特許第6854938号(P6854938)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6854938
(24)【登録日】2021年3月18日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】絞り切替装置、カメラ装置及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   G03B 9/02 20210101AFI20210329BHJP
【FI】
   G03B9/02 B
【請求項の数】9
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2020-18162(P2020-18162)
(22)【出願日】2020年2月5日
(65)【公開番号】特開2020-134936(P2020-134936A)
(43)【公開日】2020年8月31日
【審査請求日】2020年2月5日
(31)【優先権主張番号】201910123466.3
(32)【優先日】2019年2月18日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】316006783
【氏名又は名称】新思考電機有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】卓 英吉
(72)【発明者】
【氏名】韋 華
(72)【発明者】
【氏名】孫 偉
【審査官】 三宅 克馬
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−274898(JP,A)
【文献】 特開2000−56355(JP,A)
【文献】 特開平5−313226(JP,A)
【文献】 韓国公開特許第10−2005−0100877(KR,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
絞りに対応して設けられた第1透光孔、回転接続部、滑動溝、及び位置規制部を有するベースと、
前記絞りに対応して設けられた第2透光孔を有し、前記ベースに蓋をするように合わせられるケースと、
駆動電源入力端子であり、前記ベースに固定されるクランプ部と、
両端がそれぞれ対応する前記クランプ部に電気的に接続される形状記憶合金ワイヤと、
前記形状記憶合金ワイヤに連結し、且つ前記滑動溝内に滑動可能に設けられる可動突起と、
前記位置規制部と前記可動突起の間に設けられる弾性部材と、
一つの端部が前記回転接続部に取り付けられ、且つ前記端部に切替溝が設けられ、前記切替溝が前記可動突起に取り付けられる光学口径切替ユニットと、を備える、
ことを特徴とする絞り切替装置。
【請求項2】
前記光学口径切替ユニットは、第1可動部と第2可動部を含み、前記第1可動部には第3透光孔が設けられ、前記第2可動部には第4透光孔が設けられ、
前記第1可動部と前記第2可動部は重ね合わされており、前記第1可動部と前記第2可動部が相対的に回転するとき、前記第3透光孔と前記第4透光孔が前記絞りの大きさを調節する、
ことを特徴とする請求項1に記載の絞り切替装置。
【請求項3】
前記第1可動部と前記第2可動部は、それぞれに取付孔が設けられており、前記取付孔を介して前記回転接続部に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項2に記載の絞り切替装置。
【請求項4】
前記切替溝は、第1切替溝と第2切替溝を含み、
前記第1切替溝は前記第1可動部に設けられ、前記第2切替溝は前記第2可動部に設けられており、
前記第1切替溝と前記第2切替溝は、交差して重ね合わされて前記可動突起に取り付けられる、
ことを特徴とする請求項2又は3のいずれか一項に記載の絞り切替装置。
【請求項5】
前記ベースには、第1ストッパー及び第2ストッパーがさらに設けられ、前記第1ストッパー、前記第2ストッパー及び前記位置規制部は前記滑動溝の周囲を取り囲んでおり、
前記弾性部材は、その一端が前記位置規制部に当接又は固定され、他端が前記可動突起に当接又は固定され、
前記第1可動部及び前記第2可動部は、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーとの間に位置して回転する
