特許第6854940号(P6854940)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6854940電子喫煙物品用加熱制御構成、ならびに関連するシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6854940
(24)【登録日】2021年3月18日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】電子喫煙物品用加熱制御構成、ならびに関連するシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/57 20200101AFI20210329BHJP
   H05B 3/00 20060101ALI20210329BHJP
【FI】
   A24F40/57
   H05B3/00 330Z
   H05B3/00 310C
【請求項の数】7
【全頁数】40
(21)【出願番号】特願2020-35502(P2020-35502)
(22)【出願日】2020年3月3日
(62)【分割の表示】特願2018-171417(P2018-171417)の分割
【原出願日】2014年3月10日
(65)【公開番号】特開2020-99345(P2020-99345A)
(43)【公開日】2020年7月2日
【審査請求日】2020年4月1日
(31)【優先権主張番号】13/837,542
(32)【優先日】2013年3月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】特許業務法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】フレデリック・フィリップ・アンポリーニ
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・ライアン・ギャロウェイ
(72)【発明者】
【氏名】スコット・インガム
(72)【発明者】
【氏名】アレン・マイケル・イースト
(72)【発明者】
【氏名】グレン・キムジー
(72)【発明者】
【氏名】キース・ウィリアム・アンデルセン
(72)【発明者】
【氏名】レイモンド・シー・ジュニア・ヘンリー
【審査官】 石黒 雄一
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2019/068821(WO,A1)
【文献】 国際公開第2019/186670(WO,A1)
【文献】 韓国公開特許第10−2019−0038181(KR,A)
【文献】 中国特許出願公開第108618207(CN,A)
【文献】 国際公開第2018/202403(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/102091(WO,A1)
【文献】 特表2001−502542(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24F 40/00−47/00
H05B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子喫煙物品であって、
エアロゾル前駆体構成を加熱するように配置された加熱装置と、
前記加熱装置と通信する電源と、
前記電源と前記加熱装置と間で電気的に連絡するスイッチデバイスと、
前記スイッチデバイスと通信し、且つ、該スイッチデバイスを起動させ、電流の流れを導きそれによって前記電源から前記加熱装置へ電力を導きユーザによる吸入に向けてエアロゾルを形成すべく前記加熱装置に前記エアロゾル前駆体構成を加熱させる、ように構成された、プロセッサと、
を備え、
前記プロセッサは、前記電子喫煙物品が起動されているパフ当たりの加熱期間、前記スイッチデバイスを起動させるように構成され、前記プロセッサは、電流の流れを調節し、それによって、パフ当たりの前記加熱装置への平均電力がエアロゾル前駆体組成のパフ寿命にわたって延在するプロファイルに従って変わるように前記電源から前記加熱装置への電力を調節する、ように構成されており、パフ当たりの前記加熱装置への平均電力がパフ寿命にわたって増加する、
電子喫煙物品。
【請求項2】
前記プロファイルは、パフ寿命を、複数倍ベースのセグメントに分割し、各セグメントは、デフォルト電力に関する調節を定義するオフセットが割り当てられる、請求項1に記載の電子喫煙物品。
【請求項3】
前記電子喫煙物品を起動させるためにユーザによってパフ起動されるパフセンサーをさらに備える、請求項1に記載の電子喫煙物品。
【請求項4】
パフセンサーは、電源からの電力をラッチデバイスを介してプロセッサに導くように構成されており、プロセッサは、信号をラッチデバイスにアサートおよび出力し、プロセッサがパフセンサーとは独立して電源からの電力を継続的に受容することが可能になるように構成されている、請求項3に記載の電子喫煙物品。
【請求項5】
前記電子喫煙物品を起動させるためにユーザによって起動される押しボタンまたは静電容量センサをさらに備える、請求項1に記載の電子喫煙物品。
【請求項6】
プロセッサは、電流が流れそれによって電力が電源から加熱装置に導かれるとき、加熱装置における電圧を決定し、電圧が予測電圧の最小値を下回るときにユーザに通知するように構成されている、請求項1に記載の電子喫煙物品。
【請求項7】
プロセッサは、電流が流れそれによって電力が電源から加熱装置に導かれるとき、加熱装置を通る電流を検出し、電流が検出されないときにユーザに通知するように構成されている、請求項1に記載の電子喫煙物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、エアロゾル送給物品およびその使用に関し、詳細には、タバコおよび他の物質の成分を吸入可能な形で提供する目的のために喫煙物品であると考えることができる物品に関する。そのような物品の非常に好適な成分がタバコから製造または導出されるか、または、それらの物品は、人の消費のためにタバコをその他の方法で組み込むと特徴づけることができる。
【背景技術】
【0002】
多くの喫煙装置が、長年の間、使用のためにタバコを燃焼させることを必要とする喫煙製品の改良物または代替物としての提案されている。それらの装置の多くは、意図的に、タバコ、葉巻、または、パイプ喫煙に関連した感覚を提供するが、タバコの燃焼から生じるかなりの量の不完全燃焼および熱分解生成物質を送給することがないように設計されている。この目的のために、揮発性物質を気化させるかまたは加熱するか、または、タバコをかなりの程度まで燃焼させることなくタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の感覚を提供しようとするために電気エネルギーを利用する多数の喫煙製品、香り発生器および医薬吸入器が提案されている。例えば、参考として本明細書に組み入れられる、Robinsonらの米国特許第7,726,320号と、2012年10月8日出願のSearsらの米国特許出願第13/647,000号とで説明されている背景技術で述べる様々な代替喫煙物品、エアロゾル送給装置および熱発生源を参照されたい。
【0003】
煙またはエアロゾル形成用に熱を発生させるために電気エネルギーを採用した特定のタバコ製品、および、特に、電子たばこ製品と呼ばれる特定の製品が、世界中で市販されてきた。従来の形式のタバコ、葉巻、または、パイプの属性の多くに似た代表的な製品は、Philip Morris Incorporated製ACCORD(登録商標)、InnoVapor LLC製ALPHA(商標)、JOYE 510(商標)およびM4(商標)、White Cloud Cigarettes製CIRRUS(商標)およびFLING(商標)、Epuffer(登録商標)International,Inc.製COHITA(商標)、COLIBRI(商標)、ELITE CLASSIC(登録商標)、MAGNUM(商標)、PHANTOM(商標)およびSENSE)(商標)、Electronic Cigarettes,Inc.製DUOPRO(商標)(STORM(商標)およびVAPORKINGr)(登録商標)、Egar Australia製EGAR(商標)、Joyetech製eGO−C(商標)およびeGO−T(商標)、Elusion UK Ltd製ELUSION(商標)、Eonsmoke LLC製EONSMOKE(登録商標)、Green Smoke Inc.USA製Green Smoke (登録商標)、Greenarette LLC製GREENARETTE(商標)、Smoke Stik(登録商標)製HALLIGAN(商標)、HENDU(商標)、Jet(商標)、MAXXQ(商標)、PINK(商標)およびPITBULL)(商標)、Philip Morris International,Inc.製HEATBAR(商標)、Crown7製HYDRO IMPERIAL(商標)およびLXE(商標)、LOGIC Technology製LOGIC(商標)およびTHE CUBAN (商標)、Luciano Smokes Inc.製LUCI(登録商標)、Nicotek LLC製METRO(登録商標)、Sottera,Inc.製NJOY(登録商標)およびONEJOY(商標)、SS Choice LLC製NO.7 (登録商標)、PremiumEstore LLC製PREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE (商標)、Ruyan America,Inc製Rapp E−MYSTICK (商標)、Red Dragon Products,LLC製Red DRAGON (登録商標)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.製RUYAN (登録商標)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.製SMART SMOKER (登録商標)、Coastline Products LLC製SMOKE ASSIST (登録商標)、Smoking Everywhere,Inc.製SMOKING EVERYWHERE (登録商標)VMR Products LLC製V2CIGS(商標)、VaporNine LLC製VAPOR NINE (商標)、Vapor 4 Life,Inc.製VAPOR4LIFE (登録商標)、E−CigaretteDirect,LLC製VEPPO(商標)、 および、R.J.Reynolds Vapor Company製VUSE(登録商標)として販売されてきた。更に他の電動エアロゾル送給装置、および、特にいわゆる電子たばこと特徴づけられた装置が、商品名COOLER VISIONS(商標)、DIRECT E−CIG(登録商標)、DRAGONFLY(商標)、EMIST(商標)、EVERSMOKE(商標)、GAMUCCI(登録商標)、HYBRID FLAME(商標)、KNIGHT STICKS(商標)、ROYAL BLUES(商標)、SMOKETIP(登録商標)、およびSOUTH BEACH SMOKE(商標)で販売されてきた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/647,000号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
タバコ、葉巻、または、パイプ喫煙の感覚を提供するために電気エネルギーによって生成された熱を利用して、タバコをかなりの程度まで燃焼させることなく熱を採用し、燃焼熱源を必要とせずに熱を採用し、かつ、かなりの量の不完全燃焼および熱分解製品を必然的に送給することなく熱を採用する喫煙物品を提供することが望ましいであろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記および他の必要性は、本開示の態様によって対処され、一態様では、電子喫煙物品のエアロゾル前駆体構成の加熱を制御する方法を提供する。そのような方法は、電源からエアロゾル前駆体構成を加熱するように配置され、かつ、加熱期間を相応して開始する加熱装置まで平均電力を導くことを含み、平均電力は、電源に関連した選択された電力設定点に対応する。加熱装置に導かれた実出力は、加熱装置を通る加熱装置および電流にて電圧の積として決定され、実出力は、平均電力と比較される。加熱装置に導かれた平均電力は、実出力を選択された電力設定点の方に導くように調節される。実出力は、周期的に判定されて平均電力と比較され、平均電力は、加熱期間の満了まで、実出力を選択された電力設定点の方に導くように調節される。
【0007】
本開示の別の態様では、処理回路を含む装置を提供する。この例示的な実施形態の処理回路は、方法の態様のステップを少なくとも実行するように装置を制御するように構成され得る。
【0008】
本開示の更に別の態様では、上に記憶されたコンピュータプログラムコードを有する少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品を提供する。この実施形態のプログラムコードは、実行されると少なくとも方法の態様のステップを実行するプログラムコードを含んでよい。
【0009】
本開示は、したがって以下の実施形態を制限なしに含む。
【0010】
実施形態1:電子喫煙物品のエアロゾル前駆体構成の加熱を制御する方法であって、平均電力を電源からエアロゾル前駆体構成を加熱するように配置された加熱装置に導いて加熱期間を相応して開始するステップであって、平均電力は、電源に関連した選択された電力設定点に対応する、開始することと、加熱装置に導かれた実出力を加熱装置での電圧および加熱装置を通る電流の積として決定することと、実出力を平均電力と比較することと、実出力を選択された電力設定点の方に導くように加熱装置に導かれた平均電力を調節することと、周期的に実出力を判定し、平均電力に実出力を比較して、加熱期間の満了まで、実出力を選択された電力設定点の方に導くために平均電力を調節することと、を含む方法。
【0011】
実施形態2:平均電力を電源から加熱装置に導くことにより加熱期間を開始することは、電流の流れを電源から加熱装置に導くために、電源と加熱装置と間で電気的に連絡してスイッチデバイスを起動させることを更に含む、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0012】
実施形態3:加熱装置での実電圧を基準電圧と比較することによって加熱装置での電圧を判定することを更に含む、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0013】
実施形態4:加熱装置での実電圧は、低値である約2.0Vと高値である約4.2Vの間であり、加熱装置での実電圧を基準電圧と比較することは、分圧器を実電圧に適用して、分圧電圧をプロセッサの内部基準電圧と比較することを更に含み、分圧電圧は、実電圧の低い値および高い値に対応する低い値および高い値を有する、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0014】
実施形態5:分圧電圧をプロセッサの内部基準電圧と比較することは、分圧電圧を分圧電圧の高い値よりも大きい内部基準電圧と比較することを更に含む、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0015】
実施形態6:分圧器を適用することは、第2の抵抗器と、第1の抵抗器および第2の抵抗器の合計との比により電圧加熱装置で実電圧を乗算することを更に含む、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0016】
実施形態7:分圧器を適用することは、
約500kOhm〜約1000kOhmの第1の抵抗器を含む分圧器および約100kOhm〜約500kOhmの第2の抵抗器を適用することと、
第1の抵抗器および第2の抵抗器を含みかつ第1の抵抗器と第2の抵抗器間の抵抗比が約1:1〜約10:1である分圧器を適用することと、
第1の抵抗器および第2の抵抗器を含みかつ第1の抵抗器と第2の抵抗器間の抵抗比が約5:1である分圧器を適用することと、
第1の抵抗器および第2の抵抗器を含みかつプロセッサの内部基準電圧と分圧電圧の高値との間の比に対応する第1の抵抗器と第2の抵抗器間の抵抗比を有するのうちの1つを更に含む、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0017】
実施形態8:分圧器を適用することは、入力電圧の表現をプロセッサの電圧アナログ/デジタル変換器に対して形成するように分圧器を実電圧に適用することを更に含む前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0018】
実施形態9:加熱装置と電源との間に直列に配置された抵抗器全体にわたる電圧降下を決定することによって加熱装置を通る電流を判定することを更に含む、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの方法。
【0019】
実施形態10:電子喫煙物品のエアロゾル前駆体構成のための加熱制御装置であって、エアロゾル前駆体構成を加熱するように配置された加熱装置と、加熱装置と通信する電源と、加熱装置および電源と通信する制御装置と、を含み、制御装置は、電源に、平均電力を加熱装置に提供して加熱期間を相応して開始するように指示し、平均電力は、電源に関連した選択された電力設定点に対応し、更に、加熱装置に導かれた実出力を加熱装置での電圧および加熱装置を通る電流の積として決定し、実出力を平均電力と比較し、実出力を選択された電力設定点の方に導くように加熱装置に導かれた平均電力を調節し、および、実出力を周期的に判定し、平均電力に実出力を比較して、加熱期間の満了まで、実出力を選択された電力設定点の方に導くために平均電力を調節するように少なくとも指示するように構成されたプロセッサを有する、制御装置。
【0020】
実施形態11:制御装置は、更に、電流の流れを電源から加熱装置に導くために、電源と加熱装置と間で電気的に連絡してスイッチデバイスを起動させるように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0021】
