(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明のエアロゾル生成装置の一実施形態であるエアロゾル吸引器1について、
図1から
図16を参照しながら説明する。なお、図面は、符号の向きに見るものとする。
【0013】
(エアロゾル吸引器の全体概要)
図1〜
図3に示すように、エアロゾル吸引器1は、燃焼を伴わずにエアロゾルを生成し、生成されたエアロゾルに香味成分を付加して、香味成分が含まれるエアロゾルをユーザが吸引可能とするための器具である。一例として、エアロゾル吸引器1は、棒形状となっている。
【0014】
エアロゾル吸引器1は、電源ユニット10と、エアロゾル源71を貯留するカートリッジ40が収容されるカートリッジカバー20と、香味源52が収容される収容室53を有するカプセル50が収容されるカプセルホルダ30と、を備える。電源ユニット10、カートリッジカバー20、及びカプセルホルダ30は、エアロゾル吸引器1の長手方向の一端側から他端側に向かって、この順に設けられている。
【0015】
電源ユニット10は、エアロゾル吸引器1の長手方向に延びる中心線Lを中心とする略円筒形状を有している。カートリッジカバー20、及びカプセルホルダ30は、エアロゾル吸引器1の長手方向に延びる中心線Lを中心とする略円環形状を有している。電源ユニット10の外周面とカートリッジカバー20の外周面とは、略同一径の略円環形状であり、カプセルホルダ30は、電源ユニット10及びカートリッジカバー20よりもやや小径の略円環形状となっている。
【0016】
以下、本明細書等では説明を簡単かつ明確にするために、棒形状のエアロゾル吸引器1の長手方向を第1方向Xと定義する。そして、第1方向Xにおいて、エアロゾル吸引器1の電源ユニット10が配置されている側を底部側、エアロゾル吸引器1のカプセルホルダ30が配置されている側を頂部側、と便宜上定義する。図面には、エアロゾル吸引器1の第1方向Xにおける底部側をD、エアロゾル吸引器1の第1方向における頂部側をU、として示す。
【0017】
カートリッジカバー20は、底部側及び頂部側の両端面が開口した中空の略円環形状となっている。カートリッジカバー20は、例えば、ステンレス等の金属によって形成されている。カートリッジカバー20は、底部側の端部で、電源ユニット10の頂部側の端部と連結する。カートリッジカバー20は、電源ユニット10に対して着脱可能となっている。カプセルホルダ30は、底部側及び頂部側の両端面が開口した中空の略円環形状となっている。カプセルホルダ30は、底部側の端部で、カートリッジカバー20の頂部側の端部と連結する。カプセルホルダ30は、例えば、アルミニウム等の金属によって形成されている。カプセルホルダ30は、カートリッジカバー20に対して着脱可能となっている。
【0018】
カートリッジ40は、略円筒形状を有し、カートリッジカバー20の内部に収容される。カプセルホルダ30をカートリッジカバー20から取り外した状態で、カートリッジ40は、カートリッジカバー20の内部に収容することができ、また、カートリッジカバー20の内部から取り出すこともできる。したがって、エアロゾル吸引器1は、カートリッジ40を交換して使用可能である。なお、カートリッジ40は、エアロゾル源ユニットの一例である。
【0019】
カプセル50は、略円筒形状を有し、第1方向Xにおける頂部側の端部が、カプセルホルダ30の頂部側の端部から第1方向Xに露出するように、中空の略円環形状のカプセルホルダ30の中空部に収容される。カプセル50は、カプセルホルダ30に対して着脱可能となっている。したがって、エアロゾル吸引器1は、カプセル50を交換して使用可能である。
【0020】
(電源ユニット)
図3及び
図4に示すように、電源ユニット10は、第1方向Xに延びる中心線Lを中心とする中空の略円環形状の電源ユニットケース11を備える。電源ユニットケース11は、例えば、ステンレス等の金属によって形成されている。電源ユニットケース11は、電源ユニットケース11の第1方向Xにおける頂部側の端面である頂面11aと、電源ユニットケース11の第1方向Xにおける底部側の端面である底面11bと、頂面11aから底面11bへと中心線Lを中心とする略円環状に第1方向Xに延びる側面11cと、を有する。
【0021】
電源ユニットケース11の頂面11aには、放電端子12が設けられている。放電端子12は、電源ユニットケース11の頂面11aから第1方向Xの頂部側に突出するように設けられている。
【0022】
また、頂面11aには、放電端子12の近傍に、後述するカートリッジ40の加熱室43に空気を供給する空気供給部13が設けられている。空気供給部13は、電源ユニットケース11の頂面11aから第1方向Xの頂部側に突出するように設けられている。
【0023】
電源ユニットケース11の側面11cには、外部電源(図示省略)と電気的に接続可能な充電端子14が設けられる。本実施形態では、充電端子14は、例えば、USB(Universal Serial Bus)端子、microUSB端子等が接続可能なレセプタクルであり、底面11b近傍の側面11cに設けられている。
【0024】
なお、充電端子14は、外部電源から送電される電力を非接触で受電可能な受電部であってもよい。このような場合、充電端子14(受電部)は、受電コイルから構成されていてもよい。非接触による電力伝送(WPT:Wireless Power Transfer)の方式は、電磁誘導型でもよいし、磁気共鳴型でもよいし、電磁誘導型と磁気共鳴型の組合せでもよい。また、充電端子14は、外部電源から送電される電力を無接点で受電可能な受電部であってもよい。別の一例として、充電端子14は、USB端子、microUSB端子等が接続可能なレセプタクルと、上述した受電部と、の双方を有していてもよい。
【0025】
電源ユニットケース11の側面11cには、ユーザが操作可能な操作部15が設けられている。操作部15は、頂面11a近傍の側面11cに設けられている。本実施形態では、操作部15は、第1方向Xから見て、中心線Lを中心にして充電端子14から約180度離れた位置に設けられている。本実施形態では、操作部15は、電源ユニットケース11の側面11cを外側から見て、円形状の押しボタン式のスイッチである。なお、操作部15は、円形状以外の形状でもよいし、押しボタン式以外のスイッチ又はタッチパネル等から構成されていてもよい。
【0026】
電源ユニットケース11には、ユーザに対して各種情報を通知するための通知部16が設けられている。通知部16は、発光素子161と振動素子162と、によって構成されている(
図6参照)。本実施形態では、発光素子161は、操作部15の電源ユニットケース11内側に設けられている。円形状の操作部15の周囲は、電源ユニットケース11の側面11cを外側から見て透光性を有し、発光素子161によって点灯あるいは点滅するように構成される。本実施形態では、発光素子161は、赤色、緑色、青色、白色、紫色に発光可能となっている。なお、発光素子161は、ユーザの視覚に作用する通知を行う第1通知部の一例である。また、振動素子162は、ユーザの触覚に作用する通知を行う第2通知部の一例である。
【0027】
電源ユニットケース11には、電源ユニットケース11の内部に外気を取り込む不図示の空気取込口が設けられている。空気取込口は、充電端子14の周囲に設けられていてもよく、操作部15の周囲に設けられていてもよく、充電端子14及び操作部15から離れた位置で電源ユニットケース11に設けられていてもよい。空気取込口は、カートリッジカバー20に設けられていてもよい。空気取込口は、上述した箇所のうち2以上の箇所に設けられていてもよい。
【0028】
中空の略円環形状の電源ユニットケース11の中空部には、電源61と、吸気センサ62と、MCU63(MCU:Micro Controller Unit)と、充電IC64(IC:Integrated Circuit)と、が収容されている。電源ユニットケース11の内部には、さらに、LDOレギュレータ65(LDO:Low Drop Out)と、DC/DCコンバータ66と、電圧センサ671及び電流センサ672を含む第1温度検出用素子67と、電圧センサ681及び電流センサ682を含む第2温度検出用素子68と、が収容されている(
図6及び
図7も参照)。
【0029】
電源61は、二次電池や電気二重層キャパシタ等の充放電可能な蓄電デバイスであり、好ましくは、リチウムイオン二次電池である。電源61の電解質は、ゲル状の電解質、電解液、固体電解質、イオン液体の1つ又はこれらの組み合わせにより構成できる。
【0030】
吸気センサ62は、パフ(吸引)動作を検出する圧力センサであり、例えば、操作部15の近傍に設けられている。吸気センサ62は、後述するカプセル50の吸口58を通じたユーザの吸引により生じた、電源ユニット10の内部の圧力(内圧)変化の値を出力するよう構成されている。例えば、吸気センサ62は、空気取込口からカプセル50の吸口58に向けて吸引される空気の流量(すなわち、ユーザの吸引動作)に応じて変化する内圧に応じた出力値(例えば、電圧値又は電流値)を出力する。吸気センサ62は、アナログ値を出力してもよいし、アナログ値から変換したデジタル値を出力してもよい。
【0031】
吸気センサ62は、検出する圧力を補償するために、電源ユニット10の置かれている環境の温度(外気温)を検出する温度センサを内蔵していてもよい。また、吸気センサ62は、圧力センサではなく、コンデンサマイクロフォンや流量センサ等から構成されていてもよい。
【0032】
MCU63は、エアロゾル吸引器1の各種の制御を行う電子部品(コントローラ)である。具体的には、MCU63は、プロセッサを主体に構成されており、プロセッサの動作に必要なRAM(Random Access Memory)及び各種情報を記憶するROM(Read Only Memory)等の記憶媒体により構成されるメモリ63aをさらに含む(
図6参照)。なお、本明細書におけるプロセッサとは、具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0033】
MCU63は、例えば、ユーザによる吸引動作が行われることにより、吸気センサ62の出力値が閾値を超えると、エアロゾルの生成要求があったと判定する。その後、MCU63は、例えば、ユーザによる吸引動作が終了し、吸気センサ62の出力値が上記の閾値を下回ると、エアロゾルの生成要求が終了したと判定する。このように、吸気センサ62の出力値は、エアロゾルの生成要求を示す信号として利用される。したがって、吸気センサ62は、エアロゾルの生成要求を出力するセンサを構成する。なお、エアロゾルの生成要求があったかの判定をMCU63に代えて吸気センサ62が行うようにし、当該判定結果に応じたデジタル値を、MCU63が吸気センサ62から受け取るようにしてもよい。具体的一例として、吸気センサ62は、エアロゾルの生成要求があったと判定した場合にはハイレベルの信号を出力し、エアロゾルの生成要求がなくなった(すなわちエアロゾルの生成要求が終了した)と判定した場合にはローレベルの信号を出力してもよい。また、エアロゾルの生成要求があったとMCU63又は吸気センサ62が判定する閾値と、エアロゾルの生成要求が終了したとMCU63又は吸気センサ62が判定する閾値は異なっていてもよい。
【0034】
なお、MCU63は、吸気センサ62に代えて、操作部15の操作に基づいてエアロゾルの生成要求を検出するようにしてもよい。例えば、ユーザがエアロゾルの吸引を開始するために操作部15に対し所定の操作を行うと、操作部15がエアロゾルの生成要求を示す信号をMCU63に出力するように構成してもよい。この場合には、操作部15が、エアロゾルの生成要求を出力するセンサを構成する。
【0035】
充電IC64は、充電端子14の近傍に設けられている。充電IC64は、充電端子14から入力され電源61に充電される電力を制御して、電源61の充電制御を行う。なお、充電IC64は、MCU63の近傍に配置されていてもよい。
【0036】
(カートリッジ)
図3に示すように、カートリッジ40は、軸方向を長手方向とする略円柱形状のカートリッジケース41を備える。カートリッジケース41は、例えばポリカーボネート等の樹脂によって形成されている。カートリッジケース41の内部には、エアロゾル源71を貯留する貯留室42と、エアロゾル源71を加熱する加熱室43と、が形成されている。加熱室43には、貯留室42に貯留されたエアロゾル源71を加熱室43に輸送して加熱室43で保持するウィック44と、ウィック44に保持されたエアロゾル源71を加熱して気化及び/又は霧化させる第1負荷45と、が収容されている。カートリッジ40は、第1負荷45によって加熱されることで気化及び/又は霧化したエアロゾル源71を、エアロゾル化して加熱室43からカプセル50に向かって輸送する第1エアロゾル流路46をさらに備える。
【0037】
貯留室42と加熱室43とは、カートリッジ40の長手方向に互いに隣接して形成されている。加熱室43は、カートリッジ40の長手方向一端側に形成されており、貯留室42は、カートリッジ40の長手方向で加熱室43と隣接し、カートリッジ40の長手方向他端側の端部まで延びるように形成されている。カートリッジケース41の長手方向一端側の端面、すなわちカートリッジ40の長手方向において、加熱室43が配置されている側のカートリッジケース41の端面には、接続端子47が設けられている。
【0038】
貯留室42は、カートリッジ40の長手方向を軸方向とする中空の略円環形状を有し、円環部にエアロゾル源71を貯留する。貯留室42には、樹脂ウェブ又は綿等の多孔体が収容され、かつ、エアロゾル源71が多孔体に含浸されていてもよい。貯留室42には、樹脂ウェブ又は綿上の多孔質体が収容されず、エアロゾル源71のみが貯留されていてもよい。エアロゾル源71は、グリセリン及び/又はプロピレングリコール等の液体を含む。
【0039】
また、本実施形態では、メンソール80を含まないエアロゾル源71を貯留するレギュラータイプのカートリッジ40と、メンソール80を含むエアロゾル源71を貯留するメンソールタイプのカートリッジ40とが、エアロゾル吸引器1の製造者等によってユーザに対し提供される。
図3には、メンソールタイプのカートリッジ40がエアロゾル吸引器1に装着されている場合の例を示している。なお、
図3では、説明をわかりやすくするために、メンソール80を粒子状に示しているが、実際には、メンソール80は、エアロゾル源71を構成するグリセリン及び/又はプロピレングリコール等の液体に溶解している。なお、
図3等に示されたメンソール80は模擬的なものに過ぎず、貯留室42におけるメンソール80の位置や数量、カプセル50におけるメンソール80の位置や数量、メンソール80と香味源52の位置関係は実物とは必ずしも一致しない点に留意されたい。
【0040】
ウィック44は、毛管現象を利用して貯留室42に貯留するエアロゾル源71を、貯留室42から加熱室43に引き込んで、加熱室43で保持する液保持部材である。ウィック44は、例えば、ガラス繊維や多孔質セラミックなどによって構成される。なお、ウィック44は、貯留室42の内部に延伸してもよい。
【0041】
第1負荷45は、接続端子47と電気的に接続されている。本実施形態では、第1負荷45は、所定ピッチでウィック44に巻き回された電熱線(コイル)によって構成されている。なお、第1負荷45は、ウィック44に保持されたエアロゾル源71を加熱して気化及び/又は霧化させることが可能な素子であればよい。第1負荷45は、例えば、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等の発熱素子であってもよい。第1負荷45としては、温度と電気抵抗値とが相関を持つものが用いられる。例えば、第1負荷45としては、温度の増加に伴って電気抵抗値も増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられる。これに代えて、第1負荷45としては、例えば、温度の増加に伴って電気抵抗値が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられてもよい。また、第1負荷45の一部は、加熱室43の外部に設けられていてもよい。
【0042】
第1エアロゾル流路46は、中空の略円環形状を有する貯留室42の中空部に形成され、カートリッジ40の長手方向に延びている。第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40の長手方向に略円環状に延びる壁部46aによって形成されている。第1エアロゾル流路46の壁部46aは、略円環形状を有する貯留室42の内周側壁部にもなっている。第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40の長手方向における第1端部461が加熱室43と接続しており、カートリッジ40の長手方向における第2端部462がカートリッジケース41の他端側の端面に開口している。
【0043】
第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40の長手方向において、第1端部461から第2端部462に向かうにしたがって、断面積が不変又は増加するように形成されている。第1エアロゾル流路46の断面積は、第1端部461から第2端部462に向かうにしたがって、不連続的に増加してもよいし、
図3に示されるように連続的に増加してもよい。
【0044】
カートリッジ40は、カートリッジ40の長手方向が、エアロゾル吸引器1の長手方向である第1方向Xとなるように、中空の略円環形状のカートリッジカバー20の中空部に収容される。さらに、カートリッジ40は、第1方向Xにおいて、加熱室43がエアロゾル吸引器1の底部側(すなわち電源ユニット10側)、貯留室42がエアロゾル吸引器1の頂部側(すなわちカプセル50側)となるように、カートリッジカバー20の中空部に収容される。
【0045】
カートリッジ40の第1エアロゾル流路46は、カートリッジ40がカートリッジカバー20の内部に収容された状態において、エアロゾル吸引器1の中心線L上を第1方向Xに延びるように形成されている。
【0046】
カートリッジ40は、エアロゾル吸引器1の使用時において、接続端子47が電源ユニットケース11の頂面11aに設けられた放電端子12と接触した状態が維持されるように、カートリッジカバー20の中空部に収容される。電源ユニット10の放電端子12とカートリッジ40の接続端子47とが接触することによって、カートリッジ40の第1負荷45は、放電端子12及び接続端子47を介して、電源ユニット10の電源61と電気的に接続される。
【0047】
さらに、カートリッジ40は、エアロゾル吸引器1の使用時において、電源ユニットケース11に設けられた不図示の空気取込口から流入した空気が、
図3中の矢印Bで示すように、電源ユニットケース11の頂面11aに設けられた空気供給部13から加熱室43に取り込まれるように、カートリッジカバー20の中空部に収容される。なお、矢印Bは、
図3中において中心線Lに対して傾いているが、中心線Lと同一方向であってもよい。換言すれば、矢印Bは、中心線Lに対して平行であってもよい。
【0048】
第1負荷45は、エアロゾル吸引器1の使用時において、電源61から、電源ユニットケース11に設けられた放電端子12と、カートリッジ40に設けられた接続端子47と、を介して供給される電力によって、ウィック44に保持されたエアロゾル源71を、燃焼を伴わずに加熱する。そして、加熱室43において、第1負荷45によって加熱されたエアロゾル源71は、気化及び/又は霧化する。カートリッジ40がメンソールタイプである場合、このとき、気化及び/又は霧化したエアロゾル源71には、気化及び/又は霧化したグリセリン及び/又はプロピレングリコール等とともに、気化及び/又は霧化したメンソール80も含まれている。
【0049】
そして、加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71は、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気を分散媒としてエアロゾル化する。さらに、加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71と、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気とは、加熱室43と連通する第1エアロゾル流路46の第1端部461から、第1エアロゾル流路46の第2端部462へと、さらにエアロゾル化しながら第1エアロゾル流路46を流れる。加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71は、第1エアロゾル流路46を流れる過程で温度が低下し、エアロゾル化が促進される。このようにして、加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71と、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気と、によって、加熱室43及び第1エアロゾル流路46でエアロゾル72が生成される。カートリッジ40がメンソールタイプである場合、加熱室43及び第1エアロゾル流路46でエアロゾル72には、エアロゾル源71由来のエアロゾル化したメンソール80も含まれている。
【0050】
(カプセルホルダ)
カプセルホルダ30は、略円環状に第1方向Xに延びる側壁31を備え、底部側及び頂部側の両端面が開口した中空の略円環形状となっている。側壁31は、例えば、アルミニウム等の金属によって形成されている。カプセルホルダ30は、底部側の端部で、カートリッジカバー20の頂部側の端部と、螺合や係止等によって連結され、カートリッジカバー20に対して着脱可能となっている。略円環形状の側壁31の内周面31aは、エアロゾル吸引器1の中心線Lを中心とする円環形状であり、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46よりも大径、かつ、カートリッジカバー20よりも小径となっている。
【0051】
カプセルホルダ30は、側壁31の底部側の端部に設けられた底壁32を備える。底壁32は、例えば樹脂によって形成されている。底壁32は、側壁31の底部側の端部に固定され、側壁31の底部側の端部で側壁31の内周面によって囲まれた中空部を後述する連通孔33を除き閉塞する。
【0052】
底壁32には、第1方向Xに貫通する連通孔33が設けられている。連通孔33は、第1方向から見て、中心線Lと重なる位置に形成されている。カートリッジ40がカートリッジカバー20の内部に収容され、かつ、カプセルホルダ30がカートリッジカバー20に装着された状態において、連通孔33は、第1方向Xの頂部側から見て、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46が連通孔33の内部に位置するように形成されている。
【0053】
カプセルホルダ30の側壁31には、第2負荷34が設けられている。
