特許第6857438号(P6857438)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 鈴茂器工株式会社の特許一覧

<>
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000002
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000003
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000004
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000005
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000006
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000007
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000008
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000009
  • 特許6857438-巻寿司連続製造装置 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6857438
(24)【登録日】2021年3月24日
(45)【発行日】2021年4月14日
(54)【発明の名称】巻寿司連続製造装置
(51)【国際特許分類】
   A23L 7/10 20160101AFI20210405BHJP
【FI】
   A23L7/10 G
【請求項の数】5
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2016-224989(P2016-224989)
(22)【出願日】2016年11月18日
(65)【公開番号】特開2018-78857(P2018-78857A)
(43)【公開日】2018年5月24日
【審査請求日】2019年10月25日
(73)【特許権者】
【識別番号】591094262
【氏名又は名称】鈴茂器工株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100101971
【弁理士】
【氏名又は名称】大畑 敏朗
(72)【発明者】
【氏名】小根田 育冶
(72)【発明者】
【氏名】篠葉 基弘
(72)【発明者】
【氏名】柳生 悦宏
(72)【発明者】
【氏名】沢田 泰功
(72)【発明者】
【氏名】杉▲崎▼ 健
(72)【発明者】
【氏名】林 邦彦
(72)【発明者】
【氏名】中沢 和樹
(72)【発明者】
【氏名】加賀谷 自生
(72)【発明者】
【氏名】並木 勝矢
【審査官】 田ノ上 拓自
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−104922(JP,A)
【文献】 特開2012−157298(JP,A)
【文献】 特開2010−187564(JP,A)
【文献】 やっぱり主役はお寿司!,レシピ特集, レシピ, ニッスイ,2012年 4月24日,p.1-4,https://www.nissui.co.jp/recipe/specials/20120427/index.html, 検索日:2020年8月7日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A23L 7/00−7/104
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送コンベアと、
前記搬送コンベアに巻材シートを供給する巻材供給手段と、
前記搬送コンベアに米飯シートを供給する米飯供給手段と、
前記搬送コンベアにおいて前記巻材シートと前記米飯シートとの積層物上に具材を供給する具材供給部と、
前記搬送コンベア上において前記具材供給部の搬送下流に設置され、前記巻材シート、前記米飯シートおよび前記具材を巻き締めて巻寿司を成形する成形手段と、
前記成形手段の搬送下流に設置され、前記成形手段によって成形された巻寿司を予め決められた長さに切断する切断手段と、
前記具材供給部と前記成形手段との間に設けられ、前記具材を押さえる具材押さえ手段と、
を備え、
前記具材押さえ手段は、
前記積層物の移動に沿って回転可能な状態で設置された回転体と、
前記回転体を回転可能な状態で支持する支持体と、
を備え、
