(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記第1列の開口部の少なくとも1つの開口部の直径が、前記第2列の開口部の少なくとも1つの開口部の直径と異なるものである、請求項1に記載のモジュール式棚システム。
前記第1列の開口部の少なくとも1つの開口部の直径が、前記第2列の開口部の少なくとも1つの開口部の直径と異なるものである、請求項11に記載の導電アセンブリ。
前記ガイド部材が、前記第2のブラケットに固着されるか、または、該第2のブラケットと一体化して形成されたものである、請求項14に記載のモジュール式棚システム。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照すると、概して、本明細書に記載の実施形態は、電磁コネクタ、導電アセンブリ、および、載置用挿入部材に関する。本明細書に記載するいくつかのモジュール式棚システムは、少なくとも1つの棚モジュール、棚モジュールに連結された電力モジュール、および、棚モジュールに連結されると共に、電力モジュールからの電力を、導電アセンブリに電気的に接続された電動式構成要素へ分配するために、電力モジュールに電気的に接続された導電アセンブリを備える。電力モジュールは、載置用挿入部材によって、棚モジュールと接触するインターフェース用直立部に固定されていてもよく、載置用挿入部材は、天板と、天板から垂直に延伸し、第1の開口部およびガイド開口部を有する第1のブラケット、第1のブラケットの第1の開口部の中に置かれた止め部材と、第2のブラケットと、第2のブラケットに連結されたガイド部材とを含む。導電アセンブリは、第1列の開口部、および、第1列の開口部に平行である第2列の開口部を有するボードと、背板と、背板とボードの間に配置され、第1列の開口部と位置合わせされた第1の導電部と、背板とボードの間に配置され、第2列の開口部と位置合わせされた第2の導電部とを含んでいてもよい。電力が、電力モジュールから、導電アセンブリに電気的に接続された電動式構成要素へ送られてもよい。いくつかの実施形態において、本明細書に記載の電磁コネクタは、電動式構成要素に電気的に接続され、更に、電力モジュールから電動式構成要素に電力を送るために、導電アセンブリとインターフェース接合していてもよい。電磁コネクタは、コネクタ本体と、第1の導電端子と、第2の導電端子と、コネクタ本体と第1の電気的接触面の間に置かれた第1の磁石部と、コネクタ本体と第2の電気的接触面の間に置かれた第2の磁石部とを含んでいてもよい。添付の図面を参照して、本明細書で、モジュール式棚システム、電磁コネクタ、導電アセンブリ、および、載置用挿入部材の実施形態を、より詳細に記載する。
【0013】
載置用挿入部材、導電アセンブリ、および、電磁コネクタを、モジュール式棚システムの構成要素として記載するが、実施形態は、それに限定されないと理解されるべきである。特に、本明細書に記載の載置用挿入部材、導電アセンブリ、および、電磁コネクタは、独立で、または、モジュール式棚システム以外のアセンブリまたはシステムにおいて、利用してもよい。
【0014】
図1を参照すると、第1の棚モジュール110、第2の棚モジュール120、および、複数のインターフェース用直立部130を、概略的に斜視図で示している。第1の棚モジュール110および第2の棚モジュール120は、各々、土台112、背面114、複数の棚116、および、複数の電動式表示部118を含む。土台112は、略直方体形状を有する。背面114は、略平面で、土台112から略垂直に延伸している。
図1に示した背面114は、複数の開口部を有するボードである。背面114が平滑であるか、または、複数のスロットを有する実施形態など、他の実施形態において、背面114は、複数の開口部を有さなくてもよい。複数の棚116が、複数のインターフェース用直立部130に固定され、各インターフェース用直立部130は、複数の棚116の対応する突起部を挿入して、複数の棚116を棚モジュールに載置する複数の開口部を、有していてもよい。複数の棚116は、土台112に略平行の方向に、背面114から略垂直に延伸している。棚モジュールとインターフェース用直立部130のアセンブリが、商品を置いてもよい複数の棚116を支持する。複数の電動式表示部118が、複数の棚116の下で垂直に延伸し、複数の棚116上の商品に関する情報、複数の棚116上の商品を在庫管理するのに役立つ情報、および、更に様々な情報などの情報を、棚モジュールの近くにいる人に向けて表示するように動作可能である。
【0015】
