(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第2の手段が、ユーザ端末において維持されている他の衛星のエフェメリス情報を前記ユーザ端末がいつリフレッシュすべきかの指示を送信するように構成される、請求項7に記載の装置。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本開示は、いくつかの態様において、衛星を介してユーザ端末(UT)にエフェメリス情報を送信し、UTにおいてエフェメリス情報を管理することに関する。衛星ネットワークは、UTが近くの衛星の現在のエフェメリス情報を取得することを可能にするために、エフェメリス情報をブロードキャストする。衛星ネットワークは、シグナリング負荷を減らすために、あるコンステレーションの中の衛星のサブセットのためのエフェメリス情報を送信し得る。UTはまた、衛星シグナリングを介して、エフェメリス情報に対する要求を衛星ネットワークに送信することができる。この場合、ネットワークは、衛星シグナリングを介して、要求されたエフェメリス情報を含むメッセージ(たとえば、ユニキャストメッセージ)をUTに送信し得る。加えて、UTは、UTが現在のエフェメリス情報へのアクセス権を有することを確実にするために、エフェメリス情報の固有のデータベースを管理し得る。
【0016】
特定の実施例を対象とする以下の説明および関係する図面において、本開示の態様が説明される。本開示の範囲から逸脱することなく、代替の実施例が考案され得る。加えて、本開示の関連する詳細を不明瞭にしないように、よく知られている要素は詳細に説明されず、または省略される。
【0017】
図1は、非静止軌道、たとえば地球低軌道(LEO)にある複数の衛星を含む(ただし例示をわかりやすくするために1つの衛星300のみが示されている)衛星通信システム100、衛星300と通信している(たとえば、衛星ゲートウェイに対応する)衛星ネットワークポータル(SNP)200、衛星300と通信している複数のUT400および401、ならびにUT400および401とそれぞれ通信している複数のユーザ機器(UE)500および501の例を示す。各UE500または501は、モバイルデバイス、電話、スマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ、コンピュータ、ウェアラブルデバイス、スマートウォッチ、オーディオビジュアルデバイス、またはUTと通信する能力を含む任意のデバイスなどの、ユーザデバイスであり得る。加えて、UE500および/またはUE501は、1つまたは複数のエンドユーザデバイスと通信するために使用されるデバイス(たとえば、アクセスポイント、スモールセルなど)であり得る。
図1に示される例では、UT400およびUE500は、双方向アクセスリンク(順方向アクセスリンクおよびリターンアクセスリンクを有する)を介して互いに通信し、同様に、UT401およびUE501は、別の双方向アクセスリンクを介して互いに通信する。別の実装形態では、1つまたは複数の追加のUE(図示されていない)は、受信のみを行うように、したがって、順方向アクセスリンクのみを使用してUTと通信するように構成され得る。別の実装形態では、1つまたは複数の追加のUE(図示されていない)も、UT400またはUT401と通信し得る。代替的に、UTおよび対応するUEは、たとえば、衛星と直接通信するための内蔵衛星トランシーバおよびアンテナを有する携帯電話などの、単一の物理デバイスの一体部分であり得る。
【0018】
SNP200は、インターネット108への、または、1つまたは複数の他のタイプのパブリックネットワーク、セミプライベートネットワーク、もしくはプライベートネットワークへのアクセス権を有し得る。
図1に示される例では、SNP200はインフラストラクチャ106と通信しており、インフラストラクチャ106は、インターネット108、または1つまたは複数の他のタイプのパブリックネットワーク、セミプライベートネットワーク、もしくはプライベートネットワークにアクセスすることが可能である。SNP200はまた、たとえば、光ファイバー網または公衆交換電話網(PSTN)110などの固定回線網を含む、様々なタイプの通信バックホールに結合され得る。さらに、代替的な実装形態では、SNP200は、インフラストラクチャ106を使用せずに、インターネット108、PSTN110、または、1つまたは複数の他のタイプのパブリックネットワーク、セミプライベートネットワーク、もしくはプライベートネットワークとインターフェースし得る。またさらに、SNP200は、インフラストラクチャ106を通じてSNP201などの他のSNPと通信することがあり、または代替的に、インフラストラクチャ106を使用せずにSNP201と通信するように構成されることがある。インフラストラクチャ106は、全体または一部が、ネットワーク制御センター(NCC)、衛星制御センター(SCC)、有線および/もしくはワイヤレスコアネットワーク、ならびに/または、衛星通信システム100の動作および/もしくは衛星通信システム100との通信を支援するために使用される任意の他の構成要素もしくはシステムを含み得る。
【0019】
両方の方向への衛星300とSNP200との間の通信はフィーダリンクと呼ばれ、両方の方向への衛星とUT400および401の各々との間の通信はサービスリンクと呼ばれる。衛星300から、SNP200またはUT400および401の1つであり得る地上局への単一の経路は、一般的にダウンリンクと呼ばれ得る。地上局から衛星300への単一の経路は、一般的にアップリンクと呼ばれ得る。加えて、示されるように、信号は、順方向リンクおよびリターンリンク(または逆方向リンク)などの、全般的な方向性を有し得る。したがって、SNP200から始まり衛星300を通ってUT400において終端する方向の通信リンクは順方向リンクと呼ばれ、UT400から始まり衛星300を通ってSNP200において終端する方向の通信リンクはリターンまたは逆方向リンクと呼ばれる。したがって、
図1では、SNP200から衛星300への信号経路は「順方向フィーダリンク」112と名付けられ、一方で、衛星300からSNP200への信号経路は「リターンフィーダリンク」114と名付けられる。同様にして、
図1では、各UT400または401から衛星300への信号経路は「リターンサービスリンク」116と名付けられ、一方で、衛星300から各UT400または401への信号経路は「順方向サービスリンク」118と名付けられる。
【0020】
本明細書の教示によれば、衛星通信システム100はエフェメリス情報を管理する。いくつかの実装形態では、SNP200は、エフェメリス情報を通信し、かつ/またはエフェメリス情報を決定する、コントローラ122を含む。いくつかの実装形態では、コントローラ122は、エフェメリス情報を受信し、エフェメリス情報をUTに転送する。いくつかの実装形態では、コントローラ122は、エフェメリス情報を生成し、エフェメリス情報124をUTに転送する。いくつかの実装形態では、UT400は、エフェメリス情報のローカルコピーを受信して管理するコントローラ126を含む。衛星通信システム100の他の構成要素は、対応するコントローラも含み得る。たとえば、他のSNP、衛星、およびUT(図示されず)は対応するコントローラを含み得る。
【0021】
図2は、SNP200の例示的なブロック図であり、これは
図1のSNP201にも当てはまり得る。SNP200は、いくつかのアンテナ205、RFサブシステム210、デジタルサブシステム220、公衆交換電話網(PSTN)インターフェース230、ローカルエリアネットワーク(LAN)インターフェース240、SNPインターフェース245、およびSNPコントローラ250を含むものとして示されている。RFサブシステム210は、アンテナ205およびデジタルサブシステム220に結合される。デジタルサブシステム220は、PSTNインターフェース230、LANインターフェース240、およびSNPインターフェース245に結合される。SNPコントローラ250は、RFサブシステム210、デジタルサブシステム220、PSTNインターフェース230、LANインターフェース240、およびSNPインターフェース245に結合される。
【0022】
いくつかのRFトランシーバ212と、RFコントローラ214と、アンテナコントローラ216とを含み得るRFサブシステム210は、順方向フィーダリンク301Fを介して衛星300に通信信号を送信することができ、リターンフィーダリンク301Rを介して衛星300から通信信号を受信することができる。簡潔にするために示されていないが、RFトランシーバ212の各々は、送信チェーンおよび受信チェーンを含み得る。各受信チェーンは、受信された通信信号をよく知られている方式でそれぞれ増幅およびダウンコンバートするための、低雑音増幅器(LNA)およびダウンコンバータ(たとえば、ミキサ)を含み得る。加えて、各受信チェーンは、(たとえば、デジタルサブシステム220による処理のために)受信された通信信号をアナログ信号からデジタル信号に変換するための、アナログデジタルコンバータ(ADC)を含み得る。各送信チェーンは、衛星300に送信されるべき通信信号をよく知られている方式でそれぞれアップコンバートおよび増幅するための、アップコンバータ(たとえば、ミキサ)および電力増幅器(PA)を含み得る。加えて、各送信チェーンは、デジタルサブシステム220から受信されたデジタル信号を、衛星300へ送信されるべきアナログ信号に変換するための、デジタルアナログコンバータ(DAC)を含み得る。
【0023】
RFコントローラ214は、いくつかのRFトランシーバ212の様々な態様(たとえば、搬送波周波数の選択、周波数および位相の較正、利得の設定など)を制御するために使用され得る。アンテナコントローラ216は、アンテナ205の様々な態様(たとえば、ビームフォーミング、ビームステアリング、利得の設定、周波数の調整など)を制御し得る。
【0024】
デジタルサブシステム220は、いくつかのデジタル受信機モジュール222、いくつかのデジタル送信機モジュール224、ベースバンド(BB)プロセッサ226、および制御(CTRL)プロセッサ228を含み得る。デジタルサブシステム220は、RFサブシステム210から受信された通信信号を処理し、処理された通信信号をPSTNインターフェース230および/またはLANインターフェース240に転送することができ、PSTNインターフェース230および/またはLANインターフェース240から受信された通信信号を処理し、処理された通信信号をRFサブシステム210に転送することができる。
【0025】
各デジタル受信機モジュール222は、SNP200とUT400との間の通信を管理するために使用される、信号処理要素に相当し得る。RFトランシーバ212の受信チェーンの1つが、複数のデジタル受信機モジュール222に入力信号を提供することができる。いくつかのデジタル受信機モジュール222が、任意の所与の時間において扱われている衛星ビームおよびあり得るダイバーシティモード信号のすべてを受け入れるために使用され得る。簡潔にするために示されていないが、各デジタル受信機モジュール222は、1つまたは複数のデジタルデータ受信機、サーチャ受信機、ならびにダイバーシティ合成器およびデコーダ回路を含み得る。サーチャ受信機は、搬送波信号の適切なダイバーシティモードを探索するために使用されることがあり、パイロット信号(または他の比較的変化しないパターンの強い信号)を探索するために使用されることがある。
【0026】
デジタル送信機モジュール224は、衛星300を介してUT400に送信されるべき信号を処理し得る。簡潔にするために示されていないが、各デジタル送信機モジュール224は、送信のためにデータを変調する送信変調器を含み得る。各送信変調器の送信電力は、(1)干渉の低減およびリソースの割振りの目的で最低レベルの電力を適用し、(2)送信経路の減衰および他の経路転送特性を補償するために必要とされるときに適切なレベルの電力を適用することができる、対応するデジタル送信電力コントローラ(簡潔にするために示されていない)によって制御され得る。
【0027】
デジタル受信機モジュール222、デジタル送信機モジュール224、およびベースバンドプロセッサ226に結合される制御プロセッサ228は、限定はされないが、信号処理、タイミング信号生成、電力制御、ハンドオフ制御、ダイバーシティ合成、およびシステムとのインターフェースなどの機能をもたらすための、コマンドおよび制御信号を提供し得る。
【0028】
制御プロセッサ228は、パイロットの生成および電力、同期、ならびにページングチャネル信号およびその送信電力コントローラへの結合(簡潔にするために図示されず)も制御し得る。パイロットチャネルは、データによって変調されない信号であり、反復的な変化しないパターンまたは変動しないフレーム構造タイプ(パターン)またはトーンタイプの入力を使用し得る。たとえば、パイロット信号のためのチャネルを形成するために使用される直交関数は一般に、すべて1もしくはすべて0などの定数値を、または、1と0が散在する構造化されたパターンなどのよく知られている反復的なパターンを有する。
【0029】
ベースバンドプロセッサ226は当技術分野においてよく知られているので、本明細書において詳細に説明されない。たとえば、ベースバンドプロセッサ226は、(限定はされないが)コーダ、データモデム、ならびにデジタルデータの切替えおよび記憶の構成要素などの、様々な既知の要素を含み得る。
【0030】
PSTNインターフェース230は、
図1に示されているように、直接、または追加のインフラストラクチャ106を通じて、外部PSTNに通信信号を提供し、外部PSTNから通信信号を受信し得る。LANインターフェース230は当技術分野においてよく知られているので、本明細書において詳細に説明されない。他の実装形態では、PSTNインターフェース230は省略されることがあり、または、SNP200を地上のネットワーク(たとえば、インターネット)に接続する任意の他の適切なインターフェースにより置き換えられることがある。
【0031】
LANインターフェース240は、外部のLANに通信信号を提供し、外部のLANから通信信号を受信し得る。たとえば、LANインターフェース240は、
図1に示されるように、直接、または追加のインフラストラクチャ106を通じてインターネット108に結合され得る。LANインターフェース240は当技術分野においてよく知られているので、本明細書において詳細に説明されない。
【0032】
SNPインターフェース245は、
図1の衛星通信システム100と関連付けられる1つまたは複数の他のSNPへ/から(かつ/または、簡潔にするために示されていない他の衛星通信システムと関連付けられるSNPへ/から)通信信号を提供し、通信信号を受信し得る。いくつかの実装形態では、SNPインターフェース245は、1つまたは複数の専用通信線またはチャネル(簡潔にするために示されていない)を介して他のSNPと通信し得る。他の実装形態では、SNPインターフェース245は、PSTN110および/またはインターネット108などの他のネットワーク(
図1も参照)を使用して、他のSNPと通信し得る。少なくとも1つの実装形態では、SNPインターフェース245は、インフラストラクチャ106を介して他のSNPと通信し得る。
【0033】
全体的なSNP制御は、SNPコントローラ250によって提供され得る。SNPコントローラ250は、SNP200による衛星300のリソースの利用を計画して制御し得る。たとえば、SNPコントローラ250は、傾向を分析し、トラフィック計画を生成し、衛星リソースを割り振り、衛星の場所を監視(または追跡)し、SNP200および/または衛星300の性能を監視し得る。SNPコントローラ250はまた、衛星300の軌道を維持して監視し、衛星使用情報をSNP200に中継し、衛星300の場所を追跡し、かつ/または衛星300の様々なチャネルの設定を調整する、地上の衛星コントローラ(簡潔にするために示されていない)に結合され得る。
【0034】
