特許第6856547号(P6856547)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6856547吸収性衛生用品を形成するユニット及び吸収性衛生用品を製造する方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6856547
(24)【登録日】2021年3月22日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】吸収性衛生用品を形成するユニット及び吸収性衛生用品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
   A61F 13/15 20060101AFI20210329BHJP
【FI】
   A61F13/15 355B
   A61F13/15 370
   A61F13/15 391
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-557283(P2017-557283)
(86)(22)【出願日】2016年5月2日
(65)【公表番号】特表2018-514316(P2018-514316A)
(43)【公表日】2018年6月7日
(86)【国際出願番号】IB2016052479
(87)【国際公開番号】WO2016178128
(87)【国際公開日】20161110
【審査請求日】2019年3月25日
(31)【優先権主張番号】BO2015A000221
(32)【優先日】2015年5月4日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】509349004
【氏名又は名称】ジーディーエム エス.ピー.エー.
【氏名又は名称原語表記】GDM S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100159905
【弁理士】
【氏名又は名称】宮垣 丈晴
(74)【代理人】
【識別番号】100142882
【弁理士】
【氏名又は名称】合路 裕介
(74)【代理人】
【識別番号】100158610
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 新吾
(72)【発明者】
【氏名】ピアントーニ,マッテオ
(72)【発明者】
【氏名】ソリ,ヴァレーリオ
【審査官】 ▲高▼辻 将人
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2013/0037201(US,A1)
【文献】 特開2013−193450(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15−13/84
A61L15/16−15/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
吸収性衛生用品を形成するユニットであって、
回転軸(A)を中心に回転可能であり、供給方向(B)に沿って可動である周方向外周面(2a)を有するドラム(2)と、
一連の対のパネル(102)を供給し、前記周方向外周面(2a)に対向し、前記それぞれの2枚のパネル(102)が互いに対向しており且つ前記供給方向(B)に沿って横方向に整列されるように各対を位置決めするように構成される第1の供給手段(3)と、
吸収性衛生用品(100)の本体(101)の少なくとも一部を形成するのに適切な材料の連続状ウェブ(101a)を供給し、各パネル(102)が前記ウェブ(101a)から側方に部分的に突き出るように、前記ドラム(2)の前記周方向外周面(2a)に前記ウェブ(101a)を位置決めするように構成される第2の供給手段(4)と、
前記第2の供給手段(4)の下流に動作可能に位置する区域に、前記ドラム(2)の前記周方向外周面(2a)に沿って位置し、前記供給方向(B)に沿って連続して並べられている少なくとも一の複数のシール点(8)において、前記対の各パネル(102)を前記ウェブ(101a)に取り付けるように構成される超音波シールステーション(7)と、
を備え、
前記超音波シールステーション(7)は、それぞれが、各対のそれぞれのパネル(102)に作用するように、前記ドラム(2)の前記周方向外周面(2a)に対向し、前記供給方向(B)に対して横方向に互いから間隔をおいて配置されている少なくとも1つの第1のソノトロード(9)及び少なくとも1つの第2のソノトロード(10)を備え、
前記第1のソノトロード(9)及び前記第2のソノトロード(10)は、互いに向かって及び互いから離れるように移動可能であることによって、前記吸収性用品(100)の大きさに適合する、
