特許第6857287号(P6857287)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6857287分析装置のハウジングのためのサンプル取得装置ホルダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6857287
(24)【登録日】2021年3月23日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】分析装置のハウジングのためのサンプル取得装置ホルダ
(51)【国際特許分類】
   G01N 35/02 20060101AFI20210405BHJP
   G01N 33/72 20060101ALI20210405BHJP
   G01N 21/01 20060101ALI20210405BHJP
【FI】
   G01N35/02 G
   G01N33/72 A
   G01N21/01 B
【請求項の数】14
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2020-543398(P2020-543398)
(86)(22)【出願日】2018年11月7日
(65)【公表番号】特表2021-501337(P2021-501337A)
(43)【公表日】2021年1月14日
(86)【国際出願番号】EP2018080385
(87)【国際公開番号】WO2019091993
(87)【国際公開日】20190516
【審査請求日】2020年4月28日
(31)【優先権主張番号】1730309-0
(32)【優先日】2017年11月9日
(33)【優先権主張国】SE
(73)【特許権者】
【識別番号】520149917
【氏名又は名称】ヘモキュー・アクチボラグ
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【弁理士】
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100120112
【弁理士】
【氏名又は名称】中西 基晴
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【弁理士】
【氏名又は名称】田村 義行
(72)【発明者】
【氏名】ワールクビスト・キャロライン
(72)【発明者】
【氏名】ヨンソン・パトリック
(72)【発明者】
【氏名】ウェルネルソン・オラ
【審査官】 長谷 潮
(56)【参考文献】
【文献】 特表2002−509246(JP,A)
【文献】 特表2009−540737(JP,A)
【文献】 スウェーデン国特許出願公開第1451074(SE,A)
【文献】 特表2005−513502(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102007059167(DE,A1)
【文献】 特開平03−095431(JP,A)
【文献】 特開昭52−020871(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2013/0217141(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 35/00−37/00
G01N 21/01
G01N 33/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
分析装置(1)のハウジング(2)用のマイクロキュベットホルダ(3)であって、前記マイクロキュベットホルダ(3)は、
起動要素(5)と、
マイクロキュベット(4)を受け入れるための受容陥没部(11)とを備え、
前記起動要素(5)が非起動位置にある場合、前記起動要素(5)の第1の部分(10)は前記受容陥没部(11)内に突出し、
前記マイクロキュベット(4)が前記受容陥没部(11)内の意図された測定位置に挿入された場合、前記起動要素(5)は、前記マイクロキュベット(4)によって起動位置へと移動するよう構成されており、
前記起動要素(5)は、前記起動要素(5)の横方向の移動によって測定トリガ要素(15)を起動するよう構成されており、それにより前記起動要素(5)がその起動位置にある場合、前記測定トリガ要素(15)が前記分析装置(1)の測定を起動し、
前記起動要素(5)はアーム形状要素を含み、
前記アーム形状要素の第1の端部(10)は前記受容陥没部(11)内に突出し、
前記アーム形状要素の肘部分(8)は、前記アーム形状要素がその起動位置にある場合、前記測定トリガ要素(15)が前記分析装置(1)の測定を起動するように、前記アーム形状要素の前記肘部分(8)が前記測定トリガ要素(15)を起動するよう構成されており、
前記マイクロキュベットホルダ(3)は、前記ハウジング(2)の陥没部(25)内に取り外し可能に収容されている、マイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項2】
