(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6857215
(24)【登録日】2021年3月23日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】ターボチャージャ二重ボールベアリングシステム
(51)【国際特許分類】
F02B 39/00 20060101AFI20210405BHJP
F02B 39/14 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
F02B39/00 J
F02B39/14 B
【請求項の数】8
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2019-138646(P2019-138646)
(22)【出願日】2019年7月29日
(62)【分割の表示】特願2016-552459(P2016-552459)の分割
【原出願日】2014年11月5日
(65)【公開番号】特開2019-218952(P2019-218952A)
(43)【公開日】2019年12月26日
【審査請求日】2019年8月28日
(31)【優先権主張番号】61/900,088
(32)【優先日】2013年11月5日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/532,388
(32)【優先日】2014年11月4日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】516132127
【氏名又は名称】ターボネティクス ホールディングス,インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】TURBONETICS HOLDINGS,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100074332
【弁理士】
【氏名又は名称】藤本 昇
(74)【代理人】
【識別番号】100114432
【弁理士】
【氏名又は名称】中谷 寛昭
(72)【発明者】
【氏名】レニエ,ブライアン,ジー.
(72)【発明者】
【氏名】ヘイスティングス,ミカル
(72)【発明者】
【氏名】オースティン,ヘイデン
【審査官】
小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】
特開平05−126151(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2012/0282078(US,A1)
【文献】
特開2011−226632(JP,A)
【文献】
実開昭63−009428(JP,U)
【文献】
特開2004−316463(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F02B 33/00−41/10
F16C 17/00−27/08、33/00−33/66
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1端部と第2端部とを有し、中央通路を画定し、かつ第1肩部と第2肩部とを含むベアリングハウジングであって、前記第1肩部を通って延びる第1オイルポート及び前記第2肩部を通って延びる第2オイルポートを画定するベアリングハウジングと、
前記ベアリングハウジングによって収容される第1ボールベアリングであって、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備え、かつ前記第1肩部と隣り合って配置される第1ボールベアリングと、
前記ベアリングハウジングによって収容される第2ボールベアリングであって、前記第1ボールベアリングと間隔が空けられ、第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備え、かつ前記第2肩部と隣り合って配置される第2ボールベアリングと、
前記第1肩部と前記第1ボールベアリングの前記第1外輪との間に配置された第1バネ及び前記第2肩部と前記第2ボールベアリングの前記第2外輪との間に配置された第2バネであって、それぞれが前記第1及び第2ボールベアリングにそれぞれ予荷重をかけるように構成されている第1バネ及び第2バネと、
前記第1及び第2ボールベアリングの間に配置され、前記第1内輪及び前記第2内輪と係合するスペーサと、を備え、
前記第1及び第2ボールベアリングは、前記ベアリングハウジング内に隙間ばめされていて、前記第1及び第2オイルポートは、前記第1及び第2ボールベアリングと前記ベアリングハウジングとの間に、それぞれスクイズ膜ダンパを提供するように構成されている、
ターボチャージャのためのベアリングシステム。
【請求項2】
前記第1バネ及び前記第2バネの少なくとも一方は、ベルヴィルワッシャである、
請求項1に記載のベアリングシステム。
【請求項3】
前記第1ボールベアリングは、第1方向の押圧力のみを受けるように構成され、
前記第2ボールベアリングは、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力のみを受けるように構成される、
請求項1に記載のベアリングシステム。
【請求項4】
