特許第6856720号(P6856720)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6856720ガラス層付積層体および該ガラス層付積層体を含む画像表示装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6856720
(24)【登録日】2021年3月22日
(45)【発行日】2021年4月7日
(54)【発明の名称】ガラス層付積層体および該ガラス層付積層体を含む画像表示装置
(51)【国際特許分類】
   B32B 17/06 20060101AFI20210329BHJP
   G02F 1/1333 20060101ALI20210329BHJP
   G09F 9/00 20060101ALI20210329BHJP
   B32B 27/30 20060101ALI20210329BHJP
【FI】
   B32B17/06
   G02F1/1333
   G09F9/00 302
   G09F9/00 313
   B32B27/30 A
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-150559(P2019-150559)
(22)【出願日】2019年8月20日
(65)【公開番号】特開2021-30498(P2021-30498A)
(43)【公開日】2021年3月1日
【審査請求日】2021年1月27日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003964
【氏名又は名称】日東電工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122471
【弁理士】
【氏名又は名称】籾井 孝文
(72)【発明者】
【氏名】趙 洪賛
(72)【発明者】
【氏名】淵田 岳仁
【審査官】 橋本 有佳
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2018/190208(WO,A1)
【文献】 特開2016−103515(JP,A)
【文献】 特開2018−91993(JP,A)
【文献】 国際公開第2018/057774(WO,A1)
【文献】 国際公開第2013/098930(WO,A1)
【文献】 特開2016−184180(JP,A)
【文献】 特開2002−023649(JP,A)
【文献】 国際公開第2011/108140(WO,A1)
【文献】 特開2018−083878(JP,A)
【文献】 国際公開第2014/091863(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B32B 1/00−43/00
G02F 1/1333
G09F 9/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガラス層と第1の粘着剤層と衝撃吸収層と第2の粘着剤層とをこの順に有する、ガラス層付積層体であって、
該ガラス層付積層体の鉛筆硬度が5H以上であり、
該ガラス層の厚みが100μm以下であり、該第1の粘着剤層の厚みが25μm以下であり、該衝撃吸収層の厚みが30μm〜200μmであり、該第2の粘着剤層の厚みが60μm以下であり、
該衝撃吸収層の25℃における貯蔵弾性率G’が0.1GPa以下であり、
衝撃吸収層の貯蔵弾性率G’と第1の粘着剤層の貯蔵弾性率G’または第2の粘着剤層の貯蔵弾性率G’とが、G’≦G’またはG’≦G’の関係を有し、
衝撃検知センサー表面に重さ10g、直径13mmのステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させたときに検出される衝撃量Sと、該衝撃検知センサー表面に載置した該ガラス層付積層体に該ステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させたときに検出される衝撃量Sと、が下記の関係を満足する、ガラス層付積層体:
{(S−S)/S}×100≧25(%)。
【請求項2】
前記衝撃吸収層が、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂およびアクリル系樹脂から選択される少なくとも1つを含む樹脂層である、請求項1に記載のガラス層付積層体。
【請求項3】
前記第2の粘着剤層の前記衝撃吸収層と反対側に光学フィルムをさらに有する、請求項1または2に記載のガラス層付積層体。
【請求項4】
表示セルと、該表示セルの視認側に配置された請求項1からのいずれかに記載のガラス層付積層体と、を有する、画像表示装置。
【請求項5】