図5に示すように、第2負荷34は、側壁31の底部側に設けられており、略円環形状の側壁31に沿った円環形状を有し、第1方向Xに延びている。第2負荷34は、カプセル50の収容室53を加熱して収容室53に収容された香味源52を加熱する。第2負荷34は、カプセル50の収容室53を加熱することによって香味源52を加熱可能な素子であればよい。第2負荷34は、例えば、発熱抵抗体、セラミックヒータ、及び誘導加熱式のヒータ等の発熱素子であってもよい。第2負荷34としては、温度と電気抵抗値とが相関を持つものが用いられる。例えば、第2負荷34としては、温度の増加に伴って電気抵抗値も増加するPTC(Positive Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられる。これに代えて、第2負荷34としては、例えば、温度の増加に伴って電気抵抗値が減少するNTC(Negative Temperature Coefficient)特性を有するものが用いられてもよい。
【0054】
カートリッジカバー20が電源ユニット10に装着され、かつ、カプセルホルダ30がカートリッジカバー20に装着された状態において、第2負荷34は、電源ユニット10の電源61と電気的に接続される(
図6及び
図7参照)。具体的には、カートリッジカバー20が電源ユニット10に装着され、かつ、カプセルホルダ30がカートリッジカバー20に装着された状態であるときには、電源ユニット10の放電端子17(
図6参照)とカプセルホルダ30の接続端子(不図示)とが接触することによって、カプセルホルダ30の第2負荷34は、放電端子17及びカプセルホルダ30の接続端子を介して、電源ユニット10の電源61と電気的に接続される。
【0055】
(カプセル)
図3に戻って、カプセル50は、略円筒形状を有し、両端面が開口して略円環状に延びる側壁51を備える。側壁51は、例えば、プラスチック等の樹脂によって形成されている。側壁51は、カプセルホルダ30の側壁31の内周面31aよりもわずかに小径の略円環形状となっている。
【0056】
カプセル50は、香味源52が収容される収容室53を備える。収容室53は、
図3に示されるように、側壁51に取り囲まれたカプセル50の内部空間に形成されてもよい。若しくは、後述する出口部55を除くカプセル50の内部空間全体が、収容室53であってもよい。
【0057】
収容室53は、略円筒形状に延びるカプセル50の円筒軸方向の一端側に設けられる入口部54と、カプセル50の円筒軸方向の他端側に設けられる出口部55と、を備える。
【0058】
香味源52は、たばこ原料を顆粒状に成形したたばこ顆粒521を含む。また、本実施形態では、メンソール80を含まない香味源52を収容するレギュラータイプのカプセル50と、メンソール80を含む香味源52を収容するメンソールタイプのカプセル50とが、エアロゾル吸引器1の製造者等によってユーザに対し提供される。メンソールタイプのカプセル50にあっては、例えば、香味源52を構成するたばこ顆粒521にメンソール80が吸着されている。
【0059】
なお、香味源52は、たばこ顆粒521に代えて、刻みたばこが含まれていてもよい。また、香味源52は、たばこ顆粒521に代えて、たばこ以外の植物(例えば、ミント、漢方、又はハーブ等)が含まれていてもよい。また、香味源52は、メンソール80に加えて他の香料が付加されていてもよい。
【0060】
図3に示されるように、カプセル50の内部空間に収容室53が形成される場合、入口部54は、カプセル50の円筒軸方向において、カプセル50の底部から離間した位置で、カプセル50の内部空間をカプセル50の円筒軸方向で区画する隔壁であってもよい。入口部54は、香味源52が通過不能であり、エアロゾル72が通過可能な、網目状の隔壁となっていてよい。
【0061】
出口部55を除くカプセル50の内部空間全体が収容室53である場合、カプセル50の底部は入口部54を兼ねる。
【0062】
出口部55は、カプセル50の円筒軸方向において、側壁51の頂部側の端部で、側壁51に取り囲まれたカプセル50の内部空間に充填されたフィルタ部材である。出口部55は、香味源52が通過不能であり、エアロゾル72が通過可能な、フィルタ部材である。本実施形態では、出口部55は、カプセル50の頂部近傍に設けられているが、出口部55は、カプセル50の頂部から離間した位置に設けられていてもよい。
【0063】
収容室53は、香味源52が存在する第1空間531と、第1空間531と出口部55との間に位置して出口部55と隣接し、香味源52が存在しない第2空間532と、を有する。本実施形態では、収容室53において、第1空間531と第2空間532とは、カプセル50の円筒軸方向で隣接して形成されている。第1空間531は、カプセル50の円筒軸方向の一端側が入口部54と隣接しており、カプセル50の円筒軸方向の他端側が第2空間532と隣接している。第2空間532は、カプセル50の円筒軸方向の一端側が第1空間531と隣接しており、カプセル50の円筒軸方向の他端側が出口部55と隣接している。第1空間531と第2空間532とは、香味源52が通過不能であり、エアロゾル72が通過可能な網目状の隔壁56によって区画されていてもよい。このような隔壁56を用いずに、第1空間531と第2空間532とが形成されていてもよい。具体的一例として、収容室53の一部に香味源52が押圧された状態で収容し、収容室53内における香味源52の移動を困難にすることで、第1空間531と第2空間532とが形成されていてもよい。別の具体的一例として、香味源52が収容室53内を自由に移動できるようにしつつ、ユーザが吸口58から吸引動作を行う時には重力によって香味源52が収容室53の底部側に移動することで、第1空間531と第2空間532とが形成されるようにしてもよい。
【0064】
図3に示すように、カプセル50の内部空間に収容室53が形成される場合、カプセル50には、カプセル50の円筒軸方向において、カプセル50の底部と入口部54との間に、第2エアロゾル流路57が形成されていてもよい。
【0065】
第2エアロゾル流路57は、カプセル50の円筒軸方向において、カプセル50の底部と入口部54との間で、側壁51に取り囲まれたカプセル50の内部空間によって形成されている。したがって、第2エアロゾル流路57は、カプセル50の円筒軸方向における第1端部571がカプセル50の底部で開口しており、カプセル50の円筒軸方向における第2端部572が収容室53の入口部54で収容室53と接続している。
【0066】
カプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33の開口面積は、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46の断面積よりも大きくなっており、第2エアロゾル流路57の断面積は、カートリッジ40の第1エアロゾル流路46の断面積、及びカプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33の開口面積よりも大きくなっている。したがって、カートリッジ40の加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、カプセル50の収容室53に接続する第2エアロゾル流路57の第2端部572における断面積の方が大きくなっている。本実施形態におけるエアロゾル流路90は、第1エアロゾル流路46と、連通孔33と、第2エアロゾル流路57とによって構成されている。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33に接続する第1エアロゾル流路46の第2端部462における断面積より小さい。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33の断面積より小さい。連通孔33の断面積は、第2エアロゾル流路57の断面積より小さい。つまり、エアロゾル流路90は、加熱室43に接続する第1端部を構成する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、収容室53に接続する第2端部を構成する第2エアロゾル流路57の第2端部572における断面積の方が大きくなっている。また、エアロゾル流路90は、第1端部から第2端部に向かうにしたがって断面積が増加するように形成されている。
【0067】
出口部55を除くカプセル50の内部空間全体が収容室53である場合、カプセル50の底部は入口部54を兼ねるため、上述した第2エアロゾル流路57は形成されない。つまり、本実施形態におけるエアロゾル流路90は、第1エアロゾル流路46と、連通孔33とによって構成されている。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33に接続する第1エアロゾル流路46の第2端部462における断面積より小さい。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33の断面積より小さい。本実施形態においても、エアロゾル流路90は、加熱室43に接続する第1端部を構成する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、収容室53に接続する第2端部を構成する連通孔33における断面積の方が大きくなっている。また、エアロゾル流路90は、第1端部から第2端部に向かうにしたがって断面積が増加するように形成されている。
【0068】
なお、カプセルホルダ30にカプセル50が収容された状態において、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に空間が形成されてもよい。つまり、本実施形態におけるエアロゾル流路90は、第1エアロゾル流路46と、連通孔33と、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に形成される空間によって構成されている。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33に接続する第1エアロゾル流路46の第2端部462における断面積より小さい。加熱室43に接続する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積は、連通孔33の断面積より小さい。連通孔33の断面積は、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に形成される空間の断面積より小さい。この場合も、エアロゾル流路90は、加熱室43に接続する第1端部を構成する第1エアロゾル流路46の第1端部461における断面積よりも、収容室53に接続する第2端部を構成する、カプセルホルダ30の底壁32とカプセル50の底部との間に形成される空間における断面積の方が大きくなっている。また、エアロゾル流路90は、第1端部から第2端部に向かうにしたがって断面積が増加するように形成されている。
【0069】
カプセル50は、略円筒形状の円筒軸方向がエアロゾル吸引器1の長手方向である第1方向Xとなるように、中空の略円環形状のカプセルホルダ30の中空部に収容される。さらに、カプセル50は、第1方向Xにおいて、入口部54がエアロゾル吸引器1の底部側(すなわちカートリッジ40側)、出口部55がエアロゾル吸引器1の頂部側となるように、カプセルホルダ30の中空部に収容される。カプセル50は、カプセルホルダ30の中空部に収容された状態において、側壁51の他端側の端部が、カプセルホルダ30の頂部側の端部から第1方向Xに露出するように、カプセルホルダ30の中空部に収容される。そして、側壁51の他端側の端部は、エアロゾル吸引器1の使用時において、ユーザが吸引動作を行う吸口58となっている。カプセルホルダ30の頂部側の端部から第1方向Xに露出しやすくなるように、側壁51の他端側の端部は、段差を有していてもよい。
【0070】
図5に示すように、カプセル50は、中空の略円環形状のカートリッジカバー20の中空部に収容された状態において、カプセルホルダ30に設けられた円環形状の第2負荷34の中空部分に、収容室53の一部が収容されるようになっている。
【0071】
図3に戻って、収容室53は、カプセル50の円筒軸方向において、カートリッジカバー20の中空部に収容された状態で、カプセルホルダ30の第2負荷34が配置される加熱領域53Aと、加熱領域53Aと出口部55との間に位置して出口部55と隣接し、カプセルホルダ30の第2負荷34が配置されない非加熱領域53Bと、を有する。
【0072】
本実施形態では、カプセル50の円筒軸方向において、加熱領域53Aは、第1空間531の少なくとも一部と重なっており、非加熱領域53Bは、第2空間532の少なくとも一部と重なっている。本実施形態では、カプセル50の円筒軸方向において、第1空間531と加熱領域53Aとは略一致しており、第2空間532と非加熱領域53Bとは略一致している。
【0073】
(エアロゾル吸引器の使用時における構成)
このように構成されたエアロゾル吸引器1は、電源ユニット10に、カートリッジカバー20、カプセルホルダ30、カートリッジ40、及びカプセル50が装着された状態で使用される。この状態では、エアロゾル吸引器1には、少なくとも、カートリッジ40に設けられた第1エアロゾル流路46と、カプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33と、によって、エアロゾル流路90が形成される。
図3に示されるようにカプセル50の内部空間に収容室53が形成される場合には、カプセル50に設けられた第2エアロゾル流路57も、エアロゾル流路90の一部を形成する。カプセルホルダ30にカプセル50が収容されると、カプセルホルダ30の底壁とカプセル50の底部の間に空間が形成される場合には、カプセルホルダ30の底壁とカプセル50の底部の間に形成される空間も、エアロゾル流路90の一部を形成する。エアロゾル流路90は、カートリッジ40の加熱室43とカプセル50の収容室53とを接続し、加熱室43で生成されたエアロゾル72を加熱室43から収容室53へと輸送する。
【0074】
そして、エアロゾル吸引器1は、使用時において、ユーザが吸口58から吸引動作を行うと、電源ユニットケース11に設けられた不図示の空気取込口から流入した空気が、
図3中の矢印Bで示すように、電源ユニットケース11の頂面11aに設けられた空気供給部13からカートリッジ40の加熱室43に取り込まれる。さらに、第1負荷45が発熱し、ウィック44に保持されたエアロゾル源71が加熱され、加熱室43において、第1負荷45によって加熱されたエアロゾル源71が気化及び/又は霧化する。そして、第1負荷45によって気化及び/又は霧化したエアロゾル源71は、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気を分散媒としてエアロゾル化する。加熱室43で気化及び/又は霧化したエアロゾル源71と、電源ユニットケース11の空気供給部13から加熱室43に取り込まれた空気とは、加熱室43と連通する第1エアロゾル流路46の第1端部461から、第1エアロゾル流路46の第2端部462へと、さらにエアロゾル化しながら第1エアロゾル流路46を流れる。このように生成されたエアロゾル72は、第1エアロゾル流路46の第2端部462から、カプセルホルダ30の底壁32に設けられた連通孔33を通って、カプセル50の入口部54から収容室53に導入される。なお、実施形態に拠っては、エアロゾル72は収容室53に導入される前に、カプセル50に設けられた第2エアロゾル流路57を流れたり、カプセルホルダ30の底壁とカプセル50の底部の間に形成される空間を流れたりする。
【0075】
入口部54から収容室53に導入されたエアロゾル72は、収容室53を入口部54から出口部55へとエアロゾル吸引器1の第1方向Xに流れる際に、第1空間531に収容された香味源52を通過することによって、香味源52から香味成分が付加される。
【0076】
このようにして、エアロゾル72は、収容室53を入口部54から出口部55へとエアロゾル吸引器1の第1方向Xに流れる。よって、本実施形態では、収容室53において、入口部54から出口部55へとエアロゾル72が流れるエアロゾル72の流れ方向は、カプセル50の円筒軸方向であり、エアロゾル吸引器1の第1方向Xとなっている。
【0077】
さらに、エアロゾル吸引器1の使用時において、カプセルホルダ30に設けられた第2負荷34は、発熱して収容室53の加熱領域53Aを加熱する。これにより、収容室53の第1空間531に収容された香味源52と、収容室53の加熱領域53Aを流れるエアロゾル72と、が加熱される。
【0078】
エアロゾル吸引器1において、エアロゾルに付加される香味成分量を増やすためには、エアロゾル源71から発生させるエアロゾル量を多くすること、香味源52の温度を高くすること、が有効であることが実験的にわかっている。エアロゾル源71から発生させるエアロゾル量を多くするとエアロゾルに付加される香味成分量が増える現象は、エアロゾルの量が多いほど、香味源52を通過する際にエアロゾルが同伴する香味成分が増加することから説明できる。香味源52の温度を高くするとエアロゾルに付加される香味成分量が増える現象は、香味源52の温度が高いほど、香味源52や香味源52に付加された香料がエアロゾルに同伴されやすくなることから説明できる。
【0079】
ここで、カプセル50内部における、香味源52に対するメンソール80の吸着について詳述する。香味源52を構成するたばこ顆粒521は、メンソール80の分子よりも十分に大きく、吸着質であるメンソール80の吸着材として機能する。メンソール80は、化学吸着によってもたばこ顆粒521に吸着するし、物理吸着によってもたばこ顆粒521に吸着する。化学吸着は、たばこ顆粒521を構成する分子における最外殻電子と、メンソール80を構成する分子における最外殻電子との、共有結合によって生じ得る。物理吸着は、たばこ顆粒521の表面とメンソール80の表面の間で働くファンデルワールス力によって生じ得る。たばこ顆粒521に対するメンソール80の吸着量が増加していくと、たばこ顆粒521とメンソール80は、吸着平衡状態と呼ばれる状態になる。吸着平衡状態では、たばこ顆粒521に新たに吸着するメンソール80の量と、たばこ顆粒521から脱離するメンソール80の量が等しくなる。つまり、たばこ顆粒521に新たにメンソール80を供給しても、見かけ上の吸着量は変化しなくなる。たばこ顆粒521とメンソール80に限らず、吸着平衡状態における吸着量は、吸着材と吸着質の温度が増加すると低下する。なお、化学吸着も物理吸着もたばこ顆粒521の界面における吸着サイトをメンソール80が占有する形で進行するが、仮にこの吸着サイトを埋め尽くした時のメンソール80の吸着量を飽和吸着量と呼ぶ。上述した吸着平衡状態における吸着量が飽和吸着量未満であることは、容易に理解されるだろう。
【0080】
上述した通り、香味源52は、一般に、温度が高くなるほど、たばこ顆粒521とメンソール80との吸着平衡状態におけるたばこ顆粒521へのメンソール80の吸着量が低下する。したがって、香味源52は、第2負荷34によって加熱されて温度が高くなると、たばこ顆粒521に吸着するメンソール80の吸着量が低下し、たばこ顆粒521に吸着していたメンソール80の一部が脱離する。
【0081】
そして、エアロゾル源71由来のエアロゾル化したメンソール80と、香味源52由来のエアロゾル化したメンソール80と、を含むエアロゾル72は、第2空間532を流れて出口部55から収容室53の外部に排出され、吸口58からユーザの口内に供給される。
【0082】
(電源ユニットの詳細)
次に、電源ユニット10の詳細について、
図6を参照しながら説明する。
図6に示すように、電源ユニット10において、電源61の出力電圧を変換して第1負荷45へ印加可能な電圧変換器の一例であるDC/DCコンバータ66は、電源ユニット10にカートリッジ40が装着された状態において、第1負荷45と電源61との間に接続されている。MCU63は、DC/DCコンバータ66と電源61の間に接続されている。第2負荷34は、電源ユニット10にカートリッジ40が装着された状態において、MCU63とDC/DCコンバータ66との間に接続されている。このように、電源ユニット10では、カートリッジ40が装着された状態において、DC/DCコンバータ66及び第1負荷45の直列回路と、第2負荷34とが、電源61に対し並列接続されている。
【0083】
DC/DCコンバータ66は、MCU63によって制御され、入力電圧(例えば電源61の出力電圧)を昇圧して出力可能な昇圧回路であり、入力電圧又は入力電圧を昇圧した電圧を第1負荷45へ印加可能に構成されている。DC/DCコンバータ66による第1負荷45への印加電圧を変化させることで、第1負荷45へ供給される電力を調整できるため、第1負荷45により気化又は霧化されるエアロゾル源71の量を制御することができる。DC/DCコンバータ66としては、例えば、出力電圧を監視しながらスイッチング素子のオン/オフ時間を制御することで、入力電圧を希望する出力電圧に変換するスイッチングレギュレータを用いることができる。DC/DCコンバータ66としてスイッチングレギュレータを用いる場合には、スイッチング素子を制御することで、入力電圧を昇圧せずに、そのまま出力させることができる。なお、DC/DCコンバータ66は、前述した昇圧型(ブースト・コンバータ)に限らず、降圧型(バック・コンバータ)や昇降圧型であってもよい。DC/DCコンバータ66は、例えば、第1負荷45への印加電圧を、後述するV1〜V5[V]等とするために用いられてもよい。
【0084】
MCU63は、不図示の開閉器を用いて第2負荷34への放電を制御するため、第2負荷34の温度、香味源52の温度、又は収容室53の温度(すなわち後述する第2温度T2)を取得できるように構成される。また、MCU63は、第1負荷45の温度を取得できるように構成されることが好ましい。第1負荷45の温度は、第1負荷45やエアロゾル源71の過熱の抑制や、第1負荷45が気化又は霧化するエアロゾル源71の量を高度に制御するために用いることができる。
【0085】
電圧センサ671は、第1負荷45に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ672は、第1負荷45を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ671の出力と、電流センサ672の出力は、それぞれ、MCU63に入力される。MCU63は、電圧センサ671の出力と電流センサ672の出力とに基づいて第1負荷45の抵抗値を取得し、取得した第1負荷45の抵抗値に基づいて第1負荷45の温度を取得する。具体的には、例えば、電圧センサ671と電流センサ672は、オペアンプとアナログデジタル変換器によって構成されてもよい。なお、電圧センサ671の少なくとも一部及び/又は電流センサ672の少なくとも一部は、MCU63の内部に設けられてもよい。
【0086】
なお、第1負荷45の抵抗値を取得する際に、第1負荷45に定電流を流す構成とすれば、第1温度検出用素子67において電流センサ672は不要である。同様に、第1負荷45の抵抗値を取得する際に、第1負荷45に定電圧を印加する構成とすれば、第1温度検出用素子67において電圧センサ671は不要である。
【0087】