前記回転体は、
前記積層物の移動方向に対して交差した状態で設けられた回転軸と、
前記回転軸上において予め決められた間隔だけ離れて設けられ、前記積層物に接するように前記回転軸よりも大径に形成された一対のフランジ部と、
前記回転軸上において前記一対のフランジ部の隣接間に設けられ、前記具材を前記一対のフランジ部の隣接間中央に寄せるように押さえる押さえ部と、
を有する、
ことを特徴とする巻寿司連続製造装置。
【請求項2】
前記押さえ部は、前記一対のフランジ部の各々から前記一対のフランジ部の隣接間中央に向かって次第に小径になるように形成されていることを特徴とする請求項1記載の巻寿司連続製造装置。
【請求項3】
前記一対のフランジ部は、前記具材のうちの平たい具材を前記回転体の重みにより前記積層物に向かって押さえる構成を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の巻寿司連続製造装置。
【請求項4】
前記回転体を上下動可能な状態で前記支持体に設置したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の巻寿司連続製造装置。
【請求項5】
前記回転体を着脱可能な状態で前記支持体に設置したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の巻寿司連続製造装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、巻寿司連続製造装置に関し、例えば、巻寿司等における具載せ技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
海苔巻き等のような巻寿司の需要増大に伴い、当該巻寿司を連続的に自動製造する巻寿司連続製造装置の開発が進められている。巻寿司連続製造装置は、海苔供給ボビンに巻回された長尺状の海苔シートを搬送コンベアで搬送させる途中で、その海苔シート上に米飯供給装置から供給された板状のシャリシートを載せ、そのシャリシート上に、例えば、卵、蒲鉾、納豆、胡瓜等のような具材を載せた後、搬送コンベアのベルトを徐々に円筒状に巻き込むことで、海苔シート、シャリシートおよび具材を略円柱状に成形し、さらに所定の長さで切断することで海苔巻き等のような巻寿司を連続的に自動製造する装置である。なお、巻寿司製造技術については、例えば、特許文献1〜3に開示がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開昭54−23179号公報
【特許文献2】特開平8−103233号公報
【特許文献3】特開2007−104922号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、巻寿司連続製造装置において具材を人手で載せている場合、作業者によっては具材が散らばってしまい、具材のはみ出しや巻不良等が生じる場合がある、という問題がある。
【0005】
本発明は、巻寿司連続製造装置において具材の散らばりを抑制または防止することのできる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の本発明の巻寿司連続製造装置は、搬送コンベアと、前記搬送コンベアに巻材シートを供給する巻材供給手段と、前記搬送コンベアに米飯シートを供給する米飯供給手段と、前記搬送コンベアにおいて前記巻材シートと前記米飯シートとの積層物上に具材を供給する具材供給部と、前記搬送コンベア上において前記具材供給部の搬送下流に設置され、前記巻材シート、前記米飯シートおよび前記具材を巻き締めて巻寿司を成形する成形手段と、前記成形手段の搬送下流に設置され、前記成形手段によって成形された巻寿司を予め決められた長さに切断する切断手段と、前記具材供給部と前記成形手段との間に設けられ、前記具材を押さえる具材押さえ手段と、を備え、前記具材押さえ手段は、前記積層物の移動に沿って回転可能な状態で設置された回転体と、前記回転体を回転可能な状態で支持する支持体と、を備え、前記回転体は、前記積層物の移動方向に対して交差した状態で設けられた回転軸と、前記回転軸上において予め決められた間隔だけ離れて設けられ、前記積層物に接するように前記回転軸よりも大径に形成された一対のフランジ部と、前記回転軸上において前記一対のフランジ部の隣接間に設けられ、前記具材を前記一対のフランジ部の隣接間中央に寄せるように押さえる押さえ部と、を有する、ことを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載の本発明は、請求項1記載の巻寿司連続製造装置において、前記押さえ部は、前記一対のフランジ部の各々から前記一対のフランジ部の隣接間中央に向かって次第に小径になるように形成されていることを特徴とする。