いくつかの実施形態において、複数の各電動式表示部118は、“DISPLAY SHELF MODULES WITH PROJECTORS FOR DISPLAYING PRODUCT INFORMATION AND MODULAR SHELVING SYSTEMS COMPRISING THE SAME”という名称の米国特許出願第13/734,443号明細書に記載された電動式投射部および表示スクリーンを含んでいてもよく、それは、全体として参照により本明細書に組み込まれる。他の実施形態において、複数の電動式表示部118は、複数の電動式表示スクリーンを含んでいてもよい。本明細書に図示および記載の実施形態は、以下に詳細に記載するように、電力分配システムから電力を受け取る複数の電動式表示部118を含むが、実施形態は、それに限定されないと理解されるべきである。例えば、いくつかの実施形態は、複数の電動式表示部118を含まなくてもよいが、その代わりに、無線送信器、カメラ、マイクロフォン、照明部材などの他の電動式構成要素を含んでいてもよい。他の実施形態では、複数の電動式表示部118、および、本明細書に記載の電力分配システムによって電力を供給される他の構成要素を含んでいてもよい。
【0016】
更に、
図1を参照すると、土台112、背面114、および、複数の棚116は、金属材料(例えば、鋼、アルミニウム合金など)、複合材料、パーティクルボード、または、荷重を支えるのに適した任意の他の材料から形成されてもよい。土台112および背面114が溶接などによって連結された場合などのように、土台112および背面114は、1つの単位構成物として製作されてもよい。その代わりに、土台112および背面114は、独立したものとして作られて、ネジ、ボルトなどの機械的な留め具で連結されてもよい。
【0017】
更に、
図1を参照すると、複数のインターフェース用直立部130の1つが、第1の棚モジュール110と第2の棚モジュール120の間に配置され、第1の棚モジュール110を、第2の棚モジュール120に固定している。その他のインターフェース用直立部130が、第1の棚モジュール110および第2の棚モジュール120の各々の外側に配置され、複数の棚160を支持する役割を果たしている。複数のインターフェース用直立部130は、略矩形で、土台112から背面114の最上部へ延伸している。複数のインターフェース用直立部130は、金属材料、複合材料、または、第1の棚モジュール110を第2の棚モジュール120に固定するのに適した任意の他の材料から形成されていてもよい。
【0018】
ここで、
図2を参照すると、モジュール式棚システム200を、概略図で示している。モジュール式棚システム200は、
図1の第1の棚モジュール110、
図1の第2の棚モジュール120、第3の棚モジュール135、第4の棚モジュール140、複数のインターフェース用直立部130、電力モジュール300、電線管部210、および、複数の導電アセンブリ800を含む。第3の棚モジュール135および第4の棚モジュール140は、
図1の第1の棚モジュール110および第2の棚モジュール120について記載したのと同じ構成要素を含む。第3の棚モジュール135は、インターフェース用直立部130によって、第2の棚モジュール120に固定される。同様に、第3の棚モジュール135は、インターフェース用直立部130によって、第4の棚モジュール140に固定される。
【0019】
更に、
図2を参照すると、電力モジュール300は、(
図4から7に示し、
図4から7について、以下に詳細に記載した)2つの載置用挿入部材によって、インターフェース用直立部130に固定され、載置用挿入部材の1つは、第1の棚モジュール110を第2の棚モジュール120に固定するインターフェース用直立部130の最上部内に配置され、その他の載置用挿入部材は、第2の棚モジュール120を第3の棚モジュール135に固定するインターフェース用直立部130の最上部内に配置される。
【0020】
更に、
図2を参照すると、電力モジュール300は、棚モジュールの最上部に置かれた電線管部210の中に収容された電線を介して、複数の各導電アセンブリ800に電気的に連結されている。いくつかの実施形態は、電線管部210を含まなくてもよく、更に、他の実施形態は、電線管部210を棚モジュールの土台112に連結する場合など、
図2に示したのとは他の方法で、モジュール式棚システム200に連結された電線管部210を含んでいてもよい。下記のように、複数の導電アセンブリ800は、交替で、モジュール式棚システム200の近傍の電動式構成要素(例えば、電動式表示部118)に、電力を分配する。
【0021】
