(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記プロセッサは、低待ち時間データが第2のTTIの間に送信するために利用可能ではないと判定するようにさらに構成され、前記第2のTTIが前記第1のTTIの後に続き、前記トランシーバは、前記第2のTTI内の第2のパイロットシンボルのために予約された時間スロットの間に第2のパイロットシンボルを送信するようにさらに構成される、請求項11に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に述べられる詳細な説明は、添付の図面とともに、様々な構成の説明として意図され、本明細書で説明される概念が実施され得る唯一の構成を表すことは意図されない。詳細な説明は、様々な概念の完全な理解を与える目的で特定の詳細を含む。しかしながら、これらの特定の詳細なしにこれらの概念が実施され得ることは当業者には明らかであろう。いくつかの例では、そのような概念を不明瞭にすることを避けるために、周知の構造および構成要素がブロック図形式で示される。
【0012】
本開示で説明される技法は、CDMA、TDMA、FDMA、OFDMA、SC-FDMA、他のネットワークなどの様々なワイヤレス通信ネットワークのために使用され得る。「ネットワーク」および「システム」という用語は、しばしば互換的に使用される。CDMAネットワークは、ユニバーサル地上無線アクセス(UTRA)、cdma2000などの無線技術を実装し得る。UTRAは、広帯域CDMA(WCDMA(登録商標))およびCDMAの他の変形を含む。cdma2000は、IS-2000、IS-95、およびIS-856規格をカバーする。TDMAネットワークは、モバイル通信用グローバルシステム(GSM(登録商標))などの無線技術を実装し得る。OFDMAネットワークは、Evolved UTRA(E-UTRA)、Ultra Mobile Broadband(UMB)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、Flash-OFDMAなどの無線技術を実装し得る。UTRAおよびE-UTRAは、ユニバーサルモバイル通信システム(UMTS)の部分である。3GPP Long Term Evolution(LTE)およびLTE-Advanced(LTE-A)は、E-UTRAを使用するUMTSの新しいリリースである。UTRA、E-UTRA、UMTS、LTE、LTE-A、およびGSM(登録商標)は、「3rd Generation Partnership Project」(3GPP)という名称の組織からの文書内に記載されている。CDMA2000およびUMBは、「3rd Generation Partnership Project 2」(3GPP2)という名称の組織からの文書内に記載されている。本明細書で説明される技法は、前述のワイヤレスネットワークおよび無線技術、ならびに次世代(たとえば、第5世代(5G))ネットワークなどの他のワイヤレスネットワークおよび無線技術のために使用され得る。
【0013】
本開示は、一般には、パイロット信号構造および/またはスケジューリングの変化に対処するための適応パイロットシグナリングおよび柔軟なフレームフォーマットおよびネットワークプロトコルに関する。システムオーバヘッドを最小限に抑え、同時に受信機が十分に機能するための十分なパイロットシンボルを提供するために、パイロットシンボル数および経時的なその分散および周波数リソースをチャネル条件に同調させようと試みる適応技法が本明細書で開示される。
【0014】
図1は、本開示の様々な態様によるワイヤレス通信ネットワーク100を示す。ワイヤレスネットワーク100は、いくつかの基地局110を含み得る。基地局110は、たとえばLTEコンテキストでは進化型Node B(eNodeB)を含み得る。基地局はまた、基地トランシーバ局またはアクセスポイントとも呼ばれることがある。
【0015】
図示されるように、基地局110はユーザ機器(UE)120と通信する。UE120は、アップリンクおよびダウンリンクを介して基地局110と通信し得る。ダウンリンク(または順方向リンク)とは、基地局110からUE120への通信リンクを指す。アップリンク(または逆方向リンク)とは、UE120から基地局110への通信リンクを指す。
【0016】
UE120は、ワイヤレスネットワーク100全体にわたって分散し得、各UE120は静止しており、またはモバイルであり得る。UEはまた、端末、移動局、サブスクライバユニットなどと呼ばれることもある。UE120は、セルラーフォン、スマートフォン、携帯情報端末、ワイヤレスモデム、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータなどであり得る。ワイヤレス通信ネットワーク100は、本開示の様々な態様が当てはまるネットワークの一例である。
【0017】
本開示は任意のタイプの変調方式を対象とするが、直交周波数分割多重方式(OFDM)が代表的変調として使用される。OFDMは、全システム帯域幅を複数の(K)直交周波数サブバンドに実質的に区分化するマルチキャリア変調技法である。これらのサブバンドは、トーン、副搬送波、ビン、および周波数チャネルとも呼ばれることがある。OFDMでは、各サブバンドが、データで変調され得るそれぞれの副搬送波に関連付けられる。各OFDMシンボル期間内に、最大K個の変調シンボルがK個のサブバンド上で送られ得る。
【0018】
パイロットシンボルは、送信機と受信機の両方にとって既知のシンボルであり得、サブバンド内で送信され得る。K個のサブバンドを有するOFDMシンボルでは、任意の数および構成のサブバンドがパイロットシンボルのために使用され得る。たとえば、サブバンドの半分がパイロットシンボルのために使用され得、残りのサブバンドが、データシンボルを送信し、またはシンボルを制御するためなどの他の目的で使用され得、あるいは残りのサブバンドは全く使用されないことがある。
【0019】
本明細書で説明されるパイロット送信およびシグナリング技法は、単入力単出力(SISO)システム、単入力多出力(SIMO)システム、多入力単出力(MISO)システム、および多入力多出力(MIMO)システムのために使用され得る。これらの技法は、OFDMベースのシステムのため、および他のマルチキャリア通信システムのために使用され得る。これらの技法はまた、様々なOFDMサブバンド構造とともに使用され得る。
【0020】
図2は、本開示のいくつかの態様による、MIMOシステム200内の例示的送信機システム210(たとえば、基地局110)および受信機システム250(たとえば、UE120)を示すブロック図である。送信機システム210において、いくつかのデータストリームについてのトラフィックデータが、データソース212から送信(TX)データプロセッサ214に供給される。
【0021】