ユニット。
【請求項2】
前記供給方向(B)に沿って連続して並べられている対応する複数の点(8)において、各パネル(102)を前記連続状ウェブ(101a)にシールするように構成される複数の第1のソノトロード(9)及び複数の第2のソノトロード(10)
を備える、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記ドラム(2)は、前記周方向外周面(2a)に沿って、少なくとも部分的に周方向の方向に沿って連続して並べられている複数の吸引凹部(6)と、前記ソノトロード(9,10)用のそれぞれのアンビル(11)を構成し、前記ドラム(2)の前記回転軸(A)に対して、前記少なくとも部分的に周方向の方向及び軸方向の両方に沿って分散されている複数の停止部(12)即ち当接部と、を有する、請求項2に記載のユニット。
【請求項4】
前記吸引凹部(6)は、前記停止部(12)即ち当接部と軸方向及び/又は周方向に交互になるように並べられている、請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記吸引凹部(6)は、前記停止部(12)即ち当接部と軸方向及び周方向の両方に交互になるように並べられている、請求項3に記載のユニット。
【請求項6】
前記第2の供給手段(4)は、前記ドラム(2)周りに部分的な円形区間(T)を有する供給経路(P)に沿って、前記ウェブ(101a)を供給するように構成され、
前記シールステーションは、前記部分的な円形区間(T)に位置する、
請求項1から5のいずれか1項に記載のユニット。
【請求項7】
前記供給経路(P)の前記部分的な円形区間(T)は、中心角が少なくとも20°の扇形を占める、請求項6に記載のユニット。
【請求項8】
前記ドラム(2)のすぐ下流に、吸収性コアを前記ウェブに貼り付ける貼付ステーション及び/又は前記連続状ウェブ(101a)及び更なる連続状ウェブ(101b)の間に前記パネル(102)が配置されるように、前記更なる連続状ウェブ(101b)を前記連続状ウェブ(101a)に貼り付ける貼付ステーション
を備える、請求項1から7のいずれか1項に記載のユニット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性衛生用品を形成するユニット及び吸収性衛生用品を製造する方法に関する。
【0002】
そのため、本発明は、自動式機械の分野に特に適用可能であり、子供又は成人用使い捨てオムツ等の吸収性衛生用品の生産に特に適用可能である。
【背景技術】
【0003】
公知の種類の吸収性用品において、用品の本体は、前端部(また、業界用語で簡潔に「前方」と称し、使用時に、この用語が示唆するように、着用者の身体の前方部分を覆う)及び後端部(また、業界用語で簡潔に「後方」と称し、使用時に、この用語が示唆するように、着用者の身体の後方部分を覆う)を有する。
【0004】
これらの用品は、必要であれば、前端部の両側から延在し、業界用語で「前方パネル」と呼ばれる2つ以上の接続部分からなってもよい1対のパネル即ちサイドウィングと、必要であれば、後端部の両側から延在し、業界用語で「後方パネル」と呼ばれる2つ以上の接続部分からなってもよい1対のパネル即ちサイドウィングと、を備える。
【0005】
本発明は、製品が完成するときに、用品の本体即ち「シャーシ」の「表面シート」(浸透性層)又は「裏面シート」(非浸透性層)を形成する本体即ち連続状ウェブにパネル即ちウィングが貼り付けられる、吸収性衛生用品を組み立てるステーションにおいて適用可能である。
【0006】
従来技術において、吸収性用品を形成するユニットは、一連の対のパネル即ちウィングを供給する手段及び少なくとも1つの材料の連続状ウェブを供給する手段と対応付けられているドラムによって構成される。
【0007】
幾つかの実施形態において、一連の対を供給する手段は、2つの車輪又はアームに細分され、それぞれが、典型的には形状及び構成が異なる前方又は後方パネルの対を貼り付けるように構成される。
【0008】
いずれにせよ、従来技術のユニットは、全般的に、パネル結合区域においてパネル又はウェブに所定の分量の接着剤を塗布するように構成される接着剤塗布ユニットを備える。
【0009】
より具体的には、このユニットは、パネルを「一時的に」位置決めするが恒久的に固定しない程度の接着剤を放出するように構成される。
【0010】
実際に、従来技術のユニットは、ドラムの下流に位置し、接着剤によって位置決めされているパネルが、2つ以上の点においてウェブに確実に固定されている当接面(即ちアンビル)に対向する複数のソノトロードを備えるシールステーションを備える。
【0011】
不利なことに、接着剤塗布ユニットの存在によれば、幾つかの重大な要因及び複雑化が機械に持ち込まれる。
