(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記排気口カバーは、前記内枠体を上方側から覆う上方側被覆部と、前記上方側被覆部の前端部から下方側に垂れ下がるとともに当該排気口カバーの前縁部として構成される垂下部とを備え、
少なくとも前記上方側被覆部に複数の前記通気孔が形成され、
前記垂下部が前記突出前面部を前側から覆う構成で配置される請求項1に記載のガスコンロ。
前記排気口カバーは、前記上方側被覆部の後端部から下方側に延び且つ前記内枠体の後端側の部分又は前記外枠体に接触した状態で支持される後縁部を備える請求項2又は請求項3に記載のガスコンロ。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の望ましい例を以下に示す。本発明は、以下の例に限定されない。
【0010】
排気口カバーは、内枠体を上方側から覆う上方側被覆部と、上方側被覆部の前端部から下方側に垂れ下がるとともに当該排気口カバーの前縁部として構成される垂下部とを備え、少なくとも上方側被覆部に複数の通気孔が形成されてもよい。垂下部が突出前面部を前側から覆う構成で配置されてもよい。
【0011】
このように、排気口カバーに設けられた上方側被覆部が内枠体を上方側から覆い、且つ垂下部が突出前面部を前側から覆うように構成されていると、ユーザがガスコンロを前側且つ上方側から見たときに、内枠体の突出前面部がユーザの目に入りにくくなる。つまり、ガスコンロを前側且つ上方側から見るような通常の使用状態において内枠体が見えにくくなり、内枠体が見えすぎることに起因する美観の低下を効果的に抑えることができる。一方で、上方側被覆部に複数の通気孔が形成されているため、内枠体を隠しつつ排気口から排出される排気をガスコンロ外部に良好に排出することができる。
【0012】
垂下部の下端部は、天板本体部の上面部に接触した状態で支持されてもよい。
【0013】
このように、垂下部の下端部が天板本体部の上面部に接触した状態で支持されていると、垂下部と天板本体部の間の隙間がより小さくなり、この隙間を介して内枠体が見えすぎてしまうような事態が生じにくくなる。更に、垂下部の下端部が天板本体部の上面部に接触しているため、天板部上での排気口カバーの支持構造、特に、排気口カバー前端側における支持構造が簡易且つ安定化した支持構造となる。
【0014】
排気口カバーは、上方側被覆部の後端部から下方側に延び且つ内枠体の後端側の部分又は外枠体に接触した状態で支持される後縁部を備えてもよい。
【0015】
このように、上方側被覆部の後端部から下方側に延びるように後縁部が構成され、この後縁部が内枠体の後端側の部分又は外枠体に接触した状態で支持されているため、天板部上での排気口カバーの支持構造、特に、排気口カバー後端側における支持構造が簡易且つ安定化した支持構造となる。
【0016】
排気口カバーの幅方向両側には、下方側に延びる一対の下方側延出部が形成され、内枠体の幅方向両側には、一対の下方側延出部がそれぞれ挿し込まれる一対の孔部がそれぞれ形成されてもよい。
【0017】
このように、下方側に延びる一対の下方側延出部が排気口カバーの幅方向両側に形成され、これらが内枠体の幅方向両側に形成された一対の孔部にそれぞれ挿し込まれるようになっているため、排気口カバーが内枠体に対して前後方向にも幅方向にも位置ずれしにくくなり、排気口カバーがより一層安定的に設置されることになる。
【0018】
排気口カバーには、当該排気口カバーの上面部の幅方向両端部から下方に折れ曲がる一対の側壁部が形成されていてもよい。下方側延出部は、側壁部から排気口カバーの幅方向中央側に延びる載置部と、載置部から下方に延びる挿入部とを有してもよい。一対の載置部は、内枠体の幅方向両側の上面部にそれぞれ載置され、一対の挿入部は、内枠体の一対の孔部にそれぞれ挿し込まれてもよい。
【0019】
このように、排気口カバーに形成された一対の下方側延出部は、排気口カバーに設けられた一対の側壁部から幅方向中央側に延びるように載置部が形成され、これら一対の載置部が、内枠体の幅方向両側の上面部にそれぞれ載置されるようになっている。ゆえに、排気口カバーは、内枠体に対して位置ずれしにくい構造であって、尚且つ、左右両側の支持構造が簡易且つ安定化した支持構造となる。
