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特許6856667植物のための乾燥エレメントおよび乾燥エレメントの使用
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6856667
(24)【登録日】2021年3月22日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】植物のための乾燥エレメントおよび乾燥エレメントの使用
(51)【国際特許分類】
   A01G 9/02 20180101AFI20210329BHJP
   A01G 7/00 20060101ALI20210329BHJP
【FI】
   A01G9/02 101W
   A01G9/02 103W
   A01G7/00 602B
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2018-562707(P2018-562707)
(86)(22)【出願日】2017年2月20日
(65)【公表番号】特表2019-505236(P2019-505236A)
(43)【公表日】2019年2月28日
(86)【国際出願番号】EP2017053789
(87)【国際公開番号】WO2017144412
(87)【国際公開日】20170831
【審査請求日】2019年2月15日
(31)【優先権主張番号】102016103065.1
(32)【優先日】2016年2月22日
(33)【優先権主張国】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】518298485
【氏名又は名称】マリオ ブローヴァ
【氏名又は名称原語表記】Mario Browa
(74)【代理人】
【識別番号】100114890
【弁理士】
【氏名又は名称】アインゼル・フェリックス=ラインハルト
(74)【代理人】
【識別番号】100098501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 拓
(74)【代理人】
【識別番号】100116403
【弁理士】
【氏名又は名称】前川 純一
(74)【代理人】
【識別番号】100135633
【弁理士】
【氏名又は名称】二宮 浩康
(74)【代理人】
【識別番号】100162880
【弁理士】
【氏名又は名称】上島 類
(72)【発明者】
【氏名】マリオ ブローヴァ
【審査官】 大澤 元成
(56)【参考文献】
【文献】 特開2004−201631(JP,A)
【文献】 特表2015−509837(JP,A)
【文献】 特開2002−125452(JP,A)
【文献】 実開昭57−122250(JP,U)
【文献】 特開平10−229757(JP,A)
【文献】 特開平10−225233(JP,A)
【文献】 特開2000−060296(JP,A)
【文献】 特開2002−115164(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/099635(WO,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第00475489(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02385183(EP,A1)
【文献】 欧州特許出願公開第02799047(EP,A1)
【文献】 独国実用新案第202010018258(DE,U1)
【文献】 独国実用新案第202006008864(DE,U1)
【文献】 米国特許出願公開第2010/0031567(US,A1)
【文献】 国際公開第2014/175728(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01G 9/00− 9/08
A01G 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物の近傍における滞留湿分を回避するための、面状に形成された繊維製の乾燥エレメント(1)であって、少なくとも1つの植物容器または植物ベースを収容するための少なくとも1つの第1の繊維層(2)と、液体を良好に排出するための少なくとも1つの第2の繊維層(4)とを有しており、該第2の繊維層(4)は、前記第1の繊維層(2)に面状に向かい合って位置するように配置されており、前記第1の繊維層(2)と前記第2の繊維層(4)との間に、前記両層(2,4)を互いに堅固に結合する少なくとも1つのスペーサエレメント(6)が配置されており、
前記スペーサエレメント(6)は、少なくとも1つのスペーサ糸(8)として形成され、前記少なくとも1つのスペーサ糸(8)は、前記第1の繊維層(2)および前記第2の繊維層(4)と交絡され、前記スペーサ糸(8)と前記第1の繊維層(2)との交絡点と、前記スペーサ糸(8)と前記第2の繊維層(4)との交絡点とが、互いに合致して配置され、前記スペーサ糸(8)のスペーサ糸部分(9)は、前記第1の繊維層(2)および前記第2の繊維層(4)に対して斜めおよび鉛直に設けられることにより鋸歯形状を形成しており