前記マイクロキュベットホルダ(3)は、前記マイクロキュベット(4)を受け入れるための前記受容陥没部(11)を形成する受容部(12)を含み、
前記起動要素(5)は、前記マイクロキュベットホルダ(3)の前記受容部(12)に一体的に取り付けられており、
前記受信部(12)は、前記起動要素(5)が取り付けられている部分に肩部(14)を備える、請求項1に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項3】
前記受容部(12)及び前記起動要素(5)は、同じプラスチック材料で作製されている、請求項2に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項4】
前記起動要素(5)は、第1のプラスチック材料を含み、第2のプラスチック材料(17)は、前記第1のプラスチック材料とは異なる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項5】
前記マイクロキュベットホルダ(3)は、前記マイクロキュベット(4)を受け入れるための前記受容陥没部(11)を形成するマイクロキュベット受容部(12)を備え、
前記起動要素(5)は、前記受容部(12)に枢動可能に取り付けられている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項6】
前記起動要素(5)は、ヒンジ(18)によって前記受容部(12)に枢動可能に取り付けられており、
前記マイクロキュベット受容部(12)及び前記起動要素(5)は、同じプラスチック材料で作製される、請求項5に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項7】
金属ピン(19)は、前記マイクロキュベット受容部(12)に取り付けられており、
前記起動要素(5)はプラスチック材料で作製されており、前記ピン(19)の前記サイズ及び形状に対応する陥没部(20)を備え、
前記ピン(19)は、前記起動要素(5)が前記マイクロキュベット受容部(12)に枢動可能に取り付けられるように、前記陥没部(20)に挿入されている、請求項5又は6に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項8】
前記マイクロキュベットホルダ(3)が、前記マイクロキュベット(4)を受け入れるための前記受容陥没部(11)を形成する受容部(12)を含み、
前記起動要素(5)は金属材料で作製されており、
前記起動要素(5)は、前記マイクロキュベット受容部(12)に取り付けられている、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項9】
前記マイクロキュベットホルダ(3)は誘導構造体(22)を更に備え、
前記マイクロキュベット(4)が前記受容陥没部(11)内のその意図された測定位置にある場合に、前記マイクロキュベット(4)が前記マイクロキュベットホルダ(3)から突出して前記分析装置(1)から外に突出するように、前記誘導構造体(22)は、前記マイクロキュベット(4)を前記受容陥没部(11)内の前記意図された測定位置に挿入するよう構成されている、請求項1〜11のいずれか一項に記載のマイクロキュベットホルダ(3)。
【請求項10】
分析装置(1)であって、
ハウジング(2)と、
請求項1〜9のいずれか一項に記載のマイクロキュベットホルダ(3)と、
特にボタン(15)である、測定トリガ要素(15)とを備え、
前記マイクロキュベットホルダ(3)は、前記ハウジング(2)の陥没部(25)内に取り外し可能に収容されるよう構成されており、それにより前記起動要素(5)がその起動位置にある場合、前記マイクロキュベットホルダ(3)の前記起動要素(5)は、前記測定トリガ要素(15)が前記分析装置(1)の測定を起動するように、プッシュによって前記測定トリガ要素(15)を起動するよう構成されている、分析装置(1)。
【請求項11】
前記分析装置(1)は、前記マイクロキュベットホルダ(3)の前記受容陥没部(11)内に挿入されたマイクロキュベット(4)内に格納された血液サンプルを分析するよう構成されている、請求項10に記載の分析装置(1)。
【請求項12】
前記分析装置(1)は、未希釈の非溶血全血中で定量ヘモグロビン測定を行うように構成されている、請求項11に記載の分析装置(1)。
【請求項13】
前記分析装置は、磁石検出要素(21)を更に備え、
前記磁石検出要素(21)は、前記マイクロキュベットホルダ(3)の磁石(24)を検出するよう構成されており、
前記マイクロキュベットホルダ(3)が前記ハウジング(2)の前記陥没部(25)内に配置されている時、前記分析装置(1)の測定準備が整っている、請求項10〜12のいずれか一項に記載の分析装置(1)。
【請求項14】
マイクロキュベット(4)内に保存される血液サンプルを分析するための方法であって、
請求項10〜13のいずれか一項に記載の分析装置(1)を提供する工程(100)と、