ダウンリンク送信では、たとえば、各データストリームがそれぞれの送信アンテナを介して送信される。データプロセッサ214は、各データストリームについて、そのデータストリームのために選択された特定のコーディング方式に基づいてトラフィックデータをフォーマットし、コーディングし、インターリーブし、コーディング済みデータを供給する。
【0022】
各データストリームについてのコーディング済みデータは、OFDM技法を使用してパイロットデータと多重化される。パイロットデータは通常、既知の方式で処理される既知のデータパターンであり、チャネル応答または他のチャネルパラメータを推定するために受信機システムにおいて使用され得る。パイロットデータはパイロットシンボルにフォーマットされ得る。OFDMシンボル内のパイロットシンボル数およびパイロットシンボルの配置が、プロセッサ230によって実施される命令によって決定され得る。
【0023】
次いで、各データストリームについての多重化されたパイロットおよびコーディング済みデータが、そのデータストリームのために選択された特定の変調方式(たとえば、BPSK、QSPK、M-PSK、またはM-QAM)に基づいて変調され(すなわち、シンボルマッピングされ)、変調シンボルが供給される。各データストリームについてのデータレート、コーディング、および変調は、プロセッサ230によって実施される命令によって決定され得る。各フレーム内のパイロットシンボル数およびパイロットシンボルの配置も、プロセッサ230によって実施される命令によって決定され得る。
【0024】
プロセッサ230は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書に記載の機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。プロセッサ230はまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のマイクロプロセッサとDSPコア、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0025】
送信機システム210はメモリ232をさらに含む。メモリ232は、情報および/または命令を記憶することのできる任意の電子構成要素であり得る。たとえば、メモリ232は、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、RAM内のフラッシュメモリデバイス、光記憶媒体、消去可能プログラマブル読取り専用メモリ(EPROM)、レジスタ、またはそれらの組合せを含み得る。一実施形態では、メモリ232は非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。
【0026】
命令またはコードは、プロセッサ230によって実行可能であるメモリ232内に記憶され得る。「命令」および「コード」という用語は、任意のタイプのコンピュータ可読ステートメントを含むように広く解釈されるべきである。たとえば、「命令」および「コード」という用語は、1つまたは複数のプログラム、ルーチン、サブルーチン、関数、プロシージャなどを指すことがある。「命令」および「コード」は、単一のコンピュータ可読ステートメントまたは多くのコンピュータ可読ステートメントを含み得る。
【0027】
すべてのデータストリームについての変調シンボルは、TX MIMOプロセッサ220に供給され、TX MIMOプロセッサ220は、(たとえば、OFDMについての)変調シンボルをさらに処理し得る。次いで、TX MIMOプロセッサ220は、N
T個の送信機(TMTR)222
a〜222
tにN
T個の変調シンボルストリームを供給する。いくつかの実施形態では、TX MIMOプロセッサ220は、データストリームのシンボルと、シンボルが送信されているアンテナとにビームフォーミング重みを適用する。送信機システム210は、ただ1つのアンテナを有する、または複数のアンテナを有する実施形態を含む。
【0028】
各送信機222は、それぞれのシンボルストリームを受信および処理して、1つまたは複数のアナログ信号を供給し、アナログ信号をさらに調整(たとえば、増幅、フィルタ処理、およびアップコンバート)して、MIMOチャネルを介する送信に適した変調後信号を供給する。次いで、送信機222a〜222tからのN
T個の変調後信号が、それぞれN
T個のアンテナ224
a〜224
tから送信される。本明細書に記載の技法は、ただ1つの送信アンテナを備えるシステムにも当てはまる。1つのアンテナを用いる送信は、複数アンテナシナリオよりも単純である。たとえば、単一アンテナシナリオではTX MIMOプロセッサ220が不要であることがある。
【0029】
受信機システム250において、送信された変調後信号が、N
R個のアンテナ252
a〜252
rによって受信され、各アンテナ252から受信された信号が、それぞれの受信機(RCVR)254
a〜254
rに供給される。各受信機254は、それぞれの受信された信号を調整(たとえば、フィルタ処理、増幅、およびダウンコンバート)し、調整後信号をデジタル化してサンプルを供給し、さらにサンプルを処理して、対応する「受信済み」シンボルストリームを供給する。本明細書に記載の技法は、ただ1つのアンテナ252を有する受信機システム250の実施形態にも当てはまる。
【0030】
次いで、RXデータプロセッサ260が、特定の受信機処理技法に基づいて、N
R個の受信機254からN
R個の受信済みシンボルストリームを受信して処理し、N
T個の検出済みシンボルストリームを供給する。次いで、RXデータプロセッサ260は、必要に応じて各検出済みシンボルストリームを復調し、デインターリーブし、復号化し、データストリームについてのトラフィックデータを回復する。RXデータプロセッサ260による処理は、送信機システム210においてTX MIMOプロセッサ220およびTXデータプロセッサ214によって実施される処理とは相補的である。
【0031】
RXデータプロセッサ260によって提供される情報は、プロセッサ270がチャネル状態情報(CSI)などのレポートおよび/またはパイロット要求を生成し、TXデータプロセッサ238に供給することを可能にする。プロセッサ270は、CSIおよび/またはパイロット要求を含む逆方向リンクメッセージを編成し、送信機システムに送信する。
【0032】
プロセッサ270は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートもしくはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェア構成要素、または本明細書に記載の機能を実施するように設計されたそれらの任意の組合せを使用して実装され得る。プロセッサ270はまた、コンピューティングデバイスの組合せ、たとえばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のマイクロプロセッサとDSPコア、または任意の他のそのような構成として実装され得る。
【0033】