前記第1の繊維層(2)は、根の貫通を防止するように形成され、前記第2の繊維層(4)は、液体を良好に排出するように形成された複数の中断部(10)を有している、
乾燥エレメント。
【請求項2】
前記第2の繊維層(4)から斜めに設けられた前記スペーサ糸部分(9)の傾斜角βと前記第1の繊維層(2)から斜めに設けられた前記スペーサ糸部分(9)の傾斜角βとは、同じ大きさに形成されている、請求項1記載の乾燥エレメント。
【請求項3】
前記第2の繊維層(4)から斜めに設けられた前記スペーサ糸部分(9)の傾斜角βと前記第1の繊維層(2)から斜めに設けられた前記スペーサ糸部分(9)の傾斜角βとは、50〜80°の範囲にある、請求項1または2記載の乾燥エレメント。
【請求項4】
当該乾燥エレメント(1)は、少なくとも部分的に加熱可能に形成されており、かつ/または当該乾燥エレメント(1)は、1〜100kg/dmの耐圧強度を有している、請求項1から3のいずれか1項記載の乾燥エレメント。
【請求項5】
園芸業における、植物容器における、ロール芝の下における、屋根緑化時における、および湿った靴、湿った工具のための、家庭での使用における水切りエレメントとして、請求項1からのいずれか1項に記載の乾燥エレメント(1)を使用する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物のそばにおける滞留湿分を回避するための、面状に形成された繊維製の乾燥エレメント、および乾燥エレメントの使用に関する。
【0002】
園芸業における植物の育成時、または専門市場における植物の展覧においても、設置面の過剰散水もしくは注水によって大面積の水遣りが行われる。水遣り後にしばしばセンチメートル高さになる過剰な水は、特定の時間間隔の後で排出されるか、または大部分は自動的に流出する。しかしながらこのような水遣りは、特に凹凸のある地面では、水たまりを生ぜしめ、かつ植物容器と地面との間における不所望の滞留湿分を生ぜしめる。毛管力および粘着力に基づいて、注水は、植物容器と地面との間において完全には流出することができず、その結果、植物容器の下には常に残留水が留まっている。この滞留湿分は、微生物の発生および根腐れを惹起することがあり、これによって植物は損傷し、かつもはや販売不能になる。しばしば植物容器の下における残留水は、空気供給が無いことに基づいても、独自に乾燥することができない。
【0003】
例えば陶器、セラミックスまたはプラスチックから成る植木鉢のような、植物容器において植物を栽培する場合にも、基本的に、過剰な水遣りの場合における滞留湿分の問題が存在する。このような滞留湿分は、上において既に記載されたように、根腐れまたは害虫被害もしくは害虫繁殖の原因となる。またこれによって、植物は不都合に損傷し、かつしばしば完全に死んでしまう。
【0004】
滞留湿分の同じ問題は、湿度の高い天候時に、根腐れを回避するためおよび最終的に生育および植生をも保護するために、発生する雨水を完全に排水することが、常に保証されねばならない屋根緑化の場合においても生じる。このときさらに、それぞれの屋根の負荷耐性に対する要求を考慮することも重要である。
【0005】
従来技術に基づいて、過剰の注水を根から排出するために、例えば陶器玉または排水材料としての砂利を植物ベースとして使用する解決策が公知である。しかしながらこれらの材料は、まさに植物の生育に不都合であることが判明している。それというのは、これらの材料は、高コストだからである。例えば園芸業においては、園芸区画全体に、相応の陶器玉を設けることが必要になってしまう。このことは膨大なコスト負担を生ぜしめる。屋根緑化の場合には、砂利およびフリース材料が排水設備として使用される。特に砂利は、その大きな重量に基づいて、相応の屋根構造にとって不都合であることが判明している。これによって極めて大きな荷重が加えられる。
【0006】
したがって本発明の根底を成す課題は、小さな自重を有していて、かつ簡単に使用可能および敷設可能に形成されている、乾燥エレメントを提供することである。
【0007】
この課題は、請求項1に記載の特徴によって解決される。
【0008】
本発明の重要な点は、植物の近傍における滞留湿分を回避するための、面状に形成された繊維製の乾燥エレメントが、少なくとも1つの植物容器または植物ベースを収容するための少なくとも1つの第1の繊維層と、液体を良好に排出するための少なくとも1つの第2の繊維層とを有しており、このとき第2の繊維層は、第1の繊維層に面状に向かい合って位置するように配置されており、第1の繊維層と第2の繊維層との間に、両層を互いに堅固に結合する少なくとも1つの面状のスペーサエレメントが配置されていることにある。特に好ましくは、ここに記載された植物用の乾燥エレメントは、植物乾燥エレメントである。
【0009】
