【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための手段を、後述する実施形態の参照符号を付して説明すると、請求項1は、建物躯体1の天井部1bに固着した天井部側横桟8と床部1cに固着した床部側横桟9との間に下地材である軽量鉄骨製縦桟2が定位置に係止され、建物躯体1の内壁面1aと軽量鉄骨製縦桟2との間に該縦桟2を躯体内壁面1aにビス止めするための縦桟ビス止め金具3が設けられ、該縦桟ビス止め金具3は、躯体内壁面1aに当て付けられてビス4によって固着される壁体ビス止め板片5と、該壁体ビス止め板片5に一体形成され、その上下端部が天井部側横桟8及び床部側横桟9に係止された軽量鉄骨製縦桟2を、躯体内壁面1aに対してその自由な対抗間隔位置P1又はP2でビス6によって止着可能な縦桟ビス止め枠片7とからなり、該軽量鉄骨製縦桟2に、内装材である石膏ボード10が固着されてな
り、
前記縦桟ビス止め枠片7は、前記壁体ビス止め板片5の長手方向中央部端縁に同一面上に一体に立ち上がり前記縦桟2の幅員に相当する板幅の基板片部11と該基板片部11の両端部をその板面に対してL字状に折曲してなる一対の縦桟ビス止め片部12,12とからなり、該一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記軽量鉄骨製縦桟2に嵌め入れて、前記躯体内壁面1aの段差mを吸収する自由な対抗間隔位置P1又はP2で前記一対の縦桟ビス止め片部12,12が前記縦桟2にビス6によって止着されるようになっており、
前記軽量鉄骨製縦桟2は、リップ付き溝形鋼からなり、
一対の縦桟ビス止め片部12,12をリップ付き溝形鋼からなる軽量鉄骨製縦桟2に嵌め入れて、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記縦桟2にビス6によって止着する際に、前記ビス6に押されて前記縦桟2が変形するのを阻止するための縦桟変形阻止片17が、縦桟ビス止め金具3の基板片部11に、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12間にあって、これに平行に突設されてなる内装用石膏ボード取付装置に係る。
【0008】
又、請求項
2は、前記縦桟ビス止め金具3は、その展開状態において、下方側の長方形帯板状片13と上方側の長方形帯板状片14とを並行に設け、両者をその中央部で前記縦桟2の幅員に相当する板幅の連結部15で一体に連結して、全体として横長矩形状の板状体16からなり、展開状態からの組み立て状態においては、下方側の長方形帯板状片13は、そのまま壁体ビス止め板片5を形成し、これに対し上方側の長方形帯板状片14は、該帯板状片のうち、上記連結部15に相当する板幅の板状部を基板片部11とし、該基板片部11の両端部をその板面に対してL字状に折曲して前記基板片部11を挟んで平面コ字状に対抗する両帯板状片を一対の縦桟ビス止め片部12,12として、前記基板片部11と一対の縦桟ビス止め片部12,12とによって縦桟ビス止め枠片7を形成してなる請求項
1に記載の内装用石膏ボード取付装置に係る。
【0012】
又、請求項
3は、前記縦桟変形阻止片17は、前記縦桟ビス止め金具3の展開状態において、上方側の長方形帯板状片14を基点17aとして、下方側の長方形帯板状片13に向かって切り抜き形成されてなり、前記縦桟ビス止め金具3の組み立て状態において、前記縦桟変形阻止片17は、上方側の長方形帯板状片14の基点17aより切り起こされて縦桟ビス止め金具3の基板片部11に、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12間にあって、これに平行に突設されてなる請求項
1又は2に記載の内装用石膏ボードの取付装置に係る。
【0013】
又、請求項