逆方向リンクメッセージは、通信リンクおよび/または受信済みデータストリームに関する様々なタイプの情報を含み得る。次いで、逆方向リンクメッセージは、データソース236からいくつかのデータストリームについてのトラフィックデータも受信するTXデータプロセッサ238によって処理され、TX MIMOプロセッサ280によって変調され、送信機254
aから254
rによって調整され、送信機システム210に送り戻される。
【0034】
送信機システム210において、受信機システム250からの変調後信号がアンテナ224によって受信され、受信機222によって調整され、復調器240によって復調され、RXデータプロセッサ242によって処理されて、受信機システム250によって送信された逆方向リンクメッセージが抽出される。次いで、プロセッサ230は、逆方向リンクメッセージ内の情報に基づいて、パイロットシンボル密度および配置を決定する。パイロットシンボル密度の一例は、以下でより完全に論じられるように、単位時間当たり、または単位周波数当たりのパイロットシンボル数である。例示的パイロット構造は、パイロット密度と配置の組合せである。
【0035】
図3A〜3Cは、本開示の様々な態様による、ワイヤレス通信ネットワーク内で使用されるダウンリンクフレーム構造(たとえば、
図1に示されるワイヤレス通信ネットワーク)を示す。ダウンリンクについての送信タイムラインは、送信時間間隔(TTI)の単位に区分化され得る。TTIは、上位ネットワーク層から無線リンク層に渡されるデータブロックのサイズに関係付けられ得る。いくつかの実施形態では、OFDMシンボルなどのシンボルの持続時間が固定され、各TTIの間に所定の数の期間がある。たとえば、各TTIは、例として8、10、または12シンボル期間など、任意の数のシンボル期間であり得る。
図3A〜3Cの実施形態では、各TTIは、8個のOFDMシンボル期間を含み、シンボル期間には、図示されるように索引0〜7が割り当てられる。TTIの間の送信は、フレーム、サブフレーム、またはデータブロックと呼ばれることがある。OFDMシンボル期間は例示的時間スロットである。
【0036】
いくつかのリソース要素が、各OFDMシンボル期間内で利用可能であり得る。各リソース要素は、1つのシンボル期間内の1つの副搬送波をカバーし得、実数値または複素数値であり得る1つの変調シンボルを送るために使用され得る。
【0037】
図3A〜3Cは、図示されるフレーム構造を使用して送信される信号の3つの例を示す。具体的には、
図3A〜3Cの例は様々なパイロット構造を示す。
図3A〜3Cの各々では、例示的な例としてOFDMシンボル当たり11個のリソース要素がある。リソース要素には、図示されるように索引0から11が割り当てられる。パイロットシンボルは、指定されるリソース要素内で送信され、「P」で表される。残りのリソース要素は、データシンボル、制御シンボルなどの他のタイプのシンボルにとって利用可能であり、または単に使用されず、またはミュートされる。
【0038】
図3A〜3Cのパイロット構造は、アンテナから送信される信号フォーマットを表し得る。パイロット構造は、送信側エンティティまたは受信側エンティティにおいて利用されるアンテナ数の如何に関わらず当てはまり得る。たとえば、SISOシステムでは、信号が、送信アンテナから送信され、受信アンテナにおいて受信される。別の例として、MIMOシステムでは、図示されるフレーム構造が、少なくとも1つのアンテナから送信される。複数のアンテナのうちの各アンテナは、同一の、または異なるパイロット構造を送信し得る。一実施形態では、図示されるパイロット構造が受信アンテナによって受信され、複数のアンテナからの信号の総和であるコンポジット信号の部分であり得る。
【0039】
図3Aはベースラインパイロット構造を示す。パイロットシンボルが、各TTI内のOFDMシンボル期間0および1内で送信される。期間0および1の中で、パイロットシンボルが、リソース要素0、4、および8内で送信される。いくつかの実施形態では、パイロットシンボルが特定のUEに送信され得る。別の実施形態では、パイロットシンボルがUEのグループに送信され得る。いくつかの別の実施形態では、パイロットシンボルはセル特有の基準信号であり得る。パイロットシンボルは、物理チャネルのコヒーレント復調についてのチャネル推定のために使用され得る。
【0040】
図3Bは、
図3Aと比較してパイロット密度を2倍にするための一技法を示す。
図3Bでは、パイロットシンボルを含むTTI内のOFDMシンボル数を2倍にすることによってパイロット密度が2倍になる。より具体的には、パイロットシンボルが、TTI内の第0および第1の期間に加えて、第4および第5の期間内に送信される。本質的には、パイロットシンボルのデューティサイクルまたは時間密度を増大させることによって、パイロットシンボル数が2倍になる。
図3Bは、デューティサイクルを2倍にするための多くの方式のうちのほんの一例を表す。たとえば、パイロットシンボルが、代わりに第1〜第4のシンボル位置または4つのシンボル位置の任意の他の組合せの中で送信され得る。
【0041】
図3Cは、
図3Aと比較してパイロット密度を2倍にするための別の技法を示す。
図3Cでは、
図3Aと比較して周波数占有を2倍にすることによって、パイロット密度が2倍になる。より具体的には、各TTI内の第0および第1のOFDMシンボル期間内のリソース要素0、2、4、6、8、および10内にパイロットシンボルがある。本質的には、シンボル位置内の周波数に対する密度を増大させることによって、パイロットシンボル数が2倍になる。
図3Cは、
図3Aと比較して周波数密度を2倍にするための多くの方式のうちのほんの一例を表す。たとえば、パイロットシンボルが、第1〜第6のリソース要素または6つのリソース要素の任意の他の組合せの中で送信され得る。
【0042】
パイロットの時間密度ではなく、パイロットの周波数密度を変更することが有利となる状況があり、逆も同様である。
図3Aは、比較的低いドップラースプレッドおよび比較的低いチャネル遅延スプレッドを有するチャネルにとって有利であるパイロット構造を表す。チャネルの時間変動が、チャネルのドップラースプレッドに関係付けられる。ドップラースプレッドは、たとえば、送信機または受信機のどちらかが移動中である場合、信号の異なる成分のドップラーシフトの違いによって引き起こされ得る。ドップラースプレッドが増大するにつれて、パイロットシンボルの時間密度を増大させることが有利である。1つの理由は、ドップラースプレッドが高いほど、チャネル推定が古くなるのが速くなるからである。パイロットシンボルの時間密度またはデューティサイクルを増大させることは、チャネル推定をより頻繁に更新することを可能にし、それはより高い遅延スプレッドにとって有益である。
【0043】
チャネルの周波数変動が、チャネルの遅延スプレッドに関係付けられる。遅延スプレッドが増大するにつれて、パイロットシンボルの周波数密度を増大させることが有利である。これは、遅延スプレッドの増大の結果、チャネルの周波数選択性が増大するからである。パイロットシンボルの周波数密度を増大させることは、遅延スプレッドの増大によって引き起こされる周波数選択性をチャネル推定がより良好に取り込むことを可能にする。