好ましくは、ここに記載された植物用の乾燥エレメントは、織編繊維から、好ましくは編成品として形成されている。このとき第1の繊維層および第2の繊維層は、等しい繊維材料から形成されていることが考えられる。さらにまた、この両繊維層が、互いに異なった繊維材料から構成されていることも考えられる。好ましくは、両繊維層は、面状のスペーサエレメントを介して互いに堅固に結合された編成品として形成されている。好ましくは、面状のスペーサエレメントは、第1の繊維層と第2の繊維層との間に中空室を形成し、これらの中空室を介して注水が植物容器または植物ベースから外に排出可能であるように形成されている。
【0010】
したがってスペーサエレメントは、両繊維層を互いの間に間隔をおいて配置させる。
【0011】
特に好ましくは、乾燥エレメントは、裁断可能な繊維マットとして形成されており、これによって乾燥エレメントは、使用に応じて、そのサイズを簡単かつ迅速に適合可能であり、かつ1つの植物容器内においても、かつ複数の植物容器の下においても配置することができる。
【0012】
特に、乾燥エレメントの繊維構成が好適である。それというのは、これによって乾燥エレメントの所望の形状安定性と、同時にしかしながらまた乾燥エレメントの弾性とが生ぜしめられるからである。ここに記載された乾燥エレメントは、可撓性に形成されていて、かつ好ましくは、力が加えられた場合、特に押圧力が加えられた場合に、ほぼその目標形状に留まり、層および/またはスペーサエレメントの不所望の変形を生ぜしめることがない。目標形状においては、スペーサエレメントによって確定されている、両層の間における大容積の中空室に基づいて、乾燥エレメントの最高に可能な排出機能が発揮される。
【0013】
別の好適な実施形態は、従属請求項に記載されている。
【0014】
別の好適な実施形態では、スペーサエレメントは、少なくとも1つのスペーサ糸として形成されている。
【0015】
スペーサエレメントをスペーサ糸として形成することは、好適であることが示されている。それというのは、スペーサ糸は、乾燥エレメントに弾性および可変性を与えるからである。このときスペーサ糸というのは、第1の繊維層を第2の繊維層に堅固に結合する繊維糸であると理解することができる。このとき、スペーサ糸をモノフィラメントとしておよび/またはループパイルとして形成することが、特に好ましいということが判明している。モノフィラメントは、好ましくは無端でかつシングル糸で形成されており、かつこれによって、大きな製造コストなしに、両繊維層の間に簡単に編み込むことができる。それによってコストを節減することができる。
【0016】
別の好適な実施形態では、少なくとも1つのスペーサ糸は、好ましくはモノフィラメントとして形成されていて、第1の繊維層と第2の繊維層との間におけるその形状において、斜め形状または湾曲形状を有していると、有利であるということが示されている。これによって、外的な力が加えられた場合に乾燥エレメント全体が損傷されることなく、第1の繊維層と第2の繊維層とが相互に移動可能であり、かつ/または可動であることが達成される。結果として、スペーサ糸の斜め形状および/または湾曲形状は、乾燥エレメントの追加的なフレキシビリティおよび弾性のために好適である。それというのは、これによって追加的な移動距離が提供されるからである。スペーサ糸の可能な形状は、例えばジグザグ形状である。また、例えば、互いに交差していてかつ交点において互いに固定されて形成されている2つのスペーサ糸が設けられている構成も考えられる。
【0017】
例えば植物容器が繊維製の乾燥エレメントの上に載置されると、第1の繊維層はその目標形状に留まるか、またはしかしながら植物容器の重量によって、およびこの重量に基づいて生じる、鉛直方向で下方に向けられた力が加えられることによって、その目標形状から変位および変形することができる。少なくとも1つのスペーサ糸、好ましくは、モノフィラメントは、目標形状からの相応の変位を可能にするが、この変位はちょうど、第1の繊維層と第2の繊維層とが互いに接触なしに形成されているような程度である。少なくとも1つのスペーサ糸は、これによって常に、第1の繊維層と第2の繊維層とを互いに隔てた状態に保つので、重い植物容器の場合にも、両層が互いに接触することは阻止される。
【0018】
そして相応の植物容器が繊維製の乾燥エレメントから除去されると、例えば持ち上げられると、少なくとも1つの無端スペーサ糸は、その本来の目標形状への、変位された繊維製の乾燥エレメントの戻り運動を生ぜしめる。これによって、好ましくはモノフィラメントである、少なくとも1つの無端スペーサ糸は、ばねエレメントとして形成されており、このばねエレメントは、力が加えられた場合に、乾燥エレメントの可逆的な形状変化を可能にし、かつ乾燥エレメントを、力が加えられることが終了した後で、その目標形状に戻す。
【0019】
少なくとも1つの無端スペーサ糸としてのスペーサエレメントの好適な構成によって、第1の繊維層と第2の繊維層との間に、例えばばね機能を有する複数のスペーサ糸部分が形成されている。