電圧センサ681は、第2負荷34に印加される電圧値を測定して出力する。電流センサ682は、第2負荷34を貫流する電流値を測定して出力する。電圧センサ681の出力と、電流センサ682の出力は、それぞれ、MCU63に入力される。MCU63は、電圧センサ681の出力と電流センサ682の出力とに基づいて第2負荷34の抵抗値を取得し、取得した第2負荷34の抵抗値に基づいて第2負荷34の温度を取得する。
【0088】
ここで、第2負荷34の温度は、第2負荷34によって加熱される香味源52の温度と厳密には一致しないが、香味源52の温度とほぼ同じと見做すことができる。また、第2負荷34の温度は、第2負荷34によって加熱されるカプセル50の収容室53の温度と厳密には一致しないが、カプセル50の収容室53の温度とほぼ同じと見做すことができる。このため、第2温度検出用素子68は、香味源52の温度、又はカプセル50の収容室53の温度を検出するための温度検出用素子として用いることもできる。具体的には、例えば、電圧センサ681と電流センサ682は、オペアンプとアナログデジタル変換器によって構成されてもよい。なお、電圧センサ681の少なくとも一部及び/又は電流センサ682の少なくとも一部は、MCU63の内部に設けられてもよい。
【0089】
なお、第2負荷34の抵抗値を取得する際に、第2負荷34に定電流を流す構成とすれば、第2温度検出用素子68において電流センサ682は不要である。同様に、第2負荷34の抵抗値を取得する際に、第2負荷34に定電圧を印加する構成とすれば、第2温度検出用素子68において電圧センサ681は不要である。
【0090】
第2温度検出用素子68をカプセルホルダ30やカートリッジ40に設けても、第2温度検出用素子68の出力に基づき第2負荷34の温度、香味源52の温度、又はカプセル50の収容室53の温度を取得できるが、第2温度検出用素子68は、エアロゾル吸引器1において交換頻度が最も低い電源ユニット10に設けることが好ましい。このようにすれば、カプセルホルダ30及びカートリッジ40の製造コストを下げて、電源ユニット10に比べて交換頻度の高いカプセルホルダ30やカートリッジ40を安価にユーザに提供することが可能となる。
【0091】
図7は、
図6に示す電源ユニット10の具体例を示す図である。
図7では、第2温度検出用素子68として電流センサ682を持たず、かつ、第1温度検出用素子67として電流センサ672を持たない構成の具体例を示している。
【0092】
図7に示すように、電源ユニット10は、電源61と、MCU63と、LDOレギュレータ65と、開閉器SW1と、開閉器SW1に並列接続された抵抗素子R1及び開閉器SW2の直列回路とからなる並列回路C1と、開閉器SW3と、開閉器SW3に並列接続された抵抗素子R2及び開閉器SW4の直列回路とからなる並列回路C2と、電圧センサ671を構成するオペアンプOP1及びアナログデジタル変換器ADC1と、電圧センサ681を構成するオペアンプOP2及びアナログデジタル変換器ADC2と、を備える。オペアンプOP1とオペアンプOP2の少なくとも一方は、MCU63の内部に備えられていてもよい。
【0093】
本明細書にて説明する抵抗素子とは、固定の電気抵抗値を持つ素子であればよく、例えば抵抗器、ダイオード、又はトランジスタ等である。
図7の例では、抵抗素子R1及び抵抗素子R2が、それぞれ抵抗器となっている。
【0094】
本明細書にて説明する開閉器とは、配線路の遮断と導通を切り替えるトランジスタ等のスイッチング素子であり、例えば、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT:Insulated Gate Bipolar Transistor)等のバイポーラトランジスタや、金属酸化膜半導体電界効果トランジスタ(MOSFET:Metal−Oxide−Semiconductor Field−Effect Transistor)等の電界効果トランジスタとすることができる。また、本明細書にて説明する開閉器は、リレー(継電器)によって構成されてもよい。
図7の例では、開閉器SW1〜SW4は、それぞれトランジスタとなっている。
【0095】
LDOレギュレータ65は、電源61の正極に接続された主正母線LUに接続されている。MCU63は、LDOレギュレータ65と、電源61の負極に接続された主負母線LDとに接続されている。MCU63は、開閉器SW1〜SW4の各々にも接続されており、これらの開閉制御を行う。LDOレギュレータ65は、電源61からの電圧を降圧して出力する。LDOレギュレータ65の出力電圧V0は、MCU63、DC/DCコンバータ66、オペアンプOP1、オペアンプOP2、及び通知部16の各々の動作電圧としても利用される。これに代えて、MCU63、DC/DCコンバータ66、オペアンプOP1、オペアンプOP2、及び通知部16のうち少なくとも1つは、電源61の出力電圧そのものを動作電圧として利用してもよい。又は、MCU63、DC/DCコンバータ66、オペアンプOP1、オペアンプOP2、及び通知部16のうち少なくとも1つは、LDOレギュレータ65とは別のレギュレータ(不図示)が出力する電圧を動作電圧として利用してもよい。このレギュレータの出力電圧はV0と異なっていてもよいし、同じでもよい。
【0096】
DC/DCコンバータ66は、主正母線LUに接続されている。第1負荷45は、主負母線LDに接続される。並列回路C1は、DC/DCコンバータ66と第1負荷45とに接続されている。
【0097】
並列回路C2は、主正母線LUに接続されている。第2負荷34は、並列回路C2と主負母線LDとに接続される。
【0098】
オペアンプOP1の非反転入力端子は、並列回路C1と第1負荷45との接続ノードに接続されている。オペアンプOP1の反転入力端子は、オペアンプOP1の出力端子及び主負母線LDの各々に抵抗素子を介して接続されている。
【0099】
オペアンプOP2の非反転入力端子は、並列回路C2と第2負荷34との接続ノードに接続されている。オペアンプOP2の反転入力端子は、オペアンプOP2の出力端子及び主負母線LDの各々に抵抗素子を介して接続されている。
【0100】
アナログデジタル変換器ADC1は、オペアンプOP1の出力端子に接続されている。アナログデジタル変換器ADC2は、オペアンプOP2の出力端子に接続されている。アナログデジタル変換器ADC1とアナログデジタル変換器ADC2は、MCU63の外部に設けられていてもよい。
【0101】
(MCU)
次に、MCU63の機能について説明する。MCU63は、ROMに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することにより実現される機能ブロックとして、温度検出部と、電力制御部と、通知制御部と、を備える。
【0102】
(温度検出部)
温度検出部は、第1温度検出用素子67の出力に基づいて、第1負荷45の温度である第1温度T1を取得する。また、温度検出部は、第2温度検出用素子68の出力に基づいて、第2負荷34の温度、香味源52の温度、又は収容室53の温度である第2温度T2を取得する。
【0103】
図7に示す回路例の場合、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW3、及び開閉器SW4を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるようにDC/DCコンバータ66を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW2を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC1の出力値(第1負荷45に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第1温度T1を取得する。
【0104】
なお、オペアンプOP1の非反転入力端子を抵抗素子R1のDC/DCコンバータ66側の端子に接続し、オペアンプOP1の反転入力端子を抵抗素子R1の開閉器SW2側の端子に接続する構成としてもよい。この場合には、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW3、及び開閉器SW4を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるようにDC/DCコンバータ66を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW2を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC1の出力値(抵抗素子R1に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第1温度T1を取得することができる。
【0105】
また、
図7に示す回路例の場合、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW2、及び開閉器SW3を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるように不図示のDC/DCコンバータ等の素子を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW4を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC2の出力値(第2負荷34に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第2温度T2を取得する。
【0106】
なお、オペアンプOP2の非反転入力端子を抵抗素子R2の主正母線LU側の端子に接続し、オペアンプOP2の反転入力端子を抵抗素子R2の開閉器SW4側の端子に接続する構成としてもよい。この場合には、温度検出部は、開閉器SW1、開閉器SW2、及び開閉器SW3を遮断状態に制御し、所定の一定電圧を出力させるように不図示のDC/DCコンバータ等の素子を制御する。さらに、温度検出部は、開閉器SW4を導通状態に制御した状態で、アナログデジタル変換器ADC2の出力値(抵抗素子R2に印加される電圧値)を取得し、この出力値に基づいて第2温度T2を取得することができる。
【0107】
(電力制御部)
電力制御部は、電源61から第1負荷45への放電(以下、単に、第1負荷45への放電ともいう)、及び電源61から第2負荷34への放電(以下、単に、第2負荷34への放電ともいう)を制御する。例えば、電源ユニット10が
図7に示した回路構成を有する場合、電力制御部は、開閉器SW2、開閉器SW3、及び開閉器SW4を遮断状態(すなわちオフ)にし、開閉器SW1を導通状態(すなわちオン)にすることで、第1負荷45への放電を実現できる。また、電源ユニット10が
図7に示した回路構成を有する場合、電力制御部は、開閉器SW1、開閉器SW2、及び開閉器SW4を遮断状態にし、開閉器SW3を導通状態にすることで、第2負荷34への放電を実現できる。
【0108】
電力制御部は、吸気センサ62の出力に基づき、ユーザからのエアロゾルの生成要求を検出すると(すなわちユーザによる吸引動作が行われると)、第1負荷45及び第2負荷34への放電を行わせる。これにより、エアロゾルの生成要求に応じて、第1負荷45によるエアロゾル源71の加熱(すなわちエアロゾルの生成)、及び第2負荷34による香味源52の加熱が行われる。このとき、電力制御部は、エアロゾルの生成要求に応じて生成されるエアロゾル(気化及び/又は霧化したエアロゾル源71)に対し、香味源52から付加される香味成分量(以下、単に、香味成分量ともいう。例えば後述の香味成分量W
flavor)が所定の目標量へ収束するように、第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御する。この目標量は適宜決められる値であるが、例えば、香味成分量の目標範囲を適宜決定し、この目標範囲における中央値を目標量として定めてもよい。これにより、香味成分量を目標量に収束させることで、香味成分量をある程度幅を持たせた目標範囲にも収束させることができる。なお、香味成分量、目標量の単位としては重量(例えば[mg])が用いられてよい。
【0109】
ところで、前述したように、エアロゾル吸引器1に装着されるカートリッジ40には、エアロゾル源71がメンソールを含むメンソールタイプのものと、エアロゾル源71がメンソールを含まないレギュラータイプのものと、がある。同様に、エアロゾル吸引器1に装着されるカプセル50には、香味源52がメンソールを含むメンソールタイプのものと、香味源52がメンソールを含まないレギュラータイプのものと、がある。
【0110】
したがって、エアロゾル吸引器1は、装着されたカートリッジ40とカプセル50との少なくともいずれかがメンソールタイプである状態と、装着されたカートリッジ40とカプセル50との両方がレギュラータイプである状態と、をとり得る。換言すると、エアロゾル吸引器1は、エアロゾル源71と香味源52との少なくともいずれかにメンソールが含まれている状態と、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていない状態と、をとり得る。
【0111】
このようなエアロゾル吸引器1においては、第1負荷45や第2負荷34への放電を、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて適切に制御することが好ましい。このため、MCU63は、香味源52の香味が付与されたエアロゾル(以下、単に、エアロゾルともいう)を生成する前に、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かのフレーバー判断を実行可能に構成されている。
【0112】
ここで、香味源52の香味が付与されたエアロゾルを生成する前(以下、単に、エアロゾルの生成前ともいう)とは、エアロゾル吸引器1の電源がオンであり、かつ、エアロゾルの生成要求に応じた第1負荷45への放電が行われていない時期とすることができる。例えば、エアロゾル吸引器1の電源がオンとされてから1回目の吸引動作が行われるまでの期間や、吸引動作が終了してからその次の吸引動作が行われるまでの期間が、エアロゾルの生成前に該当する。
【0113】
MCU63は、例えば、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれがメンソールを含むか否かを示す情報を取得することによってフレーバー判断を行う。すなわち、フレーバー判断は、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれがメンソールを含むか否かを示す情報の取得とすることができる。詳細は後述するが、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれがメンソールを含むか否かを示す情報は、例えば、操作部15に対する操作、カートリッジ40等に設けられた記憶媒体からの読み出し、あるいはカートリッジ40等が有する特定の物理量の検出等に基づき取得できる。フレーバー判断は、例えば、
図14に示すフレーバー識別処理(後述)をMCU63が実行することによって実現できる。
【0114】
電力制御部は、MCU63によって行われたフレーバー判断の結果に基づいて、第1負荷45や第2負荷34への放電を制御する。例えば、フレーバー判断によって、エアロゾル源71と香味源52との少なくともいずれかにメンソールが含まれていることを示す情報が取得されたとする。この場合に、電力制御部は、第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御するための放電モードをメンソールモードとする。そして、電力制御部は、第1負荷45及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御する。メンソールモードによる第1負荷45及び第2負荷34への放電態様の一例については、
図15等を用いて後述する。
【0115】
また、フレーバー判断によって、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていないことを示す情報が取得されたとする。この場合に、電力制御部は、放電モードをレギュラーモードとする。そして、電力制御部は、第1負荷45及び第2負荷34への放電をレギュラーモードによって制御する。レギュラーモードによる第1負荷45及び第2負荷34への放電態様は、メンソールモードによる第1負荷45及び第2負荷34への放電態様とは異なる。レギュラーモードによる第1負荷45及び第2負荷34への放電態様の一例についても、
図15等を用いて後述する。
【0116】
このように、MCU63は、電力制御部の機能により、エアロゾル源71と香味源52とのうちメンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて、第1負荷45や第2負荷34への放電を制御する。これにより、MCU63は、第1負荷45や第2負荷34への放電を、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて適切に制御できる。
【0117】
ところで、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象は、カートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われることにより変化し得る。換言すれば、フレーバー判断後にカートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われていなければ、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象はそのフレーバー判断時から変化していないと考えられる。
【0118】
したがって、直近のフレーバー判断後にカートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われていない場合、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を改めて行わずとも、直近のフレーバー判断の結果に基づき第1負荷45や第2負荷34への放電を制御すれば、第1負荷45や第2負荷34への放電を適切に制御できると考えられる。
【0119】
そこで、MCU63は、任意の方法(一例は後述)を用いて、カートリッジ40及びカプセル50の着脱を検出可能に構成される。そして、MCU63は、カートリッジ40又はカプセル50の着脱が検出されたエアロゾルの生成前には、フレーバー判断を行う。このようにしてエアロゾルの生成前にフレーバー判断を行った場合には、MCU63は、そのフレーバー判断の結果に基づき第1負荷45等への放電を制御して、エアロゾルの生成を行わせる。
【0120】
一方、MCU63は、カートリッジ40又はカプセル50の着脱が検出されていないエアロゾルの生成前には、フレーバー判断を行わない。このようにしてエアロゾルの生成前にフレーバー判断を行わなかった場合、MCU63は、直近のフレーバー判断の結果に基づき第1負荷45等への放電を制御して、エアロゾルの生成を行わせる。
【0121】
このようにすることで、フレーバー判断が行われる回数を減らしてフレーバー判断を行うことによるMCU63の処理負担や消費電力を削減しつつも、メンソールが含まれている(あるいは含まれていない)対象に応じて第1負荷45等への放電を適切に制御することが可能となる。
【0122】
なお、本明細書等において、今回のエアロゾルの生成前に行われたフレーバー判断は、直近のフレーバー判断に含まれない。以下、単に、フレーバー判断と表記したときは、今回のエアロゾルの生成前に行われたフレーバー判断を指すものとする。
【0123】
(通知制御部)
通知制御部は、ユーザに対して各種情報を通知するように通知部16を制御する。具体的に説明すると、通知制御部は、ユーザに対して各種情報を通知するように、発光素子161の発光や振動素子162の振動を制御する。以下、通知制御部の機能により、MCU63が行う各通知について、
図8を参照しながら説明する。なお、各通知における通知部16の動作態様(例えば、発光素子161の発光色や発光態様、及び振動素子162の振動の有無)は、エアロゾル吸引器1の製造者等によって予め設定されている。また、各通知における通知部16の動作態様は、ユーザが操作部15等を用いて適宜変更できてもよい。
【0124】
(エアロゾルの生成前に行う通知)
図8の(a)に示すように、MCU63は、エアロゾルの生成前に行う通知として、第1生成前通知と、第2生成前通知と、を行うことができる。
【0125】
(第1生成前通知)
MCU63は、フレーバー判断を行ったエアロゾルの生成前には、そのフレーバー判断の結果をユーザに通知する第1生成前通知を行う。例えば、MCU63は、フレーバー判断の結果に基づき設定される色(換言するとフレーバー判断の結果に対応する色)で発光素子161を発光させるとともに、振動素子162を振動させることによって、第1生成前通知を行う。
【0126】
本実施形態では、第1生成前通知において、発光素子161は緑色又は白色に点灯される。具体的には、フレーバー判断によって、エアロゾル源71と香味源52との少なくともいずれかにメンソールが含まれていることを示す情報が取得された場合には、第1生成前通知において、発光素子161は緑色に点灯される。換言すれば、第1負荷45及び第2負荷34への放電がメンソールモードによって制御される場合には、第1生成前通知において、発光素子161は緑色に点灯される。
【0127】
一方、フレーバー判断によって、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていないことを示す情報が取得された場合には、第1生成前通知において、発光素子161は白色に点灯される。換言すれば、第1負荷45及び第2負荷34への放電がレギュラーモードによって制御される場合には、第1生成前通知において、発光素子161は白色に点灯される。なお、本明細書等において、発光素子161を点灯させるとは、発光素子161を一定期間発光させ続けることである。なお、上述した緑色又は白色は、第1生成前通知において発光素子161を点灯させる色の具体的一例に過ぎない点に留意されたい。互いに区別可能であれば、第1生成前通知において発光素子161を点灯させる色は、任意のものでよい。
【0128】
このように、MCU63は、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を行った場合には、第1生成前通知を行うことにより、そのフレーバー判断の結果を発光素子161及び振動素子162によってユーザに通知する。これにより、エアロゾルの生成前に行ったフレーバー判断の結果を、複数の通知部によってユーザに通知できる。したがって、フレーバー判断の結果を、1つの通知部によりユーザに通知するようにした場合に比べて、ユーザにわかりやすく通知できる。このため、ユーザは、エアロゾルの生成前に行われたフレーバー判断の結果が自身の意図するものとなっているかを容易に確認できる。例えば、本実施形態では、第1生成前通知により、ユーザは、第1負荷45及び第2負荷34への放電がメンソールモードによって制御されるかレギュラーモードによって制御されるかを容易に確認できる。