前記分析装置(1)の前記マイクロキュベットホルダ(3)を、前記分析装置(1)の前記ハウジング(2)に挿入する工程(200)であって、前記マイクロキュベットホルダ(3)は、前記ハウジング(2)の陥没部(25)内に取り外し可能に収容されている、工程(200)と、
血液サンプルが格納されているマイクロキュベット(4)を提供する工程(300)と、
前記マイクロキュベット(4)を前記マイクロキュベットホルダ(3)の前記受容陥没部(11)内の前記意図された測定位置に挿入することによって、前記マイクロキュベットホルダ(3)の前記起動要素(5)を前記マイクロキュベット(4)によってその起動位置へと移動させる工程(400)であって、それにより前記起動要素(5)が前記分析装置(1)の測定を起動させるように、前記起動要素(5)の横方向の移動によって前記起動要素(5)が前記分析装置(1)の前記測定トリガ要素(15)を起動させる、工程(400)とを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析装置のハウジング内に挿入されるサンプル取得装置ホルダに関する。更に、本発明は、前述のハウジング及びサンプル取得装置ホルダを備える分析装置に関し、分析装置は、未希釈の非溶血全血中で定量ヘモグロビン測定を行うよう構成することができる。更に、本発明は、サンプル取得装置内に格納された血液サンプルを分析するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
腕又は指先端の静脈からサンプル取得装置に血液サンプルを採血することが知られている。典型的には、サンプル取得装置は、間隔をあけた2つの透明プレートを含むマイクロキュベットであってもよく、血液サンプルはプレート内に保管することができる。サンプル取得装置は、ヘモグロビン定量、血糖値定量、又は白血球数などの分析のための血液分析装置に挿入することができる。
【0003】
スウェーデン国特許発明第538371C2号は、分析器内に押し込まれた後、わずかに押されることで再び開くよう意図された、サンプル取得装置ホルダの形式を開示する。
【0004】
サンプル取得装置ホルダを備える他の分析装置が公知である。典型的には、このような分析装置の操作者は、ホルダを開放し、サンプル取得装置をホルダ上の指定された場所に置き、次いでホルダを閉じ、測定を待ち、ホルダを再び開き、ホルダからサンプル取得装置を取り外す必要がある。測定時間が例えば10〜60秒の長さである場合、この手順は許容することができる。この場合、ホルダを開閉し、サンプル取得装置を押し下げるための時間を追加することが可能である。
【0005】
測定時間を短縮する必要があり、したがって、速度が重要である。特に、1秒未満の測定時間が望ましい。また、サンプル取得装置自体が測定起動ボタンを起動している場合、意図しない測定を開始するリスクを除去する必要がある。したがって、サンプル取得装置が正しい位置にない限り、測定が開始されないことが必要である。
【発明の概要】
【0006】
本発明の目的は、測定持続時間を短縮し、測定の意図しない起動を回避することができる、サンプル取得装置内に格納されている血液サンプルを分析するための分析装置及び方法を提供することである。
【0007】
この問題は、独立請求項による対象によって解決される。従属請求項、以下の説明及び図面は、本発明の好ましい実施形態を示す。
【0008】
本発明の第1の態様によれば、分析装置のハウジング用のサンプル取得装置ホルダが提供される。サンプル取得装置ホルダは、起動要素及びサンプル取得装置を受け入れるための受容陥没部を含み得る。起動要素が非起動位置にある場合、起動要素の第1の部分は受容陥没部内に突出することができる。サンプル取得装置が受容陥没部内の意図された測定位置に挿入されている場合、起動要素は、サンプル取得装置によって起動位置へと移動するよう構成されていてもよい。更に、起動要素は、測定トリガ要素がその起動位置にある場合、測定トリガ要素を起動するよう構成してもよく、測定トリガ要素は分析装置の測定を起動する。測定は、サンプル取得装置内に格納されたサンプルの分析を含むことができる。
【0009】
起動要素の第1の部分が受容陥没部内に突出する場合、第1の部分は、サンプル取得装置の経路をその意図された測定位置まで部分的に遮断する障害物を形成する。しかしながら、起動要素の第1の部分は、サンプル取得装置によって、特に受け入れ陥没部から押し出すことができる。特に、起動要素は、弾性部分及び可撓性部分であってもよい。したがって、サンプル取得装置は、起動要素の第1の部分を、測定トリガ要素に向かう方向に押すことができる。これにより、起動要素は、非起動位置からその起動位置へともたらすことができる。その結果、起動要素は、特にボタンである、測定トリガ要素を押すことができる。測定トリガ要素を押すことにより、分析装置の測定を起動することができる。
【0010】
サンプル取得装置ホルダは、血液サンプルを有するサンプル取得装置が正しい位置にない限り、測定が開始されないようにする。分析装置の別の部分と偶発的に接触しても、測定を開始することはできない。したがって、サンプル取得装置がその正しい(すなわち、意図される)測定位置に存在しならないので、測定の意図しない起動を防止することができる。
