(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ターゲット動的光シーンと前記現在の光シーンとの間の類似度が、前記動的光シーンと前記現在の光シーンとの間の類似度よりも大きい、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、現在の静的光シーンの決定された色及び/又は光レベルに基づいて動的光シーンのグループから動的光シーンを選択することにより前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のライトが前記現在の光シーンにどの程度最近に設定されたかどうかに基づいて前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記現在の光シーンの平均、中央値又は最も頻繁に発生する光レベルに基づいて前記ターゲット動的光シーンの光レベルを決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記現在の光シーンのドミナントカラーに基づいて前記ターゲット動的光シーンの色を決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別された動的光シーンと比べて、前記現在の光シーンのドミナントカラーが前記ターゲット動的光シーンの一部としてレンダリングされる強度を増加するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別された動的光シーンと比べて、前記現在の光シーンのドミナントカラーが前記ターゲット動的光シーンの一部としてレンダリングされる期間を増加するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記現在の光シーンのカラーパレットに基づいて前記ターゲット動的光シーンで使用されるべきカラーパレットを決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記現在の光シーンの決定された色及び/又は光レベルから導出される静的ビビッドネスに基づいて前記ターゲット動的光シーンの動的ビビッドネスを決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記現在の光シーンの決定された色及び/又は光レベルから、及び/又は、前記現在の光シーンが導出されたソースデータからムードを決定する、並びに、前記決定されたムードに基づいて前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
前記少なくとも1つのライトは、複数のライトを含み、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記現在の光シーンの決定された色及び/又は光レベルに基づいて前記複数のライトに前記ターゲット動的光シーンで定義される役割をマッピングするように構成される、請求項1に記載の電子デバイス。
少なくとも1つのソフトウェアコード部分を含むコンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又は少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶するコンピュータ可読記憶媒体であって、前記ソフトウェアコード部分は、コンピュータシステム上で実行されると、請求項14に記載の方法によるオペレーションを実行するように構成される、コンピュータプログラム若しくはコンピュータプログラム一式又はコンピュータ可読記憶媒体。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の第1の目的は、ユーザが動的光シーンレンダリング(dynamic light scene rendering)の好みをコンフィギュレーションする必要なく、ユーザの好みに応じて動的光シーンをレンダリングする、方法を提供することである。
【0007】
本発明の第2の目的は、ユーザが動的光シーンレンダリングの好みをコンフィギュレーションする必要なく、ユーザの好みに応じて動的光シーンをレンダリングすることができる、電子デバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の側面において、電子デバイスは、レンダリングされるべき動的光シーンを識別する(identify)、1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された(planned)光設定(light setting)を決定する、前記識別された動的光シーン及び前記1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーン(target dynamic light)を決定する、並びに、少なくとも1つのライトで前記ターゲット動的光シーンをレンダリングするように構成される少なくとも1つのプロセッサを含む。斯くして、ターゲット動的光シーンは、識別された動的光シーンというより1つ以上の光設定に近くなる。光シーンを識別することは、例えば、光シーン自体を受信すること、又は、光シーンが検索されることを可能にする識別子を受信することを含んでもよい。ライトは、典型的には、個別にアドレス指定され、制御され得る、光源、ライトノード(light node)又は照明デバイスである。シーンは、典型的には、複数の個別に制御可能なライトのための光設定のセットである。
【0009】
本発明者らは、現在の光設定、以前の光設定及び計画された光設定が、動的光シーンをレンダリングするためのユーザの好みのインディケーション(indication)を提供すること、並びに、動的光シーンをレンダリングする際にこれらの現在の光設定、以前の光設定及び計画された光設定を考慮に入れることにより、多くの場合、ユーザが動的光シーンレンダリングの好みをコンフィギュレーションする必要がないことを認識している。
【0010】
例えば、前記1つ以上の光設定は、光レベル(すなわち、強度)、色、光分布、ビーム幅、アクティブなライトの数、及び、個々の光ビームの数のうちの少なくとも1つを含んでもよく、及び/又は、前記光レベル及び/又は前記色を設定した又は設定する予定の光シーン、前記光シーンをアクティブにした又はアクティブにする予定のルーチン、及び、前記光レベル及び/又は前記色が導出されたソースのうちの少なくとも1つを識別してもよい。例えば、光設定は、強度又は色であってもよく、ターゲット動的光シーンは、識別された動的光シーンが有するよりも光設定に近い(平均)強度又はカラーパレットを有してもよい。
【0011】
前記1つ以上のライトは、前記少なくとも1つのライトを含んでもよく、及び/又は、前記少なくとも1つのライトに近接して位置する少なくとも1つのさらなるライトを含んでもよい。これは、光設定がロケーションに依存することが多く、例えば、周囲光レベル、及び/又は、近くの壁、カーペット及び/又は家具の色に依存するので、有益である。