実施形態12:制御装置は、更に、加熱装置での実電圧を基準電圧と比較することによって加熱装置での電圧を判定するように構成される前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0022】
実施形態13:加熱装置での実電圧は、低値である約2.0Vと高値である約4.2Vの間であり、制御装置は、更に、分圧器を実電圧に適用して、分圧電圧をプロセッサの内部基準電圧と比較するように構成され、分圧電圧は、実電圧の低い値および高い値に対応する低い値および高い値を有する、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0023】
実施形態14:制御装置は、更に、分圧電圧を分圧電圧の高い値よりも大きい内部基準電圧と比較するように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0024】
実施形態15:制御装置は、更に、第2の抵抗器と、第1の抵抗器および第2の抵抗器の合計との比により電圧加熱装置で実電圧を乗算するように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0025】
実施形態16:制御装置は、更に、
約500kOhm〜約1000kOhmの第1の抵抗器および約100kOhm〜約500kOhmの第2の抵抗器と、
約1:1〜約10:1のその間の抵抗比率を有する、第1の抵抗器および第2の抵抗器、
約5:1のその間の抵抗比率を有する、第1の抵抗器および第2の抵抗器と、
プロセッサの内部基準電圧:分圧電圧の高い値の比率に対応するその間の抵抗比率を有する、第1の抵抗器および第2の抵抗器との1つを含む分圧器を適用するように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0026】
実施形態17:制御装置は、更に、入力電圧の表現をプロセッサの電圧アナログ/デジタル変換器に対して形成するように分圧器を実電圧に適用するように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0027】
実施形態18:制御装置は、更に、加熱装置と電源との間に直列に配置された抵抗器全体にわたる電圧降下を決定することによって加熱装置を通る電流を判定するように構成される、前述または後述の実施形態のいずれかまたはその組み合わせの加熱制御装置。
【0028】
実施形態19:電子喫煙物品のエアロゾル前駆体構成の加熱を制御するコンピュータプログラムコードが上に記憶された少なくとも1つの非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品であって、プロセッサによって実行されたとき、前述または後述の方法のいずれかの実施形態またはその組み合わせの方法をプログラムするプログラムコードを含む、コンピュータプログラム製品。
【0029】
上記および他の特徴、態様および本開示の利点は、以下で簡潔に説明する添付図面とともに以下の詳細な説明を読むことから明らかになろう。本開示は、本開示で述べる2と、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組み合わせを、そのような特徴または要素が明示的に結合されるか、または、その他の方法で本明細書の特定の実施形態に記載されるか否かを問わず、含む。本開示は、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が、態様および実施形態のいずれにおいても、本開示の内容がその他の方法で明確に指定しない限り、目的通りに、すなわち、結合可能であると見られるように全体的に読み取られることが意図されている。
【0030】
したがって、本発明を前出の一般用語で説明したので、添付図面を参照するが、図面は、必ずしも尺度通りに図示されているわけではない。
【図面の簡単な説明】
【0031】
図1】本開示の一態様による、エアロゾル前駆体構成部品または構成用加熱装置を組み込む電子喫煙物品の概略図である。
図2】本開示の一態様による、電子喫煙物品のアエロゾル成分または構成用加熱装置の概略図である。
図3】本開示による、互いに対して脱着可能である制御本体部分およびカートリッジ部分を含む電子喫煙物品の例示的な実施形態の斜視図である。
図4】本開示の一態様による、電子喫煙物品のエアロゾル前駆体構成の加熱を制御する方法の概略図である。
図5】本開示の一態様による、コンピューティングデバイス上で実装することができる装置のブロック図である。
図6】本明細書で開示する電子喫煙物品の態様の動作/機能の流れ図を概略的に例示する図である。
図7】本開示の様々な態様による、電力制御規制に対する「安定性の領域」を概略的に例示する図である。
図8】本開示の一態様による電子喫煙物品の、バッテリー電圧全体にわたって送給される電力の1つの例示的なサンプルのグラフを概略的に例示する図である。
図9】本開示の一態様に係る電子喫煙物品の、パフの持続時間にわたる加熱構成部品の例示的な電流/電力プロファイルを概略的に例示する図である。
図10】本開示の一態様による電子喫煙物品の、異なる加熱構成部品プロファイルに関連したパフ寿命またはパフカウントの異なるセグメントを概略的に例示する図である。
図11】本開示の一態様による電子喫煙物品の、論理ゲートを含め電源/制御ユニットの電源オン機能の一態様を概略的に例示する図である。
図12図12は、本開示の一態様による電子喫煙物品の、圧力センサ機能および回路の態様を概略的に例示する。
【発明を実施するための形態】
【0032】
本開示をここで例示的な実施形態を参照して以下により完全に説明する。これらの例示的な実施形態を、本開示が徹底的かつ完全であり、かつ、本発明の範囲を当業者に完全に伝達するように説明する。実際、本開示は、多くの異なる形態で実施され得るので本明細書で述べる例示的な実施形態に限定されると解釈されるべきでない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすように提示するものである。本明細書および特許請求項の範囲において使用するとき、単数形「a」、「an」、および、「the」は、前後の文脈によって明確な指定がない限り、複数の参照部分を含む。
【0033】
本開示は、「ハンドヘルド」装置と考えられるほどコンパクトである、吸入可能な物質を形成するために(好ましくは、材料をかなりの程度まで燃焼させることなく)材料を加熱するために電気エネルギーを使用する物品を提供する。特定の実施形態では、物品は、特に喫煙物品と特徴づけることができる。本明細書で使用するとき、この用語は、物品の一切の成分の実質的な燃焼なくタバコ、葉巻、またはパイプを喫煙する味および/または感覚(例えば、手触りまたは口あたり)を提供する物品を意味すると意図される。喫煙物品という用語は、動作時、物品が燃焼または熱分解の副産物という意味において煙を生成することを必ずしも示すというわけではない。むしろ、喫煙は、物品を使用するの個人の身体的動作−例えば、物品を保持する、物品の一端で一服する、および、物品から吸い込む−に関する。更なる実施形態では、本発明の物品は、蒸気生成物品、エアロゾル化物品、または薬送達物品であると特徴づけることができる。したがって、物品は、1つ以上の物質を吸入可能な状態で提供するように配置することができる。他の実施形態では、吸入可能な物質は、実質的に蒸気(すなわち、臨界点よりも低い温度にて気相にある物質)の形態にあり得る。他の実施形態では、吸入可能な物質は、エアロゾル(すなわち、気体中の細かい固体粒子または液滴の懸濁)の形態にあり得る。吸入可能な物質の物理的形態は、必ずしも本発明の物品の性質によって制限されず、むしろ、該物質が存在するのは蒸気状態か、それともエアロゾル状態かに関して媒質および吸入可能な物質自体の性質に左右される場合がある。一部の実施形態では、用語は、交換可能であってよい。したがって、簡潔さのために、本開示を説明するために使用されるような用語は、特記のない限り、交換可能であると理解される。
【0034】
一態様では、本開示は、喫煙物品を提供する。喫煙物品は、一般的に、細長い本体内に設置されたいくつかの構成部品を含むことができ、該細長い本体は、単一の単体シェルであってよいか、または、2つ以上の分離可能な部片で形成することができる。例えば、一実施形態による喫煙製品は、従来のタバコまたは葉巻の形状に似るなど、形状が実質的に管状であってよいシェル(すなわち、細長い本体)を含むことができる。シェル内には、喫煙物品の構成部品の全てが常駐することができる。他の実施形態では、喫煙物品は、接合され、かつ、分離可能である2つのシェルを含むことができる。例えば、制御体が、1つ以上の再使用可能な構成部品を含み、かつ、カートリッジに取り外し可能に装着する端部を有するシェルを含むことができる。カートリッジは、1つ以上の使い捨て構成部品を含み、かつ、制御体に取り外し可能に装着する端部を有するシェルを含むことができる。単一のシェル内のまたは分離可能な制御体およびカートリッジ内の構成部品のより特定の構成は、本明細書で提示する更なる本開示に照らすと明白である。
【0035】
本開示による有用な喫煙物品は、特に、電源(すなわち、電力源)、1つ以上の制御構成部品(例えば、電源から物品の1つ以上の更なる構成部品への電力の流れを制御/起動/調節するため)、加熱器構成部品、およびエアロゾル前駆体構成部品の何らかの組み合わせを含むことができる。喫煙物品は、更に、物品によって生成されたエアロゾルを、ユーザが物品で一服することによって引き出すことができるように物品を通る画定された気流路を含むことができる。物品内の構成部品の整合が変わり得る。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体構成部品は、ユーザへのエアロゾル送給を最大化するようにユーザの口の近位側である物品の端部近傍に位置することができる。しかしながら、他の構成は除外されない。一般的に、加熱器構成部品は、加熱器構成部品からの熱がエアロゾル前駆体(ならびに、ユーザへの送給のために同様に供給され得る1つ以上のフレーバー剤、薬など)を蒸発してユーザへの送給に向けてエアロゾルを形成することができるようにそのエアロゾル前駆体構成部品の十分に近傍に位置決めすることができる。加熱部材がエアロゾル前駆体構成部品を加熱すると、エアロゾルは、消費者による吸入に適した物理的形態で形成、放出、または生成される。前出の用語は、放出する、放出している、放出、または、放出されたとの言及は、形成または生成する、形成または生成している、形成または生成する、および形成または生成される、を含むように交換可能であることが意図されることに注意されたい。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気またはエアロゾル、またはその混合物の形で放出される。
【0036】
本開示による喫煙物品は、一般的に、抵抗加熱、インジケータの電力供給など様々な機能性を物品に提供するのに十分な電流の流れを提供するためにバッテリまたは他の電力源を含むことができる。本発明の喫煙製品の電源は、様々な実施形態で取ることができる。電源は、エアロゾル形成に備えて所望の持続時間にわたる使用を介して物品に電力を供給ために加熱部材を急速に加熱するのに十分な電力を送給することができることが好ましい。電源は、物品内に都合よく収まるようにサイズ設定されることが好ましい。有用な電源の実施例としては、好ましくは充電式である(例えば、充電式リチウム二酸化マンガン電池)リチウムイオン電池が挙げられる。特に、リチウムポリマー電池は、そのようなバッテリとして使用することができ、かつ、安全性を高めることができる。他の形式の電池−例えば、N50−AAA CADNICAニッケル‐カドミウム蓄電池−も使用され得る。本開示により使用することができる電池の尚も更なる実施例が、米国特許出願第2010/0028766号で説明されており、この開示内容は、全体が参照により本明細書に組み入れられる。薄膜電池が、本開示の特定の実施形態に使用され得る。これらの電池のいずれか、または、その組合せを電源において使用することができるが、充電式電池が、使い捨て電池に関連した経費および処分上の検討事項のため好適である。使い捨て電池が提供される実施形態では、喫煙物品は、電池の取り出しおよび交換のためのアクセスを含むことができる。あるいは、充電式電池が使用される実施形態では、喫煙物品は、電力を標準的な120ボルトのAC壁面コンセントから導出する従来の再充填ユニット、または、自動車電気システム、または、USBを含め別個の携帯型電源などの他の電源接続部内の対応する接点との相互作用のために充電接点を含むことができる。電池を再充電する手段は、例えば、喫煙物品内に存在する相対的により小さい電池のために複数の充電を提供することができる相対的に大きい方の電池ユニットを含むことができる携帯型充電ケース内に提供することができる。物品は、更に、物品を外部電源に物理的に接続されることなく充電することができるように非接触誘導充電システムを提供する構成部品を含むことができる。したがって、物品は、物品内の電磁場から充電式電池へのエネルギー伝達を助長する構成部品を含むことができる。
【0037】
更なる実施形態では、電源は、また、1つ以上のコンデンサを含むことができる。コンデンサは、電池より素早く放電することができ、かつ、パフ間で帯電させることができ、電池は、直接に加熱部材に電力を供給するために使用された場合より低い割合にてコンデンサに放電することができる。例えば、スーパーコンデンサ(すなわち、電気二重層コンデンサ(EDLC))は、電池と別個にまたは組み合わせて使用することができる。単独に使用されたとき、スーパーコンデンサは、物品の毎回の使用の前に再充電され得る。したがって、本開示は、また、スーパーコンデンサを電荷を補給するために使用間で喫煙物品に装着することができる充電器構成部品を含んでよい。
【0038】
喫煙物品は、様々な電力管理ソフトウェア、ハードウェアおよび/または他の電子制御構成部品を更に含むことができる。例えば、そのようなソフトウェア、ハードウェアおよび/または電子制御は、電池の充電を実行する、電池充電および放電状態を検出する、省電力動作を行う、電池の偶発的なまたは過剰な放電を防止するなどを含むことができる。
【0039】
本開示による「制御装置」または「制御構成部品」は、本喫煙物品において有用な様々な要素を包含することができる。更に、本開示による喫煙物品は、単体要素内に共存することができるか、または、喫煙物品内の別個の場所に存在することができる1つ、2つ、または、更に多くの制御構成部品を含むことができ、個々の制御構成部品は、異なる制御面を実行するのに利用することができる。例えば、喫煙物品は、電池からの電力放電を制御するように電池と一体かまたはその他の方法で組み合わされる制御構成部品を含むことができる。喫煙物品は、別々に、物品の他の面を制御する制御構成部品を含むことができる。あるいは、物品の複数の制御面または全ての制御面を実行する単一の制御装置が設けられ得る。同様に、物品において使用されるセンサ(例えば、パフセンサ)は、刺激に応答して電源からの電力放電の起動を制御する制御構成部品を含むことができる。喫煙物品は、別々に、物品の他の面を制御する制御成分を含むことができる。あるいは、単一の制御装置は、物品の複数の制御面または全ての制御面を実行するセンサが設けられるか、または、その他の方法で該センサに関連づけられ得る。したがって、制御装置の様々な組合せが、装置の全ての面の所望のレベルの制御を提供するために本喫煙物品において組み合わせられ得ることがわかる。
【0040】
喫煙物品は、また、抵抗加熱要素へのなど、物品の更なる構成部品への電源からの電気エネルギーの流れを制御するのに有用な1つ以上の制御装置構成部品を含むことができる。具体的には、物品は、抵抗加熱要素へのなど、電源からの電流の流れを起動させる制御構成部品を含むことができる。例えば、一部の実施形態では、物品は、電力流動の手動制御用制御回路に結び付けることができる押しボタンを含むことができ、消費者は、押しボタンを使用して物品をオンにしおよび/または抵抗加熱要素への電流の流れを起動させることができる。複数のボタンは、物品をオンおよびオフにし、かつ、エアロゾル生成のために加熱を起動させるという手動の実行のために設けることができる。存在する1つ以上の押しボタンは、喫煙物品の外面と実質的に面一であってよい。
【0041】
押しボタンの代わりに(または、該ボタンに加えて)、本発明の物品は、消費者が物品で一服すること(すなわち、パフによって起動される加熱)に応答する1つ以上の制御構成部品を含むことができる。例えば、物品は消費者が物品で一服する(すなわち、パフを起動するスイッチ)ときに、圧力変化または気流変化に敏感であるスイッチを含むことができる。他の適切な電流起動/起動解除機構部は、温度作動式電源スイッチまたは、リップ圧力スイッチを含むことができる。そのようなパフ−起動能力を提供することができる例示的な機構部としては、イリノイ州フリーポートのHoneywell,Inc.のMicroSwitch Division製造のモデル163PC01D36シリコンセンサが挙げられる。そのようなセンサで、消費者が物品で一服するとき、抵抗加熱要素を圧力の変化によって急速に起動することができる。更に、熱線風力測定原理を用いるものなど、流れ感知装置が、気流の変化を感知した後に十分に急速に抵抗加熱要素の通電に引き起こすために使用され得る。使用され得る更なるパフ起動式スイッチは、フロリダ州ローダーデールのMicro Pneumatic Logic,Inc.製モデルNo.MPL−502−V、レンジAなど、圧力差スイッチである。別の好適なパフ起動式機構部は、所定の閾値圧を検出する比較器と更に結合される感圧トランスデューサ(例えば、増幅器または利得段階が装備)である。更に別の好適なパフ起動式機構部は、気流によって偏向される羽根であり、該羽根の動作は、移動感知手段によって検出される。更に別の好適な起動機構部は、圧電スイッチである。また、好適に接続される、イリノイ州フリーポートのHoneywell、Inc.Freeport、MicroSwitch Division製Honeywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、Part No.AWM 2100Vが有用である。本開示による加熱回路において採用され得る需要作動式電気スイッチの更なる実施例が、Gerthらの米国特許第4,735,217号で説明されており、この特許は、全体が参照により本明細書に組み入れられる。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサなどが、本開示の知見で当業者に明らかであろう。喫煙物品内のパフ起動式スイッチと気流路との間の流体接続をもたらす圧力検知管または他の流路を、一服中の圧力変化が難なくスイッチによって特定されるように含むことができる。本喫煙物品において有用であってよいマイクロコントローラを含め、電流調節回路および他の制御構成部品の更なる説明が、全てBrookらの米国特許第4,922,901号、同第4,947,874号および同第4,947,875号と、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号と、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号と、Nguyenらの米国特許第7,040,314号とで提示されており、これらの特許の全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0042】