【0129】
また、発光素子161は、ユーザの視覚に作用する通知を行うものとなっている。そして、振動素子162は、ユーザの触覚に作用する通知を行うものとなっている。したがって、第1生成前通知を行った場合に、MCU63は、視覚及び触覚といった、それぞれがユーザの異なる感覚に作用する通知部によって、フレーバー判断の結果をユーザに通知できる。これにより、フレーバー判断の結果を、ユーザの1つの感覚に作用する通知部によってユーザに通知するようにした場合に比べて、ユーザにわかりやすく通知できる。このため、ユーザは、フレーバー判断の結果が自身の意図するものとなっているかを容易に確認できる。
【0130】
また、MCU63は、ユーザの視覚に作用する発光素子161を含む通知部によって、フレーバー判断の結果をユーザに通知できる。これにより、フレーバー判断の結果を、ユーザの視覚以外の感覚に作用する通知部によってユーザに通知するようにした場合に比べて、ユーザにわかりやすく通知できる。このため、ユーザは、フレーバー判断の結果が自身の意図するものとなっているかを容易に確認できる。
【0131】
(第2生成前通知)
MCU63は、フレーバー判断を実行しなかったエアロゾルの生成前には、直近のフレーバー判断の結果をユーザに通知する第2生成前通知を行う。例えば、MCU63は、直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色で発光素子161を発光させることのみによって、第2生成前通知を行う。すなわち、第2生成前通知は、振動素子162が振動されない点が第1生成前通知とは異なる。
【0132】
すなわち、本実施形態では、第2生成前通知においても、第1生成前通知と同様に、発光素子161は緑色又は白色に点灯される。具体的には、直近のフレーバー判断によって、エアロゾル源71と香味源52との少なくともいずれかにメンソールが含まれていることを示す情報が取得されていた場合には、第2生成前通知において、発光素子161は緑色に点灯される。換言すれば、第1負荷45及び第2負荷34への放電がメンソールモードによって制御される場合には、第2生成前通知において、発光素子161は緑色に点灯される。
【0133】
一方、直近のフレーバー判断によって、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていないことを示す情報が取得されていた場合には、第2生成前通知において、発光素子161は白色に点灯される。換言すれば、第1負荷45及び第2負荷34への放電がレギュラーモードによって制御される場合には、第2生成前通知において、発光素子161は白色に点灯される。なお、上述した緑色又は白色は、第2生成前通知において発光素子161を点灯させる色の具体的一例に過ぎない点に留意されたい。互いに区別可能であれば、第2生成前通知において発光素子161を点灯させる色は、任意のものでよい。
【0134】
このように、MCU63は、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を行わなかった場合には、第2生成前通知を行うことにより、直近のフレーバー判断の結果を発光素子161のみによってユーザに通知する。これにより、直近のフレーバー判断の結果をユーザに通知する場合(例えば前回のエアロゾル生成時と同内容の通知を行う場合)には、その通知を簡易なものとして、ユーザに煩わしさを与え得る通知を抑制できる。併せて、通知による消費電力の削減も図れる。さらに、直近のフレーバー判断の結果をユーザに通知するにあたって、MCU63は、ユーザの視覚に作用する発光素子161を用いる。このため、直近のフレーバー判断の結果の通知を簡易なものとしても、直近のフレーバー判断の結果を、ユーザにわかりやすく通知できる。
【0135】
(エアロゾルの生成中に行う通知)
図8の(b)に示すように、MCU63は、エアロゾルの生成中に行う通知として、第1生成中通知と、第2生成中通知と、を行うことができる。
【0136】
(第1生成中通知)
MCU63は、電源61の残量に関する情報を取得可能に構成される。例えば、MCU63は、電源61の出力電圧を検出する電圧センサ(不図示)の出力等に基づき、電源61の出力電圧を示す情報を取得し、その出力電圧に基づいて電源61の残量を導出する。そして、MCU63は、導出した電源61の残量を示す情報を、電源61の残量に関する情報として取得する。なお、これに限らず、MCU63は、任意の方法を用いて、電源61の残量に関する情報(例えば電源61の残量を示す情報)を取得してよい。
【0137】
そして、MCU63は、電源61の残量が第1閾値以上である場合のエアロゾルの生成中には、第1生成中通知を行う。ここで、第1閾値は、電源61の満充電状態に相当する値以下であり、かつ電源61の放電終止状態に相当する値よりも大きい。すなわち、電源61の残量が第1閾値以上である場合、電源61は、第1負荷45や第2負荷34への放電が可能な状態である。換言すると、電源61の残量が第1閾値以上である場合、エアロゾル吸引器1は、エアロゾルの生成が可能な状態である。なお、第1閾値は、エアロゾル吸引器1の製造者等によって予め設定されている。
【0138】
MCU63は、例えば、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色と同じ色で発光素子161を発光させることによって、第1生成中通知を行う。なお、振動素子162は、第1生成中通知も振動されない。
【0139】
例えば、MCU63は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づいて、エアロゾルの生成前に発光素子161を緑色で点灯させていたとする。この場合、その後のエアロゾルの生成中に電源61の残量が第1閾値以上であると、MCU63は、発光素子161を緑色で点灯させる第1生成中通知を行う。
【0140】
一方、MCU63は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づいて、エアロゾルの生成前に発光素子161を白色で点灯させていたとする。この場合、その後のエアロゾルの生成中に電源61の残量が第1閾値以上であると、MCU63は、発光素子161を白色で点灯させる第1生成中通知を行う。
【0141】
このように、MCU63は、電源61の残量が第1閾値以上である場合のエアロゾルの生成中には、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色と同じ色で発光素子161を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子161)と、電源61の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子161)とを共通化できる。したがって、電源61の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル吸引器1に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源61の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、エアロゾルの生成中に、電源61の残量が第1閾値以上であるか否かや、フレーバー判断又は直近のフレーバー判断の結果を適宜確認できる。したがって、エアロゾル吸引器1の利便性の向上を図れる。
【0142】
(第2生成中通知)
MCU63は、電源61の残量が第1閾値未満であり、かつ第2閾値以上である場合のエアロゾルの生成中には、第2生成中通知を行う。ここで、第2閾値は、第1閾値よりも小さく、且つ、電源61の放電終止状態に相当する値よりも大きい。すなわち、電源61の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合、第1負荷45や第2負荷34への放電は可能な状態であるものの、第1閾値以上の場合よりは電源61の残量が低下してきている。なお、第2閾値は、第1閾値と同様に、エアロゾル吸引器1の製造者等によって予め設定されている。
【0143】
MCU63は、例えば、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色とは異なる色で発光素子161を発光させることによって、第2生成中通知を行う。ここで、異なる色は、例えば、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果によらず一定の色である。本実施形態では、第2生成中通知において、MCU63は、発光素子161を紫色(すなわち緑色及び白色とは異なる色)で点灯させるものとする。
【0144】
このように、MCU63は、電源61の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合のエアロゾルの生成中は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合とは異なる所定の色で発光素子161を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子161)と、電源61の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子161)とを共通化できる。したがって、電源61の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル吸引器1に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源61の残量に関する通知を行うことが可能となる。
【0145】
また、MCU63は、電源61の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合に、所定の色(本実施形態では紫)で発光素子161を発光させることで、電源61が放電終止状態となる前に電源61の残量が低下してきたことをユーザに通知できる。これにより、電源61が放電終止状態となる前に、電源61の充電等を行うようユーザを促すことができ、エアロゾル吸引器1の利便性の向上を図れる。また、この場合に、MCU63は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果によらず一定の色で発光素子を発光させるようにすることで、電源61の残量が低下してきたことをユーザにわかりやすく通知できる。
【0146】
なお、本実施形態では、第2生成中通知においても、振動素子162は振動されないようにするが、これに限らない。すなわち、第2生成中通知において、振動素子162は振動されてもよい。このようにすれば、発光素子161及び振動素子162の両方を用いて、電源61の残量が低下してきたことをユーザに通知でき、電源61の充電等を行うようにユーザをより促せる。
【0147】
また、MCU63は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合には(すなわち第1生成前通知及び第2生成前通知では)、当該結果に基づき設定される色(例えば前述したように緑色又は白色)で発光素子161を第1態様で発光させるようにしてもよい。ここで、第1態様は、例えば、発光素子161の輝度を一定に保つ発光態様とすることができる。
【0148】
一方、MCU63は、エアロゾルの生成中には、電源61の残量に基づき設定される色で発光素子161を第2態様で発光させてもよい。ここで、電源61の残量に基づき設定される色は、例えば、電源61の残量が第1閾値以上である場合の緑色又は白色、第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合の紫色、第2閾値未満である場合の赤色とすることができる。また、ここで、第2態様は、例えば、発光素子161の輝度を変動させる発光態様とすることができる。MCU63は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)方式等の任意の制御方法を用いて発光素子161の輝度を制御することで、第2態様による発光素子161の発光を実現できる。
【0149】
このように、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知と、エアロゾルの生成中の電源の残量に関する通知とで、発光素子161の発光態様を異ならせることで、発光素子161による多彩な発光態様を用いた通知が可能となる。したがって、エアロゾル吸引器1の商品性の向上を図れる。
【0150】
(操作部が操作された際に行う通知)
図8の(c)に示すように、MCU63は、操作部15が操作された際に行う通知として、第1操作時通知と、第2操作時通知と、を行うことができる。
【0151】
(第1操作時通知)
MCU63は、電源61の残量が第1閾値以上である場合に、操作部15が操作されると、第1操作時通知を行う。MCU63は、例えば、第1生成中通知と同様に、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色と同じ色で発光素子161を発光させることによって、第1操作時通知を行う。なお、振動素子162は、例えば、第1操作時通知においても振動されない。
【0152】
例えば、MCU63は、操作部15が操作される前の直近の発光素子161の発光時に、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づいて、発光素子161を緑色で点灯させていたとする。この場合、MCU63は、その後に操作部15が操作されたときに電源61の残量が第1閾値以上であると、発光素子161を緑色で点灯させる第1操作時通知を行う。
【0153】
一方、MCU63は、操作部15が操作される前の直近の発光素子161の発光時に、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づいて、発光素子161を白色で点灯させていたとする。この場合、MCU63は、その後に操作部15が操作されたときに電源61の残量が第1閾値以上であると、発光素子161を白色で点灯させる第1操作時通知を行う。
【0154】
このように、MCU63は、電源61の残量が第1閾値以上である場合に操作部15が操作されると、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色と同じ色で発光素子161を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子161)と、電源61の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子161)とを共通化できる。したがって、電源61の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル吸引器1に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源61の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、所望の時期に操作部15を操作することにより、電源61の残量が第1閾値以上であるか否かや、フレーバー判断又は直近のフレーバー判断の結果を適宜確認できる。したがって、エアロゾル吸引器1の利便性の向上を図れる。
【0155】
(第2操作時通知)
MCU63は、電源61の残量が第1閾値未満であり、かつ第2閾値以上である場合に、操作部15が操作されると、第2操作時通知を行う。MCU63は、例えば、第2生成中通知と同様に、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色とは異なる色(例えばフレーバー判断の結果等によらず一定の紫色)で発光素子161を発光させることによって、第2操作時通知を行う。なお、振動素子162は、例えば、第2操作時通知においても振動されない。
【0156】
このように、MCU63は、電源61の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合に操作部15が操作されると、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合とは異なる所定の色で発光素子161を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子161)と、電源61の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子161)とを共通化できる。したがって、電源61の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル吸引器1に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源61の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、所望の時期に操作部15を操作することにより、電源61の残量が第1閾値未満となったかを適宜確認できる。したがって、エアロゾル吸引器1の利便性の向上を図れる。
【0157】
(充電要求通知)
図8の(d)に示すように、MCU63は、電源61の残量が第2閾値未満であり、かつ電源61の放電終止状態に相当する値以上である場合には、充電要求通知を行う。すなわち、電源61の残量が第2閾値未満かつ電源61の放電終止状態に相当する値以上である場合、第1負荷45や第2負荷34への放電は可能な状態であるものの、第2閾値以上の場合よりもさらに電源61の残量が低下してきている。
【0158】
MCU63は、例えば、電源61の残量が第2閾値未満であり、かつ電源61の放電終止状態に相当する値以上である場合のユーザの吸引動作中に、所定の色で発光素子161を発光させることによって、充電要求通知を行う。充電要求通知による発光素子161の発光色は、例えば、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果に基づき設定される色(本実施形態では緑色又は白色)とは異なり、かつ、電源61の残量が第1閾値以上かつ第2閾値以上である場合のエアロゾル生成中の発光色(本実施形態では紫色)とも異なる。また、充電要求通知による発光素子161の発光色は、例えば、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果によらず一定の色である。本実施形態では、充電要求通知において、MCU63は、発光素子161を赤色で点滅させるものとする。なお、本明細書等において、発光素子161を点滅させるとは、発光素子161の点灯(発光)と消灯とを間欠的に一定期間繰り返すことである。
【0159】
また、充電要求通知を行うタイミングは、ユーザの吸引動作中に限らず、例えば、操作部15が操作されたときであってもよい。すなわち、MCU63は、電源61の残量が第2閾値未満であり、かつ電源61の放電終止状態に相当する値以上である場合に、操作部15が操作されると、充電要求通知を行ってもよい。
【0160】
このように、MCU63は、電源61の残量が第2閾値未満かつ放電終止状態に相当する値以上である場合には、他の通知時とは異なる色で発光素子161を発光させる。これにより、MCU63は、電源61が放電終止状態となる前に、電源61の残量が第2閾値以上である場合よりもさらに低下してきたことをユーザに通知できる。このため、電源61が放電終止状態となる前に、電源61の充電等を行うようユーザを促すことができ、エアロゾル吸引器1の利便性の向上を図れる。また、この場合に、MCU63は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果によらず一定の色で発光素子を発光させるようにすることで、電源61の残量がさらに低下してきたことをユーザにわかりやすく通知できる。
【0161】
なお、本実施形態では、充電要求通知において、振動素子162は振動されないようにするが、これに限らない。すなわち、充電要求通知において、振動素子162は振動されてもよい。このようにすれば、発光素子161及び振動素子162の両方を用いて、電源61の残量がさらに低下してきたことをユーザに通知できる。
【0162】
(エアロゾル吸引器1における具体的な通知の第1例)
次に、エアロゾル吸引器1における具体的な通知例について、
図9を参照しながら説明する。なお、
図9では、時期t0に対応する図のみ、エアロゾル吸引器1の各構成要素に対する符号を図示する。すなわち、
図9において、時期t0以外の時期に対応する図では、エアロゾル吸引器1の各構成要素に対する符号の図示を省略するが、これらは時期t0に対応する図と同様である。なお、
図9に示す各時期において、電源61の残量は、いずれも第1閾値以上である(すなわち電源61の残量が十分にある)ものとする。
【0163】
図9中、符号910に示す矢印は、エアロゾル吸引器1における具体的な通知の第1例をあらわしている。また、
図9中、符号920に示す矢印は、エアロゾル吸引器1における具体的な通知の第2例をあらわしている。以下、まず、エアロゾル吸引器1における具体的な通知の第1例から説明する。
【0164】
時期t0は、エアロゾル吸引器1の電源がオフである時期である。時期t0において、MCU63は、エアロゾル吸引器1におけるいずれの通知も行っていない。このため、時期t0において、発光素子161は消灯しており、振動素子162は停止している。
【0165】
時期t1は、時期t0後にエアロゾル吸引器1の電源がオンとされた時期である。時期t1において、MCU63は、フレーバー判断を行うとともに、そのフレーバー判断の結果に基づき第1生成前通知を行う。ここでは、フレーバー判断の結果、エアロゾル源71と香味源52との少なくともいずれかにメンソールが含まれているとMCU63が判断したとする。このため、時期t1において、MCU63は、発光素子161を緑色で点灯させるとともに振動素子162を振動させる第1生成前通知を行っている。
【0166】
時期t2は、時期t1で電源がオンとされたエアロゾル吸引器1がエアロゾルを生成している最中の時期である。なお、時期t2における電源61の残量は、前述したように、第1閾値以上である。このような時期t2において、MCU63は、第1生成中通知を行う。ここでは、MCU63は、発光素子161を時期t1と同様に緑色で点灯させる第1生成中通知を行っている。なお、前述したように、第1生成中通知の場合、振動素子162の振動は行われない。このため、時期t2において、振動素子162は停止している。
【0167】
時期t3Aは、時期t2において行われていたエアロゾルの生成が終了し、次のエアロゾルの生成前の時期である。第1例では、時期t2から時期t3Aまでの間に、カートリッジ40及びカプセル50の着脱が行われなかったものとする。このような時期t3Aにおいて、MCU63は、フレーバー判断を改めて行うことなく、時期t1において行った直近のフレーバー判断の結果に基づき第2生成前通知を行う。ここでは、MCU63は、発光素子161を時期t1と同様に緑色で点灯させる第2生成前通知を行っている。なお、前述したように、第2生成前通知の場合、振動素子162の振動は行われない。このため、時期t3Aにおいて、振動素子162は停止している。
