カリウム、ホウ素、udylite及びヒュームドシリカの混合物を以下の重量パーセントで含む黒色高温ペーストフラックスを記載する。
【0072】
表V 高温ホウ酸フリーペーストフラックス
【表11】
【0073】
実施例6
本発明の別の実施形態では、低温ホウ酸フリーのペーストフラックスは、水、フッ化水素カリウム、四ホウ酸カリウム、ホウフッ化カリウム、顔料、Udylite及びヒュームドシリカの混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0074】
表VI 低温ホウ酸フリーペーストフラックス
【表12】
【0075】
実施例7
本発明の別の実施形態では、高温ホウ酸フリーの粉末フラックスは、四ホウ酸カリウム、フルオロケイ酸カリウム、ホウフッ化カリウム及びホウ素の混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0076】
表VII 高温ホウ酸フリー粉末フラックス
【表13】
【0077】
実施例8
本発明の別の実施形態では、低温ホウ酸フリーの粉末フラックスは、四ホウ酸カリウム、フルオロケイ酸カリウム、ホウフッ化カリウム及び顔料の混合物を以下の重量パーセントで含む。
【0078】
表VIII 低温ホウ酸フリー粉末フラックス
【表14】
【0079】
4つの部類のフラックスを試験し、これらは水分含量、粒子、接着性、流動性、フラックス作用、流量、寿命及び粘度についてのAWS A5.31 M/A5.31:2012試験標準をすべて満たしていた。
【0080】
表V〜VIIIに記載するホウ酸フリーのフラックスは、ろう付け用フラックスとしてそれ自体で自立して優れた性能をもたらす。以下で論じるように、ホウ酸フリーのフラックスは、しばしば、ホウ酸フリーでない市販の標準的なフラックスより優れた結果をもたらす。以下の試験を実施した。
【0081】
酸化物除去
表V〜VIIIのホウ酸フリーのフラックスはすべて、ベース金属表面からすべての酸化物を溶解した。ペーストフラックスは、Johnson Matthey Pic、5th Floor 25 Farringdon Street、London EC4A 4AB、United Kingdomに登録事務所を有する、ホウ酸を含む市販のEASY−FLO(登録商標)フラックスより優れた性能を有していた。
【0082】
活性化範囲
表V〜VIIIのホウ酸フリーのフラックスはすべて、それぞれ低温(緑色)フラックス及び高温フラックス(黒色)について1050°F〜1600°F(566℃〜871℃)及び1050°F〜1800°F(566℃〜982℃)の範囲を通して、十分に活性であり、酸化物を除去する。
【0083】
この粉末フラックスは、5th Floor 25 Farringdon Street、London EC4A 4AB、United Kingdomに登録事務所を有する、Johnson Matthey Pic.から市場で入手できるホウ酸を含む市販のEASY−FLO(登録商標)フラックス、並びに Umicore AG & Co.KG、Business Line BrazeTec、Rodenbacher Chaussee 4、63457 Hanau Wolfgang、Germanyから市販されているBRAZETEC(登録商標)フラックスより優れた性能を有していた。
【0084】
熱ロッジング
「熱ロッジング」は、高温端を粉末化されたフラックスに浸漬させることによる、一片のろう付けロッド(溶加材)の塗膜である。表V〜VIIIのホウ酸フリーのフラックスは、STTS Brazing Solutions、Z.A.E.la Neuvillette 60240 Fleury(France)から市場で入手できる市販の粉末フラックス、STTSフラックスIT340Mより22%良好に塗膜された。
【0085】
活性化範囲でのフラックス流動性
流動性試験、AWS FB3−KをAWS A5.31M/A5.31.2012により実施した。流動性は、表V〜VIIIのホウ酸フリーのフラックスについて、粉末フラックスとペーストフラックスのどちらも良好であった。ペーストフラックス流動性は、5th Floor 25 Farringdon Street、London EC4A 4AB、United Kingdomに登録事務所を有する、Johnson Matthey Pic.から市場で入手できるホウ酸を含む市販のEASY−FLO(登録商標)フラックスより優れた性能を有していた。
【0086】
ろう付け臭気及びフューム
表V〜VIIIのホウ酸フリーのフラックスのすべてについて、ろう付け工程を通して、好ましくない臭気及びフュームはほとんどなかった。粉末フラックスは、試験した、Castolin Eutectic Internationalから市販されているCastolinホウ酸含有フラックスのそれより大幅に少ない臭気しか有していなかった。
【0087】
活性化インジケーター
表VI及びVIIIの着色フラックスは、活性化温度の視覚的インジケーターを有するフラックスだけであった。
【0088】
本発明のさらなる背景
物質及び混合物の分類、表示及び包装に関する欧州議会及び理事会の規制(EC)No1272/2008」により、ホウ酸(大部分のろう付け用フラックスの成分)は、欧州連合において、生殖毒素として分類されている。これは、特別の表示を必要とし、消費者の側で、ホウ酸フリーの代替物を求めようとする試みをもたらすことになる。市場シェアを維持し消費者の需要を満たすために、適切なホウ酸フリーのろう付け用フラックスを開発しなければならない。