【0012】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別された動的光シーンを得る(obtain)、及び、前記1つ以上の光設定に基づいて前記得られた動的光シーンを調整することにより前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成されてもよい。得られた動的光シーンを少なくとも1つのプロセッサに調整させることにより、スクリプト化動的光シーンのオーサーは、動的光シーンのグループ/複数の動的光シーンをオーサリングすることに労力を費やす必要がない。得られた動的光シーンを調整することは、リアルタイムで決定される動的光シーン、例えば、エンターテイメントコンテンツに基づいて決定される動的光シーンに対しても良好に機能する。
【0013】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別された動的光シーン及び前記1つ以上の光設定に基づいて動的光シーンのグループから動的光シーンを選択することにより前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成されてもよい。これは、スクリプト化動的光シーンのオーサーが、(より多くの労力を費やす必要があることを代償として)自身のスクリプト化動的光シーンがどのようにレンダリングされるかを制御し続けることを可能にする。例えば、オーサーは、赤がドミナントカラー(dominant color)である動的光シーン、緑がドミナントカラーである動的光シーン及び青がドミナントカラーである動的光シーンの3つの動的光シーンのグループをオーサリングしてもよい。この場合、識別された光シーンを得る必要はない。
【0014】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のライトが前記現在の光シーン又は前記以前の光シーンにどの程度最近に設定されたかどうかに基づいて前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成されてもよい。1つ以上のライトが現在の光設定又は以前の光設定に設定されたのが最近であればあるほど、現在の光設定又は以前の光設定がユーザの現在の好みを反映している可能性が高くなる。例えば、得られた動的光シーンに対する調整の強さは、1つ以上のライトが現在の光設定又は以前の光設定にどの程度最近に設定されたかに基づいてもよい。
【0015】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光レベルに基づいて前記ターゲット動的光シーンの光レベルを決定するように構成されてもよい。光レベルの設定は、動的光シーンのための好ましい光レベルの良好なインディケータとなることが見込まれる。
【0016】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/若しくは計画されたドミナントカラー並びに/又は1つ以上の現在の、以前の及び/若しくは計画された光レベルに基づいて前記ターゲット動的光シーンにおいてどの色がドミナントになるかを決定するように構成されてもよい。ドミナントカラー及び光レベルは、動的光シーンのための好ましいドミナントカラーの良好なインディケータとなることが見込まれる。
【0017】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記識別された動的光シーンと比べて、前記1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画されたドミナントカラーが前記ターゲット動的光シーンの一部としてレンダリングされる強度を増加する、及び/又は、前記識別された動的光シーンと比べて、前記1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画されたドミナントカラーが前記ターゲット動的光シーンの一部としてレンダリングされる期間を増加するように構成されてもよい。特定の色(1つ以上の光設定においてドミナントである色)がレンダリングされるべきである強度及び/又は期間を増加することにより、これらの色は、ターゲット動的光シーンにおいてよりドミナントになる。
【0018】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/若しくは計画された色並びに/又は1つ以上の現在の、以前の及び/若しくは計画された光レベルに基づいて前記ターゲット動的光シーンで使用されるべきカラーパレットを決定するように構成されてもよい。色及び光レベルの設定は、動的光シーンのための好ましいカラーパレットの良好なインディケータとなることが見込まれる。
【0019】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上の光設定から導出される静的ビビッドネス(static vividness)に基づいて前記ターゲット動的光シーンの動的ビビッドネス(dynamic vividness)を決定するように構成されてもよい。導出される静的ビビッドネスは、動的光シーンのための好ましい動的ビビッドネスの良好なインディケータとなることが見込まれる。
【0020】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記1つ以上の光設定から、及び/又は、前記1つ以上の光設定が導出されたソースデータからムードを決定する、並びに、前記決定されたムードに基づいて前記ターゲット動的光シーンを決定するように構成されてもよい。例えば、光設定が(画像データから導出され得る)画像に基づいて作成されている場合、この画像が、解析されてもよく、ムードが、この解析に基づいて複数の予め定義されたムードから選択されてもよい。これらの予め定義されたムードの各々は、得られた識別された動的光シーンに対する調整に関連付けられてもよい。ムード(例えば、嬉しい又は悲しい)は、動的光シーンのための好ましい色又は遷移(transition)の良好なインディケータとなることが見込まれる。
【0021】
前記少なくとも1つのライトは、複数のライトを含んでもよく、前記少なくとも1つのプロセッサは、前記決定された光設定に基づいて前記複数のライトに前記ターゲット動的光シーンで定義される役割(role)をマッピングするように構成されてもよい。複数のライトが異なる役割を有するべきである場合、複数のマッピングが可能であることが多い。複数のライトが異なる役割を有する例として、あるライトに、エンターテインメントコンテンツの中で顕著な音/ビートに反応する役割が与えられてもよく、他のライトに、機能的な白色光をレンダリングする役割が与えられてもよい。決定された光設定に基づいて自動的にマッピングを実行することにより、ユーザは、手動でライトに役割をマッピングする必要はない。
【0022】