【0020】
乾燥エレメントは、その目標形状において、つまり力が加えられていないその変化していない出発形状において、全体として1〜400mmの材料厚さを有することが、好適であるということが判明している。2〜50mmの範囲における材料厚さ、およびさらに好ましくは9mmの範囲における材料厚さが、特に好ましいことが分かっている。さらに実施形態に応じて、第1の繊維層が第2の繊維層から、目標形状において、2.5〜300mmの範囲、好ましくは10〜40mmの範囲の間隔をおいて位置していることが考えられる。
【0021】
好ましくは、少なくとも1つのモノフィラメントは、0.05mm〜3mmの直径を有している。ここに挙げた寸法は有利であることが判明している。それというのは、これによって、植物容器と地面との間における可能な限り最高の乾燥効果を得ることができるからである。
【0022】
このとき生ぜしめられたスペーサ糸の斜め形状および/または湾曲形状が、外的な力が加えられることが終了した後で、例えば植物容器を持ち上げた場合に、乾燥エレメントをその目標形状に迅速かつ可逆的に戻すために好適であることが判明している。このとき特に、両層を、力が加えられることが終了した後で、乾燥エレメントの目標形状に迅速に再び戻すためには、鎌形の形状が特に好適であることが判明している。それというのは、湾曲されたスペーサ糸部分は、十分な戻し力を有しているからである。もちろん、両層の間には、単にただ1つのこのような湾曲形状が設けられているのではなく、ただ1つのモノフィラメントから形成された複数の、好ましくは、平方センチメートル当たり50〜500の鎌形に形成されたスペーサ糸部分が、設けられている。
【0023】
そのためにモノフィラメントは、好ましくは第1の繊維層および第2の繊維層に交絡されている。このような交絡部は十分に好適である。それというのは、これによって、両繊維層とのモノフィラメントの堅固な結合部が形成され、かつ同時に、交絡程度(Verschlaufungsgrad)に応じて、好適に湾曲されて形成された複数のスペーサ糸部分が、両繊維層の間において生じるからである。このことは、製造技術的にもコスト技術的にも大きな利点である。
【0024】
交絡程度に応じて、複数の湾曲されたスペーサ糸が両繊維層の間において生じる。例えば大きな交絡程度が選択されると、これによって多数の湾曲されたスペーサ糸部分が生ぜしめられ、これに対して小さな交絡程度は、相応に少数の湾曲されたスペーサ糸が生ぜしめられる。結果として交絡程度は、スペーサ糸形状に加えて、特に繊維製の乾燥エレメントの支持能力および耐圧安定性に影響を及ぼすのに役立つ。
【0025】
これに関連して、別の好適な実施形態では、モノフィラメントから形成されたスペーサ糸部分が、第2の繊維層との間に、1°〜130°の範囲における傾斜角を形成していることが示されている。
【0026】
第2の繊維装置は、好ましくは地面または例えば植物テーブル上に、または屋根面上に、またはその他の基礎上に直接載置されている下側層である。特に、スペーサ糸部分の傾斜角は、スペーサ糸部分の形状に応じて方向付けられている。それぞれのスペーサ糸部分の、湾曲されて形成された形状では、スペーサ糸部分と第2の繊維層との間における傾斜角は、1°〜35°の範囲において形成されていると好適であることが判明している。この範囲において、スペーサ糸部分の必要な戻し力が最適に形成されるので、力が加えられることが終了した後で、乾燥エレメントの目標形状を迅速かつ簡単に再び得ることができる。両繊維層の間に配置されたスペーサ糸部分がその形状において鎌形に形成されていると、スペーサ糸部分はまた第1の繊維層に対しても、第2の繊維層に対するのと同じ傾斜角を有しており、つまり好ましくは1°〜35°の範囲における傾斜角を有している。特に好ましくは、両繊維層に対する傾斜角は、5°、6°、7°、8°、9°、10°、11°、12°、13°、14°、15°、16°、17°、18°、19°、20°、21°、22°、23°、24°、25°、26°、27°、28°、29°、30°、31°、32°、33°、34°、35°であることが判明している。
【0027】
もちろん、これらは限定的に理解されるべきではないので、鎌形のスペーサ糸部分では、第1の層と第2の層との間における両傾斜角は互いに異なって形成されていてもよい。しかしながらまたこの場合、好ましくは、両傾斜角は上に挙げたリストから選択することができる。特に好ましくは、スペーサ糸部分の鎌形形状は目標形状に相当している。
【0028】
スペーサ糸部分の形状が斜めに形成されている場合には、ここでは傾斜角のために35°〜130°の範囲が、好ましくは70°〜110°の範囲が、特に好ましくは、70°、72°、74°、75°、76°、78°、80°、81°、82°、83°、84°、85°、86°、87°、88°、89°、90°、91°、92°、93°、94°、95°、96°、97°、98°、99°、100°、101°、102°、103°、104°、105°、106°、107°、108°、109°、110°の範囲が形成されている。