図2に示される例示的な実装形態では、SNPコントローラ250は、ローカルの時間、周波数、および場所の基準251を含み、これらは、RFサブシステム210、デジタルサブシステム220、ならびに/またはインターフェース230、240、および245に、ローカルの時間または周波数の情報を提供し得る。時間または周波数の情報は、SNP200の様々な構成要素を互いに、かつ/または衛星300と同期するために使用され得る。ローカルの時間、周波数、および場所の基準251はまた、SNP200の様々な構成要素に衛星300の場所情報(たとえば、エフェメリスデータ)を提供し得る。さらに、SNPコントローラ250に含まれるものとして
図2では図示されているが、他の実装形態では、ローカルの時間、周波数、および場所の基準251は、SNPコントローラ250に(かつ/またはデジタルサブシステム220およびRFサブシステム210のうちの1つまたは複数に)結合される別個のサブシステムであり得る。
【0035】
簡潔にするために
図2には示されていないが、SNPコントローラ250はまた、ネットワーク制御センター(NCC)および/または衛星制御センター(SCC)に結合され得る。たとえば、SNPコントローラ250は、SCCが衛星300と直接通信すること、たとえば衛星300からエフェメリスデータを取り出すことを可能にし得る。SNPコントローラ250はまた、SNPコントローラ250が(たとえば、適切な衛星300の)アンテナ205を適切に狙うこと、ビーム送信をスケジューリングすること、ハンドオフを調整すること、および様々な他のよく知られている機能を実行することを可能にする、(たとえば、SCCおよび/またはNCCからの)処理された情報を受信し得る。
【0036】
SNPコントローラ250は、処理回路232、メモリデバイス234、または、本明細書で教示されるようなSNP200のためのエフェメリス情報関連動作を独立にまたは協調して実行するエフェメリスコントローラ236のうちの1つまたは複数を含み得る。ある例示的な実装形態では、処理回路232は、これらの動作の一部またはすべてを実行するように構成される(たとえば、プログラムされる)。別の例示的な実装形態では、処理回路232(たとえば、プロセッサの形態の)は、メモリデバイス234に記憶されているコードを実行して、これらの動作の一部またはすべてを実行する。別の例示的な実装形態では、エフェメリスコントローラ236は、これらの動作の一部またはすべてを実行するように構成される(たとえば、プログラムされる)。SNPコントローラ250に含まれるものとして
図2では図示されているが、他の実装形態では、処理回路232、メモリデバイス234、またはエフェメリスコントローラ236のうちの1つまたは複数は、SNPコントローラ250に(かつ/またはデジタルサブシステム220およびRFサブシステム210のうちの1つまたは複数に)結合される別個のサブシステムであり得る。
【0037】
図3は、説明のみを目的とした、衛星300の例示的なブロック図である。具体的な衛星の構成は、大きく変わり得ること、およびオンボード処理を含むことも含まないこともあることが、理解されるだろう。さらに、単一の衛星として示されているが、衛星間通信を使用する2つ以上の衛星が、SNP200とUT400との間の機能的な接続を提供し得る。本開示はいかなる特定の衛星の構成にも限定されず、SNP200とUT400との間の機能的な接続を提供できる任意の衛星または衛星の組合せが、本開示の範囲内にあると見なされ得ることが理解されるだろう。一例では、衛星300は、順方向トランスポンダ310、リターントランスポンダ320、発振器330、コントローラ340、順方向リンクアンテナ351および352(1)〜352(N)、ならびにリターンリンクアンテナ362および361(1)〜361(N)を含むものとして示されている。対応するチャネルまたは周波数帯域内の通信信号を処理し得る順方向トランスポンダ310は、第1のバンドパスフィルタ311(1)〜311(N)のそれぞれ1つ、第1の低雑音増幅器(LNA)312(1)〜312(N)のそれぞれ1つ、周波数変換器313(1)〜313(N)のそれぞれ1つ、第2のLNA314(1)〜314(N)のそれぞれ1つ、第2のバンドパスフィルタ315(1)〜315(N)のそれぞれ1つ、および電力増幅器(PA)316(1)〜316(N)のそれぞれ1つを含み得る。PA316(1)〜316(N)の各々は、
図3に示されるように、アンテナ352(1)〜352(N)のそれぞれ1つに結合される。
【0038】
それぞれの順方向経路FP(1)〜FP(N)の各々の中で、第1のバンドパスフィルタ311は、それぞれの順方向経路FPのチャネルまたは周波数帯域内の周波数を有する信号成分を通し、それぞれの順方向経路FPのチャネルまたは周波数帯域の外側の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。したがって、第1のバンドパスフィルタ311の通過帯域は、それぞれの順方向経路FPと関連付けられるチャネルの幅に対応する。第1のLNA312は、受信された通信信号を、周波数変換器313による処理に適切なレベルまで増幅する。周波数変換器313は、それぞれの順方向経路FPにおける通信信号の周波数を(たとえば、衛星300からUT400への送信に適した周波数へ)変換する。第2のLNA314は、周波数変換された通信信号を増幅し、第2のバンドパスフィルタ315は、関連するチャネル幅の外側の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。PA316は、それぞれのアンテナ352を介したUT400への送信に適した電力レベルへ、フィルタリングされた信号を増幅する。ある数(N)のリターン経路RP(1)〜RP(N)を含むリターントランスポンダ320は、アンテナ361(1)〜361(N)を介してリターンサービスリンク302Rに沿って通信信号をUT400から通信信号を受信し、アンテナ362のうちの1つまたは複数を介してリターンフィーダリンク301Rに沿って通信信号をSNP200に送信する。対応するチャネルまたは周波数帯域内の通信信号を処理し得るリターン経路RP(1)〜RP(N)の各々は、アンテナ361(1)〜361(N)のそれぞれ1つに結合されることがあり、第1のバンドパスフィルタ321(1)〜321(N)のそれぞれ1つ、第1のLNA322(1)〜322(N)のそれぞれ1つ、周波数変換器323(1)〜323(N)のそれぞれ1つ、第2のLNA324(1)〜324(N)のそれぞれ1つ、および第2のバンドパスフィルタ325(1)〜325(N)のそれぞれ1つを含み得る。
【0039】
それぞれのリターン経路RP(1)〜RP(N)の各々の中で、第1のバンドパスフィルタ321は、それぞれの逆方向経路RPのチャネルまたは周波数帯域内の周波数を有する信号成分を通し、それぞれの逆方向経路RPのチャネルまたは周波数帯域の外側の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。したがって、第1のバンドパスフィルタ321の通過帯域は、いくつかの実装形態では、それぞれのリターン経路RPと関連付けられるチャネルの幅に対応し得る。第1のLNA322は、すべての受信された通信信号を、周波数変換器323による処理に適切なレベルまで増幅する。周波数変換器323は、それぞれのリターン経路RPにおける通信信号の周波数を(たとえば、衛星300からSNP200への送信に適した周波数へ)変換する。第2のLNA324は、周波数変換された通信信号を増幅し、第2のバンドパスフィルタ325は、関連するチャネル幅の外側の周波数を有する信号成分をフィルタリングする。リターン経路RP(1)〜RP(N)からの信号は、合成されて、PA326を介して1つまたは複数のアンテナ362へ提供される。PA326は、SNP200への送信のために、合成された信号を増幅する。
【0040】
発振信号を生成する任意の適切な回路またはデバイスであり得る発振器330は、順方向トランスポンダ310の周波数変換器313(1)〜313(N)に順方向ローカル発振器信号LO(F)を提供し、リターントランスポンダ320の周波数変換器323(1)〜323(N)にリターンローカル発振器信号LO(R)を提供する。たとえば、LO(F)信号は、SNP200から衛星300への信号の送信と関連付けられる周波数帯域から、衛星300からUT400への信号の送信と関連付けられる周波数帯域へ、通信信号を変換するために周波数変換器313(1)〜313(N)によって使用され得る。LO(R)信号は、UT400から衛星300への信号の送信と関連付けられる周波数帯域から、衛星300からSNP200への信号の送信と関連付けられる周波数帯域へ、通信信号を変換するために周波数変換器323(1)〜323(N)によって使用され得る。
【0041】
順方向トランスポンダ310、リターントランスポンダ320、および発振器330に結合されるコントローラ340は、(限定はされないが)チャネルの割振りを含む衛星300の様々な動作を制御し得る。一態様では、コントローラ340は、メモリ(たとえば、メモリデバイス366)に結合された処理回路364(たとえば、プロセッサ)を含み得る。メモリは、処理回路364によって実行されると、衛星300に、(限定はされないが)本明細書において説明される動作を含む動作を実行させる命令を記憶した、非一時的コンピュータ可読媒体(たとえば、EPROM、EEPROM、フラッシュメモリ、ハードドライブなどの、1つまたは複数の非揮発性メモリ素子)を含み得る。
【0042】
UT400またはUT401において使用するためのトランシーバの例が
図4に示されている。
図4では、少なくとも1つのアンテナ410が順方向リンク通信信号を(たとえば、衛星300から)受信するために設けられ、順方向リンク通信信号はアナログ受信機414へ転送され、そこでダウンコンバートされ、増幅され、デジタル化される。同じアンテナが送信機能と受信機能の両方を提供することを可能にするために、デュプレクサ要素412が使用されることが多い。代替的に、UTトランシーバは、異なる送信周波数および受信周波数における動作のために別々のアンテナを利用し得る。
【0043】
アナログ受信機414によって出力されたデジタル通信信号は、少なくとも1つのデジタルデータ受信機416Aおよび少なくとも1つのサーチャ受信機418に転送される。関連技術の当業者には明らかなように、追加のデジタルデータ受信機(たとえば、デジタルデータ受信機416Nによって代表されるような)が、トランシーバの複雑さの許容可能なレベルに応じて、所望のレベルの信号ダイバーシティを得るために使用され得る。
【0044】
少なくとも1つのユーザ端末制御プロセッサ420は、デジタルデータ受信機416A〜416Nおよびサーチャ受信機418に結合される。制御プロセッサ420は、機能の中でもとりわけ、基本的な信号処理、タイミング、電力およびハンドオフの制御または協調、ならびに信号搬送波のために使用される周波数の選択を提供する。制御プロセッサ420によって実行され得る別の基本的な制御機能は、様々な信号波形を処理するために使用されるべき機能の選択または操作である。制御プロセッサ420による信号処理は、相対的な信号強度の決定および様々な関連する信号パラメータの計算を含み得る。タイミングおよび周波数などの信号パラメータのそのような計算は、測定における効率もしくは速度の向上、または制御処理リソースの割振りの改善をもたらすための、追加のまたは別個の専用回路の使用を含み得る。
【0045】
デジタルデータ受信機416A〜416Nの出力は、UT400内のデジタルベースバンド回路422に結合される。デジタルベースバンド回路422は、たとえば、
図1に示されるような、UE500との間で情報を転送するために使用される処理および提示要素を含む。
図4を参照すると、ダイバーシティ信号処理が利用される場合、デジタルベースバンド回路422は、ダイバーシティ合成器およびデコーダ(図示されず)を含み得る。これらの要素の一部は、制御プロセッサ420の制御下で、または制御プロセッサ420と通信して動作することもできる。
【0046】
音声データまたは他のデータがUT400から始まる出力メッセージまたは通信信号として準備されるとき、デジタルベースバンド回路422は、送信のために所望のデータを受信し、記憶し、処理し、別様に準備するために使用される。デジタルベースバンド回路422は、制御プロセッサ420の制御下で動作する送信変調器426に、このデータを提供する。送信変調器426の出力は、アンテナ410から衛星(たとえば、衛星300)への出力信号の最終的な送信のために出力電力制御を送信電力増幅器430に提供する、電力コントローラ428に転送される。
【0047】
図4において、UTトランシーバは、制御プロセッサ420と関連付けられるメモリ432も含む。メモリ432は、制御プロセッサ420による実行のための命令、ならびに制御プロセッサ420による処理のためのデータを含み得る。
図4に示される例では、メモリ432は、衛星300へのリターンサービスリンクを介してUT400によって送信されるべきRF信号へ適用されるべき時間または周波数の調整を実行するための命令を含み得る。
【0048】
図4に示される例では、UT400はまた、任意選択のローカルの時間、周波数、および/または場所の基準434(たとえば、GPS受信機)を含み、これは、ローカルの時間、周波数、および/または場所の情報を、たとえばUT400のための時間または周波数の同期を含む様々な用途のために、制御プロセッサ420へ提供することができる。
【0049】
デジタルデータ受信機416A〜416Nおよびサーチャ受信機418は、特定の信号を復調し追跡するための信号相関要素を用いて構成される。サーチャ受信機418は、パイロット信号、または他の比較的変化しないパターンの強い信号を探索するために使用されるが、デジタルデータ受信機416A〜416Nは、検出されたパイロット信号と関連付けられる他の信号を復調するために使用される。しかしながら、デジタルデータ受信機416は、信号雑音に対する信号チップエネルギーの比率を適切に決定し、パイロット信号強度を策定するために、取得の後にパイロット信号を追跡することを担い得る。したがって、これらのユニットの出力は、パイロット信号または他の信号におけるエネルギー、またはそれらの周波数を決定するために監視され得る。これらの受信機はまた、復調されている信号のための制御プロセッサ420に現在の周波数およびタイミングの情報を提供するために監視され得る、周波数追跡要素を利用する。
【0050】
制御プロセッサ420は、そのような情報を使用して、同じ周波数帯域にスケーリングされるときに、受信される信号が発振器の周波数からどの程度オフセットされるかを、適宜決定することができる。周波数誤差および周波数シフトに関するこの情報および他の情報が、希望されるように記憶素子またはメモリ素子(たとえば、メモリ432)に記憶され得る。
【0051】
制御プロセッサ420はまた、UT400と1つまたは複数のUEとの間の通信を可能にするために、UEインターフェース回路450に結合され得る。UEインターフェース回路450は、様々なUE構成との通信のために希望されるように構成され得るので、サポートされる様々なUEと通信するために利用される様々な通信技法に応じて、様々なトランシーバおよび関連する構成要素を含み得る。たとえば、UEインターフェース回路450は、1つまたは複数のアンテナ、ワイドエリアネットワーク(WAN)トランシーバ、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ、ローカルエリアネットワーク(LAN)インターフェース、公衆交換電話網(PSTN)インターフェース、および/または、UT400と通信している1つまたは複数のUEと通信するように構成される他の既知の通信技法を含み得る。
【0052】
