(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6856285
(24)【登録日】2021年3月22日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】円柱ドラム式エアポンプ
(51)【国際特許分類】
F04D 29/32 20060101AFI20210329BHJP
【FI】
F04D29/32 A
F04D29/32 G
【請求項の数】8
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2020-146876(P2020-146876)
(22)【出願日】2020年9月1日
【審査請求日】2020年9月1日
(31)【優先権主張番号】202010348839.X
(32)【優先日】2020年4月28日
(33)【優先権主張国】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】519295166
【氏名又は名称】▲広▼州大学
(74)【代理人】
【識別番号】110000291
【氏名又は名称】特許業務法人コスモス国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】張 建輝
(72)【発明者】
【氏名】陳 暁生
(72)【発明者】
【氏名】陳 震林
(72)【発明者】
【氏名】張 帆
(72)【発明者】
【氏名】黄 智
(72)【発明者】
【氏名】頼 立怡
【審査官】
松浦 久夫
(56)【参考文献】
【文献】
特開平09−209985(JP,A)
【文献】
特開平09−158893(JP,A)
【文献】
実公昭48−020656(JP,Y1)
【文献】
国際公開第2014/180343(WO,A1)
【文献】
中国実用新案第205154673(CN,U)
【文献】
国際公開第2018/229081(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F04D 29/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱ドラム式エアポンプであって、
駆動モータ、円柱ポンプ本体、回転軸構成要素およびドラム構成要素を備え、前記円柱ポンプ本体内には、円柱孔が設けられ、前記円柱ポンプ本体の左右両側には、前ポンプカバーと後ポンプカバーとが設けられ、前記ドラム構成要素は回転軸構成要素の外周側に固定され、前記回転軸構成要素の一端が前ポンプカバーに相対回転可能に装着され、他端が後ポンプカバーから貫通させて駆動モータの駆動軸に伝動可能に装着され、前記回転軸構成要素と後ポンプカバーは回転可能に装着され、前記前ポンプカバーには、吸気口が設けられ、前記後ポンプカバーには、吹出口が設けられ、前記ドラム構成要素は、円柱壁および円柱壁の裏表面に設けられた複数の羽根とを備え、各羽根は円柱壁の周方向に沿って一定間隔で配置され、前記ドラム構成要素は円柱壁に配置されたブラケット構造をさらに備え、前記ブラケット構造内側は回転軸構成要素と一体回転可能に装着され、外側は円柱壁に固定に接続され、前記ブラケット構造内には、空気流が通過する通気孔がさらに設けられていることを特徴とする円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項2】
前記ブラケット構造は、フロントブラケットとリアブラケットとを備え、前記フロントブラケットは、前記円柱壁の前記回転軸構成要素と反対側に配置され、前記リアブラケットは、前記円柱壁の前記回転軸構成要素側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項3】
前記回転軸構成要素は、同軸に配置された第1回転軸および第2回転軸とを備え、前記第1回転軸の先端は、前ポンプカバーに伝動可能に装着され、後端は、フロントブラケットに固定接続され、前記第2回転軸の先端は、リアブラケットに固定接続され、後端は、後ポンプカバーに伝動可能に装着されている。前記前ポンプカバー、後ポンプカバー、フロントブラケット、リアブラケットは、いずれもY字構造であり、前記フロントブラケットおよび前記リアブラケットには、いずれも円柱壁とを干渉嵌合するための環状段付き溝が設けられていることを特徴とする請求項2に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項4】