【0044】
信号対雑音比(SNR)推定、信号対干渉雑音比(SINR)推定、干渉推定などの他のパラメータに基づいて、パイロット密度を変更することも有利であり得る。たとえば、雑音または干渉値を増大させる(あるいはSNRまたはSINRを低減する)ために、パイロットシンボル数を増加させることが有用である。
【0045】
ドップラースプレッド、遅延スプレッド、SNR、SINR、およびUE内の干渉を推定するための技法が使用され得る。これらのチャネルパラメータを推定するためにこれらの技法のいずれか1つが使用され得、これらのチャネルパラメータはCSIの例である。ダウンリンクパイロット構造を選択するために、これらのパラメータのうちの1つまたは複数が使用され得る。パイロット構造の選択は、UE内または基地局内のどちらかで行われ得る。決定が基地局内で行われるべきである場合、チャネルパラメータ推定が基地局にフィードバックされ得、基地局がパイロット構造に関する決定を行うことが可能となる。パイロット構造に関する決定がUE内で行われるべきである場合、決定されたパイロット構造を求める要求が、基地局に送信され得る。
【0046】
図4は、本開示による、様々な密度のパイロット信号をサポートするための、基地局110とUE120との間のいくつかのシグナリング側面を示すプロトコルダイアグラムである。動作410では、第1のパイロット構造を使用して1つまたは複数のフレームが送信される。パイロット構造は、任意の数のパイロットシンボルを任意のパターンで含み得る。たとえば、パイロット構造は、
図3A〜3Cに示されるパイロット構造のいずれかであり得る。動作420では、UE120がフレームを受信し、受信したフレームに少なくとも部分的に基づいてCSIを計算する。CSIは、ドップラースプレッドや遅延スプレッドなどの、先に論じたいくつかのパラメータのいずれかを含み得る。CSIは、過去のフレームに基づいて履歴CSIデータを組み込み得、したがってCSIは、最後に送信されたフレームより多くのフレームに基づき得る。
【0047】
計算したCSIに基づいて、UEは、将来の送信のために使用されるパイロット構造を決定する。パイロット構造はテーブルルックアップに基づき得、たとえば、テーブルルックアップでは、1つまたは複数のチャネルパラメータ値が、所定のパイロット構造をルックアップするためのテーブル内の索引として使用される。たとえば、1〜nなどの割り当てられた索引をそれぞれ有する、送信機と受信機の両方にとって既知のいくつかの利用可能な所定のパイロット構造があり得る。UEは、パイロット構造のリストの中から選択し、選択したパイロット構造に関連する索引を基地局に送り得る。テーブル内の各要素は、様々なしきい値の間の、様々なCSIパラメータの測定値に対応し得る。たとえば、テーブル内のエントリは、推定遅延スプレッドが2つの値またはしきい値の間にあり、推定ドップラースプレッドが別の2つの値またはしきい値の間にあるシナリオに対応し得る。
【0048】
代替として、UE120は、パイロットシンボル密度の増大、減少、または変化なしのいずれかをUE120が望むという決定を行い得る。増加または減少が望まれると決定される場合、UE120は、密度を時間に対して、または周波数に対して増大/減少させることをさらに決定する。システム内のパイロット密度についての固定かつ所定の数のオプションだけがあり得(たとえば、前述のn個の所定のパイロット構造)、増大は、利用可能な密度の中の次の最高のパイロット密度が望まれることを示唆する。同様に、減少は、利用可能な密度の中の次の最低のパイロット密度が望まれることを示唆する。
【0049】
動作430では、計算したCSIに基づいて、UEは、UEの決定を示す要求を基地局に送る。動作440では、次に、基地局110は、要求された第2のパイロット構造を使用して1つまたは複数のフレームを送信する。次いで、プロセス420〜440は、送信のために利用可能なデータがある限り、反復し得る。
【0050】
図4の実施形態の代替として、基地局110は、パイロット構造をいつ変更するか、変更するかどうかを決定し得る。たとえば、動作430での送信は行われないことがあり、その代わりに、UE120は、チャネル品質インジケータ(CQI)、変調およびコーディング方式(MCS)選択、他のCSIなどの情報を基地局110にフィードバックし得る。たとえば、外部ループリンク適合方式が、MCS選択のための入力としてCQIに依拠し得、パイロット構造を適合させるために外部ループ方式でのCQIも使用され得る。基地局110は、パイロット構造を変更するために情報を使用し得る。さらに、基地局110は、ドップラースプレッド、チャネル遅延スプレッド、干渉測定値、および/または信号対雑音干渉比などのチャネルの特性を測定し得る。時分割複信(TDD)システムでは、アップリンクおよびダウンリンクチャネルが相互特性を示し得、したがってアップリンクチャネル品質の尺度がダウンリンクチャネル品質に当てはまり得る。基地局110は、アップリンク測定値を使用してダウンリンクパイロット構造を変更し得る。
【0051】
図5は、パイロット構造を適合させるための例示的方法500を示す流れ図である。方法500は、UE120などのUE内で実装され得る。UEは、方法500に従って、基地局110などの基地局と通信する。方法は、受信機システム250内で実装され得る。方法500を実装するために受信機システム250内のプロセッサ270によって実行可能である命令またはコードが、メモリ272内に記憶され得る。
【0052】
方法はブロック510において始まる。ブロック510では、少なくとも1つのパイロット構造を有する少なくとも1つのフレームが、UEによって受信され、処理される。ブロック520では、将来の送信のためのパイロット構造が、受信されたパイロット構造によって与えられるCSIに基づいて決定される。CSIは、ドップラースプレッドや遅延スプレッドなどの、先に論じたいくつかのパラメータのいずれかを含み得る。CSIは、過去のフレームに基づいて履歴CSIデータを組み込み得、したがってCSIは、最後に送信されたフレームより多くのフレームに基づき得る。プロセッサ270は、受信されたパイロットからCSIを計算するように構成され得る。
【0053】
判定ブロック530では、受信されたパイロット構造とは異なるパイロット構造が将来の送信のために望まれるかどうか、判定が行われる。先に論じたように、判定は、いくつかの推定されるパラメータのいずれかに基づき得る。いくつかの実施形態では、異なるパイロット構造が望まれない場合、UEは沈黙したままとなり、サービング基地局は、デフォルトで同一のパイロット構造を使用することを保ち得る。異なるパイロット構造が望まれない場合、方法はブロック510に戻り、前のパイロット構造と同一のパイロット構造が使用される。
【0054】