制御プロセッサ420は、処理回路442、メモリデバイス444、または、本明細書で教示されるようなUT400のためのエフェメリス情報関連動作を独立にまたは協調して実行するエフェメリスコントローラ446のうちの1つまたは複数を含み得る。ある例示的な実装形態では、処理回路442は、これらの動作の一部またはすべてを実行するように構成される(たとえば、プログラムされる)。別の例示的な実装形態では、処理回路442(たとえば、プロセッサの形態の)は、メモリデバイス444に記憶されているコードを実行して、これらの動作の一部またはすべてを実行する。別の例示的な実装形態では、エフェメリスコントローラ446は、これらの動作の一部またはすべてを実行するように構成される(たとえば、プログラムされる)。制御プロセッサ420に含まれるものとして
図4では図示されているが、他の実装形態では、処理回路442、メモリデバイス444、またはエフェメリスコントローラ446のうちの1つまたは複数は、制御プロセッサ420に結合される別個のサブシステムであり得る。
【0053】
図5は、UE500の例を示すブロック図であり、これは
図1のUE501にも当てはまり得る。
図5に示されるようなUE500は、たとえば、モバイルデバイス、ハンドヘルドコンピュータ、タブレット、ウェアラブルデバイス、スマートウォッチ、または、ユーザと対話することが可能な任意のタイプのデバイスであり得る。加えて、UE500は、様々な最終的なエンドユーザデバイスおよび/または様々なパブリックネットワークもしくはプライベートネットワークへの接続を提供する、ネットワーク側デバイスであり得る。
図5に示される例では、UE500は、LANインターフェース502、1つまたは複数のアンテナ504、ワイドエリアネットワーク(WAN)トランシーバ506、ワイヤレスローカルエリアネットワーク(WLAN)トランシーバ508、および衛星測位システム(SPS)受信機510を含み得る。SPS受信機510は、全地球測位システム(GPS)、Global Navigation Satellite System(GLONASS)、および/または任意の他の地球規模のもしくは地域的な衛星ベースの測位システムに適合し得る。ある代替的な態様では、UE500は、たとえば、LANインターフェース502を伴う、もしくは伴わないWi-FiトランシーバなどのWLANトランシーバ508、WANトランシーバ506、および/またはSPS受信機510を含み得る。さらに、UE500は、LANインターフェース502を伴う、もしくは伴わない、Bluetooth(登録商標)、ZigBee(登録商標)および他の既知の技術などの追加のトランシーバ、WANトランシーバ506、WLANトランシーバ508、および/またはSPS受信機510を含み得る。したがって、UE500について示される要素は、単に例示的な構成として与えられ、本明細書において開示される様々な態様によるUEの構成を限定することは意図されていない。
【0054】
図5に示される例では、プロセッサ512は、LANインターフェース502、WANトランシーバ506、WLANトランシーバ508、およびSPS受信機510に接続される。任意選択で、モーションセンサ514および他のセンサもプロセッサ512に結合され得る。
【0055】
メモリ516はプロセッサ512に接続される。一態様では、メモリ516は、
図1に示されるように、UT400へ送信され、かつ/またはUT400から受信され得るデータ518を含み得る。
図5を参照すると、メモリ516はまた、たとえば、UT400と通信するための処理ステップを実行するようにプロセッサ512によって実行されることになる、記憶された命令520を含み得る。さらに、UE500はユーザインターフェース522も含むことがあり、ユーザインターフェース522は、プロセッサ512の入力または出力を、たとえば光の、音の、または触覚的な入力もしくは出力を通じてユーザに伝えるための、ハードウェアおよびソフトウェアを含み得る。
図5に示される例では、UE500は、ユーザインターフェース522に接続されるマイクロフォン/スピーカ524、キーパッド526、およびディスプレイ528を含む。代替的に、ユーザの触覚的な入力または出力は、たとえば、タッチスクリーンディスプレイを使用することによって、ディスプレイ528と一体化され得る。やはり、
図5に示される要素は本明細書において開示されるUEの構成を限定することは意図されず、UE500に含まれる要素は、デバイスの最終的な使用法およびシステムエンジニアの設計上の選択に基づいて変化することが理解されるだろう。
【0056】
加えて、UE500は、たとえば、
図1に示されるようなUT400と通信しているがそれとは別個の、モバイルデバイスまたは外部ネットワーク側デバイスなどの、ユーザデバイスであり得る。代替的に、UE500およびUT400は、単一の物理デバイスの一体部分であり得る。
【0057】
図1に示される例では、2つのUT400および401は、ビームカバレッジ内のリターンサービスリンクおよび順方向サービスリンクを介して、衛星300との双方向通信を行い得る。衛星は、ビームカバレッジ内の2つより多くのUTと通信し得る。したがって、UT400および401から衛星300へのリターンサービスリンクは、多数対1のチャネルであり得る。たとえば、UTの一部は移動式であり得るが、他のUTは固定式であり得る。
図1に示される例などの衛星通信システムでは、ビームカバレッジ内の複数のUT400および401は、時分割多重化され(TDM'ed)、周波数分割多重化され(FDM'ed)、またはそれらの両方であることがある。
【0058】
何らかの時点において、UTは別の衛星(
図1には示されていない)にハンドオフされる必要があり得る。ハンドオフは、スケジューリングされたイベントまたはスケジューリングされていないイベントによって引き起こされ得る。
【0059】
スケジューリングされたイベントが原因のハンドオフのいくつかの例が以下に続く。ビーム間および衛星間のハンドオフは、衛星の運動、UTの運動、または衛星ビームがオフされること(たとえば、静止衛星(GEO)の制約が原因で)により引き起こされ得る。ハンドオフはまた、衛星がまだUTの視線(line of sight)の中にある間に、衛星がSNPの範囲外に移動することによるものであり得る。
【0060】
スケジューリングされていないイベントが原因のハンドオフのいくつかの例が以下に続く。ハンドオフは、障害物(たとえば、木)により衛星が遮られることによりトリガされ得る。ハンドオフはまた、降雨減衰または他の大気条件が原因のチャネル品質(たとえば、信号品質)の低下が原因でトリガされ得る。
【0061】
いくつかの実装形態では、ある特定の時点において、特定の衛星はSNPの中の特定のエンティティ(たとえば、ネットワークアクセスコントローラ、NAC)によって制御され得る。したがって、SNPはいくつかのNAC(たとえば、
図2のSNPコントローラ250によって実装される)を有することがあり、それらの各々がSNPによって制御される衛星のうちの対応する1つを制御する。加えて、ある所与の衛星が複数のビームをサポートすることがある。したがって、時間とともに、異なるタイプのハンドオフが発生することがある。
【0062】
ビーム間のハンドオフにおいて、UTは、衛星のあるビームから衛星の別のビームにハンドオフされる。たとえば、静止しているUTにサービスする特定のビームは、サービング衛星が移動するにつれて時間とともに変化し得る。
【0063】
衛星間のハンドオフにおいて、UTは、現在のサービング衛星(ソース衛星と呼ばれる)から別の衛星(ターゲット衛星と呼ばれる)にハンドオフされる。たとえば、UTは、ソース衛星がUTから離れて移動するにつれて、およびターゲット衛星がUTに向かって移動するにつれて、ターゲット衛星にハンドオフされ得る。
【0064】
エフェメリス情報
例示的な非静止衛星通信システムの実装形態では、衛星は上または下に向かう経路(たとえば、概ね北から南または南から北の方向)で地球の上空を移動する。地球の自転が、西から東への方向の見かけ上の動きを引き起こす。各UTは、UTが衛星への無線接続を確立できるように、UTが今後のある定められた期間に見ることになる衛星の予想される経路(衛星のエフェメリス情報)を取得する。いくつかの態様では、UTは、ネットワークからの(たとえば、SNPからの)ブロードキャストメッセージおよび/またはユニキャストメッセージを介して、このエフェメリス情報を受信することができる。いくつかの態様では、UTは、この衛星のエフェメリス情報を、それが利用可能ではなく妥当な時間内にネットワークによりUTに提供されていない場合、要求することができる。開示される実装形態は、隣接する軌道面の中の衛星が反対の方向に移動している衛星コンステレーション設計を含めて、すべての経度および緯度の値において機能する。開示される実装形態はまた、衛星のエフェメリス情報の明確な記憶と、この情報が古くなった場合にそれを廃棄することとを定める。
【0065】
図6は、データ通信、音声通信、ビデオ通信、または他の通信のためのLEO衛星通信システムなどの、非静止衛星通信システム600の中の衛星606を介したSNP604と通信しているUT602を示す。UT602、SNP604、および衛星606は、それぞれ、たとえば
図1のUT400、SNP200、および衛星300に対応し得る。
【0066】
SNP604はネットワークアクセスコントローラ(NAC)612を含み、NAC612の各々が、UT602および他のUT(図示されず)と衛星606(または図示されていない何らかの他の衛星)を介して通信するための、1つまたは複数の高周波(RF)サブシステム614とインターフェースする。SNP604はまた、別のネットワーク620と通信するための、コアネットワーク制御プレーン(CNCP)616およびコアネットワークユーザプレーン(CNUP)618、または他の同様の機能を含む。ネットワーク620は、たとえば、コアネットワーク(たとえば、3G、4G、5Gなど)、イントラネット、またはインターネットのうちの1つまたは複数を表し得る。
【0067】
SNP604は、エフェメリス情報622を決定(たとえば、受信または生成)し得る。SNPは次いで、衛星606によって中継されるメッセージ624および626を介して、エフェメリス情報622をUT602にブロードキャストまたはユニキャストし得る。UT602はこうして、固有のエフェメリス情報628を維持する。
【0068】
エフェメリスメッセージ
SNPは、エフェメリス情報を含むブロードキャスト情報ブロック(BIB)メッセージを、そのUTのすべてにブロードキャストし得る。たとえば、BIBメッセージは、オーバーヘッド(または共通チャネル)上でブロードキャストされ得る。例示的なBIB構造702および704が
図7に示される。これらの例では、BIB構造702は赤道の近くの位置に対応し、一方でBIB構造702は極の近くの位置に対応する。各BIB構造は、衛星のセットのエフェメリス情報を含むBIBeと呼ばれる別のBIB要素のスケジュール(たとえば、周期)に関する情報を含む、BIB1と呼ばれる第1のBIB要素を含む。
【0069】
ある例示的な実装形態では、BIB1に含まれる値のタグは、BIBeに対するどのような更新のためにも変化しない。BIBeの1つの提案される周期は512フレーム(たとえば、5.12秒)である。この場合、BIB1は、BIBeが512フレームごとに送信されることを示す。他の値が使用されてもよい。
【0070】
「リフレッシュ期間」は、UTがその間にBIBeの別の読取りを実行しなければならない時間長を示す。「リフレッシュ期間」の値が6分に設定される場合、UTは6分に1回、BIBeを読み取ることを試みる。「リフレッシュ期間」の値が0に設定される場合、UTはBIBeを読み取ることを試み続ける(たとえば、BIBeがSNPによってブロードキャストされるたびに)。
【0071】
所与の「リフレッシュ期間」内に、UTはブロードキャスト衛星のサブセットを「見る」(たとえば、それらから信号を受信する)。すなわち、UTは「リフレッシュ期間」内に、いずれの他の衛星も「見ない」。BIBeは少なくとも、次の「リフレッシュ期間」の時間長の中で衛星のフットプリントのもとにあるいずれかのUTが「見る」可能性のあるすべての衛星を含む。
【0072】
したがって、BIBeに含まれる衛星の数は、「リフレッシュ期間」の関数であり得る。たとえば、多数の衛星がBIBeに載っている場合、より長い「リフレッシュ期間」が指定され得る。
【0073】
BIBeに含まれる衛星の数は、ローカルの緯度の関数であり得る。たとえば、衛星の経路は、北の緯度および南の緯度に集中することがある。したがって、これらの緯度において所与の期間(たとえば、6分)UTをカバーするために、中央の緯度(たとえば、赤道により近い緯度)に対するBIBeよりも、これらの緯度に対するBIBeにおいて多くの衛星が載っていることがある。
【0074】
相対的に小さなエフェメリス情報メッセージが送信されることがある(たとえば、より少ない衛星のエントリ、より少ないエフェメリス要素、より小さいエフェメリス要素、またはより緩い精度要件の使用により)。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報メッセージは、項(たとえば、エフェメリス情報要素)当たり最大で3バイトであり得る。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報メッセージは、項(たとえば、エフェメリス情報要素)当たり最大で2バイトであり得る。
【0075】
エフェメリスメッセージの例は、無線エフェメリス情報要求メッセージおよび無線エフェメリス情報メッセージを含む。次いで、これらのメッセージの各々が論じられる。
【0076】
無線エフェメリス情報要求メッセージは、ユニキャスト方式で、エフェメリス情報を要求するためにUTにより使用される。UTは、たとえば、「リフレッシュ期間」の満了の前にUTがブロードキャストメッセージを介してエフェメリス情報を受信することは可能ではないであろうとUTが決定する場合に、そのような要求を送信し得る。
【0077】
この要求は完全なコンステレーション(たとえば、600〜1000個の衛星)のためのエフェメリス情報に対するものであることがあり、または、この要求はコンステレーションの一部(たとえば、次の数分に見られるであろう衛星からなる)のみに対するものであることがある。メッセージの中の「要求タイプ」ビットは、要求のタイプを示し得る。完全なコンステレーションのためのエフェメリス情報に対する要求は、SNPにこの情報のすべてを提供させる。
【0078】
無線エフェメリス情報メッセージは、エフェメリス情報を含む応答メッセージである。いくつかの実装形態では、このユニキャストメッセージにおける情報のフォーマットは、エフェメリス情報ブロードキャストメッセージ(たとえば、BIBeを含む)に含まれるものと同じである。いくつかの実装形態では、このユニキャストメッセージにおける情報のフォーマットは、エフェメリス情報ブロードキャストメッセージに含まれるものと異なる。応答は、UTによる要求に応じて、完全なコンステレーションまたはコンステレーションの一部のみに対するエフェメリス情報を含み得る。BIBのように、このメッセージに含まれる衛星の数は、含まれる「リフレッシュ期間」ならびにローカルの緯度の関数であり得る。
【0079】
エフェメリス要素
ある例示的な実装形態では、1つの衛星のエフェメリス情報は、以下の8つの要素からなる。他の実装形態では、情報の他のセットおよび/または他のフィールド長が使用されることがある。
【0080】
衛星識別子番号(Id)は、システム内の衛星を一意に識別する。このフィールドの長さは16ビットであり得る。このフィールドは、衛星の数のあらゆる予想されない増大を許容するために、過剰に準備され得る。
【0081】
エポック時(T
0)は、衛星の予測適合時間を示す。これは、1980年1月1日の00:00:00にt
0が設定された秒単位のGPS時間である。このフィールドの長さは32ビットであることがあり、このロールオーバーは2116年に起こり得る。
【0082】
軌道長半径(a)は、衛星の楕円形の経路の軌道長半径の長さをメートル単位で示す。このフィールドの長さは24ビットであり得る。