【0168】
時期t4Aは、時期t3A後にエアロゾルの生成が開始された時期である。なお、時期t4Aにおける電源61の残量は、前述したように、第1閾値以上である。このような時期t4Aにおいて、MCU63は、第1生成中通知を行う。ここでは、MCU63は、発光素子161を時期t3Aと同様に緑色で点灯させる第1生成中通知を行っている。なお、前述したように、第1生成中通知の場合、振動素子162の振動は行われない。このため、時期t4Aにおいて、振動素子162は停止している。
【0169】
(エアロゾル吸引器1における具体的な通知の第2例)
次に、エアロゾル吸引器1における具体的な通知の第2例について説明する。この第2例は、時期t2後にカートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われた点が、第1例とは異なる。なお、以下の第2例の説明において、前述した第1例と同様の箇所については、その説明を適宜省略する。
【0170】
時期t3Bは、時期t2において行われていたエアロゾルの生成が終了し、次のエアロゾルの生成前の時期である。第2例では、時期t2から時期t3Bまでの間に、カートリッジ40及びカプセル50の着脱が行われたものとする。このような時期t3Bにおいて、MCU63は、フレーバー判断を改めて行うとともに、そのフレーバー判断の結果に基づき第1生成前通知を行う。ここでは、フレーバー判断の結果、エアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれていないとMCU63が判断したとする。このため、時期t3Bにおいて、MCU63は、発光素子161を白色で点灯させるとともに振動素子162を振動させる第1生成前通知を行っている。
【0171】
時期t4Bは、時期t3B後にエアロゾルの生成が開始された時期である。なお、時期t4Bにおける電源61の残量は、前述したように、第1閾値以上である。このような時期t4Bにおいて、MCU63は、第1生成中通知を行う。ここでは、MCU63は、発光素子161を時期t3Bと同様に白色で点灯させる第1生成中通知を行っている。なお、前述したように、第1生成中通知の場合、振動素子162の振動は行われない。このため、時期t4Bにおいて、振動素子162は停止している。
【0172】
(エアロゾルの生成に用いられる各種パラメータ)
次に、エアロゾルを生成するために、MCU63により行われる第1負荷45等への具体的な放電制御について説明する。まず、MCU63による第1負荷45等への放電制御に用いられる各種パラメータについて説明する。
【0173】
ユーザによる1回の吸引動作に対し、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52(すなわちカプセル50内)を通過するエアロゾルの重量[mg]を、エアロゾル重量W
aerosolと記載する。エアロゾル重量W
aerosol分のエアロゾルを生成するために第1負荷45へ供給が必要な電力を、霧化電力P
liquidと記載する。また、霧化電力P
liquidの第1負荷45への供給時間を、供給時間t
senseと記載する。なお、第1負荷45の過熱抑制等の観点から、供給時間t
senseには、所定の上限値t
upper(例えば2.4[s])が設けられており、MCU63は、供給時間t
senseが上限値t
upperに到達した場合には、吸気センサ62の出力値にかかわらず、第1負荷45への電力供給を停止するようになっている(後述のステップS19、S20参照)。
【0174】
また、カプセル50がエアロゾル吸引器1に装着されてから、ユーザによるn
puff回(ただしn
puffは0以上の自然数)の吸引動作が行われたときの、香味源52に含まれる香味成分の重量[mg]を、香味成分残量W
capsule(n
puff)と記載する。なお、新品のカプセル50(装着されてから1回も吸引動作が行われていないカプセル50)の香味源52に含まれる香味成分の重量[mg]、すなわち香味成分残量W
capsule(n
puff=0)を、W
initialとも記載する。
【0175】
また、ユーザによる1回の吸引動作に対し、香味源52(すなわちカプセル50内)を通過するエアロゾルに付加される香味成分の重量[mg]を、香味成分量W
flavorと記載する。そして、香味源52の温度に関するパラメータを、温度パラメータT
capsuleと記載する。温度パラメータT
capsuleは、前述した第2温度T2を示すパラメータであり、例えば、第2負荷34の温度を示すパラメータである。
【0176】
香味成分量W
flavorは、香味成分残量W
capsule、温度パラメータT
capsule、及びエアロゾル重量W
aerosolに依存することが実験的にわかっている。したがって、香味成分量W
flavorは、下記の式(1)によりモデル化することができる。
【0177】
W
flavor = β × (W
capsule × T
capsule) × γ × W
aerosol・・(1)
【0178】
上記の式(1)におけるβは、ユーザによる1回の吸引動作に対して生成されたエアロゾルが香味源52を通過する際にどの程度の香味成分がエアロゾルに付加されるかの割合を示す係数であり、実験的に求められる。また、上記の式(1)におけるγは、実験的に求められる係数である。1回の吸引動作が行われている期間において、温度パラメータT
capsule及び香味成分残量W
capsuleはそれぞれ変動し得るが、これらを一定値として取り扱うために、ここではこのようなγを導入している。
【0179】
香味成分残量W
capsuleは、ユーザによる吸引動作が行われるごとに減少していく。このため、香味成分残量W
capsuleは、吸引動作が行われた回数(以下、吸引回数ともいう)に反比例する。また、エアロゾル吸引器1では、吸引動作が行われるごとに第1負荷45への放電が行われるので、香味成分残量W
capsuleは、エアロゾルを生成するために第1負荷45への放電が行われた回数や第1負荷45への放電が行われた期間の累積値に反比例するともいえる。
【0180】
上記の式(1)からわかるように、ユーザによる1回の吸引動作に対して生成されるエアロゾル重量W
aerosolをほぼ一定に制御することを想定すると、香味成分量W
flavorを安定化させるためには、香味成分残量W
capsuleの減少(すなわち吸引回数の増加)に伴って、温度パラメータT
capsule(すなわち香味源52の温度)を高める必要がある。
【0181】
このため、MCU63(電力制御部)は、エアロゾル吸引器1に装着されたカートリッジ40及びカプセル50がレギュラータイプである場合(すなわちエアロゾル源71と香味源52とのいずれにもメンソールが含まれていない場合)には、第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御するための放電モードをレギュラーモードとする。放電モードをレギュラーモードとした場合、MCU63は、香味成分残量W
capsuleの減少(すなわち吸引回数の増加)に伴って、香味源52の温度を高めるべく、第2負荷34への放電を制御するようになっている(
図15及び
図16参照)。
【0182】
その一方で、MCU63(電力制御部)は、エアロゾル吸引器1に装着されたカートリッジ40又はカプセル50がメンソールタイプである場合(すなわちエアロゾル源71又は香味源52にメンソールが含まれている場合)には、放電モードをレギュラーモードとは異なるメンソールモードとする。放電モードをメンソールモードとした場合、MCU63は、適切な量のメンソールをユーザに供給する観点から、香味成分残量W
capsuleの減少(すなわち吸引回数の増加)に伴って、香味源52の温度を下げるべく、第2負荷34への放電を制御するようになっている(
図15及び
図16参照)。これにより、後述するように、適切な量のメンソールをユーザに供給することが可能となる。
【0183】
ところで、香味成分残量W
capsuleの減少に伴って香味源52の温度も下げると、香味成分量W
flavorの減少につながる。このため、MCU63は、香味成分残量W
capsuleの減少に伴って香味源52の温度も下げた場合には、第1負荷45への印加電圧を高めて第1負荷45へ供給する電力を増加させることで、エアロゾル重量W
aerosolを増加させてもよい(
図15参照)。これにより、適切な量のメンソールをユーザに供給するために香味源52の温度を下げることに起因する香味成分量W
flavorの減少を、第1負荷45による加熱で生成されるエアロゾル重量W
aerosolの増加で補填することができるため、ユーザの口内に供給される香味成分量W
flavorの減少を抑制し、ユーザに対して安定したメンソールと香味成分の供給を可能にする。
【0184】
(エアロゾル吸引器の動作)
次に、エアロゾル吸引器1の動作の一例について、
図10〜14を参照しながら説明する。以下に説明するエアロゾル吸引器1の動作は、例えば、MCU63のプロセッサがメモリ63a等に予め記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0185】
図10に示すように、MCU63は、操作部15への操作等によってエアロゾル吸引器1の電源がオンとされるまで待機する(ステップS0:NOのループ)。エアロゾル吸引器1の電源がオンとされると(ステップS0:YES)、MCU63は、エアロゾル吸引器1の動作モードをエアロゾルの生成が可能な起動モードへと遷移させ、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを識別するフレーバー識別処理(後述)を実行する(ステップS1)。
【0186】
また、詳細は後述するが、このフレーバー識別処理において、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を新たに取得する場合と、以前に取得したこれらのタイプを示す情報をメモリ63aから読み出す場合と、がある。そして、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を新たに取得した場合には、フレーバー判断実行フラグをオンに設定するようになっている。このフレーバー判断実行フラグは、エアロゾルの生成前に第1生成前通知を行うか第2生成前通知を行うかの判断時に参照される。
【0187】
また、MCU63は、起動モードへの遷移を契機として、後述する第2負荷34の目標温度(以下、目標温度T
cap_targetともいう)が所定の温度(既定温度)に収束するように、第2負荷34への放電を開始させるようにしてもよい。これにより、起動モードへの遷移を契機として第2負荷34の予熱を行うことができ、第2負荷34や香味源52の温度を早期に高めることができる。例えば、ユーザへ供給可能なメンソールの量を確保する観点から、メンソールモードにおいては、後述するように、当初の目標温度T
cap_targetが高めの80[℃]に設定される。第2負荷34がこのような高温に達するまでにはある程度の時間を要するが、起動モードへの遷移を契機として第2負荷34の予熱を行うことで、第2負荷34がこのような高温に早期に達するのを促せる。したがって、エアロゾル源71等にメンソールが含まれている場合には、ユーザに提供されるメンソールの量(すなわちメンソール由来の香味)の早期安定化を図り、起動モードへの遷移直後(例えば、いわゆる吸い始め)から、ユーザに対して、適切な量のメンソールを安定して供給することが可能となる。
【0188】
次に、MCU63は、フレーバー識別処理の処理結果に基づいて、カートリッジ40又はカプセル50がメンソールタイプであるか否かを判定する(ステップS2)。例えば、フレーバー識別処理の処理結果としてカートリッジ40又はカプセル50がメンソールタイプである旨を設定している場合、MCU63は、ステップS2において肯定を判定し(ステップS2:YES)、電源61から第1負荷45及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御するため、メンソールモード処理を実行する。
【0189】
メンソールモード処理において、MCU63は、まず、メンソールモードである旨を通知部16によってユーザに通知する(ステップS3)。具体的に説明すると、ステップS4において、MCU63は、前述したフレーバー判断実行フラグがオンであるか否かを判断する。そして、フレーバー判断実行フラグがオンであれば、MCU63は、発光素子161を緑色で点灯させるとともに振動素子162を振動させる第1生成前通知を行うことにより、メンソールモードである旨をユーザに通知する。一方、フレーバー判断実行フラグがオフであれば、MCU63は、発光素子161を緑色で点灯させる(振動素子162は振動させない)第2生成前通知を行うことにより、メンソールモードである旨をユーザに通知する。なお、MCU63は、第1生成前通知を行った場合には、フレーバー判断実行フラグをオフに設定する。
【0190】
次に、MCU63は、香味源52に含まれる香味成分残量W
capsule(n
puff−1)に基づいて、目標温度T
cap_targetと、第1負荷45へ供給する霧化電力(以下、霧化電力P
liquidともいう)とを設定し(ステップS4)、ステップS5へ進む。ここで、香味成分残量W
capsule(n
puff−1)は、新品のカプセル50の装着後に吸引動作が1回も行われていなければW
initialとなり、吸引動作が1回以上行われていれば直前の残量更新処理(後述)により算出された香味成分残量W
capsule(n
puff)となる。なお、メンソールモードにおける目標温度T
cap_target等の具体的な設定例については、
図15及び
図16等を用いて後述する。
【0191】
次に、MCU63は、第2温度検出用素子68の出力に基づいて、現在の第2負荷34の温度(以下、温度T
cap_senseともいう)を取得する(ステップS5)。第2負荷34の温度である温度T
cap_senseは、前述した温度パラメータT
capsuleの一例である。なお、ここでは、温度パラメータT
capsuleとして、第2負荷34の温度を用いる例を説明するが、第2負荷34の温度に代えて、香味源52又は収容室53の温度を用いるようにしてもよい。
【0192】
次に、MCU63は、設定した目標温度T
cap_targetと、取得した温度T
cap_senseとに基づいて、温度T
cap_senseが目標温度T
cap_targetに収束するように、電源61から第2負荷34への放電を制御する(ステップS6)。このとき、MCU63は、温度T
cap_senseが目標温度T
cap_targetに収束するように、例えばPID(Proportional−Integral−Differential)制御を行う。
【0193】
また、温度T
cap_senseを目標温度T
cap_targetに収束させる制御として、PID制御の代わりに、第2負荷34への電力供給をオン・オフするON/OFF制御、P(Proportional)制御、あるいはPI(Proportional−Integral)制御等を用いてもよい。また、目標温度T
cap_targetがヒステリシスを有してもよい。
【0194】
次に、MCU63は、エアロゾルの生成要求があったか否かを判定する(ステップS7)。エアロゾルの生成要求がなければ(ステップS7:NO)、MCU63は、エアロゾルの生成要求がない状態で所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS8)。エアロゾルの生成要求がない状態で所定期間が経過していなければ(ステップS8:NO)、MCU63は、ステップS5へ復帰する。
【0195】
エアロゾルの生成要求がない状態で所定期間が経過すると(ステップS8:YES)、MCU63は、第2負荷34への放電を停止し(ステップS9)、エアロゾル吸引器1の動作モードをスリープモードへと遷移させ(ステップS10)、後述のステップS29へ進む。ここで、スリープモードは、起動モードよりもエアロゾル吸引器1の消費電力が少なく、かつ起動モードへの遷移可能な動作モードである。したがって、MCU63は、エアロゾル吸引器1をスリープモードへ遷移させることで、必要に応じて起動モードへの復帰が可能な状態を維持しつつ、エアロゾル吸引器1の消費電力を低減できる。
【0196】
一方、エアロゾルの生成要求があれば(ステップS7:YES)、MCU63は、第2負荷34による香味源52の加熱(すなわち第2負荷34への放電)を一旦停止し、第2温度検出用素子68の出力に基づいて、温度T
cap_senseを取得する(ステップS11)。なお、MCU63は、ステップS11を実行する際に第2負荷34による香味源52の加熱(すなわち第2負荷34への放電)を停止しなくてもよい。
【0197】
そして、MCU63は、取得した温度T
cap_senseが、設定した目標温度T
cap_target−δ(ただしδ≧0)よりも高いか否かを判定する(ステップS12)。このδは、エアロゾル吸引器1の製造者が任意に定めることができる。温度T
cap_senseが目標温度T
cap_target−δよりも高ければ(ステップS12:YES)、MCU63は、現在の霧化電力P
liquid−Δ(ただしΔ>0)を新たな霧化電力P
liquidとして設定し(ステップS13)、ステップS16へ進む。
【0198】
詳細は
図15等を用いて後述するが、本実施形態では、メンソールモードによって目標温度T
cap_targetを制御している際に、MCU63は、所定の時期に目標温度T
cap_targetを80[℃]から60[℃]に変更する。このような目標温度T
cap_targetの変更直後にあっては、そのときの第2負荷34の温度である温度T
cap_sense(例えば80[℃])が変更後の目標温度T
cap_target(すなわち60[℃])を超過している可能性がある。このような場合に、MCU63は、ステップS12において肯定の判定を行って、ステップS13の処理を行うことにより霧化電力P
liquidを減らすようになっている。これにより、目標温度T
cap_targetを80[℃]から60[℃]に変更した直後等で、香味源52や第2負荷34等の実際の温度が60[℃]よりも高いような場合であっても、霧化電力P
liquidを減らして、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71の量を減らすことができる。したがって、多量のメンソールがユーザの口内に供給されることを抑制し、適切な量のメンソールをユーザに対し安定して供給できる。
【0199】
一方、温度T
cap_senseが目標温度T
cap_target−δよりも高くなければ(ステップS12:NO)、MCU63は、温度T
cap_senseが目標温度T
cap_target−δよりも低いか否かを判定する(ステップS14)。温度T
cap_senseが目標温度T
cap_target−δよりも低ければ(ステップS14:YES)、MCU63は、現在の霧化電力P
liquid+Δを新たな霧化電力P
liquidとして設定し(ステップS15)、ステップS16へ進む。
【0200】
一方、温度T
cap_senseが目標温度T
cap_target−δよりも低くなければ(ステップS14:NO)、温度T
cap_sense=目標温度T
cap_target−δであるため、MCU63は、現在の霧化電力P
liquidを維持して、そのままステップS16へ進む。
【0201】
次に、MCU63は、生成中通知処理を実行する(ステップS16)。具体的に説明すると、ステップS16において、MCU63は、電源61の残量に関する情報を取得し、取得した電源61の残量に関する情報に基づいて、電源61の残量が第1閾値以上であるか否かを判断する。そして、電源61の残量が第1閾値以上と判断すると、MCU63は第1生成中通知を行う。直近の第1生成前通知又は第2生成前通知において発光素子161を緑色で点灯させていれば、MCU63は、ここで行う第1生成中通知でも、発光素子161を緑色で点灯させればよい。また、直近の第1生成前通知又は第2生成前通知において発光素子161を白色で点灯させていれば、MCU63は、ここで行う第1生成中通知でも、発光素子161を白色で点灯させればよい。ただし、MCU63は、ここで行う第1生成中通知では振動素子162を振動させないようにする。
【0202】
また、電源61の残量が第1閾値未満であると判断すると、MCU63は、電源61の残量が第2閾値以上であるか否かを判断する。そして、電源61の残量が第2閾値以上と判断すると、MCU63は第2生成中通知を行う。この場合、MCU63は、発光素子161を紫色で点灯させればよい。また、電源61の残量が第2閾値未満であると判断すると、MCU63は充電要求通知を行うようにしてもよい。この場合、MCU63は、発光素子161を赤色で点滅させればよい。
【0203】
次に、MCU63は、ステップS13又はステップS15で設定した霧化電力P
liquidが第1負荷45に供給されるようにDC/DCコンバータ66を制御する(ステップS17)。具体的には、MCU63は、DC/DCコンバータ66による第1負荷45への印加電圧を制御することで、霧化電力P
liquidが第1負荷45に供給されるようにする。これにより、霧化電力P
liquidが第1負荷45へ供給され、第1負荷45によるエアロゾル源71の加熱が行われ、気化及び/又は霧化したエアロゾル源71が発生する。
【0204】
次に、MCU63は、エアロゾルの生成要求が終了したか否かを判定する(ステップS18)。エアロゾルの生成要求が終了していない場合(ステップS18:NO)、MCU63は、霧化電力P
liquidの供給開始時からの経過時間、すなわち供給時間t
senseが上限値t
upperに到達したか否かを判定する(ステップS19)。供給時間t
senseが上限値t
upperに到達していなければ(ステップS19:NO)、MCU63は、ステップS16へ復帰する。この場合には、第1負荷45への霧化電力P
liquidの供給、すなわち気化及び/又は霧化したエアロゾル源71の生成が継続される。
【0205】
一方、エアロゾルの生成要求が終了した場合(ステップS18:YES)、及び供給時間t
senseが上限値t
upperに到達した場合(ステップS19:YES)、MCU63は、第1負荷45への霧化電力P
liquidの供給(すなわち第1負荷45への放電)を停止し(ステップS20)、香味源52に含まれる香味成分残量を算出する残量更新処理を実行する。
【0206】
残量更新処理において、MCU63は、まず、霧化電力P
liquidを供給した供給時間t
senseを取得する(ステップS21)。次に、MCU63は、パフ数カウンタのカウント値であるn
puffに「1」を加算する(ステップS22)。
【0207】
そして、MCU63は、取得した供給時間t
senseと、エアロゾルの生成要求に応じて第1負荷45へ供給した霧化電力P
liquidと、エアロゾルの生成要求を検知した際に設定した目標温度T