【0009】
また、請求項3に記載の本発明は、請求項1または2記載の巻寿司連続製造装置において、前記一対のフランジ部は、前記具材のうちの平たい具材を前記回転体の重みにより前記積層物に向かって押さえる構成を備えていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項4に記載の本発明は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の巻寿司連続製造装置において、前記回転体を上下動可能な状態で前記支持体に設置したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項5に記載の本発明は、請求項1〜4のいずれか1項に記載の巻寿司連続製造装置において、前記回転体を着脱可能な状態で前記支持体に設置したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1記載の本発明によれば、巻寿司連続製造装置において巻寿司の製造中に具材を押さえることで具材の散らばりを抑制または防止することが可能になる。
【0013】
また、請求項1記載の本発明によれば、簡単な構造で具材の散らばりを抑制または防止することが可能になる。
【0014】
また、請求項2記載の本発明によれば、回転体を構成する押さえ部の外周側面の傾斜により具材を積層物の幅方向中央に寄せることが可能になる。
【0015】
また、請求項3記載の本発明によれば、積層物上の平たい具材を回転体の重みにより積層物に向かって押さえることにより、平たい具材を積層物に、ほどよくなじませることが可能になる。
【0016】
また、請求項4記載の本発明によれば、積層物の厚みや具材の量等に合わせて回転体の高さを自動的に適切な位置に設定することが可能になる。
【0017】
また、請求項5記載の本発明によれば、回転体の洗浄や交換を容易にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施の形態に係る連続海苔巻き成形機の一例の全体側面図である。
図2図1の連続海苔巻き成形機の平面図である。
図3図2の連続海苔巻き成形機の具材押さえ装置を含む部分の要部拡大平面図である。
図4図1の連続海苔巻き成形機の具材押さえ装置を含む部分の要部拡大側面図である。
図5】(a)は図4の具材押さえ装置およびその周辺の拡大側面図、(b)は図5(a)の右側から見た連続海苔巻き成形機の要部側面図である。
図6】(a)は具材押さえ装置を構成するローラ部材の拡大斜視図、(b)は具材押さえ装置を構成するローラ部材の変形例の平面図である。
図7】(a)〜(c)は具材押さえ装置のローラ部材を構成するフランジ部の変形例の平面図である。
図8】(a),(b)は具材押さえ装置による具材の押さえ状態を説明するための図であって図1の右側から見た連続海苔巻き成形機の要部側面図である。
図9】具材押さえ装置を構成するローラ部材の変形例の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一例としての実施の形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施の形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0020】
まず、本実施の形態の連続海苔巻き成形機M1の全体的な構造例について図1および図2を参照して説明する。図1は本実施の形態に係る連続海苔巻き成形機の一例の全体側面図、図2図1の連続海苔巻き成形機の平面図である。
【0021】
本実施の形態の連続海苔巻き成形機M1は、例えば、複数本の海苔巻き(巻寿司)を連続的に自動製造することが可能な巻寿司連続製造装置であり、米飯供給部(米飯供給手段)1と、海苔供給部(巻材供給手段)2と、搬送コンベア3と、巻成形部(成形手段)4と、カッター部(切断手段)5と、操作パネル6と、具材押さえ装置7とを備えている。
【0022】
なお、特に限定されるものではないが、連続海苔巻き成形機M1は、例えば、2本の搬送ラインを備えており、連巻き時:4000本/時(両ライン稼働時、海苔巻き長さが180mm)、一本巻き時:2800本/時(両ライン稼働時)の高速生産能力を備えている。また、連続海苔巻き成形機M1は、例えば、細巻、中巻、太巻、裏巻、角型または丸型の巻成形が可能な上、サイズや形状の変更に柔軟に対応することが可能になっている。
