(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第一検知部は、前記被検査物が載置された載置部及び前記被検査物の上端よりも上方にある上方領域に関する情報も用いて、前記被検査物の段数を検知する、請求項1又は2のいずれかに記載の検知読取装置。
前記第一検知部は、前記被検査物の面又は前記被検査物の間の境界に関する情報を用いて前記被検査物の段数を検知する、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の検知読取装置。
前記第一検知部は、前記画像から被検査物の領域を抽出し、抽出した当該被検査物の領域の情報を用いて積載された前記被検査物の段数を検知する、請求項1乃至6のいずれか1項に記載の検知読取装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、RFID等を導入する場合には導入コストや維持コストがかかってしまうことから、コストを抑えた態様で、商品等を管理することが望まれている。
【0005】
本発明は、低コストで商品等を管理するための装置等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明による検知読取装置は、
積載された被検査物を側方からの画像を撮影する第一撮影部と、
前記画像から積載された被検査物の段数を検知する第一検知部と、
ある段に存在している被検査物を個別に検知する第二検知部と、
前記第二検知部において個別に検知された前記被検査物における被検査物関連情報を読み取る読取部と、
を備えてもよい。
【0007】
本発明による検知読取装置は、
前記被検査物における被検査物関連情報の位置を検知する位置検知部を備え、
前記読取部は、前記位置検知部で検知された被検査物関連情報を読み取ってもよい。
【0008】
本発明による検知読取装置において、
前記第一検知部は、前記被検査物が載置された載置部及び前記被検査物の上端よりも上方にある上方領域に関する情報も用いて、前記被検査物の段数を検知してもよい。
【0009】
本発明による検知読取装置において、
前記第一検知部は、前記被検査物の面又は前記被検査物の間の境界に関する情報を用いて前記被検査物の段数を検知してもよい。
【0010】
本発明による検知読取装置において、
前記位置検知部は、前記被検査物関連情報として、前記被検査物のバーコード情報の位置を検知してもよい。
【0011】
本発明による検知読取装置において、
前記位置検知部は、前記被検査物関連情報として、前記被検査物の有効期限情報の位置を検知してもよい。
【0012】
本発明による検知読取装置は、
積載された被検査物の上方から見た画像を撮影する第二撮影部と、
前記第二撮影部で撮影された画像から前記被検査物の積み付け方法を検知する第三検知部と、を備えてもよい。
【0013】
本発明による検知読取装置において、
前記第一検知部は、前記画像から被検査物の領域を抽出し、抽出した当該被検査物の領域の情報を用いて積載された前記被検査物の段数を検知してもよい。
【0014】
本発明による検知読取方法は、
第一撮影部によって、積載された被検査物を側方からの画像を撮影する工程と、
第一検知部によって、前記画像から積載された被検査物の段数を検知する工程と、
第二検知部によって、ある段に存在している被検査物を個別に検知する工程と、
読取部によって、前記第二検知部において個別に検知された前記被検査物における被検査物関連情報を読み取る工程と、
を備えてもよい。
【0015】
本発明によるプログラムは、
情報処理装置にインストールされるプログラムであって、
前記プログラムがインストールされた情報処理装置は、
積載された被検査物を側方からの画像を撮影する第一撮影部と、
前記画像から積載された被検査物の段数を検知する第一検知部と、
ある段に存在している被検査物を個別に検知する第二検知部と、
前記第二検知部において個別に検知された前記被検査物における被検査物関連情報を読み取る読取部と、
を備えてもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明において、撮影された画像から積載された被検査物の段数を検知し、ある段に存在している被検査物を個別に検知し、個別に検知された被検査物における被検査物関連情報を読み取る態様を採用する場合には、被検査物関連情報を精度よく取得することができる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
第1の実施の形態
《構成》