本発明の第2の側面において、動的光シーンをレンダリングする方法は、レンダリングされるべき動的光シーンを識別することと、1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光設定を決定することと、前記識別された動的光シーン及び前記1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーンを決定することと、少なくとも1つのライトで前記ターゲット動的光シーンをレンダリングすることとを含む。方法は、ハードウェア及び/又はソフトウェアで実施されてもよい。
【0023】
さらに、本明細書で説明される方法を実践するためのコンピュータプログラム、並びに、そのコンピュータプログラムを記憶している非一時的コンピュータ可読記憶媒体が提供される。コンピュータプログラムは、例えば、既存のデバイスによってダウンロードされるか、又は、既存のデバイスにアップロードされてもよく、あるいは、これらのシステムの製造時に記憶されてもよい。
【0024】
非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのソフトウェアコード部分を記憶し、ソフトウェアコード部分は、コンピュータによって実行される又は処理される場合、レンダリングされるべき動的光シーンを識別すること、1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光設定を決定すること、前記識別された動的光シーン及び前記1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーンを決定すること、並びに、少なくとも1つのライトで前記ターゲット動的光シーンをレンダリングすることを含む実行可能オペレーションを実行するように構成される。
【0025】
当業者には理解されるように、本発明の諸態様は、デバイス、方法、又はコンピュータプログラム製品として具現化されてもよい。したがって、本発明の諸態様は、完全にハードウェアの実施形態、完全にソフトウェアの実施形態(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコード等を含む)、あるいは、ソフトウェアの態様とハードウェアの態様とを組み合わせた実施形態の形態を取ってもよく、それらは全て、本明細書では「回路」、「モジュール」、又は「システム」と総称されてもよい。本開示で説明される機能は、コンピュータのプロセッサ/マイクロプロセッサによって実行される、アルゴリズムとして実装されてもよい。更には、本発明の諸態様は、1つ以上のコンピュータ可読媒体として具現化されている、コンピュータプログラム製品の形態を取ってもよく、1つ以上のコンピュータ可読媒体は、その上に具現化されている、例えば記憶されている、コンピュータ可読プログラムコードを有する。
【0026】
1つ以上のコンピュータ可読媒体の任意の組み合わせが、利用されてもよい。コンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体であってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、限定するものではないが、電子、磁気、光学、電磁気、赤外線、又は半導体の、システム、装置、若しくはデバイス、あるいは、上述の任意の好適な組み合わせであってもよい。より具体的なコンピュータ可読記憶媒体の例としては、限定するものではないが、1つ以上のワイヤを有する電気的接続、ポータブルコンピュータディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(random access memory;RAM)、読み出し専用メモリ(read-only memory;ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(erasable programmable read-only memory;EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバ、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(portable compact disc read-only memory;CD−ROM)、光学記憶デバイス、磁気記憶デバイス、又は上述の任意の好適な組み合わせを挙げることができる。本発明の文脈では、コンピュータ可読記憶媒体は、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを含むか、又は記憶することが可能な、任意の有形媒体であってもよい。
【0027】
コンピュータ可読信号媒体としては、例えばベースバンド内又は搬送波の一部として、その内部に具現化されているコンピュータ可読プログラムコードを有する、伝搬データ信号を挙げることができる。そのような伝搬信号は、限定するものではないが、電磁気、光学、又はこれらの任意の好適な組み合わせを含めた、様々な形態のうちのいずれを取ってもよい。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体ではなく、命令実行システム、装置、若しくはデバイスによって、又はそれらに関連して使用するためのプログラムを、通信、伝搬、又は伝送することが可能な、任意のコンピュータ可読媒体であってもよい。
【0028】
コンピュータ可読媒体上に具現化されているプログラムコードは、限定するものではないが、無線、有線、光ファイバ、ケーブル、RF等、又は上述の任意の好適な組み合わせを含めた、任意の適切な媒体を使用して送信されてもよい。本発明の諸態様に関する動作を実施するためのコンピュータプログラムコードは、Java(商標)、Smalltalk、C++等のオブジェクト指向プログラミング言語、及び、「C」プログラミング言語又は同様のプログラミング言語等の従来の手続き型プログラミング言語を含めた、1つ以上のプログラミング言語の任意の組み合わせで書き込まれてもよい。このプログラムコードは、スタンドアロン型ソフトウェアパッケージとして、完全にユーザのコンピュータ上で、部分的にユーザのコンピュータ上で実行されてもよく、部分的にユーザのコンピュータ上かつ部分的にリモートコンピュータ上で、又は完全にリモートコンピュータ若しくはサーバ上で実行されてもよい。後者のシナリオでは、リモートコンピュータは、ローカルエリアネットワーク(local area network;LAN)若しくは広域ネットワーク(wide area network;WAN)を含めた任意のタイプのネットワークを通じて、ユーザのコンピュータに接続されてもよく、又は、この接続は、外部コンピュータに対して(例えば、インターネットサービスプロバイダを使用してインターネットを通じて)実施されてもよい。
【0029】