ことを特徴とする請求項2に記載の絞り切替装置。
【請求項6】
前記弾性部材は、位置制限部と係合部を含み、前記位置制限部と前記係合部との間は弾性部により接続され、
前記位置制限部は、前記位置規制部に当接又は固定され、
前記係合部は、前記可動突起に係合される、
ことを特徴とする請求項5に記載の絞り切替装置。
【請求項7】
前記位置制限部と前記弾性部が相連なる形状は略D字状であり、前記係合部の形状は略M字状である、
ことを特徴とする請求項6に記載の絞り切替装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか一項に記載の絞り切替装置を備えたカメラ装置。
【請求項9】
請求項8に記載のカメラ装置を備えた電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器の領域に関し、特に、絞り切替装置及びそれを備えたカメラ装置、電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン、タブレットパソコンなどの携帯型電子機器の普及に伴い、これらの電子機器に撮影機能を付けることが可能となっている。例えば一例として、ボイスコイルモータ式携帯電話カメラモジュール絞り切替装置がよく見られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、ボイスコイルモータ式携帯電話カメラモジュール絞り切替装置は、駆動構造が複雑で、製品自体の体積が縮小しにくい。絞り切替装置の構造は、カメラモータの構造と統合して設計する必要があり、独立した機能部品にならず、異なるモジュールに対して整合性のある組立を選択しなければならない。また、絞り切替装置の電磁部品は、カメラのボイスコイルモータとの電磁干渉が発生しやすい。
【0004】
以上に鑑みて、当業者は絞り切替装置の構造を早急に改善して、上記技術問題を解決する必要がある。
【0005】
したがって、本発明の解決すべき課題は、従来技術における絞り切替装置の構造が複雑で、体積が縮小しにくいという欠陥を解決することであり、本発明は、構造が簡単で小型化が容易にできる絞り切替装置、カメラ装置及び電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様は絞り切替装置にあり、この絞り切替装置は、絞りに対応して設けられた第1透光孔、回転接続部、滑動溝、及び位置規制部を有するベースと、前記絞りに対応して設けられた第2透光孔を有し、前記ベースに蓋をするように合わせられるケースと、駆動電源入力端子であり、前記ベースに固定されるクランプ部と、両端がそれぞれ対応する前記クランプ部に電気的に接続される形状記憶合金ワイヤと、前記形状記憶合金ワイヤに連結し、且つ前記滑動溝内に滑動可能に設けられる可動突起と、前記位置規制部と前記可動突起の間に設けられる弾性部材と、一つの端部が前記回転接続部に取り付けられ、且つ前記端部に切替溝が設けられ、前記切替溝が前記可動突起に取り付けられる光学口径切替ユニットと、を備える。
【0007】
好ましくは、前記光学口径切替ユニットは、第1可動部と第2可動部を含み、前記第1可動部には第3透光孔が設けられ、前記第2可動部には第4透光孔が設けられ、前記第1可動部と前記第2可動部は重ね合わされており、前記第1可動部と前記第2可動部が相対的に回転するとき、前記第3透光孔と前記第4透光孔が前記絞りの大きさを調節する。
【0008】
好ましくは、前記第1可動部と前記第2可動部は、それぞれに取付孔が設けられており、前記取付孔を介して前記回転接続部に取り付けられる。
【0009】
好ましくは、前記切替溝は、第1切替溝と第2切替溝を含み、前記第1切替溝は前記第1可動部に設けられ、前記第2切替溝は前記第2可動部に設けられており、前記第1切替溝と前記第2切替溝は、交差して重ね合わされて前記可動突起に取り付けられる。
【0010】
好ましくは、前記ベースには、第1ストッパー及び第2ストッパーがさらに設けられ、前記第1ストッパー、前記第2ストッパー及び前記位置規制部は前記滑動溝の周囲を取り囲んでおり、前記弾性部材は、その一端が前記位置規制部に当接又は固定され、他端が前記可動突起に当接又は固定され、前記第1可動部及び前記第2可動部は、前記第1ストッパーと前記第2ストッパーとの間に位置して回転する。