【0011】
また、サンプル取得装置ホルダは、測定時間を短縮し、したがって速度を高めることができる。分析装置の操作者(例えば看護師)は、測定を行う際にサンプル取得装置を取り外す必要はない。通常、操作者は、分析装置を患者に近接させて取り扱う。したがって、操作者は、例えば、患者の指先を穿刺し、指先からの血液をサンプル取得装置に充填し、次いでサンプル取得装置をサンプル取得装置ホルダ内に押し入れ、分析装置内に挿入することができる。測定が完了した後、操作者は、サンプル取得装置ホルダからサンプル取得装置を単純かつ迅速に引き抜くことができ、その一方で、測定結果は直ちに利用可能となる。これは、操作者が、患者の指先を穿刺し、測定手順を完了した後にサンプル取得装置を廃棄するまでの間、サンプル取得装置を常に保持することができることを意味する。サンプル取得装置が正しい位置に来る前に測定を開始することができないという効果は、誤った結果が操作者に示されないことを確実にする。サンプル取得装置が正しい場所にあって結果を取得するか、さもなくばサンプル取得装置が正しい場所になく測定が行われないかのいずれかである。
【0012】
一実施形態では、起動要素は、アーム形状要素を含む。アーム形状要素は、上部アーム要素及び前部アーム要素を含むことができる。上部アーム要素及び前部アーム要素は、アーム形状要素の肘部分に一体的に、特に剛性に接続することができる。アーム形状要素の第1の端部、特に前部アーム要素の遠位端部分は、受容陥没部内に、特にハウジングの底部領域に近接するよう突出することができる。アーム形状要素の第2の端部、特に上部アーム要素の遠位端部分は、受容部の上部と旋回可能に、又は少なくとも実質的に剛性に接続することができる。アーム形状要素の肘部分は、測定トリガ要素がその起動位置にある場合、測定トリガ要素が分析装置の測定を起動するように、測定トリガ要素を起動するよう構成することができる。この実施形態は、サンプル取得装置の正しい位置を検出し、サンプル取得装置内に格納されたサンプルの分析を自動的に開始するための、単純かつ信頼性のある機械的構造を提供する。
【0013】
あるいは、起動要素は、単純なバーであってもよい。バーは、サンプル取得装置ホルダの受容陥没部内に突出し、かつサンプル取得装置に向けられた面取りされた端部を備えることができる。サンプル取得装置は、面取りされたバーの端部を押して、バーを測定トリガ要素に向かって移動させ、後者を押して分析装置の測定を開始することができる。更に、分析装置は、面取りされた端部が再び受容陥没部内に突出するように、バーを後ろに移動させるよう構成されたばね要素を備えることができる。
【0014】
サンプル取得装置ホルダは、サンプル取得装置を受け入れる受容陥没部を形成する受容部を更に備えることができる。受容部は、プラスチック材料で作製することができる。起動要素、特にアーム形状要素は、受容部に一体的に取り付けられ得る。したがって、起動要素は、受容部と同じ材料で作製することができ、特にプラスチック材料で作製することができる。この取り付けは、特に、実質的に剛性のやり方で行うことができる。
【0015】
更に、起動要素、特にアーム形状要素は、第1のプラスチック材料及び第1のプラスチック材料とは異なる第2のプラスチック材料を含んでもよい。特に、第2のプラスチック材料は、起動要素に沿って、特にアーム形状要素に沿って含むことができる。これは、起動要素、特にアーム形状要素を、より可撓性にすることに寄与する。
【0016】
受容部は、第1の材料で作製することができ、起動要素、特にアーム形状要素は、第2の材料で作製することができる。第1の材料は第1のプラスチック材料であってよく、第2の材料は第2のプラスチック材料であってもよい。特に、第1のプラスチック材料は、第2のプラスチック材料とは異なる材料であってもよく、それにより、起動要素、特にアーム形状要素には高い可撓性が提供される。あるいは、第1のプラスチック材料は、第2のプラスチック材料と同じであってもよい。
【0017】
別の実施形態では、起動要素は、受容部に旋回可能に取り付けられる。特にアーム形状要素である起動要素を受容部に旋回可能に取り付けることによって、起動要素の可撓性を向上させることができる。
【0018】
特にアーム形状要素である起動要素は、ヒンジによって受容部に旋回可能に取り付けることができる。このヒンジは、一方の側の受容部に、及び他方の側の特にアーム形状要素である起動要素の受容部に接続された別個のヒンジであり得る。あるいは、ヒンジは、受容部によって、及び起動要素によって、特にアーム形状要素によって形成することができる。例えば、特にアーム形状要素である起動要素はシャフトを形成することができ、一方で受容部はシャフトを収容するためのソケットを形成する。特にアーム形状要素である起動要素、及び受容部の両方は、同じプラスチック材料で作製することができる。
【0019】
