特許第6855829号(P6855829)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6855829複数相ドライバ装置および3相ドライバ装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6855829
(24)【登録日】2021年3月22日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】複数相ドライバ装置および3相ドライバ装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 1/08 20060101AFI20210329BHJP
   H03K 19/0175 20060101ALI20210329BHJP
【FI】
   H02M1/08 A
   H03K19/0175 220
【請求項の数】8
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2017-27165(P2017-27165)
(22)【出願日】2017年2月16日
(65)【公開番号】特開2018-102108(P2018-102108A)
(43)【公開日】2018年6月28日
【審査請求日】2020年1月14日
(31)【優先権主張番号】特願2016-244137(P2016-244137)
(32)【優先日】2016年12月16日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002918
【氏名又は名称】特許業務法人扶桑国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】富田 航
【審査官】 山崎 雄司
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−093836(JP,A)
【文献】 特開2015−128345(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2012/0098577(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02M 1/00−1/44
H02M 7/42−7/98
H03K 17/00−17/70
H03K 19/00
H03K 19/01−19/082
H03K 19/094−19/096
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の半導体スイッチの1つのゲートに供給する第1のソース電流をモニタする第1のモニタ用トランジスタと、前記第1のモニタ用トランジスタに流れる電流を第1の電圧に変換し基準電圧として出力する第1のモニタ用抵抗とを有する第1のタイプの相ドライブ回路が1つと、
前記半導体スイッチの残りの1つのゲートに供給する第2のソース電流をモニタする第2のモニタ用トランジスタと、前記第2のモニタ用トランジスタに流れる電流を第2の電圧に変換する第2のモニタ用抵抗と、前記基準電圧と前記第2の電圧とを比較するコンパレータと、前記コンパレータの出力に応じて前記第2のソース電流に第1の調整電流を加える第1の調整用トランジスタとを有する第2のタイプの相ドライブ回路が複数個と、
を備えた複数相ドライバ装置。
【請求項2】
前記第2のタイプの相ドライブ回路は、前記コンパレータの出力に応じて前記第2のソース電流から第2の調整電流を差し引く第2の調整用トランジスタをさらに有する、請求項1記載の複数相ドライバ装置。
【請求項3】
第1の半導体スイッチを駆動する第1の相ドライブ回路と、第2の半導体スイッチを駆動する第2の相ドライブ回路と、第3の半導体スイッチを駆動する第3の相ドライブ回路とを備えた3相ドライバ装置において、
前記第1の相ドライブ回路は、前記第1の半導体スイッチのゲートに供給する第1のソース電流をモニタする第1のモニタ用トランジスタと、前記第1のモニタ用トランジスタに流れる電流を第1の電圧に変換し基準電圧として出力する第1のモニタ用抵抗とを有し、
前記第2の相ドライブ回路は、前記第2の半導体スイッチのゲートに供給する第2のソース電流をモニタする第2のモニタ用トランジスタと、前記第2のモニタ用トランジスタに流れる電流を第2の電圧に変換する第2のモニタ用抵抗と、前記基準電圧と前記第2の電圧とを比較する第1のコンパレータと、前記第1のコンパレータの出力に応じて第1の調整電流を前記第2のソース電流に加える第1の調整用トランジスタとを有し、
前記第3の相ドライブ回路は、前記第3の半導体スイッチのゲートに供給する第3のソース電流をモニタする第3のモニタ用トランジスタと、前記第3のモニタ用トランジスタに流れる電流を第3の電圧に変換する第3のモニタ用抵抗と、前記基準電圧と前記第3の電圧とを比較する第2のコンパレータと、前記第2のコンパレータの出力に応じて第2の調整電流を前記第3のソース電流に加える第2の調整用トランジスタとを有する、