前記フロントブラケットおよび前記リアブラケットの中心位置には、いずれも第1回転軸または第2回転軸を挿入するための円柱孔が設けられ、前記第1回転軸とフロントブラケットとの間、第2回転軸とリアブラケットとの間には、ピンまたはボルトにより接続固定されていることを特徴とする請求項3に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項5】
前記前ポンプカバーおよび後ポンプカバーの中心位置には、いずれも軸受を取り付けるための段付き貫通孔が設けられ、各段付き貫通孔の孔径の大きいポートは、いずれもドラム構成要素側に向けられていることを特徴とする請求項1に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項6】
前記羽根の高さは、後ろから前への方向に沿って先に大きくなってから小さくなり、前記羽根の最高点と羽根後端との間隔は、羽根の最高点と羽根先端との間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項7】
前記羽根と円柱壁は、一体となっているか、または別体となっていることを特徴とする請求項1に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【請求項8】
前記羽根の材質は繊維複合材料であり、前記円柱壁の材質は金属であり、また、前記羽根を円柱壁に熱接着固定されていることを特徴とする請求項1に記載の円柱ドラム式エアポンプ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアポンプの技術分野に属し、特に円柱ドラム式エアポンプおよびドラム構成要素の加工方法に関する。
【背景技術】
【0002】
エアポンプは、空気ポンプとも呼ばれ、空気入れ、下水処理、電気めっき曝気、メタンガス発生タンク曝気、トンネル換気などの場合に広く応用されている。現在、エアポンプは主に容積式ポンプであり、エアポンプは主にポンプ室内の容積を周期的に調整することにより、流体の圧送を実現し、日常生活では利用される油圧ポンプは容積式ポンプに属する。
【0003】
現在の容積式ポンプの使用欠点を以下にまとめる。
(1)効率を向上させるためには、ポンプ室は良好なシール性を有する必要があり、これによりエアポンプの製造コストが高くなる。(2)ポンプ室にて動作をするため、ポンプ室内のピストン部材とポンプ室との間に大きな摩擦作用が存在し、エアポンプの動作効率を低下させる一方で、騒音が発生しやすい。(3)ポンプ室の大きさに制限されるため、エアポンプの出力ガス流量はポンプ室の大きさに制約を受ける。(4)容積式エアポンプには吸気と排出の周期性循環が存在するため、出力ガスには間欠的な出力の問題があり、安定なガス気流を出力できない。(5)下水処理、電気めっき曝気、メタンガス発生タンク曝気、トンネル換気などの空気品質が高くない作業環境では、エアポンプは外部の不純物をポンプ室に吸入しやすく、ポンプ室内に残留したものの酸化腐って悪臭を出しやすい一方で、ポンプ室裏表面の摩擦抵抗が増大しやすく、長時間の使用には困難である。(6)エアポンプは周期運動の過程において圧力パルスを克服する必要があり、エアポンプの疲労破壊を加速しやすい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】中国特許出願公開第108103728号明細書
【0005】