【0089】
ろう付けは、そこで、液相が、450℃(840°F)超の温度で、ろう付け金属材料(以下溶加材と称する)だけを溶融させることによって得られる、金属性ストック材料(以下ベース金属と称する)を結合させるためのはんだ付け同様の熱的な過程である。この過程の間、ベース金属の固相線温度には到達しない。溶加材は合金であっても純金属であってもよい。
【0090】
純粋な金属表面を仮定すると、液体溶加材は、ベース金属表面上に薄層で拡がり、それを湿潤させることができる。溶加材は、ベース金属と溶加材が軽く合金化することによって、ベース金属表面に接着する。溶加材は接合部表面にわたって拡がり、固化した後、ベース金属とロード可能な接合部を形成する。
【0091】
ろう付けに適した仕方で設計する場合、結合させようとする部品の2つの接合部表面は、狭い並行したスリット又は毛細管を形成する。次いで溶融した溶加材はそれ自体、毛細管作用によってこのスリットにそって流れ、前記スリットを満たす。そこで前記過程が邪魔されることなく行われる、ろう付けする成分の表面の最低温度は、いわゆる、使用温度である。それは、当該の溶加材についての特徴的な量である。
【0092】
ベース金属との結合を形成できるようにするために、溶融した溶加材が、ベース金属と直接接触するようにしなければならない。したがって、処理しようとする任意の金属表面上に存在する種類の酸化被膜をまずほぐして、除去しなければならない。ろう付けを空気中で行う場合、これは、そこで酸化物が溶解しフラックスの活性温度以上で還元される、又は分解されるろう付け部位を、溶融流れでのフラックスで覆うことによって遂行される。
【0093】
したがって、フラックスは主に、溶加材表面及びベース金属表面上に存在する酸化物を除去し、溶加材がベース金属を十分に湿潤できるように、ろう付け工程の間、それらが再生成するのを防止するタスクを有する。
【0094】
フラックスの融点及び実効温度は、使用されるろう付け溶加材の使用温度に適合していなければならず、それによって、フラックスは、使用される溶加材の使用温度より約50〜100℃低い温度で溶融し、この温度より上で完全に有効となるはずである。さらに、溶融したフラックスは、ろう付け期間の間に所要ろう付け温度で、無傷のままの被加工物上に密で均一な塗膜を形成するはずである。
【0095】
ろう付け用フラックスは、溶融した状態で、金属酸化物を溶解させることができる塩混合物から実質的になっている。これらのフラックスは、特に、ホウ酸を含むアルカリホウ酸塩及びフルオロホウ酸塩などの実質的に無機のホウ素化合物、並びに、特にアルカリハロゲン化物;例えばアルカリフッ化物などのハロゲン化物である。
【0096】
本発明の少なくとも1つの態様は、フラックス中にホウ酸(H
3BO
3)又はホウ砂(NaB
4O
5(OH)
4・H
2O)の存在なしで、望ましいフラックス特性を達成する優れた能力にある。
【0097】
本発明を、好ましい実施形態及び代替の実施形態を参照して説明してきた。本明細書を読み理解すれば、他の人が、変更形態及び代替形態に気付くことは明らかである。それらが、添付の特許請求の範囲又はその均等物の範囲内にある限り、そうしたすべての変更形態及び代替形態を含むものとする。
【0098】
実施形態
1. 水;
フッ化水素カリウム(KHF
2);
ヒュームドシリカ(SiO
2);
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O);及び
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4);
を有するホウ酸フリーのペーストフラックス組成物。
2. ホウ素、湿潤剤及び/又はフタロシアニン顔料をさらに有し、前記フタロシアニン顔料が好ましくは、約500〜600℃の温度で有色から無色へ変化する、請求項1に記載のホウ酸フリーのペーストフラックス組成物。
3. 水 残部;
ユージライト(湿潤剤62) 0.25乃至0.50%;
フッ化水素カリウム(KHF
2) 12.4乃至16.8%;
ヒュームドシリカ(SiO
2) 0.71乃至1.35%;
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 29.5乃至34.8%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 29.5乃至34.8%;
ホウ素 0.50乃至9.98%;
を有し、前記成分は合わせて合計100%となる、請求項1又は2に記載のホウ酸フリーのペーストフラックス組成物。
4. 水 残部;
ユージライト(湿潤剤62) 0.25乃至0.50%;
フッ化水素カリウム(KHF
2) 12.4乃至16.8%;
ヒュームドシリカ(SiO
2) 0.71乃至1.35%;
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 29.5乃至34.8%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 29.5乃至34.8%;
顔料 0.50乃至9.98%;
