(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドは、短軸方向長及び/または長軸方向長が互いに異なり、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドの長軸は、所定方向に整列されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
前記第1光変換部、前記第2光変換部及び前記第3光変換部は、それぞれ、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドが整列されている方向と実質的に同一方向に整列されている液晶、並びに前記第1量子ロッド、前記第2量子ロッド及び前記液晶の整列状態を維持させる高分子化合物をさらに含むことを特徴とする請求項4に記載の液晶表示装置。
前記第1副画素領域、前記第2副画素領域及び前記第3副画素領域は、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光を放出する赤色副画素領域、緑色副画素領域及び青色副画素領域であることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置。
前記配向膜は、前記隔壁によって互いに分離され、前記第1副画素領域、前記第2副画素領域及び前記第3副画素領域にそれぞれ配置された、複数のパターンを含むことを特徴とする請求項2に記載の液晶表示装置。
前記電極パターンを形成する段階前に、前記上部基板上の少なくとも前記第1副画素領域及び前記第2副画素領域に、ノッチフィルタを形成する段階をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の液晶表示装置の製造方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、偏光子及びカラーフィルタの機能を代替することができる整列された量子ロッドを具備することによって製造コストを節減させ、色再現率を向上させた液晶表示装置及びその製造方法を提供することを目的とする。しかし、かような課題は、例示的なものであり、それによって、本発明の範囲が限定されるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態は、第1副画素領域、第2副画素領域及び第3副画素領域を含む下部基板;前記下部基板上に配置された液晶層;並びに前記液晶層上に、前記下部基板と対向するように配置されたカラーフィルタ基板;を含み、前記カラーフィルタ基板は、前記下部基板に対向する上部基板;前記上部基板の前記下部基板に対向する面上に配置された電極パターン;及び前記電極パターン上にて、前記第1副画素領域、前記第2副画素領域及び第3副画素領域にそれぞれ対応するように配置された、第1量子ロッド(quantum rod)を含む第1光変換部、第2量子ロッドを含む第2光変換部及び第3光変換部;を含む液晶表示装置を開示する。
【0007】
一実施形態において、前記カラーフィルタ基板は、前記上部基板上に、前記電極パターンの少なくとも一部を覆うように配置された配向膜;前記電極パターン上における、前記第1光変換部と前記第2光変換部との間、及び前記第2光変換部と前記第3光変換層との間に配置された隔壁;並びに前記第1光変換部、前記第2光変換部、前記第3光変換部及び前記隔壁を覆う平坦化層;をさらに含んでもよい。
【0008】
一実施形態において、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドは、短軸方向及び/または長軸方向の長さが互いに異なり、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドの長軸は、所定方向に整列される。
【0009】
一実施形態において、前記第1光変換部、前記第2光変換部及び前記第3光変換部は、それぞれ、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドが整列されている方向と実質的に同一方向に整列されている液晶、並びに前記第1量子ロッド、前記第2量子ロッド及び前記液晶の整列状態を維持させる高分子化合物をさらに含んでもよい。
【0010】
一実施形態において、前記下部基板における前記カラーフィルタ基板に対向する面とは反対側の面上に配置された偏光子をさらに含み、前記偏光子の偏光軸は、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドの整列方向と実質的に垂直でありうる。
【0011】
一実施形態において、前記第1副画素領域、前記第2副画素領域及び前記第3副画素領域は、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光を放出する赤色副画素領域、緑色副画素領域及び青色副画素領域である。
【0012】
一実施形態において、前記下部基板における前記カラーフィルタ基板に対向する面とは反対側の面上に配置され、前記下部基板へと青色光を照射するバックライトユニットをさらに含み、前記第3光変換部は、整列された異方性物質を含んでもよい。
【0013】
一実施形態において、前記下部基板における前記カラーフィルタ基板に対向する面とは反対側の面上に配置され、前記下部基板へと紫外光を照射するバックライトユニットをさらに含み、前記第3光変換部は、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドと、短軸及び/または長軸の方向長が異なる第3量子ロッドを含んでもよい。
【0014】
一実施形態において、前記上部基板と前記電極パターンとの間にて、少なくとも前記第1光変換部及び前記第2光変換部に対応するように配置されたノッチフィルタをさらに含んでもよい。
【0015】
一実施形態において、前記ノッチフィルタは、青色光を遮断し、前記第3光変換部に対応する領域には配置されない。
【0016】
一実施形態において、前記ノッチフィルタは、紫外光を遮断し、前記第1光変換部、前記第2光変換部及び前記第3光変換部上に配置されてもよい。
【0017】
一実施形態において、前記カラーフィルタ基板と前記液晶層との間に配置された共通電極をさらに含んでもよい。
【0018】
一実施形態において、前記配向膜は、前記隔壁によって分離され、前記第1副画素領域、前記第2副画素領域及び前記第3副画素領域にそれぞれ配置された、複数のパターンを含んでもよい。
【0019】
本発明の他の実施形態は、カラーフィルタ基板を形成する段階;前記カラーフィルタ基板に対向するように下部基板を配置した後、前記下部基板と前記カラーフィルタ基板を貼り合わせる段階;並びに前記下部基板と前記カラーフィルタ基板との間に液晶を注入することによって液晶層を形成する段階;を含み、前記カラーフィルタ基板を形成する段階は、第1副画素領域、第2副画素領域及び第3副画素領域を含む上部基板上に電極パターンを形成する段階;前記電極パターン上の第1副画素領域、前記第2副画素領域及び前記第3副画素領域にそれぞれ第1量子ロッド及び液晶を含む第1物質、第2量子ロッド及び前記液晶を含む第2物質、及び前記液晶を含む第3物質を配置または形成する段階;並びに前記電極パターンに電圧を印加することによって、前記液晶、前記第1量子ロッド及び前記第2量子ロッドの長軸を所定方向に整列させることによって、第1光変換部、第2光変換部及び第3光変換部を形成する段階;を含む液晶表示装置の製造方法を開示する。