【0083】
離心率(e)は、衛星の楕円形の経路の離心率を示す。このフィールドの長さは24ビットであり得る。この要素は1.00E-07の精度を有し得る。
【0084】
近地点引数(w)は、衛星の経路の近地点引数を示す。このフィールドの長さは24ビットであり得る。この要素は0.0000214576度の精度を有し得る。
【0085】
軌道傾斜角(i)は、衛星の経路の軌道傾斜角を示す。このフィールドの長さは24ビットであり得る。この要素は0.0000053644度の精度を有し得る。
【0086】
昇交点赤経(Ωまたはオメガ)は、昇交点赤経を示す。このフィールドの長さは24ビットであり得る。この要素は0.0000214576度の精度を有し得る。
【0087】
エポックにおける平均近点角(M
0)は、エポック時における平均近点角を示す。このフィールドの長さは24ビットであり得る。この要素は0.0000214576度の精度を有し得る。Table 1(表1)は、上のエフェメリス要素の一例を要約する。
【0089】
UTは、受信されたエフェメリス情報に基づいて他のエフェメリス要素を計算し得る。たとえば、UTは、受信された傾斜角情報と関連付けられる率の項(たとえば、西への赤経交点の歳差率)、またはエフェメリス要素に対する他の時間依存の永年変化および周期変化を計算し得る。
【0090】
衛星リスト
ある例示的な実装形態では、衛星のフットプリントは、すべての緯度において約3分で北から南の方向に、地球上のある点を完全に覆う。加えて、衛星の軌道面は、地球の自転の動きにより、その3分の間に(赤道において)最大で85km動いているように見える。
図8〜
図11は、様々なシナリオにおける衛星のフットプリントのいくつかの例を示す。図面の複雑さを簡単にするために、所与の時点における衛星のフットプリントは単に、正方形により表されている(たとえば、図面において1、2、3などと番号を付けられている)。
【0091】
図8は、現在の衛星のフットプリント内に位置するすべての静止している(固定)UTが、次の3分の間に影付き領域802内のどこかに実質的に位置しているような、フットプリント800のセットを示す。したがって、UTに提供されるエフェメリス情報は、(現在のフットプリントを含む、領域802に対応する)この期間にわたって有効であるはずである。他の実装形態では、他の時間枠が適用可能であり得る。
【0092】
図8の現在のフットプリントは、所与のオーバーヘッドメッセージ(たとえば、BIBeを含むメッセージ)がUTによって受信されるエリアを表す。第1および第2のフットプリントの右側(すなわち、フットプリント3、4、および5の左側)の影付き領域802の部分は、衛星の下にある地球の自転(西から東への)によるものである。したがって、コンステレーションは東から西に滑る。
【0093】
隣接する軌道面の中の衛星は、位相がオフセットされていることがある(それらの隣接する軌道面における昇交点の位相オフセット)。
図8、
図9、
図10、および
図11に示される例では、5°のオフセットが想定されている。実際の位相オフセットは運用上示されている5°とは異なることがあるが、これらの例において調査される時間枠内に見える衛星の数は、オフセットの選択とともに変化する必要はない。
【0094】
動いているUT(たとえば、航空機の中のUT)も、その3分の間に場所が変化することがある。したがって、UTが次の3分の間に「見る」可能性がある衛星は、1)現在の衛星、2)同じ軌道面の中の次の2つの衛星、および3)上の3つの衛星の近くの(2つの隣接する軌道面の中の)衛星を含む。
【0095】
近くの軌道面の中の衛星の場所との間にはオフセットがあるので、ある衛星の両側に2つの近くの衛星がある。これにより、衛星の総数は9に等しくなる。
【0096】
ここで
図9のフットプリント900のセットを参照すると、影付きエリア902は、現在の衛星のフットプリントの中のUTの、次の3分におけるあり得る位置を示す。
【0097】
影付きエリア904は、現在の衛星のフットプリントの中のUTが到達しないであろう(たとえば、衛星のフットプリントがUTよりはるかに速く動くので)位置を示す。
【0098】
上の例は、たとえば、6分のカバレッジに拡張され得る。この場合、衛星の数は、
図10のフットプリント1000のセットに示されるように、12であり得る。実際には、通常は
図9または
図10について示される衛星のエフェメリス情報が、静止しているUTと移動しているUTの両方をカバーするので、ブロードキャストされる。この場合、静止しているUTのための
図8について示される衛星のエフェメリス情報が、それでも(たとえば、シグナリングオーバーヘッドを減らすために)ユニキャストされ得る。
【0099】
軌道面の地理的な幅は、極に向かって減少するので、上で言及されたように、見える衛星の数は高度とともに増える。本明細書で論じられる原理に基づいて、それらのシナリオに対して、適切な例を構築することができる。
【0100】
ブロードキャストオーバーヘッド
6分の「リフレッシュ時間」を仮定すると、エフェメリス情報に含まれる衛星の数は、赤道の近くで12であり得る。これは、たとえば、12*24=288バイトに相当する。
【0101】
-10dBのSNRでこの情報を搬送するために必要なAirlinkリソース単位(時間単位および/または周波数単位を備える)の数は173であることがあり、5.12秒の周期を仮定すると、毎秒約34個のAirlinkリソース単位(0.003%)のオーバーヘッドを実質的にもたらす。
【0102】
60°の近くの緯度では、一例として、衛星の数は24まで増える可能性があり、これは576バイトに相当し、毎秒343個のAirlinkリソース単位(0.006%のオーバーヘッド)が必要になる。
【0103】
継ぎ目の近くでの動作
「継ぎ目」は、2つの隣接する軌道面の中の衛星の動きが反対の方向である位置、すなわち、北に向かう衛星と南に向かう衛星が互いに隣り合う位置である。ある例示的な実装形態では、システムの中に2つの継ぎ目があることがある。
【0104】
「継ぎ目」の近くに含まれることになる衛星は、「異なる」軌道面の動きも同じ方向であった場合に含まれていたであろうものの鏡像であり得る。
【0105】
図11は、継ぎ目の近くでの動作のために、エフェメリス情報リストに含まれるべき衛星のフットプリント1100のセットの例を示す。影付きエリア1102は、現在の衛星のフットプリントの中のUTの、次の6分におけるあり得る位置を示す。
【0106】
例示的なパラメータ
(BIBの中の)衛星リストの長さは、ある例示的な実装形態では1...256であり得る。初期のシステムセットアップに対して提案される値は12であることがあり、赤道の近くでは6分に相当する。256個の衛星という最大の容量において、赤道の近くでは、約250分の「リフレッシュ期間」を得ることができる(60°の緯度では概ね125分)。ユニキャストメッセージ「無線エフェメリス情報」の中の衛星リストの長さは、1...4096であり得る。
【0107】
(BIBの中の)BIBeリフレッシュ時間の範囲は、{30*(0…255)秒}であり得る。初期セットアップの例示的な値は12である(すなわち、360秒または6分)。いくつかの実装形態では、より大きな「リフレッシュ時間」のためにエフェメリス情報をブロードキャストすることは必要でも望ましくもないと考えられ得る。ユニキャストメッセージ「無線エフェメリス情報」の中のBIBeリフレッシュ時間の範囲も同じであり得る。
【0108】
受信動作
UTがBIBeまたは無線エフェメリス情報メッセージにおいてエフェメリス情報を受信するとき、UTは示される「リフレッシュ期間」に等しい時間長とともにタイマーを始動し、次のBIBeの読取りはタイマーが満了する前に完了する。「リフレッシュ期間」の値が0に設定される場合、UTはBIB1によって示される次の予定された機会(たとえば、フレーム)においてBIBeを読み取ることを試み続ける。BIBeの読取りが「リフレッシュ期間」内に完了できないということがUTに知られるようになる場合、UTは、「無線エフェメリス情報要求」メッセージを送信することによって、エフェメリス情報のユニキャスト転送をSNPに要求する。
【0109】
UTは、必要なとき、「無線エフェメリス情報要求メッセージ」においてエフェメリス情報をSNPに要求し得る。これは、たとえば、接続モードのUTの半二重動作により(たとえば、半二重UTは、送信しているときにブロードキャストメッセージまたはユニキャストメッセージを受信することが不可能であり得る)、または任意の他の予見されない理由で必要であり得る。最近電源が入れられたUTは、完全なコンステレーションのためのエフェメリス情報の転送をSNPに要求し得る。
【0110】
SNPは、必要なとき、自分で、「無線エフェメリス情報要求メッセージ」においてエフェメリス情報をユニキャストすることができる。SNPがこの情報を一方的にユニキャストする1つのあり得る理由は、いつかアクティブに送信することになる接続されているUTに対して、先を見越してエフェメリス情報を転送するためであり得る。これは、あらゆる予見されない理由でも行われ得る。この一方的なユニキャストは、いくつかの実装形態ではバックアップ機構であり得る。
【0111】
記憶動作
UTは、衛星識別情報によってインデクシングされた、すべての衛星のエフェメリス情報のデータベースを維持し得る。
【0112】
UTがある衛星のエフェメリス情報を受信するとき、データベースの中にその衛星に対するエントリが存在しない場合、UTは、データベースの中にエントリを作成して、そこにその衛星のための受信された情報を記憶し得る。その衛星のエフェメリス情報がデータベースにすでに記憶されている場合、UTは、受信された情報で既存の情報を上書きし得る。
【0113】
UTは、新規に受信されたエフェメリス情報で上書きされない限り(たとえば、障害を起こした衛星が原因で)、最小限の期間、データベースに記憶されている衛星のエフェメリス情報を保ち得る。いくつかの実装形態では、この最小限の期間は15日である。他の実装形態では他の期間が使用され得る。
【0114】
UTが完全なコンステレーションのためのエフェメリス情報を受信する場合、UTは完成している既存のエフェメリスデータベースを廃棄し、受信された情報でそれを置き換えることができる。
【0115】
UTは他の方法でエフェメリス情報を取得し得る。一例では、エフェメリス情報は、(たとえば、サムドライブを使用して、インターネットを介して、ソフトウェア更新を介して、など)UTにロードされ得る。
【0116】
第1の例示的な装置
図12は、本開示の1つまたは複数の態様に従って通信するように構成された装置1200の例示的なハードウェア実装形態のブロック図を示す。たとえば、装置1200は、SNP、または衛星通信をサポートする何らかの他のタイプのデバイス内で、具現化し、または実装され得る。様々な実装形態では、装置1200は、ゲートウェイ、地上局、車両部品、または回路を有する任意の他の電子デバイス内で、具現化するか、または実装され得る。
【0117】
装置1200は、通信インターフェース(たとえば、少なくとも1つのトランシーバ)1202、記憶媒体1204、ユーザインターフェース1206、メモリデバイス(たとえば、メモリ回路)1208、および処理回路(たとえば、少なくとも1つのプロセッサ)1210を含む。様々な実装形態では、ユーザインターフェース1206は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、タッチスクリーンディスプレイ、またはユーザから入力を受け、もしくはユーザへ出力を送るためのいくつかの他の回路のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0118】
これらの構成要素は、
図12において接続線によって一般に表される、シグナリングバスまたは他の適切な構成要素を介して互いに結合され、かつ/または互いに電気通信するように配置され得る。シグナリングバスは、処理回路1210の具体的な適用例および全体的な設計制約に応じて、任意の数の相互接続バスおよびブリッジを含み得る。シグナリングバスは、通信インターフェース1202、記憶媒体1204、ユーザインターフェース1206、およびメモリデバイス1208の各々が、処理回路1210に結合され、かつ/または処理回路1210と電気通信するように、様々な回路を一緒につなぐ。シグナリングバスはまた、タイミングソース、周辺装置、電圧調整器、および電力管理回路などの様々な他の回路(図示せず)をつなぎ得るが、これらの回路は当技術分野でよく知られており、したがって、これ以上は説明されない。
【0119】
通信インターフェース1202は、伝送媒体を通じて他の装置と通信するための手段を提供する。いくつかの実装形態では、通信インターフェース1202は、ネットワークの中の1つまたは複数の通信デバイスに対する双方向での情報の通信を円滑にするように適合された、回路および/またはプログラミングを含む。いくつかの実装形態では、通信インターフェース1202は、装置1200のワイヤレス通信を円滑にするように適合される。これらの実装形態では、通信インターフェース1202は、ワイヤレス通信システム内でのワイヤレス通信のために、
図12に示されるような1つまたは複数のアンテナ1212に結合され得る。通信インターフェース1202は、1つまたは複数のスタンドアロンの受信機および/または送信機、ならびに1つまたは複数のトランシーバを用いて構成され得る。示される例では、通信インターフェース1202は送信機1214と受信機1216を含む。通信インターフェース1202は、受信するための手段および/または送信する手段の一例として機能する。
【0120】
メモリデバイス1208は、1つまたは複数のメモリデバイスを表し得る。示されるように、メモリデバイス1208は、エフェメリス情報1218を、装置1200によって使用される他の情報とともに維持し得る。いくつかの実装形態では、メモリデバイス1208および記憶媒体1204は、共通のメモリ構成要素として実装される。メモリデバイス1208はまた、処理回路1210、または装置1200のいくつかの他の構成要素によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。
【0121】
記憶媒体1204は、プロセッサ実行可能コードもしくは命令(たとえば、ソフトウェア、ファームウェア)、電子データ、データベース、または他のデジタル情報などのプログラミングを記憶するための、1つまたは複数のコンピュータ可読、機械可読、および/またはプロセッサ可読のデバイスを表し得る。記憶媒体1204はまた、プログラミングを実行するときに処理回路1210によって操作されるデータを記憶するために使用され得る。記憶媒体1204は、ポータブル記憶デバイスまたは固定式記憶デバイス、光学記憶デバイス、およびプログラミングを記憶するかまたは収容するかまたは搬送することが可能な様々な他の媒体を含む、汎用または専用プロセッサによってアクセスされることが可能な任意の利用可能な媒体であり得る。
【0122】
限定ではなく例として、記憶媒体1204は、磁気記憶デバイス(たとえば、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ)、光ディスク(たとえば、コンパクトディスク(CD)またはデジタル多用途ディスク(DVD))、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(たとえば、カード、スティック、またはキードライブ)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取り専用メモリ(ROM)、プログラマブルROM(PROM)、消去可能PROM(EPROM)、電気的消去可能PROM(EEPROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、およびコンピュータによってアクセスされ得るとともに読み取られ得るソフトウェアおよび/または命令を記憶するための任意の他の好適な媒体を含み得る。記憶媒体1204は、製造品(たとえば、コンピュータプログラム製品)の中で具現化され得る。例として、コンピュータプログラム製品は、パッケージング材料の中のコンピュータ可読媒体を含み得る。上記のことに鑑みて、いくつかの実装形態では、記憶媒体1204は、非一時的(たとえば、有形の)記憶媒体であり得る。