本実施の形態の検知読取装置は、一つの装置から構成されてもよいし複数の装置から構成されてもよい。検知読取装置は、入荷だけではなく、出荷、検品等で用いることができる。検知読取装置は、卸売業者で利用されてもよいし、製造業者で利用されてもよい。
【0019】
図1に示すように、本実施の形態の検知読取装置は、被検査物200を側方から見た画像を撮影する第一撮影部110と、画像から積載された被検査物200の段数を検知する第一検知部10と、ある段に存在している被検査物200を個別に検知する第二検知部20と、被検査物200における被検査物関連情報の位置を検知する位置検知部40と、位置検知部40で検知された被検査物関連情報を読み取る読取部50と、を有してもよい。検知読取装置は、様々な制御を行う制御部60と、様々な情報の記憶を行う記憶部90と、出力を行う出力部80と、を有してもよい。被検査物200が搬入される又は出荷される倉庫等は暗所であることもあることから、照明部材150が設けられてもよい。被検査物200は商品や製品であり、典型的には商品や製品の入れられた段ボール箱である。
【0020】
第一検知部10は、被検査物200が載置された例えばパレット等からなる載置部210及び被検査物200の上端よりも上方にある上方領域に関する情報も用いて、被検査物200の段数を検知してもよい。この場合、第一検知部10は、被検査物200とは異なる画像からなる上方領域及び下方領域を検知することで、被検査物200の上端及び下端を検知してもよい。同様に、第一検知部10は、被検査物200とは異なる画像からなる側方領域(第一撮影部110から見たときの被検査物200の左右領域)を検知することで、被検査物200の両側端を検知してもよい。
【0021】
第一検知部10は、第一撮影部110による画像から被検査物200の領域を抽出してもよい。この場合、第一検知部10は、載置部210の領域及び上方領域を削除するとともに、被検査物200の側方領域を削除して、
図5(b)で示すように被検査物200を抜き出した画像を生成してもよい。なお、画像から被検査物200の領域を検知する機能は第一検知部10とは異なる例えば被検査物検知部によって実現されてもよい。
【0022】
このように被検査物200の領域を抽出することで、被検査物200の個数を誤って算出することを防止できる。パレット等からなる載置部210、上方領域及び側方領域を検知する際には制御部60がクラス分類を行ってもよい。
【0023】
第一検知部10は、第一撮影部110による画像を載置部210の領域、被検査物200の領域及び上方領域の3つの領域に分割するように検知してもよい(
図5(a)参照)。また、例えば被検査物200が高く積まれており上方領域が画像に入っていない場合には、第一撮影部110による画像を載置部210の領域及び被検査物200の領域の2つの領域に分割するようにして検知してもよい。載置部210が画像に入っていない場合には、第一撮影部110による画像を被検査物200の領域及び上方領域の2つの領域に分割するようにして検知してもよい。
【0024】
第一検知部10は、被検査物200の面(
図3参照)及び/又は被検査物200の間の境界(
図2参照)に関する情報を用いて被検査物200の段数を検知してもよい。第二検知部20は、被検査物200の面及び/又は被検査物200の間の境界に関する情報を用いて、ある段に配置されている被検査物200の個数を検知してもよい(
図4参照)。
【0025】
第一検知部10及び/又は第二検知部20はディープラーニングのような機械的学習を行う人工知能機能を有してもよい。機械的学習を行うことで、精度よく被検査物200の段数及び個数を算出できるようになる。第一検知部10及び/又は第二検知部20は画像の特徴量から、被検査物200間の境界を導き出すようにしてもよい。
【0026】
第一検知部10で検知された段数の画像及び第二検知部20で個数の画像の各々が記憶部90に出力されて記憶されてもよい。
【0027】
位置検知部40は、被検査物関連情報として、被検査物200のバーコード情報の位置を検知してもよい(
図6参照)。位置検知部40は、被検査物関連情報として、被検査物200の消費期限、賞味期限等の有効期限情報の位置を検知してもよい(
図7参照)。被検査物関連情報は、これらに限られることはなく、被検査物200の商品名、製造元等が含まれてもよい。このように位置検知部40によって位置が検知された被検査物関連情報に対して、第一撮影部110によって拡大された画像が取得されてもよい(
図6及び
図7参照)。そして、読取部50によって拡大された画像が読み取られてもよい。ただし、このような態様に限られることはなく、画像は拡大されなくてもよい。なお、取得された画像は、演算量を減少させるために例えば制御部60で縮小するようにしてもよい。