【0020】
<実施例1>
以下、本発明を具現化した実施例1について、図面を参照して説明する。
(ガスコンロの基本構成)
図1等を参照し、ガスコンロ1の基本構成を説明する。
図1等で示すガスコンロ1は、テーブルガスコンロとして構成され、天板部30と装置本体1Aを備え、装置本体1Aの上端部に天板部30が固定された構成をなす。
図2は、装置本体1Aから天板部30を取り外した状態の外観を示すものである。
【0021】
本明細書では、ガスコンロ1が平坦な載置面に載置されたときの載置面と直交する方向が上下方向である。また、上下方向と直交する方向のうち側壁部4A、4Bが向かい合う方向が左右方向であり、上下方向及び左右方向と直交する方向が前後方向である。ガスコンロ1では、
図4のように平面視したときの長手方向が左右方向となっており、短手方向が前後方向となっている。
【0022】
装置本体1Aは、
図2のような構成をなし、ガスコンロ1から天板部30を取り外した残りの部分を指す。装置本体1Aは、外殻を構成する筐体部2、梁部材20、右側バーナ14、左側バーナ15、ガス供給装置16、ガス供給装置17、グリル庫12、排気路13などを備える。
【0023】
筐体部2は、例えば金属材料によって構成され、上端部が開口する略直方体状に構成されている。筐体部2は、ガスコンロ1の外殻をなすとともにガスバーナ(右側バーナ14、左側バーナ15等)などを収容するケースとして機能する部分である。筐体部2は、主に、筐体本体部4、梁部材20、前パネル5などを備えた構成をなし、上端側が開放した箱状形態をなす。
【0024】
図2のように、筐体本体部4は、ガスコンロ1の左右両側に配置される一対の側壁部4A,4Bと、後端側に配置される後壁部4Cと、下面側に配置される底壁部(図示略)とを備える。側壁部4A,4B、後壁部4C、底壁部は互いに連結されており、筐体本体部4は、上端側及び前端側が開放した箱状形態をなす。筐体本体部4の一対の側壁部4A,4Bの間には、ガスバーナ(右側バーナ14、左側バーナ15等)、グリル庫12、排気路13などの各種部品が収容される。
【0025】
図3のように、梁部材20は、筐体本体部4の内部に配置され、筐体本体部4内の前側の位置において左右方向に延びた形態で架設される架設部22を備える。架設部22の両端部は、筐体本体部4を構成する側壁部4A,4Bのそれぞれにおける上側且つ前側の端部に連結されており、側壁部4A,4Bを連結するフレームとして機能する。
【0026】
図1、
図2のように、前パネル5は、ガスコンロ1の前面部として機能する部分である。
図2のように、前パネル5は、上述した筐体本体部4及び梁部材20に対して前側から装着される。
図2の例では、筐体本体部4の左右両側に前パネル5がそれぞれ装着され、2つの前パネル5の間には、グリル庫12のグリル扉12Aが開閉可能に装着されている。
【0027】
図1、
図3のように、天板部30は、ガスコンロ1の上面部として機能する部分である。
図3のように、天板部30は、板状に構成された天板本体部31と、天板本体部31の周縁部に組み付けられる外枠体50と、天板本体部31に外枠体50が組み付けられてなる板状構造部35に形成された開口部(図示略)に取り付けられる内枠体40と、を備え、全体として板状の形態をなす。天板部30は、筐体部2の上端部に対して当該上端部の開口を閉塞する形態で固定される。
【0028】
図2のように、グリル庫12は、装置本体1Aの左右方向中央部付近に設置されるとともに、前後左右上下が囲まれた箱状形態をなす。排気路13は、装置本体1Aの上部後端側においてグリル庫12内の空間から連通する構成をなす。排気路13は、グリル庫12内の排気を行うための経路であり、グリル庫12で生じた排気を天板部30に形成された排気口40Aに誘導するように機能する。排気路13の端部には開口部13Aが形成されている。開口部13Aは、