【0029】
両層の間におけるスペーサ糸部分の斜めの形状では、スペーサ糸部分が常に互いに平行に配置されていること、それぞれ対を成して互いに交差して延びていること、またはそれぞれカルテット状に互いに交差して延びていることも考えられる。カルテット状というのは、好ましくは全部で8つのスペーサ糸部分であると理解することができ、このときそれぞれ4つのスペーサ糸部分が互いに平行に配置されていて、かつ同様に互いに平行に配置されている別の4つのスペーサ糸部分が、第1の4つのスペーサ糸部分と交差している。それぞれの交点は、好ましくは、スペーサ糸部分の下三分の一に、好ましくは第1の層よりも第2の層の近傍に設けられている。このことには利点がある。それというのは、これによって、例えば植物容器によって外部から力が加えられた場合に、第1の繊維層がその出発位置から変位させられ、かつ第2の層の方向に面状に移動させられるからである。第2の層の近傍における交点は、第1の層と第2の層との間において接触が生じないことを保証する。このような接触は、不都合であることが判明している。それというのは、注水または雨水がもはや所望のように排出され得ず、かつ不所望の滞留湿分が形成されてしまうからである。
【0030】
別の好適な実施形態では、さらに、第1の繊維層および第2の繊維層とのスペーサ糸部分の交絡点が互いに合致して配置されていると、乾燥エレメントの形状安定性のために好適であることが判明している。これによって特に、スペーサ糸部分の鎌形形状の構成では、十分に大きな戻し力が生ぜしめられ、この戻し力は、力が加えられた後で、乾燥エレメントの目標形状への迅速な戻り運動を可能にする。しかしながらスペーサ糸部分が斜めに形成されている場合には、第1の層および第2の層におけるスペーサ糸の交絡点は、互いにずらされて形成されている。この場合には、モノフィラメントの形状は、第1の繊維層と第2の繊維層との間において、ジグザグ形状としてまたは鋸歯形状として形成されている。
【0031】
別の好適な実施形態では、第1の繊維層を、根の貫通を防止するように形成することが、明らかに好適であることが示されている。第1の繊維層の上に、植物ベースおよび/または植物容器は、水遣りのために置かれる。結果として、この第1の層は、常に植物ベースおよび/または植物容器と直接接触している。例えば地面のような植物ベースでは、植物の根は植物ベースを妨げられずに貫通しかつ成長することができる。そこで乾燥エレメントの損傷を回避するために、第1の繊維層は、根の貫通を防止するように形成される。これによって、植物の根が乾燥エレメントを破壊すること、および使用不能にすることを阻止することができる。
【0032】
植物容器においても、長い耐用時間の後で、しばしば根が植物容器の下側の開口から進出する。第1の繊維層を、根の貫通を防止するように構成することによって、植物容器を、長い耐用時間の後でも、植物の根が乾燥エレメント内に入り込むことおよび乾燥エレメントに固着することなしに、常に簡単にかつ直接、この第1の繊維層から除去することができる。
【0033】
そのためには、第1の繊維層を特に目の詰んだ形態で形成することが、好適であることが判明している。このとき、1平方センチメートル当たり50〜300の編目の編目密度が好適であることが判明している。特に好ましくは、1平方センチメートル当たり250の編目の編目密度が選択される。この特別の編目密度は、一方では植物の根の進入を阻止し、かつ他方では、注水または雨水の十分に迅速な排出を可能にする。
【0034】
別の好適な実施形態では、第2の繊維層は、複数の中断部を有している。好ましくは、これらの中断部は、規則的な開口として形成されている。これらの中断部は、層の編成物におけるこれらの中断部によって、上から下への明らかに改善されたかつ特に比較的迅速な排水が可能になることに基づいて、好適であることが判明している。中断部もしくは開口の六角形の配置形態が、特に好適であることが分かっている。まさにこの六角形の配置形態は、第1の層から排出された注水および/または雨水の十分な迅速の流出を生ぜしめる。さらに六角形に配置された中断部の間における結合ウェブは、力が加えられた場合における大きな圧力安定性および負荷の受け止めを提供する。
【0035】
さらにまた好ましくは、中断部自体が六角形の形状で形成されている。中断部の六角形の配置形態および六角形の構成との組合せは、可能な限り最大の支持能力および耐圧強度、ならびに第2の繊維層の全面にわたる剪断安定性を提供する。特に好ましくは、互いに六角形に配置された6つの六角形の中断部が、1cm〜3cmの面積範囲において設けられており、このとき中断部の寸法は、幅1〜4mmおよび長さ1〜10mmの範囲において形成されている。
【0036】
もちろん、このことは限定的に理解すべきことではないので、特に屋根緑化の場合には、中断部の明らかに比較的大きな寸法を設けることも考えられるので、25cm〜50cmの面積範囲における中断部は、幅5mm〜50mmおよび長さ10mm〜80mmの範囲における寸法を有している。