本発明は、ドラム式洗濯機用空気室接続管を開示する。前記空気室接続管は、ドラム式洗濯機気道成形体に接続された第1硬質接続管と、ドラム式洗濯機エアポンプ弁に接続された第2硬質接続管とを備え、第1硬質接続管と第2硬質接続管との間にワイヤアセンブリが設けられ、前記ワイヤアセンブリ内のワイヤが湾曲して配置されている。ワイヤの曲げ角度は、ドラム式洗濯機気道成形体とドラム式洗濯機エアポンプ弁から構成された角度と一致し、ワイヤアセンブリ内または外にはゴム・プラスチック管が配置され、ゴム・プラスチック管の一端は第1硬質接続管に固定され、他端は第2硬質接続管に固定されている。本発明による製造された空気室接続管は、構造が簡単で実用的であり、耐用年数が長くなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、現在技術における容積式エアポンプに間欠的な出力現像が存在し、気流を安定に圧送できない技術問題を解決するための円柱ドラム式エアポンプを提供することを目的とする。本発明は、前記円柱ドラム式エアポンプに装着されたドラム構成要素の加工方法をさらに提供した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を実現するために、本発明の用いる技術方案は、以下のとおりである。
駆動モータ、円柱ポンプ本体、回転軸構成要素およびドラム構成要素を備え、前記円柱ポンプ本体内には、円柱孔が設けられ、前記円柱ポンプ本体の左右両側には、前ポンプカバーと後ポンプカバーとが設けられ、前記ドラム構成要素は回転軸構成要素の外周側に固定され、前記回転軸構成要素の一端が前ポンプカバーに回転可能に装着され、他端が後ポンプカバーから貫通させて駆動モータの駆動軸に伝動可能に装着され、前記回転軸構成要素と後ポンプカバーは回転可能に装着され、前記前ポンプカバーには、吸気口が設けられ、前記後ポンプカバーには、吹出口が設けられ、前記ドラム構成要素は、円柱壁および円柱壁の裏表面に設けられた複数の羽根とを備え、各羽根は円柱壁の周方向に沿って一定間隔で配置され、前記ドラム構成要素は円柱壁に配置されたブラケット構造をさらに備え、前記ブラケット構造内側は回転軸構成要素と回転可能に装着され、外側は円柱壁に固定に接続され、前記ブラケット構造内には、空気流が通過する通気孔がさらに設けられている円柱ドラム式エアポンプを提供する。
【0008】
更に、前記ブラケット構造は、フロントブラケットとリアブラケットとを備え、前記ロントブラケットは、円柱壁の前側に配置され、前記リアブラケットは、円柱壁の後側に配置されている。
【0009】
更に、前記回転軸構成要素は、同軸に配置された第1回転軸および第2回転軸とを備え、前記第1回転軸の先端は、前ポンプカバーに伝動可能に装着され、後端は、フロントブラケットに固定接続され、前記第2回転軸の先端は、リアブラケットに固定接続され、後端は、後ポンプカバーに伝動可能に装着されている。前記前ポンプカバー、後ポンプカバー、フロントブラケット、リアブラケットは、いずれもY字構造であり、前記ロントブラケットおよび前記リアブラケットには、いずれも円柱壁とを干渉嵌合するための環状段付き溝が設けられている。
【0010】
更に、前記フロントブラケットおよび前記リアブラケットの中心位置には、いずれも第1回転軸または第2回転軸を挿入するための円柱孔が設けられ、前記第1回転軸とフロントブラケットとの間、第2回転軸とリアブラケットとの間には、ピンまたはボルトにより接続固定されている。
【0011】
更に、前記前ポンプカバーおよび後ポンプカバーの中心位置には、いずれも軸受を取り付けるための段付き貫通孔が設けられ、各段付き貫通孔の孔径の大きいポートは、いずれもドラム構成要素側に向けられている。
【0012】
更に、前記羽根の高さは、後ろから前への方向に沿って先に大きくなってから小さくなり、前記羽根の最高点と羽根後端との間隔は、羽根の最高点と羽根先端との間隔よりも小さいである。
【0013】
更に、前記羽根と円柱壁は、一体となっているか、または別体となっている。
【0014】
更に、前記羽根の材質は繊維複合材料であり、前記円柱壁の材質は金属であり、また、前記羽根を円柱壁に熱接着固定されている。
【0015】
本発明のドラム構成要素の加工方法であって、
S1:円柱壁の展開図によって、一枚のシート状材料を切り出すステップと、
S2:シート状材料には、複数の羽根の位置および羽根の形状を一定の距離間隔でマークしてからシート状材料の上に各羽根を切断するステップと、
S3:複数の羽根を同時にシート状材料の一端に向かって一定の角度を折り返すステップと、
S4:シート状材料の両母線を連結して円台状にするとともに、前記羽根がドラム構成要素の内側に向かっていることを確保するステップとを含んだ。
【0016】
本発明のドラム構成要素の加工方法であって、