図3のように排気路13の上部後端側において上方側に開放した形態をなし、天板部30の排気口40Aの下側に位置している。排気口カバー80は、排気口40Aを覆う構成で配置されている。排気口カバー80は、天板部30上に載置される形で着脱可能に設置されている。排気口カバー80は、複数の通気孔80Aを備え、通気孔80Aを介して排気口40Aから排出される排気を外部(ガスコンロ1の上方側)に放出するとともに、グリル庫12の内部からの炎のあふれを遮断するように機能する。
【0029】
図1のように、グリル庫12のグリル扉12Aは、上述した2つの前パネル5の間に設けられており、これら前パネル5とともに、装置本体1Aの前面部を構成する。グリル扉12Aは、装置本体1Aの前面部の幅方向(左右方向)略中央付近に設けられている。グリル扉12Aは、グリル庫12の前方側に引き出し可能とされており、使用者はグリル扉12Aに設けられた取っ手を掴みつつグリル扉12Aを前方に引き出すことにより、グリル庫12内に収納された受け皿及び焼き網等を一体的に外部に取り出すことができる。
【0030】
図2のように、筐体部2内には、右側バーナ14、左側バーナ15、グリルバーナ(図示略)が収容されている。
図1、
図3のように、天板本体部31の左右両側には、円形状の一対の開口部32,33が形成され、これら開口部32,33にそれぞれ挿入される形態で右側バーナ14及び左側バーナ15が天板部30の上方側に向けて突出して配置されている。右側バーナ14及び左側バーナ15の各周囲には、五徳18,19が夫々設置されている。ガスコンロ1の使用時には、五徳18,19の各上部にフライパン、鍋等の調理容器(図示略)が載置される。
【0031】
ガス供給装置16は、右側バーナ14の点火消火を行うと共に、右側バーナ14にガスを供給する為の装置である。ガス供給装置17は、左側バーナ15の点火消火を行うと共に、左側バーナ15にガスを供給する為の装置である。
【0032】
ガス供給装置16、17はガス量調整装置16A,17Aをそれぞれ備える。グリルバーナ(図示略)へのガス供給経路にもガス量調整装置(詳細な図示は省略)が設けられている。ガス量調整装置16Aは、装置本体1Aの前方側に延びる操作レバー16Bを備え、操作レバー16Bの左右方向の変位に応じて右側バーナ14へのガス供給量を調整するように動作する。ガス量調整装置17Aは、装置本体1Aの前方側に延びる操作レバー17Bを備え、操作レバー17Bの左右方向の変位に応じて左側バーナ15へのガス供給量を調整するように動作する。グリルバーナに対応するガス量調整装置は、装置本体1Aの前方側に延びる操作レバー18Bを備え、操作レバー18Bの左右方向の変位に応じてグリルバーナへのガス供給量を調整するように動作する。点火スイッチ26は右側バーナ14の点火又は消火を行うための操作部であり、グリル扉12Aの右隣りに配置されている。点火スイッチ28はグリル庫12内に設けられたグリルバーナ(図示略)の点火又は消火を行うための操作部であり、点火スイッチ26の右隣りに配置されている。点火スイッチ27は左側バーナ15の点火又は消火を行うための操作部であり、グリル扉12Aの左隣りに配置されている。
【0033】
(天板部の詳細構造)
天板部30の詳細構造について説明する。
図5のように、天板本体部31は、角が丸みを帯びた平面視長方形状且つ板状に形成され、左右両側に形成された円形状の一対の開口部32,33の周囲には、カバーリングが載置される。天板本体部31の後端側且つ中央側には、前方側の両角が丸みを帯びた平面視長方形状に切り欠かれた切欠部(
図12、
図13参照)が形成されている。
【0034】
外枠体50は、角が丸みを帯びた略四角リング状に形成され、天板本体部31における切欠部34を除く外周部の全体を覆う構成となっている。天板本体部31の切欠部34と、外枠体50において後端側で幅方向(左右方向)に延びる後端側枠部52とによって平面視略長方形状の開口部35A(
図12、
図13参照)が構成されている。開口部35Aは、板状構造部35の後端側且つ幅方向中央側において幅方向一部範囲に形成されている。
【0035】
図5、