4は、内装用の石膏ボード10を建物躯体1の段差mの生起している内壁面1aに面して取り付ける内装用石膏ボード取付方法であって、先ず、建物躯体1の天井部1bに天井部側横桟8を固着し、床部1cに床部側横桟9を固着し、次に、複数の縦桟ビス止め金具3をビス止めすることなく内装材である軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込んだ状態で、該軽量鉄骨製縦桟2を天井部側横桟8と床部側横桟9とにわたって係止し、次に複数の縦桟ビス止め金具3を軽量鉄骨製縦桟2に上下適当間隔に配置して各縦桟ビス止め金具3の壁体ビス止め板片5を建物躯体1の段差mある内壁面1aにビス止めし、次に各縦桟ビス止め金具3の縦桟ビス止め枠片7を、内壁面1aに段差mが生起している内壁面1aの該段差mを吸収する自由な対抗間隔位置P1又はP2で軽量鉄骨製縦桟2にビス6によって止着し、最後に石膏ボード10を軽量鉄骨製縦桟2に固着してな
り、
前記縦桟ビス止め枠片7は、前記壁体ビス止め板片5の長手方向中央部端縁に同一面上に一体に立ち上がり前記縦桟2の幅員に相当する板幅の基板片部11と該基板片部11の両端部をその板面に対してL字状に折曲してなる一対の縦桟ビス止め片部12,12とからなり、該一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記軽量鉄骨製縦桟2に嵌め入れて、前記躯体内壁面1aの段差mを吸収する自由な対抗間隔位置P1又はP2で前記一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記縦桟2にビス6によって止着してなり、
前記軽量鉄骨製縦桟2は、リップ付き溝形鋼からなり、
前記縦桟ビス止め金具3の基板片部11に、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12間にあって、これに平行に縦桟変形阻止片17が突設され、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12をリップ付き溝形鋼からなる軽量鉄骨製縦桟2に嵌め入れて、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記縦桟にビス6によって止着する際に、前記縦桟変形阻止片17によって、前記ビス6に押されて前記縦桟2が変形するのを阻止してなる内装用石膏ボードの取付方法に係る。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に係る発明によれば、建物躯体1の天井部1bに固着した天井部側横桟8と床部1cに固着した床部側横桟9との間に下地材である軽量鉄骨製縦桟2が係止される。すなわち、天井部側横桟8と床部側横桟9とは建物躯体1の内壁面1aから予め定位置に天井部1bと床部1cにビスやボルトで固着される。したがって、天井部側横桟8と床部側横桟9とにわたって係止される軽量鉄骨製縦桟2も建物躯体1の内壁面1aから定位置に取り付けられることになる。
【0015】
しかるに、建物躯体1の内壁面1aは、
図5に示すように、所定幅、例えば600mm幅のALC板が幅方向に隣接して配設されるようになっており、これがために互いに隣接するALC板の内壁面1aは、図示のように段差mの発生を避けることができない。したがって、軽量鉄骨製縦桟2は、この内壁面1aの段差mを吸収して定位置に取り付けられなければならない。
【0016】
これを解決するために、請求項1に係る発明にあっては、建物躯体1の内壁面1aと軽量鉄骨製縦桟2との間に該縦桟2を躯体内壁面1aにビス止めするための縦桟ビス止め金具3が設けられ、該縦桟ビス止め金具3は、躯体内壁面1aに当て付けられてビス4によって固着される壁体ビス止め板片5と、該壁体ビス止め板片5に一体形成され、その上下端部が天井部側横桟1b及び床部側横桟1cに係止された軽量鉄骨製縦桟2を、建物躯体の内壁面1aが一部凹凸状を呈しそのため内壁面1aに段差mが現れる内壁面1aの該段差mを吸収する自由な対抗間隔位置P1又はP2でビス6によって止着可能な縦桟ビス止め枠片7とからなる。すなわち、
図4の(a)、(c)にも示すように、その上下端部が天井部側横桟8及び床部側横桟9に定位置に係止されている軽量鉄骨製縦桟2に対して、二点鎖線で示すように不揃い面からなる建物躯体1の内壁面1aの段差mを吸収する対抗間隔位置P1又はP2で縦桟ビス止め枠片7によって軽量鉄骨製縦桟2がビス6で止着されるため、建物躯体1の内壁面1aが凹凸状に不揃いの段差mがあっても、この段差mを吸収して軽量鉄骨製縦桟2を定位置に取り付けることが可能となり、したがって、定位置の軽量鉄骨製縦桟2に内装材である石膏ボード10が定位置に取り付けられることになる。
【0017】