【0023】
連続海苔巻き成形機M1の米飯供給部1は、例えば、炊き上がった温かい状態の米飯(酢飯)から設定重量値を目標としたシャリシート(米飯シート)を生成して搬送コンベア3に供給する装置であり、ライスリフター部1aと、供給ホッパー部1bと、縦計量部1cとを備えている。
【0024】
ライスリフター部1aは、炊き上がった温かい状態の米飯(酢飯)を米飯供給部1の上部の供給ホッパー部1bまで運び投入する昇降機構部である。供給ホッパー部1bは、ライスリフター部1aから投入された米飯を、供給ホッパー部1b内の解し羽根(図示せず)によって解しながら縦計量部1cに供給する供給部である。
【0025】
縦計量部1cは、供給ホッパー部1bから供給された米飯から設定重量値を目標としたシャリシートを生成する機構部であり、シャリシートを送り出す方向(斜め下方)に沿って上中下の3段のローラ対(全部で6個のローラ)を備えている。縦計量部1cの各ローラ対は、独立して駆動制御することが可能になっており、ローラ対間を通過する米飯に対して適正な圧縮を行い均一でふっくらとしたシャリシートを連続して供給(排出)することが可能になっている。
【0026】
連続海苔巻き成形機M1の海苔供給部2(図1参照)は、海苔供給部2のボビン2aに巻回された長尺帯状の海苔シート(巻材シート)を搬送コンベア3に供給する装置である。
【0027】
連続海苔巻き成形機M1の搬送コンベア3は、海苔シートおよびシャリシートの積層物を搬送するコンベアであり、海苔巻き材料(海苔シートおよびシャリシート等)の搬送方向に沿って順に、計量コンベア3aと、トッピングコンベア(具材供給部)3bと、巻成形コンベア(成形手段)3cとを備えている。
【0028】
なお、矢印Acは海苔シートおよびシャリシートの搬送方向(搬送コンベア3のベルト移動方向)を示している。
【0029】
搬送コンベア3の初段の計量コンベア3aは、縦計量部1cから供給されたシャリシート等の重量を計るとともに、海苔シートとシャリシートとの積層物をトッピングコンベア3bに搬送する無端状のコンベアである。計量コンベア3aは、縦計量部1cの下方に設置されており、縦計量部1cから供給されたシャリシートは計量コンベア3aのベルト(図1および図2には図示せず)上に直接供給される。この計量コンベア3aには、シャリシートの重量を計るべくロードセル等のような計量器が備えられている。
【0030】
搬送コンベア3の中段のトッピングコンベア3bは、計量コンベア3aから搬送された海苔シートとシャリシートとの積層物上に、例えば、卵、蒲鉾、納豆、胡瓜等のような具材を載せる具材供給部であるとともに、その具材を載せた積層物を巻成形コンベア3cに搬送する無端状のコンベアである。具材の供給は、例えば、トッピングコンベア3bに沿って並んだ複数の作業者によって手作業で実施される。なお、トッピングコンベア3bのベルトB2(図1参照)の上方に具材供給装置を設置し、手作業とともに、または手作業に代えて、具材を供給しても良い。
【0031】
搬送コンベア3の後段の巻成形コンベア3cは、トッピングコンベア3bから搬送された海苔シート、シャリシートおよび具材で構成される海苔巻材料を、巻成形コンベア3cのベルトB3を徐々に円筒状に巻き込むことによって巻き締めながら巻成形部4に搬送するとともに、さらに巻成形部4で成形された円柱状の連続状の海苔巻きをカッター部5に搬送する無端状のコンベアである。
【0032】
連続海苔巻き成形機M1の巻成形部4は、海苔シート、シャリシートおよび具材で構成される海苔巻材料から連続状の海苔巻きを成形する装置である。上記した巻成形コンベア3cは、巻成形部4の一部を構成している。
【0033】
連続海苔巻き成形機M1のカッター部5は、巻成形部4で成形された連続状の海苔巻きを回転カッター刃によって予め決められた長さに正確に素早く美しく切断する装置である。
【0034】
連続海苔巻き成形機M1の操作パネル6は、連続海苔巻き成形機M1の運転を操作するための入力装置である。操作パネル6は、例えば、タッチ式の液晶画面を備えており、連続海苔巻き成形機M1の電源を投入すると操作パネル6の液晶画面が点灯してメニュー画面が表示されるようになっている。
【0035】
連続海苔巻き成形機M1の具材押さえ装置7は、海苔シートとシャリシートとの積層物上の具材を押さえることで具材の散らばりを抑制または防止するための装置であり、トッピングコンベア3bと巻成形部4との間、好ましくは巻成形部4の直前に設置されている。これにより、具材の散らばりを最小限に抑えることができる。
【0036】