【0011】
好ましくは、前記弾性部材は、位置制限部と係合部を含み、前記位置制限部と前記係合部との間は弾性部により接続され、前記位置制限部は、前記位置規制部に当接又は固定され、前記係合部は、前記可動突起に係合される。
【0012】
好ましくは、前記位置制限部と前記弾性部が相連なる形状は略D字状であり、前記係合部の形状は略M字状である。
【0013】
好ましくは、前記クランプ部は導電端子である。
【0014】
また、本発明の他の態様はカメラ装置であり、このカメラ装置は、前記絞り切替装置を備える。
【0015】
また、本発明のさらに他の態様は電子機器であり、この電子機器は、前記カメラ装置を備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明の絞り切替装置によれば、形状記憶合金ワイヤが可動突起を動かし、それによって光学口径切替ユニットが動いて、絞りの口径を切り替えることができる。そのため、構造が簡単であり、小型化が容易にできる。また、単一の形状記憶合金ワイヤと駆動電源入力端子であるクランプ部が、駆動ユニットを構成している。カメラのボイスコイルモータと電磁干渉しないので、カメラモジュールのレンズに独立して搭載できる調整可能な絞り切替装置を形成することができる。
【0017】
可動突起と滑動溝が、動き変換ユニットを構成する。光学口径切替ユニットは複数の遮光シートにより構成され、遮光シートにはサイズの異なる複数の光学口径の開口孔が形成されている。そのうち、可動突起は、光学口径切替ユニットに設置された切替溝を案内して、遮光シートの相対的組み合わせ関係を切り替えることで、光進入口径の大きさを変更する。また、弾性部材が動き回復ユニットを構成し、動き変換ユニットと光学口径切替ユニットの位置の復元を実現する。
【0018】
支持用ベースであるベースには光学開口部である第1透光孔が形成されて、上記の各ユニットを収納する。また、ハウジングとしてのケースにも光学開口部である第2透光孔が形成されて支持用ベースと接合して、装置全体を密封し、保護する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
本発明の上記特徴及びその他の特徴、性質及び利点は、図面及び実施形態の説明によりさらに顕著になり、図面における同じ符号は同じ構成を示す。
図1】本発明による絞り切替装置の分解図である。
図2】本発明による絞り切替装置のケースを開いた状態の模式図である。
図3】本発明による絞り切替装置の内部構造の分解模式図である。
図4】本発明による絞り切替装置の内部全体構造の模式図である。
図5】本発明による絞り切替装置の弾性部材の構造模式図である。
図6】本発明による絞り切替装置のクランプ部の構造模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の目的、特徴点及び効果をより分かりやすくするために、図面に基づいて本発明の実施形態に対して詳しく説明する。以下の説明は本発明の好ましい実施形態であり、全図面において、同じ符号は同じ又は相似な構成を示す。また、本明細書で使う用語は、ほぼ周知の用語を使うが、本発明の特徴を明確に説明するためには一部用語を発明者の判断によって選用する。関連部分については、明細書で詳しく説明する。なお、使用した用語は、実際の意味だけではなく、暗示する意味も含んで理解されたい。
【0021】
本発明の実施形態において、図1は、本発明による絞り切替装置の分解図である。図2は、本発明による絞り切替装置のケースを開いた状態の模式図である。図3は、本発明による絞り切替装置の内部構造の分解模式図である。図4は、本発明による絞り切替装置の内部構造の全体構造の模式図である。図5は、本発明による絞り切替装置の弾性部材の構造模式図である。図6は、本発明による絞り切替装置のクランプ部の構造模式図である。
【0022】
図1図6に示すように、本発明の実施形態による絞り切替装置は、それぞれ四角形のベース10とケース20を含んでおり、ベース10には絞りに対応して第1透光孔11が設けられ、ケース20には絞りに対応して第2透光孔21が設けられており、ケース20はベース10に蓋をするように合わせられる。また、ベース10には、回転接続部12と滑動溝13が設けられており、絞り切替装置は、クランプ部30と、形状記憶合金ワイヤ40と、可動突起50と、弾性部材60と、光学口径切替ユニット70をさらに含んでいる。