3相ドライバ装置。
【請求項4】
前記第2の相ドライブ回路は、前記第1のコンパレータの出力に応じて前記第2のソース電流から第3の調整電流を差し引く第3の調整用トランジスタをさらに有し、前記第3の相ドライブ回路は、前記第2のコンパレータの出力に応じて前記第3のソース電流から第4の調整電流を差し引く第4の調整用トランジスタをさらに有する、請求項3記載の3相ドライバ装置。
【請求項5】
前記第1の相ドライブ回路は、前記第1の半導体スイッチをオン制御する第1のオン制御信号の入力で所定の第1の定電流を出力する第1の定電流源と、前記第1の定電流をコピーして前記第1のソース電流を出力する第1のカレントミラー回路とを有し、
前記第2の相ドライブ回路は、前記第2の半導体スイッチをオン制御する第2のオン制御信号の入力で所定の第2の定電流を出力する第2の定電流源と、前記第2の定電流をコピーして前記第2のソース電流を出力する第2のカレントミラー回路とを有し、
前記第3の相ドライブ回路は、前記第3の半導体スイッチをオン制御する第3のオン制御信号の入力で所定の第3の定電流を出力する第3の定電流源と、前記第3の定電流をコピーして前記第3のソース電流を出力する第3のカレントミラー回路とを有する、
請求項3記載の3相ドライバ装置。
【請求項6】
前記第1の相ドライブ回路の前記第1の定電流源は、非反転入力に前記第1のオン制御信号を受ける第1のオペアンプと、ゲートが前記第1のオペアンプの出力に接続され、ソースが前記第1のオペアンプの反転入力に接続された第1のNMOSトランジスタと、一端が前記第1のNMOSトランジスタのソースに接続され、他端がグランドに接続された第1の抵抗とを有し、
前記第2の相ドライブ回路の前記第2の定電流源は、非反転入力に前記第2のオン制御信号を受ける第2のオペアンプと、ゲートが前記第2のオペアンプの出力に接続され、ソースが前記第2のオペアンプの反転入力に接続された第2のNMOSトランジスタと、一端が前記第2のNMOSトランジスタのソースに接続され、他端がグランドに接続された第2の抵抗とを有し、
前記第3の相ドライブ回路の前記第3の定電流源は、非反転入力に前記第3のオン制御信号を受ける第3のオペアンプと、ゲートが前記第3のオペアンプの出力に接続され、ソースが前記第3のオペアンプの反転入力に接続された第3のNMOSトランジスタと、一端が前記第3のNMOSトランジスタのソースに接続され、他端がグランドに接続された第3の抵抗とを有する、
請求項5記載の3相ドライバ装置。
【請求項7】
前記第1の相ドライブ回路の前記第1のカレントミラー回路は、ゲートおよびドレインが前記第1のNMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続された第1のPMOSトランジスタと、ゲートが前記第1のPMOSトランジスタのゲートおよびドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第1の半導体スイッチのゲートに接続された第2のPMOSトランジスタとを有し、
前記第2の相ドライブ回路の前記第2のカレントミラー回路は、ゲートおよびドレインが前記第2のNMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続された第3のPMOSトランジスタと、ゲートが前記第3のPMOSトランジスタのゲートおよびドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第2の半導体スイッチのゲートに接続された第4のPMOSトランジスタとを有し、
前記第3の相ドライブ回路の前記第3のカレントミラー回路は、ゲートおよびドレインが前記第3のNMOSトランジスタのドレインに接続され、ソースが電源に接続された第5のPMOSトランジスタと、ゲートが前記第5のPMOSトランジスタのゲートおよびドレインに接続され、ソースが電源に接続され、ドレインが前記第3の半導体スイッチのゲートに接続された第6のPMOSトランジスタとを有する、
請求項6記載の3相ドライバ装置。
【請求項8】
前記第1の相ドライブ回路は、前記第1の半導体スイッチをオフ制御する第1のオフ制御信号の入力で前記第1の半導体スイッチのゲートからシンク電流を引き込む第1のシンク電流用トランジスタを有し、
前記第2の相ドライブ回路は、前記第2の半導体スイッチをオフ制御する第2のオフ制御信号の入力で前記第2の半導体スイッチのゲートからシンク電流を引き込む第2のシンク電流用トランジスタを有し、
前記第3の相ドライブ回路は、前記第3の半導体スイッチをオフ制御する第3のオフ制御信号の入力で前記第3の半導体スイッチのゲートからシンク電流を引き込む第3のシンク電流用トランジスタを有する、