【0020】
一実施形態において、前記電極パターンを形成する段階の後に、前記上部基板上に、前記電極パターンの少なくとも一部を覆う配向膜、及び前記第1副画素領域、前記第2副画素領域及び前記第3副画素領域の輪郭・境界をなす隔壁を形成する段階をさらに含んでもよい。
【0021】
一実施形態において、前記配向膜を形成する段階は、前記上部基板上に、前記電極パターンを覆うように前記配向膜を構成する物質をコーティングする段階;及び前記配向膜を構成する物質を整列させることによって、前記配向膜を形成する段階;を含んでもよい。
【0022】
一実施形態において、前記第1物質、第2物質及び第3物質を配置または形成する段階は、前記第1量子ロッド、前記液晶及び単量体を含む前記第1物質;前記第2量子ロッド、前記液晶及び前記単量体を含む前記第2物質;並びに前記液晶及び前記単量体を含む前記第3物質;を配置または形成する段階を含んでもよい。
【0023】
一実施形態において、前記第1光変換部、前記第2光変換部及び前記第3光変換部を形成する段階は、前記電極パターンに電圧を印加し、前記第1量子ロッド、前記第2量子ロッド及び前記液晶を整列する段階;並びに前記第1物質、前記第2物質及び前記第3物質に光を照射すること、及び/または、熱を加えることにより、前記単量体を、前記第1量子ロッド、前記第2量子ロッド及び前記液晶の整列状態を維持させる高分子化合物で重合させる段階;を含んでもよい。
【0024】
一実施形態において、前記第3物質は異方性物質をさらに含み、前記第3光変換部を形成する段階は、前記電極パターンに電圧を印加することによって、前記異方性物質を所定方向に整列する段階をさらに含んでもよい。
【0025】
一実施形態において、前記電極パターンを形成する段階前に、前記上部基板上の少なくとも前記第1副画素領域及び前記第2副画素領域にノッチフィルタを形成する段階をさらに含んでもよい。
【発明の効果】
【0026】
本発明の一実施形態によれば、偏光子及びカラーフィルタの機能を代替することができる整列された量子ロッドを具備することによって、製造コストを節減させ、色再現率を向上させた液晶表示装置及びその製造方法を提供することができる。ただし、かような効果によって、本発明の範囲が限定されるものではないということは言うまでもない。
【発明を実施するための形態】
【0028】
本発明は、多様な変換を加えることができ、さまざまな実施形態を有することができるが、特定実施形態を図面に例示し、詳細な説明によって詳細に説明する。本発明の効果、特徴、及びそれらを達成する方法は、図面と共に詳細に説明する実施形態を参照すれば、明確になるであろう。しかし、本発明は、以下で開示される実施形態に限定されるものではなく、多様な形態によって具現されるのである。
【0029】
以下の実施形態において、第1、第2のような用語は、限定的な意味ではなく、1つの構成要素を他の構成要素と区別する目的に使用されている。
【0030】
以下の実施形態において、単数の表現は、文脈上明白に異なって意味しない限り、複数の表現を含む。
【0031】
以下の実施形態において、「含む」または「有する」というような用語は、明細書上に記載された特徴または構成要素が存在するということを意味するものであり、1以上の他の特徴または構成要素が付加されもするということをあらかじめ排除するものではない。
【0032】
以下の実施形態において、膜、領域、構成要素などの部分が、他の部分の上にまたは上部にあるとするとき、他の部分の真上にある場合だけではなく、その中間に、他の膜、領域、構成要素などが介在されている場合も含む。
【0033】
図面では、説明の便宜のために、構成要素の大きさが誇張または縮小されてもいる。例えば、図面に示された各構成の大きさ及び厚みは、説明の便宜のために任意に示されてもあり、本発明は、必ずしも図示されているところに限定されるものではない。
【0034】
以下、添付された図面を参照し、本発明の実施形態について詳細に説明するが、図面を参照して説明するとき、同一であるか、あるいは対応する構成要素は、同一図面符号を付し、それについての重複説明は省略する。
【0035】
図1は、一実施形態によるカラーフィルタ基板を概略的に示した断面図である。
【0036】
図1を参照すれば、一実施形態によるカラーフィルタ基板1100は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む上部基板1110;上部基板1110上に配置された電極パターン1120;並びに電極パターン1120上に、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ対応するように配置され、第1量子ロッド(quantum rod)1141aを含む第1光変換部1141、第2量子ロッド1142aを含む第2光変換部1142、及び第3光変換部1143を含む。
【0037】
液晶表示装置は、複数の画素を含み、複数の画素により画像を表示する。前記画素は、画像を表示する最小単位を示し、複数の画素のそれぞれが、複数の副画素を含んでもよい。複数の副画素は、それぞれ互いに異なる色相の光を放出し、前記色相の選択的組み合わせによって、画素は、所定色相の光を具現することができる。
【0038】
前記カラーフィルタ基板1100に入射された光は、前記カラーフィルタ基板1100を通過することで、所定色相の光に変換される。一実施形態によれば、1画素は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含み、カラーフィルタ基板1100の第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を透過した光は、それぞれ第1色相、第2色相及び第3色相の光である。前記第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3には、光が選択的に入射され、従って、第1色相、第2色相及び第3色相の光を選択的に組み合わせることにより、所定色相の光を具現することができる。
【0039】
前記第1光変換部1141、第2光変換部1142及び第3光変換部1143は、それぞれ第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3に対応するように配置され、第1光変換部1141は、第1量子ロッド1141aを含み、第2光変換部1142は、第2量子ロッド1142aを含んでもよい。
【0040】
量子ロッドは、半導体ナノ粒子であり、量子ドット(quantum dot)のように、ナノサイズのII−VI族、III−V族、I−III−VI族、VI−IV族の半導体から構成されたコア(core)、及びコアを取り囲んでいるシェル(shell)を含んでもよい。前記量子ロッドは、球形ナノ粒子である量子ドットと異なり、短軸及び長軸を含むロッド状でもある。