【0037】
もちろん、中断部がその幅および長さにおいて等しい寸法を有することも考えられる。この場合に対しても、既に上に述べた寸法が該当する。
【0038】
このことはもちろん、限定的に理解すべきことではないので、中断部を、例えば円形、四角形、卵形、菱形、正方形、三角形のような多角形に、またはその他の多角形形状において形成することも可能である。特に中断部の円形の構成も、同様に極めて良好な排水特性を有している。
【0039】
結果として、植物容器の下および/または植物ベースにおける滞留湿分を効果的にかつ持続的に回避するための、乾燥エレメントの特に好適な実施形態は、第1の繊維層の、根の貫通を防止する構成と、第2の繊維層の、好ましくは六角形および/または円形の形状における、中断部の面状の配置形態とを有している。迅速かつ持続可能な排水は、無端フィラメントによって補足され、この無端フィラメントは、複数のスペーサ糸部分の形態で両層の間において十分な空気循環および排水を可能にする。
【0040】
さらに、下側の第2の層を、閉鎖された繊維層として形成すること、つまり中断部なしに形成することも考えられ、これによって目の詰んだ下側の第2の層が生ぜしめられる。好ましくは、第1の層と第2の層とをその特性において等しく形成すること、例えば目の詰んだ閉鎖された繊維層として形成することも可能である。
【0041】
別の好適な実施形態では、乾燥エレメントを少なくとも部分的に加熱可能に形成すること、かつ/または乾燥エレメントが10kg/dm〜100kg/dmの耐圧強度を有していることが好適であることが判明している。
【0042】
特に加熱機能を設けることは、園芸業において、注水を可能な限り迅速に植物容器から引き出すことが必要な場合に好適である。そのためには、スペーサ糸部分を、および結果として両繊維層の間における中空室をも形成する、上に記載されたモノフィラメントの他に、例えば同様にモノフィラメントとして形成された追加的な加熱糸が設けられていることが、好適であることが判明している。
【0043】
この加熱糸は、好ましくは炭素を含み、かつ/または炭素含有のコアを有しており、このコアは、非導電性のプラスチック、例えばポリプロピレン、ポリエチレンまたはこれに類したものによって被覆されている。このような加熱糸は、好適であることが判明している。それというのは、このような加熱糸は、電源および/またはバッテリィによって、好ましくは12Vで、感電のおそれを生ぜしめることなしに、迅速かつ簡単に加熱されることができるからである。炭素を取り囲むプラスチックは、絶縁作用を生ぜしめる。このことは特に、操作安全性および水に対する安全性のために重要である。
【0044】
好ましくは同様に第1の繊維層および第2の繊維層に、例えば交絡または結び付けによって堅固に結合されている加熱糸を加熱することによって、両層の間における溜まっている水が加熱され、かつ蒸発させられる。これによって注水または雨水の排出が加速される。さらにこれによって、地面の領域をも雪および氷から解放することができ、かつ持続的に解放した状態に保つことができる。
【0045】
このことはもちろん、限定的に理解すべきことではないので、加熱糸を、第1の繊維層および/または第2の繊維層の内部において追加的に一緒に織り込むことおよび/または編み込むことも考えられ、これによって両層の間における間隔領域だけが温度調整可能であるのみならず、両繊維層自体をも加熱することができる。このことは、より迅速な乾燥のために役立つ。
【0046】
最も簡単な実施形態では、一貫して形成された加熱糸が、両層の間において加熱糸部分を形成している。これらの加熱糸部分は、上において既に記載されたスペーサ糸部分と同じ幾何学形状を有していても、またはこれらのスペーサ糸部分とは異なった幾何学形状をもって形成されていてもよい。
【0047】
例えば、スペーサ糸部分が鎌形に形成されていて、これに対して加熱糸部分は、両層の間において、ジグザグ形状または鋸歯形状を形成している構成、またはこれとは逆の構成が考えられる。さらにまた、スペーサ糸部分が波形形状を有していて、これに対して加熱糸部分は、それぞれ鎌形を形成していることも考えられる。第1の繊維層と第2の繊維層との間における加熱糸部分に対するスペーサ糸部分の比が、95:5〜55:45であることが、迅速な乾燥のために特に効果的であるということが判明している。このことは、水が十分に迅速に排出されること、かつ同時にしかしながら、植物容器および/または植物ベースの不所望の温度調整が行われないことを保証する。基本的に、両層の間に設けられている加熱糸部分の数が多くなればなるほど、乾燥エレメントには、より多くの熱が供給され、かつ乾燥エレメントはより加熱される。
【0048】
さらに好ましくは、乾燥エレメントは予め設定された耐圧強度を有しており、これによって、既に上において述べたように、外部から力が加えられた場合に、確かに第1の繊維層はその目標形状から変位させられ、かつ第2の繊維層の方向に移動させられるが、しかしながら耐圧強度は、常に、例えば植物容器の設置によって力が加えられた場合でも、両繊維層が常に互いに接触なしに形成されていて、かつスペーサ糸部分がこのことを常に保証するように寸法設定されている。