又、本発明によれば、軽量鉄骨製縦桟2を段差mのある内壁面1aに取り付けるために両者間に縦桟ビス止め金具3を介在させるだけであるから安価に製作することができると共に、従来の水分の含んだ団子状の接着剤によって石膏ボードを取り付けるという所謂湿式工法によると石膏ボードの表面に黴びが発生すると恐れがあるのに対し、縦桟ビス止め金具3という所謂乾式工法によって石膏ボード10を取り付けるようになっているため、当然のことながら石膏ボード10の表面に黴びが発生することはなく長期にわたって安定して使用することができる。
【0018】
又、
請求項1の発明によれば、前記縦桟ビス止め枠片7は、前記壁体ビス止め板片5の長手方向中央部端縁に同一面上に一体に立ち上がり前記縦桟2の幅員に相当する板幅の基板片部11と該基板片部11の両端部をその板面に対してL字状に折曲してなる一対の縦桟ビス止め片部12,12とからなり、該一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記軽量鉄骨製縦桟2に嵌め入れて、前記躯体内壁面1aの段差mを吸収する前記縦桟2の自由な対抗間隔位置P1又はP2で前記一対の縦桟ビス止め片部12,12が前記縦桟2にビス6によって止着されるようになっているため、建物躯体1の内壁面1aの一部が、
図4(a)、(c)又は
図5に示すように凹凸状を呈し、内壁面1aに段差mが生起していても、この段差mを吸収して軽量鉄骨製縦桟2を定位置に取り付けることができる。
さらに、請求項1の発明によれば、軽量鉄骨製縦桟2は、リップ付き溝形鋼からなるから、市販品をそのまま採用することができる。
そしてさらに、請求項1の発明によれば、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12にはビス挿通孔19が形成されており、これに対し軽量鉄骨製縦桟2にはビスねじ込み孔は何ら形成されておらず、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記縦桟2にビス6によって止着する際には、周知の電動ビスねじ込み機によって一対の縦桟ビス止め片部12,12のビス挿通孔19,19からビス6を軽量鉄骨製縦桟2に強制的に押圧力をかけ、タップねじ孔をねじ切り形成しながらねじ込むようになっている。これは、軽量鉄骨製縦桟2はその肉厚が薄いため、ビスねじ込み途上で軽量鉄骨製縦桟2に容易にタップねじ孔を形成することができるが、ビスねじ込み前にビス6の押圧力が軽量鉄骨製縦桟2に負荷するため、軽量鉄骨製縦桟2がリップ付き溝形鋼からなる場合には、図9に示すように、ビス6に押されて溝部を狭めるように該リップ付き溝形鋼の互いの対抗するリップ部が内側に変形し、これがためにビス6をリップ付き溝形鋼からなる縦桟2にねじ込むことができない事態が発生する。この縦桟2の変形を阻止するために、図11又は図12に示すように、縦桟変形阻止片17、17がリップ付き溝形鋼の互いの対抗するリップ部の内側に突設され、ビス6のねじ込みの際のビス6の押圧力によるリップ付き溝形鋼からなる縦桟2の変形が縦桟変形阻止片17によって阻止されるようになっている。これによって、リップ付き溝形鋼からなる縦桟2は変形することなくビス6を円滑に縦桟2にねじ込むことができる。
【0019】
又、請求項
2は、前記縦桟ビス止め金具3は、その展開状態において、下方側の長方形帯板状片13と上方側の長方形帯板状片14とを並行に設け、両者をその中央部で前記縦桟2の幅員に相当する板幅の連結部15で一体に連結して、全体として横長矩形状の板状体16からなるため、製作工程としては、金属板を簡単なプレス加工によって、連結部15によって一体に並行して連結された一対の長方形帯板状片13,14を製作することができ、又、ビス挿通孔18,19も同時に形成することができる。そして、これらの各部片は横長矩形状の板状体16によって形成することができるから、金属板によるプレス加工において無駄なプレス屑が殆ど発生せず、プレス加工工程において効率的に製作することができる。そして、下方側の長方形帯板状片13は、そのまま縦桟ビス止め金具3の壁体ビス止め板片5を形成することになり、上方側の長方形帯板状片14は、その中央部で上記連結部15に相当する板幅の板状部がそのまま縦桟ビス止め金具3の基板片部11を形成することになり、そして、該基板片部11の両端部をその板面に対してL字状に曲げ加工して該基板片部11を挟んで平面コ字状に対抗する両端部帯板状片が一対の縦桟ビス止め片部12,12を形成し、基板片部11と一対の縦桟ビス止め片部12,12によって縦桟ビス止め枠片7を形成することになるから、極めて簡単のプレス曲げ加工によって縦桟ビス止め金具3を製作することができ、製作費が極めて安価となる。