【0123】
記憶媒体1204は、処理回路1210が記憶媒体1204から情報を読み取り、かつ記憶媒体1204に情報を書き込むことができるように、処理回路1210に結合され得る。すなわち、記憶媒体1204は、少なくとも1つの記憶媒体が処理回路1210と一体である例および/または少なくとも1つの記憶媒体が処理回路1210から分離されている例(たとえば、装置1200の中に存在する例、装置1200の外部に存在する例、複数のエンティティにわたって分散される例など)を含めて、記憶媒体1204が少なくとも処理回路1210によってアクセス可能であるように処理回路1210に結合され得る。
【0124】
記憶媒体1204上に記憶されているプログラミングは、処理回路1210によって実行されると、処理回路1210に、本明細書において説明される様々な機能および/または処理動作のうちの1つまたは複数を実行させる。たとえば、記憶媒体1204は、処理回路1210の1つまたは複数のハードウェアブロックにおける動作を調整するように、ならびにそれらのそれぞれの通信プロトコルを利用するワイヤレス通信に通信インターフェース1202を利用するように構成された、動作を含み得る。
【0125】
処理回路1210は一般に、記憶媒体1204に記憶されたそのようなプログラミングの実行を含む処理のために適合される。本明細書において使用される「コード」または「プログラミング」という用語は、ソフトウェアと呼ばれるか、ファームウェアと呼ばれるか、ミドルウェアと呼ばれるか、マイクロコードと呼ばれるか、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、またはそれ以外で呼ばれるかにかかわらず、限定はされないが、命令、命令セット、データ、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、プログラミング、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行ファイル、実行スレッド、手順、関数などを含むように広く解釈されなければならない。
【0126】
処理回路1210は、データを取得し、処理し、および/または送信し、データのアクセスおよび記憶を制御し、命令を出し、所望の動作を制御するように構成される。処理回路1210は、少なくとも1つの例において適切な媒体によって与えられる所望のプログラミングを実装するように構成される回路を含み得る。たとえば、処理回路1210は、1つまたは複数のプロセッサ、1つまたは複数のコントローラ、および/または実行可能なプログラミングを実行するように構成される他の構造として実装され得る。処理回路1210の例は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)もしくは他のプログラマブル論理構成要素、個別ゲートもしくはトランジスタ論理、個別のハードウェア構成要素、または本明細書において説明される機能を実行するように設計されたそれらの任意の組合せを含み得る。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ、ならびに任意の従来のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンを含み得る。処理回路1210はまた、DSPとマイクロプロセッサの組合せ、いくつかのマイクロプロセッサ、DSPコアと連携する1つもしくは複数のマイクロプロセッサ、ASICおよびマイクロプロセッサ、または任意の他の数の様々な構成などのコンピューティング構成要素の組合せとして実装され得る。処理回路1210のこれらの例は例示のためのものであり、本開示の範囲内の他の適切な構成も企図される。
【0127】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、処理回路1210は、本明細書において説明される装置のいずれかもしくはすべてのための、特徴、プロセス、機能、動作、および/またはルーチンのいずれかもしくはすべてを実行するように適合され得る。たとえば、処理回路1210は、
図13〜
図17に関して説明されたステップ、機能、および/またはプロセスのうちのいずれかを実行するように構成され得る。本明細書において使用される場合、処理回路1210に関して「適合される」という用語は、処理回路1210が、本明細書において説明される様々な特徴に従って、特定のプロセス、機能、動作、および/またはルーチンを実行するように構成されること、利用されること、実装されること、および/またはプログラムされることのうちの1つまたは複数を指し得る。
【0128】
処理回路1210は、
図13〜
図17とともに説明される動作のいずれか1つを実行するための手段(たとえば、そのための構造)として機能する特定用途向け集積回路(ASIC)などの、特別なプロセッサであり得る。処理回路1210は、送信するための手段および/または受信するための手段の一例として機能する。いくつかの実装形態では、処理回路1210は、
図2のSNPコントローラ250の機能を組み込む。
【0129】
装置1200の少なくとも一例によれば、処理回路1210は、通信するための回路/モジュール1220、衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222、特定するための回路/モジュール1224、送信するための回路/モジュール1226、生成するための回路/モジュール1228、エフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230のうちの1つまたは複数を含み得る。様々な実装形態では、通信するための回路/モジュール1220、衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222、特定するための回路/モジュール1224、送信するための回路/モジュール1226、生成するための回路/モジュール1228、またはエフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230は、
図2のSNPコントローラ250に少なくとも一部対応し得る。
【0130】
通信するための回路/モジュール1220は、たとえば、情報を通信することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1204に記憶された、通信するためのコード1232)を含み得る。いくつかの実装形態では、情報はUTの位置情報である。いくつかの実装形態では、通信は受信することを伴う。いくつかの実装形態では、通信は送る(たとえば、送信する)ことを伴う。いくつかの実装形態では、情報は要求である。いくつかの実装形態では、情報は応答である。いくつかの実装形態では、情報は衛星のエフェメリス情報である。いくつかの実装形態では、情報は指示である。
【0131】
いくつかのシナリオでは、通信することは、通信するための回路/モジュール1220が、情報を送信したデバイスから直接情報を受信すること、または装置1200の構成要素(たとえば、受信機1216、メモリデバイス1208、通信インターフェース1202(たとえば、デジタルサブシステムまたはRFサブシステム)、またはいくつかの他の構成要素)から情報を受信することを伴う。この場合、通信するための回路/モジュール1220は、受信された情報を処理(たとえば、復号)し得る。通信するための回路/モジュール1220は、次いで、受信された情報を装置1200の構成要素(たとえば、メモリデバイス1208、または他の何らかの構成要素)に出力する。
【0132】
いくつかの実装形態では、通信することは、別のデバイスに送信するために、情報を装置1200の別の構成要素(たとえば、送信機1214)に送信すること、または(たとえば、通信するための回路/モジュール1220が送信機を含む場合に)情報を最終的な宛先に直接送信することを伴う。この場合、通信するための回路/モジュール1220は最初に、(たとえば、メモリデバイス1208または他の何らかの構成要素から)通信されるべき情報を取得する。通信するための回路/モジュール1220は、送信されるべき情報を処理(たとえば、符号化)し得る。次いで、通信するための回路/モジュール1220は情報が送信されるようにする。たとえば、通信するための回路/モジュール1220は、情報を直接送信することができ、または後続の高周波(RF)送信のために情報を送信機1214または通信インターフェース1202(たとえば、デジタルサブシステムまたはRFサブシステム)に渡すことができる。
【0133】
いくつかの実装形態では、通信インターフェース1202は、通信するための回路/モジュール1220および/または通信するためのコード1232を含む。いくつかの実装形態では、通信するための回路/モジュール1220はトランシーバである。いくつかの実装形態では、通信するための回路/モジュール1220は、情報を受信するように通信インターフェース1202(たとえば、トランシーバ)を制御するように構成される。
【0134】
衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222は、たとえば、衛星の位置、リフレッシュ期間、またはローカルの緯度に基づいて衛星のサブセットを選択することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1204に記憶された、衛星のサブセットを選択するためのコード1234)を含み得る。最初に、衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222は、メモリデバイス1208から、または装置1200の何らかの他の構成要素から、エフェメリス情報および他の情報(たとえば、位置、リフレッシュ期間、またはローカルの緯度を示す指示)を受信する。いくつかの実装形態では、衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222は、エフェメリス情報に基づいて、どの衛星がその位置もしくは緯度に近いかを決定することによってサブセットを選択し、または、リフレッシュ期間に基づいてサブセット(たとえば、衛星の数)を選択する。衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222は次いで、この選択を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1208または装置1200の何らかの別の構成要素に)出力し得る。
【0135】
特定するための回路/モジュール1224は、たとえば、特定のUTに送信されるべき衛星のエフェメリス情報を特定することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1204に記憶された、特定するためのコード1236)を含み得る。最初に、特定するための回路/モジュール1224は、UTの識別子を(たとえば、メモリデバイス1208または装置1200の何らかの他の構成要素から)受信する。いくつかの実装形態では、特定するための回路/モジュール1224は、UTの位置に基づいて、どの衛星がUTの近くにあるかを特定する。特定するための回路/モジュール1224は次いで、対応するエフェメリス情報を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1208または装置1200の何らかの他の構成要素に)出力し得る。
【0136】
送信するための回路/モジュール1226は、たとえば、情報を別の装置に(たとえば、衛星を介して)送信することに関するいくつかの機能を実行するように適合される回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1204に記憶されている送信するためのコード1238)を含み得る。いくつかの実装形態では、情報はエフェメリス情報である。いくつかの実装形態では、情報はエフェメリス要素である。最初に、送信するための回路/モジュール1226は、(たとえば、メモリデバイス1208、特定するための回路/モジュール1224、選択するための回路/モジュール1224、または何らかの他の構成要素から)送信されるべき情報を取得する。次いで、送信するための回路/モジュール1226は、(たとえば、プロトコルに従うなどして)送信するために情報をフォーマットし得る。次いで、送信するための回路/モジュール1226は、ワイヤレス通信媒体を介して(たとえば、衛星シグナリングを介して)情報を送信させる。この目的で、送るための回路/モジュール1226は、送信のために、データを通信インターフェース1202(たとえば、デジタルサブシステムまたはRFサブシステム)または何らかの他の構成要素に送信し得る。いくつかの実装形態では、通信インターフェース1202は、送信するための回路/モジュール1226および/または送信するためのコード1238を含む。いくつかの実装形態では、送信するための回路/モジュール1226はトランシーバまたは送信機である。いくつかの実装形態では、通信するための回路/モジュール1220は、送信するための回路/モジュール1226の機能を実行する。いくつかの実装形態では、送信するための回路/モジュール1226は、情報を送信するように通信インターフェース1202(たとえば、トランシーバまたは送信機)を制御するように構成される。
【0137】
生成するための回路/モジュール1228は、たとえば、ユーザ端末がユーザ端末において維持されている衛星のエフェメリス情報をいつリフレッシュすべきかを示す指示を生成することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1204に記憶された、生成するためのコード1240)を含み得る。最初に、生成するための回路/モジュール1228は、UTの識別子を(たとえば、メモリデバイス1208または装置1200の何らかの他の構成要素から)受信する。いくつかの実装形態では、生成するための回路/モジュール1228は、リフレッシュ期間または満了時間に基づいて、UTがBIBeを再び読み取るべきであることを決定する。生成するための回路/モジュール1228は次いで、この決定を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1208、通信するための回路/モジュール1220、または装置1200の何らかの他の構成要素に)出力し得る。
【0138】
エフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230は、たとえば、エフェメリス要素のセットからエフェメリス要素のサブセットを選択することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1204に記憶された、エフェメリス要素のサブセットを選択するためのコード1242)を含み得る。最初に、エフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230は、メモリデバイス1208から、または装置1200の何らかの他の構成要素から、エフェメリス情報および他の情報(たとえば、UTの位置を示す指示、サブセットのメンバーを示す指示など)を受信する。いくつかの実装形態では、エフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230は、この情報に基づいてサブセットを選択する。エフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230は次いで、この選択を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1208、送信するための回路/モジュール1226、または装置1200の何らかの別の構成要素に)出力し得る。