請求項3記載の3相ドライバ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は複数相ドライバ装置および3相ドライバ装置に関し、特に複数または3つの半導体スイッチをそれぞれ駆動することができる複数または3つの相ドライバ回路を備えて1チップに集積化された複数相ドライバ装置および3相ドライバ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電力を制御する装置として、半導体スイッチとそのドライバ装置(制御IC:Integrated Circuit)とを内蔵したIPM(Intelligent Power Module)と呼ばれるインテリジェント型パワーデバイスが知られている。IPMは、小型化、高効率化、低ノイズ化、長寿命化、高信頼性化が要求されるモータ駆動装置や電源装置などの幅広い分野の装置に使用されている。このIPMの中には、3相分の半導体スイッチおよびそのドライバ装置を収容したものがある。半導体スイッチは、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)が主として用いられている。
【0003】
図7は一般的な3相分の半導体スイッチおよびそのドライバ装置を含むIPMを示した図である。このIPMは、ドライバ装置として3相1チップ版ゲートドライバIC100を備え、半導体スイッチとしてX相のIGBT110x、Y相のIGBT110yおよびZ相のIGBT110zを備えている。
【0004】
3相1チップ版ゲートドライバIC100は、その内部にゲート信号VOUTx,VOUTy,VOUTzをそれぞれ生成するためのX相ドライブ回路、Y相ドライブ回路およびZ相ドライブ回路を備えている。ゲート信号VOUTxは、X相のIGBT110xのゲートに出力され、ゲート信号VOUTyは、Y相のIGBT110yのゲートに出力され、ゲート信号VOUTzは、Z相のIGBT110zのゲートに出力される。3相1チップ版ゲートドライバIC100は、また、IGBT110x,110y,110zの過電流、短絡、電源電圧低下、過熱などの異常要因を検出してIGBT110x,110y,110zの動作を停止させる保護機能を備えている。
【0005】
ここで、3相1チップ版ゲートドライバIC100が備えるX相ドライブ回路、Y相ドライブ回路およびZ相ドライブ回路は、いずれの回路も回路構成およびパラメータが等価である。このため、X相ドライブ回路、Y相ドライブ回路およびZ相ドライブ回路は、IGBT110x,110y,110zのゲートに出力するゲート信号VOUTx,VOUTy,VOUTzの供給能力が基本的に等しい。
【0006】
しかし、X相ドライブ回路、Y相ドライブ回路およびZ相ドライブ回路は、それぞれ同じパターンで製作しているが、チップ面内のレイアウトや素子特性のばらつきの関係で必ずしもまったく同じ条件で動作しているわけではない。このような相間のアンバランスは、IGBT110x,110y,110zのゲートに対するソース電流またはシンク電流の電流値が小さい場合には、それほど問題になることはない。
【0007】
しかし、近年のIPMでは、IGBTのゲート容量が増加してきており、X相ドライブ回路、Y相ドライブ回路およびZ相ドライブ回路の駆動能力が増加傾向にある。このため、ソース電流またはシンク電流の電流値が飛躍的に増加してきており、アンペアオーダーの大電流が流れる場合には、各相で流れる電流値の差も大きくなり、これが相間のアンバランスを大きくしている。
【0008】
このようなアンバランスを低減させる方法の1つとして特許文献1に記載の技術が知られている。この特許文献1は、3台のユニットを並列運転するときにそれぞれの出力電流のバランスをとるようにしたものであり、自ユニットの出力電流と全ユニットの出力電流の平均値との偏差量に応じてIGBTのオンパルスの立ち上がりを遅延させることで実現している。このために、特許文献1に記載の技術では、各ユニットが電流検出器、出力電流偏差検出回路、電流偏差絶対値回路およびオン信号遅延回路を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2013−240252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、各ユニット間のアンバランスを低減させるために、それぞれのユニットが多くの回路を必要とするため、回路規模が大きくなるという問題点があった。