【0028】
位置検知部40はディープラーニングのような機械的学習を行う人工知能機能を有してもよい。機械的学習を行うことで、精度よく被検査物関連情報を抽出できるようになる。
【0029】
読取部50で読み取られたバーコードの数値列に対して、制御部60はチェックディジットの検査を行ってもよい。例えば、バーコードの種類としてJAN/ITFを区別せずに同一視する場合は、複数形式を統一してもよい(なお、JAN/ITFを同一視しない場合も当然ある。)。チェックディジットの検査をパスした正しいバーコードのみを数え上げて、多数決で多いバーコード情報を採用するようにしてもよい。この場合には、たまたまチェックディジットの検査を通過した読み間違え等による情報を除外することができる。なお、バーコード情報としては二次元コードも含まれる。
【0030】
消費期限、賞味期限等の有効期限情報は共通の規格や書式が存在しないため、出現しうる正規表現を想定し出現確度の高いものからランク付けを行ってもよい。例えば、2019年4月23日>2019年4月>2019.04.23>2019.04というように有効期限情報をランク付けしておいてもよい。読取部50は、各ランクで読み出せた数とランクの高低の重みから算出されるスコアに基づいて、確度の高い消費期限を採用するようにしてもよい。例えば2019年4月23日で10個、2019年4月で10個読み出せた場合には、ランクの高さを優先して2019年4月23日が有効期限情報であると読取部50は判断してもよい。このような態様に限られることはなく、例えば2019年4月23日で4個、2019年4月で10個読み出せた場合には、個数の多さを優先して2019年4月が有効期限情報であると読取部50は判断してもよい。
【0031】
仮に読取部50によって過去の日付のみ検出された場合には、イレギュラーな入荷又は出荷であると制御部60が判断してもよい。未来と過去の日付が両方検出された場合は、過去の日付は製造年月日であると制御部60が判断するようにしてもよい。制御部60は、1900年等の非現実的な年数(数値)が検出されたときには異常な年数であるとして処理してもよい。
【0032】
第一検知部10で検知された被検査物200の段数と、第二検知部20で検知されたある段に配置されている被検査物200の個数から、パレット等の載置部210に載置されている被検査物200の個数を集計する集計部70が設けられてもよい(
図1参照)。
【0033】
段ボール箱等の被検査物200の段数、個数等の被検査物200に関する個数情報や、読取部50によって読み取られたバーコード情報や有効期限情報等の被検査物関連情報は記憶部90で記憶されてもよい。
【0034】
記憶部90に記憶されている情報や集計部70で集計された情報等は出力部80によって出力されてもよい。出力部80は表示画面160(
図1参照)に情報を出力してもよいし、印刷物に情報を出力してもよい。出力部80は、被検査物200の段数推定結果、被検査物200の個数推定結果、バーコード情報の読み取り結果、有効期限情報の読み取り結果等の各結果の一覧を出力してもよい。出力部80は、確度に応じて異なる態様で各結果(推定結果)を出力してもよい。例えば、確度が第一閾値以上の推定結果は第一色(例えば緑色)で表示又は印刷されるようにして出力し、確度が第二閾値(第一閾値>第二閾値)以下の推定結果は第三色(例えば赤色)で表示又は印刷されるようにして出力し、確度が第一閾値未満第二閾値超過の推定結果は第二色(例えば黄色)で表示又は印刷されるようにして出力してもよい。
【0035】
出力部80は、一覧結果とともに実際の画像も同時に出力するようにしてもよい。このような態様を採用する場合には、実際の画像との整合を作業者が容易に確認できる。このため、実際の画像に基づいて正しいかどうかが適宜修正されることを期待でき、人工知能機能を採用している場合には、採用しているモデルでの学習効率を高めることができる。
【0036】
出力部80は、採用されなかったバーコード情報及び/又は有効期限情報も出力してもよい。例えば、数が少なかったため統計量の結果として採用されなかったバーコード情報を出力してもよいし、ランク付けや個数の結果として採用されなかった有効期限情報を出力してもよい。この場合には、採用されなかったバーコード情報及び/又は有効期限情報が正しかったかどうかも確認することができる。このため、例えば、人工知能機能を採用している場合においては学習効率をより高めることができる。
【0037】