【0139】
上述のように、記憶媒体1204に記憶されているプログラミングは、処理回路1210により実行されると、処理回路1210に、本明細書において説明された様々な機能および/または処理動作のうちの1つまたは複数を実行させる。たとえば、プログラミングは、処理回路1210によって実行されると、処理回路1210に、様々な実装形態において、
図13〜
図17に関して本明細書で説明される様々な機能、ステップ、および/プロセスを実行させ得る。
図12に示されるように、記憶媒体1204は、通信するためのコード1232、衛星のサブセットを選択するためのコード1234、特定するためのコード1236、送信するためのコード1238、生成するためのコード1240、またはエフェメリス要素のサブセットを選択するためのコード1242のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0140】
第1の例示的なプロセス
図13は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス1300を示す。プロセス1300は、SNPまたは何らかの他の適切な装置の中に配置され得る処理回路(たとえば、
図12の処理回路1210)内で行われ得る。いくつかの実装形態では、プロセス1300は、少なくとも1つの非静止衛星のためのSNPによって実行され得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス1300は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0141】
ブロック1302において、装置(たとえば、SNP)は、衛星のエフェメリス情報に対する要求を通信する(たとえば、受信する)。いくつかのシナリオでは、この要求は、それが(コンステレーションの中の衛星のすべてのための)完全なエフェメリス情報に対するものか、または(コンステレーションの中の衛星の対応する部分のための)完全なエフェメリス情報の一部(たとえば、サブセット)に対するものかを指定し得る。いくつかの実装形態では、
図12の通信するための回路/モジュール1220がブロック1302の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の通信するためのコード1232がブロック1302の動作を実行するために実行される。
【0142】
ブロック1304において、装置は、要求に対応する応答を通信し(たとえば、送信し)、この応答は衛星のエフェメリス情報を備える。ブロック1302の要求が要求された情報(たとえば、完全またはサブセット)を指定するいくつかのシナリオでは、応答は要求された情報のみを含む。いくつかの実装形態では、
図12の通信するための回路/モジュール1220がブロック1304の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の通信するためのコード1232がブロック1304の動作を実行するために実行される。
【0143】
いくつかの態様では、衛星のエフェメリス情報は、ある量のエフェメリス情報要素からなる。エフェメリス情報要素の第1のサブセットは衛星識別子およびエポック時の情報のためのものであることがあるが、エフェメリス情報要素の第2のサブセットは衛星識別子およびエポック時の情報(たとえば、エフェメリスの不可欠な要素)以外のエフェメリスの要素のためのものである。いくつかの態様では、第2のサブセットの各エフェメリス情報要素は、最大で3バイトのデータまたは最大で2バイトのデータからなる。
【0144】
第2の例示的なプロセス
図14は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス1400を示す。いくつかの態様では、プロセス1400は、
図13のプロセス1300とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス1400は、SNPまたは何らかの他の適切な装置の中に配置され得る処理回路(たとえば、
図12の処理回路1210)内で行われ得る。いくつかの実装形態では、プロセス1400は、少なくとも1つの非静止衛星のためのSNPによって実行され得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス1400は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0145】
ブロック1402において、装置(たとえば、SNP)は、衛星のコンステレーションの中の衛星のサブセットを選択する。たとえば、衛星は、衛星のエフェメリス情報(たとえば、衛星のサブセットのための)を送信(たとえば、中継)する衛星の位置、少なくとも1つのユーザ端末のリフレッシュ期間、ローカルの緯度、またはこれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つに基づいて選択され得る。いくつかの態様では、リフレッシュ期間は、BIBeを再び読み取るための時間に対応し得る。いくつかの実装形態では、
図12の衛星のサブセットを選択するための回路/モジュール1222がブロック1402の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の衛星のサブセットを選択するためのコード1234は、ブロック1304の動作を実行するために実行される。
【0146】
ブロック1404において、装置は衛星のエフェメリス情報を備えるメッセージを通信する。いくつかの態様では、衛星のエフェメリス情報は衛星のサブセットのためのものであり得る。いくつかの態様では、通信は衛星のエフェメリス情報に対する要求への応答であり得る。いくつかの態様では、ブロック1404における衛星のエフェメリス情報の通信は、衛星のエフェメリス情報をブロードキャストすること、ユニキャストメッセージを介して衛星のエフェメリス情報を送信すること、またはこれらの任意の組合せのうちの少なくとも1つを含み得る。いくつかの実装形態では、
図12の通信するための回路/モジュール1220がブロック1404の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の通信するためのコード1232がブロック1404の動作を実行するために実行される。
【0147】
第3の例示的なプロセス
図15は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス1500を示す。いくつかの態様では、プロセス1500は、
図13のプロセス1300とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス1500は、SNPまたは何らかの他の適切な装置の中に配置され得る処理回路(たとえば、
図12の処理回路1210)内で行われ得る。いくつかの実装形態では、プロセス1500は、少なくとも1つの非静止衛星のためのSNPによって実行され得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス1500は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0148】
ブロック1502において、装置(たとえば、SNP)は、特定のユーザ端末に送信されるべき衛星のエフェメリス情報(たとえば、他の衛星のエフェメリス情報)を特定する。いくつかのシナリオでは、特定される情報は、(コンステレーションの中の衛星のすべてのための)完全なエフェメリス情報、または(コンステレーションの中の衛星のサブセットのための)完全なエフェメリス情報のサブセットであり得る。いくつかの実装形態では、
図12の特定するための回路/モジュール1224がブロック1502の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の特定するためのコード1236は、ブロック1502の動作を実行するために実行される。
【0149】
ブロック1504において、装置が、ユニキャストメッセージを介して衛星のエフェメリス情報を特定のユーザ端末に送信する。いくつかの実装形態では、
図12の送信するための回路/モジュール1226がブロック1504の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の送信するためのコード1238は、ブロック1504の動作を実行するために実行される。
【0150】
第4の例示的なプロセス
図16は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス1600を示す。いくつかの態様では、プロセス1600は、
図13のプロセス1300とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス1600は、SNPまたは何らかの他の適切な装置の中に配置され得る処理回路(たとえば、
図12の処理回路1210)内で行われ得る。いくつかの実装形態では、プロセス1600は、少なくとも1つの非静止衛星のためのSNPによって実行され得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス1600は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0151】
ブロック1602において、装置(たとえば、SNP)が、ユーザ端末において維持されている衛星のエフェメリス情報(たとえば、他の衛星のエフェメリス情報)をユーザ端末がいつリフレッシュすべきであるかの指示を生成する。いくつかの態様では、衛星のエフェメリス情報をリフレッシュすることは、BIBeを再び読み取ることを含み得る。いくつかの実装形態では、
図12の生成するための回路/モジュール1228がブロック1602の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の生成するためのコード1240は、ブロック1602の動作を実行するために実行される。
【0152】
ブロック1604において、装置(たとえば、SNP)は、ブロック1602において生成される指示を通信(たとえば、送信)する。いくつかの実装形態では、
図12の通信するための回路/モジュール1220がブロック1604の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の通信するためのコード1232がブロック1604の動作を実行するために実行される。
【0153】
第5の例示的なプロセス
図17は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス1700を示す。いくつかの態様では、プロセス1700は、
図13のプロセス1300とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス1700は、SNPまたは何らかの他の適切な装置の中に配置され得る処理回路(たとえば、
図12の処理回路1210)内で行われ得る。いくつかの実装形態では、プロセス1700は、少なくとも1つの非静止衛星のためのSNPによって実行され得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス1700は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0154】
ブロック1702において、装置(たとえば、SNP)は、エフェメリス要素のセットからエフェメリス要素のサブセットを選択する。いくつかの実装形態では、
図12のエフェメリス要素のサブセットを選択するための回路/モジュール1230がブロック1702の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12のエフェメリス要素のサブセットを選択するためのコード1240は、ブロック1702の動作を実行するために実行される。
【0155】
ブロック1704において、装置(たとえば、SNP)は、エフェメリス要素の選択されたサブセットをユーザ端末に送信する。いくつかの実装形態では、
図12の送信するための回路/モジュール1226がブロック1704の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図12の送信するためのコード1238は、ブロック1704の動作を実行するために実行される。
【0156】
第2の例示的な装置
図18は、本開示の1つまたは複数の態様による、通信するように構成された別の装置1800の例示的なハードウェア実装形態のブロック図を示す。たとえば、装置1800は、UTまたは衛星通信をサポートする何らかの他のタイプのデバイス内で、具現化するか、または実装され得る。様々な実装形態では、装置1800は、車両部品、または回路を有する任意の他の電子デバイス内で、具現化するか、または実装され得る。
【0157】
装置1800は、通信インターフェース(たとえば、少なくとも1つのトランシーバ)1802、記憶媒体1804、ユーザインターフェース1806、(たとえば、エフェメリス情報1818を記憶する)メモリデバイス1808、および処理回路(たとえば、少なくとも1つのプロセッサ)1810を含む。様々な実装形態では、ユーザインターフェース1806は、キーパッド、ディスプレイ、スピーカ、マイクロフォン、タッチスクリーンディスプレイ、またはユーザから入力を受け、もしくはユーザへ出力を送るためのいくつかの他の回路のうちの1つまたは複数を含み得る。通信インターフェース1802は、1つまたは複数のアンテナ1812に結合されることがあり、送信機1814および受信機1816を含むことがある。一般に、
図18の構成要素は、
図12の装置1200の対応する構成要素と同様であり得る。
【0158】
本開示の1つまたは複数の態様によれば、処理回路1810は、本明細書において説明される装置のいずれかもしくはすべてのための、特徴、プロセス、機能、動作、および/またはルーチンのいずれかもしくはすべてを実行するように適合され得る。たとえば、処理回路1810は、
図19〜
図22に関して説明されたステップ、機能、および/または処理のうちのいずれかを実行するように構成され得る。本明細書では、処理回路1210に関する「適合される」という用語は、処理回路1810が、本明細書において説明される様々な特徴に従った特定のプロセス、機能、動作、および/またはルーチンを実行するように構成されること、そのように利用されること、そのように実装されること、および/またはそのようにプログラムされることのうちの1つまたは複数を指し得る。
【0159】
処理回路1810は、
図19〜
図24に関して説明された動作のうちのいずれか1つを実行するための手段(たとえば、そのための構造)として機能する特定用途向け集積回路(ASIC)などの、特別なプロセッサであり得る。処理回路1810は、送信するための手段および/または受信するための手段の一例として機能する。様々な実装形態では、処理回路1810は、
図4の制御プロセッサ420の機能を組み込み得る。
【0160】
装置1800の少なくとも一例によれば、処理回路1810は、通信するための回路/モジュール1820、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822、追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824、エフェメリス情報をリフレッシュするための回路/モジュール1826、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828、または計算するための回路/モジュール1830のうちの1つまたは複数を含み得る。様々な実装形態では、通信するための回路/モジュール1820、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822、追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824、エフェメリス情報をリフレッシュするための回路/モジュール1826、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828、および計算するための回路/モジュール1830は、
