【実施例】
【0167】
下記の略語を、下記の実施例において使用する。
Ac アセチル
AcOH 酢酸
Ac
2O 無水酢酸
BF
3・OEt
2 ジエチルオキソニオ−トリフルオロ−ボロン
Bn ベンジル
CH
3CN アセトニトリル
CD
3OD メタノール−D4
CDCl
3 クロロホルム−D
CH
2Cl
2 塩化メチレンまたはジクロロメタン
conc 濃縮物
Cs
2CO
3 炭酸セシウム
CuI ヨウ化銅(I)
CuSO
4 硫酸銅(II)
CV カラム容量
DBU 1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン
DIPEA N−エチル−N−イソプロピル−プロパン−2−アミン
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
eq. 当量
EtOAc 酢酸エチル
HATU O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル),N,N,N”,N”−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
h 時間
Hex ヘキサン
M モル濃度
MeOH メタノール
MeONa ナトリウムメトキシド
min 分
MTBE メチルtert−ブチルエーテル
NaIO
4 過ヨウ素酸ナトリウム
Na
2SO
4 硫酸ナトリウム
NMO N−メチルモルホリン−N−オキシド
Pd(PPh
3)
4 パラジウムテトラキストリフェニルホスフィン
PdCl
2(dppf)・DCM (1,1’−ビス−(ジフェニルホスフィノ)−フェロセン)パラジウム(II)ジクロリドジクロロメタン錯体
Piv トリメチルアセチル
Py ピリジン
RT 室温
TBAF フッ化テトラブチルアンモニウム
TEA トリエチルアミン
Tf トリフルオロメタンスルホニル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
【0168】
本発明の化合物は、当業者に一般に公知のステップを使用して明細書に照らして調製し得る。これらの化合物は、これらに限定されないが、LC−MS(液体クロマトグラフィー質量分析法)、HPLC(高速液体クロマトグラフィー)およびNMR(核磁気共鳴)を含めた公知の方法によって分析し得る。下記に示す特定の条件は単に例であり、本発明の化合物を作製するために使用することができる条件の範囲を限定することを意味しないことを理解すべきである。代わりに、本発明はまた、本発明の化合物を作製するためのこの明細書に照らして当業者には明らかな条件を含む。他に示さない限り、下記の実施例において全ての変数は、本明細書に定義されている通りである。
【0169】
質量分析試料は、エレクトロスプレーイオン化を伴って単一のMSモードで操作する、Waters UPLC Acquity質量分析計で分析した。クロマトグラフィーを使用して試料を質量分析計に導入した。質量分析のための移動相は、0.1%ギ酸およびCH
3CN−水混合物からなった。カラム勾配条件は、6分の実行時間に亘る5%〜85%CH
3CN−水、Acquity HSS T3、1.8μ、2.1mm、ID×50mmであった。流量は、1.0mL/分であった。本明細書において使用する場合、「Rt(分)」という用語は、化合物と関連する、分でのLC−MS保持時間を指す。他に示さない限り、報告する保持時間を得るために利用されるLC−MS方法は、上記で詳述する通りである。
【0170】
逆相HPLCによる精製は、Phenomenex Gemini、21.2mm、ID×250mmカラム(5μm)、Gemini、21.2mm、ID×75mmカラム(5μm)、110Åまたは殆どの場合、Waters XSELECT CSH Prep、C18(5μm)ODB、19×100mmカラムを使用して標準条件下で行った。移動相としてCH
3CN−H
2Oの線形勾配(0.01%TFA緩衝液または0.1%HCOHを伴う、または伴わない)を使用して溶離を行った。溶媒系は、化合物の極性、20mL/分の流量にしたがって適合させた。UVまたはWaters 3100質量検出器、ESIポジティブモードによって化合物を収集した。所望の化合物を含有する画分を合わせ、濃縮し(ロータリーエバポレーター)、過剰なCH
3CNを除去し、このように得られた水溶液を凍結乾燥し、所望の物質を得た。
合成の一般方法
【0171】
この中で記載する化合物は、2つの反応:鈴木および薗頭カップリングを使用して重要中間体から調製する。
【0172】
式(II)の化合物(式中、Wは、H、アルキル、COOMe、ハロゲンである)は、スキーム1において例示されるように方法AまたはBによって調製することができる。方法Aにおいては、複素環(A1)と中間体M1との間の薗頭カップリングは、Pd(PPh
3)
4によって触媒されるが、方法Bにおいては、触媒は、CuI/PdCl
2(dppf)であり、両方とも、強塩基(例えば、DIPEA)の存在下で行われる。
スキーム1:式(II)の化合物の調製のための方法AおよびB
【化29】
【0173】
式(III)の化合物は、スキーム2において例示されるように方法Cによって調製することができる。パラジウムが触媒する(例えば、PdCl
2(dppf).DCM)、方法AまたはBによって調製された化合物(X−1)と、市販されており、適当に置換されているボロン酸(Y−1)またはピナコールボロネート(Y−2)との間の鈴木カップリングによって、タイプ(III)の所望の化合物を得ることができる。
スキーム2:式(III)の化合物の調製のための方法C
【化30】
【0174】
式(IV)の化合物は、スキーム3において例示されるように方法Dによって調製することができる。強塩基(すなわち、DIPEA)の存在下で、CuI/PdCl
2(dppf)によって触媒される、化合物(X−1)と化合物(Y−3)との間の薗頭カップリングによって、式(IV)の所望の化合物を得ることができる。
スキーム3:式(IV)の化合物の調製のための方法D
【化31】
【0175】
式(V)の化合物は、スキーム4において例示されるように方法Eを使用する2つのステップで調製することができる。HATUを使用する、中間体M3と市販の一級または二級アミン(Y−4)との間のアミドカップリングの後に、アセテート保護的基(MeONa、MeOH)を除去することによって、式(V)の所望の化合物を生成することができる。
スキーム4:式(V)の化合物の調製のための方法E
【化32】
【0176】
この中で記載されている化合物の調製において使用される、ある特定の中間体を、下記に一覧表示する。
【化33】
【0177】
中間体B1、B2、およびB3:7−ブロモ−5−ブチル−1H−ベンゾトリアゾール(B1)、7−ブロモ−5−ブチル−1H−ベンゾイミダゾール(B2)、4−ブロモ−6−ブチル−1,3−ジヒドロベンゾイミダゾール−2−オン(B3)の調製
【化34】
ステップI:4−ブチル−2−ニトロ−アニリン
冷たい(氷浴)Ac
2O(27.0mL、286mmol)に、4−ブチルアニリン(5.08g、34.0mmol)をゆっくりと添加した。氷浴を取り除き、このように得られた濃いスラリーを、RTで40分間撹拌し、氷浴で再度冷却する。HNO
3(34mL、70%w/v、378mmol)を添加漏斗によってゆっくりと添加した。添加が完了した後、反応混合物を、氷およびH
2Oの200mL混合物中に注ぎ、EtOAc(200mL、100mL)で2回抽出した。合わせた有機抽出物を、H
2O(100mL)、飽和水性NaHCO
3(100mL)、ブライン(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、真空中で乾燥させ、7.38gの暗橙色の油状物を得て、これをジオキサン(20mL)に再溶解した。水性HCl(30.0mL、6M、180mmol)を添加し、反応フラスコに凝縮器を備え付け、80℃に3h加熱した。反応混合物をRTに戻し、EtOAc(150mL)で希釈し、1MのNaOH溶液(230mL)で中和した。層を分離した。水層をEtOAc(100mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O、ブライン(それぞれ150mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、Hex中のEtOAcの勾配(0〜30%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 340gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(1.84g、28%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.92 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 7.21 (dd, J = 8.5, 2.0 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 8.5 Hz, 1H), 5.94 (s, 2H), 2.61 - 2.44 (m, 2H), 1.65 - 1.49 (m, 2H), 1.34 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.92 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0178】
ステップII:2−ブロモ−4−ブチル−6−ニトロ−アニリン
4−ブチル−2−ニトロ−アニリン(1.84g、9.47mmol)を、AcOH(15mL)に溶解した。Br
2(540μL、10.5mmol)を、内部温度をモニターしながらゆっくりと添加した。30分間撹拌した後、反応混合物を水(100mL)でクエンチし、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を飽和水性NaHCO
3(50mL)およびブライン(50mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、Hex中のEtOAcの勾配(0〜20%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(2.19g、85%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.94 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 6.48 (s, 2H), 2.59 - 2.42 (m, 2H), 1.64 - 1.49 (m, 2H), 1.34 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0179】
ステップIII:3−ブロモ−5−ブチル−ベンゼン−1,2−ジアミン
2−ブロモ−4−ブチル−6−ニトロ−アニリン(1.0g、3.66mmol)のMeOH(20mL)溶液に、飽和NH
4Cl水溶液(6.7mL)を添加した。このように得られた懸濁液を0℃に冷却し、亜鉛末(1.21g、18.5mmol)を一度に添加した。反応混合物を0℃で30分間、次いで、RTで一晩撹拌した。反応混合物を、EtOAcおよび飽和NaHCO
3水溶液(それぞれ50mL)で希釈した。激しく撹拌した後、Celite(商標)パッドで濾過し、これをEtOAcのポーション(3×10mL)ですすいだ。層を分離し、有機層をブライン(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。残渣を、Hex中のEtOAcの勾配(5〜40%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 25gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(605mg、68%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 6.80 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 6.48 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 3.66 (s, 2H), 3.45 (s, 2H), 2.50 - 2.33 (m, 2H), 1.57 - 1.43 (m, 2H), 1.40 - 1.21 (m, 2H), 0.91 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0180】
ステップIV:中間体B1
3−ブロモ−5−ブチル−ベンゼン−1,2−ジアミン(255mg、1.05mmol)をAcOH(1.8mL)に溶解し、NaNO2(76mg、1.10mmol)を添加した。反応混合物を1.5h撹拌し、次いで、DCM(5mL)およびH