折り曲げまたは折り畳み可能である、請求項に記載の画像表示装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガラス層付積層体および該ガラス層付積層体を含む画像表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像表示装置に用いられる表面部材には、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを両立することが求められている。しかし、表面硬度と耐衝撃性とはトレードオフの関係にあるので、これらを十分に満足なレベルで両立するためには検討の余地が残されている。このような要求は、一般的な画像表示装置に限らず、例えば、湾曲した画像表示装置および/または折り曲げもしくは折り畳み可能な画像表示装置においても同様に求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019−025901号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記従来の課題を解決するためになされたものであり、その主たる目的は、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明のガラス層付積層体は、ガラス層と第1の粘着剤層と衝撃吸収層と第2の粘着剤層とをこの順に有する。該ガラス層付積層体の鉛筆硬度は5H以上であり、かつ、該ガラス層付積層体によれば、衝撃検知センサー表面に重さ10g、直径13mmのステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させたときに検出される衝撃量Sと、該衝撃検知センサー表面に載置した該ガラス層付積層体に該ステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させたときに検出される衝撃量Sと、が下記の関係を満足する:
{(S−S)/S}×100≧25(%)。
1つの実施形態においては、上記ガラス層の厚みは100μm以下であり、上記第1の粘着剤層の厚みは25μm以下であり、上記衝撃吸収層の厚みは30μm〜200μmであり、上記第2の粘着剤層の厚みは60μm以下であり、該衝撃吸収層の弾性率は0.1GPa以下である。
1つの実施形態においては、上記衝撃吸収層は、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂およびアクリル系樹脂から選択される少なくとも1つを含む樹脂層である。
1つの実施形態においては、上記ガラス層付積層体は、上記第2の粘着剤層の上記衝撃吸収層と反対側に光学フィルムをさらに有する。
本発明の別の局面によれば、画像表示装置が提供される。この画像表示装置は、表示セルと、該表示セルの視認側に配置された上記のガラス層付積層体と、を有する。
1つの実施形態においては、上記画像表示装置は、折り曲げまたは折り畳み可能である。
【発明の効果】
【0006】
本発明の実施形態によれば、ガラス層付積層体において第1の粘着剤層、衝撃吸収層および第2の粘着剤層をこの順に設けることにより、所望の衝撃吸収率を実現することができ、結果として、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明の1つの実施形態によるガラス層付積層体を説明する概略断面図である。
図2】本発明の別の実施形態によるガラス層付積層体を説明する概略断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
A.ガラス層付積層体の概要
図1は、本発明の1つの実施形態によるガラス層付積層体を説明する概略断面図である。図示例のガラス層付積層体100は、ガラス層10と、ガラス層10の一方の面に設けられた第1の粘着剤層20と、第1の粘着剤層20を介してガラス層10に貼り合わせられた衝撃吸収層30と、衝撃吸収層30の第1の粘着剤層20と反対側に設けられた第2の粘着剤層40と、を有する。すなわち、図示例のガラス層付積層体100は、ガラス層10と第1の粘着剤層20と衝撃吸収層30と第2の粘着剤層40とをこの順に有する。実用的には、第2の粘着剤層40の衝撃吸収層30と反対側の表面には、セパレーター50が剥離可能に加着されている。セパレーター50を仮着することにより、ガラス層付積層体が使用に供されるまで第2の粘着剤層を保護するとともに、ガラス層付積層体のロール形成が可能となる。
【0009】
ガラス層付積層体の鉛筆硬度は5H以上であり、好ましくは6H以上であり、より好ましくは7H以上であり、さらに好ましくは8H以上である。本発明の実施形態によれば、このような非常に高い表面硬度と優れた耐衝撃性とを両立するガラス層付積層体を実現することができる。
【0010】
ガラス層付積層体によれば、衝撃検知センサー表面に重さ10g、直径13mmのステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させたときに検出される衝撃量Sと、該衝撃検知センサー表面に載置した該ガラス層付積層体に該ステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させたときに検出される衝撃量Sと、が下記の関係を満足する(以下、当該関係を衝撃吸収率と称する場合がある)。