別の実施形態では、金属ピンは、受容部に取り付けることができる。起動要素はプラスチック材料で作製されてもよく、ピンのサイズ及び形状に対応する陥没部を備えてもよい。更に、ピンは、起動要素が受容部に旋回可能に取り付けられるように、陥没部内に挿入してもよい。
【0020】
別の実施形態では、起動要素は金属材料で作製してもよく、起動要素は、特に剛性に受容部に取り付けてもよい。受容部は、プラスチック材料で作製してもよい。金属の起動要素は、特に高い安定性及び弾性を含む。金属の起動要素は、特にプラスチック材料で作製された起動要素と比較すると、比較的薄く作製することができる。
【0021】
当該技術分野の分析装置の現状によれば、サンプル取得装置は、区画内に挿入しなければならない。この区画は、通常、開閉要素が開放位置にもたらされる場合にのみ、アクセス可能であり、一方、閉鎖位置にもたらされると、開閉要素はこの区画を閉鎖して、サンプル取得装置を区画内に挿入することができない。この区画は、分析装置内の意図された測定位置にサンプル取得装置を収容するための空間を提供するように形成かつ配置してもよく、開閉要素は、サンプル取得装置を分析装置内のその意図された測定位置に固定することができる。しかしながら、開閉要素を開放し、サンプル取得装置を意図された位置で区画内に挿入し、開閉要素を再び閉じるプロセスは、多くの時間を要する場合がある。
【0022】
したがって、分析装置のより迅速な取り扱い及び操作が必要とされている。したがって、別の実施形態によれば、サンプル取得装置ホルダは、誘導構造体を更に備えることができる。誘導構造体は、第1のレール及び第2のレールを含んでもよく、サンプル取得装置ホルダの誘導構造体の第1のレールは、サンプル取得装置の第1の溝に対応し、サンプル取得装置ホルダの誘導構造体の第2のレールは、サンプル取得装置の第2の溝に対応する。あるいは、誘導構造体は、第1の溝及び第2の溝を含んでもよく、サンプル取得装置ホルダの誘導構造体の第1の溝は、サンプル取得装置の第1のレールに対応し、サンプル取得装置ホルダの誘導構造体の第2の溝は、サンプル取得装置の第2のレールに対応する。サンプル取得装置が、サンプル取得装置が受容陥没部内の意図された測定位置にある場合に、サンプル取得装置ホルダから突出し、分析装置から外に突出するように、誘導構造体は、サンプル取得装置を受容陥没部内の意図された測定位置に挿入するよう構成することができる。
【0023】
この実施形態は、サンプル取得装置がその意図された測定位置に来るまで、サンプル取得装置を誘導構造体内に導入し、サンプル取得装置ホルダ内に押し込めば良いようにする。これは、単一の工程で行うことができる。サンプル取得装置が、その意図された測定位置にもたらされた時、サンプル取得装置はサンプル取得装置ホルダ及び分析装置からまだ突出しているため、サンプル取得装置は、任意のツール又は補助具なしに手動で挿入することができる。起動要素によって、サンプル取得装置がサンプル取得装置ホルダ内及び分析装置内のその意図された測定位置に存在することも容易に確保することができる。サンプル取得装置をその意図された位置にもたらし固定するために、開閉要素を苦労して開閉する必要はない。したがって、分析装置の特に迅速な取り扱い及び動作が可能になる。特に、サンプル取得装置をサンプル取得装置ホルダに挿入することも含む測定持続時間を短縮することができる。
【0024】
本発明の第2の態様によれば、分析装置が提供される。分析装置は、ハウジングと、本発明の第1の態様によるサンプル取得装置ホルダと、特にボタンである測定トリガ要素とを備えてもよい。起動要素がその起動位置にある時、サンプル取得装置ホルダの起動要素が測定トリガ要素を起動させるよう構成されており、それにより測定トリガ要素が分析装置の測定を起動させるよう、サンプル取得装置ホルダは、ハウジングの陥没部内に配置されるよう構成されている。
【0025】
分析装置は、サンプル取得装置ホルダの受容陥没部内に挿入されたサンプル取得装置内に格納された血液サンプルを分析するよう構成してもよい。血液サンプルの分析は、ヘモグロビン測定、血糖値測定、又は白血球数を含んでもよい。特に、分析装置は、例えば、出願人の欧州特許第1456649B1号に記載されているように、未希釈の非溶血全血中で定量ヘモグロビン測定を行うように構成してもよい。あるいは、分析装置は、サンプル取得装置ホルダの受容陥没部内に挿入されたサンプル取得装置内に格納された血漿、血清、尿、ミルク、廃水、又は類似の物質を分析するよう構成してもよい。
【0026】
一実施形態では、分析装置は、例えば金属バーである磁石検出要素を更に含んでもよい。磁石検出要素は、サンプル取得装置ホルダの磁石の磁界を検出するよう構成してもよい。更に、分析装置は、サンプル取得装置ホルダがハウジングの陥没部内に配置されたときに、測定の準備が整ってもよい。磁石及び磁石検出要素のこの単純な配置構成により、サンプル取得装置がサンプル取得装置ホルダ内に配置されているか、あるいは分析装置内に配置されているかを確実に検出することができる。したがって、分析装置が、サンプル取得装置ホルダがハウジングの陥没部内にあること(又は磁石が磁石検出要素の感知範囲内にあること)を検出した場合、「測定待機」モードに自動的に切り替えることができる。次いで、サンプル取得装置がサンプル取得装置ホルダの受容陥没部内に押し込まれ、サンプル取得装置がその意図された測定位置に来ると、測定が、測定トリガ装置を押圧する起動装置によって開始される。