ここで、具材押さえ装置7の具体的な構成例について図3図7を参照して説明する。図3図2の連続海苔巻き成形機の具材押さえ装置を含む部分の要部拡大平面図、図4図1の連続海苔巻き成形機の具材押さえ装置を含む部分の要部拡大側面図、図5(a)は図4の具材押さえ装置およびその周辺の拡大側面図、図5(b)は図5(a)の右側から見た連続海苔巻き成形機の要部側面図、図6(a)は具材押さえ装置を構成するローラ部材の拡大斜視図、図6(b)は具材押さえ装置を構成するローラ部材の変形例の平面図、図7(a)〜(c)は具材押さえ装置のローラ部材を構成するフランジ部の変形例の平面図である。
【0037】
具材押さえ装置7は、ローラ部材(回転体)7aと、これを支持する支持枠体7bとを備えており、ローラ部材7aの回転軸7axを上記具材の搬送方向(海苔シートとシャリシートとの積層物Lの搬送方向Ac、搬送コンベア3のベルトの移動方向)に対して交差(直交)させた状態で巻成形コンベア3c上に設置されている。なお、具材の搬送方向は、海苔シートとシャリシートとの積層物L(図3および図5(b)参照)の搬送方向Acまたは搬送コンベア3のベルトの移動方向と同じである。
【0038】
ローラ部材7aは、上記積層物L上の具材の散らばりを抑制または防止するための主要部材であり、図3図5(a)に示すように、ローラ部材7aの回転軸7axの軸方向両端部を支持枠体7bの両方の側板7bsの各々に形成された縦長溝7btに嵌め込むことで、回転、上下動および着脱が可能な状態で設置されている。
【0039】
図4および図5(a)に示すように、支持枠体7bの縦長溝7btは、ローラ部材7aの軸方向に交差する両方の側板7bsの各々の上部から下方に向かって直線状に延在した状態で形成されている。
【0040】
このため、ローラ部材7aを縦長溝7btに沿って上下動させることが可能になっている。これにより、シャリシートの厚みや具材の量等に合わせてローラ部材7aを自動的に上下させることができ、ローラ部材7aの高さを自動的に適切な位置に設定することができる。
【0041】
また、ローラ部材7aを縦長溝7btの上部開口部を通じて着脱することが可能になっている。これにより、ローラ部材7aの洗浄や交換を容易にすることができる。また、縦長溝7btの上部開口部には、上方に向かって溝幅が広がるようなテーパが形成されている。これにより、ローラ部材7aの着脱をより容易にすることができる。
【0042】
ただし、図6に示すように、ローラ部材7aの回転軸7axの両端側外周においてその両端部から中央側に少し後退した位置には回転軸7axの外周を一周する周溝7at,7atが形成されており、その周溝7at,7at内に支持枠体7bの側板7bsの一部を嵌め込むことで、ローラ部材7aが軸方向にずれないようになっている。
【0043】
このようなローラ部材7aの回転軸7ax上には、押さえ部7apと、一対のフランジ部7af,7afとが一体的に設けられている。
【0044】
図3図5(b)および図6に示すように、押さえ部7apは、海苔シートとシャリシートとの積層物L上の具材を積層物Lの幅方向(ローラ部材7aの軸方向)中央に寄せるように押さえる機能を備えている。これにより、具材の散らばりを抑制または防止することができるので、海苔巻きにおいて具材のはみ出しや巻不良を抑制または防止することができる。
【0045】
この押さえ部7apは、一対のフランジ部7af,7afの間に形成されており、一対のフランジ部7af,7afの隣接間中央に向かって次第に小径になるように形成されている。すなわち、押さえ部7apの側面には、一対のフランジ部7af,7afの各々から一対のフランジ部7af,7afの隣接間中央に向かって傾斜するテーパが形成されている。この押さえ部7apのテーパにより具材を積層物Lの幅方向中央に寄せることができる。
【0046】
ただし、押さえ部7apの形状は、上記したものに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば、図6(b)に示すように、一対のフランジ部7af,7afの隣接間中央に向かって次第に小径になる部分(テーパのある円錐台形状の部分)7ap1,7ap1と、それらの間の同径の部分(テーパの無い同径円柱状の部分)7ap2とを有する形状にしても良い。
【0047】
一対のフランジ部7af,7afは、主に、上記具材のうちの平たい具材(例えば、レタス等のような葉もの、または、海苔シート)をローラ部材7aの重みにより上記積層物Lに向かって押さえる構成を備えている。これにより、平たい具材を積層物L(主にシャリシート)になじませることができる。
【0048】