【0041】
かような量子ロッドは、コアの組成及び大きさによって、特定バンドギャップ(bandgap)を有し、所定波長を有する光を吸収した後、バンドギャップエネルギーに対応する波長の光を放出することができる。
【0042】
前記量子ロッドは、入射される光の波長を変換させるだけではなく、量子ロッドの長軸に沿って偏光された光を放出することができる。従って、複数の量子ロッドの長軸が一方向に整列された場合、複数の量子ロッドで構成された層は、偏光子として機能することができる。
【0043】
前記上部基板1110は、ガラスまたはプラスチックなどから構成された基板でもあり、上部基板1110上には、電極パターン1120、及び電極パターン1120を覆う配向膜1130が配置されてもよい。前記電極パターン1120は、ITO(indium tin oxide)などの透明な物質から構成されたパターニングされた電極でもあり、電極パターン1120に電圧を印加することによって、電極パターン1120周辺に電場を形成し、第1量子ロッド1141a及び第2量子ロッド1142aなどを一方向に整列させることができる。前記第1量子ロッド1141a及び第2量子ロッド1142aは、電場及び配向膜1130の整列方向によって、所定方向に整列される。前記電極パターン1120がパターニングされていない場合、電極パターンに電圧を印加しても、電場が形成されない。従って、電極パターン1120は、パターニングされた電極、すなわち、互いに離隔されている複数個の電極から構成される。一実施形態によれば、前記複数個の電極は、いずれも電気的に連結されてもよい。図示の例では、前記電極パターン1120がストライプ状に配列されている。図示の例では、電極パターン1120の幅よりも、間のスリットの幅が少し狭い。しかし、これらは、適宜に決定・変更が可能である。また、場合によっては、隔壁の箇所で、電極パターンの幅や間隔を変更することができる。また、例えば、隣接する電極パターン1120に異なる電位を印加できるように、2つの電位供給部から延びる枝電極が、互い違いに延びるのであっても良い。
【0044】
前記配向膜1130上の、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3には、それぞれ第1光変換部1141、第2光変換部1142及び第3光変換部1143が配置される。前記第1光変換部1141は、第1量子ロッド1141a及び液晶1141bを含み、第2光変換部1142は、第2量子ロッド1142a及び液晶1142bを含み、第3光変換部1143は、異方性物質1143a及び液晶1143bを含んでもよい。前記異方性物質1143aは、方向によって、物理的に異なる性質を有する物質を意味し、第3光変換部1143に含まれた異方性物質1143aが所定方向に整列されることにより、偏光機能を遂行することができる物質を意味する。
【0045】
液晶1141b,1142b,1143bは、双極子(dipole)物質であり、電場によって所定方向に整列され、低い電圧でも、液晶1141b,1142b,1143bは、容易に整列される。すなわち、第1量子ロッド1141a、第2量子ロッド1142a及び異方性物質1143aは、液晶1141b,1142b,1143bが整列されることにより、液晶1141b,1142b,1143bの整列方向と同一方向に整列される。
【0046】
一実施形態によれば、前記異方性物質1143aは、特定方向の偏光成分のみを吸収する異方性染料、または第1量子ロッド1141a及び第2量子ロッド1142aと異なる第3量子ロッドである。一実施形態によれば、前記異方性染料は、ヨード(ヨウ素)分子である。前記整列によって、前記カラーフィルタ基板1100は、別途の偏光子なしに、第1量子ロッド1141a、第2量子ロッド1142a及び異方性物質1143aの長軸方向に偏光された光のみを透過させる機能を遂行することができる。すなわち、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3に含まれた第1量子ロッド1141a、第2量子ロッド1142a、異方性物質1143a、及び液晶1141b,1142b,1143bは、いずれも同一方向に整列されており、かような整列によって、第1光偏光部1141、第2光偏光部1142及び第3光変換部1143は、特定方向の偏光のみを透過させる偏光子として機能することができる。
【0047】
前記第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3は、それぞれ互いに異なる色相の光を放出することができ、第1量子ロッド1141aと第2量子ロッド1142aとの短軸方向及び/または長軸方向の長さは、互いに異なってもよい。一実施形態によれば、第1量子ロッド1141aの長軸方向長は、第2量子ロッド1142aの長軸方向長より長く、第1光変換部1141から放出される光の波長は、第2光変換部1142から放出される光の波長より長くてもよい。
【0048】
一実施形態によれば、前記第3光変換部1143は、異方性物質1143aを含み、異方性物質1143aが色変換を行わないで整列された状態で、特定偏光の光のみを透過する物質である場合、カラーフィルタ基板1100の第3副画素領域Sub3に入射される光は、第3光変換部1143によって波長が変換されず、そのまま通過する。また、前記異方性物質1143aは、第1量子ロッド1141a及び第2量子ロッド1142aと異なる第3量子ロッドを含んでもよい。一実施形態によれば、第3量子ロッドの長軸方向長は、第1量子ロッド1141a及び第2量子ロッド1142aの長軸方向長より短く、第3量子ロッドから放出される光の波長は、第1光変換部1141及び第2光変換部1142から放出される光の波長より短い。
【0049】
かような構成によって、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3は、それぞれ互いに異なる色相の光を放出することができる。
【0050】
前記電極パターン1120上の第1光変換部1141と第2光変換部1142との間、及び第2光変換部1142と第3光変換部1143との間には、それぞれ隔壁1150が配置されてもよい。前記隔壁1150は、光を吸収する物質から構成され、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3の輪郭・境界を定める機能を遂行することができる。一実施形態によれば、前記隔壁1150と配向膜1130が、電極パターン1120上の同一層に配置されており、配向膜1130は、隔壁1150によって互いに分離され、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ配置されたパターンを含んでもよい。
【0051】
前記第1光偏光部1141、第2光偏光部1142及び第3光変換部1143、並びに隔壁1150の上には、透明な絶縁物質から構成された平坦化層1160が配置され、平坦化層1160によって、第1光偏光部1141、第2光偏光部1142及び第3光変換部1143が密封されうる。前記平坦化層1160は、オーバーコート層、または平坦化機能を遂行するのに適する多様な有機物から構成されうる。