異なるパイロット構造が望まれる場合、異なるパイロット構造を求める要求が、ブロック540で送信される。パイロット構造は、以前に受信されたパイロット構造とは異なる数のリソース要素を使用する異なる数のパイロットシンボルを含み得る。異なる数のリソース要素は、同数のOFDMシンボルまたは異なる数のOFDMシンボルにわたって分散され得る。たとえば、
図3Bに示されるパイロット構造は、
図3Aのパイロット構造と比較して、パイロットシンボルについての異なる数のリソース要素(この例では、2倍のリソース要素)を使用する。
図3Bのパイロットシンボルのために使用されるリソース要素は、
図3Aと比較して2倍のOFDMシンボル位置にわたって分散する。たとえば、
図3Bの第1のTTI内の4つのOFDMシンボル位置(0、1、4、および5)にパイロットシンボルがあり、一方、
図3Aの第1のTTI内の2つのOFDMシンボル位置(0および1)にパイロットシンボルがある。
【0055】
図3Cのパイロット構造もまた、
図3Aと比較して、パイロットシンボルについて異なる数(2倍)のリソース要素を使用する。
図3Cのパイロットシンボルのために使用されるリソース要素は、
図3Aと比較して、同数のOFDMシンボル位置にわたって分散する。たとえば、
図3Cの第1のTTI内の2つのOFDMシンボル位置(0および1)にパイロットシンボルがあり、
図3Aの第1のTTI内の2つのOFDMシンボル位置(0および1)にもパイロットシンボルがある。しかしながら、同数のシンボル位置内で、周波数に対するパイロットシンボルの密度が増大する。
【0056】
図6は、必要に応じて低待ち時間データの送信に対処するための例示的フレーム構造を示す。フレームはTTI内で送信され得る。TTI
n内の構造は、例示的ベースラインフレーム構造を表す。
図6のフレームは、基地局110などの基地局から、UE120などのUEに送信され得、逆も同様である。「データ」と印が付けられた
図6のシンボルは、UEと基地局との間の進行中のデータセッションの部分として送信されるシンボルを表し得る。この例でのベースラインフレーム構造は、パイロットシンボルを含むOFDMシンボルがデータシンボルと交互に送信されるものである。TTI
nでは、(「パイロット」と符号が付けられた)パイロットシンボルを含むOFDMシンボルが、シンボル索引0および4において送信される。
【0057】
TTI
n+1では、低待ち時間データが利用可能である。実際には、低待ち時間データが、進行中のデータセッションの部分として送信されるようにスケジューリングされる任意のデータに「勝ち」、またはそれに取って代わる。進行中のセッションでのデータは、「低待ち時間」データと比較して、比較的遅延を許容する。例示的ネットワークプロトコルの部分として、低待ち時間データが利用可能であることをUEに示す別々の制御チャネル(
図7に示される)があり得る。次のOFDMパイロットが破壊され、またはその標準位置(このケースでは、TTI
n+1内のOFDMシンボル期間4)から別のOFDMシンボル期間(このケースでは、TTI
n+1内のOFDMシンボル期間5)に移動されることが理解され、または示唆される。一般には、パイロットが移動されるシンボル数をUEが認識する限り、パイロットは、任意の数のシンボル期間後(たとえば、2、3シンボル期間後など)に移動され得る。
【0058】
図7は、基地局110とUE120との間の、
図6の第1の2つのTTIの間の例示的送信を示すプロトコルダイアグラムである。
図7は、
図6の第1の2つのTTIの送信を含むデータチャネル、ならびに関連する制御チャネルを示す。低待ち時間データが利用可能であるとき、図示されるように、送信通知メッセージが、制御チャネルを介して基地局110からUE120に送信される。少なくとも部分的には低待ち時間データの遅延非許容のために、通知メッセージは、基地局110が低待ち時間データを認識した直後に送信される。
【0059】
図6に戻ると、この例では、TTI
n+2の間に送信するデータはなく、したがって送信はない。TTI
n+2の間に、基地局は、より多くの低待ち時間データが利用可能であることを認識する。先に論じたように、UEは、制御チャネルを介して低待ち時間データの通知を受ける。低待ち時間データは、続くTTIであるTTI
n+3についてのパイロットに取って代わり、したがってパイロットは、OFDMシンボル期間0からOFDM期間1に移動され、低待ち時間データのための余地が作成される。TTIの間にフレームを送信し、必要に応じて低待ち時間データを挿入するプロセスは、無期限に続行し得る。
【0060】
いくつかの例では、ダウンリンク送信の間に深刻なバースト性干渉が生じる。バースト性干渉は、短いスパート、または短期間にわたる時間間隔に生じる干渉を含み得る。バースト性干渉は、短期間だけに現れて、いくつかの信号に影響を及ぼし得るが、システムが長期統計量として干渉のレベルに適合すべきであるような持続的な期間にわたっては現れないことがある。バースト性干渉の一例は、注目のセル内の同一チャネル干渉となる、近くの別のセル内で生じ得る非永続的バーストデータ送信である。バースト性データ送信において搬送するための少量のデータ(たとえば、eメールまたは小さいデータファイル)があることがある。
【0061】
バースト干渉は、データ送信に対する干渉源となり得る。バースト干渉は、パイロット構造ならびに送信される信号の他の部分を破壊し得る。パイロット構造が破壊され得る干渉の短いバーストについて、破壊されたパイロット構造を再送信することが有益であり得る。
【0062】
図8は、パイロット構造の再送信の一例を示すプロトコルダイアグラムである。動作710では、パイロット構造が、基地局110からUE120に送信される。パイロット構造は、TTIの間に送信されるフレームまたはデータブロックのリソース要素のいずれかの中の任意の数のパイロットシンボルを含み得る。
図3A〜3Cのパイロット構造は例である。動作720では、UE120は、パイロット構造が破壊されていると判定する。たとえば、この判定は、
図2のプロセッサ270などのプロセッサ内で行われ得る。たとえば、UE120は、パイロット構造内のパイロットシンボルの受信中の干渉または雑音レベルの推定に基づいて、パイロット構造が破壊されていると判定し得る。たとえば、干渉の推定がしきい値を超過し得る。UE120は、長期平均と推定をさらに比較し、干渉レベルが短時間に上昇しているかどうかを判定し得る。所与の時間間隔の間の干渉レベルを推定するための様々な技法があることを当業者は理解されよう。
【0063】
パイロット構造が破壊されていると判定した結果として、動作730では、UEは、パイロット構造の再送信を求める要求を編成し、再送信を求める要求を基地局110に送信する。再送信を求める要求を受信した後、動作740において、基地局110はパイロット構造を再送信する。