特に、容量性感知構成部品は、装置の1つ以上の構成部品について異なる形式の「電源投入」および/または「電源切断」を可能にするために様々な方法で装置に組み込むことができる。容量感知は、近接、位置、または、変位、湿度、流体液位、圧力、または、加速を検出および/または測定するセンサを含むがこれらに限定されない、容量性結合を基本とする技術を組み込む任意のセンサの使用を含むことができる。容量感知は、表面容量、計画容量、相互容量、または、自己容量に備える電子部品から生じる可能性がある。静電容量センサは、概ね、導電であるか、または、空気のそれと異なる絶縁体を有するものは何でも検出することができる。静電容量センサでは、例えば、機械式ボタン(すなわち、先に参照した押しボタンスイッチ)を容量代替物と入れ替えることができる。したがって、本開示による容量感知の1つの特定の用途布は、接触静電容量センサである。例えば、ユーザが様々なコマンドを入力することを可能にするタッチパッドが、喫煙製品に存在することができる。最も基本的に、タッチパッドは、既に先述したように、押しボタンとほぼ同じように発熱体に電力を供給することに備えることができる。他の実施形態では、容量感知は、物品を利用するために喫煙物品上の唇の圧力が装置に発熱体に電力を供給するように報せることができるように喫煙物品の口端部近傍で適用することができる。接触容量センサに加えて、運動容量センサ、液体容量センサ、および、加速度計を、喫煙物品からの様々な応答を違法ために本開示により利用することができる。更に、光電感知器を、また、本発明の喫煙製品に組み込むことができる。
【0043】
本物品において利用されるセンサは、エアロゾル前駆体材料を含む基材を加熱してユーザによる吸入に向けて蒸気またはエアロゾルを形成するために発熱体への電力潮流の合図を明示的にすることができる。センサは、また、更なる機能を提供することができる。例えば、「スリープ解除」センサを含むことができる。類似の機能を提供する他の感知方法を本開示により同様に利用することができる。
【0044】
消費者が喫煙物品の口端部を利用するとき、電流起動手段は、急速に熱を生成するために抵抗加熱部材を通る電流の無制限のまたは中断されない流れを可能にすることができる。急速な加熱のため、(i)抵抗素子の加熱、および、該素子による経験された温度を制御するために、加熱部材を通る電流の流れを調節し、かつ、(ii)基材、または、エアゾール前駆体材料および/または他の香りまたは吸入可能な材料を担持する他の構成部品の過熱および劣化を防止するために電流調節構成部品を含むことが有用であってよい。
【0045】
電流調節回路は、特に時間基準であってよい。具体的には、一態様では、このような回路は、一服中に初期期間にわたって発熱体を通る中断されない電流の流れを可能にする手段と、一服が完了されるまで電流の流れをその後調節するタイマー手段とを含む。例えば、その後の調節は、発熱体を所望の温度範囲内に維持するために、電流の流れの迅速な(例えば、約1〜50ミリ秒毎台)オン/オフの切り替えを含むことができる。更に、調節は、その後、電流の流れを完全にオフにして所望の温度が、達成されるまで、単に中断されない電流の流れを可能にすることを含むことができる。加熱部材は、消費者が、物品上で別のパフを開始する(または、加熱器を起動させるために採用される特定のスイッチ実施形態によって押しボタンを手作業で起動させる)によって再起動され得る。あるいは、その後の調節は、発熱体を所望の温度範囲内に維持するために発熱体を通る電流の流れの変調を伴うことができる。一部の実施形態では、吸入可能な物質の所望の投与を放出するために、加熱部材は、約0.2秒〜約5.0秒、約0.3秒〜約4.5秒、約0.5秒〜約4.0秒、約0.5秒〜約3.5秒、または、約0.6秒〜約3.0秒の持続時間で通電することができる。1つの例示的な時間基準電流調節回路は、トランジスタ、タイマー、比較器、およびコンデンサを含むことができる。好適なトランジスタ、タイマー、比較器、およびコンデンサが市販されており、当業者に明らかであろう。例示的なタイマーが、NEC ElectronicsからC−1555Cとして、General Electric Intersil,Inc.からICM7555として、並びに、いわゆる「555のタイマー」の様々な他のサイズおよび構成として販売されている。例示的な比較器は、LM311としてNational Semiconductorから販売されている。本喫煙物品において有用であってよいそのような時間基準電流調節回路および他の制御構成部品の更なる説明が、全てBrooksらの米国特許第4,922,901号、同第4,947,874号、および同第4,947,875号で提示されており、これらの特許の全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0046】
制御構成部品は、特に、抵抗加熱要素に提供される熱量を綿密に制御するように構成することができる。一部の実施形態では、定義された温度が達成されると、電流調節構成部品は抵抗加熱要素への電流の流れを停止するように機能することができる。そのような定義された温度は、別の方法で本明細書で論じるように、エアロゾル前駆体材料および任意の更なる吸入可能な物質を蒸発させて従来のタバコ上の典型的なパフと同等の量のエアロゾルを供給するのに十分に実質的に高い範囲にあり得る。単一のパフの所望の容積を供給するために十分な容積でエアロゾル前駆体材料を蒸発させるために必要とされる熱は変わり得るが、加熱部材が、約120℃またはそれ以上、約130℃またはそれ以上、約140℃またはそれ以上、または、約160℃の温度まで加熱することが特に有用であってよい。一部の実施形態では、適切な量のエアロゾル前駆体材料を蒸発させるために、加熱温度は、約180℃またはそれ以上、約200℃またはそれ以上、約300℃またはそれ以上、または約350℃またはそれ以上であってよい。更なる実施形態では、エアロゾル形成のための定義された温度は、約120℃〜約350℃、約140℃〜約300℃、または、約150℃〜約250℃であってよい。加熱の温度および時間は、制御ハウジング内に含まれた1つ以上の構成部品によって制御することができる。定義された温度が定義された期間で定義された温度を維持するように達成されると、電流調節構成部品は、同様に、抵抗加熱要素への電流をサイクル動作にて入切りさせることができる。
【0047】
尚も更に、電流調節構成部品は、エアロゾル形成温度を下回る第1の温度を維持するために抵抗加熱要素への電流をサイクル動作にて入切りさせることができ、その後、第1の温度を上回り、かつ、エアロゾル形成温度である第2の温度を達成するように、電流起動制御構成部品に応答して電流の流れの増大を可能にすることができる。そのような制御は、エアロゾル形成が消費者によるパフの開始でほとんど即座に始まるようにエアロゾル形成の物品の応答時間を向上させることができる。一部の実施形態では、第1の温度(待機温度と特徴づけることができる)は、先に定義されたエアロゾル形成温度を若干下回るにすぎない可能性がある。具体的には、待機温度は、約50℃〜約150℃、約70℃〜約140℃、約80℃〜約120℃、または約90〜約110℃であってよい。
【0048】
上記の制御素子に加えて、喫煙物品は、また、1つ以上のインジケータを含んでよい。そのようなインジケータは、本発明の物品の使用の複数の態様の表示を提供することができる照明部(例えば、発光ダイオード)であってよい。更に、LEDインジケータは、従来のタバコがユーザによって火が付けられて一服されるときに見られる体色変化をシミュレートするために喫煙物品の遠位端にて位置決めされ得る。動作の他の指数が、また、包含される。例えば、視覚インジケータは、また、喫煙経験の進行を示すために光の色または強度の変化を含んでよい。触覚型のインジケータおよび音によるインジケータが、同様に、本開示により包含される。更に、そのようなインジケータの組合せが、また、単一の物品において使用され得る。
【0049】
本開示による喫煙物品は、更に、ユーザによる吸入に備えてエアロゾルを生成するためにエアロゾル前駆体構成部品を加熱する加熱部材を含むことができる。様々な実施形態では、加熱部材は、電流が該部材に適用されたときに抵抗加熱を提供する材料で形成することができる。抵抗加熱要素は、電流が該要素を通って流れたときに抵抗加熱要素を十分な量の熱を供給するのに有用にする電気抵抗を示すことが好ましい。エアロゾル前駆体構成部品/組成を有する加熱部材の相互作用は、例えば、熱伝導、熱放射および/または熱対流を介してであってよい。
【0050】
抵抗発熱体として有用な導電材は、低質量、低密度および中程度の抵抗率を有し、かつ、使用中に経験される温度にて熱的に安定であるものであってよい。有用な発熱体は、急速に加熱および冷却し、したがってエネルギー利用の効率化に備える。要素の急速な加熱は、該要素に近接してエアロゾル前駆体材料のほとんど即座の揮発を提供する上で有益であってよい。急速冷却(すなわちエアロゾル前駆体成分/組成/材料の蒸発温度を下回る温度まで)は、エアロゾル形成が望まれない期間中にエアロゾル前駆体材料の実質的な蒸発(したがって浪費)を防止する。特に時間基準電流制御が採用されるとき、そのような発熱体は、また、エアロゾル前駆体材料が経験した温度範囲の相対的に正確な制御を可能にする。有用な導電材は、好ましくは、エアロゾルの香りまたは含有量に悪影響を与えないように加熱されている材料(例えば、エアロゾル前駆体材料および他の吸入可能な実質材料)、または、生成される蒸気とは化学的に反応しない。導電材として使用されていることができる例示的な非限定的な材料としては、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛複合物、金属、金属および非金属炭化物、窒化物、珪化物、金属間化合物、サーメット、金属合金および金属箔が挙げられる。特に、耐火物が、有用であってよい。様々な異なる材料を、抵抗率、質量および熱伝導度の所望の特性を達成するために混合することができる。特定の実施形態では、利用することができる金属としては、例えば、ニッケル、クロミウム、ニッケルおよびクロミウム(例えば、ニクロム)の合金,および鋼が挙げられる。抵抗加熱を提供するのに有用であってよい材料が、カウントらの米国特許第5,060,671号と、Deeviらの米国特許第5,093,894号と、Deeviらの米国特許第5,224,498号と、Sprinkel Jr.らの米国特許第5,228,460号と、Deeviらの米国特許第5,322,075号と、Deeviらの米国特許第5,353,813号と、Deeviらの米国特許第5,468,936号と、Dasの米国特許第5,498,850号と、Dasの米国特許第5,659,656号と、Deeviらの米国特許第5,498,855号と、Hajaligolの米国特許第5,530,225号と、Hajaligolに米国特許第5,665,262号と、Dasらの米国特許第5,573,692号と、および、Fleischhauerらの米国特許第5,591,368号とで説明されており、これらの特許の全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0051】
抵抗加熱要素は、箔、発泡体、ディスク、螺旋、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、ストリップ、リボン、または、円柱体の形態において、並びに、異なる寸法の異形など、様々な形態で提供することができる。一部の実施形態では、本開示による抵抗加熱要素は、2012年3月28日出願の同時係属中の米国特許出願第13/432,406号で説明されているようになど、導電基材であり得、この開示内容は、全体が参照により本明細書に組み入れられる。抵抗加熱要素は、また、2012年9月4日出願の同時係属中の米国特許出願第13/602,871号で説明されているようになど、マイクロヒータ構成部品の一部として存在することができ、この開示内容は、全体が参照により本明細書に組み入れられる。
【0052】
有益なことに、抵抗加熱要素は、発熱体をエアロゾル前駆体材料と密接してまたは該材料に極めて近接して位置決めする(すなわち、熱を、例えば、伝導、放射、または対流を介してエアロゾル前駆体材料に供給する)ことを可能にする形で提供することができる。他の実施形態では、抵抗加熱要素は、エアロゾル前駆体材料がエアロゾル化のために抵抗加熱要素に送給されることができるような形で設置することができる。そのような送給は、抵抗加熱要素へのエアロゾル前駆体の吸い上げ、および、弁流量調節を含んでよい、エアロゾル前駆体を抵抗加熱要素に流すこと(毛細管を介してなど)など様々な実施形態で必要とされる可能性がある。この点を踏まえて、エアロゾル前駆体材料は、時期尚早のエアロゾル化を防止するために抵抗加熱要素から十分に離れて位置決めされるが、エアロゾル化のための抵抗加熱要素への所望量でのエアロゾル前駆体材料の移送を容易にするために抵抗加熱要素の十分に近くに位置決めされる1つ以上のリザーバ内に液体の形で提供され得る。
【0053】
特定の実施形態では、本開示による喫煙物品は、タバコ、タバコ成分、または、タバコ由来材料(すなわち、直接にタバコから隔離され得るかまたは合成しいて調製され得るタバコにおいて本来見つかる材料)を含むことができる。採用されるタバコは、熱気送管乾燥タバコ、バーレータバコ、オリエンタルタバコまたはメリーランドタバコ、ダークタバコ、ダーク火熱乾燥タバコ、およびルスティカタバコ、ならびに他の希少なまたは特別なタバコ、またはこれらのブレンドなどのタバコを含むことができるか、または、該タバコから導出され得る。様々な代表的なタバコ形式、加工した形式のタバコおよびタバコブレンドの形式が、ローソンらの米国特許第4、836、224号と、Perfettiらの米国特許第4,924,888号と、ブラウンらの米国特許第5,056,537号と、Brinkleyらの米国特許第5,159,942号と、Gentryの米国特許第5,220,930号と、Blakleyらの米国特許第5,360,023号と、Shaferらの米国特許第6,701,936号と、Dominguezらの米国特許第6,730,832号と、Liらの米国特許第7,011,096号と、Liらの米国特許第7,017,585号と、ローソンらの米国特許第7,025,066号と、Perfettiらの米国特許出願公開第2004/0255965号と、Beremanらの国際公開第02/37990号と、Bombick et al、Fund.Appl.Toicol.39、p.11−17(1997)とで説明されており、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0054】
喫煙製品内に組み込まれるタバコは、様々な形態において採用され得、タバコの様々な形態の組み合わせが採用され得るか、または、異なる形のタバコが、喫煙製品内の異なる場所にて採用され得る。例えば、タバコは、タバコエキスの形で採用され得る。例えば、Cantrellらの米国特許第7,647,932、Robinsonらの米国特許第8,079,371号と、Crooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号とを参照されたく、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0055】
喫煙物品では、従来使用される形式のタバコ添加物をタバコ製品の製造に組み込むことができる。それらの添加物は、葉巻、タバコ、パイプ、などの生産に使用されたタバコの香味を高めるために使用される材料の形式を含むことができる例えば、それらの添加物としては、様々なタバコケーシングおよび/または最上層成分を挙げることができる。例えば、Wochnowskiらの米国特許第3,419,015号と、Berndtらの米国特許第4,054,145号と、Burcham,Jr.らの米国特許第4,887,619号と、Watsonの米国特許第5,022,416号と、Strangらの米国特許第5,103,842号と、Martinの米国特許第5,711,320号とを参照されたく、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。好適なケーシング材料としては、水、砂糖および濃縮糖液(例えば、蔗糖、グルコースおよび高フルクトーストウモロコシシロップ)、湿潤薬(例えば、グリセリン、または、プロピレングリコール)、および賦香剤(例えば、ココアおよびカンゾウ)が挙げられる。それらの添加される成分は、また、最上層材料(例えば、メントールなど着香材)を含む。例えば、Maysらの米国特許第4,449,541号を参照されたく、この開示内容は、全体が参照により本明細書に組み入れられる。添加することができる更なる材料としては、ローソンらの米国特許第4,830,028号と、Marshallらの米国特許出願公開第2008/0245377号とで開示されたものが挙げられ、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0056】