【0052】
図2は、他の実施形態によるカラーフィルタ基板を概略的に示した断面図であり、
図3は、
図2のカラーフィルタ基板を含む一実施形態による液晶表示装置を概略的に示した断面図である。
【0053】
図2及び
図3を参照すれば、一実施形態による液晶表示装置1は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む下部基板2200;下部基板2200上に配置された液晶層2400;及び液晶層2400上に、下部基板2200と対向するように配置されたカラーフィルタ基板2100;を含み、カラーフィルタ基板2100は、下部基板に対向する上部基板2110;上部基板2110の下部基板2200に対向する面上に配置された電極パターン2120;並びに電極パターン2120上にあって、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ対応するように配置される、第1量子ロッド2141aを含む第1光変換部2141、第2量子ロッド2142aを含む第2光変換部2142、及び第3光変換部2143を含む。
【0054】
前記下部基板2200は、ゲート線(図示せず)及びデータ線(図示せず)などの複数の配線、それぞれの画素を駆動するためのスイッチング素子(図示せず)を含む駆動回路部、並びに画素電極(図示せず)などを含むアレイ基板でありうる。
【0055】
一実施形態によれば、前記下部基板2200における、カラーフィルタ基板2100に対向する面とは反対の面上には、偏光子(polarizer)2500が配置されてもよい。前記偏光子2500は、偏光軸を含み、偏光子2500に入射された光のうち、前記偏光軸に対応する成分だけが偏光子2500を通過することができる。
【0056】
前記偏光子2500の下部には、下部基板2200に光を照射するバックライトユニット2600が配置され、一実施形態によれば、前記バックライトユニット2600は、青色光を放出することができる。前記青色光とは、可視光のうち約450nmないし約495nmの波長を有する光を意味しうる。
【0057】
バックライトユニット2600から放出された光は、前記偏光子2500に入射されて特定方向に偏光された後、下部基板2200を通過し、液晶層2400に入射される。液晶層2400は、印加される電圧によって分子の配列が変わる液晶2410を含み、前記液晶2410の配列によって、液晶層2400に入射された光の偏光方向が異なる。液晶層2400を通過した光は、カラーフィルタ基板2100に入射される。
【0058】
図2を参照すれば、一実施形態によるカラーフィルタ基板2100は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む上部基板2110;上部基板2110上に配置された電極パターン2120;並びに電極パターン2120上にあって、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ対応するように配置される、第1量子ロッド2141aを含む第1光変換部2141、第2量子ロッド2142aを含む第2光変換部2142、及び第3光変換部2143;を含む。
【0059】
以下では、
図1のカラーフィルタ基板1100との差異を中心に、
図2のカラーフィルタ基板2100について説明する。
【0060】
一実施形態によれば、前記第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3は、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光を放出する赤色副画素領域、緑色副画素領域及び青色副画素領域である。
【0061】
前記上部基板2110と電極パターン2120との間には、少なくとも第1光変換部2141及び第2光変換部2142に対応するように配置されたノッチフィルタ2170が配置されてもよい。ノッチフィルタ2170は、入射される光のうち、特定周波数帯域の成分のみを遮断するフィルタであり、一実施形態によれば、前記ノッチフィルタ2170は、青色光を遮断し、第3光変換部2143に対応する領域には、配置されない。
【0062】
前記ノッチフィルタ2170は、第1副画素領域Sub1及び第2副画素領域Sub2に配置されており、第1光変換部2141及び第2光変換部2142によって変換されずに、そのまま透過された青色光、及び変換された光のスペクトルに含まれた青色波長領域を遮断することができる。
【0063】
前記上部基板2110と電極パターン2120との間の第3光変換部2143に対応する領域には、有機膜2180が配置されてもよい。前記有機膜2180は、透明な物質から構成され、ノッチフィルタ2170と同一層に、実質的に同一厚に形成され、ノッチフィルタ2170によって段差が発生しないようにする機能を遂行することができる。
【0064】
前記ノッチフィルタ2170及び有機膜2180の上には、電極パターン2120及び配向膜2130が配置され、配向膜2130上には、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143が配置されてもよい。前記電極パターン2120上における、前記第1光変換部2141と第2光変換部2142との間、及び第2光変換部2142と第3光変換部2143との間には、隔壁2150が配置され、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143、並びに隔壁2150の上には、平坦化層2160が配置されてもよい。
【0065】
一実施形態によれば、前記第1光変換部2141は、第1量子ロッド2141a及び液晶2141bを含み、第2光変換部2142は、第2量子ロッド2142a及び液晶2142bを含み、第3光変換部2143は、異方性物質2143a及び液晶2143bを含んでもよい。
【0066】
前記第3光変換部2143は、バックライトユニット2600から放出された青色光をそのまま通過させるか、あるいは入射された青色光のうちの半値幅を減少させ、液晶表示装置1の外部に青色光を放出することができる。
【0067】
前記第1量子ロッド2141a及び第2量子ロッド2142aは、短軸方向長及び/または長軸方向長が互いに異なってもよい。一実施形態によれば、第1量子ロッド2141aの長軸方向長は、第2量子ロッド2142aの長軸方向長より長く、第1量子ロッド2141aは、入射された青色光を赤色光に変換し、第2量子ロッド2142aは、入射された青色光を緑色光に変換することができる。前記第1光変換部2141及び第2光変換部2142にそれぞれ含まれた第1量子ロッド2141a及び第2量子ロッド2142によって変換されずにそのまま透過された青色光は、前記ノッチフィルタ2170によって遮断され、液晶表示装置1の外部に放出されないのでありうる。
【0068】
第1量子ロッド2141a及び第2量子ロッド2142によって波長が変換された後で外部に放出される光は、狭い半値幅を有するスペクトルを有し、ノッチフィルタ2170によって、第1副画素領域Sub1及び第2副画素領域Sub2の赤色光及び緑色光に対応するスペクトルの半値幅は、さらに細くなりうる。かような構成によって、液晶表示装置1の色再現性が向上される。