前記ベアリングハウジング内に前記第1ボールベアリングを固定する第1リテーナと、前記ベアリングハウジング内に前記第2ボールベアリングを固定する第2リテーナとをさらに備える、
請求項1に記載のベアリングシステム。
【請求項5】
前記第1ボールベアリングは、前記第1リテーナと前記第1肩部との間に配置され、前記第2ボールベアリングは、前記第2リテーナと前記第2肩部との間に配置される、
請求項4に記載のベアリングシステム。
【請求項6】
ターボチャージャハウジングと、
前記ターボチャージャハウジングによって収容される軸であって、前記軸の第1端部と隣り合うコンプレッサホイールと、前記軸の第2端部と隣り合うタービンホイールとを有する軸と、
前記ターボチャージャハウジングによって収容されるベアリングシステムと、を備えるターボチャージャであって、
前記ベアリングシステムは、
第1端部と第2端部とを有し、かつ、中央通路を画定するとともに、第1及び第2オイルポートを画定するベアリングハウジングと、
前記ベアリングハウジングによって収容される第1ボールベアリングであって、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備える第1ボールベアリングと、
前記ベアリングハウジングによって収容され、前記第1ボールベアリングと間隔が空けられるとともに第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備える第2ボールベアリングであって、前記ベアリングハウジングは、前記第1ボールベアリングと隣り合って配置され、かつ、前記第1オイルポートを含む第1肩部と、前記第2ボールベアリングと隣り合って配置され、かつ、前記第2オイルポートを含む第2肩部とを含む、第2ボールベアリングと、
前記第1肩部と前記第1ボールベアリングの前記第1外輪との間に配置された第1バネ及び前記第2肩部と前記第2ボールベアリングの前記第2外輪との間に配置された第2バネであって、それぞれが前記第1及び第2ボールベアリングにそれぞれ予荷重をかけるように構成されている第1バネ及び第2バネと、
前記第1及び第2ボールベアリングの間に配置され、前記第1内輪及び前記第2内輪と係合するスペーサであって、該スペーサを通って前記軸が延びているスペーサと、を備え、
前記第1及び第2ボールベアリングは、前記ベアリングハウジング内に隙間ばめされていて、前記第1及び第2オイルポートは、前記第1及び第2ボールベアリングと前記ベアリングハウジングとの間に、それぞれスクイズ膜ダンパを提供するように構成されている、
ターボチャージャ。
【請求項7】
前記第1ボールベアリングは、第1方向の押圧力のみを受けるように構成され、
前記第2ボールベアリングは、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力のみを受けるように構成される、
請求項6に記載のターボチャージャ。
【請求項8】
前記ベアリングハウジング内に前記第1ボールベアリングを固定する第1リテーナと、前記ベアリングハウジング内に前記第2ボールベアリングを固定する第2リテーナとをさらに備える、
請求項6に記載のターボチャージャ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、2013年11月5日に出願された米国仮特許出願第61/900,088号、および2014年11月4日に出願された米国特許出願第14/532,388号についての優先権を主張し、上記出願の両方は、参照によりその全体が本願明細書に包含される。
【0002】
(技術分野)
本発明は、概して、ボールベアリングシステム、特に、ターボチャージャのための二重ボールベアリングシステムに関する。
【背景技術】
【0003】
近年のターボチャージャは、極めて高い回転速度で作動し、かつ機械的損失を小さくして回転群を支持でき、かつ軸方向荷重および半径方向荷重を高くできるベアリングシステムを要する。旧来のジャーナルベアリングおよびスラストベアリングにより、この課題は達成されるが、これらのベアリングは、終極荷重容量の点で制限を受け、かつ高い機械抗力を有することが多い。これらのベアリングは、潤滑油が必要最低限しかない条件では、十分に作動することができず、組み立てが難しくなることが多い。近年、摩擦損失を減らして、高速ターボチャージャロータに対する耐久性を付与するベアリングシステムが要求されている。また、近年、これらの特徴を提供でき、組み立てが容易であり、かつターボチャージャに容易に内蔵されるベアリングシステムに対する要求もある。
【発明の概要】
【0004】
好ましい一つの、かつ非限定的な実施形態または態様では、ターボチャージャのためのベアリングシステムは、第1端部と第2端部とを有するベアリングハウジングであって、中央通路を画定するベアリングハウジングを含む。前記ベアリングシステムは、前記ベアリングハウジングによって収容される第1ボールベアリングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第2ボールベアリングとを含む。前記第2ボールベアリングは、前記第1ボールベアリングと間隔が空けられている。前記第1および第2ボールベアリングには、それぞれ予荷重がかけられる。
【0005】