【0023】
クランプ部30(例えば、本実施形態では、二つのクランプ部30が使われたが、クランプ部30の数には制限がない。ここでは一例に過ぎない)は、駆動電源入力端子であり、ベース10に固定される。ここで、クランプ部30は導電端子であることが好ましい。
【0024】
形状記憶合金ワイヤ40の両端は、それぞれ対応するクランプ部30に連結されている。可動突起50は、形状記憶合金ワイヤ40と連結し、且つ滑動溝13内に滑動可能に設けられる。弾性部材60は、回転接続部12に固定されて、可動突起50に当接する。光学口径切替ユニット70は、一つの端部が回転接続部12に取り付けられ且つその端部には切替溝が形成されており、切替溝は可動突起50に取り付けられる。
【0025】
このように、電流がクランプ部30を通じて形状記憶合金ワイヤ40に流れると、形状記憶合金ワイヤ40は、収縮し、動かされた可動突起50は、弾性部材60の弾力に打ち勝ちながら滑動溝13内を第1透光孔11の方向に向かって移動する。可動突起50は、前記切替溝を移動させ、これにより、光学口径切替ユニット70を制御して、重なり状態を変えて、絞りを切替する役割を果たす
【0026】
好ましくは、光学口径切替ユニット70は、第1可動部71と第2可動部72を含み、第1可動部71には第3透光孔711が設けられ、第2可動部72には第4透光孔721が設けられている。第3透光孔711及び第4透光孔721は、それぞれ大きさが異なり中心がずれた2つの円によって形成された形状をしており、第3透光孔711と第4透光孔721の重なりにより絞りが形成される。第1可動部71と第2可動部72は重ね合わされており、第1可動部71と第2可動部72が相対的に回転すると、第3透光孔711と第4透光孔721の重なり合う位置が変わることにより前記絞りの大きさが調節される。
【0027】
さらに、第1可動部71と第2可動部72は、それぞれに取付孔Aが設けられており、取付孔Aを介して回転接続部12に取り付けられる。前記切替溝は、第1切替溝712と第2切替溝722を含み、第1切替溝712は第1可動部71に設けられ、第2切替溝722は第2可動部72に設けられている。第1切替溝712と第2切替溝722は、第1可動部71と第2可動部72がベース10に取り付けられたときに、滑動溝13を中心に互いに線対称に斜めとなるように形成されており、互いに交差して重ね合わされて可動突起50に取り付けられる。
【0028】
さらに好ましくは、ベース10には、位置規制部14、第1ストッパー15及び第2ストッパー16が設置されており、第1ストッパー15、第2ストッパー16及び位置規制部14は滑動溝13の周囲を取り囲んでいる。弾性部材60は、その一端が位置規制部14に当接又は固定され、他端が可動突起50に当接又は固定される。第1可動部71及び第2可動部72は、第1ストッパー15と第2ストッパー16との間に位置して回転することで、第1可動部71と第2可動部72との間の回転角度が制限され、絞りの大きさが調節されるようになっている。
【0029】
詳しくは、図4に示すように、本実施形態における二つのクランプ部30は、ベース10の向かい合う二つの対角の位置にそれぞれ取り付けられ、回転接続部12は、ベース10の一つの頂角の位置に設けられ、回転接続部12はクランプ部30の中間に位置し、滑動溝13は、回転接続部12の斜め上方に縦向きに形成され、位置規制部14は滑動溝13の斜め上方に設けられる。第1ストッパー15は、回転接続部12の左側に設けられ、ベース10の一つの側辺の部分に位置し、第2ストッパー16は、回転接続部12の右側に設けられ、ベース10の前記側辺に隣接する他の側辺の部分に位置している。
【0030】
形状記憶合金ワイヤ40の両端は、二つのクランプ部30にそれぞれ連結し、且つ、形状記憶合金ワイヤ40は可動突起50に押し広げて連結されたので、L字型を成している。すなわち、可動突起50は、このL字型の交差部分に連結され、回転接続部12と滑動溝13が、このL字型の交差部分に対応するベース10の角部に設けられている。これにより、形状記憶合金ワイヤ40が、第1ストッパー15と第2ストッパー16の内側に位置されるようにする。形状記憶合金ワイヤ40を伸ばしたり縮めたりする駆動に伴って、可動突起50が滑動溝13内を滑動することができて、第1可動部71及び第2可動部72を回転させることができる。