【0069】
前記液晶2141b,2142b,2143b、第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a及び異方性物質2143aの長軸は、所定方向に整列されており、前記第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143に入射された光のうち、前記整列方向に対応する成分だけが第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を通過することができる。
【0070】
一実施形態によれば、前記第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143は、それぞれ高分子化合物2141c,2142c,2143cをさらに含み、前記高分子化合物2141c,2142c,2143cは、液晶2141b,2142b,2143b、第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a及び異方性物質2143aの整列状態を維持させる機能を遂行することができる。すなわち、高分子化合物2141c,2142c,2143cは、電極パターン2120に印加された電圧及び配向膜2130によって所定方向に整列された液晶2141b,2142b,2143b、第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a及び異方性物質2143aについて、電極パターン2120により電圧が印加されない状態でも整列状態を維持するように、それらの位置を固定させる役割を行うことができる。
【0071】
前記第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143は、偏光子と同一機能を遂行し、従って、液晶表示装置1は、液晶層2400の下部に配置された偏光子2500のみを含み、液晶層2400の上部に配置された偏光子を含まない。
【0072】
液晶表示装置1は、液晶層2400を挟み、両側に配置された2個の偏光子を用いて、各副画素のオン/オフを制御する。一実施形態によれば、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143が、カラーフィルタの機能だけではなく、偏光子の機能も遂行するので、1つの偏光子だけで、液晶表示装置1を駆動することができる。
【0073】
このことにより、液晶表示装置1を製造するコストを節減させることができ、偏光子、それを支持する支持部材、及び接着部材を含む、約60μm厚を有する偏光板を省略することができる。そして、この偏光板に起因する、側面視野角での色偏移及び輝度低下を改善することによって、広視野角を具現することができる。また、高い光吸収率を有する偏光板を省略することによって、高効率を具現することができる。
【0074】
一実施形態によれば、前記第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a及び異方性物質2143aの長軸の整列方向は、下部基板2200の下部に配置された偏光子2500の偏光軸と実質的に垂直である。
【0075】
従って、偏光子2500を通過した光は、液晶層2400によって偏光方向が変わらない場合、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を通過することができずに、オフ状態になる。また、液晶層2400によって、偏光方向が約90°だけ回転した場合、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を通過することができ、オン状態になる。しかし、本発明は、それに制限されるものではなく、他の液晶モードでは、前記第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a及び異方性物質2143aの長軸の整列方向は、下部基板2200の下部に配置された偏光子2500の偏光軸と実質的に同一である。
【0076】
前記液晶層2400は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3においてそれぞれ制御され、前記液晶層2400の整列方向によって、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3は、それぞれ光を放出したり光を放出しなかったりもする。
【0077】
一実施形態によれば、カラーフィルタ基板2100と液晶層2400との間には、共通電極2300が配置されてもよい。前記共通電極2300は、下部基板2200に含まれた画素電極(図示せず)と共に、液晶層2400に電場を印加する役割を行い、それによって、液晶層2400に含まれた液晶2410は、所定方向に整列される。
【0078】
図3では、前記共通電極2300がカラーフィルタ基板2100と液晶層2400との間に配置されてパターニングされている場合を例示したが、本発明はそれに制限されるものではなく、共通電極2300は、下部基板2200に含まれてもよく、パターニングされずに、カラーフィルタ基板2100の全面に配置されてもよい。
【0079】
前述の実施形態による液晶表示装置1は、1枚の偏光板を省略することができ、製造コストを節減させながら、高効率及び広視野角を具現することができるのであり、入射された光の波長を変換させることができる量子ロッド2141a,2142a及びノッチフィルタ2170を利用して、カラーフィルタの機能を遂行することにより、色再現率を向上させることができる。
【0080】
図4Aないし
図4Mは、
図3の液晶表示装置を製造する方法を順に示した断面図である。
【0081】
図4Aないし
図4Mを参照すれば、一実施形態による液晶表示装置1の製造方法は、カラーフィルタ基板2100を形成する段階、カラーフィルタ基板2100に対向するように下部基板2200を配置した後、下部基板2200とカラーフィルタ基板2100とを貼り合せる段階、及び下部基板2200とカラーフィルタ基板2100との間に液晶を注入することによって、液晶層2400を形成する段階を含み、カラーフィルタ基板2100を形成する段階は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む上部基板2110上に、電極パターン2120を形成する段階、電極パターン2120上における、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3に、それぞれ第1量子ロッド2141a’及び液晶2141b’を含む第1物質2141’、第2量子ロッド2142a’及び液晶2142b’を含む第2物質2142’、並びに液晶2143b’を含む第3物質2143’を配置または形成する段階、及び、電極パターン2120に電圧を印加することによって、液晶2141b’,2142b’,2143b’、第1量子ロッド2141a’、及び第2量子ロッド2142a’の長軸を所定方向に整列させることによってり、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を形成する段階を含む。