図6のように、内枠体40は、天板本体部31の後端側且つ幅方向(左右方向)中央側において幅方向一部範囲において固定され、排気路13で誘導された排気を排出する排気口40Aが形成されている。内枠体40は、排気口40Aが形成されるとともに開口部35Aの内縁部に沿って配置される環状枠部41と、環状枠部41の後端部分から後方側且つ下方側に延びる延出部45(
図13参照)と、を備えている。
図13のように、環状枠部41は、幅方向に沿って延び、外枠体50の後端側枠部52に対して前側から当接する後端側の部分(後端部41G)を備えている。
図13のように、延出部45と後端側枠部52とが、例えば螺子として構成される連結部材61によって互いに連結され且つ連結部材61によって幅方向の位置合わせがされている。
【0036】
図6のように、環状枠部41は、略四角リング状に形成され、上壁部41A、外壁部41B、上側内壁部41C、底壁部41D、下側内壁部41E、鍔部41F(
図13参照)を備えている。上壁部41Aは、前方側の両角が丸みを帯びた平面視四角リング状に形成されている。外壁部41Bは、上壁部41Aと略直交するように上壁部41Aの外周側端部から下方側に延出し、略四角リング状に形成されている。上側内壁部41Cは、上壁部41Aの内周側端部から下方側に延出し、略四角リング状に形成され、上壁部41Aと角が生じないように滑らかに連なっている。底壁部41Dは、上側内壁部41Cの下方側端部から内側に延びるように略四角リング状に形成され、上側内壁部41Cと角が生じないように滑らかに連なっている。底壁部41Dの幅方向両側において、上下方向に貫通する平面視略長方形状の一対の孔部44A,44Bが形成されている。下側内壁部41Eは、底壁部41Dの内周側端部から下方側に延びるように略四角リング状に形成され、底壁部41Dと角が生じないように滑らかに連なっている。鍔部41Fは、下側内壁部41Eの下方側端部から外側に延びるように略四角リング状に形成され、下側内壁部41Eと角が生じないように滑らかに連なっている。
【0037】
排気口40Aは、下側内壁部41Eの内側部分によって構成され、角が丸みを帯びた平面視長方形状の開口部となっている。
図12、
図13のように、環状枠部41は、内枠体40と板状構造部35とを接着する接着媒体71が貯留する貯留部43を備えている。貯留部43は、下方側に開放した溝状に形成されている。貯留部43は、上壁部41A、外壁部41B、上側内壁部41Cによって構成されており、これらによって囲まれるように接着媒体71を貯留させる。後端部41Gは、上壁部41A、外壁部41B、上側内壁部41C、底壁部41D、下側内壁部41E、鍔部41Fの各後端側の部分によって構成される。
【0038】
図11(B)、
図13のように、内枠体40の前面部42は、外壁部41B、上側内壁部41C、底壁部41D、下側内壁部41Eの各々の前面部、鍔部41Fの前端部によって構成されている。外壁部41Bは、天板本体部31の上面部31Aよりも上側に突出した突出前面部42Aとして構成されている。内枠体40の上壁部41A、上側内壁部41Cは、天板本体部31の上面部31Aよりも上側に突出している。
【0039】
図11〜
図13のように、貯留部43は、開口部35Aの内縁部上に載置され、開口部35Aの内縁部の上面側に開放し、開口部35Aの内縁部の上面との間に接着媒体71を貯留する。開口部35Aの内縁部と貯留部43の間には、パッキン36が設けられている。
図11〜
図13のように、環状枠部41は、開口部35Aの内縁部と貯留部43の間に貯留された接着媒体71を介して天板本体部31に接着される。内枠体40の外壁部41Bは、前方側及び左右両側の下端部が天板本体部31の上面部31Aに接触した状態で支持される。
【0040】
(排気口カバーの詳細構造)
排気口カバー80の詳細構造について説明する。
図7〜
図9のように、排気口カバー80は、上方側被覆部81、垂下部82、後縁部83、側壁部84,85を備えている。上方側被覆部81は、内枠体40を上方側から覆う部分であり、角が丸みを帯びた平面視長方形の板状に形成されている。上方側被覆部81には、板面上の中央部分において板厚方向に貫通する複数の通気孔80Aが形成されている。複数の通気孔80Aは、上方側被覆部81が網目状となるように形成され、それぞれ上方側被覆部81の長手方向に沿って延びる平面視六角形状である。