タバコを喫煙物品、および、特にそれらの喫煙物品内で目的を持ってタバコの実際上全ては燃焼させないように設計される喫煙物品へ組み込む様々な流儀および方法が、Brooksらの米国特許第4,947,874号と、Cantrellらの米国特許第7,647,932と、Robinsonらの米国特許第8,079,371号と、Banerjeeらの米国特許出願公開第2005/0016549号と、Crooksらの米国特許出願公開第2007/0215167号とで説明されており、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0057】
更なるタバコ材料は、タバコアロマオイル、タバコエッセンス、噴霧乾燥タバコエキス、凍結乾燥タバコエキス、タバコダストなど蒸気前駆体またはエアロゾル前駆体組成内に含められ得る。本明細書で使用するとき、用語「タバコエキス」は、タバコ抽出加工条件および技術を用いてタバコから分離、除去、または導出される成分を意味する。タバコの精製された抽出物、または、他の植物性薬品が、特に使用され得る。典型的には、タバコエキスは、水性性質(例えば、水)、または、有機溶剤(例えば、エタノールなどアルコール類、または、ヘキサンなどアルカン類など)を有する溶媒など、溶媒を使用して取得される。この点を踏まえて、抽出されたタバコ成分は、タバコから除去されて抽出前のタバコ成分から分離され、溶媒内に存在する抽出されたタバコ成分については、(i)溶媒は、抽出されたタバコ成分から除去することができるか、または、(ii)抽出されたタバコ成分および溶媒の混合物をそのようなものとして使用することができる。タバコエキス、タバコエッセンス、溶媒、タバコ抽出加工条件および技術、および、タバコエキス回収および隔離手順の例示的な形式が、Schachnerらのオーストラリア特許第No.276,250号と、Meriroらの米国特許第2,805,669号と、Greenらの米国特許第3,316,919号と、Tughanの米国特許第3,398,754号と、Rookerの米国特許第3,424,171号と、Luttichの米国特許第3,476,118号と、Osborneの米国特許第4,150,677号と、Kiteに米国特許第4,131,117号と、Mullerの米国特許第4,506,682号と、Robertsらの米国特許第4,986,286号と、Faggの米国特許第5,005,593号と、Faggの米国特許第5,065,775号と、Whiteらの米国特許第5,060,669号と、Whiteらの米国特許第5,074,319号と、Whiteらの米国特許第5,099,862号と、Whiteらの米国特許第5,121,757号と、Munozらの米国特許第5,131,415号と、Smithらの米国特許第5,230,354号と、Sensabaughの米国特許第5,235,992号と、Smithの米国特許第5,243,999号と、Raymondの米国特許第5,301,694号と、Gonzalez−Parraらの米国特許第5,318,050号と、Clappらの米国特許第5,435,325号と、Brinkleyらの米国特許第5,445,169号とで説明されており、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0058】
エアロゾル前駆体または蒸気エアロゾル前駆体材料は、1つ以上の異なる成分を含むことができる。例えば、エアロゾル前駆体は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、または、その混合物)を含むことができる。代表的な形式の更なるエアロゾル前駆体材料が、Sensabaugh, Jr.らの米国特許第4,793,365と、Jakobらの米国特許第5,101,839号と、Biggsらの国際公開第98/57556号と、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco、R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)とで説明されており、これらの開示内容は、参照により本明細書に組み入れられる。本開示により使用され得るエアロゾル前駆体材料の更なる例示的な配合表が、Zhengらの米国特許公開第2013/0008457号で説明されており、この開示内容は、全体が参照により本明細書に組み入れられる。一部の実施形態では、エアロゾル前駆体組成は、エアロゾル前駆体への十分な熱(および、必要であれば、空気での冷却)が印加されると、可視のエアロゾルを生成することができ、エアロゾル前駆体組成は、「煙のようである」と考えることができるエアロゾルを生成することができる。他の実施形態では、エアロゾル前駆体組成は、実質的に非可視であってよいが、香りまたは味わいなど他の特性によって存在すると認識することができるエアロゾルを生成することができる。したがって、生成されたエアロゾルの性質は、エアロゾル前駆体組成の特定の成分によって変わり得る。エアロゾル前駆体組成は、タバコを燃焼させることによって生成された煙の化学的性質に対して化学的に単純であってよい。
【0059】
エアロゾル前駆体材料は、他の液状物質と組み合わせることができる。例えば、エアロゾル前駆体材料配合表は、グリセリンおよび水の混合物、または、プロピレングリコールおよび水の混合物、または、プロピレングリコールおよびグリセリンの混合物、または、プロピレングリコール、グリセリンおよび水の混合物を組み込むことができる。例示的なエアロゾル前駆体材料としては、また、関連の喫煙カートリッジ形式C1a、C2a、C3a、C4a、C1b、C2b、C3bおよびC4bを使用して採用することができる、銘柄名ECIGを有する電子葉巻として、および 中国、北京のRuyan SBT Technology and Development Co.Ltd.製Ruyan Atomizing Electronic PipeおよびRuyan Atomizing Electronic Cigaretteとして、アメリカ合衆国、ジョージア州アクワースのAtlanta Imports Inc.を通じて販売される装置内に組み込まれた形式の材料が挙げられる。
【0060】
喫煙物品は更に、1つ以上の香味料、薬、または、他の吸入可能な材料を含むことができる。例えば、液体ニコチンを使用することができる。そのような更なる材料は、エアロゾル前駆体または蒸気エアロゾル前駆体材料と組み合わされ得る。したがって、エアロゾル前駆体または蒸気エアロゾル前駆体材料は、エアロゾルに加えて吸入可能な物質を含むと説明され得る。そのような吸入可能な物質としては、本明細書で論じるように香味料、薬、および他の材料を挙げることができる。特に、本開示による喫煙物品を用いて送給される吸入可能な物質は、タバコ成分またはタバコ由来材料を含むことができる。例えば、エアロゾル前駆体材料は、タバコまたはタバコ成分を有するスラリー中、または、タバコ由来材料を有する溶液中にあり得る。あるいは、香味料、薬、または、他の吸入可能な材料は、エアロゾル前駆体とは別個に−例えば、リザーバ内に−提供することができる
。この点を踏まえて、香味料、薬、または、他の吸入可能な材料の定義された一定分量が、エアロゾル前駆体または蒸気エアロゾル前駆体材料とともにユーザによって吸入されるように香味料、薬、または、他の吸入可能な材料を気流に放出するために抵抗加熱要素に別個にまたは同時に送給され得る。あるいは、香味料、薬、または、他の吸入可能な材料は、喫煙物品またはその構成部品の別個の部分において提供され得る。特定の実施形態では、香味料、薬、または、他の吸入可能な材料は、抵抗加熱要素に近接して位置する基材(例えば、紙または他の多孔性材料)上に沈積され得る。この近接は、抵抗加熱要素の加熱が基材から香味料、薬、または、他の吸入可能な材料を蒸発させて放出するのに十分な熱を基材に供給するように十分であることが好ましい。
【0061】
多種多様な形式の賦香剤、または、喫煙物品の主流エアロゾルの官能または感覚刺激特性または性質に変える材料を採用することができる。そのような賦香剤は、タバコ以外の供給源から供給され得、性質が天然または人工であり得、かつ、濃縮物または香味料パッケージとして採用され得る。エアロゾルが生成される喫煙物品の領域に適用されるか、または、該領域内に組み込まれる賦香剤が、特に興味深い。また、そのような作用物質は、抵抗加熱要素に直接に供給することができるか、または、既に先述したように基材上で提供され得る。例示的な賦香剤としては、バニリン、エチルバニリン、クリーム、お茶、コーヒー、果物(例えば、ライムおよびレモンを含め、リンゴ、サクランボ、イチゴ、桃および柑橘類の香味料)、カエデ、メントール、ミント、ハッカ、スペアミント、ヒメコウジ、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、サルビア、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、カンゾウ、および、タバコ、葉巻およびパイプタバコの着香に従来使用される形式および性状の着香料および香味料パッケージが挙げられる。また、高フルクトーストウモロコシ濃縮糖液などシロップ剤を採用することができる。賦香剤は、また、酸性または塩基性特性(例えば、有機酸、レブリン酸、コハク酸およびピルビン酸など)を含むことができる。賦香剤は、所望であればエアロゾル生成材料と組み合わせることができる。使用することができる例示的な植物由来組成物が、Dubeらの米国特許出願第12/971、746号と、Dubeらの米国特許出願第13/015,744号とで開示されており、これらの全ては、参照により本明細書に全体が組み入れられる。そのような更なる成分の選択は、本物品に望まれる官能特性などの要素に基づいて変わり得、本開示は、タバコおよびタバコ関連またはタバコ由来製品の当業者に難なく明らかであってよい一切のそのような更なる成分を包含すると意図されている。Gutcho、Tobacco Flavoring Substances and Methods、Noyes Data Corp.(1972)、および、Leffingwell et al.、Tobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたく、これらの開示内容は、参照により本明細書に全体が組み入れられる。感覚刺激性質を含め、その官能性質に影響を与えるためにタバコ材料と組み合わせて有用でありえる、着香料、ケーシングなどの材料のいずれも、本明細書で既に説明したようになど、エアロゾル前駆体材料と組み合わされ得る。有機酸は、特に、エアロゾル前駆体組成と組み合わされ得る、ニコチンなど、薬の香り、感覚、または、感覚刺激性質に影響を与えるためにエアロゾル前駆体組成に組み込まれ得る。例えば、レブリン酸、乳酸、およびピルビン酸など、有機酸は、ニコチンと(有機酸総含有量に基づいて)等モルであるまでの量でニコチンと共にエアロゾル前駆体組成内に含まれ得る。有機酸の任意の組み合わせを使用することができる。例えば、エアロゾル前駆体組成は、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルのレブリン酸、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルピルビン酸、1モルのニコチン当たり約0.1〜約0.5モルの乳酸、または、存在する有機酸の総量がエアロゾル前駆体組成内に存在するニコチンの総量と等モルである濃度までのその組み合わせを含むことができる。
【0062】
エアロゾル前駆体材料は、その中で利用される材料の様々な量に基づいて様々な配座で必要とされ得る。例えば、有用なエアロゾル前駆体材料は、最大約98重量%まで、約95重量%まで、または、最大約90重量%までの多価アルコールを含んでよい。この総量は、2つ以上の異なる多価アルコール間で任意の組み合わせで分割することができる。例えば、1つの多価アルコールは、エアロゾル前駆体材料の約50重量%〜約90重量%、約60重量%〜約90重量%、または、約75重量%〜約90重量%を含むことができるし、第2の多価アルコールは、約2重量%〜約45重量%、約2重量%〜約25重量%、または、約2重量%〜約10重量%のエアロゾル前駆体材料を含むことができる。有用なエアロゾル前駆体材料は、また、最大約25重量%まで、約20重量%、または、約15重量%の水−特に約2重量%〜約25%、約5重量%〜約20重量%、または、約7重量%〜約15重量%の水を含むことができる。(ニコチンなど薬を含むことができる)香味料などは、最大約10重量%まで、最大約8重量%まで、または、最大約5重量%のエアロゾル前駆体材料を含むことができる。
【0063】
非限定的な実施例として、本開示によるエアロゾル前駆体材料は、グリセロールと、プロピレングリコールと、水と、ニコチンと、1つ以上の香りを含むことができる。具体的には、グリセロールは、約70重量%〜約90重量%、約70重量%〜約85重量%、または、約75重量%〜約85重量%の量で存在することができ、プロピレングリコールは、約1重量%〜約10重量%、約1重量%〜約8重量%、または、約2重量%〜約6重量%の量で存在することができ、水は、約10重量%〜約20重量%、約10重量%〜約18重量%、または、約12重量%〜約16重量%の量で存在することができ、ニコチンは、約0.1重量%〜約5重量%、約0.5重量%〜約4重量%、または、約1重量%〜約3重量%の量で存在することができ、香味料は、最大約5重量%まで、最大約3重量%まで、または、最大約1重量%までの量で存在することができ、全ての量は、エアロゾル前駆体材料の総重量に基づく。エアロゾル前駆体材料の1つの特定の非限定的な実施例は、約75重量%〜約80重量%のグリセロールと、約13重量%〜約15重量%の水と、約4重量%〜約6重量%のプロピレングリコールと、約2重量%〜約3重量%のニコチンと、約0.1重量%〜約0.5重量%の香味料とを含む。ニコチンは、例えば、高ニコチン含有量のタバコエキスであってよい。
【0064】
タバコから導出された製薬等級ニコチンを含め、タバコエキスを含むエアロゾル前駆体材料の実施形態では、タバコエキスが、例えば、N′−ニトロソノルニコチン(NNN)、(4−メチルニトロソアミン)−1−(3−ピリジル)−1−ブタノン(NNK)、N′−ニトロソ上タブイン(NAT)およびN′−ニトロソアナバシン(NAB)を含むタバコ特有のニトロソアミン(TSNA)、ベンズ[a]アントラセン、ベンゾ[a]ピレン、ベンゾ[b]フルオランテン、ベンゾ[k]フルオランテン、クリセン、ジベンズ[a,h]アントラセンおよびインデノ[1,2,3−cd]ピレンなどを含むポリ芳香族炭化水素(PAH)を含め、ホフマン検体として集合的に知られている合成物が実質的にないと特徴づけられることが有利である。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体材料は、TSNAおよびPAHを含め、ホフマン検体が完全にないと特徴づけることができる。エアロゾル前駆体材料の実施形態は、約5ppm未満、約3ppm未満、約1ppm未満、または、約0.1ppm未満、または、更には検出可能な限界未満の範囲のTSNAレベル(または、他のホフマン検体レベル)を有し得る。特定の抽出プロセスまたは処理プロセスを用いてホフマン検体濃度の低減を達成することができる。例えば、タバコエキスは、例えば、Bhattacharyyaらの米国特許出願公開第2007/0186940号と、Reesらの同第2011/0041859号と、Jonssonらの同第2011/0159160号と、Byrdらの同第2012/0291793号とで説明されるなどのインプリントポリマまたは非インプリントポリマと接触させることができ、これらの開示内容は、参照により本明細書に組み入れられる。更に、タバコエキスは、アミン機能性を有するイオン交換材料で処理されこともあり得、アミン機能性は、特定のアルデヒドおよび他の合成物を除去することができる。例えば、Horsewellらの米国特許第4,033,361号と、Figlarらの同第6,779,529号とを参照されたく、これらの特許は、参考として本明細書に組み入れられる。
【0065】
喫煙物品内で使用されるエアロゾル前駆体材料の量は、物品が問題のない官能特性および感覚刺激特性および望ましい性能特性を示すようなものである。例えば、グリセリンおよび/またはプロピレングリコールなど、十分なエアロゾル前駆体材料が、多くの点でタバコの煙の外観に似ている可視の主流エアロゾルの生成に備えるために採用されることが非常に好ましい。典型的には、喫煙物品に組み込まれるエアロゾル生成材料の量は、約1.5gまたはそれ未満、約1gまたはそれ未満、または、約0.5gまたはそれ未満の範囲である。エアロゾル前駆体材料の量は、喫煙物品と共に使用されるカートリッジ当たりに望まれるパフの数などの要素に左右され得る。タバコ刻みフィラを燃やすことによって、有意な程度の受け入れがたい異味、かすんだ口あたり、または、主流煙を生成する従来の形式のタバコと有意に異なる全体的な知覚経験を招かないがエアロゾル生成組成に望ましい。特定のエアロゾル生成材料およびリザーバ材料の選択、使用される成分の量、および、使用されるタバコ材料の形式は、喫煙物品によって生成された主流エアロゾルの化学組成全体を制御するために変えられ得る。
【0066】
本発明の物品によって放出されるエアロゾルの量は、変わり得る。物品は、使用中に所望の含有量のエアロゾル化材料を放出するために、十分な量のエアロゾル前駆体材料で、十分な量の任意のさらなる吸入可能な物質で、かつ、十分な時間で十分な温度にて機能するように構成されることが好ましい。この含有量は、物品からの単一の吸入で提供され得るか、または、相対的に短い時間の長さ(例えば、30分未満、20分未満、15分未満、10分未満、または、5分未満)で物品からの数回のパフを介して提供されるように分けられ得る。例えば、物品は、物品でのパフ当たりに、約0.01mg〜約0.5mg、約0.05mg〜約0.3mg、または、約0.1mg〜約0.2mgの量でニコチンを提供し得る。計算上、約2秒の平均パフ時間で、約5ml〜約100ml、約15ml〜約70ml、約20ml〜約60ml、または、約25ml〜約50mlのパフ容積を送給することができる。本開示による喫煙物品は、エアロゾルまたは他の吸入可能な物質の総量÷パフ当たりに送給されるべき量によって計算可能な任意の数のパフを提供するように構成することができる。1つ以上のリザーバは、パフの所望の数および/または送給されるべき材料の所望の総量を達成するために適切な量のエアロゾル前駆体または他の吸入可能な物質を搭載することができる。