【0012】
実際に、接着剤塗布ユニットの後に位置する超音波シールステーションは、接着剤を過熱し易く、接着剤を融解させ且つ吸収性用品にしみ込ませる。
【0013】
また、融解された接着剤は、吸収性用品に悪影響を与えるだけでなく、全体としてシールステーションを、とりわけソノトロード又はアンビルを汚し易く、これにより、保守コスト及び機械の休止時間を増大させる。
【発明の概要】
【0014】
上述した点に鑑みて、本発明の目的は、従来技術の上述の欠点を解消することができる、吸収性衛生用品を形成するユニット及び吸収性衛生用品を製造する方法を提供することにある。
【0015】
より具体的には、本発明の目的は、製品の品質を高めることができる、吸収性衛生用品を形成するユニット及び吸収性衛生用品を製造する信頼性が高い方法を提供することにある。
【0016】
本発明の別の目的は、小型化し、信頼性が高い、吸収性衛生用品を形成するユニットを提供することにある。
【0017】
これらの目的は、1つ又は複数の添付の請求項1から7に記載の特徴を有する吸収性衛生用品を形成するユニットだけでなく、1つ又は複数の請求項8から10に記載の特徴を有する吸収性衛生用品を製造する方法によって達成される。
【0018】
より具体的には、本発明に係るユニットは、回転軸を中心に回転可能であり、供給方向に沿って可動である周方向外周面を有するドラムと、一連の対の材料のパネルを供給し、周方向外周面に対向し、それぞれの2枚のパネルが互いに対向しており且つ供給方向に沿って横方向に整列されるように各対を位置決めするように構成される第1の供給手段と、吸収性衛生用品の本体の少なくとも一部を形成するのに適切な材料の連続状ウェブを供給し、各パネルがウェブから側方に部分的に突き出るように、ドラムの周方向外周面にウェブを位置決めするように構成される第2の供給手段と、を備える。
【0019】
本発明の一態様によれば、ユニットは、ウェブを供給する供給手段の下流に動作可能に位置する区域に、ドラムの周方向外周面に沿って位置し、供給方向に沿って連続して並べられている少なくとも一の複数のシール点において、対の各パネルをウェブに取り付けるように構成される超音波シールステーションを備える。
【0020】
有利なことに、これにより、パネル即ちウィングは、その全長に沿って、直接ドラムにおいて、位置決めする接着剤を用いずに、ウェブに接続され、これにより、本発明の目的を遂行する。
【0021】
より具体的には、ドラムによれば、複数の吸引凹部によって正確な位置にパネルを配置する必要性を満たし、接着剤を用いずにパネルをウェブにシールする即ち固定する必要性を同時に満たす。
【0022】
実際に、ユニットは、ドラムのすぐ下流に、間に他のシールステーション無しで、吸収性コアをウェブに貼り付ける貼付ステーション及び/又は連続状ウェブ及び更なる連続状ウェブの間にパネルが配置されるように、更なる連続状ウェブを連続状ウェブに貼り付ける貼付ステーションを備える。
【0023】
なお、超音波シールステーションは、好ましくは、それぞれが、各対のそれぞれのパネルに作用するように、ドラムの周方向外周面に対向し、供給方向に対して横方向に互いから間隔をおいて配置されている少なくとも1つの第1のソノトロード及び少なくとも1つの第2のソノトロードを備える。
【0024】
これにより、ドラムが、シールステーションのソノトロード又は複数のソノトロード用のアンビルの役割を果たす。
【0025】
前述の内容によれば、本発明に係る方法は、一連の対のパネルを供給するステップと、(好ましくは不織布の)吸収性衛生用品の本体の少なくとも一部を形成するのに適切な材料の連続状ウェブを供給するステップと、それぞれの2枚のパネルが互いに対向しており且つ供給方向に沿って横方向に整列されるように、回転可能なドラムの外周面に各対を配置するステップと、各パネルがウェブから側方に部分的に突き出るように、ドラムの周方向外周面にウェブを位置決めするステップと、を含む。
【0026】
この方法はまた、複数のシール点を供給方向に沿って連続して並べることによって、ドラムにおいてシールが行われる、超音波を用いてパネルをウェブにシールするステップを含む。
【図面の簡単な説明】
【0027】
本発明の上述の及び他の特徴及び長所は、添付の図面に示す吸収性衛生用品を形成するユニット及び吸収性衛生用品を製造する方法の実施形態についての以下の例示的なものであって本発明を限定するものではない記載からより明らかとなろう。なお、本発明の実施形態は、好ましいものであって排他的なものではない。
図1】本発明に係る吸収性衛生用品を形成するユニットの概略斜視図である。
図2図1の吸収性衛生用品を形成するユニットの概略正面図を示す。