【0041】
垂下部82は、排気口カバー80の前縁部として構成され、上方側被覆部81の前端部から下方側に垂れ下がるように、長手板状に形成されている。垂下部82は、上方側被覆部81と角が生じないように滑らかに連なっている。垂下部82の幅方向(左右方向)中央部分には、下方側に突出する突出部82Aが形成されている。突出部82Aは、弓形に丸みを帯びた形状となっている。
図8(A)のように、垂下部82の幅方向両端部には、それぞれ略台形状に切り欠かれた切欠部82Bが形成されている。
【0042】
後縁部83は、上方側被覆部81の後端部から下方側に垂れ下がるように、長手板状に形成されている。後縁部83は、上方側被覆部81と角が生じないように滑らかに連なっている。後縁部83の下端部における幅方向両端部には、それぞれ下方側に突出する突出部83Aが形成されている。突出部83Aは、弓形に丸みを帯びた形状となっている。後縁部83の下端部における一対の突出部83A,83Aの間には、前方側に延びる一対の延出部83B,83Bが形成されている。
【0043】
側壁部84は、上方側被覆部81の右端部から下方に折れ曲がるように長手板状に形成されている。側壁部84は、上方側被覆部81と角が生じないように滑らかに連なっている。側壁部84の下端部における前後方向中央側には、下方側に延びる長手板状の下方側延出部86が形成されている。下方側延出部86は、内枠体40の幅方向右側の上面部に載置される載置部86Aと、内枠体40の孔部44Aに挿し込まれる挿入部86Bと、を備えている。載置部86Aは、側壁部84の下端部から上方側被覆部81の幅方向中央側に延出し、前後方向の幅が中央側に向かうにつれて小さくなっている。挿入部86Bは、前後方向の幅が均一であり、載置部86Aの左端部から下方側に延び、載置部86Aから離れるにつれて中央側に向かうように傾斜している。
【0044】
側壁部85は、上方側被覆部81の左端部から下方に折れ曲がるように長手板状に形成されている。側壁部85は、上方側被覆部81と角が生じないように滑らかに連なっている。側壁部85の下端部における前後方向中央側には、下方側に延びる長手板状の下方側延出部87が形成されている。下方側延出部87は、内枠体40の幅方向左側の上面部に載置される載置部87Aと、内枠体40の孔部44Bに挿し込まれる挿入部87Bと、を備えている。載置部87Aは、側壁部85の下端部から上方側被覆部81の幅方向中央側に延出し、前後方向の幅が中央側に向かうにつれて小さくなっている。挿入部87Bは、前後方向の幅が均一であり、載置部87Aの右端部から下方側に延び、載置部87Aから離れるにつれて中央側に向かうように傾斜している。挿入部86Bよりも挿入部87Bの方が、前後方向における幅が大きくなっている。
【0045】
(排気口カバーの天板部に対する載置状態)
排気口カバー80が天板部30に載置された状態について説明する。
図10〜
図13は、排気口カバー80が天板部30上に載置された状態を示している。
図10〜
図13のように、排気口カバー80は、内枠体40に被せられるように内枠体40上に載置される。上方側被覆部81は、内枠体40の排気口40Aの上方側に複数の通気孔80Aが位置するように、内枠体40を上方側から覆っている。上方側被覆部81によって、後端部41Gの後端側の一部を除く環状枠部41の全体が覆い隠されている。上方側から内枠体40の外面のほぼ全体が目視されないようになっている
【0046】
図11(B)、
図13のように、垂下部82は、内枠体40の突出前面部42Aを前側から覆う構成で配置されている。垂下部82が突出前面部42Aによって前側から覆い隠されることで、前側から内枠体40の外面のほぼ全体が目視されないようになっている。
図13のように、垂下部82は、突出前面部42Aよりも前側に位置し、突出前面部42Aと離間して配置されている。垂下部82の突出部82Aは、天板本体部31の上面部31Aに上方側から接触した状態で天板本体部31に支持されている。
【0047】
図11(A)、