cap_targetと、に基づいて、香味源52に含まれる香味成分残量W
capsule(n
puff)を更新する(ステップS23)。MCU63は、例えば、下記の式(2)から香味成分残量W
capsule(n
puff)を算出し、算出した香味成分残量W
capsule(n
puff)をメモリ63aに記憶することで、香味成分残量W
capsule(n
puff)の更新を行う。
【0209】
上記の式(2)におけるβ及びγは、上記の式(1)のβ及びγと同一であり、実験的に求められる。また、上記の式(2)におけるδは、ステップS13で用いたδと同一であり、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。そして、上記の式(2)におけるαは、β及びγと同様に実験的に求められる係数である。
【0210】
次に、MCU63は、更新後の香味成分残量W
capsule(n
puff)が、カプセル交換通知を行う条件となる所定の残量閾値未満であるか否かを判定する(ステップS24)。更新後の香味成分残量W
capsule(n
puff)が残量閾値以上であれば(ステップS24:NO)、香味源52に含まれる(すなわちカプセル50内に)香味成分がまだ十分に残っていると考えられるため、MCU63は、そのままステップS29へ進む。
【0211】
一方、更新後の香味成分残量W
capsule(n
puff)が残量閾値未満であれば(ステップS24:YES)、香味源52に含まれる香味成分がほぼなくなったと考えられるため、MCU63は、カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が所定回数行われたか否かを判定する(ステップS25)。例えば、本実施形態では、1つのカートリッジ40に5つのカプセル50を組み合わせた形態でユーザに提供されるようになっている。この場合、ステップS25において、MCU63は、カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が5回行われたかを判定する。
【0212】
カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が所定回数行われていなければ(ステップS25:NO)、カートリッジ40についてはまだ使用できる状態であると考えられるため、MCU63は、カプセル交換通知を行う(ステップS26)。例えば、MCU63は、カプセル交換通知用の動作態様で通知部16を動作させることにより、カプセル交換通知を行う。
【0213】
一方、カートリッジ40の交換後にカプセル50の交換が所定回数行われていれば(ステップS25:YES)、カートリッジ40の寿命に達したと考えられるため、MCU63は、カートリッジ交換通知を行う(ステップS27)。例えば、MCU63は、カートリッジ交換通知用の動作態様で通知部16を動作させることにより、カートリッジ交換通知を行う。
【0214】
次に、MCU63は、パフ数カウンタのカウント値を1にリセットするとともに、目標温度T
cap_targetの設定を初期化する(ステップS28)。目標温度T
cap_targetの設定初期化にあたって、MCU63は、例えば、目標温度T
cap_targetを絶対零度である−273[℃]に設定する。これにより、実質的に、そのときの第2負荷34の温度にかかわらず、第2負荷34への放電を停止させ、第2負荷34による香味源52の加熱を停止できる。
【0215】
次に、MCU63は、操作部15への操作等によってエアロゾル吸引器1の電源がオフとされたか否かを判定する(ステップS29)。そして、エアロゾル吸引器1の電源がオフとされると(ステップS29:YES)、MCU63は、一連の処理を終了する。一方、エアロゾル吸引器1の電源がオフとされていなければ(ステップS29:NO)、MCU63は、ステップS1へ復帰する。
【0216】
また、ステップS1のフレーバー識別処理の処理結果としてカートリッジ40及びカプセル50がレギュラータイプである旨を設定している場合、MCU63は、ステップS3において否定を判定し(ステップS3:NO)、電源61から第1負荷45及び第2負荷34への放電をレギュラーモードによって制御するため、レギュラーモード処理を実行する。
【0217】
レギュラーモード処理において、MCU63は、まず、レギュラーモードである旨を通知部16によってユーザに通知する(ステップS30)。具体的に説明すると、ステップS30において、MCU63は、前述したフレーバー判断実行フラグがオンであるか否かを判断する。そして、フレーバー判断実行フラグがオンであれば、MCU63は、発光素子161を白色で点灯させるとともに振動素子162を振動させる第1生成前通知を行うことにより、レギュラーモードである旨をユーザに通知する。一方、フレーバー判断実行フラグがオフであれば、MCU63は、発光素子161を白色で点灯させる(振動素子162は振動させない)第2生成前通知を行うことにより、レギュラーモードである旨をユーザに通知する。なお、前述したように、MCU63は、第1生成前通知を行った場合には、フレーバー判断実行フラグをオフに設定する。
【0218】
次に、MCU63は、香味源52に含まれる香味成分残量W
capsule(n
puff−1)に基づいて、目標の香味成分量W
flavorを達成するのに必要なエアロゾル重量W
aerosolを決定する(ステップS31)。ステップS31において、MCU63は、例えば、上記の式(1)を変形して得られる下記の式(3)からエアロゾル重量W
aerosolを算出し、算出されたエアロゾル重量W
aerosolに決定する。
【0220】
上記の式(3)におけるβ及びγは、上記の式(1)のβ及びγと同一であり、実験的に求められる。また、上記の式(3)において、目標となる香味成分量W
flavorは、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。そして、上記の式(3)における香味成分残量W
capsule(n
puff−1)は、新品のカプセル50の装着後に吸引動作が1回も行われていなければW
initialとなり、吸引動作が1回以上行われていれば直前の残量更新処理により算出された香味成分残量W
capsule(n
puff)となる。
【0221】
次に、MCU63は、ステップS31で決定したエアロゾル重量W
aerosolに基づいて、第1負荷45へ供給する霧化電力P
liquidを設定する(ステップS32)。ステップS32において、MCU63は、例えば、下記の式(4)から霧化電力P
liquidを算出し、算出された霧化電力P
liquidを設定する。
【0223】
上記の式(4)におけるαは、上記の式(2)のαと同一であり、実験的に求められる。また、上記の式(4)におけるエアロゾル重量W
aerosolは、ステップS31で決定したエアロゾル重量W
aerosolである。そして、上記の式(4)におけるtは、霧化電力P
liquidを供給する見込みの供給時間t
senseであり、例えば上限値t
upperとすることができる。
【0224】
次に、MCU63は、ステップS32で決定した霧化電力P
liquidがその時点において電源61から第1負荷45に放電可能な所定の上限電力以下であるか否かを判定する(ステップS33)。霧化電力P
liquidが上限電力以下であれば(ステップS33:Yes)、MCU63は、前述したステップS6へ復帰する。一方、霧化電力P
liquidが上限電力を超えていれば(ステップS33:NO)、MCU63は、目標温度T
cap_targetを所定量だけ増加させて(ステップS34)、ステップS30へ復帰する。
【0225】
すなわち、前述した式(1)からわかるように、目標温度T
cap_target(すなわちT
capsule)を増やすことで、その分、目標の香味成分量W
flavorを達成するのに必要なエアロゾル重量W
aerosolを減らすことができるので、その結果、上記のステップS32で決定される霧化電力P
liquidを減らすことができる。MCU63は、ステップS31〜S34を繰り返すことで、当初はNOと判定されたステップS33の判定をそのうちにYESと判定させることができ、
図10に示したステップS5へ移行させることが可能となる。
【0226】
(フレーバー識別処理)
次に、ステップS1に示したフレーバー識別処理について説明する。
図14に示すように、フレーバー識別処理において、MCU63は、まず、エアロゾル吸引器1の電源オン直後であるか否かを判定する(ステップS41)。MCU63は、例えば、エアロゾル吸引器1の電源オン後、1回目のフレーバー識別処理である場合のみ、ステップS41において肯定を判定する。
【0227】
次に、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報の取得を試行する(ステップS42)。MCU63は、例えば、操作部15に対して行われた操作に基づいて、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を取得できる。また、カートリッジ40やカプセル50に、これらのタイプを示す情報を記憶した記憶媒体(例えばICチップ)を設けておき、MCU63は、この記憶媒体に記憶された情報を読み出すことによって、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を取得してもよい。さらに、カートリッジ40やカプセル50が有する電気抵抗値を、これらのタイプに応じて異なるようにしておき、MCU63は、これらの電気抵抗値に基づいて、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を取得してもよい。また、電気抵抗値に代えて、カプセル50やカートリッジ40における光の透過率や反射率等の検出可能な他の物理量を用いて、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を取得してもよい。
【0228】
次に、MCU63は、ステップS42によりカートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報が取得できたか否かを判定する(ステップS43)。カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報が取得できれば(ステップS43:YES)、MCU63は、取得できたカートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報をメモリ63aに保存する(ステップS44)。この場合、MCU63は、ステップS44によりメモリ63aに保存した情報が示すカートリッジ40及びカプセル50のタイプを、今回のフレーバー識別処理の処理結果として設定する。そして、MCU63は、フレーバー識別実行フラグをオンに設定して(ステップS45)、フレーバー識別処理を終了する。
【0229】
一方、カートリッジ40及びカプセル50のタイプが取得できなければ(ステップS43:NO)、MCU63は、所定のエラー処理を行って(ステップS46)、フレーバー識別処理を終了する。カートリッジ40及びカプセル50のタイプが取得できない事態は、例えば、電源ユニット10へのカートリッジ40の装着(接続)が不十分であったり、カプセルホルダ30へのカプセル50の収容が不十分であったりした場合に生じ得る。また、操作部15への操作が行われなかったり、カートリッジ40やカプセル50の記憶媒体に記憶された情報をMCU63が読み出せなかったり、カートリッジ40やカプセル50の電気抵抗値や光の透過率や反射率が異常値を示した場合にも、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを取得できない可能性がある。
【0230】
また、エアロゾル吸引器1の電源オン直後でないと判定すると(ステップS41:NO)、MCU63は、カートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われたか否かを判定する(ステップS47)。カートリッジ40又はカプセル50の着脱が行われていれば(ステップS47:YES)、これらのタイプが変更された可能性があるので、MCU63は、前述のステップS42に進んで、カートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報の取得を試行する。
【0231】
一方、カートリッジ40及びカプセル50の着脱が行われていなければ(ステップS47:NO)、これらのタイプに変更がないので、MCU63は、メモリ63aに保存済みのカートリッジ40及びカプセル50のタイプを示す情報を読み出す(ステップS48)。そして、MCU63は、ステップS48によりメモリ63aから読み出した情報が示すカートリッジ40及びカプセル50のタイプを、今回のフレーバー識別処理の処理結果として設定して、フレーバー識別処理を終了する。
【0232】
なお、MCU63は、カートリッジ40及びカプセル50の着脱を任意の方法で検知してよい。
【0233】
例えば、MCU63は、電圧センサ671と電流センサ672を用いて取得される一対の放電端子12間の電気抵抗値や、電圧センサ681と電流センサ682を用いて取得される一対の放電端子17間の電気抵抗値に基づき、カートリッジ40の着脱を検知してもよい。一対の放電端子12間に第1負荷45が接続されることで一対の放電端子12が導通した状態と、一対の放電端子12間に第1負荷45が接続されず一対の放電端子12が空気により絶縁された状態とのそれぞれにおいて、MCU63が取得できる放電端子12間の電気抵抗値が異なることは明白であろう。したがって、MCU63は、放電端子12間の電気抵抗値に基づき、カートリッジ40の着脱を検知できる。
【0234】
同様に、一対の放電端子17間に第2負荷34が接続されることで一対の放電端子17が導通した状態と、一対の放電端子17間に第2負荷34が接続されず一対の放電端子17が空気により絶縁された状態とのそれぞれにおいて、MCU63が取得できる放電端子17間の電気抵抗値が異なることは明白であろう。したがって、MCU63は、放電端子17間の電気抵抗値に基づき、カートリッジ40の着脱を検知できる。
【0235】
また、MCU63は、電圧センサ671と電流センサ672を用いて取得される一対の放電端子12間の電気抵抗値の揺らぎ(変動)や、電圧センサ681と電流センサ682を用いて取得される一対の放電端子17間の電気抵抗値の揺らぎに基づき、カプセル50の着脱を検知してもよい。例えば、カプセル50の取付け時と取外し時においては、その取付けや取外しにより放電端子12や放電端子17に応力が加わる。この応力は、一対の放電端子12間の電気抵抗値や一対の放電端子17間の電気抵抗値に揺らぎを生じさせる。したがって、MCU63は、放電端子12間の電気抵抗値の揺らぎや、放電端子17間の電気抵抗値の揺らぎに基づき、カプセル50の着脱を検知できる。
【0236】
また、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50に設けられた記憶媒体に記憶された情報に基づき、カートリッジ40やカプセル50の着脱を検知してもよい。例えば、これらの記憶媒体に記憶された情報が取得(読み出し)可能な状態から取得不可能な状態へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取外しを検知する。また、これらの記憶媒体に記憶された情報が取得不可能な状態から取得可能な状態へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取付けを検知する。
【0237】
また、カートリッジ40やカプセル50に設けられた記憶媒体に、個々のカートリッジ40やカプセル50を識別する識別情報(ID)を記憶しておき、MCU63は、この識別情報に基づき、カートリッジ40やカプセル50の着脱を検知してもよい。この場合、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の識別情報が変化した場合に、カートリッジ40やカプセル50の着脱(この場合、交換)を検知する。
【0238】
また、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の光の透過率や反射率に基づき、カートリッジ40やカプセル50の着脱を検知してもよい。例えば、カートリッジ40やカプセル50の光の透過率や反射率がこれらの取付けを示す値から取外しを示す値へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取外しを検知する。また、カートリッジ40やカプセル50の光の透過率や反射率がこれらの取外しを示す値から取付けを示す値へ遷移した場合に、MCU63は、カートリッジ40やカプセル50の取付けを検知する。
【0239】
また、フローチャートにおける図示は省略したが、MCU63は、操作部15が操作されたことに応じて、第1操作時通知、第2操作時通知、充電要求通知等を行うようにしてもよい。この場合、例えば、MCU63は、電源61が放電終止状態でない場合に、操作部15に対する操作を監視する。そして、MCU63は、操作部15に対する操作を検出すると、電源61の残量に関する情報を取得する。そして、MCU63は、取得した電源61の残量に関する情報に基づいて、電源61の残量が第1閾値以上であるか否かを判断する。これにより、電源61の残量が第1閾値以上と判断すると、MCU63は、前述したように第1操作時通知を行う。
【0240】
また、電源61の残量が第1閾値未満であると判断すると、MCU63は、電源61の残量が第2閾値以上であるか否かを判断する。そして、電源61の残量が第2閾値以上と判断すると、MCU63は、前述したように第2操作時通知を行う。また、電源61の残量が第2閾値未満であると判断すると、MCU63は、充電要求通知を行う。
【0241】
(カートリッジ40及びカプセル50がメンソールタイプである場合の具体的な制御例)
次に、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合(すなわちエアロゾル源71と香味源52との両方にメンソールが含まれる場合)のMCU63による具体的な制御例について、
図15を参照して説明する。なお、ここでは、新品のカプセル50がエアロゾル吸引器1に装着されてから、カプセル50内の香味成分残量が前述した残量閾値未満となるまで(すなわちカプセル50内の香味成分残量がほぼなくなるまで)、所定回数の吸引動作が行われるものとして説明する。また、この所定回数の吸引動作が行われている間には、十分な量のエアロゾル源71がカートリッジ40内に貯留されているものとする。
【0242】
図15の(a)、(b)、(c)のそれぞれにおいて、横軸は、カプセル50内の香味源52に含まれる香味成分残量[mg](すなわち香味成分残量W
capsule)を示している。
図15の(a)における縦軸は、カプセル50(すなわち香味源52)を加熱するヒータである第2負荷34の目標温度(すなわち目標温度T
cap_target)[℃]を示している。
図15の(b)における縦軸は、カートリッジ40内に貯留されたエアロゾル源71を加熱するヒータである第1負荷45への印加電圧[V]を示している。
【0243】
また、
図15の(c)における左側の縦軸は、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給されるメンソール量[mg/puff]を示している。
図15の(c)における右側の縦軸は、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給される香味成分量[mg/puff]を示している。なお、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給されるメンソール量を、以下、単位供給メンソール量ともいう。また、1回の吸引動作によってユーザの口内に供給される香味成分量を、以下、単位供給香味成分量ともいう。
【0244】
図15において、第1期間Tm1は、カプセル50が交換された直後の一定期間である。具体的に、第1期間Tm1は、カプセル50内の香味成分残量が、W
initialであるときから、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定されたW
th1となるまでの期間である。ここで、W
th1は、W
initialよりも小さく、かつカプセル交換通知を行う条件となる前述した残量閾値であるW
th2よりも大きい値とされる。例えば、W
th1は、新品のカプセル50が装着されてから10回程度の吸引動作が行われたときの香味成分残量とすることができる。また、
図15において、第2期間Tm2は、第1期間Tm1後の期間であり、具体的には、カプセル50内の香味成分残量がW
th1となってからW
th2となるまでの期間である。
【0245】
カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合、前述したように、MCU63は、第1負荷45及び第2負荷34への放電をメンソールモードによって制御する。具体的に、この場合のメンソールモードにあっては、
図15の(a)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度を80[℃]とする。
【0246】
この場合の第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度(80[℃])は、例えば、メンソールの融点(例えば42〜45[℃])よりも高く、かつメンソールの沸点(例えば212〜216[℃])よりも低い温度である。また、この場合の第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度は、90[℃]以下の温度であってもよい。これにより、本実施形態では、第1期間Tm1において、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度は、80[℃]に収束するように制御される。したがって、第1期間Tm1において、香味源52に吸着されたメンソールが第2負荷34よって適切な温度に加熱されるため、香味源52からのメンソールの脱離が急速に進行することを抑制でき、適切な量のメンソールをユーザに安定して供給できる。
【0247】
そして、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、その後の第2期間Tm2となると、MCU63は、第2負荷34の目標温度を直前の第1期間Tm1における目標温度よりも低い60[℃]とする。この場合の第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度(60[℃])も、例えば、メンソールの融点よりも高く、かつメンソールの沸点よりも低い温度である。また、この場合の第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度も、90[℃]以下の温度であってもよい。これにより、本実施形態では、第2期間Tm2において、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度は、60[℃]に収束するように制御される。したがって、第2期間Tm2においても、香味源52に吸着されたメンソールが第2負荷34よって適切な温度に加熱されるため、香味源52からのメンソールの脱離が急速に進行することを抑制でき、適切な量のメンソールをユーザに安定して供給できる。