図3図1の吸収性衛生用品を形成するユニットの概略側面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0028】
添付の図面を参照しながら、符号1は、本発明に係る吸収性衛生用品100を形成するユニットを示す。
【0029】
形成ユニット1は、オムツ又は失禁用下着等の吸収性衛生用品の生産用ラインに沿って位置する。吸収性衛生用品は、主なる部分即ち「シャーシ」を有する。主なる部分は、吸収性コア及び1つ又は複数の補助要素を備える。補助要素は、好ましくは、パネル102即ちサイドウィングによって形成される。
【0030】
より厳密には、各吸収性衛生用品100は、本体101即ちシャーシを備える。本体101は、それぞれの軸に沿って(使用時に、オムツが着用者の股部周りにU字状に折り畳まれる場合に、着用者の前方に配置される)前端部から(使用時に、オムツが着用者の股部周りにU字状に折り畳まれる場合に、着用者の後方に配置される)後端部に延在する。
【0031】
より具体的には、各吸収性用品100の本体101は、少なくとも1つの内部吸収性パッドを備える複合物の品物であり、この内部吸収性パッドは、通常セルロース繊維又はSAPから製造され、片側は不織布の浸透性シート即ち「表面シート」よりなり、反対側はポリエチレンの非浸透性シート(図示せず)即ち「裏面シート」よりなるソフトな被覆物内部に配置される。
【0032】
吸収性用品100はまた、使用者によって着用されているときのオムツに対して、前端部から側方に延在する1対の前方パネル102即ちウィング及び1対の後方パネル102即ちウィングを通常備える。
【0033】
前方パネル及び後方パネルは、通常互いと異なるが、互いにひっかかって、着用者のウエストを取り巻き、使用時に、オムツを正確に定位置に維持するように作られる。
【0034】
形成ユニット1は、次いで、それぞれの回転軸「A」を中心に回転可能である少なくとも1つのドラム2を備える。ドラム2は、一連の対のパネル102を供給する(及び付与する)第1の供給手段3及び本体101の少なくとも一部を形成するのに適切な材料の連続状ウェブ101aを供給する第2の供給手段4に対応付けられている。
【0035】
より厳密には、ドラム2は、供給方向「B」に沿って軸「A」周りに可動である周方向外周面2aを有する。
【0036】
第1の供給手段3は、パネルの前部の対及び/又はパネルの後部の対を形成する、一連の対のパネル102即ちウィングを、ドラム2に、特にその周方向外周面2aに付与するように構成される。
【0037】
なお、パネル102は、各対のパネルが供給方向「B」に対して横方向即ち直角に互いから間隔をおいて配置され且つ互いに沿って整列されるように、位置決めされる。
【0038】
そのため、好ましくは、第1の供給手段3は、ドラム2に実質的に接し、好ましくは、各対のパネル102の両方を受ける寸法になっている少なくとも1つの解放部を備える回転可能部材5を有する。
【0039】
他方では、第2の供給手段4は、連続状ウェブ101aを、ドラム2、特にその周方向外周面2aに付与するように構成される。
【0040】
より具体的には、第2の供給手段4は、ドラム2周りに部分的な円形区間を有する供給経路「P」に沿って、ウェブ101aを供給するように構成される。
【0041】
好ましくは、供給経路「P」の区間「T」は、10°よりも大きく、より好ましくは、少なくとも20°の角度に及ぶ扇形を占める。
【0042】
第2の供給手段4は、好ましくは、第1の供給手段3の下流に動作可能に位置する。これにより、第2の供給手段4は、パネル102がウェブ101a及びドラム2の周方向外周面2aの間に配置されるように、ウェブ101aをドラム2に配置するように構成される。
【0043】
より厳密には、第1の供給手段3及び第2の供給手段4は、各対の各パネル102が連続状ウェブ101aのそれぞれの長手方向の縁部から側方に突出するように構成される。
【0044】
これにより、ウェブ101aに付与された後に、各パネル102は、ウェブ101aに接合される内側部分102aと、ウェブ101aから側方に突き出る外側部分102bと、を有する。
【0045】
なお、第1の供給手段3は、第2の供給手段4の上流に位置してもよい(好ましい)が、幾つかの実施形態において、また第2の供給手段4の下流に位置してもよい。
【0046】
パネル102を定位置に保持するために、ドラム2の周方向外周面2aにおいては、好ましくは、パネル102に吸引が加えられる。
【0047】
換言すると、ドラム2は、その周方向外周面2aに沿って、少なくとも部分的に周方向の方向に沿って連続して並べられている複数の吸引凹部6を有する。
【0048】
これにより、凹部は、パネル102を定位置に保持する真空発生手段(図示せず)と流体接続している。