図2に示した実施形態では、電力モジュール300によって電力を供給される4つの棚モジュールがあるが、他の実施形態においては、電力モジュール300は、3つ以下の棚モジュールに、または、5つ以上の棚モジュールに、電力を供給してもよいと理解されるべきである。更に、導電アセンブリ800が、1つ置きの棚モジュール、2つ置きの棚モジュールなど、棚モジュールの一部に含まれる実施形態など、他の実施形態において、各棚モジュールの全てが、導電アセンブリ800を含むものでなくてもよい。
【0022】
ここで、
図3を参照すると、
図2の電力モジュール300を、概略的に側面図で示している。電力モジュール300は、筐体330の中に収容された電力供給部310および主制御部320を含む。電力供給部310は、モジュール式棚システム200の外部の電源から、交流入力(例えば、120VAC入力、240VAC入力、277VAC入力)または直流入力などの入力電力を受け取る。電力供給部310は、複数の導電アセンブリ800に電力を分配するための複数の出力チャネルを含む主制御部320に、電力を提供する。電力供給部310が交流入力を受け取り、主制御部320が直流を出力する実施形態において、電力供給部310および主制御部320の少なくとも1つが、整流器を含む。主制御部320が、電力供給部310が受け取った入力電圧と異なる電圧を出力する実施形態において、電力供給部310または主制御部320の少なくとも1つが、変圧器を含む。
【0023】
更に、
図3を参照すると、主制御部320は、8つの各出力チャネルについて、第1の出力端子および第2の出力端子を含む16の出力端子を含む。2つの出力チャネルが、複数の各導電アセンブリ800と関連付けられている。特に、
図3および2を参照すると、出力チャネル322の第1の対が、第1の棚モジュール110の導電アセンブリ800と関連付けられ、出力チャネル324の第2の対が、第2の棚モジュール120の導電アセンブリ800と関連付けられ、出力チャネル326の第3の対が、第3の棚モジュール135の導電アセンブリ800と関連付けられ、更に、出力チャネル328の第4の対が、第4の棚モジュール140の導電アセンブリ800と関連付けられている。他の実施形態において、主制御部320は、16より多い数、または、16より少ない数の出力端子を含んでいてもよい。
【0024】
再び、
図3を参照すると、筐体330が、電力供給部310および主制御部320を収容している。筐体330は、留め具332で、電力供給部310および主制御部320に固定されている。載置用ブラケット340は、筐体330の底部末端部から延伸している。筐体330は、載置用ブラケット340を通って挿入された留め具342で、(添付の
図4から7に示した)載置用挿入部材に、固定されている。
【0025】
ここで、
図4および5を参照すると、載置用挿入部材400を、概略的に斜視図(
図4)および側面図(
図5)で示している。上述したように、電力モジュール300をモジュール式棚システム200に固定するために、載置用挿入部材400を、インターフェース用直立部130の最上部(
図2を参照)に挿入してもよい。しかしながら、載置用挿入部材400は、電力モジュールをインターフェース用直立部に固定することに限定されない。他の実施形態において、載置用挿入部材400は、電力モジュール以外の構成要素を、インターフェース用直立部以外の構成要素に固定するのに使用されてもよい。
【0026】
載置用挿入部材400は、天板410、第1のブラケット420、および、第2のブラケット430を含む。天板410は、複数の開口部412を有する。電力モジュール300の載置用ブラケット340(
図3を参照)が、載置用挿入部材400の天板410に係合し、留め具342が、電力モジュール300の載置用ブラケット340、および、天板410の開口部412を通って配置され、それによって、電力モジュール300をインターフェース用直立部130に固定する場合などのように、複数の開口部412は、留め具342(例えば、ボルトまたはネジ)を受け付けて、電力モジュール300をインターフェース用直立部130に固定する。
図4および5に示した実施形態は、2つの開口部412を有するが、他の実施形態は、1つだけの開口部、または、2つより多い数の開口部を有してもよいと理解されるべきである。更に、電力モジュール300が、クリップまたは溶接などの他の方法で、載置用挿入部材400に固着される実施形態など、いくつかの実施形態は、複数の開口部412を有さなくてもよい。
【0027】
更に、