{(S−S)/S}×100≧25(%)
衝撃吸収率は、好ましくは30%以上であり、より好ましくは35%以上であり、さらに好ましくは40%以上である。衝撃吸収率の上限は、例えば60%であり得る。衝撃検知センサーは、例えば、加圧測定装置に備え付けられている衝撃検知センサーであり得る。加圧測定装置としては、例えば、PCB社製の製品名「480C02」が挙げられる。
【0011】
ガラス層付積層体100は、第2の粘着剤層40を介して任意の適切な部材(例えば、樹脂フィルム)に貼り合わせられて、カバー部材として使用され得る。1つの実施形態においては、ガラス層付積層体100は、画像表示パネルに貼り合わせられて、画像表示装置の視認側カバー部材として使用され得る。ここで、画像表示パネルは、画像表示セルと、画像表示セルに貼り合わせられた目的に応じた任意の適切な光学フィルムと、を有する。
【0012】
図2は、本発明の別の実施形態によるガラス層付積層体を説明する概略断面図である。図示例のガラス層付積層体101は、第2の粘着剤層40を介して衝撃吸収層30に貼り合わせられた光学フィルム60をさらに含む。光学フィルム60としては、画像表示装置に用いられ得る任意の適切なフィルムまたは部材が挙げられる。光学フィルムとしては、例えば、偏光板、円偏光板、位相差フィルム、タッチパネル用導電性フィルム、表面処理層付偏光板、表面処理層付円偏光板、表面処理層付位相差フィルムが挙げられる。表面処理層としては、例えば、ハードコート層、反射防止層、スティッキング防止層、アンチグレア層、超高位相差層、λ/4板が挙げられる。図示例のガラス層付積層体101は、代表的には、光学フィルム60の第2の粘着剤層40と反対側に設けられた第3の粘着剤層70を有する。実用的には、図1の実施形態と同様に、第3の粘着剤層70の光学フィルム60と反対側の表面には、セパレーター50が剥離可能に加着されている。ガラス層付積層体101は、含まれている光学フィルムの種類に応じて、画像表示パネルまたは画像表示セルに貼り合わせられて、画像表示装置の視認側カバー部材として使用され得る。
【0013】
ガラス層付積層体は、枚葉状であってもよく長尺状であってもよい。本明細書において「長尺状」とは、幅に対して長さが十分に長い細長形状を意味し、例えば、幅に対して長さが10倍以上、好ましくは20倍以上の細長形状を含む。長尺状のガラス層付積層体は、代表的にはロール状に巻回可能である。
【0014】
以下、ガラス層、第1の粘着剤層、衝撃吸収層および第2の粘着剤層について説明する。なお、光学フィルムについては上記で説明したとおりであり、第3の粘着剤層には任意の適切な粘着剤が用いられ得るので、これらの説明は省略する。
【0015】
B.ガラス層
ガラス層を構成するガラスは、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を実現し得る限りにおいて任意の適切なガラス(ガラスフィルム)が採用され得る。ガラスとしては、組成による分類によれば、例えば、ソーダ石灰ガラス、ホウ酸ガラス、アルミノ珪酸ガラス、石英ガラス等が挙げられる。また、アルカリ成分による分類によれば、無アルカリガラス、低アルカリガラスが挙げられる。ガラスのアルカリ金属成分(例えば、NaO、KO、LiO)の含有量は、好ましくは15重量%以下であり、さらに好ましくは10重量%以下である。
【0016】
ガラス層の厚みは、好ましくは100μm以下であり、より好ましくは30μm〜100μmである。ガラス層の厚みがこのような範囲であれば、第1の粘着剤層、第2の粘着剤層および衝撃吸収層の厚みの効果との相乗的な効果により、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を実現することができる。
【0017】
ガラス層の波長550nmにおける光透過率は、好ましくは85%以上である。ガラス層の波長550nmにおける屈折率は、好ましくは1.4〜1.65である。
【0018】
ガラスの密度は、好ましくは2.3g/cm〜3.0g/cmであり、より好ましくは2.3g/cm〜2.7g/cmである。ガラスの密度がこのような範囲であれば、ガラス層付積層体の軽量化を図ることができる。
【0019】
ガラス層を構成するガラス(ガラスフィルム)は、市販品をそのまま用いてもよく、市販のガラスフィルムを所望の厚みになるように研磨して用いてもよい。市販品の具体例としては、コーニング社製「Willow Glass」、「7059」、「1737」または「EAGLE2000」、旭硝子社製「AN100」、NHテクノグラス社製「NA−35」、日本電気硝子社製「G−Leaf(登録商標)」または「OA−10」、ショット社製「D263」または「AF45」が挙げられる。