図4の制御プロセッサ420に少なくとも一部対応し得る。
【0161】
通信するための回路/モジュール1820は、たとえば、情報を通信することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1804に記憶された、通信するためのコード1832)を含み得る。いくつかの実装形態では、通信は受信することを伴う。いくつかの実装形態では、通信は送る(たとえば、送信する)ことを伴う。いくつかの実装形態では、情報は要求である。いくつかの実装形態では、情報は応答である。いくつかの実装形態では、情報はUTの位置情報である。いくつかの実装形態では、情報は衛星のエフェメリス情報である。いくつかの実装形態では、情報は指示である。
【0162】
いくつかのシナリオでは、通信することは、通信するための回路/モジュール1820が、情報を送信したデバイスから直接情報を受信すること、または装置1800の構成要素(たとえば、受信機1816、メモリデバイス1808、通信インターフェース1802(たとえば、送信機および受信機)、またはいくつかの他の構成要素)から情報を受信することを伴う。この場合、通信するための回路/モジュール1820は、受信された情報を処理(たとえば、復号)し得る。通信するための回路/モジュール1820は、次いで、受信された情報を装置1800の構成要素(たとえば、メモリデバイス1808、または他の何らかの構成要素)に出力する。
【0163】
いくつかの実装形態では、通信することは、別のデバイスに送信するために、情報を装置1800の別の構成要素(たとえば、送信機1814)に送信すること、または(たとえば、通信するための回路/モジュール1820が送信機を含む場合に)情報を最終的な宛先に直接送信することを伴う。この場合、通信するための回路/モジュール1820は最初に、(たとえば、メモリデバイス1808または他の何らかの構成要素から)通信されるべき情報を取得する。通信するための回路/モジュール1820は、送信されるべき情報を処理(たとえば、符号化)し得る。次いで、通信するための回路/モジュール1820は情報が送信されるようにする。たとえば、通信するための回路/モジュール1820は、情報を直接送信することができ、または後続の高周波(RF)送信のために情報を送信機1814または通信インターフェース1802(たとえば、送信機および受信機)に渡すことができる。
【0164】
いくつかの実装形態では、通信インターフェース1802は、通信するための回路/モジュール1820および/または通信するためのコード1832を含む。いくつかの実装形態では、通信するための回路/モジュール1820はトランシーバである。いくつかの実装形態では、通信するための回路/モジュール1820は、情報を受信するように通信インターフェース1802(たとえば、トランシーバ)を制御するように構成される。
【0165】
エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822は、たとえば、エフェメリス情報の年齢を決定することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1804に記憶された、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するためのコード1834)を含み得る。最初に、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822は、メモリデバイス1208または装置1200の何らかの他の構成要素から、閾値とエフェメリス情報の年齢を示す指示とを取得する。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822は、この年齢を閾値と比較する。エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822は次いで、この比較を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1808、追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824、または装置1800の何らかの別の構成要素に)出力し得る。
【0166】
追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824は、たとえば、エフェメリス情報を要求することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1804に記憶された、追加のエフェメリス情報を取得するためのコード1836)を含み得る。最初に、追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824は、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822による決定を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1208、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822、または装置1200の何らかの他の構成要素から)受信する。いくつかの実装形態では、追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824は、情報が古すぎる場合に要求を生成する。追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824は、(たとえば、メモリデバイス1808、通信するための回路/モジュール1820、または装置1800の何らかの別の構成要素に指示を送信することによって)衛星システムに要求が送信されるようにし得る。
【0167】
エフェメリス情報をリフレッシュするための回路/モジュール1826は、たとえば、UTに記憶されているエフェメリス情報をリフレッシュすることに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1804に記憶された、エフェメリス情報をリフレッシュするためのコード1838)を含み得る。最初に、エフェメリス情報をリフレッシュするための回路/モジュール1826は、エフェメリス情報を(たとえば、メモリデバイス1208または装置1200の何らかの他の構成要素から)受信する。いくつかの実装形態では、追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824は、BIBeを再び読み取ることによって現在のエフェメリス情報を取得する。エフェメリス情報をリフレッシュするための回路/モジュール1826は次いで、ローカルに記憶されているエフェメリス情報を(たとえば、メモリデバイス1808または装置1800の何らかの他の構成要素に書き込むことによって)更新する。
【0168】
エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、たとえば、UTにおいてエフェメリス情報を受信することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1804に記憶された、エフェメリス情報を受信するためのコード1840)を含み得る。最初に、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、受信された情報を取得する。たとえば、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、通信インターフェース1802(たとえば、受信機)、メモリデバイス1808、または何らかの他の構成要素などの、装置1800の構成要素からこの情報を取得し得る。別の例として、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、ユーザ端末に情報を中継したデバイス(たとえば、衛星)から直接情報を受信し得る。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、メモリデバイス1808の中の値のメモリ位置を特定し、その位置の読取りを呼び出す。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、受信された情報を処理(たとえば、復号)する。エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、受信された情報を出力する(たとえば、受信された情報をメモリデバイス1808に記憶し、または情報を装置1800の別の構成要素に送信する)。いくつかの実装形態では、通信インターフェース1802は、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828および/またはエフェメリス情報を受信するためのコード1840を含む。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828はトランシーバまたは受信機である。いくつかの実装形態では、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828は、情報を受信するように通信インターフェース1802(たとえば、トランシーバまたは受信機)を制御するように構成される。
【0169】
計算するための回路/モジュール1830は、たとえば、エフェメリス要素またはレート情報を計算することに関するいくつかの機能を実行するように適合された回路および/またはプログラミング(たとえば、記憶媒体1804に記憶された、計算するためのコード1842)を含み得る。最初に、計算するための回路/モジュール1830は、メモリデバイス1208、エフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828、または装置1200の何らかの他の構成要素から、エフェメリス情報を取得する。計算するための回路/モジュール1830は次いで、エフェメリス情報に基づいて、エフェメリス要素またはレート情報を決定する。計算するための回路/モジュール1830は次いで、この決定を示す指示を(たとえば、メモリデバイス1808または装置1800の何らかの別の構成要素に)出力し得る。
【0170】
上述のように、記憶媒体1804によって記憶されているプログラミングは、処理回路1810により実行されると、処理回路1810に、本明細書において説明された様々な機能および/または処理動作のうちの1つまたは複数を実行させる。たとえば、プログラミングは、処理回路1810によって実行されると、処理回路1810に、様々な実装形態において、
図19〜
図24に関して本明細書で説明される様々な機能、ステップ、および/プロセスを実行させ得る。
図18に示されるように、記憶媒体1804は、通信するためのコード1832、エフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定するためのコード1834、追加のエフェメリス情報を取得するためのコード1836、エフェメリス情報をリフレッシュするためのコード1838、エフェメリス情報を受信するためのコード1840、または計算するためのコード1842のうちの1つまたは複数を含み得る。
【0171】
第6の例示的なプロセス
図19は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス1900を示す。プロセス1900は、UTまたは何らかの他の適切な装置の中に配置され得る処理回路(たとえば、
図18の処理回路1810)内で行われ得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス1900は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0172】
ブロック1902において、装置(たとえば、UT)は、衛星のエフェメリス情報に対する要求を通信する(たとえば、送信する)。いくつかの実装形態では、
図18の通信するための回路/モジュール1820がブロック1902の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するためのコード1832がブロック1902の動作を実行するために実行される。
【0173】
ブロック1904において、装置は、要求への応答を通信し(たとえば、受信し)、この応答は衛星のエフェメリス情報を備える。いくつかの実装形態では、
図18の通信するための回路/モジュール1820がブロック1904の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するためのコード1832がブロック1904の動作を実行するために実行される。
【0174】
第7の例示的なプロセス
図20は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス2000を示す。いくつかの態様では、プロセス2000は、
図19のプロセス1900とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス2000は、少なくとも一部、処理回路(たとえば、
図18の処理回路1810)内で行われることがあり、処理回路は、UTまたは何らかの他の適切な装置の中に位置し得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス2000は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0175】
ブロック2002において、装置(たとえば、UT)は、衛星のエフェメリス情報を通信する。いくつかの態様では、衛星のエフェメリス情報は、衛星のコンステレーションの中の衛星のサブセットのためのものであり得る。いくつかの態様では、衛星のエフェメリス情報の通信は、ユーザ端末において衛星のエフェメリス情報を受信することを伴う(たとえば、UTが衛星のエフェメリス情報を含むメッセージを受信する)。いくつかの実装形態では、
図18の通信するための回路/モジュール1820がブロック2002の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するためのコード1832がブロック2002の動作を実行するために実行される。
【0176】
ブロック2004において、装置は、衛星のエフェメリス情報に基づいて衛星のサブセットを追跡する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するための回路/モジュール1820がブロック2004の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するためのコード1832がブロック2004の動作を実行するために実行される。
【0177】
第8の例示的なプロセス
図21は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス2100を示す。いくつかの態様では、プロセス2100は、
図19のプロセス1900とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス2100は、少なくとも一部、処理回路(たとえば、