この一対のフランジ部7af,7afは、回転軸7ax上において押さえ部7apの軸方向両側に予め決められた間隔だけ離れた状態で設けられている。この一対のフランジ部7af,7afの隣接間隔は、例えば、巻の種類(太巻、中巻または細巻等)や具材(量や種類等)に応じて変える。本実施の形態においては、上記したようにローラ部材7aを簡単に着脱することができるので、巻の種類や具材に応じて、それに合ったローラ部材7aに簡単に交換することができる。
【0049】
また、一対のフランジ部7af,7afは、上記積層物Lに接するように、回転軸7axや押さえ部7apよりも大径に形成されている。これにより、積層物Lの移動(搬送)によってローラ部材7aを連れ回りさせることが可能になっている。すなわち、ローラ部材7aを回転させるために特別な動力源を追加する必要がないので、具材押さえ装置7を設けたからといって連続海苔巻き成形機M1の構造が複雑になったりコストが大幅に上がったりすることもない。なお、一対のフランジ部7af,7af同士の直径は同じである。また、ここでは一例としてローラ部材7aを連れ回りさせる場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ローラ部材7aを回転モータによって回転させることもできる。
【0050】
また、一対のフランジ部7af,7afの外周には、その周方向に沿って凹凸が交互に繰り返し形成されている。これにより、一対のフランジ部7af,7afと積層物Lとの接触面積を低減した状態で、上記したローラ部材7aの連れ回りや平たい具材のなじませ効果を可能にしている。
【0051】
ただし、一対のフランジ部7af,7afの形状は、上記したものに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば、図7(a)に示すように、一対のフランジ部7af,7afの外周面に凹凸が無くても良い。また、図7(b)に示すように、一対のフランジ部7af,7afの外周面に回転軸7axの軸方向に沿って凹凸を交互に形成しても良い。また、図7(c)に示すように、一対のフランジ部7af,7afの外周面に複数の突起部Pを設けても良い。
【0052】
次に、本実施の形態の連続海苔巻き成形機M1における海苔巻き製造方法の一例について図1図2および図8等を参照して説明する。なお、図8(a),(b)は具材押さえ装置による具材の押さえ状態を説明するための図であって図1の右側から見た連続海苔巻き成形機の要部側面図である。
【0053】
まず、図1および図2に示した連続海苔巻き成形機M1の電源を投入すると、操作パネル6の液晶画面が点灯してメニュー画面が表示されるので、作業者は、操作パネル6を通じて海苔シートの幅(太巻、中巻または細巻等)、海苔巻きのカット寸法、スピードおよび各種モード等の情報を入力する。
【0054】
続いて、操作パネル6の表示画面中の動作開始ボタンをタッチして連続海苔巻き成形機M1の動作を開始すると、米飯供給部1、海苔供給部2、搬送コンベア3、巻成形部4およびカッター部5が駆動を開始する。
【0055】
すなわち、米飯供給部1においては、炊き上がった温かい状態の米飯(酢飯)がライスリフター部1aによって連続海苔巻き成形機M1の上部の供給ホッパー部1bに運ばれ投入される。供給ホッパー部1bに投入された米飯は、供給ホッパー部1b内の解し羽根によって解されてから下方の縦計量部1cに送られ、縦計量部1c内の3段のローラ対間を通過することで板状のシャリシートに成形されて計量コンベア3a上の海苔シート上に載せられる。また、海苔供給部2のボビン2aは、ボビン2aに巻かれたロール状の海苔シートが搬送コンベア3のベルト搬送によるシャリシートの移動に引かれることで連れ回りするようになっている。なお、ボビン2aを回転モータによって回転させることもできる。
【0056】
続いて、図8(a)に示すように、上記海苔シートNとシャリシートRとの積層物Lは、計量コンベア3aからトッピングコンベア3bに送られ、作業者の手作業によりシャリシートR上に、例えば、卵、蒲鉾、納豆、胡瓜等のような各種の具材G1,G2が載せられる。この際、具材G1,G2は人手によって載せられているので、作業者によっては具材G1が散らばってしまい、具材G1のはみ出しや巻不良が生じてしまう場合がある。また、平たい具材G2の中には、積層物Lの幅方向(ローラ部材7aの軸方向)両側が浮いてしまう場合もある。
【0057】
そこで、本実施の形態においては、トッピング作業により具材G1,G2を載せた積層物Lを、図8(b)に示すように、具材押さえ装置7を介して巻成形部4に搬送する。具材押さえ装置7においては、具材G1,G2を載せた積層物Lがローラ部材7aの下方に送られると、積層物Lの厚みや具材G1の量等に応じてローラ部材7aの高さが自動的に調節される。