【0011】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、回路規模を大きくすることなしに、各相の出力電流のアンバランスを低減させることができる複数相ドライバ装置および3相ドライバ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明では、上記の課題を解決するために、1つの第1のタイプの相ドライブ回路と、複数の第2のタイプの相ドライブ回路とを備えた複数相ドライバ装置が提供される。この複数相ドライバ装置の第1のタイプの相ドライブ回路は、複数の半導体スイッチの1つのゲートに供給する第1のソース電流をモニタする第1のモニタ用トランジスタと、第1のモニタ用トランジスタに流れる電流を第1の電圧に変換し基準電圧として出力する第1のモニタ用抵抗とを有している。複数相ドライバ装置の第2のタイプの相ドライブ回路は、半導体スイッチの残りの1つのゲートに供給する第2のソース電流をモニタする第2のモニタ用トランジスタと、第2のモニタ用トランジスタに流れる電流を第2の電圧に変換する第2のモニタ用抵抗と、基準電圧と第2の電圧とを比較するコンパレータと、コンパレータの出力に応じて第2のソース電流に第1の調整電流を加える第1の調整用トランジスタとを有している。
【0013】
本発明では、また、第1の半導体スイッチを駆動する第1の相ドライブ回路と、第2の半導体スイッチを駆動する第2の相ドライブ回路と、第3の半導体スイッチを駆動する第3の相ドライブ回路とを備えた3相ドライバ装置が提供される。この3相ドライバ装置において、第1の相ドライブ回路は、第1の半導体スイッチのゲートに供給する第1のソース電流をモニタする第1のモニタ用トランジスタと、第1のモニタ用トランジスタに流れる電流を第1の電圧に変換し基準電圧として出力する第1のモニタ用抵抗とを有している。第2の相ドライブ回路は、第2の半導体スイッチのゲートに供給する第2のソース電流をモニタする第2のモニタ用トランジスタと、第2のモニタ用トランジスタに流れる電流を第2の電圧に変換する第2のモニタ用抵抗と、基準電圧と第2の電圧とを比較する第1のコンパレータと、第1のコンパレータの出力に応じて第1の調整電流を第2のソース電流に加える第1の調整用トランジスタとを有している。そして、第3の相ドライブ回路は、第3の半導体スイッチのゲートに供給する第3のソース電流をモニタする第3のモニタ用トランジスタと、第3のモニタ用トランジスタに流れる電流を第3の電圧に変換する第3のモニタ用抵抗と、基準電圧と第3の電圧とを比較する第2のコンパレータと、第2のコンパレータの出力に応じて第2の調整電流を第3のソース電流に加える第2の調整用トランジスタとを有している。
【発明の効果】
【0014】
上記構成の複数相ドライバ装置および3相ドライバ装置は、第1の相ドライブ回路の第1のソース電流に、他の相ドライブ回路のソース電流をそれぞれ合せるので、簡単な構成で各相のソース電流のアンバランスを低減できるという利点がある。また、所望のソース電流が得られない場合、基準となる第1のソース電流を調整するだけで、他のソース電流も追従して調整されるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】第1の実施の形態に係るIPMの構成例を示す図である。
図2】第1の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのX相ドライブ回路の具体例を示す回路図である。
図3】第1の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路の具体例を示す回路図である。
図4】第1の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのZ相ドライブ回路の具体例を示す回路図である。
図5】第2の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路の具体例を示す回路図および出力電流増加制御の説明図である。
図6】第2の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路の具体例を示す回路図および出力電流減少制御の説明図である。
図7】一般的な3相分の半導体スイッチおよびそのドライバ装置を含むIPMを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は第1の実施の形態に係るIPMの構成例を示す図である。
この実施の形態のIPMは、3相ドライバ装置として3相1チップ版ゲートドライバIC10を備え、半導体スイッチとしてX相のIGBT20x、Y相のIGBT20yおよびZ相のIGBT20zを備えている。
【0017】
3相1チップ版ゲートドライバIC10は、その内部に、X相のIGBT20xを駆動するX相ドライブ回路10xと、Y相のIGBT20yを駆動するY相ドライブ回路10yと、Z相のIGBT20zを駆動するZ相ドライブ回路10zとを備えている。X相ドライブ回路10xは、第1のタイプの相ドライブ回路を成し、Y相ドライブ回路10yおよびZ相ドライブ回路10zは、それぞれ同じ第2のタイプの相ドライブ回路を成している。
【0018】
X相ドライブ回路10xは、X相のIGBT20xにゲート信号VOUTxを出力するとともに、そのときにIGBT20xのゲートに流れるソース電流(出力電流)に相当する電圧を基準電圧VMxとして出力する。