【0064】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信のための方法が、TTIの間にパイロットシンボルのセットを受信すること、パイロットシンボルのセットが破壊されていると判定すること、判定に応答して、パイロットシンボルのセットの再送信を要求することを含む。一実施形態では、パイロットシンボルのセットが破壊されていると判定することは、干渉レベルを測定すること、および干渉レベルがしきい値を超過すると判定することを含む。
【0065】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信のための方法が、TTIの間にパイロットシンボルのセットを送信すること、パイロットシンボルのセットについての干渉レベルの尺度を受信すること、尺度がしきい値を超過すると判定すること、および判定に応答して、次のいくつかのシンボルのうちの1つの中でパイロットシンボルのセットを再送信することを含む。
【0066】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信装置が、第1のTTIの間に第1の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第1のセットを受信し、第2のTTIの間に第2の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第2のセットを受信するように構成された受信機を含み、第1のTTIおよび第2のTTIは同数のリソース要素を含み、第1の数のリソース要素は第2の数のリソース要素とは異なる。少なくとも1つの実施形態では、ワイヤレス通信装置は、受信機に結合されたプロセッサであって、チャネル特性を測定し、チャネル特性に基づいて第2の数のリソース要素を決定するように構成されるプロセッサと、プロセッサに結合された送信機であって、第2の数のリソース要素の指示を含む要求を送信するように構成される送信機とをさらに含む。少なくとも1つの実施形態では、第1の数のリソース要素が、第1のTTI内の第1の数のOFDMシンボルにわたって分散し、第2の数のリソース要素が、第2のTTI内の第2の数のOFDMシンボルにわたって分散する。さらに、いくつかのケースでは、第1の数のOFDMシンボルは第2の数のOFDMシンボルに等しく、別のケースでは、第1のシンボル数は第1の数のリソース要素に比例し、第2のシンボル数は第2の数のリソース要素に比例する。
【0067】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信のためのコンピュータプログラム製品が、プログラムコードが記録された非一時的コンピュータ可読媒体を含み、プログラムコードは、第1のTTIの間に第1の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第1のセットを受信機に受信させるためのコードと、第2のTTIの間に第2の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第2のセットを受信機に受信させるためのコードとを含み、第1のTTIおよび第2のTTIは同数のリソース要素を含み、第1の数のリソース要素は第2の数のリソース要素とは異なる。少なくとも1つの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、チャネルパラメータをコンピュータに測定させるためのコードと、チャネル特性に基づいて第2の数のリソース要素をコンピュータに決定させるためのコードと、第2の数のリソース要素の指示を含む要求をコンピュータに送信させるためのコードとをさらに含む。少なくとも1つの実施形態では、第1の数のリソース要素が、第1のTTI内の第1の数のOFDMシンボルにわたって分散し、第2の数のリソース要素が、第2のTTI内の第2の数のOFDMシンボルにわたって分散する。さらに、いくつかのケースでは、第1の数のOFDMシンボルは第2の数のOFDMシンボルに等しく、別のケースでは、第1のシンボル数は第1の数のリソース要素に比例し、第2のシンボル数は第2の数のリソース要素に比例する。
【0068】
本開示の追加の態様では、基地局が、低待ち時間データが第1のTTIの間に送信するために利用可能であると判定するように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合され、第1のTTI内のパイロットシンボルのために予約された第1の時間スロットの間に低待ち時間データが送信されることを移動局に通知し、第1の時間スロットの間に低待ち時間データを送信し、第2の時間スロットの間にパイロットシンボルを送信するように構成された送信機とを含む。少なくとも1つの実施形態では、プロセッサは、低待ち時間データが第2のTTIの間に送信するために利用可能ではないと判定するようにさらに構成され、第2のTTIは第1のTTIの後に続き、送信機は、第2のTTI内の第2のパイロットシンボルのために予約された時間スロットの間に第2のパイロットシンボルを送信するようにさらに構成される。少なくとも1つの実施形態では、第2の時間スロットは第1の時間スロットに隣接する。データシンボルは、第2の時間スロットのために先にスケジューリングされていることがある。
【0069】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信のための装置が、第1のTTIの間に第1の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第1のセットを受信するための手段と、第2のTTIの間に第2の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第2のセットを受信するための手段とを含み、第1のTTIおよび第2のTTIは同数のリソース要素を含み、第1の数のリソース要素は第2の数のリソース要素とは異なる。少なくとも1つの実施形態では、装置は、チャネル特性を測定するための手段と、チャネル特性に基づいて第2の数のリソース要素を決定するための手段と、第2の数のリソース要素を要求するための手段とをさらに含む。少なくとも1つの実施形態では、第1の数のリソース要素が、第1のTTI内の第1の数のOFDMシンボルにわたって分散し、第2の数のリソース要素が、第2のTTI内の第2の数のOFDMシンボルにわたって分散する。いくつかのケースでは、第1の数のOFDMシンボルは第2の数のOFDMシンボルに等しく、別のケースでは、第1のシンボル数は第1の数のリソース要素に比例し、第2のシンボル数は第2の数のリソース要素に比例する。
【0070】
前の段落の装置は、チャネルドップラースプレッドの推定を形成するための手段と、チャネル遅延スプレッドの推定を形成するための手段と、ドップラースプレッドの推定およびチャネル遅延スプレッドの推定に基づいて第2の数のリソース要素を決定するための手段と、第2の数のリソース要素を要求するための手段とをさらに含み得る。少なくとも1つの実施形態では、チャネル遅延スプレッドの推定が第1のしきい値を超過し、またはチャネルドップラースプレッドの推定が第2のしきい値を超過する場合、第2の数のリソース要素は第1の数のリソース要素よりも大きい。チャネル特性は、ドップラースプレッド、遅延スプレッド、または干渉レベルであり得る。