【0067】
更なる実施形態では、加熱は、生成されるべきエアロゾルの量に関連して特徴づけることができる。具体的には、物品は、エアロゾルの定義された容積(例えば、約5ml〜約100ml、または、その他の方法を本明細書で説明するようになど、喫煙物品において有用であるとみなされる任意の他の容積)を生成するために必要な熱量を供給するように構成することができる。特定の実施形態において、生成される熱量は、約290℃の加熱器温度にて約35mlのエアロゾルを供給する2秒のパフに関連して測定することができる。一部の実施形態では、物品は、約1〜約50ジュール/秒(J/s)熱、約2J/s〜約40J/s、約3J/s〜約35J/s、または、約5J/s〜約30J/sを供給することができることが好ましい。
【0068】
抵抗加熱要素は、熱を生成し、その後、エアロゾル前駆体材料および喫煙物品によって提供される他のいかなる吸入可能な物質もエアロゾル化するために電気エネルギーを抵抗加熱要素に供給することができるように喫煙物品の電源と電気的に接続されることが好ましい。そのような電気的接続は、常設(例えば、配線接続式)であってよいか、または、着脱式であってよい(例えば、抵抗加熱要素は、電源を含む制御体に装着および分離することができるカートリッジにおいて提供される)。
【0069】
本開示による喫煙物品において使用される様々な材料−加熱器、バッテリ、コンデンサ、スイッチング構成部品、エアロゾル前駆体など−を先述したが、本開示は、例証された実施形態のみに限定されると解釈されるべきでない。むしろ、当業者は、本開示に基づいて、本開示の任意の特定の構成部品と入れ換えされ得る当技術分野における類似の構成部品を認識することができる。例えば、Sprinkel,Jr.の米国特許第5,261,424号では、一服することに関連したユーザの唇の活動性を検出し、その後、加熱をトリガする装置の口端部と関連づけることができる圧電センサを開示しており、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号では、口金を介した圧力降下に応答して加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するパフセンサを開示しており、ハリスらの米国特許第5,967,148号では、挿入された構成部品の赤外透過率の不均一性を検出する識別子を含む喫煙装置内の受けおよび構成部品が受けに挿入されたときに検出ルーチンを実行する制御装置を開示しており、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号では、複数の微分位相を伴う定義された実行可能な電力サイクルを説明しており、Watkinsらの米国特許第5,934,289号では、フォトニック光電子構成部品を開示しており、Countsらの米国特許第5,954,979号では、喫煙装置を介した一服の抵抗(draw resistance)を変える手段を開示しており、Blakeらの米国特許第6,803,545号では、喫煙装置において使用された特定の電池構成を開示しており、Griffenらの米国特許第7,293,565号では、喫煙装置と共に使用される様々な充電システムを開示しており、Fernandoらの米国特許出願第2009/0320863号では、充電を容易にして装置のコンピュータ制御を可能する喫煙装置用コンピュータインターフェース手段を開示しており、Fernandoらの米国特許出願第2010/0163063号では、喫煙装置用識別システムを開示しており、Fxlickの国際公開第2010/003480号では、エアロゾル生成システムにおけるパフを示す流体流検出器を開示しており、上記の開示内容の全ては、参照により全体が本明細書に組み入れられる。電子エアロゾル送給物品に関係する構成部品、および、本物品において使用され得る開示中の材料または構成部品のさらなる例としては、Gerthらの米国特許第4,735,217号と、Morganらの米国特許第5,249,586号と、Higginsらの米国特許第5,666,977号と、Adamsらの米国特許第6,053,176号と、Whiteの米国特許第6,164,287号と、Vogesの米国特許第6,196,218号と、Feltreらの米国特許第6,810,883号と、Nicholsの米国特許第6,854,461号と、Honの米国特許第7,832,410号と、Kobayashiの米国特許第7,513,253号と、Hamanoの米国特許第7,896,006号と、Shayanの米国特許第6,772,756号と、米国特許出願公開第2009/0095311号と、Hxonの米国特許出願公開第2006/0196518号、同第2009/0126745号、および、同第2009/0188490号と、Thorensらの米国特許出願公開第2009/0272379号と、Monseesらの米国特許出願公開第2009/0260641号、および、同第2009/0260642号と、Oglesbyらの米国特許出願公開第2008/0149118号および同第2010/0024834号と、Wangの米国特許出願公開第2010/0307518号と、Hxonの国際公開第2010/091593号とが挙げられる。上記文書によって開示された様々な材料は、様々な実施形態において本発明の装置に組み込まれ得、上記の開示内容は、参照により本明細書に全体が組み入れられる。
【0070】
本開示による物品は、以下で詳細に説明するように様々な実施形態で必要とされ得るが、消費者による物品の使用は、範囲が類似のものになる。特に、物品は単一のユニットとして、または、使用のために消費者によって組み合わされ、その後、消費者によって分解される複数の構成部品として提供することができる。通常、本開示に係る喫煙物品は、第2のユニットと係合可能および離脱可能である第1のユニットと、抵抗加熱要素を含む第1のユニットと、電力源を含む第2のユニットとを含むことができる。一部の実施形態では、第2のユニットは、更に、電力源からの電流の流れを起動させるかまたは調節する1つ以上の制御構成部品を含むことができる。第1のユニットは、第2のユニットを係合する遠位端と、開口部が近位端にある口金(または、単に口端部)を含む対向する近位端とを含むことができる。第1のユニットは、第1のユニットの口金への気流路開口部を含むことができ、気流路は、口金への抵抗加熱要素で形成されたエアロゾルの流路に備えることができる。好適な実施形態では、第1のユニットは、使い捨てであってよい。同様に、第2のユニットは、再使用可能であってよい。
【0071】
本開示の一態様は、電源から加熱器構成部品への電力の流れを制御/起動/調節する装置および方法を提供する。更に詳しくは、図1および図2に示すように、そのような態様は、電子喫煙物品100のエアロゾル前駆体構成部品またはエアロゾル前駆体構成200の加熱装置300を実行し、加熱装置300は、エアロゾル前駆体構成部品200を加熱するように配置された加熱装置または加熱要素320を含むことができ、電源340が、また、含まれ、かつ、加熱要素320と通信可能に配置され得る。電子喫煙物品100に関連して、そのような加熱装置または加熱要素320、エアロゾル前駆体構成部品200、および電源340の様々な実施例、構成、および配置をこれまで開示してきたが、本明細書で論じる各々およびその組み合わせの詳細は、本開示の本発明の態様に適用可能である。
【0072】
更に、本明細書で開示する本発明の態様では、加熱装置300は、また、加熱要素320および電源340と連絡してコントローラ360または適切な制御装置を含んでよい。一部の態様では、コントローラ360は、電源340に、加熱要素320に平均電力を供給し、かつ、相応して加熱期間を開始するように少なくとも指示するように構成されたプロセッサ370を含み得、平均電力は、電源340に関連した選択した電力設定点に対応する。コントローラ360は、また、加熱要素320での電圧および加熱要素320を通る電流の生成物として加熱要素320に導かれた実出力を判定するように構成され得る。コントローラ360は、更に、実出力を平均電力と比較して、選択した電力設定点に向かって加熱要素320の方に導かれた実出力を調整するかまたはその他の方法で導くように、加熱要素320に導かれた平均電力を調整するように構成され得る。更に、コントローラ360は、実出力を周期的に判定して、その後、実出力を平均電力と比較し、その後、加熱期間の満了まで、実出力を選択された電力設定点の方に導くために加熱要素320に導かれた平均電力を調整するように構成され得る。すなわち、コントローラ360は、加熱期間中、電源340から加熱要素320に導かれた実出力を絶えずまたは周期的にモニタして、その実出力を平均電力(すなわち、電源340に関連した選択した電力設定点)と比較し、その後、平均電力が加熱要素320により受電された実出力の方に導かれるように、必要に応じて、電源340から加熱要素320まで導かれる平均電力を調整するように構成され得る(すなわち、加熱要素320に導かれた実出力がコントローラ360に関連した指定の平均電力または選択された電力設定点に対応するか、または、その他の方法で近似するように必要に応じて平均電力は増減され得る)。
【0073】
前に開示されるように、および、図3に示すように、電子喫煙物品100の制御本体部分120は、1つ以上の再使用可能な構成部品を収容し、かつ、カートリッジ部分140に取り外し可能に装着する端部を有するシェルを含むことができる。カートリッジ部分140は、1つ以上の使い捨て構成部品を収容し、かつ、制御本体部分120に取り外し可能に装着する端部を有するシェルを含むことができる。分離可能な制御本体部分120およびカートリッジ部分140内の構成部品の特定の構成が、本明細書で提示する本開示に従ってその他の方法で実行され得る。例えば、電源340は、制御本体部分120内に配置され得、一方、加熱要素320およびエアロゾル前駆体構成部品200は、カートリッジ部分140内に配置され得、電源340は、制御本体部分120およびカートリッジ部分140のそれぞれの端部を接続すると、加熱要素320との連絡部を形成する。コントローラ360は、制御本体部分120またはカートリッジ部分140内に配置および配置され得るが、特定の態様では、コントローラ360は、制御本体部分120内に配置される。
【0074】
コントローラ360または少なくとも該制御装置に関連したプロセッサ370は、(制御本体部分120とカートリッジ部分140との間に係合すると)電源340および加熱要素320と通信するように配置される。本明細書で開示する本発明の態様により、プロセッサ370(あるいは、概ね、適宜、コントローラ360)は、電源340から加熱要素320までの電流の流れを起動させる制御構成部品に応答するように構成され得、そのような制御構成部品は、例えば、ユーザによって起動される押しボタン、パフセンサ、および/または、エアロゾル前駆体構成部品を加熱するために加熱構成部品を起動させる、本明細書で開示するような任意の他のそのような制御構成部品を含んでよい。制御構成部品に応答して、プロセッサ370は、電源340に、平均電力を加熱要素320に供給するように少なくとも指示するように構成され得る。例えば、プロセッサ370は、加熱要素320に、エアロゾル前駆体構成部品200を蒸発させるのに十分実質的に高い温度を(すなわち、抵抗加熱を介して、または、そうでない場合には本明細書で開示する任意の他の形式の電動加熱を介して)達成させるために加熱要素320に導かれた必要な電流に関係する情報を含むように構成され得る。したがって、プロセッサ370は、制御構成部品による起動で加熱要素320に導かれる平均電力(すなわち、加熱要素320に導かれた必要な電流x電源340の電圧)を判定および制御してよい。一部の実例では、コントローラ360は、制御構成部品に応答して、電流の流れを電源340から加熱要素320に導くために電源340と加熱要素320との間で電気的に連絡してスイッチデバイス380を起動させるように構成され得る。すなわち、制御構成部品は、次にまたは応答して、加熱要素320への電流の流れを開始するためにスイッチデバイス380を起動させるコントローラ360を起動させるように構成され得る。スイッチデバイス380は、例えば、オン/オフ動作の形式または可変形式のスイッチデバイスであってよい。一態様では、スイッチデバイス380は、例えば、加熱要素320に電力を導くオン/オフ動作のスイッチデバイスとして使用されるMOSFETを含んでよい。そのような構成では、そのようなスイッチデバイスの「オン」抵抗は、MOSFETを通って加熱要素320まで導かれるときに電力は失われない(すなわち、MOSFETは50未満のmOhmsの好適な直列抵抗、RDS(オン)を有し得る)ように相対的に低いかまたはできるだけ低いことが重要であってよい。
【0075】
一部の実例では、平均電力は、電源340に関連した選択された電力設定点(すなわち、電力レベル、または、プロセッサ370または該プロセッサに関連し、かつ、電源340と加熱要素320との間で電気的に連絡して配置された他の調節構成部品によって調節される電源340からの電流出力)に対応することができる。加熱要素320に導かれた必要な電流は、予め決定され得る(すなわち、制御本体部分120と係合され得る各カートリッジ部分140は、エアロゾル前駆体構成部品200を蒸発させるために加熱要素320に必要な温度を達成させために同じ電流を必要とする加熱要素320を含む)か、または、制御本体部分120とカートリッジ本体部分140との間の係合でコントローラ360/プロセッサ370によって判定され得る(すなわち、カートリッジ部分140は、コントローラ360/プロセッサ370が該部分から必要な電流のしるしを受信することができるように、プロセッサ(図示せず)、または、コントローラ360/プロセッサ370と通信することができ、かつ、該制御装置/プロセッサと通信するように構成されたメモリまたは他のデータリポジトリなどの他の構成部品を含んでよい。加熱構成部品に導かれた平均電力が判定されて開始されると、プロセッサ370は、また、加熱期間を相応して開始することができる。一部の実例では、必要な平均電力は、ユーザによる(すなわち、パフによる))起動で判定され得、該起動は、例えば、必要な平均電力のオンデマンドの判定について(すなわち、特定のパフの特性に応答して)コントローラ360/プロセッサ370とカートリッジ本体部分140に関連したプロセッサおよび/またはメモリとの間の通信を含んでよい。すなわち、一部の実例では、加熱要素320に関する電源340の所望のかまたはそうでない場合には所定の「設定値」が、含まれるか、または、加熱要素320/カートリッジ本体部分140にその他の方法で関連づけられ、かつ、制御本体部分120とカートリッジ本体部分140間の係合およびユーザによるその後のパフ開始で制御本体部分120に関連したコントローラ360/プロセッサ370に伝達され得る。この点を踏まえると、異なる電力設定点および/または電力プロファイルが、当業者により認識されることになるように、異なるカートリッジ本体部分形式、構成などに関連し得る。
【0076】
一部の態様では、加熱要素320に導かれる平均電力は、加熱期間の持続時間にわたってエアロゾル前駆体構成部品200を蒸発させるために必要とされる温度を維持するのに十分であってよい(すなわち、ユーザが、例えば、押しボタンを停止して、パフセンサを起動させるために必要とされる一服が中止されるか、または、その他の方法で、蒸発したエアロゾル前駆体構成部品がもはや望まれないことが示されたとき、終了つまり満了し得る加熱期間)。しかしながら、他の実例では、コントローラ360/プロセッサ370は、また、加熱要素320をモニタして、加熱要素320が加熱期間の持続時間にわたってエアロゾル前駆体構成部品200を蒸発させるために必要とされる温度を維持するかどうか判定して、少なくとも加熱要素320の必要な温度を維持するために、必要に応じてまたは所望通りに平均電力を調整(増減)するように構成され得る。例えば、一部の態様では、必要な温度は、加熱期間を通して実質的に一定であり得、そのような実例では、平均電力は、必要な温度を維持するか、または、加熱構成部品の温度を必要な温度周りの温度の範囲内に維持するように調節され得る。しかしながら、他の態様では、必要な温度は、加熱期間の持続時間を通して必ずしも一定であり得ず、そのような実例では、平均電力は、加熱要素320の温度が加熱期間の持続時間にわたって延在する温度プロファイルに従って変わるように調節(すなわち、傾斜、サイクル動作、またはパルス変調)され得る。
【0077】
加熱要素320のモニタリングを実行して構成部品に導かれた平均電力を調節するために、コントローラ360/プロセッサ370は、加熱要素320での電圧および加熱要素320を通る電流の積として加熱要素320に導かれた実出力を判定するように構成され得る。すなわち、一部の態様では、コントローラ360/プロセッサ370は、加熱要素320全体にわたる電圧降下を決定するように構成され得る。他の態様面では、コントローラ360/プロセッサ370は、加熱要素320での実電圧を基準電圧(すなわち、コントローラ360/プロセッサ370の内部にあるか、または、そうでない場合には該制御装置/プロセッサに関連した基準電圧)と比較することによって加熱要素320での電圧を判定するように構成され得る。何らかのそのような態様では、加熱要素320での実電圧は、約2.0V〜約4.2V(すなわち、電源340に関連した電圧)であってよい。他のそのような態様では、コントローラ360/プロセッサ370の内部基準電圧は、実電圧を基準電圧と比較することを可能にするように適切に設定され得、コントローラ360/プロセッサ370は、更に、実電圧に分圧器400を適用し、その後、分圧電圧(すなわち、分圧器に従った実電圧は、または、そうでない場合には加熱要素320に対する入力電圧の表現)を内部基準電圧と比較するように構成され得る。実例では、例えば、暖房装置での実電圧が低値である約2.0Vと高値である約4.2Vの間にある場合、分圧電圧は、また、実電圧の低い値および高い値に対応する低い値および高い値を有し得、内部基準電圧は、分圧電圧の高い値よりも大きい値に適切に設定される。