2O(2mL)で希釈した。層を分離し、水層をDCM(2×5mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、DCM、次いでDCM中2%のMeOHで溶出させる5gのbond−elutシリカカートリッジにおいて精製した。画分を合わせ、濃縮し、7−ブロモ−5−ブチル−1H−ベンゾトリアゾール(247mg、93%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 7.57 (s, 1H), 7.52 (s, 1H), 2.87 - 2.72 (m, 2H), 1.76 - 1.59 (m, 2H), 1.40 (h, J = 7.4 Hz, 2H), 0.97 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
【0181】
ステップV:中間体B2
3−ブロモ−5−ブチル−ベンゼン−1,2−ジアミン(153mg、0.629mmol)のDMF(900μL)溶液に、トリメトキシメタン(1.7mL、15.5mmol)、それに続いて水性HCl(60μL、12M、0.720mmol)を添加した。反応混合物をRTで25分間撹拌し、H
2O(3mL)で希釈し、飽和NaHCO
3溶液(3mL)でクエンチし、EtOAc(2×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、DCM、次いでDCM中5%のMeOHを溶離液として使用して5gのbond−elutシリカカートリッジにおいて精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(153mg、96%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 12.62 (s, 1H), 8.21 (s, 1H), 7.30 (s, 1H), 7.24 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 2.66 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.68 - 1.48 (m, 2H), 1.40 - 1.18 (m, 2H), 0.89 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0182】
ステップVI:中間体B3
圧力容器内の3−ブロモ−5−ブチル−ベンゼン−1,2−ジアミン(176mg、0.724mmol)のジオキサン(900μL)溶液に、カルボニルジイミダゾール(142mg、0.876mmol)を添加した。圧力容器を密封し、40℃に加熱した。30分間撹拌した後、反応混合物をRTに冷却し、Et
2Oを添加し、沈殿物を濾過によって収集し、少量のEt
2Oですすいだ。このように得られた物質を真空下で乾燥させ、表題化合物(128mg、66%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 10.89 (s, 1H), 10.80 (s, 1H), 6.92 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 2.57 - 2.44 (m, 2H), 1.55 - 1.42 (m, 2H), 1.33 - 1.18 (m, 2H), 0.87 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0183】
中間体B4:4−ブロモ−1−ブチル−1H−インダゾールの調製
【化35】
冷たい(0℃)4−ブロモ−1H−インダゾール(46mg、0.234mmol)のDMF(700μL)溶液に、NaH(10.0mg、0.250mmol)を添加した。このように得られた暗赤色の溶液を20分間撹拌し、次いで、1−ブロモブタン(25.0μL、0.233mmol)を添加し、冷浴を取り除いた。さらに30分間撹拌した後、飽和NH
4Cl水溶液(3mL)を添加した。混合物をEtOAc(3×3mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(3mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、Hex中のEtOAcの勾配(0〜20%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 10gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(28mg、47%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.00 (d, J = 0.9 Hz, 1H), 7.36 (dt, J = 8.3, 0.8 Hz, 1H), 7.29 (dd, J = 7.3, 0.8 Hz, 1H), 7.22 (dd, J = 8.3, 7.4 Hz, 1H), 4.37 (t, J = 7.1 Hz, 2H), 1.98 - 1.83 (m, 2H), 1.33 (h, J = 7.4 Hz, 2H), 0.94 (t, J = 7.4 Hz, 3H).
【0184】
中間体B4:5−ブチル−7−ヨード−1H−インダゾールの調製
【化36】
ステップI:4−ブチル−2−ヨード−6−メチル−アニリン
撹拌した4−ブチル−2−メチル−アニリン(19.40g、119mmol)のDCM(230mL)溶液に、1−ピリジン−1−イウム−1−イルヨードアヌイジルピリジン−1−イウム(1-pyridin-1-ium-1-yliodanuidylpyridin-1-ium)(四フッ化ホウ素イオン)(48.62g、131mmol)を漏斗によって一度に添加し、DCM(20mL)ですすいだ。100分間撹拌した後、反応混合物を飽和NaHCO
3(200mL)でクエンチし、DCM(100mL)で希釈した。層を分離した。水層をH
2O(100mL)で希釈し、DCM(2×150mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を1MのNa
2S
2O
3水溶液(150mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで、ヘプタンと共に共蒸発させ(2×)、粗生成物を得て、これを、Hex、次いでHex中3%のEtOAcを溶離液として使用するシリカパッド(1000cc)によるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の生成物を含有する画分を濃縮し、Hexからの再結晶によってさらに精製し、表題化合物(12.68g、37%収率)を得た。再結晶由来の母液を濃縮し、Hex中のEtOAcの勾配(0〜15%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 340gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製することで、表題化合物の第2の収集物(crop)を得た。画分を合わせ、濃縮した。混合画分を濃縮し、Hex中のDCMの勾配(0〜80%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap Ultra 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって再度精製した。2つのカラムからの清浄な画分を合わせ、さらなる表題化合物(15.31g、45%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.35 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.84 (s, 1H), 3.93 (broad s, 2H), 2.51 - 2.38 (m, 2H), 2.20 (s, 3H), 1.57 - 1.45 (m, 2H), 1.32 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.91 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0185】
ステップII:5−ブチル−7−ヨード−1H−インダゾール
撹拌した4−ブチル−2−ヨード−6−メチル−アニリン(28.31g、97.9mmol)のAcOH(310mL)溶液に、2分間に亘りNaNO
2(7.446g、107.9mmol)のH
2O(20mL)溶液を添加し、H
2O(8.5mL)ですすぎ、混合物に添加した。反応混合物を1h撹拌し、次いで、ロータリーエバポレーター(rotavap)において、濃いペースト状物が得られるまで濃縮した。粗混合物を、DCM(300mL)を使用してエルレンマイヤーフラスコに移し、機械的撹拌の下で、飽和NaHCO
3溶液を注意深く添加することによって中和した。層を分離し、水層をDCM(2×200mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をNa
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、DCMで溶出させるシリカパッド(2000cc)によるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。所望の画分を濃縮し、このように得られた物質を、一晩撹拌しながら、ヘプタン(約26mL)における再結晶によってさらに精製した。沈殿物を氷浴において冷却し、次いで、濾過し、冷たいヘプタンで洗浄し、表題化合物(9.81g、33%収率)を得た。母液を濃縮し、Hex中のEtOAcの勾配(0〜20%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap Ultra 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって残渣を精製することで、生成物の第2の収集物を得た。画分を合わせ、濃縮し、次いで、ヘプタン中で再結晶させ、さらなる表題化合物(1.21g、4%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 10.01 (brs, 1H), 8.13 (s, 1H), 7.59 (d, J = 1.0 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 0.6 Hz, 1H), 2.72 - 2.61 (m, 2H), 1.70 - 1.55 (m, 2H), 1.43 - 1.30 (m, 2H), 0.92 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0186】
中間体B6およびB7:5−ブチル−7−ヨード−1−メチル−1H−インダゾール(B6)、5−ブチル−7−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール(B7)の調製
【化37】
冷たい(0℃)5−ブチル−7−ヨード−1H−インダゾール(293mg、0.976mmol)のDMF(3mL)溶液に、NaH(120mg、3.00mmol)を一度に添加した。反応混合物を0℃にて1.5h撹拌した。MeI(75.0μL、1.21mmol)を添加し、混合物をRTに戻し、1.5h撹拌した。H
2O(10mL)でクエンチし、EtOAc(3×10mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(10mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗混合物を、Hex中のEtOAcの勾配(0〜40%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 25gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。2つの位置異性体を分離し、5−ブチル−7−ヨード−1−メチル−1H−インダゾール(B6、199mg、65%収率)および5−ブチル−7−ヨード−2−メチル−2H−インダゾール(B7、89mg、29%収率)を得た。中間体B6:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.83 (s, 1H), 7.71 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.46 - 7.42 (m, 1H), 4.39 (s, 3H), 2.67 - 2.59 (m, 2H), 1.67 - 1.55 (m, 2H), 1.36 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3H).中間体B7:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.94 (s, 1H), 7.62 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 7.39 - 7.33 (m, 1H), 4.24 (s, 3H), 2.71 - 2.55 (m, 2H), 1.72 - 1.52 (m, 2H), 1.36 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.93 (t, J = 7.3 Hz, 3H).