図13のように、後縁部83は、一対の突出部83A,83Aが内枠体40の後端部41Gに上方側から接触した状態で後端部41Gに支持されている。一対の突出部83A,83Aは、ともに後端部41Gの前後方向における後端側寄りの部分に接触している。
【0048】
図12(A)のように、側壁部84は、外壁部41Bの右端部よりも右側に位置している。側壁部84によって目隠しされることによって、排気口カバー80の右斜め上方側から外壁部41Bの右端部の外面が目視されないようになっている。
図12(B)のように、側壁部85は、外壁部41Bの左端部よりも左側に位置している。側壁部85によって目隠しされることによって、排気口カバー80の左斜め上方側から外壁部41Bの左端部の外面が目視されないようになっている。
【0049】
図11(A)のように、一対の下方側延出部86,87は、それぞれ内枠体40の一対の孔部44A,44Bに挿し込まれている。
図12(A)のように、載置部86Aは、上壁部41Aの幅方向右側の上面部に載置され、挿入部86Bは、孔部44Aに上方側から挿し込まれている。載置部86Aは、上壁部41Aの幅方向右側の上面部に載置され、挿入部86Bは、内枠体40の孔部44Aに上方側から挿し込まれている。載置部86A及び挿入部86Bは、上方側被覆部81の下方側に位置するため、上方側被覆部81によって下方側延出部86の全体が覆い隠され、上方側から目視されないようになっている。
【0050】
図12(B)のように、載置部87Aは、上壁部41Aの幅方向左側の上面部に載置され、挿入部87Bは、内枠体40の孔部44Bに上方側から挿し込まれている。載置部87Aは、上壁部41Aの幅方向左側の上面部に載置され、挿入部87Bは、孔部44Bに上方側から挿し込まれている。載置部87A及び挿入部87Bは、上方側被覆部81の下方側に位置するため、上方側被覆部81によって下方側延出部87の全体が覆い隠され、上方側から目視されないようになっている。
【0051】
以下、本構成の効果を例示する。
本構成のガスコンロ1は、板状構造部35の後端側且つ幅方向中央側において幅方向一部範囲に開口部35Aが形成され、排気口40Aが形成される内枠体40は、開口部35Aの内縁部に沿って配置される構成である。そのため、内枠体40が板状構造部35における後端側の幅方向一部範囲に組み付けられ、内枠体40が板状構造部35における後端側の幅方向の全範囲に組み付けられる構成と比べて、天板本体部31の上面部よりも上側に突出する内枠体40の突出前面部42Aのガスコンロ1の外部への露出を少なくすることができる。その上で、排気口カバー80の前縁部(垂下部82)が、内枠体40の突出前面部42Aを前側から覆う構成で配置されるため、内枠体40の突出前面部42Aを目隠しすることができる。これにより、内枠体40の突出前面部42Aが見えることに起因する美観の低下を抑えることができる。
【0052】
排気口カバー80は、内枠体40を上方側から覆う上方側被覆部81と、上方側被覆部81の前端部から下方側に垂れ下がるとともに排気口カバー80の前縁部として構成される垂下部82とを備え、少なくとも上方側被覆部81に複数の通気孔80Aが形成されている。垂下部82が突出前面部42Aを前側から覆う構成で配置されている。これにより、排気口カバー80の垂下部82が内枠体40の突出前面部42Aを前側から覆うことで、突出前面部42Aを目隠しすることができ、突出前面部42Aが見えることに起因する美観の低下を抑えることができる。その上で、複数の通気孔80Aが形成される上方側被覆部81が内枠体40を上方側から覆うことで、内枠体40の上面部を目隠しすることができ、排気口40Aから排出される排気を放出する経路を通気孔80Aにより確保しつつ、内枠体40の上面部が見えることに起因する美観の低下を抑えることができる。
【0053】
垂下部82の下端部は、天板本体部31の上面部31Aに接触した状態で支持されている。これにより、内枠体40の突出前面部42Aの目隠しに用いる垂下部82を、天板本体部31に対する排気口カバー80の支持にも利用できるため、垂下部82とは別に天板本体部31によって支持させる構造を排気口カバー80に設ける必要がなく、排気口カバー80を簡素化できる。