図8に示すように、第一撮影部110は複数設けられてもよく、例えば載置部210に載置された被検査物200を搬送するベルトコンベアを挟むようにして両側に第一撮影部110が設けられ、載置部210に載置された被検査物200を両側面から撮影するようにしてもよい。この場合には、被検査物200に印字又は貼り付けられているバーコード情報や有効期限情報をより確実に取得することができる。また、載置部210に載置された被検査物200を搬送するベルトコンベアの長手方向の延長線上に第一撮影部110が設けられてもよい。この場合は、載置部210に載置された被検査物200を正面から見た画像を撮影でき、被検査物200に印字又は貼り付けられているバーコード情報や有効期限情報をより確実に取得することができる。
【0038】
載置部210に載置された被検査物200が所定の位置に位置付けられたときに、第一撮影部110が自動で撮影を行ってもよい。被検査物200が所定の位置に位置付けられたことを検知するための制御用検知部45が設けられてもよい(
図1参照)。制御用検知部45は画像検知装置、測距センサー、重量センサー及び物理スイッチのいずれか1つ以上を含んでもよい。
【0039】
載置部210はベルトコンベアのような搬送部220で搬送されてもよい。載置部210に載置された被検査物200が所定の位置に位置付けられたと制御部60が判断した場合には、制御部60は搬送部220による搬送を停止させ、その後で第一撮影部110によって載置部210に載置された被検査物200の撮影を行うようにしてもよい。
【0040】
第一撮影部110は静止画を撮影してもよいが、このような態様に限られることはなく、動画を撮影してもよい。
【0041】
図9に示すように、パレット等からなる載置部210が段ボール箱等の被検査物200の間に入ることもある。この場合には、境界を認識できないといった第二検知部20からの情報を用いて、被検査物200の間に載置部210が配置されていることを検知してもよい。また、水平方向における被検査物200の間に空間が存在することもある。この場合には、当該空間に被検査物200があるものとして第二検知部20が検知を行ってもよい。ただし、この場合には読取部50による読み取りを行うことはできないことから、その結果に基づいて、空間が存在していると制御部60が判断してもよい。また、水平方向における被検査物200の間が空間になっている場合には、当該空間が存在することを第二検知部20が検知してもよい。
【0042】
仮に第一検知部10によって被検査物200の上端の上方領域と載置部210だけが検知された場合には、その間の領域に被検査物200の側面が存在すると第一検知部10は判断してもよい。
【0043】
第一検知部10、第二検知部20、後述する第三検知部30、位置検知部40、読取部50、制御部60、集計部70等は一つのユニット(制御ユニット)を構成してもよいし、これらは複数のユニット(制御ユニット)によって実現されてもよい。また、第一検知部10、第二検知部20、位置検知部40、読取部50、制御部60、集計部70等は回路構成によって実現されてもよい。
【0044】
《方法》
本実施の形態の被検査物検知方法について説明する。なお、上記と重複することになるので簡単に説明するに留めるが、上記「構成」で述べた全ての態様を「方法」において適用することができる。なお、
図5(a)は第一撮影部110によって撮影された画像であり(ただし、第一領域、第二領域、第三領域及びこれらを示す一点鎖線は実際に撮影された画像では表示されない。これらは説明のために付け加えている情報に過ぎない。)、
図5(b)は
図5(a)で撮影された画像のうち被検査物200の存在する領域だけを切り取った画像であり、
図5(c)は
図5(b)の被検査物200を段毎に分解(分割)した画像であり、
図5(d)は
図5(c)の被検査物200を個別に分解(分割)した図である。本実施の形態では、一例として、このような態様で画像処理が行われてもよい。
【0045】
第一撮影部110によって、積載された段ボール箱等の被検査物200を側方から見た画像が撮影される(
図5(a)及び
図10のS1参照)。
【0046】
次に、第一検知部10によって、被検査物200が載置された載置部210と、被検査物200の上方領域及び被検査物200の側方領域に関する情報を用いて、段ボール箱等の被検査物200が検知される(
図10のS2参照)。この際、被検査物200が載置された載置部210と、被検査物200の上方領域及び被検査物200の側方領域を検知し、これらが対象画像から除外してもよい(
図5(b)参照)。
【0047】
次に、第一検知部10によって、被検査物200の面又は被検査物200の間の境界に関する情報を用いて、積載された被検査物200の段数とその位置が検知される(
図5(c)及び
図10のS3参照)。
【0048】