S1:円柱壁の展開図によって、一枚のシート状材料を切り出すステップと、
S2:シート状材料には、羽根の取り付け位置を一定の距離間隔でマークしてから、マークされた位置にて若干の隙間を切り分けるステップと、
S3:射出成形、3D印刷または三次元曲面加工の加工プロセスにより若干の羽根を得るステップと、
S4:前ステップで得られた羽根を前記シート状材料の若干の隙間に同一側に向かって配置固定されるステップと、
S5:シート状材料の両母線を連結して円台状にするとともに、前記羽根がドラム構成要素の内側に向かっていることを確保するステップとを含んだ。
【発明の効果】
【0017】
本発明は、従来技術に比べて、以下の利点及び有益な効果を有する。
本発明の円柱ドラム式エアポンプを採用することにより、気流を輸送する必要がある場合には、駆動モータを始動させると、回転軸構成要素とドラム構成要素とを駆動モータによって動かされることができ、ドラム構成要素上の各羽根に気流が形成され、形成された気流が後ポンプカバーの吹出口から流出する。これにより、気流の安定出力を実現することができ、容積式エアポンプが気流を連続的に安定出力できないことを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】本発明の一実施例の円柱ドラム式エアポンプの全体構造概略図である。
【
図2】本発明の一実施例の円柱ドラム式エアポンプのブラケット構造概略図である。
【
図4】本発明の一実施例の円柱ドラム式エアポンプの羽根の配置概略図である。
【
図5】本発明の一実施例の円柱ドラム式エアポンプの羽根の高さ変化概略図である。
【
図6】本発明の一実施例の円柱ドラム式エアポンプの円柱壁展開概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施例及び図面を参照しながら本発明をさらに詳細に説明するが、本発明の実施形態はこれに限定されない。
【0020】
図1〜
図6に示すように、本発明の前記円柱ドラム式エアポンプの好適な実施形態としては、円柱ドラム式エアポンプには、駆動モータ1、円柱ポンプ本体2、回転軸構成要素4およびドラム構成要素3を備え、前記円柱ポンプ本体2内には、円柱孔が設けられ、前記円柱ポンプ本体2の左右両側には、前ポンプカバー6と後ポンプカバー5とが設けられ、前記ドラム構成要素3は回転軸構成要素4の外周側に固定され、前記回転軸構成要素4の一端が前ポンプカバー6に回転可能に装着され、他端が後ポンプカバー5から貫通させて駆動モータ1の駆動軸に伝動可能に装着され、前記回転軸構成要素4と後ポンプカバー5は回転可能に装着され、前記前ポンプカバー6には、吸気口が設けられ、前記後ポンプカバー5には、吹出口が設けられ、前記ドラム構成要素3は、円柱壁8および円柱壁8の裏表面に設けられた複数の羽根11とを備え、各羽根11は円柱壁8の周方向に沿って一定間隔で配置され、前記ドラム構成要素3は円柱壁8に配置されたブラケット構造7をさらに備え、前記ブラケット構造7内側は回転軸構成要素4と回転可能に装着され、外側は円柱壁8に固定に接続され、前記ブラケット構造7内には、空気流が通過する通気孔がさらに設けられている。
具体的には、本実施例では、円柱ポンプ本体2は一段の円柱であり、円柱ポンプ本体2には円柱孔が設けられ、ドラム構成要素3は、円柱孔内に回転可能に装着されている。ドラム構成要素3の回転可能装着を実現するために、本実施例での円柱ポンプ本体2の先端に前ポンプカバー6が固定され、後端に後ポンプカバー5が固定され、前ポンプカバー6および後ポンプカバー5は、いずれも環状外輪と、環状外輪内に固定された支持ロッドとを備え、ここで、環状外輪の直径は円柱ポンプ本体2の直径と同じであり、環状外輪の厚さも円柱ポンプ本体2の肉厚と同じである。本実施例では、環状外輪は円柱ポンプ本体2の端部にネジにより固定され、他の実施例では、環状外輪は円柱ポンプ本体2に直接溶接で固定されてもよい。本実施例での環状外輪内に固定された支持ロッドは3つがあり、3つの支持ロッドの長さは、いずれも環状外輪の内孔半径と同じであり、3つの支持ロッドは、周方向に沿って等間隔に設けられている、すなわち、任意に隣接する2つの支持ロッドの間に、その間隔は120°とする。本実施例での3つの支持ロッドの交差中心位置に管状構造が設けられ、管状構造内には、回転軸構成要素4が通過するための段付き貫通孔が設けられ、本実施例において段付き貫通孔は、軸受を取り付けるために使用され、特に軸受はアンギュラ軸受であり、アンギュラ軸受は両方向の軸方向負荷および半径方向負荷を耐えることができる。本実施例では、各支持ロッドの一端は、いずれも管状構造の外周側に固定され、他端は環状外輪の内側に固定されている。