【0187】
中間体B8:5−ブロモ−7−ヨード−1H−インダゾールの調製
【化38】
表題化合物は、WO2007/117465に記載されている手順に従って調製した。
【0188】
中間体B9およびB10:5−ブロモ−7−ヨード−2−(4−メトキシベンジル)−2H−インダゾール(B9)、および5−ブロモ−7−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−1H−インダゾール(B10)の調製
【化39】
冷たい(0℃)中間体B8(992mg、3.07mmol)のDMF(5mL)溶液に、KOtBu(417mg、3.72mmol)を添加した。反応混合物を0℃で40分間撹拌した。1−(クロロメチル)−4−メトキシ−ベンゼン(500μL、3.69mmol)を添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌し、次いで、飽和NH
4Cl水溶液(25mL)でクエンチし、EtOAc(3×25mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗混合物を、Hex中のEtOAcの勾配(0〜30%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 50gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。2つの位置異性体を分離し、5−ブロモ−7−ヨード−1−(4−メトキシベンジル)−1H−インダゾール(B9、328mg、24%収率)および5−ブロモ−7−ヨード−2−(4−メトキシベンジル)−2H−インダゾール(B10、905mg、66%収率)を得た。中間体B9:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.98 - 7.94 (m, 2H), 7.86 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.05 (d, J = 8.4 Hz, 2H), 6.84 - 6.76 (m, 2H), 5.98 (s, 2H), 3.76 (s, 3H).中間体B10:
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.83 (s, 1H), 7.82 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 1.6 Hz, 1H), 7.31 - 7.25 (m, 2H), 6.95 - 6.87 (m, 2H), 5.57 (s, 2H), 3.82 (s, 3H).
【0189】
中間体B11:7−ヨード−1H−インダゾール−5−カルボン酸メチルの調製
【化40】
ステップI:4−アミノ−3−ヨード−5−メチル−安息香酸メチル
4−アミノ−3−メチル−安息香酸メチル(12.17g、73.70mmol)のDCM(135mL)溶液に、1−ピリジン−1−イウム−1−イルヨードアヌイジルピリジン−1−イウム(四フッ化ホウ素イオン)(30.14g、81.00mmol)を添加した。反応混合物を1.5h撹拌し、次いで、1−ピリジン−1−イウム−1−イルヨードアヌイジルピリジン−1−イウム(四フッ化ホウ素イオン)(2.740g、7.367mmol)を添加し、混合物をさらに2h撹拌し、次いで、飽和水性NaHCO
3(100mL)でクエンチした。層を分離した。水層をDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物を1Mの水性Na
2S
2O
3(100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、ヘプタンと共に共蒸発させ(2×)、Hex中のEtOAcの勾配(0〜25%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 340gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(18.0g、84%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 8.23 (s, 1H), 7.71 (s, 1H), 4.51 (s, 2H), 3.85 (s, 3H), 2.25 (s, 3H).
【0190】
ステップII:7−ヨード−1H−インダゾール−5−カルボン酸メチル
撹拌した4−アミノ−3−ヨード−5−メチル−安息香酸メチル(9.00g、30.9mmol)のAcOH(99mL)溶液に、NaNO
2(2.347g、34.00mmol)のH
2O(6.25mL)溶液を添加し、H
2O(2.7mL)ですすぎ、反応物に添加した。反応混合物を2h撹拌し、次いで、H
2O(150mL)でクエンチし、CHCl
3−iPrOH混合物(4:1、150mL、2×100mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をブライン(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで、ヘプタンと共に共蒸発させた(2×)。粗残渣を、DCM中のEtOAcの勾配(0〜20%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 340gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(5.37g、57%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.63 (s, 1H), 8.50 - 8.46 (m, 1H), 8.43 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 3.86 (s, 3H).
【0191】
中間体M1、M2、およびM3の調製
【化41】
中間体M1およびM2:(2R,3S,4R,5S,6R)−2−エチニル−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール(M1)および[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−エチニル−テトラヒドロピラン−2−イル]メチルアセテート(M2)の調製
【化42】
中間体M1は、Jurgen Stichler-Bonaparteら、Helvetica Chimica Acta、2001年、84巻(8号)、2355〜2367頁に記載されている手順によって調製した。
【0192】
中間体M2は、中間体M1のアセチル化によって得た:中間体M1(290mg、1.54mmol)のピリジン(2.9mL)溶液に、DMAP(17mg、0.14mmol)を添加した。反応混合物を氷浴において冷却し、次いで、無水酢酸(1.7mL、18.0mmol)を滴下で添加した。反応混合物を静置してRTに温め、一晩撹拌した。真空下にて濃縮した後、粗残渣をDCM(10mL)で希釈し、H
2O(10mL)、それに続いて1NのHCl(10mL)を添加する。層を分離し、水層をDCM(2×10mL)で逆抽出した。合わせた有機抽出物を濃縮し、Hex中のEtOAcの勾配(0〜50%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 25gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、中間体M2(398mg、73%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 5.48 (dd, J = 10.0, 3.4 Hz, 1H), 5.35 (dd, J = 3.3, 2.1 Hz, 1H), 5.32 - 5.23 (m, 1H), 4.78 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 4.31 (dd, J = 12.2, 5.0 Hz, 1H), 4.19 (ddd, J = 9.9, 4.9, 2.2 Hz, 1H), 4.14 (dd, J = 12.2, 2.2 Hz, 1H), 2.76 (d, J = 2.4 Hz, 1H), 2.18 (s, 3H), 2.12 (s, 3H), 2.06 (s, 3H), 2.01 (s, 3H).
【0193】
中間体M3:7−[2−[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−(アセトキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボン酸の調製
【化43】
化合物58(538mg、1.44mmol)のピリジン(3.12mL、38.6mmol)溶液に、Ac
2O(1.750mL、18.55mmol)を添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌した。濃縮乾燥した後、粗残渣を、DCM中のMeOHの勾配(2〜20%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 50gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、得られたペンタアセテート/テトラアセテート混合物を、4日間に亘りMeOH中で撹拌し、次いで、濃縮乾燥し、真空中で乾燥させ、表題化合物(379mg、51%収率)を得たが、これは、LCMSによって、7%のペンタアセテートを依然として含有していた。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.06 (br s, 1H), 8.54 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.38 (s, 1H), 8.07 (d, J = 1.3 Hz, 1H), 5.52 (dd, J = 3.4, 2.0 Hz, 1H), 5.48 (dd, J = 10.0, 3.4 Hz, 1H), 5.26 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 5.18 (t, J = 10.0 Hz, 1H), 4.36 (ddd, J = 10.0, 4.4, 2.4 Hz, 1H), 4.24 (dd, J = 12.4, 4.6 Hz, 1H), 4.10 (dd, J = 12.4, 2.3 Hz, 1H), 2.16 (s, 3H), 2.03 (s, 3H), 2.02 (s, 3H), 1.96 (s, 4H).