本発明の実施形態による方法、装置(システム)、及びコンピュータプログラム製品の、フローチャート図及び/又はブロック図を参照して、本発明の諸態様が以下で説明される。フローチャート図及び/又はブロック図の各ブロック、並びに、フローチャート図及び/又はブロック図内のブロックの組み合わせは、コンピュータプログラム命令によって実装されることができる点が理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、マシンを作り出すために、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、又は他のプログラマブルデータ処理装置の、プロセッサ、特にマイクロプロセッサ又は中央処理ユニット(central processing unit;CPU)に提供されてもよく、それにより、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスのプロセッサを介して実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するための手段を作り出す。
【0030】
これらのコンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイスに、特定の方式で機能するように指示することが可能な、コンピュータ可読媒体内に記憶されてもよく、それにより、コンピュータ可読媒体内に記憶されている命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施する命令を含む、製品を作り出す。
【0031】
コンピュータプログラム命令はまた、コンピュータ実施プロセスを作り出すために、コンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上にロードされて、それらのコンピュータ、他のプログラマブルデータ処理装置、又は他のデバイス上で一連の動作ステップを実行させてもよく、それにより、コンピュータ又は他のプログラマブル装置上で実行される命令が、フローチャート及び/又はブロック図のブロック内で指定されている機能/行為を実施するためのプロセスを提供する。
【0032】
図におけるフローチャート及びブロック図は、本発明の様々な実施形態によるデバイス、方法、及びコンピュータプログラム製品の可能な実装の、アーキテクチャ、機能性、及び動作を示す。この点に関して、フローチャート又はブロック図内の各ブロックは、指定されている論理関数を実施するための1つ以上の実行可能命令を含む、コードのモジュール、セグメント、又は部分を表してもよい。また、一部の代替的実装形態では、ブロック内に記されている機能は、それらの図に記されている順序と異なる順序で行われてもよい点にも留意されたい。例えば、連続して示されている2つのブロックは、実際には、実質的に同時に実行されてもよく、又は、それらのブロックは、関与している機能性に応じて、逆の順序で実行される場合があってもよい。また、ブロック図及び/又はフローチャート図の各ブロック、並びに、それらブロック図及び/又はフローチャート図内のブロックの組み合わせは、指定されている機能若しくは行為を実行する専用ハードウェアベースのシステム、又は、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせによって実施されることができる点にも留意されたい。
【発明を実施するための形態】
【0034】
図面中の対応する要素は、同じ参照番号によって示される。
【0035】
図1は、ホール13、キッチン14及びリビングルーム15からなる住宅のフロア11を示している。フロア11には、キッチン14のライト24、ホール13のライト25、リビングルーム15のライト21〜23の5個のライトが設置されている。ライト21はディナーテーブルの上に設置され、ライト22はテレビ17の横に設置され、ライト23はソファ2台の横に設置されている。ライト21〜25は、ブリッジ1に、例えばZigBeee又はZigBeeeに基づくプロトコルを介して無線で接続される。ブリッジ1は、有線又は無線を介して、無線アクセスポイント16に接続される。
【0036】
図1に描かれる例では、フロア11に人18が存在し、携帯電話19を使用している。人18は、ユーザ18とも呼ばれる。携帯電話19はまた、無線アクセスポイント16に(無線で)接続される。携帯電話19は、さらに、セルラー通信ネットワークの基地局、例えば、LTEネットワークのeNodeBに接続されてもよい。ユーザ18は、携帯電話19上のアプリを使用して、ライトを部屋に割り当ててもよく、ライトを手動で制御してもよく、並びに/又は、(例えば、時間ベースの)ルーチンを追加、変更及び削除してもよい。
【0037】
図1に描かれる例では、本発明は、ブリッジ1に実装される。ブリッジ1のブロック図が
図2に示されている。ブリッジ1は、プロセッサ5、トランシーバ3及び記憶手段7を備える。プロセッサ5は、レンダリングされるべき動的光シーンを識別する、並びに、1つ以上のライトの、例えば、ライト22及び23の又は(ライト22及び23の近傍に位置する)ライト21の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光設定を決定するように構成される。プロセッサ5はさらに、識別された動的光シーン及び1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーンを決定する、並びに、少なくとも1つのライト(例えば、ライト22及び23)でターゲット動的光シーンをレンダリングするように構成される。
【0038】
ブリッジ1は、予め定義された動的光シーンをアクティブにするためのコマンドを受信した場合、まず、コマンド(内の情報)に基づいて動的光シーンを識別する。コマンドは、例えば、動的光シーンの識別子又は光スクリプト(light script)を含んでもよい。コマンドは、例えば、モバイルデバイス19によって送信されてもよい。ユーザ18は、タッチスクリーンを使用してモバイルデバイス19上のアプリとインタラクトすることにより動的光シーンを開始することができてもよい。代替的に、ユーザ18は、音声コマンドを、例えば、モバイルデバイス19上で、Amazon Echo若しくはGoogle Home等のスマートスピーカ上で、又は直接ブリッジ1上で使用して、動的光シーンを開始することができてもよい。
【0039】
代替的に、ブリッジ1は、動的光シーンを形成する1つ以上のライトコマンドを受信してもよい。この場合、光シーンを識別することは、単に1つ以上のライトコマンドを受信することからなってもよい。例えば、複数のライトコマンドは、例えばモバイルデバイス19上で又はテレビ17上で、関連付けられた動的光シーンを有するコンテンツ(例えば、映画又は音楽トラック)の再生を開始した後ブリッジ1に送信されてもよい。
【0040】
典型的には、ユーザは、動的光シーンがレンダリングされることになる基本的にユーザによって選択されたライトのグループ(例えば、ライト22及び23を含むグループ)である事前に定義された「エンターテイメントセットアップ」を持っている。典型的には、これは、ユーザが静的光シーン及びルーチンのためにコンフィギュレーションした部屋又はゾーングループのスーパーセット又はサブセットである。ブリッジ1は、それらを互いに関連付けることができ、それによって、それらのライトのための(現在の、以前の及び/又は計画された)光設定を決定することができる。これは、ライトの状態(オン、明るさ、色温度、色)だけでなく、「メタデータ」(例えば、アクティビティ(「ディナー」シーン対「ウェイクアップ」ルーチン)に結び付けられているかどうか、どのような画像、ビデオ又はカラーパレットから導出されるか、又はどのようにトリガされるか等)を含む。典型的には、決定するための現在の光設定が常にあり、時には近い将来に計画されている場合に関連する来たる光設定(upcoming light setting)もある。