なお、本実施例では、前ポンプカバー6および後ポンプカバー5上の段付き貫通孔は鏡面対称なるように設けられている。すなわち、前ポンプカバー6上の段付き貫通孔孔径の大きいポートは後側に向けられ、後ポンプカバー5上の段付き貫通孔孔径の大きいポートは前側に向けられている。本実施例での前ポンプカバー6内の任意の隣接する2つの支持ロッド間には、いずれも扇形孔が形成され、この扇形孔は本実施例の吹出口を構成する。後ポンプカバー5内の任意の隣接する2つの支持ロッド間には、いずれも扇形孔が形成され、この扇形孔は本実施例の吸気口を構成する。
【0021】
図2および
図3に示すように、本実施例では、ドラム構成要素は円柱壁8と、ブラケット構造7とを備え、本実施例でのブラケット構造7は、フロントブラケット10およびリアブラケット9を備え、ここで、フロントブラケット10は円柱壁8の先端に固定され、リアブラケット9は円柱壁8の後端に固定されている。本実施例でのフロントブラケット10およびリアブラケット9の構造は、前ポンプカバー6および後ポンプカバー5の構造と同様であり、
図2に示すように、本実施例でのフロントブラケット10およびリアブラケット9は、いずれも円環輪と、円環輪に配置された3つの垂直ロッドとを備え、各垂直ロッドは、円環輪の半径に沿って延設され、すなわち、任意に隣接する2つの垂直ロッドの間に、その間隔は120°とする。3つの垂直ロッドの交差中心位置には、回転軸構成要素4を挿入するための円柱孔が設けられ、3つの垂直ロッドの交差中心には、一段円管が設けられ、この円管の内孔は円柱孔である。本実施例でのフロントブラケット10およびリアブラケット9上の任意の隣接する2つの垂直ロッド間には、いずれも扇形孔が形成され、この扇形孔は本実施例における気流が流入するまたは流出するための円柱壁8に設けられた通気孔を構成する。なお、本実施例では、3つの垂直ロッドおよび3つの支持ロッドもY字構造が形成されている。
本実施例では、構造の安定性を向上させるために、フロントブラケット10およびリアブラケット9には、円柱壁8とを干渉嵌合するための環状段付き溝が設けられている。
図2に示すように、本実施例でのフロントブラケット10の環状段付き溝は、フロントブラケット10の後側に設けられ、リアブラケット9の環状段付き溝は、リアブラケット9の前側に設けられている。本実施例では、フロントブラケット10とリアブラケット9との間は、いずれも円柱壁8にネジまたはボルトにより固定装着され、他の実施例では、溶接固定方式を採用してもよい。
本実施例では、回転軸構成要素4は、第1回転軸13と第2回転軸12を含み、ここで、第1回転軸13はフロントブラケット10と前ポンプカバー6との間に配置され、第1回転軸13の先端が前ポンプカバー6の段付き貫通孔に挿入され、軸受を介して前ポンプカバー6に回転可能に取り付けられる。第1回転軸13の後端は、フロントブラケット10の円柱孔に挿入され、ボルトまたはネジによりフロントブラケット10に固定され、他の実施例では、第1回転軸13とフロントブラケット10との間は、ねじ嵌合により取り付け固定されてもよい。本実施例での第2回転軸12は、リアブラケット9と後ポンプカバー5との間に配置され、第2回転軸12の先端がリアブラケット9の円柱孔に挿入され、ボルトまたはネジによりフロントブラケット10に固定装着され、第2回転軸12の後端が後ポンプカバー5の段付き貫通孔に挿入され、軸受を介して前ポンプカバー6に回転可能に取り付けられる。なお、本実施例での第1回転軸13の先端が前ポンプカバー6の段付き貫通孔から突出しておらず、本実施例での第2回転軸12の後端が後ポンプカバー5の貫通孔から突出して駆動モータ1の駆動軸に伝動接続され、この伝動接続の形態が軸継ぎ手である。
本実施例では、羽根11は複数あり、各羽根11はいずれも流線形であり、各羽根11も円柱壁8の内周壁に固定され、各羽根11は円柱壁8の周方向に沿って等間隔で配置されている。