【0020】
C.第1の粘着剤層
第1の粘着剤層20は、代表的にはアクリル系粘着剤(アクリル系粘着剤組成物)で構成され得る。アクリル系粘着剤組成物は、代表的には、(メタ)アクリル系ポリマーを主成分として含む。(メタ)アクリル系ポリマーは、粘着剤組成物の固形分中、例えば50重量%以上、好ましくは70重量%以上、より好ましくは90重量%以上の割合で粘着剤組成物に含有され得る。(メタ)アクリル系ポリマーは、モノマー単位としてアルキル(メタ)アクリレートを主成分として含有する。なお、(メタ)アクリレートはアクリレートおよび/またはメタクリレートをいう。アルキル(メタ)アクリレートのアルキル基としては、例えば、1個〜18個の炭素原子を有する直鎖状または分岐鎖状のアルキル基が挙げられる。当該アルキル基の平均炭素数は、好ましくは3個〜9個であり、より好ましくは3個〜6個である。(メタ)アクリル系ポリマーを構成するモノマーとしては、アルキル(メタ)アクリレート以外に、カルボキシル基含有モノマー(例えば、(メタ)アクリル酸)、ヒドロキシル基含有モノマー(例えば、ヒドロキシエチルアクリレート)、アミド基含有モノマー(例えば、アクリルアミド)、芳香環含有(メタ)アクリレート(例えば、ベンジルアクリレート)、複素環含有(メタ)アクリレート(例えば、アクリロイルモルホリン)、橋かけ環構造を有する(メタ)アクリレート(例えば、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタニル)等が挙げられる。アクリル系粘着剤組成物は、好ましくは、シランカップリング剤および/または架橋剤を含有し得る。シランカップリング剤としては、例えばエポキシ基含有シランカップリング剤が挙げられる。架橋剤としては、例えば、イソシアネート系架橋剤、過酸化物系架橋剤が挙げられる。(メタ)アクリル系ポリマーのモノマー単位、シランカップリング剤および架橋剤を適切に組み合わせて用いることにより、所望の特性を有するアクリル系粘着剤(結果として、第1の粘着剤層)を得ることができる。第1の粘着剤層またはアクリル系粘着剤組成物の詳細は、例えば、特開2007−138147号公報、特開2016−190996号公報、特開2018−028573号公報に記載されており、これらの公報の記載は本明細書に参考として援用される。
【0021】
第1の粘着剤層の厚みは、好ましくは25μm以下であり、より好ましくは20μm以下であり、さらに好ましくは10μm以下である。第1の粘着剤層の厚みの下限は、例えば2μmであり得る。第1の粘着剤層の厚みがこのような範囲であれば、ガラス層、第2の粘着剤層および衝撃吸収層の厚みの効果との相乗的な効果により、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を実現することができる。
【0022】
第1の粘着剤層の25℃における貯蔵弾性率G’は、好ましくは50Pa以上である。第1の粘着剤層の貯蔵弾性率がこのような範囲であれば、上記厚みの効果との相乗的な効果が発揮され得る。
【0023】
D.衝撃吸収層
衝撃吸収層30は、上記所望の衝撃吸収率を実現し得る任意の適切な樹脂層で構成され得る。樹脂層は、樹脂フィルムで構成されてもよく、粘着剤で構成されてもよい。衝撃吸収層は、代表的には、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂またはアクリル系樹脂を含む。これらの樹脂は、単独で用いてもよく併用してもよい。
【0024】
衝撃吸収層の厚みは、好ましくは30μm〜200μmであり、より好ましくは30μm〜150μmであり、さらに好ましくは40μm〜120μmである。衝撃吸収層の厚みがこのような範囲であれば、ガラス層、第1の粘着剤層および第2の粘着剤層の厚みの効果との相乗的な効果により、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を実現することができる。
【0025】
衝撃吸収層の25℃における貯蔵弾性率G’は、好ましくは0.1GPa以下であり、より好ましくは0.01MPa〜0.1GPaである。衝撃吸収層の貯蔵弾性率がこのような範囲であれば、ガラスへの衝撃を吸収し、ガラスの割れを防止できるという利点を有する。さらに、上記厚みの効果との相乗的な効果も発揮され得る。
【0026】
E.第2の粘着剤層
第2の粘着剤層40は、第1の粘着剤層と同様に、代表的にはアクリル系粘着剤(アクリル系粘着剤組成物)で構成され得る。第2の粘着剤層を構成するアクリル系粘着剤は、第1の粘着剤層を構成するアクリル系粘着剤と同一であってもよく、異なっていてもよい。アクリル系粘着剤については、第1の粘着剤層に関して上記C項で説明したとおりである。
【0027】