【0019】
Y相ドライブ回路10yは、Y相のIGBT20yにゲート信号VOUTyを出力する。このとき、Y相ドライブ回路10yは、基準電圧VMxを入力し、IGBT20yのゲートに流れるソース電流に相当する電圧との比較に応じてゲートに流れるソース電流を調整する。これにより、Y相のIGBT20yのゲートに流れるソース電流は、X相のIGBT20xのゲートに流れるソース電流にほぼ等しくなる。
【0020】
Z相ドライブ回路10zは、Z相のIGBT20zにゲート信号VOUTzを出力する。このとき、Z相ドライブ回路10zは、基準電圧VMxを入力し、IGBT20zのゲートに流れるソース電流に相当する電圧との比較に応じてゲートに流れるソース電流を調整する。これにより、Z相のIGBT20zのゲートに流れるソース電流は、X相のIGBT20xのゲートに流れるソース電流にほぼ等しくなる。
【0021】
ここで、IGBT20x,20y,20zのコレクタは、たとえば3相誘導モータの固定子巻線の一端にそれぞれ接続され、エミッタはともに結線される。これにより、3相誘導モータの始動時に、IGBT20x,20y,20zは、ゲート信号VOUTx,VOUTy,VOUTzが印加されてオンされることにより、固定子巻線をスター結線することができる。
【0022】
このとき、IGBT20x,20y,20zは、それぞれほぼ等しいソース電流がゲートに供給されるので、各相の出力電流のアンバランスがない。ここで、3相誘導モータは、その固定子巻線の他端に三相交流電圧が印加されることにより、回転を開始する。
【0023】
3相誘導モータが規定の回転速度まで加速すると、IGBT20x,20y,20zは、それぞれゲート信号VOUTx,VOUTy,VOUTzの印加が断たれることで同時にオフされる。その後、3相誘導モータは、その固定子巻線が他の半導体スイッチを用いてデルタ結線に切り替えて運転される。
【0024】
図2は第1の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのX相ドライブ回路の具体例を示す回路図である。
X相ドライブ回路10xは、オペアンプOPxを有し、その非反転入力にIGBT20xをオン制御する信号VREFxが入力されている。オペアンプOPxの出力は、NチャネルMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)(以下、NMOSトランジスタという)MN1xのゲートに接続されている。NMOSトランジスタMN1xのソースは、抵抗Rxの一端に接続され、抵抗Rxの他端は、グランドに接続されている。
【0025】
NMOSトランジスタMN1xのドレインは、PチャネルMOSFET(以下、PMOSトランジスタという)MP1xのドレインおよびゲートに接続され、PMOSトランジスタMP1xのソースは、電源に接続されている。PMOSトランジスタMP1xのドレインおよびゲートは、PMOSトランジスタMP2xのゲートに接続され、PMOSトランジスタMP2xのソースは、電源に接続されている。このPMOSトランジスタMP2xは、PMOSトランジスタMP1xとともにカレントミラー回路を構成している。
【0026】
PMOSトランジスタMP2xのドレインは、NMOSトランジスタMN2xのドレインに接続されている。NMOSトランジスタMN2xのゲートは、IGBT20xをオフ制御する信号VNxが入力される入力端子を構成し、ソースは、グランドに接続されている。PMOSトランジスタMP2xのドレインとNMOSトランジスタMN2xのドレインとの接続点は、このX相ドライブ回路10xの出力端子30xに接続され、この出力端子30xは、IGBT20xのゲートに接続される。
【0027】
このX相ドライブ回路10xは、また、PMOSトランジスタMP1xとともにカレントミラー回路を構成するPMOSトランジスタMPMxを有している。PMOSトランジスタMPMxのゲートは、PMOSトランジスタMP1xのドレインおよびゲートに接続され、ソースは電源に接続され、ドレインは抵抗RMxの一端に接続されている。抵抗RMxの他端は、グランドに接続されている。PMOSトランジスタMPMxのドレインと抵抗RMxとの接続点は、このX相ドライブ回路10xの出力電流に相当する電圧を基準電圧VMxとして出力する出力端子40xに接続されている。
【0028】
X相ドライブ回路10xにおいて、IGBT20xをオン制御する信号VREFxが入力された場合について説明する。まず、オペアンプOPxは、信号VREFxの電圧と抵抗Rxの端子電圧とを比較し、抵抗Rxの端子電圧を信号VREFxの電圧に等しくなるように制御する。抵抗Rxの端子電圧が信号VREFxの電圧に固定されることにより、NMOSトランジスタMN1xおよび抵抗Rxには、一定の電流が流れることになる。したがって、オペアンプOPx、NMOSトランジスタMN1xおよび抵抗Rxは、定電流源を構成する。