次に、第二検知部20によって、被検査物200の面又は被検査物200の間の境界に関する情報を用いて、各段に存在している被検査物200が個別に検知される(
図5(d)及び
図10のS11参照)。
【0049】
次に、位置検知部40によって、被検査物200における被検査物関連情報の位置が検知される(
図6、
図7及び
図10のS12参照)。被検査物関連情報は、例えば段ボール箱に貼られたバーコード情報や有効期限情報である。なお
図10では、有効期限情報として消費期限を用いている。
図10の右側のバーコードに関するフローで示すように、被検査物200における被検査物関連情報の位置検出を行わない態様を採用することもできる。
【0050】
次に、読取部50によって、位置検知部40で検知された被検査物関連情報が読み取られる(
図6、
図7及び
図10のS13参照)。位置検出及び被検査物関連情報の読み取りは、
図10で示すように並行して行われてもよい。このように並行に処理を行うことで、処理時間を短くすることができる。
【0051】
次に、段ボール箱等の被検査物200の段数、個数等の被検査物個数情報と、読取部50によって読み取られたバーコード情報や有効期限情報等の被検査物関連情報が記憶部90で記憶されて、管理される。段数、個数等の被検査物個数情報は集計部70によって集計されてもよい。また、これら被検査物個数情報及び被検査物関連情報は出力部80によって出力され、表示画面160に表示されたり、印刷部によって印刷されたりする。
【0052】
《効果》
次に、上述した構成からなる本実施の形態による効果であって、未だ説明していないものを中心に説明する。
【0053】
第一撮影部110で撮影された画像から積載された被検査物200の段数を検知し、ある段に存在している被検査物200を個別に検知する態様を採用することで、被検査物200の個数に関する情報を取得できる。また、このように被検査物を個別に検知し、個別に検知された被検査物における被検査物関連情報を読み取る態様を採用することで、被検査物関連情報を精度よく取得することができる。
【0054】
位置検知部40で被検査物200における被検査物関連情報の位置を検知し、当該被検査物関連情報を読み取る態様を採用することで、被検査物関連情報を精度よく取得することができる。
図5(d)に示すように、ある段に存在している被検査物200を個別に区切ることで被検査物200を特定する態様を採用する場合には、被検査物関連情報の位置を検知しやすくなり、その精度を高めることができる。
【0055】
本態様では、精度よく被検査物関連情報を取得できることから、事前に登録された画像情報と対比(マッチング)させることなく、読み取られた被検査物関連情報を単純に記憶部90で記憶するようにしてもよい。このように事前に登録された画像情報と対比させないことで、事前に画像情報を登録する必要もなくなり、導入コストや維持コストを下げることができる。
【0056】
位置検知部40が、被検査物関連情報の位置を検知し、被検査物200のバーコード情報や被検査物200の有効期限情報の位置を検知する態様を採用した場合には、様々なデザインがある中でバーコードの位置や有効期限情報の位置を特定して抽出することで、読み出し精度及び読み取り速度を向上させることができる。
【0057】
被検査物200が載置された載置部210及び被検査物200の上端よりも上方にある上方領域に関する情報も用いて、被検査物200の段数を検知する態様を採用した場合には、一段又は複数段で積載された被検査物200の下端にある載置部210を認識し、かつ被検査物200の上端にある空間領域を認識することから、被検査物200の下端及び上端をより精度よく特定でき、被検査物200の段数を精度よく検知できる。
【0058】
第一検知部10によって段数を検知する前に、被検査物200が載置された載置部210及び被検査物200の上端よりも上方にある上方領域を検知し、対象画像から除外する態様を採用する場合には(
図5(b)参照)、段数を検知する際に誤って載置部210及び被検査物200の上端よりも上方にある上方領域における情報を誤って用いてしまう可能性を除外できる。また、第一検知部10によって段数を検知する前又は個数を検知する前に、被検査物200の側端よりも側方にある空間領域を検知し、対象画像から除外してもよい。この場合には、被検査物200の個数を検知する際に被検査物200の側端よりも側方にある空間領域における情報を誤って用いてしまう可能性を除外できる。
【0059】
