(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施の形態1>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1は、反射型液晶表示素子100を示す断面模式図である。
図2は、反射型液晶表示素子100を示す平面模式図である。
【0012】
図1に示すように、反射型液晶表示素子100は、ガラス基板(第2基板)101と、コート層102と、貼り合わせ用アライメントマーク(第2アライメントマーク)103と、緑、赤、青のカラーフィルタ104〜106と、透明電極107と、封止材108と、導電型スペーサ109と、電極110と、貼り合わせ用アライメントマーク(第1アライメントマーク)111と、反射用メタル電極112と、液晶113と、非導電型スペーサ114と、絶縁層115と、メタル配線116と、アライメントマーク117,118と、トランジスタ119,120と、シリコン基板(第1基板)121と、を備える。なお、図示されていないが、液晶113の両面には、何れも、配向膜が設けられ、ガラス基板101には、偏光板が設けられている。
【0013】
シリコン基板121上には、複数のトランジスタ119,120及びメタル配線116からなる電子回路と、それを含む絶縁層115と、アライメントマーク117と、が形成されている。なお、シリコン基板121上に形成される各構成要素の形成位置は、アライメントマーク117の形成位置が基準となって決定されている。本実施の形態では、シリコン基板121が設けられた場合について説明しているが、シリコン基板121の代わりにガラス基板が用いられてもよい。
【0014】
また、絶縁層115上には、チップの内部領域(液晶113が形成される領域)において、複数の反射用メタル電極112と、貼り合わせ用アライメントマーク111と、が形成され、チップの外周辺領域(封止材108が形成される領域)において、電極110が形成されている。
図2を参照すると、貼り合わせ用アライメントマーク111は、平面視して矩形状のチップの対角線上に2つ形成されている。
【0015】
さらに、絶縁層115上には、チップの外周辺領域において、封止材108が形成されている。
図2を参照すると、封止材108は、平面視して矩形状のチップの外周辺に沿って形成されている。封止材108の内部には、球体の複数のスペーサが形成されている。それにより、ガラス基板101とシリコン基板121との間には、均一なスペースが確保される。複数のスペーサのいくつかは、導電型スペーサ109であって、残りは、非導電型スペーサ114である。なお、導電型スペーサ109は、電極110に接触するように配置されている。
【0016】
ガラス基板101は、シリコン基板121と複数のスペーサを挟んで対向配置されている。ガラス基板101には、アライメントマーク118が形成されている。なお、ガラス基板101上に形成される各構成要素の形成位置は、アライメントマーク118の形成位置が基準となって決定される。
【0017】
また、ガラス基板101上には、チップの内部領域(液晶113が形成される領域)において、複数の反射用メタル電極112に対応する複数のカラーフィルタ104〜106と、貼り合わせ用アライメントマーク103と、が形成されている。
図2を参照すると、貼り合わせ用アライメントマーク103は、貼り合わせ用アライメントマーク111に対向するようにして、平面視して矩形状のチップの対角線上に2つ形成されている。
【0018】
また、複数のカラーフィルタ104〜106を覆うようにして、コート層102が形成されている。コート層102により、ガラス基板101の表面が平坦化される。さらに、コート層102の表面には、透明電極107が形成されている。
【0019】
シリコン基板121と、ガラス基板101と、封止材108と、によって囲まれた空間領域には、液晶113が封入されている。
【0020】
ここで、導電型スペーサ109は、電極110だけでなく、透明電極107の端部にも接触している。これにより、例えばトランジスタ120がオンすることで出力された電力は、電極110及び導電型スペーサ109を介して透明電極107に供給され、その結果、液晶113が駆動される。
【0021】
反射型液晶表示素子100では、外部からの光が、反射用メタル電極112で反射して、液晶113を通過し、カラーフィルタ104〜106により色づけされた後、画像としてモニタに表示される。
【0022】
(反射型液晶表示素子の製造方法)
続いて、
図3〜
図7を参照しつつ、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子の製造方法について説明する。
図3は、実施の形態1に係る反射型液晶表示素子の製造方法を示すフローチャートである。
図4〜
図7は、実施の形態1に係る反射型液晶表示素子の各製造工程を説明するための断面模式図である。
【0023】
まず、シリコン基板121上において、液晶を駆動するための電子回路の形成を行う(
図3のステップS101)。以下、
図4を用いて具体的に説明する。
【0024】
図4に示すように、まず、シリコン基板121の表面に、アライメントマーク117を形成する。その後、シリコン基板121上では、アライメントマーク117を基準にして各構成要素の形成が行われる。
【0025】
アライメントマーク117の形成後、アライメントマーク117と同一層において複数のトランジスタ119及びトランジスタ120を形成する。なお、複数のトランジスタ119は、反射用メタル電極112に対して電力を供給するか否かを切り替えるトランジスタである。また、トランジスタ120は、電極110に対して電力を供給するか否かを切り替えるトランジスタである。
【0026】