【0027】
本発明の第3の態様によれば、サンプル取得装置内に格納された血液サンプルを分析する方法が提供される。本方法は、本発明の第2の態様による分析装置を提供することを含むことができる。分析装置のサンプル取得装置ホルダは、分析装置のハウジング内に挿入してもよい。更に、血液サンプルがサンプル取得装置内に格納することのできるサンプル取得装置を提供することができる。また、サンプル取得装置は、サンプル取得装置ホルダの受容陥没部内の意図された位置に挿入してもよい。これにより、サンプル取得装置ホルダの起動要素が、サンプル取得装置によってその起動位置へと移動され、それにより、起動要素は分析装置の測定トリガ要素を起動させる。その結果、測定トリガ要素は分析装置の測定を起動する。血液サンプルの分析は、ヘモグロビン測定、血糖値測定、又は白血球数を含んでもよい。特に、分析は、未希釈の非溶血された全血中の定量ヘモグロビン測定を含んでもよい。このような判定方法は、例えば、出願人の欧州特許第1456649B1号に記載されている。
【0028】
本発明のこれら及び他の態様は、以下に記載される実施形態から明らかとなり、これから解明されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
以下の説明では、本発明の例示的な実施形態は、添付図面を参照して説明され、同じ又は類似の要素には同じ符号が付与される。
図1】本発明の第1の実施形態による、ホルダ内にあるサンプル取得装置を有する分析装置の一部の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内の意図された測定位置にない。
図2図1に示される分析装置の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内のその意図された測定位置にある。
図3】本発明の第2の実施形態による、ホルダ内にあるサンプル取得装置を有する分析装置の一部の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内の意図された測定位置にない。
図4図3に示される分析装置の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内のその意図された測定位置にある。
図5】本発明の第3の実施形態による、ホルダ内にあるサンプル取得装置を有する分析装置の一部の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内の意図された測定位置にない。
図6図5に示されるような分析装置の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内のその意図された測定位置にある。
図7】本発明の第4の実施形態による、ホルダ内にあるサンプル取得装置を有する分析装置の一部の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内の意図された測定位置にない。
図8図7に示されるような分析装置の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内のその意図された測定位置にある。
図9】本発明の第5の実施形態による、ホルダ内にあるサンプル取得装置を有する分析装置の一部の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内の意図された測定位置にない。
図10図9に示される分析装置の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内のその意図された測定位置にある。
図11】本発明の第6の実施形態による、ホルダ内にあるサンプル取得装置を有する分析装置の一部の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内の意図された測定位置にない。
図12図11に示されるような分析装置の断面図を示し、ここでは、サンプル取得装置はホルダ内のその意図された測定位置にある。
図13】本発明の第7の実施形態による、サンプル取得装置ホルダを有する分析装置の一部の断面図を示し、ホルダは磁石を備え、分析装置は金属バーを備える。
図14】本発明の実施形態による、ホルダに挿入されるサンプル取得装置の断面図を示す。
図15】本発明の例示的な実施形態による、サンプル取得装置内に格納された血液サンプルを分析するための方法のフローチャートを示す。
【発明を実施するための形態】
【0030】
図1及び図2は、分析装置1の一部、ハウジング2、サンプル取得装置ホルダ3、及びサンプル取得装置4を示す。サンプル取得装置ホルダ3は、ハウジング2の陥没部25内に取り外し可能に収容される。