被検査物200の面又は被検査物200の間の境界に関する情報を用いて被検査物200の段数を検知する態様を採用した場合には、画像認識だけによって積載された被検査物200の段数を検知することができ、事前に登録された画像情報と対比(マッチング)させる必要もない。また、本態様によれば、例えば積み上げ方向を変えることで高さの異なるようにして被検査物200が積まれていても、段数を高い精度で検知することができる。
【0060】
位置検知部40によって、被検査物関連情報として、被検査物200のバーコード情報の位置を検知する態様を採用した場合には、被検査物200のバーコード情報の位置を検知したうえで、当該バーコード情報にフォーカスして情報を読み取ることができる(
図6参照)。このため、例えば制御部60によって制御された第一撮影部110がバーコード情報が存在すると考えられる箇所を拡大した画像を取得し、その結果として高い画像解像度でバーコード情報を取得することができる。なお、第一撮影部110で撮影された箇所にバーコード情報が存在しないと位置検知部40が判断した場合には、バーコード情報が存在しない旨の情報が位置検知部40から制御部60や記憶部90等に出力されてもよい。
【0061】
位置検知部40によって、被検査物関連情報として、被検査物200の有効期限情報の位置を検知する態様を採用した場合には、被検査物200の有効期限情報の位置を検知したうえで、当該有効期限情報にフォーカスして情報を読み取ることができる(
図7参照)。このため、例えば制御部60によって制御された第一撮影部110が有効期限情報が存在すると考えられる箇所を拡大した画像を取得し、その結果として高い画像解像度で有効期限情報を取得することができる。なお、第一撮影部110で撮影された箇所に有効期限情報が存在しないと位置検知部40が判断した場合には、有効期限情報が存在しない旨の情報が位置検知部40から制御部60や記憶部90等に出力されてもよい。
【0062】
有効期限情報は数値の羅列のみで構成されることもあることから、位置検知部40は有効期限である可能性がある数値情報を複数取得してもよい。この場合、位置検知部40は有効期限である可能性がある数値情報の全ての位置を検知し、読取部50がその全てを読み取ってもよいし、一定以上の可能性(確度)のある数値情報だけを読取部50が読み取ってもよい。また、有効期限である可能性が最も高い数値情報だけを読取部50が読み取ってもよい。
【0063】
第2の実施の形態
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0064】
本実施の形態では、
図11に示すように、積載された被検査物200の上方から見た画像を撮影する第二撮影部120が設けられている。また、第二撮影部120で撮影された画像(
図12参照)から被検査物200の積み付け方法を検知する第三検知部30が設けられている。本実施の形態では、集計部70は、積み付け方法を考慮して、被検査物200の個数を集計してもよい。その他については、第1の実施の形態と同様であり、第1の実施の形態で採用したあらゆる構成を第2の実施の形態でも採用することができる。
【0065】
載置部210に載置された被検査物200が所定の位置に位置付けられたときに、第一撮影部110及び第二撮影部120が自動で撮影を行ってもよい。載置部210に載置された被検査物200が所定の位置に位置付けられたと制御部60が判断した場合には、制御部60が搬送部220による搬送を停止させ、その後で第一撮影部110及び第二撮影部120によって載置部210に載置された被検査物200の撮影を行うようにしてもよい。第二撮影部120によって撮影される動画は静止画であってもよいし動画であってもよい。
【0066】
第三検知部30は機械的学習を行う人工知能機能を有してもよい。このように機械的学習を行うことで、第三検知部30は精度よく積み付け方法を決定できるようになる。
【0067】
本実施の形態によれば、積み付け方法を考慮したうえで、個々の被検査物200を検知することができる。ただし、このような態様に限られることはなく、被検査物関連情報として取得されたバーコード情報や商品名情報に基づいて積み付け方法を記憶部90から読み出してもよい。この場合には、第二撮影部120を導入する必要がなくなる。他方、第二撮影部120を採用した場合には、画像情報に基づいて積み付け方法を認識できることから、バーコード情報や商品名情報と積み付け方法とを関連付けた情報を記憶部90で記憶させる必要がない点で有益である。
【0068】
上述した各実施の形態の記載及び図面の開示は、特許請求の範囲に記載された発明を説明するための一例に過ぎず、上述した実施の形態の記載又は図面の開示によって特許請求の範囲に記載された発明が限定されることはない。例えば、RFIDのような部材を導入しつつ、上述した各実施の形態の態様を採用してもよい。