図18の処理回路1810)内で行われることがあり、処理回路は、UTまたは何らかの他の適切な装置の中に位置し得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス2100は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0178】
ブロック2102において、装置(たとえば、UT)が、ユーザ端末において維持されている衛星のエフェメリス情報(たとえば、他の衛星のエフェメリス情報)をユーザ端末がいつリフレッシュすべきであるかの指示を通信(たとえば、受信)する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するための回路/モジュール1820がブロック2102の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の通信するためのコード1832がブロック2102の動作を実行するために実行される。
【0179】
ブロック2104において、装置は、指示によって示される時間において、ユーザ端末に維持されている衛星のエフェメリス情報をリフレッシュする。いくつかの態様では、衛星のエフェメリス情報をリフレッシュすることは、BIBeを再び読み取ることを含み得る。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報をリフレッシュするための回路/モジュール1826がブロック2104の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報をリフレッシュするためのコード1838は、ブロック2104の動作を実行するために実行される。
【0180】
第9の例示的なプロセス
図22は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス2200を示す。いくつかの態様では、プロセス2200は、
図19のプロセス1900とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス2200は、少なくとも一部、処理回路(たとえば、
図18の処理回路1810)内で行われることがあり、処理回路は、UTまたは何らかの他の適切な装置の中に位置し得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス2200は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0181】
ブロック2202において、装置(たとえば、UT)は、UTに記憶されている衛星のエフェメリス情報が年齢閾値より古いかどうかを決定する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報が閾値より古いかどうかを決定するための回路/モジュール1822がブロック2202の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報が閾値より古いかどうかを決定するためのコード1834がブロック2202の動作を実行するために実行される。
【0182】
ブロック2204において、装置は、記憶されている衛星のエフェメリス情報が年齢閾値より古いことを決定が示す場合、追加の衛星のエフェメリス情報を取得する。いくつかの実装形態では、
図18の追加のエフェメリス情報を取得するための回路/モジュール1824がブロック2204の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の追加のエフェメリス情報を取得するためのコード1836は、ブロック2204の動作を実行するために実行される。
【0183】
第10の例示的なプロセス
図23は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス2300を示す。いくつかの態様では、プロセス2300は、
図19のプロセス1900とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス2300は、少なくとも一部、処理回路(たとえば、
図18の処理回路1810)内で行われることがあり、処理回路は、UTまたは何らかの他の適切な装置の中に位置し得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス2300は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0184】
ブロック2302において、装置(たとえば、UT)は、衛星のエフェメリス情報を受信する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828がブロック2302の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報を受信するためのコード1840は、ブロック2302の動作を実行するために実行される。
【0185】
ブロック2304において、装置は少なくとも1つの衛星のエフェメリス要素を計算する。いくつかの態様では、この計算は、ブロック2302において受信された衛星のエフェメリス情報に基づき得る。いくつかの実装形態では、
図18の計算するための回路/モジュール1830がブロック2304の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の計算するためのコード1842は、ブロック2304の動作を実行するために実行される。
【0186】
第11の例示的なプロセス
図24は、本開示のいくつかの態様による、通信のためのプロセス2400を示す。いくつかの態様では、プロセス2400は、
図19のプロセス1900とともに(たとえば、その一部として、またはそれに加えて)実行され得る。プロセス2400は、少なくとも一部、処理回路(たとえば、
図18の処理回路1810)内で行われることがあり、処理回路は、UTまたは何らかの他の適切な装置の中に位置し得る。当然、本開示の範囲内の様々な態様では、プロセス2400は、通信動作をサポートすることが可能な任意の適切な装置によって実施され得る。
【0187】
ブロック2402において、装置(たとえば、UT)は、衛星のエフェメリス情報を受信する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報を受信するための回路/モジュール1828がブロック2402の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18のエフェメリス情報を受信するためのコード1840は、ブロック2402の動作を実行するために実行される。
【0188】
ブロック2404において、装置は、衛星のエフェメリス情報と関連付けられるレート情報を計算する。いくつかの態様では、この計算は、ブロック2402において受信された衛星のエフェメリス情報に基づき得る。いくつかの態様では、レート情報は衛星の傾斜角または衛星の角度と関連付けられ得る。いくつかの実装形態では、
図18の計算するための回路/モジュール1830がブロック2404の動作を実行する。いくつかの実装形態では、
図18の計算するためのコード1842は、ブロック2404の動作を実行するために実行される。
【0189】
追加の態様
多くの態様が、たとえば、コンピューティングデバイスの要素によって実行されることになる一連の活動に関して説明される。本明細書において説明される様々な活動は、特定の回路、たとえば中央処理装置(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、または様々な他のタイプの汎用もしくは専用のプロセッサもしくは回路によって実行されることがあり、1つまたは複数のプロセッサによって実行されるプログラム命令によって実行されることがあり、あるいは両方の組合せによって実行されることがあることが認識されよう。加えて、本明細書において説明されるこれらの一連の活動は、実行されると、関連するプロセッサに本明細書において説明される機能を実行させるコンピュータ命令の対応するセットを記憶した任意の形態のコンピュータ可読記憶媒体内において完全に具現化されるものと見なされ得る。したがって、本開示の様々な態様は、すべてが特許請求される主題の範囲内のものであると考えられるいくつかの異なる形態において具現化され得る。さらに、本明細書において説明される態様ごとに、任意のそのような態様の対応する形態は、本明細書では、たとえば、説明される動作を実行する「ように構成された論理」として説明されることがある。
【0190】
当業者は、情報および信号が、様々な異なる技術および技法のいずれを使用しても表現され得ることを理解するであろう。たとえば、上の説明全体にわたって言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、およびチップは、電圧、電流、電磁波、磁場もしくは磁性粒子、光場もしくは光学粒子、またはそれらの任意の組合せによって表現され得る。
【0191】
さらに、当業者は、本明細書において開示される態様に関連して説明される様々な例示的な論理ブロック、モジュール、回路、およびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、コンピュータソフトウェア、またはその両方の組合せとして実装され得ることを理解するであろう。ハードウェアとソフトウェアとのこの互換性を明瞭に示すために、様々な例示的な構成要素、ブロック、モジュール、回路、およびステップが、上では全般的にその機能に関して説明された。そのような機能がハードウェアとして実装されるか、ソフトウェアとして実装されるかは、具体的な適用例およびシステム全体に課される設計制約によって決まる。当業者は、説明された機能を具体的な適用例ごとに様々な方法で実施することができるが、そのような実施の判断は、本開示の範囲からの逸脱を引き起こすものと解釈されるべきではない。
【0192】
上で示された構成要素、ステップ、特徴、および/もしくは機能のうちの1つまたは複数は、単一の構成要素、ステップ、特徴または機能として再構成され、ならびに/または結合されることがあり、あるいはいくつかの構成要素、ステップ、または機能として具現化されることがある。本明細書において開示された新規の特徴から逸脱することなく、追加の要素、構成要素、ステップ、および/または機能が追加され得る。上で示された装置、デバイス、および/または構成要素は、本明細書において説明された方法、特徴、またはステップの1つまたは複数を実行するように構成され得る。また、本明細書において説明された新規のアルゴリズムは、ソフトウェアに効率的に実装されることがあり、および/またはハードウェアに組み込まれることがある。
【0193】
開示された方法におけるステップの特定の順序または階層は、例示的なプロセスを示すものと理解されたい。設計上の選好に基づき、方法におけるステップの特定の順序または階層は、再構成され得ることを理解されたい。添付の方法クレームは、様々なステップの要素を例示的な順序において提示しており、その中で特に記載されない限り、提示される特定の順序または階層に限定されることを意図していない。
【0194】
本明細書において開示される態様に関して説明される方法、シーケンスまたはアルゴリズムは、直接ハードウェアにおいて、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて、またはそれら2つの組合せにおいて具現化され得る。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバブルディスク、CD-ROM、または当技術分野で知られている任意の他の形態の記憶媒体内に存在し得る。記憶媒体の例は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取ることができ、記憶媒体に情報を書き込むことができるように、プロセッサに結合される。代替として、記憶媒体はプロセッサと一体であってもよい。
【0195】
「例示的な」という語は、本明細書では、「例、実例、または例証として機能する」を意味するために使用される。「例示的」として本明細書において説明されるいずれの態様も、必ずしも他の態様よりも好ましいか、または有利であると解釈されるべきでない。同様に、「態様」という用語は、すべての態様が論じられた特徴、利点、または動作モードを含むことを必要としない。
【0196】
本明細書において使用される用語は、特定の態様のみを説明することを目的としており、態様を限定するものではない。本明細書では、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈が別段明確に示さない限り、複数形も含むものとする。「備える(comprises、comprising)」、または「含む(includes、including)」という用語は、本明細書において使用されるとき、述べられた特徴、整数、ステップ、動作、要素、または構成要素の存在を明示するが、1つまたは複数の他の特徴、整数、ステップ、動作、要素、構成要素、またはそれらのグループの存在または追加を除外しないことがさらに理解されるだろう。さらに、「または」という用語は、ブール演算子「OR」と同じ意味を有し、すなわち、「いずれか」および「両方」の可能性を含み、別段に明記されていない限り、「排他的論理和」(「XOR」)に限定されないことを理解されたい。2つの隣接する語の間の記号「/」は、別段に明記されていない限り、「または」と同じ意味を有することも理解されたい。さらに、「〜に接続される」、「〜に結合される」、または「〜と通信している」などの句は、別段に明記されていない限り、直接の接続に限定されない。
【0197】
本明細書において「第1の」、「第2の」などの呼称を使用する、要素へのいかなる言及も、一般に、それらの要素の数量または順序を限定しない。むしろ、これらの呼称は、本明細書では、2つ以上の要素または要素の例を区別する好都合な方法として使用され得る。したがって、第1の要素および第2の要素の参照は、そこで2つの要素しか利用できないこと、または何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。また、別段述べられない限り、要素のセットは、1つまたは複数の要素を備え得る。加えて、説明または特許請求の範囲において使用される「a、b、またはcのうちの少なくとも1つ」または「a、b、またはcのうちの1つまたは複数」という形態の用語は、「aもしくはbもしくはc、またはこれらの要素の任意の組合せ」を意味する。たとえば、この用語は、a、またはb、またはc、またはaおよびb、またはaおよびc、またはaおよびbおよびc、または2a、または2b、または2c、または2aおよびbなどを含み得る。
【0198】
本明細書では、「決定すること」という用語は、幅広い様々な活動を包含する。たとえば、「決定する」ことは、計算すること、算出すること、処理すること、導出すること、調査すること、ルックアップすること(たとえば、テーブル、データベースまたは別のデータ構造においてルックアップすること)、確認することなどを含み得る。また、「決定すること」は、受信すること(たとえば、情報を受信すること)、アクセスすること(たとえば、メモリの中のデータにアクセスすること)などを含み得る。また、「決定すること」は、解決すること、選択すること、選ぶこと、確立することなどを含み得る。
【0199】
上記の開示は例示的な態様を示すが、添付の特許請求の範囲の範囲から逸脱することなく、本明細書において様々な変更および修正が行われ得ることに留意されたい。本明細書において説明される態様による方法クレームの機能、ステップまたは活動は、別段に明記されていない限り、任意の特定の順序で実行される必要はない。さらに、要素は、単数形で説明または請求される場合があるが、単数形への限定が明示的に述べられていない限り、複数形が企図される。