【0041】
識別された動的光シーンは、カラーパレット、明るさ(平均及びダイナミックレンジ)、彩度(平均及びダイナミックレンジ)、動的性(dynamicity)、遷移(ゆっくり(slow)〜即時(instant))、エフェクトタイプ及びエフェクトタイプの変化頻度、異なる光の役割等の多数のパラメータに基づいてある一定の挙動をする。ブリッジ1によって決定されるターゲット動的光シーンにおける挙動は、通常、識別された動的光シーンにおける挙動と異なるであろう。例えば、ターゲット動的光シーンは、決定された1つ以上の光設定の直接的又は間接的に関連するパラメータに基づいて、識別された動的光シーンのパラメータを調整することにより得られてもよい。
【0042】
いくつかのパラメータは、カラーパレット又は平均的な明るさ等、1つ以上の設定に直接基づいて調整されることができる。しかしながら、他は、光設定及び動的シーンパラメータが人間の生理学的状態及び知覚に及ぼす既知の又は意図された効果をマッチングさせることに基づく間接的な調整を有するであろう。例えば、暖い色温度の光シーン又は来たるgo to bedルーチンは、人々を落ち着かせる既知の又は意図された効果を有する。これは、動的シーンの低い動的な明るさ及びゆっくりとした遷移の動的効果に翻訳されてもよい。別の例は、人々を活気づける既知の又は意図された効果を有する、非常に明るいシーン又は特定のワークアウトアクティビティシーンである。これは、高いダイナミズム及びスナッピーな遷移の動的効果に翻訳されてもよい。
【0043】
図2の実施形態では、プロセッサ5は、識別された動的光シーンを得る、及び、得られた動的光シーンを1つ以上の光設定に基づいて調整することによりターゲット動的光シーンを決定するように構成される。代替的な実施形態では、プロセッサ5は、識別された動的光シーン及び1つ以上の光設定に基づいて動的光シーンのグループから動的光シーンを選択することによりターゲット動的光シーンを決定するように構成される。言い換えれば、動的光シーンのパラメータをリアルタイムで調整する代わりに、動的光シーンの複数の予め定義されたバリアント(例えば、低、中、高の動的なもの)が定義されてもよく、最適にマッチングするものが、決定された光設定に基づいて選択されてもよい。
【0044】
ブリッジ1は、識別された動的光シーンから光出力を一定のフレームレートで計算し、(例えば、正しいパルス幅変調値で異なる色のLEDを混合することによって)その光色を作成し、少なくとも1つのライトに1つ以上のライトコマンドを送信することによって、少なくとも1つのライトでターゲット動的光シーンをレンダリングしてもよい。少なくとも1つのライトが複数のライトを含む場合、この計算は、各ライトについて別々に実行されてもよい。
【0045】
図2に示されるブリッジ1の実施形態では、ブリッジ1は1つのプロセッサ5を含む。代替的な実施形態では、ブリッジ1は複数のプロセッサを含む。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えばARM、Intel若しくはAMDからの汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。ブリッジ1のプロセッサ5は、例えば、Unixベースのオペレーティングシステムを実行してもよい。トランシーバ3は、ライト21〜25及び無線インターネットアクセスポイント16と通信するために、例えばEthernet、Wi−Fi、ZigBeee(若しくはZigBeeeに基づくプロトコル)及び/又はBluetoooth等の1つ以上の有線通信技術及び/又は1つ以上の無線通信技術を使用してもよい。ブリッジ1は、無線インターネットアクセスポイント16を介して携帯電話19及び/又はインターネット上のデバイスと通信するためにトランシーバ3を使用してもよい。
【0046】
代替的な実施形態では、単一のトランシーバの代わりに、複数のトランシーバ、例えば、ZigBeee用のトランシーバ及びWi−Fi用のトランシーバが使用される。
図2に示される実施形態では、受信機及び送信機は、トランシーバ3に組み合わされている。代替的な実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。記憶手段7は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。記憶手段7は、例えば、固体メモリを含んでもよい。記憶手段7は、例えば、接続されたデバイス(connected device)(例えば、ライト及びアクセサリーデバイス)に関する情報、並びに、コンフィギュレーション情報(例えば、接続されたデバイスがどの部屋に位置しているか、ボタンと光シーンとの間のルーチン及び/又は関連付け等)を記憶するために使用されてもよい。ブリッジ1は、電源コネクタ等のブリッジに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0047】
図3に描かれる例は、
図1に描かれる例と同様であるが、
図3に描かれる例では、本発明は、モバイルデバイス41に実装される。モバイルデバイス41は、例えば、携帯電話又はタブレットであってもよい。この例では、従来のブリッジ51が用いられている。モバイルデバイス41のブロック図が
図2に示されている。モバイルデバイス41は、プロセッサ45、トランシーバ43、記憶手段47、及びディスプレイ49を備える。プロセッサ45は、レンダリングされるべき動的光シーンを識別する、並びに、1つ以上のライトの、例えば、ライト22及び23の又は(ライト22及び23の近傍に位置する)ライト21の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光設定を決定するように構成される。プロセッサ45はさらに、識別された動的光シーン及び1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーンを決定する、並びに、少なくとも1つのライト(例えば、ライト22及び23)でターゲット動的光シーンをレンダリングするように構成される。
【0048】
図4に示されるモバイルデバイス41の実施形態では、モバイルデバイス41は、
図2のブリッジ1に関連して上述したのと同様に本発明を実装する。しかしながら、モバイルデバイス41は、1つ以上のライトの1つ以上の設定を得るために及び少なくとも1つのライトでターゲット動的光シーンをレンダリングするためにブリッジ51と通信する。本発明は、例えば、モバイルデバイス41上の別の(例えばメディアレンダラ)アプリから又はテレビ17からコマンドを受信するアプリに実装されてもよい。
【0049】