【0248】
このように、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第2負荷34の目標温度を80[℃]から60[℃]へ2段階で減少させるものとなっている。すなわち、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあって、第1期間Tm1には、目標温度を80[℃]とする第2負荷34への放電が行われ、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度が高めの80[℃]近傍に収束するように制御される。そして、その後の第2期間Tm2には、目標温度を60[℃]とする第2負荷34への放電が行われ、第2負荷34(すなわち香味源52)の温度が低めの60[℃]近傍に収束するように制御される。
【0249】
また、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、
図15の(b)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV1[V]とする。このV1[V]は、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定された電圧である。これにより、この場合の第1期間Tm1では、印加電圧V1[V]に応じた電力が電源61から第1負荷45へ供給され、この電力に応じた量の気化及び/又は霧化したエアロゾル源71が第1負荷45によって生成される。
【0250】
そして、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、その後の第2期間Tm2となると、MCU63は、第1負荷45への印加電圧をV2[V]とする。このV2[V]は、
図15の(b)に示すようにV1[V]よりも高い電圧である。V2[V]は、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。なお、MCU63は、例えば、DC/DCコンバータ66を制御することで、V1[V]やV2[V]といった電圧を、第1負荷45へ印加できる。
【0251】
このように、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1負荷45への印加電圧をV1[V]からV2[V]へ2段階で増加させるものとなっている。すなわち、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあって、第1期間Tm1には、印加電圧を低めのV1[V]として第1負荷45への放電が行われる。そして、その後の第2期間Tm2には、印加電圧を高めのV2[V]として第1負荷45への放電が行われ、直前の第1期間Tm1よりも大きな電力が第1負荷45へ供給される。これにより、第1負荷45によって生成される気化及び/又は霧化したエアロゾル源71の量も直前の第1期間Tm1より増加する。
【0252】
カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、
図15の(c)における単位供給メンソール量131aに示すものとなる。
【0253】
また、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、
図15の(c)における単位供給香味成分量131bに示すものとなる。
【0254】
単位供給メンソール量131a及び単位供給香味成分量131bと比較するため、仮に、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであるにもかかわらず、MCU63が第1負荷45及び第2負荷34への放電(すなわち第2負荷34の目標温度や第1負荷45への印加電圧)をレギュラーモードによって制御するようにした場合の例について説明する。
【0255】
レギュラーモードにあっては、
図15の(a)における太破線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を、例えば、30[℃]、60[℃]、70[℃]、85[℃]といったように段階的に高めていく。なお、レギュラーモードにおける第2負荷34の各目標温度や目標温度を変更するタイミングは、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定されている。また、別の一例として、レギュラーモードにおける第2負荷34の目標温度を変更するタイミングは、カプセル50内の香味源52に含まれる香味成分残量[mg](すなわち香味成分残量W
capsule)から決定されるようにしてもよい。
【0256】
例えば、ここで、レギュラーモードの第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度の最大値(ここでは70[℃])は、メンソールモードの第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度(ここでは80[℃])よりも低い温度となっている。また、レギュラーモードの第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度の最低値(ここでは70[℃])は、メンソールモードの第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度(ここでは60[℃])よりも高い温度となっている。
【0257】
また、レギュラーモードにあっては、
図15の(b)における太破線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧を一定のV3[V]に維持する。このV3[V]は、V1[V]よりも高く、かつV2[V]よりも低い電圧であり、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定された電圧である。なお、MCU63は、例えば、DC/DCコンバータ66を制御することで、V3[V]といった電圧を、第1負荷45へ印加できる。
【0258】
カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、
図15の(c)における単位供給メンソール量132aに示すものとなる。
【0259】
また、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、
図15の(c)における単位供給香味成分量132bに示すものとなる。
【0260】
すなわち、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合にも、レギュラーモードによって第1負荷45及び第2負荷34への放電(すなわち第2負荷34の目標温度や第1負荷45への印加電圧)を制御するようにしたとする。この場合、メンソールモードによってこれらを制御するようにした場合に比べて、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度が低いため、第1期間Tm1における香味源52の温度が低くなる。
【0261】
したがって、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合にレギュラーモードによって第1負荷45等への放電を制御すると、メンソールモードによって制御した場合に比べて、カプセル50内で香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至るまでの時間が長くなる。この間、エアロゾル源71由来のメンソールの多くが香味源52に吸着してしまい、香味源52を通過できるメンソールが少なくなる。
【0262】
以上のことから、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合にレギュラーモードによって第1負荷45等への放電を制御すると、上記のようにメンソールモードによって制御した場合に比べて、単位供給メンソール量131a及び単位供給メンソール量132aに示すように、第1期間Tm1においてユーザに供給可能な単位供給メンソール量が少なくなる。したがって、このようにすると、第1期間Tm1において、十分な量のメンソールをユーザに供給できないおそれがある。
【0263】
これに対し、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期と想定される第1期間Tm1において、第2負荷34(すなわち香味源52)を高めの80[℃]近傍の温度とする。これにより、MCU63は、第1期間Tm1において、カプセル50内で香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが早期に吸着平衡状態に至るのを促すことができ、エアロゾル源71由来のメンソールが香味源52に吸着するのを抑制して、エアロゾル源71由来のメンソールのうち香味源52に吸着せずにユーザの口内に供給されるメンソールの量を確保できる。さらに、MCU63は、第1期間Tm1において、第2負荷34(すなわち香味源52)を高温にすることで、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)から脱離してユーザの口内に供給される香味源52由来のメンソールも増加させることができる。したがって、単位供給メンソール量131aに示すように、香味源52に含まれる香味成分が十分にある時期(新品時)から、十分な量のメンソールをユーザに供給できる。
【0264】
なお、
図15の(c)において、単位供給メンソール量133aは、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプであって、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給メンソール量の一例を示している。このようにした場合、第1期間Tm1における第2負荷34(すなわち香味源52)の温度は、室温(
図15の(c)におけるR.T.参照)となる。したがって、このようにした場合も、単位供給メンソール量133aに示すように、メンソールモードによって第1負荷45等のへの放電を制御する場合に比べて、第1期間Tm1における香味源52の温度が低いために、第1期間Tm1において十分な量のメンソールをユーザに供給することができない。
【0265】
ところで、第1期間Tm1において十分な量のメンソールをユーザに供給するため、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度を高く設定するようにしている。しかしながら、第1期間Tm1を経て高温になった香味源52を第2期間Tm2においてもさらに高温で加熱し続けると、多量のメンソールがユーザに供給され、香喫味の低下につながるおそれがある。
【0266】
そこで、前述したように、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を、第1期間Tm1における第2負荷34の目標温度よりも低くすることで、第1期間Tm1を経て高温になった香味源52を第2期間Tm2においてもさらに高温で加熱し続けることを抑制している。これにより、単位供給メンソール量131aに示すように、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至った後の時期と想定される第2期間Tm2においては、香味源52の温度を低くすることで、香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)に吸着可能なメンソールの量を増やし、単位供給メンソール量の増加を抑制できる。したがって、第2期間Tm2において、ユーザに対し適切な量のメンソールを供給することが可能となる。
【0267】
また、第2期間Tm2において多量のメンソールがユーザに供給されることを抑制するため、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第2期間Tm2における第2負荷34の目標温度を低く設定している。しかしながら、このように第2負荷34の目標温度を低く設定すると、第2期間Tm2における単位供給メンソール量の増加を抑制できるものの、第2期間Tm2における単位供給香味成分量も減少し、ユーザに十分な吸いごたえを提供できなくなることが考えられる。
【0268】
そこで、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合、すなわちエアロゾル源71に加えて香味源52もメンソールを含む場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV1[V]とし、その後の第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧をV1[V]よりも高いV2[V]とする。これにより、第2期間Tm2となり、第2負荷34の目標温度を低めの60[℃]に変更したのに合わせて、第1負荷45への印加電圧を高めのV2[V]に変更できる。したがって、第2期間Tm2においては、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71の量を増加させることができ、単位供給香味成分量131bに示すように、第2期間Tm2における単位供給香味成分量の減少を抑制できる。
【0269】
(カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合の具体的な制御例)
次に、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合(すなわちエアロゾル源71のみにメンソールが含まれている場合)のMCU63による具体的な制御例について、
図16を参照して説明する。カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1期間Tm1及び第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧のみが、カートリッジ40及びカプセル50が共にメンソールタイプである場合のメンソールモードとは異なる。したがって、以下では、
図15の説明と異なる箇所を中心に説明することとし、
図15の説明と同様の箇所についてはその説明を適宜省略する。
【0270】
カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、
図16の(b)における太実線に示すように、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV4[V]とする。このV4[V]は、
図16の(b)に示すようにV3[V]よりも高い電圧であり、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定された電圧である。これにより、この場合の第1期間Tm1では、印加電圧V3[V]に応じた電力が電源61から第1負荷45へ供給され、この電力に応じた量の気化及び/又は霧化したエアロゾル源71が第1負荷45によって生成される。
【0271】
そして、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、その後の第2期間Tm2となると、MCU63は、第1負荷45への印加電圧をV5[V]とする。このV5[V]は、
図16の(b)に示すように、V3[V]よりは高く、V4[V]よりは低い電圧である。V5[V]は、エアロゾル吸引器1の製造者によって予め設定される。なお、MCU63は、例えば、DC/DCコンバータ66を制御することで、V4[V]やV5[V]といった電圧を、第1負荷45へ印加できる。
【0272】
このように、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあっては、第1負荷45への印加電圧をV4[V]からV5[V]へ2段階で減少させるものとなっている。すなわち、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合のメンソールモードにあって、第1期間Tm1には、印加電圧を高めのV4[V]として第1負荷45への放電が行われる。そして、その後の第2期間Tm2には、印加電圧を低めのV5[V]として第1負荷45への放電が行われ、直前の第1期間Tm1よりも少ない電力が第1負荷45へ供給される。これにより、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71(気化及び/又は霧化したエアロゾル源71)の量も直前の第1期間Tm1より減少する。
【0273】
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、
図16の(c)における単位供給メンソール量141aに示すものとなる。
【0274】
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のメンソールモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、
図16の(c)における単位供給香味成分量141bに示すものとなる。
【0275】
また、カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給メンソール量の一例は、
図16の(c)における単位供給メンソール量142aに示すものとなる。
【0276】
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、上記のレギュラーモードによってMCU63が第2負荷34の目標温度及び第1負荷45への印加電圧を制御した場合の単位供給香味成分量の一例は、
図16の(c)における単位供給香味成分量142bに示すものとなる。
【0277】
また、カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給メンソール量の一例は、
図16の(c)における単位供給メンソール量143aに示すものとなる。
【0278】
カートリッジ40のみがメンソールタイプであり、第2負荷34による香味源52の加熱を行わないようにした場合の単位供給香味成分量の一例は、
図16の(c)における単位供給香味成分量143bに示すものとなる。
【0279】
すなわち、カートリッジ40のみがメンソールタイプである場合、すなわち、香味源52がメンソールを含まない場合のメンソールモードにあっては、MCU63は、第1期間Tm1における第1負荷45への印加電圧をV4[V]とし、その後の第2期間Tm2における第1負荷45への印加電圧をV4[V]よりも低いV5[V]とする。これにより、カプセル50内において香味源52(詳細にはたばこ顆粒521)とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期と想定される第1期間Tm1に、第1負荷45に高めのV4[V]を印加して(すなわち第1負荷45へ大きな電力を供給して)、第1負荷45による加熱で生成されて香味源52に供給されるエアロゾル源71の量を増加させることができる。
【0280】
したがって、香味源52とメンソールとが吸着平衡状態に至る前の時期において、エアロゾル源71由来のメンソールのうち香味源52に吸着せずにユーザの口内に供給されるメンソールの量を増加でき、また、カプセル50内において香味源52とメンソールとが早期に吸着平衡状態に至るのを促せる。このため、単位供給メンソール量141aに示すように、香味源52に含まれる香味成分が十分にあるような時期(例えば、いわゆる吸い始め)から、適切かつ十分な量のメンソールをユーザに対し安定して供給できる。
【0281】
以上説明したように、電源ユニット10によれば、ユーザに対して適切な通知を行うことができる。これにより、ユーザの利便性を向上させ、エアロゾル吸引器1の商品性の向上を図れる。
【0282】
以上、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しながら説明したが、本発明は、かかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上記実施形態における各構成要素を任意に組み合わせてもよい。
【0283】
例えば、本実施形態では、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおいて、第1負荷45への印加電圧を2段階で段階的に変化させるようにしたが、これに限らず、2段階よりも多段階で段階的に変化させたり、連続的に変化させたりするようにしてもよい。
【0284】
また、例えば、本実施形態では、少なくともエアロゾル源71にメンソールが含まれている場合のメンソールモードにおいて、第2負荷34の目標温度を2段階で段階的に変化させるようにしたが、これに限らず、2段階よりも多段階で(ただしレギュラーモードの場合よりは少ない段階で)段階的に変化させたり、連続的に変化させたりするようにしてもよい。同様に、レギュラーモードにおいても、第2負荷34の目標温度を4段階よりも多段階で段階的に変化させたり、連続的に変化させたりするようにしてもよい。
【0285】
例えば、本実施形態では、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行した場合には、当該フレーバー判断の結果を発光素子161及び振動素子162によってユーザに通知し、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行しなかった場合には、直近のフレーバー判断の結果を発光素子161のみによってユーザに通知するようにしたが、これに限らない。例えば、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行した場合には、フレーバー判断の結果を通知部16(例えば発光素子161及び振動素子162)によってユーザに通知し、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行しなかった場合には、フレーバー判断の結果を通知部16(例えば発光素子161及び振動素子162)によってユーザに通知しないようにしてもよい。このようにすれば、フレーバー判断を実行した場合にはその結果をユーザに通知することで、ユーザは、フレーバー判断の結果が自身の意図するものとなっているかを確認することが可能となる。一方、フレーバー判断を実行しなかった場合には、ユーザへの通知を行わないことで、ユーザに煩わしさを与え得る通知の発生を抑制できる。また、通知を行わないことで、通知を行うことによる消費電力の削減も図れる。