【0194】
化合物1の調製(方法A)
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−(ヒドロキシメチル)−6−[2−(1H−インダゾール−7−イル)エチニル]テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化44】
脱気(真空、それに続いて窒素フラッシュ)して撹拌した市販の7−ブロモ−1H−インダゾール(41.0mg、0.208mmol)、中間体M1(393μL、0.53M、DMF中、0.208mmol)溶液に、DMF(100μL)、DIPEA(500μL)、およびPd(PPh
3)
4(24mg、0.0211mmol)を添加した。反応チューブを1回脱気し、80℃にて20h加熱した。反応混合物を濃縮し、DMSO(1mL)に溶解し、H
2O中のMeCNの勾配(0〜30%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 30g C18シリカゲルカートリッジによる逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。合わせた画分をフリーズドライし、表題化合物(16.6mg、26%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.09 (s, 1H), 7.80 (dd, J = 8.2, 0.9 Hz, 1H), 7.50 (dd, J = 7.2, 0.8 Hz, 1H), 7.13 (dd, J = 8.1, 7.2 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.11 (dd, J = 3.2, 2.2 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.94 - 3.85 (m, 2H), 3.77 - 3.69 (m, 1H), 3.66 - 3.59 (m, 1H).ESI−MS m/z、計算値、304.10593、実測値、305.38(M+1)
+。
【0195】
化合物2〜14は、化合物1について記載する通り、適当な市販のハロゲン化複素環を使用して方法Aの下で調製した。
【表1-1】
【表1-2】
【0196】
化合物15の調製(方法B)
6−ブチル−4−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1,3−ジヒドロベンゾイミダゾール−2−オン
【化45】
中間体B3(78mg、0.290mmol)、CuI(10mg、0.053mmol)、およびPd(dppf)Cl
2・DCM(10mg、0.014mmol)を圧力バイアルに充填し、キャップし、脱気(真空、次いで、窒素フラッシュ、3×)した。中間体M1(500μL、0.53M、0.265mmol)のDMF溶液、それに続いてDIPEA(0.4mL)を添加した。バイアルを再び脱気し、事前加熱した(80℃)油浴に移し、一晩(20h)撹拌した。粗反応混合物を、200mgのSi−DMTカートリッジに通過させ、DMSOのポーションですすいで1mLの試料を生成し、これを逆相HPLCによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(32mg、51%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 6.94 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 4.94 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.08 (dd, J = 3.2, 2.2 Hz, 1H), 3.97 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.92 (dd, J = 11.5, 2.2 Hz, 1H), 3.89 - 3.83 (m, 1H), 3.74 (dd, J = 11.5, 6.2 Hz, 1H), 3.63 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 2.67 - 2.51 (m, 2H), 1.66 - 1.50 (m, 2H), 1.35 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.94 (t, J = 7.3 Hz, 3H).ESI−MS m/z、計算値、376.16342、実測値、377.38(M+1)
+。
【0197】
化合物16の調製(方法B)
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−(5−ブロモ−1H−インダゾール−7−イル)エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化46】
表題化合物は、出発物質として中間体B8を使用して、化合物15について使用した手順に従って調製した。反応混合物をRTで24h、次いで、50℃で24h撹拌した。H
2O中のMeCNの勾配(10〜90%)を溶離液として使用するBiotage(商標)30g C18シリカカートリッジによる逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製し、合わせた画分をフリーズドライした後、表題化合物(47mg、14%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.08 (s, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.63 (s, 1H), 5.01 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.14 - 4.09 (m, 1H), 3.97 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.93 (dd, J = 11.5, 2.1 Hz, 1H), 3.91 - 3.85 (m, 1H), 3.75 (dd, J = 11.5, 6.2 Hz, 1H), 3.64 (t, J = 9.5 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、382.01645、実測値、383.26(M+1)
+。
【0198】
化合物16のための代替調製:
【化47】
ステップI:[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−[2−(1−アセチル−5−ブロモ−インダゾール−7−イル)エチニル]テトラヒドロピラン−2−イル]メチルアセテートおよび(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((2−アセチル−5−ブロモ−2H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート
中間体B8(2.33g、7.22mmol)、CuI(273mg、1.43mmol)、およびPd(dppf)Cl
2・DCM(266mg、0.364mmol)を加え、キャップし、脱気(真空下に置き、N
2でフラッシュ(3×))した圧力容器に、中間体M1(15mL、0.53M、7.95mmol)のDMF溶液、それに続いてDIPEA(12mL)を添加した。反応容器を再び脱気し、密封し、事前加熱した(50℃)油浴に移し、一晩撹拌した。RTに冷却した後、ピリジン(15mL、186mmol)、それに続いて無水酢酸(15mL、159mmol)を添加し、このように得られた混合物を一晩撹拌し、次いで、シリカパッドに通過させ、200mLのEtOAcですすいだ。濾液を分液漏斗に移し、H
2O(2×100mL)および飽和NH
4Cl水溶液(2×100mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、次いで、ヘプタンと共に共蒸発させた(2×)。粗残渣を、Hex中のEtOAcの勾配(10〜60%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、(分離されていない位置異性体の混合物として)表題化合物(3.03g、71%収率)を得た。
【0199】
ステップII:化合物16
撹拌した、ステップIからの位置異性体(3.00g、5.06mmol)のMeOH(20mL)懸濁液に、NaOMe(20.0mL、0.5M、10.1mmol)のMeOH溶液を添加した。30分間撹拌した後、反応混合物をMeOH(25mL)で希釈し、最小量の事前洗浄したDowex 50WX4−400樹脂で処理し(pHがわずかに酸性になるまで)、THF(20mL)で希釈し、濾過し、MeOH/THF(1:1、4×10mL)のポーションで洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、表題化合物(1.85g、96%収率)を得た。
【0200】
化合物17の調製(方法B)
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−[5−ブロモ−2−[(4−メトキシフェニル)メチル]インダゾール−7−イル]エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化48】
表題化合物は、出発物質として中間体B10を使用して、化合物15について使用した手順に従って調製した。反応混合物を65℃で18h撹拌した。溶離液としてのDCM中のMeOHの勾配(0〜40%)および合わせた画分の濃縮、表題化合物(183mg、68%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.26 (s, 1H), 7.91 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.54 (d, J = 1.7 Hz, 1H), 7.38 - 7.25 (m, 2H), 6.98 - 6.83 (m, 2H), 5.57 (s, 2H), 4.97 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 3.2, 2.2 Hz, 1H), 4.04 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.98 - 3.86 (m, 2H), 3.84 - 3.73 (m, 4H), 3.68 (t, J = 9.6 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、502.07394、実測値、503.35(M+1)
+。
【0201】
化合物18の調製(方法B)
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−[5−ブロモ−1−[(4−メトキシフェニル)メチル]インダゾール−7−イル]エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化49】
表題化合物は、出発物質として中間体B9を使用して、化合物17について使用した手順に従って調製した。表題化合物(170mg、64%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.10 (s, 1H), 8.01 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.68 (d, J = 1.8 Hz, 1H), 7.14 - 6.98 (m, 2H), 6.93 - 6.68 (m, 2H), 6.07 - 5.78 (m, 2H), 4.91 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 3.95 (dd, J = 3.2, 2.2 Hz, 1H), 3.86 (dd, J = 9.2, 3.3 Hz, 1H), 3.84 - 3.68 (m, 7H), 3.65 (t, J = 9.3 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、502.07394、実測値、503.35(M+1)
+。
【0202】
化合物19〜23は、化合物1について記載する通り、中間体B1、B2、B4、B6、およびB7をそれぞれ使用して方法Aの下で調製した。
【表2】
【0203】
化合物24の調製(方法B):
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−(5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化50】