【0031】
図示の例では、サンプル取得装置4は、マイクロキュベットである。したがって、サンプル取得装置は、以下で「マイクロキュベット4」と称される。したがって、サンプル取得装置ホルダは、以下で「マイクロキュベットホルダ3」と称される。しかしながら、サンプル取得装置はまた、例えば、分光測光キュベット、サンプルチューブ、又はEppendorf(登録商標)チューブであってもよく、特にサンプル取得装置ホルダ3は、以下に記載されるように、そのような代替サンプル取得装置を受け入れるように設計してもよい。
【0032】
マイクロキュベットホルダ3は、起動要素5を備える。図示の例では、起動要素は、上部アーム要素6及び前部アーム要素7を有するアーム形状要素を備える。上部アーム要素6及び前部アーム要素7は、アーム形状要素の肘部分8に一体的に接続されている。
【0033】
ハウジング2の底部領域9に近接して、アーム形状要素の第1の端部10、すなわち、図の実施形態では前部アーム要素7の遠位端部分10は、マイクロキュベットホルダ3の受容部12によって形成される受容陥没部11内に突出する。形状及び寸法は、マイクロキュベット4を受容陥没部11内に押し込んで測定を開始し、受容陥没部11から再び引き抜くことができるように設計されている。
【0034】
図示の例では、アーム形状要素の第2の端部13、特に上部アーム要素6の遠位端部分13は、一体的に受容部12の肩部14と呼ばれる上部と接続されている。アーム形状要素の第2の端部13は、マイクロキュベットホルダ3の受容部12の肩部14に実質的に剛性に接続してもよいが、アーム形状要素は、肩部14の周囲である程度旋回できる可撓性部及び弾性部であってもよい。
【0035】
マイクロキュベットホルダ3の受容部12は、マイクロキュベット4の外側表面23にそれぞれ対応する2つの内側誘導面の形態で例示的に示されている誘導構造体22を提供する(図14も参照)。あるいは、誘導構造体は、例えば、少なくとも1つのレール又はマイクロキュベット4のそれぞれのレールに対応する溝を備えてもよい。誘導構造体22は、マイクロキュベット4が受容陥没部11内の意図される測定位置に挿入されている間にマイクロキュベット4を誘導するよう構成されている。図示の例では、マイクロキュベット4が図2に示されるような受容陥没部11内の意図された測定位置にある場合に、マイクロキュベット4がマイクロキュベットホルダ3から突出して分析装置1から外に突出するように、誘導構造体22は、マイクロキュベットホルダ3に挿入する際にマイクロキュベット4を誘導するよう構成されている。これにより、マイクロキュベット4がその意図された位置に来るまで、マイクロキュベット4を、マイクロキュベットホルダ3の誘導構造体に導入し、押し込むだけで良いようになる。以下に記載されるように、これは、マイクロキュベット4を測定装置1に正しく挿入し、測定を開始するのに十分である。
【0036】
図示の例では、アーム形状要素及び受容部12を有するマイクロキュベットホルダ3は、プラスチック材料で作製されている。図1では、マイクロキュベット4は、前部アーム要素7の遠位端部分10と接触しておらず、その意図された測定位置に到達するところまでは受容陥没部11内にまだ押し込まれていない。アーム形状要素は非起動位置にあり、この非起動位置では、前部アーム要素7の遠位端部分10は、その意図された測定位置の途中でマイクロキュベット4の経路を部分的に遮断する障害物である。
【0037】
しかしながら、アーム形状要素は、弾性かつ可撓性の部品であってもよい。したがって、マイクロキュベット4がその意図された測定位置にあることを示している図2に示されるように、マイクロキュベットが受容陥没部11内に更に押し込まれる時、マイクロキュベット4は、前部アーム要素7の遠位端部分10を横方向(図1及び2の左へと)に押す出すことができる。具体的には、アーム形状要素は、図1及び2に示されるように肩部14の周りを時計回りに旋回してもよい。これにより、特に、肘部分8を、横方向に(図1及び2の左へと)移動されることができる。結果として、肘部分8は、例示的にボタン15として示される測定トリガ要素を押圧することができる。ボタン15を押圧することにより、分析装置1の測定を起動することができる。ハウジング2を封止するために、図示の例では、膜16が肘部分8とボタン15との間に配置されている。したがって、肘部分8は、膜16を介して間接的にボタン15を押してもよい。
【0038】
分析装置1は、マイクロキュベット4がマイクロキュベットホルダ3の受容陥没部11内のその意図された測定位置にあるとき、マイクロキュベット4内に格納された血液サンプルを分析するよう構成されている。血液サンプルの分析は、ヘモグロビン測定、血糖値測定、又は白血球数を含んでもよい。特に、分析装置1は、例えば、出願人の欧州特許第1456649B1号に記載されているように、未希釈の非溶血全血中で定量ヘモグロビン測定を行うよう構成してもよい。あるいは、分析装置は、サンプル取得装置ホルダの受容陥没部内に挿入されたサンプル取得装置内に格納された血漿、血清、尿、ミルク、廃水、又は類似の物質を分析するよう構成してもよい。