【0082】
一実施形態によれば、前記電極パターン2120を形成する段階の後、上部基板2110上にて、電極パターン2120の少なくとも一部を覆う配向膜2130、及び、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を区切る隔壁2150を形成する段階をさらに含み、前記第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を形成する段階の後、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143、並びに隔壁2150を覆う平坦化層2160を形成する段階をさらに含んでもよい。
【0083】
図4A及び
図4Bを参照すれば、前記電極パターン2120を形成する段階の前、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む上部基板2110上に、ノッチフィルタ2170及び有機膜2180を形成することができる。
【0084】
一実施形態によれば、前記有機膜2180を、通常のフォトリソグラフィ工程などにより、第3副画素領域Sub3にだけ形成した後、第1副画素領域Sub1及び第2副画素領域Sub2に対応する開口を含むマスクを利用して、上部基板2110の第1副画素領域Sub1及び第2副画素領域Sub2を露出させた後、露出された上部基板2110上に、ノッチフィルタ2170を形成することができる。前記ノッチフィルタ2170は、青色光を遮断するフィルタでありうるのであり、ノッチフィルタ2170と有機膜2180は、同一層に形成され、実質的に同一厚を有することができる。
【0085】
前記有機膜2180及びノッチフィルタ2170を形成する方法及び順序は、前述のところに制限されるものではなく、ノッチフィルタ2170をまず形成した後、有機膜2180を形成することもでき、有機膜2180を形成する段階を省略することもできる。
【0086】
図4Cを参照すれば、ノッチフィルタ2170及び有機膜2180上に、電極パターン2120を形成することができる。前記電極パターン2120は、ITOなどの透明な導電物質から構成され、パターニングされた複数の電極を含んでもよい。
【0087】
図4D及び
図4Eを参照すれば、前記上部基板2110上に、電極パターン2120を覆うように隔壁2150を構成する物質2150’をコーティングした後、前記物質2150’をパターニングし、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3の輪郭を定める隔壁2150を形成することができる。
【0088】
前記隔壁2150は、光を吸収する物質2150’から構成され、前記物質2150’を、電極パターン2120上の全面に形成した後、隔壁2150が形成される領域にだけ光を照射した後、現像を行うことができる。前記隔壁2150は、現像により、前記物質のうち光が照射されていない領域を除去することによって形成されうる。
【0089】
図4F及び
図4Gを参照すれば、上部基板2110上に、電極パターン2120の少なくとも一部を覆うように、配向膜2130を構成する物質2130’をコーティングした後、前記物質2130’を整列させることによって、配向膜2130を形成することができる。前記整列方法は、ラビング(rubbing)、光またはイオンビームを利用した整列といった通常の方法が利用される。前記配向膜2130を構成する物質2130’は、隔壁2150によって輪郭が定められた領域内にコーティングされうるのであり、この結果として、配向膜2130は、隔壁2150によって互いに分離された形態のパターン、すなわち、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ配置されたパターンを含んでもよい。
【0090】
図4Hを参照すれば、隔壁2150によって輪郭が定められた、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3に、それぞれ、第1量子ロッド2141a’と液晶2141b’とを含む第1物質2141’、第2量子ロッド2142a’と液晶2142b’とを含む第2物質2142’、並びに異方性物質2143a’及び液晶2143b’を含む第3物質2143’を配置または形成することができる。
【0091】
一実施形態によれば、前記第1物質2141’、第2物質2142’及び第3物質2143’は、それぞれ単量体2141c’,2142c’,2143c’をさらに含んでもよい。
【0092】
図4I及び
図4Jを参照すれば、前記第1物質2141’、第2物質2142’及び第3物質2143’を形成した後、電極パターン2120に電圧を印加することによって、第1量子ロッド2141a’、第2量子ロッド2142a’、異方性物質2143a’及び液晶2141b’,2142b’,2143b’を整列することができ、前記整列後、紫外光などを照射したり、あるいは熱を加えたりすることにより、単量体2141c’,2142c’,2143c’を重合させることができる。前記重合によって、単量体2141c’,2142c’,2143c’は、整列された第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a、異方性物質2143a’及び液晶2141b,2142b,2143bの整列状態を維持する高分子化合物2141c,2142c,2143cに変換される。
【0093】
前記
図4Hないし
図4Jの工程により、配向膜2130上に、第1量子ロッド2141a、液晶2141b及び高分子化合物2141cを含む第1光変換部2141;第2量子ロッド2142a、液晶2142b及び高分子化合物2142cを含む第2光変換部2142;並びに異方性物質2143a、液晶2143b及び高分子化合物2143cを含む第3光変換部2143;を形成することができる。
【0094】
図4K及び
図4Lを参照すれば、配向膜2130上に、第1光変換部2141、第2光変換部2142、第3光変換部2143及び隔壁2150を覆うように、平坦化層2160を形成した後、平坦化層2160上に、共通電極2300を形成することができる。
【0095】
前記平坦化層2160は、オーバーコート層、または多種の透明な有機物から構成され、第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を密封して平坦化する機能を遂行することができる。
【0096】
前記共通電極2300は、ITOなどの透明電極でもあり、前記共通電極2300に共通電圧を印加することによって、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3のそれぞれに配置された画素電極(図示せず)と共に、液晶層2400に電場を印加することができる。
【0097】
一実施形態によれば、共通電極2300は、パターニングされているが、本発明は、それに制限されるものではないのであり、共通電極2300は、平坦化層2160上の全面に配置されてもよい。