図5に示すように、本実施例での羽根11の高さは、前方から後方に沿って徐々に大きくなり、徐々に小さくなる傾向にある。ここで、羽根11の最高点は、羽根11の後端から近く、羽根11の先端から遠い、すなわち、羽根11の最高点と後端が成す傾斜角度は、先端との傾斜角度よりも大きい。このような構造設計により、羽根11は2つの役割を果たすことができる。一つは、羽根11のねじり角により空気流に対して圧送方向に沿って推力を発生させ、もう一つは羽根11の前後に圧力差を発生させ、流体に圧送方向への空気動力を供給する。さらに、羽根11へのコアンダ効果により、羽根11の前面と後面との圧力差が増大し、圧送方向への空気動力が増大するので、エアポンプの圧送効率をより顕著に向上させることができる。両者の共同作用により、エアポンプは入力端から出力端への一方向圧送気流が生じ、この圧送気流の流場速度ベクトルは、螺旋流線型であり、エアポンプは入力口から圧送された流体を十分に撹拌混合し、外部環境に持続的に圧送することができる。本実施例では、各羽根11は空間的に螺旋状であり、他の実施例では、各羽根11は直線状であってもよい。
本実施例では、円柱壁8の材質はアルミニウム合金であり、羽根11の材質はガラス繊維であり、他の実施例では、羽根11は他の繊維複合材料を採用してもよい。エアポンプ作動時に、ドラム構成要素3の内壁面と羽根11は、いずれも圧送流体とを直接に接触しているので、金属ドラムと羽根11への流体接触による表面化学腐食を回避し、エアポンプの使用寿命を延長するために、ドラム構成要素3の羽根11は一定の硬度を有するとともに、一定の抗酸化、耐腐食性能を備える必要となった。ガラス繊維は、優れた性能を有する無機非金属材料であり、絶縁性が良く、耐熱性が強く、耐食性が良く、機械強度が高い。このため、羽根11はエアポンプの稼働状況要求に満たすガラス繊維材料を選択した。また、この材料の羽根11が筒壁に接続されている部位は、溶融温度で熱接着によりドラム筒壁の隙間に接着することができ、他の接続部材を必要とせず、構造が簡単で、熱接着により羽根11とドラムとを一つの全体と近似的にみなすことができ、接続が安定して可信頼であり、さらに回転時に発生する騒音を低減することができ、エネルギーの振動エネルギー伝達損失を減少させることができ、エアポンプの圧送効率を向上させることができる。同時に、他の接続方式の接続不確実性から生じた不必要な振動によるドラム構成要素3の疲労摩耗を減少することができ、エアポンプの使用寿命を延長することができる。
また、アルミニウム合金の密度が低いが、強度が比較的に高く、良質鋼に近いか、または超えるため、エアポンプ作動時に、ドラム構成要素3に疲労損傷が発生しにくいことを確保した上で、ドラム構成要素3の重量をある程度まで減少させると、ドラムの旋回運動時のエネルギー損失の減少に有利である。さらに、アルミニウム合金材料の塑性が良く、二次加工を容易にし、ドラムおよび羽根11の製造に有利である。アルミニウム合金材料は、優れた耐食性を有し、アロマオイル接触による化学腐食の可能性をある程度まで低減することができ、エアポンプの使用寿命を延長することができる。
【0022】
図6に示すように、本実施例では、円柱壁8は一枚シート材料でさか巻かれて得られ、本実施例での羽根11は三角形形状であり、羽根11の数量は6であり、ドラムの内側筒壁に取り付けられている。本発明の好適な実施例に記載の羽根11付きのドラム構成要素3は、組合式構造であり、すなわち、円柱壁8、羽根11はいずれも独立した部品であり、他の実施例では、円柱壁8、羽根11は一つの全体であってもよい。
本実施例での円柱壁8と羽根11との組み合わせ加工方式は以下のとおりである。ステップ1、必要な円柱壁8のサイズを設計してから前記円柱壁8のサイズ展開図によって一枚のシート状材料を切り出す。ステップ2、シート状材料には、羽根11の取り付け位置を一定の距離間隔でマークし、
図6に示すように、羽根11の実線は羽根11の取り付け位置であり、レーザ切断または機械加工のプロセスによりマークされた位置(すなわち、実線の位置)にて若干の隙間を切り分ける。ステップ3、設計された羽根11のサイズに応じて、羽根11の材料をガラス繊維とし、射出成形、3D印刷または三次元曲面加工の加工プロセスにより若干の羽根11を得る。ステップ4、上記ステップで得られた羽根11が筒壁に接続された部位を溶融温度に加熱し、