【0024】
又、請求項
3は、前記縦桟変形阻止片17は、
図10に示すように、前記縦桟ビス止め金具3の展開状態において、上方側の長方形帯板状片14を基点17aとして、下方側の長方形帯板状片13に向かって切り抜き形成されてなり、前記縦桟ビス止め金具3の組み立て状態において、前記縦桟変形阻止片17は、
図11に示すように、上方側の長方形帯板状片14の基点17aより切り起こされて縦桟ビス止め金具3の基板片部11に、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12間にあって、これに平行に突設されてなるため、製作工程としては、金属板を簡単なプレス曲げ加工によって、連結部15によって一体に並行して連結された一対の長方形帯板状片13,14を製作する際に、
図10に示すように、縦桟変形阻止片17も同時に切り抜き形成すると共に切り起こすことによって、縦桟変形阻止片17を略同時に形成することができ、極めて安価に製作することができる。
【0025】
又、請求項
4は、内装用の石膏ボード10を建物躯体1の段差mの生起している内壁面1aに面して取り付ける内装用石膏ボード取付方法であって、天井部側横桟8と床部側横桟9とは建物躯体1の内壁面1aの段差mに関係なく、定位置に取り付けられるようになっており、この両横桟8,9間に軽量鉄骨製縦桟2が係止されるのであるから、軽量鉄骨製縦桟2も定位置に取り付けられることになり、軽量鉄骨製縦桟2に取り付けられる石膏ボード10も当然に定位置に取り付けられることになる。
【0026】
このような制約下で、建物躯体1の内壁面1aが、
図4の(a)、(c)、
図7又は
図8に二点鎖線で示すように、又
図5に示すように、一部凹凸状を呈し段差mが生起している場合に、この段差mを吸収して定位置の軽量鉄骨製縦桟2が縦桟ビス止め金具3によって建物躯体1の内壁面1aに取り付けられるようになっている。
【0027】
すなわち、この制約を克服するために、
図13の(a)に示すように、先ず、建物躯体1の天井部1bの予め定められた位置に天井部側横桟8を固着し、同じく床部1cの予め定められた位置に床部側横桟9を固着し、次に、(b)に示すように、複数の縦桟ビス止め金具3をビス止めすることなく内装材である軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込んだ状態で、該軽量鉄骨製縦桟2を天井部側横桟8と床部側横桟9とにわたって係止する。
【0028】
このように軽量鉄骨製縦桟2を両横桟8,9に係止する前に予め縦桟ビス止め金具3を軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込んでおくのは、もし軽量鉄骨製縦桟2を両横桟8,9に係止した後では、縦桟ビス止め金具3を軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込むことができないからである。又、複数の縦桟ビス止め金具3をビス止めすることなく軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込むのは、
図1を参照すれば分かるように、複数の縦桟ビス止め金具3を軽量鉄骨製縦桟2に沿って上下適当間隔に建物躯体1の内壁面1aにビス止めするためと、その後に内壁面1aにビス止めされた縦桟ビス止め金具3を軽量鉄骨製縦桟2にビス止めするためである。
【0029】
図5は、建物躯体1の横方向に隣接する内壁面1a,1aに段差mが生起している場合を示している。
図1に図示はしていないが、
図4の(a)、(c)、
図7又は