図4および5を参照すると、第1のブラケット420は、天板410から垂直に延伸している。いくつかの実施形態において、第1のブラケット420および天板410が、単位構成物を形成するように、第1のブラケット420は、天板410と一体に形成されている。他の実施形態において、第1のブラケット420は、天板410に取り付けられている。第2のブラケット430は、天板410に垂直に向き、第1のブラケット420に平行に延伸している。第2のブラケット430は、天板410に直接固定されていないので、天板410に対し浮いている。
図4および5に示した実施形態において、第1のブラケット420および第2のブラケット430は、断面がC形状をしたブラケットである。しかしながら、他の実施形態において、第1のブラケット420および第2のブラケット430は、本明細書に明確に図示および記載したのとは異なるように形成または構成されてもよいと、理解されるべきである。
【0028】
更に、
図4および5を参照すると、第1のブラケット420は、複数のネジ山付き開口部422、および、複数のガイド開口部414を有する。複数のネジ山付き止め部材460が、複数のネジ山付き開口部422の中に置かれている。いくつかの実施形態において、ネジ山付き止め部材460は、ネジ山付き止めネジである。
図4および5に示した実施形態は、複数のネジ山付き開口部422、および、複数のネジ山付き止め部材460を含むが、他の実施形態は、ネジ山のない開口部および止め部材を含んでいてもよい。複数のガイド部材450は、第2のブラケット430と摺動自在に係合し、第1のブラケット420の複数のガイド開口部414の中に置かれている。ガイド部材は、第1のブラケット420を、第2のブラケット430へ機械的に連結する。いくつかの実施形態において、ガイド部材450は機械ネジである。いくつかの実施形態において、ガイド部材450が第2のブラケット430に固着されるように、ガイド部材450の先端部は、第2のブラケット430に溶接されている。第2のブラケット430が、複数のガイド開口部を有し、複数のガイド部材450が、それを通って延伸する実施形態など、他の実施形態において、ガイド部材450は、第2のブラケット430に、溶接も、固着もされていない。
【0029】
図4および5に示した実施形態は、2つのネジ山付き開口部422、および、2つのガイド開口部414を有するが、他の実施形態は、1つのネジ山付き開口部422および1つのガイド開口部414だけ、3つ以上のネジ山付き開口部422および3つ以上のガイド開口部414、または、異なる数のネジ山付き開口部422およびガイド開口部414を有していてもよい。ネジ山付き止め部材の先端部が、第2のブラケット430に、(例えば、溶接されて)固着される実施形態など、いくつかの実施形態は、複数のガイド開口部414を有さなくてもよい。
【0030】
ここで、
図6および7を参照すると、載置用挿入部材400の配設前の構成600(
図6)から配設後の構成700(
図7)への変化を概略的に示している。インターフェース用直立部130の中に置かれた載置用挿入部材400の上面図を示す
図6を参照すると、載置用挿入部材400の第1のブラケット420および第2のブラケット430がインターフェース用直立部130の短辺側内面と係合しない配設前の構成600で、載置用挿入部材400は、インターフェース用直立部130の中に置かれていてもよい。次に、ネジ山付き止め部材460が、第1の方向に(つまり、ネジ山によっては、時計回り方向、または、半時計回り方向に)回転すると、ネジ山付き止め部材460が、(
図4から6に示したような)第2のブラケット430の表面と係合し、ネジ山付き止め部材460は、ガイド部材450上を、第2のブラケット430の方向に(つまり、第1のブラケット420の内部から離れるように)に摺動し、それによって、載置用挿入部材400が配設後の構成700(
図7)となるまで第1のブラケット420と第2のブラケット430の間の空間が大きくなるように、第2のブラケット430を第1のブラケット420から離れるように移動し、配設後の構成では、載置用挿入部材400は、インターフェース用直立部130の短辺側面と接触し、インターフェース用直立部130との締まり嵌めを形成する。上述したように、載置用挿入部材400を、載置用挿入部材400がインターフェース用直立部130と係合する配設後の構成700に配設することによって、載置用挿入部材400は、インターフェース用直立部130に固定され、電力モジュール300をインターフェース用直立部130に固定するための安定した土台を提供する。
【0031】
ここで、
図8および9を参照すると、棚モジュールの背面114に連結された導電アセンブリ800の側面図(
図8)および断面図(
図9)を概略的に示している。導電アセンブリ800は、電力モジュール300の主制御部320(