第2の粘着剤層の厚みは、好ましくは60μm以下であり、より好ましくは35μm以下であり、さらに好ましくは20μm以下である。第2の粘着剤層の厚みの下限は、例えば2μmであり得る。第2の粘着剤層の厚みがこのような範囲であれば、ガラス層、第1の粘着剤層および衝撃吸収層の厚みの効果との相乗的な効果により、優れた表面硬度と優れた耐衝撃性とを有するガラス層付積層体を実現することができる。
【0028】
衝撃吸収層の厚みは、1つの実施形態においては、第1の粘着剤層の厚みまたは第2の粘着剤層の厚みより大きく、1つの実施形態においては、第1の粘着剤層の厚みおよび第2の粘着剤層の厚みより大きい。衝撃吸収層の厚みと第1の粘着剤層の厚みおよび第2の粘着剤層の厚みとがこのような関係を有することにより、より優れた耐衝撃性とより優れた表面硬度とを両立し得る。
【0029】
第2の粘着剤層の25℃における貯蔵弾性率G’は、好ましくは20Pa以上である。第2の粘着剤層の貯蔵弾性率がこのような範囲であれば、上記厚みの効果との相乗的な効果が発揮され得る。
【0030】
衝撃吸収層の貯蔵弾性率G’と第1の粘着剤層の貯蔵弾性率G’または第2の粘着剤層の貯蔵弾性率G’とは、1つの実施形態においてはG’≦G’またはG’≦G’の関係を有する。G’とG’またはG’とがこのような関係を有することにより、より優れた耐衝撃性とより優れた表面硬度とを両立し得る。
【0031】
F.画像表示装置
本発明の実施形態によるガラス層付積層体(例えば、上記A項〜E項に記載のガラス層付積層体)は、上記のとおり、画像表示装置に好適に適用され得る。したがって、画像表示装置もまた、本発明の実施形態に包含される。画像表示装置は、表示セルと、表示セルの視認側に配置された本発明の実施形態によるガラス層付積層体と、を有する。ガラス層付積層体は、ガラス層が視認側となるようにして配置されている。画像表示装置としては、例えば、液晶表示装置、有機エレクトロルミネセンス(EL)表示装置、量子ドット表示装置が挙げられる。1つの実施形態においては、画像表示装置は、湾曲した形状(実質的には、湾曲した表示画面)を有し、および/または、折り曲げまたは折り畳み可能である。
【実施例】
【0032】
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例には限定されない。実施例における評価項目は以下のとおりである。
【0033】
(1)衝撃吸収率
まず、PCB社製センサー(製品名;480C02)上に設置したステンレス板に、重さ10g、直径13mmのステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させ、センサーに接続したヒオキ社製ハイレコーダ(製品名;MR8870)で衝撃量Sを測定した。次に、当該センサー上のステンレス板表面に実施例および比較例で得られたガラス層付積層体を載置し、当該ガラス層付積層体に上記ステンレス製ボールを40cmの高さから垂直落下させて同様に衝撃量Sを測定した。S、Sおよび下記式を用いて、衝撃吸収率を求めた。
衝撃吸収率(%)={(S−S)/S}×100
(2)鉛筆硬度
実施例および比較例で得られたガラス層付積層体について、JIS K 5600「引っかき硬度(鉛筆法)」に準拠して測定した。
【0034】
<製造例1:粘着剤層の形成>
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管および冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート92重量部、N−アクリロイルモルホリン(ACMO)5重量部、アクリル酸2.9重量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート0.1重量部、重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部、酢酸エチル200重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃ 付近に保って8時間重合反応を行い、アクリル系ポリマー溶液を調製した。アクリル系ポリマーの重量平均分子量は178万であった。得られたアクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部に対して、架橋剤としてジベンゾイルパーオキシド(1分間半減期:130℃)0.15重量部、およびトリレンジイソシアネートのトリメチロールプロパン付加物からなるポリイソシアネート系架橋剤(日本ポリウレタン工業社製、コロネートL)0.6重量部を配合して、アクリル系粘着剤溶液を調製した。次いで、得られたアクリル系粘着剤溶液を、シリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚さ:38μm)の片面に塗布し、150℃で3分間乾燥・架橋処理をおこない、乾燥後の厚さが5μmの粘着剤層Aを形成した。
【0035】
<製造例2:粘着剤層の形成>