【0071】
前の2つの段落の装置は、ドップラースプレッドの推定を形成するための手段と、推定がしきい値を超過すると判定するための手段と、第2の数のリソース要素を決定するための手段と、ドップラースプレッドの推定に基づいて第2の数のリソース要素を決定するための手段と、第2の数のリソース要素を要求するための手段とをさらに含み得、第1の数のリソース要素はベースライン数のリソース要素であり、第2の数のリソース要素は第1の数のリソース要素よりも大きく、第2の数のリソース要素は、第1の数のリソース要素よりも多い時間スロット数にわたって分散する。
【0072】
装置は、チャネル遅延スプレッドの推定を形成するための手段と、推定がしきい値を超過すると判定するための手段と、チャネル遅延スプレッドの推定に基づいて第2の数のリソース要素を決定するための手段と、第2の数のリソース要素を要求するための手段とをさらに含み得、第1の数のリソース要素はベースライン数のリソース要素であり、第2の数のリソース要素は第1の数のリソース要素よりも大きく、第2の数のリソース要素は、第1の数のリソース要素と同数の時間スロットにわたって分散する。
【0073】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信装置が、TTIの間にパイロットシンボルのセットを受信するように構成された受信機と、受信機に結合され、パイロットシンボルのセットが破壊されていると判定するように構成されたプロセッサと、プロセッサに結合され、判定に応答して、パイロットシンボルのセットの再送信を要求するように構成された送信機とを含む。装置では、パイロットシンボルのセットが破壊されていると判定することは、干渉レベルを決定すること、および干渉レベルがしきい値を超過すると判定することを含み得る。
【0074】
本開示の追加の態様では、ワイヤレス通信装置が、TTIの間にパイロットシンボルのセットを送信するように構成された送信機と、パイロットシンボルのセットについての干渉レベルの尺度を受信するように構成された受信機と、受信機に結合され、尺度がしきい値を超過すると判定するように構成されたプロセッサとを含み、送信機が、判定に応答して、次のいくつかのシンボルのうちの1つの中でパイロットシンボルのセットを再送信するようにさらに構成される。
【0075】
本開示の追加の態様では、UEが、第1のTTI内のパイロットシンボルのために予約された第1の時間スロットの間に低待ち時間データが送信されるようにスケジューリングされることを示すスケジューリングメッセージを受信し、第1の時間スロットの間に低待ち時間データを受信し、第2の時間スロットの間にパイロットシンボルを受信するように構成された受信機を含む。少なくとも1つの実施形態では、第2の時間スロットは第1の時間スロットに隣接する。データシンボルは、第2の時間スロットのために先にスケジューリングされていることがある。
【0076】
本開示の追加の態様では、プログラムコードが記録されたコンピュータ可読媒体が、TTIの間にパイロットシンボルのセットをコンピュータに受信させるためのコードと、パイロットシンボルのセットが破壊されているとコンピュータに判定させるためのコードと、判定に応答して、パイロットシンボルのセットの再送信をコンピュータに要求させるためのコードとを含む。少なくとも1つの実施形態では、パイロットシンボルのセットが破壊されているとコンピュータに判定させるためのコードが、干渉レベルをコンピュータに測定させるためのコードと、干渉レベルがしきい値を超過するとコンピュータに判定させるためのコードとを含む。
【0077】
本開示の追加の態様では、プログラムコードが記録されたコンピュータ可読媒体が、TTIの間にパイロットシンボルのセットをコンピュータに送信させるためのコードと、パイロットシンボルのセットについての干渉レベルの尺度をコンピュータに受信させるためのコードと、尺度がしきい値を超過するとコンピュータに判定させるためのコードと、判定に応答して、次のいくつかのシンボルのうちの1つの中でパイロットシンボルのセットをコンピュータに再送信させるためのコードとを含む。
【0078】
本開示の追加の態様では、プログラムコードが記録されたコンピュータ可読媒体が、低待ち時間データが第1のTTIの間に送信するために利用可能であるとコンピュータに判定させるためのコードと、コンピュータに、第1のTTI内のパイロットシンボルのために予約された第1の時間スロットの間に低待ち時間データが送信されることを移動局に通知させるためのコードと、第1の時間スロットの間に低待ち時間データをコンピュータに送信させるためのコードと、第2の時間スロットの間にパイロットシンボルをコンピュータに送信させるためのコードとを含む。
【0079】
少なくとも1つの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、低待ち時間データが第2のTTIの間に送信するために利用可能ではないとコンピュータに判定させるためのコードであって、第2のTTIが第1のTTIの後に続くコードと、第2のTTI内の第2のパイロットシンボルのために予約された時間スロットの間に第2のパイロットシンボルをコンピュータに送信させるためのコードとをさらに含む。いくつかの環境では、第2の時間スロットは第1の時間スロットに隣接する。データシンボルは、第2の時間スロットのために先にスケジューリングされていることがある。
【0080】
本開示の追加の態様では、プログラムコードが記録されたコンピュータ可読媒体が、第1のTTI内のパイロットシンボルのために予約された第1の時間スロットの間に低待ち時間データが送信されるようにスケジューリングされることを示すスケジューリングメッセージをコンピュータに受信させるためのコードと、第1の時間スロットの間に低待ち時間データをコンピュータに受信させるためのコードと、第2の時間スロットの間にパイロットシンボルをコンピュータに受信させるためのコードとを含む。いくつかの環境では、第2の時間スロットは第1の時間スロットに隣接する。さらに、データシンボルは、第2の時間スロットのために先にスケジューリングされていることがある。いくつかの実施形態では、動作がUEによって実施される。
【0081】