図3を参照)の(第1の電線(例えば、プラス線)および第2の電線(例えば、マイナス線)を含む)第1のチャネル820、並びに、(第1の電線(例えば、プラス線)および第2の電線(例えば、マイナス線)を含む)第2のチャネル830に、電気的に接続されている。導電アセンブリ800は、ボード810、複数の第1の導電部894、複数の第2の導電部896、および、背板890を含む。
【0032】
更に、
図8および9を参照すると、ボード810は、ナットなどの複数の留め具812によって、背面114に連結および固定されている。ボード810は、第1列の開口部850、第2列の開口部860、第3列の開口部870、および、第4列の開口部880を有する。いくつかの実施形態において、ボード810は、穴あき板である。実施形態において、第1列の開口部850と第2列の開口部は、
図8および9に示したように、平行である。同様に、実施形態において、第3列の開口部870と第4列の開口部880も、
図8および9に示したように、平行であってもよい。しかしながら、いくつかの実施形態において、開口部の列同士は、平行でなくてもよい。
図8および9に示した開口部は、垂直に延伸するが、他の実施形態では、開口部の列は、水平または斜めに向いていてもよい。第1列の開口部850の少なくとも1つの開口部と第2列の開口部860の少なくとも1つの開口部の直径が、異なっていてもよい。例えば、
図8に示したように、第2列の開口部860の1つ置きの開口部が、第1列の開口部850の対応する開口部より大きくてもよい。第1列の開口部850の開口部が円形で、第2列の開口部860の開口部が正方形の場合など、他の実施形態において、第1列の開口部850の少なくとも1つの開口部と第2列の開口部860の少なくとも1つの開口部の形状が、異なっていてもよい。第1列の開口部850の開口部の直径または形状を、第2列の開口部860の開口部の直径と異ならせることによって、正しい極性を有する、(電力を、電動式表示部、または、本明細書に記載の他の電動式構成要素に供給する)電磁コネクタ1000だけを挿入できるようになり、それによって、電磁コネクタ1000を、逆極性を有する導電アセンブリ800に連結することに伴う望ましくない結果(例えば、短絡)を避けることができる。
【0033】
更に、
図8および9を参照すると、第1列の開口部850の各開口部は、同じ直径を有する。他の実施形態において、第1列の開口部850の開口部の直径は、一定でなくてもよい。更に、他の実施形態において、第2列の各開口部860の全てが、第1列の各開口部850の全てと異なる直径を有していてもよい。
【0034】
ここで、
図9を参照すると、背板890の少なくとも一部は、強磁性または磁性材料から形成されるか、または、そのような材料を含んでいる。いくつかの実施形態において、背板890は、強磁性または磁性金属(例えば、鋼)、若しくは、強磁性または磁性金属合金から形成される。いくつかの実施形態において、背板890は、永久磁石または電磁石である。いくつかの実施形態において、背板890は、導電性である。接着テープなどの電気絶縁接着剤892が、背板890と第1の導電部894および第2の導電部896との間に配置される。電気絶縁接着剤892は、第1の導電部894を背板890に固定し、第2の導電部896を背板890に固定する。背板が導電性でない実施形態など、いくつかの実施形態は、電気絶縁接着剤892を含まなくてもよい。
【0035】
更に、
図9を参照すると、第1の導電部894は、背板890とボード810の間に配置されている。第1の導電部894に電気的に連結するために、第1列の開口部850を通してアクセス可能なように、第1の導電部894は第1列の開口部850と位置合わせされている。第1の導電部894は、第1のチャネル820の第1の電線を介して(
図8を参照)、電力モジュール300(
図2および3)に電気的に連結されている。第1の導電部894は、導電性金属(例えば、銅、アルミニウムなど)、または、任意の導電性材料から形成されてもよい。
【0036】
再び、
図9を参照すると、第2の導電部896は、背板890とボード810の間に配置されている。第2の導電部896に電気的に連結するために、第2列の開口部860を通してアクセス可能なように、第2の導電部896は第2列の開口部860と位置合わせされている。第2の導電部896は、第1のチャネル820の第2の電線を介して(
図8を参照)、電力モジュール300(
図2および3)に電気的に連結されている。第2の導電部896は、導電性金属(例えば、銅、アルミニウムなど)、または、任意の導電性材料から形成されてもよい。