【0058】
そして、ローラ部材7aが積層物Lの移動に連れ回りするのと同時に、積層物L上の具材G1が、ローラ部材7aの押さえ部7apのテーパによって押されることで積層物Lの幅方向(ローラ部材7aの軸方向)中央に寄せられるとともに、シャリシートRに若干押し込まれる。これにより、具材G1の散らばりを抑制または防止することができるので、具材G1のはみ出しや巻不良を抑制または防止することができる。
【0059】
さらにローラ部材7aが積層物Lの移動に連れ回りするのと同時に、積層物L上の平たい具材G2において積層物Lの幅方向(ローラ部材7aの軸方向)両端側が一対のフランジ部7af,7afを介してローラ部材7aの重みにより積層物Lに向かって押さえられる。これにより、平たい具材G2をシャリシートRに、ほど良くなじませることができる。なお、上記したようにローラ部材7aを回転モータにより回転させることもできる。
【0060】
具材押さえ装置7を通過した海苔シートN、シャリシートRおよび具材G1,G2を含む海苔巻き材料は巻成形コンベア3cの先端側で巻成形コンベア3cのベルトB3が徐々に円筒状に巻き込まれ、巻き締められた状態で巻成形コンベア3cの後方側の巻成形部4に送られ、さらに、そこで成形処理が施されて連続状の海苔巻きが成形される。この連続状の海苔巻きは、巻成形コンベア3cでカッター部5に搬送され、カッター部5の回転カッター刃によって予め決められた長さに切断される。このようにして、海苔巻きが自動製造される。
【0061】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本明細書で開示された実施の形態はすべての点で例示であって、開示された技術に限定されるものではない。すなわち、本発明の技術的な範囲は、前記の実施の形態における説明に基づいて制限的に解釈されるものでなく、あくまでも特許請求の範囲の記載に従って解釈されるべきであり、特許請求の範囲の記載技術と均等な技術および特許請求の範囲の要旨を逸脱しない限りにおけるすべての変更が含まれる。
【0062】
前記実施の形態においては、縦計量部1cから供給されたシャリシートが計量コンベア3a上に供給される構成としたが、これに限定されるものではなく、例えば、計量コンベア3aの上流に通常の搬送コンベアを隣接させて配置し、その通常の搬送コンベア上に縦計量部1cから供給されたシャリシートが供給してから計量コンベア3aおよびトッピングコンベア3bに順に送られるようにしても良い。
【0063】
また、ローラ部材の形状も上記したものに限定されるものではなく種々変更可能であり、例えば、平たい具材を使用しない場合は、図9(a)に示すように、一対のフランジ部7af,7afの幅を狭めたローラ部材7aを使用しても良い。また、平たい具材G2のみを使用する場合や具材G1を中央に寄せる必要が無い場合は、図9(b)に示すように、一対のフランジ部7af,7afのみを持つローラ部材7aを使用しても良い。ここでは、一対のフランジ部7af,7afの間にはフランジ部7afよりも小径の同径円柱状部分が形成されている。
【0064】
また、前記実施の形態においては、具材押さえ装置を1箇所に配置した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、具材押さえ装置を、トッピングコンベア3bと巻成形部4との間において積層物Lの搬送方向に沿って2箇所またはそれ以上並べて配置しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0065】
以上の説明では、本発明の巻寿司連続製造装置を連続海苔巻き成形機に適用した場合について説明したが、これに限定されるものではなく種々適用することができ、例えば、具材を巻き込む種々の食品の製造に適用することもできる。
【符号の説明】
【0066】
1 米飯供給部
2 海苔供給部
2a ボビン
3 搬送コンベア
3a 計量コンベア
3b トッピングコンベア
3c 巻成形コンベア
4 巻成形部
5 カッター部
6 操作パネル
7 具材押さえ装置
7a ローラ部材
7ax 回転軸
7ap 押さえ部
7af フランジ部
7b 支持枠体
7bt 縦長溝
7bs 側板
M1 連続海苔巻き成形機
P 突起部
N 海苔シート
R シャリシート
G1,G2 具材
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9