【0054】
排気口カバー80は、上方側被覆部81の後端部から下方側に延出し且つ内枠体40の後端側の部分(後端部41G)に接触した状態で支持される後縁部83を備えている。これにより、排気口カバー80の後縁部83が内枠体40の後端部41Gに接触した状態で支持されることで、排気口カバー80が内枠体40に対してガタつくことを抑制することができる。その上で、排気口カバー80が内枠体40の後端部41Gの上方側にも位置する構成となるため、内枠体40の後端側の部分を目隠しすることができ、内枠体の40後端側の部分が見えることに起因する美観の低下を抑えることができる。
【0055】
排気口カバー80の幅方向両側には、下方側に延びる一対の下方側延出部86,87が形成され、内枠体40の幅方向両側には、一対の下方側延出部86,87がそれぞれ挿し込まれる一対の孔部44A,44Bがそれぞれ形成されている。これにより、内枠体40の孔部44A,44Bに挿し込まれる排気口カバー80の下方側延出部86,87は、それぞれ孔部44A,44Bによって天板本体部31の上面部31Aに平行な方向への移動が規制されるため、排気口カバー80の内枠体40に対する位置ずれを抑制することができる。
【0056】
排気口カバー80には、上方側被覆部81の幅方向両端部から下方に折れ曲がる一対の側壁部84,85が形成されている。下方側延出部86は、側壁部84から排気口カバー80の幅方向中央側に延びる載置部86Aと、載置部86Aから下方に延びる挿入部86Bと、を有している。下方側延出部87は、側壁部85から排気口カバー80の幅方向中央側に延びる載置部87Aと、載置部87Aから下方に延びる挿入部87Bと、を有している。一対の載置部86A,87Aは、内枠体40の幅方向両側の上面部にそれぞれ載置され、一対の挿入部86B,87Bは、内枠体40の一対の孔部44A,44Bにそれぞれ挿し込まれている。これにより、排気口カバー80の一対の載置部86A,87Aが、内枠体40の幅方向両側の上面部にそれぞれ載置されることで、排気口カバー80が内枠体40によって安定して支持されることになる。その上で、内枠体40の一対の孔部44A,44Bにそれぞれ挿し込まれる一対の挿入部86B,87Bが、それぞれ排気口カバー80の側壁部84,85から排気口カバー80の幅方向中央側に延びる載置部86A,87Aから下方に延びる構成である。そのため、排気口カバー80を内枠体40に載置した際に、載置部86A,87A及び挿入部86B,87Bが排気口カバー80の上面部に覆われて目隠しされることになり、載置部及び挿入部が見えることに起因する美観の低下を抑えることができる。
【0057】
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような例も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上述した実施例や後述する実施例の特徴は矛盾しない範囲でどのように組み合わせてもよい。
【0058】
実施例1のガスコンロ1は、後縁部83が内枠体40の後端部41Gに上方側から接触した状態で後端部41Gに支持される構成であるが、後縁部83が外枠体50に接触した状態で外枠体50に支持される構成であってもよい。排気口カバー80が外枠体50の上方側にも位置する構成となるため、内枠体40の後端部41Gを目隠しすることができ、内枠体40の後端部41Gが見えることに起因する美観の低下を抑えることができる。
【0059】
実施例1のガスコンロ1において、一対の載置部86A,87Aが内枠体40に載置されず、排気口カバー80の突出部82A,83A,83Aのみが天板部30に接触して支持される構成であってもよい。排気口カバー80が天板部30に三点で接触することで、排気口カバー80が天板部30に対してガタつき難く、安定して支持されることになる。
【0060】
実施例1のガスコンロ1はテーブルコンロであるが、ビルトインコンロ等であってもよい。
【0061】
実施例1のガスコンロ1は右側バーナ14及び左側バーナ15を備えるものであるが、バーナの数はこれに限定されず、多くても少なくてもよい。