【0037】
構成要素は、導電アセンブリ800の第1の導電部894および第2の導電部896に接続された時に、電力を供給されてもよく、第1の導電部894および第2の導電部896は、次に、電力モジュール300と電気的に連通している。次に記載するように、いくつかの実施形態において、第1の導電部894および第2の導電部896は、導電アセンブリ800に電気的に連結された電磁コネクタ1000を介して、電動式構成要素に電力を提供する。
【0038】
図8および9に示した実施形態は、2つのチャネルを含み、各チャネルが、第1の導電部894および第2の導電部896を有するが、他の実施形態は、1つだけのチャネル、または、3つより多い数のチャネルを含み、各チャネルが、第1の導電部894および第2の導電部896を有していてもよい。複数の各チャネルが別々の第1の導電部を有すると共に共通の第2の導電部を共有する実施形態、または、複数の各チャネルが別々の第2の導電部を有すると共に共通の第1の導電部を共有する実施形態など、他の実施形態において、多数のチャネルが、1つの導電部を共有してもよい。
【0039】
ここで、
図10を参照すると、電磁コネクタ1000の概略側面図を示している。電磁コネクタ1000は、コネクタ本体1010、第1の導電端子1020、第2の導電端子1030、複数の第1の磁石部1040、および、複数の第2の磁石部1050を含む。
【0040】
更に、
図10および(コネクタ本体1010の上面図を示す)
図13を参照すると、コネクタ本体1010は、コネクタ本体1010の厚さ方向を通って延伸する第2の端子開口部1012を有する。第2の導電端子1030が、第2の端子開口部1012を通って延伸する。コネクタ本体は、コネクタ本体1010の厚さ方向を通って延伸する第1の端子開口部1014を有する。第1の導電端子1020が、第1の端子開口部1014を通って延伸する。コネクタ本体1010は、複数の留め用開口部1016も有し、その中に、結束バンドなどの留め具をループ状に通して、端子に接続された電線を、コネクタ本体100に固定してもよい。コネクタ本体1010は、そのような留め具の一部を受け付けてもよい凹部1018も含む。いくつかの実施形態において、コネクタ本体101は、プラスチックから形成されるが、コネクタ本体1010の材料は、プラスチックに限定されない。
【0041】
更に、
図10を参照すると、第1の導電端子1020が、コネクタ本体1010に連結されている。第1の導電端子1020は、第1の導電端子1020の第1の端部において、第1の電気的接触面1022で終端する。
図11に示したように、実施形態において、第1の電気的接触面1022は、平面かつ円形である。しかしながら、他の実施形態において、第1の電気的接触面1022は、平面でも円形でもある必要はなく、第1の電気的接触面1022は、概して、第1列の開口部850の対応する開口部によって受け付けられる形状である(
図8を参照)。第1の導電端子1020の第2の端部は、本明細書に記載の電力分配システムによって電力を供給されるべき装置(例えば、電動式表示部)に電気的に連結された第1の導電部(電線など)を受け付ける、第1の導電部進入開口部1024を有する。いくつかの実施形態において、第1の導電端子1020は真鍮から形成されるが、他の実施形態において、第1の導電端子1020は、任意の他の導電材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態において、第1の電気的接触面1022は、酸化、腐食および/または過電圧に対する耐性を高めると共に、経時的な電気的完全性を高める、銀カドミウム、錫、または他の材料などの耐腐食材料を含む。いくつかの実施形態において、第1の電気的接触面1022は、銀カドミウム、錫、または他の材料など耐腐食材料を含むメッキ層などの少なくとも1つのメッキ層を含む。第1の電気的接触面1022が少なくとも1つのメッキ層を含む実施形態において、メッキ層は、酸化、腐食および/または過電圧に対する耐性を高めると共に、経時的な電気的完全性を高めることができる。いくつかの実施形態において、第1の電気的接触面1022は、メッキされていない。いくつかの実施形態において、第1の電気的接触面1022は、テフロン(登録商標)ペースト、潤滑油、または、他の物質などの摩擦低減被膜で、被膜されている。
図14は、第1の導電端子1020の側面図を示している。
【0042】
再び、