【0049】
本発明の一態様によれば、ユニット1は、第2の供給手段4の下流に動作可能に位置する区域に、ドラム2の周方向外周面2aに沿って位置する超音波シールステーション7を備える。
【0050】
好ましい実施形態において、シールステーションは、区間「T」に位置する。
【0051】
シールステーション7は、供給方向Bに沿って連続して並べられている少なくとも一の複数のシール点8において、対の各パネル102をウェブ101aに取り付けるように構成される。
【0052】
なお、シールステーション7は、パネル102をウェブ101aに恒久的にシールし、更なる接続ステーションは必要とされない。
【0053】
実際に、ウィング102aをウェブ101aに取り付けるために、シールステーション7は、連続して並べられている複数の点において、ウィングの内側部分において動作するように構成される。
【0054】
他方では、吸引凹部6は、シールしている間に(及びまた、シール前に及びシール後に)、パネル102の外側部分102bにおいて動作する。
【0055】
この点について、超音波シールステーション7は、それぞれが、各対のそれぞれのパネル102に作用するように、ドラム2の周方向外周面2aに対向し、供給方向「B」に対して横方向に互いから間隔をおいて配置されている少なくとも1つの第1のソノトロード9及び少なくとも1つの第2のソノトロード10を備える。
【0056】
より厳密には、超音波シールステーション7は、供給方向「B」に沿って連続して並べられている対応する複数の点8において、各パネル102を連続状ウェブ101aにシールするように構成される複数の第1のソノトロード9及び複数の第2のソノトロード10を備える。
【0057】
有利なことに、これによって、事前に位置決めする接着剤又は複数のシールステーションを使用する必要性を回避することを可能にし、ユニット1の構造体を非常に小型化させ、単一のドラム2周りに全体的に位置させる。
【0058】
なお、好ましくは、第1のソノトロード(又は複数のソノトロード)9及び第2のソノトロード(又は複数のソノトロード)10は、互いに向かって及び互いから離れるように移動可能であることによって、吸収性用品100の大きさに適合する。
【0059】
換言すると、シールステーション7は、第1のソノトロード9及び/又は第2のソノトロード10と対応づけられており、第1のソノトロード9及び第2のソノトロード10を互いに向かって及び互いから離れるように移動させるように構成される移動手段(図示せず)を備える。
【0060】
好ましくは、移動手段は、吸収性用品100又はパネル102の大きさに応じてソノトロード9,10の位置を定めるように構成される駆動装置及び/又は制御ユニットと動作可能に対応づけられている。
【0061】
有利なことに、これによって、大きさの切換えに適合するように、形成ユニット1が多用途及び簡単になるので、製造者にとって時間及び資金を大幅に節約することになる。
【0062】
超音波シールを実行可能にするために、ドラム2の周方向外周面2aは、ソノトロード9,10用のアンビル11を構成する。
【0063】
この目的のために、ドラム2は、その周方向外周面2aに沿って、ソノトロード9,10用のそれぞれのアンビル11を構成し、少なくとも部分的に周方向の方向に沿って分散されている複数の停止部即ち当接部12を有する。
【0064】
好ましくは、停止部12は、ドラム2の周方向外周面2aに作られている特定の凹部内に位置するプレートによって形成される。
【0065】
これらのプレートは、適切な材料からなる。
【0066】
これにより、ドラム2は、周方向外周面2aに沿って、周方向に連続して位置する複数の停止部12を備える。
【0067】
好ましくは、ドラム2は、停止部12の少なくとも2列の略周方向の列13を備えることによって、各対の両方のパネル102を順次シールすることを可能にする。
【0068】
好ましい実施形態において、吸引凹部6は、停止部12即ち当接部と軸方向及び/又は周方向に交互になるように並べられている。
【0069】
換言すると、周方向の方向に沿って、周方向外周面2aは、停止部12と交互になることによって最大生産性と位置決め精度とを組み合わせる吸引凹部6を備える。
【0070】
更に、周方向外周面2aは、好ましくは、(回転軸「A」に平行な)軸方向に沿って停止部12と交互になっている吸引凹部6を備える。
【0071】
換言すると、好ましい実施形態において、周方向外周面2aは、吸引凹部6及び停止部12の分散パターンを有することによって、最大汎用性及び位置決め精度を確実にする。
【0072】