図6に示す形状位置に従って、同一側に向けられて前記シート材料の若干の隙間に熱接着して固定され、かつ、羽根11の前面を同一側に向けられている。ステップ5、シート状材料の両側の辺線を連接結合して円柱状を呈し、同時に、前記羽根11が円柱壁8の内側に向けられ、羽根11の前面が円柱壁8の大きいポートに向けられていることを確保する。
他の実施例では、羽根11および円柱壁8は、一つの全体であってもよく、円柱壁8全体を射出成形または3D印刷してもよく、機械加工によって得られてもよい。円柱壁8および羽根11の機械加工方式は以下のとおりである。ステップ1、必要な円柱壁8のサイズを設計してから前記円柱壁8のサイズ展開図によって一枚のシート状材料を切り出す。ステップ2、シート状材料には、若干の羽根11の位置および羽根11の形状を一定の距離間隔でマークし、三次元曲面機械加工のプロセスによりシート状材料にて羽根11を切り分ける。ステップ3、若干の羽根11をシート材料の同一辺に同時に一定の角度を折り返す。ステップ4、シート状材料の両側の辺線を連接結合して円柱状を呈し、同時に、前記羽根11が円柱壁8の内側に向けられていることを確保する。
【0023】
本発明の動作手順は、空気流の圧送が必要な場合には、駆動モータ1を作動させ、駆動モータ1は第1回転軸13および第2回転軸12を回転させ、さらにドラム構成要素3の駆動を実現し、ドラム構成要素3にて回転させる各羽根11が吹出口から気流を圧送して、気流の圧送を更に実現することができる。
【0024】
本発明のドラム構成要素加工方法の実施例1
本実施例では、ドラム構成要素の加工方法は、上述した円柱ドラム式エアポンプにおける組合せ式の加工方法と同様であるので、詳述しない。
【0025】
本発明のドラム構成要素加工方法の実施例2
本実施例では、ドラム構成要素の加工方法は、上述した円柱ドラム式エアポンプにおける全体式の加工方法と同様であるので、詳述しない。
【0026】
上記説明したように、本発明の実施例は、本発明の円柱ドラム式エアポンプを採用することにより、空気流を吹出口から安定して出力することができ、容積式エアポンプが気流を連続的に安定して出力できないことを回避する円柱ドラム式エアポンプを提供する。また、本発明は、構造が簡単で、製造が簡単便利で、かつ、より効率的に空気を圧送することができるとともに、エアポンプの疲労損害を低減することができ、エアポンプの使用寿命を延長することができ、エアポンプの気流の逆流をある程度まで減少させることができる。
【0027】
上記実施例は、本発明の好ましい実施例であるが、本発明の実施例は、上記実施例により制限されず、本発明の趣旨及び原理を逸脱することなく行われる他の変更、修正、置換、組み合わせや簡略化は、すべて均等な置換方式であり、いずれも本発明の特許範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0028】
1 駆動モータ
2 円柱ポンプ本体
3 ドラム構成要素
4 回転軸構成要素
5 後ポンプカバー
6 前ポンプカバー
7 ブラケット構造
8 円柱壁
9 リアブラケット
10 フロントブラケット
11 羽根
12 第2回転軸
13 第1回転軸
【要約】 (修正有)
【課題】気流の安定出力を実現する円柱ドラム式エアポンプとドラム構成要素の加工方法を提供する。
【解決手段】駆動モータ1、円柱ポンプ本体2、回転軸構成要素4およびドラム構成要素を備え、円柱ポンプ本体内には円柱孔、円柱ポンプ本体には前ポンプカバーと後ポンプカバーとが設けられ、ドラム構成要素は回転軸構成要素の外周側に固定され、回転軸構成要素の一端が前ポンプカバーに回転可能に装着され、他端が後ポンプカバーから貫通させて駆動モータの駆動軸に伝動可能に装着される。回転軸構成要素と後ポンプカバーは、回転可能に装着され、前ポンプカバーには、吸気口が設けられ、後ポンプカバーには、吹出口が設けられる。ドラム構成要素は、円柱壁および複数の羽根とを備え、各羽根は円柱壁の周方向に沿って一定間隔で配置され、ドラム構成要素は円柱壁に配置されたブラケット構造を備え、ブラケット構造内には、空気流が通過する通気孔が設けられる。
【選択図】
図1