図10を参照すると、第2の導電端子1030が、コネクタ本体1010に連結され、第1の導電端子1020から間隔が空けられている。第2の導電端子1030は、第2の導電端子1030の第1の端部において、第2の電気的接触面1032で終端している。実施形態において、第2の電気的接触面1032は、平面かつ円形である。しかしながら、他の実施形態において、第2の電気的接触面1032は、平面でも円形でもある必要はなく、第2の電気的接触面1032は、概して、第2列の開口部860の対応する開口部によって受け付けられる形状である(
図8を参照)。第2の導電端子1030の第2の端部は、本明細書に記載の電力分配システムによって電力を供給されるべき装置(例えば、電動式表示部)に電気的に連結された第2の導電部(電線など)を受け付ける、第2の導電部進入開口部1034を有する。いくつかの実施形態において、第2の導電端子1030は、真鍮から形成されるが、他の実施形態において、第2の導電端子1030は、任意の他の導電材料から形成されてもよい。いくつかの実施形態において、第2の電気的接触面1032は、酸化、腐食および/または過電圧に対する耐性を高めると共に、経時的な電気的完全性を高める、銀カドミウム、錫、または他の材料などの耐腐食材料を含む。いくつかの実施形態において、第2の電気的接触面1032は、銀カドミウム、錫、または他の材料など耐腐食材料を含むメッキ層などの少なくとも1つのメッキ層を含む。第2の電気的接触面1032が少なくとも1つのメッキ層を含む実施形態において、メッキ層は、酸化、腐食および/または過電圧に対する耐性を高めると共に、経時的な電気的完全性を高めることができる。いくつかの実施形態において、第2の電気的接触面1032は、メッキされていない。いくつかの実施形態において、第2の電気的接触面1032は、「テフロン」ペースト、潤滑油、または、他の物質などの摩擦低減被膜で、被膜されている。
【0043】
図10に示した実施形態において、第1の電気的接触面1022が第1の導電部894に対応する第1列の開口部850の開口部によって受け付けられ、第2の電気的接触面1032が第2の導電部896に対応する第2列の開口部860の開口部によって受け付けられるというようにして、電磁コネクタ1000が導電アセンブリ800によって受け付けられるように(
図8および9)、第1の電気的接触面1022の直径は、第2の電気的接触面1032の直径より小さい。他の実施形態において、第1の電気的接触面1022が第1の導電部894と同じ形状を有する第1列の開口部850の開口部によって受け付けられ、第2の電気的接触面1032が第2の導電部896と同じ形状を有する第2列の開口部860の開口部によって受け付けられるというようにして、電磁コネクタ1000が導電アセンブリ800によって受け付けられるように(
図8および9)、第1の電気的接触面1022の形状は、第2の電気的接触面1032の形状と異なる。
【0044】
更に、
図10を参照すると、複数の第1の磁石部1040が、コネクタ本体1010と第1の電気的接触面1022の間に置かれている。複数の第1の各磁石部1040は、開口部を含む。
図10に示したように、複数の第1の磁石部1040がコネクタ本体1010と第1の電気的接触面1022の間に固定されように、第1の導電端子1020は、複数の第1の各磁石部1040の開口部を通って延伸する。
図10に示した実施形態は、複数の第1の磁石部1040を含むが、他の実施形態は、コネクタ本体1010と第1の電気的接触面1022の間に置かれた1つだけの磁石部を含んでいてもよい。
【0045】
更に、
図10を参照すると、複数の第2の磁石部1050が、コネクタ本体1010と第2の電気的接触面1032の間に置かれている。複数の第2の各磁石部1050は、開口部を含む。
図10に示したように、複数の第2の磁石部1050がコネクタ本体1010と第2の電気的接触面1032の間に固定されように、第2の導電端子1030は、複数の第2の各磁石部1050の開口部を通って延伸する。
図10に示した実施形態は、複数の第2の磁石部1050を含むが、他の実施形態は、コネクタ本体1010と第2の電気的接触面1032の間に置かれた1つだけの磁石部を含んでいてもよい。
【0046】
いくつかの実施形態において、複数の第1の磁石部1040および複数の第2の磁石部1050は、
図12に示したように、ドーナツ型ネオジム磁石である。しかしながら、他の実施形態において、他の磁石を使用してもよいと理解されるべきである。更に、背板890が、磁性体であると共に、電磁コネクタ1000が、磁気によって背板890に引き付けられる強磁性材料を含む実施形態など、いくつかの実施形態は、電磁コネクタ1000上に磁石部を含まなくてもよい。
【0047】