【0098】
前述の
図4Aから
図4Kの工程により、カラーフィルタ基板2100を形成し、
図4Lの工程により、カラーフィルタ基板2100上に配置された共通電極2300を形成することができる。
【0099】
図4Mを参照すれば、前記カラーフィルタ基板2100に対向するように、下部基板2200を配置した後、カラーフィルタ基板2100と下部基板2200とを貼り合わせることができる。
【0100】
一実施形態によれば、下部基板2200における前記カラーフィルタ基板2100に対向する面とは反対側の面上には、偏光子2500が配置され、前記偏光子2500は、下部基板2200及びカラーフィルタ基板2100を貼り合わせる前またはその後に、下部基板2200上に形成される。前記偏光子2500の偏光軸は、第1量子ロッド2141a及び第2量子ロッド2142aの長軸の整列方向と実質的に垂直でありうる。
【0101】
再び
図3を参照すれば、下部基板2200とカラーフィルタ基板2100との間に液晶を注入することによって、液晶2410を含む液晶層2400を形成することができる。
【0102】
前述の液晶表示装置1の製造方法によれば、カラーフィルタとして機能することができる第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143を形成する方法を提供する。また、前記製造方法は、前記第1光変換部2141、第2光変換部2142及び第3光変換部2143に偏光機能を付加するために、液晶2141b,2142b,2143b、第1量子ロッド2141a、第2量子ロッド2142a及び異方性物質2143aを容易に整列する方法を提供する。
【0103】
図5は、さらに他の実施形態によるカラーフィルタ基板を概略的に示した断面図であり、
図6Aないし
図6Cは、
図5のカラーフィルタ基板を製造する方法の一部を順次に示した断面図である。
【0104】
図5を参照すれば、一実施形態によるカラーフィルタ基板3100は、配向膜3130及び隔壁3150を除いた他の構成は、
図2のカラーフィルタ基板2100と同一であり、従って、以下では、配向膜3130及び隔壁3150を中心に、一実施形態によるカラーフィルタ基板3100について説明する。
【0105】
一実施形態によるカラーフィルタ基板3100は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む上部基板3110;上部基板3110上に配置された電極パターン3120;並びに電極パターン3120上にあって、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3に、それぞれ対応するように配置された、第1量子ロッド3141aを含む第1光変換部3141、第2量子ロッド3142aを含む第2光変換部3142、及び第3光変換部3143;を含む。
【0106】
前記上部基板3110上には、電極パターン3120を覆うように配置された配向膜3130が配置され、配向膜3130上の第1光変換部3141と第2光変換部3142との間、及び第2光変換部3142と第3光変換部3143との間には、それぞれ隔壁3150が配置されてもよい。前記隔壁3150は、光を吸収する物質から構成され、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3の輪郭及び境界を定める機能を遂行することができる。
【0107】
前記上部基板3110と電極パターン3120との間の前記第1光変換部3141、及び第2光変換部3142に対応する領域には、ノッチフィルタ3170が配置され、上部基板3110と電極パターン3120との間のノッチフィルタ3170が配置されていない領域には、有機膜3180が配置されてもよい。
【0108】
前記第1光変換部3141、第2光変換部3142及び第3光変換部3143、並びに隔壁3150の上には、透明な絶縁物質から構成された平坦化層3160が配置され、平坦化層3160によって、第1光変換部3141、第2光変換部3142及び第3光変換部3143は、密封されうる。前記平坦化層3160は、オーバーコート層、または平坦化機能を遂行するのに相応しい多様な有機物から構成されうる。
【0109】
一実施形態によれば、前記第1光変換部3141は、第1量子ロッド3141a、液晶3141b及び高分子化合物3141cを含み、第2光変換部3142は、第2量子ロッド3142a、液晶3142b及び高分子化合物3142cを含み、第3光変換部3143は、異方性物質3143a、液晶3143b及び高分子化合物3143cを含むというのであってもよい。
【0110】
図6Aないし
図6Cを参照すれば、上部基板3110上に、電極パターンを覆うように配向膜3130を構成する物質3130’をコーティングした後、前記物質3130’を整列させることによって、配向膜3130を形成することができる。前記整列方法には、ラビング、光またはイオンビームを利用した整列といった通常の方法が利用されうる。前記配向膜3130を形成した後、配向膜3130上に、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3の輪郭・境界をなす隔壁3150を形成することができる。
【0111】
前記隔壁3150は、光を吸収する物質から構成され、前記物質を、配向膜3130上の全面に形成した後、隔壁3150が形成される領域にだけ光を照射した後、現像を行うことができる。前記隔壁3150は、現像により、前記物質のうち光が照射されていない領域を除去することによって形成される。
【0113】
前記
図5、及び
図6Aないし
図6Cは、配向膜3130がまず形成された後、配向膜3130上に、隔壁3150が形成されたものであり、
図2及び
図3における、隔壁2150をまずパターニングした後、配向膜2130を形成した実施形態との間に差が存在する。
【0114】
図7は、他の実施形態による液晶表示装置を概略的に示した断面図である。
【0115】
図7を参照すれば、一実施形態による液晶表示装置2は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3を含む下部基板4200;下部基板4200上に配置された液晶層4400;並びに液晶層4400上に、下部基板4200と対向するように配置されたカラーフィルタ基板4100;を含み、カラーフィルタ基板4100は、下部基板に対向する上部基板4110;上部基板4110の下部基板4200に対向する面上に配置された電極パターン4120;上部基板4110上に、電極パターン4120を覆うように配置された配向膜4130;並びに配向膜4130上に、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ対応するように配置された、第1量子ロッド4141aを含む第1光変換部4141、第2量子ロッド4142aを含む第2光変換部4142、及び第3量子ロッド4143aを含む第3光変換部4143;を含む。
【0116】