図4に示されるモバイルデバイス41の実施形態では、モバイルデバイス41は、1つのプロセッサ45を含む。代替的な実施形態では、モバイルデバイス41は複数のプロセッサを含む。モバイルデバイス41のプロセッサ45は、例えばARM若しくはQualcommからの汎用プロセッサ、又は特定用途向けプロセッサであってよい。モバイルデバイス41のプロセッサ45は、例えば、Google Android又はApple iOSオペレーティングシステムを実行してもよい。トランシーバ43は、例えば、無線インターネットアクセスポイント16と通信するために1つ以上の無線通信技術、例えば、Wi−Fi及び/又はBluetooothを使用してもよい。モバイルデバイス41は、無線インターネットアクセスポイント16を介してブリッジ51及び/又はインターネット上のデバイスと通信するためにトランシーバ43を使用してもよい。代替的な実施形態では、単一のトランシーバの代わりに、複数のトランシーバ、例えば、Bluetoooth用のトランシーバ及びWi−Fi用のトランシーバが使用される。
【0050】
図4に示される実施形態では、受信機及び送信機は、トランシーバ43に組み合わされている。代替的な実施形態では、1つ以上の別個の受信機構成要素及び1つ以上の別個の送信機構成要素が使用される。記憶手段47は、1つ以上のメモリユニットを含んでもよい。記憶手段47は、例えば、固体メモリを含んでもよい。記憶手段47は、例えば、オペレーティングシステム、アプリケーション及びアプリケーションデータを記憶するために使用されてもよい。ディスプレイ49は、例えば、LCD又はOLEDディスプレイパネルを備えてもよい。ディスプレイ49は、タッチスクリーンであってもよい。モバイルデバイス41は、バッテリ等のモバイルデバイスに典型的な他の構成要素を含んでもよい。本発明は、1つ以上のプロセッサ上で実行されるコンピュータプログラムを使用して実装されてもよい。
【0051】
図2の実施形態では、本発明は、ブリッジに実装される。
図4の実施形態では、本発明は、モバイルデバイスに実装される。代替的な実施形態では、本発明は、例えば、ブリッジに接続される別個のデバイス又はライトに実装されてもよい。本発明は、その一部又は全部が、インターネット上のサーバ(例えば、クラウドサーバ)に実装されてもよい。
【0052】
図5〜9は、識別された動的光シーン及び光設定に基づいてターゲット動的光シーンが決定される例を示す。これらの例では、ビデオレンダリングが時点73(19:13:33)に開始され、毎秒、RGB値が、画像解析を行うことによりビデオから決定される。これらのRGB値は、識別された動的光シーン81を形成する。これらのRGB値は、例えば、テレビ17によって
図1のブリッジ1に送信されてもよい。
図5〜9の例では、ライト21、22及び23の設定が示されている。これらの例では、ライトがオフである場合には「オフ」が示され、ライトがオンである場合にはRGB値が示されている。ライト21及び22を制御するために使用されるターゲット動的光シーンは、ビデオから決定されるRGB値を調整することにより決定される。
【0053】
図5〜9のすべての例では、動的シーンがレンダリングされて終了する。しかしながら、特定の決定された光設定は、現在レンダリングされているシーンがナイトライトシーン又は緊急シーンである場合等、動的光シーンを全く開始しないことを含む調整をもたらす可能性もある。
【0054】
さらに、色の光設定のみがこれらの例に示されている。光設定はさらに、光レベル、光分布、ビーム幅、アクティブなライトの数、及び、個々の光ビームの数を含んでもよく、及び/又は、光レベル及び/又は色を設定した又は設定する予定の光シーン、光シーンをアクティブにした又はアクティブにする予定のルーチン、及び、光レベル及び/又は色が導出されたソースのうちの少なくとも1つを識別してもよい。ターゲット動的光シーンの光レベルは、例えば、ライト21、22及び/又は23の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光レベルに基づいて決定されてもよい。
【0055】
ルーチンは、アクティビティタイプに関連付けられてもよい。第1の例として、「夕食」又は「勉強」シーンは、より繊細な(subtle)ダイナミクスをもたらしてもよく、「ワークアウト」又は「パーティー」シーンは、より活発な(lively)ダイナミクスをもたらしてもよい。第2の例として、「go to bed」ルーチンが控えている場合、より暖かい/より薄暗い動的光シーンが使用されてもよく、「a fresh wakeup」ルーチンが控えている場合、より冷たい/より明るい動的光シーンが使用されてもよい。光レベル及び/又は色が導出されたソースは、例えば、画像又は歌であってもよい。
【0056】
図5〜9のすべての例では、ターゲット動的光シーンのターゲットRGB値は、識別された動的光シーンにおける識別されたRGB値及び設定における設定されたRGB値から、識別されたRGB値を設定されたRGB値から減算し、その結果の1/2を識別されたRGB値に加算することにより決定されている。この結果、識別された動的光シーンのカラーパレットが設定に基づいて調整される。代替的に、ターゲット動的光シーンで使用されるべきカラーパレットは、別のやり方でライト21、22及び/又は23の現在の、以前の及び/又は計画された色に基づくことができ、及び/又は、ライト21、22及び/又は23の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光レベルに基づくことができる。
【0057】
代替的に、色の設定は、別のやり方で調整されてもよい。第1の例として、ターゲット動的光シーンにおいてどの色がドミナントになるかが、ライト21、22及び/又は23の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画されたドミナントカラーに基づいて決定されてもよい。第2の例として、ターゲット動的光シーンにおいてどの色がドミナントになるかが、ライト21、22及び/又は23の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光レベルに基づいて決定されてもよい。例えば、「暖かい」色(例えば、黄色、オレンジ)は、低い光レベルに対してドミナントにされてもよく、「冷たい」色(例えば、緑、青)は、高い光レベルに対してドミナントにされてもよい。
【0058】
これらの色は、例えば、識別された動的光シーンと比べて、1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画されたドミナントカラーがターゲット動的光シーンの一部としてレンダリングされる強度を増加することにより、及び/又は、識別された動的光シーンと比べて、1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画されたドミナントカラーがターゲット動的光シーンの一部としてレンダリングされる期間を増加することにより、ターゲット動的光シーンにおいてドミナントにされてもよい。
【0059】