【0286】
また、本実施形態では、電源ユニット10の通知部16として、発光素子161及び振動素子162を設ける例を説明したが、これに限らない。発光素子161及び振動素子162に代えて、あるいは発光素子161及び振動素子162に加えて、ディスプレイやスピーカ等を通知部16として電源ユニット10が備えるようにしてもよい。また、発光素子161及び振動素子162に加えて、これらとは別体の通知部(以下、第3通知部ともいう)も電源ユニット10が備え、かつエアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行した場合、MCU63は、そのフレーバー判断の結果を、発光素子161、振動素子162及び第3通知部によってユーザに通知してもよい。また、発光素子161及び振動素子162に加えて第3通知部も電源ユニット10が備え、かつエアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行しなかった場合、MCU63は、直近のフレーバー判断の結果を、発光素子161及び第3通知部によってユーザに通知してもよい。
【0287】
また、例えば、エアロゾル吸引器1の全体形状は、
図1のように、電源ユニット10と、カートリッジ40と、カプセル50と、が一列に並ぶ形状には限らない。エアロゾル吸引器1は、電源ユニット10に対して、カートリッジ40及びカプセル50が交換可能に構成されていればよく、略箱状等の任意の形状を採用可能である。
【0288】
また、例えば、カートリッジ40は電源ユニット10と一体化された構成であってもよい。
【0289】
また、例えば、カプセル50は、電源ユニット10に対して交換可能に構成されていればよく、電源ユニット10に対して着脱可能であってもよい。
【0290】
また、例えば、本実施形態では、第1負荷45と第2負荷34は、電源61から放電される電力によって発熱するヒータとされているが、第1負荷45と第2負荷34は電源61から放電される電力によって発熱と冷却の双方が可能なペルチェ素子であってもよい。このように第1負荷45と第2負荷34を構成すれば、エアロゾル源71の温度と香味源52の温度に関する制御の自由度が広がるため、単位香味量をより高度に制御することができる。
【0291】
また、例えば、本実施形態では、MCU63が、香味成分量が目標量へ収束するように、電源61から第1負荷45及び第2負荷34への放電を制御するものとしたが、この目標量は、特定の1つの値に限らず、ある程度の幅を持たせた範囲としてもよい。
【0292】
また、例えば、本実施形態では、MCU63が、香味源52の温度が目標温度へ収束するように、電源61から第2負荷34への放電を制御するものとしたが、この目標温度は、特定の1つの値に限らず、ある程度の幅を持たせた範囲としてもよい。
【0293】
本明細書には少なくとも以下の事項が記載されている。なお、括弧内には、上記した実施形態において対応する構成要素等を示しているが、これに限定されるものではない。
【0294】
(1) エアロゾル源(エアロゾル源71)と、前記エアロゾル源を加熱する第1ヒータ(第1負荷45)と、を備えるエアロゾル源ユニット(カートリッジ40)の前記第1ヒータが着脱可能な第1コネクタ(放電端子12)と、
前記第1ヒータによる加熱で気化及び/又は霧化した前記エアロゾル源に、香味を付与可能な香味源(香味源52)を加熱する第2ヒータ(第2負荷34)が接続される第2コネクタ(放電端子17)と、
前記第1コネクタ及び前記第2コネクタと電気的に接続され、前記第1コネクタを介して前記第1ヒータへ放電可能であるとともに、前記第2コネクタを介して前記第2ヒータへ放電可能な電源(電源61)と、
ユーザに対して情報を通知可能な第1通知部(通知部16、発光素子161)と、
前記第1通知部とは別体に設けられ、ユーザに対して情報を通知可能な第2通知部(通知部16、振動素子162)と、
前記第1通知部及び前記第2通知部による通知を制御可能なコントローラ(MCU63)と、
を備え、
前記コントローラは、
前記エアロゾル源と前記香味源とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かのフレーバー判断を実行可能であり、
前記香味源の香味が付与されたエアロゾルを生成する前に前記フレーバー判断を実行した場合には、当該フレーバー判断の結果を前記第1通知部及び前記第2通知部によってユーザに通知し、
前記香味源の香味が付与されたエアロゾルを生成する前に前記フレーバー判断を実行しなかった場合には、直近の前記フレーバー判断の結果を前記第1通知部と前記第2通知部とのうち前記第1通知部のみによってユーザに通知する、
エアロゾル生成装置(エアロゾル吸引器1)の電源ユニット(電源ユニット10)。
【0295】
(1)によれば、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行した場合には、フレーバー判断を実行しなかった場合よりも多くの通知部によって、フレーバー判断の結果をユーザに通知する。これにより、フレーバー判断の結果をユーザにわかりやすく通知できる。したがって、ユーザは、フレーバー判断の結果が自身の意図するものとなっているかを容易に確認することが可能となる。一方、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行しなかった場合には、1つの通知部によって、直近のフレーバー判断の結果をユーザに通知する。これにより、直近のフレーバー判断の結果をユーザに通知する場合には、その通知を簡易なものとして、ユーザに煩わしさを与え得る通知を抑制できる。また、通知を簡易なものとすることで、この通知を行うために必要な消費電力の削減も図れる。
【0296】
(2) (1)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記第1通知部は、ユーザの視覚に作用する通知を行うものであり、
前記第2通知部は、ユーザの触覚に作用する通知を行うものである、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0297】
(2)によれば、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行した場合には、それぞれがユーザの異なる感覚に作用する第1通知部及び第2通知部によって、フレーバー判断の結果をユーザに通知する。これにより、フレーバー判断の結果を、ユーザの1つの感覚のみに作用する通知部によって通知するようにした場合に比べて、ユーザにわかりやすく通知できる。
【0298】
(3) (1)又は(2)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記第1通知部は、発光素子を含む、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0299】
(3)によれば、ユーザの視覚に作用する発光素子を含む通知部によって、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果をユーザに通知する。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を、ユーザにわかりやすく通知できる。
【0300】
(4) (3)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
ユーザが操作可能な操作部をさらに備え、
前記コントローラは、
前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果を通知する場合に、当該結果に基づき設定される色で前記発光素子を発光させ、
前記電源の残量に関する情報を取得可能であり、
前記残量が第1閾値以上である場合、前記操作部が操作されると、前記結果に基づき設定される色と同じ色で前記発光素子を発光させ、
前記第1閾値は、前記電源の満充電状態に相当する値以下であり、かつ前記電源の放電終止状態に相当する値よりも大きい、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0301】
(4)によれば、電源の残量が第1閾値以上である場合に操作部が操作されると、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合と同じ色で発光素子を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子)と、電源の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子)とを共通化できる。したがって、電源の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル生成装置に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、所望の時期に操作部を操作することにより、電源の残量が第1閾値以上であるか否かや、フレーバー判断又は直近のフレーバー判断の結果を適宜確認できる。したがって、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0302】
(5) (3)又は(4)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果を通知する場合に、当該結果に基づき設定される色で前記発光素子を発光させ、
前記電源の残量に関する情報を取得可能であり、
前記残量が第1閾値以上である場合、前記エアロゾルの生成中は、前記結果に基づき設定される色と同じ色で前記発光素子を発光させ、
前記第1閾値は、前記電源の満充電状態に相当する値以下であり、かつ前記電源の放電終止状態に相当する値よりも大きい、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0303】
(5)によれば、電源の残量が第1閾値以上である場合のエアロゾルの生成中は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合と同じ色で発光素子を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子)と、電源の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子)とを共通化できる。したがって、電源の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル生成装置に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、エアロゾルの生成中に、電源の残量が第1閾値以上であるか否かや、フレーバー判断又は直近のフレーバー判断の結果を適宜確認できる。したがって、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0304】
(6) (3)〜(5)のいずれかに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
ユーザが操作可能な操作部をさらに備え、
前記コントローラは、
前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果を通知する場合に、当該結果に基づき設定される色で前記発光素子を発光させ、
前記電源の残量に関する情報を取得可能であり、
前記残量が第1閾値未満であり、かつ第2閾値以上である場合に、前記操作部が操作されると、前記結果に基づき設定される色とは異なる色で前記発光素子を発光させ、
前記第1閾値は、前記電源の満充電状態に相当する値以下であり、かつ前記電源の放電終止状態に相当する値よりも大きく、
前記第2閾値は、前記放電終止状態に相当する値よりも大きい、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0305】
(6)によれば、電源の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合に操作部が操作されると、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合とは異なる色で発光素子を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子)と、電源の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子)とを共通化できる。したがって、電源の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル生成装置に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、所望の時期に操作部を操作することにより、電源の残量が第1閾値未満となったかを適宜確認できる。したがって、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0306】
(7) (3)〜(6)のいずれかに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果を通知する場合に、当該結果に基づき設定される色で前記発光素子を発光させ、
前記電源の残量に関する情報を取得可能であり、
前記残量が第1閾値未満であり、かつ第2閾値以上である場合、前記エアロゾルの生成中は、前記結果に基づき設定される色とは異なる色で前記発光素子を発光させ、
前記第1閾値は、前記電源の満充電状態に相当する値以下であり、かつ前記電源の放電終止状態に相当する値よりも大きく、
前記第2閾値は、前記放電終止状態に相当する値よりも大きい、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0307】
(7)によれば、電源の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合のエアロゾルの生成中は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合とは異なる色で発光素子を発光させる。これにより、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知に用いられる通知部(発光素子)と、電源の残量に関する通知に用いられる通知部(発光素子)とを共通化できる。したがって、電源の残量に関する通知を行う通知部を別途設けるようにした場合に比べて、エアロゾル生成装置に搭載される通知部が増加するのを抑制しつつ、電源の残量に関する通知を行うことが可能となる。また、ユーザは、エアロゾルの生成中に、電源の残量が第1閾値未満となったかを適宜確認できる。したがって、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0308】
(8) (6)又は(7)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記異なる色は、前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果によらず一定である、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0309】
(8)によれば、電源の残量が第1閾値未満かつ第2閾値以上である場合に、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果によらず一定の色で発光素子を発光させる。これにより、電源の残量が第1閾値未満となったこと、すなわち電源の残量が低下してきたことをユーザにわかりやすく通知でき、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0310】
(9) (3)〜(6)のいずれかに記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果を通知する場合に、当該結果に基づき設定される色で前記発光素子を第1態様で発光させ、
前記電源の残量に関する情報を取得可能であり、
前記エアロゾルの生成中は、前記電源の残量に基づき設定される色で前記発光素子を前記第1態様と異なる第2態様で発光させる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0311】
(9)によれば、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果の通知と、エアロゾルの生成中の電源の残量に関する通知とで、発光素子を発光させる態様を異ならせる。これにより、発光素子による多彩な発光態様を用いた通知が可能となる。したがって、エアロゾル生成装置の商品性の向上を図れる。
【0312】
(10) (6)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記残量が前記第1閾値未満であり、かつ前記第2閾値以上である場合に、前記操作部が操作されると、前記結果に基づき設定される色とは異なる第1色で前記発光素子を発光させ、
前記残量が前記第2閾値未満であり、かつ前記電源の放電終止状態に相当する値よりも大きい場合に、前記操作部が操作されると、前記結果に基づき設定される色及び前記第1色とは異なる第2色で前記発光素子を発光させる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0313】
(10)によれば、電源の残量が第2閾値未満かつ放電終止状態に相当する値以上である場合に操作部が操作されると、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合、及び電源の残量が第2閾値以上である場合とは異なる色で発光素子を発光させる。これにより、ユーザは、所望の時期に操作部を操作することにより、電源の残量が第2閾値未満となったかを適宜確認できる。したがって、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0314】
(11) (7)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記コントローラは、
前記残量が前記第1閾値未満であり、かつ前記第2閾値以上である場合、前記エアロゾルの生成中は、前記結果に基づき設定される色とは異なる第1色で前記発光素子を発光させ、
前記残量が前記第2閾値未満であり、かつ前記電源の放電終止状態に相当する値よりも大きい場合、前記エアロゾルの生成中は、前記結果に基づき設定される色及び前記第1色とは異なる第2色で前記発光素子を発光させる、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0315】
(11)によれば、電源の残量が第2閾値未満かつ放電終止状態に相当する値以上である場合、エアロゾルの生成中は、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果を通知する場合、及び電源の残量が第2閾値以上である場合とは異なる色で発光素子を発光させる。これにより、ユーザは、エアロゾルの生成中に、電源の残量が第2閾値未満となったかを適宜確認できる。したがって、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0316】
(12) (10)又は(11)に記載のエアロゾル生成装置の電源ユニットであって、
前記第2色は、前記フレーバー判断の結果、又は前記直近のフレーバー判断の結果によらず一定である、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0317】
(12)によれば、電源の残量が第2閾値未満かつ放電終止状態に相当する値以上である場合に、フレーバー判断の結果、又は直近のフレーバー判断の結果によらず一定の色で発光素子を発光させる。これにより、電源の残量が第2閾値未満となったこと、すなわち電源の残量が一層と低下してきたことをユーザにわかりやすく通知でき、エアロゾル生成装置の利便性の向上を図れる。
【0318】
(13) エアロゾル源(エアロゾル源71)と、前記エアロゾル源を加熱する第1ヒータ(第1負荷45)と、を備えるエアロゾル源ユニット(カートリッジ40)の前記第1ヒータが着脱可能な第1コネクタ(放電端子12)と、
前記第1ヒータによる加熱で気化及び/又は霧化した前記エアロゾル源に、香味を付与可能な香味源(香味源52)を加熱する第2ヒータ(第2負荷34)が接続される第2コネクタ(放電端子17)と、
前記第1コネクタ及び前記第2コネクタと電気的に接続され、前記第1コネクタを介して前記第1ヒータへ放電可能であるとともに、前記第2コネクタを介して前記第2ヒータへ放電可能な電源(電源61)と、
ユーザに対して情報を通知可能な通知部(通知部16、発光素子161)と、
前記通知部による通知を制御可能なコントローラ(MCU63)と、
を備え、
前記コントローラは、
前記エアロゾル源と前記香味源とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かのフレーバー判断を実行可能であり、
前記香味源の香味が付与されたエアロゾルを生成する前に前記フレーバー判断を実行した場合には、前記フレーバー判断の結果を前記通知部によってユーザに通知し、
前記香味源の香味が付与されたエアロゾルを生成する前に前記フレーバー判断を実行しなかった場合には、前記フレーバー判断の結果を前記通知部によってユーザに通知しない、
エアロゾル生成装置の電源ユニット。
【0319】
(13)によれば、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行した場合には、通知部によって、フレーバー判断の結果をユーザに通知する。一方、エアロゾルの生成前にフレーバー判断を実行しなかった場合には、通知部によって、フレーバー判断の結果をユーザに通知しない。これにより、フレーバー判断を実行した場合にはその結果をユーザに通知することで、ユーザは、フレーバー判断の結果が自身の意図するものとなっているかを確認することが可能となる。一方、フレーバー判断を実行しなかった場合には、ユーザへの通知を行わないことで、ユーザに煩わしさを与え得る通知の発生を抑制できる。また、通知を行わないことで、通知を行うことによる消費電力の削減も図れる。
【解決手段】エアロゾル吸引器1の電源ユニット10が備えるMCU63は、エアロゾル源71と香味源52とのそれぞれにメンソールが含まれているか否かのフレーバー判断を実行可能に構成される。そして、MCU63は、香味源52の香味が付与されたエアロゾルを生成する前にフレーバー判断を実行した場合には、当該フレーバー判断の結果を発光素子161及び振動素子162によってユーザに通知する第1生成前通知を行う。一方、MCU63は、香味源52の香味が付与されたエアロゾルを生成する前にフレーバー判断を実行しなかった場合には、直近のフレーバー判断の結果を発光素子161のみによってユーザに通知する第2生成前通知を行う。