ステップI:(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((1−アセチル−5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート、(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((2−アセチル−5−ブチル−2H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート、および(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート
中間体M1(7.68g、40.8mmol)、中間体B5(9.8g、32.7mmol)、CuI(1.24g、6.53mmol)、およびDMF(98.00mL)を(N
2を2分間泡立てることによって)脱気し、次いで、DIPEA(23.0mL、131mmol)、それに続いてPd(dppf)Cl
2・DCM(1.19g、1.63mmol)を添加した。反応混合物を再度脱気し、次いで、50℃(内部温度)で90分間撹拌した。次いで、反応混合物を一晩静置してRTに冷却し、ピリジン(68mL、839mmol)で処理し、それに続いて内部温度を30℃に維持しながら無水酢酸(69mL、719mmol)を滴下で添加した。このように得られた混合物をRTで一晩撹拌した。反応混合物を、60gのシリカパッドに通過させ、3×100mLのEtOAcですすいだ。濾液をH
2O(200mL)で希釈し、20〜30分間撹拌した。いくらかのブラインを添加し、層を分離した。有機層を、H
2O(100mL)、飽和NH
4Cl水溶液(2×100mL)、飽和NaHCO
3水溶液(100mL)で逐次的に洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮し、ヘプタンと共に共蒸発させた(2×)。粗残渣を、Hex中のEtOAcの勾配(5〜50%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 340gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、インダゾール位置異性体、(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((1−アセチル−5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート、(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((2−アセチル−5−ブチル−2H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテートの混合物としてペンタアセチル化混合物(9.8g、53%収率)を得た。(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテートもまた得られる(7.78g、45%収率)。
【0204】
ステップII:(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((1−アセチル−5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート、(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((2−アセチル−5−ブチル−2H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート
(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(7.70g、14.6mmol)のピリジン(31mL)溶液を、無水酢酸(3.1mL、32.8mmol)で処理し、内部温度を30℃よりも下に維持しながら滴下で添加した。反応混合物をRTで3h撹拌した。反応混合物をDCM(75mL)およびH
2O(50mL)で希釈し、20〜30分間撹拌した。2NのHCl水溶液をpH4〜5が得られるまで添加し(約100mL)、層を分離し、水層をDCM(2×75mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(100mL)で洗浄し、MgSO
4で乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮した。粗残渣を、Hex中のEtOAcの勾配(10〜50%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap Ultra 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(6.05g、73%収率)(位置異性体の混合物)を得た。
【0205】
ステップIII:化合物24
EtOAc(230mL)中の(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((1−アセチル−5−ブチル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート、(2R,3R,4R,5R,6R)−2−(アセトキシメチル)−6−((2−アセチル−5−ブチル−2H−インダゾール−7−イル)エチニル)テトラヒドロ−2H−ピラン−3,4,5−トリイルトリアセテート(23.15g、40.6mmol)の混合物を、活性炭(12g)で処理し、N
2雰囲気下にて4h撹拌した。懸濁液をCelite(商標)パッドで濾過し、EtOAcのポーション(6×115mL)で洗浄した。濾液をSiliaMetS−チオール(1.32mmol/g、3〜6g、4.75mmol)で処理し、N
2雰囲気下にて一晩(18h)撹拌し、次いで、Celite(商標)パッドで濾過し、EtOAcのポーションですすいだ。合わせた濾液を濃縮し、MeOHと共に共蒸発させ(2×)、次いで、真空下で乾燥させた。このように得られた物質(21.8g)をMeOH(436mL)中で撹拌し、MeONaのMeOH(9.10mL、25%w/v、42.0mmol)溶液で処理し、2h撹拌した。反応混合物をAcOH(2.5mL、43.9mmol)で中和し、15分間撹拌し、次いで、H
2O(760ml)を添加漏斗によって60分に亘り滴下で添加し、混合物を一晩撹拌した。このように得られた物質を濾過によって集め、H
2O(4×50mL)で洗浄し、空気乾燥させ、表題化合物(12.75g、92%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, DMSO) δ 13.31 (s, 1H), 8.07 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.66 - 7.54 (m, 1H), 7.32 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 4.4 Hz, 1H), 4.84 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.76 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.69 (d, J = 6.0 Hz, 1H), 4.48 (t, J = 5.9 Hz, 1H), 3.98 (ddd, J = 4.4, 3.2, 2.1 Hz, 1H), 3.78 (ddd, J = 9.3, 6.0, 3.2 Hz, 1H), 3.72 (ddd, J = 11.6, 5.8, 2.1 Hz, 1H), 3.64 (ddd, J = 9.3, 6.1, 2.1 Hz, 1H), 3.50 (dt, J = 11.9, 6.2 Hz, 1H), 3.42 (td, J = 9.4, 6.0 Hz, 1H), 2.66 (t, J = 7.6 Hz, 2H), 1.65 - 1.50 (m, 2H), 1.30 (h, J = 7.3 Hz, 2H), 0.90 (t, J = 7.3 Hz, 3H).ESI−MS m/z、計算値、360.16852、実測値、361.36(M+1)
+。
【0206】
化合物25の調製(方法C)
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−(ヒドロキシメチル)−6−[2−(5−フェニル−1H−インダゾール−7−イル)エチニル]テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化51】
化合物16(30.5mg、0.0796mmol)、DMF(600μL)、フェニルボロン酸(200μL、0.5M、0.100mmol)のNMPおよびNa
2CO
3水溶液(165μL、1M、0.165mmol)を充填し、脱気(真空下に置き、N
2でフラッシュ(3×))した圧力バイアルに、Pd(dppf)Cl
2・DCM(8.0mg、0.00980mmol)を添加した。反応バイアルをキャップし、再び脱気し、次いで、事前加熱した(80℃)油浴に移し、一晩撹拌した。反応混合物を濾過し、DMSOですすいで1mLサイズの試料を得て、これを逆相HPLCによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(7.2mg、22%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.18 (s, 1H), 8.04 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.81 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.68 - 7.62 (m, 2H), 7.51 - 7.42 (m, 2H), 7.35 (t, J = 7.4 Hz, 1H), 5.03 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.15 (dd, J = 2.9, 2.4 Hz, 1H), 4.03 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.98 - 3.89 (m, 2H), 3.76 (dd, J = 12.2, 6.8 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 9.4 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、380.1372、実測値、381.35(M+1)
+。
【0207】
化合物26〜39は、化合物25について記載する通り、適当な市販のボロン酸を使用して方法Cの下で調製した。
【表3-1】
【表3-2】
【0208】
化合物40の調製(方法C):
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−(ヒドロキシメチル)−6−[2−[5−(1H−インドール−6−イル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化52】
表題化合物は、市販の6−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1H−インドールを出発物質として使用するが、化合物25と同じプロトコールを使用して調製した。粗生成物を逆相HPLCによって精製し、合わせた画分をフリーズドライすることによって、表題化合物(13.9mg、23%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD+DMSO) δ 8.19 (s, 1H), 8.08 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.68 (s, 1H), 7.65 (d, J = 8.3 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 8.2, 1.6 Hz, 1H), 7.31 (d, J = 3.1 Hz, 1H), 6.49 (dd, J = 3.1, 0.7 Hz, 1H), 5.05 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.21 - 4.13 (m, 1H), 4.04 (dd, J = 9.3, 3.3 Hz, 1H), 3.98 - 3.88 (m, 2H), 3.76 (dd, J = 12.1, 6.7 Hz, 1H), 3.66 (t, J = 9.4 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、419.14813、実測値、420.38(M+1)
+。
【0209】
化合物41〜42は、化合物40について記載する通り、適当な市販のピナコールボロネートを使用して方法Cの下で調製した。
【表4】
【0210】
化合物43の調製(方法D):