を有し(重量パーセント)、前記成分は合わせて合計100%となる、請求項1又は2に記載のホウ酸フリーのペーストフラックス組成物。
5. 合計100%となる量で添加された前記組成:
水 残部;
湿潤剤 0.1乃至1%;
フッ化水素カリウム(KHF
2) 12乃至16%;
ヒュームドシリカ(SiO
2) 0.1乃至4%;
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 26乃至35%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 26乃至35%;及び
顔料(フタロシアニン) 0.1乃至2%;
をおおよその重量%で有する、
特に請求項1又は2に記載の低温ホウ酸フリーのペーストフラックス組成物。
6. 合計100%となる量で添加された前記組成:
水 残部;
湿潤剤 0.1乃至1%;
フッ化水素カリウム(KHF
2) 12乃至16%;
ヒュームドシリカ(SiO
2) 0.1乃至4%;
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 26乃至35%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 26乃至35%;及び
ホウ素 0.1乃至2%;
をおおよその重量%で有する、
特に請求項1又は2に記載の高温ホウ酸フリーのペーストフラックス組成物。
7. 四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O);
フルオロケイ酸カリウム(KSiF
6);及び
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4);
を有する、ホウ酸フリーの粉末フラックス組成物。
8. ホウ素、及び/又はフタロシアニン顔料
をさらに有し、前記フタロシアニン顔料が好ましくは、約500〜600℃の温度で有色から無色へ変化する、請求項7に記載のホウ酸フリーの粉末フラックス組成物。
9. 合計100%となる量で添加された前記組成:
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 44乃至54%;
フルオロケイ酸カリウム(KSiF
6) 1乃至3%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 44乃至54%;及び
ホウ素 0.1乃至2%;
をおおよその重量%で有する、
特に請求項7又は8に記載の高温ホウ酸フリーの粉末フラックス組成物。
10. 合計100%となる量で添加された前記組成:
四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 44乃至54%;
フルオロケイ酸カリウム(KSiF
6) 1乃至3%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 44乃至54%;及び
顔料(フタロシアニン) 0.1乃至2%;
をおおよその重量%で有する、
特に請求項7又は8に記載の低温ホウ酸フリーの粉末フラックス組成物。
11. 四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 46.2乃至51.6%;
フルオロケイ酸カリウム(KSiF
6) 1.20乃至1.99%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 46.2乃至51.6%;及び
ホウ素 0.85乃至1.02%;
を有し、前記成分は、併せて合計100%となるように組み合わされる、
特に請求項7又は8に記載のホウ酸粉末フラックス組成物。
12. 四ホウ酸カリウム4水和物(K
2B
4O
7・4H
2O) 46.2乃至51.6%;
フルオロケイ酸カリウム(KSiF
6) 1.20乃至1.99%;
フルオロホウ酸カリウム(KBF
4) 46.2乃至51.6%;及び
顔料 0.50乃至0.98%
を有し、前記成分は、併せて合計100%となるように組み合わされる、
特に請求項7又は8に記載のホウ酸粉末フラックス組成物。
13. 特に請求項1乃至12のいずれか一項に記載のホウ酸フリーのフラックスを作製する方法であって、
ホウ酸含有フラックス中に存在するホウ酸を、実質的に同様なモル量の四ホウ酸カリウム四水和物(K
2B
4O
7・4H
2O)で置換するステップと、
好ましくは、前記フラックスの活性化温度で色変化をもたらすフタロシアニン顔料を添加するステップと、
を有する、方法。
14. ホウ酸フリーのフラックスを作製する方法であって、
ホウ砂含有フラックスに存在するホウ砂を、実質的に同様なモル量の四ホウ酸カリウム四水和物(K
2B
4O
7・4H
2O)で置換するステップと、
好ましくは、前記フラックスの活性化温度で色変化をもたらすフタロシアニン顔料を添加するステップと、
を有する、方法。
15. 特に請求項1から14のいずれか一項に記載のホウ酸フリーのフラックスを使用する方法であって、
フタロシアニン顔料を前記フラックスに添加するステップであって、フタロシアニン顔料を添加する前記ステップは、好ましくは、前記フラックスの活性化温度で色変化をもたらし、
前記色変化は、好ましくは、約500〜600℃の活性化温度で行われる、方法。