本開示の追加の態様では、基地局が、第1のTTIの間に第1の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第1のセットを送信し、第2のTTIの間に第2の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第2のセットを送信するように構成された送信機を含み、第1のTTIおよび第2のTTIは同数のリソース要素を含み、第1の数のリソース要素は第2の数のリソース要素とは異なる。いくつかの実施形態では、基地局は、送信機に結合され、第2の数のリソース要素の指示を含む要求を受信するように構成された受信機をさらに含み、第2の数のリソース要素は、測定されたチャネル特性に基づく。さらに、第1の数のリソース要素が、第1のTTI内の第1の数のOFDMシンボルにわたって分散し、第2の数のリソース要素が、第2のTTI内の第2の数のOFDMシンボルにわたって分散し、第1の数のOFDMシンボルは第2の数のOFDMシンボルに等しい。いくつかの例では、第1の数のリソース要素は、第1のTTI内の第1のシンボル数にわたって分散し、第2の数のリソース要素は、第2のTTI内の第2のシンボル数にわたって分散し、第1のシンボル数は第1の数のリソース要素に比例し、第2のシンボル数は第2の数のリソース要素に比例する。いくつかの実施形態では、基地局は、移動局から信号を受信するように構成された受信機と、受信機に結合され、信号に基づいてチャネル特性を決定し、チャネル特性に基づいて第2の数のリソース要素を決定するように構成されたプロセッサとをさらに含む。チャネル特性は、ドップラースプレッド、遅延スプレッド、または干渉レベルを含み得る。いくつかの実施形態では、プロセッサは、ダウンリンクMCSを選択し、ダウンリンクMCSに基づいて第2の数のリソース要素を決定するようにさらに構成される。いくつかの実施形態では、プロセッサは、CQIの値を使用して外部ループリンク適合を実施し、CQIの値に基づいて第2の数のリソース要素を決定するようにさらに構成される。
【0082】
本開示の追加の態様では、コンピュータ可読媒体が、その上に記録されたプログラムコードを有し、プログラムコードは、TTIの間に第1の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第1のセットをコンピュータに送信させるためのコードと、第2のTTIの間に第2の数のリソース要素を使用してパイロットシンボルの第2のセットをコンピュータに送信させるためのコードとを含み、第1のTTIおよび第2のTTIは同数のリソース要素を含み、第1の数のリソース要素は第2の数のリソース要素とは異なる。プログラムコードは、第2の数のリソース要素の指示を含む要求をコンピュータに受信させるためのコードをさらに含み得、第2の数のリソース要素は、測定されたチャネル特性に基づく。いくつかの実施形態では、第1の数のリソース要素が、第1のTTI内の第1の数のOFDMシンボルにわたって分散し、第2の数のリソース要素が、第2のTTI内の第2の数のOFDMシンボルにわたって分散する。第1の数のOFDMシンボルは第2の数のOFDMシンボルと同一であり得、または第1のシンボル数は第1の数のリソース要素に比例し得、第2のシンボル数は第2の数のリソース要素に比例し得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、移動局から信号をコンピュータに受信させるためのコードと、信号に基づいてチャネル特性をコンピュータに決定させるためのコードと、チャネル特性に基づいて第2の数のリソース要素をコンピュータに決定させるためのコードとをさらに含む。チャネル特性は、ドップラースプレッド、遅延スプレッド、または干渉レベルを含み得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、基地局においてダウンリンクMCSをコンピュータに選択させるためのコードと、ダウンリンクMCSに基づいて第2の数のリソース要素をコンピュータに決定させるためのコードとをさらに含み得る。いくつかの実施形態では、コンピュータ可読媒体は、CQIの値を使用して外部ループリンク適合をコンピュータに実施させるためのコードと、CQIの値に基づいて第2の数のリソース要素をコンピュータに決定させるためのコードとをさらに含み得る。
【0083】
情報および信号は、様々な異なる技術および技法のいずれかを使用して表現され得る。たとえば、上記の説明全体を通じて参照され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁気粒子、光場あるいは光粒子、またはそれらの任意の組合せによって表現され得る。
【0084】
本明細書で本開示に関連して説明した様々な例示的ブロックおよびモジュールが、本明細書で説明した機能を実施するように設計された汎用プロセッサ、DSP、ASIC、FPGAまたは他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア構成要素、あるいはそれらの任意の組合せで実装または実施され得る。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであり得るが、代替実施形態では、プロセッサは、任意の従来型プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、または状態機械であり得る。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスの組合せ(たとえばDSPとマイクロプロセッサの組合せ、複数のマイクロプロセッサ、1つまたは複数のマイクロプロセッサとDSPコア、あるいは任意の他のそのような構成)として実装され得る。
【0085】
本明細書で説明した機能は、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組合せで実装され得る。プロセッサによって実行されるソフトウェアで実装される場合、機能は、コンピュータ可読媒体上の1つまたは複数の命令またはコードとして格納され得、あるいはそれを介して送信され得る。他の実施例および実装は、本開示の範囲内および添付の特許請求の範囲内にある。たとえば、ソフトウェアの性質のために、前述の機能は、プロセッサ、ハードウェア、ファームウェア、ハードワイヤリング、またはこれらの任意の組合せによって実行されるソフトウェアを使用して実装され得る。機能を実装する特徴はまた、機能の部分が異なる物理的位置で実装されるように分散されることを含めて、様々な位置に物理的に配置され得る。さらに、本明細書では、特許請求の範囲を含めて、項目のリスト(たとえば、「のうちの少なくとも1つ(at least one of)」または「のうちの1つまたは複数(one or more of)」などの語句で始まる項目のリスト)内で使用される「または」は、包含的なリストを示し、したがってたとえば、[A、B、またはCのうちの少なくとも1つ]というリストは、AまたはBまたはCまたはABまたはACまたはBCまたはABC(すなわち、AおよびBおよびC)を意味する。当業者は今や理解するであろうが、手元の特定の応用分野に応じて、本開示の精神および範囲から逸脱することなく、本開示のデバイスの材料、装置、構成、および使用の方法の中で、およびそれに対して、多くの修正、置換、および変形が行われ得る。これに照らして、本明細書で図示され、説明された特定の実施形態の範囲は、本開示のいくつかの例にすぎないので、本開示の範囲はそれに限定されるべきではなく、以下に添付される特許請求の範囲およびその均等物に完全に見合ったものであるべきである。