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−[5−(2−シクロプロピルエチニル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化53】
化合物16(40mg、0.102mmol)、CuI(5.0mg、0.026mmol)、およびPd(dppf)Cl
2・DCM(5.0mg、0.0068mmol)を充填し、キャップし、脱気(真空下に置き、N
2でフラッシュ(3×))した圧力バイアルに、DMF(400μL)、エチニルシクロプロパン(11μL、0.13mmol)、NMP(250μL)、およびDIPEA(300μL)を添加した。反応バイアルを事前加熱した(80℃)油浴に移し、一晩撹拌した。反応混合物を、200mgのSi−DMTカートリッジに通過させ、DMFのポーションですすいで1mLサイズの試料を得た。これを逆相HPLCによって精製する。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(14.9mg、38%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.07 (s, 1H), 7.81 (d, J = 1.2 Hz, 1H), 7.47 (d, J = 1.1 Hz, 1H), 4.99 (d, J = 2.0 Hz, 1H), 4.16 - 4.09 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 9.3, 3.2 Hz, 1H), 3.96 - 3.85 (m, 2H), 3.75 (dd, J = 11.3, 6.0 Hz, 1H), 3.64 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 1.54 - 1.40 (m, 1H), 0.96 - 0.83 (m, 2H), 0.79 - 0.68 (m, 2H).ESI−MS m/z、計算値、368.1372、実測値、369.35(M+1)
+。
【0211】
化合物44〜53は、化合物43について記載する通り、適当な市販のアルキンを使用して方法Dの下で調製した。
【表5-1】
【表5-2】
【0212】
化合物54の調製(方法C):
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−[5−(6−エトキシ−4−メチル−3−ピリジル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化54】
撹拌した、(6−エトキシ−4−メチル−3−ピリジル)ボロン酸(35.4mg、0.196mmol)および化合物16(50mg、0.131mmol)のトルエン(1.5mL)およびMeOH(300μL)の溶液に、K
3PO
4(83.1mg、0.392mmol)を添加した。反応チューブを脱気(真空/窒素)し、Pd(PPh
3)
4(45.2mg、0.0392mmol)を添加し、チューブを再度脱気し、密封し、95℃で一晩加熱した。RTに冷却した後、反応混合物を濃縮し、次いで、MeOHに再溶解した。H
2Oを添加し、沈殿物を得て、これを濾過によって集め、逆相HPLCによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(3.4mg、5%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.14 (s, 1H), 7.92 (s, 1H), 7.73 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 6.73 (s, 1H), 5.00 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.31 (q, J = 7.0 Hz, 2H), 4.11 (dd, J = 3.1, 2.3 Hz, 1H), 3.98 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.94 - 3.84 (m, 2H), 3.73 (dd, J = 11.5, 6.1 Hz, 1H), 3.62 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 2.23 (s, 3H), 1.38 (t, J = 7.0 Hz, 3H).ESI−MS m/z、計算値、439.17435、実測値、440.46(M+1)
+。
【0213】
化合物55の調製(方法C):
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−[2−[5−(6−ベンジルオキシ−4−メチル−3−ピリジル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化55】
ステップI:2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−4−メチル−ピリジン
水素化ナトリウム(370mg、9.25mmol、60%w/w)のTHF(20mL)懸濁液に、ベンジルアルコール(957μL、9.25mmol)を添加し、反応混合物をRTで15分間撹拌し、その後、5−ブロモ−2−クロロ−4−メチル−ピリジン(1.91g、9.25mmol)を添加し、反応混合物を還流させながら一晩撹拌した。RTに冷却した後、反応混合物を20%のNH
4Cl水溶液およびEtOAcで希釈した。層を分離し、水層をEtOAcで逆抽出し、合わせた有機抽出物をブラインで洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗生成物を、Hex中のEtOAcの勾配(5〜60%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(1.65g、64%収率)を得た。これは、いくらかの出発物質を含有していたが、直接的に次のステップにおいて使用した。
【0214】
ステップII:2−ベンジルオキシ−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン
窒素下で脱気した、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(2.67g、10.5mmol)、2−ベンジルオキシ−5−ブロモ−4−メチル−ピリジン(1.17g、4.21mmol)、およびPd(dppf)Cl
2・DCM(344mg、0.420mmol)のDMF(12mL)溶液に、KOAc(1.24g、12.6mmol)を添加した。混合物を密封したチューブ中で窒素雰囲気下にて95℃にて一晩撹拌した。反応混合物をRTに冷却し、Celite(商標)で濾過し、真空中で濃縮した。粗残渣を、Hex中のEtOAcの勾配を溶離液として使用するBiotage(商標)snapシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(932mg、68%収率)を得た。
【0215】
ステップIII:化合物55
脱気した、化合物16(80.0mg、0.209mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(24.0mg、0.0297mmol)、およびステップIIからの2−ベンジルオキシ−4−メチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン(80.0mg、0.246mmol)のDMF(1.45mL)溶液に、Na
2CO
3水溶液(1.030mL、1M、1.03mmol)を添加した。反応バイアルを密封した。そして、このように得られた懸濁液を80℃に一晩加熱する。反応混合物をCelite(商標)で濾過し、溶媒を減圧下で除去した。残渣を逆相HPLCによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(10.5mg、10%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD3OD) δ 8.14 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.74 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.50 - 7.42 (m, J = 12.2, 4.2 Hz, 3H), 7.40 - 7.26 (m, 3H), 6.81 (s, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.99 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.13 - 4.08 (m, 1H), 3.98 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.94 - 3.85 (m, 2H), 3.73 (dd, J = 11.8, 6.5 Hz, 1H), 3.62 (t, J = 9.5 Hz, 1H), 2.24 (s, 3H).ESI−MS m/z、計算値、501.18997、実測値、502.42(M+1)
+。
あるいは、反応をスケールアップすると、H
2O中のMeCNの勾配を溶離液として使用するBiotage(商標)snap C18カートリッジによる逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した後に、より多量の表題化合物(203mg、78%収率)が得られた。
【0216】
化合物56の調製:
4−メチル−5−[7−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−イル]−1H−ピリジン−2−オン
【化56】
化合物55(96.0mg、0.191mmol)をDCM(3mL)に溶解し、TFA(2.95mL、38.3mmol)で処理し、反応混合物を一晩撹拌した。TFAの別のポーション(2.95mL、38.3mmol)を添加し、撹拌をさらに24h続けた。次いで、反応混合物を0℃に冷却し、NH
3のMeOH溶液(11mL、7M、76.6mmol)を添加した。揮発性物質を減圧下で除去し、残渣を、H
2O中のMeCNの勾配を溶離液として使用するBiotage(商標)snap C18カートリッジによる逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(22.3mg、27%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.14 (s, 1H), 7.73 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.46 (d, J = 1.5 Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 6.55 - 6.39 (m, 1H), 4.99 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.10 (dd, J = 3.3, 2.2 Hz, 1H), 3.97 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.93 - 3.85 (m, 2H), 3.76 - 3.70 (m, 1H), 3.63 (t, J = 9.6 Hz, 1H), 2.14 (d, J = 1.0 Hz, 3H).ESI−MS m/z、計算値、411.14304、実測値、412.35(M+1)
+。
【0217】
化合物57の調製(方法B):
7−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボン酸メチル
【化57】
ステップI:7−[2−[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−(アセトキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボン酸メチル
中間体M2(3.10g、8.70mmol)、中間体B11(2.63g、8.70mmol)、Pd(dppf)Cl
2・DCM(710.5mg、0.8700mmol)、およびCuI(331mg、1.74mmol)をDMF(25mL)に溶解した。反応混合物を脱気し、次いで、DIPEA(7.58mL、43.5mmol)を添加し、混合物を50℃に加熱し、一晩撹拌した。RTに冷却した後、反応混合物をH
2O(50mL)で希釈し、EtOAc(3×50mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(3×25mL)およびブライン(15mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濾過し、濃縮した。粗残渣を、Hex中のEtOAcの勾配(10〜100%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 100gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(1.65g、36%収率)を得た。