前記ベアリングハウジングは、前記第1ボールベアリングに隣り合って配置される第1肩部と、前記第2ボールベアリングに隣り合って配置される第2肩部とを含んでいてもよい。前記ベアリングシステムは、前記第1肩部と前記第1ボールベアリングとの間に配置される第1付勢装置と、前記第2肩部と前記第2ボールベアリングとの間に配置される第2付勢装置と、を含んでいて、前記第1および第2付勢装置は、前記第1および第2ボールベアリングに予荷重をかけるようにそれぞれ構成されてもよい。前記第1および第2付勢装置は、バネであってもよい。前記バネは、ベルヴィルワッシャであってもよい。好ましい他の、かつ非限定的な実施形態または態様では、前記第1および第2付勢装置は、第1および第2オイルポートを介してそれぞれ供給される油圧であってもよい。前記付勢装置は、スクイズ膜ダンパを提供してもよい。前記第1ボールベアリングは、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングであってもよく、前記第2ボールベアリングは、第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングであってもよい。前記第1ボールベアリングは、第1方向の押圧力のみを受けるように構成されてもよく、前記第2ボールベアリングは、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力のみを受けるように構成されてもよい。前記第1付勢装置は、前記第1ボールベアリングの前記第1外輪を付勢してもよく、前記第2付勢装置は、前記第2ボールベアリングの前記第2外輪を付勢してもよい。第1リテーナは、前記ベアリングハウジング内に、前記第1ボールベアリングを固定してもよく、第2リテーナは、前記ベアリングハウジング内に、前記第2ボールベアリングを固定してもよい。前記第1ボールベアリングは、前記第1リテーナと前記第1肩部との間に配置されてもよく、前記第2ボールベアリングは、前記第2リテーナと前記第2肩部との間に配置されてもよい。スペーサは、前記第1ボールベアリングと前記第2ボールベアリングとの間に配置されてもよい。
【0006】
好ましい別の、かつ非限定的な実施形態または態様では、ターボチャージャは、ターボチャージャハウジングと、ターボチャージャハウジングによって収容される軸であって、前記軸の第1端部と隣り合うコンプレッサホイールと前記軸の第2端部と隣り合うタービンホイールとを有する軸と、前記ターボチャージャハウジングによって収容されるベアリングシステムとを含む。前記ベアリングシステムは、第1端部と第2端部とを有するベアリングハウジングであって、中央通路を画定するベアリングハウジングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第1ボールベアリングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第2ボールベアリングとを含む。前記第2ボールベアリングは、前記第1ボールベアリングと間隔が空けられている。前記第1ボールベアリングには、第1付勢装置によって予荷重がかけられ、前記第2ボールベアリングには、第2付勢装置によって予荷重がかけられる。
【0007】
前記第1および第2付勢装置は、それぞれバネであってもよい。前記第1および第2付勢装置は、第1および第2オイルポートを介してそれぞれ供給される油圧として具現化されてもよい。前記第1ボールベアリングは、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングであってもよく、前記第2ボールベアリングは、第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングであってもよい。前記第1ボールベアリングは、第1方向の押圧力のみを受けるように構成されてもよく、前記第2ボールベアリングは、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力のみを受けるように構成されてもよい。第1リテーナは、前記ベアリングハウジング内に、前記第1ボールベアリングを固定してもよく、第2リテーナは、前記ベアリングハウジング内に、前記第2ボールベアリングを固定してもよい。スペーサは、前記第1ボールベアリングと前記第2ボールベアリングとの間に配置されてもよく、前記軸は前記スペーサを通って延びている。
【0008】
好ましい、かつ非限定的な実施形態または態様は、ここでは、以下の番号を付けられた節において説明されることとなる。
【0009】
第1節
第1端部と第2端部とを有するベアリングハウジングであって、中央通路を画定するベアリングハウジングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第1ボールベアリングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第2ボールベアリングであって、前記第1ボールベアリングと間隔が空けられている第2ボールベアリングと、を備え、前記第1および第2ボールベアリングには、それぞれ予荷重がかけられる、ターボチャージャのためのベアリングシステム。
【0010】
第2節
前記ベアリングハウジングは、前記第1ボールベアリングと隣り合って配置される第1肩部と、前記第2ボールベアリングと隣り合って配置される第2肩部とを含む、第1節のベアリングシステム。
【0011】
第3節