【0078】
一部の実施形態において、分圧器400は、例えば、加熱要素320における入力(実際の)電圧を用いて基準電圧に比例する低電圧信号を形成するように構成された2つの抵抗器を直列に含んでよい。コントローラ360/プロセッサ370は、分圧電圧を分圧器400から受容するように分圧器400と通信するようにさらに構成され得、分圧電圧460は、加熱要素320における実電圧を第1の抵抗器420および第2の抵抗器440の和に対する第2の抵抗器440の比で乗算したものであり、第1の抵抗器および第2の抵抗器は、分圧器400を形成する直列接続抵抗器である。いくつかの特定の実施形態において、分圧器400は、例えば、約500kオーム〜約1000kオームの抵抗を有する第1の抵抗器420と、約100kオーム〜約500kオームの抵抗を有する第2の抵抗器440とを含んでよい。このように、加熱要素320における実電圧は約2.0V〜約4.2Vであるため、適切に設定された基準電圧に対する比例比較のための約0.4V〜約0.84Vの分圧電圧460が発生し得る。一部の実施形態において、例えば第1の抵抗器420と第2の抵抗器440との間の比例比が約1:1〜約10:1である限り、記載の例において指定された特定の抵抗器値を用いる必要は無いかまたは他の場合に基準電圧との比較に適した分圧電圧範囲を提供する必要が無い場合がある。いくつかの特定の実施形態において、第1の抵抗器420と第2の抵抗器440との間の抵抗比を約5:1とすることが望ましい場合がある。さらに他の実施形態において、分圧器の第1の抵抗器および第2の抵抗器は、コントローラ360/プロセッサ370の内部基準電圧の分圧電圧の範囲の高値に対する比に対応する抵抗比を両者間に持つように構成され得る。1つの特定の実施形態において、コントローラ360/プロセッサ370は、コントローラ360/プロセッサ370の内部基準電圧を実行するように構成された電圧ADCブロック525(すなわち、10ビットの逐次近似アナログ/デジタル変換器)を含んでよい。
【0079】
さらなる実施形態において、コントローラ360/プロセッサ370は、例えば、加熱要素320と電源340との間に直列配置された抵抗器575上の電圧降下を決定することにより、加熱要素320を流れる電流流れ550(すなわち、差動電流)を決定するようにも構成され得る。より詳細には、電流感知配置構成は、2つの別個のADC入力間の差動電圧を測定するためのコントローラ360/プロセッサ370の特殊な内部機能ブロックを実行し得る。電流感知配置構成(すなわち、抵抗器)の値は全体的なシステム電力損失に貢献し得るため、選択された抵抗器の抵抗を比較的低くすることが重要であってよい。1つの特定の実施形態において、電流感知配置構成における抵抗器575の抵抗は、例えば0.02オームである。差動ADC590は、抵抗器575上の電圧降下を測定し、抵抗器575の抵抗値は比較的低く、その結果得られる電圧降下測定は比較的低くあり得るため、コントローラ360/プロセッサ370の別の特殊な機能ブロックは、測定された電圧降下値を例えば50倍までスケールするように、実行され得る。所与の例について方程式V=I*Rを用いて、本明細書中に開示される電流感知配置構成は、0A〜約4Aの電流に対して0〜約0.05Vの測定範囲を生成し得、この測定範囲は50で自動的に乗算され、その後、その結果得られた電圧が、コントローラ360/プロセッサ370の内部基準電圧と比較され得る。1つの特定の実施形態において、例えばコントローラ360/プロセッサ370の差動入力、利得段および内部基準電圧を用いるように構成されたコントローラ360/プロセッサ370の電流感知ADCブロック590(すなわち、10ビットの逐次近似アナログ/デジタル変換器)を用いて、加熱要素320を通じた電流流れが決定され得る。
【0080】
コントローラ360/プロセッサ370が加熱コンポーネントに対する実電圧および電流の表現を決定した後、コントローラ360/プロセッサ370は、2つのADC入力から決定値を読み出し、加熱要素320に導かれた瞬間的な「実際の」出力(I*V)(例えば、図2中の要素595を参照)を決定するように、さらに構成され得る。いくつかの場合において、このような「瞬間的な」出力測定が値の移動窓(すなわち、他の瞬間的な出力測定)へ付加され得、その後、窓の平均が、例えば方程式Pavg=Psample+Pavg−1/Windowsizeに従って計算され得る。一部の実施形態において、例えば、窓サイズは、約20〜約256個のサンプルであってよい。
【0081】
コントローラ360/プロセッサ370は、その後、加熱要素320が経験する実出力と、平均出力(すなわち、コントローラ360/プロセッサ370を介して開始されかつスイッチデバイス380を介して電源340と関連付けられた選択された出力設定点)とを比較するように、さらに構成され得る。選択された出力設定点はコントローラ360/プロセッサ370によって開始され得るため、同じ内部電圧基準について、比較は、例えば、ソフトウェア、ハードウェアまたはコントローラ360/プロセッサ370と関連付けられたソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを介して実行される比較器を介して実行され得る。この比較に基づいて、コントローラ360/プロセッサ370は、加熱要素320に向かって導かれる実出力を調節するかまたは選択された出力設定点に向かって導く(すなわち、加熱要素320において決定された出力が指定されたかまたは他の場合に所望される出力設定点に対応する)ように加熱要素320に導かれた平均出力(すなわち、選択された出力設定点)を調節するように、さらに構成され得る。当業者であれば、この比較に基づいて、選択された出力設定点は、同一のままであるかまたは適切に低下し得ることを理解する。電子喫煙物品の特定の用途において加熱要素320に望ましい場合がある高速加熱に起因して、(i)例えば抵抗要素の加熱およびこれによって経験される温度を制御するように、加熱要素320を通じた電流流れを調節することと、(ii)エアロゾル前駆体成分および/または他のフレーバーまたは吸入可能材料を搬送する基板または他のコンポーネントの過熱および劣化を回避することとを行う電流調節コンポーネントを含むと有用であってよい。このように、加熱要素320に導かれた出力の調節は、例えば、加熱要素320を所望の温度範囲内に維持するように加熱要素320を通じた電流流れを調節することを含んでよい。他の場合において、規定されたまたは事前選択された温度が達成された後、電流調節コンポーネントは、加熱要素320への電流流れを停止するように機能し得る。さらに他の場合において、電流調節コンポーネントは、規定されたかまたは事前選択された温度が規定されたまたは事前選択された期間にわたって維持されるように規定されたまたは事前選択された温度が維持された後、加熱要素320への電流をオフおよびオンにサイクルする。当業者であれば、このような調節は、一部の実施形態において、コントローラ360/プロセッサ370による選択された出力設定点の変更を含んでよいことを理解する。
【0082】
本開示のさらなる実施形態において、コントローラ360/プロセッサ370は、加熱期間の期限切れまたは休止までに実出力を選択された出力設定点に導くように、その後実出力を平均出力と比較した後に加熱要素320に導かれた平均出力を調節するように、実出力を定期的に決定するようにさらに構成され得る。すなわち、一例において、コントローラ360/プロセッサ370は、加熱加熱要素320について初期要求があった場合に、電源340から加熱要素320への平均出力(すなわち、構成された出力設定点)出力を設定するように、構成され得る。その後、加熱期間の期限切れまたは休止までにまでに、アルゴリズムが入力される。ここで、アルゴリズムは、加熱期間全体において加熱コンポーネントへの指定されたかまたは他の場合に所望される電力送達を維持するように、例えば、電源(すなわち、バッテリー)電圧における変動および減衰および/または加熱要素320において決定された抵抗における不一致を自動的に補償し得る。より詳細には、(1)Pave(加熱要素320において決定された実出力)が選択された出力設定点(平均出力)を下回る場合、電源340から加熱要素320への電流流れを可能とするように、MOSFETスイッチデバイス380がオンにされ、(2)Paveが選択された出力設定点を上回る場合、電源340から加熱要素320への電流流れを回避するように、MOSFETスイッチデバイス380がオフにされ、(3)加熱期間の期限切れまたは休止まで、ステップ1および2が繰り返される。より詳細には、加熱期間において、加熱要素320における実出力の決定および計算と、実出力および事前選択された出力設定点の比較と、事前選択された出力設定点を調節するためのスイッチデバイス380についてのON/OFF決定とは、例えば約20および50回/秒の速度でより安定しかつ正確な平均出力が加熱要素320に導かれて送達されるように、コントローラ360/プロセッサ370によって実質的に連続的に行われ得る。いくつかの場合において、本明細書中に開示されるような用途におけるコンポーネントの公差および設計公差は、実出力を事前選択された出力設定点のうち約1%〜10%以内に制御および維持し得る。
【0083】
一部の実施形態において、本明細書中に開示される配置構成は、電子喫煙物品100と関連付けられた障害または故障を決定するようにも構成され得る。例えば、加熱要素320における実電圧が予測される電圧範囲の最小値を下回る場合、電源340(すなわち、バッテリー)が少ないか、放電しているかまたは他の場合に欠陥があることを示し得る。別の例において、加熱要素320を通じた電流流れが無い場合、加熱要素320に欠陥があるかまたは制御本体部分120とカートリッジ部分140との間の接続に不適切または欠陥があることを示し得る。このように、一部の実施形態において、コントローラ360/プロセッサ370は、このような条件を認識し、このような状態または故障についてユーザに通知するように、構成され得る。
【0084】
当業者であれば、本開示の実施形態と関連付けられた配置構成は、これと関連付けられた方法実施形態も含んでよいことをさらに理解する。例えば、図4に示すように、このような方法実施形態は、電子喫煙物品のエアロゾル前駆体構成の加熱を制御する方法600を含んでよい。方法600は、電源からの平均出力をエアロゾル前駆体構成を加熱するように配置された加熱装置に導き加熱期間を相応に開始することであって、平均出力は、電源と関連付けられた選択された出力設定点に対応する、こと(ブロック620)と、加熱装置に導かれた実出力を加熱装置における電圧および加熱装置を通る電流の積として決定すること(ブロック640)と、実出力を平均出力と比較すること(ブロック660)と、実出力を選択された出力設定点に導くように、加熱装置に導かれた平均出力を調節すること(ブロック680)と、実出力を定期的に決定することと、実出力を平均出力と比較することと、加熱期間の満了まで実出力を選択された出力設定点に導くように、平均出力を調節すること(ブロック700)とを含む。
【0085】
本開示のさらに他の実施形態において、コンピュータプログラムコードが保存された1つ以上の非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を含むコンピュータプログラム製品が提供される。本実施形態のプログラムコードは、方法実施形態のステップが実行されたときに方法実施形態のステップを少なくとも行うためのプログラムコードを含んでよい。すなわち、図4のフローチャートの各ブロックおよび/またはフローチャート内のブロックの組み合わせが、多様な手段により実行され得る(コンピュータで読出可能なプログラム命令が保存された1つ以上のコンピュータで読出可能な媒体を含むハードウェアおよび/またはコンピュータプログラム製品)ことが理解される。例えば、本明細書中に記載される手順のうち1つ以上が、コンピュータプログラム製品のコンピュータプログラム命令によって具現化され得る。この点について、本明細書中に記載される手順を具現化し得るコンピュータプログラム製品は、コントローラ360または他の適切なコンピューティングデバイスの1つ以上のメモリデバイスによって保存され得、コントローラ360または他のコンピューティングデバイスと関連付けられたプロセッサ370によって実行され得る。一部の実施形態において、上記した手順を具現化するコンピュータプログラム製品を含むコンピュータプログラム命令は、複数のコンピューティングデバイスのメモリデバイスによって保存され得る。理解されるように、任意のこのようなコンピュータプログラム製品は、コンピュータまたは他のプログラマブル装置上で実行する命令を含むコンピュータプログラム製品がフローチャートブロック内に指定された機能を実行する手段を生成するように、マシンを生成するコンピュータまたは他のプログラマブル装置上にロードされ得る。さらに、コンピュータプログラム製品は、コンピュータプログラム製品がフローチャートブロック内に指定された機能を実行する製造物品を含むように1つ以上のコンピュータで読出可能なメモリがコンピュータまたは他のプログラマブル装置またはコンポーネントに命令して特定の様態で機能させるように、コンピュータプログラム命令が保存され得る1つ以上のコンピュータで読出可能なメモリを含んでよい。コンピュータまたは他のプログラマブル装置上において実行する命令がフローチャートブロック内に指定された機能を実行するように一連の動作をコンピュータまたは他のプログラマブル装置またはコンポーネント上において行わせてコンピュータによって実行されるプロセスを生成させるように、1つ以上のコンピュータプログラム製品のコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは他のプログラマブル装置またはコンポーネント上にロードすることもできる。よって、フローチャートのブロックが、指定された機能を行う手段の組み合わせを支援する。また、フローチャートの1つ以上のブロックおよびフローチャートのブロックの組み合わせ、指定された機能を行う専用ハードウェアベースのコンピュータシステム、または専用ハードウェアおよびコンピュータプログラム製品の組み合わせによって実行され得ることも理解される。
【0086】
本開示のさらに別の実施形態において、処理回路または少なくとも適切なプロセッサ370を含む装置が提供される。この例示的実施形態の処理回路は、方法実施形態のステップを少なくとも行うように装置を制御するように、構成され得る。この点について、図5は、いくつかの例示的実施形態によるコンピューティングデバイス上において実行され得る装置350のブロック図である。この点について、コンピューティングデバイス(例えば、コントローラ360)上において実行された場合、装置350は、1つ以上の例示的実施形態に従ってコンピューティングデバイスがシステム内において動作することを可能にし得る。以下において図5について例示および記載するコンポーネント、デバイスまたは要素は必須のものではないため、特定の実施形態において省略されている場合があることが理解される。さらに、一部の実施形態は、図5について例示および記載するもの以外のさらなるまたは図5について例示および記載するものと異なるコンポーネント、デバイスまたは要素を含んでよい。
【0087】
いくつかの例示的実施形態において、装置350は、本明細書中に開示される1つ以上の例示的実施形態(例えば、上記にて開示した方法実施形態)に従ってアクションを行うように構成することが可能な処理回路310を含んでよい。この点について、処理回路310は、多様な例示的実施形態に従って装置350の1つ以上の機能を実行および/または制御するように構成され得るため、多様な例示的実施形態に従って装置350の機能を実行する手段を提供し得る。処理回路310は、1つ以上の例示的実施形態によるデータ処理、アプリケーション/ソフトウェア実行および/または他の処理および管理サービスを行うように構成され得る。
【0088】
一部の実施形態において、装置350または部分またはそのコンポーネント(例えば、処理回路310)は、1つ以上のチップを含んでよい1つ以上のチップセットを備えてよい。そのため、装置350の処理回路310および/または1つ以上のさらなるコンポーネントは、いくつかの場合において、単一のチップまたはチップセット上に実施形態を実行するように構成され得る。装置350の1つ以上のコンポーネントがチップセットとして具現化されるいくつかの例示的実施形態において、チップセットは、コンピューティングデバイス上において実行されるかまたは他の場合にコンピューティングデバイスへ動作可能に接続された場合、コンピューティングデバイスがシステム内において動作することを可能にし得る。よって、例えば、装置350の1つ以上のコンポーネントは、コンピューティングデバイスがネットワークを介して動作することを可能にするように構成されたチップセットを提供し得る。
【0089】
いくつかの例示的実施形態において、処理回路310は、プロセッサ370を含み得、図5に示すような一部の実施形態において、メモリ314をさらに含んでよい。処理回路310は、本明細書中にさらに開示するように、通信インターフェース316および/または選択制御モジュール318と通信し得るかまたは他の場合に制御してよい。プロセッサ370は、当業者であれば理解するように、多様な形態で具現化され得る。例えば、プロセッサ370は、多様な処理手段として具現化され得る(例えば、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、コントローラまたは多様な他のコンピューティングまたは処理デバイスなどの手段(例えば、集積回路(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、これらのいくつかの組み合わせなど)))。単一のプロセッサとして例示されているが、プロセッサ370は複数のプロセッサを含んでよいことが理解される。複数のプロセッサは、相互に動作通信し得、本明細書中に記載のような装置300の1つ以上の機能を行うように集合的に構成され得る。いくつかの例示的実施形態において、プロセッサ370は、メモリ314中に保存することが可能であるかまたは他の場合にプロセッサ370からアクセス可能な命令を実行するように、構成され得る。このように、ハードウェアによって構成されたものにしろまたはハードウェアおよびソフトウェアの組み合わせによって構成されたものにしろ、プロセッサ370は、相応に構成されつつ、多様な実施形態に従って動作を行うことができる。