【0218】
ステップII:化合物57
ステップIからの7−[2−[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−(アセトキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボン酸メチル(156mg、0.293mmol)をMeOH(1.6mL)に溶解した。H
2O(467μL)、それに続いてNaOH水溶液(293μL、2M、0.586mmol)を添加し、反応混合物をRTで5h撹拌した。次いで、反応混合物を、AcOH(33μL、0.586mmol)を添加することによってクエンチし、濃縮乾燥した。粗残渣の半分を逆相HPLCによって精製した。合わせた画分をフリーズドライし、表題化合物(9.3mg)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.54 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 8.24 (s, 1H), 8.10 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 3.3, 2.2 Hz, 1H), 3.92 (s, 3H), 3.91 (m, 2H), 3.73 (m, 1H), 3.63 (t, J = 9.5 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、362.1114、実測値、363.4(M+1)
+。
【0219】
化合物58の調製:
7−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボン酸
【化58】
化合物57、ステップIからの7−[2−[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−(アセトキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボン酸メチル(858mg、1.62mmol)をジオキサン(8.6mL)に溶解し、NaOH水溶液(3.2mL、2M、6.47mmol)で処理し、RTで一晩撹拌した。さらなるNaOH溶液(3.2mL、2M、6.47mmol)を添加し、撹拌をさらに24h続けた。次いで、反応混合物を、水性HCl(3.65mL、4M)、pH=1〜2で酸性化し、濃縮乾燥した。粗残渣を、H
2O中のMeCNの勾配(0〜50%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 120g C18カートリッジによる逆相フラッシュクロマトグラフィーによって精製した。混合した画分を合わせ、濃縮し、得られた残渣のうち10mgを逆相HPLCによってさらに精製した。合わせた画分をフリーズドライし、表題化合物(4.6mg)を得た。物質の残り(538mg、89%収率)は、さらなる誘導体生成のために使用した。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.54 (t, J = 1.8 Hz, 1H), 8.24 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 8.12 (t, J = 1.9 Hz, 1H), 5.01 (t, J = 2.2 Hz, 1H), 4.12 (dd, J = 3.2, 2.2 Hz, 1H), 3.99 (dd, J = 9.4, 3.2 Hz, 1H), 3.90 (m, 2H), 3.74 (m, 1H), 3.63 (t, J = 9.6 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、348.09576、実測値、349.3(M+1)
+。
【0220】
化合物59の調製(方法E):
N,N−ジメチル−7−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボキサミド
【化59】
化合物58(53.2mg、0.153mmol)をDMF(800μL)に溶解し、DIPEA(40μL、0.229mmol)、THF中のジメチルアミン(229μL、2M、0.458mmol)、およびHATU(64mg、0.168mmol)で処理し、RTで一晩撹拌した。さらなるTHF中のジメチルアミン(1.0mL、2M、2.00mmol)を添加し、反応混合物をさらに5.5h撹拌した。H
2O(200μL)を添加し、反応混合物を、初期の体積の半分になるまで濃縮し、逆相HPLCによって精製した。画分をフリーズドライし、表題化合物(16.2mg、26%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.19 (s, 1H), 7.92 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.10 (dd, J = 3.3, 2.2 Hz, 1H), 3.96 (dd, J = 9.4, 3.3 Hz, 1H), 3.89 (m, 2H), 3.74 (m, 1H), 3.63 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 3.11 (broad s, 3H), 3.04 (broad s, 3H).ESI−MS m/z、計算値、375.14304、実測値、376.35(M+1)
+。
【0221】
化合物60の調製(方法E):
N−シクロヘキシル−N−メチル−7−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−カルボキサミド
【化60】
化合物58(50.4mg、0.145mmol)をDMF(756μL)に溶解し、DIPEA(38μL、0.217mmol)、N−メチルシクロヘキサンアミン(57μL、0.434mmol)、およびHATU(61mg、0.159mmol)で処理し、RTで一晩撹拌した。H
2O(200μL)を添加し、反応混合物を、初期の体積の半分になるまで濃縮し、DMSO(0.5mL)で希釈し、逆相HPLCによって精製した。画分をフリーズドライし、表題化合物(35.9mg、49%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.20 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.53 (s, 1H), 5.00 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.41 (broad s, 0.5H), 4.11 (dd, J = 3.3, 2.2 Hz, 1H), 3.96 (dd, J = 9.3, 3.3 Hz, 1H), 3.89 (m, 2H), 3.73 (m, 1H), 3.63 (t, J = 9.4 Hz, 1H), 3.47 (broad s, 0.5H), 2.91 (m, 3H), 1.68 (m, 8H), 1.09 (m, 2H).ESI−MS m/z、計算値、443.20563、実測値、444.4(M+1)
+。
【0222】
化合物61の調製(方法E):
モルホリノ−[7−[2−[(2R,3S,4R,5S,6R)−3,4,5−トリヒドロキシ−6−(ヒドロキシメチル)テトラヒドロピラン−2−イル]エチニル]−1H−インダゾール−5−イル]メタノン
【化61】
ステップI:[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−[2−[5−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]テトラヒドロピラン−2−イル]メチルアセテート
中間体M3(97.8mg、0.189mmol)のDMF(1.5mL)溶液に、DIPEA(49μL、0.284mmol)、モルホリン(50μL、0.568mmol)、およびHATU(79mg、0.208mmol)を添加し、このように得られた混合物を一晩撹拌した。反応混合物をH2O(4mL)で希釈し、EtOAc(3×5mL)で抽出した。合わせた有機抽出物をH
2O(3×2mL)およびブライン(2mL)で洗浄し、濃縮乾燥した。得られた粗残渣(139mg)を、直接的に次のステップのために使用した。
【0223】
ステップII:化合物61
[(2R,3R,4R,5R,6R)−3,4,5−トリアセトキシ−6−[2−[5−(モルホリン−4−カルボニル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]テトラヒドロピラン−2−イル]メチルアセテート(139mg、0.2374mmol)をMeOH(2mL)に溶解し、MeONaのMeOH溶液(475μL、0.5M、0.237mmol)で処理し、混合物をRTで一晩撹拌し、次いで、AcOH(13.5μL、0.2374mmol)を添加することによって中和し、濃縮乾燥し、次いで、逆相HPLCによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(44.5mg、44%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.19 (s, 1H), 7.92 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 7.58 (d, J = 1.4 Hz, 1H), 5.00 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.10 (dd, J = 3.3, 2.1 Hz, 1H), 3.96 (m, 1H), 3.89 (d, J = 2.2 Hz, 1H), 3.86 (m, 1H), 3.78 - 3.55 (m, 10H).ESI−MS m/z、計算値、417.1536、実測値、418.42(M+1)
+。
【0224】
化合物62〜65は、化合物61について記載する通り、適当な市販のアミンを使用して方法Eの下で調製した。
【表6】
【0225】
化合物66の調製:
(2R,3S,4R,5S,6R)−2−(ヒドロキシメチル)−6−[2−[5−(4−フェニルトリアゾール−1−イル)−1H−インダゾール−7−イル]エチニル]テトラヒドロピラン−3,4,5−トリオール
【化62】
反応チューブに、化合物16(100mg、0.245mmol)、NaN
3(34.0mg、0.523mmol)、CuI(5.0mg、0.026mmol)、(1R,2R)−N,N’−ジメチルシクロヘキサン−1,2−ジアミン(5.8mg、0.041mmol)およびアスコルビン酸ナトリウム(6.0mg、0.030mmol)、それに続いてEtOH(700μL)およびH
2O(300μL)を加えた。脱気(真空、それに続いて窒素フラッシュ)した後、反応チューブを密封し、反応混合物を100℃で100分間撹拌し、次いで、RTに冷却した。エチニルベンゼン(60.0μL、0.545mmol)を反応チューブに添加し、反応混合物をRTで一晩撹拌した。揮発性物質を真空下で除去し、粗残渣をDMSOに溶解し、濾過し、逆相HPLCによって精製した。画分を合わせ、フリーズドライし、表題化合物(21.4mg、19%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CD
3OD) δ 8.97 (s, 1H), 8.36 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.29 (s, 1H), 8.12 (d, J = 1.9 Hz, 1H), 8.00 - 7.89 (m, 2H), 7.56 - 7.44 (m, 2H), 7.43 - 7.34 (m, 1H), 5.05 (d, J = 2.1 Hz, 1H), 4.16 (dd, J = 3.2, 2.3 Hz, 1H), 4.02 (dd, J = 9.3, 3.3 Hz, 1H), 3.98 - 3.90 (m, 2H), 3.77 (dd, J = 11.8, 6.5 Hz, 1H), 3.67 (t, J = 9.6 Hz, 1H).ESI−MS m/z、計算値、447.15427、実測値、448.4(M+1)
+。
【0226】
化合物67〜94は、化合物25について記載する通り、適当な市販のピナコールボロネートまたはボロン酸を使用して方法Cの下で調製した。化合物76の合成のための1,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの調製について下記に示す。さらに、1,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンを、方法Cの下で化合物25と同様の様式で化合物76を調製するために用いた。