【0029】
このようにして作られた一定の電流は、カレントミラー回路のPMOSトランジスタMP1xに入力され、PMOSトランジスタMP2xからは、その定電流源の電流値に比例した電流IOUTxが出力される。この電流IOUTxは、PMOSトランジスタMP1xとPMOSトランジスタMP2xとのサイズ比(カレントミラー比)を適宜選択することによって所望の出力電流値を得ることができる。この電流IOUTxは、IGBT20xを駆動するソース電流となり、ゲート信号VOUTxとしてIGBT20xのゲートに供給される。
【0030】
この電流IOUTxは、PMOSトランジスタMPMxおよび抵抗RMxによってモニタされている。すなわち、PMOSトランジスタMPMxには、カレントミラー回路のPMOSトランジスタMP1xに入力される定電流源の電流値に比例し、かつ、電流IOUTxに比例した電流IMxが流れる。このため、出力端子40xには、抵抗RMxの端子電圧が基準電圧VMx(=IMx×RMx)として出力される。
【0031】
X相ドライブ回路10xにおいて、IGBT20xをオフ制御する信号VNxが入力された場合、NMOSトランジスタMN2xがオンする。これにより、IGBT20xのゲートがグランドに接続され、IGBT20xのゲートからシンク電流が引き込まれ、IGBT20xのゲート容量に充電されていた電荷が放電される。
【0032】
図3は第1の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路の具体例を示す回路図である。
Y相ドライブ回路10yにおいて、信号VREFyを入力するオペアンプOPy、NMOSトランジスタMN1yおよび抵抗Ryにより定電流源を構成する回路構成は、X相ドライブ回路10xの回路構成と同じである。同様に、PMOSトランジスタMP1y,MP2yによるカレントミラー回路の構成、および、ソース電流をモニタするPMOSトランジスタMPMyおよび抵抗RMyの回路構成も、X相ドライブ回路10xの回路構成と同じである。さらに、信号VNyを受けてNMOSトランジスタMN2yがシンク電流を流す回路構成についても、X相ドライブ回路10xの回路構成と同じである。したがって、X相ドライブ回路10xの回路構成と同じ回路構成の部分については、ここでは説明を省略する。
【0033】
このY相ドライブ回路10yでは、さらに、X相ドライブ回路10xが出力した基準電圧VMxを受ける入力端子50yを有している。この入力端子50yは、コンパレータCOMPyの反転入力に接続され、その非反転入力は、モニタ用のPMOSトランジスタMPMyと抵抗RMyとの接続点に接続され、抵抗RMyの端子電圧である電圧VMy(=IMy×RMy)を受ける。コンパレータCOMPyの出力は、電流調整用のPMOSトランジスタMPTyのゲートに接続されている。PMOSトランジスタMPTyのソースは、電源に接続され、PMOSトランジスタMPTyのドレインは、PMOSトランジスタMP2yのドレインとNMOSトランジスタMN2yのドレインとの接続点に接続されている。
【0034】
以上の構成において、IGBT20yをオン制御する信号VREFyが入力されると、オペアンプOPy、NMOSトランジスタMN1yおよび抵抗Ryによって、定電流源が構成される。この定電流源の電流は、PMOSトランジスタMP1y,MP2yによるカレントミラー回路によって所定の比率でコピーされ、電流IOUTyとなって出力される。定電流源の電流は、また、PMOSトランジスタMP1y,MPMyによるカレントミラー回路によって所定の比率でコピーされ、電流IMyとなって出力され、抵抗RMyにより電圧VMyに変換される。
【0035】
この電圧VMyは、コンパレータCOMPyに入力され、X相ドライブ回路10xが出力した電流IOUTxに相当する基準電圧VMxと比較される。ここで、電圧VMyが基準電圧VMxよりも高い場合、コンパレータCOMPyは、ハイ(H)レベルの信号VCxyを出力するので、電流調整用のPMOSトランジスタMPTyは、オフとなる。これにより、Y相ドライブ回路10yの出力端子30yに供給されるソース電流は、電流IOUTyとなる。
【0036】
一方、電圧VMyが基準電圧VMxよりも低い場合、コンパレータCOMPyは、ロー(L)レベルの信号VCxyを出力するので、電流調整用のPMOSトランジスタMPTyは、オンとなる。これにより、Y相ドライブ回路10yの出力端子30yに供給されるソース電流は、電流IOUTyとPMOSトランジスタMPTyが供給する電流ITyとの和の値になる。この加算調整される電流ITyの値は、PMOSトランジスタMPTyのサイズを適宜選択することによって決められる。
【0037】
Y相ドライブ回路10yにおいて、IGBT20yをオフ制御する信号VNyが入力された場合、NMOSトランジスタMN2yがオンする。これにより、IGBT20yのゲートがグランドに接続され、IGBT20yのゲートからシンク電流が引き込まれ、IGBT20yのゲート容量に充電されていた電荷が放電される。