【0049】
さらに、ここに記載された乾燥エレメントは、園芸業において、例えば注水テーブル上において、植物容器の内部で、排水設備として使用することができ、例えば、降雨後における迅速な排水がいち早く必要であるサッカー場におけるロール芝の下において、ロール芝の栽培時に、サッカー場において乾燥のために使用することができ、屋根のある一定の荷重を上回ることが許されず、かつ雨水を同様に迅速に排出することが必要な屋根緑化の場合に使用することができ、かつ例えば湿った靴または湿った工具のための、家庭での使用における水切りエレメントとして使用することができる。さらに、ここに記載された乾燥エレメントは、例えば湿分に対して敏感な材料(木材等)を地面に建てる場合のような、建築物における滞留湿分防止として、または物品の運搬またはストック時においても使用することができる。ここに記載された乾燥エレメントは、家畜のための、好ましくは加熱可能な横臥面として、またはスポーツマットとして、さらに使用することができる。さらに、ここに記載された乾燥エレメントは、運動場の地面において、例えば芝面の下において、水平にかつ/または鉛直に配置して、使用することができる。
【0050】
さらに、ここに記載された、加熱糸を備えた乾燥エレメントは、好ましくは加熱糸を備えた植物乾燥エレメントは、通路および入口領域を冬期において雪および氷なしに保つために、通路および入口領域のための敷物として、キャンピングカー用の敷物マットとして、スイミングプールまたは子供用プール用の敷物として、動物用敷物として、および高所園芸区画の外壁において、滞留湿分を回避するために好適に使用される。
【0051】
ここに記載された乾燥エレメントのための材料としては、好ましくは、繊維糸として形成された撥水性のプラスチックが使用される。第1の繊維層および第2の繊維層ならびにモノフィラメントが、同じ材料から形成されていることが考えられる。しかしながらまた、第1の繊維層が、第2の繊維層とは異なったプラスチックから成っていること、またはモノフィラメントとは異なったプラスチックから成っていることも考えられる。好ましくは、モノフィラメントは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエステル、ポリエーテルスルフォンから成るグループのうちの1つの熱可塑性プラスチックから、かつ/またはこれらのプラスチックの組合せから選択されている。さらに、少なくとも1つのモノフィラメントを、少なくとも1つの無機繊維から、例えばガラス繊維、グラファイトから形成することが考えられる。
【0052】
さらに、既に記載されたスペーサ糸部分および/または少なくとも1つの炭素含有の加熱糸の他に、特に、滞留湿分を阻止しながら等しいままの灌水が望まれている場合には、別の形式の糸が第1の繊維層と第2の繊維層との間に設けられていることも考えられる。この実施形態は、特に植物容器の内部における乾燥エレメントのために使用可能であり、かつ適している。この場合には、第1の繊維層と第2の繊維層との間に、モノフィラメントから形成されたスペーサ糸部分および加熱糸部分の他に、上に記載されたように、透水性のスペーサ糸部分が設けられており、これらの透水性のスペーサ糸部分は、植物の根の予め設定された等しいままの湿分を保証する。このような透水性のスペーサ糸部分は、別のモノフィラメントから形成されていてもよい。
【0053】
透水性のスペーサ糸部分では、例えば靱皮繊維のような天然材料が、特に好ましいことが判明している。透水性のスペーサ糸部分がプラスチックから形成されている場合には、プラスチックは、例えばポリアミドのように吸湿性に形成されている。
【0054】
さらに、ここに記載された乾燥エレメントは、鉛直方向の圧力による押圧時に、捩れなしに、長い耐用寿命をもって、UV耐性に、形状安定性に、60℃までの洗浄可能性をもって、および耐候性に、ならびに化学物質に対して耐性をもって形成されている。
【0055】
図面との関連において、利点および合目的性について以下に記載する。
【図面の簡単な説明】
【0056】
図1】乾燥エレメントの第1実施形態を概略的に示す断面図である。
図2】乾燥エレメントの別の実施形態を概略的に示す別の断面図である。
図3】乾燥エレメントの別の実施形態を概略的に示す別の断面図である。
図4】第2の繊維層の1実施形態を概略的に示す平面図である。
図5】第2の繊維層の別の実施形態を概略的に示す平面図である。
【0057】
図1には、乾燥エレメント1が概略的に断面図で示されている。第1の繊維層2は、乾燥エレメント1の上側を形成している。この上側には、例えば植物容器または植物ベースを載置することができる。
【0058】