その後、絶縁層115を介在させながら、トランジスタ形成層よりも上層にある複数の配線層に、複数のメタル配線116を形成する。その後、最上位層(絶縁層115の表面上)では、チップの外周辺領域(封止材108が形成される領域)において電極110を形成し、チップの内部領域(液晶113が形成される領域)において、複数の反射用メタル電極112及び貼り合わせ用アライメントマーク111を形成する。このようにして、シリコン基板121上において電子回路の形成が行われる。
【0027】
なお、貼り合わせ用アライメントマーク111は、シリコン基板121とガラス基板101とを貼り合わせる際の位置合わせに用いられる。
図2を参照すると、反射型液晶表示素子100には、一つのチップ当たり、対角線上に2つの貼り合わせ用アライメントマーク111が配置されている。
【0028】
次に、ガラス基板101上において、カラーフィルタの形成を行う(
図3のステップS102)。以下、
図5を用いて具体的に説明する。
【0029】
図5に示すように、まず、ガラス基板101の表面に、アライメントマーク118を形成する。その後、ガラス基板101上では、アライメントマーク118を基準にして各構成要素の形成が行われる。
【0030】
アライメントマーク118の形成後、ガラス基板101の表面において、緑、赤、青の3色分のカラーフィルタ104〜106を順に形成するとともに、貼り合わせ用アライメントマーク103を形成する。
【0031】
なお、貼り合わせ用アライメントマーク103は、シリコン基板121とガラス基板101とを貼り合わせる際の位置合わせに用いられる。
図2を参照すると、反射型液晶表示素子100には、一つのチップ当たり、対角線上に2つの貼り合わせ用アライメントマーク103が配置されている。
【0032】
その後、カラーフィルタ104〜106及び貼り合わせ用アライメントマーク103を覆うようにして、ガラス基板101の表面全体に渡ってコート層102を形成する。それにより、ガラス基板101の表面が平坦化される。
【0033】
その後、コート層102の表面に、透明電極107を形成する。より具体的には、コート層102の表面全体に透明電極107を形成した後、透明電極107の外周辺端部をエッチングにより除去する。それにより、透明電極107は、平面視上、チップよりも一回り小さい矩形状に形成される(
図2参照)。換言すると、透明電極107は、チップの内部領域から外周辺領域の一部にまで張り出すようにして形成される。
【0034】
次に、シリコン基板121とガラス基板101との貼り合わせを行う(
図3のステップS103)。以下、
図6を用いて具体的に説明する。
【0035】
図6に示すように、まず、シリコン基板121の表面(より具体的には、シリコン基板121上に形成された絶縁層115の表面)上に、チップの外周辺に沿って、封止材108を配置する。封止材108の内部には、球体の複数のスペーサを配置する。複数のスペーサのいくつかは、導電型スペーサ109であって、残りは、非導電型スペーサ114である。なお、導電型スペーサ109は、電極110に接触するように配置される。
【0036】
その後、シリコン基板121とガラス基板101とを、貼り合わせ用アライメントマーク111,103が対向するようにして貼り合わせる。換言すると、シリコン基板121とガラス基板101とを、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置が一致するように貼り合わせる。
【0037】
ここで、貼り合わせ用アライメントマーク111は、シリコン基板121の最上位層(より具体的には、シリコン基板121上に形成された絶縁層115の表面)に形成されている。それにより、貼り合わせ用アライメントマーク111,103の距離を近づけた状態で、シリコン基板121とガラス基板101との間の位置関係を調整することができるため、シリコン基板121とガラス基板101とを正確に対向配置することができる。
【0038】
その後、シリコン基板121とガラス基板101とを貼り合わせた状態で、紫外線を照射することにより、封止材108を硬化させる。それにより、シリコン基板121とガラス基板101とが結合する。なお、このとき、導電型スペーサ109は、電極110だけでなく、透明電極107の端部にも接触している。これにより、トランジスタ120がオンすることで出力された電力は、電極110及び導電型スペーサ109を介して透明電極107に供給されることになる。
【0039】
次に、液晶113の注入を行う(
図3のステップS104)。
具体的には、
図7に示すように、シリコン基板121、ガラス基板101及び封止材108によって囲まれた空間領域に対し、真空状態で、液晶113を注入する。
【0040】
このような工程を経て、
図2及び
図1に示すような、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100が製造される。
【0041】
このように、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法は、反射用メタル電極112の上層にカラーフィルタが形成される反射型液晶表示素子の場合と比較して、透明電極107と反射用メタル電極112とのギャップ(距離)を狭くすることができる。それにより、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法は、液晶113をより低電圧で駆動することが可能になるため、消費電力の増大を抑制することができる。即ち、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法は、素子の品質を向上させることができる。
【0042】