【0227】
1,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オンの調製
【化63】
ステップI:5−ブロモ−1,4−ジメチルピリジン−2(1H)−オン
5−ブロモ−4−メチル−ピリジン−2−オール(1.00g、5.32mmol)のアセトン(35.0mL)懸濁液に、K
2CO
3(3.47g、25.1mmol)、次いで、MeI(1.50mL、24.1mmol)を添加する。このように得られた混合物を6h撹拌し、濾過し、このように得られた沈殿物を、アセトンで三回洗浄した。合わせた濾液を濃縮し、残渣を、CH
2Cl
2中のMeOHの勾配(0〜20%)を溶離液として使用するBiotage(商標)snap 50gシリカカートリッジによるフラッシュクロマトグラフィーによって精製した。画分を合わせ、濃縮し、表題化合物(950mg、88%収率)を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.43 (s, 1H), 6.49 (s, 1H), 3.51 (s, 3H), 2.23 (s, 3H).ESI−MS m/z 204.04(M+1)
+。
【0228】
ステップII:1,4−ジメチル−5−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)ピリジン−2(1H)−オン
酢酸カリウム(666mg、6.79mmol)、4,4,5,5−テトラメチル−2−(4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン−2−イル)−1,3,2−ジオキサボロラン(1.47g、5.79mmol)、ステップIからの5−ブロモ−1,4−ジメチル−ピリジン−2−オン(454mg、2.25mmol)、およびPdCl
2(dppf)・DCM(177mg、0.217mmol)を圧力容器に加えた。脱気した(ハウス真空(house vacuum)、次いで、N
2、3×)。DMF(5.5mL)を添加し、このように得られた混合物を再び脱気し、キャップし、事前加熱した(90℃)油浴に移し、一晩撹拌した。このように得られた反応混合物を室温に冷却し、EtOAc(10mL)で希釈し、セライトパッドで濾過し、EtOAc(15mL)ですすいだ。有機相を飽和NH
4Cl(2×25mL)、H
2O(25mL)、ブライン(25mL)で洗浄し、Na
2SO
4で乾燥させ、濃縮した。残渣を、EtOAcを溶離液として使用するBiotage(商標)snap 25gにおいて精製した。画分を合わせ、濃縮し、610mg(72%収率)の表題化合物を得た。
1H NMR (400 MHz, CDCl
3) δ 7.71 (s, 1H), 6.33 (s, 1H), 3.52 (s, 3H), 2.31 (d, J = 0.9 Hz, 3H), 1.30 (s, 12H).ESI−MS m/z 249.29(M+1)
+。
【表7-1】
【表7-2】
【表7-3】
【表7-4】
【0229】
細菌結合アッセイ
細菌結合アッセイ(BBA)の目的は、糖タンパク質BSA−(マンノース)
3への菌種LF82結合に対する選択的FimHアンタゴニストの阻害活性を決定することである。
【0230】
下記は、BBAを実行するために使用する物質の一覧であり、下記に記載する。
1.LBブロス:供給業者:Gibco、#10855
2.D−PBS:供給業者:Wisent、#311−425−CL
3.LB寒天プレート
4.96ウェルブラックプレート(高結合):供給業者:Costar、#3925
5.TopSealTM−A接着性密封フィルム;供給業者PerkinElmer、#6005185
6.炭酸−重炭酸緩衝液、pH9.6、錠剤、供給業者:Medicago、#09−8922−24
7.水、供給業者:Gibco、#15230−162
8.ウシ血清アルブミン(BSA):供給業者:Sigma、#A−7888
9.(Man)3−BSA(α1〜3、α1〜6、マンノトリオース−BSA、1mg)、V−Labs、#NGP1336、ロット#HGDX37−169−1
10.Tween20:供給業者:Sigma、#P9416
11.Bright−Gloルシフェラーゼアッセイシステム:供給業者:Promega、#E2610
12.LF82/ルシフェラーゼ菌株:Invasive ability of an Escherichia coli strain isolated from the ileal mucosa of a patient with Crohn's disease.Boudeau J、Glasser AL、Masseret E、Joly B、Darfeuille-Michaud A、Infect Immun.、1999年、67巻(9号)、4499〜509頁
【0231】
BBAを実行するために使用される溶液および緩衝液を、下記に記載する。
1.0.04Mの炭酸−重炭酸緩衝液(コーティング緩衝液)
2.40μg/mLのBSA−(Man)
3:1mgの(Man)3−BSAを25mLの水に溶解する。
3.4000μg/mLのBSA
4.40μg/mLのBSA
5.1μg/mLのBSA−(Man)
3:150μL、40μg/mLのBSA−(Man)
3+5.85mL、40μg/mLのBSA
6.0.02Mの炭酸−重炭酸緩衝液中の0.5μg/mLのBSA−(Man)
3
7.0.02Mの炭酸−重炭酸緩衝液中の20μg/mLのBSA
8.ブロッキング緩衝液(2%BSA/DPBS):50mLのD−PBS中の1gのBSA
9.2×結合緩衝液(0.2%BSA/D−PBS):5mLのブロッキング緩衝液+45mLのD−PBS。
10.洗浄緩衝液(D−PBS/0.01%Tween20):100mLのD−PBS中の10μLのTween20。
11.1×Bright−Gloルシフェラーゼ基質:Bright−Gloルシフェラーゼアッセイ系をD−PBSで1:1希釈
【0232】
BBAを実行するために本実施例で使用した実験のプロトコールを、下記に記載する。
【0233】
LF82/ルシフェラーゼ菌株の一晩培養物:2つのFalcon、50mLチューブ中に、20mLのLB+20μL、50mg/mLのカナマイシンを加え、LF82/ルシフェラーゼ菌株のグリセロールストックからのループと共に接種する。振盪せずに37℃にて一晩インキュベートする。
【0234】
96ウェルプレートの糖タンパク質コーティング:100μL/ウェルの0.5〜2μg/mLのBSA−(Man)
3を加える。20μg/mLのBSAを、対照バックグラウンドとして使用する。接着性密封フィルムを使用してプレートを密封し、室温にて一晩インキュベートする。96ウェルプレートを150μL/ウェルのD−PBSで3回洗浄し、170μL/ウェルのブロッキング溶液を加え、室温にて45分(最小限)インキュベートする。
【0235】
細菌懸濁液の調製:2つの培養物チューブ(40mL)を混合し、LB(900μlのLB+100μlの培養物)において1:10希釈を行う。細菌培養液の光学密度(OD)を測定する。OD1、約5×10
8個の細胞/mL。LF82培養物を3500rpmにて室温にて20分間遠心分離する。細菌ペレットをD−PBSに再懸濁し、20分間3500rpmにて再び遠心分離する。細菌ペレットをD−PBSに再懸濁し、2×10
9個の細菌/mLの細菌濃度を得る。D−PBSに1/10希釈し、2×10
8個の細菌/mLの最終細菌濃度(=107個の細菌/50μL)を得る。各細菌懸濁液のLBにおける1/10段階希釈を行い、LB寒天プレート上に10μLの希釈物をプレーティングし(10
−7の最終希釈)、37℃にて一晩インキュベートし、CFUを計数し、アッセイ中の実際の細菌密度を決定する。
【0236】
細菌結合アッセイ:147μLの2×結合緩衝液を化合物プレート(3μLの化合物を含有)に加える。ブロッキングステップを行った後(少なくとも45分)、200μL/ウェルのD−PBSでプレートを3回洗浄する。100μLのマルチチャンネル手動ピペッターで、2×結合緩衝液で希釈した50μL/ウェルの化合物を加える。100μLのマルチチャンネル手動ピペッターで、50μL/ウェルの細菌懸濁液を加える。低スピードで1分間混ぜ、室温にて40〜75分インキュベートする。150μL/ウェルの洗浄緩衝液で5回、次いで、D−PBSで1回洗浄する。100μL/ウェルの1×Bright−Gloルシフェラーゼ基質を加える。Analyst HTプレートリーダーまたはTrilux1450microbetaプレートリーダーを使用することによって発光を読み取る。下記の表8は、細菌結合アッセイにおける化合物1〜94についてのIC50データを提供する。
【表8-1】
【表8-2】
【表8-3】
【0237】
炎症性腸疾患(IBD)のマウスモデル
トランスジェニックヒト化−CEACAM6マウスモデルを使用して、本発明の化合物を試験し得る(Carvalho FAら、(2009年)、J Exp Med.、9月28日;206巻(10号):2179〜89頁)。トランスジェニックヒト化−CEACAM6マウス5匹を、Carvalhoらにおいて記載されているように感染させる。次いで、感染したマウスを、本発明の化合物で処置することができる。
【0238】
本発明者らは本発明のいくつかの実施形態について記載してきた一方で、本発明者らの基本的実施例を変化させて、本発明の化合物、方法、およびプロセスを利用する他の実施形態を提供し得ることは明らかである。したがって、本発明の範囲は、例として本明細書において表してきた特定の実施形態によるよりはむしろ、添付の特許請求の範囲によって定義されることを理解されたい。
【0239】
本明細書において提供される全ての参考文献は、その全体が参照により本明細書中に組み込まれている。本明細書において使用する場合、全ての略語、記号、および慣行は、現代の科学文献において使用されているものと一致する。例えば、Janet S. Dodd編、The ACS Style Guide: A Manual for Authors and Editors、第2版、Washington, D.C.: American Chemical Society、1997年を参照されたい。
【0240】
AIEC LF82菌株のT84腸管上皮細胞に対する接着アッセイ
化合物56を、特にクローン病(CD)における試験化合物の治療的可能性を評価するために、細菌AIEC LF82菌種のT84腸管細胞に対する接着を阻害する能力について評定した。下記のインキュベーション後の試験を使用した(Brumentら、J. Med.Chem.、2013年、56巻、5395〜5406頁にも記載されている)が、ここで、試験化合物は、細菌を細胞と接触させた後で添加される。このように、この試験は、AIECに関連する病理、特にクローン病の治癒的処置(curative treatment)における化合物の使用を模したものである。
【0241】
物質および方法
CD患者の回腸生検から単離したE.coli菌株LF82を、AIEC参照菌株として使用した。細菌は、ルリア・ベルターニ(LB)ブロスにおいて一晩増殖させ、接着アッセイのために、細菌懸濁液を、DMEM/F12/SVF dec 10%培地において6×10
6個の細菌/mLの濃度で調製した。American Type Culture Collectionから購入したヒト腸管細胞株T84(ATCC、CCL−248)は、ATCCによって推奨されている、培養培地において5%のCO
2を含む雰囲気で維持した。T84細胞を、1.5×10
5個の細胞/ウェルの密度で48ウェル組織培養プレートに播種し、37℃で48hインキュベートした。
細胞をPBSで2回洗浄し、ウェル当たり250μLの細胞懸濁液を添加することによって感染させ、次いで、37℃で3hインキュベートすると、AIEC参照菌株LF82は、細胞当たり10個の細菌(1.5×10
6個の細菌/ウェル)という感染多重度(MOI)であった。
細胞をPBSで5回洗浄し、次いで、250μL/ウェルのHM(ヘプチルマンノース)または化合物56と共に、DMEM/F12/SVF dec 10%培地において、1nM、10nM、100nM、1μM、および10μMの最終濃度で、37℃で3hインキュベートした。化合物56の処置効果をHMと比較した。単分子層をPBSで5回洗浄し、室温において、脱イオン水中1%のTriton X−100(Sigma)で溶解した(250μL/ウェル、インキュベーション5分間)。試料を希釈し、LB寒天プレート上にプレーティングし、37℃で一晩インキュベートした後、コロニー形成単位(CFU)の数を決定した。
【0242】
結果
結果は
図1に示しており、百分率で表された残留接着率(細胞において測定したAIECのコロニー形成/脱コロニー形成)が示されている。化合物56は、100nMの濃度から、LF82接着性かつ侵襲性E.coli(AIEC細菌)のT84細胞からの脱コロニー形成に関して、強力な活性を示している。10nMでは、化合物56は、接着性細菌の約50%の脱コロニー形成を可能にする。