図5の例では、ターゲット動的光シーン83は、ライト22の現在の設定91及びライト23の現在の設定92にそれぞれ基づいて、識別された動的光シーン81を調整することにより得られる。設定91及び92は、17時45分(時点72)に設定され、動的シーンが19時13分33秒(時点73)に開始されるまで変更されない。ライト21は、夕方の間はオフのままである。
【0060】
図6の例では、ターゲット動的光シーン84は、ライト22の過去の設定93及びライト23の過去の設定94にそれぞれ基づいて、識別された動的光シーン81を調整することにより得られる。設定93及び94は、17時12分(時点71)に設定されるが、ライト22及び23は、17時45分(時点72)にオフされ、動的シーンが19時13分33秒(時点73)に開始されるまでオンされない。設定93及び94は
図5の設定91及び92と同じであるなので、動的シーン84は、
図5の動的シーン83と同じである。
【0061】
図7の例では、ターゲット動的光シーン85は、ライト22の計画された設定95及びライト23の計画された設定96にそれぞれ基づいて、識別された動的光シーン81を調整することにより得られる。計画された設定は、21時12分(時点74)に時間ベースのルーチンによって設定される。設定95及び96は
図5の設定91及び92並びに
図6の設定93及び94と同じであるなので、動的シーン85は、
図5の動的シーン83及び
図6の動的シーン84と同じである。
【0062】
図5〜7の例では、現在の設定、以前の設定及び計画された設定のうちの1つのみが、識別された動的光シーン81を調整するために使用される。代替的な実施形態では、これら3つの設定のクラスのうちの複数が使用され、例えば、ライト22及び23が、動的光シーンのレンダリングが開始される時点にオフされている場合、以前の設定及び計画された設定の両方が使用されてもよい。
図7の例では、ライト22、23の最近の以前の設定は存在しない。
【0063】
図8の例では、ターゲット動的光シーン86は、さらなるライト21の現在の設定97に基づいて、識別された動的光シーン81を調整することにより得られる。ライト21は、ライト22及び23に近接している。ライト21は、例えば、位置検出(position detection)を使用することによりライト22及び23に近接していると判断されてもよい。設定97は、17時45分(時点72)に設定され、ライト21が、例えば時間ベースのルーチンによって、21時12分(時点74)にオフされるまで変更されない。
【0064】
図5〜7の例では、ライト21及び22の使用される設定は同じである。
図9は、ライト21及び22の使用される設定が同じではない例を示す。ターゲット動的光シーン87は、ライト22の現在の設定91及びライト23の現在の設定98にそれぞれ基づいて、識別された動的光シーン81を調整することにより得られる。設定91及び98は、17時45分(時点72)に設定され、動的シーンが19時13分33秒(時点73)に開始されるまで変更されない。設定91及び98が異なるので、動的光シーンは、ライト22とライト23では異なるレンダリングが行われる。
【0065】
ブリッジ1及びモバイルデバイス41は、それぞれのプロセッサ(それぞれプロセッサ5及び45)を以下のように構成することにより拡張(enhance)されてもよい。
【0066】
− 1つ以上のライトが現在の光設定又は以前の光設定にどの程度最近に設定されたかどうかに基づいて(及び任意で次の光設定がどの程度すぐにスケジュールされているかに基づいて)、ターゲット動的光シーン、例えば、識別された動的光シーンの調整の強さを決定するようにプロセッサを構成する。
【0067】
− 1つ以上の光設定から導出される静的ビビッドネス(明るさ、色温度、ライト間の色差)に基づいて、ターゲットの動的光シーンの動的ビビッドネス(例えば、ダイナミックレンジ、遷移速度、エフェクトタイプ)を決定するようにプロセッサを構成する。
【0068】
− 決定された光設定に基づいて、(動的光シーンが複数のライトでレンダリングされるべきである場合)複数のライトにターゲット動的光シーンで定義される役割をマッピングするようにプロセッサを構成する。例えば、1つのランプが高輝度に設定される場合、このランプは、動的光シーンにおいて動的な(又は顕著な)効果を演じてもよい。
【0069】
− 1つ以上の光設定から、及び/又は、1つ以上の光設定が導出されたソースデータからムードを決定する、並びに、決定されたムードに基づいてターゲット動的光シーンを決定するようにプロセッサを構成する。ムードは、それ自体光設定ではないが、(動的な)光設定、画像/ビデオ、又は音楽の一部に対する人間の感情的な知覚を指す。この人間の知覚を利用して、感情的な観点から「しっくりくる(fit together)」画像、音楽及び光設定がリンクされることができる。例えば、音楽では、ある音符及びリズムは悲しいものとして知覚され、他の音符及びリズムは幸せなものとして知覚されることがある。動的照明(dynamic lighting)でも同様に、ある色及び遷移は幸せなものとして知覚され、他のものは悲しいもの(又は他の感情)として知覚される。これは画像及び映画にも当てはまる。ムードは、静的光設定(static light setting)から導出され、動的光設定(dynamic light setting)のための入力として使用されることができる。静的光設定は動的光設定よりもムード情報が少ないが、静的設定の意図されたムードに関する追加情報が、光設定が作成されたオリジナル画像のムードを分析することにより得られることができる。このオリジナル画像は、光設定において識別されてもよい。
【0070】
本発明の方法の一実施形態が、
図10に示されている。ステップ101は、レンダリングされるべき動的光シーンを識別することを含む。ステップ103は、1つ以上のライトの1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光設定を決定することを含む。ステップ105は、識別された動的光シーン及び1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーンを決定することを含む。ステップ107は、少なくとも1つのライトでターゲット動的光シーンをレンダリングすることを含む。
【0071】
図11は、
図10を参照して述べられたような方法を実行し得る、例示的なデータ処理システムを示すブロック図を示す。
【0072】
図11に示されるように、データ処理システム300は、システムバス306を介してメモリ要素304に結合される、少なくとも1つのプロセッサ302を含んでもよい。それゆえ、データ処理システムは、メモリ要素304内にプログラムコードを記憶してもよい。さらに、プロセッサ302は、システムバス306を介してメモリ要素304からアクセスされるプログラムコードを実行してもよい。一態様では、データ処理システムは、プログラムコードを記憶及び/又は実行するために好適な、コンピュータとして実装されてもよい。しかしながら、データ処理システム300は、本明細書内で述べられる機能を実行することが可能な、プロセッサ及びメモリを含む任意のシステムの形態で実装されてもよい点を理解されたい。
【0073】