実際に、周方向外周面2aの全体に沿った吸引凹部6の分散によれば、パネルの形状及び大きさとは無関係にパネルを正確に位置決め可能にし、一方では、停止部12の分散によれば、ソノトロード9,10によって採用された位置を問わず、幾つかの点において正確なシールを実行可能にする。
【0073】
第1実施形態において、ユニット1は、ドラム2のすぐ下流に位置し、吸収性コアをウェブ101aに貼り付ける貼付ステーションを備える。
【0074】
代替的には、ユニット1は、ドラム2のすぐ下流に位置し、パネルが連続状ウェブ101a及び更なる連続状ウェブ101bの間に配置されるように、更なる連続状ウェブ101bを連続状ウェブ101aに貼り付ける貼付ステーションを備える。
【0075】
これにより、更なるシールステーションは備えられておらず、パネル102の位置決めは、シールステーション7において完了する。
【0076】
有利なことに、本発明に係る形成ユニット1は、極めて小型化しており、保守が簡単である。
【0077】
実際に、第1の供給手段3、第2の供給手段4及びシールステーション7等の関連する装置は全て、ドラムの周方向外周面2aの近くにあり且つ周方向外周面2aに接する。
【0078】
これにより、ユニット1は、また本発明の対象である、吸収性衛生用品100を形成する方法を実施するように構成される。
【0079】
この方法は、一連の対の材料のパネル102を供給するステップを含む。
【0080】
パネル102は、好ましくは、弾性材料からなって、吸収性用品100を閉じるサイドウィングを形成する。
【0081】
吸収性衛生用品100の本体101の少なくとも一部を形成するのに適切な材料の連続状ウェブ101aを供給するステップがまたある。
【0082】
好ましくは、連続状ウェブ101aは、用品の主なる部分である表面シートである。ゆえに、ウェブ101aは、好ましくは、不織布からなる。
【0083】
代替的には、このウェブは、実質的に非浸透性材料からなる場合、用品100の裏面シートであってもよい。
【0084】
そのため、好ましくは、パネル102の各対は、それぞれの2枚のパネル102が互いに対向しており且つ供給方向「B」に沿って横方向に整列されるように、回転可能なドラム2の外周面2aに配置される。
【0085】
これにより、各対の2枚のパネル102は、ドラム2の回転軸に平行な軸方向に沿って整列され、所定の分量だけ互いから間隔をおいて配置される。
【0086】
次に又は前もって、ウェブ101aは、各パネル102がウェブ101aから側方に部分的に突き出るように、ドラム2の周方向外周面2aに位置決めされる。
【0087】
これにより、パネル102及びウェブ101aを位置決めした後に、各パネル102は、ウェブ101aに重ねられる/接合される内側部分102aと、ウェブ101aから側方に突き出る外側部分102bと、を有する。
【0088】
本発明によれば、この方法は、パネル102を又はむしろその内側部分102aを、ウェブ101に超音波によってシールするステップを更に含む。
【0089】
より具体的には、シールするステップは、複数のシール点8を供給方向「B」に沿って連続して並べることによって、ドラム2において行われる。
【0090】
シールするステップと同時に、パネル102が連続状ウェブ101aにシールされている間にパネル102を定位置に適正に維持するために、吸引によってパネル102を押さえつけるステップがある。
【0091】
好ましくは、吸引によって押さえつけるステップは、シールするステップの前に始動し、より好ましくは、シールするステップの後も継続する。
【0092】
有利なことに、このように、パネル102及びウェブ101aの位置決めは一定であり及び精密であり続ける。
【0093】
パネル102をウェブ101にシールするステップは、ドラム2において全体的に実行される。
【0094】
これに鑑みて、この方法は、シールするステップの直後に、間に他のステップ無しで、吸収性コアをウェブ101aに貼り付けるステップを含む。
【0095】
代替的には、パネル102が連続状ウェブ101a及び更なる連続状ウェブ101bの間に配置されるように、更なる連続状ウェブ101bを連続状ウェブ101aに貼り付けるステップがあってもよい。
【0096】
本発明によれば、予め設定されている目的が達成され且つ重要な長所がもたらされる。
【0097】
実際に、形成ドラムに沿って超音波シールステーションを備えることによれば、パネルをウェブに恒久的に取り付けることが可能になり、これにより、製品の品質を(接着剤無しで)大幅に高め、同時に機械の生産コスト/休止時間を減少させる。
【0098】
また、吸引開口部及びソノトロード用の停止部の分散パターンを有する外周面を備えることによれば、使用の最大汎用性が可能になり、切換えの設定時間を最小限にする。
図1
図1a
図2
図3