組み立てられた時に、電磁コネクタ1000の第1の導電端子1020および第2の導電端子1030は、互いに浮いており、それによって、第1の導電端子1020および第2の導電端子1030を導電アセンブリ800の適切な開口部と位置合わせする際の許容度を与えると、理解されるべきである。
【0048】
動作において、
図15に示したように、第1の導電端子1020が第1列の開口部850の適切な開口部の中に配置され、第2の導電端子1030が第2列の開口部860の適切な開口部の中に配置されるように、電磁コネクタ1000が配置された時に、複数の第1の磁石部1040と複数の第2の磁石部1050が導電アセンブリ800の背板890に引き付けられ、それによって、電磁コネクタ1000を導電アセンブリ800に機械的に連結する。特に、第1の導電部894が第1の導電端子1020に電気的に連結されるように、第1の導電端子1020は、第1列の開口部850の第1の開口部の中に置かれる。同様に、第2の導電部896が第2の導電端子1030に電気的に連結されるように、第2の導電端子1030は、第2列の開口部860の第2の開口部の中に置かれる。したがって、電力モジュール300は、中間の導電アセンブリ800を介して、電磁コネクタ1000に電気的に連結された装置に連結されることになる。電磁コネクタ1000を導電アセンブリ800から離すように引っ張ることによって、電動式装置の接続を解除してもよい。いくつかの実施形態において、電磁コネクタ1000を導電アセンブリ800から離すように引っ張るために、電磁コネクタ1000と導電アセンブリ800の引き付け合う磁力に打ち勝つのに必要な引っ張る力は、約10ポンド(約44N)の引っ張る力、または、約15ポンド(約67N)の引っ張る力など、人が快適に出しうる力より大きくなくてよい。いくつかの実施形態において、電磁コネクタ1000の磁石部は、機械的衝撃、振動、および周囲の環境の温度変化にも関わらず、導電アセンブリ800と電磁コネクタ1000の機械的および電気的連結を維持するのに十分な磁力で、電磁コネクタ1000を導電アセンブリ800に機械的に連結するのに十分な強度である。いくつかの実施形態において、酸化、腐食、または、過電圧により生じた破片を除去し、電磁コネクタ1000の電気的接触面と導電アセンブリ800の導電部の間の電気的完全性を高めるために、電磁コネクタ1000が導電アセンブリ800に連結される時に電磁コネクタ1000の導電端子の電気的接触面が導電アセンブリ800の導電部を掃引するように、電磁コネクタ1000は、機械的に導電アセンブリ800に連結されるように構成されてもよい。
【0049】
いくつかの実施形態において、1つ以上の磁石部の電気的接触面が、対向する導電部に電気的に連結されうるように、第1の導電端子1020または第2の導電端子1030は、コネクタ本体1010から延伸し電気的接触面で終端する1つ以上の磁石部を、含んでいてもよい。そのような実施形態において、1つ以上の磁石部は、電気回路に電気的に接続されていてもよい。
【0050】
ここで、本明細書に記載の、インターフェース用直立部、導電アセンブリおよび電磁コネクタを含むモジュール式棚システムは、棚モジュールに連結された電力モジュールから、導電アセンブリに電気的に接続された電動式構成要素へ電力を分配するのに、便利で、かつ、サイズ変更が可能な電力分配構成を提供すると、理解されるべきである。本明細書に記載の導電アセンブリは、対応する電磁コネクタが、正しい極性を有する導電アセンブリに確実に連結されるようにし、それによって、電磁コネクタを、逆極性を有する導電アセンブリに連結することに伴う望ましくない結果(例えば、短絡)を回避することができる。本明細書に記載の電磁コネクタは、電磁コネクタの磁石が導電アセンブリの磁性要素に引き付けられる磁力によって、電磁コネクタを対応する導電アセンブリに連結するための速く、効率的で簡単な方法を提供する。
【0051】
本明細書において、「略」および「約」という用語は、任意の定量的比較、値、測定値、または、他の表現に起因する、内在する程度の不確実さを表すのに用いられる。本明細書において、これらの用語は、定量的表現が、本主題の基本的機能を変えることなく、記載したものから異なっていてもよい程度を表すのにも用いられる。
【0052】
本明細書で、特定の実施形態を図示および記載したが、請求した主題の精神および範囲から逸脱することなく、様々な他の変形および変更が可能であると理解されるべきである。更に、本明細書で、請求した主題の様々な態様を記載したが、そのような態様は、組み合わせて用いられる必要はない。したがって、添付の請求項が、請求した主題の範囲内の、そのような全ての変形および変更を網羅することを意図している。