図8に示すように、軽量鉄骨製縦桟2の長手方向上下に隣接する内壁面1aにも、二点鎖線で示すように段差mが生起しておれば、段差mの生起した内壁面1a,1aに夫々縦桟ビス止め金具3の壁体ビス止め板片5をビス止めすれば、縦桟2をビス6によって係止する縦桟ビス止め金具3の縦桟ビス止め枠片7は前記段差m分だけ縦桟2に対するビス止め位置が変わり、この段差m分を吸収した位置で縦桟2にビス止めされなければならない。このような工程を経ることの必要上、複数の縦桟ビス止め金具3をビス止めすることなく軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込んだ状態で軽量鉄骨製縦桟2を上記天井部側横桟8と床部側横桟9とにわたって定位置に係止されるようにしたものである。
【0030】
しかる後に、(c)に示すように軽量鉄骨製縦桟2に嵌め込んだ複数の縦桟ビス止め金具3を
図1に示すように上下適当間隔に配置して、その壁体ビス止め板片5によって縦桟ビス止め金具3を建物躯体1の内壁面1aにビス止めする。
【0031】
その次に、(d)に示すように縦桟2に嵌め込まれている縦桟ビス止め金具3の縦桟ビス止め枠片7を縦桟2にビス6によって止着するのであるが、縦桟ビス止め金具3は躯体内壁面1aに生起する段差m分だけ縦桟ビス止め枠片7の縦桟ビス止め片部12,12による縦桟2に対するビス止めする位置は変化しており、この変化した内壁面1aからの対抗間隔位置P1又はP2で縦桟ビス止め片部12,12は縦桟2にビス6によって止着されることになり、これによって定位置に上下に真直に取り付けられる縦桟2に対して、上記偏差m分だけ縦桟2の幅方向に変位した位置P1又はP2で縦桟ビス止め片部12,12が縦桟2にビス6によって止着されることになる。
【0032】
このようにして建物躯体1の内壁面1aの段差mを吸収して定位置の縦桟2は縦桟ビス止め金具3によってビス6によって止着され、この定位置の縦桟2に石膏ボード10が安定してビス等によって固着される。
また、請求項4の発明によれば、前記縦桟ビス止め枠片7は、前記壁体ビス止め板片5の長手方向中央部端縁に同一面上に一体に立ち上がり前記縦桟2の幅員に相当する板幅の基板片部11と該基板片部11の両端部をその板面に対してL字状に折曲してなる一対の縦桟ビス止め片部12,12とからなり、該一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記軽量鉄骨製縦桟2に嵌め入れて、前記躯体内壁面1aの段差mを吸収する前記縦桟2の自由な対抗間隔位置P1又はP2で前記一対の縦桟ビス止め片部12,12が前記縦桟2にビス6によって止着されるようになっているため、建物躯体1の内壁面1aの一部が、図4(a)、(c)又は図5に示すように凹凸状を呈し、内壁面1aに段差mが生起していても、この段差mを吸収して軽量鉄骨製縦桟2を定位置に取り付けることができる。
さらに、請求項4の発明によれば、軽量鉄骨製縦桟2は、リップ付き溝形鋼からなるから、市販品をそのまま採用することができる。
そしてさらに、請求項4の発明によれば、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12にはビス挿通孔19が形成されており、これに対し軽量鉄骨製縦桟2にはビスねじ込み孔は何ら形成されておらず、前記一対の縦桟ビス止め片部12,12を前記縦桟2にビス6によって止着する際には、周知の電動ビスねじ込み機によって一対の縦桟ビス止め片部12,12のビス挿通孔19,19からビス6を軽量鉄骨製縦桟2に強制的に押圧力をかけ、タップねじ孔をねじ切り形成しながらねじ込むようになっている。これは、軽量鉄骨製縦桟2はその肉厚が薄いため、ビスねじ込み途上で軽量鉄骨製縦桟2に容易にタップねじ孔を形成することができるが、ビスねじ込み前にビス6の押圧力が軽量鉄骨製縦桟2に負荷するため、軽量鉄骨製縦桟2がリップ付き溝形鋼からなる場合には、図9に示すように、ビス6に押されて溝部を狭めるように該リップ付き溝形鋼の互いの対抗するリップ部が内側に変形し、これがためにビス6をリップ付き溝形鋼からなる縦桟2にねじ込むことができない事態が発生する。この縦桟2の変形を阻止するために、図11又は図12に示すように、縦桟変形阻止片17、17がリップ付き溝形鋼の互いの対抗するリップ部の内側に突設され、ビス6のねじ込みの際のビス6の押圧力によるリップ付き溝形鋼からなる縦桟2の変形が縦桟変形阻止片17によって阻止されるようになっている。これによって、リップ付き溝形鋼からなる縦桟2は変形することなくビス6を円滑に縦桟2にねじ込むことができる。