攪拌羽根、温度計、窒素ガス導入管および冷却器を備えた4つ口フラスコに、ブチルアクリレート99重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート1重量部、重合開始剤として2,2−アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部、酢酸エチル200重量部を仕込み、緩やかに攪拌しながら窒素ガスを導入して窒素置換した後、フラスコ内の液温を55℃ 付近に保って7時間重合反応を行い、得られた反応液に酢酸エチルを加えて固形分濃度を30%に調整し、アクリル系ポリマー溶液を調製した。アクリル系ポリマーの重量平均分子量は160万であった。得られたアクリル系ポリマー溶液の固形分100重量部に対して、イソシアネート系架橋剤(商品名:タケネートD110N、トリメチロールプロパンキシリレンジイソシアネート、三井化学社製)0.1重量部、過酸化物系架橋剤のベンゾイルパーオキサイド(商品名:ナイパーBMT、日本油脂社製)0.3重量部と、シランカップリング剤(商品名:KBM403、信越化学工業社製)0.08重量部を配合して、アクリル系粘着剤溶液を調製した。次いで、得られたアクリル系粘着剤溶液を、シリコーン処理を施したポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(三菱化学ポリエステルフィルム社製、厚さ:38μm)の片面に塗布し、150℃で3分間乾燥・架橋処理をおこない、乾燥後の厚さが15μmの粘着剤層Bを形成した。
【0036】
<製造例3:粘着剤層の形成>
厚みを23μmとしたこと以外は製造例2と同様にして粘着剤層Cを形成した。
【0037】
<製造例4:粘着剤層の形成>
メタクリル酸ジシクロペンタニル(DCPMA)60重量部およびメタクリル酸メチル(MMA)40重量部、連鎖移動剤としてα−チオグリセロール3.5重量部、および重合溶媒としてトルエン100重量部を混合し、窒素雰囲気下にて70℃で1時間撹拌した。次に、熱重合開始剤として2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2重量部を投入し、70℃で2時間反応させた後、80℃に昇温して2時間反応させた。その後、反応液を130℃に加熱して、トルエン、連鎖移動剤および未反応モノマーを乾燥除去して、固形状のアクリルオリゴマーを得た。オリゴマーの重量平均分子量は5100、ガラス転移温度(Tg)は130℃であった。
【0038】
一方、ラウリルアクリレート(LA)43重量部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)44重量部、4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)6重量部、およびN−ビニル−2−ピロリドン(NVP)7重量部、ならびに光重合開始剤としてBASF社製「イルガキュア184」0.015重量部を配合し、紫外線を照射して重合を行い、プレポリマー組成物(重合率;約10%)を得た。得られたプレポリマー組成物100重量部に、後添加成分として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.07重量部、上記のアクリルオリゴマー3重量部、およびシランカップリング剤(信越化学製「KBM403」)0.3重量部を添加し、これらを均一に混合して、粘着剤組成物を調製した。
【0039】
表面にシリコーン系離型層が設けられた厚み75μmのPETフィルム(三菱ケミカル社製「ダイアホイルMRF75」)を基材(兼重剥離フィルム)として、基材上に上記の光硬化性粘着剤組成物を厚み15μmになるように塗布して塗布層を形成した。この塗布層上に、カバーシート(兼軽剥離フィルム)として片面がシリコーン剥離処理された厚み75μmのPETフィルム(三菱ケミカル社製「ダイアホイルMRE75」)を貼り合わせた。この積層体に、カバーシート側から、ランプ直下の照射面における照射強度が5mW/cmになるように位置調節したブラックライトにより紫外線を照射して光硬化を行い、厚み15μmの粘着剤層Dを形成した。
【0040】
<製造例5:粘着剤層の形成>
厚みを50μmとしたこと以外は製造例4と同様にして粘着剤層Eを形成した。
【0041】
<製造例6:衝撃吸収層の形成>
ラウリルアクリレート(LA)79重量部、2−エチルヘキシルアクリレート(2EHA)20重量部、および4−ヒドロキシブチルアクリレート(4HBA)1重量部、ならびに光重合開始剤としてBASF社製「イルガキュア184」0.015重量部を配合し、紫外線を照射して重合を行い、プレポリマー組成物(重合率;約10%)を得た。得られたプレポリマー組成物100重量部に、後添加成分として、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート(HDDA)0.30重量部、およびシランカップリング剤(信越化学製「KBM403」)0.3重量部を添加し、これらを均一に混合して、粘着剤組成物を調製した。以降の手順は製造例4と同様にして、厚み100μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を衝撃吸収層Iとした。