【0038】
図4は第1の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのZ相ドライブ回路の具体例を示す回路図である。
Z相ドライブ回路10zにおいて、その回路構成は、Y相ドライブ回路10yの回路構成と同じであり、したがって、ここでは、Z相ドライブ回路10zの回路構成に関する説明は省略する。
【0039】
このZ相ドライブ回路10zでは、まず、IGBT20zをオン制御する信号VREFzが入力されると、オペアンプOPz、NMOSトランジスタMN1zおよび抵抗Rzによって、定電流源が構成される。この定電流源の電流は、PMOSトランジスタMP1z,MP2zによるカレントミラー回路によって所定の比率でコピーされ、電流IOUTzとなって出力される。定電流源の電流は、また、PMOSトランジスタMP1z,MPMzによるカレントミラー回路によって所定の比率でコピーされ、電流IMzとなって出力され、抵抗RMzにより電圧VMzに変換される。
【0040】
この電圧VMzは、コンパレータCOMPzに入力され、入力端子50zに入力された基準電圧VMxと比較される。ここで、電圧VMzが基準電圧VMxよりも高い場合、コンパレータCOMPzは、Hレベルの信号VCxzを出力するので、電流調整用のPMOSトランジスタMPTzは、オフとなる。これにより、Z相ドライブ回路10zの出力端子30zに供給されるソース電流は、電流IOUTzとなる。
【0041】
一方、電圧VMzが基準電圧VMxよりも低い場合、コンパレータCOMPzは、Lレベルの信号VCxzを出力するので、電流調整用のPMOSトランジスタMPTzは、オンとなる。これにより、Z相ドライブ回路10zの出力端子30zに供給されるソース電流は、電流IOUTzとPMOSトランジスタMPTzが供給する電流ITzとの和の値になる。
【0042】
Z相ドライブ回路10zにおいて、IGBT20zをオフ制御する信号VNzが入力された場合、NMOSトランジスタMN2zがオンする。これにより、IGBT20zのゲートがグランドに接続され、IGBT20zのゲートからシンク電流が引き込まれ、IGBT20zのゲート容量に充電されていた電荷が放電される。
【0043】
この実施の形態のIPMによれば、X相の出力電流に他のY相およびZ相の出力電流を合せるように制御しているので、3相の出力電流のアンバランスを低減することができる。X相ドライブ回路10x、Y相ドライブ回路10yおよびZ相ドライブ回路10zは、モニタ用のPMOSトランジスタMPMx,MPMy,MPMzおよび抵抗RMx,RMy,RMzと、コンパレータCOMPy,COMPzおよびPMOSトランジスタMPTy,MPTzを追加するだけなので、回路規模が大きくなることもない。また、出力電流の修正が必要な場合には、基準とする相のドライブ回路のみを調整するだけでよいので、その後の修正処理が容易である。
【0044】
図5は第2の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路の具体例を示す回路図および出力電流増加制御の説明図である。図6は第2の実施の形態に係るIPMに用いられる3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路の具体例を示す回路図および出力電流減少制御の説明図である。図5および図6において、図3に示した構成要素と同じまたは均等の構成要素については同じ符号を付してその詳細な説明は省略する。また、第2の実施の形態では、3相1チップ版ゲートドライバICのY相ドライブ回路について説明するが、Z相ドライブ回路もY相ドライブ回路と同じ構成であり、X相ドライブ回路は、図2のX相ドライブ回路10xと同じである。
【0045】
図5および図6に示したY相ドライブ回路11yにおいて、信号VREFyを入力するオペアンプOPy、NMOSトランジスタMN1yおよび抵抗Ryにより定電流源を構成する回路構成は、図3のY相ドライブ回路10yの回路構成と同じである。同様に、PMOSトランジスタMP1y,MP2yによるカレントミラー回路の構成、および、ソース電流をモニタするPMOSトランジスタMPMyおよび抵抗RMyの回路構成も、図3のY相ドライブ回路10yの回路構成と同じである。また、信号VNyを受けてNMOSトランジスタMN2yがシンク電流を流す回路構成も、図3のY相ドライブ回路10yの回路構成と同じである。さらに、基準電圧VMxとモニタされた電流IMyに相当する電圧VMyとを比較するコンパレータCOMPyおよび電流調整用のPMOSトランジスタMPTyの回路構成も、図3のY相ドライブ回路10yの回路構成と同じである。したがって、図3のY相ドライブ回路10yの回路構成と同じ回路構成の部分については、ここではその詳細な構成の説明を省略する。