【0090】
いくつかの例示的実施形態において、メモリ314は、1つ以上のメモリデバイスを含んでよい。メモリ314は、固定されかつ/または取り外し可能なメモリデバイスを含んでよい。一部の実施形態において、メモリ314は、プロセッサ370によって実行可能なコンピュータプログラム命令(すなわち、ソフトウェア)を保存し得る非一時的なコンピュータ可読記憶媒体を提供し得る。この点について、メモリ314は、装置350が1つ以上の例示的実施形態(例えば、本明細書中に開示される方法実施形態)による多様な機能を実行することを可能にするための情報、データ、アプリケーション、命令および/またはその他を保存するように構成され得る。一部の実施形態において、メモリ314は、装置350のコンポーネント間の情報移動のためのバスを介して、プロセッサ370、通信インターフェース316または選択制御モジュール318のうち1つ以上と通信し得る。
【0091】
装置350は、通信インターフェース316をさらに含んでよい。通信インターフェース316は、装置350が別のコンピューティングデバイスによって(例えば、ネットワークを介して)送られ得る信号を受信することを可能にし得る。この点について、通信インターフェース316は、他のデバイスおよび/またはネットワークとの通信を可能にするための1つ以上のインターフェース機構を含んでよい。このように、通信インターフェース316は、例えば、無線通信ネットワーク(例えば、セルラーネットワーク、WLANおよび/またはその他)との通信を可能にするためのアンテナ(または複数のアンテナ)およびサポートハードウェアおよび/またはソフトウェアおよび/またはケーブル、デジタル加入者回線(DSL)、USB、ファイヤーワイヤー、イーサネット(登録商標)または他の有線ネットワーキング方法を介した通信を支援するための通信モデムまたは他のハードウェア/ソフトウェアを含んでよい。
【0092】
装置350は、選択制御モジュール318をさらに含んでよい。選択制御モジュール318は、多様な手段として具現化され得る(例えば、コンピュータで読出可能なプログラム命令を保存しかつ処理デバイス(例えば、プロセッサ370)または本明細書中の他の場合に開示されるような本開示の実施形態の特定の動作または機能を行うためのいくつかの組み合わせによって実行可能なコンピュータで読出可能な媒体(例えば、メモリ314)を含む回路、ハードウェア、コンピュータプログラム製品)。一部の実施形態において、プロセッサ370(または処理回路310)は、選択制御モジュール318を含んでよいかまたはまたは他の場合に制御してよい。
【0093】
本発明に関連する当業者であれば、上記記載および関連図面中に提示される教示を鑑みれば本明細書中に記載される本発明の多数の変更および他の実施形態を想起する。例えば、電子喫煙物品100は、ユーザによって係合/係合解除されるように構成されかつ別個に製造することが可能な2つの主要サブコンポーネント(すなわち、出力/制御ユニットおよびカートリッジユニット)を含むeシガレットデバイスとして主に特徴付けられ得る。出力/制御ユニット(または「制御本体部分」)は、バッテリー、電子制御、光/LEDおよび/または圧力作動型スイッチを含んでよい。出力/制御ユニットの電気コンポーネントは、例えば、半田付けされたバッテリーからのワイヤを有するフレキシブル回路基板と係合し得る。出力/制御ユニットのハウジングは、例えば管状であり得、ステンレススチール、アルミニウムなどを含んでよい。カートリッジユニット(または「カートリッジ本体部分」)は、エアロゾルを生成するのに必要なコンポーネントを収容するように構成される(例えば、eリキッドを収容するようにウィック、「eリキッド」、流管および「基板」材料(すなわち、ファイバーバッティング)の周囲を包囲するヒーターワイヤ)。いくつかの場合において、ウィックはeリキッドを含浸するように構成され、このeリキッドは、ヒーターワイヤ内を流れる電流によって加熱されると蒸発する。カートリッジユニットは、偽造カートリッジユニットが出力/制御ユニットと共に用いられる事態を阻止または回避するための認証デバイス(すなわち、Texas Instruments Model bq26150認証IC)も含んでよい。認証デバイスと関連付けられたさらなるメモリユニットが、カートリッジユニットの減少量の保存と、他のプログラマブル機能およびカートリッジユニットと関連付けられた情報の保存とのために用いられ得る。出力/制御ユニットと共に設けられたバッテリーが、例えばUSB充電器を介して再充電可能なように構成され得る。カートリッジユニットは、「事前充填」してもよいし、あるいは他の場合に(再充填可能であるかまたは再充填可能ではない)特定の量のeリキッドを含んでもよい。eリキッド(本明細書中例えばエアロゾル前駆体成分と呼ぶ場合もある)は、本明細書中に他の箇所で開示されるような多様な形態で設けられ得る。
【0094】
例えば図1に示すような出力/制御ユニットおよびカートリッジユニットのシステム設計は、カートリッジユニットの加熱要素が例えばシステムブロック図中のロードレジスタとして表現され得ることを示す。さらに、代表的な電子喫煙物品の機能動作の一例を本明細書中に開示する。より詳細には、1つの構成において、出力/制御ユニット(制御本体部分)は、例えば、マイクロチップモデルPIC18F14K50マイクロコントローラ(コントローラ360/プロセッサ370)、赤色LED250、白色LED260、圧力スイッチ270(すなわち、パフセンサー)、MOSFETスイッチデバイス380、およびリチウムポリマーバッテリー(電源340)を含んでよい。
【0095】
圧力スイッチ270(パフセンサー)は、集積回路と通信するように構成(この集積回路は、いくつかの場合において、コントローラ360/プロセッサ370と共に設けられ/関連付けられ得るかまたはコントローラ360/プロセッサ370と別個のユニットとして構成され得る)、また、その薄膜コンポーネント(すなわち、ユーザによる電子喫煙物品100の「パフ」)上の圧力差を検出するように配置される。圧力スイッチ270は、薄膜コンポーネントが経験した圧力差に対する薄膜コンポーネントの反応に応答することと、電圧または他の適切な信号を出力することとを行うように、さらに構成される。圧力スイッチ270によるこの電圧または他の適切な信号出力は、(コントローラ360/プロセッサ370への主電源を作動させることにより)例えばラッチデバイス280を通じたコントローラ360/プロセッサ370の電源をオンにするように、導かれる。その後、コントローラ360/プロセッサ370は、同じラッチデバイス280に対して「出力保持」信号をアサートおよび出力するように構成され得、その後、圧力スイッチ270の将来の出力状態に関係無くコントローラ360/プロセッサ370が主電源からの電力を継続的に受容することが可能になる。「出力保持」信号は、特定の期間にわたってまたは後続信号によって否定されるまで、アサートされ得る。
【0096】
コントローラ360/プロセッサ370は、カートリッジユニット(カートリッジ本体部分)と関連付けられたセキュリティデバイスにその後問い合わせをして、例えばカートリッジユニット(カートリッジ本体部分)と関連付けられた液体/eリキッド(エアロゾル前駆体成分)の高さおよび/またはカートリッジユニット(カートリッジ本体部分)の(制御本体部分を含む)真正性/適合性を確認するように、さらに構成され得る。コントローラ360/プロセッサ370は、最低要求が満足されているかを決定するためにバッテリー(電源340)電圧レベルを決定するようにも、構成され得る。許可された場合(すなわち、例えば適切な液体高さ、真正なカートリッジユニットおよび十分な電源レベルについて全てのチェックが合格である場合)、コントローラ360/プロセッサ370は、MOSFETスイッチデバイス380を作動させることにより加熱要素320を作動させるように、構成され得る。
【0097】
パフ時(すなわち、ユーザが電子喫煙物品100を吸引するかまたは連続して吸引しているとき)、コントローラ360/プロセッサ370は、(ソフトウェア、ハードウェアまたはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせとして実行され得る)適切な出力/制御配置構成を用いて加熱要素320の入力および/または出力電気パラメータを監視するように構成され得る。一例において、出力/制御配置構成は、(例えば電源340からの出力をMOSFETスイッチデバイス380を用いて変調することにより)加熱要素320の加熱性能を最適化するように、コントローラ360/プロセッサ370が実行することが可能なソフトウェアとして構成され得る。このようにして、MOSFETスイッチデバイス380を用いて変調された実質的に一定の出力レベル(または例えば、加熱プロファイル後の一連の出力レベル)が加熱要素320へ送達され得、これにより、電源340における電圧および電源340から提供される電圧が減衰した場合でも、ユーザは1回のパフまたは複数のパフにおいて実質的に一定の蒸気を経験することができる。
【0098】
一部の実施形態において、カートリッジユニットはメモリデバイスを含み得、ここで、所望されるまたは他の場合に事前決定された加熱要素320についての電源340の「設定点」または「設定点プロファイル」が、加熱要素320/カートリッジ本体部分140/カートリッジユニットのメモリデバイスに保存されるか、含まれるかまたは他の場合に関連付けられ得、制御本体部分120とカートリッジ本体部分140とが係合した場合に、出力/制御ユニット/制御本体部分120と関連付けられたコントローラ360/プロセッサ370へ通信され得る。このように、当業者であれば理解するように、異なる出力設定点および/または出力プロファイルと、異なるカートリッジ本体部分の種類、配置構成などとを関連付けることができる。他の実施形態において、加熱要素320のための出力/制御アルゴリズム/スキームの全てまたは一部を(再)構成するためにコントローラ360/プロセッサ370によって用いられ得る加熱コンポーネント制御パラメータまたは電源調節パラメータが、メモリデバイス中においてプログラムされ得る。
【0099】
ユーザがパフする毎に、コントローラ360/プロセッサ370は、例えばカスタムまたは事前決定された作動プロファイルを用いて白色LED260を作動させるように構成され得る。コントローラ360/プロセッサ370は、多様なインジケータ(すなわち、低バッテリー、低液体レベル、カートリッジユニットの認証無しなどのインジケータ)をユーザへ提供するために赤色LED250および白色LED260の組み合わせを作動させるようにも構成され得、このようにすることにより、ユーザとの相互作用のための「ユーザインターフェース」を提供することができる。このようなインジケータは、当業者であれば理解するように、例えば、連続照明、点滅、閃光、フェードイン/フェードアウト、作動あり/作動無しなどまたはこれらの組み合わせを含んでよい。
【0100】
一部の実施形態において、電源340(すなわち、バッテリー)は、(再)充電可能であってよい。このような場合、電源340は、例えば(出力/制御ユニット(制御本体部分120)をカートリッジユニットと関連付けられた対応するコネクタ290を介してカートリッジユニット(カートリッジ部分140)へ接続する際に用いられる)コネクタ285を介して充電または再充電することができる。より詳細には、コネクタ285は、出力/制御ユニット中の電源340をカートリッジユニット中の加熱要素320へ接続するための導体を含んでよい。このように、電源340が再充電可能な可能バッテリー(例えば、リチウムイオンバッテリー)を含む場合、電源340への充電電流の提供のために、コネクタ285と関連付けられた同じ導体が用いられ得る。コントローラ360/プロセッサ370が電源オフである状態において、充電器デバイスが出力/制御ユニットコネクタ285へ接続され得、ここで、充電器デバイスは、ターンオンラッチデバイス280がコントローラ360/プロセッサ370を充電することを可能にするように、例えば充電電流/電圧をMOSFETスイッチデバイス380を通じて導くように構成され得る。いくつかのこのような実施形態において、コントローラ360/プロセッサ370は、電源340の充電プロセスを監視するように構成され得る。充電プロセスの終了時において、例えば、充電プロセスが完了した旨を示すために白色LEDを点灯させることができる。
【0101】
当業者であれば、本明細書中に開示される電子喫煙物品の例示的実施形態の動作/機能は、ソフトウェア、ハードウェアまたはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせを介して達成および実行され得ることを理解する。ソフトウェアとして具現化された場合、本明細書中の電子喫煙物品の実施形態を電子喫煙物品が状態機械であるかのように実行する必要は必ずしも無く、本明細書中に記載されるソフトウェアおよび/またはハードウェアの任意の「状態」は、上記ソフトウェアにおける任意の特定の位置または実施形態に必ずしも対応しないことが理解される。図6は、本明細書中に開示される電子喫煙物品の実施形態の動作/機能のフローの模式図である。上記したように、動作/機能のフローは、ソフトウェア、ハードウェア、またはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせとして実行され得る。
【0102】
本明細書中に開示される電子喫煙物品の実施形態の例示的コンポーネントについて、コントローラ360/プロセッサ370(すなわち、マイクロチップモデルPIC18F14K50)は、例えば(カートリッジユニットと関連付けられたプロセッサ/メモリとの通信または別の外部付属品または要素(例えば、自動試験/診断用付属品、データ収集ソフトウェア)との通信のための)アプリケーションソフトウェア、通信インターフェース(すなわち、単一のワイヤインターフェースを保存するためのメモリ(すなわち、32KBのプログラムメモリ)を含んでよいかまたは他の場合にメモリ(すなわち、32KBのプログラムメモリ)と関連付けられ得る。プロセッサがカートリッジユニット(すなわち、Texas Instruments Modelbq26150IC)内に含まれる場合、当該プロセッサは、例えば認証情報、適合性データ、フィーチャデータ、シリアルナンバーおよび他の適切なデータを保存するメモリ(すなわち、24Kビットのメモリ)を含んでよいかまたは他の場合にメモリ(すなわち、24Kビットのメモリ)と関連付けられ得る。
【0103】
電子喫煙物品による電力/電流消費については、以下の4つの例示的動作モードがあり得る:OFF、ON、充電およびパフ。OFFモードは、コントローラ360/プロセッサ370が電源ダウンになっており、パフセンサーからの信号または他のユーザの電子喫煙物品との相互作用を待機している場合として規定され得、コントローラ360/プロセッサ370の電源オンが必要である旨を示す。すなわち、OFFモードにおいては、コントローラ360/プロセッサ370へ電力は供給されない。OFFモードにおいては、一定の電流/電力が、圧力センサーデバイス270および/またはパワーオンラッチデバイス280の必要な休止電流によって消費され得る。そのため、OFFモードにおいては、電子喫煙物品による電流/電力は最低であってよい。ONモードにおいて、コントローラ360/プロセッサ370は電源オンにされ動作可能であり、以下の機能/動作を行い得る。
【0104】
異なる「ユーザインターフェース」を通知するために、赤色および白色LEDが活性化される。
【0105】
充電監視が動作する。
【0106】
工場通知のためのデータ信号またはカートリッジユニットの認証を介して通信が動作可能である。
【0107】
出力/制御ユニットは電源オンにされるが、(電源からの加熱コンポーネントへの電力供給による)加熱コンポーネントのイネーブルは行われていない。
【0108】
ONモードにおいて、電流/電力消費は、例えばLEDを電源オン/作動させる場合にLEDに必要な電流/電力であってよい。ONモードにおける電流は、約20mA以下であってよい。
【0109】
充電モードにおいて、入力充電電圧/電流を用いて、コントローラ360/プロセッサ370を電源オンにし、MOSFETスイッチデバイスにより、充電電圧/電流が圧力センサーの(再)充電制御回路によって用いられることを可能にする。充電モード時におけるバッテリー(電源)へ付加される電流の調節は、圧力センサーの(再)充電制御回路によって行ってもよい。パフモードにおいて、電源からの電流を加熱コンポーネントを通じて導くように、MOSFETスイッチデバイスが作動され得る。パフモードは、ピーク測定および平均測定双方において最高の電流/電力消費モードであってよい。例えばシステムコンポーネントによって規定されるようなパフモードにおけるピーク電流は、約4Aまでであってよい。例えばバッテリー充電レベル、種類またはカートリッジユニットおよびMOSFETスイッチデバイス動作アルゴリズムに応じて、平均出力消費は、ピーク電流における電力消費の約50%〜75%であってよい。
【0110】
その後、加熱期間の期限切れまたは休止までアルゴリズムに入り得る。ここで、このようなアルゴリズムは、例えば、加熱期間全体における指定されたまたは他の場合に所望されるかまたは一定の加熱コンポーネントへの電力送達を維持するように、電源(すなわち、バッテリー)電圧の変動および減衰および/または加熱要素320において決定された抵抗の不一致を自動的に補償し得る。より詳細には、(1)Pave(加熱要素320において決定された実出力)が選択された出力設定点(平均出力)を下回る場合、電源340から加熱要素320へ電流が流れるようにMOSFETスイッチデバイス380をオンにし、(2)Paveが選択された出力設定点を上回る場合、電源340から加熱要素320へ電流が流れないように、MOSFETスイッチデバイス380をオフにし、(3)加熱期間の期限切れまたは休止まで、ステップ1および2を繰り返す。加熱期間は、例えば圧力センサーがパフの終了を決定した場合または「出力保持」期間または信号の終了が決定された場合に、期限切れになるかまたは休止し得る。加熱期間において、測定、計算および電力オン/オフ決定は、加熱コンポーネントへ送達される平均出力が確実に安定かつ高精度となるように、コントローラ360/プロセッサ370によって例えば約20〜約50回/秒の速度で連続的に行われ得る。