【0031】
ここで、好ましくは、弾性部材60は、位置制限部61と係合部62を含み、位置制限部61と係合部62との間が弾性部63により接続され、位置制限部61が位置規制部14に当接又は固定され、係合部62が可動突起50に係合されるようにする。位置制限部61と弾性部63が相連なる形状は略D字状であることが好ましく、係合部62の形状は略M字状であることが好ましい。係合部62は、推進及び係合作用を有し、弾性部材60の働きは、推力及び回復力を発生することである。
【0032】
上述の構成説明によれば、本発明による絞り切替装置は、全体として、駆動ユニット、動き変換ユニット、光学口径切替ユニット、動き回復ユニット、ベース及びケースに分けることもできる。そのうち、駆動ユニットは、単一の形状記憶合金ワイヤ40と駆動電源入力端子であるクランプ部30により構成される。カメラのボイスコイルモータと電磁干渉しないので、カメラモジュールのレンズに独立して搭載できる調整可能な絞り切替装置を形成することができる。
【0033】
動き変換ユニットは、可動突起50及び滑動溝13により構成され、光学口径切替ユニット70は複数の遮光シート(即ち、第1可動部71、第2可動部72など)により構成され、遮光シートにはサイズの異なる複数の光学口径の開口孔が形成されている。そのうち、可動突起50は、光学口径切替ユニットに設置された切替溝を案内して、遮光シートの相対的組み合わせ関係を切り替えることで、光進入口径の大きさを変更する。
【0034】
また、動き回復ユニットは弾性部材60により構成される。即ち、本実施形態における弾性部材60は、動き変換ユニットと光学口径切替ユニットの位置の復元を実現する。
【0035】
また、支持用ベース(即ち、本実施形態におけるベース10)には光学開口部である第1透光孔11が形成されて、上記の各ユニットを収納する。また、ハウジング(即ち、本実施形態におけるケース20)にも光学開口部である第2透光孔21が形成されて、支持用ベース(ベース10)と接合して、装置全体を密封し、保護する。
【0036】
形状記憶合金ワイヤ40に通電すると、形状記憶合金ワイヤ40は収縮し、可動突起50は、滑動溝13内を滑動するように駆動されて、第1切替溝712及び第2切替溝722を滑動する。これによって、二つの取付孔Aを貫通した回転接続部12を中心として第1可動部71と第2可動部72が伴って相対的に回転することで、第3透光孔711と第4透光孔721との交差重合部分を調節して、絞りの大きさに対する調節を実現する。
【0037】
以上の構成に基づいて、本発明の実施形態では、上記の構成を有する絞り切替装置を備えたカメラ装置も提供する。
【0038】
以上の構成に基づいて、本発明の実施形態では、上記の構成を有するカメラ装置を備えた電子機器も提供する。
【0039】
以上のように、本発明の実施形態の絞り切替装置は、形状記憶合金ワイヤを使った駆動によって、カメラモジュールのレンズへ独立に搭載することができ、レンズへの光進入口径の大きさを変えて結像システムに入る光量を調節することができる。従って、本実施形態の絞り切替装置は、構造が簡単であり、小型化が容易にできる。
【0040】
このように図面に基づいて本発明の好ましい実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨に基づいて変更または改善することができる。また、当業者であれば、本発明の明細書及びその図面に対する理解などに基づいて、明細書を変更または改善することができ、本発明の特許請求の範囲内において、いずれも本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0041】
10:ベース
20:ケース
11:第1透光孔
21:第2透光孔
12:回転接続部
13:滑動溝
30:クランプ部
40:形状記憶合金ワイヤ
50:可動突起
60:弾性部材
70:光学口径切替ユニット
71:第1可動部
72:第2可動部
711:第3透光孔
721:第4透光孔
A:取付孔
712:第1切替溝
722:第2切替溝
14:位置規制部
15:第1ストッパー
16:第2ストッパー
61:位置制限部
62:係合部
63:弾性部
図1
図2
図3
図4
図5
図6