また、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、複数のスペーサが、チップの外周辺に沿って配置された封止材108の内部に配置されており、平面視上、貼り合わせ用アライメントマーク103,111とは異なる位置に配置されている。そのため、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、複数のスペーサによって視界を遮られることなく、貼り合わせ用アライメントマーク111、103を用いて、シリコン基板121とガラス基板101との間の位置関係を調整することができる。
【0043】
また、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、透明電極107の端部が、チップの内部領域(液晶113の形成領域)に止まらずに、チップの外周辺領域(封止材108の形成領域)にまで延在している。そのため、液晶113は、透明電極107の端部に集中する電界の影響を受けなくて済む。
【0044】
また、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、トランジスタ120がオンすることで出力された電力が、チップ内に設けられた電極110及び導電型スペーサ109を介して透明電極107に供給されており、配線等の電力供給経路がチップ外に形成されない。そのため、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法は、断線による故障等を防ぐことができる。
【0045】
また、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、貼り合わせ用アライメントマーク111が、反射用メタル電極112とともに、シリコン基板121の最上位層(より具体的には、シリコン基板121上に形成された絶縁層115の表面)に形成されている。それにより、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、貼り合わせ用アライメントマーク111,103の距離を近づけた状態で、シリコン基板121とガラス基板101との間の位置関係を調整することができるため、シリコン基板121とガラス基板101とを正確に対向配置することができる。
【0046】
さらに、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子100及びその製造方法では、シリコン基板121上において、平面視してチップの対角線上に2つの貼り合わせ用アライメントマーク111が形成されるとともに、ガラス基板101上において、平面視してチップの対角線上に2つの貼り合わせ用アライメントマーク103が形成されている。そのため、シリコン基板121とガラス基板101とを対向配置する場合に、回転方向の位置のずれも抑制することができる。
【0047】
<実施の形態2>
図8は、実施の形態2にかかる反射型液晶表示素子の製造工程の一部を説明するための断面模式図である。
図8では、反射型液晶表示素子100のシリコン基板121とガラス基板101とを精度良く対向配置する方法が示されている。以下、具体的に説明する。
【0048】
まず、
図8の(A)に示すように、反射型液晶表示素子の製造装置1のステージ11に、電子回路、反射用メタル電極112、及び、貼り合わせ用アライメントマーク111等が形成されたシリコン基板121を設置する。また、シリコン基板121上(より詳細には、シリコン基板121上の外周辺領域)に、封止材108を配置する。さらに、封止材108上に、カラーフィルタ104〜106、透明電極107、及び、貼り合わせ用アライメントマーク103等が形成されたガラス基板101を設置する。
【0049】
ここで、シリコン基板121とガラス基板101とは、貼り合わせ用アライメントマーク111,103が対向するように配置される。換言すると、シリコン基板121とガラス基板101とは、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値(例えば、数ミクロンオーダーの許容値)の範囲内となるように対向配置される。
【0050】
その後、ガラス基板101の上部に製造装置1の固定部材12を設置する。それにより、シリコン基板121、封止材108及びガラス基板101は、ステージ11と固定部材12とによって挟まれ、固定される。なお、このとき、ステージ11の高さはh0であり、ストッパー13の先端部の高さはh1(h1>h0)に設定されている。
【0051】
例えば、封止材108の圧縮前の厚みは20μm〜数十μmであり、封止材108の圧縮完了後の厚みは数μmになる。
【0052】
その後、
図8の(B)に示すように、ステージ11の高さをh0からストッパー13の先端部の高さh1まで鉛直上方向(z軸プラス方向)に移動させる。それにより、シリコン基板121とガラス基板101とが密着する方向に圧縮される。
【0053】
ここで、ステージ11の高さをh0からh1に移動中(即ち、圧縮の進行中)において、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値(所定値)を超えていない場合、圧縮を継続する。他方、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値を超えた場合、圧縮を停止する。そして、ステージ11の高さを圧縮停止直前の高さに維持した状態で、位置のずれが許容値以下となるようにシリコン基板121及びガラス基板101の何れかの位置を調整する。その後、圧縮を再び開始して、ステージ11の高さををh1まで移動させる。
【0054】
その後、
図8の(C)に示すように、ストッパー13の先端部の高さをh2(h2>h1)に設定し直した後、ステージ11の高さをh1からh2まで鉛直上方向(z軸プラス方向)に移動させる。
【0055】