メモリ要素304は、例えば、ローカルメモリ308及び1つ以上の大容量記憶デバイス310等の、1つ以上の物理メモリデバイスを含んでもよい。ローカルメモリとは、プログラムコードの実際の実行中に一般に使用される、ランダムアクセスメモリ又は他の非永続的メモリデバイスを指してもよい。大容量記憶デバイスは、ハードドライブ又は他の永続的データ記憶デバイスとして実装されてもよい。処理システム300はまた、実行中に大容量記憶デバイス310からプログラムコードが取得されなければならない回数を低減するために、少なくとも一部のプログラムコードの一時記憶を提供する、1つ以上のキャッシュメモリ(図示せず)を含んでもよい。
【0074】
入力デバイス312及び出力デバイス314として示される、入出力(input/output;I/O)デバイスが、オプションとして、データ処理システムに結合されることができる。入力デバイスの例としては、限定するものではないが、キーボード、マウスなどのポインティングデバイスなどを挙げることができる。出力デバイスの例としては、限定するものではないが、モニタ又はディスプレイ、スピーカ等を挙げることができる。入力デバイス及び/又は出力デバイスは、直接、又は介在I/Oコントローラを介して、データ処理システムに結合されてもよい。
【0075】
一実施形態では、入力デバイス及び出力デバイスは、(入力デバイス312及び出力デバイス314を取り囲む破線で
図11に示されるような)複合型入力/出力デバイスとして実装されてもよい。そのような複合型デバイスの一例は、「タッチスクリーンディスプレイ」又は単に「タッチスクリーン」と称される場合もある、タッチ感知ディスプレイである。そのような実施形態では、デバイスへの入力は、タッチスクリーンディスプレイ上、又はタッチスクリーンディスプレイの近くでの、例えばスタイラス又はユーザの指等の、物理的実体の移動によって提供されてもよい。
【0076】
ネットワークアダプタ316もまた、データ処理システムに結合されて、介在する私設ネットワーク又は公衆ネットワークを介して、データ処理システムが、他のシステム、コンピュータシステム、リモートネットワークデバイス、及び/又はリモート記憶デバイスに結合されることを可能にしてもよい。ネットワークアダプタは、上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークによってデータ処理システム300に送信されるデータを受信するための、データ受信機と、データ処理システム300から上述のシステム、デバイス、及び/又はネットワークにデータを送信するための、データ送信機とを含んでもよい。モデム、ケーブルモデム、及びEthernetカードは、データ処理システム300と共に使用されてもよい、種々のタイプのネットワークアダプタの例である。
【0077】
図11に示されるように、メモリ要素304は、アプリケーション318を記憶してもよい。様々な実施形態では、アプリケーション318は、ローカルメモリ308、1つ以上の大容量記憶デバイス310内に記憶されてもよく、あるいは、ローカルメモリ及び大容量記憶デバイスとは別個であってもよい。データ処理システム300はさらに、アプリケーション318の実行を促すことが可能な(
図11には示されない)オペレーティングシステムを実行してもよい点を理解されたい。アプリケーション318は、実行可能プログラムコードの形態で実装されており、データ処理システム300によって、例えばプロセッサ302によって、実行されることができる。アプリケーションの実行に応答して、データ処理システム300は、本明細書で述べられる1つ以上の動作又は方法ステップを実行するように構成されてもよい。
【0078】
本発明の様々な実施形態は、コンピュータシステムと共に使用するためのプログラム製品として実装されてもよく、このプログラム製品のプログラムは、(本明細書で説明される方法を含めた)実施形態の機能を定義する。一実施形態では、このプログラムは、様々な非一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができ、本明細書で使用されるとき、「非一時的コンピュータ可読記憶媒体」という表現は、全てのコンピュータ可読媒体を含むが、唯一の例外は一時的な伝搬信号である。別の実施形態では、このプログラムは、様々な一時的コンピュータ可読記憶媒体上に含まれることができる。例示的なコンピュータ可読記憶媒体としては、限定するものではないが、(i)情報が永続的に記憶される、書き込み不可記憶媒体(例えば、CD−ROMドライブによって読み取り可能なCD−ROMディスク、ROMチップ、又は任意のタイプの不揮発性固体半導体メモリ等の、コンピュータ内部の読み出し専用メモリデバイス)、及び(ii)変更可能な情報が記憶される、書き込み可能記憶媒体(例えば、フラッシュメモリ、ディスケットドライブ若しくはハードディスクドライブ内部のフロッピーディスク、又は任意のタイプのランダムアクセス固体半導体メモリ)が挙げられる。コンピュータプログラムは、本明細書で述べられるプロセッサ302上で実行されてもよい。
【0079】
本明細書で使用される用語法は、特定の実施形態を説明することのみを目的とするものであり、本発明を限定することを意図するものではない。本明細書で使用されるとき、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈がそうではないことを明確に示さない限り、複数形も含むことが意図される。本明細書で使用されるとき、用語「含む(comprises)」及び/又は「含んでいる(comprising)」は、記述された特徴、整数、ステップ、動作、要素、及び/又は構成要素の存在を指定するものであるが、1つ以上の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、及び/又はそれらの群の存在若しくは追加を排除するものではない点が、更に理解されるであろう。
【0080】
以下の請求項における全てのミーンズプラスファンクション又はステッププラスファンクションの要素の、対応する構造、材料、行為、及び均等物は、具体的に特許請求される他の特許請求要素と組み合わせて機能を実行するための、任意の構造、材料、又は行為を含むことが意図される。本発明の実施形態の説明は、例示を目的として提示されてきたが、網羅的であるか、又は開示された形態の実装形態に限定されることを意図するものではない。本発明の範囲及び趣旨から逸脱することなく、多くの修正形態及び変形形態が当業者には明らかとなるであろう。実施形態は、本発明の原理及び一部の実際的応用を最良に説明し、想到される特定の用途に適するような様々な修正を有する様々な実施形態に関して、他の当業者が本発明を理解することを可能にするために、選択及び説明されるものとした。
電子デバイスは、レンダリングされるべき動的光シーン(81)を識別する、1つ以上のライト(22、23)の1つ以上の現在の、以前の及び/又は計画された光設定(91、92)を決定する、識別された動的光シーン及び1つ以上の光設定に基づいてターゲット動的光シーン(83)を決定する、並びに、少なくとも1つのライト(22、23)でターゲット動的光シーンをレンダリングするように構成される。