前記第1肩部と前記第1ボールベアリングとの間に配置される第1付勢装置と、前記第2肩部と前記第2ボールベアリングとの間に配置される第2付勢装置と、をさらに備え、前記第1および第2付勢装置は、それぞれ、前記第1および第2ボールベアリングに予荷重をかけるように構成されている、第2節のベアリングシステム。
【0012】
第4節
前記第1および第2付勢装置は、それぞれバネを備える、第3節のベアリングシステム。
【0013】
第5節
前記バネは、ベルヴィルワッシャである、第4節のベアリングシステム。
【0014】
第6節
前記第1および第2付勢装置は、それぞれ、第1および第2オイルポートを介して供給される油圧を備える、第3節〜5節のいずれかのベアリングシステム。
【0015】
第7節
前記付勢装置は、スクイズ膜ダンパを提供する、第3節〜6節のいずれかのベアリングシステム。
【0016】
第8節
前記第1ボールベアリングは、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備え、前記第2ボールベアリングは、第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備える、第1節〜7節のいずれかのベアリングシステム。
【0017】
第9節
前記第1ボールベアリングは、第1方向の押圧力のみを受けるように構成され、前記第2ボールベアリングは、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力のみを受けるように構成される、第1節〜8節のいずれかのベアリングシステム。
【0018】
第10節
前記第1ボールベアリングは、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備え、前記第2ボールベアリングは、第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備え、前記第1付勢装置は、前記ボールベアリングの前記第1外輪を付勢し、前記第2付勢装置は、前記ボールベアリングの前記第2外輪と付勢する、第3節〜9節のいずれかのベアリングシステム。
【0019】
第11節
前記ベアリングハウジング内に、前記第1ボールベアリングを固定する第1リテーナと、前記ベアリングハウジング内に、前記第2ボールベアリングを固定する第2リテーナとをさらに備える、第3節〜10節のいずれかのベアリングシステム。
【0020】
第12節
前記第1ボールベアリングは、前記第1リテーナと前記第1肩部との間に配置され、前記第2ボールベアリングは、前記第2リテーナと前記第2肩部との間に配置される、第11節のベアリングシステム。
【0021】
第13節
前記第1ボールベアリングと前記第2ボールベアリングとの間に配置されるスペーサをさらに備える、第1節〜12節のいずれかのベアリングシステム。
【0022】
第14節
ターボチャージャハウジングと、前記ターボチャージャハウジングによって収容される軸であって、前記軸の第1端部と隣り合うコンプレッサホイールと前記軸の第2端部と隣り合うタービンホイールとを有する軸と、前記ターボチャージャハウジングによって収容されるベアリングシステムとを備えるターボチャージャであって、
前記ベアリングシステムは、第1端部および第2端部を有するベアリングハウジングであって、中央通路を画定するベアリングハウジングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第1ボールベアリングと、前記ベアリングハウジングによって収容される第2ボールベアリングであって、前記第1ボールベアリングと間隔が空けられた第2ボールベアリングとを含み、
前記第1ボールベアリングは、第1付勢装置によって予荷重がかけられ、前記第2ボールベアリングは、第2付勢装置によって予荷重がかけられる、ターボチャージャ。
【0023】
第15節
前記第1および第2付勢装置は、それぞれバネを備える、第14節のターボチャージャ。
【0024】
第16節
前記第1および第2付勢装置は、それぞれ、第1および第2オイルポートを介して供給される油圧を備える、第14節または第15節のターボチャージャ。
【0025】
第17節
前記第1ボールベアリングは、第1内輪と第1外輪と複数の第1ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備え、前記第2ボールベアリングは、第2内輪と第2外輪と複数の第2ベアリングボールとを有するアンギュラコンタクトベアリングを備える、第14節〜16節のいずれかのターボチャージャ。
【0026】
第18節
前記第1ボールベアリングは、第1方向の押圧力のみを受けるように構成され、前記第2ボールベアリングは、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力のみを受けるように構成される、第14節〜17節のいずれかのターボチャージャ。
【0027】
第19節
前記ベアリングハウジング内に、前記第1ボールベアリングを固定する第1リテーナと、前記ベアリングハウジング内に、前記第2ボールベアリングを固定する第2リテーナとをさらに含む、第14節〜18節のいずれかのターボチャージャ。
【0028】
第20節
前記第1ボールベアリングと前記第2ボールベアリングとの間に配置されたスペーサをさらに備え、前記軸は前記スペーサを通って延びている、第14節〜19節のいずれかのターボチャージャ。
【0029】