第1の繊維層2とは反対側に位置するように、第2の繊維層4が形成されている。両層2,4は、スペーサエレメント6を介して互いに間隔をおいて配置されている。図示の実施形態では、スペーサエレメント6はモノフィラメントとして設けられており、スペーサエレメント6は、無端糸として、両層2,4に堅固に結合されている。モノフィラメントとして形成されたスペーサエレメント6は、複数のスペーサ糸部分9を有しており、このスペーサ糸部分9は、湾曲された、好ましくは鎌形の形状を描いている。スペーサ糸部分9は、好ましくは互いに等しい間隔をおいて、かつ等しい湾曲形状で配置されている。
【0059】
破線Aが示すように、スペーサ糸部分9は、交絡部(Verschlaufung)を介して第1の繊維層2および第2の繊維層4と編成(verwirken)されている。これらの交絡部は、このとき互いに上下に、かつその結果、互いに合同に形成されている。傾斜角α,αを等しい大きさで設けることが、特に好ましいということが判明している。このとき必要な荷重安定性および力供給時において必要な戻し力のためには、5〜35°の傾斜角範囲が好適であるということが判明している。
【0060】
例えば植物容器または工具のような対象物が、上側の第1の繊維層2の上に置かれると、スペーサ糸部分9には、鉛直方向で下方に向かって作用する力が加えられ、スペーサ糸部分9は変形する。上側の第1の繊維層2は、少なくとも部分的に下側の第2の繊維層4の方向に移動させられる。これによりスペーサ糸部分が圧縮されて、図1において示された本来の目標形状から変位し、その結果、スペーサ糸部分の湾曲は、さらに追加的に強くなる。
【0061】
そして対象物が再び除去されると、両層2,4の間におけるスペーサ糸部分9の傾斜角および湾曲された形状に基づいて、十分な戻し力が生ぜしめられ、これによって第1の繊維層を第2の繊維層から離反する方向に案内し、かつ目標形状に戻すことができる。
【0062】
図2には、乾燥エレメント1の別の実施形態が示されている。この実施形態においても上側の第1の繊維層2は、少なくとも1つのスペーサエレメント6によって下側の第2の繊維層4から間隔をおいて配置されている。本実施形態においても、スペーサエレメント6は、好ましくは、複数のスペーサ糸部分9を両層2,4の間に有する無端モノフィラメントとして形成されている。図2においてスペーサ糸部分9は、いまや斜めおよび鉛直に設けられており、このとき本実施形態においても破線Aによって分かるように、上側の第1の繊維層2および下側の第2の層4におけるスペーサ糸部分9の交絡点は、合同に互いに向かい合って位置するように配置されている。
【0063】
さらにスペーサ糸部分9は、鋸歯形状を形成している。この配置形態もまた、十分な戻し力と十分な荷重安定性のために好適であることが判明している。好ましくは、傾斜角β,βは、同様に同じ大きさに形成されていて、かつ50〜80°の範囲にある。
【0064】
図3には、乾燥エレメント1の別の実施形態が概略的な断面図で示されており、このとき本実施形態では上側の第1の繊維層2と下側の第2の繊維層4とは、スペーサ糸部分9によって互いに間隔をおいて配置されている。スペーサ糸部分9は、本実施形態では、反復された放物線状の断面を示している。破線Aによって分かるように、乾燥エレメント1の本実施形態では、両層2,4の交絡点は、互いにずらされて配置されている。好ましくは、放物線状のスペーサ糸部分9の傾斜角λは、70〜110°の範囲において形成されている。
【0065】
図4および図5には、下側の第2の繊維層4が概略的な平面図で示されており、このとき本実施形態では、特に中断部10について言及する。これらの中断部10は、開口として透水性に形成されていて、かつウェブ12によって安定化されている。ウェブ12は、さらにまたスペーサ糸部分9を固定するためにも役立つ(図示せず)。所望の負荷安定性および排水速度に応じて、中断部10は、その幾何学形状について可変に形成されていてよい。例えば図4には、六角形の格子として中断部10およびウェブ12が示されており、このとき中断部10は、その幅Bが長さLに比べて小さく形成されている。
【0066】
これに対して図5には、中断部10およびウェブ12が対称的な六角形の格子として示されており、この格子では、幅Bと長さLとが同じ長さを有する中断部10が形成されている。このことは、もちろん限定的に理解すべきではなく、したがって、中断部10の幅Bがその長さLよりも大きく形成されているような構成も考えられる。さらに、方形、正方形、円形またはその他の多角形の中断部10が設けられていてもよい。円形の場合には、0.5cm〜10cmの直径、より好ましくは1.5cmまたは6cmの直径が好適であることが判明している。
【0067】
出願明細書において開示された全特徴は、これらの特徴が個々にまたは組み合わせられて、従来技術に対して新規である限り、本発明にとって本質的な事項として請求される。
【符号の説明】
【0068】
1 乾燥エレメント
2 上側の、第1の繊維層
4 下側の、第2の繊維層
6 スペーサエレメント
8 スペーサ糸
9 スペーサ糸部分
10 中断部
12 ウェブ
図1
図2
図3
図4
図5