ここで、ステージ11の高さをh1からh2に移動中(即ち、圧縮の進行中)において、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値を超えていない場合、圧縮を継続する。他方、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値を超えた場合、圧縮を停止する。そして、ステージ11の高さを圧縮停止直前の高さに維持した状態で、位置のずれが許容値以下となるように、シリコン基板121及びガラス基板101の何れかの位置を調整する。その後、圧縮を再び開始して、ステージ11の高さををh2まで移動させる。
【0056】
その後、
図8の(D)に示すように、ストッパー13を開放した後、ステージ11の高さをh2からシリコン基板121とガラス基板101との間のギャップが所望する値になるまで鉛直上方向(z軸プラス方向)に移動させる。
【0057】
ここで、ステージ11の高さをh2から上方に移動中(即ち、圧縮の進行中)において、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値を超えていない場合、圧縮を継続する。他方、平面視して貼り合わせ用アライメントマーク111,103の位置のずれが許容値を超えた場合、圧縮を停止する。そして、位置のずれが許容値以下となるように、シリコン基板121及びガラス基板101の何れかの位置を調整する。その後、圧縮を再び開始して、シリコン基板121とガラス基板101との間のギャップが所望する値になるまで、ステージ11の高さを移動させる。その後、最終的な位置ずれの調整を行った後、封止材108を硬化させる。
【0058】
このように、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子の製造方法では、シリコン基板とガラス基板との圧縮の進行中に、シリコン基板に形成されたアライメントマークと、ガラス基板に形成されたアライメントマークと、の位置のずれが許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲外である場合には、圧縮を停止して、位置のずれを許容範囲内に調整した後、再び圧縮を開始する。それにより、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子の製造方法では、シリコン基板とガラス基板とを正確に対向配置することが可能となる。即ち、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子の製造方法では、反射型液晶表示素子の品質を向上させることができる。
【0059】
なお、圧縮前と圧縮完了後にのみ位置ずれの調整を行う反射型液晶表示素子の製造方法の場合、圧縮完了後の位置ずれが非常に大きくなってしまう可能性がある。その場合、高い圧力が付加された状態で位置ずれの調整を行う必要があるため、例えば、封止材中に設けられた球体の複数のスペーサによって、シリコン基板上の反射用メタル電極やガラス基板上の透明電極などが傷つけられてしまう可能性がある。また、封止材が意図しない領域にまで広がってしまう可能性もある。さらに、シリコン基板とガラス基板との間のギャップが不均一になってしまう可能性もある。
【0060】
それに対し、本実施の形態に係る反射型液晶表示素子の製造方法の場合、圧縮が完了する前に(より好ましくは、圧縮の進行中に)、シリコン基板に形成されたアライメントマークと、ガラス基板に形成されたアライメントマークと、の位置のずれが許容範囲内であるか否かを判定し、必要に応じて位置のずれを調整している。それにより、最終的に付加される圧力よりも低い圧力が付加された状態で位置ずれの調整を行うことができ、かつ、位置ずれの調整をできる限り小さくすることができる。そのため、例えば、封止材中に設けられた球体の複数のスペーサによって、シリコン基板上の反射用メタル電極やガラス基板上の透明電極などが傷つけられることを防ぐことができる。また、封止材が意図しない領域にまで広がることを防ぐことができる。さらに、シリコン基板とガラス基板との間のギャップを均一にすることができる。
【0061】
本実施の形態では、圧縮が3段階に分けて行われる場合について説明したが、これに限られず、圧縮は任意の段数に分けて行われてよい。また、本実施の形態では、圧縮の進行中に、位置のずれが許容範囲内であるか否かが判定される場合について説明したが、これに限られず、各段階での圧縮完了後に、位置のずれが許容範囲内であるか否かが判定されてもよい。
【0062】
以上のように、上記実施の形態1に係る反射型液晶表示素子及びその製造方法は、反射用メタル電極112の上層にカラーフィルタが形成される反射型液晶表示素子の場合と比較して、透明電極107と反射用メタル電極112とのギャップ(距離)を狭くすることができる。それにより、上記実施の形態1に係る反射型液晶表示素子及びその製造方法は、液晶113をより低電圧で駆動することが可能になるため、消費電力の増大を抑制することができる。上述したその他の有利な効果も含めて、上記実施の形態1に係る反射型液晶表示素子及びその製造方法は、反射型液晶表示素子の品質を向上させることができる。
【0063】
また、上記実施の形態2に係る反射型液晶表示素子の製造方法は、シリコン基板とガラス基板との圧縮の進行中に、シリコン基板に形成されたアライメントマークと、ガラス基板に形成されたアライメントマークと、の位置のずれが許容範囲内であるか否かを判定し、許容範囲外である場合には、圧縮を停止して、位置のずれを許容範囲内に調整した後、再び圧縮を開始する。それにより、上記実施の形態2に係る反射型液晶表示素子の製造方法では、シリコン基板とガラス基板とを正確に対向配置することが可能となる。即ち、上記実施の形態2に係る反射型液晶表示素子の製造方法では、反射型液晶表示素子の品質を向上させることができる。
【0064】
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。