【0042】
<製造例7:衝撃吸収層の形成>
製造例6と同様にして厚み50μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を衝撃吸収層IIとした。
【0043】
<製造例8:衝撃吸収層の形成>
製造例6と同様にして厚み200μmの粘着剤層を形成した。この粘着剤層を衝撃吸収層IIIとした。
【0044】
<製造例9:位相差層付偏光板の作製>
9−1.偏光子の作製
熱可塑性樹脂基材として、長尺状で、吸水率0.75%、Tg約75℃である、非晶質のイソフタル共重合ポリエチレンテレフタレートフィルム(厚み:100μm)を用いた。樹脂基材の片面に、コロナ処理を施した。
ポリビニルアルコール(重合度4200、ケン化度99.2モル%)およびアセトアセチル変性PVA(日本合成化学工業社製、商品名「ゴーセファイマーZ410」)を9:1で混合したPVA系樹脂100重量部に、ヨウ化カリウム13重量部を添加したものを水に溶かし、PVA水溶液(塗布液)を調製した。
樹脂基材のコロナ処理面に、上記PVA水溶液を塗布して60℃で乾燥することにより、厚み13μmのPVA系樹脂層を形成し、積層体を作製した。
得られた積層体を、130℃のオーブン内で周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に2.4倍に自由端一軸延伸した(空中補助延伸処理)。
次いで、積層体を、液温40℃の不溶化浴(水100重量部に対して、ホウ酸を4重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(不溶化処理)。
次いで、液温30℃の染色浴(水100重量部に対して、ヨウ素とヨウ化カリウムを1:7の重量比で配合して得られたヨウ素水溶液)に、最終的に得られる偏光子の単体透過率(Ts)が43.0%以上となるように濃度を調整しながら60秒間浸漬させた(染色処理)。
次いで、液温40℃の架橋浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを3重量部配合し、ホウ酸を5重量部配合して得られたホウ酸水溶液)に30秒間浸漬させた(架橋処理)。
その後、積層体を、液温70℃のホウ酸水溶液(ホウ酸濃度4.0重量%、ヨウ化カリウム5.0重量%)に浸漬させながら、周速の異なるロール間で縦方向(長手方向)に総延伸倍率が5.5倍となるように一軸延伸を行った(水中延伸処理)。
その後、積層体を液温20℃の洗浄浴(水100重量部に対して、ヨウ化カリウムを4重量部配合して得られた水溶液)に浸漬させた(洗浄処理)。
その後、90℃に保たれたオーブン中で乾燥しながら、表面温度が75℃に保たれたSUS製の加熱ロールに約2秒接触させた(乾燥収縮処理)。乾燥収縮処理による積層体の幅方向の収縮率は5.2%であった。
このようにして、樹脂基材上に厚み5μmの偏光子を形成した。
【0045】
9−2.偏光板の作製
上記で得られた偏光子の表面(樹脂基材とは反対側の面)に、保護層としてアクリル系フィルム(表面屈折率1.50、40μm)を、紫外線硬化型接着剤を介して貼り合せた。具体的には、硬化型接着剤の総厚みが1.0μmになるように塗工し、ロール機を使用して貼り合わせた。その後、UV光線を保護層側から照射して接着剤を硬化させた。次いで、樹脂基材を剥離し、保護層/偏光子の構成を有する偏光板を得た。
【0046】
9−3.位相差層を構成する第1の液晶配向固化層および第2の液晶配向固化層の作製
ネマチック液晶相を示す重合性液晶(BASF社製:商品名「Paliocolor LC242」、下記式で表される)10gと、当該重合性液晶化合物に対する光重合開始剤(BASF社製:商品名「イルガキュア907」)3gとを、トルエン40gに溶解して、液晶組成物(塗工液)を調製した。
【化1】
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(厚み38μm)表面を、ラビング布を用いてラビングし、配向処理を施した。配向処理の方向は、偏光板に貼り合わせる際に偏光子の吸収軸の方向に対して視認側から見て15°方向となるようにした。この配向処理表面に、上記液晶塗工液をバーコーターにより塗工し、90℃で2分間加熱乾燥することによって液晶化合物を配向させた。このようにして形成された液晶層に、メタルハライドランプを用いて1mJ/cmの光を照射し、当該液晶層を硬化させることによって、PETフィルム上に液晶配向固化層Aを形成した。液晶配向固化層Aの厚みは2.5μm、面内位相差Re(550)は270nmであった。さらに、液晶配向固化層Aは、nx>ny=nzの屈折率分布を有していた。