【0039】
図3及び図4に示される実施形態は、実質的に、図1及び2と同じ機能性を有する。図1及び図2に示される実施形態とは異なり、図3及び図4に示される上部アーム要素6は、より厚い。更には、図3及び図4に示されるアーム形状要素は、前部アーム要素及び肘部分8を構築する第1のプラスチック材料を含む。受容部12もまた、第1のプラスチック材料で作製することができる。また、上部アーム要素6は、第1のプラスチック材料で実質的に作製することができる。しかしながら、上部アーム要素6に沿って延在する可撓性部分17は、第1のプラスチック材料とは異なる第2のプラスチック材料で作製することができる。この第2のプラスチック材料は、アーム形状要素をより可撓性にすることに寄与し得る。
【0040】
図5及び図6に示される実施形態は、実質的に、図1及び図2と同じ機能性を有する。しかしながら、図5及び図6に示される実施形態によれば、アーム形状要素は、受容部12の肩部14に旋回可能に取り付けられている。上部アーム要素6は、ヒンジ18によって肩部14に旋回可能に取り付けられている。図示の実施形態では、ヒンジ18は、上部アーム要素6及び肩部14によって形成されている。上部アーム要素6はシャフト19を形成し、肩部14は、シャフトを収容するためのソケット20を形成する。アーム形状要素及び受容部12の両方は、同じプラスチック材料で作製することができる。
【0041】
図7及び図8並びに図9及び図10は更に、ヒンジによってアーム形状要素が受容部12の肩部14に旋回可能に取り付けられた実施形態も示す。しかしながら、図7図10に示される実施形態では、肩部14は金属ピン19を形成し、上部アーム要素6はピンを収容するためのソケット20を形成する。アーム形状要素及び受容部12の残りの部分は、同じプラスチック材料で作製することができる。
【0042】
図11及び図12は、アーム形状要素が金属材料で作製された実施形態を示す。アーム形状要素の上部アーム要素6は、受容部12の肩部14に剛性に取り付けられている。金属の起動要素5は、特に高い安定性及び弾性を有する。金属の起動要素5は、図1図10に示されるようなプラスチック材料で作製された起動要素5と比較すると、特に比較的薄く作製することができる。受容部12は、プラスチック材料で作製することができる。
【0043】
図13は、図1及び図2に示されるものと同じ機能性を実質的に有する別の分析装置1を示す。加えて、図13に示される分析装置は、図示の例では金属バー21の形態の磁石検出要素を含んでもよい。図示の例では、金属バー21は、ハウジング2の陥没部内に収容されている。更に、マイクロキュベットホルダ3は磁石24を備えてもよい。図示の例では、磁石24は、受容部12によって形成された陥没部内に収容されている。図13は、分析装置1のハウジング2の陥没部25内の意図された位置に挿入されているマイクロキュベットホルダ3を示す。この位置では、磁石24の磁場が金属バーによって検出され得るように、磁石24は金属バー21の近傍にある。したがって、マイクロキュベットホルダ3がハウジング2の陥没部25内に配置されたときに、磁石検出要素21によってマイクロキュベットホルダ3の磁石24を検出するよう構成してもよい。分析装置1がこれを検出した場合、分析装置1の測定待機モードに自動的に切り替えることができる。
【0044】
図14は、図1図13に示されるマイクロキュベットホルダ3及び分析装置のうちの1つに使用するのに好適であるマイクロキュベット4を示す。
【0045】
図15は、サンプル取得装置4内に格納された血液サンプルを分析するための方法のフローチャートを示す。第1の方法工程100では、分析装置1は、図1図13のうちの1つと同様である。第2の工程200では、マイクロキュベットホルダ3は、分析装置1のハウジング2の陥没部25に挿入される。
【0046】
あるいは、分析装置1は、ハウジング2の陥没部25に既に挿入されたマイクロキュベットホルダ3を備えることもできる。第3の工程300では、例えば図1図12、又は図14に示されるマイクロキュベット4が提供され、血液サンプルがマイクロキュベット4内に格納される。
【0047】
第4の工程400では、マイクロキュベット4は、マイクロキュベットホルダ3の受容陥没部11内の意図された位置に挿入される。これにより、上述のように、マイクロキュベットホルダ3のアーム形状要素は、マイクロキュベット4によってその起動位置にもたらされる。その結果、肘部分5がボタン15を押圧し、ボタン15は分析装置1の測定を起動する。測定は、例えばヘモグロビン測定、血糖値測定、又は白血球数などの血液サンプルの分析を含んでもよい。特に、分析は、未希釈の非溶血された全血中の定量ヘモグロビン測定を含んでもよい。このような判定方法は、例えば、出願人の欧州特許第1456649B1号に記載されている。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15