前記下部基板4200は、ベース基板4210、並びにベース基板4210上に配置されたゲート線(図示せず)、データ線DLなどの複数の配線、及びそれぞれの画素を駆動するためのスイッチング素子SDを含んでもよい。図示されていないが、前記スイッチング素子SDは、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ対応するように配置され、少なくとも1つの薄膜トランジスタを含んでもよい。
【0117】
前記ベース基板4210上には、データ線DLなどの複数の配線、及びスイッチング素子SDを覆う絶縁膜4220が配置され、絶縁膜4220上には、スイッチング素子SDと電気的に連結され、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3にそれぞれ配置された第1画素電極PXL1、第2画素電極PXL2及び第3画素電極PXL3が配置されてもよい。
【0118】
前記第1画素電極PXL1、第2画素電極PXL2及び第3画素電極PXL3は、スイッチング素子SDによって電圧が印加されたり電圧が印加されなかったりするように制御される。
【0119】
一実施形態によれば、前記下部基板4200におけるカラーフィルタ基板4100に対向する面とは反対側の面上には、偏光子4500が配置されており、前記偏光子4500の下部には、下部基板4200に光を照射するバックライトユニット4600が配置されてもよい。一実施形態によれば、前記バックライトユニット4600は、紫外光を放出することができる。前記紫外光は、約450nm以下の波長を有する光を意味しうる。
【0120】
前記バックライトユニット4600から放出された紫外光は、偏光子4500によって偏光され、下部基板4200及び液晶層4400を通過した後、カラーフィルタ基板4100に入射される。
【0121】
以下では、
図2のカラーフィルタ基板2100との差異を中心に、
図7の液晶表示装置2に含まれたカラーフィルタ基板4100について説明する。
【0122】
一実施形態によれば、前記第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3は、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光を放出する赤色副画素領域、緑色副画素領域及び青色副画素領域である。
【0123】
前記上部基板4110と電極パターン4120との間には、第1光変換部4141、第2光変換部4142及び第3光変換部4143に対応するように配置されたノッチフィルタ4170が配置されてもよい。ノッチフィルタ4170は、入射される光のうち特定周波数帯域の成分のみを遮断するフィルタであり、一実施形態によれば、前記ノッチフィルタ4170は、紫外光を遮断することができる。
【0124】
前記ノッチフィルタ4170は、第1副画素領域Sub1、第2副画素領域Sub2及び第3副画素領域Sub3のいずれにも、特には、これらの全体にわたって配置され、第1光変換部4141、第2光変換部4142及び第3光変換部4143によって変換されずにそのまま透過された紫外光を遮断することができる。
【0125】
前記ノッチフィルタ4170上には、電極パターン4120及び配向膜4130が配置され、配向膜4130上には、第1光変換部4141、第2光変換部4142及び第3光変換部4143が配置されてもよい。前記第1光変換部4141と第2光変換部4142との間、及び第2光変換部4142と第3光変換部4143との間には、隔壁4150が配置され、第1光変換部4141、第2光変換部4122及び第3光変換部4143及び隔壁4150の上には、平坦化層4160が配置されてもよい。前記隔壁4150は、光を吸収する物質から形成され、下部基板4200に含まれたデータ線DLと重畳されるように配置されてもよい。すなわち、隔壁4150は、ブラックマトリクスの機能を果たすか、または、画素開口率を損なわないものとすることができる。
【0126】
一実施形態によれば、前記第1光変換部4141は、第1量子ロッド4141a、液晶4141b及び高分子化合物4141cを含み、第2光変換部4142は、第2量子ロッド4142a、液晶4142b及び高分子化合物4142cを含み、第3光変換部4143は、第3量子ロッド4143a、液晶4143b及び高分子化合物4143cを含むというのであってもよい。
【0127】
前記第1量子ロッド4141a、第2量子ロッド4142a及び第3量子ロッド4143aは、それぞれ短軸方向長及び/または長軸方向長が互いに異なってもよい。一実施形態によれば、第1量子ロッド4141aの長軸方向長が最も長く、第3量子ロッド4143aの長軸方向長が最も短く、第1量子ロッド4141aは、入射された紫外光を赤色光に変換し、第2量子ロッド4142aは、入射された紫外光を緑色光に変換し、第3量子ロッド4143aは、入射された紫外光を青色光に変換することができる。
【0128】
前記液晶4141b,4142b,4143b、第1量子ロッド4141a、第2量子ロッド4142a及び第3量子ロッド4143aの長軸は、所定方向に整列され、前記第1光変換部4121、第2光変換部4122及び第3光変換部4143に入射された光のうち、前記整列方向に対応する成分だけが第1光変換部4121、第2光変換部4122及び第3光変換部4143を通過することができる。すなわち、前記第1光変換部4121、第2光変換部4122及び第3光変換部4143は、偏光子と同一の機能を遂行することができる。
【0129】
一実施形態によれば、カラーフィルタ基板4100における下部基板4200に対向する面上には、共通電極4300が配置され、共通電極4300は、平坦化層4160上の全面に配置されてもよい。前記共通電極4300には、共通電圧が印加され、共通電極4300は、画素電極PXL1,PXL2,PXL3と共に、液晶層4400に電場を印加することができる。
【0130】
図示されていないが、液晶層4400の上部及び下部には、電場が印加されていない状態で、液晶4410の整列方向を決定する配向膜(図示せず)がさらに配置されてもよい。
【0131】
前述の実施形態によるカラーフィルタ基板1100,2100,3100,4100は、所定方向に整列された量子ロッドを含み、量子ロッドを利用して、カラーフィルタの機能、及び偏光子の機能を同時に遂行することができ、液晶表示装置1,2に含まれる。
【0132】
従って、カラーフィルタ基板1100,2100,3100,4100に、別途の偏光板を配置する必要がなく、液晶表示装置1,2を製造するコストを節減させることができ、広視野角を具現することができる。また、偏光板による光吸収がなく、液晶表示装置1,2の光効率を向上させることができる。
【0133】
また、入射された光の波長を変換させ、狭い半値幅を有する光を放出する量子ロッド及びノッチフィルタを利用して、カラーフィルタの機能を遂行することによって、液晶表示装置1,2の色再現率を向上させることができる。
【0134】
本発明は、図面に図示された実施形態を参照して説明したが、それらは例示的なものに過ぎず、当該技術分野において当業者であるならば、それらから多様な変形、及び均等な他の実施形態が可能であるという点を理解するであろう。従って、本発明の真の技術的保護範囲は、特許請求の範囲の技術的思想によって定められるものである。