【0111】
図7は、本開示の多様な実施形態による、出力/制御調節についての「安定性領域」の模式図である。図示のグラフ中の影付き領域の左端の周囲(約1オームの下側)において、電源(バッテリー)から送達すべきピーク電流に起因して、この構成は非実際的になり得る。影付き領域の右端の周囲において、電流/電力調節は約10オーム以上まで有効であってよいが、グラフの線に示すものよりも高い平均出力の送達は、バッテリーから利用可能な電力範囲に起因して限定され得る。図8は、バッテリー電圧にわたって加熱コンポーネントへ送達される電力の1つの例示的なサンプルのグラフの模式図であり、目標平均出力は一定に設定される。
【0112】
ユーザがパフを開始すると、コントローラ360/プロセッサ370は、出力電力目標を構成および指定された設定点(すなわち、ソフトウェア中にハードコードされたデフォルト値)に設定するように構成され得る。加熱コンポーネントの作動前に、コントローラ360/プロセッサ370は、いくつかの主要パラメータをカートリッジユニットのプロセッサ/メモリから読み出し、これらのパラメータをコントローラ360/プロセッサ370と関連付けられたデフォルトパラメータと比較するように、構成され得る。例えば、3つのパラメータがカートリッジユニットのプロセッサ/メモリから読み出され得る一方、これらのパラメータの対応するプログラムされたデフォルト値はゼロ(0)であってよい。このように、対応するゼロ(0)がパラメータについてコントローラ360/プロセッサ370によって読み出された場合、正味の結果は、特定のカートリッジユニットが設定点の対応するパラメータを変更する必要は無い(すなわち、「変更無し」)。すなわち、これら3つのパラメータのうちいずれかがゼロ(0)以外である場合、電流/電力についての加熱コンポーネント設定点/設定点プロファイルも相応に変更される。
【0113】
一実施形態において、カートリッジユニット中のプログラマブルパラメータ値が出力/制御ユニットによって読み出されると、当該プログラマブルパラメータ値は、「標準的な」ハードコートデフォルト設定点/設定点プロファイルと完全に交換され得る。さらに、その後、カートリッジユニットによってそのように表示された場合、これらの設定点のさらなる/交換オフセットが代わりに付加され得る。例えば、いくつかの場合において、パラメータ値のプログラマブルセットは、1つのパフを10倍ベースのセグメントに分割し得、各セグメントは、当該時間セグメントのデフォルトパラメータについて4つの異なる出力設定点オフセットのうち1つを持ち得る。全ての時間セグメントを用いる必要は無い(すなわち、当該時間セグメントについてデフォルトパラメータ値と異なる値を持つ必要は無く、あるいは当該時間セグメントと関連付けられた出力レベルを持つ必要も無い)。これらの時間セグメントを用いて、例えば図9に示すように、加熱コンポーネントのカスタム電流/電力プロファイルがパフ継続期間にわたって構成され得る。1つの特定の例において、コントローラ360/プロセッサ370は、実質的に一定の電流/電力レベルを電源340から加熱要素320に導くように、構成され得る。このような場合、オフセットは、実質的に電流/電力レベルのパーセンテージとして表現され得る。さらに、10倍のセグメントを鑑みて、各セグメントには、代表的な等しい期間(すなわち、10または100)が割り当てられ得る。図9は、加熱コンポーネントのこのようなカスタマイズされた電流/電力プロファイルの3つの例の模式図である。
【0114】
よって、このような加熱コンポーネントプロファイルは、パフによって作動された場合、コントローラ360/プロセッサ370によって付加され得る。このような加熱コンポーネントプロファイルを形成する1組のオフセットにより、初期電力が付加され、エアロゾル形成のためにeリキッドが噴霧される際の加熱コンポーネントおよび/またはエアロゾル前駆体成分の不規則性が可能になり得る。開示のオフセット能力を用いたこのような加熱コンポーネントプロファイルを用いて、同じeリキッド化学構造からでも別の知覚経験を生成させることもできる(すなわち、異なる加熱コンポーネントプロファイルから、生成されたエアロゾルについて異なる特性を得ることができる)。加えて、加熱コンポーネントプロファイルmaybeプログラマブルby電子喫煙物品のユーザによって、製造業者によって、または検出されたカートリッジユニットの種類または識別情報に応じて自動的にプログラム可能であってよい。例えば、コントローラ360/プロセッサ370は、特定の種類のカートリッジユニットおよび/または当該カートリッジユニットによって用いられる加熱コンポーネントにそれぞれ対応する異なる加熱コンポーネントプロファイルを含んでよい。このように、カートリッジユニットによって用いられる出力/制御ユニットおよび/または加熱コンポーネントと係合するカートリッジユニットの種類が決定されると、コントローラ360/プロセッサ370は、当該カートリッジユニットに対応する特定の加熱コンポーネントプロファイルを取り出し得、パフに応答してこれを作動させ得る。
【0115】
別の例において、構成データ中に規定された4組の数字があり得、パフセグメントオフセットと呼ばれる。これら4組はそれぞれ、パフ継続期間およびオフセットの2つの値を含んでよい。パフ継続期間は、単一のパフ(最大で4秒)にわたってセグメントオフセットが行われる時点を(ミリ秒単位で)決定するように構成され得る。オフセットは、指定されたパフ継続期間に到達したときに目標電流/電力についてどのような調節を行うかを規定するように構成され得る。パフセグメントオフセットの1つの目的として、パフの開始、中間または終了時において送達されるTPM(出力)を加減することとまたは(例えばパフ開始時からパフ終了時にかけて存在および気化されるeリキッドが減少することに起因する不規則性を考慮することにより)このような不一致を除去することがある。別の可能な用途として、初期により大量の蒸気を生成するために、パフ開始時に短期間にわたって出力目標をより高く設定することがある。例えば、指定されたパフセグメントは、以下のものであってよい:
【0116】
セグメント1:継続期間は0、オフセットは2000
セグメント2:継続期間は250、オフセットは0
セグメント3:継続期間は1500、オフセットは1000
セグメント4:継続期間は2500、オフセットは1500
【0117】
本例において、加熱コンポーネントへの出力は、第1のセグメントによって1/4秒間にわたって勢い良く開始され得、その後、第2のセグメントにおいて通常の出力に戻る。1.5秒間のパフの後、恐らくはウィックが乾燥し始めることを考慮して、出力は第3のセグメントによって若干増加される。最後に、さらに第2のパフ後、出力は第4のセグメントにおいてさらに増加される。
【0118】
各カートリッジユニットは、一部の実施形態において、「パフ寿命」(すなわち動作時間に基づいて測定されたもの)または最大パフカウントまたは容量を持つものとして特徴付けられ得る。そのため、当業者であれば、パフ寿命またはパフカウントの異なるセグメントが、上記したように、出力/制御ユニットによって異なる加熱コンポーネントプロファイルと関連付けられ得る(例えば、図10を参照)ことを理解する。すなわち、各セグメントが電流/電力オフセットまたはオフセットプロファイルを有するプログラマブルな1組の(例えば、10個のセグメント)が、カートリッジユニットのパフ寿命またはパフカウントにわたって付加され得る。eリキッドはカートリッジユニットの寿命にわたって消費されるため、このような配置構成は、例えば、eリキッドの特性に応じて構成され得る。一部の実施形態において、プログラマブルメモリ位置は、新規である場合にカートリッジ終了(最大パフカウント)からカートリッジ開始に戻って(すなわち、ゼロ(0)のパフカウントに向かって)付加される10個の60秒セグメントとして設定され得る。パフカウント/パフ寿命が600(60秒の10倍)よりも長い場合、第1のセグメント(初期パフ/新規カートリッジユニットの開始)は、次の9個の60秒セグメント/インクリメントを残りのパフ寿命にわたって順次対応するために、継続期間がより長くなり得る。いくつかの場合において、構成データは、10個の(10)カートリッジ寿命オフセットを含み得、各オフセットは、パフカウントパラメータによって規定された残りのカートリッジ寿命の特定の範囲下において活性化される。カートリッジ寿命の各セグメントは、例えば約30,000〜約200,000ミリ秒の「パフ時間」(加熱コンポーネントが電源オンにされる時間)であってよい。残りのパフカウントとオフセットインデックスとの間の例示的な関連付けを表1中に示す:
【0119】
【表1】
【0120】
カートリッジ寿命オフセットの1つの目的は、カートリッジユニット中の利用可能なeリキッドが枯渇したときに生成される蒸気(TPM)量中の電位差を考慮することであってよい。1つの可能な例示的な使用例として、カートリッジ寿命オフセットは、カートリッジユニットの寿命の大部分(すなわち、残りの5分以上のパフ)において0であり、カートリッジユニットが期限切れに近づくにつれて、各オフセットは、目標出力を徐々に増加させる。
【0121】
図11は、コントローラ360/プロセッサ370の電源オン機能の一実施形態(例えば、コントローラ360/プロセッサ370へ電力を供給する論理ゲート(「OR」)の模式図であり、いずれかがゲートをオンに保持し得る2つの入力が設けられる。これらの入力のうち1つが圧力センサーへ接続され得、圧力降下が圧力センサーによって検出されると、コントローラ360/プロセッサ370を充電する。第2の入力は、電源オンを「保持」するために、圧力センサーではなくコントローラ360/プロセッサ370が電源ダウン/オフにすることが受容可能であると決定するまで、例えばコントローラ360/プロセッサ370そのものによって制御され得る。コントローラ360/プロセッサ370が圧力センサーまたは充電回路によってパワーアップにされた後、コントローラ360/プロセッサ370は、ラッチシステムをオン(パワーアップ)状態にするために、迅速に自身の「出力保持」出力をアサートし得る。
【0122】
図12は、例えばコンポーネントデバイス(Weifang Qinyi(China))を用いて実行され得る圧力センサー機能の実施形態の模式図である。しかし、本明細書中に開示されるような機能および所望の実施形態を有する他の任意の適切なデバイスも実行され得る。「K1」は、デバイスの薄膜スイッチであり、「L1」は、電子喫煙物品設計における加熱コンポーネント/電源システム/コントローラ360/プロセッサ370を示す。L1への出力は、別個のMOSFETスイッチデバイスを用いて加熱コンポーネントへの電源出力をさらに制御するコントローラ360/プロセッサ370のターンオンおよび電力供給のために用いられる。
【0123】
圧力センサースイッチング機構(K1)は、例えば、マイクロフォンの基本コンポーネント(例えば、検出回路へ接続された容量薄膜)を含んでよい。ここで、このスイッチング機構からの出力は、IC回路内に導かれた。一部の実施形態において、ICは、システムのパワーオン回路に用いられる「AT」ポートにおいてクリーナーデジタル出力を提供するために、切り換えられた入力の一定量のデバウンスを行う(すなわち、スイッチ機構活動のジッターを排除する)ように構成され得る。
一部の実施形態において、図12に示すICは、バッテリー入力、バッテリー端末への負荷および充電入力を検出することができるため、バッテリー保護機能を行うようにも構成され得る。バッテリー保護と関連付けられたこのような機能は、例えば、以下であってよい。
・短絡保護
・電圧ロックアウト下
・温度にわたる保護。
【0124】
他の実施形態において、図12に示すICは、バッテリー入力、バッテリー端末への負荷および充電入力を検出することができるため、バッテリー充電機能を行うようにも構成され得る。バッテリー充電と関連付けられたこのような機能は、例えば、以下であってよい:
・充電電圧:4.5〜6V
・充電電圧の測定エラー:1%以内
・バッテリー電圧が2.7Vよりも低い場合、トリクル充電モード
・バッテリー電圧が2.7V〜4.2Vである場合、高速充電モード。
・4.2Vにおける一定の電圧充電
【0125】
バッテリー充電機能は、上記のような圧力センサーコンポーネントと共におよび/または上記のような圧力センサーコンポーネントを通じて実行され得る。また、上記に開示したように、電子喫煙物品のユーザインターフェースは、赤色および白色LEDを含み得、これらの赤色および白色LEDはそれぞれ、バッテリー電圧における光度について特徴付けられ、約3.5〜4.2Vのバッテリー電圧範囲にわたってほぼ同じ強度の外観を提供するために、自身に対して実行されるPWM出力アルゴリズムを有する。この点について、ユーザインターフェースソフトウェアは、充電電流を監視した後、充電完了を示す白色LEDを点灯させるように構成され得る。
【0126】
他の実施形態において、多様な機能が、ソフトウェア、ハードウェアまたはソフトウェアおよびハードウェアの組み合わせとして実行され得る。例えば、ユーザ、デバイス故障または他の不注意による機構に起因して電子喫煙物品が連続的にパフしようとした場合、ソフトウェアは、一定期間(例えば、4秒)後にこのような状態を決定し、パフを自動的に終了させるように構成され得る。いくつかの場合において、ソフトウェアは、LEDのフェードアウトが未だ低減を完了していないかを決定するように構成され得、LEDのフェードアウトが未だ低減を完了していない場合、パフがすぐに再開され、LEDのフェードインが減光レベルにおいて開始されて、前回フェードアウト時であったことが示される。さらに、ユーザ、デバイス故障または不注意による機構に起因してパフが繰り返し行われる場合、LEDのフェードアウト完了前の各発生時において、ソフトウェアは、パフ反復カウントの累積値が例えば8秒を超えた後は、さらなるパフにより加熱コンポーネントが起動する事態を回避するように、構成され得る。このようなロックアウト条件は、LEDがフェードを完全に完了した後にクリアされ得る。さらに、ソフトウェアが不安定になり、8秒間の適切な間隔以内にタイマーを作動させない場合に自動的にリセットされ(パフ反復の発生が無い場合はシステムをパワーダウンする)ハードウェアベースの監視タイマーが提供され得る。
【0127】
パフが開始される毎に、コントローラ360/プロセッサ370によって実行されるソフトウェアは、出力/制御ユニットと用いられる正規のデバイスとしてカートリッジユニットを有効化するための認証プロセスを行うように、カートリッジユニットと通信するように構成され得る。カートリッジユニットが無効として決定された場合、エラー状態がユーザインターフェースLEDを介して示され得る。カートリッジユニットが認証されると、パフプロセスの継続が可能になる。各パフの開始時において、認証プロセスの後、ソフトウェアは、パフカウントデータをカートリッジユニットメモリから読み出すようにも構成され得、「パフ秒」が十分である場合(すなわち、容量または寿命が残っている場合)、ソフトウェアは、加熱コンポーネントの作動を可能にするように構成され得る。パフが不活性化されると、ソフトウェアは、白色LEDを100mSオン〜500mSオフの順序で3回点滅させるように構成され得る。低カートリッジパラメータ/状態が検出された場合(すなわち、3秒のパフが20回分残っていると推定されて開始され)、通常のパフ後、15パフ秒毎にのみ白色LEDは3回点滅させられ得、一方、5秒のパフが残っていると推測されて開始する場合、通常のパフの後、白色LEDは各パフにおいて3回点滅させられ得る。カートリッジユニットが期限切れになった場合、白色LEDは、各パフにおいて100mSオン〜500mSオフの順序で5回点滅させられ得、加熱コンポーネントは活性化されない。
【0128】
一部の実施形態において、ソフトウェアは、特定のバッテリー管理機能を案内するように構成され得る。例えば、低バッテリー状態が決定された場合、ソフトウェアは、パフ不活性化時において、低バッテリー状態が決定された場合、赤色LEDを100mSオン〜500mSオフの順序において3回点滅させるように構成され得、すなわち、30秒のパフが残っていると推定されて開始する場合、通常のパフ後、15パフ秒毎にのみ赤色LEDが3回点滅させられ、30秒のパフが残っていると推定されて開始する場合、3秒のパフが10回分残っていると推定された開始して、通常のパフ後、各パフにおいて赤色LEDが3回点滅させられる。
【0129】
本明細書中に開示されるように、カートリッジユニットと係合するように構成されたコネクタにおいて電圧が検出された場合、電源の充電が発生する。電圧検出に応答して、MOSFETスイッチデバイスが作動され、本明細書中に開示されるようにユーザインターフェースLED活動が行われる。充電時において、ソフトウェアは、バッテリーへ送達される電流を監視するように構成され得る。フル充電に到達した場合、充電完了を示すように白色LEDが点灯される。
【0130】
よって、本発明の実施形態は、開示の特定の実施形態に限定されず、変更および他の実施形態が本発明の範囲に含まれることが意図されることが理解される。さらに、上記記載および関連図面において要素および/または機能の特定の例示的な組み合わせの文脈において例示的実施形態を記載しているが、本発明の範囲から逸脱することなく、別の実施形態により要素および/または機能の異なる組み合わせが提供され得ることが理解されるべきである。この点について、例えば、上記に明示的に記載するもの以外の要素および/または機能の異なる組み合わせも、本発明の範囲内に企図される。本明細書中において特定の用語が用いられるが、これらの用語はひとえに包括的かつ記述的な目的のために用いられるものであり、限定目的のためのものではない。
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