前記ベアリングシステムのこれらの特徴および特性、および他の特徴および特性は、添付の図面を参照しながら、以下の詳細な説明を考慮すると、より明らかになるであろう。これらの全ては、本明細書の一部をなし、種々の図面において、同様の参照番号は、対応する部品を示している。しかしながら、図面は、例示および説明だけを目的としたものであり、本発明の範囲を限定するように意図されたものではないことが明確に理解されるであろう。本明細書で使用されたように、単数形である“a”、“an”、および“the”は、文脈上そうでないとする明確な指示がない限り、複数の指示物を含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、本発明の好ましい一つの、かつ非限定的な実施形態または態様に係るベアリングシステムの斜視図である。
【
図3】
図3は、
図2の3−3線に沿った、
図1のベアリングシステムの断面図である。
【
図4】
図4は、
図2の4−4線に沿った、
図1のベアリングシステムの断面図である。
【
図5】
図5は、本発明の好ましい一つの、かつ非限定的な実施形態または態様に係るターボチャージャの正面図である。
【
図6】
図6は、
図5の6−6線に沿った、ターボチャージャの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、説明のために、何らかの方向を示す用語およびその派生語は、図中で方向付けられているように、本発明に関連付けられるであろう。しかしながら、反する内容が特に明示されていない限り、本発明において、代替的な変形例が想定されてもよいことが理解される。添付の図面に示され、かつ以下の明細書中に記載される特定の装置は、本発明の単なる例示的な実施形態または態様であることも理解される。本明細書で開示された実施形態または態様に関連する特定の寸法および他の物理的特性は、限定するものとして考慮されない。
【0032】
本発明は、概して、ベアリングシステム、特に、ターボチャージャのための二重ボールベアリングシステムを対象とする。前記ベアリングシステムの部品の、ある好ましい、かつ非限定的な実施形態または態様が、
図1〜4に示される。
【0033】
図1〜2を参照すると、ベアリングシステム10が示される。このベアリングシステム10は、
図5および6に示されるように、ターボチャージャ12とともに使用されてもよく、以下において、より詳細に論じられてもよい。ベアリングシステム10は、第1端部16および第2端部18を有するベアリングハウジング14を含む。好ましい一つの、かつ非限定的な実施形態または態様において、ベアリングハウジング14は円筒形であってもよい。しかしながら、ベアリングハウジング14の他の好適な断面形状が使用されてもよい。
【0034】
図3〜4を参照すると、ベアリングシステム10は、ベアリングハウジング14内に配置された、第1ボールベアリング22と第2ボールベアリング24とを含む。第1ボールベアリング22はベアリングハウジング14の第1端部16と隣り合って配置され、第2ボールベアリング24は、第1ボールベアリング22と間隔を空けて、かつベアリングハウジング14の第2端部18と隣り合って配置される。しかしながら、ボールベアリング22、24の他の適切な配置が使用されてもよい。ボールベアリング22、24は、それぞれアンギュラコンタクトボールベアリングである。しかしながら、他の適切なボールベアリングが使用されてもよい。第1ボールベアリング22は、第1内輪26と、第1外輪28と、第1内輪26と第1外輪28との間に配置された複数の第1ベアリングボール30とを含む。第1ベアリングボール30は、第1内輪26と第1外輪28との間に隙間ばめされていてもよい。第2ボールベアリング24は、第2内輪32と、第2外輪34と、第2内輪32と第2外輪34との間に配置された複数の第2ベアリングボール36とを含む。第2ベアリングボール36は、第2内輪32と第2外輪34との間に隙間ばめされていてもよい。第1および第2ベアリングボール30、36は、セラミックであってもよい。しかしながら、他の適切なベアリングボールが使用されてもよい。第1および第2ボールベアリング22、24は、背面合わせで二重に配置されてもよい。しかしながら、他の適切な構成が使用されてもよい。第1ボールベアリング22は、第1方向の押圧力を受けるように構成され、第2ボールベアリング24は、前記第1方向と反対向きの第2方向の押圧力を受けるように構成される。前記第1方向は、ベアリングハウジング14の第1端部16からベアリングハウジング14の第2端部18に向かって延びる。第1および第2ボールベアリング22、24は、それぞれ、ベアリングハウジング14内に隙間ばめされてもよい。このとき、第1および第2ボールベアリング22、24は、ベアリングハウジング14に挿入される前に組み立てられてもよい。
【0035】