【0046】
このY相ドライブ回路11yでは、さらに、電流調整用のNMOSトランジスタMNTyを有している。電流調整用のNMOSトランジスタMNTyのゲートは、コンパレータCOMPyの出力に接続され、電流調整用のNMOSトランジスタMNTyのソースは、グランドに接続されている。電流調整用のNMOSトランジスタMNTyのドレインは、PMOSトランジスタMP2yのドレインとNMOSトランジスタMN2yのドレインとの接続点に接続されている。
【0047】
以上の構成において、IGBT20yをオン制御する信号VREFyが入力されると、オペアンプOPy、NMOSトランジスタMN1yおよび抵抗Ryによって、定電流源が構成される。この定電流源の電流は、PMOSトランジスタMP1y,MP2yによるカレントミラー回路によって所定の比率でコピーされ、電流IOUTyとなって出力される。定電流源の電流は、また、PMOSトランジスタMP1y,MPMyによるカレントミラー回路によって所定の比率でコピーされ、電流IMyとなって出力され、抵抗RMyにより電圧VMyに変換される。
【0048】
この電圧VMyは、コンパレータCOMPyに入力され、X相ドライブ回路10xが出力した電流IOUTxに相当する基準電圧VMxと比較される。ここで、出力電流が減少して電圧VMyが基準電圧VMxよりも低くなると、図5に示したように、コンパレータCOMPyは、Lレベルの信号VCxyを出力するので、電流調整用のPMOSトランジスタMPTyは、オンとなる。これにより、Y相ドライブ回路11yの出力端子30yに供給されるソース電流は、電流IOUTyよりもPMOSトランジスタMPTyが供給する電流IT1yだけ増加した値に調整される。すなわち、IGBT20yのゲートに供給されるソース電流は、PMOSトランジスタMP2yから出力された電流IOUTyに電流調整用のPMOSトランジスタMPTyから出力された電流IT1yを加えた値(IOUTy+IT1y)になる。この加算調整する電流IT1yの値は、PMOSトランジスタMPTyのサイズを適宜選択することによって決められる。このとき、Lレベルの信号VCxyをゲートに受けている電流調整用のNMOSトランジスタMNTyは、オフとなっている。
【0049】
一方、電圧VMyが基準電圧VMxよりも高くなると、図6に示したように、コンパレータCOMPyは、Hレベルの信号VCxyを出力するので、電流調整用のPMOSトランジスタMPTyはオフ、電流調整用のNMOSトランジスタMNTyはオンとなる。これにより、Y相ドライブ回路11yの出力端子30yに供給されるソース電流は、電流調整用のNMOSトランジスタMNTyにより分流される。したがって、Y相ドライブ回路11yの出力端子30yに供給されるソース電流は、電流IOUTyからNMOSトランジスタMNTyが分流した電流IT2yだけ減少した値に調整される。すなわち、IGBT20yのゲートに供給されるソース電流は、PMOSトランジスタMP2yから出力された電流IOUTyから電流調整用のNMOSトランジスタMNTyが引き込む電流IT2yを差し引いた値(IOUTy−IT2y)になる。この減算調整する電流IT2yの値は、NMOSトランジスタMNTyのサイズを適宜選択することによって決められる。なお、電流調整用のPMOSトランジスタMPTyが流す電流IT1yおよびNMOSトランジスタMNTyが流す電流IT2yは、この実施の形態では等しい値にしているが、必要に応じて異なる値にしてもよい。
【0050】
Y相ドライブ回路11yにおいて、IGBT20yをオフ制御する信号VNyが入力された場合、NMOSトランジスタMN2yがオンする。これにより、IGBT20yのゲート容量に充電されていた電荷が放電され、IGBT20yはオフされる。
【0051】
なお、以上の実施の形態では、X相ドライブ回路10xから基準電圧VMxを取得するように構成したが、基準とする相は、X相に限定するものではなく、他のY相またはZ相とすることができる。また、以上の実施の形態では、3相ドライバ装置として説明したが、複数相ドライブ装置にも同じように適用することができる。
【符号の説明】
【0052】
10 3相1チップ版ゲートドライバIC
10x X相ドライブ回路
10y,11y Y相ドライブ回路
10z Z相ドライブ回路
20x,20y,20z IGBT
30x,30y,30z,40x 出力端子
50y,50z 入力端子
COMPy,COMPz コンパレータ
MN1x,MN1y,MN1z,MN2x,MN2y,MN2z,MNTy NMOSトランジスタ
MP1x,MP1y,MP1z,MP2x,MP2y,MP2z,MPMx,MPMy,MPMz,MPTy,MPTz PMOSトランジスタ
OPx,OPy,OPz オペアンプ
RMx,RMy,RMz,Rx,Ry,Rz 抵抗
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7