塗工厚みを変更したこと、および、配向処理方向を偏光子の吸収軸の方向に対して視認側から見て75°方向となるようにしたこと以外は上記と同様にして、PETフィルム上に液晶配向固化層Bを形成した。液晶配向固化層Bの厚みは1.5μm、面内位相差Re(550)は140nmであった。さらに、液晶配向固化層Bは、nx>ny=nzの屈折率分布を有していた。
【0047】
9−4.位相差層付偏光板の作製
上記9−2で得られた偏光板の偏光子表面に、上記9−3で得られた液晶配向固化層Aおよび液晶配向固化層Bをこの順に転写した。このとき、偏光子の吸収軸と液晶配向固化層Aの遅相軸とのなす角度が15°、偏光子の吸収軸と液晶配向固化層Bの遅相軸とのなす角度が75°になるようにして転写(貼り合わせ)を行った。なお、それぞれの転写(貼り合わせ)は、上記8−2で用いた紫外線硬化型接着剤(厚み1.0μm)を介して行った。このようにして、保護層/接着層/偏光子/接着層/位相差層(第1の液晶配向固化層/接着層/第2の液晶配向固化層)の構成を有する位相差層付偏光板(円偏光板)を得た。得られた位相差層付偏光板の総厚みは52μmであった。
【0048】
<製造例10:樹脂フィルムの作製>
撹拌装置、温度センサー、冷却管および窒素導入管を備えた30L反応釜に、8000gのメタクリル酸メチル(MMA)、2000gの2−(ヒドロキシメチル)アクリル酸メチル(MHMA)、10000gのトルエンを仕込み、これに窒素を通じつつ105℃まで昇温し、還流したところで、開始剤として10.0gのターシャリーアミルパーオキシイソノナノエート(アトフィナ吉富製、商品名:ルパゾール570)を添加すると同時に、20.0gの開始剤と100gのトルエンからなる溶液を4時間かけて滴下しながら、還流下(約105〜110℃)で溶液重合を行い、さらに4時間かけて熟成を行った。得られた重合体溶液に、10gのリン酸ステアリル/リン酸ジステアリル混合物(堺化学製、商品名:Phoslex A−18)を加え、還流下(約90〜110℃)で5時間、環化縮合反応を行った。次いで、上記環化縮合反応で得られた重合体溶液を、バレル温度260℃、回転数100rpm、減圧度13.3〜400hPa(10〜300mmHg)、リアベント数1個、フォアベント数4個のベントタイプスクリュー二軸押出し機(Φ=29.75mm、L/D=30)に、樹脂量換算で2.0kg/時間の処理速度で導入し、該押出し機内で環化縮合反応と脱揮を行い、押出すことにより、透明なラクトン環含有アクリル系樹脂ペレットを得た。ラクトン環含有アクリル系樹脂ペレットのラクトン環化率は97.0%、質量平均分子量は147700、Tg(ガラス転移温度)は130℃であった。押出機に、上記で得られたラクトン環含有アクリル系樹脂を供給し、250℃で溶融混錬後、Tダイから押出して、冷却ロールで水冷して引取り、厚み100μmのフィルムを得た。このフィルムを、逐次二軸押出機で、縦延伸1.8倍(加熱温度140℃)、つづいて横延伸2.4倍(加熱温度140℃)し、厚み40μmの二軸延伸フィルムを得た。
【0049】
<実施例1>
ガラス層を構成するガラスフィルムとして、日本電気硝子社製「G−Leaf(登録商標)」(厚み50μm)を用いた。このガラスフィルムに、製造例1で得られた粘着剤層A(第1の粘着剤層)、製造例5で得られた衝撃吸収層I、および製造例3で得られた粘着剤層C(第2の粘着剤層)をこの順に積層し、ガラス層付積層体を得た。このガラス層付積層体の第2の粘着剤層に、製造例8で得られた位相差層付偏光板の保護層を貼り合わせ、最終的なガラス層付積層体を得た。最終的に得られたガラス層付積層体を上記(1)〜(2)の評価に供した。結果を表1に示す。
【0050】
<実施例2〜9および比較例1〜5>
第1の粘着剤層、第2の粘着剤層および衝撃吸収層、ならびに光学フィルムまたは樹脂フィルムを表1に示す組み合わせで用いたこと以外は実施例1と同様にして、ガラス層付積層体を得た。最終的に得られたガラス層付積層体を実施例1と同様の評価に供した。結果を表1に示す。なお、樹脂フィルムとしては、製造例10で作製したアクリル系樹脂フィルムを用いた。
【0051】
【表1】
【0052】
表1から明らかなとおり、それぞれ特定の構成を有する第1の粘着剤層と衝撃吸収層と第2の粘着剤層とを組み合わせて用いることにより、所定値以上の衝撃吸収率を得ることができ、結果として、表面硬度(鉛筆硬度)および耐衝撃性に共に優れたガラス層付積層体を得ることができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
本発明のガラス層付積層体は、各種フィルムまたは部材のカバー部材、あるいは、画像表示装置の視認側カバー部材として好適に使用され得る。
【符号の説明】
【0054】
10 ガラス層
20 第1の粘着剤層
30 衝撃吸収層
40 第2の粘着剤層
50 セパレーター
60 光学フィルム
70 第3の粘着剤層
100 ガラス層付積層体
101 ガラス層付積層体
図1
図2