図3〜4を再び参照すると、ベアリングハウジング14は、第1肩部38と第2肩部40とを含み、これらはそれぞれ半径方向内向きに延びている。第1および第2肩部38、40は、それぞれ、第1および第2ボールベアリング22、24を収容するように構成される。第1肩部38は、ベアリングハウジング14の第1端部16の近くに配置され、第2肩部40は、ベアリングハウジング14の第2端部18の近くに配置される。第1および第2ボールベアリング22、24には、それぞれ、第1付勢装置42および第2付勢装置44によって、予荷重がかけられている。第1付勢装置42は、第1肩部38と第1ボールベアリング22との間に配置される。第2付勢装置44は、第2肩部40と第2ボールベアリング24との間に配置される。好ましい一つの、かつ非限定的な実施形態または態様では、第1および第2付勢装置42、44は、それぞれ、バネ、例えば、ベルヴィルワッシャである。しかしながら、他の適切なバネが使用されてもよい。好ましい他の、かつ非限定的な実施形態または態様では、第1および第2付勢装置42、44は、それぞれ、第1オイルポート46および第2オイルポート48によって供給される油圧によって提供されてもよい。また、第1および第2オイルポート46、48によって供給される油圧は、第1および第2ボールベアリング22、24とベアリングハウジング14との間の隙間ばめによって、スクイズ膜ダンパを提供してもよい。第1オイルポート46は、ベアリングハウジング14によって画定され、かつ第1肩部38と隣り合って配置され、第2オイルポート48は、ベアリングハウジング14によって画定され、かつ第2肩部40と隣り合って配置される。しかしながら、第1および第2オイルポート46、48の他の適切な配置が使用されてもよい。
【0036】
第1および第2ボールベアリング22、24は、それぞれ、第1および第2リテーナ56、58によってベアリングハウジング14内に固定される。第1および第2リテーナ56、58は、リテーナリングであってもよい。しかしながら、他の適切なリテーナが使用されてもよい。より詳細には、第1リテーナ56は、ベアリングハウジング14によって画定される第1リテーナ凹部60によって収容され、第2リテーナ58は、ベアリングハウジング14によって画定される第2リテーナ凹部62によって収容される。第1リテーナ56は、第1ボールベアリング22の第1外輪28であって、第1リテーナ56と第1付勢装置42との間に配置される第1外輪28と係合する。第1外輪28は、第1肩部38上に据え付けられる。同様に、第2リテーナ58は、第2ボールベアリング24の第2外輪34であって、第2リテーナ58と第2付勢装置44との間に配置される第2外輪34と係合する。第1および第2ボールベアリング22、24は、最初に、各肩部38、40に対して、第1および第2付勢装置42、44を配置し、次に、第1および第2ボールベアリング22、24が各第1および第2付勢装置42、44に係合するように、第1および第2ボールベアリング22、24をベアリングハウジング14内に配置することによって、取り付けられる。第1および第2リテーナ56、58が取り付けられると、第1および第2付勢装置42、44は、第1および第2ボールベアリング22、24に所定の予荷重を付与するように、係合され付勢される。第1および第2ボールベアリング22、24に対する予荷重は、ボールベアリング22、24の設計およびボールベアリング22、24の想定される操作条件に基づいて決定されてもよい。
【0037】
図3〜4をさらに参照すると、ベアリングシステム10は、ベアリングハウジング14内に収容され、かつ第1及び第2ボールベアリング22、24の間に配置されるスペーサ64を含む。スペーサ64は、第1ボールベアリング22の第1内輪26に係合される第1端部66と、第2ボールベアリング24の第2内輪32に係合される第2端部68とを有する。
【0038】
図5〜6を参照すると、ベアリングシステム10は、ターボチャージャ12内に内蔵されて示される。ターボチャージャ12は、軸72を収容するターボチャージャハウジング70を含む。軸72は、第1端部76に固定されるとともに、軸72の第1端部76と隣り合って配置されるコンプレッサホイール74と、第2端部80に固定されるとともに、軸72の第2端部80と隣り合って配置されるタービンホイール78とを有する。ベアリングシステム10は、ターボチャージャハウジング70内に収容され、リテーナプレート82によって固定される。しかしながら、任意の他の適切な固定装置が使用されてもよい。図示していないが、ターボチャージャ12は、コンプレッサハウジングおよびタービンハウジングを含んでいてもよい。ターボチャージャ12の軸72は、第1ボールベアリング22と、スペーサ64と、第2ボールベアリング24とを通って延び、これらによって収容される。上で論じたように、第1および第2リテーナ56、58は、第1および第2ボールベアリング22、24の第1外輪28および第2外輪34を固定する。第1および第2ボールベアリング22、24の第1内輪26および第2内輪32は、それぞれ、スペーサ64とクランプリング84または軸72の一部86との間で締付けられる。ターボチャージャハウジング70は、第1および第2オイルポート46、48と流体連通するオイル供給溝88を画定する。
【0039】
上述の説明においては、ベアリングシステムの種々の実施形態または態様が提供されたが、当業者であれば、本発明の範囲および趣旨を逸脱しない限りにおいて、これらの実施形態または態様を修正したり置き換えたりできる。例えば、本開示は、可能な限りにおいて、任意の実施形態または態様の1または複数の特徴が、任意の他の実施形態または態様の1または複数の特徴に組み合わせられ得ることを意図していることが理解される。したがって、上の説明は、限定するというよりは、例示することを意図している。上述の本発明は、本明細書によって規定され、本明細書の等価の意味および範囲に属する本発明に対する全ての変形は、本発明の範囲内に包含される。